説明

重量、形状その他性状の計測装置

【課題】画像取得装置とソフトウエアにより画像処理し、2次元画像を3次元情報化する画像処理装置と、情報を表示、保持、加工、伝送する情報処理装置を提供する。
【解決手段】コード化されたパターン光を被検体に照射し、瞬時に必要な画像を取得し、画像処理することにより時間差による誤差、計測不可問題を解決する。IDマーカーやICカード等のIDセンサーを被検体に併設し、画像処理やICカード読み取り装置等よりIDを取得し、計測データと連動した管理を行い、形状計測装置と重力計、温度計、圧力計他計測機を組み合わせ1台のパソコンで同時に計測する。計測データをインターネットでセンターのパソコンに伝送し、高度な処理ソフトで解析して、再配信、フィードバックすることにより解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像取得装置とソフトウエアにより画像処理し、2次元画像を3次元情報化する画像処理装置と、情報を表示、保持、加工、伝送する情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本稿でいうカメラとはフィルム式カメラではなく、CCDカメラやCMOSカメラ等いわゆるデジタルカメラのことである。(本稿ではカメラと称す)
【先行技術文献】
【特許文献1】特開 2008−180563 鋼材の表面検査法は典型的な光切断法 による形状計測装置であり、検体面にラインレーザを掃射し、1台のカメラで撮影し、画像処理によりラインを抽出し、検体との交接綾線を抽出点群各点のラインレーザの投射角度、カメラ光軸角度、レーザ出口とカメラ位置との視差から三角法計算する原理によるものであり、光切断法と総称され原理自体は一般的に使われ、高精度な3次元計測方法として建造物、機械等静止物体形状計測に多用されている。他の代表的な例としてMRIスキャナーの計測位置を特定するため赤色レーザーによる光切断法はよくみられる例である。
【特許文献2】特開 2005−84012 肌形状計測 の方法は2台のカメラによる2枚の画像の対応点を画像処理により抽出し同様に三角法計算により対応点の3次元座標を計算する方法でステレオカメラ写真解析法(以降ステレオ法と称す)と総称され、これも旧来型の写真機が発明された時代から存在する方法で、戦艦大和の2眼式測距儀もこの原理による計測方法である。
【特許文献3】特開 2004−233198 写真測量における計測点の対応付方法 は1台のカメラで撮影位置を変えて撮影した2枚以上の画像から対応点を画像処理により抽出しステレオカメラ解析法と同じ原理で計算する方法でフリーカメラ写真解析法(以降フリーカメラ法と称す)と総称される。地形測量など航空機で任意の場所方向から撮影した画像複数枚をすり合わせて、対応点を照合させながら地形の3次元座標を計算する方法はこの方法の代表的な例である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
光切断法は1本のラインレーザを利用するため被検体全面を掃射一巡するまで一定時間検体が静止する必要があり、移動する検体や呼吸により微妙に揺動する人体の計測には不適当である。
フリーカメラ法も同様にすべての撮影が終了するまで検体は静止している必要がある。
またこれらの方法は同じ処理でも撮影環境(輝度、彩度等)が違うと対応点抽出が誤対応し、計算誤差を発生することになり、短時間内に撮影する必要があり、または撮影に時間差が生じる場合はそれなりの補正や高度な撮影技術を求められる欠点がある。
ステレオ法は2枚の撮影は同時に行われるので時間差という点では問題はないが、天候の影響、ピンボケ、画像不鮮明など撮影機器、技術の未熟などの影響を受け易くやはり誤対応誤差の問題は多く発生する。
また計測において形状計測と重量他性状計測(たとえば温度、圧力、PH、臭気度等物体の性質をあらわす数値)は別々に行われ、別々に計算、表示、保存、加工されているのが実情である。
物体、人体の諸性状を計測し、データを総合的に管理判断するうえからこの方法は非常に不便である。
例えば人体計測を例にとって考察してみる。
一般的な小中学身体検査、成人病検査を考えると、受付で氏名等のID(バーコード、QRコード、ICカード、磁気カード等の個体識別項目。以降IDと称す)の記載、附置されたデータシートを受け取る。
