説明

車載情報端末、情報配信システム

【課題】複数の方法で取得した交通情報の内容が異なっていた場合に、いずれかを適切に選択できる車両用の情報配信システムを提供する。
【解決手段】ナビゲーション装置1は、交通情報を放送施設3から無線通信により取得すると共に、配信サーバ5より移動体通信網4を介して提供されるテレマティクス情報をダウンロードして取得する。こうして取得した交通情報の内容とテレマティクス情報の内容とが一致するか否かを判定し、異なる場合に、交通情報またはテレマティクス情報のいずれかを選択する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載情報端末および車両用の情報配信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
FM多重放送などにより配信される交通情報を車載機において受信すると共に、所定の道路交通状況に該当する地域を対象地域に設定し、携帯電話などの移動体通信網を介して配信サーバから車載機へ対象地域の交通情報を配信する道路交通情報配信システムを本出願人は出願している(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−80030号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1により開示される道路交通情報配信システムでは、FM多重放送により受信した交通情報の内容と、配信サーバから配信された交通情報の内容とが異なる場合に、どちらの交通情報を優先すべきか分からない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による車載情報端末は、交通情報を無線通信により取得する交通情報取得手段と、配信サーバより移動体通信網を介して提供されるテレマティクス情報を取得するテレマティクス情報取得手段と、交通情報の内容とテレマティクス情報の内容が異なる場合に、交通情報またはテレマティクス情報のいずれかを選択する選択手段と、選択手段により選択された交通情報またはテレマティクス情報に基づいて道路の交通状況を提示する交通状況提示手段とを備える。
本発明による情報配信システムは、車載情報端末と、テレマティクス情報を移動体通信網を介して車載情報端末に提供する配信サーバとを備える。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、複数の方法で取得した交通情報の内容が異なっていた場合に、いずれかを適切に選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の一実施形態による情報配信システムの構成図である。
【図2】ナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態によるナビゲーション装置において実行される処理のフローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施の形態によるナビゲーション装置において実行される処理のフローチャートである。
【図5】本発明の第3の実施の形態によるナビゲーション装置において実行される処理のフローチャートである。
【図6】本発明の第4の実施の形態によるナビゲーション装置において実行される処理のフローチャートである。
【図7】本発明の第5の実施の形態によるナビゲーション装置において実行される処理のフローチャートである。
【図8】本発明の第6の実施の形態によるナビゲーション装置において実行される処理のフローチャートである。
【図9】本発明の第7の実施の形態によるナビゲーション装置において実行される処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
−第1の実施の形態−
本発明の一実施の形態による情報配信システムの構成を図1に示す。このシステムは、車両100に搭載されているナビゲーション装置1および通信端末2と、FM多重放送用の放送施設3と、移動体通信網4と、配信サーバ5とによって構成される。
【0009】
ナビゲーション装置1は、地図データに基づいて地図を表示すると共に、設定された目的地までの推奨経路を探索し、車両100をその目的地まで案内する。またナビゲーション装置1は、図示しない交通情報配信センターから放送施設3を介してFM多重放送により送信される交通情報を受信する。この交通情報には、道路の渋滞状況や交通規制状況を示す渋滞情報が含まれる。さらに、現在の天気または今後の天気予報を表す天気情報や、道路交通に影響する各種イベント(たとえば、祭、歩行者天国、スポーツ大会等)の開催状況を表すイベント情報などを含んでいてもよい。
【0010】
上記のような交通情報を配信するシステムとしては、たとえば、日本で運用されているVICS(Vehicle Information and Communication System:登録商標)や、ヨーロッパ等で運用されているRDS−TMC(Radio Data System-Traffic Message Channel)などが知られている。なお、本実施形態では交通情報をFM多重放送によりナビゲーション装置1へ送信する例を示しているが、その他の送信方法を用いてもよい。たとえば、路上に設置されたビーコンから交通情報を送信したり、衛星放送を利用して交通情報を送信したりしてもよい。
