説明

静止画処理装置、静止画処理システム及び静止画処理方法

【課題】静止画データのデータ形式やデータ量に応じて、静止画処理装置側、表示装置側のうちどちらが復号を行うか、どちらが再生を行うか、どちらが記録を行うかを判断し、もっともふさわしい装置で復号を行ったり、再生や記録を行ったりすることが可能な静止画処理装置、静止画処理システム、またこれらを利用した静止画処理方法を提供する。
【解決手段】符号化静止画データを取得する符号化静止画データ取得部と、他の電子機器とデータの送受信をするための送受信部と、取得した符号化静止画データを復号して表示するためにその静止画データの復号・表示などのために利用可能な他の電子機器の処理能力と同じく利用可能な自身の処理能力とを比較した結果に基づいて処理分担を決定する処理分担決定部と、決定された処理分担に従ってデータの送受信部での送受信を制御する制御部とを有する静止画処理装置などを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静止画処理装置、静止画処理システム及び静止画処理方法に関し、特に、符号化静止画データを復号して表示するために利用可能な他の電子機器の処理能力と自身の処理能力とを比較した結果に基づいて処理分担を決定する手段を有する静止画処理装置、静止画処理システム及びこれらを利用した静止画処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
静止画データを他の装置に転送してディスプレイに表示する場合、膨大なデータ量を限られた容量の範囲で処理できるようにするため、従来一般に、静止画データを他の装置でいったんJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式などにより符号化して受信側の装置に転送し、これを受信した装置自身が復号して自身のディスプレイなどに表示していた(例えば、特許文献1段落[0002]参照)。
【特許文献1】特開2001‐309324号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
最近のように静止画データの送受信にかかる装置が多様化してくると、復号処理能力、記録能力、再生能力等について様々な能力のものの混在が生じるようになる。このため、静止画データの復号、再生、記録等の処理に際して、これら各装置の特性を生かして効率的に処理を行えることが望ましい。例えば、近年レコーダに記録された静止画データを大画面高画質テレビジョンのディスプレイに表示して楽しむといったことも行われつつある。この場合、大画面高画質テレビジョンにおいては復号などのための処理をハードウェア処理によって行うものが一般的である。この処理方式の場合、装置に搭載された専用のハードウェアによってこれら復号などの処理を行うため、対応できる画像サイズやデータフォーマットの種類が予めハードウェアに搭載されているものに限られる半面、かかる専用のハードウェアを備えることでデータ量が膨大になっても処理不能となるおそれが少ないなど処理能力に優れる。逆に、レコーダの場合にはかかる処理をソフトウェア処理によって行うものが見られるが、この処理方式の場合には、CPUの負荷が増大し、CPUを搭載する機器のパフォーマンスを低下させ、処理時間の増大を招きやすい半面、様々な処理プログラムを用いて処理を行うことが可能なため、幅広いデータフォーマットに対応できるという特徴がある。
【0004】
しかし、従来の静止画処理システムにおいては、静止画処理装置側、表示装置側のうちどちらが復号を行うか、どちらが再生を行うか、どちらが記録を行うかといったことは予め一義的に設定されていた。このため、静止画データのデータ形式やデータ量に応じて上のような各装置の特性を見て最もふさわしい装置にて復号を行ったり、再生や記録を行ったりすることはできなかった。
【0005】
そこで、本発明の解決すべき課題は、静止画データのデータ形式、データ量や各装置の特性に応じて、静止画処理装置側、表示装置側のうちどちらが復号を行うか、どちらが再生を行うか、どちらが記録を行うかなどを判断し、最もふさわしい装置で復号を行ったり、再生や記録を行ったりすることが可能な静止画処理装置、静止画処理システム、またこれらを利用した静止画処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するため、本発明のうち、請求項1に記載の発明は、符号化静止画データを取得する符号化静止画データ取得部と、他の電子機器とデータの送受信をするための送受信部と、取得した符号化静止画データを復号して表示するためにその静止画データの復号・表示などのために利用可能な他の電子機器の処理能力と同じく利用可能な自身の処理能力とを比較した結果に基づいて処理分担を決定する処理分担決定部と、決定された処理分担に従ってデータの送受信部での送受信を制御する制御部とを有する静止画処理装置を提供する。また、請求項2に記載の発明は、前記処理分担決定部は、取得した符号化静止画データを復号して表示するためにその静止画データの復号・表示などのために利用可能な他の電子機器の他処理能力情報を送受信部を介して取得する第一取得手段と、同じく利用可能な自身の処理能力を示す情報である自処理能力情報を保持する自処理能力情報保持手段と、他処理能力情報と自処理能力情報とに基づいて前記比較をする比較手段とを有する請求項1に記載の静止画処理装置を提供する。また、請求項3に記載の発明は、処理能力として記録能力及び所定のフォーマットで符号化された符号化静止画データの復号能力を有する請求項1に記載の静止画処理装置である録画装置と、処理能力として表示能力及び所定のフォーマットで符号化された符号化静止画データの復号能力を有する請求項1に記載の静止画処理装置であるディスプレイ装置とを互いの送受信部でデータ送受信可能に接続した静止画処理システムを提供する。また、請求項4に記載の発明は、符号化静止画データを取得する符号化静止画データ取得ステップと、符号化静止画データ取得ステップにて取得した符号化静止画データを復号して表示するためにその静止画データの復号・表示などのために利用可能な他の電子機器の処理能力と同じく利用可能な自身の処理能力とを比較した結果に基づいて処理分担を決定する処理分担決定ステップと、処理分担決定ステップにて決定された処理分担に従ってデータの送受信部での送受信を制御する制御ステップと、他の電子機器とデータの送受信をするための送受信ステップとを有する静止画処理方法を提供する。また、請求項5に記載の発明は、前記処理分担決定ステップは、符号化静止画データ取得ステップにて取得した符号化静止画データを復号して表示するためにその静止画データの復号・表示などのために利用可能な他の電子機器の他処理能力情報を取得する第一取得サブステップと、第一取得サブステップにて取得した他処理能力情報と、同じく利用可能な自身の処理能力を示す情報である自処理能力情報とに基づいて前記比較をする比較サブステップとを有する請求項4に記載の静止画処理方法を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明により、静止画データのデータ形式、データ量や各装置の特性に応じて、静止画処理装置側、表示装置側のうちどちらが復号を行うか、どちらが再生を行うか、どちらが記録を行うかなどを判断し、最もふさわしい装置で復号を行ったり、再生や記録を行ったりすることが可能な静止画処理装置、静止画処理システム、またこれらを利用した静止画処理方法を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下に、本発明の実施例を説明する。実施例と請求項の相互の関係は以下のとおりである。実施例1は主に請求項1、請求項4などに関し、実施例2は主に請求項2、請求項5などに関し、実施例3は請求項3などに関する。なお、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。
【実施例1】
【0009】
<概要>
本実施例の静止画処理装置は、符号化静止画データを取得する手段と、他の電子機器とデータの送受信をするための手段と、取得した符号化静止画データを復号して表示するためにその静止画データの復号・表示などのために利用可能な他の電子機器の処理能力と同じく利用可能な自身の処理能力とを比較した結果に基づいて処理分担を決定する手段と、決定された処理分担に従ってデータの送受信手段での送受信を制御する手段とを有する静止画処理装置である。
平たく言えば、本発明に係る静止画処理装置は、自身が持っている符号化された静止画データを復号して他の装置で表示する場合に、自身で復号してから他の装置に送るのか、符号化したまま他の装置に送って他の装置で復号するのかなどを、自身と他の装置の処理能力の比較結果に基づいて最適の分担を決め、その分担に従って復号してからデータを送ったり符号化されたままで送ったりする制御を行うことができる装置である。
【0010】
この分担の仕方としては、理論的には様々なパターンが考えられる。
(表1)〜(表18)は、かかる理論上考えられる分担のパターンを示す表である。
本表に示すように、まず大別して相手の装置が単数の場合(表1〜7、表8)と複数の場合(表9〜17、表18)がある。また、それぞれの中に静止画処理装置自身が上記の比較結果に基づく分担決定を行う場合に、自身では比較を行わず他者の行った比較結果を取得する場合(表1〜7、表9〜17)と、自身が有する比較手段を用いて比較する場合(表8、表18)とがある。
【0011】
また、それぞれのパターンにおいて、比較対象となる静止画処理装置の処理能力と相手方の装置(他の電子機器)の処理能力の組み合わせによって、比較結果に基づく処理制御内容のバリエーションは当然異なってくることになる。例えば、静止画処理装置が、受信、復号、表示(再生)、記録のすべての処理能力を備えており、他の電子機器も、復号、表示、記録のすべての処理能力を備えていれば、静止画処理装置が受信した符号化された静止画データに基づく静止画の表示をどちらで行うか、また、そのための復号をどちらで行うか、さらに復号したデータの記録をどちらで行うかといったことすべてが比較対象となり、この比較の結果最適の装置の方に処理を分担させることができる。一方、静止画処理装置自身は上と同様に受信、復号、表示、記録のすべての処理能力を備えているが、他の電子機器は、復号、記録能力は備えているものの表示能力を備えてないといった場合には、復号能力の比較の結果他の電子機器の方が優れていれば符号化されたデータを他の電子機器に送信してそこで復号するが、表示は静止画処理装置でしかできないので、処理能力の比較を行うことなくいったんこの復号済みデータを表示のために他の電子機器から静止画処理装置に返信してもらう必要がある。その後、両者が備えている記録能力の比較結果に基づいて、最適の方で記録する(このため要すれば他の電子機器にデータを再送信する)ことになる。
【0012】
なお、本発明においてこれらすべてのパターンについて詳細に説明することは紙幅の関係上避けることとし、ここでは専ら静止画処理装置、他の電子機器ともすべての能力を備えている場合(各表の最初のパターン)についてのみ説明し、他のパターンについては表中で「制御内容」として結論のみ示すこととする。ただし、他の場合も、この説明で述べる構成とそのコンセプト自体は共通であり、以下の説明を読めば、他のパターンについてもその具体的な構成内容を明確に把握できると思料する。従って、表中に掲げたすべてのパターンが本発明の技術的範囲に含まれる。
【表1】

