説明

電磁弁

【課題】固定コアが一体成形されたハウジングを有する電磁弁において、全体構成をより一層小型化することにある。
【解決手段】インレットポート20、アウトレットポート24及び排出ポート28を有する弁ボデイ18と、ソレノイド部12が収容されたハウジング14とを備え、前記弁ボデイ18には、可動コア40の外周面を囲繞し該可動コア40を軸方向に沿って案内するガイド部が設けられ、前記ガイド部は、半径外方向に突出する環状フランジ部68を起点として、上部側円筒部72aからなる第1ガイド部と、下部側円筒部72bからなる第2ガイド部とを有し、前記第1ガイド部及び前記第2ガイド部が軸方向に沿って連続して形成される

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ソレノイド部の励磁作用下に発生する電磁力によって可動コアを固定コア部に吸引することにより、圧力流体が流通する流体通路を切り換えることが可能な電磁弁に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の電磁弁に関し、本件出願人は、流体通路を流通する圧力流体の流れを切り換える三方弁に係る電磁弁を提案している(特許文献1参照)。
【0003】
この特許文献1に開示された電磁弁では、ハウジングの内部にソレノイド部が収容され、前記ソレノイド部から離間する方向に第1開閉弁を配置すると共に、前記第1開閉弁よりもソレノイド部に近接する同軸方向に第2開閉弁を配置し、前記第2開閉弁の第2バルブシールのシート径を前記第1開閉弁の第1バルブシートのシート径よりも小さく設定したバルブシート構造が採用されている。
【0004】
この特許文献1に開示された電磁弁では、前記第2開閉弁の第2バルブシールのシート径を前記第1開閉弁の第1バルブシートのシート径よりも小さく設定することにより、前記第2開閉弁に対する流体圧力による開弁力を減少させることができるため、ソレノイド部に設けられたスプリングのばね力を弱めることができ、前記ソレノイド部を小型化することができる。
【特許文献1】特開平9−280391号公報(段落0015〜0016、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前記提案に関連してなされたものであり、固定コア部が一体成形されたハウジングを有する電磁弁において、全体構成をより一層小型化することが可能な電磁弁を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するため、本発明は、圧力流体が流通するインレットポート及びアウトレットポートを有する弁ボデイとハウジングとを含む弁本体部と、前記ハウジングの内部に配設されコイルボビンに巻回されたコイルと、前記ハウジングと一体成形された固定コア部と、外表面に非磁性層が形成され前記コイルに対する通電作用下に前記固定コア部に吸引される可動コアとを有するソレノイド部と、前記可動コアに連結されて該可動コアと一体的に変位する弁シャフトと、前記弁シャフトの変位作用下に前記インレットポートと前記アウトレットポートとの連通状態と非連通状態とを切り換える弁体と、を備え、前記弁ボデイには、前記可動コアの外周面を囲繞し該可動コアを軸方向に沿って案内するガイド部が設けられ、前記ガイド部は、半径外方向に突出する環状フランジ部を起点として上部側円筒部からなる第1ガイド部と、下部側円筒部からなる第2ガイド部とを有し、前記第1ガイド部及び前記第2ガイド部が軸方向に沿って連続して形成されることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、可動コアの外表面全体に、例えば、無電解ニッケルメッキ処理等によって非磁性層が形成されているため、弁ボデイの上部側円筒部(及び下部側円筒部)の内壁面と可動コアの外周面との間のクリアランスからなる磁気ギャップを極力小さくすることができる。この結果、本発明では、磁気吸引力を向上させて全体構成の小型化を達成することができる。
【0008】
また、本発明によれば、可動コアの外周面を囲繞し該可動コアを軸方向に沿って案内するガイド部が設けられ、前記ガイド部は、半径外方向に突出する環状フランジ部を起点として、上部側円筒部からなる第1ガイド部と、下部側円筒部からなる第2ガイド部とを弁ボデイ自体に設けることにより、可動コアが摺動するガイド面を軸方向に沿って長尺に設定することが可能となり、前記可動コアの安定したガイド機能を発揮させることができる。
