説明

電気錠制御システム、電気錠制御機能付きインターホンシステム

【課題】来訪者が所持している汎用記録媒体を有効利用して、一定回数あるいは一定時間の間は、汎用記録媒体を認証して電気錠を解錠できるようにして、セキュリティを確保させながら、来訪者、住人双方にとって使い勝手がよく、コスト、資源の無駄を生じさせない電気錠制御システムを提供する。
【解決手段】読取手段Aと識別情報登録手段Bと来訪者登録モード実行手段Cと、読取手段Aによって、汎用記録媒体に記録された来訪者の識別情報が読み取られる毎に、識別情報登録手段Bを参照し、その登録が確認されたときには、電気錠10を解錠させる電気錠解錠手段Dと、電気錠解錠手段Dが電気錠10を解錠させた対象となる来訪者の識別情報毎に、解錠回数を計数して、解錠回数が、予め設定された有効解錠回数に達したときには、識別情報登録手段Bに登録している該来訪者の識別情報を無効にする識別情報無効処理手段G(12)と、を組み合わせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気錠制御システム、電気錠制御機能付きインターホンシステムに関し、詳しくは、回数限定あるいは時間限定で、来訪者の識別情報が記録された汎用記録媒体を認証して電気錠を解錠する構成の電気錠制御システム、電気錠制御機能付きインターホンシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近時においては、記録媒体を読み取って認証した後、電気錠を解錠させる機能を備えた電気錠制御システムが広く使用されている。この種の電気錠制御システムは、特許文献1を例にとると、予め、住人によって所有され、IDコードが記録されたIDカードを、カードリーダに読み取らせることにより、予め登録されているIDカードと照合し、認証できたときには、玄関に設けられた電気錠を解錠させるようにしている。
【0003】
そのために、宅配業者などの来訪者は、宅配先の住戸を呼び出し、住人と通話して、住人に対して、不審者ではないことを確認させ、その後、解錠ボタンを操作させてから、電気錠を解錠させているので、住人、来訪者双方にとって、使い勝手が悪いものとなっている点が現状である。
【0004】
そのため、特に、この種の電気錠制御システムが、集合住宅の共同玄関に設けられた電気錠を制御するために設けられている場合には、宅配業者などの来訪者は、住人に共同玄関に設けられた電気錠を解錠してもらって共同玄関内に入場できても、忘れ物があることに気づいたときなど、共同玄関外に出て、その後、再度共同玄関内に入場したい場合には、再度住人を呼び出して電気錠を解錠してもらう必要があり、住人、来訪者双方にとって、特に使い勝手が悪く、不便であった。
【0005】
また、特許文献2を例にとると、予め来訪者に配布され、来訪者の識別情報が記録されたICカードを、共用玄関に設けられた読取装置が読み取って、ICカードに記録された来訪者の識別情報を認証した後に、共用玄関に設けられた電気錠を解錠するようにしている。
【特許文献1】特開平06−280429号公報
【特許文献2】特開2004−180140号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記した従来技術では、宅配業者などの来訪者は、宅配先の住戸を呼び出し、住人と通話して、住人に対して宅配業者自身の来訪だということを確認させ、解錠ボタンを操作させて、共同玄関に設けられた電気錠を解錠させているので、来訪者、住人の双方にとって、使い勝手が悪かった。
【0007】
特に、複数の棟で構成されている大型の集合住宅においては、各棟を訪問する毎に、各棟の住人と通話して、不審者でないことを確認してもらった後に、その棟の共同玄関に設けられた電気錠を解錠してもらう必要があり、来訪者にとっては、この上なく使い勝手が悪いものと思われる。
【0008】
また、予め来訪者用のICカードを予め配布しておき、これを認証するようにした場合には、そのICカードが不審者に渡って悪用される、そのICカードが回数制限、時間制限がないため、来訪者自身によって悪用されるといったセキュリティ上の問題が生じてしまう。特に、回数制限、時間制限のないICカードが不審者に渡った場合には、セキュリティ上の問題が一層生じてしまう。
【0009】
このようなセキュリティ上の問題を解消するためには、来訪者には、有効回数、有効時間を更に記録したICカードを予め配布しておくなどして、来訪者が所有するICカードが一定回数認証されたとき、あるいは、来訪者が所有するICカードが発行されてから一定時間が経過したときには、そのICカードを認証しないようにすることも考えられるが、そのようにした場合には、来訪者毎に、ICカードを作成して配布しておく必要があるため、コストがかかってしまう。また、来訪者に配布されたICカードは、有効回数、有効時間を経過したら、廃棄されてしまうので、環境保護対策上、問題となってしまう。
【0010】
本発明は、このような事情を考慮して提案されるものであり、来訪者が所持している汎用記録媒体を有効利用して、一定回数あるいは一定時間の間は、汎用記録媒体を認証して電気錠を解錠できるようにして、セキュリティを確保させながら、来訪者、住人双方にとって使い勝手がよく、コスト、資源の無駄を生じさせない電気錠制御システム、および、このような電気錠制御システムを組み込んで構成された電気錠制御機能付きインターホンシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の電気錠制御システムでは、汎用記録媒体に記録された来訪者の識別情報を読み取る読取手段と、前記読取手段で読み取られた前記来訪者の識別情報を登録する識別情報登録手段と、来訪者登録モードを実行して、前記読取手段で読み取られた前記来訪者の識別情報を前記識別情報登録手段に登録させる来訪者登録モード実行手段と、前記読取手段によって、前記汎用記録媒体に記録された前記来訪者の識別情報が読み取られる毎に、前記識別情報登録手段を参照し、その登録が確認されたときには、電気錠を解錠させる電気錠解錠手段と、前記電気錠解錠手段が前記電気錠を解錠させた対象となる前記来訪者の識別情報毎に、解錠回数を計数する計数手段を備えており、前記解錠回数が、予め設定された有効解錠回数に達したときには、前記識別情報登録手段に登録している該来訪者の識別情報を無効にする識別情報無効処理手段と、を備えていることを特徴とする。
【0012】
ここに、本明細書で用いる用語「汎用記録媒体」は、集合住宅、戸建住宅の住人、テナントなどの建物使用者が、電気錠を解錠させる目的で所持しているカードキーなどの記録媒体ではなく、来訪者が通常所持していると考えられる社員証、会員証など、来訪者の識別情報が記録されたカードを意味しており、社員証、会員証の他には、銀行のキャッシュカード、クレジットカード、SUICA(登録商標)、ICOCA(登録商標)、PITAPA(登録商標)、携帯電話端末に搭載されたFELICA(登録商標)など、一般に流通している記録媒体が考えられる。
【0013】
請求項2に記載の電気錠制御システムでは、汎用記録媒体に記録された来訪者の識別情報を読み取る読取手段と、前記読取手段で読み取られた前記来訪者の識別情報を登録する識別情報登録手段と、来訪者登録モードを実行して、前記読取手段で読み取られた前記来訪者の識別情報を前記識別情報登録手段に登録させる来訪者登録モード実行手段と、前記読取手段によって、前記汎用記録媒体に記録された前記来訪者の識別情報が読み取られる毎に、前記識別情報登録手段を参照し、その登録が確認されたときには、電気錠を解錠させる電気錠解錠手段と、前記来訪者の識別情報毎に、前記識別情報登録手段に登録してから経過した経過時間を計時する計時手段を備えており、前記経過時間が、予め設定された認証有効時間に達したときには、前記識別情報登録手段に登録している該来訪者の識別情報を無効にする識別情報無効処理手段と、を備えていることを特徴とする。
【0014】
