説明

通信端末装置

【課題】自動応答設定中に着信した通信リクエストに対する応答メッセージを容易かつ高い自由度で設定することが可能な通信端末装置を提供する。
【解決手段】通信リクエストを検知し、かつ通信端末装置の留守番電話機能が有効になっている場合において、受信した通信リクエストに発信元の識別情報が含まれているかの確認を行う。識別情報が含まれている場合、識別情報と一致するユーザーデータがグループデータを含んでいるかの確認を行う。グループデータが含まれており、かつ該当グループに自動応答メッセージが関連付けられている場合、所属するグループの自動応答メッセージを相手先に対して送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、NTT等の通信業者が提供する発信元通知サービスに対応した通信端末装置に関するものであり、特に着信時に受信する発信元情報を利用した自動対応メッセージ送信機能に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、通信インフラの発達により、通信に関する様々な付加サービスが普及するようになってきた。有名な付加サービスとしては、例えば着信時に発信元の電話番号を通知する発信元番号通知サービスや、携帯電話などにおいて通信が確立できなかった場合等にあらかじめ録音された留守番電話メッセージ(自動応答メッセージ)を送信すると共に、相手からの伝言を記録する留守番電話サービス等が存在する。
【0003】
上記のような付加サービスの一つとして、NTT(日本電信電話)が提供するネームディスプレイサービスが存在する。ネームディスプレイサービスとは、発信者(電話をかけてきた相手)の発信元名称(電話帳掲載名、電話契約者名、電話会社の請求書送付先など)が着信側の通信端末装置(電話機等)の表示部に表示されるサービスである。このサービスによれば、あらかじめ発信元名称が着信側の電話機に登録されていないとしても、発信者の名称を知ることができる。このため例えば、面識のない第三者から始めて電話がかかってきたとしても、相手が誰であるのかの識別を行うことが可能である。
【0004】
なお、ネームディスプレイサービスを利用する場合は、発信元及び受信先がネームディスプレイサービスに対応した回線を使用し、かつサービスに対応する機能(例えば発信電話番号と発信元名称を通知する機能)を備えた通信端末装置を使用する必要がある。
【0005】
上記のような付加サービスを利用した発明として、特許文献1には、自動応答設定時において着信があった場合に、発信者に対応した応答メッセージを送出することを可能としたISDN(Integrated Services Digital Network:ディジタル総合サービス網)端末が開示されている。
従来のISDN電話機においては、着信側のISDN電話機に発番号登録表が設けられている。着信時にネットワークから着信側のISDN電話機へ呼設定メッセージが送出されると、前記発番号登録表に登録された発番号が呼設定メッセージに含まれる発番号情報要素の発番号と一致したか否かを調べて呼出信号を呼出する。しかしながら従来のISDN電話機においては、自動応答設定時にISDNからの着信があった時に、発呼者を識別する手段がなく、発呼者に対応したメッセージを送出することが出来ないという問題点があった。
【0006】
これに対して特許文献1のISDN電話機は、複数の応答メッセージをISDN電話機に記憶可能であるとともに、特定の相手先番号を記憶して前記応答メッセージと対応づけることが可能である。そして自動応答設定時にISDNからの着信があった場合、呼設定メッセージの情報要素である発番号情報要素を参照し、発番号により発信者を識別し、発番号が特定相手先番号であった時に、対応した応答メッセージを送出する。発番号が登録されていない番号かもしくは発番号情報要素が無い時は、登録されていない番号用の応答メッセージを送出する。
特許文献1のISDN電話機によれば、ISDN電話機に複数の応答メッセージを登録し、特定の発信者の番号を対応づけておくことにより、自動応答設定時において着信があった時、発信者に対応した応答メッセージを送出することができるという効果がある。
【特許文献1】特開平06−104971号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら特許文献1に開示されている通信端末装置においては、特定の相手先番号と応答メッセージとを対応づける作業をユーザーが相手先電話番号単位で行う必要がある。このため、例えば相手先電話番号が数百件を越える場合、その作業量が膨大になるという問題があった。また、複数の相手先電話番号に同一の応答メッセージを対応付ける場合においても、同じ対応付け作業を複数の相手先電話番号に対して行わねばならず、作業効率が非常に悪いという問題があった。また、応答メッセージに対応付けられる情報が相手先電話番号のみであるため、対応付けの自由度が低いという問題もあった。
