集塵カバー及びこれを備えたカッター
【課題】切断によって生じた粉塵を効率良く回収して高い集塵効率を得ることができる集塵カバーを提供すること。
【解決手段】モータと該モータによって回転駆動される回転刃4を有するカッター2に着脱可能に装着されて前記回転刃4を部分的に覆うカバーであって、前記回転刃4による被削材3の切削によって生じる粉塵を排出するための排出口12を有するとともに、該排出口12に集塵装置を着脱可能な集塵カバー1において、前記回転刃4による切削によって被削材3に形成された切削溝8に進入可能で、粉塵を集塵カバー1内にガイドすることができるガイド手段(粉塵リフト流れ27)を設ける。
【解決手段】モータと該モータによって回転駆動される回転刃4を有するカッター2に着脱可能に装着されて前記回転刃4を部分的に覆うカバーであって、前記回転刃4による被削材3の切削によって生じる粉塵を排出するための排出口12を有するとともに、該排出口12に集塵装置を着脱可能な集塵カバー1において、前記回転刃4による切削によって被削材3に形成された切削溝8に進入可能で、粉塵を集塵カバー1内にガイドすることができるガイド手段(粉塵リフト流れ27)を設ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリートやタイル等の切断時に発生する粉塵を効率良く回収することができる集塵カバーとこれを備えたカッターに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、コンクリートやタイル等を切断するためのカッターとして、ディスクグラインダの回転軸に回転刃を結合し、該回転刃の外周部に、粉塵の飛散防止等を目的とした安全カバーを取り付けた構造のものが一般的に使用されている。このようなカッターを使用して切断作業を行う場合に発生する粉塵は周囲に飛散し、僅かな切断であっても作業現場、特に室内における作業現場では視界が悪くなる程であった。このため、作業者は防塵マスクや保護眼鏡等を装着しなければ作業ができない状況であり、作業現場及び作業者に対する環境は劣悪であった。
【0003】
そこで、上記状況を改善するため、カッターの安全カバーの一部に集塵ホースを取り付け、この集塵ホースを、外部に設置した電気集塵機等に接続し、切断時に発生する粉塵を電気集塵機等によって吸引して回収するようにしたカッターが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−046018号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、電気集塵機や集塵袋等により粉塵を吸い取る集塵装置を備えたカッターには図12及び図13にて説明するような問題があった。
【0005】
即ち、図12は電気集塵機等により粉塵を吸い取る集塵装置を備えたカッター102の切断状況を示す側面図であり、同図に示すように、カッター102には集塵カバー101が取り付けられている。そして、集塵カバー101のカバー本体内部には回転刃104が回転可能に収納されており、この回転刃104は、図示矢印方向に回転しながら被削材103を切断する。
【0006】
又、集塵カバー101には吸入筒112が付随しており、この吸入筒112は、集塵ホース120を介して不図示の電気集塵機に接続されている。尚、吸入筒112には、該吸入筒112から排出される粉塵を溜めるための不図示の集塵袋を着脱可能に装着することもできる。
【0007】
而して、カッター102による被削材103の切断に際しては、集塵カバー101とカッター102は切断方向109に移動し、被削材103の切断によって発生した粉塵は、集塵カバー101内で吸入筒112へ向かうよう噴出され、この噴出された粉塵は、電気集塵機によって吸引されて集塵ホース120を通って電気集塵機へと効率良く回収され、その周囲への飛散が防がれる。
【0008】
しかしながら、図12に示すカッター102においては、粉塵が切断方向に向かうよう噴出されるため、これを覆うように集塵カバー101を配設しなければならず、このように集塵カバー101を配設すると、回転刃104の切断時の刃先が見えなくなるという問題が生じる。
【0009】
そこで、回転刃の刃先を見易くする切断方法として、図13に示すように切断方向206とは逆方向205に粉塵が噴出されるような方法を採用することが考えられる。この方法によれば、切断方向206と粉塵の噴出方向205が互いに逆となるため、集塵カバー201で回転刃204の切断方向の刃先を覆う必要がなく、回転刃204の刃先が見えなくなるといった問題を解消することができる。
【0010】
しかしながら、このような切断方法を採用した場合には、粉塵が被削材203の切断溝208内に吐き出されるため、噴き出された粉塵が吸入筒212には向かわず、集塵効率が悪化するという問題が生じる。
【0011】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、切断によって生じた粉塵を効率良く回収して高い集塵効率を得ることができる集塵カバーとこれを備えたカッターを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、本発明は、モータと該モータによって回転駆動される回転刃を有するカッターに着脱可能に装着されて前記回転刃を部分的に覆うカバーであって、前記回転刃による被削材の切削によって生じる粉塵を排出するための排出口を有するとともに、該排出口に集塵装置を着脱可能な集塵カバーにおいて、前記回転刃による切削によって被削材に形成された切削溝に進入可能で、粉塵を当該集塵カバー内にガイドすることができるガイド手段を設けたことを特徴とする。
