説明

逆流ハウジングを有する排気ガス後処理ユニットおよび排気ガス後処理のための対応するプロセス

特に自動車の燃焼エンジンの場合にエンジンの近くで用いられるための排気ガス後処理ユニット(1)であって、材料が通って実質的に自由に流れ得る少なくとも1つの逆流領域(6)に囲まれる触媒変換器(3)を含むハウジング(2)を含み、触媒変換器(3)は、第1の面(14)と、第2の面(16)と、流体が流入方向(15)に通って流れ得る中空の空間(10)とを含み、さらに、少なくとも1つの触媒変換器(3)の第1の面(14)は少なくとも1つのガスフィードライン(13)に接続され、少なくとも1つのガス除去ライン(25)が実質的に気密の態様で少なくとも1つの逆流領域(6)に接続され、さらに、少なくとも1つのフロー偏向手段(17)が触媒変換器(3)からハウジング(2)の逆流領域(6)への流体の偏向(20)を実現し、材料は逆流領域(6)を通って実質的に自由に流れ得る、排気ガス後処理ユニット(1)。
本発明による排気ガス後処理ユニット(1)は、従来の排気ガス後処理ユニットと比較して、小型の構成と、向上された始動特性と、より低い熱交番応力とによって特徴付けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、逆流ハウジングを有する排気ガス後処理ユニットおよび排気ガス後処理のための対応するプロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車交通量が一貫して増大しているため、世界中の多くの国々で、自動車排気ガスの汚染負荷が超えてはならない法定制限が採用されてきた。これらの制限は定常的に下げられるので、これらの制限に一致するよう排気ガス中の汚染物質を変換するための出費は増大せざるを得ない。このコンテキストにおいて、排気ガスの有毒内容物が無害な内容物に変換される、排気ガスの触媒変換が受入れられている。このような触媒変換は可能な限り大きい反応面を要するが、触媒変換に用いられる構成要素が大きすぎて、自動車において便利に利用可能な空間を超えてはならない。触媒支持体としてのハニカム体は、この点に関して解決策を示す。ハニカム体はたとえばチャネルなどの中空の空間を有し、排気ガスがその上を、またはその中を流れ得る。触媒変換のための大きな反応面は中空の空間を隔てる壁を構築することにより与えられることができ、かつ、たとえば貴金属触媒などの触媒を含む層、たとえばウォッシュコート層が与えられることができる。
【0003】
このようなハニカム体は、または触媒変換器も、たとえばセラミック材料、金属層、または押出成形された構成要素などから構築され得る。とりわけ2つの典型的な金属製ハニカム体の構造形状が区別される。DE 29 02 779 A1が典型的な例を示す初期の構造形状は、実質的に平滑のシートメタル層と波型のシートメタル層とが互いの上に重ねられ、螺旋状に巻付けられる螺旋構造形状である。別の構造形状において、ハニカム体は、平滑なシートメタル層と波型のシートメタル層とが、または異なる波型のシートメタル層が交互に配列された、複数のシートメタル層から構築され、シートメタル層は最初に互いに絡み合う1つ以上のスタック(stack)を形成する。この構築において、すべてのシートメタル層の終端部は外部に置かれてハウジングまたはケーシングパイプに接続されることができ、その結果多くの接続がなされてハニカム体の安定性を増大する。これらの構造形状の典型的な例は、EP 0 245 737 B1またはWO90/03220に記載される。流れに影響を与え、および/または個々のフローチャネル間に横方向の混合を達成するために、シートメタル層に追加的構造を備えることも長年知られてきた。このような設計の典型的な例は、WO91/01178,WO91/01807およびWO90/08249である。最後に、これも流れに影響を与えるためのさらなる追加的構造を任意で有する、円錐構造形状のハニカム体も存在する。このようなハニカム体は、たとえばWO97/49905に記載される。さらに、ハニカム体において、特にラムダプローブを収容するために、センサ用に凹部を開いたままにすることも公知である。この例がDE 88 16 154U1に記載される。内側から外向きに径方向の流体の流れを可能にするハニカム体がさらに知られる。これらの例がWO96/09893に記載され、そのハニカム体は、中央チャネルから外向きに円弧状に伸びるチャネルを形成するマクロ構造を有する、互いに隣接して位置するディスクから形成される。材料が内側から外向きに径方向に流れるハニカム体を構築することがさらに可能であることが、WO98/57050に記載される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
触媒変換の可能な限り最高の変換率および素早い始動を達成するために、可能な限り高温の排気ガスでハニカム体を充填することが有利である。なぜなら、このようなコールド