請求項3に記載の電気錠制御システムでは、前記読取手段、前記識別情報登録手段、および、前記電気錠解錠手段を組み合わせて構成された第1の電気錠制御ユニットと、前記第1の電気錠制御ユニットに、前記来訪者登録モード実行手段を更に組み合わせて構成された第2の電気錠制御ユニットとは、伝送ラインを通じて、前記識別情報無効処理手段が接続されており、前記第1の電気錠制御ユニットは、前記伝送ラインを通じて、前記来訪者の識別情報が送出されてきたときには、送出されてきた前記来訪者の識別情報を前記識別情報登録手段に登録する機能を備えており、前記第2の電気錠制御ユニットは、前記来訪者登録モード実行手段によって前記識別情報登録手段に登録された前記来訪者の識別情報を前記伝送ラインに送出する機能と、前記伝送ラインを通じて、前記来訪者の識別情報が送出されてきたときには、送出されてきた前記来訪者の識別情報を前記識別情報登録手段に登録する機能と、を備えていることを特徴とする。
【0015】
請求項4に記載の電気錠制御機能付きインターホンシステムでは、管理人室などに設置される警報監視盤と、各住戸に設置されたインターホン親機と、共同玄関などに設置されるロビーインターホンとを備えるインターホンシステムに、請求項1または請求項2に記載の電気錠制御システムを組み合わせて構成された電気錠制御機能付きインターホンシステムであって、前記警報監視盤側には、前記識別情報登録手段、前記識別情報無効処理手段が設けられており、前記ロビーインターホン側には、前記読取手段、前記来訪者登録モード実行手段、および、前記電気錠解錠手段が設けられていることを特徴とする。
【0016】
請求項5に記載の電気錠制御機能付きインターホンシステムでは、管理人室などに設置される警報監視盤と、各住戸に設置されたインターホン親機と、共同玄関などに設置されるロビーインターホンとを備えるインターホンシステムに、請求項3に記載の電気錠制御システムを組み合わせて構成された電気錠制御機能付きインターホンシステムであって、前記警報監視盤側には、前記識別情報無効処理手段が設けられており、前記ロビーインターホン側には、前記第2の電気錠制御ユニットが設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に記載の電気錠制御システムによれば、識別情報登録手段は、来訪者登録モードを実行して、来訪者によって通常所有される汎用記録媒体を読取手段で読み取らせ、読み取らせた来訪者の識別情報を登録しておき、その後、識別情報無効処理手段は、来訪者別に、電気錠解錠手段によって解錠される毎に、解錠回数を計数しておき、予め設定された有効解錠回数に達したときには、その来訪者の識別情報を無効にする。
【0018】
そのため、来訪者別に、予め、解錠専用の記録媒体を製造、配布することなく、来訪者が通常所有しているIDカード、非接触型のICタグが内蔵されたICカードなどの汎用記録媒体に記録された来訪者の識別情報を登録すれば、その後、有効解錠回数に達するまでは、何度でも同一の汎用記録媒体を使用して電気錠を解錠させることができるので、セキュリティを確保させながら、来訪者、住人双方にとって使い勝手がよく、コスト、資源の無駄を生じさせない電気錠制御システムを提供できる。
【0019】
請求項2に記載の電気錠制御システムによれば、来訪者別に、予め解錠専用の記録媒体を製造、配布することなく、先述したような汎用記録媒体に記録された来訪者の識別情報を登録すれば、その後、認証有効時間に達するまでは、何度でも同一の汎用記録媒体を使用して電気錠を解錠させることができるので、セキュリティを確保させながら、来訪者、住人双方にとって使い勝手がよく、コスト、資源の無駄を生じさせない電気錠制御システムを提供できる。
【0020】
請求項3に記載の電気錠制御システムによれば、第2の電気錠制御ユニットに対して来訪者登録モードを実行させ、来訪者の識別情報を登録させれば、来訪者の識別情報は、第1の電気錠制御ユニットにも送出されて登録され、各々の電気錠制御ユニット単位で登録されている識別情報を基に認証して、その電気錠制御ユニット内の電気錠を解錠させるので、一元的に来訪者の識別情報を登録する場合に比べて、電気錠制御ユニット単位で、その電気錠制御ユニットの識別情報登録手段に登録されている来訪者の識別情報を基に認証することができるので、来訪者の識別情報を一元的に登録している構成と比べて、来訪者の識別情報を一元的に登録している識別情報登録手段にアクセスして、来訪者の識別情報を送出してもらう必要がなく、認証動作を迅速に行うことができる。
【0021】
このような効果は、電気錠制御ユニットを設けて入室を制限している棟が複数あるような集合住宅や、入室制限箇所の多い大型ショッピングセンター、高級マンション、住居ブロック、店頭ブロックに分別された大型マンションなどにおいては、電気錠解錠手段から、来訪者の識別情報を一元的に登録している識別情報登録手段までの信号伝送距離が長いため、特に、顕著である。
【0022】
請求項4に記載の電気錠制御機能付きインターホンシステムによれば、管理人室などに設置される警報監視盤と、各住戸に設置されたインターホン親機と、共同玄関などに設置されるロビーインターホンとを備えるインターホンシステムに、請求項1または請求項2に記載の電気錠制御システムを組み合わせて構成された電気錠制御機能付きインターホンシステムであって、警報監視盤側には、識別情報登録手段、識別情報無効処理手段が設けられており、ロビーインターホン側には、読取手段、来訪者登録モード実行手段、および、電気錠解錠手段が設けられている。
【0023】
そのため、来訪者は、ロビーインターホン側で来訪者が所有する汎用記録媒体を読み取らせて、その汎用記録媒体に記録された識別情報を登録させるだけで、有効認証回数に達するまでは、その汎用記録媒体を用いて、何回でも電気錠を解錠させることができ、または、登録させてから認証有効時間に達するまでは、その汎用記録媒体を用いて、何回でも電気錠を解錠させることができるので、請求項1または請求項2に記載の電気錠制御システムが奏する効果を発揮する電気錠制御機能付きインターホンシステムを提供できる。
【0024】
また、このような請求項4に記載の電気錠制御機能付きインターホンシステムによれば、来訪者の識別情報は、警報監視盤側の識別情報登録手段に一元的に登録されているために、後述する請求項5に記載の電気錠制御機能付きインターホンシステムのように、電気錠制御ユニット単位で来訪者の識別情報を登録する場合と比べると、来訪者の識別情報を一元的に登録するための識別情報登録手段を、警報監視盤側の1箇所に設ければよいので、低コストな電気錠制御システムを提供できる。
【0025】
請求項5に記載の電気錠制御機能付きインターホンシステムによれば、管理人室などに設置される警報監視盤と、各住戸に設置されたインターホン親機と、共同玄関などに設置されるロビーインターホンとを備えるインターホンシステムに、請求項3に記載の電気錠制御システムを組み合わせて構成された電気錠制御機能付きインターホンシステムであって、警報監視盤側には、識別情報無効処理手段が設けられており、ロビーインターホン側には、第2の電気錠制御ユニットが設けられている。
【0026】
したがって、来訪者は、ロビーインターホン側で来訪者が通常所有する汎用記録媒体を読み取らせて、その汎用記録媒体に記録された来訪者の識別情報を登録させるだけで、有効認証回数に達するまでは、ロビーインターホンを含めた電気錠制御ユニットの各々において、その汎用記録媒体を用いて、何回でも電気錠を解錠させることができ、または、電気錠制御ユニットの各々に、来訪者が所有する汎用記録媒体に記録された来訪者の識別情報を登録させてから認証有効時間に達するまでは、その汎用記録媒体を用いて、何回でも電気錠を解錠させることができるので、請求項3に記載の電気錠制御システムが奏する効果を発揮できる電気錠制御機能付きインターホンシステムを提供できる。
【0027】
