説明

遊技機

【課題】筐体の前後方向の厚さを削減しながら、簡易な構成で遊技用の図柄位置を検出することのできる遊技機を提供する。
【解決手段】パチスロ機において、従来の3連のリールに代えて3つの円盤301〜303を設け、パネル表示部の前面に相当する液晶表示画面5aの前面に対して3つの円盤301〜303の盤面を平行とし、3つの回転軸491a、492a、493aの軸線を同一とし、第1円盤の図柄領域301bと、第2円盤の図柄領域302bと、第3円盤の図柄領域303bと、の内外径を異ならせ、幅を同一とし、3つの図柄領域の周方向にわたって遊技用の複数の図柄を配する。また、3つの透過領域301a、302a、303aに設けられたスタートインデックスを検出するための透過型のフォトセンサ(発光部50a、コリメートレンズ60、受光部50b、50c、50d)を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、円盤を備えた遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技用の図柄がそれぞれの周面に配された複数のリールと、これら各リールに対応するように複数設けられ、前記各リールの周面に配された遊技用の図柄のうちの一部の図柄を遊技者が視認可能なように表示する表示窓と、メダルが投入されていることを条件に、遊技者による操作を検出すると、各リールの回転の開始を要求する信号を出力するスタートスイッチと、遊技者による操作を検出すると、リールの種別に応じて当該リールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、これらスタートスイッチおよびストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転およびその停止を行う制御部と、を備えた遊技機、いわゆるパチスロが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
通常、このようなパチスロ機では、前記複数の表示窓により表示される図柄の組合せに基づいて、入賞か否かが判別され、入賞と判別されるとメダルが払出される。また、リールの周面に配された遊技用の図柄の位置(図柄位置)を検出するために、リールドラムのフレームに取付けられた遮蔽片と、リールの支持部材に取付けられて前記遮蔽片の通過を検出するフォトセンサ(例えば、透過型フォトセンサ)と、がリールごとに設けられている。
【特許文献1】特開2002−239074号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の遊技機においては、リール周面に遊技用の図柄を配し、筐体前面と平行な軸を中心としてリールを回転させているために、筐体の奥行き(前後方向の厚さ)はリールの直径以上となってしまうという問題があった。また、リールごとに前記遮蔽片と前記フォトセンサとを取付けるためのスペースを要するという問題があった。
【0005】
本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、筐体の前後方向の厚さを削減しながら、簡易な構成で遊技用の図柄位置を検出することのできる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の遊技機は、遊技の開始操作の検出を行う開始操作検出手段(例えば、図17の6S)と、前記開始操作検出手段により行われる開始操作の検出に基づいて内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、図17の71)と、遊技用の複数の図柄が配された第1の環状図柄領域(例えば、図2の301b)と前記図柄の区画を標示する第1の標示情報(例えば、図3の50b)が記された透過性の第1の環状透過領域(例えば、図2の301a)とを有する第1の円盤(例えば、図2の301)と、前記第1の円盤と所定の距離をもって配設される円盤であって、遊技用の複数の図柄が配された第2の環状図柄領域(例えば、図2の302b)と前記図柄の区画を標示する第2の標示情報(例えば、図3の50c)が記された透過性の第2の環状透過領域(例えば、図2の302a)とを有する第2の円盤(例えば、図2の302)と、前記第2の円盤と所定の距離をもって配設される円盤であって、遊技用の複数の図柄が配された第3の環状図柄領域(例えば、図2の303b)と前記図柄の区画を標示する第3の標示情報(例えば、図3の50d)が記された透過性の第3の環状透過領域(例えば、図2の303a)とを有する第3の円盤(例えば、図2の303)と、前記第3の円盤と所定の距離をもって配設され、前記第1の環状図柄領域と前記第2の環状図柄領域と前記第3の環状図柄領域とに配された遊技用の複数の図柄の一部を表示面に変動表示する図柄表示手段(例えば、図1の4、5、5a)と、前記開始操作検出手段により行われる開始操作の検出に基づいて前記第1の円盤と前記第2の円盤と前記第3の円盤とにより列表示される遊技用の図柄の変動を行う図柄変動手段(例えば、図17の39、491、492、493)と、前記第1の円盤と前記第2の円盤と前記第3の円盤とにより列表示される遊技用の図柄の変動の停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、図17の7L、7C、7R、46)と、前記停止操作検出手段により行われる停止操作の検出と前記内部当籤役決定手段により決定される内部当籤役とに基づいて、該当する円盤により列表示される遊技用の図柄の変動の停止制御を行う停止制御手段(例えば、図17の71)と、光が前記第1の環状透過領域から前記第2の環状透過領域を介して前記第3の環状透過領域へ透過するよう投光する投光手段(例えば、図2の50a、60)と、前記投光手段の投光によって前記第1の環状透過領域と前記第2の環状透過領域と前記第3の環状透過領域とを透過した光を受光し、前記第1の環状図柄領域と前記第2の環状図柄領域と前記第3の環状図柄領域とに列表示される遊技用の図柄の変動に応じて、前記第1の標示情報と前記第2の標示情報と前記第3の標示情報との通過を検出する受光手段(例えば、図2の50b、50c、50d)と、前記受光手段の前記第1の標示情報と前記第2の標示情報と前記第3の標示情報との検出に基づいて、前記停止制御手段の停止制御の基準位置を決定する基準位置決定手段(例えば、図17の71)と、を備え、前記第1の円盤と前記第2の円盤と前記第3の円盤との中心は所定の回転軸の軸線上にあり、前記第1の円盤の盤面と前記第2の円盤の盤面とが対向し、前記第2の円盤の盤面と前記第3の円盤の盤面とが対向し、前記第3の円盤の盤面と前記図柄表示手段の表示面(例えば、図1の4、図2の5a)とが対向するよう重なって配置され、前記図柄表示手段の表示面における変動表示の際、前記第1の環状図柄領域と前記第2の環状図柄領域とが隣接し、前記第2の環状図柄領域と前記第3の環状図柄領域とが隣接し、前記第1の環状透過領域と前記第2の環状透過領域とが隣接し、前記第2の環状透過領域と前記第3の環状透過領域とが隣接する構成を有している。
【0007】
この構成によれば、第1、第2、第3の円盤の盤面と図柄表示手段の表示面とが対向するよう重なって配置されているので、筐体前面(例えば、前記表示面)に対して回転軸が平行なリールユニットを有する遊技機に比べ、円盤の収容スペースに相当する筐体の前後方向の厚さを削減することができる。特に、前記表示面に対して第1、第2、第3の円盤の回転軸が垂直である(第1、第2、第3の円盤の盤面と前記表示面とが平行である)場合には、前記所定の距離を適宜、設定することで円盤の収容スペースを大幅に削減することが期待される。なお、筐体の前後方向の厚さを削減することで、例えば、遊技に関する展示物、演出物あるいは遊技者の荷物を載置するためのスペースを設けることができる。
【0008】
さらに、円盤の盤面の一部(環状透過領域に相当する)に記された標示情報を検出して停止制御手段の停止制御の基準位置を決定するので、リールごとに突設された遮蔽片と透過型のフォトセンサとを有する構成に比べ、基準位置を決定するための構成を簡素化して筐体の前後方向の厚さを削減することができる。なお、第1、第2、第3の環状透過領域に対する投光手段が例えば、発光素子とコリメートレンズを備えて平行光束を投光するようにした場合には、1つの投光手段と3つの受光手段とを有する構成とすることができるので、円盤の収容スペースをさらに削減することが期待される。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、外周面に遊技用の複数の図柄が描かれた3連のリールを有し、リールごとに突設された遮蔽片と透過型のフォトセンサとを有する構成に代えて、盤面の環状領域に遊技用の複数の図柄が描かれた第1、第2、第3の円盤の盤面と、筐体前面に相当する図柄表示手段の表示面と、が対向するよう第1、第2、第3の円盤を重ねて配置し、第1、第2、第3の円盤に記された平面的な標示情報を検出して停止制御の基準位置を決定する構成としたことにより、筐体の前後方向の厚さを削減しながら、簡易な構成で遊技用の図柄位置を検出することができるという効果を有する遊技機を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態に係る遊技機について、図面を用いて説明する。
【0011】
図1は、本発明の実施の一形態における遊技機の外観を示す斜視図である。この遊技機は、いわゆる「パチスロ機」である。パチスロ機1は、コイン、メダル、遊技球またはトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカードなどの遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
【0012】
図1に示すように、パチスロ機1の全体を形成しているキャビネット2(筐体に含まれる)の正面には、略垂直面としてのパネル表示部2a(筐体前面に相当する)が形成されている。このパネル表示部2aの前面には、液晶表示装置5により表示される矩形の液晶表示画面(以下、表示画面ともいう)5aが設けられ、この表示画面5aに液晶表示することができ、かつ液晶の奥側に重ねて配置された円盤(第1円盤301、第2円盤302、第3円盤303(図2参照)に相当する)を透過表示できるようになっている。表示画面5aには、後述する有効ライン8a〜8e、扇形の表示窓4、遊技に関する情報、あるいはアニメーションなどによる各種の演出が表示されるようになっている。なお、本実施形態では、パネル表示部2aの一部(後述の配当パネル23、スピーカ21L、21Rなどが設けられている面)に対して液晶表示画面5aが後方(奥側)に配設されている。パネル表示部2aの前面には、液晶表示画面5a、配当パネル23、スピーカ21L、21Rなどが設けられている。