スタートにおいては、触媒変換がそこから進行する始動温度に比較的速く達するからである。これは、触媒変換器を可能な限りエンジンの近くに設置することにより達成され得る。しかしながら、エンジンに近い領域に正確に触媒変換器を構築するために利用可能な空間は、しばしば非常に限定されたものでしかない。一方で、エンジンの近くに設置することは、形成される温度勾配と高拍動性のガス流とのために、触媒変換器に高い熱応力をもたらす。この局面から、本発明の目的は、排気ガス後処理が小型の態様で実行されることができ、素早い始動特性が確実となり、同時に排気ガス後処理ユニットの寿命が長くなるような、排気ガス後処理ユニットおよび排気ガス後処理のためのプロセスを提示することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、請求項1の特徴を備えた排気ガス後処理ユニットと、請求項18の特徴を備えた排気ガス後処理のためのプロセスとによって達成される。さらなる有利な発展および設計は、各従属請求項の主題である。
【0006】
本発明による排気ガス後処理ユニットは、自動車の燃焼エンジンの場合にエンジンの近くで用いられるのに特に好適であり、材料が実質的に自由にそこを通って流れ得る少なくとも1つの逆流領域に囲まれる触媒変換器を含むハウジングを含み、触媒変換器(3)は、第1の面(14)と、第2の面(16)と、流体が流入方向(15)に通って流れ得る中空の空間(10)とを含み、さらに、少なくとも1つの触媒変換器の第1の面は少なくとも1つのガスフィードラインに接続され、少なくとも1つのガス除去ラインが実質的に気密の態様で少なくとも1つの逆流領域に接続され、さらに、少なくとも1つのフロー偏向手段が触媒変換器からハウジングの逆流領域への流体の偏向を実現し、材料は逆流領域を通って実質的に自由に流れ得る。
【0007】
ここで、材料が通って実質的に自由に流れ得る逆流領域は、特に、逆流領域がハニカム構造として構築されておらず、すなわち逆流領域は、材料が通って流れ得るようなチャネルまたは中空の空間に実質的に分割されないことを意味することが理解される。特に、ハウジング内でケーシングパイプにハニカム構造を含む触媒変換器を固定するための固定手段は適切な場合には例外となるが、材料が逆流領域を通って完全に自由に流れ得ることが可能であって本発明の部分を形成する。円筒状ハウジング内の円筒状内部触媒変換器の場合、この逆流領域は、触媒変換器のケーシングパイプとハウジングの内壁との間に環状円筒状間隙として構築される。流れの方向の偏向により、本発明による排気ガス後処理ユニットは、たとえばエンジンの近傍にあるポケットホールが排気ガス後処理ユニットを収容するのに用いられ得るという利点を有するが、従来の設計の触媒変換器の場合には、すなわち流れの方向の偏向なしには、それらを用いることは可能ではなかった。原則として触媒変換器は発熱を伴って進行するので、排気ガスは触媒変換の開始後または始動後、加熱される。これは従来の触媒変換器においては触媒変換器に厳しい温度勾配をもたらす。本発明による排気ガス後処理ユニットにおいては、変換された排気ガス流はその流れの方向において偏向され、材料が通って軸方向に流れ得る触媒変換器において反転されて、ハウジングの逆流領域に逆流してくるが、このハウジングは触媒変換器をも含み、この触媒変換器が均一に加熱されて、そのため温度勾配が回避されてこのように触媒変換器の寿命が増大される。高温排気ガスの支援によって触媒変換器を熱することはさらに、コールドスタート段階における触媒変換器の触媒変換をより素早く始動させることに繋がり、そのため逆流ハウジングのない従来の排気ガス後処理ユニットと比較して、著しく加速された始動特性を導く。
【0008】
本発明による排気ガス後処理ユニットの有利な設計によれば、ガスフィードラインおよびガス除去ラインは触媒変換器の第1の面の領域に構築される。
【0009】
ガスフィードラインおよびガス除去ラインを触媒変換器の一方の側面かつハウジングの一方の側面にのみ構築することは、本発明による排気ガス後処理ユニットの、場所を取らない設計を可能にする。特に、ガスフィードラインおよびガス除去ラインは、平行、特に同軸には構築されない。排気ガスが通って実質的に径方向に流れる触媒変換器においては、排気ガスの偏向は触媒変換器から出る際に起こる一方で、材料が通って軸方向に流れる触媒においては、ガス流の偏向はガス流の反転、すなわち実質的に180°(度)の偏向を示す。
【0010】
排気ガス後処理ユニットの有利な設計によれば、ハウジングはマニホルドとして構築される。排気ガス後処理ユニットのさらなる有利な設計は、ハウジングをコレクタとして構築することに向けられる。ハウジングをマニホルドとして構築すること、およびコレクタとして構築することの両方において、排気ガス後処理ユニットを可能な限りエンジンの近くに採用することが可能である。
【0011】
本発明による排気ガス後処理ユニットのさらなる有利な設計によれば、ガス除去ラインおよび/またはガスフィードラインはターボチャージャに接続される。
【0012】
