説明

音響対象物画像化装置及び方法、対応するコンピュータプログラム製品、及び対応するコンピュータで読み取り自在な記憶媒体

本発明は、測定対象物の参照画像と関連付けられた、音響セットの助けを借りて、音響カードを利用することにより、音響対象物を画像化する装置、及びその方法に関する。また、本発明は、情報プログラム製品、及び、対応するコンピュータで読み取り自在であり、かつ、特に、写真を文書化、フィルムを文書化する際に、及び、機械、装置、乗り物等のノイズ発生箇所を音響分析する際に使用する、記憶媒体に関する。この目的のために、アコースティックカメラを使用する。このカメラは、ビデオカメラ一体型の、マイクロホン集合体、マイクロホン及び角度センサに連結したデータ記録装置、キャリブレーション装置、及びコンピュータから構成される。カメラが記録した写真を、時間依存型同期信号と関連を持たせたマイクロホンの時間関数の記録と共に、また、状況、マイクロホンパラメータのファイル、及びデータ記録装置に関するあらゆる情報と共に、データフレーム中に記録し、分離できないように一体化する形で、このビデオカメラが、各測定物を自動で文書化することが出来る。時間関数、周波数関数、音圧、座標、音質、又は、公知の時間関数との相関関係を、音響画像の各点に関して、該点上でマウスをクリックすることにより、また、マウスの右ボタンにより呼び出されたメニューにより呼び出すことが出来る。前記アコースティックカメラには、スケールカラーの最大値及び最小値を適宜プリセットするために、種々の方法(absolute、relative、manual、minus_Delta、Lin/Log、all、effective value、peak)を選択することが出来る音響彩飾等の、他のファンクションも設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロフォンアレイを使って、音響マップに関連付けられた測定対象物の参照画像を有する音響マップを記録することにより、音響対象物を画像化する装置及び方法、及び、これに関連するコンピュータプログラム製品及び、これに関連するコンピュータで読み取り自在な記憶媒体に関する。これらは、請求項第1項、第36項、第52項、第53項の特徴を有しており、これらは、特に、写真による資料作成、フィルムによる資料作成に、また、例えば、機械、設備、自動車等のノイズの発生源に関する音響分析用に使用することが出来る。
【0002】
本発明は、音響写真、音響フィルム、周波数選択画像、一定の位置のスペクトル、異なる距離から通過する物体の音響画像を準備する際に使用することが出来る。
【背景技術】
【0003】
アコースティックエミッションを特定したり、表現したりする方法は各種知られている。例えば、DE 3918815A1、DE 4438643 A1、DE 4037387 A1、DE 19844870 A1、WO 85/02022、WO 9859258、WO 9845727 A、WO 9964887 A、WO 9928760 A、WO 9956146 A、WO 9928763 A、WO 11495A、WO 10117 A、WO 9940398 A、WO−A−8 705 790、WO 85/03359、US 5258922、US 5515298);Heckl,M.,Mueller、H.A.:Taschenbuch der technischen Akustik(エンジニアリングアコースティックスのハンドブック)第2版、Berlin−Heidelberg−New York、Springer−Verlag:1995;Michel, U. Barsikow、B.,Haverich,B.,Schuettpelz,M.:マイクロホンアレイを使った、高速飛行における機体とジェットノイズに関する研究、第3回AIAA/CEASエアロアコースティックス会議、アトランタ 1997年5月12−14日、AIAA−97−1596;Hald,J.:自動車業界におけるサウンドフィールドの空間変換(STSF)の使用、Brueel &Kjaer,技術的再考第1、1995年、1−23ページ;Estorff,O.v.,Bruegmann,G.他:Berechnung der Schallabstrahlung von Fahrzeugkomponenten bei BMW(BMWにおける自動車部品の音の計算)、Automobiltechnische Zeitschrift(ATZ)、96(1994年)第5刷、316−320ページ)、Brandstein,M.,Ward,D.:マイクロホンアレイ、Springer−Verlag:2001,ISBN 3−540―41953−5等である。
【0004】
公知の技術の欠点は、工業的な工程においては実質的に測定できないことである。この技術は、画像の予備処理や事後処理に時間がかかるため、組立及び解体に非常に時間がかかる。手作業で、物体のスケッチ、又は物体の写真を重ね合わせることで、サウンドマップと写真を関連付けている。設備も大型であり、扱いにくい。これでは、評価の段階でもエラーが発生してしまう。マッピングが出来るのは、大きな物体だけである。動画も計算不能である。特に、公知の方法により、光学データと音響データを手作業により重ね合わせると、エラーの発生率が格段に増す。
【0005】
1996年3月以来、出願人は、いわゆるハインツ干渉変換(HIT)に基づいてフィールドの再構築を打ち立てつつ、新しい品質、例えば、不静止の音源を計算できる能力を携えたサウンド画像を開発してきた。http://www.acoustic−camera.comのProducts参照。このようにして、例えば、超低速ショットを、ノイズ発生物体のサウンド写真と同様に、作ることが出来る。このチームが、1999年に、ビデオ画像上に、音響画像を重ね合わせることを世界に初めて知らしめた。http://www.acoustic−camera.comのPressのハノーバートレードショー、MesseZeitung(MZ),1999年4月24日、4ページ、「2以上の16の耳による聞き取り」の記事を参照のこと。それ以来、この方法は、工業的な状態の下、エンジニアリング物体の全範囲に関して、音響画像、スペクトル画像、音響フィルムを簡単に開発できる程度にまで、更に開発が進み、かつ、これに関する試験が行われてきた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、工業的な工程を用いて、ノイズ発生箇所を突き止め、分析する際に、音響対象物を迅速かつ簡単に、画像により資料化する装置、及びその方法を提供することである。そのためには、あらゆる使用に対応した、かつ、シェーバから航空機まで、異なるサイズを有する物体に関して、簡単に設定可能な装置(「アコースティックカメラ」)を利用できるようにしなければならない。また、この装置は、音響静止画像、音響フィルム、スペクトル画像、ラインスキャンを作成する際にも使用できることが望まれている。特定なデータ構成は、時間が経過した後にも、エラーが無いように、画像を再計算できるようにする必要がある。また、音響画像は、完全な自動化に正しくさらさなければならない。更に、これを使って、特別なモジュラリティを提供することにより、多数の工学的対象物を調査出来るようにすべきである。この装置は、人が乗る乗物のトランクに収まる程度に、常に小さく、かつ、僅か数分で組立、解体が可能である必要がある。時間関数を再構成するために使う、基本的なアルゴリズムは別として、本発明は、新規の測定装置を提供している。評価ミスを避けるためにも、各測定は写真により、自動的に資料化する必要がある。また、この装置は、画像フィールドには存在しない、干渉や、ノイズ音源に対して出来るだけ耐性を有していなければならない。
【0007】
