説明

非水電解液電池

【課題】 誤使用対策としての構成部品を設けることなく、誤使用による異常発熱を防止できる非水電解液電池を提供する
【解決手段】 正極2には、例えば、低融点材料よりなる正極リード10が接続されている。正極リード10は、安全弁8に溶接されることによって、電池蓋7と電気的に接続される。正極リード10の材料である正極リード材料としては、低融点材料を用いる。これにより、誤使用による異常発熱を防止できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、非水電解液電池、例えば二硫化鉄を正極活物質とする正極と、リチウムを負極活物質とする負極と、有機溶媒に電解質を溶解した電解液とからなるリチウム/二硫化鉄一次電池に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、市販されている1.5V級一次電池には、水溶液を電解液に用いるマンガン電池、アルカリマンガン電池、酸化銀電池、空気電池、ニッケル/亜鉛電池、および有機溶媒を電解液に用いるリチウム/二硫化鉄一次電池等がある。
【0003】
リチウム/二硫化鉄一次電池は、正極活物質の二硫化鉄が約894mAh/g、負極活物質のリチウムが約3863mAh/gと、既存の電池材料の中でも高い理論容量を示す材料から構成されており、高容量を実現できる。さらに、リチウム/二硫化鉄一次電池は、負荷特性、低温特性等の電池特性の面からも、他の1.5V級一次電池とは一線を隔する極めて優れた電池である。
【0004】
しかしながら、リチウム/二硫化鉄一次電池は、負極として金属リチウムを、電解液として有機溶媒を用いるために、例えば、充電、外部短絡、多本数使用の機器に対して逆奏填する等の誤使用を行った場合は、極めて大きな電流が流れ、これに伴い電池が異常発熱する。電池が異常発熱すると、電池の破裂、熱暴走を引き起こすおそれがある。
【0005】
誤使用による電池の破裂、熱暴走を防止するための対策としては、例えば下記特許文献1に記載されているように、電池構成部材中に熱感抵抗素子(Positive Temperature Coefficient;PTC素子)を設けることが提案されている。
【0006】
【特許文献1】特開平10−214613号公報
【0007】
熱感抵抗素子は、電池が異常発熱すると、その熱によって抵抗が増大し、熱暴走の原因となる大電流の通電を抑制する機能を有しており、リチウム/二硫化鉄一次電池以外にも、例えばリチウムイオン二次電池等に対して一般的に使用されるものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、誤使用による異常発熱を防止するために、誤使用対策としての構成部品である熱感抵抗素子が設けられると、電池の構成部品が増加し、製造コストの増加、電池の小型化の妨げとなる問題があった。
【0009】
したがって、この発明の目的は、誤使用対策としての構成部品を設けることなく、誤使用による異常発熱を防止できる非水電解液電池を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願発明者等は、誤使用による異常発熱を防止できる安全機構を開発するために鋭意検討を続けてきた。その結果、低融点材料からなる正極リードを用いることによって、誤使用による異常発熱を防止できることを知見し、この発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、上述した課題を解決するために、この発明は、
正極集電体に正極リードが接続され、
正極リードの材料である正極リード材料が低融点金属材料であることを特徴とする非水電解液電池である。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、誤使用対策としての構成部品を設けることなく、誤使用による異常発熱を防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、この発明の一実施形態によるリチウム/二硫化鉄一次電池の構成の一例を示す。この電池は、正極端子側内部に配置される安全弁8と、正極リード10とが直接溶接された電池構造である。
【0014】
図1に示すように、ほぼ中空円柱状の電池缶1の内部に、渦巻型電極体を有する。この渦巻型電極体は、正極活物質を含む正極合剤を、例えばCu(銅)電極箔に塗布されてなる帯状の正極2と、負極活物質である例えばリチウム金属からなる帯状の負極3とが、イオン透過性を有するセパレータ4を介して多数回巻回されてなる。
【0015】
電池缶1は、例えばNi(ニッケル)めっきが施された鉄により構成されており、一端部が閉鎖され、他端部が開放されている。また、電池缶1の内部には、渦巻型電極体を挟み込むように周面に対して垂直に一対の絶縁板5,6がそれぞれ配置されている。
【0016】
電池缶1の開放端部には、電池蓋7と、この電池蓋7の内側に設けられた安全弁8が、封口ガスケット9を介してかしめられることにより取り付けられており、電池缶1の内部が密閉される。電池蓋7は、例えば電池缶1と同様の材料により構成されている。
【0017】
安全弁8は、電池蓋7と電気的に接続されており、外部からの加熱等がなされ、電池の内圧が一定以上となった場合に、電池内部のガスを、弁作動で外部に放出することによって、電池の破裂を防止する機構を備えている。封口ガスケット9は、例えば絶縁材料により構成されており、表面には、例えばアスファルトが塗布されている。
【0018】