ターボチャージャはエンジンをブーストするよう機能し、すなわち燃焼エンジンの性能を高める方法であって、特にディーゼルエンジンとの関連において用いられる。ブースト中、エンジン燃焼プロセスに要する空気はパワーエンジンによって圧縮され、そのため燃焼エンジンの作動サイクルごとに大量の空気がシリンダまたは燃焼チャンバに入る。このために、たとえば排気ガスエネルギを利用するターボチャージャによってコンプレッサが駆動される。このコンテキストにおけるエンジンとの結合は機械的ではなく純粋に熱的に進行し、自動車構造では主に動的ブーストの原理が用いられる。このようなターボチャージャの上流に排気ガス後処理ユニットを配列することで、ユニットに含まれる触媒変換器の動作温度に極めて素早く達することを確実にする。なぜならこの態様では、排気ガスからの、ターボチャージャの構成要素との接触による熱の除去が回避されるからである。
【0013】
しかしながら、ターボチャージャの配列は、フィードラインに直接接続されるか、または直接その上流に置かれることがそれぞれ特に好ましい。この設計において、フィードラインに円錐を備えることが特に有利であり、円錐はハニカム体の第1の面に排気ガスを直接導く。この円錐は、少なくとも20°、特に少なくとも30°、特に好ましくは少なくとも40°の開き角度を有利に有する。有利には、非常に短い管状のフィードライン部分だけがターボチャージャに向かって円錐の上流に同時にあるか、またはフィードラインは全くないが、円錐は任意でターボチャージャに直接接続される。しかしながら、たとえばカップ型構成要素を伴って排気ガスのための十分大きな逆流領域を利用可能にするために管状フィードライン部分が与えられる場合、この部分は20mm(ミリメートル)を超えてはならず、特に10mmまたは8mmよりさえも長くてはならない。明らかにこのような設計により、ターボチャージャによって生成される排気ガス流はハニカム体に向う有効な流れに用いられる。ターボチャージャは一種の渦巻き流を生成し、それが有利に維持される結果、均一に混合された排気ガス流の集中的な接触をもたらす。
【0014】
本発明による排気ガス後処理ユニットのさらなる有利な設計によれば、ハウジングおよび少なくとも1つの触媒変換器は同心に、好ましくは同軸に構築される。触媒変換器およびハウジングの同心または同軸の構造は、排気ガス後処理ユニットが特に単純な態様で構築されることを有利に可能し、そのため特に、円筒状に設計された従来の触媒変換器それ自体が用いられ得る。同軸構造によって、排気ガス後処理ユニットの単純な構造を提供すると同時に、有利なことに逆流領域において圧力損失が低くてすむ。さらに、触媒変換器およびハウジングの同心または同軸の構造は、フロー偏向手段の構築を簡単にする。ハウジングおよび触媒変換器が実質的に円筒状のジオメトリを有し、排気ガスが触媒変換器を
通って軸方向に流れる場合、フロー偏向手段は、可能な限り小さい内径を有する円環面を伴って形成されることにより特に単純な態様で構築され、内径は理想的な場合にはゼロである。排気ガスが触媒変換器を通って実質的に径方向に流れる場合、ハウジング自体がフロー偏向手段を形成し、径方向の流れの方向から逆流方向への排気ガスの偏向を確実にする。
【0015】
排気ガス後処理ユニットのさらなる有利な設計によれば、少なくとも1つの逆流領域は少なくとも1つの触媒変換器の外部に構築される。少なくとも1つの触媒変換器の外部に逆流領域を構築することは、触媒変換器の素早い始動特性と、温度勾配の形成を防止して触媒変換器を均一に加熱することと、触媒変換器およびハウジングの両方の単純な構造的設計とを確実にする。なぜなら、セラミック製または金属製のハニカム構造、任意で押出成形されたハニカム構造を有する従来の触媒変換器が、ハウジング内に採用され得るからである。逆流領域における圧力損失が著しく増大することなく、たとえば触媒変換器からハウジングの方向へ外向きに径方向に向いた薄いバーなどの有利な態様で、触媒変換器を保持手段によって固定することができる。他の保持手段がさらに可能であって本発明の部分を形成し、特にガスフィードラインのみを用いて触媒変換器を固定することも有利である。
【0016】
本発明による排気ガス後処理ユニットのさらなる有利な設計によれば、少なくとも1つの触媒変換器の中空の空間は、材料が通って流れ得る第1の断面をそれぞれ有し、材料が通って流れ得る第2の断面を有する内部領域が、触媒変換器内で逆流領域として構築される。この場合、材料が通って流れ得る第2の断面は、材料が通って流れ得る第1の断面よりも著しく大きい。これはたとえば、中空の円筒形状の触媒変換器を用いることを可能にし、その断面は環状であって、中空の空間を通って材料が流れることができ、第1の断面を通って材料が流れ得る。
【0017】
本発明による排気ガス後処理ユニットのさらなる有利な設計によれば、材料が通って流れ得る逆流領域の第2の断面は、材料が通って流れ得る、触媒変換器の第1の断面の合計に実質的に等しいサイズを有する。これは、流れの偏向中、圧力損失を有利に防止する。しかしながら、逆流領域における流れを遅くし、コールドスタート段階において触媒変換器への熱移動を増大するために、材料が通って流れ得る第2の断面を、材料が通って流れ得る第1の断面の合計よりも大きく構築することが同様に有利である。