【発明の効果】
【0009】
固定コア部が一体成形されたハウジングを有する電磁弁において、全体構成をより一層小型化することが可能な電磁弁を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る電磁弁の軸方向に沿った縦断面構造図であり、図2は、図1に示されるオフ状態からソレノイド部が通電されたオン状態の縦断面構造図である。
【0011】
この電磁弁10は、内部にソレノイド部12が収容されたハウジング14と、前記ハウジング14に一体的に結合され、内部に弁機構部16が設けられた弁ボデイ18とを含む。前記ハウジング14及び弁ボデイ18は、弁本体部として機能するものであり、前記ハウジング14は、例えば、S10C(JIS規格)等の炭素鋼からなる磁性材料によって形成され、前記弁ボデイ18は、例えば、SUM(JIS規格)等の磁性材料によって形成されるとよい。
【0012】
前記弁ボデイ18は、略円筒体からなり、該弁ボデイ18の下端部には圧力流体(例えば、圧油)が導入されるインレットポート20が形成され、前記インレットポート20から上方の側部には、連通孔22を介して該インレットポート20に連通するアウトレットポート24が形成される。なお、前記インレットポート20の開口部には、圧油内に含まれる塵埃等を除去するためのフィルタ部材25が装着される。前記アウトレットポート24の上方には、弁ボデイ18の内部に軸方向に沿って延在する室26に連通する排出ポート28が形成される。
【0013】
前記インレットポート20が設けられた弁ボデイ18の孔部29には、第1着座部30に着座することにより前記連通孔22を閉塞し、前記第1着座部30から離間することにより前記連通孔22を開成する弁体として機能するボール32が設けられる。このボール32は、例えば、SUJ(JIS規格)等のベアリング鋼によって形成されるとよい。また、前記弁ボデイ18の孔部29には、樹脂製材料によって形成され、段部31によって前記ボール32を保持すると共に、ガイド面33によって前記ボール32を案内する保持ガイド部材35が装着される。
【0014】
ソレノイド部12のコイル34(後記する)が非通電状態にある場合、前記ボール32は、後記するリターンスプリング36のばね力によって押圧された弁シャフト38を介して、第1着座部30から離間した弁開状態にあり(図1参照)、所謂、ノーマルオープンタイプの三方弁として構成される。
【0015】
前記弁ボデイ18内部の室26には、軸方向に沿って変位可能な弁シャフト38が配設される。前記弁シャフト38は、一端部(図1中の下端部)から上方に向かって順序に、球面状の図示しない当接面を有して前記ボール32の球面に当接する小径な第1軸端部38aと、前記第1軸端部38aに連続し徐々に拡径するテーパ部38bと、前記テーパ部38bに連続し後記する可動コア40の孔部42内に圧入される拡径部38cと、前記拡径部38cに連続し前記拡径部38cよりも縮径した小径部38dと、前記小径部38dに連続し、外周面の一部を軸方向に沿った一平面で切り欠くことにより後記する可動コア40の孔部42の内壁面との間で空間部が形成される平面切り欠き部38eと、前記平面切り欠き部38eに連続し後記する固定コア部54の凹部62に臨む第2軸端部38fとから構成される。なお、前記弁シャフト38は、例えば、SUS(JIS規格)等の非磁性材料によって形成されるとよい。
【0016】
弁ボデイ18の中間部には室26を形成する隔壁が設けられ、前記隔壁の中央部には、弁シャフト38の第1軸端部38aを挿通させると共に、アウトレットポート24と排出ポート28とを連通させるための貫通孔46が形成される。前記貫通孔46の周辺部には、前記弁シャフト38のテーパ部38bが着座する第2着座部48が形成される。
【0017】
なお、弁ボデイ18の外周面には、軸方向に沿って所定間隔離間して配置され、環状溝に装着された第1〜第3シール部材50a〜50cがそれぞれ設けられる。
【0018】
ソレノイド部12は、有底円筒状からなり、弁シャフト38の軸方向に沿って所定長だけ突出した凸部によって形成される固定コア部54を有するハウジング14と、前記ハウジング14の内部に収納され、コイルボビン56に巻回されたコイル34と、略円筒体からなり中央部に軸方向に沿って貫通する孔部42が形成された可動コア40とを含む。
