説明

電子機器

【課題】表示に係る消費電力を低減させるだけではなく、少ない演算処理で表示画像の色の再割当を行うことができる電子機器を提供する。
【解決手段】電子機器は、少なくとも一の画像を表示し、表示する色毎に消費電力が異なる表示部16と、表示部に表示された画像の色毎の使用量を画像別に取得する取得部(131,133)と、画像の色と、当該色の消費電力との関係を示す特性テーブルを記憶する記憶部14と、取得部によって取得された画像の色を、使用量が大きい色から順に特性テーブルに基づいて消費電力の小さい色へ順次置き換え、表示部に当該画像を表示させる制御部(134,135)とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示色によって消費電力が異なる表示部を有する携帯端末等の電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
液晶パネルや有機ELパネルを搭載した携帯端末等の電子機器が広く市場に流通している。液晶パネルや有機ELパネルは、表示色あるいは輝度に応じて表示に係る消費電力が異なる場合がある。
【0003】
特に、携帯端末等は、バッテリにより電力が供給されるため、表示に係る消費電力を低減させることが必須である。そこで、携帯電話機の使用状況に応じて表示色を変更することで、表示に係る消費電力を低減させる表示装置を採用した携帯端末が提案されている。
【特許文献1】特開2007−114579号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図14に図示するように、特許文献1が開示する携帯端末1は、表示色別の消費電力特性に関する消費電力データ2と、各表示色が表示画像に占める使用量3とに基づき、表示色を再割当4することで、表示に係る消費電力を低減させている。なお、色の再割当とは、表示画像に対して使用量の多い色には、表示に係る消費電力が低い色を割り当て直すことをいう。
【0005】
しかしながら、低消費電力モードや無操作状態等によって表示色を変更する場合には、表示に係る消費電力を低減させることが可能であるが、全ての表示画面において低消費電力化を図ることができるわけではない。
【0006】
この他、表示画面の更新毎に、表示画面上の全てのピクセルを走査することにより、色の再割当が行われるが、特許文献1が開示する携帯端末1では、色の再割当に要する演算処理量が増大するという不利益がある。
【0007】
本発明は、表示に係る消費電力を低減させるだけではなく、少ない演算処理で表示画像の色の再割当を行うことができる電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の電子機器は、少なくとも一の画像を表示し、表示する色毎に消費電力が異なる表示部と、前記表示部に表示された画像の色毎の使用量を画像別に取得する取得部と、画像の色と、当該色の消費電力との関係を示す特性テーブルを記憶する記憶部と、前記取得部によって取得された画像の色を、使用量が大きい色から順に前記特性テーブルに基づいて消費電力の小さい色へ順次置き換え、前記表示部に当該画像を表示させる制御部とを有する。
【0009】
好適には、前記画像は、自機の所定の機能の動作状態を示す画像を含む。
【0010】
好適には、前記表示部は、複数の画像を表示し、前記取得部は、前記表示部の表示の更新時に、前記画像別に前記使用状況を取得し、前記制御部は、前記表示すべき画像の色の割当てを行う指示を受けた場合に、前記使用状況の変化の大きい画像の順に前記表示部の消費電力の低い色を割り当てる。
【0011】
好適には、前記各画像の色別の使用量と前記各画像の使用状況とに基づいて、全ての前記画像が占める色の使用量を色別に算出する算出部を有し、前記取得部は、前記算出部による算出結果から前記使用状況の変化の大きい画像の順番を取得する。
【0012】
好適には、前記制御部は、前記記憶部の前記特性テーブルが示す前記表示部の消費電力に関連付けられた色の順番と前記取得部による前記使用状況の変化の大きい画像の順番とから、割り当てるべき画像の色を決定する。
【0013】
好適には、前記画像の使用状況は、前記画像の使用時間を含み、前記画像の使用時間を画像別に計時する計時部を有し、前記算出部は、前記画像が占める色別の使用量を算出する際に、前記色の使用量と前記計時部による前記画像の使用時間との積の画像毎の総和を色別に算出する。
【0014】
好適には、前記画像の使用状況は、前記画像の使用回数を含み、前記画像の使用回数を画像別に計測する計測部を有し、前記算出部は、前記画像が占める色別の使用量を算出する際に、前記色の使用量と前記計時部による前記画像の使用時間との積の画像毎の総和を色別に算出する。
【0015】
好適には、前記各画像は、当該画像を構成する部分別に色を割り当て可能であり、前記記憶部は、前記画像の部分別の配色を行うための配色データを記憶し、前記制御部は、前記記憶部の前記配色データを参照し、前記画像の部分別に色を割り当てる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、表示に係る消費電力を低減させるだけではなく、少ない演算処理で表示画像の色の再割当を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態を図面に関連付けて説明する。
【0018】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る携帯端末の構成例を示す概略ブロック図である。
【0019】
図1に図示する電子機器としての携帯端末10は、アンテナ11、通信部12、制御部13、記憶部14、音声入出力部15、スピーカ(SP)15a、マイクロフォン(MIC)15b、表示部16、操作部17、バッテリ18、および充電回路19を有する。