【表2】

【表3】

【表4】

【表5】

【表6】

【表7】

【表8】

【表9】

【表10】

【表11】

【表12】

【表13】

【表14】

【表15】

【表16】

【表17】

【表18】

【0013】
図1は、本実施例の静止画処理装置及びこれと接続された他の電子機器の概要の一例を示す概念図である。本図の例では、本実施例の静止画処理装置0100はレコーダであり、他の電子機器0110はテレビジョンである。これらは、符号化データの送受信用のiLINK、映像データの送受信のためのHDMI(High‐Definition Multimedia Interface)などのインターフェイス0130で接続されている。そこで、(1)レコーダが符号化された静止画データを受信すると、(2)当該レコーダは、自身の処理能力とテレビジョンの処理能力(復号能力、再生能力、記録能力)の比較結果を取得し、(3)その結果に基づいて処理分担を決定する。ここでは、比較結果が、復号能力、表示能力はテレビジョンが優れ、記録能力はレコーダが優れているとの結果であったとする。そこでレコーダは、(4)当該符号化データをそのままテレビジョンに送信する。テレビジョンは(5)送信された当該符号化データを復号し、(6)ディスプレイに静止画を表示する。その後、(7)当該復号済みデータは、テレビジョンからレコーダに送信され、レコーダがこれを受信する。さらに本図に示すように、(8)レコーダ自身で記録するようにしてもよい。
【0014】
<構成>
(全般)
図2は、本実施例の静止画処理装置の機能ブロックの一例を示す。本実施例の「静止画処理装置」0200は、「符号化静止画データ取得部」0210と、「送受信部」0220と、「処理分担決定部」0230と、「制御部」0240とからなる。
「静止画処理装置」は、静止画に関する何らかの処理(例えば復号処理、再生処理、記録処理)を行い得るものであれば広く該当し、その種類は問わない。具体的には、例えばDVDレコーダ等の記録装置、再生機能を有するディスプレイ装置、静止画の蓄積機能や再生機能を有するテレビジョンや携帯電話機、デジタルカメラ、フォトストレージなどが該当する。
【0015】
(符号化静止画データ取得部)
「符号化静止画データ取得部」は、符号化静止画データを取得するように構成されている。
符号化されたデータのデータ形式は問わない。例えばJPEGのほか、GIF(Graphics Interchange Format)、TIFF(Tagged Image File Format)、BMP(Bitmap Image)やJPEGの一形式であるDCF(Design rule for Camera File system)などが該当する。この場合、対応可能なデータフォーマットについては、復号処理をソフトウェア処理によって行う場合(一般にレコーダの場合はこれに該当する場合が多い)には、前述のように復号のためのプログラムを用いてCPUが処理することになるため、幅広いフォーマットに対応できる。一方、復号処理をハードウェア処理によって行う場合(一般にテレビジョンの場合はこれに該当する場合が多い)には、装置に搭載された専用のハードウェアによってこれらの処理を行うため、対応できるデータフォーマットの種類が予め搭載されているものに限られる。例えば、対応できるフォーマットがDCFのみであるテレビジョンがこれに該当する。
【0016】
(送受信部)
【0017】
「送受信部」は、他の電子機器とデータの送受信をするためのものである。
データの送受信の内容としては、他の電子機器での符号化データの復号、表示などのための符号化データの送信、復号済みのデータの他の電子機器での表示のための送信や、他の電子機器で復号、表示したデータを記録のために返信されたものの受信などが考えられる。
【0018】
(処理分担決定部)
「処理分担決定部」は、取得した符号化静止画データを復号して表示するためにその静止画データの復号・表示などのために利用可能な他の電子機器の処理能力と同じく利用可能な自身の処理能力とを比較した結果に基づいて処理分担を決定するように構成されている。
【0019】
(比較対象となる処理能力)
ここでの比較対象となる処理能力としては、上に例示列挙した復号能力、表示(再生)能力のほか記録能力が含まれる。また、比較は、能力の有無自体の比較と、能力自体は両者が有する場合にその優劣の比較との双方を含む。従って、ある処理能力が一方にのみあり、他方にない場合には、かかる比較結果から直ちに当該処理についてはその能力を有する方が行うとの決定がなされることになる。
【0020】
復号能力の比較としては、まず能力の有無自体の比較として、当該符号化データのフォーマットに対応しているかどうかの比較がなされる。即ち、まず静止画データのフォーマットが、自身で復号可能なものであるか、また、他の電子機器で復号可能なものであるかを比較して判断する。他の電子機器がどのフォーマットに対応可能であるかは、例えば当該他の電子機器から取得すればよい。この結果、一方の装置のみが当該フォーマットに対応している場合には、自動的にその装置で復号を行うとの決定がなされることになる。例えば、当該符号化データのフォーマットがTIFFであり、静止画処理装置(例えばレコーダ)は当該フォーマットに対応可能であるが、他の電子機器(例えばテレビジョン)は当該フォーマットに対応可能ではない(例えばDCFにしか対応できない)場合、この比較結果に基づいて直ちに復号処理は静止画処理装置の側で行うことが決定される。
【0021】
一方、両者がこのフォーマットに対応している場合には、その処理能力(例えば復号処理を行う際の処理速度)を比較した結果に基づいて分担を決定する。既述のようにテレビジョンの場合は、ハードウェア処理が一般的であるため処理速度は速く、レコーダの場合は、ソフトウェア処理が一般的であるため処理速度は遅い。この場合も他の電子機器の処理能力(処理容量、処理速度)は、例えば当該他の電子機器から取得すればよい。
【0022】
そこで、静止画処理装置は、これら両者の比較結果に基づいて、例えば他の電子機器の復号能力の方が優れていると判断した場合には、符号化されたままのデータを他の電子機器に送信することになる。なお、この送信処理は以下に述べるすべての比較結果が出揃ってからこの全体比較結果に基づく制御の一環としてなされる。
【0023】
また、比較対照となる処理能力として再生能力も考えられる。これも上と同様、能力の有無自体の比較と、両者が能力を備えている場合のその優劣の比較とを含む。
例えば、静止画処理装置には再生能力がなく、他の電子機器にある場合には、復号のために符号化データをそのまま送る場合であれば当該他の電子機器が復号して表示し、静止画処理装置自身で復号する場合には、復号済みデータを送って他の電子機器で表示することになる。
【0024】
さらに、比較対象となる処理能力として記録能力も考えられる。これも上と同様、能力の有無自体の比較と、両者が能力を備えている場合のその優劣の比較とを含む。
例えば、他の電子機器には記録能力がなく、静止画処理装置にある場合には、表示した復号済みデータを静止画処理装置に戻して記録を行うとの処理分担決定がなされる。このように復号済みデータの形式で記録することにより、符号化データの形式で記録する場合に比べ記録容量はより多く消費するものの、次回以降の再生に際して復号処理に要する時間を節約することが可能となる。
