説明

3−ピペリジン−4−イル−インドールORL−1受容体モジュレーター

【化1】


本発明は、X、R、R、R、R及びRが本明細書で定義された通りである式(I)の新規な3−ピペリジン−4−イル−インドール誘導体及びその形態物、その製薬学的組成物ならびにORL−1受容体が媒介する障害及び状態の処置、予防又は改善のためのORL−1受容体モジュレーターとしての使用を目的とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願へのクロスリファレンス
本出願は、2005年10月24日に申請された米国暫定特許出願第60/729,766号明細書の利益を請求し、それは引用することによりその記載事項がその全体において且つすべての目的のために本明細書の内容となる。
【0002】
本発明は、新規な3−ピペリジン−4−イル−インドール誘導体、それらを含有する製薬学的組成物ならびにORL−1受容体が媒介する障害及び状態の処置、予防又は改善におけるそれらの使用を目的とする。
【背景技術】
【0003】
ORL−1(オーファンオピオイド受容体)G−タンパク質共役(G−protein
coupled)受容体は1994年に最初に報告され、古典的なオピオイド受容体:OP−1、OP−3及びOP−2(それぞれデルタ、ミュー及びカッパ)とのその相同性に基づいて見出された。ノシセプチン受容体としても知られ、ORL−1Gタンパク質共役受容体は、高い親和性でオピオイドリガンドに結合しない。ORL−1のアミノ酸配列は、オピオイド受容体に全体的に47%同一であり、貫膜ドメインにおいて64%同一である(非特許文献1)。
【0004】
ノシセプチンとして知られる内在性ORL−1リガンドは高度に塩基性の17アミノ酸ペプチドであり、1995年に組織抽出物から単離された。リガンドをマウス脳中に注入すると疼痛に対する感受性が向上したので、リガンドはノシセプチンと命名された。末端フェニルアラニン(F)及びグルタミン(Q)残基がそれぞれN−及びC−末端上でペプチドにフランキングするので、リガンドはオーファニンFQ(OFQ)とも命名された(PCT出願、特許文献1を参照されたい)。
【0005】
ORL−1受容体へのノシセプチン結合はcAMP合成の阻害、電圧−ゲートカルシウムチャンネルの阻害及びカリウム伝導の活性化を引き起こす。ノシセプチンは多様な生体内薬理学的効果を生じ、それは時々、痛覚過敏及びモルヒネ−誘導無痛の阻害を含むオピオイドの効果に対抗する。ノシセプチン受容体が欠乏した突然変異マウスは、学習及び記憶の仕事においてより優れた性能を示す。これらの突然変異マウスは痛い刺激に対する正常な反応も有する。
【0006】
ORL−1受容体は、脳及び脊髄内を含んで人間の体全体に広く分布し/発現される。ORL−1受容体は、脊髄の後角及び前角の両方の中に存在する。前駆体ORL−1 mRNAは後角の浅葉中で見出され、そこで侵害受容器の一次求心性線維が終わる。従って、ORL−1は脊髄における侵害受容(nociception)伝達において重要な役割を有する。最近の研究は、ノシセプチンがi.c.v.注入によりマウスに与えられると、痛覚過敏を誘導し且つ運動活動を低下させることを確証した(非特許文献2)。
【0007】
従って、ORL−1受容体が媒介する障害及び状態、例えばこれらに限られないが、不安、うつ病、パニック、痴呆、躁病、双極性障害、物質乱用、ニューロパシー性疼痛、急性疼痛、慢性疼痛、片頭痛、喘息、咳、精神病、精神分裂病、てんかん、高血圧、肥満、摂食障害、欲求(cravings)、糖尿病、不整脈、過敏性腸症候群、クローン病、尿失禁、副腎障害、注意欠陥障害(ADD)、注意欠陥過活動障害(ADHD)、アルツハイマー病の処置、予防又は改善のため、認知又は記憶の向上のため、及び気分の安定化
のための小分子ORL−1モジュレーターに対する必要性が残っている(非特許文献3)。
【0008】
本明細書に記載されるある種の3−ピペリジン−4−イル−インドール中間化合物の製造のために、PCT出願、特許文献2及び特許文献3に記載されている方法を用いた。
【特許文献1】国際公開第97/07212号パンフレット
【特許文献2】国際公開第02020013号パンフレット
【特許文献3】国際公開第02014317号パンフレット
【非特許文献1】Nature,377,1995年,532
【非特許文献2】Brit.J.Pharmacol.,129,2000年,1261
【非特許文献3】Bignan GC,Connolly PJ,Middleton SA著,Recent advances towards the discovery of ORL−1 receptor agonists and antagonists,Expert Opinion on therapeutic Patents,15(4),2005年,357−388
【発明の開示】
【0009】
発明の概略
本発明は式(I)
【0010】
【化1】

【0011】
の3−ピペリジン−4−イル−インドール誘導体及びその形態物(forms)を目的とし、式中、X、R、R、R、R及びRは本明細書で定義される通りである。
【0012】
本発明のモジュレーター化合物は、ORL−1受容体のアゴニスト、逆アゴニスト又はアンタゴニストとして有用である。式(I)の化合物は、ORL−1受容体が媒介する障害及び状態の処置、予防又は改善のためのモジュレーターとして有用である。
【0013】
式(I)の化合物は、さらに、本発明のさらなる代表的な化合物の合成のために有用な中間体を含む。
【0014】
本発明は、式(I)の化合物の有効量を患者に投与することを含んでなる、必要のある患者においてORL−1受容体が媒介する障害及び状態を処置、予防又は改善するための
方法も目的とする。
【0015】
発明の詳細な記述
本発明は、式(I)
【0016】
【化2】

