説明

電子的多目的カード

【課題】 複数カードタイプの機能を有するカード。
【解決手段】 ユーザは単に適切なカードタイプを選び、およびそのカードタイプに特有な日付がカードリーダまたは他のデータ読出手段にアクセス可能にされる。特定のカードは、未許可の使用を防ぐための高められたセキュリティを提供する生物測定リーダを含む。カードの適切な所有者だけが、彼の/彼女の自身の皮膚の生物測定走査経由でカードを有効にして用いることが可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に任意選択の、セキュアな方法で情報を記憶して読み出すための個人カードに関する。
【背景技術】
【0002】
種々のタイプのカードが、この頃、いたる所にある。ユーザは、一般的にクレジットカード、ATMカード、プリペイドカードおよび多数の他のもののような複数のカードを持ち歩いて用いる。カードの混乱は、しばしば、ユーザをイライラさせる可能性がある。また、なくすか盗まれると、これらのカードは未許可の使用を被り、最終的にユーザおよび/またはカード発行人を犠牲にする可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、未許可の使用を防ぐためのより高いセキュリティレベルを提供するカードを、ユーザに提供することが望ましい。その上、ユーザに複数カードの機能を提供する単一カードを、ユーザに提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、複数カードタイプの機能を有するカードを提供する。ユーザは単に適切なカードタイプを選び、およびそのカードタイプに特有な日付がカードリーダまたは他のデータ読出手段にアクセス可能にされる。本発明はさらに、未許可の使用を防ぐための高められたセキュリティを提供する生物測定リーダを備えたカードを提供する。カードの適切な所有者だけが、彼の/彼女の自身の皮膚の生物測定走査経由でカードを有効にして用いることが可能である。
【0005】
一実施態様に従えば、生物測定リーダ素子、ファイアワイア接続インターフェース素子またはユニバーサルシリアルバス接続インターフェース素子の1つおよびユーザに個人的な情報を含む情報を記憶するためのメモリを含むカードが、提供される。特定の態様において、このカードは多重機能カードであり、そこにおいて、複数の異なるカードタイプに特有な情報がメモリ内に記憶され、そしてこのカードは、ユーザが複数のカードタイプの1つを選ぶことを可能にする選択素子を更に含み、カードタイプのユーザによる選択の際に、カードからの利用可能な情報が有効にされるカードタイプだけに対応するように、選択されたカードタイプが有効にされる。
【0006】
別の実施態様によれば、生物測定リーダ素子、およびユーザに個人的な情報を記憶するためのメモリを有するカードを有効にする一方法が提供される。この方法は、一般的に生物測定リーダ素子を活性化するステップと、カードを有効にするためにユーザの生物測定走査を実行するステップとを含む。特定の態様において、このカードはカードと外部システムまたは装置との間のデータ交換を可能にするためにファイアワイアまたはユニバーサルシリアルバス(USB)接続用素子を含む。特定の態様において、この方法はさらにカードを、接続用素子を用いて装置またはネットワークに接続するステップと、接続用素子を介してメモリと装置またはネットワークとの間で情報を転送するステップとを含む。特定の態様において、生物測定走査を実行するステップが、ユーザの皮膚のスペクトル測定値を得るステップと、メモリ内に記憶される情報とスペクトル測定値を比較するステップとを含む。特定の態様において、複数の異なるカードタイプに特有な情報がメモリ内に記憶され、そして、カードはユーザが複数のカードタイプの1つを有効にすることを可能にする選択素子を更に含み、そして、この方法が、選択素子を用いて特定のカードタイプを有効にし、それによって、そのカードタイプに特有なメモリ内の情報が、カードリーダまたは接続用素子と接続されるシステムにアクセス可能にされるステップを更に含む。
【0007】
更なる実施態様によれば、一般的に複数の異なるカードタイプに特有な情報を記憶するためのメモリと、ユーザが複数のカードタイプの1つを選ぶことを可能にする選択素子とを含むカードが提供され、カードタイプのユーザによる選択の際に、選択されたカードタイプが、カードのメモリから利用可能なまたはアクセス可能な情報が、有効にされるカードタイプだけに対応するように有効にされる。特定の態様において、このカードはさらにファイアワイア接続インターフェース素子またはユニバーサルシリアルバス接続インターフェース素子の1つまたは他の接続素子もしくは手段を含む。