正極2には、例えば、低融点材料よりなる正極リード10が接続されている。負極3には、例えばニッケル等よりなる負極リード11が接続されている。正極リード10は、安全弁8に溶接されることによって、電池蓋7と電気的に接続される。負極リード11は、電池缶1に溶接されることによって、電気的に接続される。
【0019】
また、正極2と負極3との間のセパレータ4には、非水電解質として例えば非水電解液が含浸されている。セパレータ4は、正極2と負極3との間に配されることによって、これらの物理的接触を防止する機能を有する。
【0020】
さらに、セパレータ4は、孔中に非水電解液を保持する機能を有する。すなわち、セパレータ4が非水電解液を吸収することによって、放電時にリチウムイオンを通過させることができる。
【0021】
[正極リード10]
正極リード10の材料である正極リード材料としては、例えば、低融点材料を用いることができる。また、正極リード材料の融点は、250℃以下とされる。融点が250℃以下の材料を用いることで、大電流通電時に十分な遮断機能を発現できる。
【0022】
一実施形態では、低融点材料からなる正極リード10を用いることによって、充電/外部短絡等の誤使用により電池に大電流が流れた場合、ジュール熱によってリードが溶断され、電流を遮断できるため、従来技術である熱感抵抗素子を用いた場合と同様、電池の異常発熱を防止できる。
【0023】
なお、正極リード10に関して試験を重ねた結果、正極リード10を溶断する電流は、正極リード10の断面積に比例する傾向が得られた。したがって、正極リード10の形状については、特に制限はない。例えば、帯状、線状等の正極リード10を用いることができる。
【0024】
さらに、正極リード10の断面積については、電池を正しく使用した場合の電流領域、および誤使用時に発生する電流の大きさ等から、適宜設計されるのが好ましい。
【0025】
具体的に、正極リード材料としては、例えば、Sn(スズ),In(インジウム)の内から選ばれた1成分で構成される。また、例えば、Sn,In,Bi(ビスマス),Pb(鉛)の内から選ばれた2成分で構成される。さらに、例えば、Sn,In,Bi,Pbの内から選ばれた3成分で構成される。さらに、例えば、Sn,In,Bi,Pbの4成分で構成される。
【0026】
正極リード材料の組成は、十分な延性、展性を有し、形状の加工および変形が容易であり、且つ正極リード材料の融点が250℃以下となり、大電流通電時に十分な遮断機能を発現できる点から規定される。
【0027】
正極リード材料が2成分で構成される場合、例えば、SnとBiとの2成分で構成される場合は、正極リード材料のBiの組成が5重量%以下であることが好ましい。
【0028】
例えば、SnとPbとの2成分で構成される場合は、正極リード材料のPbの組成が65重量%以下であることが好ましい。
【0029】
例えば、InとBiとの2成分で構成される場合は、正極リード材料のBiの組成が25重量%以下であることが好ましい。
【0030】
例えば、InとPbとの2成分で構成される場合は、正極リード材料のPbの組成が70重量%以下であることが好ましい。
【0031】
例えば、BiとPbとの2成分で構成される場合は、正極リード材料のPbの組成が60重量%以上75重量%以下であることが好ましい。
【0032】
正極リード材料が3成分で構成される場合、例えば、Sn,Bi,Pbの3成分で構成される場合は、正極リード材料のBiの組成が25重量%以下であり、且つPbの組成が45重量%以上70重量%以下であることが好ましい。
【0033】
例えば、In,Bi,Pbの3成分で構成される場合は、正極リード材料のBiの組成が25重量%以下であり、且つPbの組成が70重量%以下であることが好ましい。
【0034】
例えば、Sn,In,Pbの3成分で構成される場合は、正極リード材料のPbの組成が65重量%以下であることが好ましい。
【0035】
例えば、Sn,In,Biの3成分で構成される場合は、正極リード材料のBiの組成が、式(Biの重量%)≦25−(Snの重量%)×0.25を満たすことが好ましい。
【0036】
正極リード材料が4成分で構成される場合、例えば、Sn,In,Bi,Pbで構成される場合は、正極リード材料のPbの組成が70重量%以下であることが好ましい。さらに、正極リード材料のBiの組成が25重量%以下であることが好ましい。
【0037】
さらに、一実施形態による正極リード10は、正極2および正極端子側内部に配置される安全弁8と、例えば溶接等の手法で、電気的に接続された状態となる。しかしながら、このときの接続強度が十分でないと、電池に対して物理的衝撃を加えた際に正極リード10が脱落し、電池として機能しなくなる。
【0038】
したがって、十分な接続強度を確保する必要がある点から、正極2はCuで構成されるのが好ましい。さらに、安全弁8の溶接表面はCuとされる。溶接表面をCuとするために、安全弁8の材料としては、例えばCuを用いる。さらに、例えば他の金属であって、その表面をCuで覆うようにしたものを用いてもよい。
【0039】
正極リード10との溶接を行う際には、正極2および安全弁8と正極リード10との濡れ性を良くし、良好な溶接状態とするために、例えば、適当なフラックスを用いるのが好ましい。
【0040】
[正極2]
正極2は、帯状の形状を有する正極集電体と、この正極集電体の両面に形成された正極合剤層とからなる。正極集電体としては、正極リード10との濡れ性を良くできる点から、Cu箔を用いることができる。
【0041】
正極合剤層は、例えば、正極活物質である二硫化鉄(FeS2)と、導電助剤と、結着剤とからなる。二硫化鉄としては、主に自然界に存在する黄鉄鉱(pyrite)を粉砕したものを用いることができる。
【0042】