また、請求項5に記載の電気錠制御機能付きインターホンシステムによれば、各電気錠制御ユニット単位で、その電気錠制御ユニットの識別情報登録手段に登録されている来訪者の識別情報を基に認証することができるので、来訪者の識別情報を一元管理している構成と比べて、各電気錠制御ユニット内の電気錠解錠手段は、来訪者の識別情報を一元管理している警報監視盤側の識別情報登録手段にアクセスして、そこに登録されている来訪者の識別情報を送出してもらう必要がなく、認証動作を迅速に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の実施の形態について、図面とともに説明する。
[第1実施例]
図1は、本発明の電気錠制御システムの第1実施例の概略構成を示すシステム系統図である。なお、このような構成の電気錠制御システムS1の具体的な構成、制御処理の詳細は後述する。
【0029】
このような電気錠制御システムS1は、携帯可能な汎用記録媒体に記録された識別情報を読み取るID読取装置3で構成される読取手段A、RAMなどの公知の書き込み可能な汎用記録媒体で構成され、読取手段Aによって読み取られた識別情報を登録する識別情報登録テーブルを有した識別情報登録手段Bを備えているID登録記憶装置11、後述する来訪者登録モードM1または来訪者登録モードM2を実行して、読取手段Aで読み取られた来訪者の識別情報を識別情報登録手段Bに登録させる来訪者登録モード実行手段C、読取手段Aによって、汎用記録媒体に記録された来訪者の識別情報が読み取られる毎に、識別情報登録手段Bを参照し、その登録が確認されたときには、電気錠10に電気錠駆動信号を送出して、電気錠10を解錠させる電気錠解錠手段D、識別情報無効処理手段G(11)を備えており、これらは、各々、伝送ライン、バスなどの接続手段を用いて、図示するように接続されている。
【0030】
以下、識別情報登録テーブルの一例として、ID登録テーブルを例示することにする。
【0031】
読取手段Aを構成するID読取装置3は、来訪者によって通常所持され、来訪者の識別情報が記録された汎用記録媒体を読み取って、来訪者の識別情報を読み取る。ID読取装置3は、例えば、汎用記録媒体の1つである、非接触型のICタグが内蔵されたIDカードから、来訪者の識別情報として、来訪者のIDコードを読み取る。
【0032】
以下、来訪者の識別情報の一例として、IDコードを例示することにする。
【0033】
ここに、来訪者が所持している汎用記録媒体は、集合住宅、戸建住宅の住人、テナントなどの建物使用者が、電気錠を解錠させる目的で所持しているカードキーなどの記録媒体ではなく、来訪者が一般に所持していると考えられる、社員証、会員証などのIDカードなどを意味する。
【0034】
識別情報登録手段Bを備えているID登録記憶装置Bでは、識別情報登録手段Bは、RAMなど、公知の書き込み可能な記憶媒体で構成されており、電気錠10を解錠させるためのIDコードが登録されている。
【0035】
来訪者登録モード実行手段Cは、後述する制御信号の入力があったときには、読取手段Aに対して、後述する来訪者登録モードM1、M2を実行させ、後述するような制御処理を経て、読取手段Aによって、来訪者が所有する汎用記録媒体に記録された来訪者のIDコードを読み取らせ、読み取らせた来訪者のIDコードを、ID登録記憶装置11の識別情報登録手段Bに登録させる。
【0036】
電気錠解錠手段Dは、読取手段Aで読み取られた来訪者のIDコードが読み取られたときには、ID登録記憶装置11が備えている識別情報登録手段Bをアクセスして、識別情報登録手段Bに登録されているIDコードと照合し、一致したときには、電気錠制御装置5に電気錠解錠信号を送出する一方、一致しなかったときには、公知のエラー報知を行うID照合解錠装置4と、ID照合解錠装置4から送出されてくる電気錠解錠信号を受け付けて、電気錠10に対して電気錠駆動信号を送出して、電気錠10を解錠させる電気錠制御装置5と、を備えて構成されている。
【0037】
識別情報無効処理手段Gを構成するID無効処理装置12は、電気錠解錠手段Dが電気錠10を解錠させた対象となる来訪者のIDコード毎に、電気錠10の解錠回数を計数する計数手段Eと、識別情報登録手段Bに来訪者のIDコードが登録される毎に、登録されてから経過した経過時間を計時する計時手段Fと、を備えて構成されている。
【0038】
このような構成の識別情報無効処理手段G(12)は、計数手段Eが、来訪者のIDコード別に計数した解錠回数が、予め設定された有効解錠回数に達したときには、識別情報登録手段Bに登録している該来訪者のIDコードを無効にする。また、計時手段Fが、来訪者のIDコード別に計時した、識別情報登録手段Bに登録してから経過した経過時間が、予め設定された認証有効時間に達したときには、識別情報登録手段Bに登録している該来訪者のIDコードを無効にする。
【0039】
このような構成の電気錠制御システムS1は、図1に示す(1)、(2)のステップを経て、来訪者のIDコードを登録する来訪者登録モードM1を実行する。すなわち、(1)来訪者登録モード実行手段Cは、読取手段Aに制御信号を送出して来訪者登録モードを実行させる。(2)読取手段Aは、来訪者登録モードを実行して、来訪者の所持する汎用記録媒体に記録された来訪者のIDコードを読み取り、読み取った来訪者のIDコードをID登録記憶装置11に送出して、識別情報登録手段Bに登録させる。
【0040】
また、電気錠制御システムS1は、図1に示す(1)〜(3)のステップを経て、先述した来訪者登録モードM1とは異なる来訪者登録モードM2を実行する。すなわち、先述した(1)、(2)のステップを経た後には、(3)ID登録記憶装置11は、読取手段Aから送出された来訪者のIDコードを登録したことを通知するためのID登録済み通知を、登録済みのIDコードとともに、識別情報無効処理手段G(12)に送出する。識別情報無効処理手段G(12)は、ID登録記憶装置11から、登録済みのIDコードとともにID登録済み通知が送出されてきたときには、ID登録済み通知が送出されてきた時刻を記憶し、計時手段Fによって、その後経過した経過時間の計時を開始させる。
【0041】
そして、電気錠制御システムS1は、以上の来訪者登録モードM1または来訪者登録モードM2を経て、来訪者のIDコードを登録した後には、以下の来訪者認証モードM3、M4を実行する。
【0042】
来訪者認証モードM3では、(4)読取手段Aは、来訪者の所持する汎用記録媒体に記録されたIDコードを読み取り、読み取ったIDコードをID照合解錠装置4に送出する。(5)ID照合解錠装置4は、ID登録記憶装置11をアクセスして、識別情報登録手段Bが備えているID登録テーブルの送出を要求する。(6)ID登録記憶装置11は、ID照合解錠装置4の要求を受け付けて、識別情報登録手段Bが備えているID登録テーブルを、ID照合解錠装置4に送出する。(7)ID照合解錠装置4は、ID登録テーブルを参照して、読取手段Aから送出されてきた来訪者のIDコードと一致するものがあるかどうか照合し、一致するものがあれば、そのIDコードを認証して、電気錠制御装置5に電気錠解錠信号を送出して、電気錠10を解錠させる。(8)ID照合装置4は、(7)のステップの後には、来訪者のIDコードを認証して電気錠10を解錠させたことを、識別情報無効処理手段G(12)に通知するために、認証できたIDコードとともに解錠通知を送出する。(9)識別情報無効処理手段G(12)は、ID照合解錠装置4から、認証できたIDコードとともに解錠通知が送出されてくる毎に、計数手段Eによって、そのIDコードを認証して解錠した解錠回数をカウントアップし、解錠回数が、予め設定された有効解錠回数に達したときには、ID登録記憶装置11に対して、該当するIDコードを消去することを要求する消去要求信号を送出し、そのIDコードを、ID登録テーブルから消去させて、識別情報登録手段Bに登録されているそのIDコードを無効にする。
【0043】