【0008】
図面および請求項を含む、明細書の残りの部分に対する参照が、本発明の他の特徴および利点を実現させる。本発明の更なる特徴および利点が、本発明の種々の実施態様の構造および動作と同様に、添付の図面に関して以下に詳細に記載される。図面において、同様な参照番号が同一のまたは機能的に類似した素子を示す。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図面および請求項を含む、明細書の残りの部分に対する参照が、本発明の他の特徴および利点を実現させる。本発明の更なる特徴および利点が、本発明の種々の実施態様の構造および動作と同様に、添付の図面に関して以下に詳細に記載される。図面において、同様な参照番号が同一のまたは機能的に類似した素子を示す。
【0010】
【図1】一実施態様に従う生物測定ファイアワイア接続カードの一例の前面および裏面図を例示する。
【図2】一実施態様に従うカード上にエンボス加工されたまたは印刷された情報を含む生物測定ファイアワイア接続カードの一例の前面および裏面図を例示する。
【図3】一実施態様に従う生物測定ファイアワイア接続カードとしての用途のためのカード型(例えばプラスチック)の一例の前面および裏面図を例示する。
【図4】単一の物理的カード上で複数のカードタイプを実現するための機能を含む多目的カードの前面図を例示する。
【図5】単一の物理的カード上で複数のカードタイプを実現するための機能を含む多目的カードの裏面図を例示する。
【図6】一実施態様に従うこの種のカードを例示する。
【図6a】実質的にカードと同じ厚さである接続用素子を備えたカードの等角図を示す。
【図6b】分離した状態で示される接続用素子の素子を伴う側面図を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1で示す一実施態様によれば、カード10は生物測定リーダ素子14、バッテリ16、ファイアワイア(IEEE 1394)接続インターフェース素子18および任意選択の磁気ストライプ12を含む。特定の態様において、追加的なカード素子がメモリチップ20、スマートチップ22、1個以上の活性化インジケータLED 24、タップ活性化スイッチ26および/または非接触型アンテナ28を含むかもしれない。メモリチップ20は、後述する識別検証アルゴリズムに用いられるユーザの生物測定情報ならびにカード発行人およびカード保持者(ユーザ)に関連があるデジタルデータのような他のデータを記憶することに役立つ。メモリチップ20は、カード寸法が不都合に影響を受けない限り、例えば1または数メガバイトから100メガバイトまでの、または最高1または2ギガバイトの、またはより多くの、オーダーの任意のサイズであることができる。アンテナ28は、トランザクションを実施するために、カードを、物理的接続を伴わずにアンテナ(リーダ)の近くを通過させることができる。例えば、アンテナ28はRFID素子を含むかまたはそれに連結されることができ、RFIDは、信号が外部信号源からアンテナ28によって受信されると活性化する。非接触型アンテナ28は、PCまたは他の情報モジュールのような遠隔システムとの通信のために用いられることができる。たとえば生物測定走査が進行中の時、走査が終わった時、および/またはカードが有効な時を、ユーザに示唆するために、活性化LED 24が用いられることができる。タップ活性化スイッチ26は、生物測定走査を始動しておよび/またはカード10が後述するように複数カードタイプの情報を保持するところでカードタイプを選ぶために用いられることができる。スマートチップ22は、後述するように接触通信のために用いられることができる。特定の態様において、処理機能がメモリチップ20内に実現される。他の態様において、別々の処理素子(図示せず)がカード上に提供され、種々の他のオンカード素子、例えばファイアワイアインターフェース素子18、メモリ20、生物測定リーダ14、その他と伝達できるように連結される。
【0012】
