説明

非循環式のエアフローを利用した干し柿の製造方法及び装置

【課題】非循環式のエアフローを利用した干し柿の製造方法及び装置を提供する。
【解決手段】本発明は、干し柿の乾燥室に、周期的に加熱を反復させるために、連続的にエアフローを提供するが、流入された空気が乾燥室を経た後、循環せずに直ちに排出させ、別途の除湿及び冷凍機を備えなくても、自然乾燥製法で製造された干し柿と糖度、風味及び色が類似しながらも、品質に優れた干し柿を製造することができる干し柿の製造方法及び装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、干し柿の製造方法及び装置に関し、干し柿の乾燥室に、周期的に加熱を反復させるために、連続的にエアフローを提供するが、流入された空気が乾燥室を経た後、循環せずに直ちに排出される干し柿の製造方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、農家で通常の干し柿を製造する方法は、11月中旬から始めて1月初旬や正月前の45〜60日余りの間に自然乾燥して製造しており、収穫された柿を一定期間後熟させた後、剥皮、串刺し、硫黄薫蒸、及び自然乾燥して包装する方法で進行し、製造された干し柿の商品性は、原料柿の品質状態と共に乾燥作業とによって決定される。
【0003】
しかし、このような長期間の自然乾燥製法は、乾燥中に干し柿の変色及び腐敗抑制のための硫黄薫蒸の必須処理、気温変化と果径とによる適期出荷調節の難しさがあり、このような自然乾燥に必要な時間を短縮するために、多様な機械式の乾燥方法が試みられている。
【0004】
特許文献1の“減圧冷風乾燥法による干し柿の製造方法及び装置”についての発明は、5ないし10℃で2ないし5日減圧冷風乾燥し、0ないし5℃で1ないし2日低温熟成し、次いで、5ないし20℃で2ないし5日減圧冷風乾燥して常温で1ないし2日常温熟成し、次いで、5ないし20℃で2ないし5日減圧冷風乾燥して15ないし20℃で1ないし2日低温熟成するものであって、乾燥または熟成温度が低くて乾燥効率が高くなく、剥皮された柿から奪った水分を含有した空気が乾燥室の内部で循環されるので、別途の熱交換式凝縮装置を通じる冷却及び除湿装置が必要になり、製造コストが上昇するという問題があった。
【0005】
また、特許文献2の“干し柿の乾燥熟成方法”についての発明は、乾燥熟成室で10ないし50℃で20ないし26時間加熱乾燥及び熟成した後、柿を低温貯蔵庫に移して0ないし5℃で20ないし26時間発汗させる過程を4ないし5回反復した後、−50℃ないし−10℃で10分間急速凍結乾燥するものであって、乾燥熟成室から低温冷蔵庫に、低温冷蔵庫から急速凍結乾燥装置に柿を移送しなければならないので、大量の吊るし式またはウィッカートレー式の干し柿の製造設備では不可能であり、0ないし5℃での発汗の過程が過度に長くて乾燥効率が低下し、高価な凍結乾燥機が必要であるという問題があり、加熱乾燥の過程で湿潤空気が外部に排出されずに密閉された乾燥場の内部を循環するので、干し柿の乾燥効率が低下するという問題があった。
【0006】
また、特許文献3の“熱風循環式の農作物乾燥装置”についての発明は、加熱された空気が乾燥室の内部で循環ファン、循環熱吸入管、循環熱管、循環熱噴出管を通じて循環するので、熱効率は高いが、剥皮された柿から奪った水分を含有した空気が循環し続けるので、乾燥効率が十分ではなく、干し柿の色が暗くなって乾燥時間が長くなる限界があった。
【0007】
前記のように、干し柿の乾燥期間を短縮するために、多様な熱風乾燥や冷風乾燥のような機械式の乾燥方法や装置が開発されたが、省エネのために乾燥室を密閉式に運用するか、熱風を循環させて使うので、別途の除湿機が必要であって、装置コストが増加しながら、むしろ乾燥時間が増大して乾燥に必要となるエネルギーコストは、むしろ増加する問題があり、製造した干し柿の品質は、在来式より劣等なレベルを表わしていて、干し柿の製造農民の直接的な解決方案になっていないのが実情である。
【0008】
本発明者は、干し柿の乾燥室に、周期的に加熱を反復させるために、連続的にエアフローを提供するが、流入された空気が乾燥室を経た後、循環せずに直ちに排出される干し柿の製造方法及び装置を通じて乾燥時間を短縮させ、また、これにより、硫黄薫蒸処理が不要となり、自然乾燥製法で製造された干し柿と糖度、風味及び色が類似しながらも、品質に優れた干し柿が製造でき、かつ別途の除湿及び冷凍機を備えなくても良いので、設備コストが低い干し柿の製造方法及び装置が構成できるということを見い出し、本発明を完成した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】韓国特許第0584878号