【0008】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであって、その目的は、発信元の各種情報を受信することが可能な通信回線において使用される通信端末装置において、自動応答設定中に着信した通信リクエストに対する応答メッセージを、容易かつ高い自由度で設定することが可能な通信端末装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために本発明の通信端末装置は、通信リクエストを受信する通信リクエスト受信手段と、前記通信リクエストの発信元に対して自動的に応答メッセージを送信する応答メッセージ送信手段と、通信相手先の情報を記憶する相手先情報記憶手段と、前記相手先情報記憶手段において、複数の通信相手先を一つのグループにまとめるグループ設定手段と、前記相手先情報記憶手段において、通信相手先単位で前記応答メッセージを設定する個別応答メッセージ設定手段と、前記通信リクエストを受信した際に、前記通信リクエストに含まれる発信元情報と、前記相手先情報記憶手段において記憶されている前記相手先情報とを比較し、その全部或いは一部が一致する情報が存在する場合に、一致する前記相手先情報に含まれている前記応答メッセージを前記発信元に対して送信する個別メッセージ送信手段と、を備えた通信端末装置であり、前記相手先情報記憶手段において、前記グループ単位で前記応答メッセージを設定するグループ別応答メッセージ設定手段と、前記通信リクエストを受信した際に、前記通信リクエストに含まれる発信元情報と、前記相手先情報記憶手段において記憶されている前記相手先情報とを比較し、一致する情報が存在する場合に、一致する前記相手先情報に含まれている前記グループに対して設定されている前記応答メッセージを前記発信元に対して送信するグループ別メッセージ送信手段と、を備えたことを特徴としている。
この構成によると、本発明の通信端末装置が外線、或いは無線通信網等を通じて通信リクエストを検知し、かつ通信端末装置の留守番電話機能(自動応答メッセージ送信機能)が有効になっている場合において、受信した通信リクエストに発信元の識別情報(発信元電話番号等)が含まれているかの確認を行う。識別情報が含まれていない場合は通常の着信処理を行う。識別情報が含まれている場合、通信端末装置の記憶部に記憶されている電話帳デーブルを参照し、取得した発信元の識別情報と一致するユーザーデータ(通信相手先の名称等の各種情報を含むデータ)に自動応答メッセージが記憶されているかの確認を行う。
ユーザーデータに自動応答メッセージが存在する場合、前記の自動応答メッセージを相手先に対して送信する。ユーザーデータに自動応答メッセージが存在しない場合、ユーザーデータがグループデータ(該当ユーザーがどのグループに所属するかを示すデータ)を含んでいるかの確認を行う。グループデータが含まれており、かつ該当グループに自動応答メッセージが関連付けられている場合、所属するグループの自動応答メッセージを相手先に対して送信する。なお、ユーザー単位の自動応答メッセージ及びグループ単位の自動応答メッセージのどちらも存在しない場合は、あらかじめ定められた標準の自動応答メッセージを相手先に対して送信する。
【0010】
また、上記目的を達成するために本発明の通信端末装置は、通信リクエストを受信する通信リクエスト受信手段と、前記通信リクエストの発信元に対して自動的に応答メッセージを送信する応答メッセージ送信手段と、を備えたことを特徴とする通信端末装置であり、前記通信リクエストに含まれる市外局番単位で前記応答メッセージを設定する市外局番別応答メッセージ設定手段と、前記通信リクエストを受信した際に、前記通信リクエストに含まれる市外局番と、前記市外局番別応答メッセージ設定手段において設定されている市外局番とを比較し、一致する市外局番が存在する場合に、一致する市外局番に設定されている前記応答メッセージを前記発信元に対して送信する市外局番別メッセージ送信手段と、を備えたことを特徴としている。
この構成によると、本発明の通信端末装置が外線、或いは無線通信網等を通じて通信リクエストを検知し、かつ通信端末装置の留守番電話機能が有効になっている場合において、受信した通信リクエストに発信元の市外局番が含まれているかの確認を行う。市外局番が含まれていない場合は通常の着信処理を行う。市外局番が含まれている場合、通信端末装置の記憶部に記憶されている市外局番デーブル(市外局番単位で、自動応答メッセージを記憶したテーブル)を参照し、取得した発信元の市外局番に対応する自動応答メッセージが記憶されているかの確認を行う。
市外局番に対応する自動応答メッセージが存在する場合、前記の自動応答メッセージを相手先に対して送信する。逆に市外局番に対応する自動応答メッセージが存在しない場合、あらかじめ定められた標準の自動応答メッセージを相手先に対して送信する。
【0011】
また、上記目的を達成するために本発明の通信端末装置は、前記グループ別応答メッセージ設定手段において、一つの前記グループ内において、市外局番単位で前記応答メッセージを設定するグループ内市外局番別応答メッセージ設定手段と、前記通信リクエストを受信した際に、前記通信リクエストに含まれる市外局番を取得すると共に、前記通信リクエストに含まれる発信元情報と、前記相手先情報記憶手段において記憶されている前記相手先情報とを比較し、一致する情報が存在する場合に、一致する前記相手先情報に含まれている前記グループ内で市外局番別に設定されている前記応答メッセージを前記発信元に対して送信するグループ内市外局番別メッセージ送信手段と、を備えたことを特徴としている。
この構成によると、本発明の通信端末装置が外線、或いは無線通信網等を通じて通信リクエストを検知し、かつ通信端末装置の留守番電話機能が有効になっている場合において、受信した通信リクエストに発信元の識別情報として市外局番が含まれているかの確認を行う。市外局番が含まれている場合、通信端末装置の記憶部に記憶されている電話帳デーブルを参照し、取得した発信元の識別情報と一致するユーザーデータが存在し、かつ該当ユーザーデータがグループデータを含んでいるかの確認を行う。
上記の条件を全て満たす場合、記憶部に記憶されているグループ別応答メッセージテーブルを参照する。グループ別応答メッセージテーブルは、一つのグループについて、発信元の市外局番単位で自動応答メッセージが記憶されている。取得したグループ情報及び通信リクエストに含まれている発信元の市外局番をもとに、対応する自動応答メッセージを取得し、取得した自動応答メッセージを相手先に対して送信する。なお、自動応答メッセージが取得できなかった場合は、あらかじめ定められた標準の自動応答メッセージを相手先に対して送信する。