【0018】
本発明による排気ガス後処理ユニットのさらなる有利な設計によれば、ハウジングは第1の長さL1を有し、触媒変換器は第2の長さL2を有し、ハウジングの第1の長さと触媒変換器の第2の長さとは実質的に同一である。触媒変換器をハウジングの長さと同一の長さに構築することにより、ハウジング内での触媒変換器の保持が単純な態様で可能となり、フロー偏向手段ならびにガス除去ラインおよびガスフィードラインの両方の単純な構築が可能となる。
【0019】
本発明による排気ガス後処理ユニットのさらなる有利な設計によれば、ハウジングは直径Dを有し、ハウジングの第1の長さL1と直径Dとの商は、0.3以上1.5以下、好ましくは0.3以上1以下、特に好ましくは約0.5である。すなわち、下記の式がハウジングの第1の長さL1および直径Dに当てはまる。
【0020】
0.3≦L1/D≦1.5
本発明による排気ガス後処理ユニットのさらなる有利な設計によれば、逆流領域の圧力損失は流入領域の圧力損失以下であり、特に第1の長さとフィードラインの直径に対応する直径とを有するパイプの圧力損失以下である。
【0021】
排気ガス後処理ユニットのさらなる有利な設計によれば、少なくとも1つのガスフィードラインは第1の長手軸を有し、少なくとも1つのガス除去ラインは第2の長手軸を有し、触媒変換器の第1の面を含む平面に対する第1および第2の長手軸の投影は、60°(度)より大きい角度を囲む。ガス除去ラインとガスフィードラインとの間のこのような一群の角度は、エンジンの近くに設置する際、たとえば非常に狭いポケットホールなど最小の中空の自由空間さえ有利に利用可能にする。
【0022】
本発明による排気ガス後処理ユニットのさらなる有利な設計によれば、ガスフィードラインと少なくとも1つの触媒変換器の第1の面とは、押し嵌め形状で互いに接続される。ガスフィードラインと第1の面との押し嵌め形状の接続の構築は、実質的に気密の接続の構築を有利に可能にし、同時に、単純な溶接接続の場合には容易に接続の切断に繋がり得る、異なる熱膨張が可能になる。したがって、ガスフィードラインと少なくとも1つの触媒変換器の第1の面との間の実質的に気密の接続は、熱膨張特性が異なる場合においてさえ、有利な態様で確実にされ得る。
【0023】
本発明による排気ガス後処理ユニットのさらなる有利な設計によれば、触媒変換器はセラミックで構築される。触媒変換器を押出成形された構成要素として構築することもまた有利である。さらなる有利な設計によれば、触媒変換器は少なくとも1つの金属層からも構築され得る。この関連において、触媒変換器が以下のステップにより構築されることが特に有利である。
【0024】
a) 少なくとも1つの少なくとも部分的に構造化された金属層、または、少なくとも1つの実質的に平滑で少なくとも1つの少なくとも部分的に構造化された金属層を巻上げるステップ、または、
b) 実質的に平滑で少なくとも部分的に構造化された複数の金属層を積上げ、かつ続いて複数のスタックを巻上げるステップである。
【0025】
これにより、スタックがS形状またはインボリュート形状に絡め合わされた、螺旋ハニカム体および金属製ハニカム体の両方の構築が可能となる。特に、金属製触媒変換器の場合、中空の空間の拡張に対して横向きに、または中空の空間の拡張に対して長手方向に構築された構造を有するこれらの、金属層の孔、またはさらに少なくとも1つの金属層の一部を、少なくとも部分的に流体に浸透可能な材料で構築することが可能であって、本発明の部分を形成する。
【0026】
本発明のさらなる局面によれば、排気ガス後処理ユニット、好ましくは本発明による排気ガス後処理ユニットにおける、特に自動車の燃焼エンジンの排気ガスなどの排気ガス後処理のためのプロセスが提案される。本発明によるプロセスは下記のステップを含む。
【0027】
a) 流入領域を通る流入方向の流れ、およびこの流入領域における排気ガスの少なくとも一部の触媒変換と、
b) 流入方向から逆流方向への排気ガスの流れの方向の偏向と、
c) 逆流方向における、材料が通って実質的に自由に流れ得る逆流領域を通る流れとである。
【0028】
本発明による排気ガス後処理ユニットのための上述の利点および詳細は、本発明による排気ガス後処理のためのプロセスに同じ態様で適用され得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
本発明のさらなる利点および詳細は、下記に図面の助けをもってさらに詳細に説明されるが、本発明はそこに示される実施例に限定されない。
【0030】