【0011】
さらにナビゲーション装置1は、配信サーバ5に対して、車両100の位置と走行中の経路に応じたテレマティクス情報のダウンロード要求を行う。このダウンロード要求に応じて、配信サーバ5はナビゲーション装置1に対してテレマティクス情報を配信する。配信サーバ5から配信されるテレマティクス情報には、前述の交通情報に含まれる渋滞情報よりも多くの道路を対象とした渋滞情報が含まれている。すなわち、配信サーバ5からテレマティクス情報を配信されることで、交通情報では提供されない渋滞情報をナビゲーション装置1は取得することができる。配信サーバ5からのテレマティクス情報は、移動体通信網4と通信端末2を介して、ナビゲーション装置1により受信される。これにより、ナビゲーション装置1は配信サーバ5からテレマティクス情報をダウンロードすることができる。
【0012】
ナビゲーション装置1には通信端末2が接続されている。通信端末2は、ナビゲーション装置1の制御により、移動体通信網4と無線接続される。移動体通信網4には、配信サーバ5が接続されている。すなわちナビゲーション装置1は、通信端末2と移動体通信網4を介して配信サーバ5に接続する。
【0013】
なお、通信端末2と移動体通信網4が無線接続される際には、不図示の無線基地局が用いられる。この無線基地局は、その周囲の所定の通信エリア内にある通信端末2と無線通信することが可能であり、全国各地に散在している。また、ナビゲーション装置1と通信端末2との接続には、ケーブル等による有線接続に限らず、赤外線通信やブルートゥース(Bluetooth:登録商標)方式の無線通信などを用いてもよい。通信端末2には、たとえば携帯電話などが用いられる。
【0014】
配信サーバ5は、各地の道路に関する渋滞情報を収集して記憶すると共に、記憶している渋滞情報の内容を所定の間隔で更新する。この渋滞情報に基づいて、配信サーバ5はナビゲーション装置1へテレマティクス情報を配信する。なお、前述のように、テレマティクス情報による渋滞情報は交通情報よりも多くの道路を対象としている。そのため、配信サーバ5は、交通情報配信センターよりも多くの道路について渋滞情報を収集する必要がある。たとえば、交通情報配信センターに加えて、他の情報提供機関からも渋滞情報の提供を受けるようにしてもよい。あるいは、様々な地点を走行している車両からプローブデータとして提供される渋滞情報を配信サーバ5において収集してもよい。
【0015】
ナビゲーション装置1の構成を図2のブロック図に示す。ナビゲーション装置1は、制御部10、振動ジャイロ11、車速センサ12、ハードディスク(HDD)13、GPS(Global Positioning System)受信部14、交通情報受信部15、表示モニタ16および入力装置17を備えている。
【0016】
制御部10は、マイクロプロセッサや各種周辺回路、RAM、ROM等によって構成されており、HDD13に記録されている制御プログラムや地図データに基づいて、後で説明するような各種の処理を実行する。制御部10には通信端末2が接続されており、制御部10によって通信端末2を制御することで、ナビゲーション装置1から図1の配信サーバ5に対してダウンロード要求の発信が行われる。このダウンロード要求に応じて配信サーバ5から配信されるテレマティクス情報は、通信端末2において受信され、通信端末2から制御部10へ出力される。
【0017】
振動ジャイロ11は、自車両の角速度を検出するためのセンサである。車速センサ12は、自車両の車速を検出するためのセンサである。これらのセンサにより自車両の運動状態を所定の時間間隔ごとに検出することで、制御部10において自車両の位置移動量が求められ、それによって自車両の現在位置すなわち現在地が検出される。
【0018】
HDD13は不揮発性の記録媒体であり、地図データを含む各種のデータが記録されている。HDD13に記録されているデータは、必要に応じて制御部10の制御により読み出され、制御部10が実行する様々な処理や制御に利用される。
【0019】
なお、HDD13に記録された地図データには、経路計算データと、経路誘導データと、道路データと、背景データとが含まれている。経路計算データは、目的地までのルート探索に用いられる。経路誘導データは、設定された経路に従って自車両を目的地まで誘導するために用いられ、交差点名称や道路名称などを表す。道路データは、道路の形状や種別を表す。背景データは、河川や鉄道などの道路以外の地図形状や、各種施設の位置などを表す。なお、地図データにおいて各道路を表す最小単位はリンクと呼ばれている。すなわち、地図データにおいて各道路は複数のリンクによって構成されている。
【0020】
GPS受信部14は、GPS衛星から送信されるGPS信号を受信して制御部10へ出力する。GPS信号には、自車両の位置と現在時刻を求めるための情報として、そのGPS信号を送信したGPS衛星の位置と送信時刻が含まれている。したがって、所定数以上のGPS衛星からGPS信号を受信することにより、これらの情報に基づいて自車両の現在位置と現在時刻を算出することができる。
【0021】
交通情報受信部15は、交通情報配信センターから放送施設3を介してFM多重放送により送信される交通情報を受信する。交通情報受信部15において受信された交通情報は、制御部10に出力される。
【0022】
