説明

高粘度重合液中の揮発性物質回収装置

【課題】運転の心臓部である真空ポンプやコンデンサを廃止して消費電力や設備費の抑制を図る。
【解決手段】内部が減圧可能なフラッシュドラム1と、該フラッシュドラムの上部に設置されると共に多数の被加熱流体通過管5を有する多管式熱交換器2又はプレート型熱交換器と、前記フラッシュドラムにおいて高粘度重合液Pから揮発分離された揮発性物質Bを導入して凝縮させるジェットコンデンサ9と、該ジェットコンデンサで凝縮された凝縮液Cを回収するポット12と、該ポット内の凝縮液を前記ジェットコンデンサに作動液として供給する凝縮液循環路31と、該凝縮液循環路に設けた循環ポンプ32と、該循環ポンプの下流側に設けた冷却器33により構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高粘度重合液に含有されている溶剤やモノマー等の揮発性物質を効率的に除去することができる高粘度重合液中の揮発性物質回収装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図7に示すように、従来、内部が減圧もしくは加圧可能な容器本体101と、外形横断面形状が楕円もしくは偏平形状である被加熱流体通過管105を多数有する多管式熱交換器又はプレート型熱交換器(例えば、溶接式プレート型熱交換器、プレートフィン型熱交換器)102(以下、単に多管式熱交換器と言う)を有し、この多管式熱交換器102から吐出される被加熱流体を前記容器本体101内に導入するように構成された高粘度流体中の揮発性物質の除去装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
符号107は、オイルヒーターユニットなどの熱媒体循環装置であり、高粘度流体Pは、被加熱流体通過管105を通過する間にシェル106内を通過する熱媒体によって所定の温度に加熱されて粘度が所定の範囲に低下しており、含有されている揮発性物質が揮発し易い状態となっている。
【0004】
このように粘度が低下した高粘度流体Pが、減圧状態(もしくは加圧状態)に維持されている容器本体101内に重合体流として吐出されると、その内部より瞬間的に揮発性物質が蒸発(あるいはフラッシュ)し、重合体流は、細い紐状になって容器本体101内を降下し、その下部に設けられている本体出口、ギヤポンプ108を介して容器本体101内から排出され、揮発性物質を含まない高粘性物質Aとして入手することができる。
【0005】
他方、高粘度流体流から蒸発した揮発性物質Bは、排出口から排出されて必要に応じた処理が施される。例えば、図7では、揮発性物質Bは、容器本体101から真空ポンプ109によって吸引されてコンデンサ110に導かれ、凝縮されて液化される。111は、コンデンサ110内に供給される冷媒である。コンデンサ110で凝縮液化された揮発性物質は、凝縮液ポット112で回収され、適宜、リサイクルなどに供される。尚、図中、103は原料ドラム、104はポンプ、113は排気、114は窒素ガス封入を示している。
【0006】
上記のように、従来の揮発性物質除去装置は、真空ポンプ及びコンデンサが必要であり、電力消費量が嵩むことになる。また、コンデンサを高さ12〜13mの架台上に設置する必要があるため(大気脚の採用)、設備費が高くなる。また、真空ポンプ、或いはコンデンサにポリマーが付着するため、定期的に洗浄する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−262030号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、第1の目的は、運転の心臓部である真空ポンプを廃止して電力消費量の節減を図ることにある。また、第2の目的は、コンデンサ(凝縮器)を廃止して、凝縮器の伝熱面積の制限がなく、ポンプ流量の増加、或いは冷媒温度を低くすることで真空度、処理量のアップを図ることにある。また、第3の目的は、大気脚を無くして、架台の設置や高位置に機器を配置することを取り止め、設備費の抑制を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の請求項1に係る発明は、内部が減圧可能なフラッシュドラムと、該フラッシュドラムの上部に設置されると共に多数の被加熱流体通過管を有する多管式熱交換器又はプレート型熱交換器と、前記フラッシュドラムにおいて高粘度重合液から揮発分離された揮発性物質を導入して凝縮させるジェットコンデンサと、該ジェットコンデンサで凝縮された凝縮液を回収するポットと、該ポット内の凝縮液を前記ジェットコンデンサに作動液として供給する凝縮液循環路と、該凝縮液循環路に設けた循環ポンプと、該循環ポンプの下流側に設けた冷却器により構成して成るものである。
【0010】
本発明の請求項2に係る発明は、フラッシュドラムの側面に圧力計を備える一方、ジェットコンデンサの下部に設けた凝縮液排出管の側面に温度計を備え、前記各計測器の計測値が各設定範囲に納まるように凝縮液循環路に設けた冷却器を制御することを特徴とするものである。
【0011】
本発明の請求項3に係る発明は、ジェットコンデンサを構成しているマルチジェット噴射ノズルとディフューザの間に裁頭円錐台状の案内羽根を多段に配置させたことを特徴とするものである。
【0012】
本発明の請求項4に係る発明は、マルチジェット噴射ノズルは、ノズル面に多数の噴射孔を有し、該噴射孔のトータル面積とディフューザの入り口面積の比率を、1:1以上で式1及び式2より求められるNの範囲に設定することを特徴とするものである。
【0013】
上記式1及び式2を次に示す。
【0014】
【数1】

