説明

車体後部構造

【課題】長尺物を運搬する時には荷室と客室とを連通させて荷室を拡大できると共に、通常使用時には客室と荷室との境界部の剛性を確保できるようにする。
【解決手段】本発明の車体後部構造10は、起立姿勢と横臥姿勢とを取り得るシートバック30を有して構成された後席シート14と、荷室34の客室への連通部34Aの一部を塞ぐ起立姿勢と連通部を開放する横臥姿勢とを取り得るように車両下側が車体に支持されたバッテリ16と、バッテリ16が起立姿勢とされた場合にバッテリ16における車両上側を車体に固定するためのバッテリロック機構20とを備えている。この構成によれば、長尺物を運搬する時には、シートバック30及びバッテリ16が横臥姿勢とされることで荷室34を拡大できる。また、通常使用時には、バッテリ16における車両上側及び車両下側が車体に固定された状態となるので、客室32と荷室34との境界部の剛性を確保できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体後部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車体後部構造としては、次のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。すなわち、特許文献1に記載の例では、後席シートに対する車両後側に後席シートと近接してバッテリが配置されている。
【特許文献1】特開2004−58697号公報
【特許文献2】特開2004−106807号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載の例では、バッテリが荷室のフロアパネルに起立された状態で固定されている。このため、通常使用時には荷室を車両前後方向に拡大できるものの、例えば長尺物を運搬する時などには、荷室と客室を連通させる、所謂、トランクスルーができないという課題がある。
【0004】
その一方で、車両にトランクスルー機能が付加された場合には、客室と荷室との境界部の剛性が確保されていることが望まれる。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、例えば長尺物を運搬する時などには荷室と客室とを連通させて荷室を拡大できると共に、通常使用時には客室と荷室との境界部の剛性を確保できる車体後部構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、請求項1に記載の車体後部構造は、シートクッションに対して起立された起立姿勢と、前記シートクッション上に横臥された横臥姿勢とを取り得るシートバックを有して構成され、客室における車両後側に配置された座席シートと、前記客室に対する車両後側に設けられた荷室に配置されて、車両走行時の動力源となる駆動用モータに電力を供給すると共に、前記荷室のフロアパネルに対して起立されて前記荷室の前記客室への連通部の少なくとも一部を塞ぐ起立姿勢と、前記フロアパネル上に横臥されて前記連通部を開放する横臥姿勢とを取り得るように、車両下側が車体に支持されたバッテリと、前記バッテリが起立姿勢とされた場合に前記バッテリにおける車両上側を車体に固定するためのロック部と、を備えている。
【0007】
請求項1に記載の車体後部構造において、バッテリは、その車両下側が車体に支持されており、荷室のフロアパネルに対して起立された起立姿勢と、フロアパネル上に横臥された横臥姿勢とを取り得るようになっている。
【0008】
そして、例えば、通常使用時には、シートバックがシートクッションに対して起立された起立姿勢とされると共に、バッテリが荷室のフロアパネルに対して起立された起立姿勢とされる。また、このときには、バッテリにおける車両上側がロック部によって車体に固定される。
【0009】
従って、通常使用時には、バッテリにおける車両上側及び車両下側が車体に固定された状態となるので、これにより、客室と荷室との境界部の剛性を確保できる。
【0010】
一方、例えば長尺物を運搬する時などには、シートバックがシートクッション上に横臥された横臥姿勢とされると共に、バッテリがフロアパネル上に横臥された横臥姿勢とされる。また、バッテリは、横臥姿勢となると、荷室の客室への連通部を開放する。
【0011】
従って、例えば長尺物を運搬する時などには、荷室と客室とを連通させて荷室を拡大できる。
【0012】
このように、請求項1に記載の車体後部構造によれば、例えば長尺物を運搬する時などには荷室と客室とを連通させて荷室を拡大できると共に、通常使用時には客室と荷室との境界部の剛性を確保できる。