【0017】
[式中、
式(I)における3位と4位の間の破線は場合により存在することができる二重結合に関する位置を示し;
XはCH及びNより成る群から選ばれ;
は水素又はそれぞれC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、アミノ、アミノ−C1−8アルキル、ハロゲン、C1−8アルキル−ハロ、C1−8アルコキシ−ハロ、ヒドロキシ、シアノ及びニトロより成る群から選ばれる1、2、3又は4個の置換基であり;
は水素、C3−14シクロアルキル及びC1−8アルキルより成る群から選ばれ;場合によりC1−8アルキル上でそれぞれC1−8アルコキシ、C1−8アシル、オキシ−C1−8アシル、アミノ、アミノ−C1−8アルキル、ハロゲン、C1−8アルキル−ハロ、ヒドロキシ、カルボニル−C1−8アルコキシ、アリール、オキシ−アリール、ヘテロシクリル、オキシ−ヘテロシクリル、C3−14シクロアルキル及びオキシ−C3−14シクロアルキルより成る群から選ばれる1、2もしくは3個の置換基で置換されていることができ;
は水素及びC1−8アルキルより成る群から選ばれ;
は、式(I)における3位と4位の間の二重結合が存在する場合には1個の置換基であり、式(I)における3位と4位の間の二重結合が存在しない場合には2個の置換基であり、ここで各置換基はそれぞれ水素、ヒドロキシ及びオキシ−C1−8アシルより成る群から選ばれ;そして
は水素、C1−8アルキル、C1−8アシル、カルボニル−C1−8アルコキシ、ヘテロシクリル、C1−8アシル−ヘテロシクリル、C3−14シクロアルキル、C1−8アルキル−C3−14シクロアルキル、カルボニル−C3−14シクロアルキル、アリール及びC1−8アルキル−アリールより成る群から選ばれ、
ここでカルボニル−C3−14シクロアルキルは場合によりC3−14シクロアルキル上で1もしくは2個のC1−8アルキル置換基で置換されていることができ、
ここでC1−8アルキル−アリールは場合によりアリール上でそれぞれC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、C1−8アシル、アミノ、アミノ−C1−8アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−8アルキル−ハロ、C1−8アルコキシ−ハロ、アリール、オキシ−アリール、ヘテロシクリル、オキシ−ヘテロシクリル、C3−14シクロアルキル及びオキシ−C3−14シクロアルキルより成る群から選ばれる1、2もしくは3個の置換基で置換されていることができ;且つ
ここでC1−8アルキルは場合によりそれぞれC1−8アルコキシ、アミノ、アミノ−C1−8アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ及びカルボニル−C1−8アルコキシより成る群
から選ばれる1、2もしくは3個の置換基で置換されていることができる]
の化合物及びその形態物を目的とする。
【0018】
本発明の例は、製薬学的に許容され得る担体及び上記の化合物のいずれかを含んでなる製薬学的組成物である。本発明の例は、上記の化合物のいずれか及び製薬学的に許容され得る担体を混合することにより調製される製薬学的組成物である。本発明を例示するものは、上記の化合物のいずれか及び製薬学的に許容され得る担体を混合することを含んでなる製薬学的組成物の調製方法である。
【0019】
本発明を例示するものは、上記の化合物のいずれか又は製薬学的組成物の有効量を患者に投与することを含んでなる、必要のある患者においてORL−1受容体により媒介される障害及び状態を処置、予防又は改善する方法である。
【0020】
本発明の例は、上記の化合物のいずれか又は製薬学的組成物の治療的に有効な量を患者に投与することを含んでなる、必要のある患者において不安、うつ病、パニック、躁病、痴呆、双極性障害、物質乱用、ニューロパシー性疼痛、急性疼痛、慢性疼痛、片頭痛、喘息、咳、精神病、精神分裂病、てんかん、高血圧、肥満、摂食障害、欲求、糖尿病、不整脈、過敏性腸症候群、クローン病、尿失禁、副腎障害、注意欠陥障害、注意欠陥過活動障害、アルツハイマー病より成る群から選ばれる状態を処置、予防又は改善する、認知又は記憶を向上させるため、及び気分を安定化するための方法である。
【0021】
式(I)の化合物の例は、XがCHである化合物を含む。
【0022】
式(I)の化合物の例は、XがNである化合物を含む。
【0023】
式(I)の化合物の例は、Rが水素又はそれぞれC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ及びニトロより成る群から選ばれる1、2、3もしくは4個の置換基である化合物を含む。
【0024】
式(I)の化合物の例は、Rが水素又はそれぞれハロゲン及びシアノより成る群から選ばれる1、2、3もしくは4個の置換基である化合物を含む。
【0025】
式(I)の化合物の例は、Rが水素、C3−14シクロアルキル及びC1−8アルキルより成る群から選ばれ;場合によりC1−8アルキル上でそれぞれアミノ、アミノ−C1−8アルキル、ヒドロキシ、カルボニル−C1−8アルコキシ、アリール、ヘテロシクリル及びオキシ−ヘテロシクリルより成る群から選ばれる1、2もしくは3個の置換基で置換されていることができる化合物を含む。
【0026】
式(I)の化合物の例は、Rが水素である化合物を含む。
【0027】
式(I)の化合物の例は、RがC1−8アルキルである化合物を含む。
【0028】
式(I)の化合物の例は、Rが、式(I)における3位と4位の間の二重結合が存在する場合に、水素、ヒドロキシ及びオキシ−C1−8アシルより成る群から選ばれる1個の置換基である化合物を含む。
【0029】
式(I)の化合物の例は、Rが、式(I)における3位と4位の間の二重結合が存在しない場合に、それぞれ水素、ヒドロキシ及びオキシ−C1−8アシルより成る群から選ばれる2個の置換基である化合物を含む。
【0030】
式(I)の化合物の例は、Rが水素、C1−8アルキル、カルボニル−C1−8アルコキシ、C1−8アシル−ヘテロシクリル、C3−14シクロアルキル、C1−8アルキル−C3−14シクロアルキル、カルボニル−C3−14シクロアルキル及びC1−8アルキル−アリールより成る群から選ばれ、
ここでカルボニル−C3−14シクロアルキルは場合によりC3−14シクロアルキル上で1個のC1−8アルキル置換基で置換されていることができ、
ここでC1−8アルキル−アリールは場合によりアリール上でC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、C1−8アシル、アミノ、アミノ−C1−8アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−8アルキル−ハロ、C1−8アルコキシ−ハロ、アリール、オキシ−アリール、ヘテロシクリル、オキシ−ヘテロシクリル、C3−14シクロアルキル及びオキシ−C3−14シクロアルキルより成る群から選ばれる1個の置換基で置換されていることができ、且つ
ここでC1−8アルキルは場合によりC1−8アルコキシ、アミノ、アミノ−C1−8アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ及びカルボニル−C1−8アルコキシより成る群から選ばれる1個の置換基で置換されていることができる
化合物を含む。
【0031】
式(I)の化合物の例は、Rが水素、C1−8アルキル、カルボニル−C1−8アルコキシ、C1−8アシル−ヘテロシクリル、C3−14シクロアルキル、C1−8アルキル−C3−14シクロアルキル、カルボニル−C3−14シクロアルキル及びC1−8アルキル−アリールより成る群から選ばれ、
ここでカルボニル−C3−14シクロアルキルは場合によりC3−14シクロアルキル上で1個のC1−8アルキル置換基で置換されていることができ、且つ
ここでC1−8アルキル−アリールは場合によりアリール上でC1−8アルキル及びオキシ−アリールより成る群から選ばれる1個の置換基で置換されていることができる
化合物を含む。
【0032】
式(I)の化合物の例は、式(Ia):
【0033】
【化3】

【0034】
[式中、
は水素又はそれぞれハロゲン及びシアノより成る群から選ばれる1、2、3もしくは4個の置換基であり;
は水素、C3−14シクロアルキル及びC1−8アルキルより成る群から選ばれ;場合によりC1−8アルキル上でそれぞれアミノ、アミノ−C1−8アルキル、ヒドロキシ、カルボニル−C1−8アルコキシ、アリール、ヘテロシクリル及びオキシ−ヘテロシクリルより成る群から選ばれる1、2もしくは3個の置換基で置換されていることができ;Rは水素及びC1−8アルキルより成る群から選ばれ;そして
は水素、C1−8アルキル、カルボニル−C1−8アルコキシ、C1−8アシル−ヘ
テロシクリル、C3−14シクロアルキル、C1−8アルキル−C3−14シクロアルキル、カルボニル−C3−14シクロアルキル及びC1−8アルキル−アリールより成る群から選ばれ、
ここでカルボニル−C3−14シクロアルキルは、場合によりC3−14シクロアルキル上で1個のC1−8アルキル置換基で置換されていることができ、且つ
ここでC1−8アルキル−アリールは場合によりアリール上でC1−8アルキル及びオキシ−アリールより成る群から選ばれる1個の置換基で置換されていることができる]
の化合物又はそのある形態物を含む。
【0035】
式(Ia)の化合物の例は、R、R、R及びRが従属的に(dependently):
【0036】
【表1】

【0037】
から選ばれる化合物である。
【0038】
式(I)の化合物の例は、式(Ib):
【0039】
【化4】

【0040】
[式中、
は水素、C3−14シクロアルキル及びC1−8アルキルより成る群から選ばれ;場合によりC1−8アルキル上でそれぞれアミノ、アミノ−C1−8アルキル、ヒドロキシ、カルボニル−C1−8アルコキシ、アリール、ヘテロシクリル及びオキシ−ヘテロシクリルより成る群から選ばれる1、2もしくは3個の置換基で置換されていることができ;Rはそれぞれ水素、ヒドロキシ及びオキシ−C1−8アシルより成る群から選ばれる2個の置換基であり;そして
は水素、C1−8アルキル、カルボニル−C1−8アルコキシ、C1−8アシル−ヘテロシクリル、C3−14シクロアルキル、C1−8アルキル−C3−14シクロアルキル、カルボニル−C3−14シクロアルキル及びC1−8アルキル−アリールより成る群から選ばれ、
ここでカルボニル−C3−14シクロアルキルは場合によりC3−14シクロアルキル上で1個のC1−8アルキル置換基で置換されていることができ、且つ
ここでC1−8アルキル−アリールは場合によりアリール上でC1−8アルキル及びオキシ−アリールより成る群から選ばれる1個の置換基で置換されていることができる]
の化合物又はそのある形態物を含む。
【0041】
式(Ib)の化合物の例は、R、R及びRが従属的に:
【0042】
【表2】