表示モニタ16は、様々な画像や映像を表示するための装置であり、液晶ディスプレイ等が用いられる。この表示モニタ16により、自車位置周辺の地図などが表示される。なお、表示モニタ16は、たとえば自車両のダッシュボード上やインストルメントパネル内など、運転席から見やすい位置に設置されている。
【0023】
入力装置17は、ナビゲーション装置1を動作させるための様々な入力操作をユーザが行うための装置であり、各種の入力スイッチ類を有している。ユーザは、入力装置17を操作することにより、たとえば、目的地に設定したい施設や地点の名称等を入力したり、予め登録された登録地の中から目的地を選択したり、地図を任意の方向にスクロールしたりすることができる。この入力装置17は、操作パネルやリモコンなどによって実現することができる。あるいは、入力装置17を表示モニタ16と一体化されたタッチパネルとしてもよい。
【0024】
ユーザが入力装置17を操作して目的地を設定すると、ナビゲーション装置1は、前述のようにして検出された現在地を経路探索開始点として、地図データに含まれる経路計算データに基づいて所定のアルゴリズムの演算を行うことにより、現在地から目的地までのルート探索を行う。ルート探索の結果求められた推奨経路は、その表示形態、たとえば表示色などを変えることによって、他の道路とは区別して地図上に表される。この推奨経路に従って、ナビゲーション装置1は目的地まで自車両を誘導する。
【0025】
次に、配信サーバ5からテレマティクス情報をダウンロードする際のナビゲーション装置1の処理について図3のフローチャートにより説明する。このフローチャートは、ナビゲーション装置1において、所定のダウンロード開始条件を満たしたときに制御部10により実行される。たとえば、ユーザが入力装置17を用いて所定の操作を行ったときや、所定時間ごとに、図3のフローチャートが実行される。
【0026】
ステップS10において、制御部10は、通信端末2を制御して、配信サーバ5に対するテレマティクス情報のダウンロード要求を通信端末2より発信する。このダウンロード要求に応じて、配信サーバ5からテレマティクス情報が移動体通信網4を介して通信端末2へ送信され、通信端末2により受信されて制御部10へ出力される。このとき、テレマティクス情報のダウンロード対象地域を配信サーバ5に通知するようにしてもよい。たとえば、車両100の現在位置から所定距離以内の地域や、ナビゲーション装置1において目的地までの推奨経路が設定されている場合は、その目的地と推奨経路からそれぞれ所定距離以内の地域などをダウンロード対象地域とすることができる。
【0027】
ステップS20において、制御部10は、ステップS10のダウンロード要求に応じて配信サーバ5から送信されるテレマティクス情報をダウンロードする。なお、ダウンロードしたテレマティクス情報を制御部10からHDD13へ出力し、HDD13において記録してもよい。
【0028】
ステップS30において、制御部10は、ステップS20でダウンロードしたテレマティクス情報の内容が、交通情報受信部15において受信された交通情報の内容と一致するか否かを判定する。ここでは、テレマティクス情報と交通情報において共通の道路に対する渋滞情報や交通規制情報を用いて、その内容が一致するか否かを判定する。テレマティクス情報の内容と交通情報の内容が一致する場合はステップS70へ進み、異なる場合はステップS40へ進む。なお、交通情報を複数回受信していた場合は、その中で最新の交通情報を用いるのが好ましい。
【0029】
ステップS40において、制御部10は、ステップS20でダウンロードしたテレマティクス情報が所定の有効期間内であるか否かを判定する。有効期間内である場合はステップS70へ進み、有効期間外である場合はステップS41へ進む。なお、ステップS40の判定を行うために、テレマティクス情報には、収集時刻情報、すなわち配信サーバ5において当該テレマティクス情報を収集した時刻を示す情報が含まれる。この収集時刻情報に基づいて、制御部10はテレマティクス情報の収集時刻から現在時刻までの経過時間を算出し、その経過時間が所定の有効期間、たとえば1時間を過ぎたか否かを判定することにより、ステップS40の判定を行う。
【0030】
ステップS41において、制御部10は、ステップS20でダウンロードしたテレマティクス情報が対応する道路区間のうち、交通情報に対応しない道路区間があるか否かを判定する。交通情報に対応しない道路区間がある場合、すなわちテレマティクス情報において渋滞情報や交通規制情報が提供されている道路区間であって交通情報が提供されていない道路区間がある場合は、ステップS42へ進む。一方、交通情報に対応しない道路区間がない場合、すなわちテレマティクス情報において渋滞情報や交通規制情報が提供されている道路区間の全てについて交通情報が提供されている場合は、ステップS60へ進む。
【0031】
ステップS42において、制御部10は、ステップS41でテレマティクス情報に対応して交通情報に対応しないと判定された道路区間について、ステップS20でダウンロードしたテレマティクス情報を選択する。これにより、ダウンロードしたテレマティクス情報が有効期間外である場合であっても、交通情報に対応しない道路区間についてはテレマティクス情報を選択する。ステップS42を実行したらステップS60へ進む。
【0032】
ステップS60において、制御部10は、交通情報受信部15において受信された交通情報を選択する。このとき、ステップS42において交通情報に対応しない道路区間についてテレマティクス情報を選択していた場合は、他の道路区間について交通情報を選択する。ステップS60を実行したらステップS80へ進む。
