説明

電極フレームを有する垂直型発光ダイオード(VLED)ダイ、及び、その製造方法

【課題】改善した熱特性及び電気特性を有する垂直型発光ダイオード(LED)を提供する。
【解決手段】垂直型発光ダイオード(VLED)ダイは、金属ベース(基部)12と、金属ベース上のミラー14と、ミラー上のp型半導体層16と、光を放出するように構成された、p型半導体層上の多重量子井戸(MQW)層18と、多重量子井戸(MQW)層上のn型半導体層20と、を含む。垂直型発光ダイオード(VLED)ダイは、n型半導体層上の電極22と、電極と電気的接触状態にある、n型半導体層上の電極フレーム24と、電極フレーム内に含有された、選択された光学特性を有する有機又は無機物質とをさらに含む。電極フレームは、n型半導体層の外周部内に包含された4面額縁外周部を有し、高電流容量を提供するとともにn型半導体層の外周から中心へと電流を伝播させるように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に光電子工学(オプトエレクトロニクス)要素、及び、より具体的には、垂直型発光ダイオード(VLED)及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード(LED)のような光電子工学システムは、基板に搭載された1以上の発光ダイオード(LED)ダイを含みうる。垂直型発光ダイオード(VLED)ダイとして知られる発光ダイオード(LED)ダイの一種は、GaNのような半導体化合物から形成された多層半導体を含む。半導体基板は、p型ドーパントを有するp型閉込め層、n型ドーパントを有するn型閉込め層、及び、閉込め層の間に位置し、光を放出するように構成された多重量子井戸(MQW)層を含みうる。
【0003】
垂直型発光ダイオード(VLED)ダイは、n型閉込め層上の電極、及び、p型閉込め層に接触するミラーをさらに含む。電極は、多重量子井戸(MQW)層を活性化させて光を放出するために、n型閉込め層に電流を提供する。ミラーは放出された光を外側に反射する。この種の垂直型発光ダイオード(VLED)ダイでの問題は、電流がn型閉込め層の特定の領域、特には、電極近傍に蓄積し、多重量子井戸(MQW)層の効率を制限することである。しばしば「電流集中(current crowding)」として呼ばれる該問題は、より高い順方向バイアス(Vf)を要求すると共に、電力消費及び熱出力を増加させる。一先行技術における該問題の解決手段は、電流を拡散させる複数の脚部を有する電極を形成することである。しかしながら、この解決手段は、多重量子井戸(MQW)層の広い領域を覆う傾向があり、光度を制限する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、電極フレームを有する垂直型発光ダイオード(VLED)ダイ、及び、垂直型発光ダイオード(VLED)ダイの製造方法に関する。垂直型発光ダイオード(VLED)ダイは、改善した熱特性及び電気特性を有する発光ダイオード(LED)を構築することに使用可能である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
垂直型発光ダイオード(VLED)ダイは、金属ベース(基部)と、金属ベース上のミラーと、当該ミラー上のp型半導体層と、光を放出するように構成された、p型半導体層上の多重量子井戸(MQW)層と、当該多重量子井戸(MQW)層上のn型半導体層と、を含む。垂直型発光ダイオード(VLED)ダイは、n型半導体層上の電極と、当該電極と電気的接触状態にある、n型半導体層上の電極フレームと、当該電極フレーム内に含有された、選択された光学特性を有する有機又は無機物質とをさらに含む。電極フレームは、n型半導体層の外周部内に包含された4面額縁外周部を有し、高電流容量を提供するとともにn型半導体層の外周から中心へと電流を伝播させるように構成されている。垂直型発光ダイオード(VLED)ダイは、金属ベース上に、電極フレーム、ミラーのエッジ(端縁)、p型半導体層のエッジ、多重量子井戸(MQW)層のエッジ、及び、n型半導体層のエッジを取り囲んで電気的に絶縁するように形成されたパッシベーション(保護)層をさらに含みうる。
【0006】