本発明の目的は、特許請求の範囲第1項、第36項、第52項、第53項の特徴部分が、プレアンブルの特徴と組合わされることにより達成可能である。独立クレームの中には、本発明による好都合な実施例が含まれている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明による、音響対象物画像化方法の特別な利点は、マイクロホンアレイと光学カメラを、互いに特定的な位置に配置させ、該光学カメラを用いて、測定物の少なくとも一部を自動的に資料化し、対象物の距離と、カメラの開口角を、音響マップを計算する場所である光学画像フィールドとして定義することにより、音響マップと光学画像を重ね合わせ、アレイのマイクロホンとカメラの、演算上関連するパラメータを、該アレイに関連性をもたせたパラメータファイルに、間違いがないように格納し、アンプパラメータを、アンプモジュール又はデータ記録装置に関連付けた、1以上のパラメータファイルに格納し、マイクロホンアレイ、アンプモジュール、又はデータ記録装置には、それぞれ、対応するパラメータファイルを間違いなくロードする、電子サインが与えられ、計算した音響画像フィールドを、重心が計算すべきピクセルの座標値を表している複数のサブエリアに分解し、カラースケールの適宜な最大値及び最小値を特定するために、種々の方法(absolute、relative、manual、minus_delta、lin/log、all、effective value、peak)を選択することにより、音響マップを最適に開き、マイクロホンアレイ及びデータ記録装置のパラメータファイルからの対応するパラメータを使って、写真を補正することにより、あらゆるマイクロホン及びアンプチャンネルの同期エラーを除去し、カメラ写真の記録、及びこれに関連する、マイクロホン時間関数、時間同期信号、背景情報、マイクロホンアレイ及びデータ記録装置のパラメータファイルの記録を、この関連性に関する情報と共に格納することにより、産業上の工程において、素早く、かつ簡単にノイズ発生源を特定し、これを分析することが出来ることである。ここで、カメラ写真の記録を、該カメラ写真の記録が、マイクロホン時間関数、時間同期信号、全ての背景情報、マイクロホンアレイ及びデータ記録装置のパラメータファイルの記録と、複雑に併合したデータファイルに格納すると、特に効果的である。
【0009】
音響マップに関連をもたせた測定対象物の参照画像を有する、音響マップを記録するマイクロホンアレイを使用した、音響対象物画像化装置は、該マイクロホンアレイに光学カメラを組み込むことにより、1つの構成単位を形成し、該マイクロホンアレイ、データ記録装置及びデータ処理装置が、データ転送手段を介して、マイクロホンデータ、カメラ画像及び時間同期情報をやりとりすることにより、都合良く製造することが出来る。ここで、アコースティックカメラはビデオカメラであり、データ処理装置はPC又は、ノートブックであると、特に都合が良い。
【0010】
音響対象物を画像化する、コンピュータプログラム製品は、内部にプログラムを格納した、コンピュータで読みとり自在な格納媒体から構成され、、該プログラムを、一旦コンピュータのメモリにロードすると、特許請求の範囲第1項乃至第26項記載の内の1項に記載されたステップからなる画像化方法を用いて、コンピュータが、音響マップに関連を持たせた、測定対象物の参照画像を有する、音響マップを記録するマイクロホンアレイを使って、音響対象物を画像化することが出来る。
【0011】
音響対象物画像化方法を実行するためには、プログラムを、一旦コンピュータのメモリにロードすると、特許請求の範囲第1項乃至第26項記載の内の1項に記載されたステップからなる画像化方法を用いて、コンピュータが、音響マップに関連を持たせた、測定対象物の参照画像を有する、音響マップを記録するマイクロホンアレイを使って、音響対象物を画像化することが出来る、内部にプログラムを格納した、コンピュータで読みとり自在な格納媒体を使用すると都合がよい。
【0012】
本発明による方法の好ましい実施例によると、マイクロホンアレイは、あらゆる測定において、1画像若しくは、一連の画像を自動的に記録する、又は、複数の画像を連続してビデオモード又はオシロスコープモードで供給する、永久的なビルトインタイプのビデオカメラを有している。
【0013】
本発明による方法の好ましい別の実施例によると、マイクロホンの時間関数表示内の間隔を指定し、この間隔を、プロセッサのキャッシュ構造に対応する複数のセッションに分割し、そのフレームの平均を全体的な画像に入れることにより、音響静止画像及び音響静止フィルムを作成する。
【0014】
フィルムを計算するために、選択した画像周波数を介して、セクションの長さを特定し、単一画像を、セクション毎に作成し、ファクタを特定して、1つの画像の中に幾つのセクションの平均を入れるかを選択することが出来ると、都合が良いことがわかっている。
【0015】
本発明による方法の他の利点は、端部操作手段により、端部を除去可能な、及び/又は、コントラスト操作部或いはグースケール操作部により適合させることが出来る、ビデオ画像上に、カラーの音響マップを重ねあわせることにより、音響マップを、カラー表を使って表示することである。特別な実施例では、種々のビュー(端部画像、グレースケール画像、ビデオ画像、音響マップ)上でオンにすることが出来る、メニューボタンを複数設けることにより、音響マップとビデオ画像の重ね合わせを調整し、スライダが、端部操作部、又は、ビデオ画像のコントラスト又はグレースケールの各閾値を調整することである。
【0016】
音響画像のあらゆる点に関して、時間関数、周波数関数、音圧、座標値、音又は、公知の時間関数との相関関係を、この点を右クリックすることにより開くメニューを介して検索することが出来ると、効果的であることもわかっている。他の利点は、周波数間隔を選択するために第1ウィンドウを使うと共に、関連スペクトル画像を表示させるために第2ウィンドウを使い、又は、音響画像が、今度は第1ウィンドウに表示されている、該音響画像のスペクトル領域を選択するために第2ウィンドウを使うことである。また、音響写真を計算し、ピクセルの再構築した時間関数を、選択した時間関数と相互に関連性を持たせ、この結果を別のウィンドウに表示させることにより、時間関数相関画像を形成すると効果的である。更に別の好ましい実施例では、「アコースティックフォトグラフ」、「ラインスキャン」のモードでは、トリガリング時点のビデオ画像を取り、該トリガリング時点が、時間関数内に示される。
【0017】
本発明による方法の好ましい別の実施例によると、PC、データ記録装置、ビデオカメラは、マイクロホンのビデオ画像及び時間関数間で時間の割り振りをする、時間同期情報やりとりする。
【0018】
本発明の構成の好ましい実施例は、アレイの全てのマイクロホンデータを、共通の接続部(ケーブル又はバス)及び、共通の1以上の部分プラグを介して、前記データ記録装置に供給し、及び/又は、前記ビデオカメラのリード線を、この共通の接続ライン中に組み込むことを特徴とする。
【0019】
本発明の構成における他の好ましい実施例では、マイクロホンアレイは、データ記録装置に連結されたプラグ中に、サインチップを有している。
【0020】
更に、多数の、種類の相違するチャンネルを有するマイクロホンは、ピンに互換性を持たせることで、該チャンネルを、色々な種類のアレイに関して全く同一である、一以上の同一のプラグ種類を介して、データ記録装置に連結させることが出来、該プラグ内の未使用のインプットを、ある状況の下では、ショートさせることが出来ると、好都合であることがわかっている。
【0021】
本発明の、特別の実施例では、インドアで二次元対象物を測定する、音響的に透明なマイクロホンアレイは、1つのビデオカメラと、リング上に等距離に配置させた複数のマイクロホンから効果的に構成されている、又は、インドアで二次元対象物を測定する、音響的に反射するマイクロホンアレイは、1つのビデオカメラと、円形の表面を中心に等角度で配置させた複数のマイクロホンから効果的に構成されており、携帯型の実施例では、組み込み式のデータ記録装置を有しており、又は、部屋の中にある三次元測定対象物を測定するマイクロホンアレイは、該アレイの表面上に複数のマイクロホンを均一に配置させた形で、球状に効果的に形成したことを特徴としている。データ転送手段は、ケーブル接続部、ラジオ接続部及び/又は赤外線接続部である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明を、例示実施例において、以下に詳しく説明する。
【0023】
音響マップは、測定対象物の参照画像を、該音響マップの上に重ねない限り、読むのが困難である。参照点を使用した、手作業による重ね合わせは、時間がかかるし、また、エラーが発生しやすい。場面が動いていたり(フィルムが一連の写真であったり)、実験の段取りがわからなかったりすると、手作業による重ね合わせは殆ど不可能に近い。本発明は、各マイクロフォンアレイに、各測定の写真やフィルムをとる、(デジタル)ビデオカメラを組み込むことでこの困難を克服している。写真を、マイクロフォンで記録したデータに連結し、格納し、又はこれと共に、ファイルとしてロードする。このデータファイルには、あらゆる測定設定値、使用するマイクロフォンのパラメータ、データ記録装置のパラメータも含まれている。
【0024】
作業を可能な限り簡素化するために、写真とマップの重ね合わせは、自動でおこなうべきである。自動化を達成するために、本発明の方法では、1メートル毎のカメラのx開口、y開口を、アレイのパラメータファイルに入力する。カメラが複数の開口を有している時には、あらゆる可能性を入力する。測定対象物までの距離は、手作業で測定する。本発明の方法では、カメラの現時点の開口と、対象物までの距離を使用して、計算すべき画像フィールド座標を決定している。更に、画像のラスタ解像度は、例えば、x軸に沿って、手作業で明記する必要がある。ここで、画像が計算可能となる。画像を計算する際には、各ラスタポイントに対して一回計算をする。これにより、ユーザは、ラスタ解像度に基づいて、計算時間を明記することが出来る。ラスタ解像度が高い場合は、計算時間が長いことを意味している。