【0033】
ステップS70において、制御部10は、ステップS20でダウンロードしたテレマティクス情報を選択する。すなわち、ダウンロードしたテレマティクス情報の内容と交通情報の内容が一致するとステップS30において判定した場合、またはテレマティクス情報が有効期間内であるとステップS40において判定した場合は、テレマティクス情報を選択する。なお、ステップS30を肯定判定した場合は、テレマティクス情報の内容と交通情報の内容が一致するため、テレマティクス情報ではなく交通情報を選択してもよい。ステップS70を実行したらステップS80へ進む。
【0034】
ステップS80において、制御部10は、ステップS60で選択した交通情報、またはステップS70で選択したテレマティクス情報に基づいて、地図上に交通状況を表示する。これにより、道路の交通状況をユーザに対して提示する。なお、ステップS60で交通情報を選択した場合であって、さらにステップS42において交通情報に対応しない道路区間についてテレマティクス情報を選択した場合は、当該道路区間についてはテレマティクス情報に基づいて交通状況の表示を行う。すなわち、交通情報とテレマティクス情報を合成することで、交通情報が提供されない道路区間に対してはテレマティクス情報により補足して交通状況の表示を行う。ステップS80を実行したら、制御部10は図3のフローチャートを終了する。
【0035】
以上説明した第1の実施の形態によれば、次の作用効果を奏する。
(1)ナビゲーション装置1は、交通情報受信部15において交通情報を無線通信により取得すると共に、制御部10の処理により、配信サーバ5より移動体通信網4を介して提供されるテレマティクス情報をダウンロードして取得する(ステップS20)。そして、取得した交通情報の内容とテレマティクス情報の内容とが一致するか否かを判定し(ステップS30)、異なる場合に、交通情報またはテレマティクス情報のいずれかを選択する(ステップS60、S70)。こうして選択した交通情報またはテレマティクス情報に基づいて道路の交通状況を提示する(ステップS80)。このようにしたので、複数の方法で取得した交通情報の内容、すなわち交通情報受信部15において取得した交通情報の内容と配信サーバ5よりダウンロードしたテレマティクス情報の内容とが異なっていた場合に、いずれかを適切に選択することができる。
【0036】
(2)制御部10は、テレマティクス情報に含まれる収集時刻情報に基づいて、テレマティクス情報が所定の有効期間内であるか否かを判定する(ステップS40)。この判定結果に基づいてステップS60とステップS70のいずれを実行するかを決定することで、制御部10は交通情報またはテレマティクス情報のいずれかを選択する。このようにしたので、テレマティクス情報の有効期間に応じて、交通情報とテレマティクス情報のいずれかを適切に選択することができる。
【0037】
(3)ステップS40においてテレマティクス情報が有効期間外であると判定された場合、制御部10は、テレマティクス情報が対応する道路区間のうち、交通情報に対応しない道路区間があるか否かを判定する(ステップS41)。その結果、テレマティクス情報が対応して交通情報に対応しない道路区間がある場合、その道路区間についてはテレマティクス情報を選択し(ステップS42)、他の道路区間については交通情報を選択する(ステップS60)。これにより、交通情報が提供されない道路区間に対してはテレマティクス情報により補足して交通状況を提示することができる。
【0038】
−第2の実施の形態−
本発明による第2の実施の形態について説明する。本実施形態では、ナビゲーション装置において取得した交通情報の内容とテレマティクス情報の内容が異なる場合に、前述した第1の実施の形態とは異なる方法により、交通情報またはテレマティクス情報のいずれかを選択する。なお、本実施形態による情報配信システムの構成、およびナビゲーション装置の構成は、図1、2にそれぞれ示した第1の実施の形態のものと同じであるため、これらについては説明を省略する。
【0039】
本実施形態において配信サーバ5からテレマティクス情報をダウンロードする際のナビゲーション装置1の処理について、図4のフローチャートにより説明する。なお、図4のフローチャートにおいて、図3に示した第1の実施の形態で実行されるフローチャートと同じ処理を実行する部分については、同一のステップ番号としている。この同一ステップ番号の部分については、説明を省略する。
【0040】
ダウンロードしたテレマティクス情報が有効期間内であるとステップS40において判定した場合、制御部10はステップS43へ進む。ステップS43において、制御部10は、自車両の走行道路を特定する。ここでは、振動ジャイロ11により検出される角速度、車速センサ12により検出される車速、およびGPS受信部14により受信されるGPS信号に基づいて前述のように算出される自車両の現在位置と、HDD13に記録されている地図データとに基づいて、自車両の走行道路を特定する。
【0041】
ステップS44において、制御部10は、自車両の実走行速度を検出する。ここでは、車速センサ12により検出される車速を自車両の実走行速度として検出する。
【0042】
