遊技台
【課題】2次元コードの表示態様の変更に関する情報を分かりやすく遊技者に報知することが可能な遊技台を提供する。
【解決手段】本発明に係る遊技台は、各種情報を報知する報知手段157と、遊技の進行に応じて報知手段157による報知内容を制御する報知制御手段と、所定の特典を管理する特典管理システムにおいて特典の管理のために用いられる複数の管理コードを少なくとも記憶する記憶手段と、を備え、報知制御手段は、複数の管理コードのうち第1の管理コード701を報知した後に、第1の管理コード701に代えて第2の管理コード702を報知する場合には、管理コードが変更になったことを示す変更報知態様で第2の管理コード702を報知する。
【解決手段】本発明に係る遊技台は、各種情報を報知する報知手段157と、遊技の進行に応じて報知手段157による報知内容を制御する報知制御手段と、所定の特典を管理する特典管理システムにおいて特典の管理のために用いられる複数の管理コードを少なくとも記憶する記憶手段と、を備え、報知制御手段は、複数の管理コードのうち第1の管理コード701を報知した後に、第1の管理コード701に代えて第2の管理コード702を報知する場合には、管理コードが変更になったことを示す変更報知態様で第2の管理コード702を報知する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回胴遊技台(スロットマシン)や弾球遊技台(パチンコ機)に代表される遊技台に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の遊技台は、表示装置における表示画面に例えばQRコード(登録商標)等の2次元コードを表示する。この2次元コードは、遊技者が所持している携帯電話の読み取り機能を用いて撮影し、これに基づいてネット接続することにより、例えば携帯電話の表示画面の待ち受け画面などに使用できるデジタル画像等を入手できるように構成されている。このような2次元コードを表示する遊技台は、例えば特許文献1に開示されている。
【0003】
このような待ち受け画面等を含むデジタルコンテンツをダウンロードするサービスは、他にも遊技台に関する遊技情報を提供するなど、遊技台の枠を超えた様々なサービスを提供することができるようになっている。このため、遊技台の表示装置には、異なる情報が格納された多くの種類の2次元コードが表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−160088号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような遊技台では、遊技の進行に応じて、例えばパチンコ機においては大当り中、スロットマシンにおいてはボーナス中やボーナス終了時などにおいて2次元コードを表示しており、表示時間に制限があるのが一般的である。さらに、所望の2次元コードを遊技者が撮影するためには、携帯電話を取り出して携帯電話の読取機能を立ち上げる準備も必要であるため、せっかく準備したのに所望の2次元コードの表示が終了してしまう場合があるという問題があった。
【0006】
また、2次元コードの表示態様は一見して判別不可能であるため、現在表示されている2次元コードが前回とは異なる2次元コード(異なる情報が格納された2次元コード)に切り替わっていることが、遊技者にとって分かり難いものとなっている。このため、所望の2次元コードの表示の終了に遊技者が気付かずに、次に表示された異なる2次元コードを読み取ってしまう場合があるという問題があった。
【0007】
このため、2次元コードを有効に活用することができないばかりか、逆に所望の2次元コードを読み取れないことによる失望感を遊技者に与えてしまう場合があった。
【0008】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、2次元コードの表示態様の変更に関する情報を分かりやすく遊技者に報知することが可能な遊技台を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、各種情報を報知する報知手段と、遊技の進行に応じて前記報知手段による報知内容を制御する報知制御手段と、所定の特典を管理する特典管理システムにおいて前記特典の管理のために用いられる複数の管理コードを少なくとも記憶する記憶手段と、を備えた遊技台において、前記報知制御手段は、前記複数の管理コードのうち第1の管理コードを報知した後に、前記第1の管理コードに代えて第2の管理コードを報知する場合には、前記管理コードが変更になったことを示す変更報知態様で前記第2の管理コードを報知することを特徴とする、遊技台である。
【発明の効果】
【0010】
本発明の遊技台によれば、2次元コードの表示態様の変更に関する情報を分かりやすく遊技者に報知することが可能という優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】スロットマシンの外観斜視図を示したものである。
【図2】前面扉を開けた状態のスロットマシンを示す正面図である。
【図3】制御部の回路ブロック図を示したものである。
【図4】(a)各リール(左リール、中リール、右リール)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。(b)入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示した図である。
【図5】主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】(a)第1副制御部のメイン処理のフローチャートである。(b)第1副制御部のコマンド受信割込処理のフローチャートである。(c)第1副制御部のタイマ割込処理のフローチャートである。
【図8】(a)第2副制御部のメイン処理のフローチャートである。(b)第2副制御部のコマンド受信割込処理のフローチャートである。(c)第2副制御部のタイマ割込処理のフローチャートである。(d)第2副制御部の画像制御処理のフローチャートである。
【図9】演出における液晶表示装置の表示の一例を示した概略図である。
【図10】表示するQRコード(登録商標)の変更例を示した概略図である。
【図11】QRコード(登録商標)を表示する場合の各制御部における処理の流れ、および液晶表示装置の表示を示した図である。
【図12】QRコード(登録商標)を表示する場合の各制御部における処理の流れ、および液晶表示装置の表示を示した図である。
【図13】第2副制御部の演出制御処理のフローチャートである。
【図14】(a)第2副制御部の演出制御処理における内部当選中表示設定のフローチャートである。(b)予めROMに記憶されているシナリオデータおよび画像データの例を示した概略図である。
【図15】第2副制御部の演出制御処理における入賞表示設定のフローチャートである。
【図16】変更報知態様を変化させる例を示した概略図である。
【図17】(a)〜(d)遊技状態に応じてQRコード(登録商標)の表示方法を変化させる例を示した図である。
【図18】最初のQRコード(登録商標)を表示する際に、次のQRコード(登録商標)と共にメッセージが表示されることを示唆する例を示した概略図である。
【図19】QRコード(登録商標)が変更されたことを液晶表示装置以外の機器により報知する例を示した概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を用いて、本発明の実施形態に係る遊技台(例えば、スロットマシン100等の回胴遊技機やパチンコ機等の弾球遊技機)について詳細に説明する。
【0013】
<全体構成>
まず、図1および2を用いて、本実施形態に係るスロットマシン100の全体構成について説明する。図1は、スロットマシン100の外観斜視図を示したものである。
【0014】
図1に示すスロットマシン100は、本体101と、本体101の正面に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
【0015】
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110乃至112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
【0016】
各々のリール110乃至112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
【0017】
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン114は5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン114の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に関係なく、一律に同一数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
【0018】
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
【0019】
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
【0020】
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
【0021】
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
【0022】
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応づけられている。以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
【0023】
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
【0024】
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。音孔159は、スロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は、遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。
【0025】
この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
【0026】
図2は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。本体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面に開口する箱体である。本体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110乃至112が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリール110乃至112の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に副制御基板を収納した副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
【0027】
そして、下面板264には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリール110乃至112の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して後述する主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
【0028】
メダル払出装置180の右側には、メダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード265を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード265が、本体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
【0029】
前面扉102は、本体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、図柄表示窓113の上部には、演出装置160、および、この演出装置160を制御する演出制御基板(図示省略)、上部スピーカ272、を設けている。図柄表示窓113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、音孔159に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。
【0030】
<制御部>
次に、図3を用いて、スロットマシン100の制御部の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は、制御部の回路ブロック図を示したものである。
【0031】
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
【0032】
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドックタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。
【0033】
この基本回路302のCPU304は、水晶発振器314bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器314が出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
【0034】
主制御部300は、0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
【0035】
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ、等)の状態を監視している。
【0036】
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
【0037】
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139は、各々のストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
【0038】
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
【0039】
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、および、リール112のインデックスセンサは、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
【0040】
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ338(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
【0041】
また、基本回路302には、情報出力回路334(外部集中端子板248)を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
【0042】
また、主制御部300は、電源管理部(図示しない)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
【0043】
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
【0044】
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等を記憶する。
【0045】
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
【0046】
また、第1副制御部400には、音源IC418を設けており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277を設けている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
【0047】
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、等)が接続されている。
【0048】
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出画像表示装置157の表示制御を含む演出装置160の各種制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、液晶表示装置157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部(例えば、シャッタ163のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
【0049】
第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等を記憶する。
【0050】
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
【0051】
また、第2副制御部500には、シャッタ163のモータを駆動する駆動回路530を設けており、駆動回路530には出力インタフェースを介してシャッタ163を設けている。この駆動回路530は、CPU504からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
【0052】
また、第2副制御部500には、センサ回路532を設けており、センサ回路532には入力インタフェースを介してシャッタセンサ538を接続している。CPU504は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ538の状態を監視している。
【0053】
また、第2副制御部500には、VDP534(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)を設けており、このVDP534には、バスを介してROM506、VRAM536が接続されている。VDP534は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM536のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
【0054】
<図柄配列>
次に、図4(a)を用いて、上述の各リール110乃至112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
【0055】
各リール110乃至112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では8種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110乃至112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号1のコマには「リプレイ」の図柄、中リール111の番号0のコマには「ベル」の図柄、右リール112の番号2のコマには「スイカ」の図柄、がそれぞれ配置されている。
【0056】
<入賞役の種類>
次に、図4(b)を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は、入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示している。
【0057】
本実施形態における入賞役のうち、ビッグボーナス(BB1、BB2)および、レギュラーボーナス(RB)はボーナス遊技に移行する役として、また、再遊技(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「入賞役」には、作動役である、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技が含まれる。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技への入賞が含まれる。
【0058】
スロットマシン100の入賞役には、ビッグボーナス(BB1、BB2)と、レギュラーボーナス(RB)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)と、再遊技(リプレイ)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
【0059】
「ビッグボーナス(BB1、BB2)」(以下、単に、「BB」と称する場合がある)は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せは、BB1が「白7−白7−白7」、BB2が「青7−青7−青7」である。また、BB1、BB2についてはフラグ持越しを行う。すなわち、BB1、BB2に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBB1、BB2に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBB1、BB2に内部当選中となり、BB1に対応する図柄組み合わせ「白7−白7−白7」、BB2に対応する図柄組み合わせ「青7−青7−青7」が、揃って入賞する状態にある。
【0060】
「レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特殊役(作動役)である。対応する図柄組合せは、「ボーナス−ボーナス−ボーナス」である。なお、RBについても上述のBBと同様にフラグ持越しを行う。但し、(詳細は後述するが)ビッグボーナス遊技(BB遊技)においては、レギュラーボーナス遊技(RB遊技)が内部当選することや、図柄組み合わせが入賞ライン上に表示されること、を開始条件とせずに、ビッグボーナス遊技の開始後からレギュラーボーナス遊技を開始し、1回のレギュラーボーナス遊技を終了した場合には次のレギュラーボーナス遊技をすぐに開始するような自動的にレギュラーボーナス遊技を開始させる設定としてもよい。
【0061】
「小役(チェリー、スイカ、ベル)」(以下、単に、「チェリー」、「スイカ」、「ベル」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せは、チェリーが「チェリー−ANY−ANY」、スイカが「スイカ−スイカ−スイカ」、ベルが「ベル−ベル−ベル」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。なお、「チェリー−ANY−ANY」の場合、左リール110の図柄が「チェリー」であればよく、中リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
【0062】
「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは、再遊技は「リプレイ−リプレイ−リプレイ」である。
【0063】
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類について説明する。遊技状態とは、抽選などにおいて選択する抽選データの種別を識別するための情報である。本実施形態では、スロットマシン100の遊技状態は、通常遊技と、BB遊技と、RB遊技と、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技と、に大別した。但し、内部当選遊技は、通常遊技に含まれる区分けであってもよい。