【0013】
表示画面5aの左側には、表示窓4が表示されている。表示窓4には、有効ラインとして水平方向にセンターライン8c、斜め方向にトップライン8b、ボトムライン8d、クロスダウンライン8aおよびクロスアップライン8e(図3参照)が表示される。
【0014】
これらの有効ラインは、後述する1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13を操作すること、あるいはメダル投入口22にメダルを投入することにより、それぞれ1本、3本、5本が設定される。どの有効ラインが設定されたかは、後で説明するBETランプ9a、9b、9cが点灯されることで認識される。
【0015】
ここで、有効ライン8a〜8eは、役の成否に関わる。具体的には、所定の役(例えば、後述の「チェリーの小役」)に対応する1つの図柄(例えば、後述の"チェリー")がセンターライン8cに対応する所定の位置(例えば、表示窓4内の左中段の位置)に停止表示されること、または所定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄がいずれかの有効ラインに対応する所定の位置に並んで停止表示されることにより、所定の役が成立することとなる。
【0016】
キャビネット2の内部には、各々の環状の図柄領域(図2参照)に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれた3つの円盤301〜303が回転自在に縦一列に設けられている(図4参照)。前述したように、各円盤の図柄は表示窓4を透して目視できるようになっている。各円盤は、定速(例えば80回転/分)で回転するようになっている。
【0017】
前述の液晶表示画面5aの領域外で、表示窓4の左側には、1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、クレジット表示部19が設けられている。
【0018】
1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9cは、1つのゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下「BET数」という)に応じて点灯する。
【0019】
1−BETランプ9aは、BET数が"1"で1本の有効ラインが設定されたときに点灯する。2−BETランプ9bは、BET数が"2"で3本の有効ラインが設定されたときに点灯する。最大BETランプ9cは、BET数が"3"で全て(5本)の有効ラインが設定されたときに点灯する。
【0020】
クレジット表示部19は、7セグメントLEDからなり、貯留(クレジット)されているメダルの枚数を表示する。前記貯留されているメダルは、遊技者がゲームで獲得し、払出されるべきものを、後述するC/Pスイッチ14の操作により機内に貯留されたものである。この貯留されているメダルの枚数は、所定の記憶領域に記憶されている。
【0021】
表示窓4の右側には、いわゆる当り表示ランプとしてのWINランプ(図17の17)、払出表示部(図17の18)およびボーナス遊技情報表示部(図17の20)が設けられている。
【0022】
WINランプ17は、所定の役、例えば「ビッグボーナス(以下、BBと記す)」に当籤した場合に所定の確率で点灯する。ここで、BBおよび「レギュラーボーナス(以下、RBと記す)」を総称して、以下単に「ボーナス」という。BBおよびRBの詳細については、後述する。
【0023】
払出表示部18は、7セグメントLEDからなり、入賞成立時のメダルの払出枚数を表示する。ボーナス遊技情報表示部20は、7セグメントLEDからなり、後で説明するRB遊技状態におけるゲームの回数等を表示する。
【0024】
液晶表示画面5aの下方には、水平面の台座部10が形成されている。台座部10の前側には未使用のスペースがあって、遊技に関する展示物、演出物あるいは遊技者の荷物を載置可能となっている。台座部10の右側に、メダル投入ロ22が設けられており、台座部10の左側には、操作キー24、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13が設けられている。
【0025】
1−BETスイッチ11は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうち1枚がゲームに賭けられ、2−BETスイッチ12は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回の押し操作により、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。これらのBETスイッチ11、12、13を操作することで、前述のとおり、所定の有効ラインが設定される。
【0026】
操作キー24は、表示画面5aに表示された表示画像の選択操作を行うものである。また、所定の操作を行うことにより、メニュー画面の呼び出し表示を行うものである。
【0027】
台座部10の前面部の右寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット(Credit)/払出し(Pay)を押しボタン操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り換えにより、クレジットモードまたは払出モードの切り換えが行われる。クレジットモードでは、入賞が成立すると、入賞に対応する払出枚数分のメダルが、クレジットされる。また、払出モードでは、入賞が成立すると、入賞に対応する払出枚数分のメダルが、正面下部のメダル払出口15から払出され、このメダル払出口15から払出されたメダルは、メダル受け部16に溜められる。
【0028】
台座部10の前面部中央でC/Pスイッチ14の左側には、3つの円盤301〜303の回転をそれぞれ停止させるための3つの停止ボタン7(左停止ボタン7L、中停止ボタン7C、右停止ボタン7Rに相当する)が設けられている。停止ボタン7の左側には、遊技者の操作により3つの円盤301〜303を回転させ、表示窓4内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
【0029】
パネル表示部2a上方の配当表パネル23の左右には、スピーカ21L、21Rが設けられている。
【0030】
なお、本実施の形態では、1ゲーム(単位遊技)は、基本的にスタートレバー6が操作されることにより開始し、全ての円盤301〜303が停止したときに終了する。
【0031】
また、本実施の形態では、全ての円盤が回転しているときに行われる円盤の停止操作(停止ボタン7L、7C、7Rのいずれかの操作)を「第1停止操作」といい、「第1停止操作」の次に行われる停止操作を「第2停止操作」といい、「第2停止操作」の次に行われる停止操作を「第3停止操作」という。
【0032】
ここで、図2〜図7により円盤301〜303について説明する。
【0033】
図2は、本発明の実施の一形態としての円盤機構部の構成を示す断面図である。
【0034】
図2において、3つの円盤301〜303は、液晶表示画面5aに対して後側(筐体の奥側)の透明材料からなる板状の支持部材307から、筐体の奥へ向けて第3円盤303、第2円盤302、第1円盤301の順に重ねて設けられている。また、3つの円盤301〜303は、透明材料からなる板状の支持部材304〜306に支持されたメインステッピングモータ491〜493の回転軸491a、492a、493aに取り付けられている。回転軸491a、492a、493aは液晶表示画面5aに対して垂直に配置され、円盤301〜303の盤面は液晶表示画面5aに対して平行となっている。また、3つの円盤301〜303の外径は同一であって、3つの回転軸491a、492a、493aの軸線は一致している。なお、前記外径は「2(R+R+R+R)」であり、「R=R=R」となっている。ここでは、3つの円盤301〜303の負荷(例えば、重量、厚さ、外径)を均等とし、同一仕様のメインステッピングモータ491〜493を同一の制御(例えば、電流制御)で駆動させている。したがって、筐体の円盤機構部の厚さは、メインステッピングモータ491〜493の仕様と円盤301〜303および支持部材304〜307の厚さによって規定されることになる。
【0035】
第1円盤301は、回転軸491aを中心とした円形の透過領域301a(301a、301a、301aに相当する)と、透過領域301aの周縁の環形の図柄領域301bと、を有している(図7参照)。ここで、透過領域301aの径は「2(R+R+R)」であり、図柄領域301bの幅は「R」である。
第2円盤302は、回転軸492aを中心とした円形の透過領域302a(302a、302aに相当する)と、透過領域302aの周縁の環形の図柄領域302bと、図柄領域302bの周縁の環形の透過領域302cと、を有している(図6参照)。ここで、透過領域302aの径は「2(R+R)」であり、図柄領域302bの幅は「R」であり、透過領域302cの幅は「R」である。
【0036】
第3円盤303は、回転軸491aを中心とした円形の透過領域303aと、透過領域303aの周縁の環形の図柄領域303bと、図柄領域303bの周縁の環形の透過領域303c(303c、303cに相当する)と、を有している(図5参照)。ここで、透過領域303aの径は「2R」であり、図柄領域303bの幅は「R」であり、透過領域303cの幅は「R+R」である。
【0037】
なお、透過領域301a、302a、302c、303a、303cは、例えば、透明または半透明の樹脂材料で形成されたものである。また、図柄領域301b、302b、303bは、例えば、透明または半透明の樹脂材料で形成されたものである。図柄領域301b、302b、303bの表面(液晶表示画面5aに対向する面)には、全周にわたって後述する21個の図柄(図4参照)が等間隔で配置されている。また、3つの円盤301〜303は同一材料で一体形成しても良い。あるいは異なる材料で形成しても良い。
【0038】
