説明

魚切り身の加工品の製造方法及びこれに用いるトレー

【課題】複数の魚の切り身をトレー内にて整然と並べることができ、製造中もしくは輸送中に皮の剥離が発生することがなく、商品価値を高く維持することが可能な魚切り身の加工品の製造方法とこれに用いるトレーを提供する。
【解決手段】製造方法として、切り身Cを調味液とともにトレー1に入れて密封し、次いで加熱殺菌する方法であって、複数の切り身Cを整列配置する仕切り9を底面に一体成形したトレー1を用い、このトレー1に複数の切り身Cを整列配置して加工を行なう。またトレー1としては、底面に仕切り9を有し、仕切り9間の凹部10断面は、切り身Cの背側Cが厚く腹側Cが薄い形状に合わせて切り身Cの座りが良いように、一方の斜面11が比較的急な曲面にて、他方の斜面12が比較的緩やかな曲面にて形成されて、切り身Cは背側Cが凹部10に収まり腹側Cは仕切り9に載り、上記形状の凹部10が複数向きを揃えて設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、魚切り身の加工品の製造方法と、これに用いるトレーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、魚切り身の加工品として、ポリプロピレン等の樹脂材料よりなる使い切りのトレーに魚の切り身を幾つか入れ、調味液を充填し、トレーごとパウチに入れて密封し、加熱殺菌して、パウチごと出荷する調理済みの加工食品が知られている。
【0003】
魚の切り身は、例えば秋刀魚の切り身であって、この場合、秋刀魚の頭と尾を切除し、中ほどの身を長手方向に二つに切り(切り身二つ分とする)、内臓を除き、塩漬けや水洗い等の処理を施してからトレーに入れる。
【0004】
しかしながら、従来の魚切り身の加工品の製造方法においては、トレーとして底面の平たい平底形状のものを用いていることから、トレーを傾けるとトレー内にて切り身が移動し、切り身同士が上下に重なり合うように接触する。したがって、このように切り身同士が接触した状態にて加熱殺菌工程を実施すると、加熱により切り身の皮同士が粘着してしまうことがあり、その後の移動により皮の剥離が発生することがある。また、パウチ封入工程等のその他の製造工程や製造後の製品輸送中にもトレーが傾くとトレー内にて切り身が移動し、切り身同士が擦れ合って皮の剥離が発生することがある。このようにところどころ皮の剥離した切り身は、見た目が良くないことから食欲を削ぎ、よって商品価値が低下してしまう。新鮮で脂の乗った優良な原料を使用した場合は、特にこの現象が顕著である(図11(トレー開封直後の状態)および図12(トレーから食品を取り出した状態)の参考写真参照)。
【0005】
尚、本発明に関連する従来技術として、下記特許文献1ないし7に掲載されたトレー等が知られているが、これらの従来技術は何れも本発明とは、トレーの形状や構造を異にしている。
【0006】
【特許文献1】特開2003−95364号公報
【特許文献2】特開2001−301711号公報
【特許文献3】登録実用新案第3060962号公報
【特許文献4】登録実用新案第3051884号公報
【特許文献5】登録実用新案第3042404号公報
【特許文献6】実開平6−1218号公報
【特許文献7】実開平3−97184号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は以上の点に鑑みて、複数の魚の切り身をトレー内にて整然と並べた状態で加熱殺菌等の工程を実施することができ、もってトレー内にて切り身が移動し切り身同士が粘着して皮の剥離が発生することがなく、また切り身同士が接触し擦れ合って皮の剥離が発生することがなく、更に製品輸送中の皮の剥離も防止して、商品価値を高く維持することが可能な魚切り身の加工品の製造方法を提供することを目的とし、また、これに用いる食品容器としてのトレーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1による製造方法は、秋刀魚等の魚の切り身を調味液とともにトレーに入れて密封し、次いで加熱殺菌する方法であって、前記トレーは、複数の切り身を整列配置する仕切りを底面に一体成形したトレーを用い、前記トレーに複数の切り身を整列配置して、切り身同士が接触して皮の剥離が生じることがない状態にて加工を行なうことを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明の請求項2によるトレーは、上記した請求項1の加工に用いるトレーであって、底面に仕切りを有し、前記仕切り間の凹部断面は、切り身の背側が厚く腹側が薄い形状に合わせて切り身の座りが良いように、一方の斜面が比較的急な曲面にて、他方の斜面が比較的緩やかな曲面にて形成されて、切り身は背側が凹部に収まり腹側は仕切りに載り、上記形状の凹部が複数向きを揃えて設けられていることを特徴とするものである。
【0010】
上記構成を備えた本発明の請求項1による製造方法においては、トレーとして複数の切り身を整列配置する仕切りを底面に一体成形したトレーを用い、このトレーにて複数の切り身を整列配置して加工を行なうことから、トレーを傾けても切り身は仕切りに保持され、仕切り間の凹部に収められて移動せずに済む。請求項2に記載したようにトレーは、魚の切り身用に特に形状的な工夫が凝らされていることから、仕切り間の凹部に座りの良い状態で収められる。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、以下の効果を奏する。
【0012】
すなわち、本発明の請求項1による製造方法によると、トレーとして複数の切り身を整列配置する仕切りを底面に一体成形したトレーを用い、このトレーにて複数の切り身を整列配置して加工を行なうようにしたために、トレーを傾けても切り身は仕切りに保持され、仕切り間の凹部に収められてトレー内にて移動することがない。したがって、切り身同士が接触したまま加熱殺菌されることにより粘着して皮の剥離が発生するのを防止することができ、その他の製造工程や製造後の製品輸送中にも切り身同士が接触し擦れ合って皮の剥離が発生するのを防止することができ、よって魚切り身の加工品の商品価値を高く維持することができる(図9(トレー開封直後の状態)および図10(トレーから食品を取り出した状態)の参考写真参照)。
【0013】
また、本発明の請求項2によるトレーによると、当該トレーは、底面に仕切りを有し、仕切り間の凹部断面は、切り身の背側が厚く腹側が薄い形状に合わせて切り身の座りが良いように、一方の斜面が比較的急な曲面にて、他方の斜面が比較的緩やかな曲面にて形成されて、切り身は背側が凹部に収まり腹側は仕切りに載る形状とされ、このような形状の凹部が複数向きを揃えて設けられているために、切り身は一つ一つが仕切り間の凹部に座りの良い状態で収められ、複数が互いに接触することなく並べられる。トレー内に複数の切り身が整然と並べられかつ切り身一つ一つの皮が剥離していないとなれば、食品としての見た目が良く、食欲を誘い、商品価値を高く維持することができる。したがって、切り身自体は従来と同じ方法にて調理されるにもかかわらず、付加価値の高い加工食品を提供することができる(図9(トレー開封直後の状態)および図10(トレーから食品を取り出した状態)の参考写真参照)。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
【0015】
図1ないし図3は、本発明の実施例に係る魚切り身の加工品の製造方法の実施に用いるトレー1を示している。また、図4および図5は、このトレー1に魚の切り身Cを収容した状態の概略を示している。このトレー1は以下のように構成されている。
【0016】
すなわち先ず、このトレー1は、ポリプロピレン(PP)等の単層または多層構成の樹脂材料よりなる使い切り式のトレーであって、真空成形等の成形手段によって全体が一体に成形されており、平面長方形状の底面部2の四周に側面部3が設けられ、上面はその全面が開口部4とされている。
【0017】
側面部3には、その上縁近傍に、該部強度を高めるべく段差部5が全周に亙って設けられ、段差部5よりも上方の部位は、外周側へ折り曲げられた形状の折曲部6とされており、この折曲部6に、後の工程にて、蓋体として作用するフィルムシート(図示せず)を接合するためのフランジ部7が設けられている。フランジ部7の外周縁は、該部強度を高めるべく下方へ折り曲げられ更に外周側へ折り曲げられた形状の外端折曲部8とされている。