次に体重計に乗り計測者または看護士(以降計測管理者と称す)が体重を量り、データをメモに書きこむ、またはパソコンに打ち込む
結果が書き込まれたデータシートを返却された被験者は次の工程に移動し身長計にのり、身長を計測し同様の処理をする。
順次 座高、腹囲、胸囲、血圧、握力、腹筋、視力、心電図、胸部撮影等を同様の工程で計測、処理をする。
【0004】
これらを繰り返し最後の工程が終了した時点で、データシートは計測管理者の手元に返却され、最後にID毎の各計測データがパソコンに入力され編集出力等の管理ができる状態になるのである。
この方法では各計測項目毎に計測管理者が必要であり、結果を手書きや手入力でパソコンに入力するため、時間はかかるし、誤入力誤記入も発生する。
本来これら各身体データの関連、履歴を総合的に比較検討することで、健康管理が行われることが目的であるが、前述の如く計測の分担作業により結果の即時開示ができなく、その目的が果たせていないのが実情である。
これらの諸性状計測のうち必要な基本項目計測装置と、ID自動認識装置を組み合わせた、一括自動検査帳票作成装置の発明が望まれている。
最近の殆どのカメラは高解像度、膨大なメモリー、CPU、画像伝送装置を内包しており、または簡単にコンピュータを介して画像取り込み、インターネットを介して送受信出来る。
このようなカメラでは計測現場では撮影画像を取得するだけとし、解析、計算、判断は別の場所の高性能コンピュータ、高性能ソフトウエアで行い、処理、判断結果をフィードバックすることもできるし、このような方法のほうが、機動性は高く、その性能を発揮することが多い。
例えば衣料縫製デザインにおいて、顧客の体形を元にデザインする場合、高性能、高価なCADソフトウエアで処理する必要があり、顧客がデザイナーの事務所に出向き、体型を計測しなければならない。
最近は健康や美容上の理由からダイエットは欠かせない行為であるが、自宅で通信教育指導ダイエット、食事メニューダイエットを行った場合、経過計測するにはやはり、自分で体重計やメジャ−で計測するか、業者のサロンに出向き計測する必要がある。
自分で計測する場合は、計測方法には限りがあり、計測結果はダイエット効果の判断等のデータとしては不十分である。
また水産農産物、鉱工業生産物の集荷、出荷仕訳作業や物流業界における集荷出荷仕分け作業においても同様の状況である。
出荷、選別する際には形、重さ、出荷先、荷物種類別に選別しが必要であるが現状の技術ではこれらの計測作業は別々の工程で行われていて、無駄な時間と労力を要しているのである。
画像処理法による面の形状や変形を計測する方法は近年一般的である。
一瞬で面全体を計測でき、カメラの解像度の高密度化に伴い、計測精度も飛躍的に向上している。0.1mm以下の精度の計測も可能になってきている。
しかしながら、装置搬送中の振動や、気温変化,光学環境の変化により両像処理計測の基本である各種パラメータが、計測時には変化している事が多く、必要な精度を得ることができない場合が多々あり、画像処理による高精度変形計測法を敬遠される要因になっている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は従来の光切断法の欠点を改良し、これらの問題を解決すべく発明されたものである。
瞬時に必要な画像を取得するため、光学的環境変化の影響を受けないパターン光を照射したりパターンマーカーを貼付する方法であるが、この場合パターン光に使用する光は必ずしも可視光でなくてもよい。
人体顔面計測等やノイズ除去用に高周波の光を照射する場合等は可視光以外の光を利用する場合もあり、以降パターン光とは可視光、非可視光を含むものとする。
本発明はパターン光を1本以上複数本同時に照射し、瞬時に撮影する。(図1)
パターン光の形状は平面形だけでなく、円筒形、円錐形等を含む数学的に解析できるものでもよい。
また被検体の形状が複雑な場合、複数本のパターン光を照射するとパターン光が交差してパターン光各々の判別ができないことがある。
そのためパターン光は白黒明暗スリット状の繰り返しや輝度や幅の違うラインや色別に赤、緑、青等のラインの繰り返し、幅、色の違うラインを一定の基準に法った配置にして、ライン1本ごとに特徴を持たせる。