【特許文献2】韓国特許第0646578号
【特許文献3】韓国特許第0665659号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、在来式の自然乾燥製法に比べて、乾燥時間を短縮しながらも、自然乾燥製法で製造された干し柿と品質が同一であるか、さらに優れた干し柿を製造し、かつ別途の除湿及び冷凍機を備えなくても良いので、設備コストが低い干し柿の製造方法及び装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の非循環式のエアフローを利用した干し柿の製造方法は、内壁に多数の通孔が形成された乾燥室と、前記乾燥室の内壁の通孔に連通される空気移送通路と、前記空気移送通路に空気を移送する送風ファンと、前記送風ファンに移送される空気を加熱するヒーターと、前記ヒーターに外部の空気を供給する外部空気流入部と、前記乾燥室の内壁の一面に外部と連通されて空気を外部に排出する空気排出口と、を含む乾燥装置を用いる干し柿の製造方法において、前記乾燥室に剥皮された柿を積載する段階と、前記外部空気流入部を通じて流入される空気を35〜50℃に加熱するヒーターを作動させ、前記ヒーターを通じて加熱された空気を単位分当たり乾燥室の体積の5ないし15倍の風量で乾燥室に2〜10時間供給する第1乾燥段階と、前記ヒーターの作動を中断し、送風ファンを作動し続けて、外部空気を単位分当たり乾燥室の体積の5ないし15倍の風量で乾燥室に30分〜3時間供給する第1冷却段階と、前記第1乾燥段階及び第1冷却段階を2〜8回反復する第1乾燥サイクル遂行段階と、前記外部空気流入部を通じて流入される空気を30〜45℃に加熱するヒーターを作動させ、前記ヒーターを通じて加熱された空気を単位分当たり乾燥室の体積の1ないし8倍の風量で乾燥室に2〜6時間供給する第2乾燥段階と、前記ヒーターの作動を中断し、送風ファンを作動し続けて、外部空気を単位分当たり乾燥室の体積の1ないし8倍の風量で乾燥室に30分〜3時間供給する第2冷却段階と、前記第2乾燥段階及び第2冷却段階を4〜10回反復する第2乾燥サイクル遂行段階と、前記外部空気流入部を通じて流入される空気を25〜40℃に加熱するヒーターを作動させ、前記ヒーターを通じて加熱された空気を秒当たり乾燥室の体積の1ないし8倍の風量で乾燥室に2〜6時間供給する第3乾燥段階と、前記ヒーターの作動を中断し、送風ファンを作動し続けて、外部空気を単位分当たり乾燥室の体積の1ないし8倍の風量で乾燥室に30分〜3時間供給する第3冷却段階と、前記第3乾燥段階及び第3冷却段階を4〜10回反復する第3乾燥サイクル遂行段階と、を含んでなる。
【0012】
本発明の非循環式のエアフローを利用した干し柿の製造方法で、前記第1乾燥サイクル遂行段階の最初の第1乾燥段階は、干し柿の表面乾燥のために加温された空気を乾燥室に5〜10時間供給することを特徴とする。
【0013】
本発明の非循環式のエアフローを利用した干し柿の製造方法で、前記第1乾燥サイクルないし第3乾燥サイクルで第2乾燥サイクルの乾燥段階の空気温度は、第1乾燥サイクルの乾燥段階の空気温度に比べて2〜8℃低く、第3乾燥サイクルの乾燥段階の空気温度は、第2乾燥サイクルの乾燥段階の空気温度に比べて2〜8℃低いことを特徴とする。
【0014】
本発明の非循環式のエアフローを利用した干し柿の製造方法で、前記第1乾燥段階で外部空気流入部を通じて流入される空気を42〜48℃に加熱し、前記第2乾燥段階で外部空気流入部を通じて流入される空気を37〜43℃に加熱し、前記第3乾燥段階で外部空気流入部を通じて流入される空気を32〜38℃に加熱することを特徴とする。
【0015】
本発明の非循環式のエアフローを利用した干し柿の製造方法で、前記外部の空気温度は、−10℃ないし10℃であることを特徴とする。
【0016】
本発明の非循環式のエアフローを利用した干し柿の製造方法で、前記第3乾燥サイクル遂行段階を経た後、前記外部空気流入部を通じて流入される空気を、ヒーターを以って、第3乾燥段階の空気温度より2〜8℃低い温度で加熱した後、単位分当たり乾燥室の体積の1ないし8倍の風量で乾燥室に2〜6時間供給する第4乾燥段階と、前記ヒーターの作動を中断し、送風ファンを作動し続けて、外部空気を単位分当たり乾燥室の体積の1ないし8倍の風量で乾燥室に30分〜3時間供給する第4冷却段階と、前記第4乾燥段階及び第4冷却段階を4〜10回反復する第4乾燥サイクル遂行段階と、を含むことを特徴とする。