図1は、本発明による排気ガス後処理ユニット1の第1の実施例の長手の断面図を示す。排気ガス後処理ユニット1は、触媒変換器として機能するハニカム体3を有するハウジング2を有する。ハニカム体3はケーシングパイプ4に囲まれ、保持手段5でハウジング2に固定される。これらの保持手段5は主にバーとして構築され、材料が通って自由に流れ得る逆流領域6の断面のサイズを実質的に低減しない。材料が通って自由に流れ得る断面は、逆流領域にハニカム構造が構築されないことを特に意味する。ハニカム体3はセラミック製としても金属製のハニカム体3としても構築され得る。金属製ハニカム体の例は図2に示され得る。フィードライン13は円錐35を備え、円錐はハニカム体3の第1の面14に排気ガスを直接導く。この円錐35は少なくとも20°の開き角度33を有する。非常に短い管状のフィードライン部分がターボチャージャ(示されない)に向かって円錐35の上流にあり、この部分はの長さ34は20mm(ミリメートル)を超えない。
【0031】
図2はケーシングパイプ4を有するハニカム体3を示す。ハニカム構造7はこのケーシングパイプ4に固定される。この構造は金属層8,9から構築される。ハニカム構造7の構築のために、実質的に平滑な金属層8および少なくとも部分的に構造化された金属層9が交互に積重ねられ(stack)され、いくつかのスタックは同じ方向に互いに結合される。簡略にするために、少なくとも部分的に構造化された金属層9は部分領域にのみ描かれる。実質的に平滑な金属製層8および少なくとも部分的に構造化された金属層9はチャネル10を形成する。
【0032】
厚さが80μm未満、好ましくは40μm未満、特に好ましくは25μm未満のシートメタル層が金属層として用いられ得る。また実質的に平滑な金属層8および/または少なくとも部分的に構造化された金属層9も同様に、たとえば金属焼結した不織布などの、少なくとも部分的に流体が通って流れ得る材料から、少なくとも部分的に構築されることが可能である。あらゆる種類の孔および/または構造を、実質的に平滑な金属層8および/または少なくとも部分的に構造化された金属層9に導入することがさらに可能であって、本発明の部分を形成する。特にいくつかのチャネル10を閉じることも可能である。少なくとも部分的に構造化された金属層9の構造的に繰返される長さよりも大きい寸法を有する孔の導入もまた可能であって、本発明の部分を形成する。
【0033】
図1は、本発明による排気ガス後処理ユニット1のハウジング2が2つの流れ領域を有することを示す。ハニカム体3のチャネル10が流入領域11を形成する一方で、ケーシングパイプ4とハウジング2の壁との間のハウジングの領域は逆流領域6を形成する。ハニカム体3は触媒変換器として機能し、すなわち、白金またはロジウムなどの貴金属触媒粒子を含む、たとえばウォッシュコートなどの、触媒として活性なコーティングを通常備える。本実施例において、排気ガスはハニカム体3を通って軸方向に流れる。ハニカム体3を通って流れる排気ガス流は、ハニカム体3において少なくとも部分的に触媒的に変換される。対照的に、逆流領域6を通って流れる排気ガス流は触媒的に変換されない。
【0034】
チャネル10の各々は材料が通って流れ得る第1の断面を有する一方で、逆流領域6は材料が通って流れ得る第2の断面を有する。材料が通って自由に流れ得ることは、材料が通って流れ得る逆流領域6の第2の断面が、材料が通って流れ得る、チャネル10の第1の断面よりも著しく大きいことを意味する。
【0035】
ガス後処理ユニット1の動作中、排気ガス流12がガスフィードライン13を介して排気ガス後処理ユニット1に導入される。ガスフィードライン13は、ハニカム体の第1の面14の領域において実質的に気密の態様でハニカム体3のケーシングパイプ4に接続され、そのためガスフィードライン13と流入領域11との間に実質的に気密の接続がある。したがって、排気流12は実質的に完全にハニカム体3に入る。排気ガス流12はこの
ハニカム体3を通って流入方向15に流れる。この間、排気ガス流12の少なくとも一部に少なくとも部分的な変換が起こる。排気ガス流12は第2の面16を通ってハニカム体3を出る。第2の面16の領域に隣接するのは、流入方向(15)にあるフロー偏向手段17である。フロー偏向手段17は実質的に気密の態様でハウジング2に接続される。フロー偏向手段17は窪み18および円環形状の隆起部19を有する。最も高い隆起部は各場合に、逆流領域6の中央に対向してハニカム体3の軸方向にあり、一方で窪み18は円筒状ハニカム体3の中央に対向してその軸方向にある。フロー偏向手段17の他の構成もまた可能であって、本発明の部分を形成する。フロー偏向手段17は、流入方向15から逆流方向21への排気ガス流12の偏向20を導く。この場合において、これは排気ガス流の反転でさえあり、すなわち実質的に180°の偏向である。この間、排気ガス流12は流入領域11から逆流領域6へ偏向される。フロー偏向手段17は任意で断熱部22を有してもよい。
【0036】
