説明

透明性樹脂遮音板

【課題】本発明は、道路や鉄道の遮音壁に用いられる、耐擦傷性、耐衝撃性、及び、耐候性に優れた透明性樹脂遮音板であり、特に、衝撃により遮音板が割れたとしても、大きな破片が発生しにくい透明性樹脂遮音板を提供することを目的とする。
【解決手段】アクリル系透明樹脂板1、アクリル系透明樹脂板1の少なくとも一方の表面に形成された接着層3a,3b、及び接着層表面に貼り合わされた透明フィルム層2a,2bを備え、透明フィルム層2a,2bが弾性樹脂から形成されたものである透明性樹脂遮音板を用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、道路や線路の遮音壁に用いられる透明性樹脂遮音板に関する。詳しくは、耐擦傷性、及び、耐衝撃性に優れた透明性樹脂遮音板に関する。
【背景技術】
【0002】
高速道路や鉄道の線路に沿って配置される遮音壁に用いられる透明性遮音板としては、ガラス板や、ポリカーボネート樹脂板、またはアクリル樹脂板からなる透明性遮音板が知られている。
【0003】
ガラス板からなる透明性遮音板は透明性や耐候性に優れる半面、耐衝撃性に劣るという問題があった。このようなガラス板からなる透明性遮音板の耐衝撃性が低いという問題を解決するために、近年、ポリカーボネート樹脂板やアクリル樹脂板のようなプラスチック板からなる透明性樹脂板が遮音板として広く用いられている。
【0004】
ポリカーボネート樹脂板からなる透明性樹脂遮音板は、確かに耐衝撃性には優れているものの透明性が低く、また、耐候性や耐擦傷性が低いという問題があった。耐候性や耐擦傷性が低いという問題を解決するために、ポリカーボネート樹脂板の表面に耐候性や耐擦傷性に優れたアクリル系樹脂をコーティングしたものも知られている。しかしながら、このようにアクリル系樹脂でコーティングしたポリカーボネート樹脂板を用いても、透明性が低いという問題は解決されなかった。
【0005】
ポリカーボネート樹脂板からなる透明性樹脂遮音板の上記のような問題を解決するものとして、透明性及び耐候性に優れたアクリル樹脂板からなる透明性樹脂遮音板も知られている。
【0006】
例えば、下記特許文献1には、アクリル樹脂板中に合成樹脂からなる繊維を、等間隔又は網目状にして埋め込んでなる防音部材が記載されている。そして、このような防音部材によれば、自動車事故や跳ね石が衝突した場合においても破損しにくく、破損したとしても大きな破片が飛び散りにくいという効果を奏することが記載されている。
【0007】
しかしながら、このような防音部材は製造コストが高くつくという問題があり、また、耐擦傷性が充分ではないという問題があった。
【0008】
また、下記特許文献2には、アクリル樹脂層の間にポリウレタンを含有するアクリル樹脂層が積層された透明性樹脂遮音板が記載されている。そして、このような透明性樹脂遮音板によれば、耐候性に優れ、また、破損した場合に破片が飛び散りにくいという効果を奏することが記載されている。
【0009】
しかしながら、このような透明性樹脂遮音板は製造が困難であり、そのために製造コストが高くつくという問題があった。
【0010】
また、下記特許文献3には、アクリル樹脂からなる透明板の少なくとも一方の面に、ポリエステル樹脂のような剛性の高い材料からなるフィルムを張り合わせてなる透明性樹脂遮音板が記載されている。そして、このような透明性樹脂遮音板は、破損した場合に破片が飛び散りにくい飛散防止性に優れていることが記載されている。
【0011】
しかしながら、このような透明性樹脂遮音板は、確かに破片が飛び散りにくいという効果はあるが、割れたときの破片が比較的大きくなる。例えば、高速道路に設置された遮音壁が衝撃により割れて、破片が高速道路から落下するおそれがあることを考慮すれば、破片が大きく割れることは好ましくない。
【特許文献1】特開平03−51406号公報
【特許文献2】特開平05−31864号公報
【特許文献3】特開平09−268523号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、道路や鉄道の遮音壁に用いられる、耐擦傷性、及び、耐衝撃性に優れた透明性樹脂遮音板であり、特に、衝撃により遮音板が割れたとしても、大きな破片が生じにくい透明性樹脂遮音板を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の透明性樹脂遮音板は、アクリル系透明樹脂板、前記アクリル系透明樹脂板の少なくとも一方の表面に形成された接着層、及び前記接着層表面に貼り合わされた透明フィルム層を備え、前記透明フィルムが弾性樹脂から形成されたものであることを特徴とする。このような構成によれば、耐擦傷性、及び、耐衝撃性に優れた透明性樹脂遮音板が得られる。