【0013】
又、本発明は、モータと該モータによって回転駆動される回転刃を有し、前記回転刃を部分的に覆う集塵カバーを着脱可能であって、該集塵カバーを、前記回転刃による被削材の切削によって生じる粉塵を排出するための排出口を有するとともに、該排出口に集塵装置を着脱可能として構成して成るカッターにおいて、前記回転刃による切削によって被削材に形成された切削溝に進入可能で、粉塵を前記集塵カバー内にガイドすることができるガイド手段を前記集塵カバーに設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る集塵カバーを備えたカッターによれば、回転刃による被削材の切断によって切断溝内に発生する粉塵の切削溝からの流出がガイド手段によって防がれるとともに、粉塵の流れがガイド手段によって集塵カバー内に向けてガイドされるため、粉塵は集塵カバー内へと効率良く排出されて回収される。この結果、高い集塵効率が得られ、粉塵の周囲への飛散が確実に防がれて作業現場及び作業者に対する環境が著しく改善される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0016】
<実施の形態1>
図1は本発明の実施の形態1に係るカッターの斜視図、図2は同カッターによる切断作業を示す正面図、図3は図2の矢視A方向の図、図4は図2のB−B線断面図、図5は図4の矢視C方向の図、図6は本発明に係る集塵カバーの背面図(図1の矢視D方向の図)、図7は同集塵カバーを背面側から見た斜視図、図8は本発明の実施の形態1に係るカッターを集塵機に接続した状態を示す斜視図である。
【0017】
本実施の形態に係るカッター2は、図1〜図4に示すように、カッター本体21と、該カッター本体21の先端部に回転可能に支持された円板状の回転刃4と、該回転刃4を部分的に覆う集塵カバー1を含んで構成されている。
【0018】
上記カッター本体21内には駆動源としての不図示のモータが内蔵されており、このモータによって回転駆動される駆動軸30は、図4に示すように、カッター本体21の先端部から横方向に延び、その端部には前記回転刃4が着脱可能に結着されている。
【0019】
又、前記集塵カバー1は、カッター本体21に取り付けられており、カッター本体21に固定された固定カバー11aと、該固定カバー11aに対して回動可能な回動カバー11bとで構成されている。
【0020】
ここで、図4に示すように、固定カバー11aの円筒状の取付部11dは、カッター本体21の円柱状の出力部の外周に嵌着されており、この固定カバー11aを外側から覆うように回動カバー11bが回動可能に嵌合保持されており、該回動カバー11bの円筒状の取付部11cは、固定カバー11aの前記取付部11dの外周に回動可能に嵌合されている。
【0021】
従って、回動カバー11bは、固定カバー11aの取付部11dを中心として回動可能であり、図6に示すように、該回動カバー11bと固定カバー11aとの間に張架されたバネ15によって図6の反時計方向(回転刃4の回転方向7とは逆方向)に付勢され、ストッパ14に当接することによって、その位置が規制されている。
【0022】
又、回動カバー11bの一端(図2に示す回転刃4による被削材3の切断によって発生する粉塵流れ26の方向に沿う端部)には、前記回転刃4が被削材3を切削する際に生じる粉塵を集塵カバー1の外部に排出するための略円筒状の排出口12が一体に形成されるとともに、同じく略円筒状の空気排出筒24が前記排出口12に隣接して一体に形成されている。即ち、前記排出口12は、回転刃4と空気排出筒24の間に設けられている。この空気排出筒24には、図1〜図3に示すように、空気排出用ホース25の一端が接続されており、該空気排出用ホース25の他端は、図5に示すように、カッター本体21に内蔵されたモータを冷却するための不図示の冷却ファンの吐出側に接続されている。
【0023】
ここで、図5に示すように、カッター本体21には、前記冷却ファンによって発生した冷却風を排出するための複数の吐出口21aが形成されている。又、前記空気排出用ホース25の他端にはアタッチメント35が取り付けられており、このアタッチメント35をカッター本体21に対して着脱することによって、空気排出用ホース25の他端がカッター本体21にワンタッチで取り付け或は取り外される。ここで、アタッチメント35は、カッター本体21に形成された複数の吐出口21aの一部(図示例では2つ)を覆うように取り付けられており、不図示の冷却ファンによって発生してモータの冷却に供された冷却風の一部は、後述のように一部(2つ)の吐出口21aから空気排出用ホース25へと排出され、空気排出筒24から被削材3に向かって噴射され、残りの冷却風は他の吐出口21aから大気中に排出される。
【0024】
而して、当該カッター2を用いて被削材3を切断する際には、図8に示すように、カッター2には集塵機19から延びる集塵ホース20が接続されるが、この集塵ホース20は、回動カバー11bに形成された前記吸入筒12に接続される。従って、切断作業時には、集塵カバー1は、集塵ホース20を介して集塵装置である集塵機19に接続される。尚、前記排出口12に集塵装置である不図示の集塵袋を取り付けて切断作業を行う場合もある。
【0025】
他方、図1及び図7に示すように、集塵カバー1の固定カバー11aの一端(吸入筒12が設けられる側とは反対側の端部)には、ベース22が軸23によって回動可能に軸支されている。このベース22は、図7に示すつまみ29によって軸23を中心として回動し、その角度が調整されることによって切断深さが調整される。又、ベース22の先端部にはガイドローラ28が回転可能に軸支されており、このガイドローラ28を被削材3上で転動させることによってカッター2を切断方向6にスムーズに送ることができる。尚、図2、図3及び図6においては、ベース22の図示を省略している。
