説明

運行情報記録装置、情報処理方法、および、プログラム

【課題】ユーザの意思で運行情報を消去できるようにするとともに、安易に運行情報を消去させないようにする。
【解決手段】運行情報消去制御部26は、入力部25を介して運行情報の消去の指令が入力された場合、バッファ23および記録部24に記録されている運行情報の一部または全部を消去し、運行情報を消去したことを示す情報を消去履歴記録制御部27、顔認識部28、通報部29、および、警報部30に供給する。消去履歴記録制御部27は、少なくとも運行情報が消去された時間を含む消去履歴を記録部24に記録する。本発明は、例えば、ドライブレコーダに適用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運行情報記録装置、情報処理方法、および、プログラムに関し、特に、記録された運行情報を消去できるようにした運行情報記録装置、情報処理方法、および、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、主に自動車において、交通事故が発生したとき、速度、加速度、操舵角、アクセルペダルの操作量、ブレーキペダルの操作量、トランスミッションの切替え状況、車両の前方の画像など、交通事故の直前および直後の車両の状況に関する運行情報を記録する、いわゆるドライブレコーダが種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2006−306153号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のドライブレコーダは、その性質上、記録された運行情報を容易に消去することができない構成となっており、その運行情報を通じて運転者のプライバシーが侵害されてしまう恐れがあった。
【0005】
一方で、あまりにも安易に運行情報を消去できるようにした場合、ドライブレコーダ本来の用をなさなくなってしまう可能性がある。
【0006】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、ユーザの意思で運行情報を消去できるようにするとともに、安易に運行情報を消去させないようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面の運行情報記録装置は、車両の状況に関する運行情報を記録する運行情報記録装置において、運行情報の消去の指令の入力に用いられる入力手段と、入力手段を介して運行情報の消去の指令が入力された場合、記録されている運行情報を消去する運行情報消去手段と、運行情報が消去されたことを記録する消去履歴記録手段とを備える。
【0008】
本発明の一側面の運行情報記録装置においては、入力手段を介して運行情報の消去の指令が入力された場合、記録されている運行情報が消去され、運行情報が消去されたことが記録される。
【0009】
従って、ユーザの意思で運行情報を消去することができる。また、ユーザの意思で運行情報を消去できる一方で、安易に運行情報を消去させないようにすることができる。
【0010】
この入力手段は、例えば、ボタン、キーボード、スイッチなどにより構成される。この運行情報消去手段、消去履歴記録手段は、例えば、CPU(Central Processing Unit)により構成される。
【0011】
この消去履歴手段には、少なくとも運行情報が消去された時間を記録させることができる。
【0012】
これにより、運行情報が消去された時間を確実に把握することができる。
【0013】
この運行情報記録装置は、運行情報が消去された場合、運行情報が消去されたことを示す情報を他の装置に送信することにより、運行情報が消去されたこと外部に通報する通報手段をさらに設けることができる。
【0014】
これにより、運行情報が消去された履歴をより確実に残すことができる。また、運行情報が消去された事実を確実に外部に伝えることができる。
【0015】
この通報手段は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、または、各種の通信装置により構成される。
【0016】
この運行情報記録装置は、運行情報が消去された場合、車両の運転者の認識処理を実行し、認識結果を記録する認識手段をさらに設けることができる。
【0017】
これにより、運行情報を消去したときの運転者を特定することができる。
【0018】
本発明の一側面の情報処理方法またはプログラムは、車両の状況に関する運行情報を記録するとともに、運行情報の消去の指令の入力に用いられる入力部を備える運行情報記録装置の情報処理方法、または、車両の状況に関する運行情報を記録するとともに、運行情報の消去の指令の入力に用いられる入力部を備える運行情報記録装置のコンピュータに、処理を実行させるプログラムにおいて、入力部を介して運行情報の消去の指令が入力された場合、記録されている運行情報を消去する運行情報消去ステップと、運行情報が消去されたことを記録する消去履歴記録ステップとを含む。
【0019】
本発明の一側面の情報処理方法またはプログラムにおいては、入力部を介して運行情報の消去の指令が入力された場合、記録されている運行情報が消去され、運行情報が消去されたことが記録される。
【0020】
