説明

電子部品ユニット及びその製造方法

【課題】フィラによる電子部品の傷、破損、機能低下のない電子部品ユニットを提供すること。
【解決手段】両側に電子部品20、21が取付けられた回路基板30を、ケース10の底部12に設けられた支持部17に装着し、ケース10の側壁部16と回路基板30の側端部31との間隙Hが開口部11から注入されるフィラ42入り樹脂40のフィラ42粒径より大きく設定され、注入されるフィラ42入り樹脂40を、ケース10における開口部11側の上部空間部14及び底部12側の底部空間部15に充填する電子部品ユニットであって、ケース10の支持部17の一部を切り欠いて段部18を形成し、回路基板30の下方端面部32と段部18との間隙Gをフィラ42の粒径より小さくし、上部空間部14から底部空間部15にフィラ42が流入して底部空間部15内に位置する回路基板30の電子部品21に隣接させないようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケース内に回路基板が装着され、回路基板に搭載された電子部品の回りに樹脂が充填されてなる電子部品ユニット及びその製造方法に関し、特に二輪車用コンデンサーディスチャージイグニッション(CDI)の電子部品ユニットに好適である。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば二輪車用コンデンサーディスチャージイグニッションの電子部品ユニットの構造は、図10(a)、(b)に示すように、樹脂製のケース10の開口部11から両側に電子部品20、21及び外部接続用のコネクタ22が取付けられたプリント回路基板30を、ケース10の底部12に形成した支持部13に装着し、ケース10の開口部11から熱の放散効果の大きいフィラ42及び樹脂40を注入し、ケース10の開口部11側の上部空間部14にフィラ及び樹脂40を充填し、ケース10の底部12側の底部空間部15にフィラ42の混在しない樹脂41のみを充填し、電子部品20、21の保護と電子部品20、21による熱の放散を行っている。
【0003】
上記構造において、ケース10の支持部13に回路基板30を装着するにあたって、ケース10の側壁部16と回路基板30の側端部31との間隙H をフィラ42の粒径よりも小さい狭い間隙に設定すると、回路基板30の装着時の作業性が悪くなり、また、充填される温度の高い樹脂の熱によって回路基板30が変形してプリント回路に支障を与える。
【0004】
そのためケース10の側壁部16と回路基板30の側端部31との間隙H をフィラ42の粒径よりも大きく設定しているので、ケース10の底部12側の底部空間部15に流入する樹脂40とともにフィラ42も間隙Hを通って底部空間部15に矢印で示すように流入する。フィラ42はシリカやアルミナ等を使用しているため充填樹脂より硬く、また、重く、この硬くて重いフィラ42が底部12に集まりやすく底部空間部15に位置する電子部品21とケース10の底部12との間に介在すると、ケース10の外部より外力が作用した場合、外力がケース10、フィラ42、電子部品21と伝わり電子部品21を破損させたり、機能を低下させるという問題が生じる。特に、電子部品42がチップ素子のようなセラミック基体を用いている場合はフィラ42による破損、傷等が非常に生じ易い。また、間隙Hからフィラが流入しないようにこの間隙Hに治具(図示せず)を嵌めて樹脂の注入を行っても、確実にフィラの間隙Hからの流入を防ぐことは困難であった。
【0005】
また、下記特許文献1には、その図2において、ケース10の側壁部15の溝部15a、16aに電子部品27、28、29を取付けた回路基板25をはめ込んでケース10内に装着し、上方左側室31にフィラ入り樹脂を充填し、下方室33に樹脂のみを充填した制御ユニットの構造が記載されている。
【0006】
この特許文献1に記載された上記制御ユニットでは、溝部15a、16aと回路基板25の側端部との間隙から上方左側室31内のフィラが下方室33に流入することはないにしても、ケース10の開口部の側で、この開口部の端面と回路基板の側端部との間隙は通常フィラの粒径より大きく設定しているため、この間隙から上方左側室31内のフィラが下方室33に流入し、この流入したフィラにより上方左側室31空間より狭い空間の下方室33内の電子部品や接続端子に上述のようなフィラによる破損、傷が付くという不具合が生じる。