【0026】
次に、以上の構成を有するカッター2を用いた被削材3の切断作業について説明する。
【0027】
切断作業に際しては、図8に示すように、カッター2には集塵機19から延びる集塵ホース20が接続される。即ち、この集塵ホース20は、回動カバー11bに形成された排出口12に接続され、集塵カバー1は、集塵ホース20を介して集塵機19に接続される。
【0028】
上記状態において、モータによって回転刃4を図2の矢印7方向(図2の反時計方向)に回転駆動するとともに、集塵機19を駆動し、カッター2を被削材3上で矢印6方向(図2の左方)に移動させると、被削材3が回転刃4によって切断され、被削材3には切削溝8がカッター2の移動方向に形成されていく。このとき、集塵カバー1(回動カバー11b)に形成された排出口12と空気排出筒24は、カッター2の後方(カッター2の切断方向6を前方とする)において被削材3の表面に向かって開口している。
【0029】
ところで、被削材3の切断によって発生した粉塵は、回転刃4の矢印7方向の回転によって切削溝8内を図2の矢印26方向に流れるが、このとき同時に不図示のモータ冷却ファンから吐出される冷却風の一部が図5に示す吐出口21aからアタッチメント35及び空気排出用ホース25を通って集塵カバー1(回動カバー11b)の空気排出筒24から被削材3の切削溝8内を矢印27方向に向かって排出される。即ち、冷却風は、集塵カバー1の下方(被削材3側)に排出され、回転刃4による切削によって被削材3に形成された切削溝8内に進入する。そして、この冷却風(空気)の流れ(以下、「粉塵リフト流れ」と称する)27は、粉塵の流れ(以下、「粉塵流れ」と称する)26に衝突して該粉塵流れ26の向きを変え、この粉塵流れ26を集塵カバー1(回動カバー11b)の排出口12の開口部に向かわせることにより、粉塵を集塵カバー1内にガイドすることができる。ここで、粉塵リフト流れ27が切削溝8に対して図2の矢印6方向の成分を有するよう傾斜して排出されるため、粉塵流れ26は粉塵リフト流れ27によって遮断され、粉塵の矢印6とは反対方向への噴出が防がれる。このため、粉塵は、集塵機19によって排出口12の開口部に発生する吸引力によって排出口12へと効率良く吸引され、集塵ホース20を通って集塵機19へと送られて回収される。この結果、高い集塵効率が得られ、粉塵の周囲への飛散が確実に防がれて作業現場及び作業者に対する環境が著しく改善される。尚、図5に示すように、アタッチメント35は、カッター本体21に形成された複数の吐出口21aの全てを覆うものではなく一部を覆うものであるため、モータの冷却性能の著しい低下を招く結果とはならない。
【0030】
又、本実施の形態では、切断方向6と粉塵流れ26の方向が互いに逆であるため、集塵カバー1で回転刃4の切断方向6の刃先を覆う必要がない。このため、回転刃4の刃先が見え易くなり、被削材3に引かれたけがき線に沿って切断を作業性良く正確に行うことができる。
【0031】
更に、本実施の形態では、粉塵流れ26の方向を変更するためのガイド手段としてモータ冷却ファンから吐出される冷却風を駆動源として利用したため、新たな動力源が不要となり、カッター2の構造単純化及びコストダウンを図ることができる。そして、切削溝8の幅に依らず、粉塵流れ26の方向を粉塵リフト流れ27によって変更して前記効果を得ることができる。尚、ガイド手段の駆動源としては冷却風以外に、例えば集塵機19から排出される空気流、回転刃4の回転によって発生する空気流等を利用しても良い。又、専用のファンを設け、このファンによって発生する空気流を利用しても良く、この場合にファンを駆動する駆動源としては、外部電源、電池の他、カッター本体21の動力、集塵機19の動力、集塵機19によって発生する吸引力等を利用することができる。
【0032】
ところで、図2にも示すように、以上はカッター2を前方へと押しながら切断する押し切り(回転刃4が被削材3に潜り込むように切削するダウンカット)について説明したが、本発明に係るカッター2は、粉塵リフト流れ27、即ち、空気の流れを集塵カバー1より下方に噴射することができるよう構成したため、手前側に引きながら切断する引き切り(回転刃4が被削材3を切り上げるよう切削するアッパーカット)も可能であって、この引き切りにおいては、被削材3の上面に堆積した粉塵を粉塵リフト流れ27、つまり空気の流れによって吹き飛ばすため、けがき線を見易くすることができ、更に切断作業開始前に後述するガイド部材33等を反被削材側に退避させる等の作業が不要となり、作業性の向上が図られる。
【0033】
又、本実施の形態では、冷却風を排出して粉塵リフト流れ27を形成するための空気排出筒24を集塵カバー1の回動カバー11bに一体に形成したが、空気排出筒24は必ずしも集塵カバー1に設ける必要はなく、集塵カバー1とは別体に設けても良い。
【0034】
<実施の形態2>
次に、本発明の実施の形態2を図9及び図10(a),(b)に基づいて説明する。
【0035】
図9は本実施の形態に係るカッターの部分正面図、図10(a),(b)は図9のE−E線断面図であり、これらの図においては前記実施の形態1と同一要素には同一符号を付している。
【0036】
本実施の形態は、冷却ファンからの冷却風の空気排出筒24からの排出をON/OFFすることができるようにしたことを特徴としており、そのための機構としてレバー31によって空気排出筒24を開閉する遮蔽板32を空気排出筒24に設けている。
