説明

金属−炭化珪素オーミックコンタクトの局所的アニーリングおよびそのようにして形成された素子

炭化珪素(SiC)基板上に金属を形成し、この金属とSiC基板との界面部をアニーリングして、そこに金属−SiC材を形成し、SiC基板上のある箇所ではアニーリングされないようにして、そこには金属−SiC材が形成されないようにすることによって半導体素子のコンタクトを形成することができる。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロエレクトロニクス素子に関する。より詳細には、発光素子(LEDs)の作製およびそのようにして形成されたLEDsに関する。
【背景技術】
【0002】
関連出願の相互参照
本出願は、「Laser Annealing of Ohmic Contacts to SiC」と題され、2003年8月14日出願の米国特許仮出願番号60/495,189、および「Laser Annealing of Ohmic Contacts to SiC」と題され、2003年8月15日出願の米国特許仮出願番号60/495,284の利益を主張する。また、上記の出願は、共に本出願と共通の譲受人を持ち、その全体をここに参照して組み込むものとする。
【0003】
炭化珪素(SiC)ベースの発光素子におけるSiC基板の厚みは、所定の電流レベルで素子を動作させるのに必要な順方向電圧に影響を与え得ることが知られている。例えば、クリー社(Cree,Inc.)から入手可能なSiCベースの発光ダイオードC450−CB230−E1000の基板厚は、約250μm(±25μm)であり、その順方向動作電圧は、順方向動作電流が約10mAの時に約3.5ボルトである。また、LEDにおけるSiC基板の厚みを減少させると、順方向電圧を低下させることができ、この種のダイオードにおける消費電力の低下につながる可能性がある。
【0004】
また、多くの小型電子装置は、装置全体の厚みを減少させるために、薄膜化した個別素子を組み込む場合があることも知られている。例えば、携帯電話機メーカは、表面実装型のLEDチップを用いて、携帯電話のディスプレイにバックライトを照射するために用いる部品の厚みを減少させる場合もある。従って、SiC基板の厚みを減少させることによって、この種の小型電子装置にその素子を用いることが可能となる。
【0005】
【特許文献1】米国特許出願公開第09/787,189号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第10/003,331号明細書
【特許文献3】米国特許第5,087,949号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
また、例えば、SiCウエハの裏面にイオン注入を行うことで、低温あるいは室温でSiC上にオーミックコンタクト(オーム性接触)を形成することが知られている。しかし、オーミックコンタクトを形成する前に、イオン注入したSiC基板を薄膜化すると、薄膜化過程でドーピング領域が除去される可能性があり、イオン注入を無駄にする可能性がある。従って、オーミックコンタクトを形成するために堆積した金属をその基板上に堆積すると、この金属は、イオン注入を後の工程で行った場合のように、オーミック性を持たない可能性がある。オーミックコンタクト形成用のイオン注入に関しては、例えば、特許文献1および特許文献2に説明があり、これらの出願の開示内容は、その全体を参照によりここに組み込むものとする。
【0007】
また、ニッケルなどの金属を堆積し、高温(例えば、900℃を超える温度)でこの金属をアニーリングすることによって金属オーミックコンタクトが形成されることも知られている。しかし、高温アニーリングは、SiC基板上に含まれる窒化ガリウムベースの材料からなるエピタキシャル層に損傷を与える可能性がある。従って、SiC、GaN、あるいはInGaNなどの材料からなる基板にオーミックコンタクトを形成するための改良した方法が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の態様によって、半導体素子における金属−炭化珪素オーミックコンタクトの局所的アニーリングと、そのようにして形成した素子とを提供できる。このような実施形態に従って、炭化珪素(SiC)層上に金属を形成し、この金属とSiC層との界面部をアニーリングして、そこに金属−SiC材を形成し、かつSiC層上のある箇所ではアニーリングされないようにして、そこでは金属−SiC材が形成されないようにすることでコンタクトを形成することができる。本発明による一部の態様においては、SiC層は、SiC基板とすることができる。
【0009】
本発明による一部の態様においては、アニーリングは、界面部でのアニーリングと、パターンに従って、その箇所ではアニーリングされないようにするアニーリングとを含むことができる。本発明による一部の態様においては、界面部は、第1の界面部とすることができ、SiC基板上の前述の箇所は、金属とSiC基板との第2の界面部とすることができる。アニーリングは、マスク層の開口部を通して、第1の界面部で金属層にレーザ光を入射して、第2の界面部と対向するマスク層でレーザ光を遮蔽し、第2の界面部ではアニーリングされないようにすることを含むことができる。
【0010】
本発明による一部の態様においては、アニーリングは、界面部と対向するレーザを起動させて、その界面部で金属層にレーザ光を入射させ、ある箇所では、そのレーザを停止させて、そこではアニーリングされないようにすることを含むことができる。本発明による一部の態様においては、金属の形成は、SiC基板上に金属を形成して、SiC基板に対して間隔を置いて形成することを含むことができる。
【0011】
本発明による一部の態様においては、金属は、SiC基板の一部を、その箇所で露出するパターンに形成することができ、アニーリングは、界面部と対向するレーザを起動させて界面部における金属層にレーザ光を入射させることを含むことができる。レーザの起動は、その箇所と対向させて維持することができる。
【0012】
本発明による一部の態様においては、界面部の金属−SiC材は、エピタキシャル層をその上に有する基板の正面側とは反対側の、基板の裏面側上の金属オーミックコンタクトとすることができる。本発明による一部の態様においては、アニーリングは、界面部にレーザ光を入射させて、非オーミックコンタクト領域を間に有する対向したオーミックコンタクト境界部を含む少なくとも1つのオーミックコンタクトを形成することを含むことができる。
【0013】
本発明による一部の態様においては、少なくとも1つのオーミックコンタクトは、素子の側面に対して傾斜角をなすストライプパターンを画定する、対向したオーミックコンタクト境界部をそれぞれ含む複数のオーミックコンタクトとすることができる。本発明による一部の態様においては、少なくとも1つのオーミックコンタクトは、素子の側面と平行をなすストライプパターンを画定する、対向したオーミックコンタクト境界部をそれぞれ含む複数のオーミックコンタクトを含むことができる。
【0014】
本発明による一部の態様においては、少なくとも1つのオーミックコンタクトは、円形パターンを画定する、対向したオーミックコンタクト境界部をそれぞれ含む複数のオーミックコンタクトを含むことができる。本発明による一部の態様においては、界面部は、第1の界面部とすることができ、SiC基板上の前述の箇所は、金属とSiC基板との第2の界面部を備える。アニーリングは、電子ビームを界面部に入射させること、およびこの電子ビームを遮蔽して第2の界面部には入射させないようにすることを含むことができる。
【0015】
本発明による一部の態様においては、発光素子用のコンタクトの形成は、炭化珪素(SiC)基板上に金属を形成し、この金属とSiC基板との界面部をパターンに従ってレーザアニーリングして、そこにこのパターンに対応する金属−SiC材を形成することを含むことができる。本発明による一部の態様においては、金属の形成は、基板上に、ブランケット金属を形成することを含むことができる。レーザアニーリングは、パターンを画定するマスクの開口部を通して界面部にレーザ光を入射させて、そこに金属−SiC材を形成することを含むことができる。レーザ光は、金属とSiC基板の他の界面部と向かい合ったマスクで遮蔽することができる。
【0016】
本発明による一部の態様においては、金属の形成は、基板上に、ブランケット金属を形成することを含むことができ、この場合、レーザアニーリングは、界面部と向かい合ったレーザをパターンに従って起動して、界面部のブランケット金属層にレーザ光を入射させることを含むことができる。他の界面部の対向側では、そのレーザを停止し、そこではアニーリングされないようにすることができる。