【0025】
なお、上記の比較に際しては、電子機器間の通信に要する時間を考慮してもよい。例えば、データ量がひじょうに小さい静止画データの場合、復号処理能力自体の比較結果としては静止画処理装置自身で復号するよりも他の電子機器に送信して復号させた方が速く処理ができるが、そのために他の電子機器に静止画データを送信するための通信時間を含めて比較した場合には、静止画処理装置自身で復号した方が速いという場合も考えられる。そこで、かかる場合には、通信時間を含めて比較することにより、静止画処理装置自身で復号処理するという決定を行ってもよい。
【0026】
(処理能力の比較結果の取得方法)
このように、静止画処理装置は、他の電子機器の処理能力と自身の処理能力とを比較した結果に基づいて処理分担を決定するところ、この比較結果は静止画処理装置自身が比較を行ってその結果を生成して取得してもよいし、静止画処理装置の外部で比較した結果を取得したものであってもよい。
前者の場合には、静止画処理装置は、比較のために他の電子機器からその処理能力に関するデータを取得する必要がある。この取得は、予め他の電子機器から取得して自身の記憶装置に記憶しておいてもよいし、比較を行う都度他の電子機器から取得するようにしてもよい。
【0027】
図11は、静止画処理装置が自身で比較を行う場合に比較対象となる処理能力情報の一例を示す図であって、XML(eXtensible Markup Language)フォーマットで示したものである。同図の例では、例えば復号処理能力の比較対象として、復号可能なファイルの種別として「MPEG2」、「MPEG4」、「JPEG」、「GIF」、「TIFF」などの種別が、また復号速度として、例えばJPEGであれば10Mbps、GIFであれば5Mbpsなどといった復号速度が掲げられている。同様に、再生処理能力や記録処理能力の比較対象として「再生能力有」、「記録能力有」といった情報が掲げられている。なお、フォーマットはXMLフォーマットに限られず、他のフォーマットであってもよい。
【0028】
一方、静止画処理装置が自身で比較を行うのではなく、外部で比較した結果を静止画処理装置が取得する場合には、例えばメーカのサーバに図12に示すようなテーブルが保持され、かかるテーブルを利用して処理能力の比較が行われ、静止画処理装置がその比較結果を取得する。本図の例では、当該静止画処理装置や他の電子機器を含む様々な機器の処理能力情報がそれぞれの機器のIDと関連付けられてデータベースに蓄積されている。そこで、処理能力の比較を行う場合には、当該静止画処理装置及び比較対象となる他の電子機器をIDを手掛かりに検索し、これに関連付けられた各機器の能力を参照して、両者の比較を行う。例えば、静止画処理装置のIDが「DV‐A38」、他の電子機器のIDが「LC‐37G」であるとすると、同図に示されているIDを手掛かりにしてこれらの装置の能力を比較してその結果を知ることが可能となる。
なお、静止画処理装置が自身で比較を行う場合にあっても、当該装置がこのようなテーブルを取得してこれを利用することにより両者の比較を行ってもよい。
【0029】
(制御部)
「制御部」は、決定された処理分担に従ってデータの送受信部での送受信を制御するように構成されている。従って、制御の内容は、決定された処理分担の内容に応じて様々なものが考えられる。
例えば、決定された処理分担が、他の電子機器で復号を行うというものであれば、当該符号化データを他の電子機器にて復号することを内容とする処理命令情報を符号化静止画データとともに他の電子機器に送信する。さらに、決定された処理分担が、他の電子機器にて復号の後自身に戻して再生する、あるいは他の電子機器にて復号、再生の後自身に戻して記録するといったものであれば、かかる処理命令情報とともに当該符号化静止画データを他の電子機器に送信することになる。
あるいは、決定された処理分担が、自身で復号するというものであれば、静止画処理装置自身のデコーダに対して当該復号処理を行うように命令する。再生、記録についても同様である。
【0030】
(他の電子機器が複数の場合)
以上では、静止画処理装置が利用可能な他の電子機器が単数である場合を念頭に置いて説明した。しかし、本実施例の静止画処理装置が利用可能な他の電子機器は複数であってもよい。そこで次に、他の電子機器が複数である場合の構成の一例について説明する。
【0031】
この場合は、静止画処理装置の処理分担決定部が取得した符号化静止画データを復号して表示するためにその静止画データの復号・表示などのために利用可能な他の電子機器の処理能力と同じく利用可能な自身の処理能力とを比較した結果に基づいて処理分担を決定する際には、上述の他の電子機器が単数の場合には静止画処理装置自身と他の電子機器の二個の装置間で比較を行うのとは異なり、静止画処理装置、他の電子機器(複数)それぞれの間の比較を行う。そこで、この比較結果例は以下のようなパターンとなる。
第一に、能力を有する装置が一つしかない場合(例えば、当該静止画データのフォーマットに対応しているのが静止画処理装置自身のみであって、他の電子機器の中にはこのフォーマットに対応できるものが一つもない場合)には、自動的にその能力を有する装置がその処理を行うように分担決定がなされる。この点は、上述の場合と同じである。
【0032】
第二に、能力を有する装置が、静止画処理装置と、他の電子機器のうちの一つのみの計二個の場合、静止画処理装置は、これら二装置間の能力比較結果に基づいて処理分担を決定する。この点も上述の場合と同じである。
第三に、能力を有する装置が、静止画処理装置と複数の他の電子機器の場合、あるいは静止画処理装置には能力がなく複数の他の電子機器が能力を有する場合には、静止画処理装置は、これら能力を有する他の電子機器それぞれの能力を把握した上でどの装置に処理を分担させるか決定する必要があるので、他の電子機器間(要すればこれに加え静止画処理装置自身)の能力比較を行うこととなる。
【0033】
この能力比較は、処理内容ごとに行う。従って、かかる比較の結果、復号処理は第一の他の電子機器で行い、再生処理は第二の他の電子機器で行い、記録処理は第三の他の電子機器で行うといった分担も考えられる。そこで、かかる場合の制御内容は、例えば「(1)符号化静止画データを第一の他の電子機器に送信して、第一の他の電子機器で復号を行い、(2)復号済み静止画データを第一の他の電子機器から第二の他の電子機器に送信して、第二の他の電子機器で再生を行い、(3)その後、当該復号済み静止画データを第三の他の電子機器に送信して、第三の他の電子機器で記録する」といった内容となる。
その余の構成は、他の電子機器が単数の場合と同様である。
【0034】
(ハードウェア構成)
次に、本実施例の静止画処理装置のハードウェア構成について説明する。
