説明

電気電子部品実装構造

【課題】配線基板を製造する際に不可避的に廃棄部分として発生する「捨て基板」を、電気電子部品の実装状態での高さ寸法を調節することに有効利用する。
【解決手段】ストレートタイプの端子ピン110を有する電気電子部品100が主基板10に実装されている。主基板10と、実装高さ調整用の補助基板20と、補助基板20に形成した端子ピン挿入孔22と、主基板10と補助基板20とを貫通する貫通孔部40と、貫通孔部40に挿通させた差込み部材32とを有する。差込み部材32の表面導電層66と端子ピン110とを接続する電路61,62,63と、を有する。補助基板20及び差込み部材32を、主基板10を製造する際に生じる捨て基板72から切り出す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気電子部品実装構造、詳しくは、ストレートタイプの端子ピンを備える電気電子部品を配線基板に実装するに当たって、「捨て基板」と呼ばれる配線基板の廃棄部分を、その電気電子部品の実装状態での高さ寸法を調節することに有効利用することを可能にした電気電子部品実装構造に関する。
【背景技術】
【0002】
近時、液晶型テレビジョン受像機のような薄型テレビジョン受像機では、ランコネクタなどの外部端子をテレビジョン受像機の背面に配置するという対策を講じることが多くなっている。また、この種の薄型テレビジョン受像機では、液晶モジュールを駆動させるのに必要な配線基板が、液晶モジュールの背部の板金製シャーシに取り付けられているため、その配線基板に実装されてテレビジョン受像機の背面に配置される電気電子部品には、ストレートタイプの端子ピンが背方に突出しているものを用いることが多い。
【0003】
その一方で、1台のテレビジョン受像機に組み付けられる数種類の外部端子はその高さ寸法が相違していることが多々あり、そのような高さ寸法の異なる複数の外部端子を共通の平坦な配線基板に直接的な着座状態で実装すると、それらの外部端子の端面が一定高さに揃わなくなる。そこで、配線基板に実装される外部端子の端面を一定高さに揃えるための対策を講じることが必要になる。
【0004】
先行例では、LEDの取付構造が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。この取付構造では、高さの相違する部位を有するスペーサを印刷回路基板の板面に重ね合わせ、複数のLEDをスペーサの高さの異なる部位に着座させると共に、個々のLEDから延び出たリード線を、スペーサと印刷回路基板とに形成した貫通孔部に挿通させて印刷回路基板の裏面に突出させてある。
【0005】
他の先行例では、配線基板に実装した電気部品の倒れ込みを防ぐために「捨て基板」を利用することが提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
【0006】
さらに他の先行例には、多層基板でのフリップチップ実装構造についての提案がなされている(たとえば、特許文献3参照)。そのほか、メイン基板にサブ基板を実装したプリント基板の構造についての研究、多層プリント基板そのものの構造についての研究も行われている(たとえば、特許文献4、特許文献5参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平9−148711号公報
【特許文献2】特開2010−245104号公報
【特許文献3】特開2002−217240号公報
【特許文献4】特開2008−300734号公報
【特許文献5】実開昭61−136580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1によって提案されているLED取付構造では、LEDの頂部を一定高さに揃えるというものではなく、同一サイズのLEDの頂部の高さを異ならせる手段を提案しているに過ぎない。また、特許文献2によって提案されている「捨て基板」を電気部品の倒れ込みを防ぐための部材として有効利用しているだけであるに過ぎない。
【0009】