【0020】
携帯端末10は、本実施形態においては、携帯電話機である。携帯端末10は、たとえばPHS(Personal Handy phone System)であってもよい。携帯端末10は、音声通話を始めとする種々の機能を有する。これらの機能には、たとえば、電子メールに関する機能、WEB(World Wide Web)サイトの閲覧機能、バッテリ18の残量(バッテリ残量)を表示する機能、アンテナ11の受信状態を表示する機能、現在時刻を表示する機能が含まれる。
【0021】
この他、携帯端末10は、本実施形態の特徴として、表示部16に表示される表示パーツの配色を最適化することができる配色機能を有する。この配色機能により、表示に係る消費電力を最小にし、バッテリ18の節電を行うことができる。なお、表示パーツ(本発明の画像)は、たとえば、文字、背景画像、タイトルバー、アイコン等を指す。
【0022】
アンテナ11は、本実施形態においては内蔵型アンテナである。アンテナ11は、たとえばロッドアンテナであってもよい。アンテナ11は、所定の周波数帯域における電磁波を基地局(不図示)に向けて送信、あるいは基地局から受信する。
【0023】
通信部12は、制御部13が出力した送信信号を所定の変調方式に変調し、変調した送信信号を電波信号としてアンテナ11を介して基地局に送信する。通信部12は、アンテナ11を介して基地局から受信した電波信号を変調方式に対応した復調を行い、復調した信号を受信信号として制御部13に出力する。
【0024】
制御部13は、たとえばCPUやDSP(Digital Signal Processor)等で構成されている。制御部13は、操作部17の操作に応じて、各種処理が適切な手順で実行されるように、携帯端末10の全般の動作を制御する。
【0025】
制御部13が行う処理には、表示パーツの配色、バッテリ残量の検出、音声通話、電子メールやWEBの閲覧を行うための処理等が含まれる。
【0026】
制御部13が行う制御には、通信部12の通信制御、記憶部14とのアクセス、表示部16へのデータの表示、操作部17の操作による文字の入力、音声入出力部15における音声処理の制御等が含まれる。
【0027】
記憶部14は、たとえば不揮発性の記憶デバイス(フラッシュメモリ)やランダムアクセス可能な記憶デバイス(SRAM、DRAM)等で構成されている。
【0028】
記憶部14には、消費電力データ(本発明の特性テーブル)およびカラーパレット(本発明の配色データ)が記憶されている。消費電力データおよびカラーパレットは、配色機能の実行時に参照される。
【0029】
この他、記憶部14には、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、制御部13の出力結果、プログラムの処理過程で利用される一時的なデータ等が格納される。
【0030】
音声入出力部15は、制御部13から供給されたデジタルの音声データをスピーカ15aを介して出力するため、デジタルの音声データに対して、デジタル・アナログ(D/A)変換、増幅等の信号処理を施す。
【0031】
音声入出力部15は、マイクロフォン15bから入力されたアナログの音声信号をデジタルの音声データに変換して制御部13に出力するため、アナログの音声信号に対して、増幅、アナログ・デジタル(A/D)変換、符号化等の処理を施す。
【0032】
表示部16は、たとえば、液晶パネルで構成されている。表示部16を、たとえば、有機EL(Electro-Luminescence)パネルで構成することもできる。表示部16は、制御部13から供給された映像信号に応じた種々の情報を表示する。
【0033】
操作部17は、たとえば電源キー、通話キー、数字キー、文字キー、方向キー、決定キー、発信キーなど各種機能が割り当てられた複数のキーを有する。操作部17は、これらのキーがユーザによって操作された場合、その操作内容に対応する信号を発生し、これをユーザの指示として制御部13に出力する。
【0034】
バッテリ18は、たとえば、リチウムイオン電池で構成された充電電池である。バッテリ18は、充電時には充電回路19から電力が供給されて充電される。バッテリ18は、携帯端末10を構成する制御部13等の電子部品に電力を供給する。
【0035】
充電回路19は、充電が開始された場合、外部電源から供給された電力を携帯端末10の駆動に必要な電力に変換し、この電力をバッテリ18に供給する。
【0036】
携帯端末10の配色機能では、表示部16の表示色を表示に係る消費電力が最小となるように、色の再割当が行われる。液晶パネルで表示部16を構成した場合の表示に係る消費電力と色との関係について説明する。
【0037】
図2は、本発明の第1実施形態に係る表示部を液晶パネルで構成した場合における表示部の構造例を示す模式断面図である。図2には、透過型のTFT(thin film transistor)液晶パネルが例示されている。
【0038】
図2に図示するように、ガラス基板161の一面には、透明電極162が取り付けられ、他面には、偏光板(偏光フィルタ)163が取り付けられている。もう一枚のガラス基板164の一面には、カラーフィルタ165を挟むように透明電極166が取り付けられ、他面には、偏光板167が取り付けられている。これら2枚のガラス基板161,164は、透明電極162,166が向き合うように、互いに対向して配置されている。そして、2枚のガラス基板161,164の間には、液晶168が封入されている。
【0039】
2つの透明電極162,166に電圧を印加すると、液晶168の分子が、透明電極162,166間に発生した電界の向きに従って配列される。液晶168自体が発光しないため、一方の偏光板163側に、バックライト169が取り付けられている。バックライト169の放つ光を偏光板163,167にて透過あるいは遮断させることにより、所望する画像を表示することができる。