ただし
R:ノズルとスロートの断面積比(=An /At
M:流量比(Qn /Qs
N:水頭比(Hd −Hs /Hn −Hd )t
η:エゼクター効率(=M・N)
p :ノズル中の摩擦損失係数
d :ディフューザーの摩擦損失係数
s :吸引口の摩擦損失係数
t :ストローの摩擦損失係数
【0015】
【数2】

ただし
v :作動条件温度における液体の飽和蒸気圧力
γ:比重量
s :吸引室内の圧力(=γHs
n :ノズル出口の速度
t :スロート入口の速度
【0016】
本発明の請求項5に係る発明は、ポットの側面に第1レベル計を備え、該第1レベル計によって凝縮液循環路から分岐した分岐管に設けられているバルブを制御することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、内部が減圧可能なフラッシュドラムと、該フラッシュドラムの上部に設置されると共に多数の被加熱流体通過管を有する多管式熱交換器と、前記フラッシュドラムにおいて高粘度重合液から揮発分離された揮発性物質を導入して凝縮させるジェットコンデンサと、該ジェットコンデンサで凝縮された凝縮液を回収するポットと、該ポット内の凝縮液を前記ジェットコンデンサに作動液として供給する凝縮液循環路と、該凝縮液循環路に設けた循環ポンプと、該循環ポンプの下流側に設けた冷却器により構成させたので、運転の心臓部である真空ポンプやコンデンサ(凝縮器)を廃止すること可能となり、電力消費量の節減を図ることができるようになった。
【0018】
また、本発明は、コンデンサ(凝縮器)の伝熱面積の制限がなく、ポンプ流量の増加、或いは冷媒温度を低くすることで真空度、処理量のアップを図ることができるようになった。また、本発明は、大気脚を無くし、架台の設置や高位置に機器を配置することを取り止めることで、設備費の抑制を図ることができた。
【0019】
更に、フラッシュドラムの側面に圧力計を備える一方、ジェットコンデンサの下部に設けた凝縮液排出管の側面に温度計を備え、前記各計測器の計測値が各設定範囲に納まるように凝縮液循環路に設けた冷却器を制御することによって、従来の真空ポンプやコンデンサに対抗することができた。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係る高粘度重合液中の揮発性物質回収装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】ジェットコンデンサの断面図である。
【図3】ジェットコンデンサの要部拡大断面図である。
【図4】エチルベンゼンの蒸気圧力(mmHg)と温度(℃)の関係を示す線図である。
【図5】水エゼクターの性能を理論計算するための水エゼクター構成図である。
【図6】本発明に係る高粘度重合液中の揮発性物質回収装置の他の一例を示す概略構成図である。
【図7】従来の高粘性流体中の揮発性物質除去装置の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
