説明

車載情報端末

【課題】音声入力による操作が可能なメニューがどのメニューであるかをユーザに容易に認識してもらうことができる車載情報端末の提供。
【解決手段】本発明による車載情報端末1は、複数配置される操作ボタンと、前記操作ボタンによる手動操作が可能な複数のメニューが表示されるディスプレイと、前記ディスプレイの表示を制御する表示制御手段と、音声入力手段とを備え、前記操作ボタンによる手動操作が可能な複数のメニューは、前記音声入力手段による音声操作も可能な第1類のメニューと、前記音声入力手段による音声操作が不能な第2類のメニューとを含み、前記表示制御手段は、前記第1類のメニューを前記第2類のメニューと識別可能な異なる態様で前記ディスプレイ上に同時に表示することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作ボタンによる手動操作と音声入力による操作を支援する車載情報端末に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、地図情報を表示する表示部と、前記地図情報上の座標が入力される座標入力部と、前記座標入力部における入力態様を判定する入力判定部と、前記入力態様に対して発話可能な複数の指示項目を前記表示部に表示させる表示制御部と、発話された前記指示項目を音声認識する音声認識部と、前記音声認識部で音声認識された前記指示項目を実行する指示実行部とを備えることを特徴とするナビゲーション装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−69425号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、操作ボタンによる手動操作と音声入力による操作が可能なシステムでは、操作ボタンによる手動操作が可能なメニューと、音声入力による操作が可能なメニューとが混在しうるので、音声入力による操作が可能なメニューがどのメニューであるかをユーザに容易に認識してもらうことができない虞がある。
【0004】
そこで、本発明は、音声入力による操作が可能なメニューがどのメニューであるかをユーザに容易に認識してもらうことができる車載情報端末の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、第1の発明に係る車載情報端末は、複数配置される操作ボタンと、
前記操作ボタンによる手動操作が可能な複数のメニューが表示されるディスプレイと、
前記ディスプレイの表示を制御する表示制御手段と、
音声入力手段とを備え、
前記操作ボタンによる手動操作が可能な複数のメニューは、前記音声入力手段による音声操作も可能な第1類のメニューと、前記音声入力手段による音声操作が不能な第2類のメニューとを含み、
前記表示制御手段は、前記第1類のメニューを前記第2類のメニューと識別可能な異なる態様で前記ディスプレイ上に同時に表示することを特徴とする。尚、前記音声入力手段による音声操作が不能な第2類のメニューとは、操作ボタンによる手動操作のみが可能なメニューに対応する。
【0006】
第2の発明は、第1の発明に係る車載情報端末において、
前記表示制御手段は、前記音声入力手段がオフ状態である場合には、前記第1類のメニュー及び前記第2類のメニューを第1表示態様で表示し、前記音声入力手段がオン状態である場合には、前記第1類のメニューを、前記第1表示態様とは異なる第2表示態様で表示すると共に、前記第2類のメニューを前記第1表示態様で表示することを特徴とする。
【0007】
第3の発明は、多数のメニューが複数の階層に分けて前記ディスプレイ上に表示される第1の発明に係る車載情報端末において、
第1の階層における複数のメニューは、前記第1類のメニューと、前記第2類のメニューとを含み、前記第1の階層とは異なる第2の階層における複数のメニューは、前記第1類のメニューのみを含み、
前記表示制御手段は、前記第1の階層において、前記音声入力手段がオフ状態からオン状態になった場合に、前記ディスプレイ上で表示される前記複数のメニューの構成及び配置を維持しつつ、前記複数のメニューのうち前記第1類のメニューのみの表示態様を変化させ、