【0043】
から選ばれる化合物である。
【0044】
式(I)の化合物の例は、式(Ic):
【0045】
【化5】

【0046】
[式中、
は水素又はそれぞれハロゲン及びシアノより成る群から選ばれる1、2、3もしくは4個の置換基であり;
は水素、C3−14シクロアルキル及びC1−8アルキルより成る群から選ばれ;場合によりC1−8アルキル上でそれぞれアミノ、アミノ−C1−8アルキル、ヒドロキシ
、カルボニル−C1−8アルコキシ、アリール、ヘテロシクリル及びオキシ−ヘテロシクリルより成る群から選ばれる1、2もしくは3個の置換基で置換されていることができ;そして
は水素、C1−8アルキル、カルボニル−C1−8アルコキシ、C1−8アシル−ヘテロシクリル、C3−14シクロアルキル、C1−8アルキル−C3−14シクロアルキル、カルボニル−C3−14シクロアルキル及びC1−8アルキル−アリールより成る群から選ばれ、
ここでカルボニル−C3−14シクロアルキルは場合によりC3−14シクロアルキル上で1個のC1−8アルキル置換基で置換されていることができ、且つ
ここでC1−8アルキル−アリールは場合によりアリール上でC1−8アルキル及びオキシ−アリールより成る群から選ばれる1個の置換基で置換されていることができる]
の化合物又はそのある形態物を含む。
【0047】
式(Ic)の化合物の例は、R、R及びRが従属的に:
【0048】
【表3】