ステップS45において、制御部10は、交通情報受信部15において受信された交通情報とステップS20でダウンロードしたテレマティクス情報の各々に基づいて、ステップS43で特定した走行道路における自車両の予測走行速度をそれぞれ算出する。ここでは、交通情報とテレマティクス情報の各々から、自車位置付近の走行道路における渋滞情報および交通規制情報をそれぞれ抽出し、これらに基づいて、自車両が道路の流れに従って走行しているときの速度を予測走行速度としてそれぞれ算出する。なお、このとき地図データに記録されている制限速度情報などを参照してもよい。これにより、交通情報に基づく予測走行速度と、テレマティクス情報に基づく予測走行速度とが、自車両の走行道路に対してそれぞれ算出される。
【0043】
ステップS46において、制御部10は、ステップS45で算出した交通情報に基づく予測走行速度とテレマティクス情報に基づく予測走行速度について、どちらの方がステップS44で検出した実走行速度との差が小さいかを判定する。その結果、交通情報に基づく予測走行速度の方が実走行速度との差が小さい場合はステップS41へ進む。この場合、制御部10は、第1の実施の形態と同様にステップS41の処理を実行し、さらにステップS41が肯定判定された場合はステップS42の処理を実行する。その後ステップS60において、前述のように交通情報受信部15において受信された交通情報を選択する。反対に、テレマティクス情報に基づく予測走行速度の方が実走行速度との差が小さい場合はステップS70へ進む。この場合、制御部10はステップS70において、前述のようにステップS20でダウンロードしたテレマティクス情報を選択する。
【0044】
以上説明した第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態で得られる作用効果に加えて、さらに次の作用効果を奏する。
(1)ステップS40においてテレマティクス情報が有効期間内であると判定された場合、制御部10は、自車両の走行道路を特定し(ステップS43)、自車両の実走行速度を検出する(ステップS44)。そして、取得した交通情報とテレマティクス情報の各々に基づいて、ステップS43で特定した走行道路における自車両の予測走行速度をそれぞれ算出し(ステップS45)、どちらの予測走行速度と実走行速度との差が小さいかを判定する(ステップS46)。この判定結果に従って、ステップS60またはS70において、交通情報とテレマティクス情報のうち実走行速度と予測走行速度との差が小さい方を選択する。このようにしたので、交通情報とテレマティクス情報のいずれかを実際の車両走行環境に応じて適切に選択することができる。
【0045】
−第3の実施の形態−
本発明による第3の実施の形態について説明する。本実施形態では、ナビゲーション装置において取得した交通情報の内容とテレマティクス情報の内容が異なる場合に、前述した第1、第2の実施の形態とは異なる方法により、交通情報またはテレマティクス情報のいずれかを選択する。なお、本実施形態も前述の第2の実施の形態と同様に、情報配信システムの構成、およびナビゲーション装置の構成は、図1、2にそれぞれ示した第1の実施の形態のものと同じであるため、これらについては説明を省略する。
【0046】
本実施形態において配信サーバ5からテレマティクス情報をダウンロードする際のナビゲーション装置1の処理について、図5のフローチャートにより説明する。なお、図5のフローチャートにおいて、図3、4にそれぞれ示した第1、第2の実施の形態で実行されるフローチャートと同じ処理を実行する部分については、同一のステップ番号としている。この同一ステップ番号の部分については、説明を省略する。
【0047】
ダウンロードしたテレマティクス情報が有効期間内であるとステップS40において判定した場合、制御部10はステップS47へ進む。ステップS47において、制御部10は、交通情報受信部15において受信された交通情報とステップS20でダウンロードしたテレマティクス情報の各々に基づいて、予め設定された目的地への到着予想時刻をそれぞれ算出する。ここでは、交通情報とテレマティクス情報の各々から、自車位置から目的地までの推奨経路における渋滞情報および交通規制情報をそれぞれ抽出し、これらに基づいて、目的地への到着予想時刻をそれぞれ算出する。このとき地図データに記録されている制限速度情報などを参照してもよい。これにより、交通情報に基づく到着予想時刻と、テレマティクス情報に基づく到着予想時刻とが、目的地に対してそれぞれ算出される。なお、目的地が設定されていない場合は、自車両の進行方向に存在するいずれかの地点を自動的に目的地に設定し、この目的地までの推奨経路を自動的に探索してもよい。
【0048】
ステップS48において、制御部10は、ステップS47でそれぞれ算出した交通情報に基づく到着予想時刻と、テレマティクス情報に基づく到着予想時刻とについて、どちらの方が遅いかを判定する。その結果、交通情報に基づく到着予想時刻の方が遅い場合はステップS41へ進む。この場合、制御部10は、第1の実施の形態と同様にステップS41の処理を実行し、さらにステップS41が肯定判定された場合はステップS42の処理を実行する。その後ステップS60において、前述のように交通情報受信部15において受信された交通情報を選択する。反対に、テレマティクス情報に基づく予到着予想時刻の方が遅い場合はステップS70へ進む。この場合、制御部10はステップS70において、前述のようにステップS20でダウンロードしたテレマティクス情報を選択する。