【0037】
従って、切断作業において粉塵流れの方向を変更する必要がない場合には、図10(a)に示すように遮蔽板32で空気排出筒24を全閉して冷却風を排出させず、粉塵流れの方向を変更する必要がある場合には、図10(b)に示すように遮蔽板32を全開として冷却風を空気排出筒24から排出させ、前記実施の形態1と同様に粉塵流れの方向を変えて集塵効率を高めることができる。
【0038】
又、遮蔽板32を所望の角度に位置させることにより、粉塵リフト流れ27の空気の流量を調整することができる。
【0039】
<実施の形態3>
次に、本発明の実施の形態3を図11に基づいて説明する。尚、図11は本実施の形態に係るカッターの部分正面図であり、本図においても前記実施の形態1と同一要素には同一符号を付している。
【0040】
本実施の形態は、集塵カバー1の回動カバー11bの端部に回転刃4の幅寸法、即ち、切削溝8の幅寸法よりも小さな幅寸法を有するガイド部材33を軸34によって回動可能に取り付けたことを特徴としており、このガイド部材34は自重によって図示のように垂れ下がり、切断作業時には被削材の切断溝に入り込んで移動することによって粉塵の飛散を防ぐとともに、粉塵の流れの方向を変えて排出口12の方向に向かわせることにより、粉塵を集塵カバー1内にガイドするためのガイド手段としての機能を果たす。尚、ガイド部材33を回転刃4の回転方向とは逆向きに付勢する構成を採用しても良い。又、ガイド部材33を、形状が変形可能であって、回転刃4の幅寸法よりも小さな幅寸法を有するブラシ等で構成しても良い。
【0041】
従って、本実施の形態においても、粉塵の集塵効率を高めて作業環境の改善を図ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、コンクリートやタイル等を切断するためのカッターの他、木材等を切断する丸鋸に対しても同様に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施の形態1に係るカッターの斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係るカッターによる切断作業を示す正面図である。
【図3】図2の矢視A方向の図である。
【図4】図2のB−B線断面図である。
【図5】図4の矢視C方向の図である。
【図6】本発明に係る集塵カバーの背面図(図1の矢視D方向の図)である。
【図7】集塵カバーを背面側から見た斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態1に係るカッターを集塵機に接続した状態を示す斜視図である。
【図9】本発明の実施の形態2に係るカッターの部分正面図である。
【図10】(a),(b)は図9のE−E線断面図である。
【図11】本発明の実施の形態3に係るカッターの部分正面図である。
【図12】従来のカッターによる切断作業を示す正面図である。
【図13】従来のカッターによる切断作業を示す正面図である。
【符号の説明】
【0044】
1 集塵カバー
2 カッター
3 被削材
4 回転刃
6 切断方向
7 回転刃の回転方向
8 切削溝
11a 固定カバー
11b 回動カバー
12 排出口
14 ストッパ
15 バネ
19 集塵機(集塵装置)
20 集塵ホース
21 カッター本体
21a 吐出口
22 ベース
23 軸
24 空気排出筒
25 空気排出用ホース
26 粉塵流れ
27 粉塵リフト流れ
28 ガイドローラ
29 つまみ
30 駆動軸
31 レバー
32 遮蔽板
33 ガイド部材(棒状部材)
34 軸
35 アタッチメント
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリートやタイル等の切断時に発生する粉塵を効率良く回収することができる集塵カバーとこれを備えたカッターに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、コンクリートやタイル等を切断するためのカッターとして、ディスクグラインダの回転軸に回転刃を結合し、該回転刃の外周部に、粉塵の飛散防止等を目的とした安全カバーを取り付けた構造のものが一般的に使用されている。このようなカッターを使用して切断作業を行う場合に発生する粉塵は周囲に飛散し、僅かな切断であっても作業現場、特に室内における作業現場では視界が悪くなる程であった。このため、作業者は防塵マスクや保護眼鏡等を装着しなければ作業ができない状況であり、作業現場及び作業者に対する環境は劣悪であった。
【0003】
そこで、上記状況を改善するため、カッターの安全カバーの一部に集塵ホースを取り付け、この集塵ホースを、外部に設置した電気集塵機等に接続し、切断時に発生する粉塵を電気集塵機等によって吸引して回収するようにしたカッターが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−046018号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、電気集塵機や集塵袋等により粉塵を吸い取る集塵装置を備えたカッターには図12及び図13にて説明するような問題があった。
【0005】
即ち、図12は電気集塵機等により粉塵を吸い取る集塵装置を備えたカッター102の切断状況を示す側面図であり、同図に示すように、カッター102には集塵カバー101が取り付けられている。そして、集塵カバー101のカバー本体内部には回転刃104が回転可能に収納されており、この回転刃104は、図示矢印方向に回転しながら被削材103を切断する。