図3は、本実施例の静止画処理装置のハードウェア構成の一例を示す概略図である。本図に示すように、本実施例の静止画処理装置の符号化静止画データ取得部と、送受信部は、「CPU」0301と、「記憶装置」0302と、「メインメモリ」0303と、「I/O」0304とからなる。処理分担決定部と、制御部は、「CPU」と、「記憶装置」と、「メインメモリ」とからなる。なお、本実施例の静止画処理装置は、本図に示すように、I/Oを介して「ディスプレイ」0305を有していてもよい。これらは「システムバス」0306などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。記憶装置はCPUによって実行される各種プログラムなどを記憶している。またメインメモリは、プログラムがCPUによって実行される際の作業領域であるワーク領域を提供する。また、このメインメモリや記憶装置にはそれぞれ複数のメモリアドレスが割り当てられており、CPUで実行されるプログラムは、そのメモリアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやりとりを行い、処理を行うことが可能になっている。本例では処理分担決定プログラムと、制御プログラムが記憶装置に記憶されており、これらのプログラムは例えば電源投入とともに自動的に記憶装置から読み出されてメインメモリに常駐する。
【0035】
まず、符号化静止画データの取得にかかる構成について説明する。CPUは、他の電子機器などから送信された符号化静止画データをI/Oを介して受信する。受信した符号化静止画データは、メインメモリに一旦格納される。
次に、CPUは、処理分担決定プログラムを実行して、復号、再生、記録といった処理を静止画処理装置自身で行うのか、他の電子機器に行わせるのかの処理分担を決定する。この場合まず、この符号化静止画データを自身で復号するのか、他の電子機器に送信して復号させるのかの決定がなされる。そこで、CPUは、まず静止画データのフォーマットが、自身で復号可能なものであるか、また、他の電子機器で復号可能なものであるかを判断する。他の電子機器がどのフォーマットに対応可能であるかは、例えば当該他の電子機器から当該能力を示すデータ(復号能力データ)をI/Oを介して取得することが考えられる。この結果、一方の装置のみが当該フォーマットに対応している場合には、自動的にその装置で復号を行うとの決定がなされることになる。
【0036】
一方、両者がこのフォーマットに対応している場合には、その処理能力(例えば復号処理を行う際の処理速度)を比較した結果に基づいて分担を決定する。この場合も他の電子機器の処理能力(処理容量、処理速度)は、例えば当該他の電子機器から当該能力を示すデータを復号能力データとしてI/Oを介して取得することが考えられる。
【0037】
そこで、静止画処理装置は、これら両者の比較結果に基づいて、例えば他の電子機器の復号能力の方が優れていると判断した場合には、符号化されたままのデータを他の電子機器に送信することになる。例えば、他の電子機器での復号処理速度が20Mbps、自身の復号処理速度が10Mbpsの場合に、データ量10MBの静止画データを復号するのに自身で行えば1秒、他の電子機器で行えば0.5秒かかるので、この場合には他の電子機器に送信して復号するという処理分担が決定されることになる。
【0038】
これをより詳細に説明すれば、例えば、他の電子機器の復号処理速度である「20Mbps」がメモリ領域1に記録され、静止画処理装置自身の復号処理速度である「10Mbps」がメモリ領域2に記録される。また、他の電子機器を示すID「LC‐37G」がメモリ領域3に記録され、静止画処理装置自身を示すID「DV‐A38」がメモリ領域4に記録される。そして、メモリ領域1とメモリ領域3とが関連付けられているとの情報がメモリ領域5に格納され、メモリ領域2とメモリ領域4とが関連付けられているとの情報がメモリ領域6に格納される。そこで、静止画処理装置のCPUは、メモリ領域1とメモリ領域2に記録されている情報を比較し、大きい方であるメモリ領域1のメモリIDを採る。そして、このメモリ領域1と対になっているメモリナンバーであるメモリ領域3の内容をメモリ領域5から取得し、復号処理を実行する機器IDを格納する領域として予め決められている領域であるメモリ領域7に格納する。ここではメモリ領域3の内容は、他の電子機器を示すIDであるので、この結果、他の電子機器で復号を実行する処理を行うことが可能となる。
【0039】
なお、データ量が小さい場合にはこれに加え、装置間の通信所要時間を考慮してもよく、例えばデータ量が10KBの静止画データを復号する場合には、自身で行えば0.001秒、他の電子機器で行えば0.0005秒かかるので、これだけの要素を比較すればやはり他の電子機器に送信して復号した方が速いが、通信に0.001秒かかるとすれば自身で復号処理を行ったほうが速いという比較結果となる。
なお、この送信処理は以下に述べるすべての比較結果が出揃ってからこの全体比較結果に基づく制御の一環としてなされる。
【0040】
比較対照となる処理能力が再生能力の場合も上と同様、能力の有無自体の比較と、両者が能力を備えている場合のその優劣の比較とを含む。例えば、静止画処理装置には再生能力がなく、他の電子機器にある(再生のためのディスプレイを備えている)場合には、静止画データを復号のために他の電子機器に送る場合には、復号後他の電子機器のディスプレイでそのまま再生し、自身で復号する場合には、復号済みデータを他の電子機器に送ってディスプレイで再生するという処理分担が決定される。また例えば、両者が能力を備えている場合において、静止画処理装置の再生能力がディスプレイの画素数で1280×720画素、他の電子機器の再生能力が1920×1080画素であれば、他の電子機器のディスプレイで再生を行うとの処理分担が決定される。
【0041】
この場合も、より詳細には、例えば、他の電子機器の再生能力である「1920×1080画素」がメモリ領域8に記録され、静止画処理装置自身の復号処理速度である「1280×720画素」がメモリ領域9に記録される。また、他の電子機器を示すID「LC‐37G」がメモリ領域10に記録され、静止画処理装置自身を示すID「DV‐A38」がメモリ領域11に記録される。そして、メモリ領域8とメモリ領域10とが関連付けられているとの情報がメモリ領域12に格納され、メモリ領域9とメモリ領域11とが関連付けられているとの情報がメモリ領域13に格納される。そこで、静止画処理装置のCPUは、メモリ領域8とメモリ領域9に記録されている情報を比較し、大きい方であるメモリ領域8のメモリIDを採る。そして、このメモリ領域8と対になっているメモリナンバーであるメモリ領域10の内容をメモリ領域12から取得し、再生処理を実行する機器IDを格納する領域として予め決められている領域であるメモリ領域14に格納する。ここではメモリ領域10の内容は、他の電子機器を示すIDであるので、この結果、他の電子機器で再生を実行する処理を行うことが可能となる。なお、他の電子機器の能力は復号能力について述べたところと同様に再生能力データとして取得可能である。
【0042】