<通常遊技>
通常遊技に内部当選する入賞役には、ビッグボーナス(BB)と、レギュラーボーナス(RB)と、再遊技(リプレイ)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)がある。
【0064】
「ビッグボーナス(BB)」は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)を開始する特殊役(作動役)である。「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダルの投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出も行われない。「小役」は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。なお、各々の役の内部当選確率は、通常遊技に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65535)で除した値で求められる。通常遊技に用意された抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役を決定する。この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
【0065】
通常遊技は、内部抽選の結果が概ねハズレ(ビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)、再遊技(リプレイ)および小役に当選していない)となる設定、又は、停止表示結果がいずれの役の図柄組合せに該当しないハズレの停止表示結果が概ね導出される設定がされており、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数に満たない遊技状態になっている。よって、遊技者にとっては不利益となる遊技状態である。但し、予め定めた条件を満たした場合(例えば、特定の図柄組み合わせが表示された場合)には、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせてもよい遊技状態であり、この場合、遊技に用いられるメダルの消費が抑えられ、小役の入賞によって所定数のメダルが払い出されることにより、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態になり、遊技者にとっては利益となる遊技状態になる場合がある。
【0066】
<BB遊技>
BB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、BB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。BB遊技は、本実施形態では、ビッグボーナス(BB)の入賞により開始され、RB遊技(後述する)を連続して繰り返し実行可能になっており、遊技中に予め定められた一の数(例えば、465枚)を超えるメダルが獲得された場合に終了する。但し、BB遊技はRB遊技を複数回数実行可能であればよく、例えば、RB遊技を開始する役(図柄組み合わせは例えば、リプレイ−リプレイ−リプレイ)を設定し、この役が内部当選した場合、または、入賞した場合に、RB遊技を開始するように設定してもよい。さらには、BB遊技は、BB遊技中のRB遊技を除くBB一般遊技を予め定めた回数(例えば、30回)実行した場合、または、BB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、3回)に終了するようにしてもよい。
【0067】
<RB遊技>
RB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、RB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。RB遊技は、本実施形態では、レギュラーボーナス(RB)の入賞により開始され、予め定めた一の役が内部当選の確率を上昇させる変動(例えば、「設定1」「通常遊技」に設定された「小役1」の内部当選確率1/15を、予め定めた一の値である内部当選確率1/1.2に上昇させる)をし、予め定めた一の数(例えば、8回)の入賞があった場合に終了する。RB遊技は、予め定めた回数(少なくとも2回)の入賞があった場合(例えば、8回)、または、RB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、8回)に終了するようにしてもよい。上述したBB遊技は、RB遊技を複数回数実行可能であるので、一回のRB遊技を行った場合には、BB遊技で得られるメダルの総数よりも少ないメダル数を獲得して終了することとなる。
【0068】
<ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技>
ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技に内部当選する入賞役には、再遊技(リプレイ)と、小役がある。ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)は内部当選することはなく、ビッグボーナス(BB)かレギュラーボーナス(RB)に対応する図柄組み合わせを入賞させることが可能となっている遊技状態である。
【0069】
但し、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)に内部当選した次遊技から、再遊技の内部当選の確率を変動させてもよく、例えば、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせて、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)対応する図柄組み合わせが入賞するまでの間は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数とほぼ同じとなる遊技状態とし、通常遊技と比べると遊技者にとっては利益となる遊技状態としてもよい。なお、BB遊技、RB遊技は両者とも遊技者にとって利益となる遊技状態であるため、総じて、ボーナス遊技、又は、特別遊技と称する場合がある。
【0070】
<主制御部メイン処理>
次に、図5を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は、主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
【0071】
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図5に示す主制御部メイン処理を実行する。
【0072】
電源投入が行われると、まず、ステップS101で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
【0073】
ステップS103ではメダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があればステップS105へ進む。
【0074】
ステップS105では投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。ステップS107では乱数発生回路316で発生させた乱数を取得する。ステップS109では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS107で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがONになる。ステップS111では内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択する。
【0075】
ステップS113では全リール110乃至112の回転を開始させる。ステップS115では、ストップボタン137乃至139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリール110乃至112の何れかをステップS111で選択したリール停止制御データに基づいて停止させる。全リール110乃至112が停止するとステップS117へ進む。
【0076】
ステップS117では、入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する図柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならばベル入賞と判定する。ステップS119では払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。
【0077】
ステップS121では遊技状態制御処理を行う。遊技状態制御処理では、通常遊技、BB遊技、RB遊技、内部当選遊技、の各遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件、終了条件の成立により、遊技状態を移行する。以上により1ゲームが終了する。以降ステップS103へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
【0078】
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図6を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は、主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
【0079】
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
【0080】
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
【0081】
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
【0082】
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
【0083】
ステップS207では、各種遊技処理を行う。具体的には、割込みステータスを取得し(各種センサ318からの信号に基づいて各種割込みステータスを取得する)、このステータスに従った処理を行う(例えば、取得した各ストップボタン137乃至139の割込みステータスに基づいて、停止ボタン受付処理を行う)。
【0084】
ステップS209では、タイマ更新処理を行う。各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
【0085】
ステップS211では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、スタートレバー受付コマンド、演出抽選処理に伴う演出コマンド、リール110乃至112の回転を開始に伴う回転開始コマンド、ストップボタン137乃至139の操作の受け付けに伴う停止ボタン受付コマンド、リール110乃至112の停止処理に伴う停止位置情報コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払出終了コマンド、遊技状態を示すコマンド等)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成されている。
【0086】
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
【0087】
ステップS213では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
【0088】
ステップS215では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ338、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
【0089】
ステップS217では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS221に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS219に進む。
【0090】
ステップS219では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図5に示す主制御部メイン処理に復帰する。
【0091】
一方、ステップS221では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図5に示す主制御部メイン処理に復帰する。
【0092】
<第1副制御部の処理>
次に、図7を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図7(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図7(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図7(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
【0093】
まず、同図(a)を用いて、第1副制御部400のメイン処理について説明する。第1副制御部メイン処理のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
【0094】
ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
【0095】
ステップS307では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
【0096】
ステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。この処理には、例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
【0097】
ステップS311では、ステップS309の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
【0098】
ステップS313では、ステップS309の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
【0099】
ステップS315では、ステップS309の処理結果に基づいて第2副制御部500に制御コマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS303へ戻る。
【0100】
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
【0101】
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
【0102】
ステップS501では、同図(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
【0103】
ステップS503では、ステップS315で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
【0104】
<第2副制御部の処理>
次に、図8を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図8(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図8(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図8(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図8(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
【0105】
まず、同図(a)を用いて、第2副制御部500のメイン処理について説明する。第2副制御部メイン処理のステップS601では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS601で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
【0106】
ステップS603では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS605の処理に移行する。ステップS605では、タイマ変数に0を代入する。
【0107】
ステップS607では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
【0108】
ステップS609では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS607で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。この処理には、例えば、演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。また、ステップS609では、液晶表示装置157の表示設定に関する処理を行う。本実施形態では、画像と共に複数種類の2次元コードを液晶表示装置157に表示する演出を行うため、この2次元コードの表示設定を含む液晶表示装置157の表示設定に関する処理を行う。演出制御処理の詳細については後述する。
【0109】
ステップS611では、ステップS609の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップS609で読み出した演出データの中にシャッタ制御の命令がある場合には、この命令に対応するシャッタ制御を行う。
【0110】
ステップS613では、ステップS609の処理結果に基づいて画像制御処理を行う。例えば、ステップS609で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行い(詳細は後述する)、ステップS603へ戻る。
【0111】
次に、同図(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS701では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
【0112】
次に、同図(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
【0113】
タイマ割込処理のステップS801では、同図(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS603において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS603において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップS803では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
【0114】
次に、同図(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS613の画像制御処理について説明する。
【0115】
画像制御処理のステップS901では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP534のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM536の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM536への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP534は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM536に転送する。その後、VDP534は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
【0116】
ステップS903では、VDP534からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS905に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
【0117】
ステップS905では、演出データ(演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなど)に基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS901でVRAM536に転送した画像データに基づいてVRAM536の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM536の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP534に指示する。VDP534はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
【0118】
ステップS907では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP534に画像の描画開始を指示する。VDP534は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
【0119】
ステップS909では、画像の描画終了に基づくVDP534からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS911に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
【0120】
ステップS911では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
【0121】
<液晶表示装置の表示>
次に、図9〜12を用いて、液晶表示装置157の表示について説明する。
【0122】
図9は、演出における液晶表示装置157の表示の一例を示した概略図である。同図に示されるように、本実施形態では、遊技中に遊技状態に応じた画像(例えば「表示1画像」)を液晶表示装置157に表示することで遊技を演出すると共に、所定のタイミングで2次元コード(ここでは、第1コード701)を液晶表示装置157に表示する。
【0123】
この2次元コードは、横方向にしか情報を持たない1次元コード(バーコード)に対し、水平方向および垂直方向に情報を持つことができるコードをいい、従来のバーコードを積み上げた形態の「スタック型2次元コード」と、碁盤の目のような形態の「マトリックス型2次元コード」の2種類に大別することができる。
【0124】
スタック型2次元コードの代表例としては、PDF417、Code49などを挙げることができ、マトリックス型2次元コードの代表例としては、QRコード(登録商標)、カラーコード(登録商標)、SPコード、立体コードなどを挙げることができる。
【0125】
QRコード(登録商標)には、さらに、コードの模様に任意のイラストなどを描くことができるデザインQRが含まれ、このデザインQRには、QRコード(登録商標)の誤り訂正領域に任意のイラストなどを描いたものや、コードの模様で任意のイラストを表現するものなどがある。また、カラーコードは、複数の色(例えば、青、赤、黒、緑の4色)のマトリックスでコードを生成するものである。