【特許文献1】特開2005−294703号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、充填される樹脂とともにフィラがケースの底部側の底部空間部に位置する回路基板の電子部品に隣接させないようにして、フィラによる電子部品の傷、破損、機能低下のない電子部品ユニット及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明では、一端に開口部を、他端に底部を有するケースと、両側に電子部品が取付けられ、前記開口部から前記底部に設けられた支持部に装着される回路基板を備え、前記ケースの側壁部と前記回路基板の側端部との間隙Hが前記開口部から注入されるフィラ及び樹脂の前記フィラの粒径より大きく設定され、前記開口部から注入されるフィラ及び樹脂を、前記ケースにおける前記開口部側の上部空間部及び前記底部側の底部空間部に充填する電子部品ユニットであって、前記回路基板から前記ケースの前記底部空間部に位置する前記電子部品に至る前記樹脂の流通経路に、前記フィラが前記ケースの前記底部空間部に位置する前記電子部品へ隣接するのを排除するフィラ係留手段を備える。
【0009】
上記構成によれば、前記フィラ係留手段によって前記フィラは前記底部空間部に位置する前記電子部品へ隣接するのを阻止され前記電子部品に至る前記樹脂の流通経路に係留する。従って、前記底部空間部内に位置する前記回路基板30の前記電子部品21の近傍には前記フィラ42が隣接せず、前記ケースの外部から外力が作用した場合であっても、前記電子部品に前記フィラを介して外力が伝達されず、前記電子部品に傷を付けたり、破損させることはない。
【0010】
請求項2に係る発明では、前記フィラ係留手段を、前記回路基板から前記ケースの前記底部空間部に位置する前記電子部品に至る前記樹脂の流通経路に設けられ、前記フィラの粒径より小さく、フィラを係留するフィラ係留間隙Gとする。
【0011】
上記構成によれば、前記フィラ係留手段は、前記フィラの粒径より狭いスリット、段部、棚部あるいは壁部によって形成される間隙Gであるため、これらの間隙Gは、前記ケースを樹脂成形する際に一体的に形成ができ、作製が容易である。
【0012】
請求項3に係る発明では、前記フィラ係留間隙Gを、前記支持部の一部を切欠いて凹み段部を形成し、該段部の深さGを前記フィラの粒径より小さくし、前記回路基板における前記底部側の端面部と前記段部の深さで構成する。
【0013】
上記構成によれば、間隙Gを形成する前記段部は前記支持部に設けているから、前記樹脂を注入した際、前記樹脂は前記ケースの側端部に当たるため、前記樹脂の前記底部空間部への流入を良好にしている。
【0014】
請求項4に係る発明では、前記フィラ係留間隙Gを、前記支持部の上端面部の幅方向に亘って複数形成され、幅Gが前記フィラの粒径より小さいスリット部で構成する。
【0015】
上記構成によれば、前記支持部に前記スリット部を前記支持部に複数設けているから、前記上部空間部から前記底部空間部への前記樹脂の流入経路が数多く配置されるので前記樹脂を前記ケースの前記底部空間部へ均等に流入させることができる。
【0016】
請求項5に係る発明では、前記フィラ係留間隙Gを、前記回路基板の周辺に設けられ、長さが前記支持部の幅より長く、幅Gが前記フィラの粒径より小さい複数のスリット部で構成する。
【0017】
上記構成によれば、スリット部を回路基板の周辺に設ける構成であるから、予め回路基板の作製時にスリット部を形成しでき、前記回路基板を前記ケースの支持部に装着するだけで前記フィラ係留間隙Gを形成し、フィラを係留することができる。
【0018】
請求項6に係る発明では、前記フィラ係留間隙Gを、前記底部に設けられたピン状支持部で支持された前記回路基板における前記底部側の下方端面部と、該下方端面部と前記フィラの粒径より小さい間隙Gを保つようにして前記底部の周囲に亘って設けられたフィラ係留棚部で構成する。
【0019】
上記構成によれば、前記回路基板の前記下方端面部と棚部との間隙Gを、その全周に亘って設けることになるから、前記上部空間部から前記底部空間部への樹脂の流入経路に何の障壁のなく前記樹脂を前記ケースの前記底部空間部へより確実に速く均等に流入させることができる。
【0020】
請求項7に係る発明では、前記フィラ係留間隙Gは、前記回路基板における前記底部側の下方端面部と、前記ケースの底部に設けられ前記フィラの粒径より小さい間隙Gを保つようにして前記電子部品の外周を覆うフィラ係留壁部で構成する。
【0021】
上記構成によれば、前記フィラ係留壁部によって前記フィラが前記電子部品の近傍に隣接するのを阻止しているから、前記ケース10の外部からの外力が作用しても硬い前記フィラによって前記電子部品に傷が付いたり、破損したりするのを防止できるとともに、前記フィラ係留壁部の空間を排除した前記底部空間部内は、前記フィラと前記樹脂によって充填されているので、前記フィラによる放熱効果を大きくすることができる。
【0022】
請求項8に係る発明では、一端に開口部を、他端に底部を有するケースと、両側に電子部品が取付けられ、前記開口部から前記底部に設けられた支持部に装着される回路基板を備え、前記ケースの側壁部と前記回路基板の側端部との間隙Hが前記開口部から注入されるフィラ及び樹脂の前記フィラの粒径より大きく設定され、前記開口部から注入されるフィラ及び樹脂を、前記ケースにおける前記開口部側の上部空間部及び前記底部側の底部空間部に充填する電子部品ユニットであって、前記ケースの前記底部空間部に位置する前記電子部品に対向して前記ケースの底部に弾性部材を装着する。