【0017】
本発明による一部の態様においては、金属は、ニッケル、白金、またはチタンとすることができる。本発明による一部の態様においては、レーザアニーリングは、金属とSiC基板とのシリサイドを形成するのに十分なエネルギーと波長とで、界面部にレーザ光を入射させることを含むことができる。
【0018】
本発明による一部の態様においては、SiC基板は、6H SiCとすることができ、この場合、レーザアニーリングは、約248ナノメートルから約308ナノメートルの波長を有するレーザ光を、約30ナノ秒のパルス幅を有する単一パルスを用いて約2.8ジュール/cmのエネルギーで入射させることを含むことができる。本発明による一部の態様においては、SiC基板は、4H SiCとすることができ、この場合、レーザアニーリングは、約248ナノメートルから約308ナノメートルの波長を有するレーザ光を、約30ナノ秒のパルス幅を有するパルスを約5パルス用いて約4.2ジュール/cmのエネルギーで入射させることを含むことができる。本発明による一部の態様においては、レーザ光は、SiC基板のバンドギャップを超える光子エネルギーとすることができる。本発明による一部の態様においては、レーザ光は、パルスレーザ光、または連続波レーザ光とすることができる。
【0019】
本発明による一部の態様においては、発光素子用のコンタクトは、炭化珪素(SiC)層の一部が露出するように、パターンに従って、この炭化珪素層上に金属を形成することを含むことができる。レーザ光は、SiC層の露出した部分と、金属とSiC層との界面部とに入射して、パターンに対応した金属−SiC材をそこに形成することができる。本発明による一部の態様においては、SiC層は、SiC基板とすることができる。
【0020】
本発明による一部の態様においては、金属は、ニッケル、白金、またはチタンとすることができる。本発明による一部の態様においては、レーザアニーリングは、金属とSiC基板とのシリサイドを形成するのに十分なエネルギーと波長とで、界面部にレーザ光を入射させることを含むことができる。
【0021】
本発明による一部の態様においては、SiC基板は、6H SiCとすることができ、この場合、レーザアニーリングは、約248ナノメートルから約308ナノメートルの波長を有するレーザ光を、約30ナノ秒のパルス幅を有する単一パルスを用いて約2.8ジュール/cmのエネルギーで入射させることを含むことができる。
【0022】
本発明による一部の態様においては、SiC基板は、4H SiCとすることができ、この場合、レーザアニーリングは、約248ナノメートルから約308ナノメートルの波長を有するレーザ光を、約30ナノ秒のパルス幅を有するパルスを約5パルス用いて約4.2ジュール/cmのエネルギーで入射させることを含むことができる。
【0023】
本発明による一部の態様においては、レーザ光は、SiC基板のバンドギャップを超える光子エネルギーとすることができる。本発明による一部の態様においては、レーザ光は、パルスレーザ光、または連続波レーザ光とすることができる。
【0024】
本発明による一部の態様においては、半導体素子用のオーミックコンタクトの形成方法は、SiC層上にパターンに従ってフォトレジストを形成して、このSiC層の第1の部分を露出し、この基板の第2の部分を被覆することを含むことができる。第1の部分、およびフォトレジスト上にブランケット金属を形成することができる。レーザ光を、第1の部分に対応するブランケット金属とSiC層との界面部に入射させ、そこに金属−SiC材を形成することができ、第2の部分に対応するブランケット金属にはレーザ光を入射させないようにすることができる。
【0025】
本発明による一部の態様においては、方法は、フォトレジストから金属を除去して金属−SiC材を残すことをさらに含むことができる。その金属−SiC材上にオーバーレイを形成することができ、フォトレジストをSiC基板から除去することができる。本発明による一部の態様においては、その方法は、金属−SiC材上およびフォトレジスト上にオーバーレイを形成し、フォトレジストをSiC層から除去することをさらに含むことができる。
【0026】
本発明による別の態様においては、方法は、フォトレジストと、その上の金属とをリフトオフして、金属−SiC材を残すことをさらに含むことができる。その金属−SiC材上にオーバーレイを形成することができる。本発明による一部の態様においては、金属は、ニッケル、白金、またはチタンとすることができる。本発明による一部の態様においては、レーザアニーリングは、金属とSiC基板とのシリサイドを形成するのに十分なエネルギーと波長とで、界面部にレーザ光を入射させることを含むことができる。
【0027】
本発明による一部の態様においては、コンタクトの形成は、金属と炭化珪素(SiC)層との間の界面部にレーザ光を入射させて金属−SiC材を形成し、非オーミックコンタクト領域を間に有する対向したオーミックコンタクト境界部を含む、素子上に少なくとも1つのオーミックコンタクトを設けることを含むことができる。
【0028】
本発明による一部の態様においては、発光素子(LED)は、SiC層上に少なくとも1つの金属−炭化珪素(SiC)オーミックコンタクトを含むことができ、この少なくとも1つの金属−SiCオーミックコンタクトは、非オーミックコンタクト領域を間に有する対向したオーミックコンタクト境界部を含む。
【0029】
本発明による一部の態様においては、その対向したオーミックコンタクト境界部は、約10μmの間隔を有する。本発明による一部の態様においては、少なくとも1つの金属−SiCオーミックコンタクトは、素子の側面に対して傾斜角をなすストライプパターンでストライプを画定する、対向したオーミックコンタクト境界部をそれぞれ含む複数のオーミックコンタクトを含むことができる。
【0030】
本発明による一部の態様においては、そのストライプは、約106μmの間隔を有する。本発明による一部の態様においては、少なくとも1つのオーミックコンタクトは、素子の側面と平行をなすストライプパターンでストライプを画定する、対向したオーミックコンタクト境界部をそれぞれ有する複数のオーミックコンタクトを含むことができる。
【0031】
本発明による一部の態様においては、ストライプパターンは、約95μmの直径を有する実質的に丸い形状を画定し、そのストライプは、約4.0μmから約5.0μmの間隔を有する。本発明による一部の態様においては、少なくとも1つのオーミックコンタクトは、同心円パターンのリングを画定する、対向したオーミックコンタクト境界部をそれぞれ含む複数のオーミックコンタクトを含むことができる。本発明による一部の態様においては、そのリングは、約4.0μmから約5.0μmの間隔を有する。
【0032】
本発明による一部の態様においては、半導体素子用のオーミックコンタクトの形成方法は、炭化珪素(SiC)層上に金属を形成し、この金属とSiC層とをレーザアニーリングして金属とSiC層との界面部に金属−SiC材を形成することを含むことができる。この金属−SiC材の一部を除去して、SiC層をパターンに従って露出し、半導体素子上に少なくとも1つのオーミックコンタクトを設けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、本発明の実施形態を示す添付の図面を参照し、本発明をより詳細に記述する。ただし、本発明は、本明細書に記載の実施形態に限定されるべきものとして解釈してはならない。むしろ、この実施形態は、本開示が完全なものとなるように、さらに本発明の範囲を当業者に十分に伝えられるように提供するものである。添付の図面では、層の厚みや領域は、明確にする目的で誇張されている。また、全ての図面を通して、同じ参照番号は、同じ要素を示す。さらに、本明細書で用いる表現「および/または(and/or)」は、それに関連して列挙されている項目のうちの1つまたは複数からなるあらゆる組合せを含む。
【0034】
本明細書で用いられる専門用語は、特定の実施形態のみを記述する目的であり、本発明を限定する目的ではない。本明細書で用いられる、単数形を示す「1つの(a、an、およびthe)」は、文脈が明らかに違うことを示さない限りは複数形も含む。さらに当然のことながら、表現「備える(comprise)」および/または「備えている(comprising)」は、本明細書に用いられる場合は、記載した特徴、整数、ステップ(段階)、操作、要素、および/または部品(構成要素)の存在を指定するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ(段階)、操作、要素、部品(構成要素)、および/またはこれらの集合体の存在、あるいは追加を除外するものではない。