【0126】
本実施形態では、このような2次元コードのうち、現在一般的に普及しているQRコード(登録商標)を、演出中に液晶表示装置157の表示画面における所定の位置に表示する。表示されたQRコード(登録商標)には、例えば特定のWEBサイトのURL(Uniform Resource Locator)情報が格納されており、遊技者は、QRコード読取り装置(例えば、QRコード読取り機能を備える携帯電話等)を使用してQRコード(登録商標)を読取り、特定のWEBサイトのURL情報を取得することができる。そして、取得したURL情報に基づいてWEBサイトにアクセスすることにより、様々なサービスを受けることができる。具体的には、各種特典(例えば、携帯電話の待受画像や音楽データ等のデジタルコンテンツ)や遊技に関する情報などを入手することができるようになっている。
【0127】
このようなサービスは、単一のものではなく、複数種類のものが用意されているのが一般的である。従って、本実施形態においても複数種類のサービスを用意すると共に、各サービスに対応する情報を格納した複数種類のQRコード(登録商標)を用意して、第2副制御部500のROM506に記憶している。そして、第2副制御部500のCPU504は、これらの複数種類のQRコード(登録商標)から、遊技状態や所定の遊技条件等に基づいて選択したQRコード(登録商標)を液晶表示装置157に表示させる。すなわち、本実施形態では、遊技状態等に応じて異なる種類の(異なる情報が格納された)QRコード(登録商標)が表示されるようになっており、遊技者は、読取ったQRコード(登録商標)に対応する異なるサービスを受けられる(例えば、遊技状態に応じて異なる待受画像を入手することができる)ようになっている。
【0128】
図10は、表示するQRコード(登録商標)の変更例を示した概略図である。同図に示されるように、液晶表示装置157には、所定の遊技状態において、例えば演出画像である「表示1画像」と共に、QRコード(登録商標)として第1コード701が表示(報知)される。その後、遊技の進行に伴い、所定の次表示条件(例えば、BB1内部当選中のBB1非入賞判定)が満たされた場合には、例えば演出画像が「表示1画像」から「表示2画像」に変更されると共に、QRコード(登録商標)が第1コード701から第2コード702に変更される。そして、本実施形態では、このようにQRコード(登録商標)を第1コード701から第2コード702と、異なる種類に変更した場合に、QRコード(登録商標)が変更されたことを遊技者に報知する変更報知態様で変更後の第2コード702を表示(報知)する。具体的にこの例では、第2コード702の上方に「次コードを表示しました」というメッセージを表示する変更報知態様で、第2コード702を表示する。
【0129】
QRコード(登録商標)等の2次元コードは、例えばマトリクス状のパターン等から構成されているため、異なる種類の(異なる情報が格納された)コードであることを一見して判別することが非常に困難となっている。このため、本実施形態では、異なる種類のQRコード(登録商標)に変更されたことを遊技者が確実に認識することができるように、変更後の第2コード702を変更報知態様で表示するようにしている。本実施形態では特に、この変更報知態様において「次コードを表示しました」等の文字情報からなるメッセージを使用することにより、遊技者にQRコード(登録商標)が変更されたことを明確に認識させるようにしている。
【0130】
なお、所定の次表示条件が満たされなかった場合には、表示されるQRコード(登録商標)の種類は変更されず、例えば、「表示1画像」および第1コード701の表示が継続されることとなる。
【0131】
図11および12は、QRコード(登録商標)を表示する場合の各制御部における処理の流れ、および液晶表示装置157の表示を示した図である。上述のように、主制御部300は、主制御部メイン処理において、入賞役の内部抽選(ステップS109)、リール110乃至112の回転・停止制御(ステップS111〜S115)、入賞判定(ステップS117)などの処理を行う。また、主制御部300は、主制御部メイン処理における各種処理の結果等に基づき、タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(ステップS211)において、第1副制御部400に各種コマンドを送信する。
【0132】
また、第1副制御部400は、第1副制御部メイン処理において、主制御部300から受信したコマンドに基づき、スピーカ272、277の制御(ステップS311)および各種ランプ420の制御(ステップS313)を行う。また、主制御部300から受信したコマンドやROM406から読み出した演出データ等に基づいて、第2副制御部500に各種コマンドを送信する(ステップS315)。また、第2副制御部500は、第2副制御部メイン処理において、第1副制御部400から受信したコマンドに基づき、シャッタ163の制御(ステップS611)および液晶表示装置157の制御(ステップS613)を行う。
【0133】
図11(a)は、「レギュラーボーナス(RB)」に内部当選した後の各制御部の処理の一例を時系列的に示しており、同図(b)は、この場合の液晶表示装置157の表示の一例を示している。同図(a)に示されるように、主制御部300は、主制御部メイン処理の入賞役内部抽選(ステップS109)の結果が「RB」の内部当選である場合、タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(ステップS211)において内部当選コマンド(RB内部当選コマンド)を第1副制御部400に送信する。
【0134】
RB内部当選コマンドを受信した第1副制御部400は、第1副制御部メイン処理の演出制御処理(ステップS309)においてこれに基づき、スピーカ272、277の演出データをそれまでの「通常遊技音」から「表示1音」に変更すると共に、各種ランプ420の演出データをそれまでの「通常遊技ランプ点灯」から「表示1ランプ点灯」に変更する。そして、変更した演出データに基づき、音制御処理(ステップS311)においてスピーカ272、277を制御し、ランプ制御処理(ステップS313)において各種ランプ420を制御する。また、情報出力処理(ステップS315)において、RB内部当選コマンドを第2副制御部500に送信する。
【0135】
RB内部当選コマンドを受信した第2副制御部500は、第2副制御部メイン処理の演出制御処理(ステップS609)においてこれに基づき、液晶表示装置157の演出データをそれまでの「通常遊技画像表示」から「表示1画像」(QRコード表示あり)に変更すると共に、シャッタ163の演出データをそれまでの「通常遊技シャッタ動作」(動作頻度少)から「表示1シャッタ動作」(「表示1画像」に対応した動作)に変更する。そして、変更した演出データに基づき、シャッタ制御処理(ステップS611)においてシャッタ163の動作を制御し、画像制御処理(ステップS613)において液晶表示装置157の表示を制御する。
【0136】
以上の処理の結果、同図(b)の左側に示されるように、RBに内部当選した後の液晶表示装置157には、「表示1画像」と共に、所定の位置に第1コード701が表示される。なお、本実施形態では、「表示1画像」はボーナス(BBまたはRB)に内部当選している可能性が高いことに対する賛辞的な表示を含む画像、第1コード701はボーナス内部当選の可能性が高い場合に対応した特典を入手可能な情報が格納されたものとなっており、遊技者にボーナス内部当選の可能性を示唆すると共に、遊技者の期待感を盛り上げるように構成されている。
【0137】
その後、遊技者により第1停止操作、第2停止操作および第3停止操作が行われた場合、主制御部300は、主制御部メイン処理のリール停止制御処理(ステップS115)において各リール110乃至112を停止制御すると共に、タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(ステップS211)において第1停止コマンド、第2停止コマンドおよび第3停止コマンドを第1副制御部400に送信する。そして、第1副制御部400は、これらの第1停止コマンド、第2停止コマンドおよび第3停止コマンドを第2副制御部500に送信する。なお、この例では、遊技者の停止操作によっては演出データを変更しないため、スピーカ272、277、各種ランプ420、液晶表示装置157およびシャッタ163の演出動作は、RB内部当選後のものが継続される。
【0138】
第3停止操作の後に主制御部300は、主制御部メイン処理の入賞判定(ステップS117)において入賞判定を行う。同図(a)では、遊技者が目押しに失敗し、入賞判定結果が内部当選している「RB」に非入賞となった場合を示している。この場合、主制御部300は、タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(ステップS211)において入賞コマンド(RB非入賞コマンド)を第1副制御部400に送信する。RB非入賞コマンドを受信した第1副制御部400は、「RB」の入賞ではないことから演出データを変更せずに、第1副制御部メイン処理の情報出力処理(ステップS315)においてRB非入賞コマンドを第2副制御部500に送信する。
【0139】
RB非入賞コマンドを受信した第2副制御部500は、第2副制御部メイン処理の演出制御処理(ステップS609)においてこれに基づき、液晶表示装置157の演出データをそれまでの「表示1画像」(QRコード表示あり)から「表示1画像」(QRコード表示なし)に変更する。なお、この例では、シャッタ163の演出データは変更しない。液晶表示装置157の演出データの変更により、液晶表示装置157には、同図(b)の右側に示されるように、「表示1画像」の表示が継続されるものの、第1コード701の表示が消去される。
【0140】
このように、本実施形態では、内部当選している「RB」に入賞するまでは、賛辞的な表示を含む「表示1画像」の表示を継続することで遊技者の期待感を盛り上げるようにしている。但し、QRコード(登録商標)の長時間表示は、遊技者にとって逆に目障りとなる場合があることから、所定のタイミング(この例では、「RB」に内部当選後の最初の入賞判定)でQRコード(登録商標)の表示を消去するようにしている。
【0141】
その後の遊技において主制御部300は、主制御部メイン処理の入賞判定(ステップS117)において「RB」に入賞と判定した場合、遊技状態制御(ステップS121)において遊技状態をRB遊技に移行させると共に、タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(ステップS211)において入賞コマンド(RB入賞コマンド)を第1副制御部400に送信する。
【0142】
RB入賞コマンドを受信した第1副制御部400は、第1副制御部メイン処理の演出制御処理(ステップS309)においてこれに基づき、スピーカ272、277の演出データをRB遊技の開始に対応した「RB開始音」に変更すると共に、各種ランプ420の演出データをRB遊技の開始に対応した「RB開始ランプ点灯」に変更する。そして、変更した演出データに基づき、音制御処理(ステップS311)においてスピーカ272、277を制御し、ランプ制御処理(ステップS313)において各種ランプ420を制御する。また、情報出力処理(ステップS315)において、RB入賞コマンドを第2副制御部500に送信する。
【0143】
RB入賞コマンドを受信した第2副制御部500は、第2副制御部メイン処理の演出制御処理(ステップS609)においてこれに基づき、液晶表示装置157の演出データをRB遊技の開始に対応した「RB開始画像」に変更すると共に、シャッタ163の演出データをRB遊技の開始に対応した「RB開始動作」に変更する。そして、変更した演出データに基づき、シャッタ制御処理(ステップS611)においてシャッタ163の動作を制御し、画像制御処理(ステップS613)において液晶表示装置157の表示を制御する。
【0144】
図12(a)は、「ビッグボーナス(BB1)」に内部当選した後の各制御部の処理の一例を時系列的に示しており、同図(b)は、この場合の液晶表示装置157の表示の一例を示している。同図(a)に示されるように、主制御部300は、主制御部メイン処理の入賞役内部抽選(ステップS109)の結果が「BB1」の内部当選である場合、タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(ステップS211)において内部当選コマンド(BB1内部当選コマンド)を第1副制御部400に送信する。
【0145】
BB1内部当選コマンドを受信した第1副制御部400は、第1副制御部メイン処理の演出制御処理(ステップS309)においてこれに基づき、スピーカ272、277の演出データをそれまでの「通常遊技音」から「表示1音」に変更すると共に、各種ランプ420の演出データをそれまでの「通常遊技ランプ点灯」から「表示1ランプ点灯」に変更する。そして、変更した演出データに基づき、音制御処理(ステップS311)においてスピーカ272、277を制御し、ランプ制御処理(ステップS313)において各種ランプ420を制御する。また、情報出力処理(ステップS315)において、BB1内部当選コマンドを第2副制御部500に送信する。
【0146】
BB1内部当選コマンドを受信した第2副制御部500は、第2副制御部メイン処理の演出制御処理(ステップS609)においてこれに基づき、液晶表示装置157の演出データをそれまでの「通常遊技画像表示」から「表示1画像」(QRコード表示あり)に変更すると共に、シャッタ163の演出データをそれまでの「通常遊技シャッタ動作」(動作頻度少)から「表示1シャッタ動作」(「表示1画像」に対応した動作)に変更する。そして、変更した演出データに基づき、シャッタ制御処理(ステップS611)においてシャッタ163の動作を制御し、画像制御処理(ステップS613)において液晶表示装置157の表示を制御する。
【0147】
以上の処理の結果、同図(b)の左側に示されるように、BB1に内部当選した後の液晶表示装置157には、「表示1画像」と共に、所定の位置に第1コード701が表示される。なお、「表示1画像」は、図11に示した例と同様に、ボーナス(BBまたはRB)に内部当選している可能性が高いことに対する賛辞的な表示を含む画像であり、第1コード701はボーナス内部当選の可能性が高い場合に対応した特典を入手可能な情報が格納されたものとなっている。
【0148】
その後、遊技者により第1停止操作、第2停止操作および第3停止操作が行われた場合、主制御部300は、主制御部メイン処理のリール停止制御処理(ステップS115)において各リール110乃至112を停止制御すると共に、タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(ステップS211)において第1停止コマンド、第2停止コマンドおよび第3停止コマンドを第1副制御部400に送信する。そして、第1副制御部400は、これらの第1停止コマンド、第2停止コマンドおよび第3停止コマンドを第2副制御部500に送信する。なお、この例においても、遊技者の停止操作によっては演出データを変更しないため、スピーカ272、277、各種ランプ420、液晶表示装置157およびシャッタ163の演出動作は、RB内部当選後のものが継続される。
【0149】
第3停止操作の後に主制御部300は、主制御部メイン処理の入賞判定(ステップS117)において入賞判定を行う。同図(a)では、遊技者が目押しに失敗し、入賞判定結果が内部当選している「BB1」に非入賞となった場合を示している。この場合、主制御部300は、タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(ステップS211)において入賞コマンド(BB1非入賞コマンド)を第1副制御部400に送信する。BB1非入賞コマンドを受信した第1副制御部400は、「BB1」の入賞ではないことから演出データを変更せずに、第1副制御部メイン処理の情報出力処理(ステップS315)においてBB1非入賞コマンドを第2副制御部500に送信する。
【0150】
BB1非入賞コマンドを受信した第2副制御部500は、第2副制御部メイン処理の演出制御処理(ステップS609)においてこれに基づき、液晶表示装置157の演出データをそれまでの「表示1画像」(QRコード表示あり)から「表示2画像」(QRコード表示あり)に変更する。すなわち、この例では、BB1内部当選中(BB1内部当選遊技状態)における入賞判定結果が「BB1非入賞」であることが、次表示条件となっている。なお、この例においても、ここでシャッタ163の演出データは変更しない。
【0151】
この結果、液晶表示装置157には、同図(b)の右側に示されるように、「表示1画像」に代えて「表示2画像」が表示されると共に、第1コード701に代えて所定の位置に第2コード702が変更報知態様で表示される。すなわち、変更された第2コード702は、「次コードを表示しました」というメッセージと共に表示される。
【0152】
なお、本実施形態では、「表示2画像」は、賛辞的な表示が遊技者の期待感をより盛り上げる態様になると共に、「BB1」に内部当選していることを遊技者に報知する画像となっている。また、第2コード702は、第1コード701とは異なる特典を入手可能な情報が格納されたものとなっている。
【0153】
すなわち、本実施形態では、ビッグボーナスに内部当選した後に遊技者が目押しに失敗した場合には、内部当選しているのがビッグボーナスであることを遊技者に報知することにより、いずれの図柄組合せを狙って目押しすべきかを、遊技者の期待感を盛り上げつつ報知するようにしている。また、これと同時に、それまで表示されていた第1コード701とは異なる特典を入手可能な第2コード702を表示することで、より一層遊技者の期待感を盛り上げると共に、遊技の興趣を向上させるようにしている。
【0154】
さらに、本実施形態では、第2コード702を変更報知態様で表示(報知)し、QRコード(登録商標)の表示が第1コード701から第2コード702に変更されたことを遊技者に明確に認識させるようにすることで、表示の変化により遊技者の期待感をさらに盛り上げるという演出の効果を確実に発揮できるようにしている。また、これにより、第2コード702の表示によって新たに入手可能となる特典を取り逃がしたことによる失望感を遊技者に与えないようにすることができる。
【0155】
なお、「表示2画像」および変更報知態様による第2コード702の表示は、「BB1」に入賞するまで継続されることとなる。その後の遊技において主制御部300は、主制御部メイン処理の入賞判定(ステップS117)において「BB1」に入賞と判定した場合、遊技状態制御(ステップS121)において遊技状態をBB1遊技に移行させると共に、タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(ステップS211)において入賞コマンド(BB1入賞コマンド)を第1副制御部400に送信する。
【0156】
BB1入賞コマンドを受信した第1副制御部400は、第1副制御部メイン処理の演出制御処理(ステップS309)においてこれに基づき、スピーカ272、277の演出データをBB1遊技の開始に対応した「BB1開始音」に変更すると共に、各種ランプ420の演出データをBB1遊技の開始に対応した「BB1開始ランプ点灯」に変更する。そして、変更した演出データに基づき、音制御処理(ステップS311)においてスピーカ272、277を制御し、ランプ制御処理(ステップS313)において各種ランプ420を制御する。また、情報出力処理(ステップS315)において、BB1入賞コマンドを第2副制御部500に送信する。
【0157】
BB1入賞コマンドを受信した第2副制御部500は、第2副制御部メイン処理の演出制御処理(ステップS609)においてこれに基づき、液晶表示装置157の演出データをBB1遊技の開始に対応した「BB1開始画像」に変更すると共に、シャッタ163の演出データをBB1遊技の開始に対応した「BB1開始動作」に変更する。そして、変更した演出データに基づき、シャッタ制御処理(ステップS611)においてシャッタ163の動作を制御し、画像制御処理(ステップS613)において液晶表示装置157の表示を制御する。
【0158】
<演出制御処理>
次に、図13〜15を用いて、第2副制御部メイン処理におけるステップS609の演出制御処理の詳細について説明する。
【0159】
図13は、第2副制御部500の演出制御処理のフローチャートである。演出制御処理のステップS1001では、第1副制御部400から受信した内部当選コマンドに基づき、いずれかの入賞役に内部当選しているか否かを判定する。いずれかの入賞役に内部当選している場合はステップS1003に進み、そうでない場合はステップS1007に進む。
【0160】
ステップS1003では、液晶表示装置157の表示に関する内部当選中表示設定を行う。内部当選中表示設定の詳細については後述する。ステップS1005では、内部当選中シャッタ動作設定を行う。ここでは、受信した内部当選コマンド等に基づき、内部当選した入賞役に対応したシャッタ動作の演出データをROM506から読み出し、RAM508の所定の領域に記憶して設定する。
【0161】
ステップS1007では、第1副制御部400から受信した入賞コマンドに基づき、主制御部300による入賞判定結果がいずれかの入賞役の入賞であるか否かを判定する。いずれかの入賞役に入賞した場合はステップS1009に進み、そうでない場合はステップS1013に進む。
【0162】
ステップS1009では、液晶表示装置157の表示に関する入賞表示設定を行う。入賞表示設定の詳細については後述する。ステップS1011では、入賞シャッタ動作設定を行う。ここでは、受信した入賞コマンド等に基づき、入賞した入賞役に対応したシャッタ動作の演出データをROM506から読み出し、RAM508の所定の領域に記憶して設定する。ステップS1013では、その他の処理を行う。
【0163】
図14(a)は、第2副制御部500の演出制御処理におけるステップS1003の内部当選中表示設定のフローチャートであり、同図(b)は、予めROM506に記憶されているシナリオデータおよび画像データの例を示した概略図である。
【0164】
内部当選中表示設定のステップS1101では、第1副制御部400から受信した内部当選コマンドに基づき、「レギュラーボーナス(RB)」に内部当選しているか否かを判定する。「RB」に内部当選している場合はステップS1103に進み、そうでない場合はステップS1105に進む。ステップS1103では、RB内部当選中設定を行う。ここでは、「RB」に内部当選中であることを示す情報をRAM508の所定の領域に記憶して設定する。
【0165】
ステップS1105では、第1副制御部400から受信した内部当選コマンドに基づき、「ビッグボーナス(BB1)」に内部当選しているか否かを判定する。「BB1」に内部当選している場合はステップS1107に進み、そうでない場合はステップS1113に進む。ステップS1107では、BB1内部当選中設定を行う。ここでは、「BB1」に内部当選中であることを示す情報をRAM508の所定の領域に記憶して設定する。
【0166】
ステップS1109では、表示1表示設定を行う。ここでは、ROM506に記憶された複数種類のシナリオデータのうちの「表示1」のシナリオデータ(同図(b)参照)を読み出し、RAM508の所定の領域に記憶して設定する。なお、この「表示1」のシナリオデータは、ROM506に記憶された複数種類の画像データのうちの「表示1画像」の画像データ(同図(b)参照)を液晶表示装置157に表示する演出データとなっている。
【0167】
ステップS1111では、第1コード表示設定を行う。ここでは、ROM506に記憶された複数種類のQRコード(登録商標)の画像データのうちの第1コード701の画像データ(同図(b)参照)を、ステップS1109で設定した「表示1画像」と共に液晶表示装置157の所定の位置に表示する演出データをRAM508の所定の領域に記憶して設定する。