各ラインを異なるパターンとし各部分を差別化する方法は特に画像処理上有効である。(図2)
(図2−1)の19dのようなランダムパターン(白黒濃淡、色のランダム配置)は同様の意味で各部分が差別化されたパターン光といえる。
細分化した点群は(図20)19cと同様の市松模様等と同じドットパターンとして考えることが出来る。
前記ライン状のパターンに比べると、19e〜19iのようにラインや点に細分化した場合の分解能が限りなく細かくなり、ステレオ法と併用した場合には点群毎のパターンとしても処理することも出来る有効な方法である。
本発明の原理を(図2)のパターンを例に説明する。
(図2)の場合パターンは左から11(赤)、12(緑)、13(青)、12(緑)、11(赤)、11a(白、赤破線)、13,12,16(白太線)の順にラインを配置しているが、同じ色、幅のラインでも隣り合う条件が異なるため異なったパターンとして処理される。
また1本のラインを色や長さ、幅の違う破線でつなげたラインを配置したり(図2)のように形状の違うパターンを配置して照射することでノイズとの識別が容易になる。
【0006】
また1本のライン幅の中で外縁部から中心に向かって輝度や、彩度が一定の関数に従って変化するラインを利用すると、ライン抽出処理上精度が安定、向上する。
以降これらのコード化されたパターンを有する1本以上複数のパターン光や形状の異なるパターンの配置を以降コード化パターンと称す。
コード化パターンの特性を表す係数は公知の原理を応用した方法で予め求めておき、カメラのレンズ歪や光軸パラメータも公知の原理を利用した方法で予め求めておき、(図1)の如くコード化パターンを被検体に照射し、カメラで瞬時に撮影し、コード化パターンと検体との交接点を画像処理により抽出する。
原理を説明簡便のため2次元座標系で説明する。
(図1)の9は被検体 3〜5、6〜8は上記の公知の方法で予め求めた1−10基準線に対する角度、11,12,13は交接点である。1−10 距離を視差といいLとする。
例えば11点は2角(5と8)狭辺(L)から三角法の原理により算出できる。
同様の原理で12,13も算出できる。
11,12,13の3次元的延長線にある別の交接点も公知の原理により算出できる。
すなわち瞬時に取得された2次元画像からコード化パターンの中心(たとえば中心であるが中心でなくてもラインの右端、左端等一定ルールを持つ特徴点でよい)を画像処理により抽出し、上記三角法の原理によりライン上の点群の3次元座標を算出できるのである。
またコード化パターンのマーカー(以降貼付マーカーと称す)22aを被検体に貼付して計測する場合は、貼付マーカーとカメラの位置関係は不定で、予めキャリブレーションすることはできないので、カメラを2台以上使用するステレオ法やフリーカメラ法とする。
単純なマーカーを被検体に貼付、撮影してステレオ法により被検体の形状を計測する方法(図3−2、図3−3)は一般的であるが、本発明に使用する貼付マーカーはコード化されたパターンであるので、多くのパターンが構成でき、貼付点、面積は一般的なパターンより格段に広くなり、ノイズの影響を受けないため精度が向上する。
カメラで撮影した画像をパソコンに取り込む方法は有線、無線、メモリメディア等の方法とする。
【0007】
請求項2の発明は請求項1の発明及び他の画像処理方法による形状計測装置(光切断法、ステレオ法、フリーカメラ法等)に重量計測装置を組み合わせて物体の形状寸法と重量を同時に計測する装置である。
人体計測を例にとって説明すると(図3)の21は請求項1発明の画像処理法による形状計測装置である。25の重量計測装置上に被検体を搭載して重量を計測し、21で形状を計測し重量と形状のデータをパソコンに伝送、保存、表示すれば発明の目的は達せられる。
しかしながら、たとえば身長の高い人が被検体の場合、21の形状計測装置を身長にあわせて上部にずらす必要がある。
その場合被検体の足部がカメラ画格から外れることもあり、被検体の上部範囲しか測れないため、全体の高さが計測できないことになる。
その場合23の基準枠に高さ既知の基準マーカー24を設置おき、マーカーから被検体頭頂部の範囲を計測し既知高さを加算すれば全身長が算出できることになる。この方法は高さ方向だけでなく横、斜め方向にも利用できる。