次に、本発明の実施形態を図面を用いて説明するが、第1の実施形態は、冷凍機使用の場合を例に採る。
【0022】
図1に示すように、本発明に係る高粘度重合液中の揮発性物質回収装置は、内部が減圧可能なフラッシュドラム1と、外形横断面形状が楕円もしくは偏平形状である被加熱流体通過管5を多数有する多管式熱交換器2を有し、フラッシュドラム1の上部に設置した多管式熱交換器2から吐出される被加熱流体を下方のフラッシュドラム1に導入するように構成されている。多管式熱交換器2としては、多管式熱交換器の他、プレート型熱交換器(例えば、溶接式プレート型熱交換器、プレートフィン型熱交換器)が挙げられる。
【0023】
また、符号7は、オイルヒーターユニットなどの熱媒体循環装置であり、高粘度流体Pは、多管式熱交換器2の被加熱流体通過管5を通過する間にシェル6内を通過する熱媒体によって所定の温度に加熱されて粘度が所定の範囲に低下し、含有されている揮発性物質が揮発し易い状態となっている。
【0024】
上記のように粘度が低下した高粘度流体Pが、減圧状態に維持されているフラッシュドラム1内に重合体流として吐出されると、その内部より瞬間的に揮発性物質が蒸発(あるいはフラッシュ)し、細い紐状になってフラッシュドラム1内を降下し、その下部のドラム出口に設けられているギヤポンプ8を介してフラッシュドラム1内から排出され、揮発性物質を含まない高純度の高粘性物質Aとして入手することができる。
【0025】
他方、高粘度流体流から蒸発した揮発性物質Bは、フラッシュドラム1の側面に設けられている排出管15から排出され、ジェットコンデンサ(噴射復水器)9によって凝縮される。ジェットコンデンサ9で凝縮された液状の揮発性物質Cは、凝縮液ポット12に回収され、適宜、リサイクルなどに供される。尚、ジェットコンデンサ9の代わりにエダクタを用いることもできる。
【0026】
ジェットコンデンサ9は、図2に示すように、マルチジェット噴射ノズル19の直下にディフューザ21を一直線状に配置したものであるが、この発明では、マルチジェット噴射ノズル19とディフューザ21の間に複数の裁頭円錐台状の案内羽根22を上下に所定の間隔を維持して配置している。更に、マルチジェット噴射ノズル19と一群の案内羽根22を囲む円筒状の胴部23の真横に前記排出管15に接続されるガス吸入管24を設けている。
【0027】
マルチジェット噴射ノズル19は、図3に示すように、有底円筒体25の円板状の先端ノズル面26に多数の噴射孔27を有しており、この噴射孔27のトータル面積とディフューザ21の入り口面積の比率は、通常、式1及び式2より求められる面積比で、適宜、選択することができる。
【0028】
上記式1及び式2を次に示す。
【0029】
【数3】

ただし
R:ノズルとスロートの断面積比(=An /At
M:流量比(Qn /Qs
N:水頭比(Hd −Hs /Hn −Hd )t
η:エゼクター効率(=M・N)
p :ノズル中の摩擦損失係数
d :ディフューザーの摩擦損失係数
s :吸引口の摩擦損失係数
t :ストローの摩擦損失係数
【0030】
【数4】