前記表示制御手段は、前記第2の階層において、前記音声入力手段がオフ状態からオン状態になった場合に、前記ディスプレイ上で表示される前記複数のメニューの構成及び配置を維持しつつ、前記複数のメニューのそれぞれの表示態様を変化させることを特徴とする。尚、第1の階層及び第2の階層の関係は任意であり、第1の階層の上層が第2の階層であってもよいし、第2の階層の上層が第1の階層であってもよい。
【0008】
上記目的を達成するため、第4の発明に係る車載情報端末は、複数配置される操作ボタンと、
前記操作ボタンによる手動操作が可能な複数のメニューが表示されるディスプレイと、
前記ディスプレイの表示を制御する表示制御手段と、
音声入力手段とを備え、
前記操作ボタンによる手動操作が可能な複数のメニューは、前記音声入力手段による音声操作も可能なメニューであり、
前記表示制御手段は、前記音声入力手段がオフ状態からオン状態になった場合に、前記ディスプレイ上で表示される前記複数のメニューの種類及び配置を維持しつつ、前記複数のメニューのそれぞれの表示態様を変化させることを特徴とする。
【0009】
第5の発明は、第1〜4のうちのいずれかの発明に係る車載情報端末において、
前記操作ボタンは、前記ディスプレイ上に設けられるタッチスイッチを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、音声入力による操作が可能なメニューがどのメニューであるかをユーザに容易に認識してもらうことができる車載情報端末が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
【0012】
図1は、本発明による車載情報端末1の一実施例の主要構成及びそれに関連する構成を示す図である。本実施例の車載情報端末1は、電子制御ユニット10(以下、「制御ECU70」と称する)を中心に構成されている。制御ECU70は、マイクロコンピューターで構成され、CPU、ROM、RAM、I/O等を備えている。尚、制御ECU70は、ナビゲーション装置を制御するナビゲーションECUにより具現化されてもよいし、別の新たなECUとして具現化されてもよいし、2つ以上のECUにより協動して実現されてもよい。
【0013】
制御ECU70には、適切な通信線を介して、操作装置20が接続される。操作装置20は、ユーザにより手動操作される複数の操作スイッチを含む。操作装置20は、ユーザが操作しやすい位置、好ましくは、運転者が手を伸ばすだけで操作できるような位置に配置される。例えば、操作装置20は、インストルメントパネルやセンターコンソール部に配置されてよいし、また、ステアリングホイールに配置されてもよい。また、操作装置20は、複数の異なる場所に分散して配置されてもよい。操作装置20は、ユーザによる操作スイッチの操作態様に応じた各種操作信号を制御ECU70に供給する。
【0014】
尚、操作装置20は、例えばいわゆるリモコン上の押しボタン形式の操作スイッチから構成されてもよいし、及び/又は、インストルメントパネル等に組み込まれる押しボタン形式の操作スイッチから構成されてもよい。また、操作装置20は、かかる機械式のスイッチに代えて若しくは加えて、後述の表示装置40上に構成されるタッチスイッチから構成されてもよい。この場合、操作装置20のタッチスイッチは、後述の表示装置40上に表示される操作メニュー画像の各メニューの表示部分に構成される。また、この場合、操作装置20のタッチスイッチの機能は、後述の表示装置40上に表示される操作メニュー画像の各メニューに対応し、各メニューの内容の変化と共に変化することができる。
【0015】
制御ECU70は、操作装置20から各種操作信号を受信すると、各種操作信号に応じて、表示装置40での表示画面の切り換え(後述の各種操作メニュー画像の切り換え)等を行うと共に、他の制御ECU(例えば、オーディオECU及びエアコンECU等)に対して所定の指示信号を送る。他の制御ECUは、制御ECU70からの指示信号に応答し、各種操作信号に応じた機能(メニュー)を実現するよう車載機器(例えばオーディオ及びエアコン等)を制御する。
【0016】