【0025】
シェーバーから航空機まで、異なるサイズを有する対象物に対して、アコースティックカメラを使わなければならない時には、該カメラには、軽量かつコンパクト、丈夫で、高い信頼性をもって機能することが求められる。比較的数が少ない(一般的に約30)マイクロフォンチャンネルを使った時にだけ、上記目的は達成可能である。しかし、ここで音響的な限界を設定する必要がある。マイクロフォンの距離は、所望の主波長の等級次数上に置く必要があり、そうしないと、外側の干渉現象が、再構築したものと干渉してしまう(i番目の波は、これより前のi―1番目の波、又はこれに続くi+1番目の波と干渉する)。更に、アレイの開口は勝手に変えることが出来ない。アレイを対象物に対して近づけすぎると、マイクロフォンチャンネルに部分的に陰がついてしまい、エラーが発生してしまう。また、対象物までの距離が長すぎる場合には、音響マップが非常に不鮮明になってしまう。広範囲に亘る波長(100Hzの3.4メートルから100kHzの3.4mmまで)を走査する必要があるので、チャンネルの数は少ないことが要求されているので、マイクロフォンアレイのサイズ、マイクロフォンの距離、マイクロホンアレイの形状を、マッピングすべき各対象物に適合させる形で、異なるサイズのマイクロホンアレイを構築することが、残された唯一の解決法である。このようにして、実際に音響範囲全体をカバーすることが出来る3つの基本形状が開発された。本発明の目的を達成するために、外側干渉を避けるためには、マイクロフォンは確率的配置をもつ必要があるが、位置に関するエラーを避けるためには、軸(2次元にあっては、x、y、3次元にあってはx、y、z)に関して、規則正しく対照的な配置をもつ必要があることを考慮に入れておかなければならない。この基本アレイ形状は、本発明による方法において使用すると、その価値が証明される。
(1)3Dサラウンドマッピングを内部で(例えば、自動車の中等で)行うためには、直径30cm、32チャンネル有する、音響的に開放した、カーボンファイバの薄膜を張った、二十面を有する、立方体形状配置(「立方体」)が適している。このアレイは、3軸全てに関して優れた対称特性を有しており、かつ、単一の軸に関して良好な確率的特性を示す。このデザインは、五角形形状と六面体形状の連結から、識別することが出来る。
(2)機械の、2Dマッピングを行うには、リング状の配置が優れていることがわかる。この配置においては、リングに関して、等距離に、マイクロホンが配置されている。チャンネルの数が偶数の場合には、一番良い対称性を有するが、これが奇数の場合には、この位置においてサイドローブが最小となる。このデザインは、リング径が、与えられた周波数に依存する形で、その範囲が10センチから1.5メートルまでとなっており、音響的に開口しており(リング)、又は、音響的に反響させる(ウェーハ)ことが可能である。オープン型リングアレイは、前部及び後部から同じように十分に聞くことが出来るが、後方領域は、反響デザインを有するアレイを用いた場合にのみ破壊される。ここで、反響面は、マイクロホン膜の面内に横たわっている。円形構成を有するアレイは、2軸に関して最適な対称特性を発揮し、単一軸に関しては、最適な確率的特性を発揮する。
(3)かなり離れたところで、2Dマッピングを行うには、携帯性も考慮する必要がある。特に、携帯に適しているのは、奇数の(少なくとも3本)のマイクロホン支持アームを有する、折りたたみ構成である。このアレイは開放しているので、後方に向けて(音が)弱化するために、別の可能性を設ける必要がある。本発明の方法では、折りたたんでいない状態で、アームが単一面にだけ配置されないようにすることで、この音の弱化に対応している。4本のアームによる構成と比較して、3本のアームによる構成の方が、外側での干渉に関して良好に作用する。マイクロホンを対数的にアーム上に分配すると、バランスの取れた配置となる。
【0026】
間違ったマイクロフォン座標は、間違った計算結果を生む。即ち、異なるマイクロフォンアレイを使用する場合には、アレイに関連づけたパラメータファイル(パッシブ状態の時には、ASCIIファイル形式で、又は、アクティブ状態の時には、DLL形式で)中に、マイクロホンカプセルの位置座標、そのシリアルナンバー、電気的特徴、レーザ及びカメラの位置及び軸方向を記録しておくと都合が良いことがわかる。このファイルには、選択した解像度、選択したズームレンズの機能として、カメラの開口を含めるべきである。交換可能なレンズを使用した場合には、ファイルには、それぞれのレンズタイプの開口が含まれているので、仮想3次元座標系内に写真を独特な状態で割り当てるためには、レンズのタイプと、レンズの距離を、唯一示さなければならない。ソフトウェアを起動させて、このファイルを読み込む。マイクロフォンアレイには、デジタルサインチップが与えられ、このチップにより、あらゆるアレイを独特の方法で識別し、あらゆるアレイを割りふることが出来る。アレイのパラメータファイルには、カメラ及びマイクロフォンに関する、次に挙げるデータが含まれている。即ち、カメラに関しては、カメラタイプ、駆動体タイプ、シリアルナンバー、解像度、レンズ、開口、及び画像率である。各マイクロフォンに関しては、マイクロフォンタイプ、シリアルナンバー、識別反応性、膜中心座標、3次元方向ベクトル、振幅及び遅延時間の位置、チャンネルの数、アレイのサインである。データ記録装置のパラメータファイルは、次のものを格納している。即ち、チャンネルの数、全てのチャンネルの、増幅レベル毎の増幅、サンプリングレート、最大記憶深さ、ハードウェア構成、トランスデューサ移動機能である。
【0027】
画像に属するデータは全て、間違いなく格納され、その後の再計算でもエラーが無い形でこれらデータを利用することが出来る。こういったことを達成するためには、単一のデータファイルの中に、マイクロフォン座標とマイクロフォンの方向付け、識別反応性と位置、現在の焦点、ビデオカメラの使用した開口、アンプのキャリブレーションデータ、カメラと、マイクロフォンと、アレイ、サンプリングレート、ビデオ画像又はビデオフィルム、及び全てのマイクロフォンの時間関数、特別チャンネルを格納する。このファイルにより、以前の画像を、この場面に関する特別な知識が無くても、いつでも再計算することが出来る。
【0028】
音響マップとビデオカメラ画像の自動割り当て、又は、スケッチと音響マップの手動割り当てに関し、簡単な方法を考案する必要がある。この2つの割り当て方法は、次の本発明による方法を使うと、その価値が証明される。即ち、
(1)自動化:対象物までの距離を、ダイアログボックス内で手動により特定する。この距離と、アレイパラメータファイルから取ったビデオカメラのレンズ開口により、計算した音響マップの物理的限界と座標を求める。選択したビデオ画像フォーマットと、調整したズームフォーマットにより、開口WX、WYが、表形式若しくは数字で表した形式で特定される。これらと、対象物までの距離Aにより、画像フィールドの物理的座標を求めることが出来る。
(2)手作業:スケッチ上の既知距離及び既知点をマークする。これにより、計算した画像フィールドを、その座標に沿う形で求めることが出来る。
【0029】
計算時間を省くためには、音響マップを、手作業で、計算すべきピクセルに分割すると効果的である。そのためには、計算した音響画像フィールド(平らな表面又は3次元対象物)を、複数のサブエリアに分解する。サブエリアの重心は、計算すべきピクセルの座標を表している。重心と関連性を有する干渉値により、この表面に色が付けられる。ユーザは、ダイアログボックス内で、x軸又はy軸に沿って、ピクセルの数を特定する、又は、対応する方法で、三角形に分割した3Dモデルを特定する。
【0030】
この装置を測定器具として使用することが出来るようにするためには、再現できる結果を提供し得る方法を開発する必要がある。これは、サブエリアの重心の時間関数を、選択した間隔で再構築することにより達成することが出来る。これらの効果的な値は、例えば、等しい距離にある、等しい、等方性のラジエータの音圧を特徴付けている。
【0031】
ビデオカメラは、糸巻形ひずみを有する画像を提供する特性が有る。ビデオ画像とサウンド画像を、画像の全てのピクセルに関して、瑕疵が無い形で重ね合わせることが出来る方法を示す必要がある。画像が、直交方向に関するゆがみをもたないようにするためには、該音響マップはビデオ画像と一致するのだが、従来の変換では、再構築したものから生じる直交方向における音響画像のゆがみを発生させてしまうか、若しくは、光学画像を矯正しなければならない。ビデオカメラがマイクロフォンアレイにおいて、センタからずれて配置されると、変換を介した計算の中に、各対象物の距離において、画像のずれを含めなければならない。