【0035】
また、当然のことながら、層、領域、あるいは基板などの要素が、他の要素の「上に(on)」ある、または他の要素の「上に(onto)」達している、のように言及する場合は、その要素は、他の要素の上に直接存在してもよいし、直接達していてもよいし、あるいは間に介在する要素が存在してもよい。それとは対照的に、要素が、他の要素の「上に直接(directly on)」存在し、または他の要素の「上に直接(directly onto)」達している、のように言及する場合は、間に介在する要素は存在しない。さらに当然のことながら、要素が、他の要素に「接続される(connected)」、または他の要素に「結合される(coupled)」というように言及する場合は、その要素は、他の要素に直接接続されてもよいし、あるいは間に介在する要素が存在してもよい。それとは対照的に、要素が、他の要素に「直接接続される(directly connected)」、または他の要素に「直接結合される(directly coupled)」というように言及する場合は、間に介在する要素は存在しない。本明細書を通して、同じ参照番号は、同じ要素を示す。
【0036】
当然のことながら、さまざまな要素、部品(構成要素)、領域、層、および/または部分を記述するために、表現「第1の(first)」、「第2の(second)」などを本明細書で用いるが、この要素、部品(構成要素)、領域、層、および/または部分は、このような表現によって限定されるわけではない。この表現は、1つの要素、部品(構成要素)、領域、層、または部分を、他の領域、層、または部分と区別するためにのみ用いられる。従って、以下で論ずる第1の要素、部品(構成要素)、領域、層、または部分は、本発明の教示から逸脱することなく、第2の要素、部品(構成要素)、領域、層、または部分と表現される場合もある。
【0037】
さらに、「下方の(lower)」または「下端(bottom)」、および「上方の(upper)」または「上端(top)」などの相対表現が本明細書では用いられ、図に示すように、一方の要素の、他方の要素に対する関係を記述する。当然のことながら、相対表現は、図に描かれた配向に加えて、素子のさまざまな配向を包含する目的である。例えば、図中の素子をひっくり返すと、他の要素の「下(lower)」側にあるものとして記述された要素が、他の要素の「上(upper)側」に配向されることになる。従って、この例示した表現「下方の(lower)」は、図面の具体的な配向に応じて、「下方(lower)」および「上方(upper)」のいずれの方向も包含することができる。同様に、図面の1つにある素子をひっくり返すと、他の要素の「下に(belowまたはbeneath)」あるものとして記述された要素は、他の素子の「上に(above)」配向されることになる。従って、この例示した表現「下に(belowまたはbeneath)」は、「上(above)」および「下(below)」のいずれの配向も包含することができる。
【0038】
本明細書では、本発明の理想的な実施形態の概略図である断面図(および/または平面図)を参照して、本発明の実施形態を記述する。従って、例えば、製造技術および/または製造上の公差の結果、図面に示した形状からの変形形態も予想されることになる。このように、本発明の実施形態は、本明細書に図示した領域を示す具体的な形状に限定されると解釈してはならず、例えば、製造によって生じる形状のずれを含むべきものである。例えば、長方形として図示され、あるいは記述されるエッチングされた領域は、通常、丸みのある特徴、あるいは曲線的な特徴を持つことになる。このように、図面に示す領域は、現実には概略的であり、また、その形状は、素子中のある領域の正確な形状を図示することを目的とするものでもなく、また、本発明の範囲を限定するためのものでもない。
【0039】
別段の定義が無ければ、本明細書で用いられる(技術的および科学的用語を含む)全ての用語は、本発明が属する分野の当業者が普通に理解する意味と同じ意味を有する。また、当然のことながら、例えば、広く用いられる辞書に定義された用語などは、従来技術の文脈における意味と一致する意味を有するものとして解釈されるべきものであり、本明細書で明示的に定義されない限り、理想的な意味、または過度に形式的な意味として解釈されるものではない。さらに、当業者には当然のことながら、他の特徴部に「隣接して(adjacent)」配置した構造または特徴部と言及する場合は、その構造または特徴部は、隣接した特徴部と一部重なる部分、あるいは隣接した特徴部の下に一部を有する場合がある。
【0040】
本明細書で用いられる、用語「オーミックコンタクト」は、それに関するインピーダンスが、実質的にすべての予定動作周波数において、実質的にインピーダンス(Impedance)=V/Iの関係で与えられるコンタクトのことを言う。(つまり、オーミックコンタクトに関するインピーダンスは、全ての動作周波数で実質的に同じである)。なお、ここで、Vはコンタクト両端間の電圧であり、Iは電流である。例えば、本発明による一部の実施形態においては、オーミックコンタクトとは、約10e−03ohm・cm未満の固有コンタクト抵抗を有するコンタクトのことであり、また、他の一部の実施形態においては、約10e−04ohm・cm未満のことをいう。このように、整流を行うコンタクト、あるいは、例えば、約10e−03ohm・cmを超える固有コンタクト抵抗などの高い固有コンタクト抵抗を有するコンタクトは、本明細書で用いられる用語としてのオーミックコンタクトではない。本明細書では、「金属−SiC材」は、金属と炭化珪素とをアニーリングした際に、互いに融合した、あるいは互いに溶解しあった金属と炭化珪素とを包含する混合物を含む。また、当然のことながら、例えば、Ni−SiC材は、アニーリングしてNiシリサイドを形成すると、ニッケルと炭化珪素との混合物(または合金)となる。
【0041】
本明細書でより詳細に記述するように、本発明による実施形態は、金属と炭化珪素基板との界面部をアニーリングして、そこに金属−炭化珪素材を形成し、炭化珪素基板上の他の箇所には金属−炭化珪素材が形成されないように、他の部分はアニーリングしないようにする方法を提供する。当然のことながら、金属−炭化珪素材が形成される界面部は、レーザ光が金属と基板とに入射する外側領域境界部または外側領域近傍を含むことができる。例えば、図21を参照して、本明細書でさらに詳細に記述すると、レーザ光を界面に入射させると、金属−SiCオーミックコンタクトが形成され、そのオーミックコンタクトには、対向したオーミックコンタクト境界部とその間にある非オーミック領域とが含まれる((レーザ光が直接入射する場所では、)金属−SiC材が界面部に形成される)。
【0042】
炭化珪素基板上のある箇所で、例えばレーザビームを用いてアニーリングし、他の箇所でアニーリングされないようにすれば、従来の高速熱アニーリングによってエピタキシャル層に生じた種類の損傷を避けることができる。例えば、本発明による一部の実施形態においては、エピタキシャル層を基板の正面側に形成した後、金属−炭化珪素オーミックコンタクトを、レーザ光を用いて基板上の界面部をアニーリングし、(レーザ光をマスクする、あるいはレーザ光を変調することによって)基板上の界面部以外の部分をアニーリングせずに、形成することができる。
【0043】
図1〜4は、本発明の一部の実施形態による、発光素子における金属−炭化珪素(SiC)オーミックコンタクトの形成を示す断面図である。具体的には、1つまたは複数のエピタキシャル層100をSiC基板105の正面側に形成する。このエピタキシャル層100は、発光素子の活性領域を提供することができ、また、InGaN、GaAlInNなどのGaNベースの材料から形成される場合もある。金属層110を、エピタキシャル層100とは反対側のSiC基板105の裏面側に形成する。当然のことながら、このSiC基板105は、4H または6H SiCなどの発光素子を形成するために用いられるあらゆる種類のSiC材でよい。さらに当然のことながら、金属層110は、約400オングストロームから約1100オングストロームまでの厚さに形成することができる。この金属層110は、白金、チタン、または好ましくはニッケルなどの金属でよい。