【発明の効果】
【0012】
本発明の第一の構成によれば、着信時に発信元に対して自動的に応答メッセージを送信する場合において、相手先毎に個別に応答メッセージを設定できるだけではなく、相手先をあらかじめ特定のグループに所属させておくことにより、グループ単位で設定された応答メッセージを発信元に対して送信することが可能である。
このため、相手先毎に個別に応答メッセージを設定する場合と異なり、複数の相手先に対して一括して応答メッセージを設定することができるため、ユーザーにかかる作業量を削減することができる。また、応答メッセージの変更や設定取り消しに関してもグループ単位で一括して行うことが可能である。また、本発明で使用するグループ設定は、既存のアドレス帳等に含まれるグループ機能を流用することが可能である。これにより、本発明の実施のためにユーザーは新規にグループ設定作業を行う必要がなく、より容易に応答メッセージの設定作業を行うことが可能である。
本発明の第二の構成によれば、着信時に発信元に対して自動的に応答メッセージを送信する場合において、受信した発信元の市外局番をもとに送信する応答メッセージを決定し、市外局番に応じた応答メッセージを相手先に対して送信する。
このため、相手先毎に個別に応答メッセージを設定する必要がなく、また市外局番が同じ相手先に対して一括して応答メッセージを設定することができるため、ユーザーにかかる作業量を削減することができる。また、市外局番ごとに応答メッセージを設定可能であることから、発信元の地域に応じた方言などを利用して応答メッセージを作成することが可能である。これにより、相手先にとって親しみやすい内容の応答メッセージを送信することが可能である。
【0013】
本発明の第三の構成によれば、着信時に発信元に対して自動的に応答メッセージを送信する場合において、相手先毎に個別に応答メッセージを設定できるだけではなく、相手先をあらかじめ特定のグループに所属させ、さらにそのグループ内で発信元市外局番別に応答メッセージを設定しておくことにより、グループおよび市外局番の二つをもとに規定された応答メッセージを発信元に対して送信することが可能である。
このため、一つのグループに一つの応答メッセージが設定されている場合と比較して、より細かに応答メッセージの設定を行うことが可能である。また、同じグループの相手先であっても、その市外局番ごとに応答メッセージを設定可能であることから、発信元の地域に応じてより親しみやすい応答メッセージ設定することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に、本発明の通信端末装置について、図面を参照しつつ説明する。
[実施の形態1]
〈1−1.通信端末装置の要部構成について〉
ここで、本発明の第一の実施形態における通信端末装置1の要部構成について、図2のブロック図を用いながら説明する。
【0015】
図2のブロック図に示すように、本発明の通信端末装置1は、少なくとも、制御部11、メモリ12、記憶部13、ROM14、電話回線制御部15、無線通信部16、操作ボタン群17、及び表示部18を含むように構成されている。
【0016】
制御部11は、通信端末装置1の各部材の駆動を有機的に制御することにより通信制御処理(音声データの送受信、発呼の実施、或いは着呼の検知等)を統括制御するための中央処理装置である。また制御部11は、各装置(例えば記憶部13等)の制御やデータの計算、加工処理等を行なう中枢部分となっている。
メモリ12は、通信端末装置1が保持する各種データを一時的に記憶する媒体であり、例えば書込可能なRAM(Random Access Memory)等により構成されている。メモリ12は、例えば制御部11によって各種通信制御処理が行われる際の処理データや、ユーザーから受けた指示命令等を一時的に記憶しておくためのバッファメモリとしての役割を持つ。
記憶部13は、通信端末装置1が保持する各種データ(電話帳テーブル、留守電メッセージ等)を記録するための記憶媒体である。記憶部13は、例えばハードディスク、或いはフラッシュメモリ等の書き込み可能な記録媒体が用いられる。なお記憶部13は、複数の領域(パーティション)に物理的に分割されており、記憶するデータの種別に応じて領域別に記憶することがより望ましい。本実施例において記憶部13は少なくとも、電話帳テーブルを等を記憶する領域であるテーブルデータ記憶領域13aと、留守番電話機能において相手に通知する留守電メッセージを記憶する留守電メッセージ記憶領域13bとを含むように構成されている。
ROM(Read Only Memory)14は、例えば制御部11を用いた各種処理(音声通信の制御処理等)を行うためのプログラムデータを記憶するための記録媒体であり、ユーザーは情報の読み出しのみが可能となっている。
電話回線制御部15は、通信端末装置1と有線通信回線(例えばISDN等)とを接続し、通信規格(例えばISDNの場合はH.320)にのっとって有線通信を行うための入出力インタフェースである。電話回線制御部15は、制御部11からの指示により基地局(不図示)に対して通信リクエストの発信を行う。また、基地局からの通信リクエストを着信した場合に、制御部11に対して通知する役割を持つ。
無線通信部16は、通信端末装置1と無線通信回線とを接続し、通信規格(例えばW−CDMA)にのっとってアンテナ(不図示)を用いて無線通信を行うための入出力インタフェースである。無線通信部は、制御部11からの指示により無線基地局(不図示)に対して通信リクエストの発信を行う。また、無線基地局からの通信リクエストを着信した場合に、制御部11に対して通知する役割を持つ。
