説明

違反態様入力支援システム、情報処理装置、プログラム、及び違反態様入力支援方法

【課題】駐車違反の取締りの際に、取締りに関する各種情報を迅速に且つ正確に入力することができるようにする。
【解決手段】警察官又は監視員が携帯端末装置10000で放置車両撮影時に、ICタグ10019付きナンバープレートから、車両番号等の情報を取得することで、携帯端末装置10000内にその情報を入力する。同時に、放置車両の撮影位置情報を取得することで、携帯端末装置10000内に保持している位置情報と違反態様を関連付けたデータベース10003から、位置情報に対応した違反態様の情報を検索して表示する。警察官又は監視員は、抽出され表示された違反態様の情報を選択することで、違反態様の入力を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、違反態様入力支援システム、情報処理装置、プログラム、及び違反態様入力支援方法に係わり、特に放置駐車違反車両の取締り業務において違反態様の入力を支援する違反態様入力支援システム、情報処理装置、プログラム、及び違反態様入力支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
2006年6月1日より施行された道路交通法により、従来の駐車違反取締りでは運転者に「反則金」を請求していたのに加え、新たに放置車両の車籍証に登録されている所有者に対しても「違反金」を請求するように規定がなされた。この新しい駐車違反の態様を「放置駐車違反」と称する。
【0003】
放置駐車違反に関する情報を警察署に備えるシステムに登録する際には、取締りの対象である駐車車両の車両番号、車種等の車両情報、及び放置駐車違反の違反態様を入力する必要がある。この違反態様については、違反確認日時、駐車場所、道路標識等、様々な現場の状況に応じ異なる態様をとりうる。
【0004】
また、放置駐車違反を取り締まる警察官や監視員は、前記のような違反情報を入力するために、取締り対象の車両番号、車種、違反確認日時、駐車場所、現場設置の道路標識等の状況を目視にて判断し、携行する携帯端末装置に入力して違反態様に適合する確認標章を現場で発行する必要がある。
【0005】
このような確認した車両情報等を携帯端末装置へ入力する際にこれを支援する方法としては、例えば特許文献1に記載されているように、ナンバープレートを無線通信により読取る方法がある。この技術では、車両番号等の情報を搭載したナンバープレートを車両に取り付けることにより、通信機能をもった携帯電話によってナンバープレートの情報を読取り、車両情報を蓄積しているセンタへ送信することで、車両照会を実施する事ができるとされている。
【特許文献1】特開2007−86858号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に提案の方法によれば、放置駐車車両を取り締まる際に、車両番号、車種等の違反車の車両情報を誤りなく入力することが可能となると考えられるが、違反態様については警察官や監視員が現場の状況から判断して決定する必要がある。このため経験の浅い監視員等が取締りを実施する際には、違反態様の判定に影響する現場の要素を見落として誤った違反態様を認定してしまうことがあるという問題があった。
【0007】
本発明の一つの目的は、前記課題を解決し、駐車違反の取締り業務を行う警察官又は監視員が、取締り対象車両の車両番号、車種等の車両情報とともに、適切な違反態様を判定して入力することを支援する違反態様入力支援システム、情報処理装置、プログラム、及び違反態様入力支援方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の及び他の目的を達成するために、本願発明の一態様に係る違反態様入力支援システムは、車両個々を識別するための車両識別情報を格納したICタグを備えた車両を対象として駐車車両の取締りを行う際に、その駐車車両に該当する法令違反態様の入力を支援するシステムであって、駐車車両が該当法令の違反行為を構成することとなる区画を規定する座標データである区画座標データと、前記各区画を識別するための区画識別情報とが対応づけて格納されている区画情報データベースと、前記区画情報データベースに格納される各レコードに該当する区画について規定されている違反態様情報とが対応付けて格納されている違反態様情報データベースと、を格納する記憶部と、取締り対象車両に付属するICタグから車両識別情報を取得するICタグ情報取得機能と、GPS衛星からの信号を受信してそれを演算処理することにより自身の現在位置を示す位置情報を取得する位置情報取得機能と、現在時刻を取得する機能と、前記位置情報取得機能により取得した自身の位置情報と前記区画情報データベースに記録されている区画座標データとを比較して、前記自身の位置情報が前記区画情報データベースに記録されている区画座標データによって特定される領域に含まれると判定した場合に、前記区画座標データと対応づけられている区画識別情報によって前記違反態様情報データベースを検索して、前記区画識別情報と対応づけられている違反態様情報を抽出して表示する機能と、前記抽出された違反態様情報についてユーザの選択を受付ける機能と、前記ICタグ情報取得機能により得た取り締まり対象車輌の車両識別情報と、前記選択を受け付けた違反態様情報と、前記現在時刻を取得する機能により取得した現在日時情報とを対応付けて記憶する機能と、前記記憶した車両識別情報と、前記選択を受け付けた違反態様情報と、現在日時情報とを第2の情報処理装置に送信する機能と、を実行する制御部とを備えた第1の情報処理装置と、駐車車両取締りに関する情報を格納する取締り情報データベースを記憶する記憶部と、前記第1の情報処理装置から送信されてくる、車両識別情報と前記選択した違反態様情報と現在日時情報とを受信して前記取締り情報データベースに登録する機能を実行する制御部と、を備えた第2の情報処理装置とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様に係る違反態様入力支援システムによれば、駐車違反の取締り業務を行う警察官又は監視員が、取締り対象車両の車両番号、車種等の車両情報とともに、適切な違反態様を判定して入力することを支援する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、この発明の一実施形態である違反態様入力支援システムについて説明する。図1は本発明の一実施形態による違反態様入力支援システム1(以下「本システム1」という。)の全体構成図である。
【0011】
本システム1は、これを構成する装置として、携帯端末装置10000、プリンタ10013、各警察署に備えられるサーバ10030(以下「警察署サーバ」と略称する。)、及び各警察本部に備えられるサーバ10040(以下「本部サーバ」と略称する。)を含む。プリンタ10013は、携帯端末装置10000と無線または有線で接続可能とされているオンラインプリンタであり、後述するように、携帯端末装置10000からの標章等出力用として用いられる。
【0012】
各携帯端末装置10000と警察署サーバ10030との間、及び各警察署サーバ10030と本部サーバ10040との間は、それぞれ閉じた通信ネットワーク10050、10051を通じて通信可能に接続されている。なお、適切な通信上のセキュリティが確保される条件で、インターネット等の汎用通信ネットワークで接続することも排除するものではない。
【0013】
本システム1を利用した駐車違反取締りの対象となる車両のナンバープレートあるいはそれに代わる他の車両の部分には、個々の車両を互いに識別するための識別符号データである車両番号データを格納したICタグ10020が取り付けられる。
【0014】
また、パーキングメータ設置場所での本システム1を利用した駐車違反取締りを実現するための装置としては、パーキングチケット発給機10011、及びパーキングメータ10012を備える。この場合、パーキングチケット発給機10011から発給されるパーキングチケットには固有の識別符号データを格納したICタグ10019を添付する。
【0015】
次に、本システム1に含まれる前記各装置について順次説明する。
携帯端末装置10000は、本システム1によって違反取締り業務を行う警察官又は監視員(ユーザ)が携帯するコンピュータであり、前記通信ネットワーク10050との通信機能を有し、携帯に適した比較的小型のコンピュータ(例えばモバイルコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント端末(PDA)などが挙げられる。)であれば、適宜のものを採用することができる。
【0016】