さらに、比較対照となる処理能力が記録能力の場合も上と同様、能力の有無自体の比較と、両者が能力を備えている場合のその優劣の比較とを含む。例えば、静止画処理装置には記録能力がなく、他の電子機器にある場合には、静止画データを復号及び/又は再生のために他の電子機器に送る場合には、復号及び/又は再生後他の電子機器でそのまま記録し、自身で再生する場合には、再生後復号済みデータを他の電子機器に送って記録するという処理分担が決定される。また例えば、両者が能力を備えている場合において、静止画処理装置の記録能力(記憶装置の記憶容量)が250GB、他の電子機器の記録能力が150GBであれば、他の電子機器にて記録を行うとの処理分担が決定される。他の電子機器の能力は復号能力について述べたところと同様に記録能力データとして取得可能である。
【0043】
この場合のより詳細なデータの格納、取得等の要領も、上で復号処理や再生処理について説明したところと同様である。例えば、静止画処理装置のCPUは、所定のメモリ領域に記録されている記録能力に関する情報を比較し、大きい方であるメモリ領域のメモリIDを採る。そして、このメモリ領域と対になっているメモリナンバーであるメモリ領域の内容をメモリ領域から取得し、記録処理を実行する機器IDを格納する領域として予め決められているメモリ領域に格納する。この結果、例えば静止画処理装置自身で記録を実行する処理を行うことが可能となる。
【0044】
この場合、CPUは、以上の処理によって決定された処理分担に従って、制御を行う。ここでいう制御は、処理内容を示す命令情報を、静止画データとともに所定の処理主体(静止画処理装置自身又はたの電子機器)に送信する処理である。
例えば、上述の例に即してデータ量10MBの静止画データを復号して再生、記録する場合に、復号能力については、他の電子機器での復号処理速度が20Mbps、自身の復号処理速度が10Mbpsであり、再生能力については、他の電子機器での静止画処理装置のディスプレイの画素数が1280×720画素、他の電子機器のそれが1920×1080画素であり、記録能力については、静止画処理装置の記憶装置の記憶容量が250GB、他の電子機器のそれが150GBのとき、CPUは、これらの比較結果に基づいて「他の電子機器で復号し、再生した後、静止画処理装置に返信して静止画処理装置で記録する」という命令情報を生成して、符号化静止画データとともに、I/Oを介して他の電子機器に送信する。これを受けて、他の電子機器のCPUがI/Oを介して当該命令情報及び符号化静止画データを受信し、この命令に従って、復号、再生処理を行った後、復号済み静止画データを静止画処理装置に返信する処理を行うことになる。そこでこの場合には、静止画処理装置のCPUは受信した復号済み静止画データをI/Oを介して取得し、一旦メインメモリに格納した後、記憶装置に記憶することとなる。
【0045】
なお、他の電子機器が複数の場合には、比較結果に応じて分担決定された処理の順序と主体に従って、静止画処理装置・他の電子機器の間でそれぞれの処理後に処理済みデータが命令情報とともに順次やりとりされていくことで、全体の処理が実現される。例えば、復号処理は第一の他の電子機器で行い、再生処理は第二の他の電子機器で行い、記録処理は静止画処理装置で行うといった分担の場合には、命令情報に含まれる制御内容は、例えば「(1)符号化静止画データを第一の他の電子機器に送信して、第一の他の電子機器で復号を行い、(2)復号済み静止画データを第一の他の電子機器から第二の他の電子機器に送信して、第二の他の電子機器で再生を行い、(3)その後、当該復号済み静止画データを静止画処理装置に返信して、静止画処理装置で記録する」といった内容となる。このため、まず符号化静止画データが命令情報とともに第一の電子機器に送信され、第一の他の電子機器は当該命令に従って復号処理を行った後、復号済み静止画データを命令情報とともに第二の他の電子機器に転送し、第二の他の電子機器は当該命令に従って再生処理を行った後、復号済み静止画データを命令情報とともに静止画処理装置に返信し、静止画処理装置が当該静止画データを記録するという処理がなされる。
その余のハードウェア構成は、他の電子機器が単数の場合と同様である。
【0046】
<処理の流れ>
図4は、本実施例の静止画処理装置における処理の流れの一例を示す。本実施例における処理の流れは以下のステップからなる。
まず、符号化静止画データ取得ステップS0401において、静止画処理装置は、符号化静止画データを取得する。
次に、処理分担決定ステップS0402において、静止画処理装置は、符号化静止画データ取得ステップS0401にて取得した符号化静止画データを復号して表示するためにその静止画データの復号・表示などのために利用可能な他の電子機器の処理能力と同じく利用可能な自身の処理能力とを比較した結果に基づいて処理分担を決定する。例えば、処理能力の比較を復号能力、再生能力、記録能力の三つの能力について行う場合には、この処理ステップは、復号処理分担、再生処理分担、記録処理分担のそれぞれについて行われるため、これに応じた三つのサブステップを有することになる。
【0047】
次に、制御ステップS0403において、静止画処理装置は、処理分担決定ステップS0402にて決定された処理分担に従ってデータの送受信部での送受信を制御する。例えば、復号処理を他の電子機器にて行うとの処理分担決定の場合には、当該制御内容は復号を行うことを内容とする命令情報を符号化静止画データとともに他の電子機器に送信するというものとなる。
さらに、送受信ステップS0404において、静止画処理装置は、前記制御ステップS0403にての制御内容に従い、他の電子機器とデータの送受信をする。例えば、当該制御内容は復号を行うことを内容とする命令情報を符号化静止画データとともに他の電子機器に送信するというものであれば、静止画処理装置は、当該命令情報及び符号化静止画データを他の電子機器に送信する処理を行う。
【0048】
<効果>
本実施例の発明により、静止画データのデータ形式、データ量や各装置の特性に応じて、静止画処理装置側、表示装置側のうちどちらが復号を行うか、どちらが再生を行うか、どちらが記録を行うかなどを判断し、最もふさわしい装置で復号を行ったり、再生や記録を行ったりすることが可能な静止画処理装置、静止画処理システム、またこれらを利用した静止画処理方法を提供することが可能となる。
【実施例2】
【0049】
<概要>
本実施例の静止画処理装置は、基本的に実施例1と共通する。ただし、本実施例の装置は、処理分担決定部が、取得した符号化静止画データを復号して表示するためにその静止画データの復号・表示などのために利用可能な他の電子機器の他処理能力情報を送受信部を介して取得する手段と、同じく利用可能な自身の処理能力を示す情報である自処理能力情報を保持する手段と、他処理能力情報と自処理能力情報とに基づいて前記比較をする手段とを有する点に特徴がある。
【0050】
<構成>
(全般)
図5は、本実施例の静止画処理装置の機能ブロックの一例を示す。本図に示すように、本実施例の「静止画処理装置」0500は、基本的に実施例1の装置と共通するが、「処理分担決定部」0530は、「第一取得手段」0531と、「自処理能力情報保持手段」0532と、「比較手段」0533とを有する。
【0051】
(第一取得手段)