【0044】
図2に示すように、レーザ光225が、マスク215の開口部220を通して金属層110とSiC基板105との対応する界面部に入射する。このレーザ光225の一部は、マスク215によって遮蔽され、金属層110とSiC基板105との他の界面部には入射しない。
【0045】
図3に示すように、レーザ光225が金属層110とSiC基板105とに入射する界面部330はアニーリングされ、そこに金属−SiC材を形成する。本発明の一部の実施形態においては、この界面部での金属−SiC材は、レーザ光225が金属とSiCとを加熱して、その金属のシリサイドを生成することによって形成される。反対に、マスク215によって遮蔽されるSiC基板105と金属層110との他の界面部はアニーリングされず、金属−SiC材は形成されない。
【0046】
図4では、レーザ光225によってアニーリングされていない金属層110の一部が、例えば、ニッケル金属層110の場合は、HNO・3HO溶液またはHCLとHOからなる溶液を用いて除去される。金属層110のアニーリングされていない部分を除去することによって、アニーリングした金属−SiCオーミックコンタクト435a〜435dが露出する。このように、本発明の一部の実施形態においては、アニーリングした金属−SiCオーミックコンタクトは、金属層110とSiC基板105との界面部をアニーリングすることによって形成されるが、基板105上の他の箇所にはレーザ光が入射しないようにレーザ光を遮蔽することによって、基板105上の他の箇所へのアニーリングは行われない。
【0047】
図5〜7は、本発明の一部の実施形態による金属−SiCオーミックコンタクトの形成方法を示す断面図である。図5に示すように、レーザ光525を、所定のパターンに従って金属層110に入射させる。つまり、金属層110とその下の基板105との界面部の一部にレーザ光525を入射させるが、他の部分にはレーザ光525は入射させない。本発明による一部の実施形態においては、所望のパターンに従ってレーザ光を発生させるために、金属層110上でレーザビームを移動させ、そのレーザを起動/停止させることによって、レーザ光525を金属層110/基板105に入射させる。当然のことながら、このレーザビームを、レーザをパルス状にオン/オフすることによって、またはレーザビームを変調することによって起動/停止させ、所望の部分に金属−SiC材を形成し、それ以外の部分には金属−SiC材が形成されないようにしてもよい。
【0048】
上記のレーザビームを「移動させる」ことに関しては、当然のことながら、本発明による一部の実施形態においては、このレーザビームを、パターンに従って離散的(不連続的)ステップで移動させることができ、一方、本発明による他の実施形態においては、このレーザビームを連続的に移動させ、パターンに従って適当な間隔で起動/停止させる。さらに当然のことながら、例えば、レーザビームを反射させるための、金属層110上にあるミラーを移動させることによって、このレーザビームを「移動させる」こともできる。あるいは、レーザビームを生成させるレーザを、金属層上で移動させてもよい。
【0049】
さらに、本発明による他の実施形態においては、「固定した」レーザビームの下で、基板を移動させることができる。例えば、基板をマスクピッチきざみで移動させ、各箇所で停止させることができ、その箇所で複数のパルス照射の間(あるいは、時間)、レーザを起動する。本発明による一部の実施形態においては、300μmピッチのダイからなる6×6のアレイに対して、1.8mm×1.8mmの領域が用いられる。あるいは、固定したビームの下で、素子によって異なるダイのピッチに同期してレーザビームを起動させて、基板を一軸に沿って連続的に移動させてもよい。各場所に供給されるパルス数は、マスク中の、基板を移動させる軸に沿ったダイの位置の数に基づくことができる。そして、ウエハには、走査しない軸に沿ってマスクピッチごとに指標が付けられ、その上で、走査を繰り返すことができる。図28に、本発明の一部の実施形態による金属−SiCオーミックコンタクトをアニーリングするために照射されるレーザ光が通過するレーザマスクの例を示す。
【0050】
図6に示すように、レーザ光525が入射する金属層110と基板105との界面部はアニーリングされ、そこに金属−SiC材630が形成される。当然のことながら、レーザ光525が入射しない他の界面部631は、アニーリングされていない状態のままである。図7では、金属層110のアニーリングされていない部分が、例えば、図4を参照して上述したエッチング溶液を用いて除去され、アニーリングした金属−SiCオーミックコンタクト735a〜735dが露出する。従って、本発明による一部の実施形態においては、パターンに従って、金属層とその下のSiC基板との界面部にレーザ光を入射させることによって、アニーリングした金属−SiCオーミックコンタクトが形成される。金属層とSiC基板とのそれ以外の界面部は、金属層とSiC基板とのそれに対応する部分にレーザ光を入射させないことで、アニーリングされないようにすることができる。
【0051】
図8〜11は、本発明の一部の実施形態による、発光素子における金属−SiCオーミックコンタクトの形成方法を示す断面図である。図8においては、金属層110が、エピタキシャル層100とは反対側のSiC基板105上に形成される。この金属層110は、例えば、リフトオフプロセスやエッチングプロセスを用いてパターン化され、さらに、パターン化された部分が除去され、図9に示すように、金属層の一部940a〜940dが基板105上に残り、その間は基板部分が露出している。従って、この金属層110の残存部940a〜940dには、その下のSiC基板105との界面部が含まれる。
【0052】
図10に示すように、レーザ光1025を、金属層110の残存部940a〜940dおよびその間のSiC基板105の露出部に入射させる。このレーザ光1025は、金属層110の残存部940a〜940dをアニーリングし、図9を参照して上述したパターンに従って、基板上にアニーリングした金属−SiCオーミックコンタクト1135a〜1135dを形成する。従って、本発明による一部の実施形態においては、金属−SiCオーミックコンタクトのアニーリングは、パターンに従って金属層から残存金属部を形成し、レーザ光をこの残存金属部および露出したSiC基板上に入射させるので、残存金属部に対応する箇所以外の箇所には金属−SiC材は形成されない。
【0053】
当業者には当然のことながら、本開示内容の利益を考えると、レーザ光1025は、好ましくは、上述のように形成される金属−SiCオーミックコンタクト1135a〜1135dの境界部に損傷を与えるべきではない。特に、何らかの処置がなされていない場合は、SiC基板105の露出部に入射するレーザ光105は、隣接する金属−SiCオーミックコンタクト1135a〜1135dに損傷を与える可能性がある。図24を参照して記述するように、このオーミックコンタクトは、レーザ光が金属とSiC基板との界面に入射する場所の外縁近傍、あるいは外縁部にある、対向した金属−SiCオーミックコンタクト境界部を含むことがある。本発明による一部の実施形態においては、例えば、レーザ光1025の出力を金属−SiCオーミックコンタクト近傍で減少させることによって、この金属−SiCオーミックコンタクトが消失するのを避けることができる。また、本発明による一部の実施形態においては、レーザ光の波長を変化させて、隣接する金属−SiCオーミックコンタクトの消失を避けることができる。
【0054】
図12〜17は、本発明の別の実施形態による、アニーリングしたSiCオーミックコンタクトの形成方法を示す断面図である。フォトレジストパターン1245からなる層を、パターンに従ってSiC基板105上に形成すると、この基板105の一部はフォトレジスト1245に覆われた状態となり、一方、SiC基板105の他の部分は露出する。図13では、金属層1350を、その下のSiC基板105から隔てられたフォトレジストパターン1245上と、基板105の露出部上とに形成し、金属層1350とSiC基板105との界面部を画定する。
【0055】
図14に示すように、レーザ光1425を、SiC基板105の露出部上にある界面部1460に入射させる。このレーザ光1425は、その界面部1460で、SiC基板105の露出部上にある金属層1350をアニーリングし、図15に示すように、そこに金属−SiC材1535a〜1535dを形成する。本発明による別の実施形態においては、このレーザ光1425を、フォトレジストパターン1245上の金属層1350に入射させてもよいが、この金属層1350およびフォトレジストパターン1245が、レーザ光1425によって損傷を受ける可能性がある。