【0013】
請求項2に記載の車体後部構造は、請求項1に記載の車体後部構造において、前記シートバック及び前記バッテリをそれぞれ起立姿勢及び横臥姿勢の一方から他方に連動するように変化させる連動部をさらに備えている。
【0014】
請求項2に記載の車体後部構造によれば、連動部によってシートバック及びバッテリがそれぞれ起立姿勢及び横臥姿勢の一方から他方に連動するように変化される。従って、客室と荷室を独立させた状態と荷室を拡大させた状態との切替を容易に行うことができる。
【0015】
請求項3に記載の車体後部構造は、請求項1又は請求項2に記載の車体後部構造において、操作者が操作するためのロック解除操作部をさらに備え、前記ロック部が、前記シートバック及び前記バッテリが起立姿勢とされた場合には前記シートバック及び前記バッテリを車体に固定し、前記シートバック及び前記バッテリを車体に固定しているときに前記ロック解除操作部が操作された場合には前記バッテリ及び前記シートバックの車体に対する固定を解除する、構成とされている。
【0016】
請求項3に記載の車体後部構造によれば、シートバック及びバッテリが起立姿勢とされた場合には、シートバック及びバッテリを車体に共通のロック部によって固定することができる。これにより、構造を簡素化することができる。
【0017】
また、ロック解除操作部が操作者によって操作された場合には、ロック部によるバッテリ及びシートバックの車体に対する固定を一斉に解除することができる。これにより、ロック解除時の操作性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0018】
以上詳述したように、本発明によれば、例えば長尺物を運搬する時などには荷室と客室とを連通させて荷室を拡大できると共に、通常使用時には客室と荷室との境界部の剛性を確保できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
はじめに、本発明の一実施形態について説明する。
【0020】
図1A〜図2Bには、本発明の一実施形態に係る車体後部構造10が適用された車両12の後部が示されており、図3には、図1Aに示される連動機構22の内部構造が示されている。
【0021】
なお、これらの図において示される矢印UP、矢印RR、矢印OUTは、この車両12の車両上下方向上側、車両前後方向後側、車両幅方向外側をそれぞれ示している。
【0022】
これらの図に示される車両12は、例えば、内燃機関及び駆動用モータを動力源として走行するセダンタイプのハイブリッド車とされている。この車両12の後部には、座席シートとしての後席シート14と、バッテリ16と、シートロック機構18と、ロック部としてのバッテリロック機構20と、連動部としての連動機構22と、電動モータ24と、ロック解除操作部としてのロック解除レバー26とが備えられている。
【0023】
後席シート14は、シートクッション28及びシートバック30を有して構成されており、車両12に形成された客室32における車両後側に配置されている。シートバック30は、その車両下側が後述する連動機構22によって車体に回動可能に支持されており、シートクッション28に対して起立された起立姿勢(図1A,図2A参照)と、シートクッション28上に横臥された横臥姿勢(図1B,図2B参照)とを取り得るようになっている。
【0024】
バッテリ16は、例えば、車両12の走行時における動力源となる駆動用モータに電力を供給するためのものであり、客室32に対する車両後側に設けられた荷室34に配置されている。
【0025】
このバッテリ16は、その車両下側が後述する連動機構22によって車体に回動可能に支持されており、荷室34を構成するフロアパネル36に対して起立された起立姿勢(図1A,図2A参照)と、フロアパネル36上に横臥された横臥姿勢(図1B,図2B参照)とを取り得るようになっている。また、このバッテリ16は、起立姿勢とされたときには荷室34の客室32への連通部34Aの一部を塞ぎ、横臥姿勢とされたときには連通部34Aを開放するようになっている。
【0026】
シートロック機構18は、車体におけるシートバック30に対する車両外側の部分に固定され、シートバック30が起立姿勢とされた場合にシートバック30における車両上側を車体に固定する構成とされている。このシートロック機構18は、例えば、油圧ロック、電磁ロック、機械式ロック等により構成されている。
【0027】