「第一取得手段」は、取得した符号化静止画データを復号して表示するためにその静止画データの復号・表示などのために利用可能な他の電子機器の他処理能力情報を送受信部を介して取得するように構成されている。この場合、他処理能力情報を当該他の電子機器から取得してもよいし、これ以外から取得してもよい。後者の場合は、例えば、当該他の電子機器を含む機器の処理能力情報を蓄積したデータベース(例えばメーカのサーバに保持される)から取得することなどが考えられる。
【0052】
(自処理能力情報保持手段)
「自処理能力情報保持手段」は、同じく利用可能な自身の処理能力を示す情報である自処理能力情報を保持するように構成されている。このため、例えば予め工場出荷時などに当該静止画処理装置の処理能力情報を記憶装置に保持させておくようにしてもよいし、後刻、上で他処理能力情報について述べたのと同じように、例えば当該静止画処理装置を含む機器の処理能力情報を蓄積したデータベース(例えばメーカのサーバに保持される)から取得するようにしてもよい。
さらに、本実施例の静止画処理装置は、自処理能力情報と他処理能力情報の両者を含むテーブルとしてこれら取得した自処理能力情報及び他処理能力情報を保持するようにしてもよい。
【0053】
(比較手段)
「比較手段」は、他処理能力情報と自処理能力情報とに基づいて前記比較をするように構成されている。この比較の一例は実施例1で述べたところと同様である。静止画処理装置が上述のようなテーブル(自他処理能力情報比較テーブル)を保持する場合には、このテーブルを利用して比較を行ってもよい。
【0054】
(ハードウェア構成)
次に、本実施例の静止画処理装置のハードウェア構成について説明する。
図6は、本実施例の静止画処理装置のハードウェア構成の一例を示す概略図である。本図に示すように、本実施例の静止画処理装置の符号化静止画データ取得部と、送受信部は、「CPU」0601と、「記憶装置」0602と、「メインメモリ」0603と、「I/O」0604とからなる。処理分担決定部と、制御部は、「CPU」と、「記憶装置」と、「メインメモリ」とからなる。なお、本実施例の静止画処理装置もI/Oを介して「ディスプレイ」0605を有していてもよい。これらは「システムバス」0606などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0055】
ここでは、自処理能力情報と他処理能力情報を含むテーブル(自他処理能力情報比較テーブル)を利用した比較のためのハードウェア構成の一例について説明する。
記憶装置には、かかる自他処理能力情報比較テーブルが記憶されている。これは例えば、他の電子機器からI/Oを介して取得した他処理能力情報と、予め工場出荷時に記憶装置に記憶された自処理能力情報とに基づいて生成されたものである。
【0056】
そこで、CPUは、まず取得した符号化静止画データの復号処理を自他どちらで行うかの処理分担を決定するため、自他処理能力情報比較テーブルをメインメモリに読み出し、当該テーブルを検索して自他の能力比較を行って処理分担を決定する。同様に、再生処理、記録処理についても当該テーブルを検索して自他の能力比較を行って処理分担を決定する。
そして、この処理分担に従って、命令情報及び静止画データをI/Oを通じて他の電子機器に送信するなどの処理を行う。
【0057】
図7は、かかる自他処理能力情報比較テーブルを利用した処理分担の要領の一例を示す概念図である。本図の例では、自他処理能力情報比較テーブル0701において、復号能力については、他の電子機器での復号処理速度が20Mbps、自身の復号処理速度が10Mbpsであり、再生能力については、静止画処理装置のディスプレイの画素数が1280×720画素、他の電子機器のそれが1920×1080画素であり、記録能力については、静止画処理装置の記憶装置の記憶容量が250GB、他の電子機器のそれが150GBであるという情報が示されている。そこで、そこで、例えば10MBのデータ量の静止画データについて復号、再生、記録処理を行う場合、CPUは処理決定プログラムを実行し、自他処理能力情報比較テーブルを参照して、「他の電子機器で復号し、再生した後、静止画処理装置に返信して静止画処理装置で記録する」との処理分担を決定し、そのことを内容とする命令情報0702を生成して、符号化静止画データとともにI/Oを介して他の電子機器に送信する。
その余のハードウェア構成は実施例1と同様であるから、説明を省略する。
【0058】
<処理の流れ>
図8は、本実施例の静止画処理装置における処理の流れの一例を示す図である。本実施例の静止画処理装置における処理の流れは、基本的に実施例1と共通する。ただし、処理分担決定ステップS0802は、以下のサブステップを有する。
【0059】
まず、第一取得サブステップS0803において、静止画処理装置は、符号化静止画データ取得ステップS0801にて取得した符号化静止画データを復号して表示するためにその静止画データの復号・表示などのために利用可能な他の電子機器の他処理能力情報を取得する。
【0060】
次に、比較サブステップS0804において、静止画処理装置は、第一取得サブステップS0803にて取得した他処理能力情報と、同じく利用可能な自身の処理能力を示す情報である自処理能力情報とに基づいて前記比較をする。
その余の処理の流れは、実施例1における処理の流れと共通するので説明を省略する。
【0061】
<効果>
本実施例の発明により、静止画データのデータ形式、データ量や各装置の特性に応じて、静止画処理装置側、表示装置側のうちどちらが復号を行うか、どちらが再生を行うか、どちらが記録を行うかなどを判断し、最もふさわしい装置で復号を行ったり、再生や記録を行ったりすることが可能な静止画処理装置、静止画処理システム、またこれらを利用した静止画処理方法を提供することが可能となる。
【実施例3】
【0062】
<概要>
本実施例の静止画処理システムは、実施例1に記載した静止画処理装置の一例である録画装置と、同じく実施例1に記載した静止画処理装置の一例であるディスプレイ装置とを互いの送受信部でデータ送受信可能に接続した静止画処理システムである。ここでの録画装置は、処理能力として記録能力及び所定のフォーマットで符号化された符号化静止画データの復号能力を有し、ディスプレイ装置は、処理能力として表示能力及び所定のフォーマットで符号化された符号化静止画データの復号能力を有する。つまり、本実施例の静止画処理システムを構成する静止画処理装置は、これらが録画装置、ディスプレイ装置であって、これらが利用可能な他の電子機器にともに静止画処理装置が含まれることを特徴とする。
【0063】
<構成>
(全般)
図9は、本実施例の静止画処理システムの機能ブロックの一例を示す。本図に示すように、本実施例の「静止画処理システム」0950は、「静止画処理装置(録画装置)」0900と「静止画処理装置(ディスプレイ装置)」0960とからなる。
【0064】
(静止画処理装置(録画装置))
「静止画処理装置(録画装置)」(以下「録画装置」という。)は、「符号化静止画データ取得部」0910と、「送受信部」0920と、「処理分担決定部」0930と、「制御部」0940とからなる。これは実施例1の静止画処理装置の構成と同じである。また、録画装置は、処理能力として記録能力及び所定のフォーマットで符号化された符号化静止画データの復号能力を有する。録画装置における処理分担決定のための具体的構成は、実施例1で述べた静止画処理装置の構成と基本的に共通する。