【0032】
長波動は、音圧比が低いはっきりしない画像を作り出してしまう。完全な自動化においても、良好な画像が供給されるような露光方法、また、コントラストを強める方法を示す必要がある。これは、カラー表を調整する特殊な方法で行うことが出来る。即ち、各ピクセルの計算を使って、各音響マップの広域最大値と最小値を、各画像毎にそれぞれ計算する。メニューファンクション「REL」(相対的なコントラスト)は、各音響マップに対して、広域最大値と広域最小値間に、カラー表を設定する。これにより、音響マップを認識することが出来る。もう1つのメニューファンクション「ABS」は、全フィルムの最大値と最小値間にカラー表を設定する。ある限定的なコントラスト比(即ち、−3dB、即ち、−50mPa)が興味の対象だとすると、画像の最大値から、相互に影響させる形で調整した値「マイナスデルタ」を差し引くことにより、表示すべき最小値を求めると都合が良い(例えば、フィルムにおいて)。「ABS」、「REL」による方法と比較して、この方法によると、デフォルト設定としては、最大値がすぐにわかる、高品質な画像やフィルムを、完全に自動的に得ることが出来る。比較する目的で、ある画像が特定のカラー表の上の中央にあると想定した場合には、メニューファンクション「MAN」を使って手動でこれを行う。このメニューファンクションを選ぶと、二重のダイアログボックス(最大と最小)が開く。もう1つのメニューファンクション「LOG」では、カラー表を線形パスカルで表示するか、対数dBで表示するかを切り替えることが出来る。数枚の計算済みの画像のエミッションを比較する必要が有るときには、メニューファンクション「ALL」が有効である。即ち、このファンクションにより、現在の画像のカラー表設定を別の全ての画像に送ることが出来る。
【0033】
音響静止画像(1)及び音響フィルム(2)を簡単に作成するために、方法を開発しなければならない。本発明の工程は次の方法を使用している。
(1)各音響画像を生成するために、関心のあるタイムインターバルを、時間関数ウインドウで、印を付ける。該時間関数を、処理装置のキャッシュ構造に対応させる形で、複数の小さいセクションに分解することが出来る。ここで、ピクセル毎に、干渉値を求めて、これを一時記憶領域に移す。このようにして、セクションの各画像を計算する。計算領域の全体画像の中に、移動平均を使って、複数のセクションの画像を加えて、これを表示する。これは、結果として生じた画像を徐々に組み立てることにより認識することが出来る。演算モード「Live Preview」又は「Acoustic Oscilloscope」において、計算領域は手動で特定できないが、その代わりに、デフォルト値を選択する。
(2)音響フィルムを計算するために、もう一度、関心のあるタイムインターバルを特定する。映像周波数を選択すると、各画像全てのタイムインターバルが決まる。各セクションは、個別フレームを作り出す。しかしながら、こうして計算したフィルムは、まだ、絶えず変動しているような印象を与える。これをなだらかにするためには、多くのフレームをそれぞれ平均化させる。平均化した画像の数が、相互に影響する特定ファクタとなる。同様にして、画像周波数及び画像毎のインターバルを特定することも出来、これにより、インターバル幅からファクタを求める。
【0034】
デジタル化した時間関数を、コンピュータ内の、マイクロホン座標x、y、zを有する仮想空間内で、時間に関して逆方向に再生する。励起源と励起箇所に対応する場所で、干渉が発生する。
【0035】
そうするために、計算表面上の決定すべき各点の、アレイARRの各マイクロホン(即ち、センサ)までの距離を、該点毎に求める。この距離を使って、励起点Pから該センサ(マイクロホン)K1、K2、KNまでの、信号の伝達時間T1、T2、…TNを求める(図8)(TFは、アレイの中心(カメラを配置する場所ともなる)と点P間を音が伝わる際の伝達時間である)。
【0036】
計算表面上の決定すべき各点には、マイクロホンに関連した、時間のずれ、即ち、遅延時間(「マスク」)の集合が与えられる。マイクロホンのチャンネルデータが、計算箇所のマスクに従って、時間軸に沿って補正できる程度にずれている場合には、時間関数Z1、Z2−ZNの、簡単で、かつサンプル方式の代数的な組み合わせを、決定すべき箇所Pにおける時間関数ZPに近似させることが出来る。この方法は公知だが、効果的ではない。即ち、沢山の点を計算しなければならない時には、時間のずれを補正するために、個々のチャンネルを相対的にずらすには、あまりにも時間がかかりすぎるからである。
【0037】
より好ましいのは、サイトマスクの遅延によりずれたチャンネルデータの各要素を呼び出して、点Pと時点T0を求めるにあたって、時間関数の代数的組み合わせを形成することである。このために、マスクMSKを、時間の経過方向において、チャンネルデータK1、K2…KNに置く必要がある。図9は、チャンネルデータK1とK2における、サイトポイントP(Pから始まる時間関数ZPを有する)のマスクMSKを示している。図8の、点PとマイクロホンK1、K2、…KN間の、セグメントP−K1、P−K2、P−KNに属する、時間のずれ、即ち遅延時間T1−TNが、サイトPのマスクを形成している。
【0038】
今ここで、(記号的に言うと)Pのマスク内の穴を介してチャンネルデータにアクセスすると、考慮中のサイトPの時間関数に近似したものを得ることが出来る。この時間関数から、通常、有効値、即ち、(数値の形の)最大及び最小を求めることが出来、この数値を、いわゆる点の干渉値として格納する。
【0039】
ここで、チャンネルデータのサンプルの相違する数値を使って、干渉値を求めることが出来る。スペクトルは、1つのサンプル全面から、チャンネルデータの全長にまで及んでいる。
【0040】
こうして求めた干渉値を、表面上の、求めるべき全ての点に関して、計算すべき全ての点に関して、単一1時点に関して、画像のグレー値、又はカラー値として表す時には、また、全ての時点でこれを続ける時には、後方に伸延する波動フィールドをもつ動画を形成する。これは、時間に関して先立つパルスピークが、我々の予想に反して、円形のウェーブフロント内に横たわっているという点で特徴的である。
【0041】
この動画を、時間経過方向に関して計算すると、結果として表れる波動フィールドも、後方に伸延し、波動は互いに引き合う。時間の方向と反対の方向に計算すると、我々の経験で得た知識の方向に、波動は伝搬するが、ウェーブフロントは、波動の中に残ったままである。
【0042】
これとは対照的に、サイトPの時間関数を、そのマスクMSKを使って、全ての時点で計算すると、有効値、最大、S字状湾曲部等の、共通の演算子を使って、このサイトの個々の値を求めることが出来、これにより、時間関数の中間レベルに関する一覧表を作成することが出来る。
【0043】
干渉値を、画像の全ての点に関して求めるならば、干渉値の行列ができる。グレイ値又は、カラー値の干渉値を、ピクセルに割り振ると、例えば、観察対象物の音画像を得ることが出来る。
【0044】
遠く離れた場所で測定を行う際に都合がよい実施例には、マスクに沿った加算の結果を、時間関数ZPの時点T0ではなく、時点Txでこの結果を書き留めて、あらゆるチャンネルの共通の遅延時間を除去することが含まれている。この時には、時間差TxマイナスT0を、点Pとセンサ(マイクロホン)K1−KN間の最小遅延値と同じくらい大きいもの、例ではT1を選ぶ。
【0045】
平均的な伝搬速度が変化するとき、人は、比較出来る参照時間を有する動画、又は画像を持ちたがる。このために、好都合な実施例では、結果として生じた時間関数ZPの中間におけるマスク処理の結果を入力するに際して、点Txを選ぶことが含まれる。このために、Txを求めることができる、時間のずれを、画像フィールドの中心にある点Pの最大マスク値(例えば、TN)から最小マスク値(例えば、T1)の差の半分から求める。即ち、Tx=T0+(TN−T1)/2である。
【0046】
しかし、我々は、デジタル化したチャンネルデータを扱っているため、Pとマイクロホン間の時間間隔は、整数になるとは限らない。端数を丸める方法は、2通りある。第1に、各ケースにおいて、一番近い各チャンネルのサンプルを取ることが含まれる。また、第2に、2つの隣り合うチャンネルデータサンプル間で補間することを含む。
【0047】
チャンネルデータは、2通りの方法で処理することが出来る。チャンネルデータが時間軸の方向に進むと、波動フィールドは後方に進むが、外部の時間参照は維持される。このタイプは、連続する音響画像を、連続する光学画像に重ね合わせることが想定されている時などに使用するのに向いている。対照的に、チャンネルデータが、時間軸に関して後方に進むときには、我々の経験値に対応する印象を作り出す形で、波動フィールドが拡大しているように見える。