【0040】
バックライト169の光源色は、白色であることが多い。このため、カラー画像を表示するためのカラーフィルタ165が、たとえば、ガラス基板164と透明電極166との間に挿入されている。透明電極162,166は、複数のピクセル(画素)PIXを構成するように、複数の透明電極によってマトリクス状に構成されている。カラーフィルタは、このピクセルPIXに対応して、R(赤)、G(緑)、B(青)の光を透過させる。
【0041】
液晶パネルでは、所望する領域の透明電極162,166に次のように電圧を印加することで、カラー画像が表示される。たとえば、白色を表示する場合には、加法混色法により、R、G、Bのカラーフィルタ165に対応したピクセルPIXの透明電極162,166に電圧が印加される。
【0042】
黄色を表示する場合には、RおよびGのカラーフィルタ165に対応したピクセルPIXの透明電極162,166に電圧が印加される。赤色を表示する場合には、Rのカラーフィルタ165に対応したピクセルPIXの透明電極162,166のみに電圧が印加される。黒色を表示する場合には、透明電極162,166には電圧が印加されない。
【0043】
このように、特定のピクセルPIXに対応した透明電極162,166に電圧を印加することで、解像度に応じた色を表示することができる。たとえば、白色を表示する場合、R,G,Bに対応したピクセルPIXの透明電極162,166に電圧を印加するため、表示部16の消費電力は最大となる。逆に、黒色を表示する場合には、透明電極162,166に電圧を印加しないため、表示部16の消費電力は最小となる。
【0044】
無論、バックライト169による発光の強弱を調整することにより、輝度を調整することができる。この場合、輝度が高い程、表示部16の消費電力は増大する。
【0045】
筐体の薄型化や更なる低消費電力化のため、表示部16を有機ELパネルで構成することもできる。この場合の表示部16aの消費電力と色との関係について、図3を参照しながら説明する。
【0046】
図3は、本発明の第1実施形態に係る表示部を有機ELパネルで構成した場合における表示部の構造例を示す模式断面図である。図3には、TFTや電子輸送層等の図示が省略されている。
【0047】
図3に図示する表示部16aでは、発光層(有機層)1610を挟み込むように、2枚のガラス基板161,164が、互いに対向して配置されている。ガラス基板161の一面と発光層1610との間には、負極の透明電極162が取り付けられている。もう一枚のガラス基板164の一面と発光層1610との間にも、正極の透明電極166が取り付けられている。
【0048】
発光層1610は、透明電極162、166間に順バイアス電圧が印加されることによって自発的に発光する。このとき、ピクセルPIXに対応して、R,G,Bの3色が独立して自発光する。有機ELパネルは、液晶パネルよりも低電圧で動作するため、消費電力が液晶パネルのものよりも低いが、その消費電力は、表示させる色ごとに異なる。液晶パネルの場合と同様に、表示部16の消費電力は、白色を表示する場合が最も高く、黒色を表示する場合に消費電力が最も低い。
【0049】
携帯端末10の配色機能によれば、表示色を再割当することにより、上述した表示に係る消費電力を低減することができる。以下、本発明の特徴である配色機能について説明する。
【0050】
図4は、本発明の第1実施形態に係る表示部の表示画像の例を示す模式図である。
【0051】
図4に図示するように、表示部16の表示領域AREには、複数の表示パーツ(本発明の画像)P1〜P5が表示されている。
【0052】
表示パーツP1は、たとえば、数字や記号等を含む文字、待ち受け画面、写真等の画像が表示されるメインの表示領域である。表示パーツP2は、バッテリ残量を示すものである。表示パーツP3は、アンテナ11による電波の受信状態を示すものである。表示パーツP4は、現在時刻を示すものである。表示パーツP5は、たとえば、「切り替え」、「確定」、「メニュー」等のアプリケーションに対応したソフトキーを示すものである。
【0053】
表示領域AREは、表示部16を構成する液晶パネルの解像度に応じた、複数のピクセル(図2参照)で構成されている。したがって、各表示パーツP1〜P5も、複数のピクセルで構成されている。各表示パーツP1〜P5およびその背景には、所望する色を割り当てる(配色する)ことができる。たとえば、表示パーツP5の背景には白色を割当て、表示パーツP5内の文字には、黒色を割当てることができる。
【0054】
このとき、各表示パーツの色の割当て(配色)は、表示部16の消費電力が最小となるように、表示パーツP1〜P5別の使用状況に基づいて行われる。次に、このような色の割当を行う制御部13について説明する。
【0055】
図5は、本発明の第1実施形態に係る制御部の構成例を示すブロック図である。
以下、断りがない限り、図4に図示する表示パーツP1〜P5の内、任意の3つの表示パーツA,B,Cを例に挙げて説明する。
【0056】
図5に図示するように、制御部13は、第1の使用量取得部131、計測部132、第2の使用量取得部133、割当部134、および表示制御部135を有する。なお、第1の使用量取得部131および第2の使用量取得部133は、本発明の取得部に対応する。計測部132は、本発明の計時部に対応する。第2の使用量取得部133は、本発明の算出部に対応する。割当部134および表示制御部135は、本発明の制御部に対応する。
【0057】
第1の使用量取得部131は、表示パーツA〜C別の色の使用量を取得する。具体例として、第1の使用量取得部131が表示パーツAに対する色別の使用量を取得する場合について説明する。
【0058】