【0018】
底面部2は、平底形状ではなく、立体形状とされており、以下のように構成されている。
【0019】
すなわち、図における左右の短手の側面部3と平行に直線状の仕切り9が複数設けられており、左右の側面部3と仕切り9の間および仕切り9同士の間にそれぞれ、切り身を一切れずつ収容する収容凹部10が直線溝状のものとして設けられている。図では、仕切り9が五つ設けられているので、収容凹部10は六箇所設けられ、切り身を六切れ収容するように構成されているが、これらの形成数や収容数は特に限定されるものでなく、切り身を五切れ以下あるいは七切れ以上収容するものであっても良い。
【0020】
上記複数の収容凹部10のうち、仕切り9同士の間に位置する中ほど四箇所分の収容凹部(以下、中央凹部とも称する)10はそれぞれ、その溝の長手方向と直交する向きの断面形状を略円弧状に形成されて、そのボトムの左右両側に一対の斜面11,12を有しており、更に詳しくは図5に示すように、魚の切り身Cにその背側Cが比較的厚くその腹側Cが比較的薄いと云う形状的な特徴があるのに合わせて切り身Cの座りが良いように、図上右側の一方の斜面11は比較的急な勾配の曲面(曲線)により形成されるとともに、図上左側の他方の斜面12は比較的緩やかな勾配の曲面(曲線)により形成され、これにより収容凹部10の断面形状は左右非対称とされ、切り身Cはその背側Cが収容凹部10に収まり、その腹側Cは仕切り9に載り、このような断面形状の収容凹部10が複数、向きを揃えて設けられている。したがって、この収容凹部10に収容される切り身Cは、その収容される向きについて、背側Cから腹側Cへかけての対称中心線0がトレー1に対して若干の仰角θをなす。
【0021】
また、上記複数の収容凹部10のうち、図上左側の側面部3とその隣の仕切り9の間に位置する収容凹部(以下、腹側凹部とも称する)10は、その溝幅wが中央凹部10の溝幅wよりも大きく設定されており(w<w)、かつ図上右側の一方の斜面11の断面形状は中央凹部10と同じであるものの、図上左側の他方の斜面12の傾斜角度は中央凹部10よりも緩やかに設定され、円弧断面の曲率も若干大きく設定されている。したがって、この収容凹部10に収容される切り身Cは、その収容される向きについて、背側Cから腹側Cへかけての対称中心線0が略水平向きとされる。上記wの溝幅は、切り身Cの背側Cから腹側Cまでの幅にほぼ等しく設定されており、それよりも溝幅wが広いと切り身Cが動いてしまい皮の剥がれの原因となり、狭いと容器の高さよりも飛び出してしまう可能性があるので、好ましくない。
【0022】
また、上記複数の収容凹部10のうち、図上右側の側面部3とその隣の仕切り9の間に位置する収容凹部(以下、背側凹部とも称する)10は、その溝幅wは中央凹部10の溝幅wと略同じに設定されているが(w<w)、その固有の構成要素としては左側の他方の斜面12のみを有し、この斜面12と断面直線状の側面部3とによって当該凹部10が形成されている。他方の斜面12の断面形状は中央凹部10と略同じとされている。したがって、この収容凹部10に収容される切り身Cは、その収容される向きについて、背側Cから腹側Cへかけての対称中心線0が、中央凹部10に収容された切り身Cと略同程度の仰角θをなす(θ≒θ)。
【0023】
また、複数の収容凹部10間に位置する仕切り9はそれぞれ、その上に載せられる切り身Cを傷付けることがないよう、稜線部位の断面に丸み(アール)が付けられている。
【0024】
また、各収容凹部10の長さLは、切り身Cのカット長さにほぼ等しく設定されており、それよりも長さLが長いと切り身Cが動いてしまい皮の剥がれの原因となり、短いと切り身Cを収容凹部10に収納できなくなるので、好ましくない。但し、収容凹部10の長さLよりも短くカットした切り身Cを数個並べて収容凹部10の長さLと等しくなるように充填すれば、効果は同様に期待することができる。
【0025】
また、上記底面部2の立体形状は、トレー1全体が一枚もので一体成形されていることから、底面部2の外観に表われ、また側面部3の外観にも表われる。
【0026】