本発明は以上の状況に鑑みてなされたものであり、多層基板などの配線基板を製造する際に不可避的に廃棄部分として発生する所謂「捨て基板」を、電気電子部品の実装状態での高さ寸法を調節することに有効利用することを可能にする電気電子部品実装構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る電気電子部品実装構造では、ストレートタイプの端子ピンが背方に突出された電気電子部品が主基板に実装されている。そして、上記主基板と、この主基板の板面に重ね合わされた実装高さ調整用の補助基板と、この補助基板に形成されて当該補助基板の板面上の着座面に重ね合わされた電気電子部品の上記端子ピンが挿入されている端子ピン挿入孔と、上記主基板と上記補助基板との重なり箇所に形成されてそれらの主基板と補助基板とを貫通する貫通孔部と、この貫通孔部に挿通された板片状の差込み部材と、この差込み部材の表面に形成されて上記主基板に形成された回路パターンに電気的接続された表面導電層と、上記端子ピン挿入孔に挿入された上記端子ピンと差込み部材の上記表面導電層とを接続する電路と、を有している。さらに、上記補助基板及び板片状の上記差込み部材が、上記主基板と同一厚さを有している。
【0011】
この発明において、補助基板及び板片状の差込み部材は、主基板と同一厚さを有しているので、それらの補助基板及び差込み部材は、主基板を製造する際に不可避的に廃棄部分として発生する「捨て基板」を利用して製作することが可能である。したがって、本来は廃棄部分である「捨て基板」を補助基板及び差込み部材として有効活用することが可能になるだけでなく、外部端子などの電気電子部品の実装高さ寸法を一定高さに揃えるのに、特別な部品を余分に用いる必要がなくなる。
【0012】
また、この発明の電気電子部品実装構造では、補助基板の端子ピン挿入孔に挿入された電気電子部品の端子ピンが、電路と差込み部材の表面導電層とを介して主基板の回路パターンに電気的接続される。したがって、補助基板の着座面に重ね合わせた電気電子部品の端子ピンを主基板の裏側に突出させる必要がなくなるので、電気電子部品の端子ピンの長さが短くても、その端子ピンが主基板の回路パターンに適切に電気的接続される。
【0013】
本発明では、上記電路が、上記端子ピン挿入孔の孔壁面に形成されてその端子ピン挿入孔に挿入されている上記端子ピンに接触する第1孔内導電層と、この第1孔内導電層に連続して上記補助基板に具備された導電パターンと、この導電パターン及び上記回路パターンの両方に連続して上記貫通孔部の孔壁面に形成されて差込み部材の上記導電パターンに接触する第2孔内導電層と、によって形成されている、ことが望ましい。この構成を採用することにより、電気電子部品の端子ピンと差込み部材の表面導電層とを接続する電路を、別途リード線によって形成する必要性がなくなる。
【0014】
本発明では、上記貫通孔部が、上記主基板に貫設された主基板側孔部と上記補助基板に貫設された補助基板側孔部とによって形成されていて、上記第2孔内導電層が、上記主基板側孔部の孔壁面に形成されて上記回路パターンに連続する主基板側孔内導電層と、上記補助孔部の孔壁面に形成された上記導電パターンに連続する補助基板側孔内導電層とに分かれていると共に、それらの主基板側及び補助基板側の各孔内導電層の両方に差込み部材の上記表面導電層が接触して電気的接続されている、という構成を採用することが可能である。この構成であると、第2孔内導電層を容易に形成することが可能になる。
【0015】
本発明ては、上記主基板、上記補助基板及び上記差込み部材の3者が、同一の母基板から切り出されている、という構成を採用することが可能である。この構成であると、主基板を切り出す母基板の「捨て基板」を、補助基板及び差込み部材として有効活用することが可能になる。
【0016】
本発明では、上記補助基板に、上記電気電子部品の複数の上記端子ピンが各別に挿入された複数の上記端子ピン挿入孔と、それらの端子ピン挿入孔のそれぞれに各別に対応する複数の上記貫通孔部とが備わり、複数の上記貫通孔部が上記主基板と上記補助基板との重なり箇所に並んで形成されていると共に、それらの貫通孔部に各別に挿通された複数の上記差込み部材が、上記補助基板に重なり合った1つの桁部の複数箇所から櫛歯状に延び出ている、という構成を採用することが可能である。この構成であると、複数の貫通孔部に挿通される複数の差込み部材が、1つの桁部によって一体化されているので、複数の貫通孔部に複数の差込み部材を同時に挿通させることができるようになって組立作業の迅速化が容易に達成されるようになる。
【発明の効果】
【0017】
