説明

難燃剤としてのピリミジン誘導体

【課題】難燃剤としてのピリミジン誘導体を提供すること。
【解決手段】
本発明は、有機ポリマー、ピリミジン誘導体及び更なる難燃剤を含む組成物に関する。本発明はまた、所望により更なる難燃剤と組み合せて、ピリミジン誘導体を塗布又は混和することによって有機ポリマーを難燃加工するための方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機ポリマー、ピリミジン誘導体及び更なる難燃剤を含む組成物に関する。本発明はまた、所望により更なる難燃剤と組合せて、ピリミジン誘導体を塗布又は混和することによって有機ポリマーを難燃加工するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、ポリエステルにおける安定剤としての6−アミノウラシル、6−アミノ−1−メチルウラシル又は6−アミノ−1,3−ジメチルウラシルのようなピリミジン誘導体を開示する。核酸塩基誘導体は、特許文献2、特許文献3、特許文献4及び特許文献5においてポリマーにおける難燃剤として記載される。
特許文献6は、塩素含有ポリマーのための安定化剤混合物を記載する。
特許文献7は、N,N−ジメチル−6−アミノウラシルで安定化された硬質PVCを開示する。
特許文献8は、アミノウラシルで安定化された塩素化熱可塑性樹脂を記載する。
特許文献9はまた、アミノウラシルで安定化された塩素含有熱可塑性樹脂を開示する。
特許文献10は、ハロゲン化ポリマーのための安定剤としての5−置換6−アミノウラシルに関する。
特許文献11は、グアニジンバルビツレート又はグアニジンチオバルビツレートを含有する難燃性プラスチックを記載する。
【特許文献1】国際公開第03/082967号パンフレット
【特許文献2】欧州特許出願公開第1,304,352号明細書
【特許文献3】国際公開第00/12,608号パンフレット
【特許文献4】欧州特許出願公開第0,661,342号明細書
【特許文献5】欧州特許出願公開第1,630,203号明細書
【特許文献6】米国特許出願公開第5,925,696号明細書
【特許文献7】米国特許出願公開第5,859,100号明細書
【特許文献8】米国特許出願公開第4,656,209号明細書
【特許文献9】欧州特許出願公開第65,934号明細書
【特許文献10】米国特許出願公開第6,156,830号明細書
【特許文献11】米国特許出願公開第5,373,038号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0003】
下記式(I)ないし(XII)で表される化合物は、難燃剤として、特に有機ポリマーに有利に使用し得る。それらは改善された熱安定性を有し及び腐食挙動をほとんど示さない。それらは、難燃化射出成形品、例えば電気又は電子用途のための製造に特に有用である。本発明の難燃剤は特に加水分解に耐性を示し得るので、水との接触がそれらの難燃性能を低減しない。本発明の難燃剤を含む組成物のドリップ(drip)は、該組成物が燃えている間、著しく減少され得る。式(I)ないし(XII)で表される本発明の化合物は、ハロゲン化難燃剤、アンチモン化合物及び/又は充填剤と置き換えられ得るか又は少なくともそれらの量は式(I)ないし(XII)で表される本発明の化合物によって減少し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0004】
興味深いのは、成分
a)有機ポリマー、但し該有機ポリマーが塩化ビニルポリマー又は塩化ビニルコポリマーと異なる、
b)下記式(I)ないし(XII)で表される化合物、及び
c)更なる難燃剤
を含む組成物である、
【化1】

【化2】

【化3】

(式中、
nは、1又は2を表し、
Xは、O、S又はNHを表し、
-は、無機酸のアニオンを表し、
1及びR2は、互いに独立して、H、グリシジル基、COO−R8、OCO−R9、CO−R9、CO−NR810を表すか又は炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、炭素原子数3ないし6のアルキニル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルケニル基、炭素原子数6ないし12のアリール基、炭素原子数7ないし14のアラルキル基、炭素原子数8ないし12のアラルケニル基、炭素原子数8ないし12のアラルキニル基、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、炭素原子数3ないし18のアルケニルオキシ基、炭素原子数3ないし6のアルキニルオキシ基、炭素原子数6ないし12のアリールオキシ基及び炭素原子数7ないし14のアラルコキシ基からなる群から選ばれた未置換の又は置換された基を表し、
3及びR5は、互いに独立して、R1に定義された通りであり、
NR35及びR4は、更に一緒になって、式(XIIIa)ないし式(XIIIe)で表
される環付加した(anellated)5員環系の一部であり得、
【化4】

nが1を表す場合、
4は、ハロゲン原子、NO、CN、NR35、NHR35+-、フラノニル基を表し、
又はR1に定義された通りであり、

nが2を表す場合、
4は、炭素原子数1ないし18のアルキレン基及び炭素原子数7ないし14のアラルキ
レン基からなる群から選ばれる未置換の又は置換された二価基を表し、
6は、R1に定義された通りであり、
7は、R2に定義された通りであり、
8及びR10は、互いに独立してHを表し、又はR9に定義された通りであり、
9は、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基
、炭素原子数3ないし6のアルキニル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルケニル基、炭素原子数6ないいし12のアリール基、炭素原子数7ないし14のアラルキル基、炭素原子数8ないし12のアラルケニル基及び炭素原子数8ないし12のアラルキニル基からなる群から選ばれる未置換の又は置換された基を表し、
前記置換されたアルキレン基、アラルキレン基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基、アラルキル基、アラルケニル基、アラルキニル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、アリールオキシ基及びアラルコキシ基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、COO−R13、CONR1314、OCO−R15、 NR13CO−R15、NR1314、CO−R15及びO−R15からなる群から選ばれる1つ以上の基によって置換され、
又は前記置換されたアラルキレン基、アリール基、アラルキル基、アラルケニル基、アラルキニル基、アリールオキシ基及びアラルコキシ基は、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基及び炭素原子数3ないし6のアルキニル基からなる群から選ばれる1つ以上の基によってアリール基で置換され、
11’はH、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、炭素原子数3ないし6のアルキニル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルケニル基、炭素原子数6ないし12のアリール基、炭素原子数7ないし14のアラルキル基、炭素原子数8ないし12のアラルケニル基、炭素原子数8ないし12のアラルキニル基、COO−R13、CONR1314、OCO−R15、NR13CO−R15、NR1314又はCO−R15を表し、
11及びR12は、互いに独立して、又はO−R15を表し又はR11’に定義された通りであり、
13及びR14は、互いに独立して、Hを表し又はR15に定義された通りであり,
15は、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、炭素原子数3ないし6のアルキニル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルケニル基、炭素原子数6ないし12のアリール基、炭素原子数7ないし14のアラルキル基、炭素原子数8ないし12のアラルケニル基又は炭素原子数8ないし12のアラルキニル基を表す)。
【0005】
好ましいのは、有機ポリマーの質量に基づき、式(I)ないし(XII)で表される化合物が0.1%ないし25.0%、好ましくは0.1%ないし20%の量で存在し、及び更なる難燃剤が0.5%ないし45.0%の量で存在する組成物である。
【0006】
成分b)と成分c)の質量比は、好ましくは1:10ないし10:1である。
【0007】
好ましくは、式(I)ないし(XII)で表される化合物は、式(I)ないし(X)で表される化合物、特に式(I)で表される化合物である。
【0008】
式(I)ないし(XII)で表される化合物の例、量、選好及び処理は、以下の概略の通りであり得る。
以下に与えられる定義及び例は、本書の全てのそのような用語に適用する。
【0009】
例えば、Z-はHSO4-、HSO3-、H2PO4-、H2BO3-、HBO2-、Cl-、Br-
、ClO4-、炭素原子数1ないし6のジアルキルホスフィネート、メチルホスホネート、フェニルホスホネート、ポリホスフェート、ピロホスフェート又は本書の他の部分で定義されるような無機酸のアニオンである。
【0010】
用語アルキル基は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、第二ブチル基、イソブチル基、第三ブチル基、2−エチルブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、1−メチルペンチル基、1,3−ジメチルブチル基、n−ヘキシル基、1−メチルヘキシル基、n−ヘプチル基、2−メチルヘプチル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基、1−メチルヘプチル基、3−メチルヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、1,1,3−トリメチルヘキシル基、1,1,3,3−テトラメチルペンチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、1−メチルウンデシル基、n−ドデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基及びn−オクタデシル基を含む。
【0011】
例えば、シクロアルキル基は、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロペンチル基、ジメチルシクロペンチル基、メチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基又はシクロオクチル基である。シクロアルキル基は、式(I)ないし(XII)で表される化合物において好ましくない。
【0012】
アルケニル基の例は、アリル基、並びにブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基及びドデセニル基の枝分かれした及び枝分かれしていない異性体である。用語アルケニル基はまた、共役又は非共役であり得る1つより多くの二重結合を有する残基を含み、例えば1つの二重結合を含み得る。
【0013】
例えば、シクロアルケニル基は、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、メチルシクロペンテニル基、ジメチルシクロペンテニル基又はメチルシクロヘキセニル基である。シクロアルケニル基は、共役又は非共役であり得る1つより多くの二重結合を含み得、例えば1つの二重結合を含み得る。シクロアルケニル基は好ましくない。
【0014】
アルキニル基の例は、1−プロピニル基、2−プロピニル基、ブチニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基、ヘプチニル基、オクチニル基、ノニニル基、デシニル基、ウンデシニル基及びドデシニル基である。用語アルキニル基は、1つ以上の三重結合を有する不飽和結合が共役又は非共役であり得るところの所望により1つ以上の二重結合を有する残基を含み、例えば1つの三重結合を含む。アルキニル基は好ましくない。
【0015】
アリール基は、例えばフェニル基又はナフチル基、好ましくはフェニル基である。
【0016】
アラルキル基は、例えば、ベンジル基、1−もしくは2−フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基又は1,1−ジメチルベンジル基、好ましくはベンジル基である。
【0017】
アラルケニル基の例は2−フェニルエテニル基であり、アラルキニル基の例は2−フェニルエチニル基である。
【0018】
用語アルコキシ基は、例えば、メトキシ基及びエトキシ基、並びにプロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ウンデシルオキシ基、ドデシルオキシ基、トリデシル
オキシ基、テトラデシルオキシ基、ペンタデシルオキシ基、ヘキサデシルオキシ基、ヘプタデシルオキシ基及びオクタデシルオキシ基の枝分かれした及び枝分かれしていない異性体を含む。
【0019】
例えば、シクロアルコキシ基は上記で定義されたシクロアルキル基がOに結合することを意味する。
【0020】
例えば、アルケニルオキシ基は上記で定義されたアルケニル基がOに結合することを意味する。アルケニルオキシ基は好ましくない。
【0021】
例えば、アルキニルオキシ基は上記で定義されたアルキニル基がOに結合することを意味する。アルキニルオキシ基は好ましくない。
【0022】
例えば、アリールオキシ基は上記で定義されたアリール基がOに結合することを意味する。
【0023】
例えば、アラルコキシ基は上記で定義されたアラルキル基がOに結合することを意味する。
【0024】
ハロゲン原子の例は、F、Cl、Br及びI、特にCl及びBr、とりわけClである。
【0025】
アルキレン基の例は、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、n−ブチレン基、第二ブチレン基、イソブチレン基、第三ブチレン基、2−エチルブチレン基、n−ペンチレン基、イソペンチレン基、1−メチルペンチレン基、1,3−ジメチルブチレン基、n−ヘキシレン基、1−メチルヘキシレン基、n−ヘプチレン基、2−メチルヘプチレン基、1,1,3,3−テトラメチルブチレン基、1−メチルヘプチレン基、3−メチルヘプチレン基、n−オクチレン基、2−エチルヘキシレン基、1,1,3−トリメチルヘキシレン基、1,1,3,3−テトラメチルペンチレン基、ノニレン基、デシレン基、ウンデシレン基、1−メチルウンデシレン基及びドデシレン基である。
【0026】
シクロアルキレン基の例は、シクロペンチレン基、1−メチルシクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、1−メチルシクロヘキシレン基、シクロヘプチレン基、2−メチルシクロヘプチレン基、1−メチルシクロヘプチレン基、3−メチルシクロヘプチレン基、シクロオクチレン基、2−エチルシクロヘキシレン基、1,1,3−トリメチルシクロヘキシレン基、1,1,3,3−テトラメチルシクロペンチレン基、シクロノニレン基、シクロデシレン基、シクロウンデシレン基、1−メチルシクロウンデシレン基及びシクロドデシレン基である。
【0027】
シクロアルケニレン基の例は、シクロペンテニレン基、1−メチルシクロペンテニレン基、シクロヘキセニレン基、1−メチルシクロヘキセニレン基、シクロヘプテニレン基、2−メチルシクロヘプテニレン基、1−メチルシクロヘプテニレン基、3−メチルシクロヘプテニレン基、シクロオクテニレン基、2−エチルシクロヘキセニレン基、1,1,3−トリメチルシクロヘキセニレン基、1,1,3,3−テトラメチルシクロペンテニレン基、シクロノネニレン基、シクロデセニレン基、シクロウンデセニレン基、1−メチルシクロウンデセニレン基及びシクロドデセニレン基である。
【0028】
アラルキレン基は、例えば、ベンジレン基、1−もしくは2−フェニルエチレン基、3−フェニルプロピレン基又は1,1−ジメチルベンジレン基、好ましくはベンジレン基である。
【0029】
アリーレン基は、例えば、フェニレン基である。
【0030】
アルキルアリーレン基、例えば、メチルフェニレン基又はジメチルフェニレン基である。
【0031】
好ましくは、更なる難燃剤がリン含有難燃剤、窒素含有難燃剤、ハロゲン化難燃剤及び無機難燃剤からなる群から選ばれる、特にリン含有難燃剤及び窒素含有難燃剤である。
【0032】
最も好ましくは、更なる難燃剤がメラミンをベースとした難燃剤、立体障害性アルコキシアミン化合物、ジヒドロオキサホスホフェナントレンオキサイド(dihydro oxa phosphophenantrene oxides)、有機リン酸エステル、有機ホスフィン酸の塩及び有機ジホスフィン酸の塩又はホスフィン酸もしくはジホスフィン酸の塩からなる群から選ばれる。
【0033】
興味深いのは、更なる難燃剤が例えばメラミンをベースとした難燃剤、例えば立体障害性アルコキシアミン化合物、例えばジヒドロオキサホスホフェナントレンオキサイド、例えば有機リン酸エステル、例えば有機ホスフィン酸の塩、例えば有機ジホスフィン酸の塩又はホスフィン酸もしくはジホスフィン酸の塩である。
【0034】
更なる難燃剤の例、量、選好及び処理は、以下の概略の通りである。
【0035】
また興味深いのは、付加的に少なくとも1種の更なる添加剤を含む組成物である。
【0036】
好ましくは、更なる添加剤が酸化防止剤、UV吸収剤、光安定剤、金属奪活剤、ホスフィット、ホスホナイト、ヒドロキシルアミン、ニトロン、チオ相乗剤化合物、過酸化物捕捉化合物(peroxide−destroying compounds)、ポリアミド安定剤、塩基性補助安定剤、核剤、充填材、強化剤、可塑剤、滑剤、乳化剤、顔料、レオロジー添加剤、触媒、流動性向上剤、蛍光増白剤、静電防止剤、発泡剤、ベンゾフラノン及びインドリノンからなる群から選択される。
【0037】
更なる添加剤の例、量、選好及び処理は、以下の概略の通りである。
【0038】
興味深いのは、式(I)ないし(XII)で表される化合物を塗布又は混和することによって有機ポリマーを難燃加工するための方法である。
【0039】
好ましいのは、上記組成物に関する。
【0040】
特に興味深いのは、式(I)ないし(XII)で表される化合物を塗布又は混和することによって有機ポリマーを難燃加工するための方法であって、前記式中、
nは、1又は2を表し、
Xは、O、S又はNHを表し、
-は、HSO4-、1/2SO42-、HSO3-、1/2SO32-、H2PO4-、1/2HPO42-、1/3PO43-、H327-、1/2H2272-、1/3HP273-、1/4P274-、H4310-、1/2H33102-、1/3H33103-、1/4H33104-、1/5H33105-、H5413-、1/2H44132-、1/3H34133-、1/4H24134-、1/5HP4135-、1/6P4136-、H2PO2-、H2PO3-、1/2HP
32-、H2BO3-、HBO2-、Cl-、Br-、I-、ClO4-、(炭素原子数1ないし6
のアルキル)2PO2-、(炭素原子数1ないし6のアルキル)HPO3-又は1/2(炭素
原子数1ないし6のアルキル)PO32-を表し、
1及びR2は、互いに独立して、H、グリシジル基、COO−R8、OCO−R9、CO−R9、CO−NR810を表すか又は炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルケニル基、炭素原子数6ないし12のアリール基、炭素原子数7ないし14のアラルキル基、炭素原子数8ないし12のアラルケニル基、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、炭素原子数3ないし18のアルケニルオキシ基、炭素原子数6ないし12のアリールオキシ基及び炭素原子数7ないし14のアラルコキシ基からなる群から選ばれる未置換の又は置換された基を表し、
3及びR5は、互いに独立して、R1に定義された通りであり、
NR35及びR4は、更に一緒になって、式(XIIIa)ないし式(XIIIe)で表
される環付加した(anellated)5員環系の一部であり得、
【化5】