【0017】
本発明の非循環式のエアフローを利用した干し柿の製造方法で、前記第4乾燥サイクル遂行段階を経た後、前記外部空気流入部を通じて流入される空気を、ヒーターを以って、第4乾燥段階の空気温度より2〜8℃低い温度で加熱した後、単位分当たり乾燥室の体積の1ないし8倍の風量で乾燥室に2〜6時間供給する第5乾燥段階と、前記ヒーターの作動を中断し、送風ファンを作動し続けて、外部空気を単位分当たり乾燥室の体積の1ないし8倍の風量で乾燥室に30分〜3時間供給する第5冷却段階と、前記第5乾燥段階及び第5冷却段階を4〜10回反復する第5乾燥サイクル遂行段階と、を含むことを特徴とする。
【0018】
本発明の非循環式のエアフローを利用した干し柿の製造方法で、前記各乾燥サイクルは、18〜48時間の間に行われることを特徴とする。
【0019】
本発明の非循環式のエアフローを利用した干し柿の製造方法で、前記乾燥室に剥皮された柿を積載した後、干し柿の製造まで2〜7日かかることを特徴とする。
【0020】
本発明の非循環式のエアフローを利用した干し柿の製造装置は、内壁に多数の通孔が形成された乾燥室と、前記乾燥室の内壁の通孔に連通される空気移送通路と、前記空気移送通路に空気を移送する送風ファンと、前記送風ファンに移送される空気を加熱するヒーターと、前記ヒーターに外部の空気を供給する外部空気流入部と、前記乾燥室の内壁の一面に外部と連通されて空気を外部に排出する空気排出口と、を含む乾燥装置において、前記乾燥室の上部には、外部空気流入部、流入部に連通されたヒーター及び送風ファンが設けられ、前記乾燥室の左右側壁に乾燥室の上部から下部に行くほど通孔の個数及び通孔のサイズのうちの何れか一つ以上が増加するように多数の通孔が形成され、前記乾燥室の上部の送風ファンで乾燥室の左右側壁に接して下に延びて、加熱された空気が多数の通孔を通じて乾燥室に流入されるように連通させる空気移送通路が形成され、前記乾燥室の前面には、乾燥室を開閉するドアが形成され、前記乾燥室の後壁の上部に乾燥室に流入された加熱された空気が排出される空気排出口が設けられることを特徴とする。
【0021】
本発明の非循環式のエアフローを利用した干し柿の製造装置は、前記外部空気流入部及び空気排出口のうち何れか一つ以上に設けられたフィルターをさらに備えることを特徴とする。
【0022】
本発明の非循環式のエアフローを利用した干し柿の製造装置は、前記空気排出口に風量制御口をさらに備えることを特徴とする。
【0023】
本発明の非循環式のエアフローを利用した干し柿の製造装置は、前記乾燥室の左右側壁に剥皮された柿が積載されるウィッカートレーが設けられる突出部をさらに備えることを特徴とする。
【0024】
本発明の非循環式のエアフローを利用した干し柿の製造装置は、前記非循環式のエアフローを利用した干し柿の製造方法のうちから選択された何れか一つの方法がプログラミングされて、ヒーターと送風ファンとの作動を制御するコントロール部をさらに備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
本発明は、在来式の自然乾燥製法に比べて、乾燥時間を5倍程度短縮し、また、これにより、硫黄薫蒸処理が不要となり、自然乾燥製法で製造された干し柿と糖度、風味及び色が類似した干し柿を製造することができ、かつ、別途の除湿及び冷凍機を備えなくても良いので、設備コストが低い干し柿の製造方法及び装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の一実施形態による干し柿の製造装置の上方視図である。
【図2】本発明の一実施形態による干し柿の製造装置のエアフローを共に示した断面図である。
【図3】(a)は、本発明の一実施形態による干し柿の製造装置の乾燥室の内壁に形成された多数の通孔であって、乾燥室の上部から下部に行くほど通孔の個数が増えた形状を示した図であり、(b)は、他の実施形態による干し柿の製造装置の乾燥室の内壁に形成された多数の通孔であって、乾燥室の上部から下部に行くほど通孔のサイズが大きくなった形状を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の干し柿の製造方法及び装置は、干し柿の乾燥室に、周期的に加熱を反復させるために、連続的にエアフローを提供するが、流入された空気が乾燥室を経た後、循環せずに直ちに排出させ、別途の除湿及び冷凍機を備えなくても、自然乾燥製法で製造された干し柿と糖度、風味及び色が類似しながらも、品質に優れた干し柿を製造することができる。