垂直型発光ダイオード(VLED)ダイを製造する方法は、ミラー、当該ミラー上のp型半導体層、光を放出するように構成された、当該p型半導体層上の多重量子井戸(MQ
W)層、及び、当該多重量子井戸(MQW)層上のn型半導体層を有する金属ベースを提供するステップを含む。当該方法は、n型半導体層上の電極と、当該電極と電気的接触状態にあり、n型半導体層の外周から中心へと電流を伝播させるように構成されたn型半導体層上の電極フレームとを形成するステップをさらに含みうる。当該方法は、電極フレーム、ミラーのエッジ、p型半導体層のエッジ、多重量子井戸(MQW)層のエッジ、及び、n型半導体層のエッジを電気的に絶縁するように構成されたパッシベーション層を形成するステップをさらに含みうる。当該方法は、選択された光学特性を有する有機又は無機物質を電極フレーム内に堆積させるステップをさらに含みうる。
【0007】
例示する実施形態が図面にて説明される。実施形態及び図面は、限定するためではなく説明のためにここに開示される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】電極フレームを有する垂直型発光ダイオード(VLED)ダイの斜視図。
【図2A】幅側に亘る垂直型発光ダイオード(VLED)ダイの側面図。
【図2B】パッシベーション層を有する垂直型発光ダイオード(VLED)ダイの、図2Aと同等の側面図。
【図3A】長手側に亘る垂直型発光ダイオード(VLED)ダイの側面図。
【図3B】パッシベーション層を有する垂直型発光ダイオード(VLED)ダイの、図3Aと同等の側面図。
【図4A】電極フレーム及び電極を表す垂直型発光ダイオード(VLED)ダイの平面図。
【図4B】電極フレームに亘って延在する電極を有する別の実施形態を表す垂直型発光ダイオード(VLED)ダイの平面図。
【図4C】ミラーを表す垂直型発光ダイオード(VLED)ダイの平面図。
【図5】パッシベーション層及び電極フレーム内の有機又は無機物質を有する垂直型発光ダイオードの側面図。
【図6】ダムとして構成されたパッシベーション層、及び、ダム内に含有された有機又は無機物質を有する垂直型発光ダイオードの側面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1に示すとおり、垂直型発光ダイオード(VLED)ダイ10(図1)は、金属ベース12、金属ベース12上のミラー14、第1金属ベース上のp型半導体層16、p型半導体層16上の多重量子井戸(MQW)層18(活性層)、及び、多重量子井戸(MQW)層18上のn型半導体層20を含む。垂直型発光ダイオード(VLED)ダイ10は、電極22、及び、電極22と電気接触状態にあるn型半導体層20上の電極フレーム24をさらに含む。
【0010】
金属ベース12、金属ベース12上のミラー14、p型半導体層16、多重量子井戸(MQW)層18、及びn型半導体層20は、外周形状において全て略矩形である。さらに、電極フレーム24は、2つの平行に離間した幅(方向の)側壁と、前記幅側壁に対して直角な2つの平行に離間した長手(方向の)側壁とからなる4面の額縁形状を有し、n型半導体層20の外周部内に包含される。換言すると、電極フレーム24が有する長手外周部、幅外周部、及び、外周面積は、n型半導体層20の長手部、幅部、面積よりも小さい。その上、さらに説明するが、電極フレーム24が有する外周長手辺、外周幅辺及び外周面積は、ミラー14の長手辺、幅辺及び面積よりも大きく(又は等しく)、電極フレーム24による光遮断(ブロッキング)を軽減する。
【0011】
金属ベース12(図1)は、p型半導体層16及びn型半導体層20のものよりも大きい面積を有しうる。金属ベース12は単金属層又は2以上の金属層のスタック(堆積層)
を備えることができ、適切な堆積処理を使用して形成される。さらに、金属ベース12の材料は、高導電性及び高熱伝導性を提供するように選択可能である。金属ベース12の適切な材料は、Cu,Ni,Ag,Au,Co,Cu−Co,Ni−Co,CuMo,Ni/Cu,Ni/Cu−Mo及びこれら材料の合金を含む。金属ベース12を形成するための適切な堆積処理は、電解堆積、無電解堆積、化学気相堆積(CVD)、プラズマ強化化学気相堆積(PECVD)、物理気相堆積(PVD)、蒸着、及び、プラズマスプレーを含む。
【0012】