nが1を表す場合、
4は、ハロゲン原子、NO、CN、NR35、NHR35+-、フラノニル基を表し、
又はR1に定義された通りであり、
nが2を表す場合、
4は、炭素原子数1ないし18のアルキレン基及び炭素原子数7ないし14のアラルキ
レン基からなる群から選ばれる未置換の又は置換された二価基を表し、
6は、R1に定義された通りであり、
7は、R2に定義された通りであり、
8及びR10は、互いに独立してHを表し、又はR9に定義された通りであり、
9は、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基
、炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルケニル基、炭素原子数6ないし12のアリール基、炭素原子数7ないし14のアラルキル基及び炭素原子数8ないし12のアラルケニル基からなる群から選ばれる未置換の又は置換された基を表し、
前記置換されたアルキレン基、アラルキレン基、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基、アラルキル基、アラルケニル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基及びアラルコキシ基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、COO−R13、CONR1314、OCO−R15、NR13CO−R15、NR1314、CO−R15及びO−R15からなる群から選ばれる1つ以上の基によって置換され、
又は前記置換されたアリール基、アラルキレン基、アラルキル基、アラルケニル基、アリールオキシ基及びアラルコキシ基は、炭素原子数1ないし18のアルキル基及び炭素原子数3ないし18のアルケニル基からなる群から選ばれる1つ以上の基によってアリール基において置換され、
11’はH、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルケニル基、炭素原子数6ないし12のアリール基、炭素原子数7ないし14のアラルキル基、炭素原子数8ないし12のアラルケニル基、COO−R13、CONR1314、OCO−R15、NR13CO−R15、NR1314又はCO−R15を表し、
11及びR12は、互いに独立してO−R15を表し、又はR11’に定義された通りであり、R13及びR14は、互いに独立してHを表し、又はR15に定義された通りであり,
15は、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルケニル基、炭素原子数6ないし12のアリール基、炭素原子数7ないし14のアラルキル基又は炭素原子数8ないし12のアラルケニル基を表すものである。
【0041】
特に興味深いのは、式(I)ないし(XII)で表される化合物を塗布又は混和することによって有機ポリマーを難燃加工するための方法であって、前記式中、
nは、1又は2を表し、
Xは、O又はNHを表し、
-は、HSO4-、1/2SO42-、HSO3-、1/2SO32-、H2PO4-、1/2HPO42-、1/3PO43-、H2PO2-、H2PO3-、1/2HPO32-、Cl-、Br-、I-、(炭素原子数1ないし6のアルキル)2PO2-、(炭素原子数1ないし6のアルキル)HP
3-又は1/2(炭素原子数1ないし6のアルキル)PO32-を表し、
1及びR2は、互いに独立して、H、グリシジル基、COO−R8、OCO−R9、CO−R9を表すか又は炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし6のアル
ケニル基、炭素原子数6のアリール基、炭素原子数7ないし14のアラルキル基、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、炭素原子数6ないし12のアリールオキシ基及び炭素原子数7ないし14のアラルコキシ基からなる群から選ばれる未置換の又は置換された基を表し、
3及びR5は、互いに独立して、R1に定義された通りであり、
NR35及びR4は、更に一緒になって、式(XIIIa)ないし式(XIIIe)で表
される環付加した(anellated)5員環系の一部であり得、
【化6】

nが1を表す場合、
4は、ハロゲン原子、NO、CN、NR35、NHR35+-、フラノニル基を表し、
又はR1に定義された通りであり、
nが2を表す場合、
4は、炭素原子数1ないし18のアルキレン基及び炭素原子数7ないし14のアラルキ
レン基からなる群から選ばれる未置換の又は置換された二価基を表し、
6及びR7は、Hを表し、
8はHを表し、又はR9に定義された通りであり、
9は、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし6のアルケニル基、
炭素原子数6のアリール基及び炭素原子数7ないし14のアラルキル基からなる群から選ばれる未置換の又は置換された基を表し、
前記置換されたアルキレン基、アラルキレン基、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基及びアラルコキシ基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、COO−R13、OCO−R15、NR1314、CO−R15及びO−R15からなる群から選ばれる1つ以上の基によって置換され、
又は前記置換されたアリール基、アラルキレン基、アラルキル基、アリールオキシ基及びアラルコキシ基は、炭素原子数1ないし18のアルキル基及び炭素原子数3ないし6のアルケニル基からなる群から選ばれる1つ以上の基によってアリール基で置換され、
11’はH、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし6のアルケニル基、炭素原子数6のアリール基、炭素原子数7ないし14のアラルキル基、COO−R13、OCO−R15、NR1314又はCO−R15を表し、
11及びR12は、互いに独立してO−R15を表し、又はR11’に定義された通りであり、R13及びR14は、互いに独立してHを表し、又はR15に定義された通りであり,
15は、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし6のアルケニル基、炭素原子数6のアリール基又は炭素原子数7ないし14のアラルキル基を表すものである。
【0042】
更に興味深いのは、式(I)ないし(X)で表される化合物を塗布又は混和することによって有機ポリマーを難燃加工するための方法であって、前記式中、
nは1を表し、
Xは、O又はNHを表し、
-は、H2PO4-、HSO4-、1/2SO42-、Cl-又はBr-を表し、
1及びR2は、互いに独立してH、又は炭素原子数1ないし18のアルキル基及び炭素原子数3ないし6のアルケニル基からなる群から選ばれる未置換の基を表し、
3及びR5は、互いに独立して、R1に定義された通りであり、
4は、NR35、NHR35+-を表し、又はR1に定義された通りであり、
6及びR7は、Hを表すものである。
【0043】
極めて特に興味深いのは、式(I)で表される化合物を塗布又は混和することによって有機ポリマーを難燃加工するための方法であって、前記式中、
nは1を表し、
XはOを表し、
1及びR2は、互いに独立して、H又は炭素原子数1ないし6のアルキル基を表し、及びR3、R4及びR5は、互いに独立して、R1に定義された通りであるものである。
【0044】
極めて特に興味深いのは、式(I)で表される化合物を塗布又は混和することによって有機ポリマーを難燃加工するための方法であって、前記式中、
nは1を表し、
XはOを表し、
1及びR2は、互いに独立して、H又は炭素原子数1ないし6のアルキル基を表し、及びR3、R4及びR5はHを表すものである。
【0045】
特に興味深いのは、下記式に相当する式(I)ないし(XII)で表される化合物である(例えばそれらの互変異性型を含む):
【化7】

