説明

遊技機

【課題】遊技者が特別な遊技操作をしなくても演出を変更させることができ、遊技店においては状態管理を容易に行うことができる遊技機を提供する。
【解決手段】画像表示装置に通常演出画像が表示されているときに、あらかじめ定められた一定時間、所定の遊技操作部の操作が行われない場合には、デモンストレーション画像に切り替え、一定時間の経過後において遊技操作部の操作が行われたときに、デモンストレーション画像を所定の方法により選択した通常演出画像に切り替えさせる。画像表示装置に特殊演出画像が表示されているときに、あらかじめ定められた一定時間、所定の遊技操作部の操作が行われない場合でも、デモンストレーション画像への移行は行わず、同一の特殊演出画像を表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像表示装置を用いて、複数種類の中から抽選により決定された態様の画像表示演出を実行可能な遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の遊技機、例えばスロットマシンにおいては、液晶などの画像表示装置やランプ、スピーカ等を用いて種々の演出が行われるようになっており、その態様も遊技状態に応じて変化する。また、特に画像表示装置を用いてストーリー性を有する一連の演出が複数回のゲームにわたって行われることもあり、かかる演出が同一の遊技状態に対して複数設定されている場合もある。そして、複数の演出態様の中から、どの演出を実行させるかは、抽選により決定される場合もあれば、遊技者が所定の入力操作を行うことにより選択可能な場合もある(特許文献1参照)。
上記したような遊技機においては、主電源をOFFにするなど電源を切断した場合でも、所定の内部情報はバックアップされるようになっており、前記した演出の選択状態も記憶され、電源復帰時に、電断前の演出表示が継続的に行われ得るようになっている。一方、遊技機の出玉の設定を変更した場合には、内部状態がリセットされるようになっており、設定変更の際には電源断を伴うが、この場合には、電源復帰時に、電断前の演出表示が行われない。このため、例えば遊技店(ホール)の開店時の演出表示を見て、前日と同じなら設定変更が行われていない可能性が高いと判断した遊技者が、設定の低いと思われる遊技機を避け設定が高いと思われる遊技機に集中するという不都合が生じる。特許文献2には、このような不都合を解決するため、電源復帰時と設定変更時に、演出モードを抽選するようにした遊技機が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−283128号公報
【特許文献2】特開2007−209696号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願発明は、上記した従来の技術をもとに、遊技者が特別な遊技操作をしなくても演出を変更させることができ、遊技店においては状態管理を容易に行うことができる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、括弧内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
請求項1記載の発明は、遊技の実行に必要な操作を行うための遊技操作部と、前記遊技操作部の操作に基づき遊技を制御する遊技制御装置(21)と、遊技制御装置(21)からの信号を入力して遊技に付随する演出を制御する演出制御装置(22)とを備え、所定の遊技条件に該当することを契機に、通常遊技状態とは異なる有利遊技状態に移行するように形成された遊技機に係る。
【0006】
本発明に係る遊技機は、スロットマシンやパロット遊技機、パチンコ遊技機とすることができ、上記構成の他にも、表面に複数の図柄を表示した回転リール(40)や、入賞時に遊技媒体を払い出すための払い出し装置(ホッパーユニット65)その他の構成部品を備えていてもよい。なお、「遊技媒体」とは、遊技に使用するメダルや遊技球(パチンコ球)、コインなどを含むものである。
前記「遊技操作部」とは、遊技機を作動させるために遊技者が操作可能な操作部であって、回転リール(40)を回転させるためのスタートスイッチ(30)、回転リール(40)の回転を停止させるためのストップスイッチ(50)、遊技盤の盤面に遊技球を発射するためのハンドル等が含まれる。
【0007】
前記「所定の遊技条件」には、内部抽選に当選すること、回転リール(40)に表示されている図柄を所定の態様で停止させることができたこと、入賞口を遊技球が通過することなどが含まれる。また、前記「有利遊技状態」には、遊技結果に基づいて開始されるボーナスゲームや大当たりゲームの他、抽選結果に関する情報を報知することにより払い出し遊技媒体量が増加する可能性が高くなる遊技(アシストタイム)や、それらの有利遊技に移行することが確定している遊技状態(ボーナス内部中)、若しくはそれらの有利遊技への移行確率が高くなっている遊技状態(高確率遊技、確変状態)をも含む。
さらに、本発明に係る遊技機は、遊技状態の報知を行う演出装置として、画像表示装置(67)を備え、前記演出制御装置(22)は、前記画像表示装置(67)に表示させる複数の演出画像を記憶した演出画像記憶手段(151)と、遊技状態に応じて、前記演出画像記憶手段(151)の記憶している演出画像を、前記画像表示装置(67)に表示させる画像演出実行手段(152)とを備えている。また、前記遊技制御装置(21)又は前記演出制御装置(22)は、前記画像演出実行手段(152)が表示を実行している演出画像を、所定条件に応じて切り替えさせる表示管理手段(124)を備えている。また、前記複数の演出画像には、通常遊技状態の場合に選択される複数の通常演出画像と、有利遊技状態の場合に選択される複数の特殊演出画像とが含まれている。
【0008】
そして、前記表示管理手段(124)は、前記画像演出実行手段(152)が前記通常演出画像の表示を実行中に、あらかじめ定められた一定時間、前記遊技操作部の操作が行われない場合には、前記一定時間の経過後において前記遊技操作部の操作が行われたときに、前記画像演出実行手段(152)が表示を実行している画像を、所定の方法により選択した通常演出画像に切り替えさせ、前記画像演出実行手段(152)が前記特殊演出画像の表示を実行中に、あらかじめ定められた一定時間、前記遊技操作部の操作が行われない場合には、前記一定時間の経過後においても、前記画像演出実行手段(152)が前記一定時間の経過前に表示していた演出画像と同一の演出画像を表示させることを特徴とする。
【0009】
ここで、一定時間の経過後に遊技操作部の操作が行われたときに「画像演出実行手段(152)が表示を実行している画像」は、一定時間の経過前に表示されていた画像とは限られず、一定時間遊技操作が行われないことにより例えばデモンストレーション画像の表示に移行するような場合には、その画像を含むものである。なお、「画像」には、動画像、静止画像が含まれ、「演出画像の表示」には、一連の画像を連続的に、複数回の遊技にわたって表示させることも含まれる。
また、「所定の方法により選択」とは、複数の通常演出画像の中から抽選により選択することの他、固定順番(輪番)により決定したり、時刻や日付などの条件により決定したりすることが含まれる。
【0010】
さらに、特殊演出画像について、「一定時間の経過後においても、・・・一定時間の経過前に表示していた演出画像と同一の演出画像を表示」とは、一定時間が経過して遊技操作部が操作されなかった場合でも、一定時間の経過前に表示していた演出画像と同一の演出画像が表示されることを含み、前記同一の画像が、時間の経過に関係なく、遊技状態が変化(遊技の進行に伴う有利遊技状態の終了、リセット操作に基づくフラグ状態のリセットなど)しない限り、同一の特殊演出画像が継続して表示されることを含むものである。さらに、一定時間が経過して遊技操作部が操作されなかった場合にはデモンストレーション画面に移行するが、その後の遊技操作によってデモンストレーション画面から復帰するときには一定時間の経過前に表示していた演出画像と同一の演出画像が表示されることをも含むものである。
【0011】
(作用)
本発明においては、遊技状態が通常状態の場合において、一定時間遊技操作が行われない場合には、何らかの契機で、表示させるべき通常演出画像が選択決定され、一定時間経過後に、遊技操作部を操作したときには、決定された通常演出画像が表示されるものとなる。従って、一定時間の設定を、例えば30秒程度にすることにより、遊技者が一定時間遊技を中断することにより、実行される画像表示演出の内容が変化し得ることになる。換言すれば、遊技者は、あえて何もしないことにより、表示中の演出画像を他の種類のものに替えさせる異が可能となる。ここで、一定時間経過後に表示させる演出画像を抽選により決定する場合には、一定時間の経過前に表示されていた演出画像と同じ画像が選択されてしまう場合も生じるが、一定時間の経過前に表示されていた演出画像を抽選対象から外すことにより、必ず異なる演出画像が選択されるようにすることができる。
【0012】
一方、遊技状態が有利状態の場合には、一定時間遊技操作が行われない場合でも、一定時間経過後に、遊技操作部を操作するときには、一定時間経過前に表示されていた特殊演出画像が表示されるようになっている。このため、例えば遊技状態が有利状態であるにもかかわらず遊技者が遊技を中止して去ってしまった場合、店員は当該遊技機の内部状態が有利遊技状態であることを一見して知ることができ、例えば閉店時や開店時の状態管理(設定打ち替えによるリセット等)を容易に行うことができるものとなる。
(請求項2)
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
【0013】
すなわち、前記表示管理手段(124)は、前記画像演出実行手段(152)が前記通常演出画像の表示を実行中に、あらかじめ定められた一定時間、前記遊技操作段の操作が行われない場合には、前記画像演出実行手段(152)が表示を実行している演出画像を所定の固定画像に切り替えさせるとともに、前記固定画像の表示中に前記遊技操作部の操作が行われた場合には、前記画像演出実行手段(152)が表示を実行している固定画像を、前記固定画像への切り替え時又は前記遊技操作部の操作が行われたときに選択した通常演出画像に切り替えさせ、前記画像演出実行手段(152)が前記特殊演出画像の表示を実行中に、あらかじめ定められた一定時間、前記遊技操作部の操作が行われない場合であっても、前記固定画像への切り替えを行わせないように形成されていることを特徴とする。