携帯端末装置10000は、図1に示すように、入力部10001、データ処理部10002、コードデータベース(以下「コードDB」と略称する。)10003、記憶装置10004、制御部10005、撮影機能部10006、GPS機能部10007、時計機能部10008、ICタグリーダライタ10009、通信制御部10010、及び表示部10021を備えている。
【0017】
入力部10001は、携帯端末装置10000への各種データ入力を行うために設けられ、例えば小型のキーボード、ペンスタイラス等で操作するタッチスクリーンなどである。
【0018】
データ処理部10002は、後述するコードDB10003へのデータ書き込み、検索、データ読み出しを管理するデータベース管理システム(DBMS)の機能を備える。また後述する通信制御部10010との間でのデータ授受も行う。また、携帯端末装置10000の機能を実現すべく記憶装置10004に格納されている各プログラムが、制御部10005によりここで実行される。
【0019】
コードDB10003は、後述する区画情報データベースに関する複数のテーブルと違反態様情報データベースに関する複数のテーブルとを格納するデータベースであり、後述する記憶装置10004に記憶される。
【0020】
記憶装置10004は、ハードディスクドライブ装置等の記憶デバイスであって、ここに説明する携帯端末装置10000の各機能を実現するためのプログラム及び取得した情報データ等を記録する。
【0021】
制御部10005は、携帯端末装置10000全体の動作を制御するブロックであり、図示は省略するが、演算処理を行うCPU、携帯端末装置10000で実行される各種プログラム、処理対象となるデータ等が格納されるRAM、ROM等のメモリ、及び他の機能ブロックとの間でのデータ授受を管理する入出力インターフェイス部等を含む一般的な演算処理部としての構成を有する。前記記憶装置10004に記憶されている各プログラムは、制御部10005のメモリに展開されてCPUにより処理される。
【0022】
撮影機能部10006は、取締り対象車両の画像データを取得する機能ブロックであり、CCD素子等の撮像デバイスと、それにより取得された画像データについて適宜の圧縮変換処理(例えばJPEG形式データへの変換)等を行うための周辺回路が必要に応じて設けられる。
【0023】
GPS機能部10007は、GPS(Global Positioning System、全地球測位システム)により携帯端末装置10000の位置情報を取得する機能ブロックで、GPS衛星からの信号を受信するアンテナ及び受信部、受信したGPSデータの処理及び地図データとのマッチング処理を行うデータ処理部を含む。
【0024】
時計機能部10008は、携帯端末装置10000としての現在時刻情報を保持する機能ブロックであり、制御部10005が生成、使用しているシステムクロック、あるいはGPS機能部10007がGPSデータから取得する時刻データを利用して現在時刻情報を保持する。
【0025】
ICタグリーダライタ10009は、取締り対象車両のナンバープレート等に取り付けられているICタグに記録されたそのナンバープレート等固有の、すなわちそのナンバープレート等が取り付けられている車両固有の情報である車両番号情報を取得する。ICタグリーダライタ10009は、前記ICタグ10020とのデータ通信を行うためのアンテナと、アンテナが受信した前記車両番号情報データ信号を、制御部10005でCPUが処理できる形式に変換処理する信号処理部を含む。
【0026】
通信制御部10010は外部機器と通信する機能を有し、通信ネットワーク10050を通じて他の通信制御部、例えば後述する警察署サーバ10030と、あるいは無線LAN等の適宜の通信手段によって後述するパーキングチケット発給機10011、パーキングメータ10012、又はプリンタ10013とのデータ通信を行う通信インターフェイス部を含む。
【0027】
表示部10021は、データ処理部10002でのデータ処理結果を表示する表示デバイスを含み、例えば液晶ディスプレイとそれを表示動作させるのに必要なドライブ回路とを含む、適宜の表示装置を備える。
【0028】
次に、携帯端末装置10000の各機能を実現するプログラムについて説明する。各プログラムは例えば記憶装置10004に格納してあり、必要に応じて例えば制御部10005のメモリに読み出されてCPUにより実行されることで各プログラムによる機能が実現される。
【0029】
本実施形態では、これらプログラムが実行されることにより実現される機能ブロックが、データ処理部10002に実装されているものとして説明する。本実施形態では、図示を省略するが、これらのプログラムは、車両画像取得プログラム、ICタグ情報取得プログラム、GPS位置情報取得プログラム、データベース管理プログラム、表示プログラム、印刷処理プログラム、データ格納プログラム、データ送信プログラム、データ受信プログラム、及び前記各プログラムの起動を制御する起動プログラムを含む。
【0030】
車両画像取得プログラムは、撮影機能部10006を制御して、撮影機能部10006の撮像デバイスを通じて取締り対象車両の画像データを取得する機能を有する。
【0031】
ICタグ情報取得プログラムは、ICタグリーダライタ10009によりICタグ10020から車両情報を、パーキングチケットに付されたICタグ10019から発給情報を取得して記憶装置10004に格納する機能を有する。
【0032】
GPS位置情報取得プログラムは、GPS機能部10007により駐車車両の位置情報を取得して記憶装置10004に格納する機能を有する。
【0033】
データベース管理プログラムは、前記車両情報と位置情報とをコードDB10003の各テーブル(後述)と照合して該当する違反態様候補を抽出する機能を有する。具体的には、違反態様選択プログラム及び違反態様候補抽出プログラムを含んでいる。
【0034】
違反態様選択プログラムは、後述する違反態様候補選択画面18000において、違反態様候補の大分類、中分類、小分類を、後述する違反態様候補選択画面18000において選択可能とする。
【0035】
違反態様候補抽出プログラムは、前記した前記車両情報と位置情報とをコードDB10003の各テーブルと照合して該当する違反態様候補を抽出する機能を有する。なお、本実施形態にあっては、この違反態様候補抽出プログラムには、対象のナンバープレートに取り付けられたICタグ10020から取得した車両番号に基づいて、対象車両が盗難車であるか否かを切り分けする盗難車確認プログラムが含まれている。
【0036】
表示プログラムは、抽出した違反態様候補を一覧形式として表示部に表示する機能を有する。
印刷処理プログラムは、違反態様の選択入力情報を取得して該当する違反態様に対応する確認標章の印刷情報を作成しプリンタ10013に送信する機能を有する。
【0037】
データ格納プログラムは、選択した違反態様情報と処理ログとを記憶装置10004に格納して処理を終了する機能を有する。
【0038】
データ送信プログラムは、各警察署に設置される警察署サーバ10030に記憶装置10004に格納した情報を送信する機能を有する。
【0039】
データ受信プログラムは、警察署サーバ10030からコードDB10014の情報を受信して自身のコードDB10003に格納する機能を有する。
【0040】
また前記のほかに、本実施形態では、パーキングメータ処理プログラム、パーキングチケット処理プログラム、違反態様選択プログラム、及び違反態様候補抽出プログラムが記憶装置10004に格納され、データ処理部10002において各プログラムによる機能がそれぞれの機能ブロックとして実現されるように構成されている。
【0041】
パーキングメータ処理プログラムは、パーキングメータとのデータ通信処理を制御するとともに、後述するパーキングメータ通信画面を携帯端末装置10000の表示部10021に表示する機能を有する。またパーキングメータ処理プログラムは、パーキングメータ10012の感知テーブル10023から格納した駐車開始時刻情報を、時計機能部10008から現在時刻を取得してこれらに基づいて超過時間を計算する機能を有する。
【0042】
パーキングチケット処理プログラムは、パーキングチケット発給機10011とのデータ通信を制御するとともに、後述するパーキングチケット通信画面を携帯端末装置10000の表示部10021に表示する機能を有する。またパーキングチケット処理プログラムは、パーキングチケット発給機10011の発給テーブル10022から格納した発給情報を、時計機能部10008から現在時刻を取得してこれらに基づいて超過時間を計算する機能を有する。
【0043】