本発明に従うカードは、有利にはPINアクセスコード等に対する必要性を伴わずに個人情報アクセスおよび読出しを可能にする。一実施態様において、カードは特定のユーザに一意の生物測定情報を読み取るように構成される生物測定リーダ素子を含む。生物測定情報は、ユーザの指紋および/または表面下の指紋を含むことができる。一例として、カードを有効にするために、ユーザは、たとえばタップ活性化スイッチ26を押し下げるか、トグルするかまたはさもなければ活性化することによって、および/または分析されるべきユーザの体の部分の近くに生物測定リーダを配置することによって、生物測定読み取りを開始する。一旦生物測定解析が完了してユーザの識別が確認されると、カードが有効にされ、かつ特定の期間(例えば5秒、10秒、1分、3分または5分、その他)の間そのままである。1つの態様では、この時間間隔はユーザによって変更可能である。また、ユーザは、情報がカードから読み出された後で、例えば、カードがカードリーダでスワイプされた後で、無効にするようにカードを構成することができる。一旦有効にされると、カードが無効になるまで、カードは用いられ、例えば、ATMマシンまたはスワイプカードリーダでスワイプされることができる。ファイアワイアインターフェース経由で外部システムに接続される場合、カードは、有効にされると、接続された装置またはネットワークへ/からファイアワイアインターフェースを介して情報を転送するのに用いられることができる。たとえば、カードがオンラインゲーム、オンラインギャンブルまたはオンラインショッピングのために用いられるところで、有効にされたカードは、インターネットまたは他のネットワークに連結されるコンピューターシステムまたは他の通信装置を通してオンライントランザクション、検査識別、その他を実施するために用いられることができる。オンラインギャンブルでは、ユーザの確認された識別は税目的のために用いられることができる。
【0013】
役立つ生物測定リーダ素子14の一例は、画像形成とスペクトル測定を組み合わせ、多スペクトル感応性指紋センサに結びつくLumidigmのLightPrint(商標)技術に基づく。LumidigmのLightPrint技術は、表面の下にある皮膚の特徴の多色の画像を集める。この「内部指紋」は、表面指紋パターンを模倣して決定するコラーゲンおよび血管の複合構造である。この表面下のパターンは、外部指紋隆起線と同じ摩耗および老化効果を受けない。特に、役立つ生物測定センサはLumidigmのLumiGuard(商標)センサである。動作中に、光の小さい、低出力ビームが、ユーザの、指、手または手首のような、適切な皮膚部位を照明するかまたは走査する。測定が次いで、分光分析アルゴリズムを用いてユーザの識別を確認するために分析される。LumiGuard(商標)アルゴリズムは、皮膚の光学的性質に基づいて識別を確認するように設計されている。このアルゴリズムは、測定された光スペクトルから生物測定署名を抽出するために精巧な多変量解析技法を用いる。システムは、測定したデータを、例えば、メモリ20内に記憶される記録上の認可された生物測定署名と比較する。2つの生物測定署名が「一致する」ならば、例えば、数学的に等価であると判定されるならば、その時認可が付与される。特定の態様において、このアルゴリズムの全てまたは一部が、別々のオン−カード処理素子によって実行されることができる。
【0014】
図5は、単一の物理的カード上の複数のカードタイプに対する機能を含むかまたは実現する多目的カード200の別の実施態様を例示する。本実施態様において、ユーザは、バンクカード、クレジットカード、ATMカード、その他のような、複数のカードタイプのいずれかを選択的に記憶して有効にすることが可能である。例えば、ユーザは種々の特定のカードタイプの各々に対してカード上へ情報をロードすることができる。例えば、図5bに示すように、ユーザは以下のカードタイプに対する情報をロードしている:ビザ、マスターカード、バンクオブアメリカ(バンクカード)、シェブロンガス、アメリカンエキスプレスおよびゲートパス。情報をロードするために、ユーザはインターフェース18をコンピュータまたはネットワークに接続することができ、かつ関連するアカウント情報をダウンロードすることができる。例えば、コンピューターシステムに接続される時、ユーザは特定のカードタイプに関係するアカウント情報(アカウント番号、失効日、その他)を直接入力することができ、かつインジケータ250の1つとその特定情報を関連づけることができる。特定のインジケータ250と情報を関連づけるために、ユーザは、たとえば、所望のインジケータが選ばれるかまたは点灯されるまで、インジケータ250を通して循環させるようにタップ活性化スイッチ26を用いてインジケータを選ぶことができる。