【0048】
ここで、我々は、同一の装置を使って、時間が絶えず前方に進む状態で、(殆どミラーイメージで)投影を計算することも出来、これは、光学的特性からもわかることである。そうするためには、個々のチャンネルの遅延補正を入力すべき、オフセット記録が追加的に必要になる。チャンネルデータは、入力したオフセットに従って、単一の時間だけずれ、またこれを格納する。
【0049】
このオフセット記録は、マイクロホンを換算する際に有用なサービスも実行する。受け取ったチャンネルデータを、格納する前に、オフセット記録に従って補正することにより、パラメータの小さい変動にバランスをもたせることが出来る。
【0050】
音響マップとビデオ画像の両方が色を有している場合には、該音響マップとビデオ画像を直接重ね合わせてしまうと、双方を区別するのは難しい。本発明の方法によると、相違するタイプの画像の重ね合わせを、メニューボタンを介して設定できる。即ち、「NOISE」により音響マップがオン/オフになり、「VIDEO」ボタンにより、ビデオ画像がオン/オフになり、「EDGE」ボタンにより、ビデオ画像の端部抜き取りがオン/オフになり、「GRAY」ボタンで、ビデオ画像のグレースケール変換がオン/オフになる。スライダが、ビデオ画像の端部抽出、コントラスト、グレースケールに関する演算子の閾値を調整している。
【0051】
機械を分析する際には、興味の対象は、種々の情報になる。例えば、各箇所の時間関数、音圧、座標値、周波数関数、音などである。箇所と、周波数若しくは時間関数の間の効果的な相互作用を探す方法を特定する必要がある。これは、次の方法により、異なるメニューエントリーを利用できるようにすることで達成される。
(1)マウスファンクション:音響画像内の場所を、マウスを移動させることにより選択することが出来る。マウスポインタが移動するにつれて、各場所の音圧や、該場所の現在の座標を最適に表示する、小さいウィンドウが常に伴う。右をクリックすると、次のエントリーを含むメニューが開くようになっている。
−現在の場所の時間関数を再構築する
−場所の周波数関数を再構築する
−場所の座標値を表示する
−場所の音圧を表示する
−画像として(例えば、JPG、GIF、BMPとして)又は、動画として(例えば、AVI、MPGとして)格納する
−特殊なファイルフォーマット(画像又は動画)で値の行列として格納する
(2)画像の聞き取り:再構築した時間関数を、各ピクセルの後ろの、一時記憶領域に移す。メニューファンクション「Listen」を選択すると、マウスポインタの下にある時間関数が、サウンドカードを介して出力される。これを随意繰り返すことが出来る。
(3)スペクトル画像表示:演算オプションにより、2つの相互に作用するウィンドウ、ImageとSpectrumが利用可能となる。Imageウィンドウ内で、左クリックすると、サイト上でクリックしたもののスペクトルが、もう1つのウィンドウ内で表示される。そこで周波数間隔を指定すると、選択した周波数間隔の画像が現れる。そうするためには、各画像が、該画像の後ろに第3の寸法で格納されている、選択サンプル番号に対応したフーリエ係数を多数有していなければならない。利用できる格納オプションは、写真(即ち、JPG)、現在の画像の値の行列、ある領域のあらゆる画像の値の行列または、ある領域のあらゆる画像の動画(AVI)である。
(4)「相違画像」表示:先ず始めに、値の行列形式の参照画像もロードする必要がある。メニューとしては、「Difference image」のオプションが表れる。音響画像を計算し、画像と参照画像の有効値間で、数値の差を求め、この差から、相違する画像を計算し、表示する。
(5)時間関数相互関係画像表示:画像中のある干渉を見つけ出すために、音響画像を計算する。再構築した時間関数は、ピクセルの後ろにある一時記憶領域に、第3の寸法で格納する。また、時間関数の領域を、適宜指定する必要がある。オプションを選択すると、指定した時間関数を使って、あらゆるピクセルの相互相関係数を計算し、これを結果として作成された画像として表示する。
(6)スペクトル相違画像表示:例えば、モータを分類するためには、望ましい状態と実際の状態の間の、場所選択型相関関係が興味の対象となる。このためには、画像又はスペクトル画像を参照画像としてロードし、同一の画像解像度を有する画像やスペクトル画像を計算し、又はロードする。ピクセルの時間関数の相互相関を、時間に関して、若しくは、周波数範囲に関して計算し、結果を表示する。画像上にもある閾値マスクも同様に、分類可能である。
(7)画像とフィルムの自動化による関連付け:ある音を探さなければならないが、その時間関数がわからず、その周期だけがわかっている時、使用方法は1つである。メニューオプションを選択する。これにより、ダイアログボックスが開き、求めた周期長を入力するように促される。ここで、再構築した時間関数をピクセル毎に計算し、周期によってずらしたそれ自身と自動で関連付ける。結果として生じる係数を、公知の方法で表示する。
【0052】
アレイの座標値は、製造誤差により、ミリメートルの範囲では不正確である。これにより、比較的低い超音波領域に、信号要素が存在すると、間違った画像を作り出してしまう。この間違いを阻止するための方策を取る必要がある。本発明による方法を使って、キャリブレーションソフトウェアの特別な部分により、マイクロホンの座標を補正することが出来る。テスト信号から始めて、平均遅延時間を測定する。これを使用して、マイクロホンアレイの初期設定ファイルの中で、各マイクロホンの各座標値を訂正する。
【0053】
外側で干渉すると、比較的高い周波数における短い波動の表示を危うくさせてしまう。特に、全てのマイクロホンとアンプチャンネルを、サンプルの範囲内で同期させる策を講じる必要がある。これは、自動測定装置を使って、あらゆるアンプ設定、伝搬時間、プリアンプの周波数依存状態を測定することにより行われる。このデータを、記録装置のパラメータファイルに保存し、時間関数を、測定データを使って補正する。特別にマイクロホンを選択し、遅延時間を測定すると共に、これをアレイのパラメータファイル中に、補正目的の種々の周波数の場所と共に格納する。必要に応じて、マイクロホンアレイの座標値を、音響的にチェックし、補正する。
【0054】
ビデオ画像と音響画像の正確な重ね合わせ、及びこれらの方向付けを、測定前にチェックする体制を整えなければならない。そのためには、いわゆるリモコンを使って、システムのキャリブレーションテストを実行する。これにより、高感度スピーカによりテストサウンドが作られる。音響マップとビデオ画像が、スピーカにおいて一致すれば、システムは正しく作動している。
【0055】
マイクロホンアレイ、ビデオカメラ、画像フィールド、及び3Dオブジェクトが、決まった、かつ適した座標系を持つことが必要になる。本発明における解決法は、右手の法則に従って軸を配置した、単一の座標系上で作動させることである。マイクロホンアレイ及びビデオカメラは、座標をパラメータファイルに格納した1つの構成要素(装置)を形成している。都合の良いことに、計算した画像フィールドは、アレイの座標系の中で決められる。3Dオブジェクトは、一般的に、それ自体の関連座標系に付属しており、対応する座標変換により統合される。
【0056】
音響画像が複雑なオブジェクトにより構成されている場合には、実質的に予知できない状況(例えば、周囲から発生するノイズが大きすぎる等)が、画像の品質に実質的な影響を及ぼしていることもあり得る。これを阻止し、かつ、常に高品質の画像を作り出すためには、そこに、カメラのそれと機能が似通っている、ファインダ機能(Live Preview)を設けると都合がよい。問題に適合するように、繰り返し選択した時間関数片と、関連する写真を、表示される音響ファインダ画像中に共に集め、加工し、計算する。これを計算する間に、新たなデータが既に集められている。計算を終えるとすぐに、このサイクルが始めからもう一度スタートする。ファインダ画像を、1つおきの音響写真毎に、全く同様な手順で加工する。ファインダ画像ウィンドウを開くと、ファインダファンクションが自動的にオンになり、演算力に依存するが、その時の周囲のノイズを、動画形態で、多かれ少なかれ、流体の、フィルムのように表示することが出来る。
【0057】
マイクロホンチャンネルを酷使すると、個々のチャンネルの不確定な遅延が追加的に発生してしまい、音響画像を実質的にゆがめてしまいかねない。このようにゆがんでしまった写真を、たとえ後になっても識別できるような策を講じる必要がある。本発明の方法では、時間関数を求めるために、記録装置に集めたサンプルレベルを、ソフトウェアドライブレベルインジケータを介して、適切に監視している。更に、時間関数表示のウィンドウ内でサンプルを集める際、記録装置のアナログ/デジタル変換器(ADC)のフルドライブに対応している、固定スケールを初期化する。これにより、ADCがアンダドライブかオーバドライブかを、写真を後に評価するときでも、簡単に識別することが出来る。