以上のように、本発明によれば、主基板を製造する際に不可避的に廃棄部分として発生する「捨て基板」を、電気電子部品の実装状態での高さ寸法を調節することに有効活用することができるだけでなく、高さ寸法や端子ピンの長さ寸法が異なる外部端子などの電気電子部品の実装高さ寸法を一定高さに揃えるのに特別な部品を余分に用いる必要がなくなる。そのため、薄型テレビジョン受像機の背面にランコネクタなどの電気電子部品を配置する場合に、電気電子部品の高さ調整のためのコストを低減しやすいという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態に係る電気電子部品実装構造の分解斜視図である。
【図2】補助基板に形成される電路などを説明的に示した平面図である。
【図3】上記実装構造の縦断側面図である。
【図4】図3のIV部の拡大図である。
【図5】図3のV部拡大図である。
【図6】薄型テレビジョン受像機に実装構造を適用した事例の要部縦断側面図である。
【図7】母基板を例示した概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は本発明の実施形態に係る電気電子部品実装構造の分解斜視図、図2は補助基板20に形成される電路などを説明的に示した平面図である。また、図3は上記実装構造の縦断側面図であり、図4は図3のIV部の拡大図、図5は図3のV部拡大図、図6は薄型テレビジョン受像機に上記実装構造を適用した事例の要部縦断側面図である。さらに、図7は母基板70を例示した概略平面図である。
【0020】
図1のように、この実施形態に係る電気電信部品実装構造は、主基板10と、補助基板20と、櫛歯状部材30と、を備えていて、これらの各要素を用いて電気電子部品100が主基板10に実装される。電気電子部品100には、ランコネクタ、ピンソケット、ジャック、ピンヘッダなどの各種の外部端子が含まれる。また、電気電子部品100には、その背方に突出されたストレートタイプの複数の端子ピン110…が備わっている。
【0021】
図3のように、主基板10の板面に補助基板20を重ね合わせ、その補助基板20の板面上に区画形成された着座面21に電気電子部品100を重ね合わせることにより、主基板10に直接に電気電子部品100を実装する場合に比べて、電気電子部品100の実装状態での高さ寸法H1が、補助基板20の厚さT1に見合う寸法だけ嵩上げされる。
【0022】
したがって、図6に例示したように、共通の主基板10に高さ寸法H3の背高電気電子部品200と、その背高電気電子部品200よりも補助基板20の厚さT1に見合う寸法だけ短い高さ寸法H2の背低電気電信部品100とを混装する場合に、背低電気電信部品100を、主基板10に重ね合わされた補助基板20の着座面21に重ね合わせておくことによって、両方の電気電子部品100,200の実装状態での高さ寸法H1は、同一又は不都合を生じない程度に略同一になる。したがって、この構成を採用した薄型テレビジョン受像機などにおいて、リアカバー50の部品窓51,52に対して両方の電気電子部品100,200を同じ状態で配置することが可能である。図6において、220は背高電気電子部品200に備わっているストレートタイプの端子ピンであり、この端子ピン220は、主基板10の端子ピン挿入孔11に挿通されてその裏側に突出している。
【0023】
図1又は図2のように、補助基板20に区画形成されている上記着座面21の形成領域の複数箇所には、電気電子部品(上記背低電気電子部品に相当している)100に備わっている複数の端子ピン110…に個別に対応する端子ピン挿入孔22が貫設されている。図例の電気電子部品100では8本の端子ピン110…が千鳥配列されているので、複数箇所の端子ピン挿入孔22も同様に千鳥状に配列されている。一方、図1のように、主基板10の8箇所にも千鳥配列された複数の端子ピン挿入孔12…が貫設されていて、これらの端子ピン挿入孔12…は、主基板10の板面に補助基板20を重ね合わせることによって、補助基板20側の各端子ピン挿入孔22と各別に連通するようになっている。
【0024】
この実施形態の電気電子部品実装構造を組み立てる工程では、図3のように、主基板10の板面に補助基板20を重ね合わせること、補助基板20側の各端子ピン挿入孔22を主基板10側の各端子ピン挿入孔12に各別に連通させること、補助基板20の着座面21に電気電子部品100を重ね合わせてその端子ピン110を上記した各端子ピン挿入孔22,12に挿入すること、が行われる。これらの各作業は任意の手順で行うことができる。
【0025】