代わりとしてまたはさらに、アカウント情報がカード発行人からネットワーク接続を介して提供されることができる。アカウント情報は、また、ユーザに与えられる多目的カード上にプレインストールされることができ、例えば、クレジットカード会社はユーザに、インジケータの1つとともにプレインストールされてそれと事前関連付けされるそのクレジットカード発行人に対するユーザのアカウント情報を備えた、多目的カードを発行することができる。ユーザは、次いで他のカードタイプに対するアカウント情報を入力するかまたはダウンロードすることができる。マルチメディア部分を含むカード実施態様において、マルチメディア部分はユーザのコンピュータへのダウンロードのためのソフトウェアを含むことができ、実行される時、それは多目的カードへのアカウント情報入力およびダウンロードを容易にするためにグラフィカルユーザインタフェースを提供する。
【0015】
特定の態様において、ユーザがまた、カードが特定の時間の間有効であった後、および/またはスワイプされた後で、またはアカウント情報がさもなければカードから読み出された後で、カード(10、100、200)を無効にするように構成することができる。これは、カードの望まない使用を防ぐために役立つ。例えば、ユーザは特定の期間、例えば1分の間有効であった後で、またはカードが読み出された後で、のどちらか最初に生じたほうで、無効にするようにカードを設定することができる。このように、ユーザがカードを失うか、またはカードがさもなければ不適切に取られるならば、ユーザの生物測定情報がカードを復活させるために再び読み取られるまで、それは役立たない。
【0016】
図4および5内に示される多目的カード200を用いるために、ユーザは生物測定リーダを活性化してかつユーザの識別を確認してカードを有効にするために生物測定走査を実行する。ユーザは次いで、例えば生物測定リーダが作動中の間に、カードをタップすることによって、インジケータ50によって示されるように、カードタイプを通して循環させるために、タップスイッチ26を用いることができる。代わりとして、ユーザがカードタイプを循環させて選ぶことを可能にするために、ボタンまたは他のスイッチ素子がカード内に実現されることができる。一旦所望のカードが選ばれると、ユーザは多目的カードを選ばれたカードタイプにロックするために生物測定リーダから自分の指を除去する。ユーザは、次いで自分自身カードを用いることができるかまたは他の誰か、例えば使用またはスワイプのために販売員にそれを手渡すことができる。選択されたカードタイプは、任意の予め設定された持続時間の間、または、ユーザが読み取りの後での無効化を構成したならば、カードが読み取られるまで、有効なままである。特定の態様において、異なるカードタイプが異なる無効化持続期間で構成されることができる。例えば、ユーザはクレジットカードまたはダイナーズクラブカード選択が、給仕係がカードを運び去り、それをスワイプして請求書と共に戻るのに充分な時間を可能にするように、5分の間有効なままであり、一方、バンクカード選択は15または30秒だけの間有効なままであるようにカードを構成することができる。
【0017】
複数カードタイプ機能を含む実施態様において、カードがアカウント番号のようなエンボス加工された情報を持たないことが好まれるが、しかしながら、カード発行人は必要に応じてこの種の情報を含むことができる。加えて、6つのカードタイプインジケータだけが図5b内に示されるとはいえ、要望どおりの少ないまたは多くの異なるカードおよびカードタイプが単一の物理的カード上に実現されることができるということが認識されなければならない。
【0018】
特定の態様において、カードが読み取られたかまたはスワイプされたことを判定するために、電子スイッチ素子が、スワイプまたは読取りイベントと関連する電流の引き抜きを検出するかまたは測定する。電子スイッチは、磁気ストライプ、スマートチップ、非接触型RFID素子、ファイアワイアインターフェース、その他のようなカード上の1個以上の素子に電気的に連結されることができる。
【0019】