次に、警察署サーバ10030について説明する。警察署サーバ10030は、コードDB10014と、管理データベース10033とを備える。警察署サーバ10030は、他に通常のサーバの機能である制御部10031、入力部10032、通信制御部10015、及びデータ処理部10033を備えるが、これらの機能については、携帯端末装置10000の対応する部分の機能に関する説明に譲り、ここでは省略する。
【0044】
コードデータDB10014は、携帯端末装置10000に備えられているコードDB10003の親情報を格納しているデータベースである。
【0045】
管理データベース10033は、複数の携帯端末装置10000から取得した放置駐車取締りに係る情報を格納する機能を有する。
【0046】
次に、本部サーバ10040について説明する。各警察本部に設置される本部サーバ10040は、コードDB10017、及びマスタデータベース(以下「マスタDB」という。)10043を備える。本部サーバ10040は、他に通常のサーバの機能である制御部10041、入力部10042、通信制御部10016、及びデータ処理部10042を備えるが、これらの機能については、携帯端末装置10000の対応する部分の機能に関する説明に譲り、ここでは省略する。
【0047】
次に、コードDB10003、10014、10017について説明する。図2に本実施形態におけるコードDB10003、10014、10017に含まれるデータテーブルの例を示す。本実施形態では、本部サーバ10040に格納されているコードDB10017のデータを各警察署サーバ10030のコードDB10014、及び各携帯端末装置10000のコードDB10003に送信することになるので、これら3つのデータベースの内容は同じである。
【0048】
本実施形態におけるコードDB10003、10014、10017は、盗難車情報テーブル1003、区画座標情報テーブル1004、区画違反態様情報テーブル1005、違反態様情報テーブル1006、周辺設置物情報テーブル1007、区画設置物情報テーブル1008、及び設置物違反態様情報テーブル1009を備える構成とされている。
【0049】
まず、盗難車情報テーブル1003について説明する。図10に盗難車情報テーブル1003のデータ例を示す。盗難車情報テーブル1003は、取締り対象となる車両に付された固有の番号である車両番号、すなわち車両のナンバープレートに記載されている番号を記録している。本実施形態では、その車両番号を陸運支局名データ1003−1、分類番号1003−2(普通乗用車、小型乗用車等の分類)、用途番号1003−3(分類番号ごとに規定されているひらがな一文字)、一連番号1003−4に分けた形で格納している。車両番号情報の他に、必要に応じて車種を示す情報を加えてもよい。
【0050】
次に、区画座標情報テーブル1004について説明する。図6に区画座標情報テーブル1004のデータ例を示す。区画座標情報テーブル1004は、X軸上の開始点と終了点(X1、X2)、Y軸上の開始点と終了点(Y1、Y2)の4つの位置座標で囲まれる原則矩形の領域により、駐車取締りの条件単位となる区画の範囲を示しそれぞれに固有の区画コード1004−1を対応づけて記録したものである。携帯端末装置10000のデータ処理部10002は、この区画座標情報テーブル1004とGPS機能部10007で取得したX座標及びY座標とを照合して、駐車位置がどの区画に対応するかを判定する。
【0051】
次に、区画違反態様情報テーブル1005について説明する。図5に区画違反態様情報テーブル1005のデータ例を示す。このテーブルは前記区画座標情報テーブル1004と後述する違反態様情報テーブル1006との対応付けを示すリンクテーブルであり、各区画コード1005−1と対応する違反態様コード1005−2とを格納している。
【0052】
次に、違反態様情報テーブル1006について説明する。図7に違反態様情報テーブル1006のデータ例を示す。違反態様情報テーブル1006は、1つの違反態様の大分類1006−2、中分類1006−3、小分類1006−4を違反態様コード1006−1と対応付けて格納したものである。違反態様の大分類1006−2、中分類1006−3、小分類1006−4は、例えば図7に例示されているように、「放置駐車(駐停車禁止)」という大分類の中で、どのような態様で違反が行われたのかをより詳細に記述しているものである。
【0053】
次に、周辺設置物情報テーブル1007について説明する。図9に周辺設置物情報テーブル1007のデータ例を示す。周辺設置物情報テーブル1007は、前記違反態様情報テーブル1006にある放置駐車の分類に関連し、違反の点数や罰金の額に影響を与える道路交通法上、あるいは自治体の独自条例上で扱う「設置物」のコード1007−1とその設置物の名称1007−2を対応付けて格納するものである。
【0054】
次に、区画設置物情報テーブル1008について説明する。図8に区画設置物情報テーブル1008のデータ例を示す。区画設置物情報テーブル1008は、周辺設置物情報テーブル1007に記録されている各設置物がどの区画に設置されているかを示すために、区画コード1008−1と設置物コード1008−2とを対応付けて記録したリンクテーブルである。
【0055】
次に、設置物違反態様情報テーブル1009について説明する。図11に設置物違反態様情報テーブル1009のデータ例を示す。設置物違反態様情報テーブル1009は、設置物コード1009−1と違反態様情報テーブル1006に記録されているのと同じ違反態様コード1009−2とを対応付けて記録しているリンクテーブルである。
【0056】
次に、パーキングチケット発給機10011及びパーキングメータ10012について説明する。パーキングチケット発給機10011には、本実施形態に係る構成として、パーキングチケットを発給した時刻10022−2を発給したICタグのID番号10022−1と対応付けて格納する発給テーブル10022を備えるとともに、他に図示しないがICタグ10019付きのパーキングチケットを発行する機能一式と、携帯端末装置10000からの送信要求に対して情報を送信する通信機能とを備える。なお、ICタグ10019に付与するIDは、互いに識別可能な番号体系を定めて採用すればよい。
【0057】
パーキングメータ10012も同様に、本実施形態に係る構成として、車両が駐車位置に位置した、即ち駐車を開始したことを感知した日付10023−2と時刻10023−3とを、それぞれに連続番号10023−1を対応づけた上で格納する感知テーブル10023を備えるとともに、パーキングメータとしての通常の機能一式と、携帯端末装置10000からの送信要求に対して情報を送信する通信機能とを備える。
【0058】
図3に感知テーブル10023のデータ例を示す。ここでは連続番号である識別番号(カウンタ)10023−1に対応付けて、車両感知日(駐車開始日)10023−2、車両感知時刻(駐車開始時刻)10023−3を格納している。図4に発給テーブル10022のデータ例を示す。ここではパーキングチケットに添付したICタグ10019のID番号10022−1に対応付けて発給時刻10022−2を格納している。
【0059】
次に、本実施形態で扱う放置駐車違反のパターンについて、簡単に説明する。図12から図15に、放置駐車違反のパターン例の模式図を示す。図12は、一般的な駐車違反区域(ここでは横断歩道1013の上)に放置駐車している現場の例である。図13は、パーキングメータ2013の設置場所に時間超過して放置駐車している現場の例である。図14は、パーキングチケット発給機3013で時間管理する時間貸し駐車場で時間超過して放置駐車している現場の例である。図15は、違反態様に車両周辺の設置物が影響を与える例であり、ここでは消火栓4013の近傍に放置駐車している現場の例である。
【0060】
次に、本実施形態に係る違反態様入力支援システム1による取締り時の処理の流れを説明する。図16及び図17は、その取締り時の処理の流れを示すフローチャートである。
【0061】
まず図16で、警察官又は監視員は放置駐車車両を発見すると携帯端末装置10000を起動する(ステップ5011)。起動後、携帯端末装置10000のデータ処理部10002に格納する起動プログラムがまず車両画像取得プログラムを立ち上げる。
【0062】
車両画像取得プログラムは、撮影機能部10006を起動し、まず図18に例示する車両番号読み取り画面15000を表示部10021に表示する。ここでは符号15001で示す部分が撮影機能部10006のカメラに写った画像で、画像の下部に、撮影ボタン15002、次操作へ移るボタン15003を表示する。車両画像取得プログラムが撮影ボタン15002のクリック情報を取得して、撮影機能部10006により放置車両のナンバープレート画像を撮影し記憶装置10004に格納する(ステップ5012)。