ただし
v :作動条件温度における液体の飽和蒸気圧力
γ:比重量
s :吸引室内の圧力(=γHs
n :ノズル出口の速度
t :スロート入口の速度
尚、上記式1及び式2の出典元は、化学工業社 工場操作シリーズNo.5「真空」である。
【0031】
ジェットコンデンサ9は、図1に示すように、ディフューザ21の下部に凝縮液排出管16を設け、その下部を凝縮液ポット12内に貯留されている揮発性物質の凝縮液C中に浸漬させている。凝縮液ポット12は、液溜め部の側面に第2レベル計17を設ける一方、液溜め部の下部に設けたドレン管にバルブ18を備えている。
【0032】
凝縮液ポット12の側面は、凝縮液循環路31を介してジェットコンデンサ9のマルチジェット噴射ノズル19と接続し、凝縮液ポット12内の揮発性物質の凝縮液Cをジェットコンデンサ9のマルチジェット噴射ノズル19に供給するようになっている。凝縮液Cの循環は、凝縮液循環路31の途中に設けた循環ポンプ32に行われ、凝縮液Cの冷却は、循環ポンプ32の下流側に設けた熱交換器型の冷却器33によって行なわれる。冷却器33の伝熱管34は、循環パイプ35を介して冷凍機36と接続し、冷凍機36によって所定の温度に冷却された冷媒液が冷凍機36と冷却器33の間を循環して凝縮液Cを所定の温度に冷却するようになっている。
【0033】
前記凝縮液循環路31は、循環ポンプ32と冷却器33の間で分岐し、分岐管37の途中にバルブ38を設けている。また、フラッシュドラム1は、その側面に圧力計39を備え、凝縮液ポット12は、その側面に第1レベル計41を備え、ジェットコンデンサ9の下部に設けた凝縮液排出管16は、その側面に温度計42を備えている。
【0034】
符号45は、制御装置であり、制御装置45は、前記圧力計39が測定したフラッシュドラム1内の圧力と、前記温度計42が測定した凝縮液排出管16内の凝縮液温度によって冷凍機36を制御する一方、前記第1レベル計41が測定した凝縮液のレベルによって分岐管37のバルブ38を制御するようになっている。
【0035】
本発明の装置を用いて処理される高粘度重合液は、例えば、粘度が1〜300,000ポイズ、好ましくは20〜150,000ポイズの高粘度重合液であり、特に限定されるものではないが、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマーの単独重合体もしくは共重合体、スチレン系モノマーとアクリロニトリル、アクリル酸メチル、メタアクリル酸メチル等のモノマーとの共重合体、スチレン系モノマーと共重合可能なゴム状物との共重合体スチレン系重合体などの上述した高粘性流体の処理に特に好適なものである。
【0036】
上記の揮発性物質回収装置によれば、フラッシュドラム1の上部に設置した多管式熱交換器2から吐出される高粘度流体Pは、フラッシュドラム1内に導入されるが、この高粘度流体Pは、多管式熱交換器2の被加熱流体通過管5を通過する間にシェル6内を通過する熱媒体によって所定の温度(例えば、200〜250℃)に加熱されて粘度が所定の範囲に低下し、含有されている揮発性物質が揮発し易い状態となる。
【0037】
上記のように粘度が低下した高粘度流体Pが、所定の減圧状態(例えば、30Torr)に維持されているフラッシュドラム1内に重合体流として吐出されると、その内部より瞬間的に揮発性物質が蒸発(あるいはフラッシュ)し、細い紐状になってフラッシュドラム1内を降下し、その下部のドラム出口に設けられているギヤポンプ8を介してフラッシュドラム1内から排出され、揮発性物質を含まない高純度の高粘性物質Aとして入手することができる。
【0038】
他方、高粘度流体流から蒸発した揮発性物質Bは、フラッシュドラム1の側面に設けられている排出管15から排出され、ジェットコンデンサ9によって凝縮される。ジェットコンデンサ9で凝縮されて液状になった揮発性物質Cは、凝縮液ポット12に回収され、適宜、リサイクルなどに供される。
【0039】
ところで、図4は、エチルベンゼンの蒸気圧力線図であるが、エチルベンゼンの蒸気温度が100℃から20℃に低下すると、エチルベンゼンの蒸気圧力が250mmHgから7.5mmHgに低下することから、ジェットコンデンサ9の下部に設けた凝縮液排出管16内を流下する液状の揮発性物質Cの温度が所定の温度(例えば、20℃)になるように冷凍機36を制御することによる減圧効果と、ディフューザ21による減圧効果との相乗効果により、前記フラッシュドラム1内の圧力を所定の減圧状態(例えば、30Torr)に維持することができ、高粘度流体Pに含まれる揮発性物質の蒸発(あるいはフラッシュ)を良好に維持することができる。
【0040】
以上の説明では、液化した揮発性物質Cの冷却手段とした冷凍機36を用いた場合について説明したが、所定の温度を有する冷却水CWを用いることもできる。この場合は、図6に示すように、循環パイプ35に設けたバルブ47を制御装置45によって制御する必要がある。その他の機器については、同じ部位に同じ符号を付け、詳しい説明については省略する。尚、この冷却水使用の場合は、フラッシュドラム1内の圧力及び温度は、例えば、100Torr、200〜250℃に設定され、揮発性物質凝縮液排出管16内を流下する液状の揮発性物質Cの温度は、例えば、40℃に設定される。
【符号の説明】
【0041】
1 フラッシュドラム
2 多管式熱交換器
5 被加熱流体通過管
9 ジェットコンデンサ
12 ポット
31 凝縮液循環路
32 循環ポンプ
33 冷却器
B 揮発性物質
C 凝縮液
P 高粘度重合液