制御ECU70には、適切な通信線を介して、表示装置40が接続される。表示装置40は、液晶ディスプレイ等で構成され、ユーザが見やすい位置に配置される。例えば、表示装置40は、インストルメントパネル上面の中央部に配置されてよいし、また、メーター内に配置されてもよい。また、表示装置40は、ナビゲーション装置のディスプレイと共用化されてもよいし、HUD(ヘッドアップディスプレイ)を用いて具現化されてもよい。尚、表示装置40で表示される画像出力ないし映像出力は、制御ECU70により制御される。制御ECU70は、例えばナビゲーション装置のナビゲーションECU(描画プロセッサを含む)であってよく、この場合、表示装置40には、後述の操作メニュー画像の他、地図画像等が表示されてよい。
【0017】
制御ECU70には、音声認識装置24が接続される。音声認識装置24は、車室内に設けられるマイク(マイクロフォン)でピックアップされる音声信号(発話内容)を解析し、後述の表示装置40上に表示される操作メニュー画像の各メニューに対応した所定の音声入力(指示内容)を検出する。例えば、音声認識装置24は、マイクアンプにて増幅処理やノイズ除去などの所定処理を受けた音声信号から特徴量を抽出し、次いで、所与の音響/言語モデルを用いたマッチング処理により所定の音声入力を検出するものであってよい。尚。本発明は、上述の如く、音声認識処理の詳細を特定するものでなく、如何なる音声認識技術に基づくものであってもよい。
【0018】
制御ECU70には、音声認識装置24をオン/オフ状態を切り替えるためのトークスイッチ74が接続される。トークスイッチ74は、車室内の任意の場所に設けられてよく、例えば音声認識装置24のマイクの近傍に配置されてもよい。ユーザは、音声による操作を望む場合には、トークスイッチ74を押して音声認識装置24のマイクをオンにしてから、当該マイクに向かって発話することになる。
【0019】
制御ECU70は、音声認識装置24から各種認識結果(又はそれに応じた各種操作信号)を受信すると、各種認識結果に応じて、表示装置40での表示画面の切り換え等を行うと共に、他の制御ECUに対して所定の指示信号を送る。他の制御ECUは、制御ECU70からの指示信号に応答し、各種操作信号に応じた機能(メニュー)を実現するよう車載機器を制御する。
【0020】
図2は、本実施例の制御ECU70により実現される主要処理の一例の流れを示すフローチャートである。図2に示す処理は、ナビゲーション装置の操作が開始されたときに(例えばナビゲーション装置の操作のための入口スイッチが操作されたときに)起動されてもよい。
【0021】
ステップ100では、制御ECU70は、トークスイッチ74からの情報に基づいて、音声認識装置24のマイクがオンになっているか否かを判定する。トークスイッチ74か押下げられてマイクがオンになっている場合には、ステップ104に進み、マイクがオンになっていない場合(音声認識装置24のマイクがオフである場合)には、ステップ102に進む。
【0022】
ステップ102では、制御ECU70は、表示装置40上に、操作装置20で操作可能なメニューを表す操作メニュー画像を通常態様で表示する。ここで、「通常態様」とは、後述の音声操作補助用態様と識別可能な表示態様であれば、任意の表示態様であってよい。図3は、通常態様で表示された操作メニュー画像の一例を示す図である。この操作メニュー画像は、ナビゲーション装置の目的地設定用の操作メニュー画像であり、目的地設定時に有用な各種メニュー(例えば「名称」、「住所」)を含む。ユーザは、目的地を名称で設定することを望む場合には、操作装置20の操作スイッチを適切に操作してメニュー「名称」の選択・決定操作を実現する。尚、操作装置20が表示装置40のタッチスイッチである場合には、メニュー「名称」の表示部分がタッチスイッチ部分であり、ユーザは、メニュー「名称」の表示部分をタッチ操作することになる。この場合、制御ECU70は、操作装置20からの操作信号に応答して、表示装置40上に、下の階層となる例えば名称入力用の操作メニュー画像(例えば、あいうえお等の入力文字のメニューを含む画像)を通常態様で表示する。
【0023】