画像生成部(不図示)によって生成された表示画像は、表示制御部135の制御によって、表示部16の表示領域AREに表示される。なお、この表示画像には、表示パーツA〜Cが含まれる。第1の使用量取得部131は、表示画像の内、表示パーツAを構成する色の成分を取得する。
【0059】
このとき、表示パーツAは、白色、黄色、青色、赤色、紫色および黒色によって構成されているものとする。第1の使用量取得部131は、表示パーツAがこれらの色によって構成されていることを取得すると、各色が何ピクセル使用しているかという、色の使用量を取得する。
【0060】
このとき、表示パーツAに関する色の使用量は、白色が800ピクセル、黄色および青色が共に0ピクセル、赤色が400ピクセル、紫色が300ピクセル、および黒色が100ピクセルであったものとする。
【0061】
第1の使用量取得部131は、表示パーツBおよびCについても、表示パーツAの場合と同様にして、色の使用量を取得する。
【0062】
このとき、表示パーツBに関する色の使用量は、白色が300ピクセル、黄色が100ピクセル、青色が50ピクセル、赤色が200ピクセル、紫色が0ピクセル、および黒色が200ピクセルであったものとする。表示パーツCに関する色の使用率は、白色および黄色が共に200ピクセル、青色が0ピクセル、赤色が150ピクセル、紫色が30ピクセル、および黒色が100ピクセルであったものとする。
【0063】
計測部132は、表示パーツA〜C別の使用状況として、表示パーツA〜C別の使用時間を計測する。これらの使用時間は、次のようにして取得される。表示画像は、たとえば、アプリケーションの起動時や起動後のアプリケーションの動作に応じて、表示パーツA〜C別あるいは全てが適宜更新される。
【0064】
このため、計測部132は、画像生成部によって新たな表示画像が生成される度に、このときの時間を記憶部14に記録する。これにより、計測部132は、前回の表示画像が生成された時間と新たに表示画像が生成された時間とから、更新の時間間隔、すなわち使用時間を計測することができる。
【0065】
このとき、表示パーツAの使用時間は30分、表示パーツBの使用時間は20分、表示パーツCの時間は10分であったものとする。
【0066】
第2の使用量取得部133は、第1の使用量取得部131による表示パーツA〜C別の色の使用量と、計測部132による表示パーツA〜C別の使用時間とから、表示パーツA〜Cの色別の総使用量を取得する。
【0067】
具体例として、第2の使用量取得部133が、表示パーツA〜Cにおける白色の総使用量を取得する場合について説明する。上述したように、表示パーツAの白色の使用量は800ピクセルであり、その使用時間は30分である。そして、表示パーツBの白色の使用量は300ピクセルであり、その使用時間は20分である。表示パーツCの白色の使用量は200ピクセルであり、その使用時間は10分である。
【0068】
第2の使用量取得部133は、表示パーツAにおける白色の使用量にその使用時間を乗じた値と、表示パーツBにおける白色の使用量にその使用時間を乗じた値と、表示パーツCにおける白色の使用量にその使用時間を乗じた値との総和を算出する。すなわち、白色の総使用量は、次式で与えられる。
【0069】
(数1)
白色の総使用量=(800ピクセル×30分)+(300ピクセル×20分)+(200ピクセル×10分)=32000(ピクセル×分) …(1)
【0070】
第2の使用量取得部133は、(1)式のように、他の色についての総和も算出する。このとき、黄色の総使用量は4000、青色の総使用量は1000、赤色の総使用量は17500、紫色の総使用量は9300,黒色の総使用量は8000であったものとする。
【0071】
一般化すれば、第2の使用量取得部133は、次式に基づいて、表示パーツ1〜nの色別の総使用量を算出する。ただし、nは、表示パーツ数(1,2,…)である。
【0072】
(式2)
各色の総使用量=(表示パーツ1内の当該色の使用量×表示パーツ1の使用時間)
+(表示パーツ2内の当該色の使用量×表示パーツ2の使用時間)
+(表示パーツ3内の当該色の使用量×表示パーツ3の使用時間)

+(表示パーツn内の当該色の使用量×表示パーツnの使用時間) …(2)
【0073】
割当部134は、第2の使用量取得部133による色別の総使用量と、記憶部14から読み出した消費電力データDAT1とに基づいて、表示部16の消費電力が最小となるように、表示パーツA〜Cに色を再割当てする。
【0074】
ここで、記憶部14に格納されている消費電力データDAT1について説明する。消費電力データDAT1には、表示部16の消費電力に関する色別の消費電力特性が予め登録されている。各色は、消費電力に関連付けられた値が割当られている。上述したように、白色は、最も消費電力が高く、その相対値には、たとえば値74が割当られている。続いて、黄色、青色、赤色、紫色、黒色の順に消費電力が低くなり、これらの相対値には、たとえば、値69、65、65、61,59が各々割り当てられている。
【0075】
割当部134は、表示パーツA〜Cに使用されている色を、総使用量が最も高い色から最も低い色の順にソートする。このとき、上述した第2の使用量取得部133の取得結果により、白色、赤色、紫色、黒色、黄色、青色の順に色がソートされたものとする。
【0076】
そして、割当部134は、ソートされた各色に、消費電力の低い色を再割当する。このとき、少なくとも、割当部134は、最も総使用量の多い白色には、最も消費電力の低い黒色を割当てる。そして、割当部134は、割当後の配色設定を記憶部14に記録する。
【0077】
上述の例では、配色のバランスを考慮し、最も総使用量の高い色には、最も消費電力の低い色が割当てられ、他の色には、好適に色が割当られている。たとえば、赤色には黄色が割当られ、紫色には白色が割り当てられ、黒色には紫色が割当られ、黄色には赤色が割当られ、青色には再び青色が割り当てられる。無論、消費電力データDAT1の消費電力の色の順、すなわち、白色、黄色、青色、赤色、紫色、黒色の順に、白色、赤色、紫色、黒色、黄色、青色を各々割当てることもできる。