またこの基準マーカーが物差し目盛状でマーカー間隔(上下、左右)は一定寸法であるのでこの値を尺度としてマーカーを含む面内の任意の点間の実寸が計算できる。
【0008】
また基準枠に26のレーザライン(扇状、ライン状のビームで検体との交接ラインを生ずるものであればよい)を被検体に水平に複数本照射し、撮影、画像処理により3次元形状を計測する。
この時レーザラインと被検体の交接線上の点群座標も特徴点として記憶しておく。
そのまま被検体を回転装置で手動または自動的に任意角度回転して同じように撮影し、画像から3次元形状計測をおこなう。
このとき回転範囲は、回転前後の画像にはレーザラインが含まれている範囲とする。23aは回転装置である。
回転後もレーザラインと被検体の交接線上の点群座標を特徴点として記憶しておく。
回転前後の3次元形状を記憶されている前後の特徴点を共通基準点として結合し、全体の3次元形状を得ることができる。
この時レーザラインではなく、検体に附置した貼付マーカー22aも同様の方法で共通基準点として利用できるし、ステレオ法やフリーカメラ法で計測する場合はこの貼付マーカーの座標値からも被検体の形状、位置、姿勢方向を計測することができる。
(図3)のフリーカメラ(2a,2a1)と単体プロジェクタ(21a1)の組み合わせまたは携帯式形状計測装置(211)を使用すると回転装置等の装備を用いず全体や一部分を計測することができる。
本発明に平行して、(図3)の29bの如く、被検体に附置されたIDコードマーカを画像処理により検知し、計測データとIDコードを関連付けたデータファイルを作成する。本発明装置の設置環境上IDコードマーカーの検知が難しい場合は、図3の29cのようなICカードや磁気カード等のID検知センサー、装置を利用する。
【0009】
また予めキャリブレーションにより、お互いの位置方向が既知の形状計測装置21を全周囲方向に複数台設置し各々撮影、計測する。
三次元計算後、既知の位置方向を元に座標変換し、結合させる。
この方法によれば機械的な回転する必要はなく、回転による時間差、誤差はなくなり、さらに高速、高精度な計測ができる。
23bは画像撮影の際背景ノイズを遮蔽したり、検体と背景のコントラストを演出するための平面または曲面のパネルである。
【0010】
請求項3の発明は請求項2の発明に圧力計、温度計その他の計測センサーを組み合わせ物体の性状を一式の装置で同時に計測できるようにした装置である。(図3)(図3−1)(図4)
圧力計を血圧計、温度計を体温計とし、さらに体脂肪計を組み合わせれば身体検査、成人病検査装置となる。
【0011】
請求項4の発明は3次元物体形状計測において被計測物体と概ね同等な性状(形状、材質等)で高精度に格好、計測しやすい、補助物体を介在させることにより、パラメータの経時変化、誤差による影響を軽減し、計測精度の向上を図る方法である。
従来方法による初期キャリブレーションでは高精度のパラメータが得られない場合や、高精度のパラメータが温度変化や外力等により経時変化する現象は日常よくあることであり、再度、キャリブレーションを行う必要がある。
また初期キャリブレーション時の精度よりも高度な精度が要求される場合もある。
本発明はこういった場合の再キャリブレーション作業を簡略、省力化する方法である。
本発明は予め別の計測器(例えば既製品の精密測長器と精密XYZステージや精密旋回台を組み合わせた装置)で形状を正確に計測した補助物体やNC加工により高精度に加工され形状が既知の補助物体等、性状が既知の補助物体を被検体近傍に概ね同じ位置,姿勢で設置し、請求項1の装置で予め計測する。
被検体近傍に設置できない場合は、別の場所で概ね同じ位置状況で配置、計測してもよいが経時変化を避けるため出来るだけ被検体計測と概ね同じ時間帯、場所がよい。
正確な補助物体の既知の形状と現場での補助物体計測値との差分を補正値として記憶する。
次に被検体を計測し、その計測値を上記補正値で補正し、補正後の値を計測値とする。
以上の説明は補助物体の計測と被検体の計測が時間的に異なるが、両者が併置できる場合は両者を同時に計測してもよい。
説明を簡略に行うため、平面鉄板の平面度計測(面の相対的な凹凸度)を例として説明する。(図5)
50は計測装置、51は本発明の補助面であり、予め平面の形状は(凹凸度、歪度やサイズ等)は計測されていて既知である。