【0028】
本発明の干し柿の製造に使われる柿の品種は、主に渋柿であって、ドゥンシ(dungsi)、水柿(スシ)、月下柿(ウォルハシ)、高種柿(コジョンシ)、丹城柿(タンソンシ)、黒柿、西条、密誇(ミルシ)、大奉柿(デボンシ)などが使われる。
【0029】
本発明の干し柿の製造に使われる原料柿のサイズや重量は、特別に限定する必要はないが、在来式の自然乾燥製法や他の機械式の乾燥法で乾燥に長期間がかかり、落果発生が多い重量が250gないし350gの重い大奉柿にも適用することができる。
【0030】
本発明で原料柿は、収穫後に直ちに使うこともできるが、低温熟成または脱渋をさせた後に使うことが望ましい。
【0031】
本発明で剥皮された柿の積載は、伝統的な吊るし方式を用いても、ウィッカートレー方式を用いてもよい。望ましくは、落果の発生を減らしながら、移送及び積載が簡便なウィッカートレー方式を使う。
【0032】
以下、図1ないし図3を参照して、本発明をさらに詳しく説明する。本発明の干し柿の製造に使われる乾燥装置は、内壁に多数の通孔12が形成された乾燥室10と、前記乾燥室の内壁の通孔に連通される空気移送通路20と、前記空気移送通路に空気を移送する送風ファン30と、前記送風ファンに移送される空気を加熱するヒーター40と、前記ヒーターに外部の空気を供給する外部空気流入部50と、前記乾燥室の内壁の一面に外部と連通されて空気を外部に排出する空気排出口60と、を含んでなる。
【0033】
本発明の干し柿の製造装置において、乾燥進行中には、ヒーター40は、既定の温度で所定時間作動と中断とを反復し、送風ファン30は連続的に作動し、乾燥室で干し柿の水分を奪った空気は、空気排出口60に連続的に排出される。
【0034】
図1で、乾燥室10の上部に外部空気流入部50、流入部に連通されたヒーター40及び送風ファン30が設けられ、乾燥室の上部の送風ファン30で乾燥室の左右側壁に接して下に延びて、空気移送通路20が形成される。
【0035】
図2で、送風ファン30に連結される空気移送通路20は、乾燥室10の左右側壁11に接して下に延びて、加熱された空気が多数の通孔12を通じて乾燥室10に流入されるように連通されており、前記乾燥室10の後壁の上部に乾燥室に流入された加熱された空気が排出される空気排出口60が設けられる。
【0036】
前記外部空気流入口50にホコリや虫などの異物の流入を遮断することができるフィルター51が設けられることもある。
【0037】
また、空気排出口60には、連続的に空気が外部に排出されるので、外部からホコリや虫などの異物が流入されにくいが、干し柿の製造装置の電源を中断するか、風速の遅い場合を備えて、空気排出口60にも、フィルター61を設置することができる。空気排出口60は、乾燥室を経た空気の排出を円滑にするために、外部空気流入部50の断面面積の0.2ないし0.6倍、望ましくは、0.3ないし0.5倍のサイズに設置することが望ましい。空気排出口60の断面面積が過度に大きければ、乾燥効率が低下し、上部と下部との均一な乾燥が難しく、断面面積が小さすぎれば、湿気を含有した空気が乾燥室の内部に留まる時間が長くなって乾燥効率が低下し、乾燥過程で柿の表面が柔らかくなって腐食現象が発生することがある。
【0038】
また、前記空気排出口60には、排出される空気量を調節するための風量制御口62が設けられることもある。
【0039】
また、前記乾燥室の前面には、乾燥室を開閉するドア70が形成される。
【0040】
また、前記乾燥室の左右側壁には、ウィッカートレー80を設置することができる突出部81が形成される。ウィッカートレー80は、乾燥室10の内部に多層で積載されるので、ウィッカートレー80には多数の通孔が形成されて乾燥室内の空気の上昇の流れに抵抗を少なく与えなければならない。また、前記突出部81は、ウィッカートレー80が一つずつ積層されて摺動結合及び分離されるように、“L”字状にプレートを折曲するか、金属、合成樹脂などを押出して製作することができる。
【0041】