【0078】
表示制御部135は、割当部134によって再割当てされた色の表示パーツA〜Cを表示部16に表示する。
【0079】
図5に図示する制御部13の配色機能に関する動作について説明する。表示パーツA〜C別の使用時間は、表示画像の更新時に取得され(更新処理という)、表示パーツA〜Cの色の再割当は、ユーザの指示によって行われる(割当処理という)。以下、更新処理について説明した後、割当処理について説明する。
【0080】
図6は、本発明の第1実施形態に係る制御部による更新処理の動作例を示すフローチャートである。
【0081】
図6に図示するように、更新処理が開始される。ステップST11において、計測部132が、表示パーツA〜C別の使用時間を計測中である場合(YES)、計測部132は、次の動作を行う。
【0082】
計測部132は、画像生成部(不図示)によって新たな表示画像が生成されたときの時間を取得し(ステップST12)、このときの時間を記憶部14に記録する(ステップST13)。
【0083】
その後、画像生成部は、記憶部14から表示画像の生成に必要な表示パーツA〜Cを読み出す(ステップST14)。
【0084】
再び、計測部132は、表示パーツA〜Cの使用時間の計測を開始する(ステップST15)。そして、表示制御部135は、ステップST14において画像生成部が生成した表示パーツA〜Cを表示部16に出力する(ステップST16)。
【0085】
一方、ステップST11において、計測部132が、表示パーツA〜C別の使用時間を計測中でない場合(NO)、ステップST14の処理が実行される。そして、ステップST16の処理の後、更新処理が終了する。
【0086】
次に、割当処理について説明する。
図7は、本発明の第1実施形態に係る制御部による割当処理の動作例を示すフローチャートである。
【0087】
図7に図示するように、制御部13は、ユーザからの指示によって、操作部17から割当処理を開始する旨の指示信号を受け取ると、割当処理を開始する。
【0088】
割当処理が開始すると、計測部132は、記憶部14から表示パーツA〜C毎の使用時間を読み出す(ステップST21)。そして、第1の使用量取得部131は、表示パーツA〜C別の色の使用量を取得する(ステップST22)。なお、これらの表示パーツA〜C毎の使用時間は、図6に図示するステップST13の処理にて、記憶部14に記録されたものである。
【0089】
その後、割当部134は、記憶部14から消費電力データDAT1を読み出す(ステップST23)。そして、第2の使用量取得部133は、第1の使用量取得部131による表示パーツA〜C別の色の使用量(ステップST22参照)と、計測部132による表示パーツA〜C別の使用時間(ステップST21参照)とから、表示パーツA〜Cの色別の総使用量を取得する(ステップST24)。
【0090】
その後、割当部134は、第2の使用量取得部133による色別の総使用量(ステップST24参照)と、記憶部14から読み出した消費電力データDAT1(ステップST23参照)とに基づいて、表示部16の消費電力が最小となるように、表示パーツA〜Cに色を再割当てする(ステップST25)。
【0091】
このとき、割当部134は、表示パーツA〜Cに使用されている色を、総使用量が最も高い色から最も低い色の順にソートする。そして、割当部134は、総使用量の多い順にソートされた各色に、消費電力の低い色を再割当する。
【0092】
表示制御部135は、割当部134によって再割当てされた色の表示パーツA〜Cを表示部16に表示する(ステップST26)。その後、割当部134は、割当後の配色設定を記憶部14に記録する。ステップST26の処理により、割当処理が終了する。
【0093】
以上、詳細に説明したように、第1の使用量取得部131は、表示パーツA〜C別の色の使用量を取得し、計測部132は、表示パーツA〜Cの使用時間を計測する。第2の使用量取得部133は、第1の使用量取得部131による表示パーツA〜C別の色の使用量と、計測部132による表示パーツA〜C別の使用時間とから、表示パーツA〜Cの色別の総使用量を取得する。
【0094】
そして、割当部134が、第2の使用量取得部133による色別の総使用量と、記憶部14から読み出した消費電力データDAT1とに基づいて、表示パーツA〜Cに色を再割当てすることから、表示に係る消費電力を最小にすることができる。
【0095】
特に、表示部16に有機ELパネルを採用した場合には、有機ELパネルの焼き付きを防止することができる。更に、画面上のすべてのピクセルについて色の使用量を計算する必要がないため、制御部13(CPU)の負荷を軽減させ、少ない演算で色の割当を最適に行うことができる。
【0096】
(第2実施形態)
第2実施形態について、先の実施形態と異なる点を中心に説明する。
図8は、本発明の第2実施形態に係る制御部の構成例を示すブロック図である。
【0097】
図8に図示するように、制御部13aは、第1の使用量取得部131、計測部132a、第2の使用量取得部133a、割当部134、および表示制御部135を有する。
【0098】
第1実施形態では、計測部132が表示パーツA〜C別の使用状況として、表示パーツA〜C別の使用時間を計測する。これに対し、第2実施形態では、計測部132aが表示パーツA〜C別の使用状況として、表示パーツA〜C別の使用回数を計測する。
【0099】
これに伴い、第2の使用量取得部133aは、第1の使用量取得部131による表示パーツA〜C別の色の使用量と、計測部132aによる表示パーツA〜C別の使用回数とから、表示パーツA〜Cの色別の総使用量を取得する。