さらに、二硫化鉄としては、例えば化学合成して得られるものを用いることができる。具体的には、例えば、塩化第一鉄(FeCl2)を硫化水素(H2S)中にて焼成して得られる二硫化鉄等を用いることができる。
【0043】
導電助剤としては、正極活物質に適量混合して導電性を付与できるものであれば、特に制限なく用いることができる。導電助剤としては、例えば、グラファイト、カーボンブラックなどの炭素粉末を用いることができる。
【0044】
結着剤としては、公知の結着剤を用いることができ、例えば、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂を用いることができる。
【0045】
[負極3]
負極3は、例えば、帯状の形状を有する負極活物質としての金属箔からなる。金属箔の材料としては、例えば、リチウム金属またはリチウムにアルミニウム(Al)などの合金元素を添加したリチウム合金等を用いることができる。
【0046】
[電解液]
電解液としては、例えばリチウム塩を電解質として、これを有機溶媒に溶解させた電解液を用いることができる。有機溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、スルホラン、アセトニトリル、ジメチルカーボネート、ジプロピルカーボネート等の単独または二種類以上の混合溶媒を用いることができる。
【0047】
電解質としては、過塩素酸リチウム(LiClO4)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、ヨウ化リチウム(LiI)等を用いることができる。
【0048】
[セパレータ4]
セパレータ4としては、例えばポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系の微多孔性フィルム等を用いることができる。
【0049】
次に、この発明の一実施形態によるリチウム/二硫化鉄一次電池の製造方法について説明する。
【0050】
まず、例えば、正極活物質と、結着剤と、導電助剤とを混合して正極合剤を調製し、この正極合剤をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)などの溶剤に分散してペースト状の正極合剤スラリーとする。
【0051】
次に、この正極合剤スラリーを正極集電体上に塗布して乾燥させた後、例えばローラプレス機等で圧縮成型して正極合剤層を形成し、帯状の正極2を作製する。
【0052】
次に、帯状の形状を有する正極2と、帯状の形状を有する負極3と、帯状の形状を有するセパレータ3とを、例えば正極2、セパレータ4、負極3、セパレータ4の順に積層し、長手方向に多数回巻回して、渦巻型電極体を作製する。
【0053】
次に、渦巻型電極体を電池缶1に収納する。渦巻型電極体を収納する前に、電池缶1の内側に例えばニッケルメッキを施し、電池缶1の下部に絶縁板6を挿入しておく。電池缶1に、渦巻型電極体を収納した後、渦巻型電極体の上面に絶縁板5を配設する。
【0054】
次に、負極3の集電をとるために、例えばニッケルからなる負極リード11の一端を負極3に取り付け、他端を電池缶1に溶接する。負極リード11が負極3および電池缶1に接続されると、電池缶1は、負極3と導通を有することとなり、外部負極となる。
【0055】
次に、正極2の集電をとるために、低融点金属材料からなる正極リード10の一端を正極2に取り付け、他端を安全弁8を介して電池蓋7と電気的に接続する。正極リード10が正極2および電池蓋7に接続されると、電池蓋7は、正極2と導通を有することとなり、外部正極となる。
【0056】
次に、この電池缶1の中に、電解質を有機溶媒に溶解させて調製した電解液を注入し、アスファルトを塗布した封口ガスケット9を介して電池缶1をかしめる。これにより、電池蓋7が固定される。以上により、この発明の一実施形態によるリチウム/二硫化鉄一次電池が作製される。
【0057】
上述の一実施形態によるリチウム/二硫化鉄一次電池の一例では、正極リードが安全弁8に直接溶接された構造を有するものについて説明したが、安全弁8の材料として、例えばアルミニウムのように、正極リード10を溶接することができないものを用いた場合は、正極リード10を直接安全弁8に溶接することが不可能となる。
【0058】
そこで、リチウム/二硫化鉄一次電池は、例えば、図2に示すように、安全弁8とは別に正極リード10を直接溶接するための部材(以下、溶接用部品と称する)を内部に配置した構造とされる。
【0059】
図2に示すように、電池缶1の開放端部には、電池蓋7と、この電池蓋7の内側に設けられた安全弁8、更にその内側に溶接用部品12が設けられている。溶接用部品12には、正極リード10が直接溶接される。溶接用部品12は、封口ガスケット9を介してかしめられることにより取り付けられており、電池缶1の内部は密閉されている。
【0060】
また、十分な接続強度を確保する必要がある点から、溶接用部品12の溶接表面がCuとされる。溶接表面をCuとするために、溶接用部品12の材料としては、例えばCuを用いることができる。さらに、例えば他の金属であって、その表面をCuで覆うようにしたものを用いてもよい。
【0061】
また、正極リード10との溶接を行う際には、正極および溶接用部品12と正極リード10との濡れ性を良くし、良好な溶接状態とするために、例えば、適当なフラックスを用いるのが好ましい。その他は、図1に示す一実施形態による電池の一例と同様であるので説明を省略する。
【実施例】
【0062】
<実施例1>