【0014】
ここで、「固定画像」には、いわゆるデモンストレーション画像が含まれる。
本発明には、固定画像への切り替え時又は固定画像表示中の遊技操作部の操作時に、演出抽選を行い、通常画像を選択することが含まれる。
本発明によれば、一定時間遊技操作を行わない場合に固定画像に切り替わることにより、遊技者は通常演出画像が変更可能となったことを知ることができる。また、特殊演出画像が表示されている場合には一定時間遊技操作が行われなくても固定画像に切り替わらないので、店員は当該遊技機の内部状態を一見して把握することができる。
(請求項3)
請求項3記載の発明は、上記した請求項1又は2記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
【0015】
すなわち、前記遊技制御装置(21)は、遊技の進行を通常と異ならせることによって所定の状態演出を実行可能に形成されているとともに、前記状態演出を含む複数の演出態様に関する情報を記憶しており、遊技状態に応じて、前記複数の演出態様の中から実行させる演出態様を抽選により選択し決定可能な演出決定手段(120)を備えている。また、前記複数の演出態様には、通常遊技状態の場合に選択される複数の通常演出態様と、有利遊技状態の場合に選択される複数の特殊演出態様とが含まれ、前記通常演出態様には、前記演出画像記憶手段の記憶している通常演出画像が、前記特殊演出態様には、前記演出画像記憶手段の記憶している特殊演出画像がそれぞれ対応するように設定されているとともに、前記画像演出実行手段(152)は、前記演出決定手段(120)が実行を決定した演出態様に対応する演出画像の表示を実行するものとなっている。
【0016】
そして、前記演出決定手段(120)は、前記表示管理手段(124)が前記画像演出実行手段(152)に前記通常演出画像の表示を実行させている場合に、あらかじめ定められた一定時間、前記遊技操作部の操作が行われない場合には、前記一定時間の経過後において前記遊技操作部の操作が行われたときに、抽選により選択した通常演出態様の実行を決定し、前記表示管理手段(124)が前記画像演出実行手段(152)に前記特殊演出画像の表示を実行させている場合には、あらかじめ定められた一定時間、前記遊技操作部の操作が行われない場合であっても、演出態様の抽選を行わないことを特徴とする。
本発明は、演出の実行を、遊技制御装置(21)において管理させるようにしたものである。
【0017】
ここで、「状態演出」とは、遊技の進行を一時停止させること、又は遊技を行うために必須の装置である遊技装置を通常と異なる作動態様で作動させることにより、抽選結果その他遊技機の内部状態を遊技者に向けて報知する演出であって、フリーズ演出、回胴演出を含む。フリーズ演出としては、例えば、スタートスイッチ(30)の操作によっても回転リール(40)が回転開始しないように制御したり、ストップスイッチ(50)の操作によっても回転リール(40)が回転停止しないように制御したりするものが挙げられる。また、回胴演出としては、スタートスイッチ(50)の操作によって回転リール(40)が回転開始するものの、通常の回転方向と逆方向に回転したり、回転速度が変化したり、回転中に一時停止するなど、通常と異なるリールの挙動となるよう回転リール(40)の作動を制御するものである。これらの制御は、遊技作動に関する制御であるため、遊技制御装置(21)により行われる。
【0018】
また、「演出態様に関する情報」とは、演出データそのものではなくて、演出実行のためのデータを特定することができる情報のことであり、例えば演出データに付されている識別情報を含むものである。
本発明によれば、遊技制御装置(21)による状態演出と演出制御装置(22)による画像表示演出の管理を一元化することにより、遊技状態に応じた演出変化を効率的に実行させることができる。例えば、演出制御装置(22)の制御に基づく遊技有利状態(AT)への移行を、遊技制御装置(21)の制御に基づく状態演出で報知するような場合(例えばフリーズが起きたらAT移行確定など)に効果的である。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、以上のように構成されているので、遊技者が特別な遊技操作をしなくても演出を変更させることができ、遊技店においては状態管理を容易に行うことができる遊技機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施の形態であって、スロットマシンの外観正面図である。
【図2】本発明の実施の形態であって、スロットマシンの入力、出力及び制御装置を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態におけるスロットマシンの作動の概略を示す流れ図である。
【図4】スロットマシンの作動のうちリール回転開始処理を示す流れ図である。
【図5】スロットマシンの作動のうちリール回転停止処理を示す流れ図である。
【図6】遊技時間計測処理を示す流れ図である。
【図7】演出ステージ決定処理を示す流れ図である。
【図8】画像演出処理を示す流れ図である。
【図9】演出データの構成を示す概念図である。
【図10】画像データの構成を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の好適な実施の形態を、遊技機としてスロットマシンを例に、図面に基づき説明する。
(スロットマシン10)
スロットマシン10は、図1に示すように、四角箱状の筐体11を有する。この筐体11には、遊技者側に向かって臨む正面パネル12が形成されており、さらに正面パネル12には、3個の回転リール40の図柄を見ることができる図柄表示窓13が形成されている。そして、スロットマシン10の略中央端部には、メダル投入口14が設けられている。
スロットマシン10の内部には、前記回転リール40を備えたリールユニット60と、ホッパーユニット65と、スロットマシン10の全体の動作を制御するための制御装置20が内蔵されている。
【0022】
(制御装置20)
上記制御装置20は、図示しないが、CPUを中心に構成され、ROM、RAM、I/O等を備えている。ここでCPUは、1個に限定されず、二個以上のCPUで制御するようにしてもよい。また、CPU、ROM、RAM及びI/O等は一体化されてワンチップを構成してもよい。そして、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、図2に示すように、遊技制御装置21及び演出制御装置22を構成する。
(遊技制御装置21)
遊技制御装置21は、スタートスイッチ30及びストップスイッチ50の操作により、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものである。そして、この遊技制御装置21の入力側には、図2に示すように、メダルセンサ15、ベットスイッチ16、精算スイッチ17、スタートスイッチ30、ストップスイッチ50の各パーツが接続されている。
【0023】
メダルセンサ15は、特に図示しないが、メダル投入口14の下方に内蔵された検知センサであって、投入された遊技メダルを検知するためのものである。ベットスイッチ16は、図1に示すように、図柄表示窓13の下方に位置するボタンスイッチであって、クレジットをメダル投入に代えるためのものである。
ここで、クレジットとは、次遊技以降に使用するためのメダルをあらかじめ遊技機内部に貯留しておくことであり、スロットマシン10は、メダル投入口14から投入されメダルセンサ15を通過した遊技メダル、又は入賞により払い出される遊技メダルを、最大50枚まで、遊技機内部に貯留する扱いができるように形成されている。
【0024】
精算スイッチ17は、図1に示すように、図柄表示窓13の斜め下方に位置するボタンスイッチであって、クレジットを払い戻すためのものである。
スタートスイッチ30は、図1に示すように、図柄表示窓13の斜め下方に位置するレバーであって、遊技メダルの投入若しくはベットスイッチ16の押下を条件に、又は、再遊技時には前遊技から所定時間経過を条件に、リールユニット60の駆動を開始させるためのものである。また、スタートスイッチ30の筐体内部側には、特に図示しないが、接触により通電する接触センサ、あるいはレバーの押下による揺動を検知する遮光センサが設けられていて、レバー押下が検知されるとともに、当該検知信号が操作信号として制御装置20に出力されるようになっている。
【0025】
ストップスイッチ50は、リールユニット60の駆動を停止させるためのものである。具体的には、ストップスイッチ50は、図1に示すように、各回転リール40に対応した3個の停止ボタンから構成され、各回転リール40の下方に1個ずつ配置されている。各停止ボタンの筐体内部側には、特に図示しないが、接触により通電する接触センサ、あるいはボタンの押下による移動を検知する遮光センサが設けられていて、ボタンの押下が検知されるとともに、当該検知信号が操作信号として制御装置20に出力されるようになっている。
そして、回転リール40に対応したストップスイッチ50の操作により、当該対応した回転リール40が回転を停止するように設定されているものである。
【0026】
遊技制御装置21の出力側には、図2に示すように、リールユニット60、ホッパーユニット65の各パーツが接続されている。
リールユニット60は、特に図示しないが枠体に固定あるいは支持された3個のステッピングモータと、各々のステッピングモータの出力軸に固定された3個の回転リール40から構成されている。また、各回転リール40は、合成樹脂からなる回転ドラムと、この回転ドラムの周囲に貼付されるテープ状のリールテープとを備えている。このリールテープの外周面には、複数個(例えば21個)の図柄が表示されている。
そして、スロットマシン10を正面視したとき、図柄表示窓13からは、各回転リール40の図柄がそれぞれ3個ずつ視認できるようになっている。また、特に図示しないが、各回転リール40には、リールユニット60に設けられたインデックスセンサ(図示せず)に検知される検知部としてのスタートインデックスが設けられている。スタートインデックスは、例えば回転ドラムの内側や回転ドラムとステッピングモータをつなぐスポークに設けられた突片とすることができる。