【0056】
図16では、オーバーレイ1665を、フォトレジストパターン1245上の金属と、金属−SiC材1535a〜1535dとの上に形成する。このフォトレジストパターン1245と、その上の金属層1350は、(オーバーレイ1665の対応する部分を含み)、例えば、図17に示すように、フォトレジスト、金属、およびその上のオーバーレイを除去するためのフォトレジストパターンのエッチングを含むリフトオフプロセスを用いて除去することができる。
【0057】
当然のことながら、本発明による一部の実施形態においては、図14を参照に上述したレーザ光1425を、図16に示したオーバーレイパターン1665の形成後に入射させることができる。さらに、フォトレジストパターン1245上にあるオーバーレイ1665と金属層1350とは、図16を参照に上述したように、一緒に除去するのではなく、別々のステップで除去してもよい。
【0058】
図18〜20は、本発明の別の実施形態による、発光素子における金属−炭化珪素・オーミックコンタクトの形成を示す断面図である。図18および図19では、レーザ光2525を、ブランケットパターンで金属2510/SiC基板2505に入射させ、アニーリングした金属−SiC層2660を形成する。このアニーリングした金属−SiC層2660の一部を除去し、図20に示すように、アニーリングした金属−SiC層2660の残存部が、金属−SiCオーミックコンタクトを形成する。当然のことながら、この金属層の一部の除去は、例えば、当業者には既知の反応性イオンエッチングとフォトリソグラフィ技術とを用いて行うことができる。このように、本発明の一部の実施形態によると、レーザ光によるブランケットアニーリングを用いて、金属−SiCオーミックコンタクトを形成することができ、かつ、パターンに従って金属の一部を除去することによってアニーリングを避けることもできる。
【0059】
図21および22は、本発明の実施形態に従って形成した金属−SiCオーミックコンタクトを含む発光素子を示す断面図である。具体的には、図21に、エッジが傾斜したSiC基板1805のn/p型積層エピタキシャル層1800とは反対側にあるアニーリングした金属−SiCオーミックコンタクト1835を示す。この基板1805の厚みが薄くなっているために、ウエハをダイシングする際に、ダイシングソーの先端で、基板1805の上部を除去することができる。このようなエッジが傾斜した素子の形成については、例えば、特許文献3に記述されてあり、この特許の開示内容の全体を参照によりここに組み込むものとする。
【0060】
図22に、本発明の実施形態に従って形成されたアニーリングした金属−SiCオーミックコンタクトを含む直線切削された発光素子を示す。具体的には、アニーリングした金属−SiCオーミックコンタクト1935が、エピタキシャル形成した積層状のn/p型層1900とは反対側の基板1905上に位置する。図21に示した構造では、より高い光出力およびより高い光取り出し効率を実現することができる。さらに、この図21の構造は、厚みが薄くなっているために、蛍光体をより形状に沿って塗布しやすく、そのため白色光への変換効率を高めることができる。
【0061】
図23は、図1〜20を参照して上述したようにアニーリングされたウエハ2080の略平面図である。具体的には、パターン線2081は、本発明の実施形態に従ってウエハ上の金属−SiCオーミックコンタクトをアニーリングするために用いられたレーザ光のパターンを表す。このように、レーザ光を、パターン線2081に従ってウエハ2080上の金属層上に入射させることができる。あるいは、このパターン線2081は、パターンに従ってレーザ光を起動または停止させることによって生成してもよいし、マスクの開口部を通して基板に入射させてもよい。さらに、フォトレジストパターンとその上の金属とを有する基板に、この光を入射させてもよい。
【0062】
図24は、本発明の一部の実施形態による金属−SiCオーミックコンタクトの詳細図である。具体的には、金属−SiCオーミックコンタクト2100には、非オーミックコンタクト領域2103を間に有する対向した金属−SiCオーミックコンタクト境界部2101、2102が含まれる。発明家には理解されるように、レーザ光がSiC基板とその上の金属層との界面部に入射すると、このレーザ光が界面部に入射する場所の境界部近傍に金属−SiC材が形成される。例えば、図24に示すように、オーミックコンタクト境界部2101、2102は、レーザ光がSiC基板における金属層の界面部に入射した外側領域を画定する。
【0063】
従って、本発明による一部の実施形態においては、オーミックコンタクト境界部2101および2102は、アニーリングした金属−SiCオーミックコンタクトを画定し、その対向したオーミックコンタクト境界部2101、2102の間には、非オーミックコンタクト領域2103が含まれる。当然のことながら、この非オーミックコンタクト領域2103にも、界面部をアニーリングして、対向するオーミックコンタクト境界部2101、2102に金属−SiCを形成するレーザ光が入射する。さらに当然のことながら、対向したオーミックコンタクト境界部2101、2102の形状は、使用するレーザ光の特性で変化させることができる。例えば、レーザ光の焦点をぼけさせて、図24に示す不均一な輪郭を実現してもよいし、レーザ光の焦点を合わせて、図24に示す輪郭と比較して、相対的に狭く均一な幅を持つ輪郭を実現してもよい。しかし、当然のことながら、図24に示す不均一な輪郭は例示であり、図示する輪郭に限定されるわけではない。
【0064】
本発明によるさらに別の実施形態においては、レーザマスクの一部のエッジは、レーザ光を導くために用いるレンズの解像度(例えば、約2μm)未満のサイズである特徴部を有することができ、このことを、マスクのエッジの「ソフトニング」という場合もある。具体的に言うと、エッジのソフトニングによって、レーザ光のエネルギーは、マスクによって生成される像のエッジに向かって徐々に減少する。このエッジ近傍でエネルギーを減少させると、マスクを通して照射したレーザ光が生成する特徴的なエッジの密度を増加させることができる。例示的なマスクの特徴部を図29Aに示す。図29Bは、本発明の一部の実施形態による図29Aに示すマスクのエッジの一部を示す詳細図である。
【0065】
図25は、素子2270の側面に対して傾斜角をなす複数の金属−SiCオーミックコンタクト2200を示す簡単な平面図である。当然のことながら、この複数の金属−SiCオーミックコンタクト2200に含まれる各ストライプには、例えば、図24に示すように、対向した金属−SiCオーミックコンタクト境界部とその間の非オーミックコンタクト領域とが含まれる。
【0066】
図26は、ストライプが入った円形パターン2300を画定する複数の金属−SiCオーミックコンタクトの簡単な平面図であり、このストライプは、素子2370の側面と平行である。当然のことながら、このパターン2300の各ストライプには、図24の実施例に示すように、それぞれ対向した金属−SiCオーミックコンタクト境界部とその間の非オーミックコンタクト領域とが含まれる。
【0067】
図27は、円形の同心円状リングパターン2400を画定する金属−SiCオーミックコンタクトパターンの簡単な平面図である。当然のことながら、このパターン2400の各リングには、図24の実施例に示すように、対向した金属−SiCオーミックコンタクト境界部とその間の非オーミックコンタクト領域とが含まれる。
【0068】
当然のことながら、本発明による一部の実施形態においては、図23〜27を参照して上述した金属−SiCオーミックコンタクトに含まれるストライプやリングは、さまざまな厚みと、ストライプやリング間にさまざまな間隔とをもって形成することができる。例えば、本発明による一部の実施形態においては、金属−SiCオーミックコンタクトのストライプは、その幅が約10ミクロンで、ストライプ間の間隔が約100ミクロンまたは106ミクロンである。本発明による別の実施形態においては、ストライプ間の間隔は、約4ミクロンから約5ミクロンであり、このストライプは、図26の実施例に示すような約95ミクロンの直径を有する実質的な円形パターン内に配置されてもよいし、あるいは図27に示す同心円状リングであってもよい。さらに当然のことながら、図25〜27に示すストライプパターンは、個別に示されているが、このストライプパターンを組み合わせて、本明細書に記述するような金属−SiCオーミックコンタクトを形成してもよい。