ミラー14(図1)は、p型半導体層16のものよりも小さい面積を有する形状で略矩形とすることができる。リフレクタ(反射器)として機能することに加えて、ミラー14は、アノード(p型半導体層16)からカソード(n型半導体層20)への電流路を提供するように、アノード電極として機能する。ミラー14は、Agのような単金属層、或いは、Ag,Au,Cr,Pt,Pd又はAlを含有する合金を堆積することによって形成されるNi/Ag,Ni/Ag/Ni/Au,Ag/Ni/Au,Ti/Ag/Ni/Au,Ag/Pt又はAg/Pd又はAg/Crのような金属のスタックを含むことが可能である。ミラー14の厚さを約1.0μmより小さくすることができる。また、高温のアニーリング又は合金化を、ミラー14の接触抵抗及び付着性を改善することに使用可能である。
【0013】
p型半導体層16(図1)は、ミラー14のものよりも大きい面積を有する形状で略矩形とすることができる。p型半導体層16の好ましい材料は、p-GaNを含む。p型層の他の好ましい材料は、AlGaN,InGaN及びAlInGaNを含む。多重量子井戸(MQW)層18は、GaAsのような半導体材料を含む。図1に示すとおり、多重量子井戸(MQW)層18及びn型半導体層20は、p型半導体層16とほぼ同じ矩形状を有しうる。しかし、傾斜した側壁を有するエピタキシャルのスタックが半導体層16、20及び多重量子井戸(MQW)層18によって形成されるように面積が減少する。言い換えれば、n型半導体層20、多重量子井戸(MQW)層18及びp型半導体層16で形成されたエピタキシャルのスタックは、ベースを形成するn型半導体層20及び平坦な頂部を形成するp型半導体層を有する形で略ピラミッド形状である。n型半導体層20の上面は、電極フレーム24のベースを提供するように平坦且つ平面とすることができる。n型半導体層20の好ましい材料は、n-GaNを含む。n型層の他の好ましい材料は、AlGaN,InGaN及びAlInGaNを含む。
【0014】
説明が進むにつれてより明確になるが、垂直型発光ダイオード(VLED)ダイ10(図1)の要素の(幾何学的)形状は、改善された性能を提供する。例えば、多重量子井戸(MQW)層18、p型半導体層16及びミラー14の面積よりも大きいn型半導体層20の面積で、光遮蔽が軽減される。特には、n型半導体層20のより大きい面積は、電極フレーム24がn型半導体層20上により少ない光遮蔽物で形成されることを可能にする。さらに、ミラー14が最小面積を有すると、ミラー14による電流阻止が軽減される。
【0015】
電極22(図1)は、電極フレーム24の側部に接触するパッド及び電極フレーム24内に包含された矩形又は正方形の外周部を有する。さらに、電極22は、
垂直型発光ダイオード(VLED)ダイ10及び対応する支持基板(図示せず)にワイヤーボンディングするための結合パッドとして構成可能である。さらに、電極22及び電極フレーム24は、単相及び物質のスタックを備え、PVD、E−Gun蒸着、熱蒸着又は無電解化学堆積を使用して形成される。電極22及び電極フレーム24の適切な材料は、Ti/Al/Ni/Au,Al/Ni/Au,Al/Ni/Cu/Au及びTi/Al/Ni/Cu/Ni/Auを含みうる。
【0016】
図1では、以下の形状的特徴が特定される。さらに、以下に代表的な寸法が表される。
W:電極フレーム24の外周の幅(1μm〜1000μm)
L:電極フレーム24の外周の長さ(1μm〜25mm(250000μm))
E:電極フレーム24の壁幅(1μm〜100μm)
d:電極フレーム24の外周からn型半導体層20までの距離(1μm〜100μm)
:電極フレーム24の厚さ(1μm〜100μm)
:電極22の幅(10μm〜1000μm)
:電極22の長さ(10μm〜300μm)
電極22の高さは、dと等しい。
【0017】
垂直型発光ダイオード(VLED)ダイ10(図1)では、電極フレーム24の外周部の幅Wは、n型半導体層20上の電流を外周又は側部からその中心に伝播させるために十分な電流容量を提供するように最適化可能である。さらに、電極フレーム24の4面額縁形状の外周部は、n型半導体層20の外周エッジ(端縁)から内方の間隔dを有する。電極フレーム24の長さLは、必要な放出面積を充足するように選択可能である。例えば、必要な放出面積をAとすると、L=A/Wとなるように長さLが選択されうる。光度の要求に応じて、より長いLがより大きい放出面積Aを提供し、より高い光度を提供可能である。