【0014】
また、前記アクリル系透明樹脂板は、メチルメタクリレート単量体及び/又はその部分重合体を含有する単官能単量体成分(A)と架橋性単量体成分(B)とを重合して得られるアクリル系樹脂成分と、ハロゲン含有縮合リン酸エステル系難燃剤を含有する難燃剤成分(C)とを含有するものであり、成分(A)85〜94.99質量%、成分(B)0.01〜5質量%、及び成分(C)5〜10質量%を含有する重合用組成物を対向する2枚の板の間で重合反応させて得られるものであることが好ましい。このような構成によれば、高い耐衝撃性を維持しながら、難燃性に優れた透明性樹脂遮音板が得られる。
【0015】
また、前記アクリル系透明樹脂板は、前記重合用組成物中における、成分(A)の割合をX質量%、成分(B)の割合をY質量%、成分(C)の割合をZ質量%とするとき、X+Y+Z=100、Y+5≦Z≦0.5Y+7.5の関係を充足するものであることが好ましい。このような構成によれば、衝撃により破損した場合の破片が小さく、且つ難燃性に優れた透明性樹脂遮音板が得られる。
【0016】
また、前記弾性樹脂の100%モジュラスが10MPa以下である場合には、耐衝撃性、特に、衝撃により遮音板が割れた場合の、大きな破片の発生を抑制する効果が高い点から好ましい。
【0017】
また、前記弾性樹脂は熱可塑性エラストマー、特に、熱可塑性ポリウレタンエラストマーであることが耐衝撃性、及び耐擦傷性が高い透明性樹脂遮音板が得られる点から好ましい。
【0018】
また、前記熱可塑性ポリウレタンエラストマーが、熱可塑性エステル型ポリウレタンエラストマーである場合には、耐衝撃性及び耐擦傷性により優れる点から好ましい。
【0019】
また、前記接着層が粘着剤から形成されている場合、特に、アクリル系粘着剤から形成されている場合には、アクリル系透明樹脂板との粘着力が優れるために、剥離強度が高い透明性樹脂遮音板が得られる点から好ましい。
【0020】
また、前記アクリル系透明樹脂板の表面が、シリカを含有するコート材や光触媒機能を有する酸化チタンを含有するコート材でコートされたものである場合には、防汚効果に優れる点から好ましい。
【0021】
また、上記透明性樹脂遮音板としては、後述する図2に示すような、複数枚の前記アクリル系透明樹脂板が、前記透明フィルム層及び前記透明フィルム層の両表面に設けられた前記粘着剤層を介して積層された構成を有するような積層型の透明性樹脂遮音板であってもよい。このような場合には、より高い耐衝撃性効果を発揮することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、透明性樹脂遮音板において、透明性、耐擦傷性、及び、耐衝撃性に優れた透明性樹脂遮音板が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下に、本発明に係る一実施形態の透明性樹脂遮音板について、図1を参照しながら説明する。
【0024】
図1中、1はアクリル系透明樹脂板であり、2a、2bは透明フィルムであり、3a、3bは接着層である。
【0025】
アクリル系透明樹脂板としては、透明性のアクリル系樹脂を樹脂成分とするものであれば特に限定されない。好ましいアクリル系透明樹脂板の具体例としては、例えば、メチルメタクリレート単位のみからなる単独重合体、または、メチルメタクリレート単位を90質量%以上含有し、メチルメタクリレートと共重合可能な単量体単位を10質量%以下含有するような共重合体を樹脂成分とする透明性のアクリル系樹脂板が挙げられる。なお、メチルメタクリレートと共重合可能な単量体単位としては、エチレン性不飽和基を1つ有する単官能単量体の他、得られるアクリル系透明樹脂板に高い弾性を付与しうる点から1分子中にエチレン性不飽和基を複数有する架橋性単量体(以下、架橋剤とも呼ぶ)を用いることが特に好ましい。
【0026】
前記エチレン性不飽和基を1つ有する単官能単量体としては、例えば、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、などのメタクリル酸エステル類;メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、フェニルアクリレート、ベンジルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、などのアクリル酸エステル類;メタクリル酸、アクリル酸などの不飽和酸類;スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、無水マレイン酸、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド等のエチレン性不飽和基を1つ有する単官能単量体が挙げられる。