【0058】
情報が欠如すると、時間関数を圧縮させるだけである。損失無く、有効な形で格納するためには、対応する方策を練る必要がある。本発明の方法には、時間関数のサンプルを、従来のシグマ−デルタフォーマット又は、(マイクロホン)チャンネルのあらゆるサンプルに対し有効なオフセット、プラス16ビットによる、特別なデータフォーマットで格納することが含まれる。16ビットのアナログ/デジタル変換器では、定数は、プリアンプの調整アンプに対応しており、比較的高い解像度(例えば、24ビット)を有するコンバータでは、最高次数の16ビットとオフセットを格納する。
【0059】
アコースティックカメラは、ばらばらに発生するサウンドイベントを観察する必要がある。一旦イベントが発生すると、既に遅すぎてカメラを起動させることが出来ない。このため、本発明による方法には、あらゆる時間関数及びあらゆる画像を、トリガリング時に停止することが出来(ストップトリガ)、トリガリング時に、サイクルが完全になるまで、作動し続ける(スタートトリガ)、サーキュラーオーガニゼーションを有する、バッファ内に書き込んでおくことが含まれる。
【0060】
データ記録装置には、安価で、かつ一般的に入手できる部品を使うべきである。このため、本発明による方法では、単一の発電機を有する、データ記録装置のあらゆるチャンネルを測定する。各チャンネルの、あらゆる電流伝達率及び基本アンプを有する、デバイスに特有のパラメータファイル、又は、デバイスドライバを、各データ記録装置に関して作る。このファイルはロード自在であり、写真取得のスタート時に選択すると共に、ロードする。
【0061】
識別感度、位置、マイクロホンとアンプチャンネルの遅延を、間違いなく、確実に判断するようにする必要がある。このためには、各チャンネルの総増幅度を、マイクロホンアレイ(マイクロホンの感度)及び記録装置(調整アンプ)の初期ファイル内のデータから求める。現在調整した増幅度を考慮に入れながら、各チャンネルの音圧を、ADCのサンプル値から求める。
【0062】
多くの場合、外部信号(特別チャンネル、例えば、電圧カーブ、圧力カーブ等)を、アレイのマイクロホンの時間関数と共に、一緒に集める必要がある。しかしながら、一般的に、それらの出所は、相違するドライブを持っている。このため、本発明による方法には、あらゆる特別チャンネルは、個々に駆動させつつ、アレイのマイクロホンを、1つのコントローラで駆動することが含まれている。
【0063】
特別チャンネルは、色々な種類の異なるセンサ、例えば、電圧曲線センサ、電流曲線センサ、明度センサとして機能する。後に、これは手違いをもたらすかもしれない。本発明の方法は、チャンネル毎に、1つの転送を格納することが含まれる。
【0064】
特別チャンネルのパラメータは、しばしば変化するが、マイクロホンアレイのパラメータは、一般的に一定である。本発明の方法には、アレイパラメータを再初期化出来るように、2種類のパラメータを別々のファイルに保存しておくことが含まれている。
【0065】
時間関数における音圧を表示するには、マイクロホン固定情報を使用することが含まれる。アンプチャンネルを調べると、異なるレベルを読むことが出来る。本発明の方法には、アンプ入力において、(マイクロホン固定情報がなくとも)電圧を表示することが出来る、サービスタスクを選ぶために、スイッチオプションが利用できるようにすることが含まれる。
【0066】
本発明は、ここに記述した例示実施例に限定されるものではない。むしろ、本発明の基本構造から逸脱しない範囲で、上記した手段や特徴を組み合わせ、またこれに変更を加えることにより、異なる別の実施例を実現化することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】図1は、本発明による、モータに関する測定装置の典型的な実施例の概略を示す図である。マイクロフォンアレイMAのマイクロフォンMICが、円形筒状部RO内に均等に配置され、該円形筒状部ROは、連結部GE及びアームARを介して、三脚STに固定されている。これらは、連結部MBを介してデータ記録装置dRecに連結されている。このデータ記録装置dRecには、ビデオカメラVKが、連結部Viを介して連結され、又は、ビデオカメラVKが連結部Vi’を介してコンピュータPCに直接接続されている。データ記録装置dRecは、キャリブレーションテスタKTに、連結部CLを介して接続されており、該キャリブレーションテスタKTは、スピーカLTを有している。コンピュータPCとデータ記録装置は、双方の間に設けられたデータ連結部DVを有している。データ記録装置dRecをマイクロフォンアレイに組み込むことで、改良を加えることが可能である。
【図2】図2は、三脚STに設けられ、かつ折りたたみ自在な、遠隔探知用マイクロフォンアレイの特殊実施例の図である。マイクロフォンは、アームA1乃至A3に配置されている。これらは、固定継手GEの周囲を回転することが出来、これにより、折りたたんだシステムを、自動車等で運搬することが出来る。前述したように、このシステムは、永久一体型ビデオカメラVKを有している。
【図3】図3は、画像重ね合わせ作業における、一般的なメニューを示している。NOISEボタンにより、音響マップがオン、オフになり、VIDEOボタンで、ビデオカメラ画像がオン、オフに切り替えることが出来る。GRAYボタンにより、ビデオ画像から色を抜くことが出来、EDGESボタンにより、ビデオ画像上で端部を抽出することが出来る。GRAY又は、EDGESを使うと、明度、コントラスト、端部幅に関してスライダが設けられる。
【図4】図4は、音響マップのカラー表を一定の割合で作る際の一般的なメニューを示している。LOGボタンは、音響画像のカラー表を、均等目盛と対数目盛の間で切り替えるために使用する。ABSボタンでは、絶対最大音圧と、絶対最小音圧の間で、完全なフィルムを一定の割合で作成することが出来る。RELボタンは、最大相対コントラストとは別に、フィルムの個々の画像を一定の割合で作る。MANボタンでは、最大及び最小を、手作業で特定することが出来る、2つの入力ウィンドウを開くことが出来る。−Δボタンは、音響画像のカラースケーリングを自動化するものである。このボタンにより、入力ウィンドウが開き、画像中に現れる最大値に関して、最小値を低下させるための差を入力する。ALLボタンは、選択した最大値及び最小値を、別の画像や別のフィルムに移すことが出来る。有効値画像は、EFFボタンによりオンに変わり、PEAKボタンにより、ピーク時の評価画像が表示される。
【図5】図5は、演算時間を省く音響フィルムの開発するにあたって、好都合な方法を示す概略図である。選択画像周波数に従って、計算したフィルムの、チャンネルデータにおいて選択した領域を、F1からF6までのフレームに分割する。入力ウィンドウにおいて、画像の重複を選択する(例では、3に等しい)。最初の3つのフレームF1―F3から、移動平均を形成することにより第1画像B1を計算する。例えば、フレームF2−F4から、第2画像B2を計算する。こうして、6フレームで、連続的な画像B1―B4が1フィルムで作られる。この時、1つのビデオ画像が、各フレームに属するように、ビデオ画像がフレームと関連付けられる。フレームレートが選択したビデオ画像レートよりも高い、スローモーション表示では、最後のビデオ画像は、次のビデオ画像が準備できるまで、常に、連続フレームとの関連づけが継続される。この方法により、音響フレームが一旦計算されると、該音響フレームを何度も計算するのを省略してくれる。また、画像重複ファクタを調整して、連続した画像を、望み通りに、ぴくぴく状態から開放させることが出来る。
【図6】図6は、測定データファイルCHL内に格納させる情報を示す概略図である。略語の意味は次の通りである。TFは、サンプリングレートを含む、時間関数、IMGは、個々の画像、若しくは一連のビデオ画像のことであり、RECは、各マイクロホンチャンネルのアンプパラメータであり、ARYは、アレイのパラメータのことであり、これは、ビデオカメラの考えうる開口と、ピクセル解像度CA、マイクロホンの識別感度と位置MI、カメラ及びマイクロホンの座標及び方位COから、特別に構成される。また、他に格納すべきものは、開口、測定距離、空気圧力、温度等の、現況パラメータSCEと、特別チャンネルの移動ファクタ及びパラメータSENである。データタイプREC、ARY、SENは、特別な、かつ予め格納したファイルから取ったものである。パラメータファイルREC及びARYは、キャリブレーション工程で一旦作成され、タイプSENは、セッションのファンクションとして変動する。