そして、図柄領域の外径は、第3円盤303の図柄領域303b、第2円盤302の図柄領域302b、第1円盤301の図柄領域301bの順に大きくなっている。また、3つの図柄領域301b、302b、303bの幅は同一(R=R=R)となっている。第1円盤301の図柄領域301bと液晶表示画面5aの間には、同一幅の第2円盤302の透過領域302c、第3円盤303の透過領域303cおよび支持部材307が介在し、第2円盤302の図柄領域302bと液晶表示画面5aの間には、同一幅の第3円盤303の透過領域303cおよび支持部材307が介在しているため、液晶表示画面5a上の表示窓4には、支持部材307および第3円盤303の透過領域303cを介して第2円盤302の図柄領域302bおよび第1円盤301の図柄領域301bが透過表示されるとともに、支持部材307を介して第3円盤303の図柄領域303bが透過表示されることになる。
【0039】
また、3つの円盤301〜303の回転位置(図柄位置)を検出するため、支持部材304の後側(奥側)には、発光素子(例えば、発光ダイオード)を備えた1つの発光部50aと、発光部50aからの光線を平行光束として支持部材304の前側(手前側)に照射(投光)するためのコリメートレンズ60と、が設けられている。発光部50aとコリメートレンズ60は筐体フレームに直接取付けられるか、あるいは筐体フレームに設けられた支持部材(図示せず)に取付けられるかしている。一方、支持部材307の後面(背面)には、コリメートレンズ60を介して照射された平行光束を受光する受光素子を備えた3つの受光部50b、50c、50dが設けられている。前述の発光部50a、コリメートレンズ60および受光部50b、50c、50dが透過型のフォトセンサを構成している。
【0040】
そして、受光部50b、50c、50dは、3つの支持部材304〜306および3つの円盤301〜303の透過領域301a、302a、303aを透過した平行光束を受光するとともに、円盤301〜303の回転にしたがって、透過領域301a、302a、303aに設けられたスタートインデックス50e、50f、50g(図3参照)の通過を検出し、光電信号(パルス信号)を発生するようになっている。このパルス信号を基準として、ステッピングモータ491〜493の駆動パルス数を計数することにより、計数結果に基づいてスタートインデックス50e、50f、50gからの変位を検出することができる。
【0041】
なお、パルス信号は、スタートインデックス50e、50f、50gの前側エッジ(円盤の回転方向の先端側)が発光部50aからの光(平行光束)にさしかかって遮った瞬間に立ち上がり(オン)、後端エッジが発光部50aの通過で再び光が透過した瞬間に立ち下がる(オフ)ようになっている。
【0042】
図3は、本発明の実施の一形態としての液晶表示画面5aに表示された表示窓4を示す図である。
【0043】
図3に示すように、液晶表示画面5aにおいて、表示窓4に相当する領域のみ光を透過させることにより、円盤301〜303の図柄領域301b、302b、303bの一部を透視可能としている。表示窓4は、図柄領域301b、302b、303bに配された図柄の3コマ分が透過表示されるよう、略扇形としている。また、表示窓4には、賭け数に応じて前述の有効ライン8a〜8eが表示されるようになっている。有効ラインのうち、水平方向にセンターライン8cが表示され、斜め方向にはトップライン8b、ボトムライン8d、クロスダウンライン8a、クロスアップライン8eが表示される。さらに、図柄領域303bに対して径方向の内側には、透過領域301a(図2の301aに含まれる)、302a(図2の302aに含まれる)、303a(図2の303aに含まれる)が順に形成され、透過領域301a、302a、303aには、所定の図柄の区画を標示する標示情報としてのスタートインデックス50e、50f、50gが例えば径方向に延びる黒色のライン状に印刷されている。
【0044】
本実施の形態では、環形の図柄領域301b、302b、303bの左側の一部が表示窓4と重なるよう、表示窓4を透過表示するとともに有効ライン8a〜8eを表示している。また、表示窓4に表示される図柄の上下方向が揃うよう、図柄領域301b、302b、303bの図柄を配列している。表示窓4においては、3つの円盤301〜303の回転に伴い、3つの図柄列が略上下方向に変動するため、3つのリールの図柄列を変動させるパチスロ機に慣れた遊技者も違和感なく遊技を行うことができる。さらに、3つの図柄領域の内側にそれぞれ径の異なる透過領域301a、302a、303aを設け、3つのスタートインデックス50e、50f、50gを設けているので、図柄の変動表示を妨げることなく、スタートインデックス50e、50f、50gを検出し、スタートインデックス50e、50f、50gの検出に基づいて図柄位置を決定することができる。また、スタートインデックス50e、50f、50gを設けるために円盤301〜303の外径を拡げる必要はないので、円盤の大型化(拡径)を抑制することになる。
【0045】
図4は、本発明の実施の一形態としての3つの円盤301〜303の図柄領域301b、302b、303bを示す図である。図5は、本発明の実施の一形態としての第3円盤303を示す図である。図6は、本発明の実施の一形態としての第2円盤302を示す図である。図7は、本発明の実施の一形態としての第1円盤301を示す図である。
【0046】
本実施の形態では、前述のように操作方向(図2参照)の手前から第3円盤303、第2円盤302、第1円盤301の順に3つの円盤が重なり、図柄領域303b、図柄領域302b、図柄領域301bの順に外径が大きくなるため、図4に示すように、3つの図柄領域301b、302b、303bが同心のリングとして円盤の中心(回転軸491a、492a、493aに相当する)から径方向に拡がることになる。なお、3つの図柄領域301b、302b、303bの図柄同士が重なることはない。また、3つの透過領域301a、302a、303aに設けられたスタートインデックス50e、50f、50gが重なることはない。
【0047】
また、図5、図6、図7に示すように、第1円盤301の図柄領域301b、第2円盤302の図柄領域302b、第3円盤303の図柄領域303bには、全周にわたって複数種類の図柄が21個配列された図柄列が形成されている。各図柄には"00"〜"20"のコードナンバーが付され、後で説明するROM32(図17参照)に格納(記憶)されている。
【0048】
3つの図柄領域301b、302b、303bのそれぞれには、"赤7"、"BAR"、"リプレイ"、"チェリー"、"プラム"、"ベル"および"スイカ"の図柄で構成される図柄列が表わされている。3つの円盤301〜303は、図柄領域301b、302b、303bが図中、矢印方向に移動するように回転駆動される。
【0049】
前記図柄列は、例えば印刷加工によって図柄領域301b、302b、303bに形成されている。ここで、図柄領域301b、302b、303bは円盤301〜303の回転軸に対して垂直に配されているため、印刷加工された前記図柄列が遠心力によって剥離することを回避し、パチスロ機1の耐久性を向上させることになる。なお、通常の円筒状のリール機構を用いた場合には、図柄列が印刷された短冊状のシート部材をリールの外周に装着する(例えば、貼着する)ことになるため、リールの回転による遠心力によって前記シート部材の端部(継ぎ目部分)がリールから剥離することがあり得る。
【0050】
図8は、本発明の実施の一形態としての図柄組合せテーブルを示す図である。
【0051】
パチスロ機1においては、遊技者によりスタートレバー6が操作されると、内部抽籤を行い、内部当籤役(例えば、「ベルの小役」、「リプレイ」、「BB1」等)を決定する。そして、遊技者の停止操作により、3つの円盤301〜303を停止させ、遊技者が指定した有効ライン8上に、前記内部当籤役に対応する図柄組合せが停止表示されれば、表示役の成立となる。
【0052】
ここで、表示役のうち、特に、内部当籤役に対応する図柄組合せが有効ライン上に停止表示されたとき払出しのあるものを「入賞役」とする。内部当籤役に対応する図柄組合せが有効ライン上に停止表示されたとき払出しのないものは、「当籤役の成立」とする。
【0053】
図8に示すように、有効ラインに沿って図柄の組合せ"チェリー−ANY−ANY"(ANYはどの図柄でも良い)が並ぶことにより、「チェリーの小役」に入賞し、メダル投入枚数が"1"または"2"の場合には、15枚のメダルが払出され、メダル投入枚数が"3"の場合には、4枚のメダルが払出される。なお、投入枚数が3枚である、すなわち、有効ラインが5本設定されている場合に、赤チェリーが表示窓4に表示された図柄領域301bの3コマのうち上段または下段に表示されると、2つの有効ライン上で成立することとなるので、8枚(4枚×2)のメダルの払出しが行われる。
【0054】
また、有効ラインに沿って図柄の組合せ"ベル−ベル−ベル"が並ぶことにより、「ベルの小役」に入賞し、メダル投入枚数に関わりなく、15枚のメダルが払出される。
【0055】
また、有効ラインに沿って図柄の組合せ"スイカ−スイカ−スイカ"が並ぶことにより、「スイカの小役」に入賞し、メダル投入枚数に関わりなく、8枚のメダルが払出される。
【0056】
また、有効ラインに沿って図柄の組合せ"プラム−プラム−プラム"が並ぶことにより、「プラムの小役」に入賞し、メダル投入枚数に関わりなく、4枚のメダルが払出される。
【0057】
前記「チェリーの小役」、「ベルの小役」、「スイカの小役」、「プラムの小役」を「小役」と総称する場合もある。
【0058】
また、有効ラインに沿って図柄の組合せ"リプレイ−リプレイ−リプレイ"が並ぶことにより、「リプレイ」が成立する。「リプレイ」が成立すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者は、メダルを消費することなく次のゲームを行うことができる。すなわち、「リプレイ」は、成立することにより遊技価値の投入をすることによらずに遊技を行うことができる表示役である。
【0059】
また、有効ラインに沿って図柄の組合せ"赤7−赤7−赤7"が並ぶことにより、「BB1」が成立して、メダルは払出されないが、次のゲームの遊技状態が「RB遊技状態」(より具体的には、BB1作動中フラグが"オン"となり、RB作動時処理によりRB遊技状態)となる。遊技状態については、後述する。
【0060】
また、有効ラインに沿って図柄の組合せ"BAR−BAR−BAR"が並ぶことにより、「BB2」が成立して、メダルは払出されないが、次のゲームの遊技状態が「RB遊技状態」(より具体的には、BB2作動中フラグが"オン"となり、RB作動時処理によりRB遊技状態)となる。
【0061】