スマートチップ22を含むカード(10、100、200)が、トランザクションを開始するためにスマートカードリーダ内に物理的に挿入されることができる。この種のカードは、例えば磁気ストリップ12の代わりにまたはそれに加えて、前面パネル上に、約1/2インチの寸法の小型四角金プレートを有することができる。カードがスマートカードリーダに挿入される時、それはデータをチップへ/から転送する電気コネクタと接触する。バンクカード部分は、発行人によってかつバンクカード保持者に発行されたバンクカード番号を例示する高くしたまたはエンボス加工されたデータを更に含むことができる。高くしたデータはさらに、バンクカード部分が、例えば電子的カードリーダメカニズムを有しないレストランまたは他の場所で、一般的にクレジットカード状況で用いられる既存の機械的摩擦スワイプメカニズムによってスワイプされることを可能にする。
【0020】
特定の態様においてカードが、関係会社またはバンクカード発行人の広告の機会を更に提供する証印、またはバンクカード保持者に関する情報を印刷するための更なる表面領域を含むことができる。カードの裏面および/または前面はさらに、カードの購入または流通経路に関する情報に対して走査することを可能にする追加的なバーコードを含むことができる。バーコードはさらに、カードがこの種のトランザクションを実施することが可能な任意の場所で、販売時点で購入されることができる項目であることを可能にする。
【0021】
図に示すように、生物測定リーダ素子(14、114)はカードの右上部内に配置されるが、しかしながら、生物測定リーダ素子がカード上のその他の位置に配置されることができるということが認識されなければならない。一態様において、例えば、ストライプが最上部にあるところで、生物測定リーダ素子が、カードの底部のような磁気ストライプから離れた位置に配置されることが好まれる。この態様において、より大きなフォームファクタの生物測定リーダを収容するために、底部が、ストライプを備えた上部部分(例えば.030ミル)より、より大きな厚さ(例えば.072ミル)を有することができる。より小型のフォームファクタのリーダがより高価な傾向があるので、これはコストを減少させることができる。また、磁気ストライプを備えたカードの部分がATMマシンおよびストライプカードリーダと両立する厚さ、一般的に.030ミルを有することが望ましい。加えて、ストライプから離れて生物測定リーダを配置することはストライプの製作および使用に対する干渉を防ぐのを助ける。しかしながら、小型形状生物測定リーダが磁気ストライプと連動して用いられることができること、および、リーダはカード上のどこにでも配置されることができることが認識されなければならない。
【0022】
コンピューターシステムまたは他の動力付装置のような外部ソースに接続される時、ファイアワイア(例えばファイアワイア400またはファイアワイア800仕様)インターフェースが有利にはバッテリ16の充電を可能にする。例えばUSB、USB2.0、その他のようなその他の接続インターフェースが用いられることができるということが認識されなければならない。特定の態様において、組み込まれたファイアワイアインターフェース18がISO規格でないならば、外部ISO規格ケーシングモジュールがファイアワイアインターフェースに取り付けられることができる。規格ケーシングモジュールはUSB、USB2.0、その他のような、他の規格に対しても同様に用いられることができる。
【0023】
一態様において、カード100はセキュアな方法でユーザの個人情報を記憶するための単に記憶カードとして用いられることができる。例えば、情報は接続インターフェース18を介して、および/またはストリップ12経由で、および/またはスマートチップ22経由で、および/またはRFID、その他経由で、メモリ20に記憶されて読み出されることができる。
【0024】
1つの態様によれば、カードはカード内への外部記憶カードまたは装置「チップ」の挿入を可能にして受け入れる機能を含み、カードは、それを種々の目的のために読み出し、アクセスし、かつ利用することができる。チップは任意の電子的または他のデータ情報その他を記憶するために用いられることができ、かつ複数カード、その他上で除去されて、交換されて、用いられることができる。例えば、カードはマイクロSDカードもしくは装置または他の類似した記憶カードを受け入れることが可能である。特定の態様において、チップはカード内に埋め込まれるかまたはメモリカード内に封入されるフラッシュメモリ装置のような固体メモリ装置を含む。特定の態様において、カードはカードとメモリカードを着脱自在に接続するためにドッキングベイまたは他の手段を含む。特定の態様において、フラッシュメモリ装置はコンパクトフラッシュカード、スマートメディアカード、マルチメディアカード、セキュアデジタルカード、メモリースティックカードおよびxDカードからなる群から選ばれるメモリカード内に封入される。特定の態様において、フラッシュメモリは接続用素子(例えばファイアワイア、USBコネクタ)内に埋め込まれるかまたはそれと連結されることができる。