【0023】
上記構成によれば、前記弾性部材を前記底部空間部内に位置する前記電子部品と対向する位置に設けているから、前記底部空間部内に前記樹脂とともに流入してきた前記フィラが前記電子部品と前記弾性部材との間に介在しても、前記ケースの外部より外力が作用した際、外力は前記弾性部材の弾性変形で吸収され前記フィラに伝達されず、前記フィラが前記電子部品を押圧しないため、前記電子部品が破損したり、傷が付いたりするのを防止するとともに、前記底部空間部内は前記フィラと前記樹脂によって充填されているので、前記フィラによる放熱効果を大きくすることができる。
【0024】
請求項9に係る発明では、一端に開口部を、他端に底部を有するケースと、両側に電子部品が取付けられ、前記開口部から前記底部に設けられた支持部に装着される回路基板を備え、前記ケースの側壁部と前記回路基板の側端部との間隙Hが前記開口部から注入されるフィラ及び樹脂の前記フィラの粒径より大きく設定され、前記開口部から注入されるフィラ及び樹脂を、前記ケースにおける前記開口部側の上部空間部及び前記底部側の底部空間部に充填する電子部品ユニットの製造方法であって、先ず、前記ケースの開口部から樹脂のみを前記ケースにおける前記底部側の底部空間部に前記底部に設けられた支持部のほぼ高さまで注入して前記底部空間部内に充填し、次に、前記開口部から前記支持部に、前記電子部品の一方が前記底部側に位置するようにして前記回路基板を装着して前記電子部品の一方を前記樹脂内に埋没させ、その後、前記ケースの開口部からフィラ及び樹脂を、前記ケースにおける前記開口部側の上部空間部に注入して前記上部空間部内を充填し、前記電子部品の他方を前記フィラ及び樹脂内に埋没させる。
【0025】
上記構成によれば、前記底部空間部に先ず前記樹脂のみを充填させているから、前記上部空間部に前記フィラと前記樹脂を充填させても、既に充填されている前記底部空間部内の前記樹脂の存在(浮力)によって、前記フィラが前記底部空間部内に流入することは極めて困難な状態となり、前記底部空間部内に位置する前記電子部品の近傍に前記フィラが隣接することはない。そのため前記電子部品と前記ケースの前記底部との間に前記フィラが介在することはなく、前記底部空間部内に位置する前記電子部品に傷を付けたり、破損させることはない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明になる電子部品ユニットの実施形態を説明する。先ず、第1実施形態を図1、図2に基づき二輪車用コンデンサディスチャージイグニッション(CDI)に適用した例について説明する。図1(a)は電子部品ユニットの上面図、図1(b)はその正面断面図、図2(a)は図1(a)のA−A線矢視断面図、図2(b)は図1(a)のB−B線矢視断面図である。
【0027】
ケース10は回路基板30に取付けられた電子部品20、21を周辺の機器から絶縁するとともに、内部で発生する熱の放散等を行うものであり、電気絶縁性の樹脂材料(例えばPBT)なら成る。ケース10は箱型形状を呈し、上部は開口部11となっており、下部は閉塞した底部12を有している。また、側方は四面閉塞した側端部16有している。底部12の四隅全周に亘って支持部17が一体的に所定の高さで形成されている。この支持部17は、プリント回路基板30を装着支持する機能を有する。
【0028】
回路基板30は、両側に電子部品20、21及び外部電気接続用のコネクタ22が電気的に取付けられている。回路基板30の上部側に取付けられる電子部品20は、例えば、マイコンやパワートランジスタ等の発熱量の多い電子部品20であり、下側に取付けられる電子部品21は、例えば、チップ素子(抵抗)等の発熱量の少ない電子部品21である。この下側に取付けられる電子部品21であるチップ素子は、セラミック基体に薄膜状の抵抗を貼り付けたもので、外部からの力や衝撃力で傷が付き易く、破損したり特性値が変化し易い。
【0029】
回路基板30をケース10の支持部17に装着することによって、ケース10は回路基板30の上側の上部空間部14と、回路基板30の下側の底部空間部15とに区画される。特に底部空間部15では、電子部品21と底部12との距離(間隔)はフィラ42の粒径程度の長さになっている。そして上部空間部14には、放熱効果の大きいシリカ、アルミナ等のフィラ42とウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の軟質樹脂40が充填され、底部空間部15には、軟質樹脂40のみが充填される。電子部品20、21及びコネクタ22は樹脂40によって保護されるとともに発熱する熱を放散する。
【0030】