【化8】

【0046】
特に好ましいのは、6−アミノウラシル、5−アミノウラシル、6−アミノ−1,3−ジメチルウラシル又は6−アミノウラシルのリン酸塩である。
【0047】
例えば、式(I)ないし(XII)で表される化合物は既知の化合物、商業品であり、又は既知の方法によって得られ得る。
【0048】
好ましくは、少なくとも1種の更なる難燃剤と組合せて式(I)で表される化合物を塗布又は混和することによって有機ポリマーを難燃加工するための方法である。
【0049】
例えば、前記更なる難燃剤はリン含有難燃剤、窒素含有難燃剤、ハロゲン化難燃剤及び無機難燃剤、特にリン含有難燃剤及び窒素含有難燃剤からなる群から選ばれる。ハロゲン化難燃剤は、他の更なる難燃剤より興味深くない。
【0050】
好ましくは、前記更なる難燃剤はメラミン又は尿素をベースとした難燃剤、立体障害性アルコキシアミン化合物、ジクミル化合物、ジヒドロオキサホスホフェナントレンオキサイド、有機リン酸エステル、有機ホスフィン酸の塩、有機ジホスフィン酸の塩又はホスフィン酸もしくはジホスフィン酸の塩である。
【0051】
興味深いのは、更なる難燃剤が例えばメラミンをベースとした難燃剤、例えば立体障害性アルコキシアミン化合物、例えばジヒドロオキサホスホフェナントレンオキサイド、例えば有機リン酸エステル、例えば有機ホスフィン酸の塩、例えば有機ジホスフィン酸の塩である。
【0052】
前記更なる難燃剤は既知の化合物、商業品であり、又は既知の方法によって得られ得る。
【0053】
リン含有難燃剤は有利に、メラミン又はメラミン縮合物と、リン含有酸、すなわちリン含有一塩基酸(monobasic phosphorus−containing acid)、例えばリン酸、ホスホン酸又は、好ましくは、いずれの場合にも1酸当量だけ有するホスフィン酸との塩;より特に、アルキルホスホン酸エステル及び、好ましくは、アルキルホスフィン酸エステルを考慮する。カチオン性成分は、例えば、メラミン、メラム(melam)、メレム(melem)又はメラミンの高縮合生成物、好ましくはメラミン又はメラムである。そのような塩及びそれらの調製物は、例えば欧州特許出願公開第363321号明細書及び国際公開第01/57051号パンフレットに記載される。
【0054】
リン含有難燃剤として特に適するものは、有機ホスフィン酸又はジホスフィン酸の塩、特に式(100)及び(101)
【化9】

(式中、
1及びE2は、同一又は異なり、水素原子、炭素原子数1ないし6のアルキル基、特に炭素原子数1ないし4のアルキル基、又は炭素原子数6ないし10のアリール基を表し、
3は、炭素原子数1ないし10のアルキレン基、炭素原子数6ないし10のアリーレン
基、炭素原子数6ないし10アルキルアリーレン基又は炭素原子数6ないし10のアラルキレン基を表し、
Mは、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、亜鉛、メラミン又はメラミンの縮合生成物を表し、
1は、1、2又は3を表し、
1は、1又は3を表し及び
xは、1又は2を表す。)表される塩である。
【0055】
Mは、好ましくはZn、Al、メラミン、メラム又はメレム、特にZn又はAlである。アリール基及びアリーレン基、アルキルアリーレン基及びアリールアルキレン基は、とりわけ、フェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基、エチルフェニル基、メシチル基、プロピルフェニル基又は第三ブチルフェニル基及びフェニレン基、ナフチレン基、メチルフェニレン基、エチルフェニレン基又は第三ブチルフェニレン基、メチルナフチレン基、エチルナフチレン基、第三ブチルナフチレン基、フェニルメチレン基、フェニルプロピレン基及び対応するトリル及びキシリル類似体を含む。
【0056】
例えば、リン含有難燃剤はジヒドロオキサホスホフェナントレンオキサイド、特に下記の式で表されるものである
【化10】

【化11】

【化12】

【0057】
例えば、リン含有難燃剤は、テトラフェニルレソルシノールジホスフェート、テトラフェニルビスフェノールAジホスフェート、テトラフェニル4,4’−ジヒドロキシビフェニルジホスフェート、トリフェニルホスフェート、レソルシノールジホスフェートオリゴマー(RDP)、ビスフェノールAジホスフェートオリゴマー(BBP)、4,4’−ジヒドロキシビフェニルジホスフェートオリゴマー、レソルシノールジホスフェートオリゴマー(RDP)、トリオクチルホスフェート又はトリクレジルホスフェートのような有機リン酸エステルである。
【0058】
またリン含有難燃剤の例は、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムスルフィド、ジエチル−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−アミノメチルホスホネート、リン酸のヒドロキシアルキルエステル、アンモニウムポリホスフェート(APP)又はホスファゼン難燃剤及びエチレンジアミンジホスフェート(EDAP)である。
【0059】
例えば、窒素含有難燃剤はメラミンをベースとした難燃剤、イソシアヌレート難燃剤又は立体障害性アルコキシアミン化合物である。
メラミンをベースとした難燃剤は、例えば、メラミンシアヌレート、メラミンボラート、メラミンホスフェート、メラミンポリホスフェート、メラミンピロホスフェート、メラミンアンモニウムポリホスフェート及びメラミンアンモニウムピロホスフェートからなる群から選ばれる。
【0060】
例えば、イソシアヌレート難燃剤は、ポリイソシアヌレート、イソシアヌル酸のエステル又はイソシアヌレートである。代表的な例は、トリス−(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(ヒドロキシメチル)イソシアヌレート、トリス(3−ヒドロキシ−n−プロイル)イソシアヌレート又はトリグリシジルイソシアヌレートのようなヒドロキシアルキルイソシアネレートである。
【0061】
立体障害性アルコキシアミン化合物は、例えば式(102)
【化13】