【0025】
一実施態様において、単一目的カード、すなわち個々の記憶カードが提供される。特定の態様において、コネクタがクレジットまたはバンクカードの厚さのカード(一般にCR−80プラスチックカードと称する)に取り付けられる。本実施態様において、カードはエンボス加工されることができ、磁気ストライプがカードに追加されることができる。図6は、一実施態様に従うこの種のカードを例示する。図6aは、実質的にカードと同じ厚さである接続用素子を備えたカードの等角図を示す。図6bは、分離した状態で示される接続用素子の素子を伴う側面図を例示する。素子610は、メモリ(例えばフラッシュメモリ装置)620を保持するように構成されるUSB接続用素子であって、更にプラスチックカード630にしっかりと付着する基板の底部を提供する。素子640は、図6aに示すようにプラスチックカード630に適所に取り付けられるUSBコネクタを固定する素子610と嵌合する一番上のカバー部である。特定の態様において、カードの平坦面はバンクカードの標準厚さ、例えば厚さ.76mmである。カスタム成形ユニットがカード部分630にしっかりと取り付けられ、取付けられたユニットはフラッシュメモリおよびUSBコネクタの両方を含有する。組み立てられたカードは、柔軟で、たとえば、人の財布内に携えられることができ、カード部分630上に磁気ストライプを有する実施態様ではスワイプスタイルの磁気ストライプカードリーダで容易に読み出されることができる。ファイアワイア、その他のような、異なるプロトコルを備えた他の接続用素子が用いられることができるということが認識されなければならない。
【0026】
本発明が例としてかつ特定の実施態様に関して記載されたとはいえ、本発明が開示された実施態様に限定されないことは理解されるべきである。反対に、当業者にとって明らかであるように、それは種々の変更および類似した配置を包含することを意図される。例えば、カードはミニスクリーン上の表示のためのパスワードを生成するワンタイムパスワード発生器を含むかもしれない。その上、カードは製品および/またはカードを流通させるかまたは販売する実体を促進するオブジェクトまたは形状を代表するように形状化されるかもしれない。したがって、添付の請求の範囲の有効範囲は全てのこの種の変更および類似した配置を含むために最も広い解釈を与えられなければならない。
【符号の説明】
【0027】
10 カード
12 磁気ストライプ
14 生物測定リーダ素子
16 バッテリ
18 ファイアワイア接続インターフェース素子
20 メモリチップ
22 スマートチップ
24 活性化インジケータLED
26 タップ活性化スイッチ
28 非接触型アンテナ
50 インジケータ
100 カード
114 生物測定リーダ素子
200 多目的カード
250 インジケータ
610 素子
620 メモリ
630 プラスチックカード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カードであって、
前記カードを有効にするための生物測定リーダ素子と、
ファイアワイア接続インターフェース素子またはユニバーサルシリアルバス接続インターフェース素子の1つと、
ユーザに個人的な情報を含む情報を記憶するためのメモリと、を備えるカード。
【請求項2】
請求項1のカードであって、複数の異なるカードタイプに特有な情報が、前記メモリ内に記憶され、前記カードが、
ユーザが前記複数のカードタイプの1つを選ぶことを可能にする選択素子を更に含み、カードタイプのユーザによる選択の際に前記選択されたカードタイプが、前記カードから利用可能な情報が前記有効にされるカードタイプだけに対応するように、有効にされる、ことを特徴とするカード。
【請求項3】
前記複数のカードタイプが、ビザカード、マスターカードカード、ガスカード、アメリカンエキスプレスカードからなる群から選ばれるカードタイプを含む、ことを特徴とする請求項2のカード。
【請求項4】
前記選択素子が、ボタンまたはスイッチ素子を含む、ことを特徴とする請求項2のカード。
【請求項5】
前記選択素子が、複数のボタンを含む、ことを特徴とする請求項2のカード。
【請求項6】