ケース10の側端部16と回路基板30の側端部31との隙間Hは、フィラ42の粒径より大きく、回路基板30が支持部17から外れないように間隙Hの2倍は支持部17の幅Xより小さく設定されている。ケース10の側端部16と回路基板30の側端部31との隙間Hをフィラ42の粒径より小さく設定することはフィラ42を底部空間部15内に流入させず望ましいことであるが、フィラ42の粒径より小さく設定すると、高温の樹脂40の熱で回路基板30が変形してプリント回路に電気的支障を発生させたりする。また、隙間Hが小さいと回路基板30を支持部17に装着する際の作業性が悪い。そのため、間隙Hはフィラ42の粒径より大きく設定されている。
【0031】
支持部17の四隅には、支持部17の上端部17aからフィラ42の粒径より深さの小さい(浅い)段部18を一部切り欠いて形成してある。この段部18の縦、横の長さYは支持部17の幅Xより大きくなっている。段部18の縦、横の長さYを支持部17の幅Xより大きくすることにより、回路基板30の底部12側下方端面部32と支持部17の上端部17aとによりフィラ42の粒径より小さい間隙Gが形成されるとともに、上部空間部14と底部空間部15が連通する。すなわち、上部空間部14内の樹脂40が間隙Gを通り底部空間部15内に流入する。一方、フィラ42は間隙Gで阻止され係留され底部空間部15内には流入しない。なお、回路基板30の底部12側下方端面部32と支持部17の上端部17aとで形成される間隙Gで本発明におけるフィラ係留手段を構成している。
【0032】
次にフィラ42と樹脂40の充填について説明する。まず、フィラ42をケース10の開口部11から上部空間部14内に投入し、その後溶融状態の樹脂40をケース10の開口部11から上部空間部14内に注入する。樹脂40は上部空間部14内を充填するとともに、ケース10の側端部16と回路基板30の側端部31との間隙H及び段部18の間隙Gを通り、底部空間部15内に矢印で示すように流入し底部空間部15内を充填する。樹脂40が底部空間部15内に流入するに際し、フィラ42もそれに伴って流入しようとするが、間隙Gの高さがフィラ42の粒径よりも小さく設定されているので、フィラ42は間隙Gを通過することはできず、この間隙Gでフィラ42は阻止され係留する。従って、底部空間部15内は樹脂40のみで充填される。そのため、底部空間部15内に位置する回路基板30の電子部品21の近傍にはフィラ42が隣接せず(図1(b)に図示するごとくフィラ42が電子部品21と底部12との間に介在することはない)、ケース10の外部から外力が作用した場合であっても、電子部品21に硬いフィラ42を介して外力が伝達されず、電子部品21に傷を付けたり、破損させることはない。
【0033】
そして、上部空間部14内にはフィラ42と樹脂40が充填され、樹脂40とともにフィラ42によって発熱量の多い電子部品20の発熱はより多く放散され、電子部品20及びコネクタ22を保護する。一方、底部空間部15内には樹脂40のみが充填され、発熱量の少ない電子部品21の発熱を放散するとともに電子部品を保護する。
【0034】
上述の第1実施形態において、間隙Gを形成する段部18は支持部17の四隅にそれぞれ設けているが、四隅に形成すると樹脂40を注入した際、樹脂40は側端部16に当たって四隅に集まるため、間隙Gを四隅の設けることによって樹脂40の底部空間部15への流入を良くしている。もちろん、段部18は支持部17の四隅以外の場所に形成してもよく、形成場所に対応した数、段部18の長さ(幅)を適宜設定すればよい。
【0035】
次に、本発明になる電子部品ユニットの第2実施形態を図3、図4に基づき説明する。図3(a)は電子部品ユニットの上面図、図3(b)はその正面断面図、図4(a)は図3(a)のC−C線矢視断面図、図4(b)は図3(a)のD−D線矢視断面図である。
【0036】
第2実施形態については、上述の第1実施形態と相違した特徴点を説明し、共通の構成は省く。ケース10の底部12に形成した支持部17は、所定の高さで四隅全周に亘って一体的に形成されている。この支持部17には全周に亘って複数箇所にスリット部19が一体的に形成されている。このスリット部19はケース10の側端部16に対して垂直にケース10の内側に向かって伸びており、その幅Gはフィラ42の粒径より狭く設定されており、その深さはフィラ42の粒径より長くなっている。そしてこのスリット部19で本発明におけるフィラ係留手段を構成している。
【0037】
ケース10の上部空間部14にフィラ42及び樹脂40が注入される。樹脂40は上部空間部14内を充填するとともに、ケース10の側端部16と回路基板30の側端部31との間隙H及びスリット部19の間隙Gを通り底部空間部15内に矢印で示すように流入し、底部空間部15内を充填する。樹脂40が底部空間部15内に流入するに際し、フィラ42もそれに伴って流入しようとするが、スリット部10の間隙Gの幅がフィラ42の粒径よりも小さく設定されているので、フィラ42はこの間隙Gを通ることはできず、この間隙Gでフィラ42は阻止され係留する。従って、底部空間部15内は樹脂40のみで充填される。そのため、底部空間部15内に位置する回路基板30の電子部品21の近傍にはフィラ42が隣接せず、ケース10の外部から外力が作用した場合であっても、電子部品21に硬いフィラ42を介して外力が伝達されず、電子部品21に傷を付けたり、破損させることはない。なお、スリット部19の数は必要に応じ適宜設定すればよく、また、向きも必要に応じ傾斜させてもよい。