【0063】
次に起動プログラムは、前記次操作へ移るボタン15003のクリック情報を取得して、データ処理部10002に格納するICタグ情報取得プログラムへ処理を移す。ICタグ情報取得プログラムは、携帯端末装置10000に接続されているICタグリーダライタ10009を起動し、対象放置車両に取り付けられたナンバープレートのICタグ10020に格納されている放置車両の車両番号(及び、該当する場合には車種)のデータを取得し記憶装置10004に格納する(ステップ5013)。
【0064】
起動プログラムは、ICタグ情報取得プログラムからICタグ10020に記録されていた情報の格納が正常に完了した旨の通知を受けて、データ処理部10002にて違反態様候補を抽出するプログラムの1つである盗難車確認プログラムを起動し、前記格納した車両番号を、前記図10に示す盗難車情報テーブル1003の情報と照合する(ステップ5014)。
【0065】
該当情報があった場合、即ち盗難車に該当する場合(ステップ5015)、盗難車確認プログラムは図19に例示する盗難車該当警告画面16000を表示する(ステップ5016)。この例の盗難車該当警告画面16000では図18のカメラ撮影画像に重ねる形で「はい」・「いいえ」ボタンを持つメッセージボックス16001を表示し、違反態様を確認する処理へ移るかどうかの入力を待つ。盗難車としての取締り処理を優先するか、放置駐車としての取締りを優先するかは、警察官又は監視員が判断して決定する。
【0066】
図19の「いいえ」ボタン16002のクリック情報を取得した場合(ステップ5017)、盗難車確認プログラムは起動プログラムに終了指示情報を送り、起動プログラムは携帯端末装置10000の処理を終了する(ステップ5018)。図19の「はい」ボタン16004のクリック情報を取得した場合(ステップ5017)、盗難車確認プログラムは起動プログラムに次へ進む指示情報を送り、起動プログラムはデータ処理部10002にてGPS情報取得プログラムを起動する。
【0067】
GPS情報取得プログラムはGPS機能部10007を起動し、図20に例示する違反場所住所入力画面17000を携帯端末装置10000の表示部10021に表示する(ステップ5035)。GPS情報取得プログラムはこの画面の現在地取得ボタン17002のクリック情報を取得して、GPS機能部10007により現在地の地理座標情報(X−Y軸情報)を取得し、記憶装置10004に格納する(ステップ5019)。
【0068】
この時コードDB10003の中に位置座標と住所を対応付けたテーブルや区画に対応する地図データを予め記録しておくと、図20の違反場所住所17001とそれに対応した地図17005を自動取得して表示することができ、また違反場所住所17001を記憶装置10004に自動的に格納させることができる。前記テーブルを備えていない場合には、住所情報は携帯端末装置10000の入力部10001により取締り業務を行う者がキーイン等を通じて入力して記憶装置10004に格納する。
【0069】
GPS情報取得プログラムは図20の「前へ」ボタン17004のクリック情報を取得すると、起動プログラムに前処理へ戻る指示情報を送り、起動プログラムは前処理の画面へ戻る。GPS情報取得プログラムは図20の「次へ」ボタン17003のクリック情報を取得すると、起動プログラムに次処理へ進む指示情報を送り、起動プログラムは次処理のプログラムである違反態様候補を抽出するプログラムの1つである違反態様候補照合プログラムをデータ処理部10002にて起動する。
【0070】
違反態様候補照合プログラムは、まず前記GPS位置情報取得プログラムにより取得して記憶装置10004に格納した現在地の地理座標情報(X−Y軸情報)を図6に示す区画座標テーブル1004と照合し、放置車両の現在地座標に対応する区画コード1004−1を取得する。次に違反態様候補照合プログラムは、取得した区画コード1004−1を図5に示す区画違反態様情報テーブル1005と照合して対応する違反態様コード1005−2を取得する。
【0071】
次に違反態様候補照合プログラムは、取得した違反態様コード1005−2を図7に示す違反態様情報テーブル1006と照合して対応する違反態様情報である大分類1006−2、中分類1006−3、小分類1006−4を取得する(ステップ5030)。ここで前記区画違反態様情報テーブル1005との照合結果は必ずしも1つでなく、1つの区画コード1005−1に対し、複数の違反態様コード1005−2が対応する場合もある。これに対して、違反態様コード1006−1と大分類1006−2、中分類1006−3、及び小分類1006−4の組である違反態様情報との対応は一対一である。
【0072】
次に違反態様候補照合プログラムは、取得した区画コード1004−1を図8に示す区画設置物情報テーブル1008と照合して対応する設置物コード1008−2を取得する。さらに次に違反態様候補照合プログラムは、取得した設置物コード1008−2を図9に示す周辺設置物情報テーブル1007と照合し、周辺に存在している設置物の情報である設置物名称データ1007−2を取得する(ステップ5050)。ここでの対応も前記と同様に区画設置物情報テーブル1008との照合結果は必ずしも1つでなく、1つの区画コード1008−1に対し複数の設置物コード1008−2が対応する場合がある。これに対して設置物コード1007−1と周辺設置物情報である設置物名称データ1007−2との対応は一対一である。この先の処理は図17に引き続き示す。
【0073】
図17を参照すると、前記処理で設置物がないと判定された場合、すなわち対象車両周辺にパーキングメータ2013もパーキングチケット発給機3013も無い場合(ステップ5021)、違反態様候補照合プログラムは規定の駐車場所ではなく路上の駐車(「放置駐車(駐車禁止)」)と判断して、前記ステップ5030の処理で取得した違反態様情報である大分類1006−2、中分類1006−3、小分類1006−4を記憶装置10004に格納し、起動プログラムに制御を移す。
【0074】
起動プログラムはデータ処理部10002に格納する抽出した違反態様候補を表示部10021に表示し選択入力情報を取得する違反態様選択プログラムを起動し、図21の違反態様候補選択画面18000に違反態様候補の大分類欄18001と中分類欄18002とを表示し、違反態様の選択を待つ(ステップ5031)。この先の処理は設置物がある場合と共通なので後述する。
【0075】
以下、ステップ5050の処理で設置物があったと判定された場合の処理を説明する。違反態様候補照合プログラムは、対応する区画コード1008−1に設置物情報(設置物コード1008−2)があると判定した場合(ステップ5021)、設置物コード1008−2がパーキングメータ2013であるかどうかを確認する(ステップ5022)。
【0076】
設置物がパーキングメータ2013であると判定された場合、違反態様候補照合プログラムはその旨の情報を起動プログラムに送信し、起動プログラムはデータ処理部10002にてパーキングメータ処理プログラムを起動する。パーキングメータ処理プログラムは、図22に示すようなパーキングメータ通信画面を携帯端末装置10000の表示部10021に表示し、パーキングメータが存在している旨のメッセージ表示19001を画面表示する(ステップ5035)。
【0077】
パーキングメータ処理プログラムは、図22のパーキングメータ通信画面19000の情報取得通信ボタン19005のクリック情報を取得して、パーキングメータ10012と通信を開始する(ステップ5023)。パーキングメータ処理プログラムは、パーキングメータ10012の備える感知テーブル10023の最後のレコードの情報、即ち現在駐車している車両の感知日である駐車開始日10023−2と、感知時刻である駐車開始時刻10023−3とを取得する。
【0078】
次にパーキングメータ処理プログラムは、時計機能部10008から現在時刻データを取得して、前記駐車開始日及び開始時刻の情報から現在までの駐車時間を算出し、予めプログラム中に設定した駐車可能時間を減算して、超過時間を算出し、携帯端末装置10000の記憶装置10004に格納する(ステップ5024)。パーキングメータ処理プログラムは、現在時刻と格納した超過時間の情報を図22のパーキングメータ通信画面19000の超過時間表示欄19002に表示し、次処理の指示を待つ。
【0079】
パーキングメータ処理プログラムは「次へ」ボタン19004のクリック情報を取得すると、次処理へ進む旨の情報を起動プログラムに送信し、起動プログラムはデータ処理部10002にて違反態様候補照合プログラムを再起動し、ステップ5031の処理に移る。
【0080】