また、前記「チェリーの小役」、「ベルの小役」、「スイカの小役」、「プラムの小役」、「リプレイ」、「BB1」および「BB2」に係る図柄の組合せ以外の図柄の組合せが表示されると、「ハズレ」が成立する。
【0062】
図9は、本発明の実施の一形態としてのボーナス作動時テーブルを示す図である。ボーナス作動時テーブルには、ボーナスが成立したときに設定する各種情報設定値が記載されている。
【0063】
図9に示すように、表示役「BB1」が成立し、BB作動時処理が発動されたときには、作動中フラグとして"BB1作動中フラグ"をたて、ボーナス終了枚数カウンタに"465"を設定する。
【0064】
また、表示役「BB2」が成立し、BB作動時処理が発動されたときには、作動中フラグとして"BB2作動中フラグ"をたて、ボーナス終了枚数カウンタに"350"を設定する。
【0065】
さらに、ボーナス作動監視処理により、RB作動時処理が発動されたときには、作動中フラグとして"RB作動中フラグ"をたて、遊技可能回数カウンタに"12"を、入賞可能回数カウンタに"8"を設定する。
【0066】
ここで、遊技状態について説明する。遊技状態とは、そのゲームあるいは何回かのゲームの間の遊技状態を示すもので、基本となる「一般遊技状態」と、遊技者に有利な「RB遊技状態」とがある。
【0067】
「RB遊技状態」とは、内部抽籤の際にメダルを獲得できる当籤役に当籤しやすい内部抽籤テーブルが選択される遊技状態であり、遊技者にとって有利な遊技状態となっている。「内部抽籤テーブル」については、後述する。
【0068】
また、「RB遊技状態」は終了条件が規定されている。本実施の形態においては、1回の「RB遊技状態」において可能な最大のゲーム数(これを「RB遊技可能回数」という)は、12回である。また、この「RB遊技状態」において、メダルの払出しが行われる入賞役を成立させることができる回数(これを「RB入賞可能回数」という)は、8回までである。すなわち、この「RB遊技状態」は、ゲーム数が12回に達するか、または入賞役の成立回数が8回に達した場合に終了する。
【0069】
さらに、「RB遊技状態」は、ボーナス中(具体的には、BB作動中フラグが"オン"の状態のとき)に発生する遊技状態であるが、ボーナスの終了条件も規定されている。本実施の形態においては、ボーナスを終了させる払出枚数が、「BB1」により作動された場合には"465"枚、「BB2」により作動された場合には"350"枚と規定されている。すなわち、ボーナス(BB作動中フラグが"オン"の状態)は、払出枚数が"465"枚、あるいは、"350"枚に達した場合に終了する。
【0070】
また、前述のように「一般遊技状態」とは、遊技者に有利な特典がない基本的な遊技状態である。
【0071】
さらに、「一般遊技状態」において、「BB1」(ボーナスの作動に係る内部当籤役)に内部当籤したが、設定された有効ライン上に「BB1」の図柄組合せが表示させられなかった場合、内部当籤した「BB1」を次回以降のゲームに持ち越す。「BB1」に内部当籤すると、「BB1」の図柄の組合せが、設定された有効ライン上に表示されるまでの間、「BB1」を「持越役」として記憶する。「BB1」が「持越役」として記憶されている間、「持越状態」が継続する。
【0072】
同様に、「一般遊技状態」において、「BB2」(ボーナスの作動に係る内部当籤役)に内部当籤したが、設定された有効ライン上に「BB2」の図柄組合せが表示させられなかった場合も、内部当籤した「BB2」を次回以降のゲームに持ち越し、「BB2」の図柄の組合せが、設定された有効ライン上に表示されるまでの間、「BB2」を「持越役」として記憶する。「BB2」が「持越役」として記憶されている間も、「持越状態」が継続する。
【0073】
ここで、BB作動中フラグが"オン"に更新されてから"オフ"に更新されるまでのBB作動中フラグとRB作動中フラグとの関係について説明する。BBが成立した場合に、BB作動中フラグが"オン"に更新される。このBB作動中フラグが"オン"に更新されたことを契機にRB作動中フラグが"オン"に更新される。そして、遊技可能回数が0になるか、または入賞可能回数が0になると、RB作動中フラグが"オフ"に更新される。BB作動中フラグが"オフ"に更新されるまでRB遊技状態となる。
【0074】
BB作動中フラグが"オフ"に更新される条件を充足した場合に、BB作動中フラグが"オフ"に更新されるが、このBB作動中フラグが"オフ"に更新されたことを契機にRB作動中フラグが"オフ"に更新される。したがって、BB作動中フラグが"オン"であるときは、RB作動中フラグが"オン"に更新される。すなわち、BB成立後は、BB作動中フラグがオフに更新されるまでRB遊技状態となる。
【0075】
また、「BB1」および「BB2」が「持越役」として持ち越されている状態を、BB内部当籤状態(BB持越状態)ともいう。
【0076】
図10は、本発明の実施の一形態としての内部抽籤テーブル決定テーブルを示す図である。内部抽籤テーブル決定テーブルは、内部抽籤処理において、遊技状態に基づいて内部抽籤テーブルの種別と抽籤回数を決定するために用いられる。
【0077】
すなわち、内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態に応じて選択する内部抽籤テーブルと、その内部抽籤テーブルを用いて何回まで抽籤を行うかを示す抽籤回数と、が規定されたものである。ここで、抽籤回数とは、内部抽籤処理に先立って取得された乱数値と、当籤番号ごとに設定された上限値および下限値を用いて行われる抽籤処理の回数を示している。内部当籤役は、この内部抽籤処理により求められる当籤番号にしたがって決定されることになる。
【0078】
図10に示すように、一般遊技状態では、内部抽籤テーブルとして一般遊技状態用内部抽籤テーブルが決定されるとともに、抽籤回数として"7"が決定される。RB遊技状態では、内部抽籤テーブルとしてRB遊技状態用内部抽籤テーブルが決定されるとともに、抽籤回数として"4"が決定される。
【0079】
次に、内部抽籤テーブルについて説明する。図11は、本発明の実施の一形態としての一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示す図である。図12は、本発明の実施の一形態としてのRB遊技状態用内部抽籤テーブルを示す図である。双方の内部抽籤テーブルは、内部抽籤処理において、当籤番号と投入枚数に基づいて抽籤値を取得するために用いられる。
【0080】
図11、図12に示すように、内部抽籤テーブルには、当籤番号と、この当籤番号ごとに投入枚数にしたがった抽籤値となる乱数値の下限値と上限値が示されている。各抽籤値の幅を"65536"で除したものが、該当する内部当籤役の当籤確率となる。いずれの当籤番号の乱数値幅にも該当しない範囲は、"ハズレ"となる。また、本実施の形態では、「一般遊技状態用内部抽籤テーブル」、「RB遊技状態用内部抽籤テーブル」の2つの内部抽籤テーブルを用いる。
【0081】
図11の一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、前述のように一般遊技状態で用いられる。また、ここでは、投入枚数ごとに当籤番号と、抽籤値の下限値と上限値と、が対応付けられている。この一般遊技状態用内部抽籤テーブルに基づいて、当籤番号として"1"〜"7"のいずれかに決定される可能性があり、いずれの抽籤値の下限値と上限値との範囲内にもないときには、当籤番号は"0"となる。
【0082】
図12のRB遊技状態用内部抽籤テーブルは、前述のようにRB遊技状態で用いられる。このRB遊技状態用内部抽籤テーブルに基づいて、当籤番号として"1"〜"4"のいずれかに決定される可能性があり、いずれの抽籤値の下限値と上限値との範囲内にもないときには、当籤番号は"0"となる。
【0083】
ここで、内部抽籤テーブルは、複数段階(例えば、6段階)設けられた設定値(設定)ごとに設けられるが、設定値ごとの内部抽籤テーブルは省略する。設定値は、基本的に遊技店側が設定(選択)する値であり、設定値に応じて遊技における遊技者の有利さの度合い(例えば、出玉率、役の内部当籤確率など)が異なるようになっている。実際には、設定値として"1"〜"6"を設けるようにしている。そして、「RB」などの役に内部当籤する確率が、設定値の間で異なるようにしている。また、全ての設定値ごとに遊技状態に応じた内部抽籤テーブルを用意するのではなく、設定値間で同一の内部抽籤テーブルを共用しても良い。このとき、同一の遊技状態で共用しても良いし、異なる遊技状態で共用することもできる。このような内部抽籤テーブルの設定は、前述の内部抽籤テーブル決定テーブルにより、容易に行うことができる。
【0084】
図13は、本発明の実施の一形態としての内部当籤役決定テーブルを示す図である。内部当籤役決定テーブルは、前述の内部抽籤処理により求められた当籤番号にしたがって内部当籤役を決定するものである。ここで、内部当籤役は、8ビットのビット列で表される。
【0085】
図13に示すように、当籤番号が"0"のときには、内部当籤役として"00000000"が決定され、これは"ハズレ"のことである。当籤番号が"1"のときには、内部当籤役として"00000001"が決定され、これは"チェリー"のことである。当籤番号が"2"のときには、内部当籤役として"00000010"が決定され、これは"ベル"のことである。
【0086】
当籤番号が"3"のときには、内部当籤役として"00000100"が決定され、これは"スイカ"のことである。当籤番号が"4"のときには、内部当籤役として"00001000"が決定され、これは"プラム"のことである。当籤番号が"5"のときには、内部当籤役として"00010000"が決定され、これは"リプレイ"のことである。
【0087】
当籤番号が"6"のときには、内部当籤役として"00100000"が決定され、これは"BB1"のことである。当籤番号が"7"のときには、内部当籤役として"01000000"が決定され、これは"BB2"のことである。
【0088】
図14は、本発明の実施の一形態としてのボーナスチェックデータを示す図である。図14に示すように、ボーナスチェックデータは、8ビットで"01100000"となっている。
【0089】
ボーナスチェックデータは、内部抽籤処理において、内部当籤役との論理演算(論理積演算)に用いられ、内部当籤役からボーナスデータのみを抽出させるものである。具体的には、ボーナスチェックデータ"01100000"と内部当籤役との論理積演算により、内部当籤役が"00100000"および"01000000"のとき、ビット5、ビット6の"1"が有効となるので、内部当籤役が「BB1」および「BB2」のときのみボーナスデータとして抽出される。