【0168】
以上のステップS1109およびS1111の処理により、「表示1画像」と共に第1コード701を液晶表示装置157に表示するための演出データが設定される。ステップS1113では、その他の処理を行う。
【0169】
図15は、第2副制御部500の演出制御処理におけるステップS1009の入賞表示設定のフローチャートである。入賞表示設定のステップS1201では、第1副制御部400から受信した入賞コマンドに基づき、「ビッグボーナス(BB1)」に入賞したか否かを判定する。「BB1」に入賞した場合はステップS1203に進み、そうでない場合はステップS1205に進む。
【0170】
ステップS1203では、BB1開始表示設定を行う。ここでは、BB1遊技の開始に対応した表示を液晶表示装置157に表示する演出データをROM506から読み出し、RAM508の所定の領域に記憶して設定する。
【0171】
ステップS1205では、第1副制御部400から受信した入賞コマンドに基づき、「レギュラーボーナス(RB)」に入賞したか否かを判定する。「RB」に入賞した場合はステップS1207に進み、そうでない場合はステップS1209に進む。
【0172】
ステップS1207では、RB開始表示設定を行う。ここでは、RB遊技の開始に対応した表示を液晶表示装置157に表示する演出データをROM506から読み出し、RAM508の所定の領域に記憶して設定する。
【0173】
ステップS1209では、第1副制御部400から受信した入賞コマンドに基づき、主制御部300による入賞判定の結果が、「BB1非入賞」または「RB非入賞」のいずれかであるか否かを判定する。入賞判定結果が「BB1非入賞」または「RB非入賞」のいずれかである場合にはステップS1211に進み、そうでない場合はステップS1221に進む。
【0174】
ステップS1211では、上記内部当選中表示設定のステップS1107におけるBB1内部当選中設定に基づき、BB1内部当選中であるか否かを判定する。BB1内部当選中である場合はステップS1213に進み、そうでない場合は、ステップS1217に進む。
【0175】
ステップS1213では、第2コード表示設定を行う。ここでは、まず、ROM506に記憶された複数種類のシナリオデータのうちの「表示2」のシナリオデータ(図14(b)参照)を読み出し、RAM508の所定の領域に記憶して設定する。なお、この「表示2」のシナリオデータは、ROM506に記憶された複数種類の画像データのうちの「表示2画像」の画像データ(図14(b)参照)を液晶表示装置157に表示する演出データとなっている。次に、ROM506に記憶された複数種類のQRコード(登録商標)の画像データのうちの第2コード702の画像データ(図14(b)参照)を、「表示2画像」と共に液晶表示装置157の所定の位置に表示する演出データをRAM508の所定の領域に記憶して設定する。
【0176】
ステップS1215では、次コード有表示設定を行う。ROM506に記憶された「次コード有表示」の画像データ(図14(b)参照)を、「表示2画像」および第2コード702と共に液晶表示装置157の所定の位置に表示する演出データをRAM508の所定の領域に記憶して設定する。なお、「次コード有表示」の画像データは、「次のコードを表示しました」というメッセージを表示する画像データとなっている。
【0177】
以上のステップS1213およびS1215の処理により、「表示2画像」と共に第2コード702を変更報知態様で液晶表示装置157に表示するための演出データが設定される。なお、一旦この演出データを設定した後は、再度同じ設定を行わない処理としてもよい。
【0178】
ステップS1217では、上記内部当選中表示設定のステップS1103におけるRB内部当選中設定に基づき、RB内部当選中であるか否かを判定する。RB内部当選中である場合はステップS1219に進み、そうでない場合は、ステップS1221に進む。
【0179】
ステップS1219では、第1コード701を非表示とする演出データをRAM508の所定の領域に記憶して設定する。ステップS1221では、その他の処理を行う。
【0180】
なお、本実施形態では、BB1内部当選中(BB1内部当選遊技状態)における入賞判定結果が「BB1非入賞」であることを次表示条件としているが、次表示条件はこれに限定されるものではなく、その他の様々な条件を次表示条件とすることができる。例えば、遊技状態の変更や所定の入賞役への入賞、遊技者の操作等を次表示条件としてもよいし、第1コード701の表示開始から所定の時間が経過したことや、第1コード701の表示開始から所定のゲーム数を消化したこと等を次表示条件としてもよい。
【0181】
また、本実施形態では、次表示条件を満たした場合に、第1コード701に代えて第2コード702を表示する場合に、必ず変更報知態様で表示するようにしているが、変更報知態様ではない態様で第1コード701に代えて第2コード702を表示する場合を設定するようにしてもよい。例えば、第2副制御部500において、第1コード701の表示を開始してから次表示条件を満たすまでの時間を監視しておき、この時間が所定の時間(例えば、30秒)よりも短い場合には変更報知態様で第2コード702を表示し、所定の時間よりも長い場合には変更報知態様ではない通常の態様で第2コード702を表示するようにしてもよい。
【0182】
<QRコード(登録商標)のその他の表示方法>
次に、図16〜19を用いて、QRコード(登録商標)のその他の表示方法について説明する。
【0183】
図16は、変更報知態様を変化させる例を示した概略図である。この例では、同図に示されるように、第1コード701を表示した後に、所定の次表示条件を満たした場合に、異なる種類のQRコード(登録商標)である第2コード702、第3コード703および第4コード704を10秒間ずつ順番に表示する。そして、第2コード702、第3コード703および第4コード704の変更報知態様を、それぞれ異なる態様に変更するようにしている。
【0184】
具体的には、第2コード702の変更報知態様は、「次コードを表示しました」および「10秒表示します」というメッセージを第2コード702の上方に通常表示する態様となっているのに対し、第3コード703の変更報知態様は、「次コードを表示しました」および「10秒表示します」という同じメッセージを、表示方法を明滅表示に変更して表示する態様となっている。さらに、第4コード704の変更報知態様は、表示するメッセージを「これが最後です」というメッセージに変更すると共に、表示方法を高速の明滅表示に変更する態様となっている。
【0185】
このように、複数のQRコード(登録商標)を連続的に変更しながら表示する場合に、表示するQRコード(登録商標)ごとに変更報知態様を変化させることで、遊技者にQRコード(登録商標)が複数回変更されたことを明確に認識させることが可能となる。
【0186】
また、この例では、第2コード702および第3コード703を表示する際に、「10秒表示します」というメッセージを表示することで、第2コード702および第3コード703が表示される期間を遊技者に報知するようにしている。このように、QRコード(登録商標)の表示期間を報知することにより、遊技者はこれを携帯電話等の読取り装置を準備する目安とすることが可能となるため、遊技者がQRコード(登録商標)の読取りに失敗してしまう可能性を低くすることができる。
【0187】
さらに、第4コード704を表示する際に「これが最後です」というメッセージを表示することで、表示される最後のQRコード(登録商標)であることを遊技者に認識させて、遊技者が最後のQRコード(登録商標)の読取りに失敗しないようにすることができる。
【0188】
なお、変更報知態様の変化のさせ方は、この例に限定されるものではなく、例えば、メッセージの色、大きさ、表示位置等を変化させるようにしてもよいし、「2つめのコードを表示しました」、「3つめのコードを表示しました」・・・、といったようにメッセージの内容を変更するようにしてもよい。
【0189】
図17(a)〜(d)は、遊技状態に応じてQRコード(登録商標)の表示方法を変化させる例を示した図である。なお、同図(a)は、液晶表示装置157における表示の変更パターンを時系列的に示しており、同図(b)〜(d)は、液晶表示装置157の表示を示した概略図である。
【0190】
この例では、同図(a)に示されるように、主制御部300が主制御部メイン処理の遊技状態制御(ステップS121)で設定した遊技状態に基づいて、第2副制御部500はROM506に記憶したテーブル等を参照し、液晶表示装置157の表示を変化させる。具体的には、ROM506に記憶したテーブル等において、(i)RB内部当選中(RB内部当選技状態)においては、所定の遊技条件(例えば、最初のRB非入賞判定)が満たされた場合に、表示「a−1」を10秒間表示し、次に表示「a−2」を「RB」に入賞するまで継続して表示するように設定されている。
【0191】
また、(ii)BB1内部当選中(BB1内部当選遊技状態)においては、所定の遊技条件が満たされた場合に、表示「b−1」を10秒間表示し、次に表示「b−2」を10秒間表示し、最後に表示「b−3」を「BB1」に入賞するまで継続して表示するように設定されている。
【0192】
また、(iii)BB2内部当選中(BB2内部当選遊技状態)においては、所定の遊技条件が満たされた場合に、表示「c−1」を10秒間表示し、次に表示「c−2」を10秒間表示し、その次に表示「c−3」を10秒間表示し、最後に表示「c−4」を「BB2」に入賞するまで継続して表示するように設定されている。
【0193】
そして、同図(b)に示されるように、表示「a−1」は、「表示1画像」と共に第1コード701を表示する態様であり、表示「a−2」は、「表示2画像」と共に第2コード702および「次コードを表示しました」という通常メッセージを表示する態様となっている。
【0194】
また、同図(c)に示されるように、表示「b−1」は、「表示1画像」と共に第1コード701を表示する態様、表示「b−2」は、「表示2画像」と共に第2コード702および「次コードを表示しました」という通常メッセージを表示する態様、表示「b−3」は、「表示3画像」と共に第3コード703および「次コードを表示しました」という明滅メッセージを表示する態様となっている。
【0195】
また、同図(d)に示されるように、表示「c−1」は、「表示1画像」と共に第1コード701を表示する態様、表示「c−2」は、「表示2画像」と共に第2コード702および「次コードを表示しました」という通常メッセージを表示する態様、表示「c−3」は、「表示3画像」と共に第3コード703および「次コードを表示しました」という明滅メッセージを表示する態様、表示「c−4」は、「表示4画像」と共に第4コード704および「これが最後です」という高速明滅メッセージを表示する態様となっている。
【0196】
このように、遊技状態等に応じてQRコード(登録商標)の表示方法を予め複数種類設定し、ROM506に記憶しておくようにしてもよい。このようにすることで、例えば同図に示す例においては、遊技者は表示されるQRコード(登録商標)の数に基づいて内部当選しているボーナスの種類を推測することが可能となるため、QRコード(登録商標)による特典の付与と共に遊技の興趣を高めることができる。
【0197】
図18は、最初のQRコード(登録商標)を表示する際に、次のQRコード(登録商標)と共にメッセージが表示されることを示唆する例を示した概略図である。この例では、第2副制御部500は、まず、主人公キャラクタと敵キャラクタの対決シーンを表現した「表示1画像」と共に、第1コード701および「勝利すると次のQRが表示されます」というメッセージを液晶表示装置157に表示する。そして、例えば入賞役内部抽選の結果がボーナスの内部当選である場合には、主人公キャラクタが対決に勝利するシーンを表現した「表示2画像」と共に第2コード702および「次コードを表示しました」というメッセージを表示し、入賞役内部抽選の結果がボーナスの非当選である場合には、主人公キャラクタが対決に敗北するシーンを表現した「表示3画像」のみを表示する。
【0198】
QRコード(登録商標)の表示を第1コード701から第2コード702に変更する際に、第2コード702と共に「次コードを表示しました」というメッセージが、それまでメッセージが表示されていなかった領域に表示されるようにした場合、突然表示されたメッセージが何を意味しているのかを遊技者が理解できない可能性がある。このため、この例では、最初の第1コード701の表示と共に、次のQRコード(登録商標)が表示される旨のメッセージ(次コード示唆メッセージ)を表示しておき、次の第2コード702を表示する際に、次のQRコード(登録商標)である旨のメッセージ(次コード表示メッセージ)を表示することで、遊技者にQRコード(登録商標)が変更されたことをより明確に理解させるようにしている。
【0199】
なお、この例では、次コード示唆メッセージと、次コード表示メッセージを液晶表示装置157における略同じ領域(この例では、QRコード(登録商標)の上方の領域)に表示することで、メッセージの意味がより分りやすくなるようにしている。
【0200】
図19は、QRコード(登録商標)が変更されたことを液晶表示装置157以外の機器により報知する例を示した概略図である。この例では、ランプの点灯によってQRコード(登録商標)の変更を報知する次コード有表示器157aを、液晶表示装置157の近傍に設けている。そして、液晶表示装置157において、対決シーンを表現した「表示1画像」と共に第1コード701を表示した後に、主人公キャラクタが勝利するシーンを表現した「表示2画像」と共に第2コード702を表示する場合に、次コード有表示器157aを点灯させると共にスピーカ272、277から効果音SEを発することによって、QRコード(登録商標)が変更されたことを報知するようになっている。
【0201】
このように、液晶表示装置157以外の機器を活用する場合、例えば液晶表示装置157に表示された画像に影響を与えることなく、QRコード(登録商標)の変更を報知することができる。また、遊技者にとってより分かりやすい方法でQRコード(登録商標)の変更を報知することができる場合がある。なお、次コード有表示器157aの表面に次コードが表示された旨のメッセージを記載し、ランプを点灯した場合にこのメッセージが判読可能となるようにしてもよい。また、ランプを点灯させるのではなく、例えばメッセージを記載した部材が退避位置から突出することでQRコード(登録商標)の変更を報知するように、次コード有表示器157aを構成してもよい。また、効果音SEの代わりに、次コードが表示された旨の音声をスピーカ272、277から発するようにしてもよい。
【0202】
以上説明したように、本実施形態に係るスロットマシン100は、各種情報を報知する報知手段(本実施形態では、液晶表示装置157)と、遊技の進行に応じて報知手段157による報知内容を制御する報知制御手段(本実施形態では、主に第2副制御部500のメイン処理の演出制御処理(ステップS609)および画像制御処理(ステップS613))と、所定の特典を管理する特典管理システム(本実施形態では、WEBサイトを活用したサービス)において特典の管理のために用いられる複数の管理コード(本実施形態では、第1コード701、第2コード702等のQRコード(登録商標))を少なくとも記憶する記憶手段(本実施形態では、第2副制御部500のROM506)と、を備えた遊技台において、報知制御手段は、複数の管理コードのうち第1の管理コード(本実施形態では、第1コード701)を報知した後に、第1の管理コード701に代えて第2の管理コード(本実施形態では、第2コード702)を報知する場合には、管理コードが変更になったことを示す変更報知態様(本実施形態では、例えば「次コードを表示しました」というメッセージを表示する態様)で第2の管理コード702を報知(表示)する。
【0203】
このような構成とすることで、QRコード(登録商標)等の管理コードの表示態様の変更に関する情報を分かりやすく遊技者に報知することが可能となり、異なる情報が格納された管理コードに変更されたことを遊技者に明確に認識させることができる。
【0204】
一般に遊技台においては、QRコード(登録商標)等の管理コードを表示可能な時間が制限されていることが多い。例えば、パチンコ機においては遊技の進行に応じて大当りが終了してしまうことからQRコード(登録商標)の表示時間が制限され、スロットマシンにおいては、ボーナス終了後等にQRコード(登録商標)を表示するものの、概ね30秒程度で客待ちデモ画面に移行するように設定されているため、QRコード(登録商標)の表示時間が制限されるようになっている。このような制限のある遊技台においても、本発明によれば、QRコード(登録商標)等の管理コードの表示態様の変更に関する情報を分かりやすく遊技者に報知することができるため、遊技者に所望のQRコード(登録商標)を確実に取得させることが可能となり、遊技者を失望させることなく遊技の興趣を高めることができる。
【0205】
なお、報知制御手段157は、第1の管理コード701を報知した後に、遊技の進行に応じて所定の遊技条件(本実施形態では、例えばBB1内部当選中における入賞判定結果が「BB1非入賞」であることという次表示条件)を満足する場合に、第1の管理コード701に代えて第2の管理コード702を報知し、所定の遊技条件を満足する時間が所定時間(本実施形態では、例えば30秒)内の場合には、第1の管理コード701に代えて第2の管理コード702を報知する際に、変更報知態様で第2の管理コード702を報知するようにしてもよい。
【0206】
このような構成とすることで、遊技者が気付き難い短い時間内に管理コードが変更された場合であっても、管理コードが変更されたことを遊技者に明確に認識させることができる。
【0207】
また、報知制御手段157は、管理コードを報知する場合、管理コードを報知する報知時間を識別可能な態様(本実施形態では、「10秒表示します」というメッセージを表示する態様)で報知する。このような構成とすることで、遊技者は管理コードが報知(表示)される時間を認識することができるため、遊技者が所望するQRコード(登録商標)を取り逃がしてしまう可能性を低くすることができる。
【0208】
また、遊技者に有利な遊技(本実施形態では、例えばBB1内部当選遊技状態)を設定する遊技設定手段(本実施形態では、主に主制御部メイン処理の遊技状態制御(ステップS121))をさらに備え、報知制御手段は、遊技設定手段によって有利な遊技を設定している場合、管理コードを遊技の進行に応じて変更して報知するとともに、最終の管理コードの報知であることを示す報知終了態様(本実施形態では、「これが最後です」というメッセージを表示する態様)で最終の管理コードを報知する。
【0209】
このような構成とすることで、遊技者は最後の管理コードであることを認識することができるため、遊技者に過度の期待を抱かせないようにすると共に、遊技者が所望するQRコード(登録商標)を取り逃がしてしまう可能性を低くすることができる。
【0210】
なお、本発明に係る遊技台は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記実施形態では、管理コードとしてQRコード(登録商標)を使用する例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、QRコード(登録商標)以外の各種2次元コードを管理コードとして使用するようにしてもよい。
【0211】
また、上記実施形態では、変更報知態様におけるメッセージをQRコード(登録商標)の上方の領域に表示するようにしているが、これに限定されるものではなく、その他の領域にメッセージを表示するようにしてもよい。但し、QRコード(登録商標)が変更されたことを遊技者に確実に認識させるには、QRコード(登録商標)の近傍にメッセージを表示することが望ましい。
【0212】
また、変更報知態様においてメッセージを表示する場合に、各種ランプ420等の点灯やスピーカ272、277からの楽音や音声を連動させるようにしてもよい。
【0213】
また、上記実施形態では、第1コード701と、次に表示する第2コード702とを、液晶表示装置157の同一の領域に同一のサイズで表示するようにしているが、第1コード701と第2コード702を異なる領域に表示するようにしてもよいし、サイズを変更するようにしてもよい。
【0214】
また、第1コード701の表示と第2コード702の表示との間に、QRコード(登録商標)を表示しない期間を設けるようにしてもよい。また、第2コード702と変更報知態様のメッセージは、略同一のタイミングで表示するようにしてもよいし、例えばメッセージが先に表示される等、異なるタイミングで表示するようにしてもよい。
【0215】
また、上記実施形態では、メダル(コイン)を遊技媒体としたスロットマシンの例を示
したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、遊技球(例えば、パチンコ玉
)を遊技媒体としたスロットマシンやパチンコ機などにも、本発明は適用可能である。
【0216】
具体的には、本発明に係る遊技台は、「所定の遊技領域に遊技球を発射する発射装置と、発射装置から発射された遊技球を入球可能に構成された入賞口と、入賞口に入球した遊技球を検知する検知手段と、検知手段が遊技球を検知した場合に遊技球(賞球)を払出す払出手段と、所定の図柄(識別情報)を変動表示する可変表示装置を備え、入賞口に遊技球が入って入賞することを契機として、可変表示装置が図柄を変動させた後に停止表示させて、遊技状態の推移を告知するようなパチンコ機」にも好適である。
【0217】
さらに、本発明をアレンジボール遊技機、じゃん球遊技機、スマートボール、およびカ
ジノマシン等に適用しても、同様の効果を得ることができる。
【0218】
また、本発明の実施形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0219】
本発明の遊技台は、回胴遊技機(スロットマシン)や弾球遊技機(パチンコ等)に代表される遊技台の分野で特に利用することができる。
【符号の説明】
【0220】
100 スロットマシン
157 液晶表示装置
300 主制御部
500 第2副制御部
506 第2副制御部のROM
701 第1コード
702 第2コード
703 第3コード
704 第4コード
【技術分野】
【0001】
本発明は、回胴遊技台(スロットマシン)や弾球遊技台(パチンコ機)に代表される遊技台に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の遊技台は、表示装置における表示画面に例えばQRコード(登録商標)等の2次元コードを表示する。この2次元コードは、遊技者が所持している携帯電話の読み取り機能を用いて撮影し、これに基づいてネット接続することにより、例えば携帯電話の表示画面の待ち受け画面などに使用できるデジタル画像等を入手できるように構成されている。このような2次元コードを表示する遊技台は、例えば特許文献1に開示されている。
【0003】
このような待ち受け画面等を含むデジタルコンテンツをダウンロードするサービスは、他にも遊技台に関する遊技情報を提供するなど、遊技台の枠を超えた様々なサービスを提供することができるようになっている。このため、遊技台の表示装置には、異なる情報が格納された多くの種類の2次元コードが表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−160088号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような遊技台では、遊技の進行に応じて、例えばパチンコ機においては大当り中、スロットマシンにおいてはボーナス中やボーナス終了時などにおいて2次元コードを表示しており、表示時間に制限があるのが一般的である。さらに、所望の2次元コードを遊技者が撮影するためには、携帯電話を取り出して携帯電話の読取機能を立ち上げる準備も必要であるため、せっかく準備したのに所望の2次元コードの表示が終了してしまう場合があるという問題があった。