まず、正極活物質である二硫化鉄98重量%と、炭素粉末1重量%と、結着剤1重量%(乾燥重量)とを混合し、溶剤であるN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に十分に分散させて正極合剤スラリーとした。
【0063】
次に、正極集電体として厚さ20μmのCu箔を用い、正極集電体の両面に対して、正極合剤スラリーを、正極集電体の一端部に未塗布部を残すように塗布した。
【0064】
次に、正極集電体に塗布された正極合剤を、120℃の温度条件で、2時間乾燥させてN−メチル−2−ピロリドンを揮発させた後、一定圧力下、ローラプレス機で圧縮成型を行うことによって、厚さ150μmの帯状の正極2を作製した。
【0065】
その後、正極端部の正極合剤未塗布部分に、正極リード10を溶接した。正極リード材料は、Snの1成分で構成した。なお、正極リード10の溶断電流は、4A程度となるように設計した。
【0066】
次に、厚さ150μmの帯状の金属リチウム負極3の端部一方にNiリードを圧着し、この負極3と、以上のようにして作製した帯状の正極2とを、正極2、セパレータ4、負極3、セパレータ4の順に積層してから多数回巻回し、外形9mmの渦巻型電極体を作製した。
【0067】
次に、以上のようにして得た渦巻型電極体を、ニッケルメッキを施した鉄製の電池缶1に収納した。そして、渦巻型電極体の上下両面に絶縁板5,6を配設し、正極リード10を正極集電体から導出して電池蓋7に、ニッケル製の負極リード11を負極集電体から導出して電池缶1に溶接した。
【0068】
次に、1,2−ジメトキシエタン(DME)と、1,3−ジオキソランとを1:1の体積比で混合した溶媒に、ヨウ化リチウム(LiI)を1.0mol/lとなるように添加した電解液を作製し、その後、この電解液を、渦巻型電極体が収容された電池缶1の中に注入した。
【0069】
次に、アスファルトが表面に塗布された絶縁封口ガスケット9を介して、電池缶1をかしめることによって、電池蓋7および安全弁8を固定し、電池内の気密性を保持させた。以上の工程によって、直径10mm、高さ約44mmを有する円筒型のリチウム/二硫化鉄一次電池を作製した。
【0070】
<実施例2>
正極リード材料を、Sn,Biの2成分で、表1に示す組成で構成した以外は、実施例1と同様にして、実施例2のリチウム/二硫化鉄一次電池を作製した。
【0071】
<実施例3〜実施例11>
正極リード材料を、Sn,Inの2成分で、表1に示す組成で構成した以外は、実施例1と同様にして、実施例3〜実施例11のリチウム/二硫化鉄一次電池を作製した。
【0072】
<実施例12〜実施例20>
正極リード材料を、Sn,Pbの2成分で、表1に示す組成で構成した以外は、実施例1と同様にして、実施例12〜実施例20のリチウム/二硫化鉄一次電池を作製した。
【0073】
<実施例21>
正極リード材料を、Inの1成分で、表2に示す組成で構成した以外は、実施例1と同様にして、実施例21のリチウム/二硫化鉄一次電池を作製した、
【0074】
<実施例22〜実施例24>
正極リード材料を、In,Biの2成分で、表2に示す組成で構成した以外は、実施例1と同様にして、実施例22〜実施例24のリチウム/二硫化鉄一次電池を作製した。
【0075】
<実施例25〜実施例30>
正極リード材料を、In,Pbの2成分で、表2に示す組成で構成した以外は、実施例1と同様にして、実施例25〜実施例30のリチウム/二硫化鉄一次電池を作製した。
【0076】
<実施例31〜実施例35>
正極リード材料を、Bi,Pbの2成分で、表3に示す組成で構成した以外は、実施例1と同様にして、実施例31〜実施例35のリチウム/二硫化鉄一次電池を作製した。
【0077】
<実施例36〜実施例52>
正極リード材料を、Sn,Pb,Biの3成分で、表4に示す組成で構成した以外は、実施例1と同様にして、実施例36〜実施例52のリチウム/二硫化鉄一次電池を作製した。
【0078】
<実施例53〜実施例71>
正極リード材料を、In,Pb,Biの3成分で、表5に示す組成で構成した以外は、実施例1と同様にして、実施例53〜実施例71のリチウム/二硫化鉄一次電池を作製した。
【0079】
<実施例72〜実施例80>
正極リード材料を、Sn,In,Biの3成分で、表6に示す組成で構成した以外は、実施例1と同様にして、実施例72〜実施例80のリチウム/二硫化鉄一次電池を作製した。
【0080】
<実施例81〜実施例101>
正極リード材料を、Sn,In,Pbの3成分で、表6に示す組成で構成した以外は、実施例1と同様にして、実施例81〜実施例101のリチウム/二硫化鉄一次電池を作製した。
【0081】
<実施例102〜実施例123>
正極リード材料を、In,Sn,Pb,Biの4成分で、表7に示す組成で構成した以外は、実施例1と同様にして、実施例102〜実施例123のリチウム/二硫化鉄一次電池を作製した。
【0082】
<比較例>
正極リード材料を、Niの1成分で構成した以外は、実施例1と同様にして、比較例のリチウム/二硫化鉄一次電池を作製した。
【0083】
次に、上述のようにして得られた実施例1〜実施例123および比較例のリチウム/二硫化鉄一次電池を100mAの定電流で1.5時間(150mA)の条件で予備放電した。リチウム/二硫化鉄電池系では、作製直後の開回路電圧は2V以上と高いため、上述のように予備放電と呼ばれる工程により、電池容量の10%程度を放電させて電位を降下させるのが一般的である。
【0084】
次に、誤使用の条件として逆装填を想定し、実施例1〜実施例123および比較例の電池を各100本準備し、定電流電源装置を用いて、5Aの電流にて充電試験を行った。表1〜表7に測定結果を示す。
【表1】