前記ステップ5022の処理で設置物がパーキングメータ10012でないと判定された場合、違反態様候補照合プログラムは次に設置物がパーキングチケット発給機10011であるかどうかを判断する(ステップ5025)。設置物がパーキングチケット発給機10011の場合、違反態様候補照合プログラムはその旨の情報を起動プログラムに送信し、起動プログラムはデータ処理部10002にてパーキングチケット処理プログラムを起動する。パーキングチケット処理プログラムは、図23に示すようなパーキングチケット通信画面20000を携帯端末装置10000の表示部10021に表示し、パーキングチケット発給機10011が存在している旨のメッセージ表示20001を画面表示する(ステップ5034)。
【0081】
パーキングチケット処理プログラムは、携帯端末装置10000のICタグリーダライタ10009を起動し、パーキングチケットのICタグ10020に記録されている情報を取得し、ICタグ10019に格納されたICタグID(車両番号データ)を取得し記憶装置10004に格納する(ステップ5027)。次にパーキングチケット処理プログラムは、図23のパーキングチケット通信画面の情報取得通信ボタン2004のクリック情報を取得して、パーキングチケット発給機10011と通信を開始する(ステップ5028)。
【0082】
パーキングチケット処理プログラムは、パーキングチケット発給機10011の備える発給テーブル10022の中の前記格納したICタグID(車両番号)10022−1に対応するレコードの情報、即ちチケット発給時刻10022−2を取得する。次にパーキングチケット処理プログラムは、時計機能部10008から現在時刻データを取得して、前記チケット発給時刻10022−2の情報から現在までの駐車時間を算出し、予めプログラム中に設定した駐車可能時間を減算して、超過時間を算出し、携帯端末装置10000の記憶装置10004に格納する(ステップ5029)。パーキングチケット処理プログラムは、現在時刻と格納した超過時間の情報を図23のパーキングチケット通信画面20000の超過時間表示欄20002に表示し、次処理の指示を待つ。
【0083】
パーキングチケット処理プログラムは「次へ」ボタンクリック情報を取得すると、次処理へ進む旨の情報を起動プログラムに送信し、起動プログラムはデータ処理部10002にて違反態様候補照合プログラムを再起動し、ステップ5031の処理に移る。
【0084】
前記ステップ5025の処理で設置物がパーキングチケット発給機10011でないと判定された場合、違反態様候補照合プログラムは図24に例示する周辺設置物確認画面21000に周辺設置物が存在している旨を確認するメッセージ21001を表示し、「確認」ボタン21002、「未確認」ボタン21005を表示して入力を待つ。このメッセージは、あらかじめ作成して記憶装置10004等に格納しておいた定型文と前記ステップ5050の処理で取得した設置物情報の名称(設置物名称データ1007−2)を組み合わせて表示する。
【0085】
このメッセージに示された設置物があることを、携帯端末装置10000を携行している警察官又は監視員が確認したら、「確認」ボタン21002をクリックし、設置物が既に無い場合は「未確認」ボタン21005をクリックする。違反態様候補照合プログラムは「確認」ボタン21002のクリック情報を取得すると、設置物コード1007−1と図11に示す設置物違反態様情報テーブル1009の情報を照合して該当する違反態様コード1009−2を取得し、違反態様コードを図7に示す違反態様情報テーブル1006と照合して、対応する違反態様情報(大分類1006−2、中分類1006−3、小分類1006−4)を取得し、ステップ5030の処理で作成した違反態様情報に追加して、次処理の指示を待つ(ステップ5026)。
【0086】
違反態様候補照合プログラムは「次へ」ボタン21003のクリック情報を取得すると、起動プログラムに制御を移しステップ5031の処理に移る。違反態様候補照合プログラムが「未確認」ボタン21005のクリック情報を取得すると、追加処理を実施せずに次処理の指示を待つ。
【0087】
前記の処理により画面表示する違反態様の抽出が完了した後、起動プログラムはデータ処理部10002にて違反態様選択プログラムを起動し、前述した図21の違反態様候補選択画面18000において、違反態様候補の大分類欄18001に該当情報の大分類一覧を表示し、大分類の選択を待つ。違反態様選択プログラムは大分類の選択入力を取得すると、前記抽出及び格納した違反態様情報から選択した大分類1006−2に該当する中分類1006−3を表示し、中分類1006−3の選択を待つ。違反態様選択プログラムは同様にして小分類1006−4までの選択情報を取得する(ステップ5031)。
【0088】
違反態様選択プログラムは小分類1006−4までの選択情報を取得し、図21の違反態様候補選択画面18000で「次へ」ボタン18003のクリック情報を取得すると、選択された違反態様情報を記憶装置10004に格納し、起動プログラムに次処理へ進む旨の情報を送信して制御を移す。
【0089】
起動プログラムは、データ処理部10002にて印刷処理プログラムを起動し、前記選択された違反態様情報とステップ5013で記憶装置10004に格納した車両情報とステップ5019で記憶装置10004に格納した住所情報と時計機能部10008から取得した日時情報とを標章番号を付与して標章情報として作成し、プリンタ10013に送信して標章印刷処理を実施する(ステップ5032)。印刷処理プログラムの出力完了指示を受けて、起動プログラムは記憶装置10004に格納した情報と前記標章情報と処理ログとを対応付けて本件取締りの記録として記憶装置10004に格納し、格納後全プログラムを終了し、携帯端末装置10000における処理を終了する(ステップ5033)。
【0090】
ここで携帯端末装置10000の記憶装置10004に格納した取締り記録情報は、警察官・監視員が携帯端末装置10000と各警察署サーバ10030を通信ネットワーク10050によって接続し、各警察署サーバ10030の管理DB10033に送信して格納する。さらに各警察署の警察署サーバ10030の管理DB10033に格納された情報は、各警察署サーバ10030が定期的に警察本部の本部サーバ10040に通信ネットワーク10051を通じてアクセスして、本部サーバ10040のマスタDB10043に格納する。
【0091】
次に、各警察本部に設置されている本部サーバ10040が備えるコードDB10017(警察署サーバ10030に設けられているコードDB10014のマスターデータを格納している。)から各警察署の警察署サーバ10030のコードDB10014にデータを配信する処理を説明する。図25は、本部サーバ10040から各警察署サーバ10030のコードDB10014にデータを配信する処理のフロー図である。
【0092】
本部サーバ10040におけるコード情報の入力は、データ処理部10042の機能により例えば後述する図26に示す区画違反態様情報登録画面600や、図27に示す周辺設置物情報登録画面900から取得し(ステップ7012)、入力が終了しデータ処理部10042が更新したコードDB10017の情報を、本部サーバ10040は各警察署サーバ10030に通信ネットワーク10051を通じて配信する(ステップ7013)。各警察署サーバ10030のデータ処理部10033は、配信されたコードDB10017の情報をコードDB10014の情報と置換して格納する。
【0093】
なお、各警察署サーバ10030から本部サーバ10040への前記取締り情報の送信は図25に図示する処理と同様で、送信元と送信先が逆になるだけである。またコードDB10017、10014間では格納データの全置換処理であるが、各警察署サーバ10030の管理DB10033に格納した取締り記録情報は、警察本部の本部サーバ10040のマスタDB10043に追加登録される。
【0094】
次に、区画違反態様情報の新規・更新登録処理について説明する。図26は、区画違反態様情報を新規・更新登録する画面の例である。登録画面600は地図の中心地住所6002、地図6001、違反態様を関連付ける区画6009、区画のコード6003、違反態様の一覧6004、区画に関連付けたい違反態様の一覧6006、区画に関連付ける違反態様を追加するボタン6008、削除するボタン6005、区画と関連付けた違反態様を登録するボタン6007から構成される。
【0095】