従って、ユーザの意思で運行情報を消去することができる。また、ユーザの意思で運行情報を消去できる一方で、安易に運行情報を消去させないようにすることができる。
【0021】
この入力部は、例えば、ボタン、キーボード、スイッチなどにより構成される。この運行情報消去ステップは、例えば、入力部を介して運行情報の消去の指令が入力された場合、記録されている運行情報をCPUにより消去する運行情報消去ステップにより構成され、この消去履歴記録ステップは、例えば、運行情報が消去されたことをCPUにより記録する消去履歴記録ステップにより構成される。
【発明の効果】
【0022】
以上のように、本発明の一側面によれば、ユーザの意思で運行情報を消去することができる。特に、本発明の一側面によれば、ユーザの意思で運行情報を消去できる一方で、安易に運行情報を消去させないようにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0024】
図1は、本発明を適用した運行情報記録システムの一実施の形態を示すブロック図である。図1の運行情報記録システム1は、運行情報記録システム1が設けられた車両(以下、自車とも称する)が所定の状況に至った場合に、その状況が発生する直前および発生した直後の所定の時間(例えば、前後10秒間)の運行情報を記録するシステムである。
【0025】
運行情報には、例えば、自車の前方の画像、運転者の画像、位置情報、速度、加速度、操舵角、アクセルペダルの操作量、ブレーキペダルの操作量、トランスミッションの切替え状況などが含まれる。また、運行情報は、例えば、自車が事故に遭遇したとき、急ブレーキ、急ハンドル、急発進が行われたときなどに記録される。
【0026】
運行情報記録システム1は、センサ部11、GPS(Global Positioning System)受信機12、車外監視カメラ13、車内監視カメラ14、および、ドライブレコーダ15を含むように構成される。
【0027】
センサ部11は、加速度センサ、車速センサ、操舵角センサなどの各種のセンサにより構成され、自車の速度、加速度、操舵角、アクセルペダルの操作量、ブレーキペダルの操作量などを示す信号をドライブレコーダ15の運行情報生成部21および運行情報記録制御部22に供給する。なお、センサ部11を構成する各センサは、自車に備えられているものを利用するようにしてもよいし、運行情報記録システム1専用に設けるようにしてもよい。
【0028】
GPS受信機12は、複数のGPS衛星からの発信電波を受信し、自車の位置を検出する。GPS受信機12は、検出した自車の位置を示す情報をドライブレコーダ15の運行情報生成部21に供給する。
【0029】
車外監視カメラ13は、例えば、自車の前方を撮影可能な位置に設置される。車外監視カメラ13は、撮影した画像(以下、車外監視画像とも称する)をドライブレコーダ15の運行情報生成部21に供給する。
【0030】
車内監視カメラ14は、例えば、自車の運転者の顔を撮影可能な位置に設置される。車内監視カメラ14は、撮影した画像(以下、車内監視画像とも称する)をドライブレコーダ15の運行情報生成部21および顔認識部28に供給する。
【0031】
ドライブレコーダ15は、運行情報生成部21、運行情報記録制御部22、バッファ23、記録部24、入力部25、運行情報消去制御部26、消去履歴記録制御部27、顔認識部28、通報部29、および、警報部30を含むように構成される。
【0032】
運行情報生成部21は、センサ部11からの信号、GPS受信機12からの位置情報、車外監視カメラ13からの車外監視画像、および、車内監視カメラ14からの車内監視画像に基づいて、車両の状況に関する運行情報を生成する。運行情報生成部21は、生成した運行情報を運行情報記録制御部22に供給する。
【0033】
運行情報記録制御部22は、図2を参照して後述するように、バッファ23に運行情報を一時的に蓄積させるとともに、運行情報の記録が必要な状況が発生した場合、その状況が発生した前後の運行情報を記録部24に記録する。
【0034】
バッファ23は、例えば、RAM(Random Access Memory)により構成される。バッファ23には、所定の時間前(例えば、30秒前)から現在までの運行情報が蓄積され、それより古い運行情報は順次消去される。
【0035】
記録部24は、例えば、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory,磁気抵抗メモリ)、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory,強誘電体メモリ)、OUM(Ovonic Unified Memory)などの書き換え可能な不揮発性のメモリにより構成される。なお、記録部24は、情報の改ざん、盗聴等が困難な耐タンパ性を有しているメモリを用いるのが望ましい。
【0036】
入力部25は、例えば、ボタン、キーボード、スイッチなどにより構成される。ユーザは、記録部24に記録されている運行情報を消去したい場合、入力部25を介して、運行情報の消去の指令を入力する。入力部25は、入力された運行情報の消去の指令を運行情報消去制御部26に供給する。
【0037】
運行情報消去制御部26は、入力部25を介して運行情報の消去の指令が入力された場合、バッファ23および記録部24に記録されている運行情報の一部または全部を消去する。運行情報消去制御部26は、運行情報を消去した場合、運行情報を消去したことを示す情報を消去履歴記録制御部27、顔認識部28、通報部29、および、警報部30に供給する。