(102)
(式中、
1及びG2は、互いに独立して、炭素原子数1ないし8のアルキル基を表し、又は一緒になってペンタメチレン基又はヘキサメチレン基を表し、それぞれが好ましくは炭素原子数1ないし4のアルキル基、特にメチル基を表し、
1及びZ2は、それぞれメチル基を表し、又はZ1及びZ2は一緒になって、特に5−又は6−員環、好ましくはピペリジン環を完成するための架橋基を表し、それは結果として、未置換の又は例えばエステル基、エーテル基、アミド基、アミノ基、カルボキシ基又はウレタン基によって置換されたN−へテロ環を生じることが可能であり、
Eは、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、シクロアルコキシ基、アラルコキシ基、アリールオキシ基又はO−T−(OH)bを表し、及びTは炭素原子数1ないし18のアルキ
レン基、炭素原子数5ないし18のシクロアルキレン基、炭素原子数5ないし18のシクロアルケニレン基、又はフェニル基によってもしくは1個又は2個の炭素原子数1ないし4のアルキル基によって置換されたフェニル基によって置換された炭素原子数1ないし4
のアルキレン基を表し、及び
bは1、2又は3を表し、bはTにおける炭素原子数より大きくなく、bが2又は3を表す場合、各々のヒドロキシ基は異なる炭素原子に結合する。)に相当する
【0062】
Eは、好ましくは炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、炭素原子数5ないし6のシクロアルコキシ基、又は1個ないし3個のOH基によって置換された炭素原子数1ないし18のアルコキシ基である。
【0063】
式(102)で表される立体障害性アルコキシアミンの例は、米国特許出願公開第4983737号明細書、米国特許出願公開第5047489号明細書及び米国特許出願公開第5077340号明細書、及びまた英国特許出願公開第2373507号明細書(特に7頁、1行目ないし31頁、1行目;48頁、10行目ないし52頁、下から3行目)及び国際公開第03/050175号パンフレット(特に11頁、最後から2行目ないし37頁、最終行;54頁、9行目ないし最後から3行目;61/62頁、化合物NOR1ないしNOR12)に見出し得る。記載されたところは、本願の一部として考えられる。
【0064】
代表的なハロゲン化難燃剤は、例えば、ポリ臭化ジフェニルオキサイド、デカブロモジフェニルオキサイド、トリス[3−ブロモ−2,2−ビス(ブロモメチル)プロピル]ホスフェート、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、トリス(2,3−ジクロロプロピル)ホスフェート、クロレンド酸、テトラクロロフタル酸、テトラブロモフタル酸、ポリ−−クロロエチルトリホスポネート(chloroethyl triphosponate)混合物、テトラブロモビスフェノールAビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、臭化エポキシ樹脂、エチレン−ビス(テトラブロモフタルイミド)、ビス(ヘキサクロロシクロペンタジエノ)シクロオクタン、塩素化パラフィン類、オクタブロモジフェニルエーテル、ヘキサクロロシクロペンタジエン誘導体、1,2−ビス(トリブロモフェノキシ)エタン、テトラブロモ−ビスフェノールA、エチレンビス−(ジブロモ−ノルボルナンジカルボキシイミド)、ビス−(ヘキサクロロシクロエンタデノ(hexachlorocycloentadeno))シクロオクタン、PTFE、トリス−(2,3−ジブロモプロピル)−イソシアヌレート、及びエチレン−ビス−テトラブロモフタルイミドである。
【0065】
上記難燃剤は、通常、無機酸化物相乗剤と組み合わされる。この使用に最も一般的なのは酸化亜鉛又は酸化アンチモン、例えばSb23又はSb25である。ホウ素化合物も適する。
【0066】
無機難燃剤の例は、マグネシウム水酸化物、亜鉛酸化物、モリブデン三酸化物、Sb2
5、Sb23、シリカ、アルミナ三水和物、アルミナオキシ水酸化物(ベーマイト(B
oehmite))、ホウ酸亜鉛、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、硫酸カルシウム及び炭酸マグネシウムのような金属水酸化物、金属酸化物、アルミニウム化合物難燃剤、ホウ素化合物、シリケート、スルフェート及びカーボネートである。
【0067】
上記更なる難燃剤は、有利に、有機ポリマーの質量の、0.5%ないし45.0%、例えば1.0%ないし25.0%、例えば1.0%ないし15.0%、特に3.0%ないし15.0%の量で使用される。
【0068】
例えば、有機ポリマーは合成有機ポリマー、特に熱可塑性又は熱硬化性、とりわけ熱可塑性のものである。
【0069】
特に好ましい有機ポリマーは、それぞれ所望により強化剤を含有する、ポリアミド、ポリエステル又はポリカーボネートである。
【0070】
有機ポリマーの例は以下である:
1.モノオレフィン及びジオレフィンのポリマー、例えばポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリビニルシクロヘキサン、ポリイソプレン又はポリブタジエン、並びにシクロオレフィン、例えばシクロペンテン又はノルボルネンのポリマー;並びにポリエチレン(所望により架橋され得る)、例えば高密度ポリエチレン(HDPE)、高密度及び高分子量ポリエチレン(HDPE−HMW)、高密度及び超高分子量ポリエチレン (HDPE−UHMW)、中密度ポリエチレン(M
DPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、(VLDPE)及び(ULDPE)。
ポリオレフィン、すなわち前の段落において例示したモノオレフィンのポリマー、とりわけポリエチレン及びポリプロピレンは、異なる方法により、そして特に以下の方法により調製され得る:
a)ラジカル重合(通常は高圧及び高温で);
b)通常、周期表のIVb、Vb、VIb又はVIII群の金属の一つ又はそれ以上を含有する触媒を使用した触媒重合。これらの金属は一般に、一つ又はそれ以上の配位子、π−又はσ−配位し得るオキシド、ハロゲン化物、アルコレート、エステル、エーテル、アミン、アルキル、アルケニル及び/又はアリールを有する。これらの金属錯体は遊離形態であるか、又はキャリアに、例えば活性化塩化マグネシウム、チタン(III)クロリド、酸化アルミニウム又は酸化ケイ素に固定され得る。これらの触媒は、重合媒体中に可溶又は不溶であり得る。該触媒は重合においてそのまま活性化され得、又は更なる活性化剤、例えば金属アルキル、金属ヒドリド、金属アルキルハライド、金属アルキルオキシド又は金属アルキルオキサンであって、前記金属が周期表のIa、IIa及び/又はIIIa群の元素であるものが使用され得る。該活性化剤は、更なるエステル、エーテル、アミン又はシリルエーテル基で変性され得る。これらの触媒系は、通常、フィリップス、スタンダード・オイル・インディアナ、チグラー(−ナッタ)、TNZ(デュポン)、メタロセン又はシングルサイト触媒(SSC)と呼ばれる。
【0071】
2.1)で言及されたポリマーの混合物、例えばポリプロピレンとポリイソブチレン、ポリプロピレンとポリエチレン(例えば、PP/HDPE、PP/LDPE)の混合物、及び異なる型のポリエチレンの混合物(例えば、LDPE/HDPE)。
【0072】
3.モノオレフィン及びジオレフィンと互いの又は他のビニルモノマーとのコポリマー、例えばエチレン/プロピレンコポリマー、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)及びその低密度ポリエチレン(LDPE)との混合物、プロピレン/ブテン−1コポリマー、プロピレン/イソブチレンコポリマー、エチレン/ブテン−1コポリマー、エチレン/ヘキセンコポリマー、エチレン/メチルペンテンコポリマー、エチレン/ヘプテンコポリマー、エチレン/オクテンコポリマー、エチレン/ビニルシクロヘキサンコポリマー、エチレン/シクロオレフィンコポリマー、例えば、エチレン/ノルボルネン(COC)、1−オレフィンがその場で生成されるエチレン/1−オレフィンコポリマー、プロピレン/ブタジエンコポリマー、イソブチレン/イソプレンコポリマー、エチレン/ビニルシクロヘキセンコポリマー、エチレン/アルキルアクリレートコポリマー、エチレン/アルキルメタクリレートコポリマー、エチレン/ビニルアセテートコポリマー、エチレン/アクリル酸コポリマー及びそれらの塩(アイオノマー)並びにエチレンとプロピレン及びへキサジエン、ジシクロペンタジエン又はエチリデン−ノルボルネンのようなジエンとのターポリマー;及びそのようなコポリマーの互いの及び1)で上述したポリマーとの混合物、例えばポリプロピレン−エチレン/プロピレンコポリマー、LDPE−エチレン/ビニルアセテートコポリマー、LDPE−エチレン/アクリル酸コポリマー、LLDPE−エチレン/ビニルアセテートコポリマー、LLDPE−エチレン/アクリル酸コポリマー及び交互の又はランダムに構造化しているポリアルキレン−一酸化炭素コポリマー及びそれらの他の
ポリマー、例えばポリアミドとの混合物。
【0073】
4.ポリスチレン、ポリ(p−メチルスチレン)、ポリ(α−メチルスチレン)。
【0074】
5.スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンの全ての異性体、例えばp−ビニルトルエン、エチルスチレン、プロピルスチレン、ビニルビフェニル、ビニルナフタレン及びビニルアントラセンの全ての異性体、並びにそれらの混合物を含む芳香族ビニルモノマーから誘導された芳香族ホモポリマー及びコポリマー。ホモポリマー及びコポリマーはシンジオタクチック、アイソタクチック、ヘミ−アイソタクチック又はアタクチックステレオ構造を有し得;アタクチックポリマーが好ましい。ステレオブロックポリマーも同様に含まれる。
【0075】
6a.エチレン、プロピレン、ジエン、ニトリル、酸、マレイン酸無水物、マレイン酸アミド、ビニルアセテート、アクリル誘導体及びそれらの混合物から選択される上述された芳香族ビニルモノマー及びコモノマーを含むコポリマー、例えば、スチレン/ブタジエン、スチレン/アクリロニトリル、スチレン/エチレン(共重合体)、スチレン/アルキルメタクリレート、スチレン/ブタジエン/アルキルアクリレート、スチレン/ブタジエン/アルキルメタクリレート、スチレン/マレイン酸無水物、スチレン/アクリロニトリル/メチルアクリレート;スチレンコポリマー及び他のポリマー、例えばポリアクリレート、ジエンポリマー又はエチレン/プロピレン/ジエンターポリマーからなる高耐衝撃性の混合物;及びスチレンのブロックコポリマー、例えばスチレン/ブタジエン/スチレン、スチレン/イソプレン/スチレン、スチレン/エチレン−ブチレン/スチレン又はスチレン/エチレン−プロピレン/スチレン。
【0076】
6b.6a.)で言及されたポリマーの水素化によって調製された水素化芳香族ポリマー、とりわけアタクチックポリスチレンを水素化することにより調製されるポリシクロヘキシルエチレン(PCHE)を含み、しばしばポリビニルシクロへキサン(PVCH)として言及される。
【0077】
6c.6a.)で言及されたポリマーの水素化によって調製された水素化芳香族ポリマー。
【0078】
ホモポリマー及びコポリマーはシンジオタクチック、アイソタクチック、ヘミ−アイソタクチック又はアタクチックステレオ構造を有し得;アタクチックポリマーが好ましい。ステレオブロックポリマーも同様に含まれる。
【0079】
7.芳香族ビニルモノマーのグラフトコポリマー、例えばポリブタジエンにスチレン、ポリブタジエン/スチレン又はポリブタジエン−アクリロニトリルコポリマーにスチレン;ポリブタジエンにスチレン及びアクリロニトリル(又はメタクリロニトリル);ポリブタジエンにスチレン、アクリロニトリル及びメチルメタクリレート;ポリブタジエンにスチレン及びマレイン酸無水物;ポリブタジエンにスチレン、アクリロニトリル及びマレイン酸無水物又はマレイン酸イミド;ポリブタジエンにスチレン及びマレイン酸イミド;ポリブタジエンにスチレン及びアルキルアクリレート又はメタクリレート;エチレン/プロピレン/ジエンターポリマーにスチレン及びアクリロニトリル;ポリアルキルアクリレート又はポリアルキルメタクリレートにスチレン及びアクリロニトリル、アクリレート/ブタジエンコポリマーにスチレン及びアクリロニトリル、並びにそれらの6)に列挙されたコポリマーとの混合物、例えばABS、MBS、ASA又はAESポリマーとして既知であるコポリマー混合物。
【0080】
8.α,β−不飽和酸から誘導されたポリマー並びにポリアクリレート及びポリメタクリ
レートのようなそれらの誘導体、又はブチルアクリレートで耐衝撃性改質されたポリメチルメタクリレート、ポリアクリルアミド及びポリアクリロニトリル。
【0081】
9.8)で言及されたモノマーの互いの又は他の不飽和モノマーとのコポリマー、例えばアクリロニトリル/ブタジエンコポリマー、アクリロニトリル/アルキルアクリレートコポリマー、アクリロニトリル/アルコキシアルキルアクリレートコポリマー、アクリロニトリル/ビニルハリドコポリマー又はアクリロニトリル/アルキルメタクリレート/ブタジエンターポリマー。
【0082】
10.不飽和アルコール及びアミンから誘導されたポリマー又はそれらのアシル誘導体又はアセタール、例えばポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ステアレート、ベンゾエート又はマレエート、ポリビニルブチラール、ポリアリルフタレート、ポリアリルメラミン;並びに上記の1)で言及されたオレフィンとそれらのコポリマー。
【0083】
11.ポリアルキレングリコール、ボリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド又はビスグリシジルエーテルとそれらのコポリマーのような環式エーテルのホモポリマー及びコポリマー。
【0084】
12.ポリオキシメチレンのようなポリアセタール、及びコモノマー、例えばエチレンオキシドを含有するそれらのポリオキシメチレン;熱可塑性ポリウレタン、アクリレート又はMBSで変性されたポリアセタール。
【0085】
13.ポリフェニレンオキシド及びスルフィド、並びにスチレンポリマー又はポリアミドとのそれらの混合物。
【0086】
14.ジアミンとジカルボン酸から及び/又はアミノカルボン酸又は対応するラクタムから誘導されたポリアミド及びコポリアミド、例えばポリアミド4、ポリアミド6、ポリアミド6/6、6/10、6/9、6/12、4/6、12/12、ポリアミド11、ポリアミド12、m−キシレン、ジアミン及びアジピン酸から誘導された芳香族ポリアミド;ポリアミド6/I(ポリヘキサメチレンイソフタルアミド,MXD(m−キシリレンジア
ミン);へキサメチレンジアミン及びイソフタル酸及び/又はテレフタル酸から及び所望により変性剤としてのエラストマーから調製されたポリアミド、例えばポリ−2,4,4−トリメチルヘキサメチレンテレフタルアミド又はポリ−m−フェニレンイソフタルアミド。上述されたポリアミドとポリオレフィン、オレフィンコポリマー、アイオノマー又は化学的に結合された又はグラフトされたエラストマーとの;又は例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール又はポリテトラメチレングリコールのようなポリエーテルとのブロックコポリマー。またEPDM又はABSで変性されたポリアミド又はコポリアミド;及び処理の間に縮合されたポリアミド(“RIMポリアミド系”)。
【0087】
使用し得るポリアミド及びコポリアミドの例は、なかでも、(−カプロラクタム、アジピ
ン酸、セバシン酸、ドデカン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ヘキサメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、2−メチル−ペンタメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルへキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、m−キシリレンジアミン又はビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタンから誘導される;
及びまた、例えば70ないし95%のポリアミド6/6及び5ないし30%のポリアミド6/Iからなるポリアミド66/6Iのような半芳香族ポリアミド;及びまた、例えばいくつかのポリアミド6/6が置き換えられた、例えば60ないし89%のポリアミド6/6、5ないし30%のポリアミド6/I及び1ないし10%の他の脂肪族ポリアミドからなるトリコポリマー;後者は例えば、ポリアミド6、ポリアミド11、ポリアミド12又
はポリアミド6/12単位からなり得る。従って、これらのトリコポリマーはポリアミド66/6I/6、ポリアミド66/6I/11、ポリアミド66/6I/12、ポリアミド66/6I/610又はポリアミド66/6I/612と呼ぶことができる。
【0088】
15.ポリ尿素、ポリイミド、ボリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエステルイミド、ポリヒダントイン及びポリベンズイミダゾール。
【0089】
16.ジカルボン酸とジアルコールから及び/又はヒドロキシカルボン酸又は対応するラクトンから誘導されたポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−ジメチロールシクロヘキサンテレフタレート、ポリアルキレンナフタレート(PAN)及びポリヒドロキシベンゾエート、並びにヒドロキシル末端基を有するポリエーテルから誘導されたブロックポリエーテルエステル;及びまたポリカーボネート又はMBSで変性されたポリエステル。
【0090】
17.ポリカーボネート及びポリエステルカーボネート。
【0091】
18.前述されたポリマーの混合物(ポリブレンド)、例えばPP/EPDM、ポリアミド/EPDM又はABS、PC/ABS、PBTP/ABS、PC/ASA、PC/PBT、POM/熱可塑性PUR、PC/熱可塑性PUR、POM/アクリレート、POM/MBS、PPO/HIPS、PPO/PA6.6及びコポリマー、PA/HDPE、PA/PP、PA/PPO、PBT/PC/ABS又はPBT/PET/PC。
【0092】
19. ジオールとともに、飽和及び不飽和ジカルボン酸から、又はそれらの無水物から
生成される重縮合生成物の共重合性モノマー、好ましくはスチレン又はメチルメタクリレートにおける不飽和ポリエステル樹脂、例えば溶液。不飽和ポリエステル樹脂は、開始剤(例えば、過酸化物)及び促進剤を用いてフリーラジカル重合によって硬化し得る。ポリエステル鎖における二重結合は、共重合性溶媒モノマーにおける二重結合と反応し得る。ポリエステルを調製するために最も重要なジカルボン酸は無水マレイン酸、フマル酸及びテレフタル酸である。最も頻繁に使用されるジオールは、1,2−プロパンジオールである。とりわけエチレングリコール、ジエチレングリコール及びネオペンチルグリコールもまた使用される。最も適する架橋モノマーはスチレンである。スチレンは樹脂と完全に混合し、そして容易に共重合する。不飽和ポリエステル樹脂中に含有するスチレンは通常25ないし40%である。スチレンの代わりに使用し得るモノマーはメチルメタクリレートである。
【0093】
20.エポキシ樹脂、例えばエポキシ樹脂成分と架橋(硬化剤)成分との重付加反応によって調製される。使用されるエポキシ樹脂成分は、ビスフェノールAジグリシジルエステル、ビスフェノールFジグリシジルエステル又はフェノールホルムアルデヒド樹脂もしくはクレゾールホルムアルデヒド樹脂のポリグリシジルエステルのような芳香族ポリグリシジルエステル、又はフタル酸、イソフタル酸もしくはテレフタル酸の、又は他のトリメリット酸のポリグリシジルエステル、芳香族アミンの又は複素環式窒素をベースとしたN−グリシジル化合物、又は他の脂肪族多価アルコールのジ−もしくはポリグリシジル化合物である。使用し得る硬化剤は、トリエチレンテトラミン、アミノエチルピペラジン又はイソホロンジアミンのようなポリアミン、ポリアミドアミン、多塩基酸又はそれらの無水物、例えば無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸無水物又はメチルテトラヒドロフタル酸無水物、又はフェノールである。架橋は、また適する触媒を用いた重合によっても起こり得る。
【0094】
21.ポリウレタン、末端ヒドロキシル基を含有するポリエーテル、ポリエステル及びポリブタジエン、すなわちポリオールと、脂肪族又は芳香族ポリイソシアヌレートとを反応
させることによって得られ得る。
【0095】
興味深いのは、ハロゲン含有ポリマーではない有機ポリマーである。ハロゲン含有ポリマーはF、Cl、Br、Iのような1つ以上のハロゲン基を含有するあらゆるポリマーである。
【0096】
興味深いのは、上記項目1、2及び3に記載されるようなポリオレフィン及びそのコポリマー、項目24に記載されるようなポリウレタン、項目15に記載されるようなポリアミド又はコポリアミド、又は項目17に記載されるようなポリエステルである有機ポリマーである。好ましいのは、ポリアミド、コポリアミド又はポリエステル、特にポリアミド又はポリエステル、例えばポリアミド、例えばポリエステルである。
【0097】
好ましくは、式(I)ないし(XII)で表される化合物は、有機ポリマーの質量に基づき、0.1ないし25.0%の量で、とりわけ0.4%ないし15.0%、特に0.4%ないし10.0%、とりわけ1.0%ないし15.0%の量で使用される。
【0098】
また興味深いのは、少なくとも1種の更なる添加剤と組み合わせて式(I)ないし(XII)で表される化合物を塗布又は混和することによって有機ポリマーを難燃加工するための方法である。
【0099】
更なる添加剤の例は、以下のものである。
1.酸化防止剤
1.1.アルキル化モノフェノール、
例えば2,6−ジ−第三ブチル−4−メチルフェノール、2−ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−イソブチルフェノール、2,6−ジシクロペンチル−4−メチルフェノール、2−(α−メチルシクロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジオクタデシル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリシクロヘキシルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−メトキシメチルフェノール、線状ノニルフェノール又は側鎖において枝分かれしたノニルフェノール、例えば、2,6−ジノニル−4−メチルフェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルウンデシ―1’―イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルヘプタデシ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルトリデシ−1’−イル)フェノール及びそれらの混合物。
【0100】
1.2.アルキルチオメチルフェノール、
例えば、2,4−ジオクチルチオメチル−6−第三−ブチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−メチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−エチルフェノール、2,6−ジドデシルチオメチル−4−ノニルフェノール。
【0101】
1.3.ヒドロキノン及びアルキル化ヒドロキノン、
例えば、2,6−ジ−第三−ブチル−4−メトキシフェノール、2,5−ジ−第三−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−第三−アミルヒドロキノン、2,6−ジフェニル−4−オクタデシルオキシフェノール、2,6−ジ−第三−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシフェニルステアレート、ビス(3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)アジペート。
【0102】
1.4.トコフェロール、
例えば、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェ
ロール及びそれらの混合物(ビタミンE)。
【0103】
1.5.ヒドロキシル化チオジフェニルエーテル、
例えば、2,2’−チオビス(6−第三−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−オクチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−第三−ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−第三−ブチル−2−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(3,6−ジ−第二−アミルフェノール)、4,4’−ビス(2,6−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ジスルフィド。
【0104】
1.6.アルキリデンビスフェノール、
例えば、2,2’−メチレンビス(6−第三−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−第三−ブチル−4−エチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[4−メチル−6−(α−メチルシクロヘキシル)−フェノール]、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−ノニル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−第三−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−第三−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(6−第三−ブチル−4−イソブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[6−(α−メチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、2,2’−メチレンビス[6−(α,α−ジメチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−第三−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(6−第三−ブチル−2−メチルフェノール)、1,1−ビス(5−第三−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、2,6−ビス(3−第三−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス(5−第三−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(5−第三−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3−n−ドデシルメルカプトブタン、エチレングリコールビス[3,3−ビス(3’−第三−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)ブチレート]、ビス(3−第三−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ジシクロペンタジエン、ビス[2−(3’−第三−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルベンジル)−6−第三−ブチル−4−メチルフェニル]テレフタレート、1,1−ビス−(3,5−ジメチル−2−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス−(5−第三−ブチル−4−ヒドロキシ2−メチルフェニル)−4−n−ドデシルメルカプトブタン、1,1,5,5−テトラ(5−第三−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ペンタン。
【0105】
1.7.O−、N−及びS−ベンジル化合物
例えば、3,5,3’,5’−テトラ−第三−ブチル−4,4’−ジヒドロキシジベンジルエーテル、オクタデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジルメルカプトアセテート、トリデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三−ブチルベンジルメルカプトアセテート、トリス(3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)アミン、ビス(4−第三−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)ジチオテレフタレート、ビス(3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、イソオクチル−3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシベンジルメルカプトアセテート。
【0106】
1.8.ヒドロキシベンジル化マロネート
例えば、ジオクタデシル−2,2−ビス(3,5−ジ−第三−ブチル−2−ヒドロキシベンジル)マロネート、ジオクタデシル−2−(3−第三−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)マロネート、ジドデシルメルカプトエチル−2,2−ビス(3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、ジ[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]2,2−ビス(3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート。
【0107】
1.9.ヒドロキシベンジル芳香族化合物
例えば、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,4−ビス(3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,3,5,6−テトラメチルベンゼン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)フェノール。
【0108】
1.10.トリアジン化合物
例えば、2,4−ビスオクチルメルカプト−6−(3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,2,3−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−第三−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、2,4,6−トリス−(3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシフェニルエチル)−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)−ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート。
【0109】
1.11.ベンジルホスホネート
例えば、ジメチル−2,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジエチル−3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル−3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル−5−第三−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルベンジルホスホネート、3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸のモノエチルエステルのカルシウム塩。
【0110】
1.12.アシルアミノフェノール
例えば、4−ヒドロキシラウリン酸ラニリド、4−ヒドロキシステアリン酸アニリド、N−(3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)カルバミン酸オクチルエステル。
【0111】
1.13.β−(3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のエステルであって、一価又は多価アルコール、例えば、メタノール、エタノール、n−オクタノール、イソオクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)シュウ酸ジアミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0112】