【0027】
また、前記架橋剤としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、(ノナン)ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アリル、多官能ウレタン(メタ)アクリレート、及び多官能ポリエステルアクリレート等が挙げられる。これら中では、エチレングリコールジ(メタ)アクリレートが反応性の点等から好ましく用いられる。
【0028】
上記メチルメタクリレートと共重合可能な単量体はそれぞれ単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0029】
また、アクリル系透明樹脂板1は、樹脂成分のほか、必要に応じて、難燃剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、耐衝撃性改良材、着色剤、酸化防止剤等の添加剤を必要に応じて含有する。
【0030】
難燃剤としては、アクリル系透明樹脂板の透明性を阻害しないものであれば特に限定なく用いられるが、特に、好ましいものとしてはリン酸エステル系難燃剤が挙げられる。
【0031】
リン酸エステル系難燃剤の具体例としては、例えば、トリメチルホスフェート,トリエチルホスフェート,トリブチルホスフェート,トリオクチルホスフェート,トリブトキシエチルホスフェート,トリフェニルホスフェート,トリクレジルホスフェート,オクチルジフェニルホスフェート等のリン酸エステル難燃剤;トリス(クロロエチル)ホスフェート,トリス(クロロプロピル)ホスフェート,トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート,ビス(2,3−ジブロモプロピル)2,3−ジクロロプロピルホスフェート,ビス(クロロプロピル)オクチルホスフェート等のハロゲン含有リン酸エステル難燃剤;ハロゲン化アルキルポリホスフェート,ハロゲン化アルキルポリホスフォネート等のハロゲン含有縮合リン酸エステル難燃剤等が挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中では、特に、ハロゲン含有縮合リン酸エステル難燃剤がアクリル系透明樹脂板の透明性を阻害せずに、高い難燃性を付与できる点から好ましい。
【0032】
また安定剤としては、ベンゾトリアゾール系化合物等の紫外線吸収剤や、ヒンダードアミン系光安定剤等が挙げられる。
【0033】
また、前記耐衝撃性改良材としては、ポリブタジエンゴム、アクリルゴム粒子、アクリロニトリルーブタジエンゴム(NBR)粒子等のゴム状弾性体等が挙げられる。
【0034】
本発明におけるアクリル系透明樹脂板の厚みとしては、8〜30mm、さらには、12〜20mm程度の厚みであることが好ましい。前記厚みが厚すぎる場合には、得られる透明性樹脂遮音板の重量が重くなりすぎて、遮音壁として用いる場合に支えることが困難になったり、破損時に大きな破片が発生しやすくなる傾向があり、薄すぎる場合には、遮音効果が低下したり、機械的特性が不充分になる傾向がある。
【0035】
また、アクリル系透明樹脂板は、単層からなるものでも、また、表面がコーティング処理されたような複層のものであってもよい。なお、表面コーティング処理としては、親水性を高めることで防汚性能を付与した光触媒機能を有する酸化チタンを含有するコート材或いはシリカを含有するコート材でコーティングしたり、抗菌・防カビ性を付与するためにアルミニウム系化合物を含有するコート材でコーティングしたり、耐傷性を高めるためにシリコン系化合物を含有するハードコート材でコーティングしたり、耐候性を付与するためにアクリル系樹脂,シリコーン系樹脂,フッ素系樹脂でコートしたりするような処理が挙げられる。
【0036】
本発明におけるアクリル系透明樹脂板の製造には、従来からアクリル系透明樹脂板の製造方法として知られている以下のような方法が好ましく用いられる。
【0037】
はじめに、樹脂成分を形成するための単量体成分及び/またはその部分重合体、ラジカル性反応開始剤、難燃剤、及び光安定剤等を混合することにより液状の重合用組成物を調製する。なお、前記ラジカル性反応開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)や2,2−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル(ADVN)等が好ましく用いられる。そして、所望の大きさの重合用セルに、得られた重合用組成物を、重合後に気泡が残らないように脱気して注入する。なお、前記重合用セルは、対向する2枚のガラス板間に目的とする厚みを保持するためのパッキンを介在させてなるような、いわゆるセルキャスト法等に用いられているものが特に限定なく用いられる。そして、所定の温度で、所定の時間重合させることにより、アクリル系透明樹脂板が得られる。