【0019】
前記可動コア40には、軸方向と直交し弁シャフト38の小径部38dに連通する通路(呼吸孔)58が形成される。この場合、通路58と、弁シャフト38の小径部38dと可動コア40の内壁との間に形成された空間部と、平面切り欠き部38eと可動コアの内壁との間に形成された空間部とが相互に連通するように設けられ、前記通路58は、固定コア部54と可動コア40との間のクリアランス60に充填された圧力流体(圧油)を逃がす(流通させる)機能を有する。なお、前記コイルボビン56は、例えば、樹脂製材料によって形成される。
【0020】
前記固定コア部54は、例えば、図示しない金型を用いた鍛造成形、プレス加工等によってハウジング14と一体成形される。ハウジングと別体で形成された図示しない円柱体をハウジングに固定して固定コアとした場合と比較して、本実施形態では、固定コア部54をハウジング14と一体成形することにより、部品点数を削減して製造コストを低減することができる。
【0021】
さらに、ソレノイド部12は、一端部が前記固定コア部54の凹部62の内壁面に係着され、他端部が前記可動コア40の端面に当接された非磁性材料製のマグネットキラー35に弁シャフト38の第2軸端部38fを囲繞しつつ係着されたリターンスプリング36を有する。前記リターンスプリング36のばね力によって、可動コア40は、固定コア部54から離間する方向に押圧された状態にあり、ソレノイド部12のコイル34が通電されないオフ状態にある場合、可動コア40と固定コア部54との間には所定のクリアランス60が形成される(図1参照)。なお、前記マグネットキラー35は、ソレノイド部12に対する通電が停止されたとき、残留磁気の影響によって可動コア40が固定コア部54に吸着されたままになることを防止する機能(貼り付き防止機能)を有する。
【0022】
前記可動コア40は、略円筒体からなり、例えば、SUM(JIS規格)等の快削鋼製材料によって形成される。前記可動コア40の外表面全体には、所定の深さからなる非磁性層64が形成される(図3参照)。また、該可動コア40の固定コア部54に対向する端部外周面には、可動コア40の他の部分と比較して直径が徐々に拡径し且つ固定コア部54と略同径からなる拡径部66が設けられる。
【0023】
この場合、可動コア40に対して固定コア部54と略同径からなる拡径部66を形成することにより、固定コア部54に対する可動コア40の対向面積を増大させ、磁気特性を向上させることができる。
【0024】
前記可動コア40の非磁性層64は、例えば、無電解ニッケルメッキからなるカニゼンメッキ(登録商標)処理を施すことによって形成される。このカニゼンメッキ処理を用いることにより、非磁性層64を簡便に形成することができる利点がある。なお、前記可動コア40の外表面に非磁性層64を形成する他の方法としては、例えば、高周波焼き入れ処理を施すとよい。高周波焼き入れ処理を施して非磁性層64を形成した場合、高速加熱処理が可能となり、製造工程の短縮化を図ることができる。
【0025】
図4に示されるように、弁ボデイ18の上部側には、外周面から半径外方向に向かって所定長だけ突出する環状フランジ部68が設けられる。前記環状フランジ部68を起点とした上部には、該環状フランジ部68と一体的に薄肉に形成され、可動コア40の外周面を囲繞する円筒内壁面70を有し軸方向に沿って所定長だけ延在する上部側円筒部(第1ガイド部)72aが設けられる。また、前記環状フランジ部68を起点とした下部には、該環状フランジ部68と一体的に厚肉に形成され、可動コア40の外周面を囲繞する円筒内壁面70を有し軸方向に沿って所定長だけ延在する下部側円筒部(第2ガイド部)72bが設けられる。
【0026】
前記上部側円筒部72aの軸方向に沿った端面は、図1に示されるソレノイド部12のオフ状態時において可動コア40の拡径部66の近傍まで延在し、前記下部側円筒部72bは、ソレノイド部12のオフ状態時において可動コア40の端面を超えた部位まで延在するように形成される。
【0027】