この処理は、例えば携帯端末装置10000の記憶装置10004に格納した区画違反態様情報登録処理プログラムをデータ処理部10002にて実行することにより実現される。このプログラムにより、例えば携帯端末装置10000に登録されている区画6009をコードDB10017から読み出して、それに関する違反態様情報データを変更することができる。あるいは携帯端末装置10000の表示部10021にGPS位置情報取得プログラムによって取得された携帯端末装置10000の現在位置に基づいて地図情報を表示し、その表示部10021に設けられたタッチスクリーンインターフェイスを介して対象区画6009を入力し、さらに関連するテーブルを対応づけてあらたな区画6009と対応する違反態様情報を生成させることもできる。
【0096】
また、図27には、携帯端末装置10000において周辺設置物情報を新規・更新登録する画面の例を示す。図26と同様、登録画面900は、地図の中心地住所9002、地図9001、違反態様を関連付ける区画9009、区画のコード9003、周辺設置物の一覧9004、区画に関連付けたい周辺設置物の一覧9006、区画に関連付ける周辺設置物を追加するボタン9008、削除するボタン9005、区画と関連付けた周辺設置物を登録するボタン9007を備えて構成される。
【0097】
この処理は、例えば携帯端末装置10000の記憶装置10004に格納した周辺設置物情報更新登録処理プログラムをデータ処理部10002にて実行することにより実現される。このプログラムにより、例えば携帯端末装置10000に登録されている区画6009をコードDB10017から読み出して、それに関する設置物情報データを変更することができる。あるいは携帯端末装置10000の表示部10021にGPS位置情報取得プログラムによって取得された携帯端末装置10000の現在位置に基づいて地図情報を表示し、その表示部10021に設けられたタッチスクリーンインターフェイスを介して対象区画9009を入力し、さらに関連するテーブルを対応づけてあらたな区画9009と対応する設置物情報を生成させることもできる。
【0098】
次に、各警察署の警察署サーバ10030から携帯端末装置10000へデータを配信する処理を説明する。図28は、各警察署サーバ10030から携帯端末装置10000へデータを配信する処理のフロー図である。携帯端末装置10000と警察署サーバ10030を閉じた通信ネットワーク10050を通じて、あるいは直接接続し、通信を開始する(ステップ8012)。「直接接続」とは、有線あるいは無線の通信リンクによって他の通信要素を介さずに接続すること全般を含む意図である。
【0099】
警察署サーバ10030に備えられるコードDB10014の情報は携帯端末装置10000に配信され、携帯端末装置10000のデータ処理部10010は、これを受信して配信されたコードDB10014の情報をコードDB10003の情報と置換して格納する(ステップ8013)。以上のようにしてマスタとなる警察本部の本部サーバ10040の備えるコードDB10017と各警察署の警察署サーバ10030の備えるコードDB10014と各携帯端末装置10000の備えるコードDB10003に格納されているデータの同一性が保たれる。
【0100】
なお前記取締り情報の携帯端末装置10000から警察署の警察署サーバ10030への送信は図28の処理と同様で、送信元と送信先が逆になるのみである。またコードDBのデータ送受信では格納されている全データの置換処理であるが、携帯端末装置10000の記憶装置10004に格納した取締り記録情報は、各警察署サーバ10030の管理DB10033に追加登録される。
【0101】
次に、パーキングメータ10012における駐車の記録である感知テーブル10023のデータ登録とデータ送信処理の流れを図29により説明する。ここでパーキングメータ10012は簡易な端末装置と同じ程度の、いいかえれば一般的ないわゆるモバイルPCに設けられているのと同等の制御部、通信制御部、データ処理部、記憶装置、及び時計機能部を備えていることとする。
【0102】
パーキングメータ10012は車両の駐車を感知する(ステップ12012)と、自装置の備える時計機能部から日時情報を取得し、図3の感知テーブル10023に新規番号10023−1を採番してレコードを作成し、車両感知日10023−2と車両感知時刻10023−3を対応付けて格納する(ステップ12013)。この車両感知プログラムとテーブル情報追加プログラムはパーキングメータ10012の記憶装置に格納しておき、データ処理部にて実行されるものとすればよい。
【0103】
前記車両感知機能には、車両の重量を感知する方法を採用しても、ナンバープレートのICタグ10020からデータを読み取る方法を採用してもよい。重量感知の場合は、駐車終了後重量が0になり再び重量を感じた時点で車両感知とする。例えば、パーキングメータ10012に接続する重量センサを設置し、これを駐車車両の前輪又は後輪が踏み越えたことを感知して駐車開始、再度後輪又は前輪が踏み越えたことを感知して駐車終了と判定するなどの手法をとることができる。ICタグ感知の場合は定期的にICタグ情報を受信し、前回と異なるタグ情報を受信した時点で車両感知とする。データ格納後、パーキングメータ10012は待機状態となる。
【0104】
パーキングメータ11003が携帯端末装置10000からデータ配信要求を受信した場合(12014)、データ処理部によって感知テーブル10023の最新のレコードを検索し、携帯端末装置10000に対して該レコードに格納した車両感知時刻10023−1を送信する(ステップ12015)。ここでパーキングメータ10012の記憶装置には前記一連の処理を行うプログラムを格納することができるが、携帯端末装置10000のデータ処理部に感知テーブル10023の情報検索・抽出プログラムを持たせ、携帯端末装置10000からの配信要求を受信して感知テーブル10023の全ての情報を送信するプログラムだけを格納してもよい。携帯端末装置10000からの配信要求が無い場合は、パーキングメータ11003は待機状態を継続する(ステップ12016)。
【0105】
次に、パーキングチケット発給機10011における駐車の記録である発給テーブル10022のデータ登録とデータ送信処理の流れを図30により説明する。ここでパーキングチケット発給機10011は、簡易な端末装置と同じ程度の、いいかえれば一般的ないわゆるモバイルPCに設けられているのと同等の制御部、通信制御部、データ処理部、記憶装置、及び時計機能部を備えていることとする。
【0106】
パーキングチケット発給機10011は、利用者の操作によりICタグ付きパーキングチケット10019を発給すると(ステップ14012)、自装置の備える時計機能部から日時情報を取得し、ICタグ10019のID10022−1と対応付けて、パーキングチケット発給時刻10022−2として発給テーブル10022の新規レコードに格納する(ステップ14013)。このテーブル情報追加プログラムはパーキングチケット発給機10011のデータ処理部にて実行されるものである。
【0107】
データ格納後、パーキングチケット発給機10011は待機状態となる。パーキングチケットに付されているICタグ10019の情報を取得した携帯端末装置10000から情報データ配信要求とICタグ10019のIDを受信した場合(ステップ14014)、パーキングチケット発給機10011は、前記IDをキーとして発給テーブル10022を検索し、前記ICタグのID10022−1に対応するチケット発給時刻10022−2を携帯端末装置10000に対して送信する(ステップ14015)。
【0108】
パーキングチケット発給機10011のデータ処理部には前記一連の処理を行うプログラムを格納することができるが、携帯端末装置10000のデータ処理部に発給テーブル10022の情報検索・抽出プログラムを持たせ、パーキングチケット発給機10011は、携帯端末装置10000からの配信要求を受信して発給テーブル10022の全ての情報を送信するプログラムだけを格納することとしてもよい。携帯端末装置10000からの配信要求が無い場合は、パーキングチケット発給機10011は待機状態を継続する(ステップ14016)。
【0109】
以上詳細に説明したように、本実施形態によれば、駐車違反の取締り業務を行う警察官又は監視員が、取締り対象車両の車両番号、車種等の車両情報とともに、適切な違反態様を判定して入力するのを支援することができる。特に、車両の属性情報を正しく入力して放置車両の所有者以外に対して違反金を請求するという問題を防止するだけでなく、放置車両の車種、違反確認日時・駐車場所・道路標識等により決定される違反態様を誤って入力した場合に放置車両の所有者に対して誤った金額の違反金を請求してしまうという問題を防止することができる。また近年増加しているパーキングメータ設置場所や駐車場への放置駐車についても、簡易な方法で違反を検出し、正しい違反態様に対応する確認標章を出力することが可能となる。
【0110】