【0006】
又、集塵カバー101には吸入筒112が付随しており、この吸入筒112は、集塵ホース120を介して不図示の電気集塵機に接続されている。尚、吸入筒112には、該吸入筒112から排出される粉塵を溜めるための不図示の集塵袋を着脱可能に装着することもできる。
【0007】
而して、カッター102による被削材103の切断に際しては、集塵カバー101とカッター102は切断方向109に移動し、被削材103の切断によって発生した粉塵は、集塵カバー101内で吸入筒112へ向かうよう噴出され、この噴出された粉塵は、電気集塵機によって吸引されて集塵ホース120を通って電気集塵機へと効率良く回収され、その周囲への飛散が防がれる。
【0008】
しかしながら、図12に示すカッター102においては、粉塵が切断方向に向かうよう噴出されるため、これを覆うように集塵カバー101を配設しなければならず、このように集塵カバー101を配設すると、回転刃104の切断時の刃先が見えなくなるという問題が生じる。
【0009】
そこで、回転刃の刃先を見易くする切断方法として、図13に示すように切断方向206とは逆方向205に粉塵が噴出されるような方法を採用することが考えられる。この方法によれば、切断方向206と粉塵の噴出方向205が互いに逆となるため、集塵カバー201で回転刃204の切断方向の刃先を覆う必要がなく、回転刃204の刃先が見えなくなるといった問題を解消することができる。
【0010】
しかしながら、このような切断方法を採用した場合には、粉塵が被削材203の切断溝208内に吐き出されるため、噴き出された粉塵が吸入筒212には向かわず、集塵効率が悪化するという問題が生じる。
【0011】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、切断によって生じた粉塵を効率良く回収して高い集塵効率を得ることができる集塵カバーとこれを備えたカッターを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、本発明は、モータと該モータによって回転駆動される回転刃を有するカッターに着脱可能に装着されて前記回転刃を部分的に覆うカバーであって、前記回転刃による被削材の切削によって生じる粉塵を排出するための排出口を有するとともに、該排出口に集塵装置を着脱可能な集塵カバーにおいて、前記回転刃による切削によって被削材に形成された切削溝に進入可能で、粉塵を当該集塵カバー内にガイドすることができるガイド手段を設けたことを特徴とする。
【0013】
又、本発明は、モータと該モータによって回転駆動される回転刃を有し、前記回転刃を部分的に覆う集塵カバーを着脱可能であって、該集塵カバーを、前記回転刃による被削材の切削によって生じる粉塵を排出するための排出口を有するとともに、該排出口に集塵装置を着脱可能として構成して成るカッターにおいて、前記回転刃による切削によって被削材に形成された切削溝に進入可能で、粉塵を前記集塵カバー内にガイドすることができるガイド手段を前記集塵カバーに設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る集塵カバーを備えたカッターによれば、回転刃による被削材の切断によって切断溝内に発生する粉塵の切削溝からの流出がガイド手段によって防がれるとともに、粉塵の流れがガイド手段によって集塵カバー内に向けてガイドされるため、粉塵は集塵カバー内へと効率良く排出されて回収される。この結果、高い集塵効率が得られ、粉塵の周囲への飛散が確実に防がれて作業現場及び作業者に対する環境が著しく改善される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0016】
<実施の形態1>
図1は本発明の実施の形態1に係るカッターの斜視図、図2は同カッターによる切断作業を示す正面図、図3は図2の矢視A方向の図、図4は図2のB−B線断面図、図5は図4の矢視C方向の図、図6は本発明に係る集塵カバーの背面図(図1の矢視D方向の図)、図7は同集塵カバーを背面側から見た斜視図、図8は本発明の実施の形態1に係るカッターを集塵機に接続した状態を示す斜視図である。
【0017】
本実施の形態に係るカッター2は、図1〜図4に示すように、カッター本体21と、該カッター本体21の先端部に回転可能に支持された円板状の回転刃4と、該回転刃4を部分的に覆う集塵カバー1を含んで構成されている。
【0018】
上記カッター本体21内には駆動源としての不図示のモータが内蔵されており、このモータによって回転駆動される駆動軸30は、図4に示すように、カッター本体21の先端部から横方向に延び、その端部には前記回転刃4が着脱可能に結着されている。
【0019】
又、前記集塵カバー1は、カッター本体21に取り付けられており、カッター本体21に固定された固定カバー11aと、該固定カバー11aに対して回動可能な回動カバー11bとで構成されている。
【0020】
ここで、図4に示すように、固定カバー11aの円筒状の取付部11dは、カッター本体21の円柱状の出力部の外周に嵌着されており、この固定カバー11aを外側から覆うように回動カバー11bが回動可能に嵌合保持されており、該回動カバー11bの円筒状の取付部11cは、固定カバー11aの前記取付部11dの外周に回動可能に嵌合されている。
【0021】
従って、回動カバー11bは、固定カバー11aの取付部11dを中心として回動可能であり、図6に示すように、該回動カバー11bと固定カバー11aとの間に張架されたバネ15によって図6の反時計方向(回転刃4の回転方向7とは逆方向)に付勢され、ストッパ14に当接することによって、その位置が規制されている。