【0018】
また、垂直型発光ダイオード(VLED)ダイ10(図1)では、電極フレーム24の外周の幅Wは、n型半導体層20の横方向電流伝播能力に応じて最適化可能である。例えば、n型半導体層20の電流伝播能力は、導電性、電子移動度及び厚さに依存する。より厚いn型半導体層20は、エッジから中心に電流を伝播するように、より多くの空間を有する。導電性及びn型半導体層20の移動度は、ドーピング濃度の最適化に依存する。
【0019】
また、垂直型発光ダイオード(VLED)ダイ10(図1)では、電極フレーム24の厚さdは1μm〜100μmの範囲である。より厚いdは、電流をより速く伝播するように、より低い抵抗を有する電極フレーム24を提供する。さらに、より高い電流注入は、より高い光度を提供可能である。さらに、電極フレーム24の最適化された厚さd-上の均一且つ速い導電は、電極22周辺の局所的に非均一な高電流密度を回避可能である。電極22周辺の局所的な高電流密度は、局所的な高い熱密度を生成すると共に、垂直型発光ダイオード(VLED)ダイ10を損傷させる。換言すると、電極フレーム24の最適化された厚さは、電流を伝播させることを助けるだけでなく、いずれの局所的に発生した高熱部をも分散可能である。さらに、より厚い電極フレーム24は、より低い抵抗を提供可能であり、高電流で動作電圧を下げることができる。
【0020】
図2A及び3Aに示すとおり、垂直型発光ダイオード(VLED)ダイ10では、ミラー14の幅Wが表される(W<W+2d、あるいは随意に、W=W、又は、W<W)。図3Aに示すとおり、ミラー14は、長さLを有し、電極フレーム24の内周から離隔している(L<L+2d、あるいは随意に、L=L又はL<L)。電極フレーム24からミラー14の間隔は、電極フレーム24の電流遮蔽領域を提供するように構成される。さらに、電極22の下のミラー14は、電極22の下で、ほとんど電子ホール(正孔)再結合しない電流遮蔽領域を提供する。これは、所定の放出面積Aに、より高い電流密度及びより高い光度を許容する。
【0021】
図2B及び図3Bに示すとおり、垂直型発光ダイオード(VLED)ダイ10は、金属ベース12上に、電極フレーム24を取り囲むとともに電気的に絶縁するパッシベーション(保護)層26をさらに含みうる。さらに、パッシベーション層26は、ミラー14のエッジ、p型半導体層16のエッジ、多重量子井戸(MQW)層18のエッジ、及びn型半導体層20のエッジを電気的に絶縁する。パッシベーション層26は、n型半導体層20上に高さdを有する電気的に絶縁する堆積物を備える。(随意に、d<d、d
=d、d>d)パッシベーション層20の適切な材料は、感光性又は非感光性材料、レジスト、ポリマー、ポリミド、エポキシ、熱可塑性物質、パリレン、ドライフィルムレジスト、シリコン、SU8及びNR7を含む。
【0022】
図4A〜4Cに示すとおり、電極フレーム24、電極22及びミラー14のさらなる特徴が表される。図4Cに示すとおり、ミラー14の長さLは、長さL+2d(あるいは随意にL=L又はL<L)よりも小さく、且つ、ミラー14のWは、W+2d(あるいは随意にW=W又はW<W)よりも小さい。さらに、電極電流遮蔽領域30(図4C)は、電極22のデザインに依存する。例えば、Wは、Bとほぼ同じ大きさを有し、WはBとほぼ同じ大きさを有する。図4Bに示されるとおり任意に、電極22を電極フレーム24の幅に亘って延在させ、且つ、部分的に電極フレーム24で覆うこともできる。
【0023】
図5に示すとおり、垂直型発光ダイオード(VLED)ダイ10は、電極フレーム24内に包含された有機又は無機物質28をさらに含みうる。さらに、電極フレーム24は、有機又は無機物質28を包含するためのダムとして構成可能である。特には、有機又は無機物質28が電極フレーム24の4つの側壁及びn型半導体層20の上面で包含される。この実施形態ではまた、パッシベーション層26d(図2B)の高さが、好ましくは、電極フレーム24の高さd(図1)よりも低い(d<d)。有機又は無機物質28は、シリコンのような光透過性材料を備えうる。さらに、有機又は無機物質28は、スペクトル変換又は高屈折率などの必要な光学特性を提供するように選択可能である。
【0024】