【0049】
から選ばれる化合物である。
【0050】
式(I)の化合物の例は:
【0051】
【化6】

【0052】
【化7】

【0053】
【化8】

【0054】
【化9】

【0055】
【化10】

【0056】
【化11】

【0057】
【化12】

【0058】
【化13】

【0059】
から選ばれる化合物を含む。
【0060】
化学的定義
本明細書で用いられる場合、以下の用語は以下の意味を有する:
1−8アルキル」という用語は、単独で用いられてももしくは置換基の一部として用いられても、規定される数の炭素原子を有する飽和分枝鎖状もしくは直鎖状1価炭化水素基又はアルキルジイル連結基を意味し、ここで基は1個の炭素原子からの1個の水素原子の除去により誘導され、アルキルジイル連結基は鎖中の2個の炭素原子のそれぞれからの1個の水素原子の除去により誘導される。「C1−8アルキル」という用語は、線状又は分枝鎖状配置における1〜8個の炭素原子を有する基を指す。典型的なアルキル基にはメチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−ブチル、tert−ブチル、1−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、1−ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、1−ヘプチル、2−ヘプチル、3−ヘプチル、1−オクチル、2−オクチル、3−オクチルなどが含まれるが、これらに限られない。態様には、例えばアルキル基、C1−8アルキル又はC1−4アルキルが含まれる。アルキル及びアルキルジイル基は、末端炭素原子を介してか又は鎖内の炭素原子を介してコア分子に結合することができる。類似して、利用できる原子価が許す場合には、いずれの数の可変置換基(substituent variables)もアルキル又はアルキルジイル基に結合することができる。
【0061】
1−8アルコキシ」という用語は、単独で用いられてももしくは置換基の一部として用いられても、アルコール基のヒドロキシド酸素部分からの水素原子の除去により誘導されるアルキル又はアルキルジイルアルコール基を意味する。典型的な態様には、例えばアルコキシ基、C1−8アルコキシ又はC1−4アルコキシが含まれる。例えば「C1−8アルコキシ」は特定的に、基メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシ、ヘプトキシ、オクトキシなどを含む。上記の通り、アルコキシ基は類似してコア分子に結合し、且つ示される場合にはさらに置換されていることができる。
【0062】
3−14シクロアルキル」という用語は、単独で用いられてももしくは置換基の一部として用いられても、飽和もしくは部分的不飽和環状炭化水素環系を意味する。例にはC3−8シクロアルキル、C5−8シクロアルキル、C5−12シクロアルキル、C9−13シクロアルキルなどが含まれる。典型的なシクロアルキル基にはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、インダニル、フルオレニル、アセナフテニルなどが含まれるが、これらに限られない。
【0063】
ヘテロシクリル」という用語は、単独で用いられてももしくは置換基の一部として用いられても、環系の1個の炭素原子からの1個の水素原子の除去により誘導される飽和、部分的に不飽和又は完全に不飽和の環状環基を意味し、且つその中で1個もしくはそれより多い環炭素原子はN、O、S、SO又はSOから選ばれるヘテロ原子である。態様には、環の1、2、3もしくは4個のメンバーが窒素原子であるか、又は環の0、1、2もしくは3個のメンバーが窒素原子であり、1個のメンバーが酸素もしくは硫黄原子である環が含まれる。
【0064】
典型的な飽和もしくは部分的不飽和ヘテロシクリル基にはオキシラニル、ジヒドロ−1H−ピロール(2−ピロリニル又は3−ピロリニルを含む)、ピロリジニル、1,3−ジオキソラニル、2−イミダゾリニル(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾリルとも呼ばれる)、イミダゾリジニル、2−ピラゾリニル、ピラゾリジニル、テトラゾリル、ピラン、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジニル、1,4−ジオキサニル、モルホリニル、1,4−ジチアニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、アゼチジニル、アゼパニル、ヘキサヒドロ−1,4−ジアゼピニル、ヘキサヒドロ−1,4−オキサゼパニル、テトラヒドロ−フリル、テトラヒドロ−チエニル、テトラヒドロ−ピラニル、テトラヒドロ−ピリダジニル、1,3−ベンゾジオキソール−5−イル(ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イルとも呼ばれる)、2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イルなどが含まれ、これらに限られない。
【0065】
典型的な完全に不飽和のヘテロシクリル基にはフリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリジニル、インドリル、イソインドリル、ベンゾ[b]フリル、ベンゾ[b]チエニル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンズチアゾリル、プリニル、4H−キノリジニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、フタルジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、1,8−ナフチリジニル、プテリジニルなどが含まれ、これらに限られない。
【0066】
アリール」という用語は、単独で用いられてももしくは置換基の一部として用いられても、環系の1個の炭素原子からの1個の水素原子の除去により誘導される完全に不飽和の環状環基を意味する。典型的なアリール基にはフェニル、ナフタレニル、インデニル、アズレニル、アントラセニル、ビフェニルなどが含まれ、これらに限られない。
【0067】
本明細書で用いられる場合、1−8アシルは式:−C(O)−C1−8アルキルの基を意味する。
【0068】
本明細書で用いられる場合、アミノは式:−NHの基を意味する。
【0069】
本明細書で用いられる場合、アミノ−C1−8アルキルは式:−NH−C1−8アルキル又はN(C1−8アルキル)の基を意味する。
【0070】
本明細書で用いられる場合、カルボニルは式:−C(O)−の連結基を意味する。
【0071】
本明細書で用いられる場合、カルボニル−C1−8アルコキシは式:−C(O)−O−C1−8アルキルの基を意味する。
【0072】
本明細書で用いられる場合、オキシ−アリールオキシ−ヘテロシクリル及びオキシ−C3−8シクロアルキルはそれぞれ式:−O−アリール、−O−ヘテロシクリル又は−O−C3−8シクロアルキルの基を意味する。
【0073】
本明細書で用いられる場合、ハロゲン又はハロは基クロロ、ブロモ、フルオロ又はヨードを意味する。
【0074】
本明細書で用いられる場合、1−8アルキル−ハロは式:−C1−8アルキル(ハロ)1−3の基を意味し、モノフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、トリフルオロエチルなどを含む。
【0075】
本明細書で用いられる場合、1−8アルコキシ−ハロは式:−C1−8アルコキシ(ハロ)1−3の基を意味し、モノフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなどを含む。
【0076】
本明細書で用いられる場合、オキシ−C1−8アシルは式:−OC(O)−C1−8アルキルの基を意味する。
【0077】
置換された」という用語は、利用可能な原子価により許される量の置換基を用いて、基内の1個もしくはそれより多い水素原子を独立して置き換えることを意味する。
【0078】
従属的に選ばれる」という用語は、可変構造(structure variables)が示される組み合わせにおいて規定されることを意味する。
【0079】
一般に、本開示を通じてIUPAC命名規則が用いられる。
【0080】
化合物の形態物
形態物」及び「その形態物」という用語は、本発明の化合物が種々の塩、立体異性体、結晶、溶媒和物、エステル、プロドラッグ又は活性代謝産物形態で存在し得ることを意味する。本発明は、本質的に純粋なエナンチオマー、ラセミ混合物及び互変異性体の形態における活性化合物を含むすべてのそのような化合物の形態物を包含する。
【0081】
本発明の化合物は、製薬学的に許容され得る塩の形態で存在し得る。薬剤における使用のために、本発明の化合物の「製薬学的に許容され得る塩」は、無毒性の酸性/アニオン性又は塩基性/カチオン性塩の形態を指す。
【0082】
製薬学的に許容され得る酸性/アニオン性塩にはアセテート、ベンゼンスルホネート、ベンゾエート、ビカーボネート、ビタルタレート、ブロミド、カルシウムエデテート、カムシレート、カーボネート、クロリド、シトレート、ジヒドロクロリド、エデテート、エジシレート、エストレート、エシレート、フマレート、グリセプテート、グルコネート、グルタメート、グリコリルアルサニレート、ヘキシルレゾルシネート、ヒドラバミン、ヒドロブロミド、ヒドロクロリド、ヒドロキシナフトエート、ヨーダイド、イセチオネート、ラクテート、ラクトビオネート、マレート、マレエート、マンデレート、メシレート、メチルブロミド、メチルナイトレート、メチルサルフェート、ムケート、ナプシレート、ナイトレート、パモエート、パントテネート、ホスフェート/ジホスフェート、ポリガラクツロネート、サリチレート、ステアレート、サブアセテート、スクシネート、サルフェート、タンネート、タルタレート、テオクレート、トシレート及びトリエチオダイド塩が含まれる。
【0083】
有機又は無機酸にはヨウ化水素酸、過塩素酸、硫酸、リン酸、プロピオン酸、グリコール酸、メタンスルホン酸、ヒドロキシエタンスルホン酸、シュウ酸、2−ナフタレンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、シクロヘキサンスルファミン酸、サッカリン酸又はトリフルオロ酢酸も含まれ、これらに限られない。
【0084】
製薬学的に許容され得る塩基性/カチオン性塩はアルミニウム、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−プロパン−1,3−ジオール、アンモニア、ベンザチン、t−ブチルアミン、カルシウム、カルシウムグルコネート、カルシウムヒドロキシド、クロロプロカイン、コリン、コリンビカーボネート、コリンクロリド、シクロヘキシルアミン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、リチウム、LiOMe、L−リシン、マグネシウム、メグルミン、NH、NHOH、N−メチル−D−グルカミン、ピペリジン、カリウム、カリウム−t−ブトキシド、カリウムヒドロキシド(水性)、プロカイン、キニン、ナトリウム、ナトリウムカーボネート、ナトリウム−2−エチルヘキサノエート、ナトリウムヒドロキシド、トリエタノールアミン又は亜鉛を含み、これらに限られない。
【0085】
本発明の化合物の製造方法のいずれかの間に、関連する分子のいずれかの上の敏感なもしくは反応性の基を保護することが必要であるか及び/又は望ましいかも知れない。これは、Protective Groups in Organic Chemistry,ed.J.F.W.McOmie,Plenum Press,1973;及びT.W.Greene & P.G.M.Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,3rd Edition,John Wiley & Sons,1999に記載されているもののような通常の保護基により達成され得る。当該技術分野において既知の方法を用い、続く簡便な段階に保護基を除去することができる。
【0086】
本発明は、種々の異性体の化合物及びそれらの混合物を含む。「異性体」という用語は、同じ組成及び分子量を有するが、物理的及び/又は化学的性質が異なる化合物を指す。そのような物質は同じ数及び種類の原子を有するが、構造において異なる。構造的相違は、構成における相違(幾何異性体)又は偏光面を回転させる能力における相違(立体異性体)であることができる。
【0087】
立体異性体」という用語は、それらの原子の空間的配置において異なる同じ構成の異性体を意味する。エナンチオマー及びジアステレオマーは、不斉的に置換された炭素原子がキラル中心として働く立体異性体である。
【0088】
キラル」という用語は、その鏡像の上に重ねることができない分子を意味し、対称の軸及び面又は中心がないことを意味する。「エナンチオマー」という用語は、互いの鏡像であるが、重ねることができない1対の分子種の1つを意味する。「ジアステレオマー」という用語は、鏡像として関連付けられない立体異性体を意味する。記号「R」及び「S」は、キラル炭素原子の回りの置換基の立体配置を示す。
【0089】
ラセミ体」又は「ラセミ混合物」という用語は、等モル量の2つのエナンチオマー種の化合物を意味し、ここで化合物は光学活性がない。「光学活性」という用語は、キラル分子又はキラル分子の非−ラセミ混合物が偏光面を回転させる程度を指す。
【0090】
幾何異性体」という用語は、炭素−炭素二重結合、シクロアルキル環又は架橋二環式系に関する置換基原子の配向が異なる異性体を指す。炭素−炭素二重結合の各側上の置換基原子(H以外)はE又はZ立体配置にあることができる。「E」立体配置において、置換基は炭素−炭素二重結合に関して反対側上にある。「Z」立体配置において、置換基は炭素−炭素二重結合に関して同じ側上に配向している。
【0091】
異性体記述字(isomeric descriptors)(「R」、「S」、「E」及び「Z」)は、コア分子に対する原子の立体配置を示し、文献において定義された通りに用いられることが意図されている。
【0092】