【0038】
このように、支持部17にスリット部19を支持部17の全周に亘って複数もうけることにより、上部空間部14から底部空間部15への樹脂の流入経路が全周に亘って配置されるので樹脂40をケース10の底部空間部15へ周辺からほぼ均等に流入させることができる。そして、上部空間部14内にはフィラ42と樹脂40が充填され、樹脂40とともにフィラ42によって発熱量の多い電子部品20の発熱がより多く放散され、電子部品20及びコネクタ22を保護する。一方、底部空間部15内には樹脂40のみが充填され、発熱量の少ない電子部品21の発熱を放散するとともに電子部品を保護する。
【0039】
次に、本発明になる電子部品ユニットの第3実施形態を図5に基づき説明する。図5(a)は電子部品ユニットの上面図、図5(b)はその正面断面図である。第3実施形態についても、上述の第1、2実施形態と相違した特徴点を説明し、共通の構成は省く。ケース10の底部12の四隅全周に亘って支持部17を設け、回路基板30の周辺すなわち回路基板30の側端部31の四隅全周に亘ってフィラ42の粒径より幅Gが狭く、長さが支持部17の幅より大きいスリット部33を複数設けている。このスリット部33は各側端部31に対して垂直に回路基板30の内側に向かって伸びている。そしてこのスリット部33で本発明におけるフィラ係留手段を構成している。
【0040】
上部空間部14に注入されたフィラ42と樹脂40は、スリット部33の幅すなわち間隙Gがフィラ42の粒径より小さく設定されているので、フィラ42はスリット部33を通過することができずスリット部33で係留され、上部空間部14内はフィラ42と樹脂40で充填され電子部品20を保護する。そして、発熱量の多い電子部品20の熱をフィラ42と樹脂40で放散する。更に、樹脂40のみが矢印で示すようにスリット部33を通り底部空間部15内に流入し、底部空間部15内を充填し電子部品21を保護するとともに電子部品21の熱を放散する。スリット部33は回路基板30の作製時に一緒に形成でき、回路基板30をケース10の支持部17に装着するだけでフィラ係留手段としてのフィラ係留間隙Gを簡単に構成することができる。なお、上述の第2、3実施形態におけるスリット部19(図3)、スリット部33(図5)は、それぞれ支持部17と回路基板30に設けた例であるが、第2実施形態の例に回路基板30にスリット部33を追加してもよく、また、第3実施形態の例に支持部17にスリット部19を追加してもよい。これらの場合、スリット部19とスリット部33の形成位置を互いにずらして設けることが望ましい。
【0041】
次に、本発明になる電子部品ユニットの第4実施形態を図6に基づき説明する。図6(a)は電子部品ユニットの上面図、図6(b)はその正面断面図である。
【0042】
第4実施形態についても、上述の第1、2及び3実施形態と相違した特徴点を説明し、共通の構成は省く。ケース10の底部12の中心線上に一体的に形成したピン状の支持部17は、所定の高さで底部12に対して垂直に二箇所に形成されている。このピン状支持部17の先端部17aは回路基板30の二箇所の貫通孔34に嵌っており、回路基板30を所定の高さに支持している。先端部17aと孔34との嵌り具合はガタ状態となっており、回路基板30がケース10内での動きが樹脂40の充填時や熱による変形から自由となっている。ケース10の底部12の四隅にはその全周に亘ってフィラ係留棚部50が一体的に形成されている。この棚部50の高さは、回路基板30の下方端面部32との間にフィラ42の粒径より小さい隙間G(高さ方向)が生じるように設定されている。この隙間Gは、ケース10の棚部50の全周に亘って形成されている。そして、この回路基板30の下方端面部32と棚部50とで形成される間隙Gは本発明におけるフィラ係留手段を構成している。
【0043】
ケース10の上部空間部14にフィラ42及び樹脂40が注入される。樹脂40は上部空間部14内を充填するとともに、ケース10の側端部16と回路基板30の側端部31との間隙H及び回路基板30の下方端面部32と棚部50との間隙Gを通り底部空間部15内に矢印で示すように流入し、底部空間部15内を充填する。樹脂40が底部空間部15内に流入するに際し、フィラ42もそれに伴って流入しようとするが、回路基板30の下方端面部32と棚部50との間隙Gがフィラ42の粒径よりも小さく設定されているので、フィラ42はこの間隙Gを通ることはできず、この間隙Gでフィラ42は阻止され係留する。従って、底部空間部15内は樹脂40のみで充填される。そのため、底部空間部15内に位置する回路基板30の電子部品21の近傍にはフィラ42が隣接せず、ケース10の外部から外力が作用した場合であっても、電子部品21に硬いフィラ42を介して外力が伝達されず、電子部品21に傷を付けたり、破損させることはない。