【0022】
又、回動カバー11bの一端(図2に示す回転刃4による被削材3の切断によって発生する粉塵流れ26の方向に沿う端部)には、前記回転刃4が被削材3を切削する際に生じる粉塵を集塵カバー1の外部に排出するための略円筒状の排出口12が一体に形成されるとともに、同じく略円筒状の空気排出筒24が前記排出口12に隣接して一体に形成されている。即ち、前記排出口12は、回転刃4と空気排出筒24の間に設けられている。この空気排出筒24には、図1〜図3に示すように、空気排出用ホース25の一端が接続されており、該空気排出用ホース25の他端は、図5に示すように、カッター本体21に内蔵されたモータを冷却するための不図示の冷却ファンの吐出側に接続されている。
【0023】
ここで、図5に示すように、カッター本体21には、前記冷却ファンによって発生した冷却風を排出するための複数の吐出口21aが形成されている。又、前記空気排出用ホース25の他端にはアタッチメント35が取り付けられており、このアタッチメント35をカッター本体21に対して着脱することによって、空気排出用ホース25の他端がカッター本体21にワンタッチで取り付け或は取り外される。ここで、アタッチメント35は、カッター本体21に形成された複数の吐出口21aの一部(図示例では2つ)を覆うように取り付けられており、不図示の冷却ファンによって発生してモータの冷却に供された冷却風の一部は、後述のように一部(2つ)の吐出口21aから空気排出用ホース25へと排出され、空気排出筒24から被削材3に向かって噴射され、残りの冷却風は他の吐出口21aから大気中に排出される。
【0024】
而して、当該カッター2を用いて被削材3を切断する際には、図8に示すように、カッター2には集塵機19から延びる集塵ホース20が接続されるが、この集塵ホース20は、回動カバー11bに形成された前記吸入筒12に接続される。従って、切断作業時には、集塵カバー1は、集塵ホース20を介して集塵装置である集塵機19に接続される。尚、前記排出口12に集塵装置である不図示の集塵袋を取り付けて切断作業を行う場合もある。
【0025】
他方、図1及び図7に示すように、集塵カバー1の固定カバー11aの一端(吸入筒12が設けられる側とは反対側の端部)には、ベース22が軸23によって回動可能に軸支されている。このベース22は、図7に示すつまみ29によって軸23を中心として回動し、その角度が調整されることによって切断深さが調整される。又、ベース22の先端部にはガイドローラ28が回転可能に軸支されており、このガイドローラ28を被削材3上で転動させることによってカッター2を切断方向6にスムーズに送ることができる。尚、図2、図3及び図6においては、ベース22の図示を省略している。
【0026】
次に、以上の構成を有するカッター2を用いた被削材3の切断作業について説明する。
【0027】
切断作業に際しては、図8に示すように、カッター2には集塵機19から延びる集塵ホース20が接続される。即ち、この集塵ホース20は、回動カバー11bに形成された排出口12に接続され、集塵カバー1は、集塵ホース20を介して集塵機19に接続される。
【0028】
上記状態において、モータによって回転刃4を図2の矢印7方向(図2の反時計方向)に回転駆動するとともに、集塵機19を駆動し、カッター2を被削材3上で矢印6方向(図2の左方)に移動させると、被削材3が回転刃4によって切断され、被削材3には切削溝8がカッター2の移動方向に形成されていく。このとき、集塵カバー1(回動カバー11b)に形成された排出口12と空気排出筒24は、カッター2の後方(カッター2の切断方向6を前方とする)において被削材3の表面に向かって開口している。
【0029】
ところで、被削材3の切断によって発生した粉塵は、回転刃4の矢印7方向の回転によって切削溝8内を図2の矢印26方向に流れるが、このとき同時に不図示のモータ冷却ファンから吐出される冷却風の一部が図5に示す吐出口21aからアタッチメント35及び空気排出用ホース25を通って集塵カバー1(回動カバー11b)の空気排出筒24から被削材3の切削溝8内を矢印27方向に向かって排出される。即ち、冷却風は、集塵カバー1の下方(被削材3側)に排出され、回転刃4による切削によって被削材3に形成された切削溝8内に進入する。そして、この冷却風(空気)の流れ(以下、「粉塵リフト流れ」と称する)27は、粉塵の流れ(以下、「粉塵流れ」と称する)26に衝突して該粉塵流れ26の向きを変え、この粉塵流れ26を集塵カバー1(回動カバー11b)の排出口12の開口部に向かわせることにより、粉塵を集塵カバー1内にガイドすることができる。ここで、粉塵リフト流れ27が切削溝8に対して図2の矢印6方向の成分を有するよう傾斜して排出されるため、粉塵流れ26は粉塵リフト流れ27によって遮断され、粉塵の矢印6とは反対方向への噴出が防がれる。このため、粉塵は、集塵機19によって排出口12の開口部に発生する吸引力によって排出口12へと効率良く吸引され、集塵ホース20を通って集塵機19へと送られて回収される。この結果、高い集塵効率が得られ、粉塵の周囲への飛散が確実に防がれて作業現場及び作業者に対する環境が著しく改善される。尚、図5に示すように、アタッチメント35は、カッター本体21に形成された複数の吐出口21aの全てを覆うものではなく一部を覆うものであるため、モータの冷却性能の著しい低下を招く結果とはならない。
【0030】
又、本実施の形態では、切断方向6と粉塵流れ26の方向が互いに逆であるため、集塵カバー1で回転刃4の切断方向6の刃先を覆う必要がない。このため、回転刃4の刃先が見え易くなり、被削材3に引かれたけがき線に沿って切断を作業性良く正確に行うことができる。