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部が減圧可能なフラッシュドラムと、該フラッシュドラムの上部に設置されると共に多数の被加熱流体通過管を有する多管式熱交換器又はプレート型熱交換器と、前記フラッシュドラムにおいて高粘度重合液から揮発分離された揮発性物質を導入して凝縮させるジェットコンデンサと、該ジェットコンデンサで凝縮された凝縮液を回収するポットと、該ポット内の凝縮液を前記ジェットコンデンサに作動液として供給する凝縮液循環路と、該凝縮液循環路に設けた循環ポンプと、該循環ポンプの下流側に設けた冷却器により構成して成る高粘度重合液中の揮発性物質回収装置。
【請求項2】
フラッシュドラムの側面に圧力計を備える一方、ジェットコンデンサの下部に設けた凝縮液排出管の側面に温度計を備え、前記各計測器の計測値が各設定範囲に納まるように凝縮液循環路に設けた冷却器を制御することを特徴とする請求項1記載の高粘度重合液中の揮発性物質回収装置。
【請求項3】
ジェットコンデンサを構成しているマルチジェット噴射ノズルとディフューザの間に裁頭円錐台状の案内羽根を多段に配置させたことを特徴とする請求項1記載の高粘度重合液中の揮発性物質回収装置。
【請求項4】
マルチジェット噴射ノズルは、ノズル面に多数の噴射孔を有し、該噴射孔のトータル面積とディフューザの入り口面積の比率を、1:1以上式1及び式2より設定される範囲に設定することを特徴とする請求項3記載の高粘度重合液中の揮発性物質回収装置。
上記式1及び式2を次に示す。
【数5】

ただし
R:ノズルとスロートの断面積比(=An /At
M:流量比(Qn /Qs
N:水頭比(Hd −Hs /Hn −Hd )t
η:エゼクター効率(=M・N)
p :ノズル中の摩擦損失係数
d :ディフューザーの摩擦損失係数
s :吸引口の摩擦損失係数
t :ストローの摩擦損失係数
【数6】

ただし
v :作動条件温度における液体の飽和蒸気圧力
γ:比重量
s :吸引室内の圧力(=γHs
n :ノズル出口の速度
t :スロート入口の速度
【請求項5】
ポットの側面に第1レベル計を備え、該第1レベル計によって凝縮液循環路から分岐した分岐管に設けられているバルブを制御することを特徴とする請求項1記載の高粘度重合液中の揮発性物質回収装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−157480(P2011−157480A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−20542(P2010−20542)
【出願日】平成22年2月1日(2010.2.1)
【出願人】(000005902)三井造船株式会社 (1,723)
【Fターム(参考)】