【表2】

【表3】

【表4】

【表5】

【表6】

【表7】

【0085】
次に、誤使用の条件として外部短絡を想定し、実施例1〜実施例123および比較例の電池を各100本準備し、4本直列外部短絡試験を行った。表8〜表14に測定結果を示す。
【表8】

【表9】

【表10】

【表11】

【表12】

【表13】

【表14】

【0086】
表1に示すように、比較例は、充電試験中、電池温度が非常に高温に達し、その後、電池が非常に高い確率で熱暴走に至るのに対し、実施例1〜実施例18は、電池温度が低く熱暴走に至らないことがわかる。
【0087】
試験後、実施例1〜実施例18の電池を解体して調べたところ、正極リードが溶断されており、大電流の充電環境に対しても確実に機能することが確認できた。なお、実施例19および実施例20については、比較例に対して確率は低いものの、熱暴走に至るケースが確認されており、安全機構としては不十分である。
【0088】
また、表8に示すように、充電試験と同様、比較例は、電池から高確率でガス噴出または熱暴走するが、実施例1〜実施例18は、ガス噴出および熱暴走が確認されなかった。
【0089】
なお、充電試験と同様、実施例1〜実施例18の電池を解体したところ、正極リードが溶断されており、外部短絡によって、電池に大電流が流れた際に機能していることが確認できた。実施例19および実施例20については、比較例に対して確率は低いものの、熱暴走に至るケースが確認されており、安全機構としては、不十分である。
【0090】
また、表1および表8に示すように、正極リード材料がSn,Biの2成分で構成される場合において、Biの組成が5重量%を超えると、材料が脆く加工ができなかった。
【0091】
さらに、表1および表8に示すように、正極リード材料がSn,Pbの2成分で構成される場合において、Pbの組成が65重量%を超えると、熱暴走に至ることがわかる。
【0092】
表2に示すように、比較例は、充電試験中、電池温度が非常に高温に達し、その後、電池が非常に高い確率で熱暴走に至るのに対し、実施例21〜実施例28は、電池温度が低く熱暴走に至らないことがわかる。
【0093】
試験後、実施例21〜実施例28の電池を解体して調べたところ、正極リードが溶断されており、大電流の充電環境に対しても確実に機能することが確認できた。実施例29および実施例30については、比較例に対して確率は低いものの、熱暴走に至るケースが確認されており、安全機構としては不十分である。
【0094】
また、表9に示すように、充電試験と同様、比較例は、電池から高確率でガス噴出または熱暴走するが、実施例21〜実施例28は、ガス噴出および熱暴走が確認されなかった。
【0095】
なお、充電試験と同様、実施例21〜実施例28の電池を解体したところ、正極リードが溶断されており、外部短絡によって、電池に大電流が流れた際に機能していることが確認できた。実施例29および実施例30については、比較例に対して確率は低いものの、熱暴走に至るケースが確認されており、安全機構としては、不十分である。
【0096】
また、表2および表9が示すように、正極リード材料がIn,Biの2成分で構成される場合において、Biの組成が25重量%を超えると、材料が脆く加工ができなかった。
【0097】
さらに、表2および表9が示すように、正極リード材料がIn,Pbの2成分で構成される場合において、Pbの組成が70重量%を超えると、熱暴走に至ることがわかる。
【0098】
表3に示すように、比較例は、充電試験中、電池温度が非常に高温に達し、その後、電池が非常に高い確率で熱暴走に至るのに対し、実施例31〜実施例33は、電池温度が低く熱暴走に至らないことがわかる。
【0099】
試験後、実施例31〜実施例33の電池を解体して調べたところ、正極リードが溶断されており、大電流の充電環境に対しても確実に機能することが確認できた。実施例34および実施例35については、比較例に対して確率は低いものの、熱暴走に至るケースが確認されており、安全機構としては不十分である。
【0100】
また、表10に示すように、充電試験と同様、比較例は、電池から高確率でガス噴出または熱暴走するが、実施例31〜実施例33は、ガス噴出および熱暴走が確認されなかった。
【0101】
なお、充電試験と同様、実施例31〜実施例33の電池を解体したところ、正極リードが溶断されており、外部短絡によって、電池に大電流が流れた際に機能していることが確認できた。実施例34および実施例35については、比較例に対して確率は低いものの、熱暴走に至るケースが確認されており、安全機構としては、不十分である。
【0102】