操作ボタン群17は、ユーザーが通信端末装置1を用いて通信を行うための各種操作(例えば通話を行う相手の電話番号の入力等)を行なうための入力インターフェースである。操作ボタン群17は通常、数字キーやリダイヤルキー等の複数のキーから構成されている。
表示部18は、通信端末装置1が保持する各種情報(例えば着信時における発信側電話番号等)をユーザーに対して表示するための出力インタフェースである。表示部18は例えば、液晶パネル等の小型で消費電力の少ない表示装置が用いられることが多い。
〈1−2.通信端末装置における自動応答メッセージ送信処理について〉
ここで、本発明の第一の実施形態における通信端末装置1が、通信回線を経由して通信リクエストを着信した場合に発生する留守番電話処理(自動応答メッセージ送信処理)について、図1のフロー図と、図2のブロック図と、図3及び図4のテーブル図とを用いながら説明する。
図1に示す処理フローは、通信端末装置1の制御部11が、電話回線制御部15(或いは無線及び無線通信部16)を通じて、通信リクエスト(例えば音声通話の開始リクエスト等)を検知することにより、開始される(S110)。なお通信リクエストは、例えば外部の通信端末装置から本発明の通信端末装置1に対して発呼が行われた場合等において発生する。
通信リクエストを検知した制御部11は、通信端末装置1において留守番電話機能(自動応答メッセージ送信機能)が有効になっているかどうかの確認を行う(S120)。なお、留守番電話機能の有効/無効の切替は、例えばユーザーが操作ボタン群17を用いた操作を行うことにより切替可能である。有効になっている場合は、次のS130の処理に移行する。無効に設定されている場合は、通常の着信処理を行うため、本処理を終了する。なお、通常の着信処理については従来技術と同様であるため、ここでは説明を省略する。
前記S120において留守番電話機能が有効になっている場合、制御部11は、受信した通信リクエストに発信元の識別情報(例えば発信元電話番号、ナンバーディスプレイサービスにおけるナンバーデータ、ネームディスプレイサービスにおけるネームデータ等)が含まれているかどうかの確認を行う(S130)。識別情報が含まれていない場合、標準の応答メッセージ(通信端末装置1の工場出荷時に初期値として設定されている自動応答メッセージ)を、通信相手(通信リクエストの発信元)に対して送信し、本処理を終了する(S135)。逆に識別情報が含まれている場合、電話帳テーブル記憶領域13aに記憶されている電話帳デーブルを参照し、取得した発信元の識別情報と一致するユーザーデータが存在するかの確認を行う(S140)。
ここで、本実施形態の電話帳テーブルの一例を、図3のテーブル図を用いて説明する。図3に示すように本実施形態の電話帳テーブルは、「名前」、「グループ」、「電話番号」、「自動応答メッセージ」の四つの欄から構成されている。一つのユーザーデータ(電話帳テーブルにおける一行に相当する)は、この四つの要素の全て、あるいは一部を含むように構成されている。
「名前」欄は、通信端末装置1を使用して通信を行う相手先(着信時の発信元)のユーザー名称を記憶した欄である。NTT等が提供するネームディスプレイサービスにおいて送受信されるネームデータは、この欄に記憶されているデータに該当する。
【0017】
「グループ」欄は、相手先と自分との関係(例えば友人、仕事関係など)を示すデータを記憶した欄である。このデータを用いてれば、例えば関係が同一である複数のユーザーに対して一括処理を行う(例えばあるグループのユーザー全員に対して同内容のメールを送る等)を行うことが可能である。例えば図3の例では、「ビジネス」、「友人」、「ご近所」の三つのグループが存在する。なお、どのグループにも属さないユーザーデータを作成することも可能である。
「電話番号」欄は、各ユーザーデータが示す相手先の電話番号を記憶した欄である。通常、ユーザー名称と電話番号は一対一に関連付けられているが、一人のユーザーが複数の通信端末装置1を使用している場合を想定して、一つのユーザー名称に対して複数の電話番号を記憶することも可能である。図3に示す例では、ユーザー名称が「井上 聡」であるユーザーデータについて、電話番号が二つ設定されている。
「自動応答メッセージ」欄は、 通信端末装置1の留守番電話機能が有効に設定されている場合、或いは着信後の一定時間内に応答を返さなかった場合に、発信元に対して自動的に送信されるメッセージを記憶した欄である。自動応答メッセージは、ユーザーが直接音声データを作成するか、あるいはテキストデータを音声合成する等により作成される。自動応答メッセージは相手先単位で記憶することが可能であるが、グループ単位で記憶することも可能である。
次に、本実施形態のグループ別応答メッセージテーブルの一例を、図4のテーブル図を用いて説明する。図4に示すように本実施形態のグループ別応答メッセージテーブルは、「グループ」、「自動応答メッセージ」の二つの欄から構成されている。「グループ」欄は、図3の電話帳テーブルと同じものであり、テーブル間で相互に関連付けられている。「自動応答メッセージ」欄には、自動的に送信する自動応答メッセージがグループ単位で記憶されている。
前記S140の処理において、受信した通信リクエストに含まれる識別情報と一致するユーザーデータが電話帳テーブルに存在しない場合、前記S135の処理に移行し、標準の自動応答メッセージを相手先に対して送信する。例えば受信した識別情報にネームデータとして「河合 昇」が含まれていた場合、図3のテーブルに一致するネームデータが存在しないため、これに該当する。
逆に前記S140の処理において、受信した通信リクエストに含まれる識別情報と一致するデータが電話帳テーブルに存在する場合、制御部11は、該当するユーザーデータの「自動応答メッセージ」欄に自動応答メッセージが記憶されているかの確認を行う(S150)。例えば受信したネームデータと一致するユーザー名称が「名前」欄に存在する、或いは受信した発信元番号と一致する電話番号が「電話番号」欄に存在する場合がこれに該当する。図3に示す例では、例えば受信した通信リクエストにネームデータ「井上 聡」が含まれていた場合は、No.1のユーザーデータが一致することとなる。