【図7】図7は、開口角WX、WY及び対称距離Aから、仮想画像フィールドSCR座標を求める方法を示している。WX、WY、Aを用いて、線分DX、DYを求め、該線分DX、DYから、画像フィールドの座標を求める。
【図8】図8は、マイクロホンK1からKNを、アレイARRに空間配置させている図である。
【図9】図9は、マイクロホンチャンネルK1、K2における時間関数ZPの曲線を、時間置換させた図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
音響マップと関連性をもたせた測定対象物の参照画像を有する該音響マップを記録する、マイクロホンアレイを使用した音響対象物の画像化方法において、
前記マイクロホンアレイと光学カメラを、互いに特定的な位置に配置させ、該光学カメラは、測定物の少なくとも一部を自動的に情報として記録し、
対象物の距離と、前記カメラの開口角で、音響マップが計算される光学画像フィールドを定義することにより、前記音響マップと該光学画像フィールドを重ね合わせ、
アレイの前記マイクロホンと前記カメラの、演算上関連するパラメータを、該アレイに関連性をもたせたパラメータファイルに、間違いがないように格納し、
アンプパラメータを、アンプモジュール又はデータ記録装置に関連付けられた、1以上のパラメータファイルに格納し、
マイクロホンアレイ、アンプモジュール、又はデータ記録装置には、それぞれ、対応するパラメータファイルを間違いなくロードする、電子サインが与えられ、
計算された音響画像フィールドを、重心が計算すべきピクセルの座標値を表している複数のサブエリアに分解し、
カラースケールの最適な最大値及び最小値を特定するために、種々の方法(absolute、relative、manual、minus_delta、lin/log、all、effective value、peak)を選択することにより、音響マップを最適に示し、
前記マイクロホンアレイ及びデータ記録装置のパラメータファイルから取った対応するパラメータを使って、画像を補正することにより、あらゆるマイクロホン及びアンプチャンネルの同期エラーを除去し、
カメラ画像の記録、及びこれに関連する、マイクロホン時間関数、時間同期信号、場面情報、マイクロホンアレイ及びデータ記録装置のパラメータファイルの記録を、この関連性に関する情報と共に格納することを特徴とする、音響対象物画像化方法。
【請求項2】
前記時間関数を、コンピュータ内の、マイクロホン座標を有する、仮想3D座標系中で再生して、励起源及び/又は、励起箇所を表示することを特徴とする、請求項第1項記載の方法。
【請求項3】
前記時間関数を、時間に関して逆方向に再生することを特徴とする、請求項第2項記載の方法。
【請求項4】
音響マップ上の複数の点が、励起箇所と、アレイのマイクロホンとの間の音響信号の遅延時間から構成される、それらの点に関して求めた遅延時間の集合を有していることを特徴とする、前記請求項の何れか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記時間関数の代数的組み合わせを、マイクロホンチャンネルデータの呼び出し時に、関連する集合の時間遅延を評価するようにして、実行することを特徴とする、前記請求項の何れか一項に記載の方法。
【請求項6】
音響マップ上の点に関する干渉値を、1時点若しくは、連続する時点に関して視覚化することを特徴とする、前記請求項の何れか一項に記載の方法。
【請求項7】
特許請求の範囲第5項で述べたように、ある位置の時間関数を、あらゆる時点に関して計算し、その後、該位置(干渉値)と関連する単一の値を時間関数に関して、特に、該時間関数の中間レベルを、例えば、有効値、最大値、S状湾曲部等の、代数演算により求めることを特徴とする、前記請求項の何れか一項に記載の方法。
【請求項8】
観測対象物の音画像を視覚化するために、時間関数の干渉値を、グレー値又はカラー値の形でピクセルに割り振ることを特徴とする、請求項第7項記載の方法。
【請求項9】
例えば、加算等の、代数演算の結果を、あらゆるチャンネルの共通の遅延時間が除去される、時点Txに関して書き留めることを特徴とする、前記請求項の何れか一項に記載の方法。
【請求項10】
音響的光学的な音の連続と、画像を重ねあわせるために、外部時間参照を維持する目的で、チャンネルデータを時間の方向に加工し、若しくは、拡大した音響波動フィールドを再構築する目的で、チャンネルデータを時間軸に関して逆方向に加工することを特徴とする、前記請求項の何れか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記マイクロホンアレイは、あらゆる測定において、画像若しくは、一連の画像を自動的に記録する、又は、複数の画像を連続してビデオモード又はオシロスコープモードで供給できる、永久的なビルトインタイプのビデオカメラを有していることを特徴とする、請求項1項に記載の方法。
【請求項12】
前記マイクロホンアレイに関連付けられ、識別番号が割り振られ、かつ、前記アレイのハードウェアのサインを用いて参照することが出来る、パラメータファイルに、該マイクロホンアレイの各マイクロホンの、種類、識別感度、膜中心座標(x、y、z)、軸に対する方向性(dx、dy、dz)、アンプの位置と遅延時間を、また、光学カメラの、種類、開口、最大画像周波数、ピクセル解像度を格納することを特徴とする、請求項第1項記載の方法。
【請求項13】
光学カメラの、音響対象物までの距離を、ソフトウェアのダイアログボックス内で特定し、これを前記データファイルに格納することにより、該光学カメラの公知のレンズ開口を用いて、計算された音響マップの物理的限界及び座標値を自動で決定することを特徴とする、請求項第1項記載の方法。
【請求項14】
マイクロホンの時間関数表示内の間隔を指定し、この間隔を、プロセッサのキャッシュ構造に対応する複数のセクションに分割し、そのフレームの平均を全体的な画像に入れることにより、音響静止画像及び音響静止フィルムを作成することを特徴とする、請求項第1項記載の方法。
【請求項15】
スペクトル写真ウィンドウ内で、マウスをドラッグすると同時に、音響画像又は動画を展開可能な、周波数及び時間領域が選択されることになることを特徴とする、請求項第1項記載の方法。
【請求項16】
フィルムを計算するために、選択した画像周波数を介して、セクションの長さを特定し、単一画像を、セクション毎に作成し、ファクタを特定すると、1つの画像の中に幾つのセクションの平均を入れるかを選択することが出来ることを特徴とする、請求項第1項記載の方法。
【請求項17】
端部操作手段により、端部を抽出可能な、及び/又は、コントラスト操作部或いはグースケール操作部により調整することが出来る、ビデオ画像上に、カラーの音響マップを重ねあわせることにより、前記音響マップを、カラー表を使って示すことを特徴とする、請求項第1項記載の方法。
【請求項18】
種々のビュー(端部画像、グレースケール画像、ビデオ画像、音響マップ)上でオンにすることが出来る、メニューボタンを複数設けることにより、音響マップとビデオ画像の重ね合わせを調整し、スライダが、前記端部操作、又は、前記ビデオ画像のコントラスト又はグレースケールの、各閾値を調整することを特徴とする、請求項第1項記載の方法。
【請求項19】
全てのマイクロホンとアンプチャンネルとの同期を、全てのアンプ設定、伝搬時間、プレアンプの周波数依存度を測定し、これらデータ全てを対応するパラメータファイル内に格納し、前記時間関数を、こうして求めたキャリブレーションデータを用いて補正することにより、行うことを特徴とする、請求項第1項記載の方法。
【請求項20】
前記カメラ画像と前記音響マップの正確な重ねあわせをチェックすることが出来る、キャリブレーションテスタを使って、テストサウンドを作ることにより、測定前に、光学画像と音響画像の正確な重ね合わせや方向性をチェックすることが出来ることを特徴とする、請求項第1項記載の方法。
【請求項21】
アレイのビデオカメラとマイクロホンを、共通の3D座標系上に配置させ、該マイクロホンアレイと光学カメラが、1つの構成単位を形成すると共に、共通の画像フィールド上でキャリブレーションされることを特徴とする、請求項第1項記載の方法。
【請求項22】
音響画像中に糸巻形ひずみを作り、又は、光学画像を修正するために、従来の変換を用いることにより、ビデオ画像と音響画像を、該画像のあらゆるピクセルにおいて、間違いなく、確実に重ね合わせることが出来ることを特徴とする、請求項第1項記載の方法。
【請求項23】
記録装置のアナログ/デジタル変換器のドライブを表示し、これを前記データファイルに格納することを特徴とする、請求項第1項記載の方法。
【請求項24】
前記音響画像のあらゆる点に関して、時間関数、周波数関数、音圧、座標値、音又は、公知の時間関数との相関関係を、この点を右クリックすることにより開くメニューを介して検索することが出来ることを特徴とする、請求項第1項記載の方法。