【0100】
具体例として、第2の使用量取得部133aが、表示パーツA〜Cにおける白色の総使用量を取得する場合について説明する。たとえば、計測部132aによって、表示パーツAの白色の使用時間が30分であり、表示パーツBの白色の使用時間が20分であり、表示パーツCの白色の使用時間が10分であったものとする。
【0101】
第2の使用量取得部133aは、表示パーツAにおける白色の使用量にその使用回数を乗じた値と、表示パーツBにおける白色の使用量にその使用回数を乗じた値と、表示パーツCにおける白色の使用量にその使用回数を乗じた値との総和を算出する。すなわち、白色の総使用量は、次式で与えられる。
【0102】
(数3)
白色の総使用量=(800ピクセル×30回)+(300ピクセル×20回)+(200ピクセル×10回)=32000(ピクセル×回) …(3)
【0103】
第2の使用量取得部133aは、(3)式のように、他の色についての総和も算出する。一般化すれば、第2の使用量取得部133aは、次式に基づいて、表示パーツ1〜nの色別の総使用量を算出する。
【0104】
(式4)
各色の総使用量=(表示パーツ1内の当該色の使用量×表示パーツ1の使用回数)
+(表示パーツ2内の当該色の使用量×表示パーツ2の使用回数)
+(表示パーツ3内の当該色の使用量×表示パーツ3の使用回数)

+(表示パーツn内の当該色の使用量×表示パーツnの使用回数) …(4)
【0105】
図8に図示する制御部13aの配色機能に関する動作について説明する。第1実施形態と同様に、更新処理および割当処理が実行される。更新処理について説明した後、割当処理について説明する。
【0106】
図9は、本発明の第2実施形態に係る制御部による更新処理の動作例を示すフローチャートである。
【0107】
第2実施形態に係る更新処理が第1実施形態に係るものと異なる点は、図6に図示するステップST11〜ST13の処理を実行しないことにある。図9に図示するように、更新処理の開始後、画像生成部は、記憶部14から表示画像の生成に必要な表示パーツA〜Cを読み出す(ステップST14)。
【0108】
その後、計測部132は、表示パーツA〜Cの使用回数を計測した後、この使用回数を記憶部14に記録する(ステップST15a)。そして、表示制御部135は、ステップST14において画像生成部が生成した表示パーツA〜Cを表示部16に出力する(ステップST16)。
【0109】
次に、割当処理について説明する。
図10は、本発明の第2実施形態に係る制御部による割当処理の動作例を示すフローチャートである。
【0110】
第2実施形態に係る割当処理では、ステップST21aおよびステップST24aの処理が第1実施形態に係るものと異なる。図10に図示するように、計測部132aは、記憶部14から表示パーツA〜C毎の使用回数を読み出す(ステップST21a)。
【0111】
ステップST23の処理後、第2の使用量取得部133aは、第1の使用量取得部131による表示パーツA〜C別の色の使用量(ステップST22参照)と、計測部132aによる表示パーツA〜C別の使用回数(ステップST21a参照)とから、表示パーツA〜Cの色別の総使用量を取得する(ステップST24a)。
【0112】
以上、詳細に説明したように、第2実施形態においては、第2の使用量取得部133aが、第1の使用量取得部131による表示パーツA〜C別の色の使用量と、計測部132aによる表示パーツA〜C別の使用回数とから、表示パーツA〜Cの色別の総使用量を取得する。
【0113】
これにより、第1実施形態と同様に、表示に係る消費電力を最小にすることができる。これに加え、制御部13(CPU)の負荷を軽減させ、少ない演算で色の割当を最適に行うこともできる。
【0114】
(第3実施形態)
第3実施形態について、先の実施形態と異なる点を中心に説明する。
図11は、本発明の第3実施形態に係る制御部の構成例を示すブロック図である。
【0115】
図11に図示するように、制御部13bは、第1の使用量取得部131a、計測部132、第2の使用量取得部133b、割当部134a、および表示制御部135を有する。
【0116】
第3実施形態では、記憶部14に予め格納されているカラーマップDAT2を使用して、図4に図示する表示パーツP1〜P5の色の割当を行う。このとき、表示パーツP1〜P5の色が直接再割当てされるのではなく、カテゴリ単位で各アイテムの色が再割当される。
【0117】
上述のカラーマップDAT2を図12に関連づけて説明する。
図12は、本発明の第3実施形態に係るカラーマップを説明するための概念模式図である。図12には、図4に図示するソフトキーとしての表示パーツP5が拡大されて例示されている。
【0118】
図12に図示するように、ソフトキーとしての表示パーツP5は、フレームF、フレームF内の背景B、およびフレームF内の文字によって構成されている。このような表示パーツの各構成要素をアイテムという。ただし、図4に図示するバッテリ残量や受信レベル等を表す表示パーツP2,P3は、単色の画像として表示された場合、フレームFや文字を必ずしも必要としない。
【0119】
記憶部14のカラーマップDAT2は、フレームFのフレーム色、フレームF内の背景色、フレームF内の文字色に関するデータで構成されている。更に、フレーム色、背景色および文字色は、標準色と警告色を有する。これらの色は、カテゴリに応じて割当られる。
【0120】
たとえば、標準で使用される第1のカテゴリでは、標準背景色には白色が割当られ、標準文字色には黄色が割当られ、標準フレーム色には青色が割当てられている。警告等に使用される第2のカテゴリでは、たとえば、バッテリ残量や受信レベルが規定値以下になった場合に、その旨を警告するための警告色が割当られる。このため、たとえば、警告背景色には赤色が割当られ、警告文字色には紫色が割当てられ、警告フレーム色には黒色が割当られている。