本発明の化合物を異性体−特異的合成により個々の異性体として製造することができるか、あるいは異性体混合物から分割することができる。通常の分割法は、光学的に活性な塩の形成のための光学的に活性な酸(又は塩基)を用いる異性体対の各異性体の遊離の塩基(又は遊離の酸)の組み合わせ(分別結晶化及び遊離の塩基の再生が続く)、適したキラル助剤との反応による異性体対のそれぞれの異性体のエステル又はアミドの形成(分別結晶化又はクロマトグラフィー分離及びキラル助剤の除去が続く)又は種々の周知のクロマトグラフィー法を用いる中間体又は最終的生成物の異性体混合物の分離を含む。
【0093】
さらに、本発明の化合物は1種もしくはそれより多い多形相又は非晶質結晶形を有し得る。該形態物は本発明の範囲内に含まれる。さらに化合物のいくつかは、例えば水(すなわち水和物)又は通常の有機溶媒と溶媒和物を形成することができる。該溶媒和物は本発明の範囲内に包含される。
【0094】
治療的使用
式(I)の化合物はORL−1受容体のモジュレーターであり、約50μMもしくはそれ未満、約25μMもしくはそれ未満、約15μMもしくはそれ未満、約10μMもしくはそれ未満、約5μMもしくはそれ未満、約1μMもしくはそれ未満、約0.5μMもしくはそれ未満、約0.25μMもしくはそれ未満あるいは約0.1μMもしくはそれ未満の範囲内のIC50(50%阻害濃度)又はEC50(50%有効濃度)を有する。
【0095】
従って本発明のモジュレーター化合物は、ORL−1受容体が媒介する障害又は状態の処置、予防もしくは改善のために、ORL−1受容体のアゴニスト、逆アゴニスト又はアンタゴニストとして有用である。
【0096】
本発明は、受容体を1種もしくはそれより多い化合物と接触させることを含んでなる、ORL−1受容体活性を媒介するための式(I)の化合物の使用方法を含む。
【0097】
本発明はさらに、1種もしくはそれより多い式(I)の化合物又はその製薬学的組成物の有効量を患者に投与することを含んでなる、必要のある患者においてORL−1受容体が媒介する障害及び状態を処置、予防もしくは改善するための方法を目的とする。
【0098】
方法の例は、薬剤の形態で式(I)の化合物又はその組成物の有効量を患者に投与することを含む。結局、本発明は薬剤としての式(I)の化合物の使用を包含する。
【0099】
方法の例は、マーカーとしての式(I)の化合物の使用を含み、ここで化合物は放射性リガンド(ジューテリウム、トリチウムなどから選ばれる)のようなリガンドで標識される。
【0100】
本発明は、前記の方法のいずれかにおいて挙げられた障害又は状態のいずれかの処置、予防又は改善用の薬剤の製造のための式(I)の化合物の使用を含む。
【0101】
「処置、予防又は改善」という用語は、ORL−1受容体が媒介する障害又は状態の根絶を助長するか、その進行を妨げるか、又はその停止(stasis)を促進することを含み、これらに限られない。
【0102】
前記の方法は、本発明の化合物が、ORL−1受容体が媒介する障害及び状態、例えばこれらに限られないが不安、うつ病、パニック、痴呆、躁病、双極性障害、物質乱用、ニューロパシー性疼痛、急性疼痛、慢性疼痛、片頭痛、喘息、咳、精神病、精神分裂病、てんかん、高血圧、肥満、摂食障害、欲求、糖尿病、不整脈、過敏性腸症候群、クローン病
、尿失禁、副腎障害、注意欠陥障害、注意欠陥過活動障害又はアルツハイマー病の処置、予防又は改善のために治療的に有用であり、且つさらに認知又は記憶の向上のため、及び気分の安定化のために有用であることを意図している(contemplate)。
【0103】
本発明の方法に関し、「投与する」という用語は、特定的に開示される化合物あるいはある種の本化合物に関して特定的に開示されていなくても、明らかに本発明の範囲内に含まれる化合物又はそのプロドラッグを用いて本明細書に記載される障害又は状態を処置、改善又は予防するための手段を指す。
【0104】
そのような方法は、1種もしくはそれより多い式(I)の化合物又はその組成物もしくは薬剤の有効量を、治療の経過の間の異なる時点に、又は組み合わされた形態で同時に予防的もしくは治療的に投与することを含む。予防的投与を、ORL−1受容体が媒介する障害又は状態に特徴的な症状が現れる前に行い、疾患又は障害を予防するか、あるいはまたその進行を遅らせることができる。従って本発明はすべてのそのような同時又は交互処置の管理を包含すると理解されるべきであり、「投与する」という用語はそれに従って解釈されるべきである。
【0105】
「プロドラッグ」という用語は、式(I)の化合物又はその製薬学的に許容され得る形態物の代謝前駆体を指す。一般にプロドラッグは化合物の官能基誘導体であり、それは患者に投与される時には不活性であり得るが、生体内で容易に活性な代謝産物化合物に転換され得る。
【0106】
「活性代謝産物」という用語は、製薬学的に許容され得、且つ有効である化合物の代謝産物を指す。適したプロドラッグ誘導体の選択及び製造のための通常の方法は、例えば“Design of Prodrugs”,ed.H.Bundgaard,Elsevier,1985に記載されている。
【0107】
本明細書で用いられる「患者」という用語は、処置、観察又は実験の対象であり、且つORL−1受容体が媒介する障害又は状態あるいはORL−1受容体が媒介する活性に関連する障害又は状態を発現する危険にある(又は発現し易い)患者、例えば動物、好ましくは哺乳類、最も好ましくは人間を指す。
【0108】
「有効量」という用語は、組織系、動物又は人間において研究者、獣医、医師又は他の臨床医が求めている生物学的又は医学的反応(例えばORL−1受容体の活性の調節)を引き出す化合物又は組成物の量を指し、反応には処置されている障害又は状態の症状の処置、予防又は改善が含まれる。
【0109】
そのような方法において例となる式(I)の化合物の有効量は、約0.001mg/kg/日〜約300mg/kg/日である。
【0110】
「組成物」という用語は、本発明の化合物を含有する製品(product)、例えば規定される量における規定される成分ならびに規定される量における規定される成分のそのような組み合わせから直接又は間接的に生ずるいずれかの生成物を含んでなる製品を指す。
【0111】
「薬剤」という用語は、ORL−1受容体が媒介する障害又は状態の処置、予防又は改善における使用のための生成物を指す。
【0112】
「製薬学的に許容され得る」という用語は、本発明の組成物又は薬剤の調製における使用に十分な純度及び質のものであり、且つ適切に動物又は人間に投与される場合に不利な
、アレルギー性の、又は他の困った反応を生じない分子本質(molecular entities)及び組成物を指す。人間における使用(臨床的及び店頭)ならびに獣医学的使用の両方は等しく本発明の範囲内に含まれるので、製薬学的に許容され得る調剤は人間における使用又は獣医学的使用のための組成物又は薬剤を含む。
【0113】
製薬学的組成物
本発明の例は、1種もしくはそれより多い式(I)の化合物及び/又は1種もしくはそれより多い製薬学的に許容され得るその形態物ならびに1種もしくはそれより多い製薬学的に許容され得る賦形剤の混合物を含んでなる製薬学的組成物を含む。
【0114】
式(I)の化合物に関する製薬学的に許容され得る形態物は、式(I)の化合物の製薬学的に許容され得る塩、エステル、プロドラッグ又は活性代謝産物を含む。
【0115】
本発明に従う製薬学的組成物は、式Iの化合物の代わりにかもしくはそれに加えて、式Iの化合物の製薬学的に許容され得る塩あるいはそのような化合物もしくは塩のプロドラッグ又は製薬学的に活性な代謝産物を活性成分として含むことができる。
【0116】
本発明はさらに、1種もしくはそれより多い本化合物及び場合により製薬学的に許容され得る担体を混合することを含んでなる組成物又は薬剤の調製方法の使用を含み;且つそのような方法から得られる組成物又は薬剤を含む。意図されている方法は、通常の及び通常でない製薬学的方法の両方を含む。
【0117】
組成物又は薬剤は、静脈内(ボーラス及び輸液の両方)、経口的、鼻的、経皮的、閉塞(occlusion)を伴うか又は伴わない局所的ならびに腹膜内、皮下、筋肉内、腫瘍内又は非経口的注入を含むがこれらに限られない投与の様式を実施するための多様な形態をとることができる。
【0118】
組成物又は薬剤は、経口的、非経口的、鼻内、舌下又は直腸的あるいは吸入又は吹入による投与のために;錠剤、丸薬、カプセル、粉剤、顆粒剤、無菌の非経口用溶液もしくは懸濁剤、計量エアゾール又は液体スプレー、滴剤、アンプル、自動−注入装置又は座薬のような投薬単位にあることができる。
【0119】
経口的投与に適した組成物又は薬剤には、丸薬、錠剤、カプレット、カプセル(それぞれ即時放出型、時間調節放出型及び徐放性調剤を含む)、顆粒剤及び粉剤のような固体形態物;ならびに溶液、シロップ、エリキシル剤、乳剤及び懸濁剤のような液体形態物が含まれる。
【0120】
非経口的投与のために有用な形態物には無菌の溶液、乳剤及び懸濁剤が含まれる。さらに組成物又は薬剤を、適した鼻内ビヒクルの局所的使用を介して鼻内形態で、又は例えば当該技術分野における通常の熟練者に周知の形態の経皮的皮膚パッチを用いて経皮的経路を介して投与することができる。
【0121】
有利には、式(I)の化合物を1日に1回の投薬量において投与することができるか、あるいは1日の全投薬量を1日に2、3又は4回の分割された投薬量において投与することができる。あるいはまた、組成物又は薬剤は週に1回又は月に1回の投与に適した形態で存在することができ;例えば活性化合物の不溶性塩、例えばデカン酸塩を適応させて、筋肉内注入のためのデポ剤を与えることができる。
【0122】
組成物又は薬剤を含有する投薬形態物(錠剤、カプセル、粉剤、注入剤、座薬、こさじ一杯など)は、上記の通りに治療的又は予防的に有効であるのに必要な有効量の活性成分
を含有する。
【0123】
組成物又は薬剤は、約0.001mg〜約5000mg(好ましくは約0.001〜約500mg)の活性化合物又はそのプロドラッグを含有することができ、必要のある患者に関して選ばれる投与の様式に適したいずれの形態に構成されることもできる。意図される有効量は1日当たり体重のkgにつき約0.001mg〜約300mgの範囲であることができる。好ましくは、範囲は1日当たり体重のkgにつき約0.003〜約100mgである。最も好ましくは、範囲は1日当たり体重のkgにつき約0.005〜約15mgである。組成物又は薬剤を1日当たり約1〜約5回の投薬管理に従って投与することができる。
【0124】
経口的投与のために、組成物又は薬剤は、好ましくは処置されるべき患者への投薬量の症状的調整のために、例えば0.01、0.05、0.1、0.5、1.0、2.5、5.0、10.0、15.0、25.0、50.0、100、150、200、250及び500ミリグラムの活性成分を含有する錠剤又はカプセルの形態にある。
【0125】
最適投薬量は、処置されている特定の患者に関連する因子(例えば年令、体重、食事及び投与の時間)、処置されている状態の重度、用いられている化合物、投与の様式及び調製物の濃度に依存して変るであろう。毎日の投与又は周期後投薬(post−periodic dosing)の使用を採用することができる。
【0126】
合成法
本発明の代表的な化合物を下記に記載する一般的な合成スキームに従って合成することができ、続く特定の合成実施例においてさらに特定的に例示する。一般的なスキーム及び特定の実施例は例として与えられ;本発明は表現される化学反応及び条件により制限されるとみなされるべきではない。
【0127】
示される場合を除いて、スキーム及び実施例中で用いられる出発材料及び中間体は、十分に当該技術分野に詳しい人間の通常の熟練内の既知の方法により製造される。実施例の反応のいずれかにおいて得られる収率を最適化する試みは成されなかった。当該技術分野における熟練者は、材料、溶媒、試薬、反応条件などにおける慣例的な変動を介して、そのような収率をいかにして向上させるかも知っているであろう。
【0128】
当該技術分野における熟練者には、与えられる反応のために多様な溶媒又はその混合物を用いることができることならびに特定の溶媒又は溶媒系の開示は、本発明の化合物の製造方法への可能な慣例的な変動の範囲への制限として働くように意図されてはいないことがわかるであろう。
【0129】
いずれかの特定の合成実施例において合成生成物が「残留物」として記載される場合、用語の使用。「残留物」という用語は、反応生成物が単離される物理的状態の記述への制限として意図されてもおらず、例えば固体、油、泡、ゴム、シロップなどを含み得ることが当該技術分野における通常の熟練者に理解されるであろう。
【0130】
本発明の記述において用いられる用語は通常用いられ、且つ当該技術分野における熟練者に既知である。本明細書で用いられる場合、以下の略語は示される意味を有する:
略語 意味
BOC又はBoc tert−ブトキシ−カルボニル−
CBz ベンジルオキシカルボニル(C−CH
O−C(O)−)
DCC N,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド
DCM ジクロロメタン
DIPEA又はDIEA ジイソプロピルエチルアミン
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
EGTA エチレングリコール−O,O’−ビス(2−アミ
ノエチル)−N,N,N’,N’−テトラ酢酸
Fmoc 9−フルオレニルメトキシカルボニル
HATU O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)
−N,N,N”,N”−テトラメチルウロニウム
ヘキサフルオロホスフェート
HOBT 1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物
KO−t−Bu カリウムtert−ブトキシド
LiHMDS リチウムビス(トリメチルシリル)アミド
NaHMDS ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド
NaBH(OAc) ナトリウムトリアセトキシボロハイドライド
NAH 水素化アルミニウムナトリウム
NMP N−メチル−2−ピロリジノン
MeONa ナトリウムメトキシド
TEA トリエチルアミン
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
Tris−HCl又はTris−Cl トリス[ヒドロキシメチル]アミノメチルヒドロ
クロリド
【0131】
スキームA
式(I)の代表的な化合物をスキームAの方法に従って製造することができる。
【0132】
【化14】