前記S150の処理において、該当するユーザーデータの「自動応答メッセージ」欄に自動応答メッセージが記憶されている場合、登録メッセージを発信元に対して送信し、本処理を終了する(S155)。例えば受信した通信リクエストの識別情報に、ネームデータとして「井上 聡」が含まれている場合、図3のテーブル図のNo.1のユーザーデータが該当データとなる。No.1には自動応答メッセージとして「お急ぎの御用件の場合は、××-○○○○-××××までお電話下さい。」というメッセージが記憶されている。このため、上記のメッセージが発信元に対して自動的に送信される。
【0018】
逆に前記S150の処理において、該当するユーザーデータの「自動応答メッセージ」欄に自動応答メッセージが記憶されていない場合、制御部11は、グループ別応答メッセージテーブルを参照し、該当ユーザーが所属するグループに対して自動応答メッセージが記憶されているかの確認を行う(S160)。
記憶されている場合、記憶されている自動応答メッセージを発信元に対して送信し、本処理を終了する(S170)。逆に記憶されていない場合、或いは該当ユーザーがいかなるグループにも属していない場合は、前記S135の処理に移行し、標準の自動応答メッセージを相手先に対して送信する。
例えば受信した通信リクエストの識別情報に、ネームデータとして「嶋 一哉」が含まれている場合、図3のテーブル図のNo.3のユーザーデータが該当データとなる。No.3には個別の自動応答メッセージが記憶されていないため、その所属するグループを確認する。確認の結果、グループに「ビジネス」が記憶されている。この結果をもとに、図4のグループ別メッセージテーブルより、「ビジネス」グループに関連付けられている(記憶されている)自動応答メッセージの取得を行う。この例では、「ビジネス」に関連付けられている応答メッセージである「申し訳ございませんが××××は現在、電話に出ることができません。」が発信元に対して送信されることとなる。
次に、本発明の通信端末装置の第二の実施形態ついて、図面を参照しつつ説明する。
[実施の形態2]
〈2−1.通信端末装置の要部構成について〉
実施の形態1と同内容であるため、ここでは説明を省略する。
〈2−2.通信端末装置における自動応答メッセージ送信処理について〉
ここで、本発明の第二の実施形態における通信端末装置1が、通信回線を経由して着信を検知した場合における自動応答メッセージ送信処理を、図2のブロック図と、図5のフロー図と、図6のテーブル図とを用いながら説明する。
図5に示す処理フローは、通信端末装置1の制御部11が、電話回線制御部15(或いは無線及び無線通信部16)を通じて、通信リクエスト(例えば音声通話の開始リクエスト等)を検知することにより、開始される(S210)。なお通信リクエストは、例えば外部の通信端末装置から本発明の通信端末装置1に対して発呼が行われた場合等において発生する。
通信リクエストを検知した制御部11は、通信端末装置1において留守番電話機能(自動応答メッセージ送信機能)が有効になっているかどうかの確認を行う(S220)。なお、留守番電話機能の有効/無効の切替は、例えばユーザーが操作ボタン群17を用いた操作を行うことにより切替可能である。有効になっている場合は、次のS230の処理に移行する。無効になっている場合は、通常の着信処理を行うため、本処理を終了する。なお、通常の着信処理については従来技術と同様であるため、ここでは説明を省略する。
前記S220において留守番電話機能が有効になっている場合、制御部11は、受信した通信リクエストに発信元の地域情報(市外局番等)が含まれているかどうかの確認を行う(S230)。
地域情報が含まれていない場合、標準の応答メッセージ(通信端末装置1の工場出荷時に初期値として設定されている自動応答メッセージ)を、通信相手(通信リクエストの発信元)に対して送信し、本処理を終了する(S235)。逆に地域情報が含まれている場合、テーブルデータ憶領域13aに記憶されている地域情報テーブルを参照し、取得した発信元の地域情報と一致する地域情報が存在するかの確認を行う(S240)。
ここで、本実施形態の地域情報テーブルの一例を、図6のテーブル図を用いて説明する。図6に示すように本実施形態の地域情報テーブルは、「市外局番」、「該当地域」、「自動応答メッセージ」の三つの欄から構成されている。一つの地域データ(地域情報テーブルにおける一行に相当する)は、この三つの要素の全て、あるいは一部を含むように構成されている。
「市外局番」欄は、通信端末装置1を使用して通信を行う相手先(着信時の発信元)の電話番号の市外局番を記憶した欄である。発信元番号通知サービス等により通知された電話番号の市外局番は、この欄を参照することにより、どの地域に該当するかの確認が行われる。
【0019】
「該当地域」欄は、「市外局番」欄に記憶されている市外局番がどの地域で使用されているかを示す地域データを記憶した欄である。地域データは、例えば都道府県名、市町村名等により示される。
「自動応答メッセージ」欄は、通信端末装置1の留守番電話機能が有効に設定されている場合、或いは着信後の一定時間内に応答を返さなかった場合に、発信元に対して自動的に送信されるメッセージを記憶した欄である。自動応答メッセージは、ユーザーが直接音声データを作成するか、あるいはテキストデータを音声合成する等により作成される。自動応答メッセージは通信相手の地域単位で作成し記憶することが可能である。