【0038】
本発明に用いられるアクリル系透明樹脂板としては、例えば、メチルメタクリレート単量体及び/又はその部分重合体を含有するエチレン性単官能単量体成分(A)85〜94.99質量%と架橋性単量体成分(B)0.01〜5質量%、ハロゲン含有縮合リン酸エステルを含有する難燃剤成分(C)5〜10質量%とからなる液状の重合用組成物を、上記のような重合用セルに注入した後、重合反応させて得られるものであることが好ましい。
【0039】
このような重合用組成物から得られるアクリル系樹脂組成物によれば、透明性樹脂遮音板として用いる場合に要求される耐衝撃性等の機械的特性や耐熱性を維持しながら、高い難燃性を付与することができる。なお、一般的に、難燃性を高めるためには、難燃剤を大量に添加することが好ましいが、難燃剤を添加すればするほど機械的特性や耐熱性が低下する傾向がある。しかしながら、難燃剤と架橋性単量体成分とを前記範囲で含有する重合用組成物から得られるアクリル系樹脂組成物によれば、樹脂が適度に架橋されるために、難燃剤が多量に添加されても、透明性樹脂遮音板に要求されるレベルの機械的特性及び耐熱性を維持することができる。また、樹脂成分が架橋されているために、接炎時においても、ドリップしにくくなる。
【0040】
上記のような組成の重合用組成物としては、重合用組成物中の成分(A)の割合をX質量%、成分(B)の割合をY質量%、成分(C)の割合をZ質量%とするとき、
X+Y+Z=100、Y+5≦Z≦0.5Y+7.5
の関係を充足する場合には、特に、破壊時の破片が小さく、且つ難燃性に優れた透明性樹脂遮音板が得られる点から好ましい。
【0041】
なお、本発明に用いられるアクリル系透明樹脂板の製造方法としては、前記のような、いわゆるセルキャスト法のほか、アクリル系樹脂、難燃剤、及びその他の添加剤等をタンブラー、ヘンシェルミキサー等で混合した後、二軸押出機等を用いて溶融混練されて得られるアクリル系樹脂組成物のペレットを、所定のスリット幅の吐出口金を備えた押出成形機により押出成形して製造する方法、ステンレスベルト等に樹脂溶液を連続的に注入塗布して重合させる連続キャスト法等も挙げられる。
【0042】
一方、本発明に用いられる透明フィルムは、弾性樹脂から形成される透明性のフィルムである。このように、弾性樹脂からなる透明フィルムをアクリル系透明樹脂板表面に貼り合わせることにより、アクリル系透明樹脂板の表面を保護して耐擦傷性を高めることができる。また、弾性樹脂からなる透明フィルムをアクリル系透明樹脂板表面に貼り合わせることにより、衝撃が加わってアクリル系透明樹脂板が変形するような場合においても、アクリル系透明樹脂板の変形に対して弾性を有する透明フィルムが追従するために、アクリル系透明樹脂板と透明フィルムとが剥離しにくくなる。
【0043】
前記弾性樹脂の100%モジュラスとしては、10MPa以下であることが好ましい。前記弾性樹脂の100%モジュラスが高すぎる場合には、アクリル系透明樹脂板が衝撃等により変形したときに透明性フィルムの該変形に対する追従性が悪くなり、得られる透明性樹脂遮音板の耐衝撃性が低下する傾向がある。
【0044】
また、前記透明性フィルムの引張強度としては、10〜50MPa、さらには、30〜40MPaであることが好ましい。引張強度が低すぎるばあいには、透明性フィルムが破れやすくなるために衝撃を受けた場合にアクリル系透明樹脂板が割れることを抑制する効果が低くなり、高すぎる場合には、割れて飛び散る場合に、破片が細かくならずに大きな塊として飛び散りやすくなる傾向がある。
【0045】
また、引裂強度としては、60〜120kN/m、さらには、80〜110KN/mであることが好ましい。引裂強度が低すぎる場合には、衝撃を受けて透明性樹脂遮音板が割れた場合に、透明性フィルムでアクリル系透明樹脂板の破片を保持しきれずに、破れて飛び散りやすくなる傾向があり、引裂強度が高すぎる場合には、割れて飛び散る場合に、破片が細かくならずに大きな塊として飛び散りやすくなる傾向がある。
【0046】
また、引張伸びとしては300%以上、さらには、400%以上であることが好ましい。引張伸びが低すぎる場合には、アクリル系透明樹脂板との追従性が悪くなり、耐衝撃性が低下する傾向がある。
【0047】