【0133】
化合物A1を塩基(例えばKOH、NaOHなど)の存在下で、化合物A2の溶液(ここでMeOH、EtOH、THF、NMP、DMFなどのような有機溶媒中においてPGは適した窒素保護基、例えばBoc、CBz、Fmoc、ベンズヒドリル、トリフェニルメチル、4−メトキシベンジル、ベンゾイルなどである)と反応させて化合物A3を与え、ここで塩基は化合物A2の約1モル当量に等しいかもしくはそれより多い量で存在する。
【0134】
【化15】

【0135】
化合物A3を当該技術分野における熟練者に既知の方法を用いて脱保護し、化合物A4を与えることができる。例えばPGがBocである場合、化合物A3を酸(例えばTFA、HClなど)と反応させる。
【0136】
【化16】

【0137】
化合物A4を塩基(例えばTEA、DIPEA、ピリジン、NaCO、KCOなど)の存在下で化合物A5の溶液(ここでDMF、DMSO、NMPなどのような有機溶媒中においてZは適した離脱基、例えばCl、Br、I、トシレート、メシレートなどである)と反応させ、化合物A6を与え、ここで塩基は化合物A5の約1モル当量に等しいかもしくはそれより多い量で存在する。
【0138】
例えばR−Zがアルデヒド又はケトンである場合、化合物A4を還元剤(例えばNaBH(OAc)、Na(BH)CNなど)の存在下で化合物A5の溶液と反応させて化合物A6を与える。
【0139】
例えばR−Zがカルボン酸又は酸塩化物である場合、化合物A4をカップリング剤(例えばHATU、DCCなど)の存在下で化合物A5の溶液と反応させて化合物A6を与える。
【0140】
【化17】

【0141】
化合物A6を塩基(例えばTEA、DIPEA、ピリジン、NaCO、KCOなど)の存在下で化合物A7の溶液(ここでTHF、NMP、DMFなどのような有機溶媒中においてYは適した離脱基、例えばCl、Br、I、トシレート、メシレートなどである)と反応させて化合物A8を与え、ここで塩基は化合物A7の約1モル当量に等しいかもしくはそれより多い量で存在する。
【0142】
スキームB
式(I)の代表的な化合物をスキームBの方法に従って製造することができる。
【0143】
【化18】

【0144】
化合物A3の溶液(MeOH、EtOHなどのような有機溶媒中)を、約1psi〜約60psiの範囲内の圧力を有する水素ブランケットの存在下に、約20℃〜約60℃の範囲内の温度において触媒(例えばPd/C、PtOなど)と反応させて化合物B1を与える。
【0145】
スキームAの方法を用いて化合物B1を脱保護し、塩基の存在下で化合物A5の溶液と反応させてR置換された化合物B2を与え、ここで塩基は化合物A5の約1モル当量に等しいかもしくはそれより多い量で存在する。
【0146】
スキームAの方法を用い、化合物B2を塩基(例えばNaH、KH、ナトリウムトリメチルシリルアミド、NaHMDS、LiHMDSなど)の存在下で化合物A7の溶液と反応させてR置換された化合物B3を与え、ここで塩基は化合物A7の約1モル当量に等しいかもしくはそれより多い量で存在する。
【0147】
スキームC
式(I)の代表的な化合物をスキームCの方法に従って製造することができる。
【0148】
【化19】

【0149】
化合物C1(ここでRはPG又はRである)を塩基(例えばNaH、KO−t−Bu、KCO、NaHMDS、LiHMDSなど)の存在下で化合物C2の溶液(ここ
でNMP、DMF、THFなどのような有機溶媒中においてWは適した離脱基、例えばCl、Br、I、トシレート、メシレートなどである)と反応させて化合物C3を与える。
【0150】
【化20】

【0151】
化合物C3を化合物C4の溶液(メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトニトリル、THFなどのような有機溶媒中)と反応させて化合物C5を与える。
【0152】
スキームD
式(I)の代表的な化合物をスキームDの方法に従って製造することができる。
【0153】
【化21】

【0154】
化合物D1の溶液(ここでDCM、THFなどのような有機溶媒中においてPGは適した窒素保護基である)を塩基(例えばピリジン、TEA、DIPEAなど)の存在下で無水物(例えばBoc、CBz、Fmoc、ベンズヒドリル、トリフェニルメチル、4−メトキシベンジル、ベンゾイルなど)と反応させて化合物D2(ここでPGは適した窒素保護基である)を与える。
【0155】
【化22】

【0156】
化合物D2の溶液(THF、DMF、NMPなどのような有機溶媒中)を塩基(例えば水酸化ナトリウム/過酸化水素、水酸化カリウム、オキソン、水など)の存在下でボラン化された試薬(例えばボランジメチルスルフィド、ボラン−THF錯体、水素化ホウ素ナトリウム/三フッ化ホウ素−ジエチルエーテレートなど)と反応させ、化合物D3(ここでRは存在する)を与える。
【0157】
あるいはまた、化合物D2の溶液(t−BuOH/水などのような有機溶媒中)を触媒(例えば四酸化オスミウムなど)と反応させ、次いで還元剤の溶液(例えばEtOH、MeOHなどのような有機溶媒中のラネイニッケルなど)を用いて還元し、化合物D3を与える。
【0158】
【化23】

【0159】
化合物D3の溶液(DCM、THFなどのような有機溶媒中)を塩基(例えばピリジン、TEA、DIPEAなど)の存在下で無水物(例えば無水酢酸、イソ酪酸無水物、安息香酸無水物など)と反応させて化合物D4(ここでO−PG部分はRと同一空間に広がり(coextensive)、且つここでPGは適した酸素保護基である)を与える。
【0160】
【化24】

【0161】
当該技術分野における熟練者に既知の方法を用いて化合物D4を脱保護し、化合物D5を与えることができる。例えばPG及びPGのいずれか又は両方がBocである場合、化合物D4を酸(例えばTFA、HClなど)と反応させる。
【0162】
【化25】

【0163】
スキームAの方法を用い、化合物D5を塩基(例えばTEA、DIPEA、ピリジン、NaCO、KCOなど)の存在下で化合物A5の溶液(ここでDMF、DMSO、NMPなどのような有機溶媒中においてZは適した離脱基、例えばCl、Br、I、トシレート、メシレートなどである)と反応させて化合物D6を与え、ここで塩基は化合物A5の約1モル当量に等しいかもしくはそれより多い量で存在する。
【0164】
例えばR−Zがアルデヒド又はケトンである場合、化合物D5を還元剤(例えばNaBH(OAc)、Na(BH)CNなど)の存在下で化合物A5の溶液と反応させて化合物D6を与える。
【0165】
例えばR−Zがカルボン酸又は酸塩化物である場合、化合物D5をカップリング剤(例えばHATU、DCCなど)の存在下で化合物A5の溶液と反応させて化合物D6を与える。
【0166】
【化26】