【0006】
また、2次元コードの表示態様は一見して判別不可能であるため、現在表示されている2次元コードが前回とは異なる2次元コード(異なる情報が格納された2次元コード)に切り替わっていることが、遊技者にとって分かり難いものとなっている。このため、所望の2次元コードの表示の終了に遊技者が気付かずに、次に表示された異なる2次元コードを読み取ってしまう場合があるという問題があった。
【0007】
このため、2次元コードを有効に活用することができないばかりか、逆に所望の2次元コードを読み取れないことによる失望感を遊技者に与えてしまう場合があった。
【0008】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、2次元コードの表示態様の変更に関する情報を分かりやすく遊技者に報知することが可能な遊技台を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、各種情報を報知する報知手段と、遊技の進行に応じて前記報知手段による報知内容を制御する報知制御手段と、所定の特典を管理する特典管理システムにおいて前記特典の管理のために用いられる複数の管理コードを少なくとも記憶する記憶手段と、を備えた遊技台において、前記報知制御手段は、前記複数の管理コードのうち第1の管理コードを報知した後に、前記第1の管理コードに代えて第2の管理コードを報知する場合には、前記管理コードが変更になったことを示す変更報知態様で前記第2の管理コードを報知することを特徴とする、遊技台である。
【発明の効果】
【0010】
本発明の遊技台によれば、2次元コードの表示態様の変更に関する情報を分かりやすく遊技者に報知することが可能という優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】スロットマシンの外観斜視図を示したものである。
【図2】前面扉を開けた状態のスロットマシンを示す正面図である。
【図3】制御部の回路ブロック図を示したものである。
【図4】(a)各リール(左リール、中リール、右リール)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。(b)入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示した図である。
【図5】主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】(a)第1副制御部のメイン処理のフローチャートである。(b)第1副制御部のコマンド受信割込処理のフローチャートである。(c)第1副制御部のタイマ割込処理のフローチャートである。
【図8】(a)第2副制御部のメイン処理のフローチャートである。(b)第2副制御部のコマンド受信割込処理のフローチャートである。(c)第2副制御部のタイマ割込処理のフローチャートである。(d)第2副制御部の画像制御処理のフローチャートである。
【図9】演出における液晶表示装置の表示の一例を示した概略図である。
【図10】表示するQRコード(登録商標)の変更例を示した概略図である。
【図11】QRコード(登録商標)を表示する場合の各制御部における処理の流れ、および液晶表示装置の表示を示した図である。
【図12】QRコード(登録商標)を表示する場合の各制御部における処理の流れ、および液晶表示装置の表示を示した図である。
【図13】第2副制御部の演出制御処理のフローチャートである。
【図14】(a)第2副制御部の演出制御処理における内部当選中表示設定のフローチャートである。(b)予めROMに記憶されているシナリオデータおよび画像データの例を示した概略図である。
【図15】第2副制御部の演出制御処理における入賞表示設定のフローチャートである。
【図16】変更報知態様を変化させる例を示した概略図である。
【図17】(a)〜(d)遊技状態に応じてQRコード(登録商標)の表示方法を変化させる例を示した図である。
【図18】最初のQRコード(登録商標)を表示する際に、次のQRコード(登録商標)と共にメッセージが表示されることを示唆する例を示した概略図である。
【図19】QRコード(登録商標)が変更されたことを液晶表示装置以外の機器により報知する例を示した概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を用いて、本発明の実施形態に係る遊技台(例えば、スロットマシン100等の回胴遊技機やパチンコ機等の弾球遊技機)について詳細に説明する。
【0013】
<全体構成>
まず、図1および2を用いて、本実施形態に係るスロットマシン100の全体構成について説明する。図1は、スロットマシン100の外観斜視図を示したものである。
【0014】
図1に示すスロットマシン100は、本体101と、本体101の正面に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
【0015】
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110乃至112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
【0016】
各々のリール110乃至112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
【0017】
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン114は5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン114の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に関係なく、一律に同一数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
【0018】
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
【0019】
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
【0020】
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
【0021】
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
【0022】
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応づけられている。以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
【0023】
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
【0024】
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。音孔159は、スロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は、遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。
【0025】
この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
【0026】
図2は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。本体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面に開口する箱体である。本体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110乃至112が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリール110乃至112の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に副制御基板を収納した副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
【0027】
そして、下面板264には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリール110乃至112の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して後述する主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
【0028】
メダル払出装置180の右側には、メダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード265を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード265が、本体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
【0029】
前面扉102は、本体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、図柄表示窓113の上部には、演出装置160、および、この演出装置160を制御する演出制御基板(図示省略)、上部スピーカ272、を設けている。図柄表示窓113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、音孔159に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。
【0030】
<制御部>
次に、図3を用いて、スロットマシン100の制御部の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は、制御部の回路ブロック図を示したものである。
【0031】
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
【0032】
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドックタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。
【0033】
この基本回路302のCPU304は、水晶発振器314bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器314が出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
【0034】
主制御部300は、0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
【0035】
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ、等)の状態を監視している。
【0036】
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
【0037】
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139は、各々のストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
【0038】
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
【0039】
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、および、リール112のインデックスセンサは、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
【0040】
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ338(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
【0041】
また、基本回路302には、情報出力回路334(外部集中端子板248)を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
【0042】
また、主制御部300は、電源管理部(図示しない)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
【0043】
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
【0044】
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等を記憶する。
【0045】
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
【0046】
また、第1副制御部400には、音源IC418を設けており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277を設けている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
【0047】
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、等)が接続されている。
【0048】
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出画像表示装置157の表示制御を含む演出装置160の各種制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、液晶表示装置157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部(例えば、シャッタ163のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
【0049】
第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等を記憶する。
【0050】
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
【0051】
また、第2副制御部500には、シャッタ163のモータを駆動する駆動回路530を設けており、駆動回路530には出力インタフェースを介してシャッタ163を設けている。この駆動回路530は、CPU504からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
【0052】
また、第2副制御部500には、センサ回路532を設けており、センサ回路532には入力インタフェースを介してシャッタセンサ538を接続している。CPU504は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ538の状態を監視している。
【0053】
また、第2副制御部500には、VDP534(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)を設けており、このVDP534には、バスを介してROM506、VRAM536が接続されている。VDP534は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM536のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
【0054】
<図柄配列>
次に、図4(a)を用いて、上述の各リール110乃至112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
【0055】
各リール110乃至112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では8種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110乃至112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号1のコマには「リプレイ」の図柄、中リール111の番号0のコマには「ベル」の図柄、右リール112の番号2のコマには「スイカ」の図柄、がそれぞれ配置されている。
【0056】
<入賞役の種類>
次に、図4(b)を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は、入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示している。
【0057】
本実施形態における入賞役のうち、ビッグボーナス(BB1、BB2)および、レギュラーボーナス(RB)はボーナス遊技に移行する役として、また、再遊技(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「入賞役」には、作動役である、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技が含まれる。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技への入賞が含まれる。
【0058】
スロットマシン100の入賞役には、ビッグボーナス(BB1、BB2)と、レギュラーボーナス(RB)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)と、再遊技(リプレイ)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
【0059】
「ビッグボーナス(BB1、BB2)」(以下、単に、「BB」と称する場合がある)は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せは、BB1が「白7−白7−白7」、BB2が「青7−青7−青7」である。また、BB1、BB2についてはフラグ持越しを行う。すなわち、BB1、BB2に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBB1、BB2に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBB1、BB2に内部当選中となり、BB1に対応する図柄組み合わせ「白7−白7−白7」、BB2に対応する図柄組み合わせ「青7−青7−青7」が、揃って入賞する状態にある。
【0060】
「レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特殊役(作動役)である。対応する図柄組合せは、「ボーナス−ボーナス−ボーナス」である。なお、RBについても上述のBBと同様にフラグ持越しを行う。但し、(詳細は後述するが)ビッグボーナス遊技(BB遊技)においては、レギュラーボーナス遊技(RB遊技)が内部当選することや、図柄組み合わせが入賞ライン上に表示されること、を開始条件とせずに、ビッグボーナス遊技の開始後からレギュラーボーナス遊技を開始し、1回のレギュラーボーナス遊技を終了した場合には次のレギュラーボーナス遊技をすぐに開始するような自動的にレギュラーボーナス遊技を開始させる設定としてもよい。
【0061】
「小役(チェリー、スイカ、ベル)」(以下、単に、「チェリー」、「スイカ」、「ベル」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せは、チェリーが「チェリー−ANY−ANY」、スイカが「スイカ−スイカ−スイカ」、ベルが「ベル−ベル−ベル」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。なお、「チェリー−ANY−ANY」の場合、左リール110の図柄が「チェリー」であればよく、中リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
【0062】
「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは、再遊技は「リプレイ−リプレイ−リプレイ」である。
【0063】
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類について説明する。遊技状態とは、抽選などにおいて選択する抽選データの種別を識別するための情報である。本実施形態では、スロットマシン100の遊技状態は、通常遊技と、BB遊技と、RB遊技と、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技と、に大別した。但し、内部当選遊技は、通常遊技に含まれる区分けであってもよい。
<通常遊技>
通常遊技に内部当選する入賞役には、ビッグボーナス(BB)と、レギュラーボーナス(RB)と、再遊技(リプレイ)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)がある。
【0064】
「ビッグボーナス(BB)」は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)を開始する特殊役(作動役)である。「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダルの投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出も行われない。「小役」は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。なお、各々の役の内部当選確率は、通常遊技に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65535)で除した値で求められる。通常遊技に用意された抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役を決定する。この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
【0065】
通常遊技は、内部抽選の結果が概ねハズレ(ビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)、再遊技(リプレイ)および小役に当選していない)となる設定、又は、停止表示結果がいずれの役の図柄組合せに該当しないハズレの停止表示結果が概ね導出される設定がされており、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数に満たない遊技状態になっている。よって、遊技者にとっては不利益となる遊技状態である。但し、予め定めた条件を満たした場合(例えば、特定の図柄組み合わせが表示された場合)には、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせてもよい遊技状態であり、この場合、遊技に用いられるメダルの消費が抑えられ、小役の入賞によって所定数のメダルが払い出されることにより、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態になり、遊技者にとっては利益となる遊技状態になる場合がある。
【0066】
<BB遊技>