【0038】
消去履歴記録制御部27は、運行情報を消去したことを示す履歴(以下、消去履歴とも称する)を記録部24に記録する。消去履歴は、例えば、運行情報が消去された時間(例えば、年月日および時刻)、消去した運行情報の種類、消去対象となった期間などを含む。
【0039】
顔認識部28は、所定の手法を用いて、車内監視画像に写っている運転者の顔認識を実行する。顔認識部28は、認識結果を示す情報を、記録部24に記録されている消去履歴に追加する。なお、顔認識部28が用いる顔認識の手法は、特定の手法に限定されるものではなく、より正確に、より迅速に、および、より簡単に顔認識を実行できる手法を適用することが望ましい。
【0040】
通報部29は、例えば、所定の通信方法により通信を行う通信装置により構成される。通報部29は、運行情報が消去されたことを示す情報を他の装置に送信することにより、運行情報が消去されたことを外部に通報する。
【0041】
警報部30は、例えば、ディスプレイなどの表示装置、LED(Light Emitting Diode)、ランプなどの発光装置、ブザーなどの警報装置などにより構成される。警報部30は、所定の方法により、運行情報が消去されたことを車内または車外に通知する。
【0042】
次に、図2のフローチャートを参照して、運行情報記録システム1により実行される運行情報記録処理について説明する。なお、この処理は、例えば、自車の原動機(例えば、エンジン)が始動したとき開始される。
【0043】
ステップS1において、運行情報記録システム1は、運行情報の収集を開始する。具体的には、センサ部11の各センサは、それぞれの対象となる情報の検出、および、検出した情報を示す信号の運行情報生成部21および運行情報記録制御部22への供給を開始する。GPS受信機12は、自車の位置の検出、および、検出した自車の位置を示す情報の運行情報生成部21への供給を開始する。車外監視カメラ13は、車外監視画像の撮影、および、撮影した車外監視画像の運行情報生成部21への供給を開始する。車内監視カメラ14は、車内監視画像の撮影、および、撮影した車内監視画像の運行情報生成部21への供給を開始する。
【0044】
運行情報生成部21は、センサ部11からの信号、GPS受信機12からの位置情報、車外監視カメラ13からの車外監視画像、および、車内監視カメラ14からの車内監視画像に基づいて、運行情報の生成を開始する。また、運行情報生成部21は、生成した運行情報の運行情報記録制御部22への供給を開始する。
【0045】
運行情報記録制御部22は、運行情報生成部21から供給される運行情報をバッファ23に蓄積させる。バッファ23に蓄積された運行情報は、所定の時間(例えば、30秒間)保存され、その後最新の運行情報が上書きされることにより消去される。
【0046】
ステップS2において、運行情報記録制御部22は、センサ部11からの信号に基づいて、運行情報の記録が必要な状況(以下、記録トリガ状況とも称する)が発生したかを判定する。記録トリガ状況が発生したと判定された場合、処理はステップS3に進む。
【0047】
例えば、事故などにより所定の大きさ以上の衝撃が加えられたり、急ブレーキがかけられたり、急発進が行われたり、ステアリングホイールの操舵角が急激に変化したり(いわゆる、急ハンドルが行われたり)、車速が所定の速度以上になったりなど、危険であると想定される状況が、記録トリガ状況として運行情報記録制御部22に設定されている。
【0048】
ステップS3において、運行情報記録制御部22は、運行情報を記録する。具体的には、運行情報記録制御部22は、記録トリガ状況が発生した時点から所定の時間前(例えば、10秒前)までの間の運行情報をバッファ23から読み出し、記録部24に記録する。また、運行情報記録制御部22は、発生した記録トリガ状況に関する情報(例えば、発生時間、内容など)を運行情報として記録部24に記録する。さらに、運行情報記録制御部22は、記録トリガ状況が発生した時点から所定の時間(例えば、10秒)が経過するまでの間の運行情報を記録部24に記録する。これにより、記録トリガ状況が発生した前後の運行情報が記録部24に記録される。そして、記録トリガ状況の発生から所定の時間が経過した後、運行情報記録制御部22は、運行情報の記録部24への記録を停止し、バッファ23への蓄積を再開する。
【0049】
一方、ステップS2において、運行情報の記録が必要な状況が発生していないと判定された場合、ステップS3の処理はスキップされ、処理はステップS4に進む。
【0050】
ステップS4において、運行情報消去制御部26は、運行情報の消去が指令されたかを判定する。運転者などにより入力部25を介して運行情報の消去の指令が入力された場合、入力部25は、入力された指令を運行情報消去制御部26に供給する。運転情報消去制御部26は、運行情報の消去の指令を入力部25から取得した場合、運行情報の消去が指令されたと判定し、処理はステップS5に進む。
【0051】
なお、誤操作や悪戯などを防止し、ユーザの意思により運行情報が消去されたことを後で確実に証明できるように、例えば、パスワードの入力を課するなどして、運行情報の消去の指令は、容易に入力できないようにすることが望ましい。
【0052】