バッテリロック機構20は、荷室34における車両上側に配置されたアッパバック38に固定されており、バッテリ16が起立姿勢とされた場合にバッテリ16における車両上側をアッパバック38に固定する構成とされている。このバッテリロック機構20は、例えば、油圧ロック、電磁ロック、機械式ロック等により構成されており、上述のシートロック機構18がロック解除された場合には、これに連動してロック解除される構成とされている。
【0028】
連動機構22は、図3に示されるように、ケース40と、複数のプーリギア42A〜42Dとを有して構成されている。
【0029】
各プーリギア42A〜42Dは、ケース40の内部に回動可能に収容されると共に、回動軸44A〜44Dによってそれぞれ車体(例えば、フロアパネル36等)に回動可能に支持されている。
【0030】
また、プーリギア42Aは、プーリギア42Bと噛合され、プーリギア42Cは、プーリギア42B,42Dと噛合されている。さらに、プーリギア42Aは、ステー46を介してシートバック30と一体回動可能に連結されており、プーリギア42Dは、ステー48を介してバッテリ16と一体回動可能に連結されている。
【0031】
電動モータ24は、プーリギア42Aと一体に設けられており、このプーリギア42Aを回動させる構成とされている。また、この電動モータ24は、後述するロック解除レバー26がロック解除操作されることに応じて作動する構成とされている。
【0032】
ロック解除レバー26は、アッパバック38に設けられており、操作者によってロック解除操作されると、上述のシートロック機構18のロック状態を解除する構成とされている。
【0033】
次に、本発明の一実施形態の作用及び効果について説明する。
【0034】
本発明の一実施形態に係る車体後部構造10では、図1A,図2Aに示されるように、例えば、通常使用時には、シートバック30がシートクッション28に対して起立された起立姿勢とされると共に、バッテリ16が荷室34のフロアパネル36に対して起立された起立姿勢とされる。また、このときには、バッテリ16における車両上側がバッテリロック機構20によって車体に固定される。
【0035】
従って、通常使用時には、バッテリ16における車両上側及び車両下側が車体にバッテリロック機構20及び連動機構22によって固定された状態となるので、これにより、客室32と荷室34との境界部の剛性を確保できる。
【0036】
一方、例えば長尺物を運搬する時などに、ロック解除レバー26が操作者によってロック解除操作されると、シートロック機構18がロック解除され、また、これに連動してバッテリロック機構20がロック解除される。
【0037】
また、上述のように、ロック解除レバー26が操作者によってロック解除操作されると、これに応じて電動モータ24が作動する。そして、電動モータ24が作動すると、図3に示されるプーリギア42Aと共にシートバック30が回動され、シートバック30が起立姿勢から横臥姿勢に変化される。
【0038】
また、このときには、プーリギア42Aの回動力がプーリギア42B,42Cを介してプーリギア42Dに伝達され、このプーリギア42Dと共にバッテリ16が回動されて、バッテリ16が起立姿勢から横臥姿勢に変化される。そして、バッテリ16は、横臥姿勢となると、連通部34Aを開放する(図1B,図2B参照)。
【0039】
従って、例えば長尺物を運搬する時などには、荷室34と客室32とを連通させて荷室34を拡大できる(所謂、トランクスルーできる)。
【0040】
このように、本発明の一実施形態に係る車体後部構造10によれば、例えば長尺物を運搬する時などには荷室34と客室32とを連通させて荷室34を拡大できると共に、通常使用時には客室32と荷室34との境界部の剛性を確保できる。
【0041】
また、本発明の一実施形態に係る車体後部構造10によれば、シートバック30が起立姿勢から横臥姿勢に回動されると、これに連動して、バッテリ16が連動機構22によって起立姿勢から横臥姿勢に回動される。従って、例えば長尺物を運搬する時などには、客室32と荷室34を独立させた状態から荷室34を拡大させた状態への切替を容易に行うことができる。
【0042】
また、本発明の一実施形態に係る車体後部構造10によれば、ロック解除レバー26が操作者によってロック解除操作された場合には、シートロック機構18及びバッテリロック機構20によるバッテリ16及びシートバック30の車体に対する固定を一斉に解除することができる。これにより、ロック解除時の操作性を向上させることができる。