52は被検体の平面鉄板である。
52の前面にできるだけ、平行かつ近接して51を設置、計測する。
計測値を補助平面の既知の高精度の形状と照合し、この計測装置のその場での誤差(補正値)が算出できる。
次に51を撤去し、52を計測し、計測値を上記補正値で補正するとパラメータの経時変化分やその他の誤差要因をキャンセルすることになり、高精度の計測値を得ることができる。
【0012】
(図6)は本発明の立体物計測の説明である。
形状既知の立体を配置した補助物体を予め計測する。
補助物体は被検体(3次元物体)と概ね同等な形状が望ましいが、図6の60、61,62,63,64のように形状が高精度に把握できるか、または加工しやすいものがよい。
60a,61a,62a,63a,64aは被検体を表しており、その形状に類似して60は三角柱、61は四角注、62は半円柱や断面が三角関数の柱,63は角錐や円錐,64は円柱等の比較しやすい形状のまたはこれらの形状を組み合わせたものを補助物体とする。
補助物体を被検体近傍にて概ね同じ時間、位置,姿勢で設置し、[0002]で説明したステレオ法やフリーカメラ法であらかじめ計測し、計測値と既知の高精度な形状値との差を補正値とする。
(被検体近傍に設置できない場合は、別の場所で概ね同じ距離に配置し計測してもよいが出来るだけ被検体計測とおなじ場所、時間帯がよい)
次に補助物体を取り去り同じ位置で被検体を同じ方法で計測し、予め取得してある補正知で補正して計測値とする。
【0013】
請求項5の発明は請求項1〜4の発明とインターネットを組み合わせ、計測及び計測データを収集、一括管理を行い、高度な加工、処理を施して結果のデータを再配信する方法である。
請求項1〜4の発明は計測現場のコンピュータの性能では高度な処理ができない場合もある。例えば健康診断に利用した場合血圧、体温、体重等のデータを高度なコンピュータに伝送保存し、専用ソフトウエアで過去のデータと突き合わせて、解析、診断、フィードバックする。
衣料をデザインする場合ユーザが撮影した複数枚の体型画像をインターネットで伝送し、高度なCADソフトウエアでデザインし、結果をユーザとの送受信を繰り返し、決定する。
最近は健康や美容上の理由からダイエットは欠かせない行為であるが、自宅で通信教育指導ダイエット、食事メニューダイエットを行った場合、経過計測するにはやはり、自分で体重計やコンベックスメジャーで計測するか、ダイエット業者のサロンに出向き計測する必要がある。
自分で計測する場合は、計測データ処理能力には限界があり、ダイエット効果の判断等の処理結果としては不十分である。
またこれらの情報を商品として有償で提供し、事業化すること。
【発明の効果】
【0014】
農業、鉱工業生産現場における物流仕分け作業においては集荷出荷物の体積や寸法により輸送計画がたてられる。
寸法計測は重要であるにもかかわらず適正な寸法計測センサーが存在せず、貨物の寸法計測は人力作業を余儀なくされ重量、寸法、集計作業の自動化がたち遅れた原因であり、効率悪く、物流渋滞の原因になっていた。
本発明は形状計測作業およびID取得をICカード、画像処理等の非接触方式とするため、ポータブル、高速、正確に寸法形状計測ができ重量計、コンベヤー、画像、データ伝送装置、集計機器等と組み合わせシステム化を計ることが出来る。従って本発明により計画的な積載、配送計画が出来、無駄、誤配送等も大幅に減少することになり、業界においては省力化の要因となる。
物流業界のみならず一般の産業においても重量と寸法を一括して計測出切ることは非常に有力なセンサーであり、今後整形医療、建設現場、生産現場、小売販売業、農業生産、日常生活あらゆる分野において普及する。
【発明を実施するための最良の形態】
形状、重量、その他の物性が同時瞬時に計測出来るということは各方面で大いに効果がある。
例えば物流においては必ず重量と体積、寸法を計測し輸送計画、輸送コスト計算の基本データとするが、現状では個別に計測しているため全体計測に時間がかかり、また計測データとIDを間違えることもありしばしば搬送計画に支障をきたしている。
請求項2の発明を利用した場合大きな装置がなくても出先現場で形状、重量が計測でき、 請求項5の発明を利用してセンターに伝送、集計、仕分けすることにより迅速な集配、搬送計画が立てられる。