前記第1の情報処理装置は、前記記憶部において、盗難車両についてその車両識別情報を格納してなる盗難車両データベースを備え、前記制御部が、前記取得した車両識別情報をキーとして前記盗難車両データベースを検索する機能と、前記検索の結果により前記盗難車両データベースに前記車両識別情報に一致するデータが存在すると判定した場合に、その判定結果を表示部に表示する機能とを実行することとすれば、取締り対象の車両から、盗難車を容易に識別することができる。
【0111】
前記第1の情報処理装置において、前記制御部が、駐車車両の駐車開始時刻データを前記第1の情報処理装置へ送信する機能を備えたパーキングメータと情報を送受信する機能と、前記パーキングメータから前記駐車開始時刻データを取得する機能と、自身の現在時刻データ、前記駐車開始時刻データ、及びあらかじめ記憶している駐車可能時間データとから駐車超過時間を算出する機能と、前記算出した超過時間を前記表示部に表示する機能と、をさらに実行することとすれば、パーキングメータの設置場所における駐車違反の取締りを迅速かつ適正に実施することができる。
【0112】
前記第1の情報処理装置において前記制御部が、ICタグを備えたパーキングチケットを発給するパーキングチケット発給機と情報を送受信する機能と、前記パーキングチケットが備えるICタグに格納されている当該パーキングチケットを識別するためのパーキングチケット識別情報を取得する機能と、前記取得したパーキングチケット識別情報に対応づけられている発給時刻データを前記パーキングチケット発給機から取得する機能と、自身の現在時刻データ、前記発給時刻データ、及びあらかじめ記憶している駐車可能時間データとから駐車超過時間を算出する機能と、算出した超過時間を前記表示部に表示する機能と、をさらに実行することとすれば、パーキングチケット発給機設置場所における駐車違反の取締りを迅速かつ適正に実施することができる。
【0113】
前記制御部が、さらに、駐車車両の画像データを取得する機能と、駐車車両の駐車位置に対応する住所データを取得する機能と、前記駐車車両の画像データと、前記選択した違反態様の情報と、前記現在時刻データと、前記住所データとから前記駐車車両の違反行為についての確認標章を印刷する機能とを実行することとすれば、駐車違反取締り業務に付随する確認標章の発行を、迅速かつ誤りなく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】本発明の一実施形態による違反態様入力支援システムの全体構成図である。
【図2】コードDB10033に含むテーブル例を示す図である。
【図3】感知テーブル10023のデータ例を示す図である。
【図4】発給テーブル10022のデータ例を示す図である。
【図5】区画違反態様情報テーブル1005のデータ例を示す図である。
【図6】区画座標情報テーブル1004のデータ例を示す図である。
【図7】違反態様情報テーブル1006のデータ例を示す図である。
【図8】区画設置物情報テーブル1008のデータ例を示す図である。
【図9】周辺設置物情報テーブル1007のデータ例を示す図である。
【図10】盗難車情報テーブル1003のデータ例を示す図である。
【図11】設置物違反態様情報テーブル1009のデータ例を示す図である。
【図12】一般的な駐車違反区域の放置駐車状況を示す模式図である。
【図13】パーキングメータ設置場所の放置駐車状況を示す模式図である。
【図14】パーキングチケット発給機設置場所の放置駐車状況を示す模式図である。
【図15】設置物がある場合の放置駐車状況を示す模式図である。
【図16】本実施形態の違反態様入力支援システムによる取締り時の処理を示すフローチャートその1である。
【図17】本実施形態の違反態様入力支援システムによる取締り時の処理を示すフローチャートその2である。
【図18】携帯端末装置10000の撮影画面の例を示す図である。
【図19】携帯端末装置10000の盗難車該当警告画面の例を示す図である。
【図20】携帯端末装置10000の違反場所住所入力画面の例を示す図である。
【図21】携帯端末装置10000の違反態様の選択画面の例を示す図である。
【図22】携帯端末装置10000のパーキングメータ通信画面の例を示す図である。
【図23】携帯端末装置10000のパーキングチケット発給機通信画面の例を示す図である。
【図24】携帯端末装置10000の周辺設置物確認画面の例を示す図である。
【図25】本部サーバ10040から各警察署サーバ10030へのコードDB配信処理を示すフローチャートである。
【図26】携帯端末装置10000の区画違反態様情報の登録画面の例を示す図である。
【図27】携帯端末装置10000の周辺設置物情報の登録画面の例を示す図である。
【図28】警察署サーバ10030から携帯端末装置10000へのコードDB配信処理を示すフローチャートである。
【図29】パーキングメータ10012における処理の流れを示すフローチャートである。
【図30】パーキングチケット発給機10011における処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0115】
1 違反態様入力支援システム
1003 盗難車情報テーブル(盗難車両データベース)
1004 区画座標情報テーブル(区画情報データベース)
1005 区画違反態様情報テーブル(違反態様情報データベース)
1006 違反態様情報テーブル(違反態様情報データベース)
1007 周辺設置物情報テーブル
1008 区画設置物情報テーブル
1009 設置物違反態様情報テーブル
10000 携帯端末装置(第1の情報処理装置)
10001 入力部
10002 データ処理部
10003、10014、10017 コードDB
10004 記憶装置(記憶部)
10005 制御部
10006 撮影機能部
10007 GPS機能部(位置情報取得機能部)
10008 時計機能部
10009 ICタグリーダライタ(ICタグ情報取得機能部)
10010 通信制御部
10011 パーキングチケット発給機
10012 パーキングメータ
10013 プリンタ
10019 ICタグ(パーキングチケット添付の)
10020 ICタグ(ナンバープレート添付の)
10021 表示部
10022 発給テーブル
10023 感知テーブル
10030 警察署サーバ(第2の情報処理装置)
10040 本部サーバ
10050、10051 通信ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両個々を識別するための車両識別情報を格納したICタグを備えた車両を対象として駐車車両の取締りを行う際に、その駐車車両に該当する法令違反態様の入力を支援するシステムであって、
駐車車両が該当法令の違反行為を構成することとなる区画を規定する座標データである区画座標データと、前記各区画を識別するための区画識別情報とが対応づけて格納されている区画情報データベースと、前記区画情報データベースに格納される各レコードに該当する区画について規定されている違反態様情報とが対応付けて格納されている違反態様情報データベースと、を格納する記憶部と、
取締り対象車両に付属するICタグから車両識別情報を取得するICタグ情報取得機能と、
GPS衛星からの信号を受信してそれを演算処理することにより自身の現在位置を示す位置情報を取得する位置情報取得機能と、
現在時刻を取得する機能と、
前記位置情報取得機能により取得した自身の位置情報と前記区画情報データベースに記録されている区画座標データとを比較して、前記自身の位置情報が前記区画情報データベースに記録されている区画座標データによって特定される領域に含まれると判定した場合に、前記区画座標データと対応づけられている区画識別情報によって前記違反態様情報データベースを検索して、前記区画識別情報と対応づけられている違反態様情報を抽出して表示する機能と、
前記抽出された違反態様情報についてユーザの選択を受付ける機能と、
前記ICタグ情報取得機能により得た取り締まり対象車輌の車両識別情報と、前記選択を受け付けた違反態様情報と、前記現在時刻を取得する機能により取得した現在日時情報とを対応付けて記憶する機能と、
前記記憶した車両識別情報と、前記選択を受け付けた違反態様情報と、現在日時情報とを第2の情報処理装置に送信する機能と、を実行する制御部と、
を備えた第1の情報処理装置と、
駐車車両取締りに関する情報を格納する取締り情報データベースを記憶する記憶部と、
前記第1の情報処理装置から送信されてくる、車両識別情報と前記選択した違反態様情報と現在日時情報とを受信して前記取締り情報データベースに登録する機能を実行する制御部と、を備えた第2の情報処理装置と、
を含むことを特徴とする違反態様入力支援システム。
【請求項2】
前記第1の情報処理装置は、