【0049】
以上説明した第3の実施の形態によれば、第1の実施の形態で得られる作用効果に加えて、さらに次の作用効果を奏する。
(1)ステップS40においてテレマティクス情報が有効期間内であると判定された場合、制御部10は、取得した交通情報とテレマティクス情報の各々に基づいて、予め設定された目的地への到着予想時刻をそれぞれ算出し(ステップS47)、どちらの方が遅いかを判定する(ステップS48)。この判定結果に従って、ステップS60またはS70において、交通情報とテレマティクス情報のうち目的地への到着予想時刻が遅い方を選択する。このようにしたので、交通情報とテレマティクス情報のいずれかをユーザ心理に応じて適切に選択することができる。すなわち、到着予想時刻がより遅い方を選択することで、走行中に発生する到着予想時刻の遅延を低減できるため、ユーザ心理に与える悪影響を軽減することができる。
【0050】
−第4の実施の形態−
本発明による第4の実施の形態について説明する。本実施形態では、ナビゲーション装置において取得した交通情報の内容とテレマティクス情報の内容が異なる場合に、前述した第1〜第3の実施の形態とは異なる方法により、交通情報またはテレマティクス情報のいずれかを選択する。なお、本実施形態も前述の第2および第3の実施の形態と同様に、情報配信システムの構成、およびナビゲーション装置の構成は、図1、2にそれぞれ示した第1の実施の形態のものと同じであるため、これらについては説明を省略する。
【0051】
本実施形態において配信サーバ5からテレマティクス情報をダウンロードする際のナビゲーション装置1の処理について、図6のフローチャートにより説明する。なお、図6のフローチャートにおいて、図3〜5にそれぞれ示した第1〜第3の実施の形態で実行されるフローチャートと同じ処理を実行する部分については、同一のステップ番号としている。この同一ステップ番号の部分については、説明を省略する。
【0052】
ダウンロードしたテレマティクス情報が有効期間内であるとステップS40において判定した場合、制御部10はステップS49へ進む。ステップS49において、制御部10は、交通情報受信部15において受信された交通情報とステップS20でダウンロードしたテレマティクス情報の各々に対する信頼度を算出する。この信頼度は、各情報が前述の交通情報配信センターまたは配信サーバ5において収集された時刻から現在までの経過時間に応じて変化する。なお、ステップS49において信頼度を算出する際に収集時刻からの経過時間を求めることができるように、交通情報とテレマティクス情報にはそれぞれの収集時刻情報が含まれる。
【0053】
ステップS49では、たとえば以下の式(1)、(2)により、交通情報に対する信頼度R(t)およびテレマティクス情報に対する信頼度R(t)をそれぞれ算出する。なお、t、tは、交通情報とテレマティクス情報の各々における収集時刻から現在までの経過時間をそれぞれ表す変数である。
(t)=100(1−t/d) ・・・(1)
(t)=100(1−t/d) ・・・(2)
【0054】
式(1)、(2)のd、dは、信頼度R(t)またはR(t)が0となるときの経過時間t、tの値にそれぞれ相当する定数である。また、d、dの逆数である1/d、1/dは、信頼度R(t)、R(t)における経過時間t、tに応じた減少率をそれぞれ表す。ここで、dとdの大きさは、d<d、すなわち1/d>1/dの関係を満たすことが好ましい。これにより、テレマティクス情報に比べて精度の低い交通情報に対しては、その信頼度R(t)をテレマティクス情報の信頼度R(t)よりも経過時間に応じて素早く低下させるようにする。たとえば、d=2d、すなわち1/d=2・(1/d)となるようにdとdの値を設定することで、テレマティクス情報に対する信頼度R(t)と比較して、2倍の早さで交通情報に対する信頼度R(t)を低下させることができる。
【0055】
ステップS50において、制御部10は、ステップS49でそれぞれ算出した交通情報に対する信頼度と、テレマティクス情報に対する信頼度とについて、どちらの方が高いかを判定する。その結果、交通情報に対する信頼度の方が高い場合はステップS41へ進む。この場合、制御部10は、第1の実施の形態と同様にステップS41の処理を実行し、さらにステップS41が肯定判定された場合はステップS42の処理を実行する。その後ステップS60において、前述のように交通情報受信部15において受信された交通情報を選択する。反対に、テレマティクス情報に対する信頼度の方が高い場合はステップS70へ進む。この場合、制御部10はステップS70において、前述のようにステップS20でダウンロードしたテレマティクス情報を選択する。
【0056】
以上説明した第4の実施の形態によれば、第1の実施の形態で得られる作用効果に加えて、さらに次の作用効果を奏する。
(1)ステップS40においてテレマティクス情報が有効期間内であると判定された場合、制御部10は、取得した交通情報とテレマティクス情報の各々に対して、収集時刻からの経過時間に応じた信頼度をそれぞれ算出し(ステップS49)、どちらの方が高いかを判定する(ステップS50)。この判定結果に従って、ステップS60またはS70において、交通情報とテレマティクス情報のうち信頼度が高い方を選択する。このようにしたので、交通情報とテレマティクス情報のいずれかを信頼度に応じて適切に選択することができる。
【0057】