【0031】
更に、本実施の形態では、粉塵流れ26の方向を変更するためのガイド手段としてモータ冷却ファンから吐出される冷却風を駆動源として利用したため、新たな動力源が不要となり、カッター2の構造単純化及びコストダウンを図ることができる。そして、切削溝8の幅に依らず、粉塵流れ26の方向を粉塵リフト流れ27によって変更して前記効果を得ることができる。尚、ガイド手段の駆動源としては冷却風以外に、例えば集塵機19から排出される空気流、回転刃4の回転によって発生する空気流等を利用しても良い。又、専用のファンを設け、このファンによって発生する空気流を利用しても良く、この場合にファンを駆動する駆動源としては、外部電源、電池の他、カッター本体21の動力、集塵機19の動力、集塵機19によって発生する吸引力等を利用することができる。
【0032】
ところで、図2にも示すように、以上はカッター2を前方へと押しながら切断する押し切り(回転刃4が被削材3に潜り込むように切削するダウンカット)について説明したが、本発明に係るカッター2は、粉塵リフト流れ27、即ち、空気の流れを集塵カバー1より下方に噴射することができるよう構成したため、手前側に引きながら切断する引き切り(回転刃4が被削材3を切り上げるよう切削するアッパーカット)も可能であって、この引き切りにおいては、被削材3の上面に堆積した粉塵を粉塵リフト流れ27、つまり空気の流れによって吹き飛ばすため、けがき線を見易くすることができ、更に切断作業開始前に後述するガイド部材33等を反被削材側に退避させる等の作業が不要となり、作業性の向上が図られる。
【0033】
又、本実施の形態では、冷却風を排出して粉塵リフト流れ27を形成するための空気排出筒24を集塵カバー1の回動カバー11bに一体に形成したが、空気排出筒24は必ずしも集塵カバー1に設ける必要はなく、集塵カバー1とは別体に設けても良い。
【0034】
<実施の形態2>
次に、本発明の実施の形態2を図9及び図10(a),(b)に基づいて説明する。
【0035】
図9は本実施の形態に係るカッターの部分正面図、図10(a),(b)は図9のE−E線断面図であり、これらの図においては前記実施の形態1と同一要素には同一符号を付している。
【0036】
本実施の形態は、冷却ファンからの冷却風の空気排出筒24からの排出をON/OFFすることができるようにしたことを特徴としており、そのための機構としてレバー31によって空気排出筒24を開閉する遮蔽板32を空気排出筒24に設けている。
【0037】
従って、切断作業において粉塵流れの方向を変更する必要がない場合には、図10(a)に示すように遮蔽板32で空気排出筒24を全閉して冷却風を排出させず、粉塵流れの方向を変更する必要がある場合には、図10(b)に示すように遮蔽板32を全開として冷却風を空気排出筒24から排出させ、前記実施の形態1と同様に粉塵流れの方向を変えて集塵効率を高めることができる。
【0038】
又、遮蔽板32を所望の角度に位置させることにより、粉塵リフト流れ27の空気の流量を調整することができる。
【0039】
<実施の形態3>
次に、本発明の実施の形態3を図11に基づいて説明する。尚、図11は本実施の形態に係るカッターの部分正面図であり、本図においても前記実施の形態1と同一要素には同一符号を付している。
【0040】
本実施の形態は、集塵カバー1の回動カバー11bの端部に回転刃4の幅寸法、即ち、切削溝8の幅寸法よりも小さな幅寸法を有するガイド部材33を軸34によって回動可能に取り付けたことを特徴としており、このガイド部材34は自重によって図示のように垂れ下がり、切断作業時には被削材の切断溝に入り込んで移動することによって粉塵の飛散を防ぐとともに、粉塵の流れの方向を変えて排出口12の方向に向かわせることにより、粉塵を集塵カバー1内にガイドするためのガイド手段としての機能を果たす。尚、ガイド部材33を回転刃4の回転方向とは逆向きに付勢する構成を採用しても良い。又、ガイド部材33を、形状が変形可能であって、回転刃4の幅寸法よりも小さな幅寸法を有するブラシ等で構成しても良い。
【0041】
従って、本実施の形態においても、粉塵の集塵効率を高めて作業環境の改善を図ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、コンクリートやタイル等を切断するためのカッターの他、木材等を切断する丸鋸に対しても同様に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施の形態1に係るカッターの斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係るカッターによる切断作業を示す正面図である。
【図3】図2の矢視A方向の図である。
【図4】図2のB−B線断面図である。
【図5】図4の矢視C方向の図である。
【図6】本発明に係る集塵カバーの背面図(図1の矢視D方向の図)である。
【図7】集塵カバーを背面側から見た斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態1に係るカッターを集塵機に接続した状態を示す斜視図である。
【図9】本発明の実施の形態2に係るカッターの部分正面図である。
【図10】(a),(b)は図9のE−E線断面図である。
【図11】本発明の実施の形態3に係るカッターの部分正面図である。
【図12】従来のカッターによる切断作業を示す正面図である。
【図13】従来のカッターによる切断作業を示す正面図である。
【符号の説明】
【0044】
1 集塵カバー
2 カッター
3 被削材
4 回転刃
6 切断方向