1.14.β−(5−第三−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸のエステルであって、一価又は多価アルコール、例えば、メタノール、エタノール、n−オクタノール、イソオクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)シュウ酸ジアミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン;3,9−ビス[2−{3−(3−第三−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]−ウンデカンとのエステル。
【0113】
1.15.β−(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のエステルであって、一価又は多価アルコール、例えば、メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)シュウ酸ジアミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0114】
1.16.3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシフェニル酢酸のエステルであって、一価又は多価アルコール、例えば、メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)シュウ酸ジアミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0115】
1.17.β−(3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド、例えば、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサメチレンジアミド、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)トリメチレンジアミド、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジド、N,N’−ビス[2−(3−[3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオニルオキシ)エチル]オキサミド(ユニロイヤル(Uniroyal)社製ナウガードXL−1;登録商標:Naugard)。
【0116】
1.18.アスコルビン酸(ビタミンC)
【0117】
1.19.アミン酸化防止剤
例えば、N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−第二ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−エチル−3−メチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−メチルヘプチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジシクロヘキシル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ(2−ナフチル)−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1−メチルヘプチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、4−(p−トルエンスルホンアミド)ジフェニルアミン、N,N’−ジメチル−N,
N’−ジ−第二ブチル−p−フェニレンジアミン、ジフェニルアミン、N−アリルジフェニルアミン、4−イソプロポキシジフェニルアミン、N−フェニル−1−ナフチルアミン、N−(4−第三−オクチルフェニル)−1−ナフチルアミン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、オクチル化ジフェニルアミン、例えばp,p’−ジ−第三−オクチルジフェニルアミン、4−n−ブチルアミノフェノール、4−ブチリルアミノフェノール、4−ノナノイルアミノフェノール、4−ドデカノイルアミノフェノール、4−オクタデカノイルアミノフェノール、ビス(4−メトキシフェニル)アミン、2,6−ジ−第三−ブチル−4−ジメチルアミノメチルフェノール、2,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,2−ジ[(2−メチルフェニル)アミノ]エタン、1,2−ジ(フェニルアミノ)プロパン、(o−トリル)ビグアニド、ジ[4−(1’,3’−ジメチルブチル)フェニル]アミン、第三−オクチル化N−フェニル−1−ナフチルアミン、モノ−及びジアルキル化第三−ブチル/第三−オクチルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化ノニルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化ドデシルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化イソプロピル/イソヘキシルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化第三−ブチルジフェニルアミンの混合物、2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル−4H−1,4−ベンゾチアジン、フェノチアジン、モノ−及びジアルキル化第三−ブチル/第三−オクチルフェノチアジンの混合物、モノ−及びジアルキル化第三−オクチルフェノチアジンの混合物、N−アリルフェノチアジン、N,N,N’,N’−テトラフェニル−1,4−ジアミノブテ−2−エン、N,N−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジ−4−イル)−ヘキサメチレンジアミン、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジ−4−イル)セバケート、2,2,6,6−テトラメチルピペリジノ−4−オン,2,2,6,6−テトラメチルピペリジノ−4−オール。
【0118】
2.UV吸収剤及び光安定剤
2.1.2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール
例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−第三−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(5’−第三−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−第三−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−第三−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−第二−ブチル−5’−第三−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクチルオキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−第三−アミル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−第三−ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−第三−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三−ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−ドデシル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−イソオクチルオキシカルボニルエチル)フェニルベンゾトリアゾール、2,2’−
メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−ベンゾトリアゾール−2−イル−フェノール];2−[3’−第三−ブチル−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)−2’−ヒドロキシフェニル]−ベンゾトリアゾールとポリエチレングリコール300とのエステル交換生成物;[R−CH2CH2−COO−CH2CH2−]2−、R
が3’−第三−ブチル−4’−ヒドロキシ−5’−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル−フェニル基を表す;2−[2’−ヒドロキシ−3’−(α,α−ジメチルベンジル)−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−フェニル]ベンゾトリアゾール;2−[2’−ヒドロキシ−3’− (1,1,3,3−テトラメチルブチル)−5’−(α,
α−ジメチルベンジル)フェニル]ベンゾトリアゾール。
【0119】
2.2.2−ヒドロキシベンゾフェノン
例えば、4−ヒドロキシ、4−メトキシ、4−オクチルオキシ、4−デシルオキシ、4−ドデシルオキシ、4−ベンジルオキシ、4,2’,4’−トリヒドロキシ又は2’−ヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ誘導体。
【0120】
2.3.置換された及び未置換の安息香酸のエステル
例えば、4−第三−ブチル−フェニルサリチレート、フェニルサリチレート、オクチルフェニルサリチレート、ジベンゾイルレゾルシノール、ビス(4−第三−ブチルベンゾイル)レゾルシノール、ベンゾイルレゾルシノール、3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸2,4−ジ−第三−ブチルフェニルエステル、3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸ヘキサデシルエステル、3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸オクタデシルエステル、3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸2−メチル−4,6−ジ−第三−ブチルフェニルエステル。
【0121】
2.4.アクリレート
例えば、α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリル酸エチルエステル又はイソオクチルエステル、α−メトキシカルボニル桂皮酸メチルエステル、α−シアノ−β−メチル−p−メトキシ桂皮酸メチルエステル又はブチルエステル、α−メトキシカルボニル−p−メトキシ桂皮酸メチルエステル、N−(β−メトキシカルボニル−β−シアノビニル)−2−メチルインドリン。
【0122】
2.5.ニッケル化合物
例えば、n−ブチルアミン、トリエタノールアミン又はN−シクロヘキシルジエタノールアミンのような付加的な配位子を所望により伴う1:1又は1:2錯体のような2,2’−チオ−ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]のニッケル錯体、ニッケルジブチルジチオカルバメート、メチル又はエチルエステルのような、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三−ブチルベンジルホスホン酸のモノアルキルエステルのニッケル塩、2−ヒドロキシ−4−メチルフェニルウンデシルケトキシムのようなケトキシムのニッケル錯体、所望により付加的な配位子を伴う1−フェニル−4−ラウロイル−5−ヒドロキシピラゾールのニッケル錯体。
【0123】
2.6.立体障害アミン
例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジ−4−イル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジ−4−イル)スクシネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジ−4−イル)セバケート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ−4−イル)セバケート、n−ブチル−3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシベンジルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)エステル、1−ヒドロキシエチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンとコハク酸の縮合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−第三−オクチルアミノ−2,6
−ジクロロ−1,3,5−s−トリアジンの線状又は環状縮合物、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ニトリロトリアセテート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラオエート、1,1’−(1,2−エタンジイル)ビス(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン)、4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−2−n−ブチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三−ブチルベンジル)マロネート、3−n−オクチル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)スクシネート、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ヘキサメチレンジアミンと4−モルホリノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの線状又は環状縮合物、2−クロロ−4,6−ジ(4−n−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンの縮合物、2−クロロ−4,6−ジ(4−n−ブチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス−(3−アミノプロピルアミノ)エタンの縮合物、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、3−ドデシル−1−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、4−ヘキサデシルオキシ−と4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの混合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−シクロヘキシルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの縮合物、1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンと2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン並びに4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの縮合物(CAS登録番号[136504−96−6]);1,6−ヘキサンジアミンと2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン並びにN,N−ジブチルアミンと4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの縮合物(CAS登録番号[192268−64−7]);N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルスクシンイミド、N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルスクシンイミド、2−ウンデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソ−スピロ[4.5]デカン、7,7,9,9−テトラメチル−2−シクロウンデシル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ[4.5]デカンとエピクロロヒドリンの反応生成物、1,1−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニル)−2−(4−メトキシフェニル)エテン、N,N’−ビス−ホルミル−N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、4−メトキシメチレンマロン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ヒドロキシピペリジンとのジエステル、ポリ[メチルプロピル−3−オキシ−4−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)]シロキサン、マレイン酸無水物−α−オレフィンコポリマーと2,2,6,6−テトラメチル−4−アミノピペリジン又は1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−アミノピペリジンとの反応生成物。
【0124】
2.7.オキサミド及びジアミド、
例えば、4,4’−ジオクチルオキシオキサニリド、2,2’−ジエトキシオキサニリド、2,2’−ジオクチルオキシ−5,5’−ジ−第三−ブチルオキサニリド、2,2’−ジドデシルオキシ−5,5’−ジ−第三−ブチルオキサニリド、2−エトキシ−2’−エチルオキサニリド、N,N’−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)オキサルアミド、2−エトキシ−5−第三−ブチル−2’−エチルオキサニリド及びそれと2−エトキシ−2
’−エチル−5,4’−ジ−第三−ブトキサニリドとの混合物、o−及びp−メトキシ−二置換オキサニリドの混合物及びo−及びp−エトキシ−二置換オキサニリドの混合物。
【0125】
2.8. 2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
例えば、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−プロピルオキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−トリデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ブチルオキシプロピルオキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−オクチルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−(ドデシルオキシ
/トリデシルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)−2−ヒドロキシフェニル]−4,6
−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ
−4−(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(
2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシ)フェニル−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[2−ヒドロキシ−4−(3−ブトキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2−{2−ヒドロキシ−4−[3−(2−エチルヘキシル−1−オキシ)−2−ヒドロキシプロピルオキシ]フェニル}−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン。
【0126】
3.金属奪活剤
例えば、N,N’−ジフェニルシュウ酸ジアミド、N−サリチラル−N’−サリチロイル−ヒドラジン、N,N’−ビス(サリチロイル)ヒドラジン、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン、3−サリチロイルアミノ−1,2,4−トリアゾール、ビス(ベンジリデン)シュウ酸ジヒドラジド、オキサニリド、イソフタル酸ジヒドラジド、セバシン酸ビス−フェニルヒドラジド、N,N’−ジアセチルアジピン酸ジヒドラジド、N,N’−ビス−サリチロイルシュウ酸ジヒドラジド、N,N’−ビスサリチロイルチオプロピオン酸ジヒドラジド。
【0127】
4.ホスフィット及びホスホニット、
例えば、トリフェニルホスフィット、ジフェニルアルキルホスフィット、フェニルジアルキルホスフィット、トリス(ノニルフェニル)ホスフィット、トリラウリルホスフィット、トリオクタデシルホスフィット、ジステアリルペンタエリトリトールジホスフィット、トリス(2,4−ジ−第三−ブチルフェニル)ホスフィット、ジイソデシルペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三−ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,6−ジ−第三−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビスイソデシルオキシペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三−ブチル−6−メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4,6−トリ−第三−ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット
、トリステアリルソルビトールトリホスフィット、テトラキス(2,4−ジ−第三−ブチルフェニル)4,4’−ビフェニレンジホスホニット、6−イソオクチルオキシ−2,4,8,10−テトラ−第三−ブチル−12H−ジベンゾ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、ビス(2,4−ジ−第三−ブチル−6−メチルフェニル)メチルホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三−ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスフィット、6−フルオロ−2,4,8,10−テトラ−第三−ブチル−12−メチル−ジベンゾ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、2,2’,2”−ニトリロ[トリエチル−トリス(3,3’,5,5’−テトラ−第三−ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)−ホスフィット]、2−エチルヘキシル(3,3’,5,5’−テトラ−第三−ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスフィット、5−ブチル−5−エチル−2−(2,4,6−トリ−第三−ブチルフェノキシ)−1,3,2−ジオキサホスフィラン。
【0128】
5.ヒドロキシルアミン、
例えば、N,N−ジベンジルヒドロキシルアミン、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクチルヒドロキシルアミン、N,N−ジラウリルヒドロキシルアミン、N,N−ジテトラデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジヘキサデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘキサデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘプタデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、水素化牛脂アミン由来のN,N−ジアルキルヒドロキシルアミン。
【0129】
6.ニトロン、
例えば、N−ベンジル−アルファ−フェニルニトロン、N−エチル−アルファ−メチルニトロン、N−オクチル−アルファ−ヘプチルニトロン、N−ラウリル−アルファ−ウンデシルニトロン、N−テトラデシル−アルファ−トリデシルニトロン、N−ヘキサデシル−アルファ−ペンタデシルニトロン、N−オクタデシル−アルファ−ヘプタデシルニトロン、N−ヘキサデシル−アルファ−ヘプタデシルニトロン、N−オクタデシル−アルファ−ペンタデシルニトロン、N−ヘプタデシル−アルファ−ヘプタデシルニトロン、N−オクタデシル−アルファ−ヘキサデシルニトロン、水素化牛脂アミンから調製されたN,N−ジアルキルヒドロキシルアミンから誘導されたニトロン。
【0130】
7.チオ相乗化合物、
例えば、チオジプロピオン酸ジラウリルエステル又はチオジプロピオン酸ジステアリルエステル。
【0131】
8.過酸化物捕捉化合物、
例えば、β−チオジプロピオン酸のエステル、例えば、ラウリル、ステアリル、ミリスチル又はトリデシルエステル、メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩、亜鉛ジブチルジチオカルバメート、ジオクタデシルジスルフィド、ペンタエリトリトールテトラキス(β−ドデシルメルカプト)プロピオネート。
【0132】
9.ポリアミド安定剤
例えば、ヨウ化物及び/又はリン化合物と組み合わせた銅塩及び二価マグネシウムの塩。
【0133】
10.塩基性補助安定剤
例えば、メラミン、ポリビニルピロリドン、ジシアンジアミド、トリアリルシアヌレート、尿素誘導体、ヒドラジン誘導体、アミン、ポリアミド、ポリウレタン、高級脂肪酸のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩、例えばカルシウムステアレート、亜鉛ステアレート、マグネシウムベヘネート、マグネシウムステアレート、ナトリウムリシノレート、カリウムパルミテート、アンチモニーピロカテコレート又は亜鉛ピロカテコレート。
【0134】
11.核剤
例えば、無機物質、例えばタルク、二酸化チタン又は酸化マグネシウムのような金属酸化物、ホスフェート、好ましくはアルカリ土類金属のリン酸塩、炭酸塩又は硫酸塩;モノ−又はポリカルボン酸のような有機化合物及びそれらの塩、例えば、4−第三−ブチル安息香酸、アジピン酸、ジフェニル酢酸、コハク酸ナトリウム又は安息香酸ナトリウム;ポリマー化合物、例えばイオンコポリメリセート(copolymerisate)(アイオノマー)。特に好ましくは1,3:2,4−ビス(3’,4’−ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3:2,4−ジ(パラメチルジベンジリデン)ソルビトール及び1,3:2,4−ジ(ベンジリデン)ソルビトール。
【0135】
12.充填材及び強化剤、
例えば炭酸カルシウム、珪酸塩、ガラス繊維、ガラス球、タルク、陶土、雲母、硫酸バリウム、金属酸化物及び水酸化物、カーボンブラック、黒鉛、木粉、及び他の天然産品の細粉又は繊維、合成繊維。
【0136】
13.その他の添加剤
例えば可塑剤、潤滑剤、乳化剤、顔料、レオロジー添加剤 、触媒、流動性向上剤、蛍光
増白剤、帯電防止剤、発泡剤。
【0137】
14.ベンゾフラノン及びインドリノン
例えば、米国特許第4,325,863号明細書;米国特許第4,338,244号明細書;米国特許第5,175,312号明細書;米国特許第5,216,052号明細書;米国特許第5,252,643号明細書;独国特許出願公開第4316611号明細書;独国特許出願公開第4316622号明細書;独国特許出願公開第4316876号明細書;欧州特許出願公開第0589839号明細書又は欧州特許出願公開第0591102号明細書に開示されるもの、又は3−[4−(2−アセトキシエトキシ)フェニル]−5,7−ジ−第三−ブチルベンゾフラノ−2−オン、5,7−ジ−第三−ブチル−3−[4−(2−ステアロイルオキシエトキシ)フェニル]ベンゾフラノ−2−オン、3,3’−ビス[5,7−ジ−第三−ブチル−3−(4−[2−ヒドロキシエトキシ]フェニル)ベンゾフラノ−2−オン]、5,7−ジ−第三−ブチル−3−(4−エトキシフェニル)ベンゾフラノ−2−オン、3−(4−アセトキシ−3,5−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−第三−ブチルベンゾフラノ−2−オン、3−(3,5−ジメチル−4−ピバロイルオキシフェニル)−5,7−ジ−第三−ブチルベンゾフラノ−2−オン、3−(3,4−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−第三−ブチルベンゾフラノ−2−オン、3−(2,3−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−第三−ブチルベンゾフラノ−2−オン。
【0138】
更なる添加剤は、例えば、有機ポリマーの質量に基づき、0.01%ないし10%、特に0.2%ないし5%の濃度で加えられる。充填材及び強化剤に対して他の濃度は以下に記載のように適用し得る。
【0139】
例えば、更なる添加剤は酸化防止剤、UV吸収剤、光安定剤、金属奪活剤、ホスフィット、ホスホナイト、ヒドロキシルアミン、ニトロン、チオ相乗剤化合物、過酸化物捕捉化合物、ポリアミド安定剤、塩基性補助安定剤、核剤、充填材、強化剤、可塑剤、滑剤、乳化剤、顔料、レオロジー添加剤、触媒、流動性向上剤、蛍光増白剤、静電防止剤、発泡剤、ベンゾフラノン及びインドリノンからなる群から選択される。
【0140】
例えば、更なる添加剤は、充填材及び強化剤、特にガラスをベースとした及び鉱物をベースとした充填材からなる群から選択される。前記充填材又は強化剤は、有機ポリマーの質量に基づき、5%ないし60%、特に10%ないし40%の量で使用し得る。
【0141】
有機ポリマーへの混和は、技術的に慣例である方法によって、例えば、式(I)ないし(XII)で表される化合物及び、必要に応じて、更なる難燃剤及び/又は更なる添加剤を混合することによって又は塗布することによって達成し得る。前記混和は、その後の溶媒の蒸発を伴い又は伴わずに、成形作業をする前に又は間に、又はポリマーに溶解した又は分散した化合物を塗布することによって行われ得る。エラストマーの場合、それらはまたラテックスとして安定化し得る。上述した化合物をポリマーに混和するための更なる可能性は、対応するモノマーの重合の前、間又は直後に、又は架橋前にそれらを加えることである。これに関連して、上述の化合物はそのまま或いはカプセル化形態(例えば、ワックス、オイル又はポリマー)で加えられ得る。
【0142】
ここで記載される化合物は、また有機ポリマーの質量に基づき2.5%ないし25%の濃度で、前記化合物を含有するマスターバッチの形態で加えられ得る。
【0143】
ここで記載される化合物は、下記の方法によって賢明に混和し得る:
−エマルジョン又は分散液として(例えば、ラテックス又は乳液ポリマーに)、
−付加的な成分又はポリマー混合物の混合の間に乾燥混合物として、
−加工装置(例えば、押出機、密閉式ミキサー等)中への直接導入によって、
−溶液又は溶融物として。
【0144】
そのような組成物は、様々な形態で用いられ及び/又は、例えば、積層品、印刷回路板、フィルム、繊維、テープ、成形組成物、形材のような、又は塗料材料、接着剤、又はパテのためのバインダのような様々な製品に加工され得る。そのような加工は、押出成形、射出成形、紡糸又は圧縮であり得る。
【0145】
興味深いのは、特に有機ポリマーにおける難燃剤として上記で定義されるような式(I)ないし(XII)で表される化合物の使用である。
【0146】
上記で概説された全ての選好は、またこの使用に適用される。
【0147】
パーセンテージは、特に指定のない限り質量%である。
【実施例】
【0148】
下記の実施例は本発明を説明するが、いかなる方法によっても本発明の範囲を制限すると解釈するものではない。
【0149】
実施例
使用した成分
ポリブチレンテレフタレート(PBT):クラスティン(登録商標:Crastin)S600F10、ドイツ国、デュポン ドゥ ヌムールゲーエムベーハー社製
ポリアミド(PA6):デュレタン(登録商標:Durethan)B40E、ドイツ国、ランクセス社製
ガラス繊維:チョップ バンテージ(登録商標:Chop Vantage)3786(カット長=4.5mm、繊維直径=10μm)、PPGインダストリーズ社製
リン系酸相乗剤(ジエチルホスフィン酸のAl塩):エクソリット(登録商標:Exolit)OP1230又はエクソリット(登録商標:Exolit)OP930、ドイツ国、クラリアントゲーエムベーハー製
メラピュール(登録商標:Melapur)MC25
【化14】