【0090】
図15は、本発明の実施の一形態としての内部当籤役(または表示役)の格納領域を示す図である。この格納領域は、RAM33の所定の記憶領域に割り当てられている。ここでは、格納された各ビットデータの種別(ビット0〜ビット6)と当該ビットデータとして設定される値(0または1)とが対応付けられている。ここで、ビット7は、未使用の格納領域である。
【0091】
また、内部当籤役格納領域は、内部抽籤処理において、内部当籤役と持越役格納領域の格納データの論理和が格納されるものである。
【0092】
図16は、本発明の実施の一形態としての持越役格納領域を示す図である。この持越役格納領域も、RAM33の所定の記憶領域に割り当てられている。ここで、ビット0〜ビット4、およびビット7は、未使用の格納領域である。
【0093】
また、持越役格納領域は、同じく内部抽籤処理において、内部当籤役とボーナスチェックデータの論理積と、持越役格納領域のデータとの論理和が格納されるものである。
【0094】
次に、本発明の実施の一形態としてのパチスロ機1の回路構成を説明する。
【0095】
図17は、パチスロ機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御信号(コマンド)に基づいて液晶表示装置5およびスピーカ21L、21R等を制御する副制御回路72と、を含む電気回路の構成を示すブロック図である。
【0096】
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、あらかじめ設定されたプログラムにしたがって制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるROM32およびRAM33を備えている。
【0097】
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34および分周器35と、抽出(サンプリング)される乱数を発生する乱数発生器36およびサンプリング回路37とが接続されている。
【0098】
なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、すなわち、CPU31の動作プログラム上で、乱数サンプリングを実行するように構成しても良い。その場合、乱数発生器36およびサンプリング回路37は省略可能であり、あるいは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
【0099】
マイクロコンピュータ30のROM32には、CPU31の処理に係るプログラム、スタートレバー6を操作(スタート操作)するごとに行われる乱数サンプリングの判定に用いられる「内部抽籤テーブル」、ボーナスが成立したときに設定する各種情報設定値が規定された「ボーナス作動時テーブル」、停止ボタンの操作に応じて円盤の停止態様を決定するための「停止制御テーブル(図示せず)」、副制御回路72に送信するための各種制御指令(コマンド、信号)などが記憶されている。
【0100】
RAM33には、種々の情報が格納される。例えば、抽出した乱数値、各種フラグ(例えば、BB作動中フラグ、RB作動中フラグ)、メダルのクレジット枚数、遊技状態の情報などが格納される。
【0101】
また、副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報などを入力することはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。
【0102】
マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、メダルを収納しホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払出すホッパー(払出しのための駆動部を含む)40、円盤301〜303を回転駆動するメインステッピングモータ491、492、493などがある。
【0103】
さらに、メインステッピングモータ491、492、493を駆動制御するモータ駆動回路39およびホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41がCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU31から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。なお、モータ駆動回路39は、メインステッピングモータ491、492、493を任意の速度で回転させる。
【0104】
また、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14、投入メダルセンサ22S、円盤停止信号回路46、円盤位置検出回路50、払出完了信号回路51があり、これらもCPU31に接続されている。
【0105】
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出してスタートスイッチ信号を発生する。投入メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。
【0106】
CPU31は、投入メダルセンサ22Sがメダル投入口22に投入されたメダルを検出すると、このメダルをカウントしてRAM33に最大50枚のメダルをクレジットするようになっており、CPU31は、RAM33にクレジットされたメダルを1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13の操作に応じた枚数だけ減算し、有効ライン8a〜8eを設定し、BETランプ9a、9b、9cを点灯させるようになっている。
【0107】
円盤停止信号回路46は、各停止ボタン7L、7C、7Rの操作に応じて停止信号を発生する。円盤位置検出回路50は、円盤回転センサの受光部(図2の50b、50c、50dに相当する)からのパルス信号を受けて各円盤上の図柄の位置を検出するための信号をCPU31に供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
【0108】
乱数発生器36は、一定の数値範囲(0〜65535)に属する乱数値を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数値をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数値およびROM32内に格納されている内部抽籤テーブルに基づいて、内部当籤役が決定される。
【0109】
円盤301〜303の回転が開始された後、メインステッピングモータ491、492、493の各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM33の所定エリアに書き込まれる。円盤301〜303の機構部からは一回転ごとにスタートインデックスの検出に基づいてリセットパルスが得られ、これらのパルスは円盤位置検出回路50を介してCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM33で計数されている駆動パルスの計数値が"0"にクリアされる。スタートインデックスの検出により、RAM33内には、各円盤について一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【0110】
円盤301〜303の回転位置と円盤の環状の図柄領域(図2参照)に描かれた図柄とを対応付けるために、図柄テーブル(図示せず)がROM32内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各円盤の一定の回転ピッチごとに順次付与されるコードナンバー(図柄位置に相当する)と、それぞれのコードナンバーごとに対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応付けられている。
【0111】
さらに、ROM32内には、図柄組合せテーブル(図8参照)が格納されている。この図柄組合せテーブルでは、表示役となる図柄の組合せと、表示役のメダル払出枚数と、その表示役を表わす表示役判定コードとが対応付けられている。前記図柄組合せテーブルは、第1円盤301、第2円盤302、第3円盤303の停止制御時、および全円盤301〜303の停止後の表示役確認を行う場合に参照される。
【0112】
前記乱数サンプリングに基づく抽籤処理(内部抽籤処理)に基づいて、CPU31は、遊技者が停止ボタン7L、7C、7Rを操作したタイミングで円盤停止信号回路46から送られる円盤停止信号、および選択された「停止制御テーブル」に基づいて、円盤301〜303を停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。
【0113】
内部当籤後、入賞を示す停止態様となれば、CPU31は、C/Pスイッチ14により設定されたモードに応じて、RAM33にセットされたクレジットカウンタの更新、または、払出指令信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定枚数のメダルの払出しを行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がCPU31に入力される。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、「メダル払出処理」を終了する。
【0114】
図18は、本発明の実施の一形態としての副制御回路72の構成を示すブロック図である。
【0115】
図18に示すように、副制御回路72は、主制御回路71からの制御信号に基づいて液晶表示装置5の表示制御、ランプ類(BETランプ9a、9b、9c、WINランプ17)やLED類(払出表示部18、クレジット表示部19、ボーナス遊技情報表示部20)の点灯制御およびスピーカ21L、21Rからの音の出力制御を行う。
【0116】
この副制御回路72は、主制御回路71を構成する回路基板とは別の回路基板上から構成されており、音・ランプ制御回路73と、画像制御回路80とを備えている。
【0117】
画像制御回路80は、主制御回路71とシリアルポート77の間で信号の遣り取りを行うシリアルポート81と、画像制御CPU82と、画像制御ワークRAM83と、画像制御プログラムROM84と、カレンダIC85と、画像ROM86と、ビデオRAM87と、画像制御IC88と、制御RAM89とを備えている。