ステップS5において、運行情報消去制御部26は、バッファ23および記録部24に記録されている運行情報を消去する。このとき、バッファ23および記録部24に記録されている運行情報を全て消去するようにしてもよいし、あるいは、運行情報の一部を消去するようにしてもよい。運行情報の一部を消去する場合、消去せずに残す情報は、例えば、情報の種類または情報が記録された時刻に応じて選択される。情報の種類に応じて情報を残す場合、例えば、記録トリガ状況に関する情報のみを残すことが考えられる。また、情報が記録された時刻に応じて情報を残す場合、例えば、消去が指令された時点から所定の時間前(例えば、1日前)より古い情報を残すことが考えられる。
【0053】
なお、記録部24に過去の消去履歴が記録されている場合、その消去履歴は消去されずに、そのまま記録部24に残される。
【0054】
運行情報消去制御部26は、運行情報を消去したことを示す情報を消去履歴記録制御部27、顔認識部28、通報部29、および、警報部30に供給する。
【0055】
ステップS6において、消去履歴記録制御部27は、運行情報を消去した履歴(消去履歴)を記録部24に記録する。
【0056】
ステップS7において、顔認識部28は、運転者の顔認識を実行する。具体的には、顔認識部28は、所定の手法を用いて、車内監視画像に写っている運転者の顔認識を実行し、運転者の特定を行う。顔認識部28は、認識結果を示す情報を、ステップS5において記録部24に記録された消去履歴に追加する。
【0057】
これにより、後で運行情報が消去されたときの運転者の特定を行うことが容易になる。
【0058】
ステップS8において、通報部29は、外部に通報する。具体的には、通報部29は、所定の通信方法により、運行情報が消去されたことを示す情報を、警察署、運転支援サービスを提供する組織などが有する外部のサーバ等に送信する。これにより、運行情報が消去されたことが外部に通報されるとともに、運行情報の消去を行った履歴が外部に残されるようになる。
【0059】
ステップS9において、警報部30は、警報する。具体的には、警報部30は、所定のメッセージまたは画像を表示したり、LEDなどの発光装置を発光させたり、警報音を鳴動させたりすることにより、運行情報が消去されたことを車内または車外に通知する。
【0060】
一方、ステップS4において、運行情報の消去が指令されていないと判定された場合、ステップS5乃至S9の処理はスキップされ、処理はステップS10に進む。
【0061】
ステップS10において、運行情報記録システム1は、運行情報の収集を停止するかを判定する。例えば、運行情報記録システム1は、自車の原動機が停止されていない場合、運行情報の収集を停止しないと判定し、処理はステップS2に戻り、ステップS10において、運行情報の収集を停止すると判定されるまで、ステップS2乃至S10の処理が繰り返し実行される。
【0062】
一方、ステップS10において、例えば、運行情報記録システム1は、自車の原動機が停止された場合、運行情報の収集を停止すると判定し、運行情報記録処理は終了する。
【0063】
このようにして、ユーザの意思により運行情報を消去することができる。従って、ユーザの意思に反した運行情報が提供されるなどにより、運行情報を通じてユーザのプライバシーが侵害されることを防止することができる。
【0064】
一方、ユーザの操作により運行情報が消去された事実が確実に残されるため、心理的な抑止効果により、安易に運行情報を消去させないようにすることができる。また、運行情報の消去がユーザの意思によるものか、または、ドライブレコーダ15の故障や不具合によるものかを、後で確実に判別することができる。さらに、運行情報が消去されたことを外部に通報することにより、心理的な抑止効果をさらに高めることができる。
【0065】
なお、以上の説明では、記録トリガ状況の発生の前後の運行情報を記録部24に記録するようにしたが、例えば、記録部24の容量に応じて、それ以外の所定の期間(例えば、過去3日間)の運行情報も記録しておくようにしてもよい。
【0066】
上述したドライブレコーダ15の一連の処理は、ハードウエアにより実行することもできるし、ソフトウエアにより実行することもできる。ドライブレコーダ15の一連の処理をソフトウエアにより実行する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。
【0067】
図3は、上述したドライブレコーダ15の一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウエアの構成例を示すブロック図である。
【0068】
コンピュータにおいて、CPU(Central Processing Unit)301,ROM(Read Only Memory)302,RAM(Random Access Memory)303は、バス304により相互に接続されている。
【0069】
バス304には、さらに、入出力インタフェース305が接続されている。入出力インタフェース305には、ドライブレコーダ15の入力部25の機能を含む入力部306、ドライブレコーダ15の警報部30の機能を含む出力部307、ドライブレコーダ15の記録部24の機能を含む記録部308、ドライブレコーダ15の通報部29の機能の一部を含み、ネットワークインタフェースなどよりなる通信部309、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア311を駆動するドライブ310が接続されている。