図3のように、主基板10に重ね合わされた補助基板20の着座面21の形成領域を挟む両側のそれぞれには、一列に並んだ等間隔おきの4箇所に、主基板10と補助基板20との両方を貫通する貫通孔部40が形成されている。図1又は図2によって明らかなように、この貫通孔部40は、主基板10に貫設された主基板側孔部41と、補助基板20に貫設された補助基板側孔部42とに分かれている(図4参照)。
【0026】
図1に示したように、図例の櫛歯状部材30では、矩形断面形状を有する細長い桁部31の長手方向等間隔おきの複数箇所からその桁部31の片側に向けて、矩形断面の細幅板片状の差込み部材32が櫛歯状に延び出ている。図例では、桁部31から4本の差込み部材32が延び出ている。そして、図3のように、主基板10と補助基板20との重なり箇所に一列に並んだ状態で形成されている4箇所の貫通孔部40に、櫛歯状部材30の4本の差込み部材32が挿通されて、桁部31が補助基板20に重ね合わされている。図例の電気電子部品実装構造では、一対を一組とする櫛歯状部材30,30が用いられていて、それらの櫛歯状部材30,30の4本ずつの差込み部材32,32が、補助基板20の着座面21の形成領域を挟む両側のそれぞれに形成されている4つずつの貫通孔部40,40に挿通されている。
【0027】
貫通孔部40に対する差込み部材32の挿通箇所では、差込み部材32が貫通孔部40に軽圧入された状態になっている。そのため、複数箇所の貫通孔部40…に挿通された複数本の差込み部材32…、具体的には、8箇所の貫通孔部40…に挿通された8本の差込み部材32…によって、主基板10とその板面に重ね合わされた補助基板20とが容易に離れない状態で一体化されている。
【0028】
図5のように、補助部材20に形成されているそれぞれの端子ピン挿入孔22の孔壁面に銅箔でなる第1孔内導電層61が形成されていて、この第1孔内導電層61に、端子ピン挿入孔22に挿入されている電気電子部品100の端子ピン110が接触して電気的接続されている。また、それぞれの端子ピン挿入孔22に形成されている第1孔内導電層61には、図2に説明的に示したように、補助基板20に形成された複数(図例では8条)の導電パターン62が各別に連続していて、それらの導電パターン62…が4条ずつに分かれて着座面21の両側に引き出されている。さらに、図4のように、上記した貫通孔部40の孔壁面に銅箔でなる第2孔内導電層63が形成されている。この第2孔内導電層63は、主基板側孔部41の孔壁面に形成された主基板側孔内導電層64と、補助基板側孔部42の孔壁面に形成された補助基板側孔内導電層65とに分かれている。そして、複数条(図例では8条)の上記導電パターン62が、それぞれの補助基板側孔部42の補助基板側孔内導電層65に各別に連続している。さらに、貫通孔部40に挿通されている差込み部材32の外面に表面導電層66が形成されていて、その表面導電層66が主基板側及び補助基板側の上記孔内導電層64,65に接触している。また、主基板側孔内導電層65には、主基板10に形成された回路パターン13が連続していて、この回路パターン13が電気電子部品100に対する信号授受のための回路を形成している。
【0029】
以上において、端子ピン110に接触している第1孔内導電層61と、この第1孔内導電層61に連続している導電パターン62と、この導電パターン62及び上記回路パターン13の両方に連続している第2孔内導電層63と、によって、端子ピン110と差込み部材32の表面導電層66とを接続する電路が形成されている。したがって、電気電子部品100が主基板10に重なり合った補助基板20の着座面21に重ね合わされた状態で実装されているとしても、電気電子部品100の機能が損なわれることはない。
【0030】
以上の構成において、図6に示した主基板10の厚さT2と補助基板20の厚さT1とは同一である。また、櫛歯状部材30の桁部31や差込み部材32の厚さT3も、主基板10及び補助基板20の厚さと同一である。そして、これらの主基板10、補助基板20及び櫛歯状部材30は、図7に例示した厚さが一様な同一の母基板70から切り出されている。図7の母基板70では、横に並んだ2枚の主基板10,10が製作され、個々の主基板10はそれら2枚の主基板10,10の境界線71で分割することによって得られる。また、主基板10を製作する際には、製造技術的な事情によって不可避的に廃棄部分である捨て基板72,72が同時に発生する。この捨て基板72の形成領域で、図示のように補助基板20及び櫛歯状部材30が構成されていて、それらが捨て基板72から切り出される。このように、背低の電気電子部品100の実装高さを嵩上げするのに使われている補助基板20や櫛歯状部材30を捨て基板72から取得するようにすると、特別な部品を余分に用いる必要がなくなり、コストアップを回避することができるという利点がある。