【0118】
また、画像制御回路80は、主制御回路71と同様に、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器およびサンプリング回路を備えており、画像制御CPU82に接続されている(図示せず)。これらにより乱数サンプリングを実行するように構成されている。
【0119】
乱数サンプリングは、乱数範囲「0〜127」、「0〜255」などに属する乱数値を発生し、1個の乱数値をサンプリングすることにより行われる。また、乱数サンプリングは、画像制御CPU82でも、行うことができる。
【0120】
画像制御CPU82は、画像制御回路80の全体を制御するコンピュータからなり、主制御回路71から送信されたコマンドに基づいて、画像制御プログラムROM84内に記憶された制御プログラムにしたがって、演出データ(画像情報、発光パターン情報、音情報を含む)の決定および出力など、各種の処理を行う。
【0121】
画像制御ワークRAM83は、画像制御プログラムROM84に記憶された画像制御プログラムを画像制御CPU82で実行するときの一時記憶手段として構成される。
【0122】
画像制御プログラムROM84は、液晶表示装置5での表示に関する画像制御プログラムや各種選択テーブルが記憶されている(図示せず)。また、画像制御プログラムROM84には、演出識別子決定テーブル、演出データ決定テーブルも記憶されている(図示せず)。
【0123】
カレンダIC85には、時刻情報が記憶されている。
【0124】
このカレンダIC85と画像制御ワークRAM83は、電源が"オフ"されたときもデータを保持するためのバックアップ対象となっている。つまり、画像制御CPU82に供給される電源が遮断された場合であっても、電源が供給され続け、記憶された情報等の消去が防止される。
【0125】
画像ROM86は、演出表示等に使用する画像を形成するための画像データ、ドットデータ等を記憶するようになっている。例えば、人物や動物などのキャラクタ、記号、文字、図形などのスプライト画像データ、背景データなどを記憶する。スプライト画像データは、背景画像(バックグランド面)上に重ねて表示させる画像である。
【0126】
また、画像ROM86には、パチスロ機1が所定時間使用されないときに表示するデモ映像も記憶されている。
【0127】
ビデオRAM87は、画像制御IC88で画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
【0128】
画像制御IC88は、画像制御CPU82で決定された演出内容に応じた画像を形成し、液晶表示装置5に出力するようになっており、制御RAM89は、画像制御IC88に含まれ、画像制御IC88が画像を形成するときの各種制御パラメータが記憶される。
【0129】
また、画像制御回路80では、画像制御CPU82が、音・ランプの演出の制御も行うこととなっている。画像制御CPU82は、決定した演出データに基づいて、音・ランプの種類および出力タイミングを決定する。そして、画像制御CPU82は、所定のタイミングごとに、音・ランプ制御回路73にシリアルポート81を介してコマンドを送信する。音・ランプ制御回路73では、主に、画像制御回路80から送信されたコマンドに応じて、音・ランプの出力のみを行うこととなる(後述する音量調整制御を除く)。
【0130】
音・ランプ制御回路73は、画像制御回路80のシリアルポート81に接続されたシリアルポート77と、音・ランプ制御CPU74と、プログラムROM75と、ワークRAM76と、音源IC78と、パワーアンプ79と、音源ROM91とを備えている。
【0131】
音・ランプ制御CPU74は、シリアルポート81、77を介して主制御回路71および画像制御CPU82から送信される制御信号にしたがって音・ランプの出力制御を行うものである。また、音・ランプ制御CPU74には、払出表示部18、クレジット表示部19、ボーナス遊技情報表示部20およびBETランプ9a、9b、9c、WINランプ17が接続されている。音・ランプ制御CPU74は、画像制御回路80から所定のタイミングで送信されるコマンドに応じて、前記アクチュエータにそれぞれ出力信号を送信する。これにより、それぞれのアクチュエータがコマンドに応じた所定の態様で発光することとなる。
【0132】
プログラムROM75は、音・ランプ制御CPU74が実行する制御プログラム等を記憶するものである。ワークRAM76は、音・ランプ制御CPU74が前述した制御プログラムを実行するときの一時記憶手段である。
【0133】
音源ROM91は、音源を生成するための音源データ等を記憶するものである。音源IC78は、画像制御回路80から送信されたコマンドに基づいて、音源ROM91に記憶された音源等を利用して、音源を生成し、パワーアンプ79に出力するものである。パワーアンプ79は、増幅器であり、スピーカ21L、21Rが接続されている。パワーアンプ79は、音源IC78から出力された音源を増幅し、増幅した音源をスピーカ21L、21Rから出力させるものである。
【0134】
また、音・ランプ制御CPU74には、音量調節部92が接続されている。音量調節部92は、遊技場の店員等により操作可能となっており、スピーカ21L、21Rから出力される音量の調節が行われる。音・ランプ制御CPU74は、音量調節部92から送信される入力信号に基づいて、スピーカ21L、21Rから出力される音を入力された音量に調節する制御(音量調整制御)を行う。
【0135】
以上のように構成されたパチスロ機1について、図19〜図24を用いてその動作を説明する。
【0136】
図19、図20は、本発明の実施の一形態としてのパチスロ機1の主制御回路71による制御処理を示すメインフローチャートである。メインフローチャートは、ROM32に記憶された制御プログラムにより実行される処理手順を示すものであり、CPU31によって実施される。
【0137】
初めに、CPU31は、遊技開始時の初期化処理を行う(ステップS1)。具体的には、RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化などを行う。
【0138】
次いで、1ゲーム終了時用初期化処理、すなわち、ゲーム終了時のRAM33の所定の記憶領域の情報を消去する(ステップS2)。具体的には、前回のゲームに使用されたRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去、RAM33の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定などを行う。
【0139】
次に、CPU31は、ボーナス作動監視処理を行う(ステップS3)。ここでは、BB作動中であるときに、RBも作動中となるようにする。
【0140】
次に、メダル受付・スタートチェック処理を行う(ステップS4)。具体的には、リプレイ作動中フラグに基づく前回のゲームでリプレイが成立したか否かの判別情報、メダル投入口22へのメダル投入に基づく投入メダルセンサ22Sからの入力、および、BETスイッチ11、12、13からの入力、に応じて、RAM33にセットされた投入枚数カウンタを更新する。ここで、リプレイ作動中フラグは、リプレイの成立の有無を識別する情報であり、投入枚数カウンタは、次のゲームにおける投入枚数を特定する情報である。
【0141】
また、投入枚数カウンタの値に応じて有効ラインの設定を行う。例えば、投入枚数カウンタが"3"であれば、全ての有効ライン上に表示された図柄の組合せに基づいて後述の表示役を決定する。さらに、メダルが投入されていること(例えば、投入枚数カウンタが"1"以上であること、または、投入枚数カウンタが最大値"3"であること)を条件として、スタートレバー6の操作に基づくスタートスイッチ6Sからの入力の有無をチェックする。
【0142】
続いて、CPU31は、内部抽籤用の乱数値抽出処理を行う(ステップS5)。この乱数値抽出処理では、サンプリング回路37を介して乱数発生器36により発生されている「0〜65535」の範囲の乱数値から1つの乱数値を抽出し、抽出した乱数値をRAM33の乱数値記憶領域に記憶する。
【0143】
次いで、CPU31は、遊技状態監視処理を行う(ステップS6)。この遊技状態監視処理では、BB作動中フラグ、RB作動中フラグ、または持越役の情報に基づいて、今回のゲームにおける遊技状態を識別する情報をRAM33にセットする。
【0144】
次に、CPU31は、内部抽籤処理を行う(ステップS7)。
【0145】
この内部抽籤処理では、内部抽籤テーブル決定テーブルを参照し、前記遊技状態監視処理で取得した遊技状態に基づいて、抽籤回数と内部抽籤テーブルの種別を決定する。例えば、遊技状態が一般遊技状態である場合、抽籤回数として"7"を決定するとともに、内部抽籤テーブルとして一般遊技状態用内部抽籤テーブルを決定する。
【0146】
次いで、この一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照し、前記乱数値抽出処理で取得した乱数値(RAM33の乱数値記憶領域に記憶された乱数値)に基づいて、今回の内部当籤役を決定する。次いで、決定した内部当籤役がボーナスであれば、このボーナスを持越役としてRAM33の持越役格納領域にセットする。さらに、前記で決定した今回の内部当籤役と持越役との論理和を当籤役として決定する。
【0147】
例えば、内部当籤役として「ベルの小役」が決定され、持越役として「BB1」がセットされていれば、「ベルの小役」と「BB1」を当籤役として決定する。つまり、内部当籤役と持越役は、円盤停止時の図柄の表示態様の決定に関わる情報であり、これらを含めて「当籤役」という。
【0148】
次いで、CPU31は、副制御回路72に対して「スタートコマンド」を送信する(ステップS8)。「スタートコマンド」には、内部当籤役、遊技状態、使用された内部抽籤テーブルの情報などが含まれている。
【0149】
続いて、前回のゲームが開始してから所定時間(例えば"4.1秒")経過しているか否か判断し(ステップS9)、この判断結果が"YES"のときにはタイマのセット処理(ステップS11)に移り、"NO"のときには待ち時間消化処理(ステップS10)に移る。
【0150】
待ち時間消化処理(ステップS10)では、前回のゲームが開始してから所定時間経過するまでの間、以降の処理を行わずに、ゲーム開始待ち時間の消化(ウェイト)を行う。具体的には、前回のゲームが開始してから"4.1秒"経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行う。