収集手段23がさらにハウジング2に接続される。接続は設計において実質的に気密である。収集手段23は、カップ型構成要素24およびガス除去ライン25を含む。少なくとも部分的に転換されたガス流は、ガス除去ライン25を通って排気ガス後処理ユニット1を出る。動作中、排気ガス流12はガスフィードライン13を通ってハニカム体3に流れる。排気ガス流12の少なくとも一部の少なくとも部分的な触媒変換がここで起こる。ハニカム体3を流入方向15に通って流れた後、流れの方向においてフロー偏向手段17で偏向20が起こる。排気ガス流12は次に逆流領域6を通って逆流方向21で流れる。実質的に分割されないフローチャンバである逆流領域6では、触媒変換は起こらない。ハニカム体3における触媒変換は通常発熱を伴って起こるので、逆流領域6を通って流れるガス流は、流入してくる排気ガス流12と比べて通常加熱されている。したがって、逆流領域6を通って流れるガス流はハニカム体3を加熱するのに有利に用いられる。発熱反応がまだ始動していないのでハニカム体3におけるガス流の加熱が起こらないコールドスタート段階においても、排気ガス流の再循環はハニカム体3を加熱するのに有利に用いられ得る。なぜなら、燃焼エンジンのコールドスタートにおいては温度の上昇が急速に達成され、触媒変換器3の触媒変換の始動温度よりは低いが、ハニカム体3の環境の周囲温度を上回るからである。これはハニカム体3における触媒反応の始動時間が著しく短いことに繋がる。フロー偏向手段17の任意の断熱部22もまた熱損失を防止し、そのためハニカム体3の始動特性を向上させる。さらに、高温排気ガスの逆流は、従来の排気ガス後処理ユニットと比較して、ハニカム体に作られる温度勾配がより低いことを意味する。その結果ハニカム体の寿命が向上される。
【0037】
ガスフィードライン13とケーシングパイプ4との間の接続には押し嵌めが有利に用いられ得る。これは2つの構成要素の熱膨張が異なる場合においてさえ気密の接続を可能にする。
【0038】
逆流原理、特にガスフィードライン13とガス除去ライン25とが両方ともハニカム体3の第1の面14の領域に構築されることから、自動車のエンジン空間領域における、たとえばポケットホールなどの小さい自由空間でさえ利用することが可能である。このように排気ガス後処理ユニット1は可能な限りエンジンの近くに設置され得る。この手段によって排気ガスがより素早く高温になり、そのためこれによってもハニカム体3の始動特性が向上される。ガスフィードライン13は第1の長手軸27を有する。ガス除去ライン25は第2の長手軸28を有する。排気ガス後処理ユニット1の可能な限り場所を取らないような設置を可能にするために、第1の長手軸27および第2の長手軸28の、第1の面14を含む平面に対する投影角度が60度より大きいと有利である。
【0039】
本発明によるハニカム体3において、逆流領域6の圧力損失は、流入領域11の圧力損失以下である。ここで逆流領域6の圧力損失は、第1の長さL1とフィードライン31の
直径32に対応する直径とを有するパイプの圧力損失以下であることが好ましい。
【0040】
図3は、ハニカム体3が挿入された本発明によるハウジング2を示す。ハニカム体3はハウジング2に同軸に構築される。ハニカム体3のケーシングパイプ4は保持手段5を介してハウジング2に接続される。明確にするために示されないが、ハニカム体3のチャネル10は流入領域11を形成す一方で、ハウジング壁とケーシングパイプ4との間のハウジング領域は逆流領域6を形成する。ハウジング2は第1の長さL1および直径Dを有する。ハニカム体3は第2の長さL2を有する。本実施例において、第1の長さL1は第2の長さL2と同一である。本発明による排気ガス後処理ユニットにおいて、いわゆるパンケーキ型が好ましく、すなわち、L1/Dの比には、式0.3≦L1/D≦1が好ましくは当てはまる。ここでL1/Dの比は約0.5であることが特に好ましい。しかしながら、L1/Dの他の比もまた可能であって、本発明の部分を形成する。
【0041】
図4は、本発明による排気ガス後処理ユニット1のさらなる実施例の図を示す。この場合、4つのガスフィードライン13を通して排気ガスが充填された4つのハニカム体3が、排気ガス後処理ユニット1のハウジング2に固定される。ガス除去ライン25がさらに構築され、そのため本発明による排気ガス後処理ユニットのこの実施例はコレクタとして利用され得る。たとえばマルチレーンの排気ガスユニットが実現できるようにするために、1つのガス除去ライン25の代わりに2つ以上のガス除去ライン25を構築することも同様に可能であって本発明の部分を形成する。したがってカップ型構成要素24は互いに接続される。流入領域11から特定の逆流領域6に向かっての有効な偏向20がこの実施例においても生じるよう、フロー偏向手段17が構築される。またこの場合において、フロー偏向手段17は窪み18および隆起部19を伴って構築され、窪み18は各場合においてハニカム体3に対して中央に構築される。
【0042】
図5は、図4に示される実施例の線V−Vに沿った断面図を示す。この断面は、ハウジングに固定された4つのハニカム体3を有するハウジング2を示す。この断面において、ケーシングパイプ4は流入領域11と逆流領域6との間に境界を形成する。
【0043】