また、前記乾燥室10の左右側壁11の多数の通孔12は、ヒーターで加熱された空気が空気移送通路を通じて移送されながら、抵抗によって風速が低下して乾燥室の上部に風速が速い多量の空気が流入され、乾燥室の下部に風速が遅い少量の空気の流入を補正して、乾燥室の上部と下部とが均一に乾燥されるように、図3(a)のように、乾燥室の上部から下部に行くほど通孔の個数を増やすか、図3(b)のように、乾燥室の上部から下部に行くほど通孔のサイズを大きくすることができる。
【0042】
また、既定の温度と風量とで所定時間の間にヒーター、送風ファンの作動を制御するコントロール部を備えることができる。
【0043】
前記別途の除湿及び冷凍機を備えていない本発明の干し柿の製造装置を用いて、干し柿の乾燥室に、周期的に加熱を反復させるために、連続的にエアフローを提供するが、流入された空気が乾燥室を経た後、循環せずに直ちに排出させ、次の方法で優れた品質の干し柿を製造することができる。
【0044】
まず、乾燥室に剥皮された柿を積載する。乾燥室に柿を積載するために、乾燥室の内壁の上部面に吊るしを固定するための掛け金を形成することもでき、乾燥室の内壁の左右側壁にウィッカートレーを結合分離するための突出部を形成することもでき、吊るしやウィッカートレーを台車に載せて乾燥室の内部に移送する方法のうちいずれかのものが利用できる。望ましくは、乾燥室の内壁にあらかじめ形成された多数の通孔を通じるエアフローを妨害しないながら、少ない力で干し柿を生産するのに容易にウィッカートレーを突出部に摺動結合及び分離させる方式で積載する。
【0045】
次いで、第1乾燥サイクル、第2乾燥サイクル及び第3乾燥サイクルを行って干し柿の乾燥を行う。
【0046】
各乾燥サイクルでは、外部空気を流入する送風ファンは常に作動するが、ヒーターの作動及び中断を通じて乾燥段階と冷却段階とを乾燥サイクルにして数回反復を通じて各乾燥サイクルが完成される。
【0047】
まず、送風ファンは、本発明の干し柿の製造過程の間に常に稼動され、第1乾燥サイクルでは、単位分当たり乾燥室の体積の5ないし15倍の風量で空気を乾燥室に供給し、乾燥室を経た水分含有空気が空気排出口に排出され、第2乾燥サイクルからその以後の乾燥サイクルでは、風量を減少させて単位分当たり乾燥室の体積の1ないし8倍の風量で空気を乾燥室に供給する。例えば、乾燥室の体積が1.5mである乾燥装置では、第1乾燥サイクルでの風量は、約7.5ないし22.5m/分であり、第2乾燥サイクルでの風量は、約1.5ないし12m/分である。また、前記乾燥室の体積が1.5mである乾燥装置で外部空気流入口の断面面積は、約0.03mであり、空気排出口の断面面積は、約0.01mであり得る。したがって、第1乾燥サイクルでの外部空気流入口の風速は、約4ないし12.5m/sであり、第2乾燥サイクルでの外部空気流入口の風速は、約0.8ないし6.8m/sであり得る。
【0048】
送風ファンの稼動が中断される場合、乾燥室の内部に干し柿から奪った水分を含有する空気が停滞されて、干し柿の乾燥効率が低下するために、送風ファンは、本発明で干し柿の製造過程の間に常に稼動される。
【0049】
第1乾燥サイクルで風量は、単位分当たり乾燥室の体積の5ないし15倍、望ましくは、6ないし12倍、さらに望ましくは、7ないし10倍であって、前記上限値を超過する場合は、干し柿の表面が過度に急速に乾燥されて、むしろ干し柿の内部の水分乾燥を阻害する厚い被膜が形成され、前記下限値未満では、干し柿の表面の乾燥が不十分で干し柿が柔らかくなりながら、乾燥中に干し柿の表面が裂けて商品性が低下する。
【0050】
また、第1乾燥サイクルで供給される風量が残りの乾燥サイクルに比べて多い理由は、乾燥開始時に、剥皮された柿の場合には、水分含量が高いために、乾燥された空気が十分に供給して初めて、干し柿の表面が柔らかくならずに乾燥されるからであり、第2乾燥サイクルからは風量が単位分当たり乾燥室の体積の1ないし8倍、望ましくは、2ないし6倍、さらに望ましくは、3ないし4倍であって、風量が過度に多い場合、表面にしわくちゃなシワが深く形成され、表面のみ乾燥されて干し柿が硬くなりながら、干し柿の内部の水分乾燥はむしろ難しくなるために風量を低める。
【0051】
次いで、ヒーターの温度及び稼動時間は、各乾燥サイクルごとに差を置いて乾燥を進行させる。
【0052】
第1乾燥サイクルは、外部空気流入部を通じて流入される空気を35〜50℃、望ましくは、42〜48℃に加熱するヒーターを作動させて乾燥室に2〜10時間供給して第1乾燥段階を行った後、外部空気を30分〜3時間供給して第1冷却段階を行い、前記第1乾燥段階及び第1冷却段階を2〜8回反復する。
【0053】