ステップ104では、制御ECU70は、表示装置40上に、操作装置20で操作可能なメニューを表す操作メニュー画像を、通常態様とは異なる態様で表示する。この通常態様とは異なる態様とは、音声認識装置24のマイクを介した音声操作可能なメニューと、音声認識装置24のマイクを介した音声操作不能なメニュー(操作装置20の操作スイッチによる操作のみが可能なメニュー)とを、互いに識別可能な態様で表示する態様であり、以下、音声操作補助用態様ともいう。
【0024】
このように、図2に示す処理によれば、トークスイッチ74のオン/オフ状態に応じて、操作メニュー画像の音声操作可能なメニューの表示態様が通常態様と音声操作補助用態様の間で変化される。尚、操作メニュー画像の音声操作不能なメニューについては、トークスイッチ74のオン/オフ状態に応じて、表示態様が変化せず通常態様が維持される。
【0025】
図4(A)は、音声操作補助用態様で表示された操作メニュー画像の一例を示す図である。図4(A)に示す例では、操作メニュー画像中の複数のメニューの一部のみが、音声操作可能なメニューである場合を示す。即ち、この例では、音声操作可能なメニューは「名称」、「住所」、「施設」、「電話番号」の4つだけであり、この4つのメニューが、通常態様時の同メニューとは異なる態様で表示され、従って、他のメニュー(操作装置20でのみ操作可能なメニュー)とは異なる態様で表示される。例えば、図4(A)に示す例では、「名称」、「住所」、「施設」、「電話番号」の4つのメニューの色が、図3に示した通常態様時と比べて、変化されている(尚、図中では、ハッチングの相違により色の相違を表している)。これにより、ユーザは、音声操作可能なメニューを容易に把握することができる。特に、音声操作可能なメニューの表示態様がトークスイッチ74を押したときに変化するので、当該メニューを視覚的に直ぐに把握することができる。
【0026】
図4(B)は、音声操作補助用態様で表示された操作メニュー画像の一例を示す図である。図4(B)に示す例では、操作メニュー画像のメニューの全てが、音声操作可能なメニューである場合を示す。従って、図4(B)に示す例では、トークスイッチ74がオンになると、操作メニュー画像中の全てのメニューの色が、図3に示した通常態様の色から他の所定の色に変化される。これにより、ユーザは、音声操作可能なメニューを容易に把握することができる。特に、音声操作可能なメニューの表示態様がトークスイッチ74を押したときに変化するので、当該メニューを視覚的に直ぐに把握することができる。
【0027】
図4(A)又は図4(B)のような音声操作補助用態様で操作メニュー画像が表示されると、ユーザは、音声操作可能なメニュー(又は操作装置20でのみ操作可能なメニュー)を容易に把握することができる。そして、ユーザは、例えば、音声操作可能なメニューの中からメニュー「住所」を音声により操作するために、“ジュウショ”と発話すると、これを受けて、制御ECU70は、例えば、表示装置40上に、下の階層となる例えば住所入力用の操作メニュー画像を表示する。或いは、制御ECU70は、スピーカ(図示せず)を介して“ジュウショヲハツワシテクダサイ”といった趣旨のメッセージを出力して、ユーザからの住所の発話を要求し、音声認識装置24がユーザからの住所の音声の入力待ち状態となることとしてもよい。
【0028】
図5は、通常態様と音声操作補助用態様の好ましい組み合わせについて幾つかのバリエーションを示す図である。図5(A)乃至図5(E)においては、代表例としてメニュー「名称」の表示態様が示され、左側に通常態様が示され、右側に音声操作補助用態様が示されている。
【0029】
図5(A)に示す例では、トークスイッチ74がオンになると、メニューの枠色が通常態様時の枠色から変化される。また、同様の観点から、メニューの枠の太さが変化されてもよい。
【0030】
図5(B)に示す例では、トークスイッチ74がオンになると、メニュー表示内に、音声発話可能アイコンが表示(出現)される。音声発話可能アイコンは、図示のように、人の発話をイメージさせる任煮の表示であってよい。
【0031】
図5(C)に示す例では、トークスイッチ74がオンになると、メニューの枠の形が変化される。即ち、トークスイッチ74がオンになると、メニューの枠の形が、通常態様の角の付いた四角から、音声操作補助用態様の角の取れた四角へと変化される。尚、形状の変化態様は、その他、多種多様な態様が考えられる。