【0069】
当然のことながら、本明細書で記述する金属−SiCオーミックコンタクトをアニーリングするために用いるレーザ光は、金属層とSiC基板との界面で金属シリサイド材を形成するのに十分な波長と強度とを有するレーザ光である。例えば、6H SiCを基板として用いる実施形態においては、約248ナノメートルから約308ナノメートルの波長を有するレーザ光を、約30ナノ秒のパルス幅を持つ単一パルスを用いて1平方センチメートルあたり約2.8ジュールのエネルギーで入射させることによりレーザアニーリングを行うことができる。また、本発明の別の実施形態においては、SiC基板が4H SiCであるとすると、レーザ光は、約248ナノメートルから約308ナノメートルの波長と、約30ナノ秒のパルス幅を持つパルスを約5パルス用いて1平方センチメートルあたり約4.2ジュールのエネルギーとを有することができる。本発明によるさらに別の実施形態においては、他の波長およびエネルギーを用いて、SiC基板のバンドギャップを超える光子エネルギーを含む光の吸収によって、金属層とSiC基板との界面部でのアニーリングを行ってもよい。当然のことながら、パルスレーザおよび/または連続ループレーザを利用してもよい。
【0070】
さらに当然のことながら、電子ビームアニーリングをレーザ光の代替手段として用いてもよい。従って、上述の各実施形態において、電子ビームを用いて金属層とSiC基板との界面部をアニーリングし、そこに金属−SiC材を形成してもよい。当然のことながら、金属−SiCオーミックコンタクトは、あらゆるSiC素子のコンタクトにもなりうるし、SiCエピタキシャル層の上に含まれてもよい。
【0071】
本開示内容の利益を考えると、本発明の精神と範囲から逸脱することなく、当業者は多くの変形形態や修正形態をなし得るものである。従って、当然のことながら、図示した実施形態は、例示のためにのみ示したものであり、以下の請求項によって規定される本発明を限定するものとして捉えてはならない。よって、文字通りに記載された要素の組合せばかりではなく、実質的に同じ方法で、実質的に同じ機能を行い、実質的に同じ結果を得るあらゆる等価な要素も含むものとして以下の請求項を読み取らなければならない。従って、上記で具体的に例示して記述したもの、概念的に等価なもの、および本発明の基本的な考えを組み入れるものを含むものとして請求項を理解しなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の一部の実施形態による、発光素子における金属−炭化珪素オーミックコンタクトの形成を示す断面図である。
【図2】本発明の一部の実施形態による、発光素子における金属−炭化珪素オーミックコンタクトの形成を示す断面図である。
【図3】本発明の一部の実施形態による、発光素子における金属−炭化珪素オーミックコンタクトの形成を示す断面図である。
【図4】本発明の一部の実施形態による、発光素子における金属−炭化珪素オーミックコンタクトの形成を示す断面図である。
【図5】本発明の別の実施形態による、発光素子における金属−炭化珪素オーミックコンタクトの形成を示す断面図である。
【図6】本発明の別の実施形態による、発光素子における金属−炭化珪素オーミックコンタクトの形成を示す断面図である。
【図7】本発明の別の実施形態による、発光素子における金属−炭化珪素オーミックコンタクトの形成を示す断面図である。
【図8】本発明の別の実施形態による、発光素子における金属−炭化珪素オーミックコンタクトの形成を示す断面図である。
【図9】本発明の別の実施形態による、発光素子における金属−炭化珪素オーミックコンタクトの形成を示す断面図である。
【図10】本発明の別の実施形態による、発光素子における金属−炭化珪素オーミックコンタクトの形成を示す断面図である。
【図11】本発明の別の実施形態による、発光素子における金属−炭化珪素オーミックコンタクトの形成を示す断面図である。
【図12】本発明の別の実施形態による、発光素子における金属−炭化珪素オーミックコンタクトの形成を示す断面図である。
【図13】本発明の別の実施形態による、発光素子における金属−炭化珪素オーミックコンタクトの形成を示す断面図である。
【図14】本発明の別の実施形態による、発光素子における金属−炭化珪素オーミックコンタクトの形成を示す断面図である。
【図15】本発明の別の実施形態による、発光素子における金属−炭化珪素オーミックコンタクトの形成を示す断面図である。
【図16】本発明の別の実施形態による、発光素子における金属−炭化珪素オーミックコンタクトの形成を示す断面図である。
【図17】本発明の別の実施形態による、発光素子における金属−炭化珪素オーミックコンタクトの形成を示す断面図である。
【図18】本発明の別の実施形態による、発光素子における金属−炭化珪素オーミックコンタクトの形成を示す断面図である。
【図19】本発明の別の実施形態による、発光素子における金属−炭化珪素オーミックコンタクトの形成を示す断面図である。
【図20】本発明の別の実施形態による、発光素子における金属−炭化珪素オーミックコンタクトの形成を示す断面図である。
【図21】本発明の一部の実施形態に従って形成した発光素子における金属−炭化珪素オーミックコンタクトの断面図である。
【図22】本発明の一部の実施形態に従って形成した発光素子における金属−炭化珪素オーミックコンタクトの断面図である。
【図23】本発明の一部の実施形態による、レーザアニーリングを受ける炭化珪素基板の略平面図である。
【図24】本発明の一部の実施形態による、それぞれ対向したオーミックコンタクト境界部を含む、金属−炭化珪素オーミックコンタクトの簡単な概略図である。
【図25】本発明の一部の実施形態による、傾斜ストライプパターンを画定する、複数の金属−炭化珪素オーミックコンタクトの簡単な略平面図である。
【図26】本発明の一部の実施形態による、ストライプが入った円形パターンを画定する、複数の金属−炭化珪素オーミックコンタクトの簡単な略平面図である。
【図27】本発明の一部の実施形態による、円形のリングパターンを画定する、複数の金属−炭化珪素オーミックコンタクトの簡単な略平面図である。
【図28】本発明の一部の実施形態による、金属−SiCオーミックコンタクトをアニーリングするために照射されるレーザ光が通過するレーザマスクの1例である。
【図29A】本発明の一部の実施形態による、「ソフトニングした」エッジ特徴部を有するマスクの1例である。
【図29B】図29Aに示す部分の詳細図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体素子のオーミックコンタクトを形成する方法であって、
炭化珪素(SiC)層上に金属を形成すること、および
この金属と前記SiC層との界面部をアニーリングして、そこに金属−SiC材を形成し、かつ前記SiC層上のある箇所ではアニーリングが行われないようにして、そこでは前記金属−SiC材が形成されないようにすること
を備える前記方法。
【請求項2】
前記SiC層は、SiC基板を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記アニーリングは、前記界面部でのアニーリング、および
前記箇所でのアニーリングが行われないようにするパターンに従ったアニーリングを備えたことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記界面部は、第1の界面部を備え、かつ前記SiC基板上の前記箇所は、前記金属と前記SiC基板との第2の界面部を備え、さらに、
前記アニーリングは、マスク層の開口部を通して、前記第1の界面部で前記金属層にレーザ光を入射させること、および前記第2の界面部と向かい合った前記マスク層で前記レーザ光を遮蔽して、前記第2の界面部でアニーリングが行われないようにすることを備えたことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記アニーリングは、前記界面部と向かい合ったレーザを起動して、その界面部で前記金属層にレーザ光を入射させること、および
前記箇所と向かい合った前記レーザを停止して、その箇所ではアニーリングが行われないようにすることを備えたこと
を特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