(2)ステップS49で信頼度を算出する際、制御部10は、交通情報に対して算出する信頼度における経過時間に応じた減少率を、テレマティクス情報に対して算出する信頼度における経過時間に応じた減少率よりも大きくすることが好ましい。このようにすれば、テレマティクス情報に比べて精度の低い交通情報の信頼度を、テレマティクス情報の信頼度よりも早く低下させることができる。したがって、情報の精度に応じて正確に信頼度を算出することができる。
【0058】
−第5の実施の形態−
本発明による第5の実施の形態について説明する。本実施形態では、テレマティクス情報が有効期間内であるか否かに関わらず、前述の第2の実施の形態において説明したような方法で交通情報またはテレマティクス情報のいずれかを選択する。
【0059】
本実施形態において配信サーバ5からテレマティクス情報をダウンロードする際のナビゲーション装置1の処理を図7のフローチャートに示す。このフローチャートと図4のフローチャートとの違いは、ステップS40〜S42の処理が省かれており、ステップS30を否定判定した場合にステップS43へ進む点のみである。この点を除いて、本実施形態は第2の実施の形態と同様である。
【0060】
以上説明した第5の実施の形態によれば、テレマティクス情報が有効期間内であるか否かに関わらず、第2の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0061】
−第6の実施の形態−
本発明による第6の実施の形態について説明する。本実施形態では、テレマティクス情報が有効期間内であるか否かに関わらず、前述の第3の実施の形態において説明したような方法で交通情報またはテレマティクス情報のいずれかを選択する。
【0062】
本実施形態において配信サーバ5からテレマティクス情報をダウンロードする際のナビゲーション装置1の処理を図8のフローチャートに示す。このフローチャートと図5のフローチャートとの違いは、ステップS40〜S42の処理が省かれており、ステップS30を否定判定した場合にステップS47へ進む点のみである。この点を除いて、本実施形態は第3の実施の形態と同様である。
【0063】
以上説明した第6の実施の形態によれば、テレマティクス情報が有効期間内であるか否かに関わらず、第3の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0064】
−第7の実施の形態−
本発明による第7の実施の形態について説明する。本実施形態では、テレマティクス情報が有効期間内であるか否かに関わらず、前述の第4の実施の形態において説明したような方法で交通情報またはテレマティクス情報のいずれかを選択する。
【0065】
本実施形態において配信サーバ5からテレマティクス情報をダウンロードする際のナビゲーション装置1の処理を図9のフローチャートに示す。このフローチャートと図6のフローチャートとの違いは、ステップS40〜S42の処理が省かれており、ステップS30を否定判定した場合にステップS49へ進む点のみである。この点を除いて、本実施形態は第4の実施の形態と同様である。
【0066】
以上説明した第7の実施の形態によれば、テレマティクス情報が有効期間内であるか否かに関わらず、第4の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0067】
なお、以上説明した各実施の形態では、配信サーバ5に記憶保持されたテレマティクス情報を、移動体通信網4と通信端末2を介して車両100に搭載されたナビゲーション装置1に配信する例を説明したが、本発明はこの内容に限定されるものではない。ナビゲーション装置以外にも、たとえばパソコン、PDA(Personal Digital Assistance)、携帯電話等の様々な車載情報端末に対して、テレマティクス情報を配信することができる。また、通信端末を内蔵した車載情報端末としてもよい。さらに、テレマティクス情報として渋滞情報以外の情報を配信してもよい。たとえば、観光名所や各種施設の情報をテレマティクス情報として配信することができる。
【0068】
また、以上説明した各実施形態のうち第5〜第7の実施の形態においては、ステップS60で交通情報を選択する前に、それぞれ第2〜第4の実施の形態と同様に、ステップS41、S42の処理を実行してもよい。このようにすれば、テレマティクス情報が対応して交通情報に対応しない道路区間がある場合、その道路区間についてはテレマティクス情報を選択し、他の道路区間については交通情報を選択することができる。したがって、交通情報が提供されない道路区間に対してはテレマティクス情報により補足して交通状況を提示することができる。
【0069】
以上説明した各実施の形態や変形例はあくまで一例であり、発明の特徴が損なわれない限り、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0070】
1:ナビゲーション装置、2:通信端末、3:放送施設、4:移動体通信網:5:配信サーバ、10:制御部、11:振動ジャイロ、12:車速センサ、13:HDD、14:GPS受信部、15:交通情報受信部、16:表示モニタ、17:入力装置、100:車両

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交通情報を無線通信により取得する交通情報取得手段と、