前記S240の処理において、受信した通信リクエストに含まれる市外局番(地域情報)と一致する市外局番が地域情報テーブルに存在しない場合、もしくは、受信した電話番号が市外局番を含んでいない場合(例えば発信元が携帯電話である場合等)、前記S235の処理に移行し、標準の自動応答メッセージを相手先に対して送信する。例えば受信した発信元番号の先頭が「090」であった場合、携帯電話からの着信と判断し、標準の自動応答メッセージを送信する。
逆に前記S240の処理において、受信した通信リクエストに含まれる市外局番と一致する市外局番が地域情報テーブルに存在する場合、制御部11は、該当する地域の「自動応答メッセージ」欄に記憶されている、記憶されているメッセージを発信元に対して送信し、本処理を終了する(S250)。例えば受信した通信リクエストの市外局番が「06」である場合、図6のテーブル図のNo.363の地域情報データ(該当地域が大阪府)が該当データとなる。この場合、No.363の地域情報データに記憶されている自動応答メッセージ(相手先が大阪府である場合に使用する自動応答メッセージ)が、発信元に対して送信される。
次に、本発明の通信端末装置の第三の実施形態ついて、図面を参照しつつ説明する。
[実施の形態3]
〈3−1.通信端末装置の要部構成について〉
実施の形態1と同内容であるため、ここでは説明を省略する。
〈3−2.通信端末装置における自動応答メッセージ送信処理について〉
ここで、本発明の第三の実施形態における通信端末装置1が、通信回線を経由して着信を検知した場合における自動応答メッセージ送信処理を、図2のブロック図と、図7のフロー図と、図3、図4、及び図8のテーブル図とを用いながら説明する。
図7に示す処理フローは、通信端末装置1の制御部11が、外線及び電話回線制御部15(或いは無線及び無線通信部16)を通じて、通信リクエストを検知することにより、開始される(S310)。なお通信リクエストは、例えば外部の通信端末装置から本発明の通信端末装置1に対して発呼が行われた場合等において発生する。
通信リクエストを検知した制御部11は、通信端末装置1において留守番電話機能が有効になっているかどうかの確認を行う(S320)。なお、留守番電話機能の有効/無効の切替は、例えばユーザーが操作ボタン群17を用いた操作を行うことにより切替可能である。有効になっている場合は、次のS330の処理に移行する。無効に設定されている場合は、通常の着信処理を行うため、本処理を終了する。
前記S320において留守番電話機能が有効になっている場合、制御部11は、受信した通信リクエストに発信元の識別情報が含まれているかどうかの確認を行う(S330)。識別情報が含まれていない場合、標準の応答メッセージを通信相手に対して送信する(S335)。逆に識別情報が含まれている場合、電話帳テーブル記憶領域13aに記憶されている電話帳デーブルを参照し、取得した発信元の識別情報と一致するユーザーデータが存在するかの確認を行う(S340)。なお、本実施形態の電話帳テーブルは、[実施の形態1]の図3に示すテーブルと同様内容であるため、ここでは説明を省略する。
次に、本実施形態のグループ別応答メッセージテーブルの一例を、図8のテーブル図を用いて説明する。図8に示すように本実施形態のグループ別応答メッセージテーブルは、「グループ」、「市外局番」、「自動応答メッセージ」の三つの欄から構成されている。
「グループ」欄は、図4のグループ別応答メッセージテーブルと同内容であるため、ここでは説明を省略する。「市外局番」欄は、前記「グループ」欄のグループに属する相手先の電話番号の市外局番を記憶した欄である。発信元番号通知サービス等により通知された電話番号の市外局番は、グループ別にこの欄を参照することにより、どの地域に該当するかの確認が行われる。「自動応答メッセージ」欄には、前記「グループ」及び「市外局番」により特定された相手先に対して、自動的に送信する自動応答メッセージを記憶した欄である。
前記S340の処理において、受信した通信リクエストに含まれる識別情報と一致するユーザーデータが電話帳テーブルに存在しない場合、前記S335の処理に移行し、標準の自動応答メッセージを相手先に対して送信する。
逆に前記S340の処理において、受信した通信リクエストに含まれる識別情報と一致するデータが電話帳テーブルに存在する場合、制御部11は、該当するユーザーデータの「自動応答メッセージ」欄に自動応答メッセージが記憶されているかの確認を行う(S350)。例えば受信したネームデータと一致するユーザー名称が「名前」欄に存在する、或いは受信した発信元番号と一致する電話番号が「電話番号」欄に存在する場合がこれに該当する。
前記S350の処理において、該当するユーザーデータの「自動応答メッセージ」欄に自動応答メッセージが記憶されている場合、登録メッセージを発信元に対して送信し、本処理を終了する(S355)。
【0020】
逆に前記S350の処理において、該当するユーザーデータの「自動応答メッセージ」欄に自動応答メッセージが記憶されていない場合、制御部11は、電話帳テーブルにおいて、該当するユーザーデータにグループ設定がなされているかの確認を行う(S360)。
前記S360の処理において、グループ設定がなされていない場合、前記S335の処理に移行し、標準の自動応答メッセージを相手先に対して送信する。例えば受信した通信リクエストの識別情報に、ネームデータとして「三輪 信照」が含まれている場合、図3のテーブル図のNo.6のユーザーデータが該当データとなる。No.6には個別の自動応答メッセージが記憶されていないため、その所属するグループを確認する。しかしグループ設定もなされていないため、標準の自動応答メッセージを相手先に対して送信することとなる。