【0121】
以下、先の実施形態と異なる制御部13bの構成要素について説明する。第1の使用量取得部131aは、表示パーツA〜Cのアイテム毎に、色の使用量を取得する。
【0122】
第2の使用量取得部133bは、第1の使用量取得部131aによる表示パーツA〜Cにおけるアイテム毎の色の使用量と、計測部132による表示パーツA〜C別の使用時間とから、表示パーツA〜Cにおけるアイテム毎の色別の総使用量を取得する。
【0123】
第2の使用量取得部133aが、表示パーツA〜Cにおける各アイテムの標準背景色の総使用量を取得する場合について説明する。第2の使用量取得部133aは、表示パーツAにおける標準背景色の使用量にその使用時間を乗じた値と、表示パーツBにおける背景色の使用量にその使用時間を乗じた値と、表示パーツCにおける背景色の使用量にその使用時間を乗じた値との総和を算出する。第2の使用量取得部133aは、他の色についても同様に、総和を算出する。
【0124】
割当部134aは、第2の使用量取得部133aによる各アイテムの色別の総使用量と、記憶部14から読み出した消費電力データDAT1およびカラーマップDAT2に基づいて、表示部16の消費電力が最小となるように、表示パーツA〜Cの各アイテムに色を再割当てする。
【0125】
このとき、割当部134aは、表示パーツA〜Cの各アイテムに使用されている色を、総使用量が最も高い色から最も低い色の順にソートする。そして、割当部134aは、ソートされた各色に、消費電力の低い色を再割当する。
【0126】
図11に図示する制御部13bの配色機能に関する動作について説明する。第3実施形態においても、更新処理および割当処理が実行される。ただし、更新処理は、第1実施形態と同様の処理であるため、その説明を割愛し、割当処理についてのみ説明する。
【0127】
図13は、本発明の第3実施形態に係る制御部による割当処理の動作例を示すフローチャートである。
【0128】
図13に図示するように、割当処理が開始すると、計測部132は、記憶部14から表示パーツA〜C毎の使用時間を読み出す(ステップST21)。そして、第1の使用量取得部131aは、表示パーツA〜Cのアイテム毎に、色の使用量を取得する(ステップST22a)。
【0129】
その後、割当部134aは、記憶部14から消費電力データDAT1およびカラーマップDAT2を読み出す(ステップST23a)。そして、第2の使用量取得部133bは、第1の使用量取得部131aによる表示パーツA〜Cにおけるアイテム毎の色の使用量(ステップST22a参照)と、計測部132による表示パーツA〜C別の使用時間(ステップST21参照)とから、表示パーツA〜Cにおけるアイテム毎の色別の総使用量を取得する(ステップST24a)。
【0130】
その後、割当部134aは、第2の使用量取得部133aによる各アイテムの色別の総使用量(ステップST24a参照)と、記憶部14から読み出した消費電力データDAT1およびカラーマップDAT2(ステップST23a参照)に基づいて、表示部16の消費電力が最小となるように、表示パーツA〜Cの各アイテムに色を再割当てする(ステップST25a)。
【0131】
このとき、割当部134aは、表示パーツA〜Cの各アイテムに使用されている色を、総使用量が最も高い色から最も低い色の順にソートする。そして、割当部134aは、ソートされた各色に、消費電力の低い色を再割当する。
【0132】
以上、詳細に説明したように、第3実施形態においては、カラーマップDAT2を使用して、各アイテムの色が再割当されることから、表示画面の配色の統一性を保ったまま、表示に係る消費電力を最小にすることができる。これに加え、制御部13(CPU)の負荷を軽減させ、少ない演算で色の割当を最適に行うことができる。
【0133】
(第4実施形態)
第4実施形態について説明する。第3実施形態では、計測部132aが表示パーツの使用時間を計測し、第2の使用量取得部133bが、この使用時間を基にアイテム毎の色の使用量を取得する。これに対し、第4実施形態では、第2実施形態と同様に、計測部132aが表示パーツの使用回数を計測し、第2の使用量取得部133bが、この使用回数を基にアイテム毎の色の使用量を取得する。
【0134】
第4実施形態においても、表示画面の配色の統一性を保ったまま、表示に係る消費電力を最小にすることができる。これに加え、制御部13(CPU)の負荷を軽減させ、少ない演算で色の割当を最適に行うこともできる。
【0135】
上述した各実施形態において、バッテリ残量が規定値以下になった場合には、ユーザの指示に拘わらず、表示パーツの色の再割当を行うようにすることができる。このとき、たとえば、表示部16のバッテリ残量に警告色を割当てるようにしてもよい。これにより、表示部16の消費電力を最小にしてバッテリ18の残量低下を抑えることができるだけではなく、ユーザにバッテリ18の充電を促すことができる。
【0136】
上述した各実施形態に係る制御部の構成は、配色機能の処理手順の一例を示すものである。各実施形態では、制御部の各構成要素が持つ機能のすべてがソフトウェア的に処理されるが、その一部の機能あるいは全ての機能をハードウェア的に処理することもできる。
【0137】
本発明は、携帯電話機やPHS等の携帯端末だけではなく、デスクトップ型あるいはノート型のパーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)、電子辞書等の種々の電子機器に適用することができる。たとえば、本発明をデスクトップ型パーソナルコンピュータに適用した場合には、本発明に係る表示部をCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ等で構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0138】