【0027】
ホッパーユニット65は、図1に示すように、筐体11の内部に設けられた払い出し装置であって、遊技の結果に基づいて、遊技者にメダルを払い出すためのものである。
そして、遊技制御装置21は、図2に示すように、当選抽選手段70、遊技状態制御手段80、リール制御手段90、遊技結果判定手段100、ホッパー制御手段110、演出決定手段120、遊技操作部無効手段130、遊技時間タイマー140の各手段として機能する。
(当選抽選手段70)
当選抽選手段70は、複数の回転リール40で表示される図柄の組合せから構成される所定の「役」について当選したか否かを抽選により決定するものである。具体的には、乱数発生手段としてのループカウンタのカウント値をスタートスイッチ30の操作信号受信のタイミングで読み取って記憶し、ROMに記憶されている抽選テーブルと照合することにより、いずれかの役に当選したかあるいはいずれの役にも当選しなかった(ハズレた)かを判定する。
【0028】
ここで、本実施の形態に係るスロットマシン10は、前記役として、所定の図柄(例えばスイカ図柄、ベル図柄、チェリー図柄など)が有効ライン上に揃って停止することにより所定枚数の遊技メダルが払い出される小役(例えばスイカ役、ベル役、チェリー役など)と、所定の図柄(例えばリプレイ図柄)が有効ライン上に揃って停止することにより次遊技において遊技メダルを新たに投入することなく再度の遊技を行える再遊技役と、所定の図柄(例えば7図柄、Bar図柄など)が有効ライン上に揃って停止することによりボーナスゲームに移行するボーナス役とを備えている。前記ボーナス役としては、レギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)に移行するRBゲーム役と、ビッグボーナスゲーム(BBゲーム)に移行するBBゲーム役とが設けられている。RBゲームは、小役の当選確率が高くなるよう設定されたゲーム期間であり、所定回数のゲーム消化又は所定回数の入賞により終了する。BBゲームは、RBゲームが連続して行われるように設定されたゲーム期間であり、払い出しメダル数が所定枚数を超えると終了する。
【0029】
なお、有効ラインとは、入賞、又は再遊技やボーナスが作動するために有効な図柄組合せの並びを規定したラインであって、図1に示すように、図柄表示窓13の上段に位置する図柄を横一列に結ぶ上段ライン、図柄表示窓13の中央に位置する図柄を横一列に結ぶ中段ライン、図柄表示窓13の下段に位置する図柄を横一列に結ぶ下段ライン、図柄表示窓13の上段、中段、下段に位置する図柄を斜めに結ぶ斜めラインなどを設けることができ、遊技メダルの投入枚数や遊技状態に応じて有効となるラインの数や種類を変化させることができる。
前記抽選テーブルとは、ループカウンタのカウント値を全領域として所定の数値領域を役に対応する当選領域に規定したものであり、特に図示しないが、スロットマシン10の出玉の設定ごとに、遊技状態に応じて設けられた複数の抽選テーブルが設けられている。そして、上述の当選判定を行う際には、スロットマシン10の設定値や遊技状態に対応した役抽選テーブルが参照されるものとなっている。具体的には、抽選テーブルとしては、通常のゲームの当選判定において参照される通常ゲーム用抽選テーブル、ボーナスゲームの当選判定において参照されるボーナス用抽選テーブル、及びボーナス役が持ち越されているゲーム(内部中ゲーム)の当選判定において参照されるボーナス内部中用抽選テーブルがあり、これらが設定ごとに設けられている。なお、設定が変わると抽選テーブルが変更され、当選確率が変化することにより結果として入賞によるメダル払い出し数が変わってくる。一般に、設定が高いほど、出玉が多くなるようになっている。
【0030】
前記通常ゲーム用抽選テーブルは、ボーナス役、小役、再遊技役の当選領域が所定の範囲(所定の確率で)で設定されているものであるが、本実施の形態においては、ボーナス役、小役の当選領域は通常ゲーム用抽選テーブルと同等であるが、通常ゲーム用抽選テーブルよりも再遊技役の当選領域が大きく(当選確率が高く)なるように設定された抽選テーブルが設けられている。この抽選テーブルを用いて役抽選が行われる遊技期間をリプレイタイム(以下RT)という。
ここで、RTは、再遊技役の当選確率が通常遊技状態と異なるように設定された、所定の開始契機該当により開始され所定の終了契機該当により終了する遊技期間の総称である。本実施の形態のように、再遊技役の当選確率が高く設定されたRTに移行すると、ベットなしで遊技を行える再遊技の回数が増えるとともに、小役の当選確率は変化しないので、手持ちのメダルの目減りが少なくなることから、一種の有利状態となる。本実施の形態においては、RTへの移行契機は、ボーナス役が当選した場合、ボーナスゲームが終了した場合、通常遊技中に特定図柄の組合せが表示された場合のいずれかとすることができる。また、RTの終了契機は、ボーナス役が当選した場合、ボーナス役が表示された場合、通常遊技中に特定図柄の組合せが表示された場合、所定回数の遊技が終了した場合のいずれかとすることができる。
【0031】
なお、再遊技役の当選確率がそれぞれ異なる複数のRT用の抽選テーブルを設け、複数種類のRTを実行可能な仕様にしてもよい。
また、当選抽選手段70は、いずれかの役に当選したと判定した場合、すなわち、読み取ったカウント値が抽選テーブルの所定の役の当選領域に含まれている場合には、当該役に対応した当選フラグを成立させる。当選フラグとしては、判定結果が小役当選である場合に成立する小役当選フラグ、前記判定結果がボーナス役当選である場合に成立するボーナス当選フラグ(BBフラグ、RBフラグ)、前記判定結果が再遊技役当選である場合に成立する再遊技当選フラグがある。小役当選フラグ及び再遊技当選フラグは、当該当選フラグが成立した遊技においてのみ有効であり、当該遊技が終了すれば消去(リセット)される。すなわち、小役及び再遊技役は、当選の権利を次遊技以降に持ち越すことができない。一方、ボーナス当選フラグは、当該ボーナス役を構成する図柄が有効ライン上に表示されるまで、次遊技以降に持ち越されるようになっている。
【0032】
(遊技状態制御手段80)
遊技状態制御手段80は、ボーナスゲームやボーナス内部中のゲーム及びRTゲームを制御するためのものである。具体的には、ボーナス役が当選した場合には、ボーナス内部中抽選テーブルを用いて役抽選が行われるように制御し、ボーナス役が表示された場合には、ボーナス用抽選テーブルを用いて役抽選が行われるように制御する。また、ボーナスゲーム中は、入賞メダルの払い出し枚数や遊技回数、入賞回数のカウントを行い、あらかじめ定められたカウント値に達したら通常ゲームに戻すように制御する。
さらに、所定のRT移行契機に該当した場合には、RT用の抽選テーブルを用いて役抽選が行われるように制御し、所定のRT終了契機に該当した場合には、通常ゲームに戻すように制御する。
【0033】
(リール制御手段90)
リール制御手段90は、有効なスタートスイッチ30の操作信号に基づいて回転リール40の回転を制御するとともに、役抽選の結果及びストップスイッチ50の操作信号に基づいて回転リール40の回転停止を制御するためのものである。そして、リール制御手段90は、特に図示しないが、回転開始制御手段及び回転停止制御手段を備えている。
回転開始制御手段は、回転リール40の回転の開始に関する制御を行うためのものである。具体的には、ベットがされている状態でスタートスイッチ30の操作信号を入力した場合には、前遊技における回転リール40の回転開始から一定時間(4.1秒、いわゆるウエイト時間)が経過していることを条件に、リールユニット60のステッピングモータに駆動開始信号を出力しステッピングモータを駆動開始させることにより、全ての回転リール40の回転を一斉に、あるいは所定の順番で開始させる。そして、全ての回転リール40の回転速度が所定速度に達すると、この所定速度で定速回転を行わせるものとなっている。
【0034】
回転停止制御手段は、ストップスイッチ50の操作が行われた際に、回転リール40の回転停止を制御するためのものである。具体的には、全ての回転リール40が定速回転をしている状態で、ストップスイッチ50の操作信号を入力した場合には、ストップスイッチ50に対応する回転リール40のステッピングモータに駆動停止信号を出力しステッピングモータを駆動停止させることにより、ストップスイッチ50に対応する回転リール40の回転を停止させるものである。この際、当選抽選手段70の抽選結果に基づいて、対応する回転リール40を、あらかじめ定められたコマ数の範囲内におけるいずれの位置で停止させるかを決定するものとなっている。
【0035】
詳述すると、回転停止制御手段は、リールユニット60に設けられたインデックスセンサが回転リール40のスタートインデックスを検知した検知信号に基づき、現時点における回転リール40の回転角度を把握し、ストップスイッチ50が操作された時点での回転リール40の回転角度から、所定の有効ライン上に位置している図柄を特定することができるようになっている。そして、特定された図柄を基準として、この図柄から回転方向にあらかじめ定められた個数(最大スベリコマ数、例えば、5コマ)移動したときの図柄までの範囲で、対応する回転リール40を停止させるように形成されている。換言すれば、回転停止制御手段は、ストップスイッチ50が操作された時点から対応する回転リール40が停止するまでに、この回転リール40が回転する回転量があらかじめ定められたコマ数(5コマ)の範囲内となるように、ステッピングモータの駆動停止を制御するものである。
【0036】
そして、所定の役に係る当選フラグが成立している場合、すなわち、役抽選の結果が所定の役に当選している場合には、当選図柄の組合せが有効ライン上に停止するように、かつ、当選図柄以外の図柄は、有効ライン上に停止しないように、対応する回転リール40の停止位置を上述のあらかじめ定められたコマ数の範囲内で決定する。当選フラグが成立していない場合、すなわち、役抽選の結果がハズレの場合には、いずれの役を構成する図柄の組合せも有効ライン上に停止しないように、回転リール40を停止させる。
なお上記した停止制御は、ストップスイッチ50の操作タイミングに応じて図柄の停止位置をあらかじめ定めた停止テーブルを用いたものであってもよいし、所定図柄を所定位置に停止させてもよいか否かを判断するものでもよい。
【0037】
(遊技結果判定手段100)