図6は、本発明による排気ガス後処理ユニット1のさらなる実施例を示し、実施例は、材料が通って径方向に流れ得るハニカム体3を有する。先行技術で知られるように、これはマクロ構造(示されない)を有するディスク29によって構築され、ディスクは、中央の流れ領域30から逆流領域6へ円弧状の形状で続くチャネル10を形成する。変換される排気ガス流12はガスフィードライン13を通って軸方向に流れ、第1の面14を通って中央の流れ領域30に流れる。ハニカム体3の第2の面16が閉じている結果として、ガス流は、矢印で示されるように径方向のフローチャネル10に対して偏向される。したがって、チャネル10で形成される流入領域11の流入方向15は、内側から外向きに径方向に方向付けられる。ガスがチャネル10から出た後、ハウジング2はフロー偏向手段17として機能し、逆流領域6におけるガス流の逆流方向21への偏向を実現する。材料が軸方向に通って流れることができ、たとえば実質的に180°の偏向が起こるハニカム体とは対照的に、材料が径方向に通って流れるハニカム体3においては、ガス流は約90°で偏向される。
【0044】
排気ガスは、逆流領域6からカップ型構成要素24に流れる。変換されたガス流26は、そこからガス除去ライン25を通って排気ガス後処理ユニット1を出る。この実施例においても、ガスフィードライン13とガス除去ライン25とはハニカム体の第1の面14の領域にある。
【0045】
本発明による排気ガス後処理ユニット1において、排気ガスの少なくとも部分的な触媒変換は、排気ガス後処理ユニット1を収容するための非常に限られた自由空間においてさ
え有利に起り得る。これはハウジング2の逆流原理に基づいて可能である。本発明による排気ガス後処理ユニット1は、従来の排気ガス後処理ユニットと比較して、向上された始動特性とより低い熱交番応力(thermal alternating stress)とによって、さらに区別される。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明による排気ガス後処理ユニットを通る長手の断面図である。
【図2】ハニカム体の図である。
【図3】ハニカム体が設置されたハウジングの図である。
【図4】本発明による排気ガス後処理ユニットのさらなる実施例の図である。
【図5】排気ガス後処理ユニットの第2の実施例を通る断面図である。
【図6】本発明による排気ガス後処理ユニットの第3の実施例を通る断面図である。
【符号の説明】
【0047】
1 排気ガス後処理ユニット
2 ハウジング
3 ハニカム体
4 ケーシングパイプ
5 保持手段
6 逆流領域
7 ハニカム構造
8 実質的に平滑な金属層
9 少なくとも部分的に構造化された金属層
10 チャネル
11 流入領域
12 排気ガス流
13 ガスフィードライン
14 第1の面
15 流入方向
16 第2の面
17 フロー偏向手段
18 窪み
19 隆起部
20 偏向
21 逆流方向
22 断熱部
23 収集手段
24 カップ型構成要素
25 ガス除去ライン
26 変換されたガス流
27 第1の長手軸
28 第2の長手軸
29 ディスク
30 中央の流れ領域
31 フィードライン
32 フィードラインの直径
33 開き角度
34 フィードラインの長さ
35 円錐
D 直径
L1 ハウジングの第1の長さ
L2 ハニカム体の第2の長さ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に自動車の燃焼エンジンの場合にエンジンの近くで用いられるための排気ガス後処理ユニット(1)であって、材料が通って実質的に自由に流れ得る少なくとも1つの逆流領域(6)に囲まれる触媒変換器(3)を含むハウジング(2)を含み、触媒変換器(3)は、第1の面(14)と、第2の面(16)と、流体が流入方向(15)に通って流れ得る中空の空間(10)とを含み、さらに、少なくとも1つの触媒変換器(3)の第1の面(14)は少なくとも1つのガスフィードライン(13)に接続され、少なくとも1つのガス除去ライン(25)は実質的に気密の態様で少なくとも1つの逆流領域(6)に接続され、さらに、少なくとも1つのフロー偏向手段(17)は、触媒変換器(3)からハウジング(2)の逆流領域(6)への流体の偏向(20)を実現し、材料は逆流領域(6)を通って実質的に自由に流れ得る、排気ガス後処理ユニット(1)。
【請求項2】
ガスフィードライン(13)およびガス除去ライン(25)は触媒変換器(3)の第1の面(14)の領域に構築されることを特徴とする、請求項1に記載の排気ガス後処理ユニット(1)。
【請求項3】
ハウジング(2)はマニホルドとして構築されることを特徴とする、請求項1または2に記載の排気ガス後処理ユニット(1)。
【請求項4】
ハウジング(2)はコレクタとして構築されることを特徴とする、請求項1または2に記載の排気ガス後処理ユニット(1)。
【請求項5】
ガス除去ライン(25)および/またはガスフィードライン(13)はターボチャージャに接続されることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の排気ガス後処理ユニット(1)。
【請求項6】
ハウジング(2)および少なくとも1つの触媒変換器(3)は同心に、好ましくは同軸に構築されることを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の排気ガス後処理ユニット(1)。