なお、上記各引張特性は、JIS K 7311に準じて測定したものである。
【0048】
上記のような弾性樹脂の具体例としては、熱可塑性ポリウレタン系エラストマー,熱可塑性エステル型エラストマー,熱可塑性ポリオレフィン系エラストマー,熱可塑性塩ビ系エラストマー,熱可塑性ポリアミド系エラストマー等の熱可塑性エラストマーの他、シリコーンゴム、イソプレンゴム等からなるゴムが挙げられる。
【0049】
これらの中では、熱可塑性ポリウレタンエラストマーが、耐衝撃性、及び耐擦傷性が高い透明性樹脂遮音板が得られる点から好ましい。また、特に、熱可塑性ポリウレタンエラストマーの中では、熱可塑性エステル型ポリウレタンエラストマーが弾性率が高すぎず、また、引張伸びも高いために、アクリル系透明樹脂板との追従性に優れ、耐衝撃性及び耐擦傷性により優れた透明性樹脂遮音板が得られる点から好ましい。
【0050】
熱可塑性ポリウレタンエラストマーの具体例としては、例えば、BASF社製のエラストラン等が挙げられ、特に、耐候性の観点から黄変を抑制する処方が施されたグレードである、エステル型ポリウレタンエラストマーのNY585や、エーテル型ポリウレタンエラストマーのNY90A、NY97A等が好ましく用いられる。
【0051】
また、前記透明性フィルムの厚みとしては、0.1〜1.0mm、さらには、0.2〜0.5mmであることが好ましい。前記厚みが厚すぎる場合には、透明性が低下する傾向があり、薄すぎる場合には、耐衝撃性及び耐擦傷性が低下する傾向がある。
【0052】
このような弾性樹脂からなる透明性フィルムの製造方法としては、例えば、弾性樹脂を形成するための原材料を溶融して形成したシートを延伸することにより形成する延伸法や、溶液に調製された原材料を基材に塗布して乾燥または硬化させてフィルムを形成するキャスト法等、公知のフィルム形成法が挙げられる。
【0053】
また、透明性フィルムは、複数層が積層されたものであってもよい。
【0054】
本発明の透明性樹脂遮音板は、図1に示すようにアクリル系透明樹脂板1に弾性樹脂からなる透明フィルム2a、2bを接着層3a、3bを形成するための接着剤で貼り合わせてなることを特徴とする。なお、特に、接着剤として粘着剤を用いた場合には、弾性を有する透明フィルムをアクリル系透明樹脂板表面に貼り合わせることにより、透明性樹脂遮音板が衝撃により割れるような場合であっても、変形したアクリル系透明樹脂板に対する透明フィルムの追従性が優れるために、アクリル系透明樹脂板と透明フィルムとが剥離しにくくなり、破片の飛び散りを抑制することができる。また、大きな衝撃を受けて破片が飛び散るような場合には、粘着剤を用いて透明フィルムを貼り合わせているために、破壊時の衝撃により粘着剤が破れることにより、破片が細かい状態で飛び散りやすくなる。
【0055】
接着剤としては、従来から知られた透明性の接着剤であって、アクリル系透明樹脂板と透明フィルムとを充分に接着しうるものであれば特に限定されない。また、粘着剤としては、適度な粘弾性と透明性を有する粘着剤であれば特に限定なく用いられる。具体的には、例えば、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、及び、塩化ビニル系粘着剤等が挙げられる。これらの中では、アクリル系粘着剤、特に、2液架橋型のアクリル系粘着剤がアクリル系透明樹脂板との粘着力が優れるために、剥離強度が高い透明性樹脂遮音板が得られる点から好ましい。
【0056】
このような接着剤または粘着剤により形成される接着層の厚みとしては、30〜60μm、さらには40〜50μm程度であることが好ましい。
【0057】
本発明の透明性樹脂遮音板は、アクリル系透明樹脂板の少なくとも一面に弾性を有する透明フィルムを接着剤または粘着剤により貼り合わせることにより製造することができる。
【0058】
このようにして粘着剤等によりアクリル系透明樹脂板に貼り合わされた透明フィルムの剥離強度としては、300mm/minの剥離速度において、500〜3000(g/25mm)、さらには、1000〜2500(g/25mm)であることが好ましい。剥離強度が低すぎる場合には、割れたときにアクリル系透明樹脂板の破片が透明フィルムに留まらずに飛散しやすくなる傾向がある。
【0059】
透明フィルムは、少なくとも一面に貼り合わせられていればよいが、より高い耐衝撃性等を得る観点からは両面に貼り合わされていることが好ましい。
【0060】