遊技結果判定手段100は、ストップスイッチ50の操作によって回転リール40が全て停止したときに、当該遊技の結果を判定するとともに、判定結果に基づく処理を行わせるための決定をするものである。
具体的には、遊技結果判定手段100は、所定の役を構成する図柄が有効ライン上に表示された場合には、当該役に応じた利益付与の決定を行う。すなわち、小役図柄が有効ライン上に表示された場合には、役に応じた所定枚数のメダル払い出し決定を行い、リプレイ図柄が有効ライン上に表示された場合には、自動ベット決定を行い、ボーナス役図柄が有効ライン上に表示された場合には、遊技状態の移行決定を行う。さらに、演出制御装置22に所定の信号出力を行うことにより、演出表示部66により、入賞やボーナスゲームへの移行に際して所定の演出が行われるようにすることもできる。
【0038】
(ホッパー制御手段110)
ホッパー制御手段110は、遊技結果判定手段100の判定結果及び精算スイッチ17の操作に基づいて、ホッパーユニット65を作動させメダルを払い出させるものである。すなわち、遊技結果判定手段100が払い出し小役の入賞を判定した場合には、当該小役入賞に応じたメダルを払い出し、クレジットが1以上ある場合に精算スイッチ17が操作されたときには、クレジットとして貯留されているメダルを払い出すようになっている。
(演出決定手段120)
演出決定手段120は、演出実行の有無及び演出内容を、遊技状態及び実行抽選によって決定するものである。そして、演出決定手段120は、図2に示すように、演出態様記憶手段121、演出ステージ抽選手段122、フリーズタイマー123、表示管理手段124の各手段を備えている。なお、演出決定手段120としては、上記手段に限られず、他の手段を備えていてもよい。例えば、役抽選の結果に応じて、演出の有無を抽選により決定する演出実行抽選手段を備えていてもよい。
【0039】
(演出態様記憶手段121)
演出態様記憶手段121は、複数の演出態様に関する情報を記憶しているものである。ここで、演出態様に関する情報とは、演出データそのものではなく、演出実行のためのデータを特定することができる情報である。いわば、演出データのインデックスである。
ここで、本実施の形態においては、遊技制御装置21の制御に基づき遊技の進行を通常と異ならせることによって行われる状態演出と、演出制御装置22の制御に基づき演出表示部66を作動させることによって行われる表示演出とを実行可能に形成されている。また、前記状態演出として、遊技の進行を一時停止させるフリーズ演出を実行可能に形成されている。
【0040】
各演出は、その内容に応じて、複数のステージに分けられている。具体的には、図9に示すように、大別すると、遊技状態が通常状態の場合に実行される通常ステージと、遊技状態があらかじめ定められた特殊状態の場合に実行される特殊ステージとが設定されており、各ステージには、複数の個別ステージが含まれている。特殊状態とは、出玉による特典付与の可能性がある遊技状態のことであり、例えば、RTや後述するアシストタイム(AT)若しくはアシストリプレイタイム(ART)などの有利遊技への移行が決定している状態の場合、有利状態中、有利遊技(AT、ART)への移行確率が高くなっている高確率状態中の場合、あるいはボーナス内部中やボーナスゲーム中の場合などである。通常状態とは、特殊状態に該当しない通常の遊技状態のことである。
【0041】
前記通常ステージには、A、B、Cの3つの個別ステージが含まれ、それぞれ演出内容が異なっている。例えば、ステージAは、スタートスイッチ30の操作時に、所定の確率で開始時フリーズ演出が行われると共に、所定の画像表示演出が行われる演出態様となっている。開始時フリーズ演出とは、スタートスイッチ30を操作しても回転リール40が回転開始しない(スタートスイッチ30が効かない)状態となる演出である。また、ステージBは、ストップスイッチ50の操作時に、所定の確率で停止時フリーズ演出が行われると共に、所定の画像表示演出が行われる演出態様となっている。停止時フリーズ演出とは、ストップスイッチ50を操作しても回転リール40が回転停止しない(ストップスイッチ50が効かない)状態となる演出である。そして、ステージCは、フリーズ演出は行われず、回転リール40の回転開始後に所定条件で所定の画像表示演出が行われる演出態様となっている。例えば、回転リール40の回転開始後において、ベットスイッチ16が操作された場合には、その操作信号によって、ベットはされないけれども所定の画像表示演出が実行されるようになっている。通常ステージの個別ステージは、後述するステージ抽選により実行が決定される。なお、通常ステージの個別ステージは上記したA、B、Cの3つに限られるものではない。
【0042】
前記特殊ステージには、ART、高確率状態、ボーナスゲームなどの、遊技状態に応じた個別ステージ(ART移行決定ステージ、ARTステージ、高確ステージ、BBステージなど)が含まれ、それぞれ演出内容が異なっている。各個別ステージは、その遊技状態に応じて、所定の画像表示演出が行われる演出態様となっている。
そして、演出態様記憶手段121は、上記した通常ステージ及び特殊ステージの演出態様に関する情報(ステージ情報)を記憶しているものである。
なお、通常ステージ及び特殊ステージに含まれる各個別ステージには、後述する画像表示制御手段150が備えている演出画像が対応するように設定されているとともに、画像表示制御手段150は、演出決定手段120が実行を決定した演出態様に対応する演出画像の表示を実行するものとなっている。
【0043】
(演出ステージ抽選手段122)
演出ステージ抽選手段122は、演出態様記憶手段121の記憶している演出態様の中から、
実行させる演出ステージをステージ抽選により決定するものである。本実施の形態においては、通常ステージに含まれる個別ステージが抽選の対象となる。
ここで、抽選の方法は、役抽選と同様であり、所定時にピックアップした乱数とステージ抽選を行うための抽選テーブルを比較して行う。また、ステージ抽選の実行契機は、遊技中の所定のタイミングで行われる。例えば、ベット時又はスタートスイッチ30の操作時(1回の遊技の開始時)、いずれかのストップスイッチ50の操作時(1回の遊技中)、あるいはいずれか又は全ての回転リール40の停止時若しくは入賞によるメダル払い出し終了時(1回の遊技の終了時)とすることができる。また、演出ステージにより実行される演出内容(特に画像表示演出)が、複数回の遊技にわたって行われるストーリー性を有する連続演出である場合には、連続演出のストーリーが一段落するごとに、遊技中の所定時にステージ抽選が行われるようにすることができる。さらに、本実施の形態では、上記した抽選契機以外に、一定時間遊技操作が行われない場合にも、ステージ抽選が行われるようになっているが、これについては後述する。
【0044】
また、演出ステージ抽選手段122は、ステージ抽選によって、フリーズ演出を伴う演出ステージの実行を決定した場合には、決定したステージにおいてフリーズ演出を行うか否かも決定する。フリーズ演出実行の有無は、ステージ抽選と同時に行ってもよいし、ステージ抽選の後にフリーズ抽選を別途行うようにしてもよい。前者の場合には、フリーズ演出を伴う個別ステージ(前述したステージA、B)の当選領域内に、フリーズ有りの領域とフリーズ無しの領域が所定の割合で設けられている抽選テーブルを用いて、ステージ抽選を行う。後者の場合には、ステージ抽選の結果、フリーズ演出を伴うステージが決定された場合に、そのステージでフリーズ演出を行うか否かを抽選により決定する。なお、フリーズ演出でフリーズさせる時間は、あらかじめ定められていてもよいし、抽選により決定するようにしてもよい。
【0045】
さらに、後に演出制御装置22の説明で述べるが、演出ステージ抽選手段122は、演出制御装置22の制御に基づく演出のうち、アシストタイム(AT)への移行の有無を決定する役割をも果たしている。ここで、ATとは、役抽選の結果に関する情報を遊技者に報知することにより、メダル獲得の可能性を高くする遊技であり、ストップスイッチ50の操作順番を報知するものや、指標図柄を報知するものがあるが、本実施の形態においては、そのいずれであってもよい。ATの詳細については後述する。そして、本実施の形態では、フリーズ演出が発生した場合にはその後にATに移行する確率が高くなるような設定となっている。すなわち、フリーズ演出の実行を伴う演出ステージの実行が決定された場合には、その後所定のAT開始契機に該当することにより、演出制御装置22の制御に基づくATが、所定の確率で開始されるものとなる。
【0046】
この場合、フリーズ抽選の結果がそのままAT抽選の結果として扱われる(フリーズ演出が実行される場合には必ずATに移行する)ようにしてもよいし、フリーズ抽選で当選したらAT抽選を別途行うようにしてもよい。前者の場合には、フリーズ演出の当選確率を高くすることにより、後者の場合にはAT抽選の当選確率を高くすることにより、ATに移行する確率の高くなるAT高確率状態を作り出すことができる。AT高確率状態の遊技期間は、所定の開始契機、例えば特定役の当選又は入賞、特定の図柄組合せの表示などを条件に開始され、所定の終了契機、例えば、特定役の当選又は入賞、特定の図柄組合せの表示、一定回数の遊技消化などを条件に終了するように形成することができる。AT高確率状態に移行すると、ATの実行が高確率で決定されるので、その決定はATフラグを成立させて記憶しておき、複数のATの実行をストックして、AT高確率状態の終了後に、複数のATが連続して実行されるような仕様としてもよい。
【0047】
ここで、演出ステージA、Bの実行が決定された場合におけるフリーズの期待度、すなわちAT当選の確率は、同一の設定となっている。さらに、フリーズ演出を伴わないステージCの実行が決定された場合において、リール回転後にベットスイッチ16の操作を契機とした演出の実行が決定された場合にも、演出ステージA、Bの場合と同一の当選確率でAT抽選が行われるようになっている。あるいは、ステージCの実行中にベットスイッチ16の操作が行われない場合であっても、AT抽選を行うようにしてもよい。これは、本実施の形態においては、後述するが、通常ステージにおいては遊技者が意図的に個別演出の種類を選択可能に形成されているため、AT抽選が行われない演出ステージを避けて、又はAT当選の確率が高い演出を狙って演出が選択されるという攻略性が生じるのを防ぐための配慮である。
【0048】