1秒1分の遅配が問題になる、業界における改善策となる。
農作物、果樹の選別工程においても形と重さが価格決定及び出荷梱包搬送計画の重要な要素になるため、コンベヤーなどに品物を流して、色彩、形状、重さを個別のセンサーや人力目視計測でおこなっている。
本稿請求項2、請求項5の発明を利用すれば瞬時かつ同時に計測出来、出荷梱包搬送計画に反映することができる。
人体計測についても同様で、たとえば小中学校など児童生徒の身体検査や成人病検査では多くの場合2名の人員で体重と身長の検査を別々に行っているが請求項2の発明によれば1名の人員で2項目の計測、記録保存表示ができる。
計測データは装置のパソコンまたはインターネットを通してセンターのパソコンに集計される。
計測装置のパソコンで児童、生徒、成人の身体検査履歴を見ることもできるため、被験者の健康管理ができ、小児、成人病予防の一助となる。
同様に本発明請求項3を利用することにより、全体的な性状(体型、体重、血圧、体温、体脂肪率)の現状、履歴が同時に見えるため、さらに高度な判断を得ることができ、疾病の判断、健康管理の指導まで踏み込んで行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】請求項1の計測原理を説明した図面である。
【図2】請求項1のコードパターンの原理を説明した図面である。
【図2−1】請求項1のランダムパターンの原理を説明した図面である。
【図3】請求項2構成を人体計測で説明した図である。
【図3−1】請求項2構成を物流作業で説明した図である。
【図3−2】請求項1発明の貼付マーカー式 人体計測例の図である。
【図3−3】請求項1発明の貼付マーカー式 物体計測例の図である。
【図4】請求項3、請求項5のフロー図である。
【図5】請求項4の補助平面利用方法の図である。
【図6】請求項4の補助立体利用方法の図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
現在試作機を一台製作し、本稿発明装置の検証を行っている。
CCDカメラ1台に対し、ビジネス用のプロジェクターからスリット状のコードパターンを予め既知の寸法を持つ市松模様に投射し、模様とコードパターンの交点を画像処理により求めコードパターンのパラメータを計算取得しておく。
またカメラのレンズ歪、ピンホール定数、レンズ中心等のパラメータも公知の原理によりあらかじめ取得しておく。
コードパターンを検体に投射し、その交接線のセンターを画像解析により求め、パラメータからライン上点群の3次元座標を計算している。
背景光源明るさ、シャッタースピード、絞りを変えて種々の条件で計測試行錯誤を行った結果、高速高精度の結果を得ている。
平行して自社関連工場倉庫の資材入荷管理センターにて本発明試作機を導入し、寸法、重量の一括計測を行い、運送車両のモデルを考慮し、積載計画、集計配車計画のシミュレーションを行っている。
実験の結果本発明を利用することにより従来法に比較して、サイクルタイムが早くなり、計測精度に格段の向上が計れている。
【産業上の利用可能性】
【0017】
本発明は高速、高性能に形状と重量や物性およびIDが計測できるため応用範囲は多岐にわたる。
特に今後成人病検査の主流になるメタボ計測には威力を発揮する。
身長、体重、腹囲、胸囲、、体温、血圧計測等の計測
美容、整形外科、整体治療における体形、体重、体温、血圧計測、体型歪み
服飾デザインにおける体型、体重計測
スポーツ科学における体型、体重計測
農作物、水産物、鉱業生産物検査選別
理化学研究所における物性検査
配送仕分け作業における送り元および送付先選別、サイズ選別、重量選別
建設工事におけるコンベヤー土量、ダンプ積載土量、建材等計測
製造工程における製品検査
【符号の説明】
【0018】
1 プロジェクター 2 カメラ
2a フリーカメラ式カメラ 2b ステレオ式カメラ
2a1 フリーカメラ式カメラ(無線装置内蔵)
3,4,5 コード化パターン投射角度 6,7,8 カメラからの視準角度
9 被検体 10 カメラのピンホール点
11,12,13 スリットラインの交接点
(例 11−赤 12−緑 13−青色 のライン)
11a 白、赤等間隔ラインの破線(例)
13a 赤、緑異間隔ラインの破線(例)
14 CCD,CMOS(撮像素子面)