次亜リン酸Al(Al−hypophosphite)(次亜リン酸Al(Al−phosphinate))、インド国、アナンドラッグ&ケミカルズ社製
【0150】
難燃性を評価するための試験法
” 装置及び電気器具における部品に対するプラスチック材料の易燃性(Flammab
ility of Plastic Materials for Parts in Devices and Appliances)”についてのUL94試験、1996年10月29日、第5版。UL94V試験に準拠する等級を下記の表に纏めた(時間を1つの試料に対して示した):
【表1】

【0151】
標準手順
表1及び表2に記載される難燃剤添加剤を乾燥混合し、そして真空中、少なくとも12時間90℃で乾燥した。得られた混合物を、共回転コペリオン(登録商標:Coperion)ZSK25WLE、二つの側面供給装置(lateral feeder)及び排気ユニットを備える二軸スクリュー押出機で溶融混合した。
処理プログラムPBT:帯域1−11=60,225,265,260(260,255
℃、減圧<50mbar、回転速度=150rpm、処理量=8kg/h。
処理プログラムPA6:帯域1−11=60,230,240,245,250(250
℃、減圧<200mbar、回転速度=200rpm、処理量=8kg/h。
難燃剤成分を、側面供給ユニットを通してポリマー溶融物に配合し、ガラス繊維を2番目の側面供給ユニットによって添加した。均質なポリマーストランドを取り出し、水浴で冷却し、次にペレット化した。
ペレットを適当に乾燥した後(真空、90℃で12時間)、配合物を、試験片(UL試験片、厚み1.6mm)を与えるために射出成形機(アーブルグ(登録商標:Arburg)370Sオールラウンダー)において240ないし275℃の溶融温度で処理した。
25℃及び相対密度50%で24時間で調整した後、前記試験片をUL94−V(アンダーライター実験室)試験の基準により試験し、そして分類した。
特に指定のない限り、全ての試験のそれぞれの系を、比較のために同一の条件下(例えば
、温度プロフィル、スクリュー形状、難燃剤添加剤の添加、射出成形パラメータ等)で行った。全ての量は質量%であり、そして難燃剤及び強化添加剤を含むプラスチック成形組成物に基づく。
【表2】