上記構成のトレー1に複数の切り身Cを収容すると、図4および図5に示すようになり、腹側凹部10に収容される切り身Cはその全体が腹側凹部10に収められ、中央凹部10および背側凹部10に収容される切り身Cはそれぞれ、その背側Cが中央凹部10または背側凹部10に収められ、腹側Cが仕切り9に載った状態で向きを揃えて整列配置される。
【0027】
また、互いに隣り合って並べられる切り身C同士は、一方(図上左側)の切り身Cの背部と、他方(図上右側)の切り身Cの腹部とに収容状態における高低差が設定されることから、互いに非接触とされる。但し、上記したように腹側凹部10に収容される切り身Cはトレー1に対する仰角が設定されず、中央凹部10および背側凹部10に収容される切り身Cはそれぞれトレー1に対する仰角θ,θが設定されることから、複数の切り身Cは一見したところ、裏側からの仕切り9による支えなしで、いわゆる将棋倒し状に並べられた外観を呈することになり、よって本発明による整列配置は際立ったものとされている。
【0028】
尚、上記実施例では、収容凹部10は一列に並べられているが、複数列に亙って並べられたものであっても良く、図6はその一例として、収容凹部10を二列に亙って並べたものを示している。このように収容凹部10を複数列に亙って並べる場合には、トレー1内部を列ごとに区画するための中仕切り13が設けられることになり、図では、この中仕切り13の上面にもフィルムシートを接合できるよう、この上面はフランジ部7と同一平面上に設定されている。
る。
【0029】
つぎに、上記トレー1を用いて行なう魚切り身の加工品の製造方法の一実施例を説明する。魚の切り身Cは具体的には、秋刀魚の可食部を1/2にカットしたものである。尚、1/4にカットしたものを直線状に並べる場合にも、本発明の効果は十分に期待することができる。
【0030】
すなわち、図7のフローチャートに示すように、先ず、秋刀魚を用意して(S101)、その頭と尾を切除し(S102)、中ほどの身を長手方向に二つに切り(切り身二つ分とする/切り身Cの長さ:約100mm)(S103)、内臓除去等の工程を経て(S104)、出来上がった秋刀魚の切り身Cを、別途用意した上記トレー1に入れる(S105)。このとき、中央凹部10および背側凹部10に入れる切り身Cは、その背側Cが収容凹部10に収められ、腹側Cが仕切り9に載るよう向きを揃えて整列配置する。
【0031】
上記工程と平行して、調味液(注入液)を作製する。
【0032】
切り身Cを並べたトレー1に、上記調味液を充填し(S106)、金属探知器にかけて安全を確認してから(S107)、トレー1のフランジ部7にフィルムシートを熱溶着(ヒートシール)する(S108)。ついで、重量チェックをしてから(S109)、所定の条件にて加圧加熱殺菌を行ない(S110)、包装して(S111)、出荷まで保管する(S112)。
【0033】
以上の製造方法においては、上記構成のトレー1を用いて複数の切り身Cを整列配置させた状態で加工が行なわれることから、トレー1を傾けても切り身Cは仕切り9に保持され、収容凹部10に収められ、トレー1内にて勝手に移動することがない。したがって、従来のように切り身C同士が接触して擦れ合い、皮が剥がれるのを抑えることができ、よって魚切り身の加工品の商品価値を高く維持することができる。
【0034】
また、調味液は、これをトレー1に充填すると、各収容凹部10のボトム位置に集まって、ある程度の水位を形成する。したがって、収容凹部10に収容される切り身Cそれぞれが調味液に良く漬かった状態が実現されることから、切り身C一つ一つをしっかりと味付けすることができる。
【0035】
つぎに、上記トレー1を用いて行なう魚切り身の加工品の製造方法の他の実施例を説明する。魚の切り身Cは具体的には、秋刀魚の可食部を1/2にカットしたものである。尚、1/4にカットしたものを直線状に並べる場合にも、本発明の効果は十分に期待することができる。
【0036】
すなわち、図8のフローチャートに示すように、秋刀魚を用意して(S301)、その頭と尾を切除し(S302)、中ほどの身を長手方向に二つに切り(切り身二つ分とする/切り身Cの長さ:約100mm)(S303)、内臓除去等の工程を経て(S304)、出来上がった秋刀魚の切り身Cを、別途用意した上記トレー1に入れる(S305)。このとき、中央凹部10および背側凹部10に入れる切り身Cは、その背側Cが収容凹部10に収められ、腹側Cが仕切り9に載るよう向きを揃えて整列配置する。