BB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、BB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。BB遊技は、本実施形態では、ビッグボーナス(BB)の入賞により開始され、RB遊技(後述する)を連続して繰り返し実行可能になっており、遊技中に予め定められた一の数(例えば、465枚)を超えるメダルが獲得された場合に終了する。但し、BB遊技はRB遊技を複数回数実行可能であればよく、例えば、RB遊技を開始する役(図柄組み合わせは例えば、リプレイ−リプレイ−リプレイ)を設定し、この役が内部当選した場合、または、入賞した場合に、RB遊技を開始するように設定してもよい。さらには、BB遊技は、BB遊技中のRB遊技を除くBB一般遊技を予め定めた回数(例えば、30回)実行した場合、または、BB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、3回)に終了するようにしてもよい。
【0067】
<RB遊技>
RB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、RB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。RB遊技は、本実施形態では、レギュラーボーナス(RB)の入賞により開始され、予め定めた一の役が内部当選の確率を上昇させる変動(例えば、「設定1」「通常遊技」に設定された「小役1」の内部当選確率1/15を、予め定めた一の値である内部当選確率1/1.2に上昇させる)をし、予め定めた一の数(例えば、8回)の入賞があった場合に終了する。RB遊技は、予め定めた回数(少なくとも2回)の入賞があった場合(例えば、8回)、または、RB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、8回)に終了するようにしてもよい。上述したBB遊技は、RB遊技を複数回数実行可能であるので、一回のRB遊技を行った場合には、BB遊技で得られるメダルの総数よりも少ないメダル数を獲得して終了することとなる。
【0068】
<ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技>
ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技に内部当選する入賞役には、再遊技(リプレイ)と、小役がある。ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)は内部当選することはなく、ビッグボーナス(BB)かレギュラーボーナス(RB)に対応する図柄組み合わせを入賞させることが可能となっている遊技状態である。
【0069】
但し、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)に内部当選した次遊技から、再遊技の内部当選の確率を変動させてもよく、例えば、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせて、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)対応する図柄組み合わせが入賞するまでの間は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数とほぼ同じとなる遊技状態とし、通常遊技と比べると遊技者にとっては利益となる遊技状態としてもよい。なお、BB遊技、RB遊技は両者とも遊技者にとって利益となる遊技状態であるため、総じて、ボーナス遊技、又は、特別遊技と称する場合がある。
【0070】
<主制御部メイン処理>
次に、図5を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は、主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
【0071】
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図5に示す主制御部メイン処理を実行する。
【0072】
電源投入が行われると、まず、ステップS101で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
【0073】
ステップS103ではメダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があればステップS105へ進む。
【0074】
ステップS105では投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。ステップS107では乱数発生回路316で発生させた乱数を取得する。ステップS109では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS107で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがONになる。ステップS111では内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択する。
【0075】
ステップS113では全リール110乃至112の回転を開始させる。ステップS115では、ストップボタン137乃至139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリール110乃至112の何れかをステップS111で選択したリール停止制御データに基づいて停止させる。全リール110乃至112が停止するとステップS117へ進む。
【0076】
ステップS117では、入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する図柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならばベル入賞と判定する。ステップS119では払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。
【0077】
ステップS121では遊技状態制御処理を行う。遊技状態制御処理では、通常遊技、BB遊技、RB遊技、内部当選遊技、の各遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件、終了条件の成立により、遊技状態を移行する。以上により1ゲームが終了する。以降ステップS103へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
【0078】
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図6を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は、主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
【0079】
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
【0080】
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
【0081】
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
【0082】
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
【0083】
ステップS207では、各種遊技処理を行う。具体的には、割込みステータスを取得し(各種センサ318からの信号に基づいて各種割込みステータスを取得する)、このステータスに従った処理を行う(例えば、取得した各ストップボタン137乃至139の割込みステータスに基づいて、停止ボタン受付処理を行う)。
【0084】
ステップS209では、タイマ更新処理を行う。各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
【0085】
ステップS211では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、スタートレバー受付コマンド、演出抽選処理に伴う演出コマンド、リール110乃至112の回転を開始に伴う回転開始コマンド、ストップボタン137乃至139の操作の受け付けに伴う停止ボタン受付コマンド、リール110乃至112の停止処理に伴う停止位置情報コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払出終了コマンド、遊技状態を示すコマンド等)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成されている。
【0086】
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
【0087】
ステップS213では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
【0088】
ステップS215では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ338、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
【0089】
ステップS217では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS221に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS219に進む。
【0090】
ステップS219では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図5に示す主制御部メイン処理に復帰する。
【0091】
一方、ステップS221では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図5に示す主制御部メイン処理に復帰する。
【0092】
<第1副制御部の処理>
次に、図7を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図7(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図7(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図7(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
【0093】
まず、同図(a)を用いて、第1副制御部400のメイン処理について説明する。第1副制御部メイン処理のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
【0094】
ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
【0095】
ステップS307では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
【0096】
ステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。この処理には、例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
【0097】
ステップS311では、ステップS309の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
【0098】
ステップS313では、ステップS309の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
【0099】
ステップS315では、ステップS309の処理結果に基づいて第2副制御部500に制御コマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS303へ戻る。
【0100】
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
【0101】
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
【0102】
ステップS501では、同図(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
【0103】
ステップS503では、ステップS315で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
【0104】
<第2副制御部の処理>
次に、図8を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図8(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図8(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図8(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図8(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
【0105】
まず、同図(a)を用いて、第2副制御部500のメイン処理について説明する。第2副制御部メイン処理のステップS601では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS601で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
【0106】
ステップS603では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS605の処理に移行する。ステップS605では、タイマ変数に0を代入する。
【0107】
ステップS607では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
【0108】
ステップS609では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS607で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。この処理には、例えば、演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。また、ステップS609では、液晶表示装置157の表示設定に関する処理を行う。本実施形態では、画像と共に複数種類の2次元コードを液晶表示装置157に表示する演出を行うため、この2次元コードの表示設定を含む液晶表示装置157の表示設定に関する処理を行う。演出制御処理の詳細については後述する。
【0109】
ステップS611では、ステップS609の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップS609で読み出した演出データの中にシャッタ制御の命令がある場合には、この命令に対応するシャッタ制御を行う。
【0110】
ステップS613では、ステップS609の処理結果に基づいて画像制御処理を行う。例えば、ステップS609で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行い(詳細は後述する)、ステップS603へ戻る。
【0111】
次に、同図(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS701では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
【0112】
次に、同図(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
【0113】
タイマ割込処理のステップS801では、同図(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS603において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS603において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップS803では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
【0114】
次に、同図(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS613の画像制御処理について説明する。
【0115】
画像制御処理のステップS901では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP534のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM536の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM536への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP534は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM536に転送する。その後、VDP534は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
【0116】
ステップS903では、VDP534からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS905に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
【0117】
ステップS905では、演出データ(演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなど)に基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS901でVRAM536に転送した画像データに基づいてVRAM536の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM536の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP534に指示する。VDP534はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
【0118】
ステップS907では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP534に画像の描画開始を指示する。VDP534は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
【0119】
ステップS909では、画像の描画終了に基づくVDP534からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS911に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
【0120】
ステップS911では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
【0121】
<液晶表示装置の表示>
次に、図9〜12を用いて、液晶表示装置157の表示について説明する。
【0122】
図9は、演出における液晶表示装置157の表示の一例を示した概略図である。同図に示されるように、本実施形態では、遊技中に遊技状態に応じた画像(例えば「表示1画像」)を液晶表示装置157に表示することで遊技を演出すると共に、所定のタイミングで2次元コード(ここでは、第1コード701)を液晶表示装置157に表示する。
【0123】
この2次元コードは、横方向にしか情報を持たない1次元コード(バーコード)に対し、水平方向および垂直方向に情報を持つことができるコードをいい、従来のバーコードを積み上げた形態の「スタック型2次元コード」と、碁盤の目のような形態の「マトリックス型2次元コード」の2種類に大別することができる。
【0124】
スタック型2次元コードの代表例としては、PDF417、Code49などを挙げることができ、マトリックス型2次元コードの代表例としては、QRコード(登録商標)、カラーコード(登録商標)、SPコード、立体コードなどを挙げることができる。
【0125】
QRコード(登録商標)には、さらに、コードの模様に任意のイラストなどを描くことができるデザインQRが含まれ、このデザインQRには、QRコード(登録商標)の誤り訂正領域に任意のイラストなどを描いたものや、コードの模様で任意のイラストを表現するものなどがある。また、カラーコードは、複数の色(例えば、青、赤、黒、緑の4色)のマトリックスでコードを生成するものである。
【0126】
本実施形態では、このような2次元コードのうち、現在一般的に普及しているQRコード(登録商標)を、演出中に液晶表示装置157の表示画面における所定の位置に表示する。表示されたQRコード(登録商標)には、例えば特定のWEBサイトのURL(Uniform Resource Locator)情報が格納されており、遊技者は、QRコード読取り装置(例えば、QRコード読取り機能を備える携帯電話等)を使用してQRコード(登録商標)を読取り、特定のWEBサイトのURL情報を取得することができる。そして、取得したURL情報に基づいてWEBサイトにアクセスすることにより、様々なサービスを受けることができる。具体的には、各種特典(例えば、携帯電話の待受画像や音楽データ等のデジタルコンテンツ)や遊技に関する情報などを入手することができるようになっている。
【0127】
このようなサービスは、単一のものではなく、複数種類のものが用意されているのが一般的である。従って、本実施形態においても複数種類のサービスを用意すると共に、各サービスに対応する情報を格納した複数種類のQRコード(登録商標)を用意して、第2副制御部500のROM506に記憶している。そして、第2副制御部500のCPU504は、これらの複数種類のQRコード(登録商標)から、遊技状態や所定の遊技条件等に基づいて選択したQRコード(登録商標)を液晶表示装置157に表示させる。すなわち、本実施形態では、遊技状態等に応じて異なる種類の(異なる情報が格納された)QRコード(登録商標)が表示されるようになっており、遊技者は、読取ったQRコード(登録商標)に対応する異なるサービスを受けられる(例えば、遊技状態に応じて異なる待受画像を入手することができる)ようになっている。
【0128】
図10は、表示するQRコード(登録商標)の変更例を示した概略図である。同図に示されるように、液晶表示装置157には、所定の遊技状態において、例えば演出画像である「表示1画像」と共に、QRコード(登録商標)として第1コード701が表示(報知)される。その後、遊技の進行に伴い、所定の次表示条件(例えば、BB1内部当選中のBB1非入賞判定)が満たされた場合には、例えば演出画像が「表示1画像」から「表示2画像」に変更されると共に、QRコード(登録商標)が第1コード701から第2コード702に変更される。そして、本実施形態では、このようにQRコード(登録商標)を第1コード701から第2コード702と、異なる種類に変更した場合に、QRコード(登録商標)が変更されたことを遊技者に報知する変更報知態様で変更後の第2コード702を表示(報知)する。具体的にこの例では、第2コード702の上方に「次コードを表示しました」というメッセージを表示する変更報知態様で、第2コード702を表示する。