前記上部側円筒部72a及び前記下部側円筒部72bにそれぞれ形成された円筒内壁面70、70は、可動コア40が軸方向に沿って摺動変位するときのガイド面として機能するものである。この場合、上部側円筒部72aの円筒内壁面70と下部側円筒部72bの円筒内壁面70とが軸方向に沿って連続して形成され、ガイド面の軸方向長さが大きく設定されることにより、可動コア40との同軸性を向上させることができる。
【0028】
前記ハウジング14の端部は、図示しない加締め手段によって加圧されることにより、弁ボデイ18の環状フランジ部68の下面部に加締められて一体的に連結される。なお、ソレノイド部12の励磁作用下に発生する磁束の一部は、下部側円筒部68bまで広がることにより、磁路面積を増大させて磁気特性が向上する蓋然性を有する。
【0029】
図1に示されるように、ハウジング14とコイル34の間には、該コイル34の外周面及びコイルボビン56の一部をモールドする樹脂封止体74が設けられ、前記樹脂封止体74は、後記するカプラ部76に連続して樹脂製材料によって一体成形される。
【0030】
上部側円筒部72aと環状フランジ部68との境界部位には、縦断面三角形状からなりシール機能を有する第1Oリング78aが装着される。また、ハウジング14とコイルボビン56との間には、シール機能を有する第2Oリング78bが装着される。
【0031】
前記ハウジング14の側部には、コイル34に導通するカプラ部76が設けられ、前記カプラ部76には、前記コイル34と電気的に接続されたターミナル77の端子部が露呈するように設けられる。また、前記カプラ部76と反対側のハウジング14の側部には、略L字状に屈曲する取付ステー80が固着されている。
【0032】
本発明の実施形態に係る電磁弁10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。
【0033】
なお、ソレノイド部12のコイル34が通電されていないオフ状態では、図1に示されるように、ボール32が第1着座部30から離間して、インレットポート20とアウトレットポート24とが連通状態にあると共に、弁シャフト38のテーパ部38bが第2着座部48に着座して、アウトレットポート24と排出ポート28とが非連通状態にある。
【0034】
そこで、図示しない電源を付勢してコイル34に通電することによりソレノイド部12が励磁されてオン状態となり、図示しない磁気回路が発生する。この磁気回路は、ハウジング14、可動コア40及び固定コア部54を順次経由してハウジング14に復帰する磁束を有する。
【0035】
前記磁気回路によって発生する電磁力により、可動コア40は、リターンスプリング36の押圧力に打ち勝って固定コア部54に吸引される。その際、可動コア40は、上部側円筒部72a及び下部側円筒部72bによるガイド作用によって直線状に摺動し、前記可動コア40と一体的に連結された弁シャフト38が上方に向かって変位する。従って、インレットポート20から導入された圧力流体(圧油)の押圧力によってボール32が第1着座部30に着座すると共に、弁シャフト38のテーパ部38bが第2着座部48から離間する。
【0036】
ボール32が第1着座部30に着座し、且つ弁シャフト38のテーパ部38bが第2着座部48から離間することにより、インレットポート20とアウトレットポート24との連通が遮断された非連通状態となると共に、アウトレットポート24と排出ポート28とが連通状態となる。
【0037】
なお、ソレノイド部12のコイル34に対する通電を停止することにより、電磁力が消滅し、リターンスプリング36のばね力の作用下に可動コア40及び弁シャフト38が下方側に変位し、ボール32を押圧して該ボール32が第1着座部30から離間した初期状態に復帰する。
【0038】
本実施の形態では、可動コア40の外表面全体にカニゼンメッキ処理によって非磁性層64が形成されているため、上部側円筒部72a(及び下部側円筒部72b)の円筒内壁面70と可動コア40の外周面との間のクリアランスからなる磁気ギャップを極力小さくすることができる。この結果、本実施形態では、磁気吸引力を向上させて全体構成の小型化を達成することができる。
【0039】
この場合、可動コア40の外表面全体は、非磁性層64が形成されているため、可動コア40のみの外径寸法を管理することにより、容易に所定寸法に形成することができる。従って、前記磁気ギャップを精度よく管理することができ、極めて良好な磁気特性を得ることができる。
【0040】