図6に示すとおり、垂直型発光ダイオード(VLED)ダイ10は、選択したパッシベーション層26に含まれる光学特性を有する有機又は無機物質28をさらに含むことができる。また、この実施形態では、パッシベーション層26の高さd(図2B)が、好ましくは、電極フレーム24の高さd(図1)よりも高い(d>d)。その上、パッシベーション層26を、有機又は無機物質28を包含するダムとして構成することができる。さらに、有機又は無機物質28が電極フレーム24を封入することもできる。
【0025】
したがって、本明細書は、改善した垂直型発光ダイオード(VLED)ダイ及び製造方法を説明する。複数の実施例及び実施形態が説明されたが、当該技術分野の当業者は、任意の改変、置換、付加、及びこれらの組み合わせを認識するであろう。すなわち、添付した特許請求の範囲は、発明の技術的範囲として、このような全ての改変、置換、付加、及び、組み合わせを含むものと解釈されることを意図している。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属ベースと、
前記金属ベース上のミラーと、
前記ミラー上のp型半導体層と、
光を放出するように構成された、前記p型半導体層上の多重量子井戸(MQW)層と、
外周部及び中心部を有する、前記多重量子井戸(MQW)層上のn型半導体層と、
前記n型半導体層上の電極と、
前記電極と電気的接触状態にある、前記n型半導体層上の電極フレームと、を備え、
前記電極フレームは、前記n型半導体層の前記外周部内に包含され、前記n型半導体層20の外周から中心へと電流を伝播させるように構成されていることを特徴とする、垂直型発光ダイオード(VLED)ダイ。
【請求項2】
前記電極フレームが4面額縁形状を有するとともに、前記電極が前記電極フレームの側部と接触するパッドを備えることを特徴とする請求項1記載の垂直型発光ダイオード(VLED)ダイ。
【請求項3】
前記金属ベース上に、前記電極フレーム、前記ミラーのエッジ、前記p型半導体層のエッジ、前記多重量子井戸(MQW)層のエッジ、及び、前記n型半導体層のエッジを取り囲んで電気的に絶縁するパッシベーション層をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の垂直型発光ダイオード(VLED)ダイ。
【請求項4】
前記パッシベーション層はダムとして構成され、且つ、前記ダム内に包含された、選択された光学特性を有する有機又は無機物質をさらに備えることを特徴とする請求項3記載の垂直型発光ダイオード(VLED)ダイ。
【請求項5】
前記電極フレーム内に包含された、選択された光学特性を有する有機又は無機物質をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の垂直型発光ダイオード(VLED)ダイ。
【請求項6】
前記p型半導体層及び前記n型半導体層は、GaN、AlGaN、InGaN及びAlInGaNからなる群から選択された材料を含むことを特徴とする請求項1記載の垂直型発光ダイオード(VLED)ダイ。
【請求項7】
前記電極は、前記電極フレーム内に包含された、前記電極フレームの側部と接触する結合パッドを備えることを特徴とする請求項1記載の垂直型発光ダイオード(VLED)ダイ。
【請求項8】
前記電極フレームは、外周幅W及び外周長Lを有する略矩形状であり、前記ミラーは、幅W(≦W)及び長さL(≦L)を有することを特徴とする請求項1記載の垂直型発光ダイオード(VLED)ダイ。
【請求項9】
前記n型半導体層は、前記ミラーの第2の面積よりも大きい第1の面積を有することを特徴とする請求項1記載の垂直型発光ダイオード(VLED)ダイ。
【請求項10】
金属ベースと、
幅W及び長さLを有する、前記金属ベース上のミラーと、
前記ミラー上のp型半導体層と、
光を放出するように構成された、前記p型半導体層上の多重量子井戸(MQW)層と、
外周部及び中心部を有する、前記多重量子井戸(MQW)層上のn型半導体層と、
前記n型半導体層上の電極と、
前記電極と電気的接触状態にあり、前記n型半導体層の外周から中心へと電流を伝播させるように構成された、前記n型半導体層上の電極フレームと、を備え、
前記電極フレームは、前記n型半導体層の前記外周部からd離隔した4面額縁形状を有するとともに、外周幅W(≧W)、外周長さL(≧L)、壁幅E及び厚さdを有することを特徴とする、垂直型発光ダイオード(VLED)ダイ。