【表3】

上述の結果から本発明に従う配合物は、優れた難燃性及び自己消火性を有するポリマーを提供することが分かった。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
成分
a)有機ポリマー、但し該有機ポリマーが塩化ビニルポリマー又は塩化ビニルコポリマーと異なる、
b)下記式(I)ないし(XII)で表される化合物、及び
c)更なる難燃剤
を含む組成物
【化1】

【化2】

【化3】

(式中、
nは、1又は2を表し、
Xは、O、S又はNHを表し、
-は、無機酸のアニオンを表し、
1及びR2は、互いに独立して、H、グリシジル基、COO−R8、OCO−R9、CO−R9、CO−NR810を表すか又は炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、炭素原子数3ないし6のアルキニル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルケニル基、炭素原子数6ないし12のアリール基、炭素原子数7ないし14のアラルキル基、炭素原子数8ないし12のアラルケニル基、炭素原子数8ないし12のアラルキニル基、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、炭素原子数3ないし18のアルケニルオキシ基、炭素原子数3ないし6のアルキニルオキシ基、炭素原子数6ないし12のアリールオキシ基及び炭素原子数7ないし14のアラルコキシ基からなる群から選ばれた未置換の又は置換された基を表し、
3及びR5は、互いに独立して、R1に定義された通りであり、
NR35及びR4は、更に一緒になって、式(XIIIa)ないし式(XIIIe)で表
される環付加した(anellated)5員環系の一部であり得、
【化4】

nが1を表す場合、
4は、ハロゲン原子、NO、CN、NR35、NHR35+-、フラノニル基を表し、
又はR1に定義された通りであり、

nが2を表す場合、
4は、炭素原子数1ないし18のアルキレン基及び炭素原子数7ないし14のアラルキ
レン基からなる群から選ばれる未置換の又は置換された二価基を表し、
6は、R1に定義された通りであり、
7は、R2に定義された通りであり、
8及びR10は、互いに独立してHを表し、又はR9に定義された通りであり、
9は、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基
、炭素原子数3ないし6のアルキニル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルケニル基、炭素原子数6ないいし12のアリール基、炭素原子数7ないし14のアラルキル基、炭素原子数8ないし12のアラルケニル基及び炭素原子数8ないし12のアラルキニル基からなる群から選ばれる未置換の又は置換された基を表し、
前記置換されたアルキレン基、アラルキレン基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基、アラルキル基、アラルケニル基、アラルキニル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、アリールオキシ基及びアラルコキシ基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、COO−R13、CONR1314、OCO−R15、 NR13CO−R15、NR1314、CO−R15及びO−R15からなる群から選ばれる1つ以上の基によって置換され、
又は前記置換されたアラルキレン基、アリール基、アラルキル基、アラルケニル基、アラルキニル基、アリールオキシ基及びアラルコキシ基は、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基及び炭素原子数3ないし6のアルキニル基からなる群から選ばれる1つ以上の基によってアリール基において置換され、
11’はH、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、炭素原子数3ないし6のアルキニル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルケニル基、炭素原子数6ないし12のアリール基、炭素原子数7ないし14のアラルキル基、炭素原子数8ないし12のアラルケニル基、炭素原子数8ないし12のアラルキニル基、COO−R13、CONR1314、OCO−R15、NR13CO−R15、NR1314又はCO−R15を表し、
11及びR12は、互いに独立して、又はO−R15を表し又はR11’に定義された通りであり、
13及びR14は、互いに独立して、Hを表し又はR15に定義された通りであり,
15は、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、炭素原子数3ないし6のアルキニル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルケニル基、炭素原子数6ないし12のアリール基、炭素原子数7ないし14のアラルキル基、炭素原子数8ないし12のアラルケニル基又は炭素原子数8ないし12のアラルキニル基を表す)。
【請求項2】
有機ポリマーの質量に基づき、前記式(I)ないし(XII)で表される化合物が0.1%ないし25.0%の量で存在し、及び更なる難燃剤が0.5%ないし45.0%の量で存在する、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
前記成分b)が、6−アミノウラシル、5−アミノウラシル、6−アミノ−1,3−ジメチルウラシル又は6−アミノウラシルのリン酸塩である、請求項1記載の組成物。
【請求項4】
前記更なる難燃剤が、リン含有難燃剤、窒素含有難燃剤、ハロゲン化難燃剤及び無機難燃剤からなる群から選ばれる、請求項1記載の組成物。
【請求項5】
前記更なる難燃剤が、メラミン又は尿素をベースとした難燃剤、立体障害性アルコキシアミン化合物、ジクミル化合物、ジヒドロオキサホスホフェナントレンオキサイド、有機リン酸エステル、有機ホスフィン酸の塩、有機ジホスフィン酸の塩及びホスフィン酸もしくはジホスフィン酸の塩からなる群から選ばれる、請求項1記載の組成物。
【請求項6】
付加的に少なくとも1種の更なる添加剤を含む、請求項1記載の組成物。
【請求項7】
付加的に酸化防止剤、UV吸収剤、光安定剤、金属奪活剤、ホスフィット、ホスホナイト、ヒドロキシルアミン、ニトロン、チオ相乗剤化合物、過酸化物捕捉化合物、ポリアミド安定剤、塩基性補助安定剤、核剤、充填材、強化剤、可塑剤、滑剤、乳化剤、顔料、レオロジー添加剤、触媒、流動性向上剤、蛍光増白剤、静電防止剤、発泡剤、ベンゾフラノン及びインドリノンからなる群から選択される少なくとも1種の更なる添加剤を含む、請求項1記載の組成物。
【請求項8】
成分b)と成分c)の質量比が1:10ないし10:1である、請求項1記載の組成物。
【請求項9】
前記有機ポリマーが、それぞれ所望により強化剤を含有する、ポリアミド、ポリエステル又はポリカーボネートである、請求項1記載の組成物。
【請求項10】
下記式(I)ないし(XII)で表される化合物を塗布又は混和することによって有機ポリマーを難燃加工するための方法
【化5】