7 回転刃の回転方向
8 切削溝
11a 固定カバー
11b 回動カバー
12 排出口
14 ストッパ
15 バネ
19 集塵機(集塵装置)
20 集塵ホース
21 カッター本体
21a 吐出口
22 ベース
23 軸
24 空気排出筒
25 空気排出用ホース
26 粉塵流れ
27 粉塵リフト流れ
28 ガイドローラ
29 つまみ
30 駆動軸
31 レバー
32 遮蔽板
33 ガイド部材(棒状部材)
34 軸
35 アタッチメント
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータと該モータによって回転駆動される回転刃を有するカッターに着脱可能に装着されて前記回転刃を部分的に覆うカバーであって、前記回転刃による被削材の切削によって生じる粉塵を排出するための排出口を有するとともに、該排出口に集塵装置を着脱可能な集塵カバーにおいて、
前記回転刃による切削によって被削材に形成された切削溝に進入可能で、粉塵を当該集塵カバー内にガイドすることができるガイド手段を設けたことを特徴とする集塵カバー。
【請求項2】
前記ガイド手段は、空気の流れを利用することを特徴とする請求項1記載の集塵カバー。
【請求項3】
前記空気の流れは、前記カッターに設けられたモータ冷却ファンによって発生する冷却風によるものであることを特徴とする請求項2記載の集塵カバー。
【請求項4】
前記空気の流れは、前記集塵装置である集塵機によって発生する風によるものであることを特徴とする請求項2記載の集塵カバー。
【請求項5】
前記空気の流れは、前記回転刃の回転によって発生する風によるものであることを特徴とする請求項2記載の集塵カバー。
【請求項6】
前記ガイド手段は、前記回転刃の幅寸法よりも小さい幅寸法を有する棒状部材であることを特徴とする請求項1記載の集塵カバー。
【請求項7】
切り込み深さの調整を行うためのベースを回動可能に設けたことを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の集塵カバー。
【請求項8】
前記ベースにガイドローラを回転可能に設けたことを特徴とする請求項7記載の集塵カバー。
【請求項9】
モータと該モータによって回転駆動される回転刃を有し、前記回転刃を部分的に覆う集塵カバーを着脱可能であって、該集塵カバーを、前記回転刃による被削材の切削によって生じる粉塵を排出するための排出口を有するとともに、該排出口に集塵装置を着脱可能として構成して成るカッターにおいて、
前記回転刃による切削によって被削材に形成された切削溝に進入可能で、粉塵を前記集塵カバー内にガイドすることができるガイド手段を前記集塵カバーに設けたことを特徴とするカッター。
【請求項1】
モータと該モータによって回転駆動される回転刃を有するカッターに着脱可能に装着されて前記回転刃を部分的に覆うカバーであって、前記回転刃による被削材の切削によって生じる粉塵を排出するための排出口を有するとともに、該排出口に集塵装置を着脱可能な集塵カバーにおいて、
前記回転刃による切削によって被削材に形成された切削溝に進入可能で、粉塵を当該集塵カバー内にガイドすることができるガイド手段を設けたことを特徴とする集塵カバー。
【請求項2】
前記ガイド手段は、空気の流れを利用することを特徴とする請求項1記載の集塵カバー。
【請求項3】
前記空気の流れは、前記カッターに設けられたモータ冷却ファンによって発生する冷却風によるものであることを特徴とする請求項2記載の集塵カバー。
【請求項4】
前記空気の流れは、前記集塵装置である集塵機によって発生する風によるものであることを特徴とする請求項2記載の集塵カバー。
【請求項5】
前記空気の流れは、前記回転刃の回転によって発生する風によるものであることを特徴とする請求項2記載の集塵カバー。
【請求項6】
前記ガイド手段は、前記回転刃の幅寸法よりも小さい幅寸法を有する棒状部材であることを特徴とする請求項1記載の集塵カバー。
【請求項7】
切り込み深さの調整を行うためのベースを回動可能に設けたことを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の集塵カバー。
【請求項8】
前記ベースにガイドローラを回転可能に設けたことを特徴とする請求項7記載の集塵カバー。
【請求項9】
モータと該モータによって回転駆動される回転刃を有し、前記回転刃を部分的に覆う集塵カバーを着脱可能であって、該集塵カバーを、前記回転刃による被削材の切削によって生じる粉塵を排出するための排出口を有するとともに、該排出口に集塵装置を着脱可能として構成して成るカッターにおいて、
前記回転刃による切削によって被削材に形成された切削溝に進入可能で、粉塵を前記集塵カバー内にガイドすることができるガイド手段を前記集塵カバーに設けたことを特徴とするカッター。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2007−38645(P2007−38645A)
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−146783(P2006−146783)
【出願日】平成18年5月26日(2006.5.26)
【出願人】(000005094)日立工機株式会社 (1,861)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年5月26日(2006.5.26)
【出願人】(000005094)日立工機株式会社 (1,861)
【Fターム(参考)】
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