【0129】
QRコード(登録商標)等の2次元コードは、例えばマトリクス状のパターン等から構成されているため、異なる種類の(異なる情報が格納された)コードであることを一見して判別することが非常に困難となっている。このため、本実施形態では、異なる種類のQRコード(登録商標)に変更されたことを遊技者が確実に認識することができるように、変更後の第2コード702を変更報知態様で表示するようにしている。本実施形態では特に、この変更報知態様において「次コードを表示しました」等の文字情報からなるメッセージを使用することにより、遊技者にQRコード(登録商標)が変更されたことを明確に認識させるようにしている。
【0130】
なお、所定の次表示条件が満たされなかった場合には、表示されるQRコード(登録商標)の種類は変更されず、例えば、「表示1画像」および第1コード701の表示が継続されることとなる。
【0131】
図11および12は、QRコード(登録商標)を表示する場合の各制御部における処理の流れ、および液晶表示装置157の表示を示した図である。上述のように、主制御部300は、主制御部メイン処理において、入賞役の内部抽選(ステップS109)、リール110乃至112の回転・停止制御(ステップS111〜S115)、入賞判定(ステップS117)などの処理を行う。また、主制御部300は、主制御部メイン処理における各種処理の結果等に基づき、タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(ステップS211)において、第1副制御部400に各種コマンドを送信する。
【0132】
また、第1副制御部400は、第1副制御部メイン処理において、主制御部300から受信したコマンドに基づき、スピーカ272、277の制御(ステップS311)および各種ランプ420の制御(ステップS313)を行う。また、主制御部300から受信したコマンドやROM406から読み出した演出データ等に基づいて、第2副制御部500に各種コマンドを送信する(ステップS315)。また、第2副制御部500は、第2副制御部メイン処理において、第1副制御部400から受信したコマンドに基づき、シャッタ163の制御(ステップS611)および液晶表示装置157の制御(ステップS613)を行う。
【0133】
図11(a)は、「レギュラーボーナス(RB)」に内部当選した後の各制御部の処理の一例を時系列的に示しており、同図(b)は、この場合の液晶表示装置157の表示の一例を示している。同図(a)に示されるように、主制御部300は、主制御部メイン処理の入賞役内部抽選(ステップS109)の結果が「RB」の内部当選である場合、タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(ステップS211)において内部当選コマンド(RB内部当選コマンド)を第1副制御部400に送信する。
【0134】
RB内部当選コマンドを受信した第1副制御部400は、第1副制御部メイン処理の演出制御処理(ステップS309)においてこれに基づき、スピーカ272、277の演出データをそれまでの「通常遊技音」から「表示1音」に変更すると共に、各種ランプ420の演出データをそれまでの「通常遊技ランプ点灯」から「表示1ランプ点灯」に変更する。そして、変更した演出データに基づき、音制御処理(ステップS311)においてスピーカ272、277を制御し、ランプ制御処理(ステップS313)において各種ランプ420を制御する。また、情報出力処理(ステップS315)において、RB内部当選コマンドを第2副制御部500に送信する。
【0135】
RB内部当選コマンドを受信した第2副制御部500は、第2副制御部メイン処理の演出制御処理(ステップS609)においてこれに基づき、液晶表示装置157の演出データをそれまでの「通常遊技画像表示」から「表示1画像」(QRコード表示あり)に変更すると共に、シャッタ163の演出データをそれまでの「通常遊技シャッタ動作」(動作頻度少)から「表示1シャッタ動作」(「表示1画像」に対応した動作)に変更する。そして、変更した演出データに基づき、シャッタ制御処理(ステップS611)においてシャッタ163の動作を制御し、画像制御処理(ステップS613)において液晶表示装置157の表示を制御する。
【0136】
以上の処理の結果、同図(b)の左側に示されるように、RBに内部当選した後の液晶表示装置157には、「表示1画像」と共に、所定の位置に第1コード701が表示される。なお、本実施形態では、「表示1画像」はボーナス(BBまたはRB)に内部当選している可能性が高いことに対する賛辞的な表示を含む画像、第1コード701はボーナス内部当選の可能性が高い場合に対応した特典を入手可能な情報が格納されたものとなっており、遊技者にボーナス内部当選の可能性を示唆すると共に、遊技者の期待感を盛り上げるように構成されている。
【0137】
その後、遊技者により第1停止操作、第2停止操作および第3停止操作が行われた場合、主制御部300は、主制御部メイン処理のリール停止制御処理(ステップS115)において各リール110乃至112を停止制御すると共に、タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(ステップS211)において第1停止コマンド、第2停止コマンドおよび第3停止コマンドを第1副制御部400に送信する。そして、第1副制御部400は、これらの第1停止コマンド、第2停止コマンドおよび第3停止コマンドを第2副制御部500に送信する。なお、この例では、遊技者の停止操作によっては演出データを変更しないため、スピーカ272、277、各種ランプ420、液晶表示装置157およびシャッタ163の演出動作は、RB内部当選後のものが継続される。
【0138】
第3停止操作の後に主制御部300は、主制御部メイン処理の入賞判定(ステップS117)において入賞判定を行う。同図(a)では、遊技者が目押しに失敗し、入賞判定結果が内部当選している「RB」に非入賞となった場合を示している。この場合、主制御部300は、タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(ステップS211)において入賞コマンド(RB非入賞コマンド)を第1副制御部400に送信する。RB非入賞コマンドを受信した第1副制御部400は、「RB」の入賞ではないことから演出データを変更せずに、第1副制御部メイン処理の情報出力処理(ステップS315)においてRB非入賞コマンドを第2副制御部500に送信する。
【0139】
RB非入賞コマンドを受信した第2副制御部500は、第2副制御部メイン処理の演出制御処理(ステップS609)においてこれに基づき、液晶表示装置157の演出データをそれまでの「表示1画像」(QRコード表示あり)から「表示1画像」(QRコード表示なし)に変更する。なお、この例では、シャッタ163の演出データは変更しない。液晶表示装置157の演出データの変更により、液晶表示装置157には、同図(b)の右側に示されるように、「表示1画像」の表示が継続されるものの、第1コード701の表示が消去される。
【0140】
このように、本実施形態では、内部当選している「RB」に入賞するまでは、賛辞的な表示を含む「表示1画像」の表示を継続することで遊技者の期待感を盛り上げるようにしている。但し、QRコード(登録商標)の長時間表示は、遊技者にとって逆に目障りとなる場合があることから、所定のタイミング(この例では、「RB」に内部当選後の最初の入賞判定)でQRコード(登録商標)の表示を消去するようにしている。
【0141】
その後の遊技において主制御部300は、主制御部メイン処理の入賞判定(ステップS117)において「RB」に入賞と判定した場合、遊技状態制御(ステップS121)において遊技状態をRB遊技に移行させると共に、タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(ステップS211)において入賞コマンド(RB入賞コマンド)を第1副制御部400に送信する。
【0142】
RB入賞コマンドを受信した第1副制御部400は、第1副制御部メイン処理の演出制御処理(ステップS309)においてこれに基づき、スピーカ272、277の演出データをRB遊技の開始に対応した「RB開始音」に変更すると共に、各種ランプ420の演出データをRB遊技の開始に対応した「RB開始ランプ点灯」に変更する。そして、変更した演出データに基づき、音制御処理(ステップS311)においてスピーカ272、277を制御し、ランプ制御処理(ステップS313)において各種ランプ420を制御する。また、情報出力処理(ステップS315)において、RB入賞コマンドを第2副制御部500に送信する。
【0143】
RB入賞コマンドを受信した第2副制御部500は、第2副制御部メイン処理の演出制御処理(ステップS609)においてこれに基づき、液晶表示装置157の演出データをRB遊技の開始に対応した「RB開始画像」に変更すると共に、シャッタ163の演出データをRB遊技の開始に対応した「RB開始動作」に変更する。そして、変更した演出データに基づき、シャッタ制御処理(ステップS611)においてシャッタ163の動作を制御し、画像制御処理(ステップS613)において液晶表示装置157の表示を制御する。
【0144】
図12(a)は、「ビッグボーナス(BB1)」に内部当選した後の各制御部の処理の一例を時系列的に示しており、同図(b)は、この場合の液晶表示装置157の表示の一例を示している。同図(a)に示されるように、主制御部300は、主制御部メイン処理の入賞役内部抽選(ステップS109)の結果が「BB1」の内部当選である場合、タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(ステップS211)において内部当選コマンド(BB1内部当選コマンド)を第1副制御部400に送信する。
【0145】
BB1内部当選コマンドを受信した第1副制御部400は、第1副制御部メイン処理の演出制御処理(ステップS309)においてこれに基づき、スピーカ272、277の演出データをそれまでの「通常遊技音」から「表示1音」に変更すると共に、各種ランプ420の演出データをそれまでの「通常遊技ランプ点灯」から「表示1ランプ点灯」に変更する。そして、変更した演出データに基づき、音制御処理(ステップS311)においてスピーカ272、277を制御し、ランプ制御処理(ステップS313)において各種ランプ420を制御する。また、情報出力処理(ステップS315)において、BB1内部当選コマンドを第2副制御部500に送信する。
【0146】
BB1内部当選コマンドを受信した第2副制御部500は、第2副制御部メイン処理の演出制御処理(ステップS609)においてこれに基づき、液晶表示装置157の演出データをそれまでの「通常遊技画像表示」から「表示1画像」(QRコード表示あり)に変更すると共に、シャッタ163の演出データをそれまでの「通常遊技シャッタ動作」(動作頻度少)から「表示1シャッタ動作」(「表示1画像」に対応した動作)に変更する。そして、変更した演出データに基づき、シャッタ制御処理(ステップS611)においてシャッタ163の動作を制御し、画像制御処理(ステップS613)において液晶表示装置157の表示を制御する。
【0147】
以上の処理の結果、同図(b)の左側に示されるように、BB1に内部当選した後の液晶表示装置157には、「表示1画像」と共に、所定の位置に第1コード701が表示される。なお、「表示1画像」は、図11に示した例と同様に、ボーナス(BBまたはRB)に内部当選している可能性が高いことに対する賛辞的な表示を含む画像であり、第1コード701はボーナス内部当選の可能性が高い場合に対応した特典を入手可能な情報が格納されたものとなっている。
【0148】
その後、遊技者により第1停止操作、第2停止操作および第3停止操作が行われた場合、主制御部300は、主制御部メイン処理のリール停止制御処理(ステップS115)において各リール110乃至112を停止制御すると共に、タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(ステップS211)において第1停止コマンド、第2停止コマンドおよび第3停止コマンドを第1副制御部400に送信する。そして、第1副制御部400は、これらの第1停止コマンド、第2停止コマンドおよび第3停止コマンドを第2副制御部500に送信する。なお、この例においても、遊技者の停止操作によっては演出データを変更しないため、スピーカ272、277、各種ランプ420、液晶表示装置157およびシャッタ163の演出動作は、RB内部当選後のものが継続される。
【0149】
第3停止操作の後に主制御部300は、主制御部メイン処理の入賞判定(ステップS117)において入賞判定を行う。同図(a)では、遊技者が目押しに失敗し、入賞判定結果が内部当選している「BB1」に非入賞となった場合を示している。この場合、主制御部300は、タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(ステップS211)において入賞コマンド(BB1非入賞コマンド)を第1副制御部400に送信する。BB1非入賞コマンドを受信した第1副制御部400は、「BB1」の入賞ではないことから演出データを変更せずに、第1副制御部メイン処理の情報出力処理(ステップS315)においてBB1非入賞コマンドを第2副制御部500に送信する。
【0150】
BB1非入賞コマンドを受信した第2副制御部500は、第2副制御部メイン処理の演出制御処理(ステップS609)においてこれに基づき、液晶表示装置157の演出データをそれまでの「表示1画像」(QRコード表示あり)から「表示2画像」(QRコード表示あり)に変更する。すなわち、この例では、BB1内部当選中(BB1内部当選遊技状態)における入賞判定結果が「BB1非入賞」であることが、次表示条件となっている。なお、この例においても、ここでシャッタ163の演出データは変更しない。
【0151】
この結果、液晶表示装置157には、同図(b)の右側に示されるように、「表示1画像」に代えて「表示2画像」が表示されると共に、第1コード701に代えて所定の位置に第2コード702が変更報知態様で表示される。すなわち、変更された第2コード702は、「次コードを表示しました」というメッセージと共に表示される。
【0152】
なお、本実施形態では、「表示2画像」は、賛辞的な表示が遊技者の期待感をより盛り上げる態様になると共に、「BB1」に内部当選していることを遊技者に報知する画像となっている。また、第2コード702は、第1コード701とは異なる特典を入手可能な情報が格納されたものとなっている。
【0153】
すなわち、本実施形態では、ビッグボーナスに内部当選した後に遊技者が目押しに失敗した場合には、内部当選しているのがビッグボーナスであることを遊技者に報知することにより、いずれの図柄組合せを狙って目押しすべきかを、遊技者の期待感を盛り上げつつ報知するようにしている。また、これと同時に、それまで表示されていた第1コード701とは異なる特典を入手可能な第2コード702を表示することで、より一層遊技者の期待感を盛り上げると共に、遊技の興趣を向上させるようにしている。
【0154】
さらに、本実施形態では、第2コード702を変更報知態様で表示(報知)し、QRコード(登録商標)の表示が第1コード701から第2コード702に変更されたことを遊技者に明確に認識させるようにすることで、表示の変化により遊技者の期待感をさらに盛り上げるという演出の効果を確実に発揮できるようにしている。また、これにより、第2コード702の表示によって新たに入手可能となる特典を取り逃がしたことによる失望感を遊技者に与えないようにすることができる。
【0155】
なお、「表示2画像」および変更報知態様による第2コード702の表示は、「BB1」に入賞するまで継続されることとなる。その後の遊技において主制御部300は、主制御部メイン処理の入賞判定(ステップS117)において「BB1」に入賞と判定した場合、遊技状態制御(ステップS121)において遊技状態をBB1遊技に移行させると共に、タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(ステップS211)において入賞コマンド(BB1入賞コマンド)を第1副制御部400に送信する。
【0156】
BB1入賞コマンドを受信した第1副制御部400は、第1副制御部メイン処理の演出制御処理(ステップS309)においてこれに基づき、スピーカ272、277の演出データをBB1遊技の開始に対応した「BB1開始音」に変更すると共に、各種ランプ420の演出データをBB1遊技の開始に対応した「BB1開始ランプ点灯」に変更する。そして、変更した演出データに基づき、音制御処理(ステップS311)においてスピーカ272、277を制御し、ランプ制御処理(ステップS313)において各種ランプ420を制御する。また、情報出力処理(ステップS315)において、BB1入賞コマンドを第2副制御部500に送信する。
【0157】
BB1入賞コマンドを受信した第2副制御部500は、第2副制御部メイン処理の演出制御処理(ステップS609)においてこれに基づき、液晶表示装置157の演出データをBB1遊技の開始に対応した「BB1開始画像」に変更すると共に、シャッタ163の演出データをBB1遊技の開始に対応した「BB1開始動作」に変更する。そして、変更した演出データに基づき、シャッタ制御処理(ステップS611)においてシャッタ163の動作を制御し、画像制御処理(ステップS613)において液晶表示装置157の表示を制御する。
【0158】
<演出制御処理>
次に、図13〜15を用いて、第2副制御部メイン処理におけるステップS609の演出制御処理の詳細について説明する。
【0159】
図13は、第2副制御部500の演出制御処理のフローチャートである。演出制御処理のステップS1001では、第1副制御部400から受信した内部当選コマンドに基づき、いずれかの入賞役に内部当選しているか否かを判定する。いずれかの入賞役に内部当選している場合はステップS1003に進み、そうでない場合はステップS1007に進む。
【0160】
ステップS1003では、液晶表示装置157の表示に関する内部当選中表示設定を行う。内部当選中表示設定の詳細については後述する。ステップS1005では、内部当選中シャッタ動作設定を行う。ここでは、受信した内部当選コマンド等に基づき、内部当選した入賞役に対応したシャッタ動作の演出データをROM506から読み出し、RAM508の所定の領域に記憶して設定する。
【0161】
ステップS1007では、第1副制御部400から受信した入賞コマンドに基づき、主制御部300による入賞判定結果がいずれかの入賞役の入賞であるか否かを判定する。いずれかの入賞役に入賞した場合はステップS1009に進み、そうでない場合はステップS1013に進む。
【0162】
ステップS1009では、液晶表示装置157の表示に関する入賞表示設定を行う。入賞表示設定の詳細については後述する。ステップS1011では、入賞シャッタ動作設定を行う。ここでは、受信した入賞コマンド等に基づき、入賞した入賞役に対応したシャッタ動作の演出データをROM506から読み出し、RAM508の所定の領域に記憶して設定する。ステップS1013では、その他の処理を行う。
【0163】
図14(a)は、第2副制御部500の演出制御処理におけるステップS1003の内部当選中表示設定のフローチャートであり、同図(b)は、予めROM506に記憶されているシナリオデータおよび画像データの例を示した概略図である。
【0164】
内部当選中表示設定のステップS1101では、第1副制御部400から受信した内部当選コマンドに基づき、「レギュラーボーナス(RB)」に内部当選しているか否かを判定する。「RB」に内部当選している場合はステップS1103に進み、そうでない場合はステップS1105に進む。ステップS1103では、RB内部当選中設定を行う。ここでは、「RB」に内部当選中であることを示す情報をRAM508の所定の領域に記憶して設定する。
【0165】
ステップS1105では、第1副制御部400から受信した内部当選コマンドに基づき、「ビッグボーナス(BB1)」に内部当選しているか否かを判定する。「BB1」に内部当選している場合はステップS1107に進み、そうでない場合はステップS1113に進む。ステップS1107では、BB1内部当選中設定を行う。ここでは、「BB1」に内部当選中であることを示す情報をRAM508の所定の領域に記憶して設定する。
【0166】
ステップS1109では、表示1表示設定を行う。ここでは、ROM506に記憶された複数種類のシナリオデータのうちの「表示1」のシナリオデータ(同図(b)参照)を読み出し、RAM508の所定の領域に記憶して設定する。なお、この「表示1」のシナリオデータは、ROM506に記憶された複数種類の画像データのうちの「表示1画像」の画像データ(同図(b)参照)を液晶表示装置157に表示する演出データとなっている。
【0167】
ステップS1111では、第1コード表示設定を行う。ここでは、ROM506に記憶された複数種類のQRコード(登録商標)の画像データのうちの第1コード701の画像データ(同図(b)参照)を、ステップS1109で設定した「表示1画像」と共に液晶表示装置157の所定の位置に表示する演出データをRAM508の所定の領域に記憶して設定する。
【0168】
以上のステップS1109およびS1111の処理により、「表示1画像」と共に第1コード701を液晶表示装置157に表示するための演出データが設定される。ステップS1113では、その他の処理を行う。
【0169】
図15は、第2副制御部500の演出制御処理におけるステップS1009の入賞表示設定のフローチャートである。入賞表示設定のステップS1201では、第1副制御部400から受信した入賞コマンドに基づき、「ビッグボーナス(BB1)」に入賞したか否かを判定する。「BB1」に入賞した場合はステップS1203に進み、そうでない場合はステップS1205に進む。
【0170】
ステップS1203では、BB1開始表示設定を行う。ここでは、BB1遊技の開始に対応した表示を液晶表示装置157に表示する演出データをROM506から読み出し、RAM508の所定の領域に記憶して設定する。
【0171】
ステップS1205では、第1副制御部400から受信した入賞コマンドに基づき、「レギュラーボーナス(RB)」に入賞したか否かを判定する。「RB」に入賞した場合はステップS1207に進み、そうでない場合はステップS1209に進む。
【0172】
ステップS1207では、RB開始表示設定を行う。ここでは、RB遊技の開始に対応した表示を液晶表示装置157に表示する演出データをROM506から読み出し、RAM508の所定の領域に記憶して設定する。
【0173】
ステップS1209では、第1副制御部400から受信した入賞コマンドに基づき、主制御部300による入賞判定の結果が、「BB1非入賞」または「RB非入賞」のいずれかであるか否かを判定する。入賞判定結果が「BB1非入賞」または「RB非入賞」のいずれかである場合にはステップS1211に進み、そうでない場合はステップS1221に進む。
【0174】
ステップS1211では、上記内部当選中表示設定のステップS1107におけるBB1内部当選中設定に基づき、BB1内部当選中であるか否かを判定する。BB1内部当選中である場合はステップS1213に進み、そうでない場合は、ステップS1217に進む。
【0175】
ステップS1213では、第2コード表示設定を行う。ここでは、まず、ROM506に記憶された複数種類のシナリオデータのうちの「表示2」のシナリオデータ(図14(b)参照)を読み出し、RAM508の所定の領域に記憶して設定する。なお、この「表示2」のシナリオデータは、ROM506に記憶された複数種類の画像データのうちの「表示2画像」の画像データ(図14(b)参照)を液晶表示装置157に表示する演出データとなっている。次に、ROM506に記憶された複数種類のQRコード(登録商標)の画像データのうちの第2コード702の画像データ(図14(b)参照)を、「表示2画像」と共に液晶表示装置157の所定の位置に表示する演出データをRAM508の所定の領域に記憶して設定する。