なお、ステップ(9)では、識別情報無効処理手段G(12)は、解錠回数が、予め設定された有効解錠回数に達したときには、ID登録記憶装置11に対して、該当するIDコードを消去させることによって、そのIDコードを無効にしているが、本発明ではこの例には限られず、(9a)ID照合解錠装置4に対して、解錠回数が有効解錠回数に達したIDコードを認証しないように、認証不可通知を送出して、ID照合解錠装置4が、読取手段Aから該当するIDコードが送出されてきて、そのIDコードが、読取手段Aから送出されてきた来訪者のIDコードと一致しても、電気錠制御装置5に対して電気錠解錠信号を送出しないようにすることでも、無効にできる。
【0044】
そして、同一のIDコードを認証する有効解錠回数は、住戸数や階数、広さなどの集合住宅の規模に応じて設定することができ、例えば、共同玄関に設置された電気錠を解錠させてから、目的の住戸に荷物を配達し、帰路において、再度共同玄関に設置された電気錠を解錠させるためには、4回と設定できる。
【0045】
一方、来訪者認証モードM4では、先述した(4)〜(7)のステップを実行する点は、先述した来訪者認証モードM3と共通するが、先述した(8)、(9)、および、(9a)のステップを実行せず、以下のステップ(10)またはステップ(10a)の制御処理を行う点に特徴がある。
【0046】
すなわち、(10)識別情報無効処理手段G(12)は、先述した来訪者登録モードM2において、来訪者のIDコードがID登録記憶装置11に記憶されたときには、ID登録記憶装置11からID登録済み通知が送出されてきた時刻から経過した経過時間を計時手段Fによって計時を開始させているので、予め設定された認証有効時間に達したときには、ID登録記憶装置11に対して、該当するIDコードを消去することを要求する消去要求信号を送出し、そのIDコードを、ID登録テーブルから消去させて、識別情報登録手段Bに登録されているそのIDコードを無効にする。
【0047】
なお、ステップ(10)では、識別情報無効処理手段G(12)は、計時時間が、予め設定された認証有効時間に達したときには、ID登録記憶装置11に対して、該当するIDコードを消去させることによって、そのIDコードを無効にしているが、本発明ではこの例には限られず、(10a)ID照合解錠装置4に対して、計時時間が認証有効時間に達したIDコードを認証しないように、認証不可通知を送出して、ID照合解錠装置4が、読取手段Aから該当するIDコードが送出されてきて、そのIDコードを照合できても、そのIDコードを認証しないようにして、無効にすることもできる。
そして、同一のIDコードを認証する認証有効時間は、住戸数や階数など集合住宅の規模に応じて設定でき、例えば、共同玄関に設置されている電気錠を解錠させて、目的の住戸に荷物を配達してから、帰路において、再度共同玄関側の電気錠を解錠させるまでの時間を10分と見積もって設定できる。
【0048】
図2は、本発明の第1実施例で例示する電気錠制御システムS1を組み込んで構成された電気錠制御機能付きインターホンシステムS2の構成の一例を示すシステム系統図である。
【0049】
このような電気錠制御システムS2には、複数の住戸を設けており、各住戸内には、インターホン親機1が設置されており、制御線、通話線、映像線で構成された伝送ラインL1を通じて、住戸外に設置されているドアホン子器2が接続されている。
【0050】
インターホン親機1は、ドアホン子器2から呼出を受け、応答したときには、両者の間で、伝送ラインL1を通じた通話路が形成されて通話可能となる。
【0051】
更に、インターホン親機1は、制御線、通話線、映像線で構成された伝送ラインL1を通じて、分岐器6に接続されている。分岐器6は、映像制御盤7から導出された伝送ラインL1を分岐させて、各住戸のインターホン親機1を接続するために設けられている。
【0052】
映像制御盤7は、制御線、通話線で構成された伝送ラインL2を通じて接続された警報監視盤8による制御により作動して、ロビーインターホン9に内蔵されたカメラにより撮影され、映像線で構成された伝送ラインL3を通じて送出されてきた来客映像の映像信号を、ノイズを除去しながら、目的の住戸のインターホン親機1に送出する機能を少なくとも備えている。このとき、目的の住戸のインターホン親機1では、モニタ15(図3参照)に来客映像が表示される。
【0053】
警報監視盤8には、伝送ラインL2を通じて映像制御盤7、ロビーインターホン9が接続されている。
【0054】
このような警報監視盤8は、ロビーインターホン9から、伝送ラインL2を通じて、住戸番号を含んだ呼出信号を受信したときには、伝送ラインL2,伝送ラインL1を通じて、目的の住戸のインターホン親機1に対して呼出信号を送出して、その住戸のインターホン親機1により呼出処理を行わせる。
【0055】
これとともに、警報監視盤8は、伝送ラインL2を通じて制御信号を送出して、映像制御盤7を作動させるとともに、伝送ラインL2を通じて制御信号を送出して、ロビーインターホン9に内蔵されているカメラ93(図5参照)を作動させて、来客映像を撮影させ、撮影された来客映像を映像信号として、伝送ラインL3を通じて映像制御盤7に送出させる。
【0056】
また、このような警報監視盤8は、呼出処理を行わせた住戸のインターホン親機1が応答操作を受け付けたときには、伝送ラインL1、伝送ラインL2を通じて、応答信号を受信して、ロビーインターホン9と、応答操作を受け付けた住戸のインターホン親機1との間の通話路を、伝送ラインL1、伝送ラインL2によって形成する。
【0057】
更に、警報監視盤8は、ロビーインターホン9と通話中のインターホン親機1が解錠操作を受け付けたときには、そのインターホン親機1から解錠許可信号が伝送ラインL1、伝送ラインL2を通じて送出されるので、ロビーインターホン9に対して、解錠許可信号を中継送信する。すると、解錠許可信号を中継送信されたロビーインターホン9は、制御線で構成された伝送ラインL4を通じて、電気錠10に対して電気錠駆動信号を送出して、電気錠10を解錠させる。
【0058】
このような構成の電気錠制御機能付きインターホンシステムS2では、警報監視盤8には、ID登録記憶装置11と、識別情報無効処理手段G(12)とが備えられている。なお、これらは、警報監視盤8に内蔵されるのではなく、警報監視盤8に外付けされた構成であってもよい。
【0059】
また、ロビーインターホン9には、読取手段A、来訪者登録モード実行手段C、および、電気錠解錠手段Dが備えられている。なお、これらも、ロビーインターホン9に内蔵されるのではなく、ロビーインターホン9に外付けされた構成であってもよい。
【0060】
図3は、本発明の電気錠制御機能付きインターホンシステムS2で用いられるインターホン親機1とドアホン子器2の基本構成の一例を示すブロック図である。
【0061】
インターホン親機1は、少なくとも制御部13、制御線、通話線、映像線で構成された伝送ラインL1を通じて各種信号を伝送するための伝送送受信部14、ドアホン子器2やロビーインターホン9からの映像を映し出し、液晶表示器等で構成されたモニタ15、伝送ラインL1、L3を通じて入力された映像信号を制御し、モニタ15に映像信号を出力して表示させる映像処理部16、伝送ラインL1、L3を通じてドアホン子器2やロビーインターホン9、警報監視盤8との相互通話ができるよう制御をする通話部17、各種操作キー等で構成された操作部18、制御部13による制御を行うための各種プログラム等が記憶された記憶部19を備えている。
【0062】
通話部17には音声を入出力するマイクロホンMIC及びスピーカSPが接続されている。そして、インターホン親機1は、インタフェース20には、伝送ラインL1を通じてドアホン子器2が接続されている。
【0063】
ドアホン子器2は、少なくとも制御部21、伝送ラインL1を通じて各種信号の伝送をするためのインタフェース22、伝送ラインL1を通じてインターホン親機1との相互通話ができるよう制御をする通話部23、ドアホン子器2の少なくとも前方を撮影するカメラ24、カメラ24で撮影した映像を処理する映像処理部25、インターホン親機1を呼び出すために操作する呼出ボタンなどを備えている操作部26を備えている。