また、表3および表10に示すように、正極リード材料がBi,Pbの2成分で構成される場合において、Pbの組成が60重量%よりも小さくなると、材料が脆く加工できなかった。
【0103】
さらに、表3および表10に示すように、正極リード材料がBi,Pbの2成分で構成される場合において、Pbの組成が75重量%を超えると、熱暴走に至ることがわかる。
【0104】
表4に示すように、比較例は、充電試験中、電池温度が非常に高温に達し、その後、電池が非常に高い確率で熱暴走に至るのに対し、実施例36〜実施例39,実施例43〜実施例46,実施例49〜実施例52は、電池温度が低く熱暴走に至らないことがわかる。
【0105】
試験後、実施例36〜実施例39,実施例43〜実施例46,実施例49〜実施例52の電池を解体して調べたところ、正極リードが溶断されており、大電流の充電環境に対しても確実に機能することが確認できた。実施例40〜実施例42,実施例47〜実施例48については、比較例に対して確率は低いものの、熱暴走に至るケースが確認されており、安全機構としては不十分である。
【0106】
また、表11に示すように、充電試験と同様、比較例は、電池から高確率でガス噴出または熱暴走するが、実施例36〜実施例39,実施例43〜実施例46,実施例49〜実施例52は、ガス噴出および熱暴走が確認されなかった。
【0107】
なお、充電試験と同様、実施例36〜実施例39,実施例43〜実施例46,実施例49〜実施例52の電池を解体したところ、正極リードが溶断されており、外部短絡によって、電池に大電流が流れた際に機能していることが確認できた。実施例40〜実施例42,実施例47〜実施例48については、比較例に対して確率は低いものの、熱暴走に至るケースが確認されており、安全機構としては、不十分である。
【0108】
また、表4および表11に示すように、正極リード材料がSn,Pb,Biの3成分で構成される場合において、Biの組成が25重量%を超えると、材料が脆く加工できなかった。さらに、Pbの組成が45重量%より小さくなると、材料が脆く加工できなかった。
【0109】
さらに、表4および表11に示すように、正極リード材料がSn,Pb,Biの3成分で構成される場合において、Pbの組成が70重量%を超えると、熱暴走に至ることがわかる。
【0110】
表5に示すように、比較例は、充電試験中、電池温度が非常に高温に達し、その後、電池が非常に高い確率で熱暴走に至るのに対し、実施例53〜実施例57,実施例60〜実施例64,実施例67〜実施例71は、電池温度が低く熱暴走に至らないことがわかる。
【0111】
試験後、実施例53〜実施例57,実施例60〜実施例64,実施例67〜実施例71の電池を解体して調べたところ、正極リードが溶断されており、大電流の充電環境に対しても確実に機能することが確認できた。なお、実施例58〜実施例59,実施例65〜実施例66については、比較例に対して確率は低いものの、熱暴走に至るケースが確認されており、安全機構としては不十分である。
【0112】
また、表12に示すように、充電試験と同様、比較例は、電池から高確率でガス噴出または熱暴走するが、実施例53〜実施例57,実施例60〜実施例64,実施例67〜実施例71は、ガス噴出および熱暴走が確認されなかった。
【0113】
なお、充電試験と同様、実施例53〜実施例57,実施例60〜実施例64,実施例67〜実施例71の電池を解体したところ、正極リードが溶断されており、外部短絡によって、電池に大電流が流れた際に機能していることが確認できた。実施例58〜実施例59,実施例65〜実施例66については、比較例に対して確率は低いものの、熱暴走に至るケースが確認されており、安全機構としては、不十分である。
【0114】
また、表5および表12に示すように、正極リード材料がIn,Pb,Biの3成分で構成される場合において、Biの組成が25重量%を超えると、材料が脆く加工できなかった。
【0115】
さらに、表5および表12に示すように、正極リード材料がIn,Pb,Biの3成分で構成される場合において、Pbの組成が70重量%を超えると、熱暴走に至ることがわかる。
【0116】
表6に示すように、比較例は、充電試験中、電池温度が非常に高温に達し、その後、電池が非常に高い確率で熱暴走に至るのに対し、実施例72〜実施例85,実施例88〜実施例92,実施例95〜実施例99は、電池温度が低く熱暴走に至らないことがわかる。
【0117】
試験後、実施例72〜実施例85,実施例88〜実施例92,実施例95〜実施例99の電池を解体して調べたところ、正極リードが溶断されており、大電流の充電環境に対しても確実に機能することが確認できた。実施例86〜実施例87,実施例93〜実施例94,実施例100〜実施例101については、比較例に対して確率は低いものの、熱暴走に至るケースが確認されており、安全機構としては不十分である。