また、本発明の別の実施形態を図2を参照しながら説明する。図2は、2枚のアクリル系透明樹脂板1a,1bが、透明フィルム層2b及び透明フィルム層2bの両表面に設けられた接着層3b,3cを介して積層された構成を有する積層型の透明性樹脂遮音板の層構造を模式的に示した説明図である。なお、積層型の透明性樹脂遮音板を構成するアクリル系透明樹脂板、透明フィルム層、接着層は、先に詳述したものと同様のものが用いられうる。図2に示した積層型の透明性樹脂遮音板は、アクリル系透明樹脂板を2枚積層したような構成であるために、図1に示したようなアクリル系透明樹脂板を1枚のみ用いた透明性樹脂遮音板に比べて、より高い耐衝撃性を発揮する。なお、積層型の透明性樹脂遮音板として、図2では、アクリル系透明樹脂板を2枚積層したような構成のものを代表例として説明したが、3枚以上重ねたものであってもよい。
【0061】
以下、本発明を実施例により、さらに具体的に説明する。なお、本発明は、実施例により何ら限定されるものではない。
【実施例】
【0062】
(製造例)
表1に記載のように、単量体成分として部分重合体を10質量%含有するメタクリル酸メチル(MMA)X質量%、架橋剤成分としてエチレングリコールジメタクリレートY質量%、難燃剤成分としてハロゲン含有縮合リン酸エステル(大八化学製、CR−570)Z質量%、重合開始剤として2,2−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル(ADVN)、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、及び、ヒンダードアミン系光安定剤を表1に記載の割合で混合することにより液状の重合用組成物を調製した。なお、表1中のADVN、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、及び、ヒンダードアミン系紫外線吸収剤の添加量は、MMA単量体成分、架橋剤、難燃剤の合計100質量部に対する質量部で示している。
【0063】
そして、調製された重合用組成物を重合用セルに、気泡が残らないように脱気して注入した。なお、前記重合用セルは、それぞれ対向する2枚のガラス板間に板間厚みを15mmに保持するための軟質塩化ビニル製パッキンを介在させて形成されるものである。そして、重合用セルに重合用組成物を注入した後、50℃で2時間維持し、さらに40℃で15時間維持し、最後に120℃で3時間維持することにより重合させた。そして、重合用セルを分解することにより、15mm厚の無色透明なアクリル系透明樹脂板が得られた。
【0064】
そして、得られたアクリル系透明樹脂板の引張強度(JIS K 7162に準ずる)、ビカット軟化温度(JIS K 7206に準ずる)を測定した。
【0065】
結果を表1に示す。
【0066】
【表1】

【0067】
(実施例1)
製造例1で得られた2×2(m)、厚み15mmのアクリル系透明樹脂板Aの一面に2液架橋型アクリル系粘着剤(東洋インキ社製、固形分約38%)を厚み0.045mmになるように塗布した。そして、空気中で100℃で2分間加熱することにより、硬化させて接着層を形成した。そして、前記接着層を介して、厚み0.2mmの熱可塑性エーテル型ポリウレタンフィルムを2kgロールを1往復させて貼り合わせた。なお、前記熱可塑性エーテル型ポリウレタンフィルムは、100%モジュラスが9MPaである、BASF社製エストランNY97Aから形成されたものである。また、他の一面にも、同様にして、熱可塑性エーテル型ポリウレタンフィルムを貼り合わせることにより、両面に熱可塑性エーテル型ポリウレタンフィルムが貼り合わされた透明性樹脂遮音板が得られた。
【0068】
得られた透明性樹脂遮音板を、下記評価方法により評価した。
【0069】
[耐擦傷性試験]
透明性樹脂遮音板を110×110(mm)の厚みに切り出した試験片を作製した。そして、JIS K 7204の「プラスチック摩耗輪による磨耗試験方法」に準じた摩耗試験を行い、試験前のヘイズ値と試験後のヘイズ値を測定したときのヘイズ値の変化率を測定した。なお、摩耗試験は、摩耗輪CS−10Fを用いて試験荷重4.9N、100回転の条件で行った。
【0070】
[耐衝撃性試験]
試験対象と衝突する部分に突起を有する300kgの鉄球を振り子先端部に支持してなる振り子式の衝撃試験機において、所定の衝突位置よりも鉛直方向に95cm高い位置から鉄球を放して、予め固定支持された透明性樹脂遮音板に衝突させた。そして、衝突による破損により生じた破片のうち、最も大きい破片の重量(破片最大重量)及び、最も遠くに飛散した破片までの衝突位置からの水平距離(破片飛散距離)を求めた。
【0071】
[耐候性試験]
透明性樹脂遮音板を50×50(mm)の厚みに切り出した試験片を作製した。そして、JIS K 7350−4「プラスチック実験室光源による暴露試験方法」の「第4部:オープンフレームカーボンアークランプ」に準じて、5000時間の促進暴露試験を行ったときの、黄変度、全光線透過率、及びヘイズ変化率を下記方法により評価した。