【0044】
このように、回路基板30の下方端面部32と棚部50との間隙Gをその全周に亘って設けることにより、上部空間部14から底部空間部15への樹脂の流入経路に何の障壁もなく樹脂40をケース10の底部空間部15へより確実に速く周辺から均等に流入させることができる。そして、上部空間部14内にはフィラ42と樹脂40が充填され、樹脂40とともにフィラ42によって発熱量の多い電子部品20の発熱をより多く放散するとともに電子部品20及びコネクタ22を保護する。一方、底部空間部15内には樹脂40のみが充填され、発熱量の少ない電子部品21の発熱を放散するとともに電子部品を保護する。
【0045】
次に、本発明になる電子部品ユニットの第5実施形態を図7に基づき説明する。図7(a)は電子部品ユニットの上面図、図7(b)はその正面断面図である。第5実施形態についても、上述の第1、2、3及び4実施形態と相違した特徴点を説明し、共通の構成は省く。
【0046】
ケース10の底部12の四隅には、所定の高さを有する支持部17が4箇所設けられている。この支持部12に電子部品20、21及びコネクタ22が取付けられた回路基板30が装着されている。そして発熱量は少ないが傷が付き易いチップ素子等の電子部品21がケース10の底部空間部15内に位置している。
【0047】
底部空間部15内には、矩形状のフィラ係留壁部51がケース10の底部12に、底部空間部15内に位置する電子部品21の外周を覆うようにして、一体的に形成されている。このフィラ係留壁部51の底は底部12と一体で、上方は開口しており、高さは、その上端部51aが回路基板30の下方端面部32とフィラ42の粒径より小さい間隙Gが生じるように設定されている。
【0048】
フィラ係留壁部51が底部空間部15内に位置する電子部品21の外周を覆うようにして設けられ、且つ、その上端部51aと回路基板30の下方端面部32との間隙Gがフィラ42の粒径より小さく設定されているので、樹脂40とともに底部空間部15内に流入してきたフィラ42は、フィラ係留壁部51によって電子部品21の近傍に隣接するのを阻止される。フィラ42は樹脂40より重いので、フィラ係留壁部51の外周の底部12に停留し、樹脂40のみが間隙Gを通してフィラ係留壁部51内に流入し充填する。フィラ係留壁部51の空間を排除したフィラ係留壁部51内は、フィラ42と樹脂40によって充填される。
【0049】
このように、フィラ係留壁部51によってフィラ42が電子部品21の近傍に隣接するのを阻止しているから、ケース10の外部からの外力が作用しても硬いフィラ42によって電子部品21に傷が付いたり、破損したりすることはない。一方、フィラ係留壁部51の空間を排除した底部空間部15内は、フィラ42と樹脂40によって充填されているので、フィラ42による放熱効果が大きい。なお、フィラ係留壁部51はリング状であってもよい。また、フィラ係留壁部51はケース10の底部12と別体であって底部12に固定されておればよい。
【0050】
上述の第1〜5実施形態においては、フィラ係留手段は、回路基板30から底部空間部15内に位置する電子部品21の近傍に至る樹脂の流通経路に、フィラ42の粒径より狭いスリット部、段部、棚部あるいは壁部によって構成されフィラ係留手段をなす間隙Gを設けているから、この間隙Gでフィラ42を係留し電子部品21の近傍への流入を阻止することができる。また、これらの間隙Gは、ケース10や回路基板30を樹脂成形する際に一体的に形成ができ、作製が容易である。
【0051】
次に、本発明になる電子部品ユニットの第6実施形態を図8に基づき説明する。図8(a)は電子部品ユニットの上面図、図8(b)はその正面断面図である。第6実施形態についても、上述の第1、2、3、4及び5実施形態と相違した特徴点を説明し、共通の構成は省く。
【0052】
ケース10の底部12の四隅には、所定の高さを有する支持部17が4箇所設けられている。この支持部12に電子部品20、21及びコネクタ22が取付けられた回路基板30が装着されている。そして発熱量は少ないが傷が付き易いチップ素子等の電子部品21がケース10の底部空間部15内に位置している。
【0053】
ケース10の底部12には、回路基板30に取付けられ底部空間部15内に位置する電子部品21と対向する位置に、スポンジ、ウレタンのマットやテープ等の軟質で弾力性を有する弾性部材52が貼着してある。
【0054】