【請求項11】
前記長さLは、L=A/Wである所望の放出面積Aを満たすように選択されることを特徴とする請求項10記載の垂直型発光ダイオード(VLED)ダイ
【請求項12】
前記厚さdが1μm〜100μmであることを特徴とする請求項10記載の垂直型発光ダイオード(VLED)ダイ
【請求項13】
前記p型半導体層、前記多重量子井戸(MQW)層及び前記n型半導体層は、略ピラミッド形状のエピタキシャルスタックを形成しており、前記n型半導体層がベースを形成しているとともに前記p型半導体層が平坦な頂部を形成していることを特徴とする請求項10記載の垂直型発光ダイオード(VLED)ダイ。
【請求項14】
前記金属ベース上に、前記電極フレーム、前記ミラーのエッジ、前記p型半導体層のエッジ、前記多重量子井戸(MQW)層のエッジ、及び、前記n型半導体層のエッジを取り囲んで電気的に絶縁するパッシベーション層をさらに備えることを特徴とする請求項10記載の垂直型発光ダイオード(VLED)ダイ。
【請求項15】
前記パッシベーション層はダムとして構成され、且つ、前記ダム内に包含された、選択された光学特性を有する有機又は無機物質をさらに備えることを特徴とする請求項14記載の垂直型発光ダイオード(VLED)ダイ。
【請求項16】
前記電極フレーム内に包含された、選択された光学特性を有する有機又は無機物質をさらに備えることを特徴とする請求項10記載の垂直型発光ダイオード(VLED)ダイ。
【請求項17】
前記p型半導体層及び前記n型半導体層は、GaN、AlGaN、InGaN及びAlInGaNからなる群から選択された材料を含むことを特徴とする請求項10記載の垂直型発光ダイオード(VLED)ダイ。
【請求項18】
前記電極は、前記電極フレーム内に包含された、前記電極フレームの側部と接触する結合パッドを備えることを特徴とする請求項10記載の垂直型発光ダイオード(VLED)ダイ。
【請求項19】
ミラーと、前記ミラー上のp型半導体層と、光を放出するように構成された、前記p型半導体層上の多重量子井戸(MQW)層と、外周部を有する、前記多重量子井戸(MQW)層上のn型半導体層と、を有する金属ベースを提供するステップと、
前記n型半導体層上に電極を形成するステップと、
前記電極と電気的接触状態にある電極フレームを前記n型半導体層上に形成するステップと、を含み、
前記電極フレームは、前記n型半導体層の前記外周部内に包含され、前記n型半導体層の外周から中心へと電流を伝播させるように構成されていることを特徴とする、垂直型発光ダイオード(VLED)ダイを製造する方法。
【請求項20】
前記電極フレーム、前記ミラーのエッジ、前記p型半導体層のエッジ、前記多重量子井戸(MQW)層のエッジ、及び、前記n型半導体層のエッジを電気的に絶縁するように構成されたパッシベーション層を前記金属ベース上に形成するステップをさらに含むことを
特徴とする請求項19記載の方法。
【請求項21】
前記パッシベーション層をダムとして形成し、前記ダム内に、選択された光学特性を有する有機又は無機物質を堆積させるステップをさらに含むことを特徴とする請求項20記載の方法。
【請求項22】
選択された光学特性を有する有機又は無機物質を前記電極フレーム内に堆積させるステップをさらに備えることを特徴とする請求項19記載の方法。
【請求項23】
前記p型半導体層及び前記n型半導体層は、GaN、AlGaN、InGaN及びAlInGaNからなる群から選択された材料を含むことを特徴とする請求項19記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図4C】
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【公開番号】特開2012−33935(P2012−33935A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−165253(P2011−165253)
【出願日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(509037396)セミエルイーディーズ オプトエレクトロニクス カンパニー リミテッド (12)
【Fターム(参考)】