(フリーズタイマー123)
フリーズタイマー123は、フリーズ演出の実行時において、遊技操作を無効にする時間を計測するためのものである。フリーズタイマー123は、開始時フリーズ演出を実行する場合には、スタートスイッチ30の操作信号受信を契機に、また停止時フリーズ演出を実行する場合には、いずれかのストップスイッチ50の操作信号受信を契機にタイムカウントを開始する。そして、あらかじめ定められた又は抽選により決定された所定の時間が経過したらタイムカウントを終了し、後述する遊技操作部無効手段130にタイムアップ信号を送信する。フリーズタイマー123がタイムカウント中は、スタートスイッチ30の操作に基づくリールユニットへの駆動信号の出力が保留され、遊技操作部無効手段130がストップスイッチ50の操作を無効とするため、遊技の進行が一時停止した状態となる。
【0049】
(表示管理手段124)
表示管理手段124は、演出制御装置22が行う画像表示演出を、遊技状態に応じて管理するためのものである。
具体的には、表示管理手段124は、前記演出ステージ抽選手段122が所定の演出ステージの実行を決定し、演出の実行契機に該当した場合には、演出制御装置22に、実行される演出ステージに対応した画像表示演出を行わせるための信号、例えば、決定されたステージを特定するための演出情報(ステージ番号など)を出力する。これにより、演出制御装置22の制御に基づき、画像表示装置67には所定の演出画像が表示されることとなる。
【0050】
また、実行されている画像表示演出が通常ステージに対応する画像表示演出である場合(すなわち画像表示装置67に通常演出画像が表示されている場合)において、後述する遊技時間タイマー140からタイムアップ信号が送信されると、演出制御装置22に、表示されている演出画像を、固定画像としてのデモンストレーション画像に切り替えさせるための信号(デモ画面移行信号)を出力する。これにより、画像表示装置67には所定のデモンストレーション画像が表示されることとなる。
一方、上述したように、演出ステージ抽選手段122は、一定時間遊技操作が行われない場合にも、ステージ抽選を行うようになっている。すなわち、遊技時間タイマー140からタイムアップ信号が送信された場合には、そのとき、又はそのとき以降の所定時に、ステージ抽選を行い、通常ステージに含まれる個別ステージの中から実行すべき演出態様を決定する。
【0051】
そして、表示管理手段124は、デモ画面移行信号の出力後、演出制御装置22が画像表示装置67にデモンストレーション画像を表示させているときに、ベットが行われた場合、すなわち、メダルセンサ15のメダル検知信号又はベットスイッチ16の操作信号を受信した場合には、演出制御装置22に、表示中のデモンストレーション画像を終了させるための信号、例えば、前記演出ステージ抽選手段122が一定時間経過後の抽選により決定した演出ステージに対応する画像表示演出を行わせるための演出情報を出力する。これにより、画像表示装置67には所定のデモンストレーション画像に代わり、演出ステージ抽選手段122により選択決定された通常演出画像が表示されることとなる。
【0052】
この場合、デモンストレーション画像の表示前に表示されていた通常演出画像と、デモンストレーション画像の表示後に表示される通常演出画像とが、必ず異なる種類のものになるように、演出ステージ抽選手段122の抽選の際に、通常ステージのうち表示中の演出画像に対応する個別ステージを除く個別ステージの中から、実行すべき演出態様を抽選するようにしてもよい。例えば、ステージA(図9参照)に対応する演出画像の表示中に、遊技操作が行われずに一定時間が経過した場合には、演出ステージ抽選手段122は、ステージAを除くB、C・・・の中から、次に実行させるべき演出態様を決定する。
ここで、本実施の形態では、表示管理手段124は、実行されている画像表示演出が特殊ステージに対応する画像表示演出である場合(すなわち画像表示装置67に特殊演出画像が表示されている場合)には、遊技時間タイマー140からタイムアップ信号が送信されたかどうかを判断しない(又は送信されても受け付けない)ようにしている。従って、画像表示装置67に特殊演出画像が表示されている場合には、一定時間遊技操作がされない場合であっても、デモンストレーション画像への切り替えは行われない。
【0053】
(遊技操作部無効手段130)
遊技操作部無効手段130は、所定の遊技操作部、本実施の形態ではスタートスイッチ30及びストップスイッチ50の操作を無効状態にするためのものであり、遊技の進行を一時停止させることができるものである。すなわち、遊技操作部無効手段130は、フリーズ演出実行手段としても機能するものである。
ここで、遊技操作部無効手段130は、フリーズ演出が行われない場合であっても、遊技制限時間が経過していない場合など所定の遊技操作無効期間に該当する場合には、スタートスイッチ30又はストップスイッチ50の操作を無効状態としている。遊技制限時間とは、いわゆるウエイト時間と呼ばれるものであって、遊技者が一定時間に過度のメダルを投入できないように、一回の遊技が終了した後であっても、所定の時間が経過していないと次遊技を行うことができないように設定された時間である。具体的には、1分間に使用される賭け金が400円を超えないこととする規則に基づき1ゲーム当たりの遊技時間を割り出したものであって、遊技開始から次の遊技開始までの間が4.1秒以上と規定されている。本実施の形態においては、回転リール40が回転開始してから4.1秒が経過するまでは、次の遊技でのスタートスイッチ30が有効化しない(回転リール40が回転開始しない。ただしベット後なら役抽選は行う)ように形成されている。
【0054】
また、遊技操作無効期間とは、前記遊技制限時間が経過している場合であっても、遊技操作が無効となる期間であって、スタートスイッチ30に関しては、回転リール40の回転中はもちろんのこと、回転リール40が停止した後であっても、ホッパーユニット65がメダルを払い出し中である場合や、ベットがされていない場合には、スタートスイッチ30は有効化しない。また、ストップスイッチ50に関しては、各回転リール40の停止中はもちろんのこと、回転リール40が回転開始した後においても、全ての回転リール40の回転速度が定常回転速度に達し、かつ全ての回転リール40に対応するインデックスセンサが最初にインデックスを検知するまでの間は、ストップスイッチ50は有効化しない。
【0055】
具体的には、スタートスイッチ30及びストップスイッチ50の各検知センサと制御装置20とをつなぐ電気的接続経路中に、所定の信号遮断手段(図示せず)を設け、この信号遮断手段が作動しているときにはセンサの検知信号が制御装置20に通達せず、信号遮断手段が非作動のときにはセンサの検知信号が制御装置20に通達するように形成することによって実行可能である。信号遮断手段は、電気回路中に設けた論理回路手段やスイッチ手段であってもよいし、そのようなプログラムを制御装置20に組み込んだものであってもよい。遊技操作部無効手段130は、上記した遊技制限時間又は遊技操作無効期間に該当している場合には、信号遮断手段を作動状態にしてスタートスイッチ30及びストップスイッチ50を無効状態とし、遊技制限時間又は遊技操作無効期間が経過した場合には、信号遮断手段を非作動状態にしてスタートスイッチ30及びストップスイッチ50の無効状態を解除する。
【0056】
そして、遊技操作部無効手段130は、前述したフリーズタイマー123がタイムカウント中は、上記した遊技制限時間又は遊技操作無効期間が経過しているか否かにかかわらず、信号遮断手段を作動状態にしてスタートスイッチ30及びストップスイッチ50を無効状態とし、フリーズタイマー123がタイムアップした場合には、信号遮断手段を非作動状態にしてスタートスイッチ30及びストップスイッチ50の無効状態を解除する。
(遊技時間タイマー140)
遊技時間タイマー140は、遊技操作が行われない時間を計測するものである。具体的には、遊技時間タイマー140は、1回の遊技の終了(例えば回転リール40の全停止)を契機に、あらかじめ定められた所定の時間、例えば30秒のタイムカウントを開始し、ベット信号(メダルセンサ15の検知又はベットスイッチ16の操作信号)を受信する度にタイマーをリセットしつつタイムカウントを行う。そして、ベット信号を受信しないまま一定時間が経過した場合には、タイムカウントを終了し、前記演出決定手段120にタイムアップ信号を送信する。
【0057】
(演出制御装置22)
演出制御装置22は、遊技制御装置21からの出力信号、スタートスイッチ30等の操作手段の操作信号に基づいて、ランプ68やスピーカ69等の演出表示部66を制御するためのものである。
演出制御装置22の出力側には、図2に示すように、演出表示部66(画像表示装置67及びランプ68及びスピーカ69)が接続されている。
演出表示部66は、種々の演出表示を行うものである。具体的には、演出表示部66は、画像表示装置67及びランプ68及びスピーカ69から構成されている。画像表示装置67は、回転リール40の上方に設けられた窓部であり、液晶表示装置、CRTなどを用いて、所定の画像表示演出を行わせるためのものである。なお、画像表示装置67としては上記のものに限られず、例えば演出専用の回転リールを設け、リールの図柄や文字等により演出を表示するようにしてもよい。ランプ68及びスピーカ69は、発光体の点灯又は点滅、入賞音の発生により入賞等を報知するためのものである。
【0058】
そして、演出制御装置22は、図2に示すように、画像表示制御手段150及びAT制御手段160として機能する。
(画像表示制御手段150)
画像表示制御手段150は、画像表示装置67に表示させる画像を制御するためのものであり、図2に示すように、画像データ記憶手段151と、画像演出実行手段152とを備えている。
(画像データ記憶手段151)
演出画像記憶手段151は、画像表示装置67に表示させるための複数の画像データを記憶しているものである。
【0059】
ここで、画像データには、図10に示すように、各演出ステージに対応する演出画像の画像データと、固定画像の画像データが含まれている。演出画像は、前述したように、各演出ステージに含まれる個別ステージと対応して設けられており、通常ステージのステージA、B、C・・・(図9参照)には、それぞれに対応するA用、B用、C用・・・の通常演出画像が設けられている。また、特殊ステージのARTステージ、高確ステージ、BBステージ・・・には、それぞれに対応するART用、高確用、BB用・・・の特殊演出画像が設けられている。固定画像は、例えばスロットマシン10の機種名、シリーズ名などが表示されるデモンストレーション画像である。複数種類のデモンストレーション画像を備えていてもよい。