【0070】
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU301が、例えば、記録部308に記録されているプログラムを、入出力インタフェース305及びバス304を介して、RAM303にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
【0071】
コンピュータ(CPU301)が実行するプログラムは、例えば、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)等)、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリなどよりなるパッケージメディアであるリムーバブルメディア311に記録して、あるいは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供される。
【0072】
そして、プログラムは、リムーバブルメディア311をドライブ310に装着することにより、入出力インタフェース305を介して、記録部308にインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部309で受信し、記録部308にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM302や記録部308に、あらかじめインストールしておくことができる。
【0073】
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
【0074】
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置、手段などより構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0075】
さらに、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明を適用した運行情報記録システムの一実施の形態を示すブロック図である。
【図2】運行情報記録システムにより実行される運行情報記録処理を説明するためのフローチャートである。
【図3】コンピュータの構成の例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0077】
1 運行情報記録システム
11 センサ部
12 GPS受信機
13 車外監視カメラ
14 車内監視カメラ
15 ドライブレコーダ
21 運行情報生成部
22 運行情報記録制御部
23 バッファ
24 記録部
25 入力部
26 運行情報消去制御部
27 消去履歴記録制御部
28 顔認識部
29 通報部
30 警報部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の状況に関する運行情報を記録する運行情報記録装置において、
前記運行情報の消去の指令の入力に用いられる入力手段と、
前記入力手段を介して前記運行情報の消去の指令が入力された場合、記録されている前記運行情報を消去する運行情報消去手段と、
前記運行情報が消去されたことを記録する消去履歴記録手段と
を含む運行情報記録装置。
【請求項2】
前記消去履歴手段は、少なくとも前記運行情報が消去された時間を記録する
請求項1に記載の運行情報記録装置。
【請求項3】
前記運行情報が消去された場合、前記運行情報が消去されたことを示す情報を他の装置に送信することにより、前記運行情報が消去されたこと外部に通報する通報手段を
さらに含む請求項1に記載の運行情報記録装置。
【請求項4】
前記運行情報が消去された場合、前記車両の運転者の認識処理を実行し、認識結果を記録する認識手段を
さらに含む請求項1に記載の運行情報記録装置。
【請求項5】
車両の状況に関する運行情報を記録するとともに、前記運行情報の消去の指令の入力に用いられる入力部を備える運行情報記録装置の情報処理方法において、
前記入力部を介して前記運行情報の消去の指令が入力された場合、記録されている前記運行情報を消去する運行情報消去ステップと、
前記運行情報が消去されたことを記録する消去履歴記録ステップと
を含む情報処理方法。
【請求項6】
車両の状況に関する運行情報を記録するとともに、前記運行情報の消去の指令の入力に用いられる入力部を備える運行情報記録装置のコンピュータに、処理を実行させるプログラムにおいて、
前記入力部を介して前記運行情報の消去の指令が入力された場合、記録されている前記運行情報を消去する運行情報消去ステップと、
前記運行情報が消去されたことを記録する消去履歴記録ステップと
を含む処理を実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−42859(P2009−42859A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−204972(P2007−204972)
【出願日】平成19年8月7日(2007.8.7)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】