【0032】
図5(D)に示す例では、トークスイッチ74がオンになると、メニューの機能を表示する文字のフォント及び/又は太さが変化される。また、同様の観点から、メニューの機能を表示する文字のサイズが変更(拡大)されてもよい。
【0033】
その他、図示は省略するが、音声操作補助用態様では、音声操作可能なメニューが点滅表示されてもよいし、通常態様に対して輝度や色調が変化されてもよい。
【0034】
以上説明した本実施例の車載情報端末1によれば、とりわけ、以下のような優れた効果が奏される。
【0035】
本実施例によれば、上述の如く、音声操作可能なメニューが、音声操作不能なメニュー(即ち通常態様で表示されるときの同メニュー)と異なる表示態様で表示されるので、音声操作可能なメニューを容易に把握することができる。特に、音声操作可能なメニューの表示態様がトークスイッチ74を押下げられたときに変化するので、当該メニューを視覚的に直ぐに把握することができる。
【0036】
また、本実施例によれば、上述の如く、トークスイッチ74が押下げられたときに、音声操作可能なメニューを含む各メニューの配置や構成は変化せずに、音声操作可能なメニューの表示態様のみが変化する。これにより、手動操作時と音声操作時とで各メニューの配置や構成が変化しないので、ユーザにとって違和感も無く、手動操作と音声操作の双方における各メニューの配置や構成の共通性から操作性が良好となる。
【0037】
また、本実施例によれば、上述の如く、音声入力に適するメニューとそうでないメニューがあること等の理由により、操作装置20で操作可能なメニューの一部しか音声操作が可能なメニューでない場合(図4(A)参照)でも、音声操作可能なメニューが、音声操作不能なメニューと異なる表示態様で表示されるので、音声操作可能なメニューを容易に把握することができる。尚、このとき、音声操作不能なメニューについては依然として操作装置20で手動操作は可能であり、操作可能なメニューの数がトークスイッチ74の押下げにより減少されることもない。
【0038】
ところで、操作メニュー画像は、図3等に示した目的地設定用の操作メニュー画像の他、階層毎に多数用意される。このとき、ある操作メニュー画像では、全てのメニューが、音声操作可能なメニューであるが、他の操作メニュー画像では、一部のメニューだけが、音声操作可能なメニューである場合がありうる。従って、このような場合、全てのメニューが音声操作可能なメニューである操作メニュー画像に対しては、図4(B)に示した音声操作補助用態様が実現され、一部のメニューだけが音声操作可能なメニューである操作メニュー画像に対しては、図4(A)に示した音声操作補助用態様が実現されればよい。但し、図4(B)に示した音声操作補助用態様は、どの階層においても全てのメニューが音声操作可能なメニューである構成や、1階層しかなく当該階層で全てのメニューが音声操作可能なメニューである構成にも適用可能である。また、2以上の階層が存在し、ある階層において全てのメニューが音声操作不能なメニューである場合には、当該階層における操作メニュー画像の表示態様は、トークスイッチ74のオン/オフ状態に無関係に、通常態様に維持されてよい。
【0039】
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0040】
例えば、上述した実施例では、多数のメニューが複数の階層に分けて表示される構成が想定されているが、本発明は、1階層しかなく当該階層で全て又は一部のメニューが音声操作可能なメニューである構成に適用可能である。
【0041】
また、上述した実施例では、好ましい実施例として、トークスイッチ74がオンになったときに、音声操作可能なメニューのみの表示態様を変化させることで、音声操作可能なメニューと音声操作不能なメニューを識別可能としている。しかしながら、一部のメニューだけが音声操作可能なメニューである操作メニュー画像に対しては、トークスイッチ74がオンになったときに、音声操作不能なメニューのみの表示態様を変化させることで、音声操作可能なメニューと音声操作不能なメニューを識別可能としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明による車載情報端末1の一実施例の主要構成及びそれに関連する構成を示す図である。