【請求項25】
周波数間隔を選択するために第1ウィンドウを使うと共に、前記関連スペクトル画像を表示させるために第2ウィンドウを使い、又は、逆に第1ウィンドウに表示されている音響画像のスペクトル領域を選択するために第2ウィンドウを使うことを特徴とする、請求項第1項記載の方法。
【請求項26】
音響画像のあるピクセル上でマウスを使ってクリックすると、これと関連するスペクトル又は、時間関数が、第2ウィンドウに現れることを特徴とする、請求項第1項記載の方法。
【請求項27】
マウスポインタを使って、音響画像のピクセルに触れると、その時間関数を再構築し、繰り返し音として再生することができる、リスニングモードをオンにすることが出来ることを特徴とする、請求項第1項記載の方法。
【請求項28】
既に計算した結果をもう一度ロードし、互いにバランスを持たせたカラー表とすることが出来るように、画像、動画フィルム、スペクトルフィルムを、画像、又は、動画として、及び/又は干渉値の行列として特別なファイルフォーマット内に格納することが出来ることを特徴とする、請求項第1項記載の方法。
【請求項29】
2つの音響画像の有効値の数的差異から画像を計算し、これを相違画像として表示することが出来ることを特徴とする、請求項第1項記載の方法。
【請求項30】
音響写真を計算し、前記ピクセルの再構築された時間関数を、選択した時間関数と相互に関連性を持たせ、この結果を別のウィンドウに表示させることにより、時間関数相関画像を形成することを特徴とする、請求項第1項記載の方法。
【請求項31】
マイクロホンデータを、サーキュラーオーガニゼーションを有するメモリ中に書き込むことにより、トリガリング中に、又は、トリガリングの前後で、マイクロホンデータを交互に記録することが出来ることを特徴とする、請求項第1項記載の方法。
【請求項32】
「アコースティックフォトグラフ」、「ラインスキャン」のモードでは、トリガリング時点のビデオ画像を取り、該トリガリング時点が、前記時間関数内に示されることを特徴とする、請求項第1項記載の方法。
【請求項33】
PC,データ記録装置、及びビデオカメラは、ビデオ画像とマイクロホンの時間関数間で時間を割り振ることが出来る、時間同期情報をやり取りすることが出来ることを特徴とする、請求項第1項記載の方法。
【請求項34】
「アコースティックフィルム」のモードでは、前記ビデオカメラを、所定の時間で繰り返しトリガリングし、又は、前記ビデオカメラが、複数の画像を連続的に供給し、かつ、同期チャンネル内に記録した時間同期信号を、データ記録装置に供給することを特徴とする、請求項第1項記載の方法。
【請求項35】
繰り返し選択することが出来る、問題点に適合した時間関数部分と、関連するビデオ画像を、前記データ記録装置が、演算時間中に新しいデータを既に受け入れ、かつ、バッファリングしている間に表示されている音響画像中に、一緒に集め、加工し、計算する、オシロスコープ、即ち、ライブプレビューモードを設定することが出来ることを特徴とする、請求項第1項記載の方法。
【請求項36】
音響マップに関連付けられた測定対象物の参照画像を有する、音響マップを記録する、マイクロホンアレイを使用した、音響対象物画像化装置において、該マイクロホンアレイには、光学カメラが組み込まれていることにより、該マイクロホンアレイと該光学カメラが1つの構成単位を形成して、該マイクロホンアレイ、データ記録装置及びデータ処理装置が、データ転送手段を介してマイクロホンデータ、カメラ画像及び時間同期情報をやりとりすることを特徴とする、音響対象物画像化装置。
【請求項37】
アレイの全てのマイクロホンデータを、共通の接続部(ケーブル又はバス)を介して供給すると共に、これを、共通の、1個以上の部分プラグを介して、前記データ記録装置に接続することを特徴とする、請求項第36項記載の装置。
【請求項38】
ビデオカメラのリード線も、この共通の接続ライン中に組み込むことを特徴とする、請求項第36項記載の装置。
【請求項39】
マイクロホンアレイは、データ記録装置に連結されたプラグ中に、サインチップを有していることを特徴とする、請求項第36項記載の装置。
【請求項40】
前記データ記録装置は、該データ記録装置に連結された、音製造装置を有するキャリブレーションテスト装置を有していることを特徴とする、請求項第36項記載の装置。
【請求項41】
前記マイクロホンアレイとビデオカメラを、脱着不能に連結することにより構成した1つの構成単位を、三脚上に設けることにより、該構成単位は、軸を中心に回転自在であることを特徴とする、請求項第36項記載の装置。
【請求項42】
多数の、種類の相違するチャンネルを有するマイクロホンは、ピンに互換性を持たせることで、色々な種類のアレイに関して全く同一である、一以上の同一のプラグ種類を介して、データ記録装置に連結させることが出来、該プラグ内の未使用のインプットを、ある状況の下では、ショートさせることが出来ることを特徴とする、請求項第36項記載の装置。
【請求項43】
前記データ記録装置は、前記マイクロホンアレイに組み込まれており、この構成単位を三脚上に設けることにより、該構成単位は、軸を中心に回転自在であることを特徴とする、請求項第36項記載の装置。
【請求項44】
パーソナルコンピュータの代わりに、前記データ記録装置に組み込んだ、信号処理ボード又は特別なコンピュータを使用することも出来ることを特徴とする、請求項第36項記載の装置。
【請求項45】
遠く離れた場所で測定するための折りたたみ式マイクロホンアレイは、1つのビデオカメラと、少なくとも3つの筒状部から効果的に構成されており、各筒状部には、n個のマイクロホンが設けられており、該複数の筒状部は1面上には配置されず、かつ、それら筒状部材は少なくとも2つの連結部により連結されていることを特徴とする、請求項第36項記載の装置。
【請求項46】
インドアで二次元測定を行う、音響的に透明なマイクロホンアレイは、1つのビデオカメラと、リング上に等距離に配置させた複数のマイクロホンから効果的に構成されていることを特徴とする、請求項第36項記載の装置。
【請求項47】
インドアで二次元測定を行う、音響的に反射するマイクロホンアレイは、1つのビデオカメラと、円形の表面を中心に等角度で配置させた複数のマイクロホンから効果的に構成されており、携帯型の実施例では、組み込み式の前記データ記録装置を有していることを特徴とする、請求項第36項記載の装置。
【請求項48】
部屋の中で三次元測定を行うマイクロホンアレイは、その表面上に複数のマイクロホンを均一に配置させた球形表面の形に形成されていることを特徴とする、請求項第36項記載の装置。
【請求項49】
前記データ転送手段は、ケーブル接続部、ラジオ接続部及び/又は赤外線接続部であることを特徴とする、請求項第36項記載の装置。
【請求項50】
前記光学カメラは、ビデオカメラであることを特徴とする、請求項第36項記載の装置。
【請求項51】
前記データ処理装置は、PC若しくは、ノートブックであることを特徴とする、請求項第36項記載の装置。
【請求項52】
内部にプログラムを格納した、コンピュータで読みとり自在な格納媒体を有するコンピュータプログラム製品において、該プログラムを、一旦コンピュータのメモリにロードすると、特許請求の範囲第1項乃至第26項記載の内の1項に記載されたステップからなる画像化方法を用いて、コンピュータが、音響マップに関連付けられた測定対象物の参照画像を有する、音響マップを記録するマイクロホンアレイを使って、音響対象物を画像化することが出来ることを特徴とする、コンピュータプログラム製品。
【請求項53】
内部にプログラムを格納した、コンピュータで読みとり自在な格納媒体において、該プログラムを、一旦コンピュータのメモリにロードすると、特許請求の範囲第1項乃至第26項記載の内の1項に記載されたステップからなる画像化方法を用いて、コンピュータが、音響マップに関連付けられた測定対象物の参照画像を有する、音響マップを記録するマイクロホンアレイを使って、音響対象物を画像化することが出来ることを特徴とする、コンピュータで読みとり自在な格納媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2006−522919(P2006−522919A)
【公表日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−501666(P2006−501666)
【出願日】平成16年1月30日(2004.1.30)
【国際出願番号】PCT/EP2004/000857
【国際公開番号】WO2004/068085
【国際公開日】平成16年8月12日(2004.8.12)
【出願人】(505287276)ゲゼルシャフト ツァ フェルデラング アンゲバンデル インフォマティク エー ファウ (2)
【Fターム(参考)】