【0064】
図4は、本発明の電気錠制御機能付きインターホンシステムS2で用いられる警報監視盤8の基本構成の一例を示すブロック図である。
【0065】
このような警報監視盤8は、少なくとも以下の構成要素を制御する制御部80と、インターホン親機1の住戸番号を入力するためのキー等を有する操作部81、伝送ラインL2を通じて各種信号を伝送するための伝送送受信部82、制御部80による制御を行うための各種プログラムなどを記憶した記憶部83、インターホン親機1における異常発生を報知するための警報音や警報メッセージを生成してスピーカ(不図示)から送出する警報音出力部84、操作部81で指定された住戸番号等を表示する表示部85、通話部86を備えている。
【0066】
このような構成の警報監視盤8では、先述した識別情報登録手段Bは、一例として、記憶部83に含まれているRAMなどの書き込み可能な記憶媒体で構成することができ、先述したID登録記憶装置11は、一例として、制御部80、記憶部83で構成することができる。
【0067】
また、先述した識別情報無効処理手段G(12)は、一例として、制御部80で構成することができる。更に、先述した計数手段Eは、一例として、公知のカウンタで構成することができ、先述した計時手段Fは、一例として、公知のタイマで構成することができる。
【0068】
図5は、本発明の電気錠制御機能付きインターホンシステムS2で用いられるロビーインターホン9の基本構成の一例を示すブロック図である。
【0069】
このようなロビーインターホン9は、少なくとも、制御部90、伝送ラインL2、伝送ラインL3を通じて各種信号の伝送をするための伝送送受信部91、住戸番号を指定するための番号キーや呼出釦を有する操作部92、来客者を撮影するカメラ93、カメラ93での撮影によって形成された映像信号を制御する映像処理部94と、呼出先のインターホン親機1若しくは警報監視盤8との間でマイクMICとスピーカSPを使用したハンズフリー通話をするための通話部95、制御部90による制御を行うための各種プログラムなどを記憶した記憶部96、操作部92で指定された住戸番号等を表示する表示部97を備えている。
【0070】
このような構成のロビーインターホン9は、来訪者登録モード実行手段Cは、一例として制御部90で構成することができ、更に、読取手段A、電気錠解錠手段Dを備えており、電気錠解錠手段Dには、図示するように、伝送ラインL4を通じて電気錠10が接続されている。
【0071】
以下、このような構成の電気錠制御機能付きインターホンシステムの制御処理について説明する。図6は、本発明の電気錠制御機能付きインターホンシステムS2の来訪者登録モードM1の制御処理の一例を示すフローチャートである(100〜117)。
【0072】
ロビーインターホン9では、来訪者が、住戸番号を入力して呼出ボタンを操作するといった公知の呼出操作をしたときには(100)、目的の住戸に呼出信号を送出して、その住戸のインターホン親機1から呼出動作を行わせて(101,102)、ロビーインターホン9自身では、カメラ93による来訪者の撮影を開始して、来訪者の映像を映像信号としてインターホン親機1に送出し、インターホン親機1において来訪者の映像を表示させる(103,104)。
【0073】
そして、目的の住戸のインターホン親機1が、住人による応答操作を受け付けると(105,106)、ロビーインターホン9と、その住戸のインターホン親機1との間で通話路が形成される(107,108)。
【0074】
ついで、インターホン親機1は、来訪者の映像を見ながら通話を行った住人による来訪者登録モード許可操作を受け付けると(109)、そのインターホン親機1は来訪者登録モード許可をロビーインターホン9に通知する(110)。
【0075】
ロビーインターホン9は、インターホン親機1から来訪者登録モード許可を受け付けたときには(111)、来訪者登録モード実行手段Cにより来訪者登録モードを開始して、例えば、「読取装置にカードをかざして下さい」といったメッセージをスピーカSPにより鳴動させるか、表示部97により表示させる(112,113)。
【0076】
そして、来訪者により汎用記録媒体が、ID読取装置3にかざされると、ID読取装置3は、汎用記録媒体から来訪者のIDコードを読み取って(114)、読み取ったIDコードを警報監視盤8側に備えられているID登録記憶装置11に送出する(115)。警報監視盤8側に備えられているID登録記憶装置11は、ロビーインターホン9側に備えられているID読取装置3から送出されてきたIDコードを受信して(116)、受信したIDコードを識別情報登録手段Bに含まれているID登録テーブルに登録する(117)。
【0077】
図7は、本発明の電気錠制御機能付きインターホンシステムS2の来訪者登録モードM2の制御処理の一例を示すフローチャートである(200〜220)。なお、ロビーインターホン9とインターホン親機1の制御処理は、図6で示したステップ100〜115の制御処理と同じであるので、説明を省略し、ここでは、警報監視盤8側の制御処理のみを説明する。
【0078】
すなわち、警報監視盤8側では、ロビーインターホン9側のID読取装置3から、汎用記録媒体に記録された来訪者のIDコードを受信したときには(216)、識別情報登録手段Bに含まれえているID登録テーブルに登録させ(217)、識別情報無効処理手段G(12)に対して、登録済みのIDコードとともにID登録済み通知を送出する(218)。そのとき、識別情報無効処理手段G(12)は、該IDコード別に、ID登録済み通知を受信した時間をID登録時刻として記憶し(219)、その時刻から経過した経過時間の計時を開始する(220)。
【0079】
図8は、先述した来訪者登録モードM1、M2により来訪者のIDコードが登録された後の来訪者認証制御処理の一例(来訪者認証モードM3)を示すフローチャートである(300〜317)。
【0080】
ID読取装置3は、来訪者の汎用記録媒体に記録された来訪者のIDコードを読み取ったときには(300)、読み取ったIDコードをID照合解錠装置4に送出する(301)。
【0081】
ID照合解錠装置4は、ID読取装置3から送出されてきたIDコードを受信したときには(302)、ID登録記憶装置11に対して、ID登録テーブルの送出を要求する(303)。ID登録記憶装置11は、ID登録テーブルの送出を要求されたときには(304)、識別情報登録手段Bに含まれているID登録テーブルを、ID照合解錠装置4に送出する(305)。
【0082】
ID照合解錠装置4は、ID登録記憶装置11から送出されたID登録テーブルを受信したときには、受信したID登録テーブルを参照して、ID読取装置3から送出されてきたIDコードと一致するものがあるかどうか照合し(306,307)、一致するものがなければ公知のエラー報知を行うが(308,309)、一致するものがあれば、電気錠制御装置5に対して、電気錠解錠信号を送出して、電気錠10を解錠させ(308,310)、その後、解錠を認めたIDコードとともに解錠通知をID無効化処理装置G(12)に送出する(311)。
【0083】
ID無効処理装置G(12)は、ID照合解錠装置4が解錠を認めたIDとともに解錠通知が送出されてきたときには(312)、計数手段Eによりカウント値を1インクリメントする(313)。カウント値が予め設定された有効解錠回数(n)に達したときには、ID登録記憶装置11に対して、カウント値が有効解錠回数(n)に達したIDコードの消去を要求する(314,315)。
【0084】
ID登録記憶装置11は、ID無効処理装置G(12)から、カウント値が有効解錠回数(n)に達したIDコードの消去を要求されたときには、そのIDコードを、ID登録テーブルから消去することによって、そのIDコードを無効にする(316,317)。
【0085】