【図2】本実施例の制御ECU70により実現される主要処理の一例の流れを示すフローチャートである。
【図3】通常態様で表示された操作メニュー画像の一例を示す図である。
【図4】図4(A)は、音声操作補助用態様で表示された操作メニュー画像の一例を示す図であり、図4(B)は、音声操作補助用態様で表示された操作メニュー画像のその他の一例を示す図である。
【図5】通常態様と音声操作補助用態様の好ましい組み合わせについて幾つかのバリエーションを示す図である。
【符号の説明】
【0043】
1 車載情報端末
20 操作装置
24 音声認識装置
40 表示装置
70 制御ECU
74 トークスイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数配置される操作ボタンと、
前記操作ボタンによる手動操作が可能な複数のメニューが表示されるディスプレイと、
前記ディスプレイの表示を制御する表示制御手段と、
音声入力手段とを備え、
前記操作ボタンによる手動操作が可能な複数のメニューは、前記音声入力手段による音声操作も可能な第1類のメニューと、前記音声入力手段による音声操作が不能な第2類のメニューとを含み、
前記表示制御手段は、前記第1類のメニューを前記第2類のメニューと識別可能な異なる態様で前記ディスプレイ上に同時に表示することを特徴とする、車載情報端末。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記音声入力手段がオフ状態である場合には、前記第1類のメニュー及び前記第2類のメニューを第1表示態様で表示し、前記音声入力手段がオン状態である場合には、前記第1類のメニューを、前記第1表示態様とは異なる第2表示態様で表示すると共に、前記第2類のメニューを前記第1表示態様で表示する、請求項1に記載の車載情報端末。
【請求項3】
多数のメニューが複数の階層に分けて前記ディスプレイ上に表示される請求項1に記載の車載情報端末において、
第1の階層における複数のメニューは、前記第1類のメニューと、前記第2類のメニューとを含み、前記第1の階層とは異なる第2の階層における複数のメニューは、前記第1類のメニューのみを含み、
前記表示制御手段は、前記第1の階層において、前記音声入力手段がオフ状態からオン状態になった場合に、前記ディスプレイ上で表示される前記複数のメニューの構成及び配置を維持しつつ、前記複数のメニューのうち前記第1類のメニューのみの表示態様を変化させ、
前記表示制御手段は、前記第2の階層において、前記音声入力手段がオフ状態からオン状態になった場合に、前記ディスプレイ上で表示される前記複数のメニューの構成及び配置を維持しつつ、前記複数のメニューのそれぞれの表示態様を変化させる、車載情報端末。
【請求項4】
複数配置される操作ボタンと、
前記操作ボタンによる手動操作が可能な複数のメニューが表示されるディスプレイと、
前記ディスプレイの表示を制御する表示制御手段と、
音声入力手段とを備え、
前記操作ボタンによる手動操作が可能な複数のメニューは、前記音声入力手段による音声操作も可能なメニューであり、
前記表示制御手段は、前記音声入力手段がオフ状態からオン状態になった場合に、前記ディスプレイ上で表示される前記複数のメニューの種類及び配置を維持しつつ、前記複数のメニューのそれぞれの表示態様を変化させることを特徴とする、車載情報端末。
【請求項5】
前記操作ボタンは、前記ディスプレイ上に設けられるタッチスイッチを含む、請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載の車載情報端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−162691(P2009−162691A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−2385(P2008−2385)
【出願日】平成20年1月9日(2008.1.9)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】