【化6】

【化7】

(式中、
nは、1又は2を表し、
Xは、O、S又はNHを表し、
-は、無機酸のアニオンを表し、
1及びR2は、互いに独立して、H、グリシジル基、COO−R8、OCO−R9、CO−R9、CO−NR810を表すか又は炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、炭素原子数3ないし6のアルキニル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルケニル基、炭素原子数6ないし12のアリール基、炭素原子数7ないし14のアラルキル基、炭素原子数8ないし12のアラルケニル基、炭素原子数8ないし12のアラルキニル基、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、炭素原子数3ないし18のアルケニルオキシ基、炭素原子数3ないし6のアルキニルオキシ基、炭素原子数6ないし12のアリールオキシ基及び炭素原子数7ないし14のアラルコキシ基からなる群から選ばれた未置換の又は置換された基を表し、
3及びR5は、互いに独立して、R1に定義された通りであり、
NR35及びR4は、更に一緒になって、式(XIIIa)ないし式(XIIIe)で表
される環付加した(anellated)5員環系の一部であり得、
【化8】

nが1を表す場合、
4は、ハロゲン原子、NO、CN、NR35、NHR35+-、フラノニル基を表し、
又はR1に定義された通りであり、

nが2を表す場合、
4は、炭素原子数1ないし18のアルキレン基及び炭素原子数7ないし14のアラルキ
レン基からなる群から選ばれる未置換の又は置換された二価基を表し、
6は、R1に定義された通りであり、
7は、R2に定義された通りであり、
8及びR10は、互いに独立してHを表し、又はR9に定義された通りであり、
9は、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基
、炭素原子数3ないし6のアルキニル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルケニル基、炭素原子数6ないいし12のアリール基、炭素原子数7ないし14のアラルキル基、炭素原子数8ないし12のアラルケニル基及び炭素原子数8ないし12のアラルキニル基からなる群から選ばれる未置換の又は置換された基を表し、
前記置換されたアルキレン基、アラルキレン基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基、アラルキル基、アラルケニル基、アラルキニル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、アリールオキシ基及びアラルコキシ基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、COO−R13、CONR1314、OCO−R15、 NR13CO−R15、NR1314、CO−R15及びO−R15からなる群から選ばれる1つ以上の基によって置換され、
又は前記置換されたアラルキレン基、アリール基、アラルキル基、アラルケニル基、アラルキニル基、アリールオキシ基及びアラルコキシ基は、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基及び炭素原子数3ないし6のアルキニル基からなる群から選ばれる1つ以上の基によってアリール基において置換され、
11’はH、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、炭素原子数3ないし6のアルキニル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルケニル基、炭素原子数6ないし12のアリール基、炭素原子数7ないし14のアラルキル基、炭素原子数8ないし12のアラルケニル基、炭素原子数8ないし12のアラルキニル基、COO−R13、CONR1314、OCO−R15、NR13CO−R15、NR1314又はCO−R15を表し、
11及びR12は、互いに独立して、又はO−R15を表し又はR11’に定義された通りであり、
13及びR14は、互いに独立して、Hを表し又はR15に定義された通りであり,
15は、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、炭素原子数3ないし6のアルキニル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルケニル基、炭素原子数6ないし12のアリール基、炭素原子数7ないし14のアラルキル基、炭素原子数8ないし12のアラルケニル基又は炭素原子数8ないし12のアラルキニル基を表す)。
【請求項11】
前記式中、
nは、1又は2を表し、
Xは、O、S又はNHを表し、
-は、HSO4-、1/2SO42-、HSO3-、1/2SO32-、H2PO4-、1/2HPO42-、1/3PO43-、H327-、1/2H2272-、1/3HP273-、1/4P274-、H4310-、1/2H33102-、1/3H33103-、1/4H33104-、1/5H33105-、H5413-、1/2H44132-、1/3H34133-、1/4H24134-、1/5HP4135-、1/6P4136-、H2PO2-、H2PO3-、1/2HP
32-、H2BO3-、HBO2-、Cl-、Br-、I-、ClO4-、(炭素原子数1ないし6
のアルキル)2PO2-、(炭素原子数1ないし6のアルキル)HPO3-又は1/2(炭素
原子数1ないし6のアルキル)PO32-を表し、
1及びR2は、互いに独立して、H、グリシジル基、COO−R8、OCO−R9、CO−R9、CO−NR810を表すか又は炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3
ないし18のアルケニル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルケニル基、炭素原子数6ないし12のアリール基、炭素原子数7ないし14のアラルキル基、炭素原子数8ないし12のアラルケニル基、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、炭素原子数3ないし18のアルケニルオキシ基、炭素原子数6ないし12のアリールオキシ基及び炭素原子数7ないし14のアラルコキシ基からなる群から選ばれる未置換の又は置換された基を表し、
3及びR5は、互いに独立して、R1に定義された通りであり、
NR35及びR4は、更に一緒になって、式(XIIIa)ないし式(XIIIe)で表
される環付加した(anellated)5員環系の一部であり得、
【化9】

nが1を表す場合、
4は、ハロゲン原子、NO、CN、NR35、NHR35+-、フラノニル基を表し、
又はR1に定義された通りであり、
nが2を表す場合、
4は、炭素原子数1ないし18のアルキレン基及び炭素原子数7ないし14のアラルキ
レン基からなる群から選ばれる未置換の又は置換された二価基を表し、
6は、R1に定義された通りであり、
7は、R2に定義された通りであり、
8及びR10は、互いに独立してHを表し、又はR9に定義された通りであり、
9は、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基
、炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルケニル基、炭素原子数6ないし12のアリール基、炭素原子数7ないし14のアラルキル基及び炭素原子数8ないし12のアラルケニル基からなる群から選ばれる未置換の又は置換された基を表し、
前記置換されたアルキレン基、アラルキレン基、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基、アラルキル基、アラルケニル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基及びアラルコキシ基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、COO−R13、CONR1314、OCO−R15、NR13CO−R15、NR1314、CO−R15及びO−R15からなる群から選ばれる1つ以上の基によって置換され、
又は前記置換されたアリール基、アラルキレン基、アラルキル基、アラルケニル基、アリールオキシ基及びアラルコキシ基は、炭素原子数1ないし18のアルキル基及び炭素原子数3ないし18のアルケニル基からなる群から選ばれる1つ以上の基によってアリール基において置換され、
11’はH、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルケニル基、炭素原子数6ないし12のアリール基、炭素原子数7ないし14のアラルキル基
、炭素原子数8ないし12のアラルケニル基、COO−R13、CONR1314、OCO−R15、NR13CO−R15、NR1314又はCO−R15を表し、
11及びR12は、互いに独立してO−R15を表し、又はR11’に定義された通りであり、R13及びR14は、互いに独立してHを表し、又はR15に定義された通りであり,
15は、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルケニル基、炭素原子数6ないし12のアリール基、炭素原子数7ないし14のアラルキル基又は炭素原子数8ないし12のアラルケニル基を表す、請求項10記載の方法。
【請求項12】
前記式中、
nは、1又は2を表し、
Xは、O又はNHを表し、
-は、HSO4-、1/2SO42-、HSO3-、1/2SO32-、H2PO4-、1/2HPO42-、1/3PO43-、H2PO2-、H2PO3-、1/2HPO32-、Cl-、Br-、I-、(炭素原子数1ないし6のアルキル)2PO2-、(炭素原子数1ないし6のアルキル)HP
3-又は1/2(炭素原子数1ないし6のアルキル)PO32-を表し、
1及びR2は、互いに独立して、H、グリシジル基、COO−R8、OCO−R9、CO−R9を表すか又は炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし6のアルケ
ニル基、炭素原子数6のアリール基、炭素原子数7ないし14のアラルキル基、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、炭素原子数6ないし12のアリールオキシ基及び炭素原子数7ないし14のアラルコキシ基からなる群から選ばれる未置換の又は置換された基を表し、
3及びR5は、互いに独立して、R1に定義された通りであり、
NR35及びR4は、更に一緒になって、式(XIIIa)ないし式(XIIIe)で表
される環付加した(anellated)5員環系の一部であり得、
【化10】

nが1を表す場合、
4は、ハロゲン原子、NO、CN、NR35、NHR35+-、フラノニル基を表し、
又はR1に定義された通りであり、
nが2を表す場合、
4は、炭素原子数1ないし18のアルキレン基及び炭素原子数7ないし14のアラルキ
レン基からなる群から選ばれる未置換の又は置換された二価基を表し、
6及びR7は、Hを表し、
8はHを表し、又はR9に定義された通りであり、
9は、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし6のアルケニル基、
炭素原子数6のアリール基及び炭素原子数7ないし14のアラルキル基からなる群から選ばれる未置換の又は置換された基を表し、
前記置換されたアルキレン基、アラルキレン基、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基及びアラルコキシ基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、COO−R13、OCO−R15、NR1314、CO−R15及びO−R15からなる群から選ばれる1つ以上の基によって置換され、
又は前記置換されたアリール基、アラルキレン基、アラルキル基、アリールオキシ基及びアラルコキシ基は、炭素原子数1ないし18のアルキル基及び炭素原子数3ないし6のアルケニル基からなる群から選ばれる1つ以上の基によってアリール基において置換され、R11’はH、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし6のアルケニル基、炭素原子数6のアリール基、炭素原子数7ないし14のアラルキル基、COO−R13、OCO−R15、NR1314又はCO−R15を表し、
11及びR12は、互いに独立してO−R15を表し、又はR11’に定義された通りであり、R13及びR14は、互いに独立してHを表し、又はR15に定義された通りであり,
15は、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし6のアルケニル基、炭素原子数6のアリール基又は炭素原子数7ないし14のアラルキル基を表す、請求項10記載の方法。
【請求項13】
下記式(I)ないし(X)で表される化合物を塗布又は混和することによって有機ポリマーを難燃加工するための方法であって、前記式中、
nは1を表し、
Xは、O又はNHを表し、
-は、H2PO4-、HSO4-、1/2SO42-、Cl-又はBr-を表し、
1及びR2は、互いに独立してH、又は炭素原子数1ないし18のアルキル基及び炭素原子数3ないし6のアルケニル基からなる群から選ばれる未置換の基を表し、
3及びR5は、互いに独立して、R1に定義された通りであり、
4は、NR35、NHR35+-を表し、又はR1に定義された通りであり、
6及びR7は、Hを表す、請求項10記載の方法。
【請求項14】
式(I)で表される化合物を塗布又は混和することによって有機ポリマーを難燃加工するための方法であって、前記式中、
nは1を表し、
XはOを表し、
1及びR2は、互いに独立して、H又は炭素原子数1ないし6のアルキル基を表し、及びR3、R4及びR5は、互いに独立して、R1に定義された通りである、請求項10記載の方法。
【請求項15】
式(I)で表される化合物を塗布又は混和することによって有機ポリマーを難燃加工するための方法であって、前記式中、
nは1を表し、
XはOを表し、
1及びR2は、互いに独立して、H又は炭素原子数1ないし6のアルキル基を表し、及びR3、R4及びR5はHを表す、請求項10記載の方法。
【請求項16】
少なくとも1種の更なる難燃剤と組み合わせて、前記式(I)ないし(XII)で表される化合物を塗布又は混和することによって有機ポリマーを難燃加工するための、請求項10記載の方法。
【請求項17】
リン含有難燃剤、窒素含有難燃剤、ハロゲン化難燃剤及び無機難燃剤からなる群から選択される少なくとも1種の更なる難燃剤と組み合わせて、前記式(I)ないし(XII)で表される化合物を塗布又は混和することによって有機ポリマーを難燃加工するための、請求項10記載の方法。
【請求項18】
メラミン又は尿素をベースとした難燃剤、立体障害性アルコキシアミン化合物、ジクミル化合物、ジヒドロオキサホスホフェナントレンオキサイド、有機リン酸エステル、有機ホスフィン酸の塩、有機ジホスフィン酸の塩及びホスフィン酸もしくはジホスフィン酸の塩からなる群から選択される少なくとも1種の更なる難燃剤と組み合わせて、前記式(I)ないし(XII)で表される化合物を塗布又は混和することによって有機ポリマーを難燃加工するための、請求項10記載の方法。
【請求項19】
少なくとも1種の更なる添加剤と組み合わせて、前記式(I)ないし(XII)で表される化合物を塗布又は混和することによって有機ポリマーを難燃加工するための、請求項10記載の方法。
【請求項20】
酸化防止剤、UV吸収剤、光安定剤、金属奪活剤、ホスフィット、ホスホナイト、ヒドロキシルアミン、ニトロン、チオ相乗剤化合物、過酸化物捕捉化合物、ポリアミド安定剤、塩基性補助安定剤、核剤、充填材、強化剤、可塑剤、滑剤、乳化剤、顔料、レオロジー添加剤、触媒、流動性向上剤、蛍光増白剤、静電防止剤、発泡剤、ベンゾフラノン及びインドリノンからなる群から選択される少なくとも1種の更なる添加剤と組み合わせて、前記式(I)ないし(XII)で表される化合物を塗布又は混和することによって有機ポリマーを難燃加工するための、請求項10記載の方法。
【請求項21】
難燃剤として請求項1に定義される式(I)ないし(XII)で表される化合物の使用。


【公表番号】特表2009−536975(P2009−536975A)
【公表日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−508309(P2009−508309)
【出願日】平成19年4月23日(2007.4.23)
【国際出願番号】PCT/EP2007/053948
【国際公開番号】WO2007/128678
【国際公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【出願人】(396023948)チバ ホールディング インコーポレーテッド (530)
【氏名又は名称原語表記】Ciba Holding Inc.
【Fターム(参考)】