16 白太線(例)
17a 赤丸(例) 17b 緑丸(例)
18a 黒四角(例) 18b 緑四角(例)
19a 白三角(例) 19b 赤三角(例)
19c 市松パターン(例)
19d ランダムパターン 19e ランダムパターンライン(中細例)
19f ランダムパターンライン(細例) 19g ランダムパターンライン(太例)
19h〜19i ランダムパターン点詳例
21 形状計測装置 211 携帯式形状計測装置
21a プロジェクタ(21に内蔵) 21b カメラ
21a1 単体プロジェクタ
22 被検体 22a 貼付マーカー
23 形状計測基準枠 23a 回転装置 23b 背景遮蔽パネル
24 基準マーカー 24a 物差し状目盛
25 重量計測装置 26 レーザマーカー
27 パソコン 27a インターネット
28 圧力計(血圧)温度計(体温度計)、体脂肪計等
29 非接触式計測器(色、温度,臭気等)
29b 個体識別マーカー(IDマーカー)
29c 個体識別センサー(ICカード、磁気カード等)
30 台車または物流ライン(キャスター、ベルトコンベア等)
50 計測装置 51 補助面
52 計測物面 53 許容姿勢差
54 離隔距離
60,61,62 三角形、四角形、半円形、三角関数波形、2次曲線形断面等の立体
63,64 底面が三角形、四角形、円形(楕円)の錐体または立体断面が2次曲線、サイン波形をもつ立体突起物
60a,61a,62a63a,64a 被検体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1台以上のプロジェクター等から、予めキャリブレーションにより計測、取得されたパラメータを持つパターン光を被検体に照射し、またはパターン化されたマーカーやラインを被検体に貼付し、計測に必要なパラメータを予め計測、取得している1台以上のカメラで撮影し、画像をコンピュータに取り込み、カメラのパラメータ及びパターン光やマーカーの既知のパラメータから画像の各点群の3次元座標を計算し、あわせて各点群の画像情報を取得する3次元形状計測装置。
【請求項2】
請求項1の装置を含む形状計測装置に重量計測装置と個体識別装置を組み合わせ、形状と重量と個体識別を同時に計測管理する装置。
【請求項3】
請求項2の装置に温度計、圧力計その他の計測装置を組み合わせ、形状と重量とそのほかの物体性状を同時に計測管理する装置。
【請求項4】
請求項1の装置で計測する際、計測対象物と形状が近似していて形状が既知の物体を計測し、その計測値と計測対象物の計測値を比較、補正することにより計測精度を向上する方法。
【請求項5】
請求項1、請求項2、請求項3、請求項4の装置とインターネットを利用して、計測データを高度な情報処理装置に伝送し集中管理をおこない、高度な処理、加工を行い、結果、判定をインターネットを利用して有償または無償で提供する事業。

【図1】
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【図2】
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【図2−1】
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【図3】
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【図3−1】
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【図3−2】
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【図3−3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−98265(P2012−98265A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−258328(P2010−258328)
【出願日】平成22年11月2日(2010.11.2)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(502373765)株式会社ベルテクノ (5)
【Fターム(参考)】