【図1】本発明の第1実施形態に係る携帯端末の構成例を示す概略ブロック図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る表示部を液晶パネルで構成した場合における表示部の構造例を示す模式断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る表示部を有機ELパネルで構成した場合における表示部の構造例を示す模式断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る表示部の表示画像の例を示す模式図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る制御部の構成例を示すブロック図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る制御部による更新処理の動作例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第1実施形態に係る制御部による割当処理の動作例を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2実施形態に係る制御部の構成例を示すブロック図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る制御部による更新処理の動作例を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第2実施形態に係る制御部による割当処理の動作例を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第3実施形態に係る制御部の構成例を示すブロック図である。
【図12】本発明の第3実施形態に係るカラーマップを説明するための概念模式図である。
【図13】本発明の第3実施形態に係る制御部による割当処理の動作例を示すフローチャートである。
【図14】一般的な携帯端末の構成例を示す概略ブロック図である。
【符号の説明】
【0139】
10…携帯端末、11…アンテナ、12…通信部、13…制御部、14…記憶部、15…音声入出力部、15a…スピーカ、15b…マイクロフォン、16…表示部、17…操作部、18…バッテリ、19…充電回路、131…第1の使用量取得部、132…計測部、133…第2の使用量取得部、134…割当部、135…表示制御部、161…ガラス基板、162…透明電極、163…偏光板、164…ガラス基板、165…カラーフィルタ、166…透明電極、167…偏光板、168…液晶、169…バックライト、1610…発光層、DAT1…消費電力データ、DAT2…カラーマップ、P1〜P5…表示パーツ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一の画像を表示し、表示する色毎に消費電力が異なる表示部と、
前記表示部に表示された画像の色毎の使用量を画像別に取得する取得部と、
画像の色と、当該色の消費電力との関係を示す特性テーブルを記憶する記憶部と、
前記取得部によって取得された画像の色を、使用量が大きい色から順に前記特性テーブルに基づいて消費電力の小さい色へ順次置き換え、前記表示部に当該画像を表示させる制御部と
を有する電子機器。
【請求項2】
前記画像は、自機の所定の機能の動作状態を示す画像を含む
請求項1記載の電子機器。
【請求項3】
前記表示部は、複数の画像を表示し、
前記取得部は、前記表示部の表示の更新時に、前記画像別に前記使用状況を取得し、
前記制御部は、
前記表示すべき画像の色の割当てを行う指示を受けた場合に、前記使用状況の変化の大きい画像の順に前記表示部の消費電力の低い色を割り当てる
請求項2記載の電子機器。
【請求項4】
前記各画像の色別の使用量と前記各画像の使用状況とに基づいて、全ての前記画像が占める色の使用量を色別に算出する算出部を有し、
前記取得部は、
前記算出部による算出結果から前記使用状況の変化の大きい画像の順番を取得する
請求項3記載の電子機器。
【請求項5】
前記制御部は、
前記記憶部の前記特性テーブルが示す前記表示部の消費電力に関連付けられた色の順番と前記取得部による前記使用状況の変化の大きい画像の順番とから、割り当てるべき画像の色を決定する
請求項4記載の電子機器。
【請求項6】
前記画像の使用状況は、前記画像の使用時間を含み、
前記画像の使用時間を画像別に計時する計時部を有し、
前記算出部は、
前記画像が占める色別の使用量を算出する際に、前記色の使用量と前記計時部による前記画像の使用時間との積の画像毎の総和を色別に算出する
請求項5記載の電子機器。
【請求項7】
前記画像の使用状況は、前記画像の使用回数を含み、
前記画像の使用回数を画像別に計測する計測部を有し、
前記算出部は、
前記画像が占める色別の使用量を算出する際に、前記色の使用量と前記計時部による前記画像の使用時間との積の画像毎の総和を色別に算出する
請求項5記載の電子機器。
【請求項8】
前記各画像は、当該画像を構成する部分別に色を割り当て可能であり、
前記記憶部は、前記画像の部分別の配色を行うための配色データを記憶し、
前記制御部は、
前記記憶部の前記配色データを参照し、前記画像の部分別に色を割り当てる
請求項6または7記載の電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−107784(P2010−107784A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−280593(P2008−280593)
【出願日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】