また、本実施形態では、弁ボデイ18自体に可動コア40の外周面を囲繞して前記可動コア40を軸方向に沿って直線状に案内するガイド部を設けているため、従来から設けられていた別体の軸受け部材(例えば、環状体からなるヨーク等)が不要となり、部品点数及び組み付け工数が削減されて製造コストを低減することができる。
【0041】
この場合、前記ガイド部は、半径外方向に突出する環状フランジ部68を起点として、上部側に設けられた上部側円筒部72aからなる第1ガイド部と、下部側に設けられた下部側円筒部72bからなる第2ガイド部とを有し、前記第1ガイド部と前記第2ガイド部とが軸方向に沿って連続して形成される。
【0042】
このように、本実施の形態では、可動コア40の外周面に沿って軸方向に延在する円筒内壁面70を有し、上部側円筒部72aからなる第1ガイド部と下部側円筒部72bからなる第2ガイド部とを弁ボデイ18自体に設けることにより、可動コア40が摺動するガイド面を軸方向に沿って長尺に設定することが可能となり、前記可動コア40の安定したガイド機能を発揮させることができる。
【0043】
なお、可動コア40の外面全体に非磁性層64が形成されているため、前記円筒内壁面70との間で貼り付きが防止され、円筒内壁面70に対する可動コア40の良好な摺動性を得ることができる。すなわち、円筒内壁面70に対する可動コア40の摺動面(外周面)は、非磁性層64によってその内面の磁性層よりも硬質化(硬化処理)されているため、良好な摺動特性を得ることができる。
【0044】
さらに、本実施形態では、ソレノイド部12の励磁作用下に発生する磁束の一部が、上部側円筒部72aだけではなく下部側円筒部72bにも受け渡されることにより、磁路面積を増大させて磁気特性が向上する蓋然性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の実施形態に係る電磁弁の軸方向に沿った縦断面構造図である。
【図2】図1に示されるオフ状態からソレノイド部が通電されたオン状態の縦断面構造図である。
【図3】前記電磁弁を構成する可動コアの軸方向に沿った縦断面図である。
【図4】前記固定コアを案内するガイド部を示す部分拡大縦断面図である。
【符号の説明】
【0046】
10 電磁弁
12 ソレノイド部
14 ハウジング
16 弁機構部
18 弁ボデイ
20 インレットポート
24 アウトレットポート
28 排出ポート
32 ボール(弁体)
34 コイル
38 弁シャフト
40 可動コア
54 固定コア部
68 環状フランジ部
72a 上部側円筒部(第1ガイド部)
72b 下部側円筒部(第2ガイド部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力流体が流通するインレットポート及びアウトレットポートを有する弁ボデイとハウジングとを含む弁本体部と、
前記ハウジングの内部に配設されコイルボビンに巻回されたコイルと、前記ハウジングと一体成形された固定コア部と、外表面に非磁性層が形成され前記コイルに対する通電作用下に前記固定コア部に吸引される可動コアとを有するソレノイド部と、
前記可動コアに連結されて該可動コアと一体的に変位する弁シャフトと、前記弁シャフトの変位作用下に前記インレットポートと前記アウトレットポートとの連通状態と非連通状態とを切り換える弁体と、
を備え、
前記弁ボデイには、前記可動コアの外周面を囲繞し該可動コアを軸方向に沿って案内するガイド部が設けられ、前記ガイド部は、半径外方向に突出する環状フランジ部を起点として上部側円筒部からなる第1ガイド部と、下部側円筒部からなる第2ガイド部とを有し、前記第1ガイド部及び前記第2ガイド部が軸方向に沿って連続して形成されることを特徴とする電磁弁。
【請求項2】
請求項1記載の電磁弁において、
前記非磁性層は、無電解ニッケルメッキ処理によって形成されることを特徴とする電磁弁。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−85321(P2009−85321A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−254956(P2007−254956)
【出願日】平成19年9月28日(2007.9.28)
【出願人】(000141901)株式会社ケーヒン (1,140)
【Fターム(参考)】