【0060】
なお、演出画像の画像データは、動画像データが主体であるが、静止画像データが含まれていてもよい。複数遊技にわたって行われる一連の連続演出を構成するものであってもよい。固定画像の画像データは静画像データであっても動画像データであってもよい。
(画像演出実行手段152)
画像演出実行手段152は、演出決定手段120の決定に基づき、実行される演出ステージに対応する演出画像、又は固定画像を、画像表示装置67に表示させるためのものである。すなわち、表示管理手段124から所定の演出情報を入力した場合には、当該演出情報が示す演出ステージに対応する演出画像を画像表示装置67に表示させ、表示管理手段124からデモ画面移行信号を入力した場合には、デモンストレーション画像を画像表示装置67に表示させる。
【0061】
(AT制御手段160)
AT制御手段160は、アシストタイム(AT)を制御する手段である。すなわち、演出決定手段120のAT抽選の結果、ATの実行が決定された場合には、所定のAT開始条件(例えばBBゲーム終了など)に該当した場合にATゲームを開始させるとともに、所定のAT終了条件(例えば所定の遊技回数、報知回数、入賞回数の消化や、特定当選役の当選又は入賞)に該当した場合には、ATゲームを終了させる。
なお、RT中にATゲームが行われるようにしてもよい。再遊技役の当選確率が通常よりも高く設定されたRT中にATゲームが行われるいわゆるART(アシストリプレイタイム)では、手持ちのメダルの目減りが少なくなるだけでなく、報知に従って停止操作を行うことにより小役の入賞によるメダル獲得が確実に増えるので、ATのみが行われる場合よりもさらに有利な遊技状態となる。
【0062】
ここで、AT中に、ストップスイッチ50の操作順番を報知するいわゆる押し順ATを行わせる場合には、リール制御手段90は、停止データとして、特定の役が当選した場合においてストップスイッチ50が特定の操作順で操作された場合に前記特定の役を構成する図柄を有効ラインに引き込んで停止させるための停止データを備える。そして、AT制御手段150は、操作順の種類に応じた表示データを備え、遊技制御装置21から、特定の操作順が設定されている役が当選した信号を入力したときには、当該操作順に応じた表示データを選択し、例えば画像表示装置67に表示させる。表示は、例えば、3個のストップスイッチ50のそれぞれの操作順を1、2、3の数字で表示するものや、最初に停止操作すべき停止ボタンを左、中、右などの文字で表示するものや、順押し、逆押しなどを矢印で表示するものであってもよい。また、操作順の報知は、画像表示装置67を用いたものに限られない。例えば、各ストップスイッチ50の停止ボタンの内部に発光体を設け、停止ボタンの発光色を例えば赤から青に変化させることにより、操作すべきストップスイッチ50を報知するようにしてもよい。
【0063】
報知に従い、ストップスイッチ50が特定の操作順で操作された場合には、遊技者に有利な結果がもたらされる。例えば、入賞するか否かが操作順に依存する小役が当選しているときに当該小役が入賞する操作順が報知され、その操作順に従って遊技者がストップスイッチ50を操作した場合には、当該小役を(回転リール40の図柄配置によっては必ず)入賞させることができ、払出枚数の異なる小役が同時に当選しているときに払出枚数の多く設定された小役が入賞する操作順が報知され、その操作順に従って遊技者がストップスイッチ50を操作した場合には、払い出し枚数の多い小役を入賞させることができる。あるいは、重複入賞する小役と単独入賞しかしない小役が同時に当選しているときに重複入賞する小役が入賞する操作順が報知され、その操作順に従って遊技者がストップスイッチ50を操作した場合には、重複入賞させることにより多くのメダル獲得が可能となる。なお、報知が行われていない場合であっても、遊技者が上述したような有利な結果がもたらされる操作順でストップスイッチ50を操作した場合には、有利な結果を得ることができる場合があるが、報知が行われ、その報知に従うことにより、確実に有利な結果を得ることができるものとなる。
【0064】
指標図柄を報知するATを行わせる場合には、役として、例えば「白7・ベル・ベル」「赤7・ベル・ベル」「青7・ベル・ベル」の図柄組合せからなる小役を設け、「白7」「赤7」「青7」は左リール41において同時に狙えない位置に配置する。そして、AT制御手段160は、当選している小役に応じて「白7」「赤7」「青7」のいずれかを、例えば画像表示装置67に表示させる。報知に従い、それぞれの図柄を狙ってストップスイッチ50を操作することにより、効率よく、小役を入賞させることができる。
(スロットマシン10の作動)
次に、上記構成を有するスロットマシン10の作動の概略を、図3のフローに基づき説明する。
【0065】
まず、図3に示すステップ100において、規定数のメダルが投入されたか否かが判断される。ここで、規定数のメダルとは、1回の遊技に掛けることができるメダル数であり、スロットマシン10は最大3枚までのメダルを掛けることができるようになっている。規定数は、遊技状態により変更されるようにしてもよい。例えばボーナスゲーム中は規定数が1枚となるようにすることができる。また、メダルの投入にはベットスイッチの操作も含まれる。規定数のメダルが投入されない場合にはステップ100に戻り、規定数のメダルが投入された場合には、次のステップ101に進む。
ステップ101において、スタートスイッチ30がONとなったか否かが判断される。スタートスイッチ30がONにならない場合には、ステップ101に戻り、スタートスイッチ30がONとなった場合には、次のステップ102に進む。
【0066】
ステップ102において、当選抽選手段70による役抽選処理が行われる。そして、次のステップ103に進む。
ステップ103において、リール制御手段90により、回転リール40の回転開始処理が行われる。そして、次のステップ104に進む。
ステップ104において、リール制御手段90により、回転リール40の回転停止処理が行われる。そして、次のステップ105に進む。
ステップ105において、遊技結果判定処理が行われる。そして、次のステップ106に進み、遊技結果に応じた処理が行われる。すなわち、所定の役を構成する図柄組合せが有効ライン上に表示された場合には、役に応じた利益付与が行われる。具体的には、ボーナス役を構成するボーナス図柄の組合せが表示された場合にはボーナスゲーム(BBゲーム、RBゲーム)への移行が決定し、再遊技役を構成するリプレイ図柄の組合せが表示された場合には次遊技のためのメダル自動投入(ベット表示部の表示を自動的に規定数まで表示させる)が行われ、小役を構成する小役図柄の組合せが表示された場合には、役に応じた入賞メダルの払い出しが行われる。そして、1回の遊技を終了する。一方、有効ライン上に停止した図柄組合せが何の役を構成するものでもない場合には、そのまま1回の遊技が終了する。
【0067】
次に、上記ステップ103におけるリール回転開始処理について、図4のフローに基づき説明する。
まず、図4のステップ200において、開始時フリーズ演出を実行するか否か、すなわち、演出決定手段120がスタートスイッチ30の操作時にフリーズ演出を伴う演出ステージ(ステージA)の実行を決定したか(しているか)否かが判断される。開始時フリーズ演出を実行する場合には、次のステップ201に進む。
ステップ201において、フリーズタイマー123が開始時フリーズ演出に対して設定されたタイムカウントを開始する。そして、次のステップ202に進む。
【0068】
ステップ202において、フリーズタイマー123がタイムアップしたか、すなわちタイムアップ信号か送信されたか否かが判断される。タイムアップしていない場合にはステップ202に戻り、タイムアップした場合には次のステップ203に進む。
前記ステップ200において、フリーズ演出を行わない場合には、ステップ201、202を飛び越してステップ203に進む。
ステップ203において、リールユニット60のステッピングモータに駆動信号の出力が開始される。これにより、全ての回転リール40が所定の加速度で回転開始する。そして、次のステップ204に進む。
【0069】
ステップ204において、回転リール40の回転速度が所定の定常回転速度に達したか否かが判断される。なお、回転リール40が定常回転になったかどうかは、その遊技において用いられる加速度データの加速制御プログラムが終了したか否かにより判断することができる。また、回転リール40の回転開始からの経過時間を計測し、用いられる加速度データに応じた所定の時間となったら定常回転に達したと判断するようにしてもよい。あるいは、ステッピングモータに回転検知センサを設け、駆動軸の回転数を検出するようにしてもよい。
回転リール40が定常回転に達した場合には、次のステップ205において全ての回転リール40について最初のインデックス検知がされたか否かが判断される。インデックス検知がされた場合には、図柄位置判定が開始される。ステップ206において、遊技制限時間(ウエイト時間)が経過しているかが判断され、遊技制限時間が経過している場合には、次のステップ207に進む。
【0070】
ステップ207において、停止操作の無効が解除される。そしてリール回転開始処理を終了する。
図3のステップ104のリール回転停止処理について、図5のフローに基づき説明する。
まず、図5のステップ300において、停止操作が無効状態となっているか、すなわち、停止時フリーズ演出が実行されているか否かが判断される。停止操作が無効状態となっていない場合には、ステップ303に進む。
ステップ303において、いずれかのストップスイッチ50がONとなったか否かが判断される。ストップスイッチ50がONにならない場合にはステップ300に戻り、いずれかのストップスイッチ50がONとなった場合には、次のステップ304に進む。
【0071】
ステップ304において、停止テーブルに基づき、停止位置の特定を行う。すなわち、所定位置に停止させるべき図柄を特定する。そして、次のステップ305に進み、特定された停止位置まで回転リール40が回転したか否かが判断される。そして、停止位置まで回転リール40が回転した場合には、次のステップ306において、停止信号が出力され、次のステップ307に進む。