【0118】
また、表13に示すように、充電試験と同様、比較例は、電池から高確率でガス噴出または熱暴走するが、実施例72〜実施例85,実施例88〜実施例92,実施例95〜実施例99は、ガス噴出および熱暴走が確認されなかった。
【0119】
なお、充電試験と同様、実施例72〜実施例85,実施例88〜実施例92,実施例95〜実施例99の電池を解体したところ、正極リードが溶断されており、外部短絡によって、電池に大電流が流れた際に機能していることが確認できた。実施例86〜実施例87,実施例93〜実施例94,実施例100〜実施例101については、比較例に対して確率は低いものの、熱暴走に至るケースが確認されており、安全機構としては、不十分である。
【0120】
また、表6および表13に示すように、正極リード材料がSn,In,Biの3成分で構成される場合において、Biの組成が、式(Biの重量%)≦25−(Sn重量%)×0.25を満たさないと、材料が脆く加工できなかった。
【0121】
さらに、表6および表13に示すように、正極リード材料がSn,In,Pbの3成分で構成される場合において、Pbの組成が65重量%を超えると、熱暴走に至ることがわかる。
【0122】
表7に示すように、比較例は、充電試験中、電池温度が非常に高温に達し、その後、電池が非常に高い確率で熱暴走に至るのに対し、実施例102〜実施例107,実施例110〜実施例115,実施例118〜実施例123は、電池温度が低く熱暴走に至らないことがわかる。
【0123】
試験後、実施例102〜実施例107,実施例110〜実施例115,実施例118〜実施例123の電池を解体して調べたところ、正極リードが溶断されており、大電流の充電環境に対しても確実に機能することが確認できた。実施例108〜実施例109,実施例116〜実施例117については、比較例に対して確率は低いものの、熱暴走に至るケースが確認されており、安全機構としては不十分である。
【0124】
また、表14に示すように、充電試験と同様、比較例は、電池から高確率でガス噴出または熱暴走するが、実施例102〜実施例107,実施例110〜実施例115,実施例118〜実施例123は、ガス噴出および熱暴走が確認されなかった。
【0125】
なお、充電試験と同様、実施例102〜実施例107,実施例110〜実施例115,実施例118〜実施例123の電池を解体したところ、正極リードが溶断されており、外部短絡によって、電池に大電流が流れた際に機能していることが確認できた。実施例108〜実施例109,実施例116〜実施例117については、比較例に対して確率は低いものの、熱暴走に至るケースが確認されており、安全機構としては、不十分である。
【0126】
また、表7および表14に示すように、正極リード材料がIn,Sn,Pb,Biの4成分で構成される場合において、Biの組成が25重量%を超えると、材料が脆く加工できなかった。
【0127】
さらに、表7および表14に示すように、正極リード材料がIn,Sn,Pb,Biの4成分で構成される場合において、Pbの組成が70重量%を超えると、熱暴走に至ることがわかる。
【0128】
以上この発明の一実施形態について説明したが、この発明は、上述の一実施形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
【0129】
例えば、上述の一実施形態では、円筒形のリチウム/二硫化鉄一次電池に対してこの発明を適用した例について説明したが、この発明はこの形状の電池に限定されるものではない。
【0130】
さらに、例えば、正極活物質として酸化第二銅、硫化鉄、鉄複合酸化物、三酸化ビスマス等を用い、負極としては、リチウムに加え、ナトリウム等のアルカリ金属やそれらの合金等を用いた場合も適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0131】
【図1】この発明の一実施形態によるリチウム/二硫化鉄一次電池の構成の一例を示す断面図である。
【図2】この発明の一実施形態によるリチウム/二硫化鉄一次電池の構成の他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0132】
1・・・電池缶
2・・・正極
3・・・負極
4・・・セパレータ
5・・・絶縁板
6・・・絶縁板
7・・・電池蓋
8・・・安全弁
9・・・封口ガスケット
10・・・正極リード
11・・・負極リード
12・・・溶接用部品