【0065】
(静止画処理装置(ディスプレイ装置))
「静止画処理装置(ディスプレイ装置)」の構成も実施例1の静止画処理装置の構成と同じである。また、静止画処理装置(ディスプレイ装置)(以下「ディスプレイ装置」という。)は、処理能力として表示能力及び所定のフォーマットで符号化された符号化静止画データの復号能力を有する。ディスプレイ装置における処理分担決定のための具体的構成も、実施例1で述べた静止画処理装置の構成と基本的に共通する。
【0066】
(静止画処理システムにおける具体的構成の一例)
以上のように、本実施例の各静止画処理装置(録画装置、ディスプレイ装置)における処理のための具体的構成は、基本的に実施例1と共通する。しかし、本実施例の静止画処理システムにおいては、実施例1で例示したような一方の側の装置(静止画処理装置)のみが処理分担決定とこれに基づく制御の機能を有し、他方の側の装置(他の電子機器)がこれらの機能を有さず、専ら静止画処理装置が行った処理分担決定とこれに基づく制御を受けて処理を行うだけであるのと異なり、両者がともに静止画処理装置としてこれらの機能を有している。従って、どちらの装置が処理分担決定や制御を行ってもよい。具体的にどちらの装置がこれらの処理を実行するかは、例えば処理開始に先立つネゴシエーションによって決せられる。
【0067】
あるいは、双方の装置がかかる機能を有していることから、一定のルールの基づいて両者が処理分担決定及びこれに基づく制御を行いつつデータを送受信し合いながらこれらの処理を行ってもよい。この場合、双方の処理がバッティングしないよう、例えば、はじめの処理(例えばどちらが復号処理を行うかの処理分担決定)はネゴシエーションにより決し、その後はこの処理分担決定に基づいて一つの処理を行った装置が次の処理の分担決定を行うといったルールに従うことが考えられる。例えば、復号処理を行った装置が再生処理分担を決定し、この決定に従って再生処理を行った装置が記録処理分担を決定するといったごときである。
【0068】
本例では、録画装置が取得した符号化静止画データの処理についての処理分担決定、制御を行う場合で説明する。この場合、録画装置の処理分担決定部は、まず、処理能力として自身とディスプレイ装置の復号能力を比較した結果に基づいて、どちらが復号処理を行うかの処理分担を決定する。その要領は実施例1で説明したところと基本的に同様である。本例では、双方の装置が符号化静止画データの復号能力を有しているので、これらの能力を具体的に比較して処理分担を決定する。ここでは、ディスプレイ装置の復号処理速度が20Mbps、録画装置自身の復号処理速度が10Mbpsであるとする。この場合静止画データのデータ量が20MBであるとすれば転送時間を考慮してもディスプレイ装置で復号した方が処理が速いと判断されるので、録画装置は、復号処理をディスプレイ装置が行うとの処理分担を決定する。
【0069】
次に、録画装置は、再生処理をどちらの装置で分担するかを決定する。本例では、録画装置は、処理能力として記録能力及び所定のフォーマットで符号化された符号化静止画データの復号能力を有し、ディスプレイ装置は、処理能力として表示能力及び所定のフォーマットで符号化された符号化静止画データの復号能力を有する。つまり、再生能力を有するのはディスプレイ装置のみであるから、具体的能力を比較するまでもなく、再生処理はディスプレイ装置が分担することが決定される。
【0070】
次に、録画装置は、記録処理をどちらの装置で分担するかを決定する。本例では、録画装置は、処理能力として記録能力及び所定のフォーマットで符号化された符号化静止画データの復号能力を有し、ディスプレイ装置は、処理能力として表示能力及び所定のフォーマットで符号化された符号化静止画データの復号能力を有する。つまり、記録能力を有するのは録画装置のみであるから、具体的能力を比較するまでもなく、記録処理は録画装置が分担することが決定される。
【0071】
そこで、録画装置は、以上の処理分担決定に基づいて制御を行う。具体的には、例えば「(1)符号化静止画データをディスプレイ装置に送信して、当該ディスプレイ装置で復号を行い、(2)復号済み静止画データを当該ディスプレイ装置のディスプレイにて再生を行い、(3)その後、当該復号済み静止画データを録画装置に返信させて、当該録画装置で記録する」といった内容の命令情報を符号化静止画データとともにディスプレイ装置に送信する制御を行うこととなる。
【0072】
このように、本実施例の静止画処理システムによれば、これを構成する個々の静止画処理装置の能力に着目しつつ、構成装置間でのネゴシエーションなどに基づいて処理分担決定やこれに基づく制御を行って、これら各装置の能力に応じた実効的な処理を行うことが可能となる。
【0073】
(ハードウェア構成)
次に、本実施例の静止画処理システムのハードウェア構成について説明する。図示を省略するが、本実施例の録画装置、ディスプレイ装置とも、そのハードウェア構成の一例は、実施例1の静止画処理装置のハードウェア構成について図3に示した構成と同じである。
また、それぞれの装置における処理分担決定及び当該決定された処理分担に従った制御、送信にかかる処理の要領も、実施例1で説明したところと同様である。ただし、この制御、送信処理をどちらの装置が行うかは、実施例1と異なりどちらの装置が行ってもよいので、例えばはじめにネゴシエーションによって決せられる。
【0074】
例えば、録画装置のCPUは、処理分担決定プログラムを実行して、まず復号能力の比較結果に基づいて復号処理の分担決定を行う。次に、再生処理の分担決定、記録処理の分担決定も行うが、ここでは再生能力はディスプレイ装置のみが、記録能力は録画装置のみが有するので、再生処理、記録処理はそれぞれディスプレイ装置、録画装置が分担することに決せられる。そこでかかる分担決定がなされると、録画装置のCPUは、制御プログラムを実行して、かかる分担に従って処理を行うことを内容とする命令情報及び符号化静止画データをI/Oを介してディスプレイ装置に送信する。すると、ディスプレイ装置のCPUは、当該命令情報の定める手順に従い復号処理、再生処理を行うとともに、復号済み静止画データをI/Oを介して録画装置に送信する。すると、録画装置のCPUは、当該命令情報の定める手順に従い記録処理を行う。
【0075】
<処理の流れ>
図10は、本実施例の静止画処理システムにおける処理の流れの一例を示す図である。本図のうち、左側に示したフローは、録画装置における処理の流れであり、右側に示したフローは、ディスプレイ装置における処理の流れである。それぞれの処理の流れは、基本的に実施例1と共通する。ただし、本実施例においては、どちらの静止画処理装置が処理分担決定や制御を行うかどうかについては、処理開始に先立つネゴシエーションによって録画装置がこれを行うことと決せられたものとする。
【0076】
まず、符号化静止画データ取得ステップS1001において、録画装置は、符号化静止画データを取得する。