配信サーバより移動体通信網を介して提供されるテレマティクス情報を取得するテレマティクス情報取得手段と、
前記交通情報の内容と前記テレマティクス情報の内容が異なる場合に、前記交通情報または前記テレマティクス情報のいずれかを選択する選択手段と、
前記選択手段により選択された前記交通情報または前記テレマティクス情報に基づいて道路の交通状況を提示する交通状況提示手段とを備えることを特徴とする車載情報端末。
【請求項2】
請求項1に記載の車載情報端末において、
前記テレマティクス情報に含まれる収集時刻情報に基づいて前記テレマティクス情報が所定の有効期間内であるか否かを判定する判定手段をさらに備え、
前記選択手段は、前記判定手段による判定結果に基づいて、前記交通情報または前記テレマティクス情報のいずれかを選択することを特徴とする車載情報端末。
【請求項3】
請求項2に記載の車載情報端末において、
前記判定手段により前記テレマティクス情報が前記有効期間外であると判定された場合、前記選択手段は、前記テレマティクス情報に対応して前記交通情報に対応しない道路区間については前記テレマティクス情報を選択し、他の道路区間については前記交通情報を選択することを特徴とする車載情報端末。
【請求項4】
請求項2または3に記載の車載情報端末において、
自車両の走行道路を特定する走行道路特定手段と、
前記自車両の実走行速度を検出する速度検出手段と、
前記交通情報と前記テレマティクス情報の各々に基づいて、前記走行道路における前記自車両の予測走行速度をそれぞれ算出する速度算出手段とをさらに備え、
前記判定手段により前記テレマティクス情報が前記有効期間内であると判定された場合、前記選択手段は、前記交通情報と前記テレマティクス情報のうち前記実走行速度と前記予測走行速度との差が小さい方を選択することを特徴とする車載情報端末。
【請求項5】
請求項2または3に記載の車載情報端末において、
前記交通情報と前記テレマティクス情報の各々に基づいて、予め設定された目的地への到着予想時刻をそれぞれ算出する到着予想時刻算出手段をさらに備え、
前記判定手段により前記テレマティクス情報が前記有効期間内であると判定された場合、前記選択手段は、前記交通情報または前記テレマティクス情報のうち前記到着予想時刻が遅い方を選択することを特徴とする車載情報端末。
【請求項6】
請求項2または3に記載の車載情報端末において、
前記交通情報と前記テレマティクス情報の各々に対して、収集時刻からの経過時間に応じた信頼度をそれぞれ算出する信頼度算出手段をさらに備え、
前記判定手段により前記テレマティクス情報が前記有効期間内であると判定された場合、前記選択手段は、前記交通情報または前記テレマティクス情報のうち前記信頼度が高い方を選択することを特徴とする車載情報端末。
【請求項7】
請求項6に記載の車載情報端末において、
前記信頼度算出手段は、前記交通情報に対して算出する信頼度における前記経過時間に応じた減少率を、前記テレマティクス情報に対して算出する信頼度における前記経過時間に応じた減少率よりも大きくすることを特徴とする車載情報端末。
【請求項8】
請求項1に記載の車載情報端末において、
自車両の走行道路を特定する走行道路特定手段と、
前記自車両の実走行速度を検出する速度検出手段と、
前記交通情報と前記テレマティクス情報の各々に基づいて、前記走行道路における前記自車両の予測走行速度をそれぞれ算出する速度算出手段とをさらに備え、
前記選択手段は、前記交通情報と前記テレマティクス情報のうち前記実走行速度と前記予測走行速度との差が小さい方を選択することを特徴とする車載情報端末。
【請求項9】
請求項1に記載の車載情報端末において、
前記交通情報と前記テレマティクス情報の各々に基づいて、予め設定された目的地への到着予想時刻をそれぞれ算出する到着予想時刻算出手段をさらに備え、
前記選択手段は、前記交通情報または前記テレマティクス情報のうち前記到着予想時刻が遅い方を選択することを特徴とする車載情報端末。
【請求項10】
請求項1に記載の車載情報端末において、
前記交通情報と前記テレマティクス情報の各々に対して、収集時刻からの経過時間に応じた信頼度をそれぞれ算出する信頼度算出手段をさらに備え、
前記選択手段は、前記交通情報または前記テレマティクス情報のうち前記信頼度が高い方を選択することを特徴とする車載情報端末。
【請求項11】
請求項10に記載の車載情報端末において、
前記信頼度算出手段は、前記交通情報に対して算出する信頼度における前記経過時間に応じた減少率を、前記テレマティクス情報に対して算出する信頼度における前記経過時間に応じた減少率よりも大きくすることを特徴とする車載情報端末。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか一項に記載の車載情報端末と、
前記テレマティクス情報を前記移動体通信網を介して前記車載情報端末に提供する配信サーバとを備えることを特徴とする情報配信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−64478(P2011−64478A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−213053(P2009−213053)
【出願日】平成21年9月15日(2009.9.15)
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【Fターム(参考)】