【特許請求の範囲】
【請求項1】
正極集電体に正極リードが接続され、
上記正極リードの材料である正極リード材料が低融点金属材料であることを特徴とする非水電解液電池。
【請求項2】
請求項1において、
上記正極リード材料の融点が250℃以下であることを特徴とする非水電解液電池。
【請求項3】
請求項1において、
上記正極リード材料がSn,Inの内から選ばれた1成分で構成されたことを特徴とする非水電解液電池。
【請求項4】
請求項1において、
上記正極リード材料がSn,In,Bi,Pbの内から選ばれた2成分で構成されたことを特徴とする非水電解液電池。
【請求項5】
請求項1において、
上記正極リード材料がSn,Biの2成分で構成され、Biの組成が5重量%以下であることを特徴とする非水電解液電池。
【請求項6】
請求項1において、
上記正極リード材料がSn,Pbの2成分で構成され、Pbの組成が65重量%以下であることを特徴とする非水電解液電池。
【請求項7】
請求項1において、
上記正極リード材料がIn,Biの2成分で構成され、Biの組成が25重量%以下であることを特徴とする非水電解液電池。
【請求項8】
請求項1において、
上記正極リード材料がIn,Pbの2成分で構成され、Pbの組成が70重量%以下であることを特徴とする非水電解液電池。
【請求項9】
請求項1において、
上記正極リード材料がBi,Pbの2成分で構成され、Pbの組成が60重量%以上75重量%以下であることを特徴とする非水電解液電池。
【請求項10】
請求項1において、
上記正極リード材料がSn,In,Bi,Pbの内から選ばれた3成分で構成されたことを特徴とする非水電解液電池。
【請求項11】
請求項1において、
上記正極リード材料がSn,Bi,Pbの3成分で構成され、Biの組成が25重量%以下であり、且つPbの組成が45重量%以上70重量%以下であることを特徴とする非水電解液電池。
【請求項12】
請求項1において、
上記正極リード材料がIn,Bi,Pbの3成分で構成され、Biの組成が25重量%以下であり、且つPb組成が70重量%以下であることを特徴とする非水電解液電池。
【請求項13】
請求項1において、
上記正極リード材料がSn,In,Pbの3成分で構成され、Pbの組成が65重量%以下であることを特徴とする非水電解液電池。
【請求項14】
請求項1において、
上記正極リード材料がSn,In,Biの3成分で構成され、Biの組成が、
(Biの重量%)≦25−(Snの重量%)×0.25
を満たすことを特徴とする非水電解液電池。
【請求項15】
請求項1において、
上記正極リード材料がSn,In,Bi,Pbの4成分で構成されたことを特徴とする非水電解液電池。
【請求項16】
請求項1において、
上記正極リード材料がSn,In,Pb,Biの4成分で構成され、Pbの組成が70重量%以下であることを特徴とする非水電解液電池。
【請求項17】
請求項1において、
上記正極リード材料がSn,In,Pb,Biの4成分で構成され、Biの組成が25重量%以下であることを特徴とする非水電解液電池。
【請求項18】
請求項1において、
上記正極集電体がCu箔であることを特徴とする非水電解液電池。
【請求項19】
請求項1において、
上記正極リードが正極端子側内部に配置された安全弁に溶接され、
上記安全弁の溶接表面がCuであることを特徴とする非水電解液電池。
【請求項20】
請求項1において、
上記正極リードが正極端子側内部に配置された溶接用部品に溶接され、
上記溶接用部品の溶接表面がCuであることを特徴とする非水電解液電池。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−66616(P2007−66616A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−249378(P2005−249378)
【出願日】平成17年8月30日(2005.8.30)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】