前記記憶部において、盗難車両についてその車両識別情報を格納してなる盗難車両データベースを備え、
前記制御部が、前記取得した車両識別情報をキーとして前記盗難車両データベースを検索する機能と、前記検索の結果により前記盗難車両データベースに前記車両識別情報に一致するデータが存在すると判定した場合に、その判定結果を表示部に表示する機能とを実行する
ことを特徴とする、請求項1に記載の違反態様入力支援システム。
【請求項3】
前記第1の情報処理装置において、前記制御部が、
駐車車両の駐車開始時刻データを前記第1の情報処理装置へ送信する機能を備えたパーキングメータと情報を送受信する機能と、
前記パーキングメータから前記駐車開始時刻データを取得する機能と、
自身の現在時刻データ、前記駐車開始時刻データ、及びあらかじめ記憶している駐車可能時間データとから駐車超過時間を算出する機能と、
前記算出した超過時間を前記表示部に表示する機能と、をさらに実行する、
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の違反態様入力支援システム。
【請求項4】
前記第1の情報処理装置において前記制御部が、
ICタグを備えたパーキングチケットを発給するパーキングチケット発給機と情報を送受信する機能と、
前記パーキングチケットが備えるICタグに格納されている当該パーキングチケットを識別するためのパーキングチケット識別情報を取得する機能と、
前記取得したパーキングチケット識別情報に対応づけられている発給時刻データを前記パーキングチケット発給機から取得する機能と、
自身の現在時刻データ、前記発給時刻データ、及びあらかじめ記憶している駐車可能時間データとから駐車超過時間を算出する機能と、
算出した超過時間を前記表示部に表示する機能と、をさらに実行する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の違反態様入力支援システム。
【請求項5】
車両個々を識別するための車両識別情報を格納したICタグを備えた車両を対象として駐車車両の取締りを行う際に、その駐車車両に該当する法令違反態様の入力を支援するシステムで使用される第1の情報処理装置であって、
駐車車両が該当法令の違反行為を構成することとなる区画を規定する座標データである区画座標データと、前記各区画を識別するための区画識別情報とが対応づけて格納されている区画情報データベースと、前記区画情報データベースに格納される各レコードに該当する区画について規定されている違反態様情報とが対応付けて格納されている違反態様情報データベースと、を格納する記憶部と、
取締り対象車両に付属するICタグから車両識別情報を取得するICタグ情報取得機能と、
GPS衛星からの信号を受信してそれを演算処理することにより自身の現在位置を示す位置情報を取得する位置情報取得機能と、
現在時刻を取得する機能と、
前記位置情報取得機能により取得した自身の位置情報と前記区画情報データベースに記録されている区画座標データとを比較して、前記自身の位置情報が前記区画情報データベースに記録されている区画座標データによって特定される領域に含まれると判定した場合に、前記区画座標データと対応づけられている区画識別情報によって前記違反態様情報データベースを検索して、前記区画識別情報と対応づけられている違反態様情報を抽出して表示する機能と、
前記抽出された違反態様情報についてユーザの選択を受付ける機能と、
前記ICタグ情報取得機能により得た取り締まり対象車輌の車両識別情報と、前記選択を受け付けた違反態様情報と、前記現在時刻を取得する機能により取得した現在日時情報とを対応付けて記憶する機能と、
前記記憶した車両識別情報と、前記選択を受け付けた違反態様情報と、現在日時情報とを第2の情報処理装置に送信する機能と、を実行する制御部と、を備える、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
前記制御部が、さらに、駐車車両の画像データを取得する機能と、駐車車両の駐車位置に対応する住所データを取得する機能と、前記駐車車両の画像データと、前記選択した違反態様の情報と、前記現在時刻データと、前記住所データとから前記駐車車両の違反行為についての確認標章を印刷する機能とを実行する、ことを特徴とする請求項5に記載の第1の情報処理装置。
【請求項7】
車両個々を識別するための車両識別情報を格納したICタグを備えた車両を対象として駐車車両の取締りを行う際に、その駐車車両に該当する法令違反態様の入力を支援するシステムで使用される第1の情報処理装置であって、
駐車車両が該当法令の違反行為を構成することとなる区画を規定する座標データである区画座標データと、前記各区画を識別するための区画識別情報とが対応づけて格納されている区画情報データベースと、前記区画情報データベースに格納される各レコードに該当する区画について規定されている違反態様情報とが対応付けて格納されている違反態様情報データベースと、を格納する記憶部を備えている第1の情報処理装置に、
取締り対象車両に付属するICタグから車両識別情報を取得するステップと、
GPS衛星からの信号を受信してそれを演算処理することにより自身の現在位置を示す位置情報を取得するステップと、
現在時刻を取得するステップと、
前記取得した自身の位置情報と前記区画情報データベースに記録されている区画座標データとを比較して、前記自身の位置情報が前記区画情報データベースに記録されている区画座標データによって特定される領域に含まれると判定した場合に、前記区画座標データと対応づけられている区画識別情報によって前記違反態様情報データベースを検索して、前記区画識別情報と対応づけられている違反態様情報を抽出して表示するステップと、
前記抽出された違反態様情報についてユーザの選択を受付けるステップと、
前記取り締まり対象車輌の車両識別情報と、前記選択を受け付けた違反態様情報と、前記取得した現在日時情報とを対応付けて記憶するステップと、
前記記憶した車両識別情報と、前記選択を受け付けた違反態様情報と、現在日時情報とを第2の情報処理装置に送信するステップと、を実行させる、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項8】
車両個々を識別するための車両識別情報を格納したICタグを備えた車両を対象として駐車車両の取締りを行う際に、その駐車車両に該当する法令違反態様の入力を支援する方法であって、
駐車車両が該当法令の違反行為を構成することとなる区画を規定する座標データである区画座標データと、前記各区画を識別するための区画識別情報とが対応づけて格納されている区画情報データベースと、前記区画情報データベースに格納される各レコードに該当する区画について規定されている違反態様情報とが対応付けて格納されている違反態様情報データベースと、を格納する第1の情報処理装置は、
取締り対象車両に付属するICタグから車両識別情報を取得し、
GPS衛星からの信号を受信してそれを演算処理することにより自身の現在位置を示す位置情報を取得し、
現在時刻を取得し、
前記取得した自身の位置情報と前記区画情報データベースに記録されている区画座標データとを比較して、前記自身の位置情報が前記区画情報データベースに記録されている区画座標データによって特定される領域に含まれると判定した場合に、前記区画座標データと対応づけられている区画識別情報によって前記違反態様情報データベースを検索して、前記区画識別情報と対応づけられている違反態様情報を抽出して表示し、
前記抽出された違反態様情報についてユーザの選択を受付け、
前記取り締まり対象車輌の車両識別情報と、前記選択を受け付けた違反態様情報と、前記取得した現在日時情報とを対応付けて記憶し、
前記記憶した車両識別情報と、前記選択を受け付けた違反態様情報と、現在日時情報とを第2の情報処理装置に送信し、
駐車車両取締りに関する情報を格納する取締り情報データベースを記憶する記憶部を備える第2の情報処理装置は、
前記第1の情報処理装置から送信されてくる、車両識別情報と前記選択した違反態様情報と現在日時情報とを受信して前記取締り情報データベースに登録する、
ことを特徴とする違反態様入力支援方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図21】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2009−294935(P2009−294935A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−148343(P2008−148343)
【出願日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】