【0043】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
【0044】
例えば、上記実施形態では、シートロック機構18とバッテリロック機構20とが別々に設けられていたが、図4,図5に示されるように、これらがロック部としてのロック機構50として一体化されていても良い。
【0045】
つまり、図4,図5に示される変形例において、ロック機構50は、シートバック30及びバッテリ16が起立姿勢とされた場合にはシートバック30及びバッテリ16をアッパバック38に固定する構成とされている。また、このロック機構50は、シートバック30及びバッテリ16をアッパバック38に固定しているときにロック解除レバー26が操作者によってロック解除操作された場合には、バッテリ16及びシートバック30のアッパバック38に対する固定を解除する構成とされている。
【0046】
この構成によれば、シートバック30及びバッテリ16が起立姿勢とされた場合には、シートバック30及びバッテリ16をアッパバック38に共通のロック機構50によって固定することができる。これにより、構造を簡素化することができる。
【0047】
また、ロック解除レバー26が操作者によって操作された場合には、ロック機構50によるバッテリ16及びシートバック30のアッパバック38に対する固定を一斉に解除することができる。これにより、ロック解除時の操作性を向上させることができる。
【0048】
また、上記実施形態において、車体後部構造10は、セダンタイプの車両12に適用されていたが、例えば、ハッチバックタイプやワゴンタイプ等の車両に適用されても良い。
【0049】
また、上記実施形態において、車体後部構造10は、内燃機関及び駆動用モータを動力源として走行するハイブリッド車に適用されていたが、例えば、駆動用モータのみを動力源として走行する電気自動車等に適用されても良い。
【0050】
また、上記実施形態では、後席シート14全体及びバッテリ16全体を横臥姿勢とすることで荷室34が全体的に拡大されるように構成されていたが、例えば、後席シート14及びバッテリ16が車両幅方向に複数に分割され、荷室34を部分的に拡大できるように構成されていても良い。
【0051】
また、上記実施形態において、車体後部構造10は、後席シート14を有する車両12に適用されていたが、後席シート14を有せずに前席シートの車両後側に荷室34が近接して設けられた車両に適用されても良い。
【0052】
また、この場合に、バッテリ16が荷室34における助手席側だけに設けられるか、又は、バッテリ16が荷室34における運転席側と助手席側とに分割して構成され、助手席側においてのみ荷室34を拡大できるように構成されていても良い。
【0053】
また、上記実施形態において、バッテリ16は、荷室34の客室32への連通部34Aの一部を塞ぐ構成とされていたが、連通部34Aの全体を塞ぐ構成とされていても良い。
【0054】
また、上記実施形態では、連動機構22が備えられていたが、連動機構22が備えられずに、シートバック30及びバッテリ16が独立して回動される構成とされていても良い。
【0055】
また、上記実施形態では、ロック解除レバー26が操作者によってロック解除操作されると、電動モータ24が作動してシートバック30及びバッテリ16が起立姿勢から横臥姿勢に回動されるように構成されていたが、図示しない復帰ボタン等が操作者によって操作された場合に、電動モータ24が作動してシートバック30及びバッテリ16が横臥姿勢から起立姿勢に回動されるように構成されていても良い。
【0056】
このように構成されていると、荷室34を拡大させた状態から客室32と荷室34を独立させた状態への切替を容易に行うことができる。
【0057】
また、上記実施形態では、シートバック30が電動モータ24によって起立姿勢から横臥姿勢に電動で回動されると共に、バッテリ16が連動機構22によって起立姿勢から横臥姿勢に回動される構成とされていたが、バッテリ16が電動モータ24によって起立姿勢から横臥姿勢に電動で回動されると共に、シートバック30が連動機構22によって起立姿勢から横臥姿勢に回動される構成とされていても良い。
【0058】
また、上記実施形態では、複数のプーリギア42A〜42Dを有する連動機構22によってシートバック30の回動とバッテリ16の回動が連動される構成とされていたが、シートバック30を回動させるための電動モータと、バッテリ16を回動させるための電動モータとを連動部として備え、これらの電動モータを同期して駆動させることでシートバック30の回動とバッテリ16の回動を連動させる構成とされていても良い。