このように、弾性部材52を底部空間部15内に位置する電子部品21と対向する位置に設けているから、矢印で示すように底部空間部15内に樹脂40とともに流入してきたフィラ42が、電子部品21と弾性部材52との間に介在しても、ケース10の外部より外力が作用した際、外力は弾性部材52の弾性変形で吸収されフィラ42に伝達されない。従って、フィラ42が電子部品21を押圧しないため、電子部品21が破損したり、傷が付いたりすることはない。この場合においても、底部空間部15内は、フィラ42と樹脂40によって充填されているので、フィラ42による放熱効果が大きい。
【0055】
次に、本発明になる電子部品ユニットの製造方法を説明する。図9(a)、(b)、(c)はそれぞれ製造工程の説明に供する図である。先ず、図9(a)に示すように、ケース10の底部12に溶融した樹脂40のみを開口部11から注入し、底部空間部15内を樹脂40で充填する。樹脂40の量はほぼ支持部17の高さまで注入し、より望ましくは僅かに低い位置がよい。これは次工程において、樹脂40内に埋没する電子部品21の排除量によって樹脂40の上面が僅かに上昇し、上面が丁度支持部17の高さになるからである。
【0056】
次に、図9(b)に示すように、両側に電子部品20、21及びコネクタ22が取付けられた回路基板30を、一方の電子部品21が下方に向くようにして、ケース10の支持部17に装着し、この電子部品21を底部空間部15内の樹脂40内に埋没させる。このように回路基板30を支持部17に装着した時に、一方の電子部品21すなわち底部空間部15内に位置する電子部品21が前工程で充填させた樹脂40内に埋没した状態になっていることが肝要である。なお、前工程において、注入した樹脂40が支持部17の高さより僅かに越えた高さであっても、回路基板40が支持部17に当接して装着できればよい。
【0057】
次に、図9(c)に示すように、ケース10の開口部11からフィラ42を投入し、その後溶融した樹脂40を上部空間部14内に注入し、上部空間部14内をフィラ42及び樹脂40で充填し、他方の電子部品20すなわち上部空間部14内に位置する電子部品20を埋没させる。
【0058】
上述の製造方法によれば、従来のような上部空間部14から樹脂40及びフィラ42を注入し底部空間部15へ流入させる方法と異なり、底部空間部15に先ず樹脂40のみを充填させているから、その後上部空間部14にフィラ42と樹脂40を充填させても、既に充填されている底部空間部15内の樹脂40の存在(浮力)によって、フィラ42が底部空間部15内に流入することは極めて困難である。従って、底部空間部15内に位置する電子部品21の近傍にフィラ21が隣接することない。そのため電子部品21とケース10の底部12との間にフィラ42が介在することはなく、底部空間部15内に位置する電子部品21に傷を付けたり、破損させることはない。
【0059】
なお、上述の実施形態では、本発明になる電子部品ユニットは二輪車用コンデンサディスチャージイグニッションに適用した例であったが、他の製品に適用してもよい。また、回路基板の両側に取付けられた電子部品は、一方側に発熱量の多い電子部品、反対側に発熱量が少なくチップ素子等の電子部品であったが、回路基板に取付けられる電子部品はこれに限定されるものではない。また、上述の実施形態での説明において、上部又は上方、底部又は下方の言葉は描かれた図の状態において定義しており、絶対的な上下関係を示すものではない。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】(a)は本発明になる電子部品ユニットの第1実施形態を示す上面図、(b)は正面断面図である。
【図2】(a)は図1(a)のA−A線矢視断面図、(b)は図1(a)のB−B線矢視断面図である。
【図3】(a)は本発明になる電子部品ユニットの第2実施形態を示す上面図、(b)は正面断面図である。
【図4】(a)は図3(a)のC−C線矢視断面図、(b)は図3(a)のD−D線矢視断面図である。
【図5】(a)は本発明になる電子部品ユニットの第3実施形態を示す上面図、(b)は正面断面図である。
【図6】(a)は本発明になる電子部品ユニットの第4実施形態を示す上面図、(b)は正面断面図である。
【図7】(a)は本発明になる電子部品ユニットの第5実施形態を示す上面図、(b)は正面断面図である。
【図8】(a)は本発明になる電子部品ユニットの第6実施形態を示す上面図、(b)は正面断面図である。
【図9】(a)、(b)、(c)はそれぞれ本発明になる電子部品ユニットの製造方法の工程の説明に供する図である。
【図10】(a)は従来の電子部品ユニットを示す上面図、(b)は正面断面図である。
【符号の説明】
【0061】
10 ケース
11 開口部
12 ケース10の底部
16 ケース10の側端部
17 支持部
18 フィラ係留手段を構成する段部
19 フィラ係留手段を構成する支持部17のスリット部
20、21 電子部品
30 回路基板
31 回路基板30の側端部
32 回路基板30の下方端面部
33 フィラ係留手段を構成する回路基板30のスリット部
40 樹脂
42 フィラ
50 フィラ係留手段を構成する棚部