【0167】
化合物D6を当該技術分野における熟練者に既知の方法を用いて脱保護し、化合物D7を与えることができる。例えばPG保護基がアシルである場合、化合物D6を塩基(例えばMeONa、NaOHなど)と反応させる。
【0168】
以下の実施例は本発明の理解を助けるために示され、前記の請求項において示された本発明をいかようにも制限することは意図されておらず、そのようにみなされるべきではない。
【実施例】
【0169】
実施例1
5−フルオロ−3−(1−ナフタレン−1−イルメチル−ピペリジン−4−イル)−1H−インドール(化合物1)
【0170】
【化27】

【0171】
5−フルオロ−1H−インドール化合物1a(5.0g,36.9ミリモル)及び4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル化合物1b(14.74g,73.9ミリモル)をメタノール中に溶解した。窒素雰囲気下で水酸化カリウム(8.3g,148ミリモル)を加え、混合物を16時間加熱還流した。次いで反応混合物を氷水及びメタノール/DCM(10/90)を用いて分配した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOを用いて乾燥し、次いで濾過し、溶媒を真空中で蒸発させて粗泡を与えた。粗泡を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶し、4−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル化合物1cを固体として与えた。
【0172】
H NMR(400MHz,CDCl)δ8.3(1H,br s),7.51(1H,dd,J=2.39Hz & 10.25Hz),7.29(1H,dd,J=4.5Hz & 8.8Hz),7.21−7.20 1H,m),6.99−6.94(1H,m),6.07(1H,br s),4.13(2H,m),3.68−3.65(2H,m),2.53−2.54(1H,m),1.5(9H,s);MS(ES)m/z339.2(MNa)
【0173】
【化28】

【0174】
化合物1cを無水エタノール(105mL)中に溶解し、混合物を、触媒として二酸化白金(0.9g)を用いてParr器において水素化した(H,60psi)。24時間後、セライトのパッドを介して反応混合物を濾過し、溶媒を真空中で蒸発させて、4−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル化合物1dを固体として与えた。
【0175】
H NMR(400MHz,CDCl)δ8.0(1H,br s),7.28−
7.24(2H,m),7.0−6.99(1H,m),6.96−6.91(1H,m),4.22(2H,br s),2.93−2.87(3H,m),2.02−1.99(2H,m),1.64−1.57(2H),1.48(9H,s);MS(ES)m/z337.4(MNa)
【0176】
【化29】

【0177】
化合物1d(4.0g,12.56ミリモル)を乾燥塩化メチレン(60mL)中に溶解した。0℃でTFA(20mL)を加え、混合物を0℃で2時間攪拌した。次いで反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液及びDCMを用いて分配した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOを用いて乾燥し、濾過し、溶媒を真空中で蒸発させて、5−フルオロ−3−ピペリジン−4−イル−1H−インドール化合物1eを泡として与えた。MS(ES)m/z219.1(MH)
【0178】
【化30】