【0176】
ステップS1215では、次コード有表示設定を行う。ROM506に記憶された「次コード有表示」の画像データ(図14(b)参照)を、「表示2画像」および第2コード702と共に液晶表示装置157の所定の位置に表示する演出データをRAM508の所定の領域に記憶して設定する。なお、「次コード有表示」の画像データは、「次のコードを表示しました」というメッセージを表示する画像データとなっている。
【0177】
以上のステップS1213およびS1215の処理により、「表示2画像」と共に第2コード702を変更報知態様で液晶表示装置157に表示するための演出データが設定される。なお、一旦この演出データを設定した後は、再度同じ設定を行わない処理としてもよい。
【0178】
ステップS1217では、上記内部当選中表示設定のステップS1103におけるRB内部当選中設定に基づき、RB内部当選中であるか否かを判定する。RB内部当選中である場合はステップS1219に進み、そうでない場合は、ステップS1221に進む。
【0179】
ステップS1219では、第1コード701を非表示とする演出データをRAM508の所定の領域に記憶して設定する。ステップS1221では、その他の処理を行う。
【0180】
なお、本実施形態では、BB1内部当選中(BB1内部当選遊技状態)における入賞判定結果が「BB1非入賞」であることを次表示条件としているが、次表示条件はこれに限定されるものではなく、その他の様々な条件を次表示条件とすることができる。例えば、遊技状態の変更や所定の入賞役への入賞、遊技者の操作等を次表示条件としてもよいし、第1コード701の表示開始から所定の時間が経過したことや、第1コード701の表示開始から所定のゲーム数を消化したこと等を次表示条件としてもよい。
【0181】
また、本実施形態では、次表示条件を満たした場合に、第1コード701に代えて第2コード702を表示する場合に、必ず変更報知態様で表示するようにしているが、変更報知態様ではない態様で第1コード701に代えて第2コード702を表示する場合を設定するようにしてもよい。例えば、第2副制御部500において、第1コード701の表示を開始してから次表示条件を満たすまでの時間を監視しておき、この時間が所定の時間(例えば、30秒)よりも短い場合には変更報知態様で第2コード702を表示し、所定の時間よりも長い場合には変更報知態様ではない通常の態様で第2コード702を表示するようにしてもよい。
【0182】
<QRコード(登録商標)のその他の表示方法>
次に、図16〜19を用いて、QRコード(登録商標)のその他の表示方法について説明する。
【0183】
図16は、変更報知態様を変化させる例を示した概略図である。この例では、同図に示されるように、第1コード701を表示した後に、所定の次表示条件を満たした場合に、異なる種類のQRコード(登録商標)である第2コード702、第3コード703および第4コード704を10秒間ずつ順番に表示する。そして、第2コード702、第3コード703および第4コード704の変更報知態様を、それぞれ異なる態様に変更するようにしている。
【0184】
具体的には、第2コード702の変更報知態様は、「次コードを表示しました」および「10秒表示します」というメッセージを第2コード702の上方に通常表示する態様となっているのに対し、第3コード703の変更報知態様は、「次コードを表示しました」および「10秒表示します」という同じメッセージを、表示方法を明滅表示に変更して表示する態様となっている。さらに、第4コード704の変更報知態様は、表示するメッセージを「これが最後です」というメッセージに変更すると共に、表示方法を高速の明滅表示に変更する態様となっている。
【0185】
このように、複数のQRコード(登録商標)を連続的に変更しながら表示する場合に、表示するQRコード(登録商標)ごとに変更報知態様を変化させることで、遊技者にQRコード(登録商標)が複数回変更されたことを明確に認識させることが可能となる。
【0186】
また、この例では、第2コード702および第3コード703を表示する際に、「10秒表示します」というメッセージを表示することで、第2コード702および第3コード703が表示される期間を遊技者に報知するようにしている。このように、QRコード(登録商標)の表示期間を報知することにより、遊技者はこれを携帯電話等の読取り装置を準備する目安とすることが可能となるため、遊技者がQRコード(登録商標)の読取りに失敗してしまう可能性を低くすることができる。
【0187】
さらに、第4コード704を表示する際に「これが最後です」というメッセージを表示することで、表示される最後のQRコード(登録商標)であることを遊技者に認識させて、遊技者が最後のQRコード(登録商標)の読取りに失敗しないようにすることができる。
【0188】
なお、変更報知態様の変化のさせ方は、この例に限定されるものではなく、例えば、メッセージの色、大きさ、表示位置等を変化させるようにしてもよいし、「2つめのコードを表示しました」、「3つめのコードを表示しました」・・・、といったようにメッセージの内容を変更するようにしてもよい。
【0189】
図17(a)〜(d)は、遊技状態に応じてQRコード(登録商標)の表示方法を変化させる例を示した図である。なお、同図(a)は、液晶表示装置157における表示の変更パターンを時系列的に示しており、同図(b)〜(d)は、液晶表示装置157の表示を示した概略図である。
【0190】
この例では、同図(a)に示されるように、主制御部300が主制御部メイン処理の遊技状態制御(ステップS121)で設定した遊技状態に基づいて、第2副制御部500はROM506に記憶したテーブル等を参照し、液晶表示装置157の表示を変化させる。具体的には、ROM506に記憶したテーブル等において、(i)RB内部当選中(RB内部当選技状態)においては、所定の遊技条件(例えば、最初のRB非入賞判定)が満たされた場合に、表示「a−1」を10秒間表示し、次に表示「a−2」を「RB」に入賞するまで継続して表示するように設定されている。
【0191】
また、(ii)BB1内部当選中(BB1内部当選遊技状態)においては、所定の遊技条件が満たされた場合に、表示「b−1」を10秒間表示し、次に表示「b−2」を10秒間表示し、最後に表示「b−3」を「BB1」に入賞するまで継続して表示するように設定されている。
【0192】
また、(iii)BB2内部当選中(BB2内部当選遊技状態)においては、所定の遊技条件が満たされた場合に、表示「c−1」を10秒間表示し、次に表示「c−2」を10秒間表示し、その次に表示「c−3」を10秒間表示し、最後に表示「c−4」を「BB2」に入賞するまで継続して表示するように設定されている。
【0193】
そして、同図(b)に示されるように、表示「a−1」は、「表示1画像」と共に第1コード701を表示する態様であり、表示「a−2」は、「表示2画像」と共に第2コード702および「次コードを表示しました」という通常メッセージを表示する態様となっている。
【0194】
また、同図(c)に示されるように、表示「b−1」は、「表示1画像」と共に第1コード701を表示する態様、表示「b−2」は、「表示2画像」と共に第2コード702および「次コードを表示しました」という通常メッセージを表示する態様、表示「b−3」は、「表示3画像」と共に第3コード703および「次コードを表示しました」という明滅メッセージを表示する態様となっている。
【0195】
また、同図(d)に示されるように、表示「c−1」は、「表示1画像」と共に第1コード701を表示する態様、表示「c−2」は、「表示2画像」と共に第2コード702および「次コードを表示しました」という通常メッセージを表示する態様、表示「c−3」は、「表示3画像」と共に第3コード703および「次コードを表示しました」という明滅メッセージを表示する態様、表示「c−4」は、「表示4画像」と共に第4コード704および「これが最後です」という高速明滅メッセージを表示する態様となっている。
【0196】
このように、遊技状態等に応じてQRコード(登録商標)の表示方法を予め複数種類設定し、ROM506に記憶しておくようにしてもよい。このようにすることで、例えば同図に示す例においては、遊技者は表示されるQRコード(登録商標)の数に基づいて内部当選しているボーナスの種類を推測することが可能となるため、QRコード(登録商標)による特典の付与と共に遊技の興趣を高めることができる。
【0197】
図18は、最初のQRコード(登録商標)を表示する際に、次のQRコード(登録商標)と共にメッセージが表示されることを示唆する例を示した概略図である。この例では、第2副制御部500は、まず、主人公キャラクタと敵キャラクタの対決シーンを表現した「表示1画像」と共に、第1コード701および「勝利すると次のQRが表示されます」というメッセージを液晶表示装置157に表示する。そして、例えば入賞役内部抽選の結果がボーナスの内部当選である場合には、主人公キャラクタが対決に勝利するシーンを表現した「表示2画像」と共に第2コード702および「次コードを表示しました」というメッセージを表示し、入賞役内部抽選の結果がボーナスの非当選である場合には、主人公キャラクタが対決に敗北するシーンを表現した「表示3画像」のみを表示する。
【0198】
QRコード(登録商標)の表示を第1コード701から第2コード702に変更する際に、第2コード702と共に「次コードを表示しました」というメッセージが、それまでメッセージが表示されていなかった領域に表示されるようにした場合、突然表示されたメッセージが何を意味しているのかを遊技者が理解できない可能性がある。このため、この例では、最初の第1コード701の表示と共に、次のQRコード(登録商標)が表示される旨のメッセージ(次コード示唆メッセージ)を表示しておき、次の第2コード702を表示する際に、次のQRコード(登録商標)である旨のメッセージ(次コード表示メッセージ)を表示することで、遊技者にQRコード(登録商標)が変更されたことをより明確に理解させるようにしている。
【0199】
なお、この例では、次コード示唆メッセージと、次コード表示メッセージを液晶表示装置157における略同じ領域(この例では、QRコード(登録商標)の上方の領域)に表示することで、メッセージの意味がより分りやすくなるようにしている。
【0200】
図19は、QRコード(登録商標)が変更されたことを液晶表示装置157以外の機器により報知する例を示した概略図である。この例では、ランプの点灯によってQRコード(登録商標)の変更を報知する次コード有表示器157aを、液晶表示装置157の近傍に設けている。そして、液晶表示装置157において、対決シーンを表現した「表示1画像」と共に第1コード701を表示した後に、主人公キャラクタが勝利するシーンを表現した「表示2画像」と共に第2コード702を表示する場合に、次コード有表示器157aを点灯させると共にスピーカ272、277から効果音SEを発することによって、QRコード(登録商標)が変更されたことを報知するようになっている。
【0201】
このように、液晶表示装置157以外の機器を活用する場合、例えば液晶表示装置157に表示された画像に影響を与えることなく、QRコード(登録商標)の変更を報知することができる。また、遊技者にとってより分かりやすい方法でQRコード(登録商標)の変更を報知することができる場合がある。なお、次コード有表示器157aの表面に次コードが表示された旨のメッセージを記載し、ランプを点灯した場合にこのメッセージが判読可能となるようにしてもよい。また、ランプを点灯させるのではなく、例えばメッセージを記載した部材が退避位置から突出することでQRコード(登録商標)の変更を報知するように、次コード有表示器157aを構成してもよい。また、効果音SEの代わりに、次コードが表示された旨の音声をスピーカ272、277から発するようにしてもよい。
【0202】
以上説明したように、本実施形態に係るスロットマシン100は、各種情報を報知する報知手段(本実施形態では、液晶表示装置157)と、遊技の進行に応じて報知手段157による報知内容を制御する報知制御手段(本実施形態では、主に第2副制御部500のメイン処理の演出制御処理(ステップS609)および画像制御処理(ステップS613))と、所定の特典を管理する特典管理システム(本実施形態では、WEBサイトを活用したサービス)において特典の管理のために用いられる複数の管理コード(本実施形態では、第1コード701、第2コード702等のQRコード(登録商標))を少なくとも記憶する記憶手段(本実施形態では、第2副制御部500のROM506)と、を備えた遊技台において、報知制御手段は、複数の管理コードのうち第1の管理コード(本実施形態では、第1コード701)を報知した後に、第1の管理コード701に代えて第2の管理コード(本実施形態では、第2コード702)を報知する場合には、管理コードが変更になったことを示す変更報知態様(本実施形態では、例えば「次コードを表示しました」というメッセージを表示する態様)で第2の管理コード702を報知(表示)する。
【0203】
このような構成とすることで、QRコード(登録商標)等の管理コードの表示態様の変更に関する情報を分かりやすく遊技者に報知することが可能となり、異なる情報が格納された管理コードに変更されたことを遊技者に明確に認識させることができる。
【0204】
一般に遊技台においては、QRコード(登録商標)等の管理コードを表示可能な時間が制限されていることが多い。例えば、パチンコ機においては遊技の進行に応じて大当りが終了してしまうことからQRコード(登録商標)の表示時間が制限され、スロットマシンにおいては、ボーナス終了後等にQRコード(登録商標)を表示するものの、概ね30秒程度で客待ちデモ画面に移行するように設定されているため、QRコード(登録商標)の表示時間が制限されるようになっている。このような制限のある遊技台においても、本発明によれば、QRコード(登録商標)等の管理コードの表示態様の変更に関する情報を分かりやすく遊技者に報知することができるため、遊技者に所望のQRコード(登録商標)を確実に取得させることが可能となり、遊技者を失望させることなく遊技の興趣を高めることができる。
【0205】
なお、報知制御手段157は、第1の管理コード701を報知した後に、遊技の進行に応じて所定の遊技条件(本実施形態では、例えばBB1内部当選中における入賞判定結果が「BB1非入賞」であることという次表示条件)を満足する場合に、第1の管理コード701に代えて第2の管理コード702を報知し、所定の遊技条件を満足する時間が所定時間(本実施形態では、例えば30秒)内の場合には、第1の管理コード701に代えて第2の管理コード702を報知する際に、変更報知態様で第2の管理コード702を報知するようにしてもよい。
【0206】
このような構成とすることで、遊技者が気付き難い短い時間内に管理コードが変更された場合であっても、管理コードが変更されたことを遊技者に明確に認識させることができる。
【0207】
また、報知制御手段157は、管理コードを報知する場合、管理コードを報知する報知時間を識別可能な態様(本実施形態では、「10秒表示します」というメッセージを表示する態様)で報知する。このような構成とすることで、遊技者は管理コードが報知(表示)される時間を認識することができるため、遊技者が所望するQRコード(登録商標)を取り逃がしてしまう可能性を低くすることができる。
【0208】
また、遊技者に有利な遊技(本実施形態では、例えばBB1内部当選遊技状態)を設定する遊技設定手段(本実施形態では、主に主制御部メイン処理の遊技状態制御(ステップS121))をさらに備え、報知制御手段は、遊技設定手段によって有利な遊技を設定している場合、管理コードを遊技の進行に応じて変更して報知するとともに、最終の管理コードの報知であることを示す報知終了態様(本実施形態では、「これが最後です」というメッセージを表示する態様)で最終の管理コードを報知する。
【0209】
このような構成とすることで、遊技者は最後の管理コードであることを認識することができるため、遊技者に過度の期待を抱かせないようにすると共に、遊技者が所望するQRコード(登録商標)を取り逃がしてしまう可能性を低くすることができる。
【0210】
なお、本発明に係る遊技台は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記実施形態では、管理コードとしてQRコード(登録商標)を使用する例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、QRコード(登録商標)以外の各種2次元コードを管理コードとして使用するようにしてもよい。
【0211】
また、上記実施形態では、変更報知態様におけるメッセージをQRコード(登録商標)の上方の領域に表示するようにしているが、これに限定されるものではなく、その他の領域にメッセージを表示するようにしてもよい。但し、QRコード(登録商標)が変更されたことを遊技者に確実に認識させるには、QRコード(登録商標)の近傍にメッセージを表示することが望ましい。
【0212】
また、変更報知態様においてメッセージを表示する場合に、各種ランプ420等の点灯やスピーカ272、277からの楽音や音声を連動させるようにしてもよい。
【0213】
また、上記実施形態では、第1コード701と、次に表示する第2コード702とを、液晶表示装置157の同一の領域に同一のサイズで表示するようにしているが、第1コード701と第2コード702を異なる領域に表示するようにしてもよいし、サイズを変更するようにしてもよい。
【0214】
また、第1コード701の表示と第2コード702の表示との間に、QRコード(登録商標)を表示しない期間を設けるようにしてもよい。また、第2コード702と変更報知態様のメッセージは、略同一のタイミングで表示するようにしてもよいし、例えばメッセージが先に表示される等、異なるタイミングで表示するようにしてもよい。
【0215】
また、上記実施形態では、メダル(コイン)を遊技媒体としたスロットマシンの例を示
したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、遊技球(例えば、パチンコ玉
)を遊技媒体としたスロットマシンやパチンコ機などにも、本発明は適用可能である。
【0216】
具体的には、本発明に係る遊技台は、「所定の遊技領域に遊技球を発射する発射装置と、発射装置から発射された遊技球を入球可能に構成された入賞口と、入賞口に入球した遊技球を検知する検知手段と、検知手段が遊技球を検知した場合に遊技球(賞球)を払出す払出手段と、所定の図柄(識別情報)を変動表示する可変表示装置を備え、入賞口に遊技球が入って入賞することを契機として、可変表示装置が図柄を変動させた後に停止表示させて、遊技状態の推移を告知するようなパチンコ機」にも好適である。
【0217】
さらに、本発明をアレンジボール遊技機、じゃん球遊技機、スマートボール、およびカ
ジノマシン等に適用しても、同様の効果を得ることができる。
【0218】
また、本発明の実施形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0219】
本発明の遊技台は、回胴遊技機(スロットマシン)や弾球遊技機(パチンコ等)に代表される遊技台の分野で特に利用することができる。
【符号の説明】
【0220】
100 スロットマシン
157 液晶表示装置
300 主制御部
500 第2副制御部
506 第2副制御部のROM
701 第1コード
702 第2コード
703 第3コード
704 第4コード
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各種情報を報知する報知手段と、
遊技の進行に応じて前記報知手段による報知内容を制御する報知制御手段と、
所定の特典を管理する特典管理システムにおいて前記特典の管理のために用いられる複数の管理コードを少なくとも記憶する記憶手段と、を備えた遊技台において、
前記報知制御手段は、前記複数の管理コードのうち第1の管理コードを報知した後に、前記第1の管理コードに代えて第2の管理コードを報知する場合には、前記管理コードが変更になったことを示す変更報知態様で前記第2の管理コードを報知することを特徴とする、
遊技台。
【請求項2】
前記報知制御手段は、
前記第1の管理コードを報知した後に、遊技の進行に応じて所定の遊技条件を満足する場合に、前記第1の管理コードに代えて前記第2の管理コードを報知し、
前記所定の遊技条件を満足する時間が所定時間内の場合には、前記第1の管理コードに代えて前記第2の管理コードを報知する際に、前記変更報知態様で前記第2の管理コードを報知することを特徴とする、
請求項1に記載の遊技台。
【請求項3】
前記報知制御手段は、
前記管理コードを報知する場合、前記管理コードを報知する報知時間を識別可能な態様で報知することを特徴とする、
請求項1または2に記載の遊技台。
【請求項4】
遊技者に有利な遊技を設定する遊技設定手段をさらに備え、
前記報知制御手段は、前記遊技設定手段によって前記有利な遊技を設定している場合、前記管理コードを遊技の進行に応じて変更して報知するとともに、最終の管理コードの報知であることを示す報知終了態様で最終の管理コードを報知することを特徴とする、
請求項1乃至3のいずれかに記載の遊技台。
【請求項1】
各種情報を報知する報知手段と、
遊技の進行に応じて前記報知手段による報知内容を制御する報知制御手段と、
所定の特典を管理する特典管理システムにおいて前記特典の管理のために用いられる複数の管理コードを少なくとも記憶する記憶手段と、を備えた遊技台において、
前記報知制御手段は、前記複数の管理コードのうち第1の管理コードを報知した後に、前記第1の管理コードに代えて第2の管理コードを報知する場合には、前記管理コードが変更になったことを示す変更報知態様で前記第2の管理コードを報知することを特徴とする、
遊技台。
【請求項2】
前記報知制御手段は、
前記第1の管理コードを報知した後に、遊技の進行に応じて所定の遊技条件を満足する場合に、前記第1の管理コードに代えて前記第2の管理コードを報知し、
前記所定の遊技条件を満足する時間が所定時間内の場合には、前記第1の管理コードに代えて前記第2の管理コードを報知する際に、前記変更報知態様で前記第2の管理コードを報知することを特徴とする、
請求項1に記載の遊技台。
【請求項3】
前記報知制御手段は、
前記管理コードを報知する場合、前記管理コードを報知する報知時間を識別可能な態様で報知することを特徴とする、
請求項1または2に記載の遊技台。
【請求項4】
遊技者に有利な遊技を設定する遊技設定手段をさらに備え、
前記報知制御手段は、前記遊技設定手段によって前記有利な遊技を設定している場合、前記管理コードを遊技の進行に応じて変更して報知するとともに、最終の管理コードの報知であることを示す報知終了態様で最終の管理コードを報知することを特徴とする、
請求項1乃至3のいずれかに記載の遊技台。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2011−143144(P2011−143144A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−7857(P2010−7857)
【出願日】平成22年1月18日(2010.1.18)
【出願人】(597044139)株式会社大都技研 (1,470)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月18日(2010.1.18)
【出願人】(597044139)株式会社大都技研 (1,470)
【Fターム(参考)】
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