【0031】
以上説明した実施形態では、1枚の補助基板20を用いて電気電子部品100の実装高さを調節しているけれども、この点は、電気電子部品の高さ寸法がさらに短い場合には、2枚又はそれより多い枚数の補助基板を積み重ねて実装高さを調節することが可能である。また、主基板10及び補助基板20は単層基板であっても、多層基板であってもよい。
【符号の説明】
【0032】
10 主基板
13 回路パターン
20 補助基板
21 着座面
22 端子ピン挿入孔
32 差込み部材
40 貫通孔部
41 主基板側孔部
42 補助基板側孔部
61 第1孔内導電層(電路)
62 導電パターン(電路)
63 第2孔内導電層(電路)
64 主基板側孔内導電層
65 補助基板側孔内導電層
66 表面導電層
70 母基板
100 電気電子部品
110 端子ピン
T1 補助基板の厚さ
T3 差込み部材の厚さ(櫛歯状部材の厚さ)
T2 主基板の厚さ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ストレートタイプの端子ピンが背方に突出された電気電子部品が主基板に実装されている電気電子部品実装構造において、
上記主基板と、この主基板の板面に重ね合わされた実装高さ調整用の補助基板と、この補助基板に形成されて当該補助基板の板面上の着座面に重ね合わされた電気電子部品の上記端子ピンが挿入されている端子ピン挿入孔と、上記主基板と上記補助基板との重なり箇所に形成されてそれらの主基板と補助基板とを貫通する貫通孔部と、この貫通孔部に挿通された板片状の差込み部材と、この差込み部材の表面に形成されて上記主基板に形成された回路パターンに電気的接続された表面導電層と、上記端子ピン挿入孔に挿入された上記端子ピンと差込み部材の上記表面導電層とを接続する電路と、を有し、
上記補助基板及び板片状の上記差込み部材が、上記主基板と同一厚さを有していることを特徴とする電気電子部品実装構造。
【請求項2】
上記電路が、上記端子ピン挿入孔の孔壁面に形成されてその端子ピン挿入孔に挿入されている上記端子ピンに接触する第1孔内導電層と、この第1孔内導電層に連続して上記補助基板に具備された導電パターンと、この導電パターン及び上記回路パターンの両方に連続して上記貫通孔部の孔壁面に形成されて差込み部材の上記表面導電層に接触する第2孔内導電層と、によって形成されている請求項1に記載した電気電子部品実装構造。
【請求項3】
上記貫通孔部が、上記主基板に貫設された主基板側孔部と上記補助基板に貫設された補助基板側孔部とによって形成されていて、上記第2孔内導電層が、上記主基板側孔部の孔壁面に形成されて上記回路パターンに連続する主基板側孔内導電層と、上記補助孔部の孔壁面に形成された上記導電パターンに連続する補助基板側孔内導電層とに分かれていると共に、それらの主基板側及び補助基板側の各孔内導電層の両方に差込み部材の上記表面導電層が接触して電気的接続されている請求項2に記載した電気電子部品実装構造。
【請求項4】
上記主基板、上記補助基板及び上記差込み部材の3者が、同一の母基板から切り出されている請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載した電気電子部品実装構造。
【請求項5】
上記補助基板に、上記電気電子部品の複数の上記端子ピンが各別に挿入された複数の上記端子ピン挿入孔と、それらの端子ピン挿入孔のそれぞれに各別に対応する複数の上記貫通孔部とが備わり、複数の上記貫通孔部が上記主基板と上記補助基板との重なり箇所に並んで形成されていると共に、それらの貫通孔部に各別に挿通された複数の上記差込み部材が、上記補助基板に重なり合った1つの桁部の複数箇所から櫛歯状に延び出ている請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載した電気電子部品実装構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−234851(P2012−234851A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−100304(P2011−100304)
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】