第1乾燥サイクルの温度が、前記上限値を超過する場合、干し柿の表面が急速に硬くなって、乾燥効率が低下することはもとより、干し柿の嗜好度が低下し、前記下限値未満である場合には、干し柿の表面が柔らかくなって時間が長くなっても、形状が保持されずに裂けるか、紅柿のように変わる問題がある。
【0054】
また、ヒーターの作動時間は、第1乾燥サイクルの最初の第1乾燥段階は、5〜10時間、望ましくは、6〜8時間乾燥し、二番目の第1乾燥段階からは、2〜6時間、望ましくは、2〜4時間乾燥する。最初の第1乾燥段階の時間を長く持って行く理由は、冬季に収穫されて剥皮された柿の品温が−10℃ないし10℃に低いために、柿の内部の品温を高めるのに時間が長くかかるためであり、最初の第1乾燥段階を5時間未満進行する場合、干し柿の表面乾燥が十分になされず、表面が柔らかくなりながら乾燥進行中に干し柿が裂けて商品性が低下する。二番目の第1乾燥段階からは、外部空気による冷却段階を経ても、干し柿の内部の品温が外部空気と同様に下落せず、乾燥時間を相対的に短くできる。
【0055】
第1乾燥段階の間の第1冷却段階では、ヒーターの稼動が中断された状態で冬季の外部空気が送風ファンによって乾燥室に流入される。干し柿の自然乾燥は、通風が良い日差しが遮断された涼しい所で冬季になされるものであって、本発明の乾燥装置が設けられる所の外部空気も−10℃ないし10℃レベルで変化するので、ヒーターの稼動を中断した状態では、冬季の外部空気によって自然冷却される。本発明の装置は、別途の冷却器を備えていないために、外部空気の温度は、夜と昼とに気温の差があって、外部空気による冷却時に冷却温度の任意調節が不可能であるが、乾燥サイクルで夜になされる冷却段階の冷却時間を30分ないし1時間に、昼になされる冷却段階の冷却時間を1ないし3時間に調整する方式で冷却効率を十分に調節することができ、冷却器の具備による装置コストの上昇がない。
【0056】
前記第1乾燥段階及び第1冷却段階は、2〜8回、望ましくは、4〜6回実施して第1乾燥サイクルを完成し、第1乾燥サイクルは、18〜48時間、望ましくは、20〜36時間、さらに望ましくは、22〜26時間の間に行われる。
【0057】
第2乾燥サイクルは、外部空気流入部を通じて流入される空気を30〜45℃、望ましくは、37〜43℃に加熱するヒーターを作動させて乾燥室に2〜6時間、望ましくは、3〜4時間供給して第2乾燥段階を行った後、外部空気を30分〜3時間供給して第2冷却段階を行い、前記第2乾燥段階及び第2冷却段階を4〜10回、望ましくは、5〜8回反復する。
【0058】
第2乾燥サイクルは、外部空気流入部を通じて流入される空気を30〜45℃、望ましくは、37〜43℃に加熱するヒーターを作動させて第1乾燥サイクルの乾燥温度に比べて2〜8℃低く実施することが望ましい。第2乾燥サイクルの乾燥温度を低める理由は、第1乾燥サイクルの温度で乾燥を持続する場合、干し柿の内部の水分蒸発速度に比べて、干し柿の表面の乾燥速度が早くて表面のみ乾燥されて干し柿が硬くなって乾燥効率が低下するためである。
【0059】
第3乾燥サイクルは、外部空気流入部を通じて流入される空気を25〜40℃、望ましくは、32〜38℃に加熱するヒーターを作動させて第2乾燥サイクルの乾燥温度に比べて2〜8℃低く実施することが望ましい。第3乾燥サイクルの乾燥温度を低める理由は、第2乾燥サイクルの温度で乾燥を持続する場合、干し柿の内部の水分蒸発速度に比べて、干し柿の表面の乾燥速度が早くて表面のみ乾燥されて干し柿が硬くなって乾燥効率が低下するためである。
【0060】
干し柿は、生柿の20〜35重量%の水分を除去する盤柿、生柿の40〜60重量%の水分を除去する半乾柿、生柿の70〜80重量%の水分を除去する乾柿で大略的に区分することができ、製造しようとする干し柿の水分含量または生柿の重量やサイズによって、前記第3乾燥サイクルまでに行うことができ、必要に応じて第4ないし第8乾燥サイクルを追加することができる。
【0061】
本発明の干し柿の製造方法を通じる干し柿の製造には、時間を特別に限定する必要はないが、2〜7日程度であれば、所望の干し柿を製造することができ、盤柿は通常2〜3日、半乾柿は3〜4日、乾柿は5〜6日程度必要となる。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明は、非循環式のエアフローを利用した干し柿の製造方法及び装置に関連する分野に適用されうる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内壁に多数の通孔が形成された乾燥室と、