【0151】
次に、ゲーム監視用タイマのセット処理(ステップS11)において、ゲーム監視用タイマをセットする。具体的には、1ゲーム間監視用タイマ、自動停止タイマをセットする。1ゲーム間監視用タイマは、前記ゲーム間の時間を確保するために、ゲームが開始してからの時間を測定するタイマであり、自動停止タイマは、遊技者の停止ボタン7L、7C、7Rの停止操作によらずに自動的に円盤301〜303を停止させるためのタイマである。
【0152】
続いて、CPU31は、モータ駆動回路39に対して、全円盤(円盤301〜303)の回転開始要求を行い(ステップS12)、モータ駆動回路39は、全円盤の回転処理を行う。
【0153】
次いで、円盤停止制御処理を行う(ステップS13)。具体的には、いずれかの停止ボタン7L、7C、7Rが操作された場合、停止テーブルに基づいて、停止操作された停止ボタン7L、7C、7Rに対応する円盤301〜303を停止させる。このとき、副制御回路72に対して、「円盤停止コマンド」を送信する。「円盤停止コマンド」には、停止円盤、停止位置の情報などが含まれている。
【0154】
全ての停止ボタン7L、7C、7Rが操作され、全ての円盤301〜303を停止させたら、図柄組合せテーブルに基づいて、表示役と払出枚数を決定する(ステップS14)。この処理では、表示窓4の図柄の停止態様に基づいて表示役(当籤が成立した役)を識別し、表示役フラグをセットする。具体的には、有効ラインに沿って並ぶ図柄のコードナンバーおよび図柄組合せテーブル、投入枚数に基づいて、表示役と払出枚数を識別する。
【0155】
次いで、副制御回路72に対して表示役コマンドを送信する(ステップS15)。「表示役コマンド」には、表示役を特定する表示役フラグの情報、払出枚数に関する情報などが含まれる。
【0156】
次に、メダル払出処理を行う(ステップS16)。このメダル払出処理では、クレジットモードであれば、払出枚数情報に基づいて、RAM33にセットされたクレジットカウンタを更新する。クレジット表示部19のクレジットカウンタの値は、このクレジットカウンタの更新に基づいて、表示させる。また、払出モードであれば、払出枚数情報に基づいて、ホッパー駆動回路41によりホッパー40を駆動制御してメダルの払出しを行う。また、CPU31は、表示役がリプレイであれば、リプレイ作動中フラグを"オン"にする。また、CPU31は、メダルの獲得枚数を更新する。この後、CPU31は、副制御回路72へ払出終了コマンドを送信する。この払出終了コマンドは、メダルの払出しが完了したことを示す情報を含む。
【0157】
次いで、CPU31は、前記払出枚数に基づいて、ボーナス終了枚数カウンタの値を更新する(ステップS17)。ここでは、ボーナス終了枚数カウンタの値が"1"以上であれば、メダルの払出枚数に応じて当該カウンタの値を減算する。
【0158】
次いで、CPU31は、RAM33の所定の記憶領域を参照して、BB作動中フラグおよびRB作動中フラグを確認して(ステップS18)、BB作動中フラグまたはRB作動中フラグが"オン"であれば、ボーナス終了チェック処理を行う(ステップS19)。
【0159】
BB作動中フラグおよびRB作動中フラグがともに"オフ"であるか(ステップS18で判定)、ボーナス終了チェック処理(ステップS19)が終了したら、ボーナス作動チェック処理を行う(ステップS20)。
【0160】
ボーナス作動チェック処理(ステップS20)が終了したら、1ゲーム終了用初期化処理(図19のステップS2)に戻る。
【0161】
図21は、主制御回路71のCPU31による定期割込処理を示すフローチャートである。この定期割込処理は、1.1173msごとに主制御回路71で定期的に行われる。
【0162】
初めに、CPU31は、デモ用タイマにセットされた値を"1"減算するためのタイマ更新処理を行う(ステップS201)。デモ用タイマは、遊技者による操作(BET操作など)が行われない状態(非遊技状態)が所定時間(例えば、約45秒)継続したことを計測するためのタイマである。例えば、メダル受付・スタートチェック処理の開始時に、デモ用タイマに「40000」をセットし、遊技者による操作(BET操作など)が行われない状態(非遊技状態)でデモ用タイマが「0」となったときに、CPU31は、BETランプ9a〜9cが点灯している場合には、BETランプ9a〜9cを消灯し、デモコマンドを副制御回路72に送信する。なお、デモコマンドを受信した副制御回路72は、いわゆるデモ画像を液晶表示画面5aに表示する。
【0163】
次いで、CPU31は、入力ポートチェック処理を行う(ステップS202)。この入力ポートチェック処理では、メダル投入口22からメダルが投入されたことにより投入メダルセンサ22Sによるメダル投入の検知、スタートレバー6の傾動操作によるスタートスイッチ6Sからの入力の有無等の入力操作を確認する。
【0164】
次いで、CPU31は、円盤回転駆動処理を行う(ステップS203)。具体的には、制御対象の円盤(第1円盤301、第2円盤302、第3円盤303のいずれか)を示す情報を円盤識別子(例えば、左"0"、中"1"、右"2"として識別する)として設定し、モータ駆動回路39に指令して当該円盤の駆動を制御する。
【0165】
次いで、CPU31は、ランプ類、LED類を駆動するランプ・7SEG駆動処理を行い(ステップS204)、定期割込処理を終了する。このランプ・7SEG駆動処理において、CPU31は、例えば貯留(クレジット)されているメダルの枚数、入賞時のメダルの払出枚数などをクレジット表示部19、払出表示部18に表示させるコマンドをRAM33の所定の記憶領域に書き込む。また、CPU31は、BETされているメダルの数に応じてBETランプ9a〜9cを点灯させるコマンド、キャビネット2の前面に設けられたWINランプ17などを点灯させるコマンドをRAM33の所定の記憶領域に書き込む。これらのコマンドは、副制御回路72に送信されることとなる。
【0166】
次に、副制御回路72において実施される処理について説明する。副制御回路72では、画像制御プログラムROM84に記憶された制御プログラムにしたがって、画像制御CPU82によって処理が行われる。画像制御CPU82は、電源が投入されると、リセット割込を発生させ、その割込の発生に基づいて、画像制御プログラムROM84に記憶されたリセット割込処理を順次行う。
【0167】
図22は、副制御回路72の画像制御CPU82において行われるリセット割込処理を示すフローチャートである。
【0168】
図22に示すように、副制御回路72において行われるリセット割込処理では、初めに、画像制御CPU82は、主制御回路71から入力されたコマンドを受信するためのコマンド受信処理を行う(ステップS301)。コマンド受信処理では、主制御回路71から受信したコマンドに応じて、各遊技情報を更新し、受信したコマンドに応じて、演出を決定する処理を行う。
例えば、主制御回路71からスタートコマンドを受信することを契機として、スタートコマンドの情報を取得し、ボーナスに当籤したか否か判別する。ここで、ボーナスに当籤したものと判別した場合には、演出識別子を決定するための乱数値を取得して演出識別子決定処理を行う。
【0169】
次いで、決定した演出にしたがって、ランプ(BETランプ9a〜9c、WINランプ17)類に制御信号を送信するランプ演出リクエスト処理、スピーカ21L、21R等に制御信号を送信するサウンド演出リクエスト処理、液晶表示装置5等に制御信号を送信する液晶演出リクエスト処理を行って、コマンド受信処理を終了する。
【0170】
次いで、画像制御CPU82は、画像制御IC88、音・ランプ制御回路73以外へのコマンドを出力するためのコマンド出力処理を行う(ステップS302)。
【0171】
次いで、画像制御CPU82は、画像描画処理を行い(ステップS303)、RESET割込処理を終了する。画像描画処理では、決定された演出データに基づいて画像表示する演出画像の描画を行う。なお、画像描画処理では、画像制御CPU82は、画像制御IC88の制御RAM89への画像データの書き込みおよびビデオRAM87に設けたフレームバッファヘの画像データの書き込みを行う。フレームバッファに書き込まれた画像データは、液晶表示装置5に転送され、当該画像データに対応する画像が液晶表示画面5aに(1/30s間)表示される。
【0172】
このような本発明の実施の一形態としてのパチスロ機1によれば、従来の3連のリールに代えて3つの円盤301〜303を設け、パネル表示部2aの前面に対して3つの円盤301〜303の盤面を平行とし、3つの回転軸491a、492a、493aの軸線を同一かつパネル表示部2aの前面に対して垂直とし、第1円盤の図柄領域301bと、第2円盤の図柄領域302bと、第3円盤の図柄領域303bと、の内外径を異ならせ、幅を同一とし、3つの図柄領域の周方向にわたって遊技用の複数の図柄を配したので、円盤の収容スペースに相当する筐体の前後方向の厚さを削減することができる。さらに、筐体の前後方向の厚さを削減することによって、例えば台座部10の上面に遊技に関する展示物、演出物あるいは遊技者の荷物を載置することができる。また、表示窓4を表示する液晶表示画面5aと遊技者との間隔を拡げることで、遊技時の目の疲れを軽減することが期待される。
【0173】
また、本実施の形態によれば、3つの円盤301〜303の回転位置(図柄位置)を検出するため、3つの円盤301〜303の透過領域301a、302a、303aに設けたスタートインデックス50e、50f、50gを検出するための透過型のフォトセンサを設け、この透過型のフォトセンサは、支持部材304の後側(奥側)に、1つの発光部50aと、発光部50aからの光線を平行光束として照射(投光)するためのコリメートレンズ60と、を配置し、支持部材307の後面(背面)に、前記平行光束を受光するとともにスタートインデックス50e、50g、50fを検出してパルス信号を出力する3つの受光部50b、50c、50dを配置した構成を有しているので、1つの発光部50aからの光で3つの円盤301〜303の図柄位置を検出することができる。よって、3つの円盤301〜303の回転位置(図柄位置)を検出する透過型のフォトセンサの構成を簡素化することができる。
【0174】
また、従来の遊技機のように3連のリールを用いた場合には、リールごとにスタート位置検出用の遮蔽片とフォトセンサとを取付けるためのスペースを要するが、本実施の形態によれば、1つの発光部50aとコリメートレンズ60を筐体フレームあるいは支持部材(図示せず)に取付け、3つの受光部50b、50c、50dを支持部材307に取付ける構成を有するため、筐体の前後方向の厚さを削減するのに好適である。