図9は、先述した来訪者登録モードM1,M2により来訪者のIDコードが登録された後の来訪者認証制御処理の他例(来訪者認証モードM4)を示すフローチャートである(400〜415)。
なお、ID読取装置3の制御処理は、図8のステップ300,301と同じである。また、ID照合解錠装置4の制御処理は、図8のステップ311「解錠通知を送出」をしない点以外、ステップ302〜310の制御処理と同じである。
したがって、警報監視盤8の制御処理のみ、以下に説明する。すなわち、警報監視盤8のID無効処理装置G(12)は、図7のステップ216〜220に示す制御処理を行って、IDコード別に、ID登録記憶装置11の識別情報登録手段Bに含まれているID登録テーブルに登録されてから経過した経過時間を、計時手段Fにより計時することで、監視している。
【0086】
そして、計時手段Fによる計時時間が、予め設定された認証有効時間に達したときには(411)、認証有効時間に達したIDコードを含んだIDコードの消去要求を、ID登録記憶装置11に対して行い(412)、ID登録記憶装置は、ID無効処理装置G(12)から、認証有効時間に達したIDコードを含んだIDコードの消去要求を受けたときには(413)、そのIDコードを、ID登録テーブルから消去することによって、そのIDコードを無効にする(414)。
【0087】
このように、第1実施例に例示する電気錠制御機能付きインターホンシステムによれば、
来訪者登録モードを実行して、来訪者によって所有され、来訪者のIDコードが記録された汎用記録媒体を、ロビーインターホン9側の読取手段Aで読み取らせ、読み取らせた来訪者の識別情報を、警報監視盤8側の識別情報登録手段Bに登録した後には、識別情報無効処理手段G(12)は、来訪者別に、電気錠解錠手段Dによって解錠される毎に、解錠回数を計数しておき、予め設定された有効解錠回数に達したときには、その来訪者の識別情報を無効にする。
【0088】
または、識別情報無効処理手段G(12)は、来訪者別に、来訪者のIDコードが識別情報登録手段Bに登録されてから経過した経過時間が、予め設定された認証有効時間に達したときにも、その来訪者の識別情報を無効にする。
【0089】
そのため、来訪者別に、予め解錠専用の記録媒体を製造、配布することなく、来訪者が通常所有していると考えられる汎用記録媒体を用いて、有効解錠回数に達するまで、または、来訪者の識別情報を登録してから認証有効時間に達するまでは、何度でも同一の汎用記録媒体を使用して電気錠を解錠させることができるので、セキュリティを確保させながら、来訪者、住人双方にとって使い勝手がよく、コスト、資源の無駄を生じさせない電気錠制御機能付きインターホンシステムを提供できる。
【0090】
更に、第1実施例で例示する電気錠制御機能付きインターホンシステムによれば、来訪者のIDコードは、警報監視盤8側の識別情報登録手段Bで一元的に登録されているために、後述する第2実施例で例示する電気錠制御機能付きインターホンシステムのように、電気錠制御ユニット単位で来訪者のIDコードを登録する場合と比べると、来訪者のIDコードを一元的に登録するための識別情報登録手段Bを1箇所に設ければよいので、低コストな電気錠制御機能付きインターホンシステムを提供できる。
[第2実施例]
図10は、本発明の電気錠制御システムの第2実施例の概略構成を示すシステム系統図である。なお、第1実施例に例示する図1の構成と同一の構成要素については、同一符号を付して説明を省略する。
【0091】
この電気錠制御システムS3では、図示するように、読取手段A、電気錠解錠手段Dで構成されている第1の電気錠制御ユニットU1と、第1の電気錠制御ユニットU1の構成に、来訪者登録モード実行手段Cを更に備えて構成されている第2の電気錠制御ユニットU2とを備えて構成されている。
【0092】
そして、第1、第2の電気錠制御ユニットU1,U2は、制御線、通話線で構成された伝送ラインL2を通じて、ID登録記憶装置11、識別情報無効処理手段G(12)に接続されている。詳細に説明すると、第1、第2の電気錠制御ユニットU1,U2では、読取手段Aは、伝送ラインL2を通じて、ID登録記憶装置11に接続されており、ID照合解錠装置4は、伝送ラインL2を通じて、識別情報無効処理手段G(12)に接続されている。
【0093】
なお、第1,第2の電気錠制御ユニットU1,U2は、制御線、通話線で構成された伝送ラインL2を通じて、ID登録記憶装置11、識別情報無効処理手段G(12)に接続されているが、制御線のみで構成された伝送ラインL4(図2参照)を通じて接続してもよい。要は、制御信号を送受信できるような伝送ラインを通じて接続すればよい。
【0094】
そして、ID照合解錠装置4に備えられる識別情報登録手段Bは、例えば、ID照合解錠制御装置4に、制御部、書き込み可能な記憶部(ともに不図示)を組み込んで構成できる。
【0095】
このような構成の電気錠制御システムS3では、読取手段A、ID登録記憶装置11、来訪者登録モード実行手段C、電気錠解錠手段D、および、識別情報無効処理手段G(12)が、連携した制御処理を行うことによって、第1実施例に例示する来訪者登録モードM1、M2と、来訪者認証モードM3、M4とを実行できる。
【0096】
そして、第1の電気錠制御ユニットU1は、伝送ラインL2を通じて、来訪者の識別情報が送出されてきたときには、送出されてきた来訪者の識別情報を識別情報登録手段Bに登録する機能を備えている。
一方、第2の電気錠制御ユニットU2は、来訪者登録モード実行手段Cによって識別情報登録手段Bに登録された来訪者の識別情報を伝送ラインL2に送出する機能と、伝送ラインL2を通じて、来訪者の識別情報が送出されてきたときには、送出されてきた来訪者の識別情報を識別情報登録手段Bに登録する機能と、を備えている。
【0097】
このような構成の電気錠制御システムS3では、第2の電気錠制御ユニットU2は、図10に示す(11)〜(13)のステップを経て、来訪者のIDコードを登録する来訪者登録モードM5を実行する。すなわち、(11)来訪者登録モード実行手段Cは、読取手段Aに制御信号を送出して来訪者登録モードを実行させる。(12)読取手段Aは、来訪者登録モードを実行して、来訪者の所持する汎用記録媒体に記録された来訪者のIDコードを読み取り、読み取った来訪者のIDコードをID照合解錠装置4に送出して、識別情報登録手段Bに登録させる。(13)その後、ID照合解錠装置4は、識別情報登録手段Bに登録したIDコードを、伝送ラインL2に送出する。このとき、第1の電気錠制御ユニットU1では、ID照合解錠装置4は、伝送ラインL2を通じて送出されてきたIDコードを識別情報登録手段Bに登録する。
【0098】
ここで、ステップ(11)において、第2の電気錠制御ユニットU2は、他のすべての電気錠制御ユニットU1,U2に対して、IDコードを登録させてもよいし、システムを構成する電気錠制御ユニットU1,U2のうち、いずれかの電気錠制御ユニットU1,U2に対して、IDコードを登録させてもよい。
【0099】
そして、いずれかの電気錠制御ユニットU1,U2に対して、IDコードを登録させるためには、IDコードを登録させたい電気錠制御ユニットU1,U2が備えているID照合解錠装置4に割り付けられている端末アドレス、登録させるべきIDコードを少なくとも含む制御信号を、伝送ラインL2を通じて送出し、指定された端末アドレスが割り付けられたID照合解錠装置4に対して、自身が指定されていることを認識させて、IDコードを登録させればよい。
【0100】
一方、電気錠制御システムS3は、(11)〜(14)のステップを経て、先述した来訪者登録モードM5とは異なる来訪者登録モードM6を実行する。すなわち、第2の電気錠制御ユニットU2では、先述した(11)〜(13)のステップを経た後には、(14)ID照合解錠装置4は、読取手段Aから送出された来訪者のIDコードを登録したことを通知するためのID登録済み通知を、登録済みのIDコードとともに、識別情報無効処理手段G(12)に送出する。識別情報無効処理手段G(12)は、ID照合解錠装置4から、登録済みのIDコードとともにID登録済み通知が送出されてきたときには、ID登録済み通知が送出されてきた時刻を記憶し、計時手段Fによって、その後経過した経過時間の計時を開始させる。