51 フィラ係留手段を構成する壁部
G フィラ係留手段をなすフィラ係留間隙
H ケース10の側端部16と回路基板30の側端部31との隙間





【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端に開口部を、他端に底部を有するケースと、
両側に電子部品が取付けられ、前記開口部から前記底部に設けられた支持部に装着される回路基板を備え、
前記ケースの側壁部と前記回路基板の側端部との間隙Hが前記開口部から注入されるフィラ及び樹脂の前記フィラの粒径より大きく設定され、
前記開口部から注入されるフィラ及び樹脂を、前記ケースにおける前記開口部側の上部空間部及び前記底部側の底部空間部に充填する電子部品ユニットであって、
前記回路基板から前記ケースの前記底部空間部に位置する前記電子部品に至る前記樹脂の流通経路に設けられ、前記フィラが前記ケースの前記底部空間部に位置する前記電子部品へ隣接するのを排除するフィラ係留手段を備えたことを特徴とする電子部品ユニット。
【請求項2】
前記フィラ係留手段は、前記回路基板から前記ケースの前記底部空間部に位置する前記電子部品に至る前記樹脂の流通経路に前記フィラの粒径より小さく、フィラを係留するフィラ係留間隙Gであることを特徴とする請求項1記載の電子部品ユニット。
【請求項3】
前記フィラ係留間隙Gは、前記支持部の一部を切欠いて凹み段部を形成し、該段部の深さGを前記フィラの粒径より小さくし、前記回路基板における前記底部側の下方端面部と前記段部の深さGで構成されていることを特徴とする請求項2記載の電子部品ユニット。
【請求項4】
前記フィラ係留間隙Gは、前記支持部の上端面部の幅方向に亘って複数形成され、幅Gが前記フィラの粒径より小さいスリット部で構成されていることを特徴とする請求項2記載の電子部品ユニット。
【請求項5】
前記フィラ係留間隙Gは、前記回路基板の周辺に設けられ、長さが前記支持部の幅より長く、幅Gが前記フィラの粒径より小さい複数のスリット部で構成されていることを特徴とする請求項2記載の電子部品ユニット。
【請求項6】
前記フィラ係留間隙Gは、前記底部に設けられたピン状支持部で支持された前記回路基板における前記底部側の下方端面部と、該下方端面部と前記フィラの粒径より小さい間隙Gを保つようにして前記底部の周囲に亘って設けられたフィラ係留棚部で構成されていることを特徴とする請求項2記載の電子部品ユニット。
【請求項7】
前記フィラ係留間隙Gは、前記回路基板における前記底部側の下方端面部と、前記ケースの底部に設けられ前記フィラの粒径より小さい間隙Gを保つようにして前記電子部品の外周を覆うフィラ係留壁部で構成されていることを特徴とする請求項2記載の電子部品ユニット。
【請求項8】
一端に開口部を、他端に底部を有するケースと、
両側に電子部品が取付けられ、前記開口部から前記底部に設けられた支持部に装着される回路基板を備え、
前記ケースの側壁部と前記回路基板の側端部との間隙Hが前記開口部から注入されるフィラ及び樹脂の前記フィラの粒径より大きく設定され、
前記開口部から注入されるフィラ及び樹脂を、前記ケースにおける前記開口部側の上部空間部及び前記底部側の底部空間部に充填する電子部品ユニットであって、
前記ケースの前記底部空間部に位置する前記電子部品に対向して前記ケースの底部に弾性部材を装着したことを特徴とする電子部品ユニット。
【請求項9】
一端に開口部を、他端に底部を有するケースと、
両側に電子部品が取付けられ、前記開口部から前記底部に設けられた支持部に装着される回路基板を備え、
前記ケースの側壁部と前記回路基板の側端部との間隙Hが前記開口部から注入されるフィラ及び樹脂の前記フィラの粒径より大きく設定され、
前記開口部から注入されるフィラ及び樹脂を、前記ケースにおける前記開口部側の上部空間部及び前記底部側の底部空間部に充填する電子部品ユニットの製造方法であって、
先ず、前記ケースの開口部から樹脂のみを前記ケースにおける前記底部側の底部空間部に前記底部に設けられた支持部のほぼ高さまで注入して前記底部空間部内を充填し、
次に、前記開口部から前記支持部に前記回路基板を装着して前記電子部品の一方を前記樹脂内に埋没させ、
その後、前記ケースの開口部からフィラ及び樹脂を、前記ケースにおける前記開口部側の上部空間部に注入して前記電子部品の他方が位置する前記上部空間部内を充填し、前記電子部品の他方を前記フィラ及び樹脂内に埋没させることを特徴とする電子部品ユニットの製造方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−329311(P2007−329311A)
【公開日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−159458(P2006−159458)
【出願日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】