前記乾燥室の内壁の通孔に連通される空気移送通路と、
前記空気移送通路に空気を移送する送風ファンと、
前記送風ファンに移送される空気を加熱するヒーターと、
前記ヒーターに外部の空気を供給する外部空気流入部と、
前記乾燥室の内壁の一面に外部と連通されて空気を外部に排出する空気排出口と、を含み、
前記乾燥室の上部には、外部空気流入部、流入部に連通されたヒーター及び送風ファンが設けられ、前記乾燥室の左右側壁に多数の通孔が形成され、前記乾燥室の上部の送風ファンで乾燥室の左右側壁に接して下に延びて、加熱された空気が多数の通孔を通じて乾燥室に流入されるように連通させる空気移送通路が形成され、前記乾燥室の後壁の上部に乾燥室に流入された加熱された空気が排出される空気排出口が設けられる乾燥装置を用いる干し柿の製造方法において、
前記乾燥室に剥皮された柿を積載する段階と、
前記外部空気流入部を通じて流入される空気を35〜50℃に加熱するヒーターを作動させ、前記ヒーターを通じて加熱された空気を単位分当たり乾燥室の体積の5ないし15倍の風量で乾燥室に2〜10時間供給し、前記乾燥室に供給される加熱された空気は循環されずに空気排出口に排出される第1乾燥段階と、
前記ヒーターの作動を中断し、送風ファンを作動し続けて、外部空気を単位分当たり乾燥室の体積の5ないし15倍の風量で乾燥室に30分〜3時間供給し、前記乾燥室に供給される外部空気は循環されずに空気排出口に排出される第1冷却段階と、
前記第1乾燥段階及び第1冷却段階を2〜8回反復する第1乾燥サイクル遂行段階と、
前記外部空気流入部を通じて流入される空気を30〜45℃に加熱するヒーターを作動させ、前記ヒーターを通じて加熱された空気を単位分当たり乾燥室の体積の1ないし8倍の風量で乾燥室に2〜6時間供給し、前記乾燥室に供給される加熱された空気は循環されずに空気排出口に排出される第2乾燥段階と、
前記ヒーターの作動を中断し、送風ファンを作動し続けて、外部空気を単位分当たり乾燥室の体積の1ないし8倍の風量で乾燥室に30分〜3時間供給し、前記乾燥室に供給される外部空気は循環されずに空気排出口に排出される第2冷却段階と、
前記第2乾燥段階及び第2冷却段階を4〜10回反復する第2乾燥サイクル遂行段階と、
前記外部空気流入部を通じて流入される空気を25〜40℃に加熱するヒーターを作動させ、前記ヒーターを通じて加熱された空気を秒当たり乾燥室の体積の1ないし8倍の風量で乾燥室に2〜6時間供給し、前記乾燥室に供給される加熱された空気は循環されずに空気排出口に排出される第3乾燥段階と、
前記ヒーターの作動を中断し、送風ファンを作動し続けて、外部空気を単位分当たり乾燥室の体積の1ないし8倍の風量で乾燥室に30分〜3時間供給し、前記乾燥室に供給される外部空気は循環されずに空気排出口に排出される第3冷却段階と、
前記第3乾燥段階及び第3冷却段階を4〜10回反復する第3乾燥サイクル遂行段階と、を含んでなることを特徴とする非循環式のエアフローを利用した干し柿の製造方法。
【請求項2】
前記第1乾燥サイクル遂行段階の最初の第1乾燥段階は、干し柿の表面乾燥のために加温された空気を乾燥室に5〜10時間供給することを特徴とする請求項1に記載の非循環式のエアフローを利用した干し柿の製造方法。
【請求項3】
前記第1乾燥サイクルないし第3乾燥サイクルで第2乾燥サイクルの乾燥段階の空気温度は、第1乾燥サイクルの乾燥段階の空気温度に比べて2〜8℃低く、第3乾燥サイクルの乾燥段階の空気温度は、第2乾燥サイクルの乾燥段階の空気温度に比べて2〜8℃低いことを特徴とする請求項1に記載の非循環式のエアフローを利用した干し柿の製造方法。
【請求項4】
前記第1乾燥段階で外部空気流入部を通じて流入される空気を42〜48℃に加熱し、前記第2乾燥段階で外部空気流入部を通じて流入される空気を37〜43℃に加熱し、前記第3乾燥段階で外部空気流入部を通じて流入される空気を32〜38℃に加熱することを特徴とする請求項3に記載の非循環式のエアフローを利用した干し柿の製造方法。
【請求項5】
前記外部の空気温度は、−10℃ないし10℃であることを特徴とする請求項4に記載の非循環式のエアフローを利用した干し柿の製造方法。
【請求項6】
前記第3乾燥サイクル遂行段階を経た後、前記外部空気流入部を通じて流入される空気を、ヒーターを以って、第3乾燥段階の空気温度より2〜8℃低い温度で加熱した後、単位分当たり乾燥室の体積の1ないし8倍の風量で乾燥室に2〜6時間供給し、前記乾燥室に供給される加熱された空気は循環されずに空気排出口に排出される第4乾燥段階と、