金属の形成は、前記SiC基板上に前記金属を形成して、前記箇所を形成することを備え、前記箇所は、前記SiC基板から間隔をおいたことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記金属は、前記SiC基板の一部を前記箇所で露出するパターンに形成され、
前記アニーリングは、前記界面部と向かい合ったレーザを起動し前記界面部で前記金属層にレーザ光を入射させること、および
前記箇所と向かい合った前記レーザの起動を維持すること
を備えたことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記界面部の前記金属−SiC材は、エピタキシャル層をその上に有する前記基板の正面側とは反対側の前記基板の裏面側上の金属オーミックコンタクトを備えたことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記アニーリングは、前記界面部にレーザ光を入射させ、非オーミックコンタクト領域を間に有する対向したオーミックコンタクト境界部を含む少なくとも1つのオーミックコンタクトを形成することを備えたことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つのオーミックコンタクトは、前記素子の側面に対して傾斜角をなすストライプパターンを画定する、対向したオーミックコンタクト境界部をそれぞれ含む複数のオーミックコンタクトを備えたことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つのオーミックコンタクトは、前記素子の側面と平行をなすストライプパターンを画定する、対向したオーミックコンタクト境界部をそれぞれ含む複数のオーミックコンタクトを備えたことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項12】
前記少なくとも1つのオーミックコンタクトは、円形パターンを画定する、対向したオーミックコンタクト境界部をそれぞれ含む複数のオーミックコンタクトを備えたことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項13】
前記界面部は、第1の界面部を備え、かつ前記SiC基板上の前記箇所は、前記金属と前記SiC基板との第2の界面部を備え、
前記アニーリングは、電子ビームを前記界面部に入射させること、およびこの電子ビームを遮蔽して前記第2の界面部には入射させないようにすることを備えたことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項14】
半導体素子のオーミックコンタクトを形成する方法であって、
炭化珪素(SiC)層上に金属を形成すること、および
この金属と前記SiC層との界面部をパターンに従ってレーザアニーリングし、そこに、このパターンに対応する金属−SiC材を形成すること
を備える前記方法。
【請求項15】
前記SiC層は、SiC基板を含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
金属の形成は、前記基板上にブランケット金属を形成することを備え、
前記レーザアニーリングは、前記パターンを画定するマスクの開口部を通して、前記界面部にレーザ光を入射させ、そこに前記金属−SiC材を形成すること、および
前記金属と前記SiC基板との他の界面部では、向かい合った前記マスクで前記レーザ光を遮蔽することを備えたことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
金属の形成は、前記基板上にブランケット金属を形成することを備え、
前記レーザアニーリングは、前記界面部と向かい合ったレーザを前記パターンに従って起動し、前記界面部で前記ブランケット金属層にレーザ光を入射させること、および
他の界面部と向かい合った前記レーザを停止して、他の界面部でアニーリングが行われないようにすることを備えたことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記金属は、ニッケル、白金、またはチタンを含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記レーザアニーリングは、前記金属と前記SiC基板とのシリサイドを形成するのに十分なエネルギーと波長とで、前記界面部にレーザ光を入射させることを備えたことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記SiC基板は、6H SiCを含み、レーザアニーリングは、約248ナノメートルから約308ナノメートルの波長を有するレーザ光を、約30ナノ秒のパルス幅を有する単一パルスを用いて約2.8ジュール/cmのエネルギーで入射させることを備えたことを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記SiC基板は、4H SiCを含み、前記レーザアニーリングは、約248ナノメートルから約308ナノメートルの波長を有するレーザ光を、約30ナノ秒のパルス幅を有する単一パルスを約5パルス用いて約4.2ジュール/cmのエネルギーで入射させることを備えたことを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記レーザ光は、前記SiC基板のバンドギャップを超える光子エネルギーを有することを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記レーザ光は、パルスレーザ光、または連続波レーザ光を含むことを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項24】
半導体素子のオーミックコンタクトを形成する方法であって、
炭化珪素(SiC)層の一部が露出するように、パターンに従ってこの炭化珪素層上に金属を形成すること、および
前記SiC層の前記露出した一部と、前記金属と前記SiC層との界面部とにレーザ光を入射させて、そこに前記パターンに対応した金属−SiC材を形成すること
を備える前記方法。
【請求項25】
前記SiC層は、SiC基板を含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記金属は、ニッケル、白金、またはチタンを含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記レーザアニーリングは、前記金属と前記SiC基板とのシリサイドを形成するのに十分なエネルギーと波長とで、前記界面部にレーザ光を入射させることを備えたことを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記SiC基板は、6H SiCを含み、前記レーザアニーリングは、約248ナノメートルから約308ナノメートルの波長を有するレーザ光を、約30ナノ秒のパルス幅を有する単一パルスを用いて約2.8ジュール/cmのエネルギーで入射させることを備えたことを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項29】
前記SiC基板は、4H SiCを含み、前記レーザアニーリングは、約248ナノメートルから約308ナノメートルの波長を有するレーザ光を、約30ナノ秒のパルス幅を有するパルスを約5パルス用いて約4.2ジュール/cmのエネルギーで入射させることを備えたことを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項30】
前記レーザ光は、前記SiC基板のバンドギャップを超える光子エネルギーを有することを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項31】
前記レーザ光は、パルスレーザ光、または連続波レーザ光を含むことを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項32】
半導体素子のオーミックコンタクトを形成する方法であって、
SiC層の第1の部分を露出し、かつこの基板の第2の部分を被覆するパターンに従って、SiC層上にフォトレジストを形成すること、
前記第1の部分の上、および前記フォトレジストの上にブランケット金属を形成すること、
前記第1の部分に対応する前記ブランケット金属と前記SiC層との界面部にレーザ光を入射させて、そこに金属−SiC材を形成すること、および前記第2の部分に対応する前記ブランケット金属にレーザ光を入射させないようにして、そこでは前記金属−SiC材が形成されないようにすること