・黄色度:JIS K 7105「プラスチックの光学特性試験」に準じて評価した。
・全光線透過率:JIS K 7361−1「プラスチック透光材料の全光線透過損失試験方法」の「第1部:シングルビーム法」に準じて評価した。
・ヘイズ変化率:JIS K 7136「プラスチック透光材料のヘイズの求め方」に準じて評価した。
【0072】
[難燃性試験]
得られた2×2(m)の透明性樹脂遮音板を垂立させて2段に重ね、さらに水平方向に6枚並べた、高さ約4m、幅約12mの遮音壁を設置した。そして、該遮音板を20Lのガソリンを用いて燃焼させた。そして、鎮火したときの遮音壁の延焼幅、消失幅、及び樹脂滴下物の有無を評価した。
【0073】
[遮音性]
透明性樹脂遮音板を1000×1000(mm)の厚みに切り出した試験片を作製した。そして、JIS A 1416に従い、400Hz及び1000Hzにおける、音響透過損失を測定した。
【0074】
[剥離強度試験]
透明性樹脂遮音板を50×50(mm)の厚みに切り出した後、その末端部分の熱可塑性ポリウレタンフィルムを一部剥離した試験片を作製した。次に、剥離された末端のフィルムを引張試験機に備えられたチャックで固定し、さらに別のチャックで遮音板本体を固定した。そして、フィルムを180度方向へ300mm/minの速度で引張、そのときの引張強度の最高値を測定した。なお、測定は23℃65%RHの雰囲気で行った。
【0075】
(実施例2)
実施例1で用いた、厚み0.2mmの熱可塑性エーテル型ポリウレタンフィルムに、紫外線吸収剤としてベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、及び、ヒンダードアミン系光安定剤を含有させた以外は、実施例1と同様にして透明性樹脂遮音板を得た。
【0076】
(実施例3)
実施例2で用いた熱可塑性エーテル型ポリウレタンフィルムの代わりに、熱可塑性エステル型ポリウレタンであり、100%モジュラスが5MPaである、BASF社製エストランNY585から形成され、さらに、紫外線吸収剤としてベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、及び、ヒンダードアミン系光安定剤を含有させた熱可塑性エステル型ポリウレタンフィルムを用いた以外は、実施例1と同様にして透明性樹脂遮音板を得た。
【0077】
(実施例4)
アクリル系透明樹脂板Aの両面に熱可塑性エーテル型ポリウレタンフィルムを貼り合わせる代わりに、片面のみに貼り合わせた以外は、実施例2と同様にして透明性樹脂遮音板を得た。
【0078】
(実施例5)
アクリル系透明樹脂板Aの代わりにアクリル系透明樹脂板Bを用いた以外は、実施例2と同様にして透明性樹脂遮音板を得た。
【0079】
(実施例6)
アクリル系透明樹脂板Aの代わりにアクリル系透明樹脂板Cを用いた以外は、実施例2と同様にして透明性樹脂遮音板を得た。
【0080】
(実施例7)
アクリル系透明樹脂板Aの代わりに、架橋剤を含有しないアクリル系透明樹脂板Dを用いた以外は、実施例2と同様にして透明性樹脂遮音板を得た。
【0081】
(実施例8)
アクリル系透明樹脂板Aの代わりに、難燃剤を含有しないアクリル系透明樹脂板Eを用いた以外は、実施例2と同様にして透明性樹脂遮音板を得た。
【0082】
(実施例9)
アクリル系透明樹脂板Aの代わりにアクリル系透明樹脂板Fを用いた以外は、実施例2と同様にして透明性樹脂遮音板を得た。
【0083】
(実施例10)
アクリル系透明樹脂板Aの代わりにアクリル系透明樹脂板Gを用いた以外は、実施例2と同様にして透明性樹脂遮音板を得た。
【0084】
(実施例11)
アクリル系透明樹脂板Aの代わりにアクリル系透明樹脂板Hを用いた以外は、実施例2と同様にして透明性樹脂遮音板を得た。
【0085】
(実施例12)
アクリル系透明樹脂板Aの代わりにアクリル系透明樹脂板Iを用いた以外は、実施例2と同様にして透明性樹脂遮音板を得た。
【0086】
(実施例13)
2液架橋型アクリル系粘着剤の代わりに、アクリル系接着剤を用いて熱可塑性エーテル型ポリウレタンフィルムを張り合わせた以外は、実施例2と同様にして透明性樹脂遮音板を得た。
【0087】
(比較例1)
0.2mm厚の熱可塑性エーテル型ポリウレタンフィルムの代わりに0.2mm厚の熱可塑性ポリエステルフィルム(住友スリーエム社製スコッチティントガラス飛散防止用PETフィルム)を用いた以外は、実施例2と同様にして透明性樹脂遮音板を得た。
【0088】
(比較例2)