【0101】
そして、電気錠制御システムS3は、以上の来訪者登録モードM5または来訪者登録モードM6を経て、来訪者のIDコードを登録した後には、以下の来訪者認証モードM7または来訪者認証モードM8を実行する。
【0102】
来訪者認証モードM7では、電気錠制御ユニットU1,U2の各々では、(15)読取手段Aは、来訪者の所持する汎用記録媒体に記録されたIDコードを読み取り、読み取ったIDコードをID照合解錠装置4に送出する。(16)ID照合解錠装置4は、自身の識別情報登録手段Bが備えているID登録テーブルを参照して、読取手段Aから送出されてきた来訪者のIDコードと一致するものがあるかどうか照合し、一致するものがあれば、そのIDコードを認証して、電気錠制御装置5に電気錠解錠信号を送出して、電気錠10を解錠させる。(17)その後、ID照合装置4は、来訪者のIDコードを認証して電気錠10を解錠させたことを、識別情報無効処理手段G(12)に通知するために、認証できたIDコードとともに解錠通知を送出する。
【0103】
そして、(18)識別情報無効処理手段G(12)は、ID照合解錠装置4から、認証できたIDコードとともに解錠通知が送出されてくる毎に、計数手段Eによって、そのIDコードを認証して解錠した解錠回数をカウントアップし、解錠回数が、予め設定された有効解錠回数に達したときには、すべての電気錠制御ユニットU1,U2に備えられているID照合解錠装置4に対して、該当するIDコードを消去することを要求する消去要求信号を送出し、そのIDコードを、ID登録テーブルから消去させて、識別情報登録手段Bに登録されているそのIDコードを無効にする。
【0104】
なお、ステップ(18)では、識別情報無効処理手段G(12)は、解錠回数が、予め設定された有効解錠回数に達したときには、ID照合解錠装置4に対して、該当するIDコードを消去させることによって、そのIDコードを無効にしているが、本発明ではこの例には限られず、(18a)ID照合解錠装置4に対して、解錠回数が有効解錠回数に達したIDコードを認証しないように、認証不可通知を送出して、ID照合解錠装置4が、読取手段Aから該当するIDコードが送出されてきて、そのIDコードが、読取手段Aから送出されてきた来訪者のIDコードと一致しても、電気錠制御装置5に対して電気錠解錠信号を送出しないようにすることでも、無効にできる。
そして、同一のIDコードを認証する有効解錠回数は、棟数、住戸数、階数など集合住宅の規模に応じて設定でき、例えば、共同玄関側の電気錠、エレベータホール錠を順次解錠させた後、目的の住戸に荷物を配達した帰路において、再度、エレベータホール錠、共同玄関側の電気錠を順次解錠させるため、4回に設定できる。
【0105】
一方、来訪者認証モードM8では、先述した(15)〜(18,18a)のステップを実行する点は、先述した来訪者認証モードM7と共通するが、先述した(17)、(18)、および、(18a)のステップを実行せず、以下のステップ(19)またはステップ(19a)の制御処理を行う点に特徴がある。
【0106】
すなわち、電気錠制御ユニットU1,U2の各々では、(19)識別情報無効処理手段G(12)は、先述した来訪者登録モードM6において、来訪者のIDコードがID照合解錠装置4に記憶されたときには、ID照合解錠装置4からID登録済み通知が送出されてきた時刻から経過した経過時間を計時手段Fによって計時を開始させているので、予め設定された認証有効時間に達したときには、すべての電気錠制御ユニットU1,U2が備えているID照合解錠装置4に対して、該当するIDコードを消去することを要求する消去要求信号を送出し、そのIDコードを、ID登録テーブルから消去させて、識別情報登録手段Bに登録されているそのIDコードを無効にする。
【0107】
なお、ステップ(19)では、識別情報無効処理手段G(12)は、計時時間が、予め設定された認証有効時間に達したときには、ID照合解錠装置4に対して、該当するIDコードを消去させることによって、そのIDコードを無効にしているが、本発明ではこの例には限られず、(19a)ID照合解錠装置4に対して、計時時間が認証有効時間に達したIDコードを認証しないように、認証不可通知を送出して、ID照合解錠装置4が、読取手段Aから該当するIDコードが送出されてきて、そのIDコードを照合できても、そのIDコードを認証しないようにして、無効にすることもできる。
そして、同一のIDコードを認証する認証有効時間は、棟数、住戸数、階数など集合住宅の規模に応じて設定でき、例えば、共同玄関側の電気錠を解錠させ、目的の住戸に荷物を配達し、帰路において、再度共同玄関側の電気錠を順次解錠させるのに要する時間を10分と見積もって設定できる。
【0108】
図13は、本発明の第2実施例で例示する電気錠制御システムS3を組み込んで構成された電気錠制御機能付きインターホンシステムS4の構成の一例を示すシステム系統図である。なお、第1実施例で例示する電気錠制御機能付きインターホンシステムS2(図2参照)と同一の構成要素については、同一符号を付して説明を省略する。
【0109】
このような電気錠制御機能付きインターホンシステムS4は、複数の棟を備える集合住宅において適用されており、それぞれの棟においては、各住戸毎にインターホン親機1、ドアホン子器2が設置されており、各住戸のインターホン親機1には、インタフェースI/F、伝送ラインL1を通じて、警報監視盤8が接続されている。
【0110】
また、各住戸のインターホン親機1には、映像制御盤7を介在させて、ロビーインターホン9が接続されており、各棟のロビーインターホン9は、読取手段A、来訪者登録モード実行手段C、電気錠解錠手段Dを備えており、第2の電気錠制御ユニットU2が構成されている。
【0111】
そして、各棟のエレベータホールには、読取手段A、電気錠解錠手段Dを備えたエレベータホール錠が構成されており、それぞれのエレベータホール錠によって、第1の電気錠制御ユニットU1が構成されている。
【0112】
このように、第2実施例に例示する電気錠制御機能付きインターホンシステムS4によれば、先述した第1実施例に例示する電気錠制御機能付きインターホンシステムS2が発揮する効果に加えて、以下の効果を発揮することができる。
【0113】
すなわち、第2実施例に例示する電気錠制御機能付きインターホンシステムS4によれば、先述したように、読取手段A、識別情報登録手段Bを備えているID登録記憶装置11、来訪者登録モード実行手段C、電気錠解錠手段Dが、第1実施例に例示したように、連携して制御処理を行うことによって、第1実施例に例示する来訪者登録モードM1または来訪者登録モードM2と、第1実施例に例示する来訪者認証モードM3または来訪者認証モードM4とを実行できるので、先述した第1実施例に例示する電気錠制御機能付きインターホンシステムS2が発揮する効果を奏することができる。
【0114】
また、第2実施例に例示する電気錠制御機能付きインターホンシステムS4によれば、ロビーインターホンU2(9)側で、読取手段Aに対し来訪者のIDコードを登録させれば、そのIDコードは、ロビーインターホンU2(9)だけでなく、エレベータホール錠U1にも送出されて登録されるので、ロビーインターホンU2(9)、エレベータホール錠U1は、自身に登録されている来訪者のIDコードを認証して電気錠10を解錠させる。
【0115】
したがって、ロビーインターホンU2(9)、エレベータホール錠U1単位で、識別情報登録手段Bに登録されている来訪者のIDコードを基に認証することができるので、来訪者のIDコードを一元的に登録している構成と比べて、来訪者のIDコードを一元的に登録している識別情報登録手段Bにアクセスして、そこに登録されている来訪者のIDコードを送出してもらう必要がなく、認証動作を迅速に行うことができる。