前記ヒーターの作動を中断し、送風ファンを作動し続けて、外部空気を単位分当たり乾燥室の体積の1ないし8倍の風量で乾燥室に30分〜3時間供給し、前記乾燥室に供給される外部空気は循環されずに空気排出口に排出される第4冷却段階と、
前記第4乾燥段階及び第4冷却段階を4〜10回反復する第4乾燥サイクル遂行段階と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の非循環式のエアフローを利用した干し柿の製造方法。
【請求項7】
前記第4乾燥サイクル遂行段階を経た後、前記外部空気流入部を通じて流入される空気を、ヒーターを以って、第4乾燥段階の空気温度より2〜8℃低い温度で加熱した後、単位分当たり乾燥室の体積の1ないし8倍の風量で乾燥室に2〜6時間供給し、前記乾燥室に供給される加熱された空気は循環されずに空気排出口に排出される第5乾燥段階と、
前記ヒーターの作動を中断し、送風ファンを作動し続けて、外部空気を単位分当たり乾燥室の体積の1ないし8倍の風量で乾燥室に30分〜3時間供給し、前記乾燥室に供給される外部空気は循環されずに空気排出口に排出される第5冷却段階と、
前記第5乾燥段階及び第5冷却段階を4〜10回反復する第5乾燥サイクル遂行段階と、
を含むことを特徴とする請求項6に記載の非循環式のエアフローを利用した干し柿の製造方法。
【請求項8】
前記各乾燥サイクルは、18〜48時間の間に行われることを特徴とする請求項1ないし請求項7のうち何れか一項に記載の非循環式のエアフローを利用した干し柿の製造方法。
【請求項9】
前記乾燥室に剥皮された柿を積載した後、干し柿の製造まで2〜7日かかることを特徴とする請求項8に記載の非循環式のエアフローを利用した干し柿の製造方法。
【請求項10】
内壁に多数の通孔が形成された乾燥室と、
前記乾燥室の内壁の通孔に連通される空気移送通路と、
前記空気移送通路に空気を移送する送風ファンと、
前記送風ファンに移送される空気を加熱するヒーターと、
前記ヒーターに外部の空気を供給する外部空気流入部と、
前記乾燥室の内壁の一面に外部と連通されて空気を外部に排出する空気排出口と、を含む乾燥装置において、
前記乾燥室の上部には、外部空気流入部、流入部に連通されたヒーター及び送風ファンが設けられ、
前記乾燥室の左右側壁に乾燥室の上部から下部に行くほど通孔の個数及び通孔のサイズのうちの何れか一つ以上が増加するように多数の通孔が形成され、
前記乾燥室の上部の送風ファンで乾燥室の左右側壁に接して下に延びて、加熱された空気が多数の通孔を通じて乾燥室に流入されるように連通させる空気移送通路が形成され、
前記乾燥室の前面には、乾燥室を開閉するドアが形成され、
前記乾燥室の後壁の上部に乾燥室に流入された加熱された空気が排出される空気排出口が設けられることを特徴とする非循環式のエアフローを利用した干し柿の製造装置。
【請求項11】
前記外部空気流入部及び空気排出口のうち何れか一つ以上に設けられたフィルターをさらに備えることを特徴とする請求項10に記載の非循環式のエアフローを利用した干し柿の製造装置。
【請求項12】
前記空気排出口に風量制御口をさらに備えることを特徴とする請求項11に記載の非循環式のエアフローを利用した干し柿の製造装置。
【請求項13】
前記乾燥室の左右側壁に剥皮された柿が積載されるウィッカートレーが設けられる突出部をさらに備えることを特徴とする請求項10に記載の非循環式のエアフローを利用した干し柿の製造装置。
【請求項14】
前記請求項1ないし請求項7のうちから選択された何れか一つの方法がプログラミングされて、ヒーターと送風ファンとの作動を制御するコントロール部をさらに備えることを特徴とする請求項10ないし請求項13のうち何れか一項に記載の非循環式のエアフローを利用した干し柿の製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−42756(P2013−42756A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−251009(P2011−251009)
【出願日】平成23年11月16日(2011.11.16)
【出願人】(511278659)ユ−イル カンパニー リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】YU−IL CO., LTD.
【Fターム(参考)】