【0175】
なお、前述した実施形態では、第2円盤302と第3円盤303とに透過領域302cと透過領域303cとを設けた場合について説明したが、本発明はこのほかに、透過領域302cおよび透過領域303cを除去し、各円盤の外径が異なるように構成しても、筐体の前後方向の厚さの削減について同様の効果が得られるものである。前記構成は、請求項1の発明の実施の一形態に相当する。前記構成によれば、第1円盤の図柄領域301bと、第2円盤の図柄領域302bと、第3円盤の図柄領域303bと、に配された図柄は、液晶表示画面5aの表示窓4から直接透視されることになる。
【0176】
また、前述した実施形態では、図柄表示手段として液晶表示装置5を用いた場合について説明したが、本発明はこのほかに、非透過性材料(例えば、樹脂)からなり、表示窓4に相当する略扇形の開口部(例えば、3コマ分の表示窓)を有し、液晶表示装置5と第3円盤303との間で、3つの回転軸491a、492a、493aと軸線同一の回転軸を中心として回転する表示窓付き円盤などを用いても同様の効果が得られる場合がある。この場合、表示窓付き円盤は、メインステッピングモータ491〜493と同一仕様のステッピングモータで駆動されるようにしても良い。また、有効ラインは液晶表示画面5aに表示しても良い。
【0177】
また、前述した実施形態では、3つの円盤301〜303の盤面にスタートインデックス50e、50f、50gを設け、スタートインデックス50e、50f、50gを検出するために透過型のフォトセンサを用いた場合について説明したが、本発明はこのほかに、例えば、3つの円盤301〜303の周面にスタートインデックスを設け、スタートインデックスを検出するために反射型のフォトセンサを用いても良い(図23参照)。なお、円盤301〜303の配置、支持部材304〜306、ステッピングモータ等の構成については前述した実施形態を適用しても良い。
【0178】
図23に示すように、支持部材304〜306には、円盤301〜303の盤面に対して略垂直なアーム部が形成され、このアーム部において、3つの円盤301〜303の周面と対向する位置には、発光部(発光素子)と受光部(受光素子)を有する反射型のフォトセンサ50h、50i、50jが取付けられている。一方、3つの円盤301〜303の周面にはスタートインデックス50k、50l、50mが設けられている。スタートインデックス50k、50l、50mは周方向に延びるラインであって、所定の図柄の区画を標示する標示情報である。スタートインデックス50k、50l、50mは、例えば、短冊状の金属板を貼付したもの、あるいは光沢のあるインクで前記周面に印刷したものであっても良い。例えば、円盤301〜303を樹脂材料で形成し、スタートインデックス50k、50l、50mを前記樹脂材料と光の反射率が異なる金属製とすることにより、双方の反射率の差異に基づいてスタートインデックス50k、50l、50mの通過を検出することができる。スタートインデックス50k、50l、50mの通過の検出に基づいて図柄位置を決定することができる。
【0179】
なお、反射型のフォトセンサ50h、50i、50jからの光電信号(パルス信号)は、インデックスの前側エッジが発光部からの光にさしかかった瞬間に立ち上がり(オン)、後側エッジが発光部からの光を遮って、受光部に向けて反射される瞬間に立ち下がる(オフ)ようになっている。
【0180】
前述のように円盤301〜303の周面にスタートインデックス50k、50l、50mを設け、スタートインデックス50k、50l、50mを検出するために反射型のフォトセンサ50h、50i、50jを用いた構成とした場合、前述した実施形態(図2参照)と比べて発光部が1つから3つに増加するものの、支持部材307およびコリメートレンズ60が不要となるため、筐体の前後方向の厚さをさらに削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0181】
【図1】本発明の実施の一形態としての遊技機の斜視図である。
【図2】本発明の実施の一形態としての円盤の断面図である。
【図3】本発明の実施の一形態としての表示窓を示す図である。
【図4】本発明の実施の一形態としての円盤の図柄領域を示す図である。
【図5】本発明の実施の一形態としての第3円盤を示す図である。
【図6】本発明の実施の一形態としての第2円盤を示す図である。
【図7】本発明の実施の一形態としての第1円盤を示す図である。
【図8】本発明の実施の一形態としての図柄組合せテーブルを示す図である。
【図9】本発明の実施の一形態としてのボーナス作動時テーブルを示す図である。
【図10】本発明の実施の一形態としての内部抽籤テーブル決定テーブルを示す図である。
【図11】本発明の実施の一形態としての一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示す図である。
【図12】本発明の実施の一形態としてのRB遊技状態用内部抽籤テーブルを示す図である。
【図13】本発明の実施の一形態としての内部当籤役決定テーブルを示す図である。
【図14】本発明の実施の一形態としてのボーナスチェックデータを示す図である。
【図15】本発明の実施の一形態としての内部当籤役格納領域を示す図である。
【図16】本発明の実施の一形態としての持越役格納領域を示す図である。
【図17】本発明の実施の一形態としての主制御回路を含む電気回路のブロック図である。
【図18】本発明の実施の一形態としての副制御回路のブロック図である。
【図19】本発明の実施の一形態としての主制御回路による処理を示すフローチャートである。
【図20】図19に後続する主制御回路による処理を示すフローチャートである。
【図21】本発明の実施の一形態としての定期割込処理を示すフローチャートである。
【図22】本発明の実施の一形態としての副制御回路のリセット割込処理を示すフローチャートである。
【図23】本発明の他の実施の形態としての円盤の断面図である。
【符号の説明】
【0182】
1 パチスロ機
4 表示窓
6 スタートレバー
7L、7C、7R 停止ボタン
30 マイクロコンピュータ
31 CPU
32 ROM
33 RAM
50a 発光部
50b、50c、50d 受光部
50e、50f、50g スタートインデックス
60 コリメートレンズ
71 主制御回路
72 副制御回路
301、302、303 円盤(第1円盤、第2円盤、第3円盤)
491、492、493 メインステッピングモータ
491a、492a、493a 回転軸
301a、301a、301a、301a、301a、302a、302a、302a、302a、302c、303a、303a、303c、303c、 303c 透過領域
301b、302b、303b 図柄領域
304、305、306、307 支持部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技の開始操作の検出を行う開始操作検出手段と、
前記開始操作検出手段により行われる開始操作の検出に基づいて内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段と、
遊技用の複数の図柄が配された第1の環状図柄領域と前記図柄の区画を標示する第1の標示情報が記された透過性の第1の環状透過領域とを有する第1の円盤と、
前記第1の円盤と所定の距離をもって配設される円盤であって、遊技用の複数の図柄が配された第2の環状図柄領域と前記図柄の区画を標示する第2の標示情報が記された透過性の第2の環状透過領域とを有する第2の円盤と、
前記第2の円盤と所定の距離をもって配設される円盤であって、遊技用の複数の図柄が配された第3の環状図柄領域と前記図柄の区画を標示する第3の標示情報が記された透過性の第3の環状透過領域とを有する第3の円盤と、
前記第3の円盤と所定の距離をもって配設され、前記第1の環状図柄領域と前記第2の環状図柄領域と前記第3の環状図柄領域とに配された遊技用の複数の図柄の一部を表示面に変動表示する図柄表示手段と、
前記開始操作検出手段により行われる開始操作の検出に基づいて前記第1の円盤と前記第2の円盤と前記第3の円盤とにより列表示される遊技用の図柄の変動を行う図柄変動手段と、
前記第1の円盤と前記第2の円盤と前記第3の円盤とにより列表示される遊技用の図柄の変動の停止操作の検出を行う停止操作検出手段と、
前記停止操作検出手段により行われる停止操作の検出と前記内部当籤役決定手段により決定される内部当籤役とに基づいて、該当する円盤により列表示される遊技用の図柄の変動の停止制御を行う停止制御手段と、
光が前記第1の環状透過領域から前記第2の環状透過領域を介して前記第3の環状透過領域へ透過するよう投光する投光手段と、
前記投光手段の投光によって前記第1の環状透過領域と前記第2の環状透過領域と前記第3の環状透過領域とを透過した光を受光し、前記第1の環状図柄領域と前記第2の環状図柄領域と前記第3の環状図柄領域とに列表示される遊技用の図柄の変動に応じて、前記第1の標示情報と前記第2の標示情報と前記第3の標示情報との通過を検出する受光手段と、
前記受光手段の前記第1の標示情報と前記第2の標示情報と前記第3の標示情報との検出に基づいて、前記停止制御手段の停止制御の基準位置を決定する基準位置決定手段と、
を備え、
前記第1の円盤と前記第2の円盤と前記第3の円盤との中心は所定の回転軸の軸線上にあり、前記第1の円盤の盤面と前記第2の円盤の盤面とが対向し、前記第2の円盤の盤面と前記第3の円盤の盤面とが対向し、前記第3の円盤の盤面と前記図柄表示手段の表示面とが対向するよう重なって配置され、前記図柄表示手段の表示面における変動表示の際、前記第1の環状図柄領域と前記第2の環状図柄領域とが隣接し、前記第2の環状図柄領域と前記第3の環状図柄領域とが隣接し、前記第1の環状透過領域と前記第2の環状透過領域とが隣接し、前記第2の環状透過領域と前記第3の環状透過領域とが隣接することを特徴とする遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2008−289793(P2008−289793A)
【公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−140664(P2007−140664)
【出願日】平成19年5月28日(2007.5.28)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】