【0116】
このような効果は、電気錠制御ユニットU1,U2を設けて入室を制限している棟が複数あるような大型の集合住宅や、入室制限箇所の多い大型ショッピングセンター、高級マンション、住居ブロック、店頭ブロックに分別された大型マンションなどにおいては、電気錠制御ユニットU1,U2が備えている電気錠解錠手段Dから、IDコードが登録されている警報監視盤8までの信号伝送距離が長いため、特に、顕著である。
【0117】
なお、第2実施例で例示する電気錠制御システムS3、電気錠制御機能付きインターホンシステムS4では、識別情報無効処理手段Gは、1箇所のみに設けられて、電気錠制御ユニットU1,U2の解錠回数、または、電気錠制御ユニットU1,U2に来訪者のIDコードが登録されてから経過した経過時間を、一括して管理しているが、本発明はこの例には限られず、電気錠制御ユニットU1,U2の各々は、識別情報無効処理手段Gが組み込まれた構成とされており、識別情報無効処理手段Gが、自らが組み込まれている電気錠制御ユニットU1,U2の解錠回数、または、経過時間を管理するといった、いわゆる分散管理するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【図1】本発明の電気錠制御システムの第1実施例の概略構成を示すシステム系統図
【図2】本発明の第1実施例で例示する電気錠制御システムを組み込んで構成された電気錠制御機能付きインターホンシステムの構成の一例を示すシステム系統図
【図3】本発明の電気錠制御機能付きインターホンシステムで用いられるインターホン親機とドアホン子器の基本構成の一例を示すブロック図
【図4】本発明の電気錠制御機能付きインターホンシステムで用いられる警報監視盤の基本構成の一例を示すブロック図
【図5】本発明の電気錠制御機能付きインターホンシステムで用いられるロビーインターホンの基本構成の一例を示すブロック図
【図6】第1実施例に例示する電気錠制御機能付きインターホンシステムにおける来訪者登録モードの制御処理の一例を示すフローチャート
【図7】第1実施例に例示する電気錠制御機能付きインターホンシステムにおける来訪者登録モードの制御処理の他例を示すフローチャート
【図8】第1実施例に例示する電気錠制御機能付きインターホンシステムにおける来訪者認証制御処理の一例を示すフローチャート
【図9】第1実施例に例示する電気錠制御機能付きインターホンシステムにおける来訪者認証制御処理の他例を示すフローチャート
【図10】本発明の電気錠制御システムの第2実施例の概略構成を示すシステム系統図
【図11】本発明の第2実施例で例示する電気錠制御システムを組み込んで構成された電気錠制御機能付きインターホンシステムの構成の一例を示すシステム系統図
【符号の説明】
【0119】
1 インターホン親機
8 警報監視盤
9 ロビーインターホン
10 電気錠
A 読取手段
B 識別情報登録手段
C 来訪者登録モード実行手段
D 電気錠解錠手段
E 計数手段
F 計時手段
G(12) 識別情報無効処理手段
U1 第1の電気錠制御ユニット
U2 第2の電気錠制御ユニット
L2 伝送ライン
S1,S3 電気錠制御システム
S2,S4 電気錠制御機能付きインターホンシステム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
汎用記録媒体に記録された来訪者の識別情報を読み取る読取手段と、
前記読取手段で読み取られた前記来訪者の識別情報を登録する識別情報登録手段と、
来訪者登録モードを実行して、前記読取手段で読み取られた前記来訪者の識別情報を前記識別情報登録手段に登録させる来訪者登録モード実行手段と、
前記読取手段によって、前記汎用記録媒体に記録された前記来訪者の識別情報が読み取られる毎に、前記識別情報登録手段を参照し、その登録が確認されたときには、電気錠を解錠させる電気錠解錠手段と、
前記電気錠解錠手段が前記電気錠を解錠させた対象となる前記来訪者の識別情報毎に、解錠回数を計数する計数手段を備えており、前記解錠回数が、予め設定された有効解錠回数に達したときには、前記識別情報登録手段に登録している該来訪者の識別情報を無効にする識別情報無効処理手段と、を備えていることを特徴とする、電気錠制御システム。
【請求項2】
汎用記録媒体に記録された来訪者の識別情報を読み取る読取手段と、
前記読取手段で読み取られた前記来訪者の識別情報を登録する識別情報登録手段と、
来訪者登録モードを実行して、前記読取手段で読み取られた前記来訪者の識別情報を前記識別情報登録手段に登録させる来訪者登録モード実行手段と、
前記読取手段によって、前記汎用記録媒体に記録された前記来訪者の識別情報が読み取られる毎に、前記識別情報登録手段を参照し、その登録が確認されたときには、電気錠を解錠させる電気錠解錠手段と、
前記来訪者の識別情報毎に、前記識別情報登録手段に登録してから経過した経過時間を計時する計時手段を備えており、前記経過時間が、予め設定された認証有効時間に達したときには、前記識別情報登録手段に登録している該来訪者の識別情報を無効にする識別情報無効処理手段と、を備えていることを特徴とする、電気錠制御システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、
前記読取手段、前記識別情報登録手段、および、前記電気錠解錠手段を組み合わせて構成された第1の電気錠制御ユニットと、
前記第1の電気錠制御ユニットに、前記来訪者登録モード実行手段を更に組み合わせて構成された第2の電気錠制御ユニットとは、伝送ラインを通じて、前記識別情報無効処理手段が接続されており、
前記第1の電気錠制御ユニットは、
前記伝送ラインを通じて、前記来訪者の識別情報が送出されてきたときには、送出されてきた前記来訪者の識別情報を前記識別情報登録手段に登録する機能を備えており、
前記第2の電気錠制御ユニットは、
前記来訪者登録モード実行手段によって前記識別情報登録手段に登録された前記来訪者の識別情報を前記伝送ラインに送出する機能と、
前記伝送ラインを通じて、前記来訪者の識別情報が送出されてきたときには、送出されてきた前記来訪者の識別情報を前記識別情報登録手段に登録する機能と、を備えていることを特徴とする、電気錠制御システム。
【請求項4】
管理人室などに設置される警報監視盤と、各住戸に設置されたインターホン親機と、共同玄関などに設置されるロビーインターホンとを備えるインターホンシステムに、請求項1または請求項2に記載の電気錠制御システムを組み合わせて構成された電気錠制御機能付きインターホンシステムであって、
前記警報監視盤側には、前記識別情報登録手段、前記識別情報無効処理手段が設けられており、
前記ロビーインターホン側には、前記読取手段、前記来訪者登録モード実行手段、および、前記電気錠解錠手段が設けられていることを特徴とする、電気錠制御機能付きインターホンシステム。
【請求項5】
管理人室などに設置される警報監視盤と、各住戸に設置されたインターホン親機と、共同玄関などに設置されるロビーインターホンとを備えるインターホンシステムに、請求項3に記載の電気錠制御システムを組み合わせて構成された電気錠制御機能付きインターホンシステムであって、
前記警報監視盤側には、前記識別情報無効処理手段が設けられており、
前記ロビーインターホン側には、前記第2の電気錠制御ユニットが設けられていることを特徴とする、電気錠制御機能付きインターホンシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−24427(P2009−24427A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−189878(P2007−189878)
【出願日】平成19年7月20日(2007.7.20)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】