逆に前記S360の処理において、グループ設定がなされている場合、図8のグループ別応答メッセージテーブルを参照する。グループ別応答メッセージテーブルにおいては、一つのグループ内でさらに、発信元の市外局番毎に自動応答メッセージが記憶されている。制御部11は、前記S360の処理で取得したグループ情報、及び通信リクエストに含まれている発信元の市外局番をもとに、対応する自動応答メッセージが一意に決定できるかの確認を行う(S370)。
一意に特定出来た場合、その自動応答メッセージを相手先に対して送信する(S380)。逆に一意に特定できなかった場合(例えば該当グループ内に、発信元の市外局番と一致する市外局番が記憶されていない場合)、そのグループに標準で設定されている自動応答メッセージ(図4のテーブル図に示すメッセージ)を相手先に対して送信する(S375)。
例えば、受信した通信リクエストの識別情報に、ネームデータとして「山田 一郎」が含まれている場合、図3のテーブル図のNo.7のユーザーデータが該当データとなる。No.7には個別の自動応答メッセージが記憶されていないため、その所属するグループを確認する。確認の結果、グループに「ビジネス」が記憶されている。この結果をもとに、図8のグループ別メッセージテーブルより、「ビジネス」グループに関連付けられている自動応答メッセージの取得を行う。
この際、「ビジネス」グループには、市外局番別に複数の自動応答メッセージが記憶されているため、発信元の電話番号の市外局番を取得する。図3のテーブル図のNo.7のユーザーデータより、「山田 一郎」の市外局番が「06」であることが判別できる。このため、図8においてグループが「ビジネス」かつ市外局番が「06」であるデータ(この例ではNo.2のデータ)に含まれる自動応答メッセージが、送信元に対して送信される。
また例えば、受信した通信リクエストの識別情報に、ネームデータとして「御手洗 篤志」が含まれている場合、図3のテーブル図のNo.5のユーザーデータが該当データとなる。No.5には個別の自動応答メッセージが記憶されていないため、その所属するグループを確認する。
図3より、グループに「友人」が記憶されていることが分かる。この結果をもとに、図8のグループ別メッセージテーブルより、「友人」グループに関連付けられている自動応答メッセージの取得を行う。
この際、「友人」グループには、市外局番別に複数の自動応答メッセージが記憶されているため、発信元の電話番号の市外局番を取得する。図3のテーブル図のNo.5のユーザーデータ(或いは受信した発信元番号)より、市外局番ではなく携帯電話を示す「090」が含まれていることが確認できる。
「090」に該当するメッセージは図8のグループ「友人」において設定されていないため、グループ「友人」の標準メッセージ(市外局番に関係なく、汎用的に使用できるメッセージ)を図4に示すグループ別応答メッセージテーブルから取得する。図4に示す例では、No.2の自動応答メッセージである「ごめんなさい、後でかけ直してもらえますか。」がこれに該当するため、このメッセージが相手先に対して送信されることとなる。
[その他の実施の形態]
以上、好ましい実施の形態及び実施例をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形態及び実施例に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形して実行することができる。
【0021】
例えば前述した実行形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、通信端末装置1に供給し、その通信端末装置1内のコンピュータ(例えばCPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0022】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が、前述した実行形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0023】
なお、プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカードなどを用いることができる。
【0024】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実行形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、通信端末装置1上で稼働しているOS(オペレーティング方法)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実行形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0025】
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、通信端末装置1に挿入された機能拡張ボードや通信端末装置1に接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実行形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0026】
また、本実施形態では、発信元情報に関連付けられた自動対応メッセージが、個別設定のものとグループ設定のものとの複数存在する場合に、個別設定の自動応答メッセージを優先して自動応答メッセージを選択している。しかし、どちらを優先するかをユーザーが選択的に設定可能であってもよい。その際、アドレス帳のユーザーデータごとに、どちらを優先するかを設定できるようにしてもよい。
【0027】
また、本実施形態では、電話帳テーブルより相手先ユーザーを一意に識別するためのキーとして、主にネームデータ(通信リクエストの識別情報に含まれている、ネームディスプレイサービス用のデータ)を使用しているが、これ以外のデータ(例えば発信元番号通知サービスにおいて用いられる発信元番号データ)をキーとして、電話帳テーブルから相手先ユーザーを一意に特定してもよい。