ステップ307において、停止時フリーズ演出を実行するか否か、すなわち、演出決定手段120がストップスイッチ50の操作時にフリーズ演出を伴う演出ステージ(ステージB)において、ストップスイッチ50の操作時にフリーズ演出を行う旨を決定したか(しているか)否かが判断される。停止時フリーズ演出を実行する場合には、ステップ308に進み、フリーズタイマー123が停止時フリーズ演出に対して設定されたタイムカウントを開始するとともに、遊技操作部無効手段130がストップスイッチ50を操作無効状態とする。そして、次のステップ309に進む。
【0072】
前記ステップ307において、停止時フリーズ演出を実行しない場合には、ステップ308を飛び越してステップ309に進む。
ステップ309において全ての回転リール40が停止したか否かが判断される。全ての回転リール40が停止していない場合、すなわち回転中の回転リール40がある場合にはステップ300に戻り、全ての回転リール40が停止した場合には、リール回転停止処理を終了する。
前記ステップ300において、停止操作が無効状態となっている場合、すなわち、ステップ308でフリーズタイマー123が作動している場合には、ステップ301に進む。
【0073】
ステップ301において、フリーズタイマー123がタイムアップしたか否かが判断され、フリーズタイマー123がタイムアップした場合には、次のステップ302において、停止操作の無効が解除される。そして、次のステップ303に進む流れとなる。
次に、遊技時間タイマー140による遊技時間計測処理について、図6のフローに基づき説明する。
まず、図6のステップ400において、1回の遊技が終了したか否か、具体的には、回転リール40が全て停止したか、又は入賞メダルの払い出しが終了したか否かが判断される。1回の遊技が終了していない場合にはステップ400に戻り、1回の遊技が終了した場合には次のステップ401に進む。
【0074】
ステップ401において、タイムカウントを開始する。そして、次のステップ402に進む。
ステップ402において、ベットが行われたか、すなわちメダルセンサ15がメダルの投入を検知したかあるいはベットスイッチ16が操作されたか否かが判断される。ベットが行われない場合には、次のステップ403において、一定時間が経過したか、すなわちタイムカウントがあらかじめ定められたカウント値となったか否かが判断される。一定時間が経過していない場合にはステップ402に戻り、一定時間が経過した場合には、次のステップ404に進む。
【0075】
ステップ404において、タイムアップ信号を送出し、遊技時間計測処理を終了する。一方、前記ステップ402において、ベットが行われた場合には、ステップ405に進み、タイマーをリセットする。そして、遊技時間計測処理を終了する。
このようにして、遊技時間タイマー140は、遊技終了後、次の遊技が開始された場合には時計測を中断し、1回の遊技が終了してから所定時間内に、ベット操作が行われない場合、すなわち次の遊技で回転リール40が開始しない場合には、演出決定手段120にタイムアップ信号が送出されることとなる。
続いて、演出決定手段120による演出ステージ決定処理について、図7のフローに基づき説明する。
【0076】
まず、図7のステップ500において、演出ステージを変更するか否かが判断される。この判断は、例えばベット時(メダル投入又はベットスイッチ16の操作)に行われ、通常ステージの場合には、ステージ抽選に当選した場合(ただし、後述するステップ508のステージ抽選により決定されたものは除かれる)とすることができ、特殊ステージの場合には、所定の移行条件の成立(AT高確率期間やATの開始など)とすることができる。演出ステージを変更しない場合には、現状の演出ステージが維持され、そのまま処理を終了する。なおこのとき、ステージ変更を行わない旨の情報を演出制御装置22に出力してもよい。演出ステージを変更する場合には、次のステップ501に進む。
【0077】
ステップ501において、特殊ステージに変更されるか否かが判断される。特殊ステージへの変更でない場合には、次のステップ502に進む。
ステップ502において、演出ステージ抽選手段122によりステージ抽選が行われる。そして、その結果に基づいて、ステップ503において、実行に係る個別ステージが決定される。そして次のステップ504に進む。
ステップ504において、演出制御装置22に、決定されたステージの演出情報が出力される。そして、次のステップ505に進む。
ステップ505において、遊技タイマー140がタイムアップしたか、すなわち遊技タイマー140からタイムアップ信号が送出されたか否かが判断される。遊技タイマー140がタイムアップした場合、すなわち、一定時間遊技操作が行われなかった場合には、次のステップ506に進む。
【0078】
ステップ506において、演出制御装置22にデモ画面移行信号が出力される。そして、次のステップ507において、演出ステージ抽選手段122によりステージ抽選が行われ、次のステップ508において実行に係る個別ステージが決定される。なお、決定に係る情報は所定の記憶部に保持される。そして、次のステップ509に進む。
ステップ509において、所定の遊技操作、すなわちベット操作が行われたか否かが判断される。遊技操作が行われない場合にはステップ509に戻り、遊技操作が行われた場合には、ステップ510に進む。
ステップ510において、演出制御装置22に、前記ステップ508で決定されたステージの演出情報が出力される。そして次のステップ511に進む。
【0079】
ステップ511において、ステージ変更の有無を判断する契機に該当するか否かが判断される。ステージ変更契機は、ベット時やスタートスイッチ30の操作時やリール停止時(遊技終了時)などとすることができ、複数ゲームにわたる連続演出が終了した場合であってもよい。ステージ変更契機に該当しない場合には、ステップ505に戻り、ステージ変更契機に該当した場合には、処理を終了する。この後、ステップ500でステージ変更の有無が判断されることとなる。
さて、前記ステップ501において、変更が決定された演出が特殊ステージに係る演出である場合には、ステップ520に進む。
【0080】
ステップ520において、遊技状態に対応する個別ステージが実行に係る個別ステージとして決定される。例えばARTに移行する場合にはARTステージ、BB移行が決定している場合にはBBステージが決定される。そして、次のステップ521において、演出制御装置22に、決定されたステージの演出情報が出力される。そして処理を終了する。
なお、上記フローでは、遊技操作が行われず一定時間が経過した場合、デモ画面移行信号出力を契機にステージ抽選を行うようにしているが、ステージ抽選の時期は、遊技タイマー140のタイムアップ時としてもよいし、デモ画面移行後に遊技操作がされたときとしてもよい。
【0081】
また、本実施の形態では、説明の簡素化のため、特殊ステージは状態ごとに単独の演出内容(ART用、高確用など)にしてあるが、通常ステージと同様に状態ごとに複数のステージがあってもよく、各ステージでのフリーズ態様やその他の演出態様が異なる設定にしてもよい。この場合には、上記フローでは、特殊ステージに係る演出の実行が決定された場合にもステージ抽選を行い、実行に係る個別ステージを決定することとなる。
次に、画像表示制御手段150による画像演出処理について、図8のフローに基づき説明する。
まず、図8のステップ600において、演出決定手段120からの演出情報を入力したか否かが判断される。演出情報を入力しない場合にはステップ600に戻り、演出情報を入力した場合には次のステップ601に進む。
【0082】
ステップ601において、入力した演出情報が通常ステージに係る情報か否かが判断され、通常ステージに係る情報である場合には、次のステップ602に進む。
ステップ602において、通常ステージに対応する演出画像が選択され、次のステップ603において、選択された演出画像が画像表示装置67に表示される。そして、次のステップ604に進む。
ステップ604において、演出情報を入力したか否かが判断され、演出情報を入力した場合には処理を終了する。一方、演出情報を入力しない場合には、次のステップ605に進み、デモ画面移行信号を入力したか否かが判断される。デモ画面移行信号を入力していない場合にはステップ603に戻り、デモ画面移行信号を入力した場合には、次のステップ606に進む。
【0083】
ステップ606において、画像表示装置67にデモンストレーション画像が表示される。そして、次のステップ607に進む。
ステップ607において、演出情報を入力したか否かが判断され、演出情報を入力しない場合には、ステップ606に戻り、演出情報を入力した場合には、次のステップ608に進む。そして、ステップ608において、デモンストレーション画像の表示を終了し、ステップ602に進む。
前記ステップ601において、入力した演出情報が通常ステージに係る情報でない場合には、ステップ610に進み、特殊ステージに対応する演出画像が選択され、次のステップ611において、選択された演出画像が画像表示装置67に表示される。そして、次のステップ612に進む。
【0084】
ステップ612において、演出情報を入力したか否かが判断される。演出情報を入力しない場合にはステップ611に戻り、演出情報を入力した場合には処理を終了する。
(総括)
以上のように、本実施の形態によれば、通常ステージの演出が行われている場合、すなわち遊技状態が通常状態の場合には、一定時間遊技操作が行われないとデモ画面に移行し、その後の遊技操作で演出画面に復帰する場合には、デモ画面移行前とは異なる演出ステージの演出表示が行われるようになる。このような状況は、例えば遊技者が席を離れていて遊技操作が行われない場合だけでなく、遊技者が故意に遊技操作を行わない場合でも起こりうる。つまり、遊技操作を行わないことによって、行われる演出の種類を変えさせることが可能である。このため、演出選択スイッチのようなものを特別に設けることなく、遊技者が好みの演出を選択でき、飽き防止に効果的である。
【0085】
一方、出玉等の付加価値が期待できる特殊ステージについては、一定時間遊技操作が行われなくても、演出画像が変更されることはないので、ホールにおける閉店時の状態確認が容易になるというメリットがある。