前記メモリが、固体メモリ装置を含む、ことを特徴とする請求項1のカード。
【請求項7】
前記固体メモリ装置が、フラッシュメモリ装置を含む、ことを特徴とする請求項6のカード。
【請求項8】
前記フラッシュメモリ装置が、前記カード内に埋め込まれる、ことを特徴とする請求項7のカード。
【請求項9】
前記フラッシュメモリ装置が、前記接続インターフェース素子内に埋め込まれる、ことを特徴とする請求項7のカード。
【請求項10】
前記フラッシュメモリ装置が、コンパクトフラッシュカード、スマートメディアカード、マルチメディアカード、セキュアデジタルカード、メモリースティックカードおよびxDカードからなる群から選ばれるメモリカード内に封入される、ことを特徴とする請求項7のカード。
【請求項11】
前記カードが、前記メモリカードと着脱自在に接続するドッキングベイを更に含む、ことを特徴とする請求項10のカード。
【請求項12】
前記カードが、製品および/または前記カードを流通させるかまたは販売する実体を促進するオブジェクトまたは形状を代表するように形状化される、ことを特徴とする請求項1のカード。
【請求項13】
生物測定リーダ素子、ファイアワイアまたはユニバーサルシリアルバス(USB)接続用素子およびユーザに個人的な情報を記憶するためのメモリを有するカードを有効にする一方法であって、前記方法が、
前記生物測定リーダ素子を活性化するステップと、
前記カードを有効にするためにユーザの生物測定走査を実行するステップと、を含む方法。
【請求項14】
前記接続用素子を用いて前記カードを装置またはネットワークに接続するステップと、前記接続用素子を介して前記メモリと前記装置またはネットワークとの間で情報を転送するステップと、を更に含む請求項6の方法。
【請求項15】
生物測定走査を実行するステップが、ユーザの皮膚のスペクトル測定値を得るステップと、前記メモリ内に記憶される情報と前記スペクトル測定値を比較するステップとを含む、ことを特徴とする請求項6の方法。
【請求項16】
複数の異なるカードタイプに特有な情報が、前記メモリ内に記憶され、そして、ユーザが前記複数のカードタイプの1つを有効にすることを可能にする選択素子を前記カードが更に含み、そして、前記方法が前記選択素子を用いて特定のカードタイプを有効にし、それによって、そのカードタイプに特有な前記メモリ内の情報が、前記接続用素子と接続されるカードリーダまたはシステムにアクセス可能にされるステップを更に含む、ことを特徴とする請求項6の方法。
【請求項17】
前記カードが、ユーザによる有効化の後で使用可能であり、ユーザが、前記ユーザの皮膚の生物測定走査を実行するために前記生物測定リーダ素子を用いて前記カードを有効にし、それによって、前記カードが前記メモリ内に記憶されるデータとの前記生物測定走査測定の肯定的な比較の際に有効にされる、ことを特徴とする請求項1のカード。
【請求項18】
カードであって、
複数の異なるカードタイプに特有な情報を記憶するためのメモリと、
ユーザが前記複数のカードタイプの1つを選ぶことを可能にする選択素子と、を備え、カードタイプのユーザによる選択の際に、前記選択されたカードタイプが、前記カードの前記メモリから利用可能なまたはアクセス可能な情報が前記有効にされるカードタイプだけに対応するように、有効にされる、ことを特徴とするカード。
【請求項19】
ファイアワイア接続インターフェース素子またはユニバーサルシリアルバス接続インターフェース素子の1つを更に含む、請求項18のカード。

【図6】
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【図7】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−519332(P2012−519332A)
【公表日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−552197(P2011−552197)
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【国際出願番号】PCT/US2010/025634
【国際公開番号】WO2010/099473
【国際公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.コンパクトフラッシュ
【出願人】(511208003)
【出願人】(511208025)
【Fターム(参考)】