【0028】
また、本実施形態では、発信元情報に関連付けられた自動対応メッセージが複数存在する場合に、個別設定、グループ設定、地域設定の順に優先して自動応答メッセージを選択している。しかし、これらの優先順位をユーザーが選択的に設定可能であってもよい。その際、アドレス帳のデータ(行)ごとに、優先順位を設定できるようにしてもよい。
【0029】
また、[実施の形態2]及び[実施の形態3]において、自動応答メッセージと関連付けるグループは従来から存在するグループ(従来のアドレス帳機能に存在するグループ作成機能により作成されてたグループ)を流用しているが、本発明用に既存グループとは異なる自動応答メッセージ用グループを新規に作成し、二つのグループを個別に管理することも可能である。その場合、自動応答メッセージに関連付けられるグループは、自動応答メッセージ用グループのみであることがより望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の第一の実施形態における応答メッセージ送信処理の処理フロー図である。
【図2】本発明の通信端末装置の要部構成を示したブロック図である。
【図3】本発明の第一の実施形態における電話帳テーブルの一例を示したテーブル図である。
【図4】本発明の第一の実施形態におけるグループ別応答メッセージテーブルの一例を示したテーブル図である。
【図5】本発明の第二の実施形態における応答メッセージ送信処理の処理フロー図である。
【図6】本発明の第二の実施形態における地域情報テーブルの一例を示したテーブル図である。
【図7】本発明の第三の実施形態における応答メッセージ送信処理の処理フロー図である。
【図8】本発明の第三の実施形態におけるグループ別応答メッセージテーブルの一例を示したテーブル図である。
【符号の説明】
【0031】
1 通信端末装置
11 制御部
12 メモリ
13 記憶部
14 ROM
15 電話回線制御部
16 無線通信部
17 操作ボタン群
18 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信リクエストを受信する通信リクエスト受信手段と、
前記通信リクエストの発信元に対して自動的に応答メッセージを送信する応答メッセージ送信手段と、
通信相手先の情報を記憶する相手先情報記憶手段と、
前記相手先情報記憶手段において、複数の通信相手先を一つのグループにまとめるグループ設定手段と、
前記相手先情報記憶手段において、通信相手先単位で前記応答メッセージを設定する個別応答メッセージ設定手段と、
前記通信リクエストを受信した際に、前記通信リクエストに含まれる発信元情報と、前記相手先情報記憶手段において記憶されている前記相手先情報とを比較し、その全部或いは一部が一致する情報が存在する場合に、一致する前記相手先情報に含まれている前記応答メッセージを前記発信元に対して送信する個別メッセージ送信手段と、を備えた通信端末装置であり、
前記相手先情報記憶手段において、前記グループ単位で前記応答メッセージを設定するグループ別応答メッセージ設定手段と、
前記通信リクエストを受信した際に、前記通信リクエストに含まれる発信元情報と、前記相手先情報記憶手段において記憶されている前記相手先情報とを比較し、一致する情報が存在する場合に、一致する前記相手先情報に含まれている前記グループに対して設定されている前記応答メッセージを前記発信元に対して送信するグループ別メッセージ送信手段と、を備えたことを特徴とする通信端末装置。
【請求項2】
通信リクエストを受信する通信リクエスト受信手段と、
前記通信リクエストの発信元に対して自動的に応答メッセージを送信する応答メッセージ送信手段と、を備えた通信端末装置であり、
前記通信リクエストに含まれる市外局番単位で前記応答メッセージを設定する市外局番別応答メッセージ設定手段と、
前記通信リクエストを受信した際に、前記通信リクエストに含まれる市外局番と、前記市外局番別応答メッセージ設定手段において設定されている市外局番とを比較し、一致する市外局番が存在する場合に、一致する市外局番に設定されている前記応答メッセージを前記発信元に対して送信する市外局番別メッセージ送信手段と、を備えたことを特徴とする通信端末装置。
【請求項3】
前記グループ別応答メッセージ設定手段において、一つの前記グループ内において、市外局番単位で前記応答メッセージを設定するグループ内市外局番別応答メッセージ設定手段と、
前記通信リクエストを受信した際に、前記通信リクエストに含まれる市外局番を取得すると共に、前記通信リクエストに含まれる発信元情報と、前記相手先情報記憶手段において記憶されている前記相手先情報とを比較し、一致する情報が存在する場合に、一致する前記相手先情報に含まれている前記グループ内で市外局番別に設定されている前記応答メッセージを前記発信元に対して送信するグループ内市外局番別メッセージ送信手段と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の通信端末装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2007−208764(P2007−208764A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−26506(P2006−26506)
【出願日】平成18年2月3日(2006.2.3)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)鳥取三洋電機株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】