ところで、スロットマシン10は、出玉の設定を複数段階に調整可能に形成されているが、ホールの営業方針に従って、閉店時、開店時などに、設定変更が行われる。設定変更を行うと、通常、遊技制御装置21や演出制御装置22のRAMに記憶されている情報がリセットされるが、設定変更を行わない場合には、スロットマシン10の電源を落としても、役抽選に係るフラグ状態や選択されている演出ステージなどはバックアップデータとして保存される。従って、ホールの開店時において、ある台で表示されている演出が、前日の閉店前に表示されていた演出と同じであったなら、設定変更していないということが遊技者に看破されてしまう。
【0086】
この点、本実施の形態によれば、通常ステージが選択されている台について設定変更をしなかった場合でも、その後所定時間(例えば30秒)遊技操作が行われないと、デモ画面に移行し、遊技操作が行われたときには、新たなステージ抽選の結果が反映される。そして、スロットマシン10の電源投入直後に、遊技者が遊技操作を行うということはまずないこと、本実施の形態のような制御が行われていることを前提とすれば、たとえ開店時に前日と同じ台で同じ演出表示が行われていても、その事象のみによって設定変更の有無を判別することはできないことから、前記したような、いわゆる設定変更バレを防止することができるものとなる。
【0087】
ここで、特殊ステージについては、演出ステージの再抽選が行われないので、設定変更をしない場合にはそのことが判ってしまうが、ホール側でも、その台が特殊ステージに対応する内部状態であることを容易に知ることができるため、例えば設定変更をしたり同じ設定を打ち直したりなどの対処を行うことで、通常状態に戻すことができる。
なお、本実施の形態では、全ての演出ステージの実行の有無及び種類を、遊技制御手段21に設けられている演出決定手段120が行う(全ての演出ステージの管理を遊技制御手段21が行う)ようにしてあったが、演出ステージのうち、遊技制御手段21の制御が関わらない演出ステージ(フリーズ演出を伴わない演出ステージ)については、演出制御装置22が管理するようにしてもよい。例えば、画像表示のみの演出、ランプ68の点滅態様のみの演出、スピーカ69からの音声出力のみの演出、及びそれらの組合せから成る演出については、その実行の有無及び実行時期及び種類を、演出制御装置22が、例えば遊技操作部の操作信号や遊技制御手段21から出力される役抽選情報(抽選結果)に基づいて決定するようにしてもよい。
【0088】
また、本実施の形態では、遊技制御装置21の制御に基づく状態演出として、フリーズ演出を行う場合の例を述べたが、状態演出はフリーズ演出に限られない。例えば、回転リール40が定常回転となるまでの間(つまり停止操作が有効となるまでの期間)に、回転リール30の回転速度や回転方向などを通常の回転態様とは異なる態様に変化させる回胴演出を実行可能であってもよい。この場合には、画像表示演出とともに所定の確率で回胴演出が行われる演出ステージを設けることができ、フリーズを伴う演出ステージと回胴演出を伴う演出ステージを併設することもできる。
(変形例)
上記した実施の形態では、特殊ステージに係る演出の実行中は、デモ画面に移行させないことにより、特殊ステージの演出画像が変更されないように形成してあったが、特殊ステージに係る演出の実行中に一定時間遊技操作が行われない場合においても、デモ画面に移行させるものの、ステージ抽選を実行しないことにより、その後の遊技操作時によるデモ画面からの復帰時に同一の演出画像が表示されるように形成してもよい。
【0089】
このように形成しても、上記した実施の形態と同様の効果を得られるだけでなく、特に、画像表示装置67として液晶表示装置を用いる場合には、液晶画面の保護や省電力に効果的である。
また、上記した実施の形態では、一定時間遊技操作が行われない場合にデモ画面に移行するように形成してあったが、電断した場合(停電及び電源スイッチOFFを含む)には、電断復帰直後にデモ画面に移行する構成としてもよい。このように形成した場合には、設定変更や開店時の電源投入の直後に、ステージ再抽選の契機が与えられることとなり、上述した演出内容による設定変更の有無の看破防止に効果的である。
【0090】
さらに、上記した実施の形態では、一定時間遊技操作が行われなかった後の遊技操作で、ステージ抽選によって実行演出を決定していたが、一定時間経過後の遊技操作を契機に実行されるステージは、抽選により決定することに限られない。例えばステージA、B、Cの順番で決定したり、遊技回数、遊技時間その他の遊技機状態に応じて決定したりしてもよい。
なお、本発明は、スロットマシン以外の遊技機にも応用できる。例えば、遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用いてスロットマシンと同様の遊技を行わせるパロット遊技機などにも応用できるものである。また、パチンコ遊技機において、通常状態と大当たり状態や確変状態とで演出ステージが異なる場合の演出決定制御にも応用できる。この場合の遊技操作とは、遊技盤の盤面に遊技球を発射させるためのハンドルが操作されたこととすることができる。
【符号の説明】
【0091】
10 スロットマシン 11 筺体
12 表示窓 13 図柄表示窓
20 制御装置 21 遊技制御装置
22 演出制御装置
30 スタートスイッチ 40 回転リール
50 ストップスイッチ 60 リールユニット
65 ホッパーユニット 66 演出表示部
70 当選抽選手段 90 リール制御手段
120 演出決定手段 121 演出態様記憶手段
122 演出ステージ抽選手段 123 フリーズタイマー
124 表示管理手段 140 遊技時間タイマー
150 画像表示制御装置 151 演出画像記憶手段
152 画像演出実行手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技の実行に必要な操作を行うための遊技操作部と、前記遊技操作部の操作に基づき遊技を制御する遊技制御装置と、遊技制御装置からの信号を入力して遊技に付随する演出を制御する演出制御装置とを備え、
所定の遊技条件に該当することを契機に、通常遊技状態とは異なる有利遊技状態に移行するように形成された遊技機において、
遊技状態の報知を行う演出装置として、画像表示装置を備え、
前記演出制御装置は、前記画像表示装置に表示させる複数の演出画像を記憶した演出画像記憶手段と、
遊技状態に応じて、前記演出画像記憶手段の記憶している演出画像を、前記画像表示装置に表示させる画像演出実行手段とを備え、
前記遊技制御装置又は前記演出制御装置は、前記画像演出実行手段が表示を実行している演出画像を、所定条件に応じて切り替えさせる表示管理手段を備え、
前記複数の演出画像には、通常遊技状態の場合に選択される複数の通常演出画像と、有利遊技状態の場合に選択される複数の特殊演出画像とが含まれ、
前記表示管理手段は、
前記画像演出実行手段が前記通常演出画像の表示を実行中に、あらかじめ定められた一定時間、前記遊技操作部の操作が行われない場合には、前記一定時間の経過後において前記遊技操作部の操作が行われたときに、前記画像演出実行手段が表示を実行している画像を、所定の方法により選択した通常演出画像に切り替えさせ、
前記画像演出実行手段が前記特殊演出画像の表示を実行中に、あらかじめ定められた一定時間、前記遊技操作部の操作が行われない場合には、前記一定時間の経過後においても、前記画像演出実行手段が前記一定時間の経過前に表示していた特殊演出画像と同一の特殊演出画像を表示させることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記表示管理手段は、
前記画像演出実行手段が前記通常演出画像の表示を実行中に、あらかじめ定められた一定時間、前記遊技操作段の操作が行われない場合には、前記画像演出実行手段が表示を実行している演出画像を所定の固定画像に切り替えさせるとともに、前記固定画像の表示中に前記遊技操作部の操作が行われた場合には、前記画像演出実行手段が表示を実行している固定画像を、前記固定画像への切り替え時又は前記遊技操作部の操作が行われたときに選択した通常演出画像に切り替えさせ、
前記画像演出実行手段が前記特殊演出画像の表示を実行中に、あらかじめ定められた一定時間、前記遊技操作部の操作が行われない場合であっても、前記固定画像への切り替えを行わせないように形成されていることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
【請求項3】
前記遊技制御装置は、遊技の進行を通常と異ならせることによって所定の状態演出を実行可能に形成されているとともに、
前記状態演出を含む複数の演出態様に関する情報を記憶しており、遊技状態に応じて、前記複数の演出態様の中から実行させる演出態様を抽選により選択し決定可能な演出決定手段を備え、
前記複数の演出態様には、通常遊技状態の場合に選択される複数の通常演出態様と、有利遊技状態の場合に選択される複数の特殊演出態様とが含まれ、前記通常演出態様には、前記演出画像記憶手段の記憶している通常演出画像が、前記特殊演出態様には、前記演出画像記憶手段の記憶している特殊演出画像がそれぞれ対応するように設定されているとともに、前記画像演出実行手段は、前記演出決定手段が実行を決定した演出態様に対応する演出画像の表示を実行し、
前記演出決定手段は、
前記表示管理手段が前記画像演出実行手段に前記通常演出画像の表示を実行させている場合に、あらかじめ定められた一定時間、前記遊技操作部の操作が行われない場合には、前記一定時間の経過後において前記遊技操作部の操作が行われたときに、抽選により選択した通常演出態様の実行を決定し、
前記表示管理手段が前記画像演出実行手段に前記特殊演出画像の表示を実行させている場合には、あらかじめ定められた一定時間、前記遊技操作部の操作が行われない場合であっても、演出態様の抽選を行わないことを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−210327(P2012−210327A)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−77542(P2011−77542)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(390031772)株式会社オリンピア (2,719)
【Fターム(参考)】