を備える前記方法。
【請求項33】
前記SiC層は、SiC基板を含むことを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記フォトレジストから金属を除去して、金属−SiC材を残すこと、
前記金属−SiC材上にオーバーレイを形成すること、および
前記SiC基板から前記フォトレジストを除去すること
をさらに備えたことを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記金属−SiC材上および前記フォトレジスト上にオーバーレイを形成すること、および
前記SiC層から前記フォトレジストを除去すること
をさらに備えたことを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項36】
前記フォトレジストと、その上の前記金属とをリフトオフして、前記金属−SiC材を残すこと、および
前記金属−SiC材上にオーバーレイを形成すること
をさらに備えたことを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項37】
前記金属は、ニッケル、白金、またはチタンを含むことを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項38】
前記レーザアニーリングは、前記金属と前記SiC層とのシリサイドを形成するのに十分なエネルギーと波長とで、前記界面部にレーザ光を入射させることを備えたことを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項39】
前記SiC基板は、6H SiCを含み、前記レーザアニーリングは、約248ナノメートルから約308ナノメートルの波長を有するレーザ光を、約30ナノ秒のパルス幅を有する単一パルスを用いて約2.8ジュール/cmのエネルギーで入射させることを備えたことを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項40】
前記SiC基板は、4H SiCを含み、前記レーザアニーリングは、約248ナノメートルから約308ナノメートルの波長を有するレーザ光を、約30ナノ秒のパルス幅を有するパルスを約5パルス用いて約4.2ジュール/cmのエネルギーで入射させることを備えたことを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項41】
前記レーザ光は、前記SiC基板のバンドギャップを超える光子エネルギーを有することを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項42】
前記レーザ光は、パルスレーザ光、または連続波レーザ光を含むことを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項43】
発光素子(LED)のコンタクトを形成する方法であって、
金属と炭化珪素(SiC)層との間の界面部にレーザ光を入射させて金属−SiC材を形成し、非オーミックコンタクト領域を間に有する対向したオーミックコンタクト境界部を含む、前記LED上に少なくとも1つのオーミックコンタクトを設けること
を備える前記方法。
【請求項44】
前記SiC層は、SiC基板を含むことを特徴とする請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記少なくとも1つのオーミックコンタクトは、前記素子の側面に対して傾斜角をなすストライプパターンを画定する、対向したオーミックコンタクト境界部をそれぞれ含む複数のオーミックコンタクトを備えたことを特徴とする請求項43に記載の方法。
【請求項46】
前記少なくとも1つのオーミックコンタクトは、前記素子の側面と平行をなすストライプパターンを画定する、対向したオーミックコンタクト境界部をそれぞれ含む複数のオーミックコンタクトを備えたことを特徴とする請求項43に記載の方法。
【請求項47】
前記少なくとも1つのオーミックコンタクトは、円形パターンを画定する、対向したオーミックコンタクト境界部をそれぞれ含む複数のオーミックコンタクトを備えたことを特徴とする請求項43に記載の方法。
【請求項48】
前記SiC基板は、6H SiCを含み、前記レーザ光は、約30ナノ秒のパルス幅を有する単一パルスを用いて約2.8ジュール/cmのエネルギーで、約248ナノメートルから約308ナノメートルの波長を有することを特徴とする請求項44に記載の方法。
【請求項49】
前記SiC基板は、4H SiCを含み、前記レーザ光は、約30ナノ秒のパルス幅を有するパルスを約5パルス用いて約4.2ジュール/cmのエネルギーで、約248ナノメートルから約308ナノメートルの波長を有することを特徴とする請求項44に記載の方法。
【請求項50】
前記レーザ光は、前記SiC基板のバンドギャップを超える光子エネルギーを有することを特徴とする請求項44に記載の方法。
【請求項51】
前記レーザ光は、パルスレーザ光、または連続波レーザ光を含むことを特徴とする請求項43に記載の方法。
【請求項52】
半導体素子のオーミックコンタクトを形成する方法であって、
炭化珪素(SiC)層上に金属を形成すること、
前記金属と前記SiC層とをレーザアニーリングして、前記金属と前記SiC層との界面部で金属−SiC材を形成すること、および
前記金属−SiC材の一部を除去し、パターンに従って前記SiC層を露出して、前記半導体素子上に少なくとも1つのオーミックコンタクトを設けること
を備える前記方法。
【請求項53】
前記SiC層は、SiC基板を含むことを特徴とする請求項52に記載の方法。
【請求項54】
炭化珪素(SiC)層上に少なくとも1つの金属−SiCオーミックコンタクトを備え、この少なくとも1つの金属−SiCオーミックコンタクトは、非オーミックコンタクト領域を間に有する対向したオーミックコンタクト境界部を含む半導体素子におけるコンタクト。
【請求項55】
前記SiC層は、SiC基板を含むことを特徴とする請求項54に記載のコンタクト。
【請求項56】
前記対向したオーミックコンタクト境界部は、約10μmの間隔を有することを特徴とする請求項54に記載のコンタクト。
【請求項57】
前記少なくとも1つのオーミックコンタクトは、前記素子の側面に対して傾斜角をなすストライプパターンでストライプを画定する、対向したオーミックコンタクト境界部をそれぞれ含む複数のオーミックコンタクトを備えたことを特徴とする請求項54に記載のコンタクト。
【請求項58】
前記ストライプは、約106μmの間隔を有することを特徴とする請求項54に記載のコンタクト。
【請求項59】
前記少なくとも1つのオーミックコンタクトは、前記素子の側面と平行をなすストライプパターンでストライプを画定する、対向したオーミックコンタクト境界部をそれぞれ含む複数のオーミックコンタクトを備えたことを特徴とする請求項54に記載のコンタクト。
【請求項60】
前記ストライプパターンは、約95μmの直径を有する実質的に丸い形状を画定し、前記ストライプは、約4.0μmから約5.0μmの間隔を有することを特徴とする請求項54に記載のコンタクト。
【請求項61】
前記少なくとも1つのオーミックコンタクトは、同心円パターンのリングを画定する、対向したオーミックコンタクト境界部をそれぞれ含む複数のオーミックコンタクトを備えたことを特徴とする請求項54に記載のコンタクト。
【請求項62】
前記リングは、約4.0μmから約5.0μmの間隔を有することを特徴とする請求項54に記載のコンタクト。
【請求項63】
前記素子は、発光ダイオードを含むことを特徴とする請求項54に記載のコンタクト。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29A】
image rotate

【図29B】
image rotate


【公表番号】特表2007−534143(P2007−534143A)
【公表日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−523380(P2006−523380)
【出願日】平成16年8月12日(2004.8.12)
【国際出願番号】PCT/US2004/026210
【国際公開番号】WO2005/020308
【国際公開日】平成17年3月3日(2005.3.3)
【出願人】(592054856)クリー インコーポレイテッド (468)
【氏名又は名称原語表記】CREE INC.
【Fターム(参考)】