【0059】
また、上記実施形態では、シートバック30及びバッテリ16が起立姿勢から横臥姿勢に電動で回動される構成とされていたが、シートバック30及びバッテリ16が起立姿勢から横臥姿勢に手動で回動される構成とされていても良い。
【0060】
また、シートバック30及びバッテリ16が手動で回動される構成とされた場合に、シートバック30及びバッテリ16を回動可能に支持する回動軸44A,44Dに例えば回転ダンパ等が一体に設けられ、シートバック30及びバッテリ16が緩やかに回動される構成とされても良い。
【0061】
また、この場合に、バッテリ16は、自重で車両後側に回動される(倒れる)構成とされていても良い。
【0062】
また、上記実施形態において、シートバック30及びバッテリ16は、回動軸44A,44Dによって車体に回動可能に支持されていたが、例えば、リンク機構等によって起立姿勢と横臥姿勢とを取り得るように車体に支持されていても良い。
【0063】
また、上記実施形態では、バッテリ16が車両後側に回動されることでバッテリ16が横臥姿勢とされる構成とされていたが、バッテリ16における車両下側が車両後側にスライドされると共にバッテリ16が車両前側に回動されることでバッテリ16が横臥姿勢とされる構成とされていても良い。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1A】本発明の一実施形態に係る車体後部構造が適用された車両の後部の背面図である。
【図1B】図1Aに示される車両において荷室を拡大させた状態を示す図である。
【図2A】本発明の一実施形態に係る車体後部構造が適用された車両の後部の側面図である。
【図2B】図2Aに示される車両において荷室を拡大させた状態を示す図である。
【図3】図1Aに示される連動機構の内部構造を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る車体後部構造の変形例を示す背面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る車体後部構造の変形例を示す側面図である。
【符号の説明】
【0065】
10 車体後部構造
14 後席シート(座席シート)
16 バッテリ
18 シートロック機構
20 バッテリロック機構(ロック部)
22 連動機構(連動部)
26 ロック解除レバー(ロック解除操作部)
50 ロック機構(ロック部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートクッションに対して起立された起立姿勢と、前記シートクッション上に横臥された横臥姿勢とを取り得るシートバックを有して構成され、客室における車両後側に配置された座席シートと、
前記客室に対する車両後側に設けられた荷室に配置されて、車両走行時の動力源となる駆動用モータに電力を供給すると共に、前記荷室のフロアパネルに対して起立されて前記荷室の前記客室への連通部の少なくとも一部を塞ぐ起立姿勢と、前記フロアパネル上に横臥されて前記連通部を開放する横臥姿勢とを取り得るように、車両下側が車体に支持されたバッテリと、
前記バッテリが起立姿勢とされた場合に前記バッテリにおける車両上側を車体に固定するためのロック部と、
を備えた車体後部構造。
【請求項2】
前記シートバック及び前記バッテリをそれぞれ起立姿勢及び横臥姿勢の一方から他方に連動するように変化させる連動部を備えた、
請求項1に記載の車体後部構造。
【請求項3】
操作者が操作するためのロック解除操作部を備え、
前記ロック部は、前記シートバック及び前記バッテリが起立姿勢とされた場合には前記シートバック及び前記バッテリを車体に固定し、前記シートバック及び前記バッテリを車体に固定しているときに前記ロック解除操作部が操作された場合には前記バッテリ及び前記シートバックの車体に対する固定を解除する、
請求項1又は請求項2に記載の車体後部構造。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−116029(P2010−116029A)
【公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−290157(P2008−290157)
【出願日】平成20年11月12日(2008.11.12)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】