2液架橋型アクリル系粘着剤の代わりに、アクリル系接着剤を用いてPETフィルムを張り合わせた以外は、比較例1と同様にして透明性樹脂遮音板を得た。
【0089】
結果を表2、表3に示す。
【0090】
【表2】

【0091】
【表3】

【0092】
熱可塑性エーテル型ポリウレタンフィルムが架橋型アクリル系粘着剤を用いてアクリル系透明樹脂板に貼り合わされてなる実施例1〜13の透明性樹脂遮音板は、PETフィルムを接着してなる比較例2の透明性樹脂遮音板に比べて、耐擦傷性、及び、耐衝撃性のいずれの特性も大幅に優れていた。
【0093】
また、MMA単量体成分の割合をX質量%、架橋剤成分の割合をY質量%、難燃剤成分の割合をZ質量%とするとき、X+Y+Z=100、Y+5≦Z≦0.5Y+7.5の関係を充足するアクリル系透明樹脂板A,Bを用いた実施例1〜5、11、13は、耐衝撃性及び難燃性に優れていた。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】本発明の透明性樹脂遮音板の一実施形態の断面模式図である。
【図2】本発明の透明性樹脂遮音板の一実施形態の断面模式図である。
【符号の説明】
【0095】
1、1a、1b アクリル系透明樹脂板
2a、2b、2c 透明フィルム層
3a、3b、3c 接着層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクリル系透明樹脂板、前記アクリル系透明樹脂板の少なくとも一方の表面に形成された接着層、及び前記接着層表面に貼り合わされた透明フィルム層を備え、
前記透明フィルム層が弾性樹脂から形成されたものであることを特徴とする透明性樹脂遮音板。
【請求項2】
前記アクリル系透明樹脂板が、
メチルメタクリレート単量体及び/又はその部分重合体を含有するエチレン性不飽和基を1つ有する単官能単量体成分(A)と架橋性単量体成分(B)とを重合して得られるアクリル系樹脂と、
ハロゲン含有縮合リン酸エステル系難燃剤を含有する難燃剤(C)とを含有するものであり、
成分(A)85〜94.99質量%、成分(B)0.01〜5質量%、及び成分(C)5〜10質量%を含有する重合用組成物を対向する2枚の板の間で重合反応させて得られるものである請求項1に記載の透明性樹脂遮音板。
【請求項3】
前記重合用組成物中における、成分(A)の割合をX質量%、成分(B)の割合をY質量%、成分(C)の割合をZ質量%とするとき、
X+Y+Z=100、Y+5≦Z≦0.5Y+7.5
の関係を充足するものである請求項2に記載の透明性樹脂遮音板。
【請求項4】
前記弾性樹脂の100%モジュラスが10MPa以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の透明性樹脂遮音板。
【請求項5】
前記弾性樹脂が熱可塑性エラストマーである請求項1〜4のいずれか1項に記載の透明性樹脂遮音板。
【請求項6】
前記熱可塑性エラストマーが、熱可塑性ポリウレタンエラストマーである請求項5に記載の透明性樹脂遮音板。
【請求項7】
前記熱可塑性ポリウレタンエラストマーが、熱可塑性エステル型ポリウレタンエラストマーである請求項6に記載の透明性樹脂遮音板。
【請求項8】
前記接着層が、粘着剤により形成された層である請求項1〜7のいずれか1項に記載の透明性樹脂遮音板。
【請求項9】
前記粘着剤がアクリル系粘着剤である請求項8に記載の透明性樹脂遮音板。
【請求項10】
前記アクリル系透明樹脂板の表面が、シリカを含有するコート材でコートされたものである請求項1〜9のいずれか1項に記載の透明性樹脂遮音板。
【請求項11】
前記アクリル系透明樹脂板の表面が、光触媒機能を有する酸化チタンを含有するコート材でコートされたものである請求項1〜9のいずれか1項に記載の透明性樹脂遮音板。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか1項に記載の透明性樹脂遮音板であって、
複数枚の前記アクリル系透明樹脂板が、前記透明フィルム層及び前記透明フィルム層の両表面に設けられた前記粘着剤層を介して積層された構成を有する積層型の透明性樹脂遮音板。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−18577(P2009−18577A)
【公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−152052(P2008−152052)
【出願日】平成20年6月10日(2008.6.10)
【出願人】(000192626)神鋼鋼線工業株式会社 (44)
【出願人】(501484105)カナセ工業株式会社 (1)
【Fターム(参考)】