【0037】
上記工程と平行して、調味液(注入液)を作製する。
【0038】
切り身Cを並べたトレー1に、上記調味液を充填し(S306)、金属探知器にかけて安全を確認してから(S307)、トレー1ごとパウチに入れ(S308)、パウチの開口部を密封(バキュームシール)する(S309)。ついで、重量チェックをしてから(S310)、所定の条件にて加圧加熱殺菌を行ない(S311)、包装して(S312)、出荷まで保管する(S313)。
【0039】
以上の製造方法においては、上記構成のトレー1を用いて複数の切り身Cを整列配置させた状態で加工が行なわれることから、トレー1を傾けても切り身Cは仕切り9に保持され、収容凹部10に収められ、トレー1内にて勝手に移動することがない。したがって、従来のように切り身C同士が接触して擦れ合い、皮が剥がれるのを抑えることができ、よって魚切り身の加工品の商品価値を高く維持することができる。
【0040】
また、調味液は、これをトレー1に充填すると、各収容凹部10のボトム位置に集まって、ある程度の水位を形成する。したがって、収容凹部10に収容される切り身Cそれぞれが調味液に良く漬かった状態が実現されることから、切り身C一つ一つをしっかりと味付けすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の実施例に係るトレーの平面図
【図2】同トレーの断面図であって図1におけるA−A線断面図
【図3】同トレーの斜視図
【図4】同トレーの切り身を収容した状態を示す平面図
【図5】同トレーの切り身を収容した状態を示す断面図であって図4におけるB−B線断面図
【図6】本発明の他の実施例に係るトレーの斜視図
【図7】本発明の実施例に係る製造方法のフローチャート
【図8】本発明の他の実施例に係る製造方法のフローチャート
【図9】本発明に係る参考写真(トレー開封直後の状態)
【図10】本発明に係る参考写真(トレーから食品を取り出した状態)
【図11】従来例に係る参考写真(トレー開封直後の状態)
【図12】従来例に係る参考写真(トレーから食品を取り出した状態)
【符号の説明】
【0042】
1 トレー
2 底面部
3 側面部
4 開口部
5 段差部
6 折曲部
7 フランジ部
8 外端折曲部
9 仕切り
10 収容凹部
11 一方の斜面
12 他方の斜面
13 中仕切り
C 切り身
背側
腹側

【特許請求の範囲】
【請求項1】
秋刀魚等の魚の切り身(C)を調味液とともにトレー(1)に入れて密封し、次いで加熱殺菌する方法であって、前記トレー(1)は、複数の切り身(C)を整列配置する仕切り(9)を底面に一体成形したトレー(1)を用い、前記トレー(1)に複数の切り身(C)を整列配置して、切り身(C)同士が接触して皮の剥離が生じることがない状態にて加工を行なうことを特徴とする魚切り身の加工品の製造方法。
【請求項2】
請求項1の加工に用いるトレー(1)であって、底面に仕切り(9)を有し、前記仕切り(9)間の凹部(10)断面は、切り身(C)の背側(C)が厚く腹側(C)が薄い形状に合わせて切り身(C)の座りが良いように、一方の斜面(11)が比較的急な曲面にて、他方の斜面(12)が比較的緩やかな曲面にて形成されて、切り身(C)は背側(C)が凹部(10)に収まり腹側(C)は仕切り(9)に載り、上記形状の凹部(10)が複数向きを揃えて設けられていることを特徴とするトレー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−288334(P2006−288334A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−116559(P2005−116559)
【出願日】平成17年4月14日(2005.4.14)
【出願人】(591135059)清水食品株式会社 (1)
【出願人】(000223193)東罐興業株式会社 (90)
【Fターム(参考)】