【請求項7】
少なくとも1つの逆流領域(6)は少なくとも1つの触媒変換器(3)の外部に構築されることを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載の排気ガス後処理ユニット(1)。
【請求項8】
少なくとも1つの触媒変換器(3)の中空の空間(10)は、各場合に、材料が通って流れ得る第1の断面を有し、材料が通って流れ得る第2の断面を有する内部領域が、触媒変換器(3)内で逆流領域(6)として構築されることを特徴とし、第2の断面は第1の断面よりも著しく大きい、請求項1から6のいずれかに記載の排気ガス後処理ユニット(1)。
【請求項9】
材料が通って流れ得る逆流領域(6)の第2の断面は、材料が通って流れ得る、触媒変換器(3)の第1の断面の合計に実質的に等しいサイズであることを特徴とする、請求項1から8のいずれかに記載の排気ガス後処理ユニット(1)。
【請求項10】
ハウジング(2)は第1の長さ(L1)を有し、触媒変換器(3)は第2の長さ(L2)を有し、ハウジング(2)の第1の長さ(L1)と触媒変換器(3)の第2の長さ(L2)とは実質的に同一であることを特徴とする、請求項1から9のいずれかに記載の排気ガス後処理ユニット(1)。
【請求項11】
ハウジング(2)は直径(D)を有し、ハウジング(2)の第1の長さ(L1)と直径(D)との商は、0.3以上1.5以下、好ましくは0.3以上1以下、特に好ましくは約0.5であることを特徴とする、請求項1から10のいずれかに記載の排気ガス後処理ユニット(1)。
【請求項12】
逆流領域(6)の圧力損失は、流入領域(11)の圧力損失以下であるか、特に第1の長さ(L1)とフィードライン(31)の直径(32)に対応する直径とを有するパイプの圧力損失以下であることを特徴とする、請求項1から11のいずれかに記載の排気ガス後処理ユニット(1)。
【請求項13】
少なくとも1つのガスフィードライン(13)は第1の長手軸(27)を有し、少なくとも1つのガス除去ライン(25)は第2の長手軸(28)を有し、触媒変換器(3)の第1の面(14)を含む平面に対する第1(27)および第2の長手軸(28)の投影は、60°(度)より大きい角度を囲むことを特徴とする、請求項1から12のいずれかに記載の排気ガス後処理ユニット(1)。
【請求項14】
ガスフィードライン(13)と少なくとも1つの触媒変換器(3)の第1の面(14)とは、押し嵌め形状で互いに接続されることを特徴とする、請求項1から13のいずれかに記載の排気ガス後処理ユニット(1)。
【請求項15】
触媒変換器(3)はセラミックで構築されることを特徴とする、請求項1から14のいずれかに記載の排気ガス後処理ユニット(1)。
【請求項16】
触媒変換器(3)は押出成形されたことを特徴とする、請求項1から15のいずれかに記載の排気ガス後処理ユニット(1)。
【請求項17】
触媒変換器(3)は少なくとも1つの金属層(8,9)から構築されることを特徴とする、請求項1から14のいずれかに記載の排気ガス後処理ユニット(1)。
【請求項18】
触媒変換器(3)は、
a) 少なくとも1つの少なくとも部分的に構造化された金属層(9)または、少なくとも1つの実質的に平滑で(8)少なくとも1つの少なくとも部分的に構造化された金属層(9)を巻上げるステップ、または、
b) 実質的に平滑で(8)少なくとも部分的に構造化された複数の金属層(9)を積重ね(stack)、かつ続いて複数のスタックを巻上げるステップで構築されることを特徴とする、請求項16に記載の排気ガス後処理ユニット(1)。
【請求項19】
排気ガス後処理ユニット(1)、特に請求項1から18のいずれかに記載の排気ガス後処理ユニット(1)における、特に自動車の燃焼エンジンの排気ガスなどの排気ガス後処理のためのプロセスであって、
a) 流入領域(11)を通る流入方向(15)の流れ、およびこの流入領域(15)における排気ガスの少なくとも一部の触媒変換と、
b) 流入方向(11)から逆流方向(21)への排気ガスの流れの方向の偏向(20)と、
c) 逆流方向(21)における、材料が通って実質的に自由に流れ得る逆流領域(6)を通る流れのステップとを含む、プロセス。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公表番号】特表2007−506893(P2007−506893A)
【公表日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−515860(P2006−515860)
【出願日】平成16年6月9日(2004.6.9)
【国際出願番号】PCT/EP2004/006204
【国際公開番号】WO2005/001252
【国際公開日】平成17年1月6日(2005.1.6)
【出願人】(594174493)エミテク・ゲゼルシャフト・フュール・エミシオーンテクノロギー・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (27)
【Fターム(参考)】