次に、処理分担決定ステップS1002において、録画装置は、符号化静止画データ取得ステップS1001にて取得した符号化静止画データを復号して表示するためにその静止画データの復号・表示などのために利用可能な他の電子機器の処理能力と同じく利用可能な自身の処理能力とを比較した結果に基づいて処理分担を決定する。ここでは復号及び再生については、ディスプレイ装置においてこれらの処理を行うとの処理分担決定がなされ、記録については、録画装置においてこの処理を行うとの処理分担決定がなされたものとする。
次に、制御ステップS1003において、録画装置は、前記処理分担決定ステップS1002にて決定された処理分担に従ってデータの送受信部での送受信を制御する。ここでは前記ステップS1002においてディスプレイ装置において復号処理を行うとの分担決定がなされているので、これに従って、符号化静止画データ及び命令情報をディスプレイ装置に送信するための制御を行う。
次に、送受信ステップS1004において、録画装置は、前記制御ステップS1003にての制御内容に従い、ディスプレイ装置に命令情報及び符号化静止画データの送受信をする。
【0077】
次に、ディスプレイ装置は、まず、送受信ステップS1005において、前記送受信ステップS1004にて送信された命令情報及び符号化静止画データを受信する。
次に、処理分担決定に従った処理(復号)ステップS1006において、ディスプレイ装置は前記命令情報に従いデータの復号処理を行い、さらに処理分担決定に従った処理(再生)ステップS1007において、前記ステップS1006にて復号された静止画データの再生を行う。
次に、本例では、記録処理は録画装置で行うとの処理分担決定がなされているので、送受信ステップS1008において、ディスプレイ装置は、復号済み静止画データを録画装置に対して返信する。
【0078】
そこで、録画装置は、送受信ステップS1009において前記ステップS1008にて返信された復号済み静止画データを受信し、処理分担に従った処理(記録)ステップS1010において、当該復号済み静止画データを記録する。
【0079】
<効果>
本実施例の発明により、静止画データのデータ形式やデータ量に応じて、静止画処理装置側、表示装置側のうちどちらが復号を行うか、どちらが再生を行うか、どちらが記録を行うかを判断し、もっともふさわしい装置で復号を行ったり、再生や記録を行ったりすることが可能な静止画処理システム、またこれを利用した静止画処理方法を提供することが可能となる。特に、本実施例の静止画処理システムによれば、これを構成する個々の静止画処理装置の能力に着目しつつ、構成装置間でのネゴシエーションなどに基づいて処理分担決定やこれに基づく制御を行って、これら各装置の能力に応じた実効的な処理を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】実施例1の静止画処理装置及びこれと接続された他の電子機器の概要の一例を示す概念図
【図2】実施例1の静止画処理装置の機能ブロックの一例を示す図
【図3】実施例1の静止画処理装置のハードウェア構成の一例を示す概略図
【図4】実施例1の静止画処理装置における処理の流れの一例を示す図
【図5】実施例2の静止画処理装置の機能ブロックの一例を示す図
【図6】実施例2の静止画処理装置のハードウェア構成の一例を示す概略図
【図7】自他処理能力情報比較テーブルを利用した処理分担の要領の一例を示す概念図
【図8】実施例2の静止画処理装置における処理の流れの一例を示す図
【図9】実施例3の静止画処理システムの機能ブロックの一例を示す図
【図10】実施例3の静止画処理システムにおける処理の流れの一例を示す図
【図11】実施例1の静止画処理装置が自身で比較を行う場合に比較対象となる処理能力情報の一例を示す図
【図12】様々な機器の処理能力情報がそれぞれの機器のIDと関連付けられたテーブルの一例を示す図
【符号の説明】
【0081】
0100 静止画処理装置(レコーダ)
0110 他の電子機器(テレビジョン)
0130 インターフェイス
0200 静止画処理装置
0210 符号化静止画データ取得部
0220 送受信部
0230 処理分担決定部
0240 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
符号化静止画データを取得する符号化静止画データ取得部と、
他の電子機器とデータの送受信をするための送受信部と、
取得した符号化静止画データを復号して表示するためにその静止画データの復号・表示などのために利用可能な他の電子機器の処理能力と同じく利用可能な自身の処理能力とを比較した結果に基づいて処理分担を決定する処理分担決定部と、
決定された処理分担に従ってデータの送受信部での送受信を制御する制御部と、
を有する静止画処理装置。
【請求項2】
前記処理分担決定部は、
取得した符号化静止画データを復号して表示するためにその静止画データの復号・表示などのために利用可能な他の電子機器の他処理能力情報を送受信部を介して取得する第一取得手段と、
同じく利用可能な自身の処理能力を示す情報である自処理能力情報を保持する自処理能力情報保持手段と、
他処理能力情報と自処理能力情報とに基づいて前記比較をする比較手段と、
を有する請求項1に記載の静止画処理装置。
【請求項3】
処理能力として記録能力及び所定のフォーマットで符号化された符号化静止画データの復号能力を有する請求項1に記載の静止画処理装置である録画装置と、
処理能力として表示能力及び所定のフォーマットで符号化された符号化静止画データの復号能力を有する請求項1に記載の静止画処理装置であるディスプレイ装置と、
を互いの送受信部でデータ送受信可能に接続した静止画処理システム。
【請求項4】
符号化静止画データを取得する符号化静止画データ取得ステップと、
符号化静止画データ取得ステップにて取得した符号化静止画データを復号して表示するためにその静止画データの復号・表示などのために利用可能な他の電子機器の処理能力と同じく利用可能な自身の処理能力とを比較した結果に基づいて処理分担を決定する処理分担決定ステップと、
処理分担決定ステップにて決定された処理分担に従ってデータの送受信部での送受信を制御する制御ステップと、
他の電子機器とデータの送受信をするための送受信ステップと
を有する静止画処理方法。
【請求項5】
前記処理分担決定ステップは、
符号化静止画データ取得ステップにて取得した符号化静止画データを復号して表示するためにその静止画データの復号・表示などのために利用可能な他の電子機器の他処理能力情報を取得する第一取得サブステップと、
第一取得サブステップにて取得した他処理能力情報と、同じく利用可能な自身の処理能力を示す情報である自処理能力情報とに基づいて前記比較をする比較サブステップと、
を有する請求項4に記載の静止画処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−118354(P2009−118354A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−291364(P2007−291364)
【出願日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】