【0179】
化合物1e(0.12g,0.55ミリモル)及びナフタレン−1−カルバルデヒド化合物1f(0.103g,0.66ミリモル)を乾燥THF(4mL)及び乾燥1,2−ジクロロエタン(1.0mL)中に溶解した。ナトリウムトリアセトキシボロハイドライド(0.174g,0.82ミリモル)を、窒素雰囲気下に室温で加え、混合物を室温で18時間攪拌した。反応混合物を0.5N水酸化ナトリウム水溶液及びDCMを用いて分配した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOを用いて乾燥し、次いで濾過し、溶媒を真空中で蒸発させて粗油を与えた。フラッシュクロマトグラフィー(2.0%メタノール/DCM)を介して粗油を精製し、化合物1を泡として与えた。
【0180】
H NMR(400MHz,CDCl)δ8.35(1H,d,J=8.4Hz),7.89(1H,br s),7.86−7.77(2H,m),7.55−7.40(4H,m),7.28−7.22(1H,m),6.98(1H,br s),6.94−6.89(2H,m),3.96(2H,s),3.09−3.06(2H,m),2.82−2.74(2H,m),2.27−2.21(2H,m),2.0−1.97(2H,m),1.82−1.72(2H,m);MS(ES)m/z359.1(MH)
【0181】
実施例2
5−フルオロ−3−[1−(8−メチル−ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−1H−インドール(化合物2)
実施例1の方法に従い、8−メチル−ナフタレン−1−カルバルデヒド化合物2aを用いて表題化合物を製造し、化合物2を固体として与えた。
【0182】
H NMR(400MHz,CDCl)δ7.88(1H,br s),7.78(1H,dd,J=1.49Hz & 7.98Hz),7.71−7.69(1H,m),7.41−7.40(1H,m),7.37−7.35(1H,m),7.33−7.32(1H,m),7.27−7.22(2H,m),6.96(1H,br s),6.93−6.88(1H,m),3.99(2H,s),3.13(3H,s),3.01−2.98(2H,m),2.80−2.4(1H,m),2.21−2.15(2H,m),1.98−1.94(2H,m),1.75−1.65(2H,m);MS(ES)m/z373.2(MH)
【0183】
実施例3
3−(1−シクロオクチルメチル)−ピペリジン−4−イル)−5−フルオロ−1H−インドール(化合物3)
実施例1の方法に従い、シクロオクタンカルバルデヒド化合物3a(Tetrahedron 2001,57(6),981−986)を用いて表題化合物を製造し、化合物3をゴムとして与えた。
【0184】
H NMR(400MHz,CDCl)δ7.95(1H,br s),7.29−7.24(2H,m),7.01(1H,br s),6.94−6.89(1H,m),3.0−2.97(2H,m),2.77−2.69(1H,m),2.15−1.97(6H,m),1.84−1.44(15H,m),1.27−1.18(2H,m);MS(ES)m/z343.2(MH)
【0185】
実施例4
3−(1−アセナフテン−1−イル−ピペリジン−4−イル)−5−フルオロ−1H−インドール(化合物4)
アセナフテン−1−オール化合物4a(88ミリモル)をジエチルエテール(150mL)中に溶解し、0℃に冷却した。次いで三臭化リン(3.2mL,35ミリモル)を窒素雰囲気下でゆっくり加えた。反応混合物を室温で30分間攪拌し、0℃に冷却した。反応混合物を水及びジエチルエーテルを用いて分配した。NaSO上で有機層を乾燥し、濾過し、溶媒を真空中で蒸発させて1−ブロモ−アセナフテン化合物4bを黄色の固体として与えた。
【0186】
化合物4b(0.258g,1.1ミリモル)及び5−フルオロ−3−ピペリジン−4−イル−1H−インドール化合物1e(0.121g,0.55ミリモル)をDMF(4mL)中に溶解した。炭酸カリウム(0.23g,1.66ミリモル)及び触媒量のヨウ化カリウムを加え、混合物を窒素雰囲気下に45℃で18時間攪拌した。反応混合物を水及び酢酸エチルを用いて分配した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOを用いて乾燥し、濾過し、溶媒を真空中で蒸発させて粗油を与えた。フラッシュクロマトグラフィー(3.5%メタノール/DCM)を介して粗油を精製し、化合物4を固体として与えた。
【0187】
H NMR(400MHz,CDCl)δ8.02(1H,s),7.95(1H,br s),7.72−7.68(1H,m),7.65−7.62(1H,m),7.60−7.52(2H,m),7.49−7.44(1H,m),7.31−7.22(1H,m),7.02−7.01(1H,m),6.99−6.89(1H,m),4.99(1H,t,J=5.5Hz),3.48(2H,d,J=5.5Hz),3.05−2.95(2H,m),2.82−2.63(1H,m),2.38−2.29(2H,m),2.02−1.97(2H,m),1.86−1.74(2H,m);MS(ES)m/z371.2(MH)
【0188】
実施例5
3−(1−アセナフテン−1−イル−ピペリジン−4−イル)−1−ベンジル−6−クロロ−1H−インドール(化合物5)
1−ブロモ−アセナフテン化合物4b(0.057g,0.24ミリモル)及び1−ベンジル−6−クロロ−3−ピペリジン−4−イル−1H−インドール化合物5a(0.04g,0.12ミリモル)をDMF(3mL)中に溶解した。炭酸カリウム(0.051g,0.37ミリモル)及び触媒量のヨウ化カリウムを加え、混合物を窒素雰囲気下に45℃で18時間攪拌した。反応混合物を水及び酢酸エチルを用いて分配した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOを用いて乾燥し、濾過し、溶媒を真空中で蒸発させて粗油を与えた。フラッシュクロマトグラフィー(1%メタノール/DCM)を介して粗油を精製し、化合物5を固体として与えた。
【0189】
H NMR(300MHz,CDCl)δ7.72−7.67(1H,m),7.64−7.61(1H,m),7.55−7.43(4H,m),7.32−7.23(4H,m),7.21(1H,d,J=1.7Hz),7.08−7.01(3H,m),6.85(1H,s),5.19(2H,s),4.98−4.94(1H,m),3.45(2H,d,J=5.5Hz),2.96−2.93(1H,m),2.81−2.71(2H,m),2.64−2.55(1H,m),2.36−2.27(1H,m),2.02−1.69(2H,m);MS(ES)m/z477.1(MH)
【0190】
実施例6
3−(1−アセナフテン−1−イル−ピペリジン−4−イル)−5−クロロ−2−メチル−1H−インドール(化合物6)
1−ブロモ−アセナフテン化合物4b(0.076g,0.33ミリモル)及び5−クロロ−2−メチル−3−ピペリジン−4−イル−1H−インドール化合物6a(0.041g,0.16ミリモル)をDMF(3mL)中に溶解した。炭酸カリウム(0.051g,0.37ミリモル)及び触媒量のヨウ化カリウムを加え、混合物を窒素雰囲気下に45℃で18時間攪拌した。反応混合物を水及び酢酸エチルを用いて分配した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOを用いて乾燥し、濾過し、溶媒を真空中で蒸発させて粗油を与えた。フラッシュクロマトグラフィー(4%メタノール/DCM)を介して粗油を精製し、化合物6を固体として与えた。
【0191】
H NMR(300MHz,DMSO)δ10.89(1H,br s),7.73(1H,d,J=7.58Hz),7.65(1H,d,J=8.20Hz),7.58−7.46(4H,m),7.33(1H,d,J=6.71Hz),7.21(1H,d,J=8.52Hz),6.94(1H,dd,J=2.01Hz & 8.50Hz),4.96−4.94(1H,m),3.45−3.35(2,m),3.17(2H,d,J=5.21Hz),2.94−2.91(1H,m),2.70−2.42(2H,m),2.32(3H,s),2.07−1.93(2H,m),1.64−1.54(2H,m);MS(ES)m/z401.2(MH)
【0192】
実施例7
1−ベンジル−6−クロロ−3−(1−ナフタレン−1−イルメチル−ピペリジン−4−イル)−1H−インドール(化合物7)
実施例1の方法に従い、ナフタレン−1−カルバルデヒド化合物1f及び1−ベンジル−6−クロロ−3−ピペリジン−4−イル−1H−インドール化合物5aを用いて表題化合物を製造し、化合物7を固体として与えた。
【0193】
H NMR(300MHz,CDCl)δ8.33(1H,d,J=7.70Hz),7.86−7.83(1H,d,J=7.35Hz),7.77(1H,d,J=7.90Hz),7.55−7.38(5H,m),7.32−7.24(2H,m),7.21(1H,d,J=1.70Hz),7.07−7.02(3H,m),6.83(1H,s),5.18(2H,s),3.94(2H,s),3.08−3.04(2H,m),2.87−2.77(1H,m),2.26−2.19(2H,m),2.00−1.96(2H,m),1.82−1.72(2H,m);MS(ES)m/z465.1(MH)
【0194】
実施例8
1−ベンジル−6−クロロ−3−[1−(8−メチル−ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−1H−インドール(化合物8)
実施例1の方法に従い、8−メチル−ナフタレン−1−カルバルデヒド化合物2a及び1−ベンジル−6−クロロ−3−ピペリジン−4−イル−1H−インドール化合物5aを用いて表題化合物を製造し、化合物8を油として与えた。
【0195】
H NMR(300MHz,CDCl)δ7.78(1H,dd,J=1.50Hz & 7.80Hz),7.72−7.68(1H,m),7.53(1H,d,J=8.50Hz),7.41−7.25(6H,m),7.21(1H,d,J=1.70Hz),7.07−7.02(3H,m),6.82(1H,s),5.18(2H,s),3.98(2H,s),3.12(3H,s),2.99−2.96(2H,m),2.86−2.76(1H,m),2.20−2.13(2H,m),1.97−1.93(2H,m),1.74−1.58(2H,m);MS(ES)m/z479.1(MH)
【0196】
実施例9
1−ベンジル−6−クロロ−3−(1−シクロオクチルメチル−ピペリジン−4−イル)−1H−インドール(化合物9)
実施例1の方法に従い、シクロオクタンカルバルデヒド化合物3a及び1−ベンジル−6−クロロ−3−ピペリジン−4−イル−1H−インドール化合物5aを用いて表題化合物を製造し、化合物9を油として与えた。
【0197】
H NMR(300MHz,CDCl)δ7.55(1H,d,J=8.46Hz),7.33−7.27(3H,m),7.22(1H,br s),7.08−7.02(3H,m),6.87(1H,s),5.20(2H,s),3.01−2.97(2H,m),2.81−2.73(1H,m),2.16−1.96(6H,m),1.87−1.44(15H,m),1.28−1.19(2H,m);MS(ES)m/z449.2(MH)
【0198】
実施例10
5−クロロ−2−メチル−3−(1−ナフタレン−1−イルメチル−ピペリジン−4−イル)−1H−インドール(化合物10)
実施例1の方法に従い、ナフタレン−1−カルバルデヒド化合物1f及び5−クロロ−2−メチル−3−ピペリジン−4−イル−1H−インドール化合物6aを用いて表題化合物を製造し、化合物10を油として与えた。
【0199】
H NMR(300MHz,CDCl)δ8.37−8.35(1H,m),7.89−7.86(1H,m),7.83−7.72(2H,m),7.63−7.42(4H,m),7.14(1H,d,J=8.5Hz),7.01(1H,dd,J=1.85Hz & 8.50Hz),3.99(2H,bs),3.48(2H,s),3.25−3.04(2H,m),2.73−2.62(1H,m),2.39(3H,s),2.25−2.10(4H,m),1.71−1.57(2H,m);MS(ES)m/z389.2(MH)
【0200】
実施例11
5−クロロ−2−メチル−3−[1−(8−メチル−ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−1H−インドール(化合物11)
実施例1の方法に従い、8−メチル−ナフタレン−1−カルバルデヒド化合物2a及び5−クロロ−2−メチル−3−ピペリジン−4−イル−1H−インドール化合物6aを用いて表題化合物を製造し、化合物11を油として与えた。
【0201】
H NMR(300MHz,CDCl)δ7.79(1H,dd,J=1.5Hz
& 7.8Hz),7.73−7.70(2H,m),7.59(1H,d,J=1.70Hz),7.43−7.33(3H,m),7.15−7.12(1H,m),7.00(1H,dd,J=1.9Hz & 8.5Hz),3.99(2H,s),3.17(3H,s),3.08−3.02(2H,m),2.77−2.68(1H,m),2.38(3H,s),2.24−2.04(4H,m),1.68−1.65(2H,m);MS(ES)m/z403.2(MH)
【0202】
実施例12
5−クロロ−3−(1−シクロオクチルメチル−ピペリジン−4−イル)−2−メチル−1H−インドール(化合物12)
実施例1の方法に従い、シクロオクタンカルバルデヒド化合物3a及び5−クロロ−2−メチル−3−ピペリジン−4−イル−1H−インドール化合物6aを用いて表題化合物を製造し、化合物12を油として与えた。
【0203】
H NMR(300MHz,CDCl)δ7.75(1H,br s),7.66(1H,d,J=1.60Hz),7.14(1H,d,J=8.50Hz),7.02(1H,dd,J=1.60Hz & 8.50Hz),3.03−2.99(2H,m),2.72−2.61(1H,m),2.38(3H,s),2.25−2.12(4H,m),2.03−1.95(2H,m),1.78−1.49(15H,m),1.30−1.20(2H);MS(ES)m/z373.4(MH)
【0204】
実施例13
7−クロロ−3−(1−ナフタレン−1−イルメチル−ピペリジン−4−イル)−1H−インドール(化合物13)
実施例1の方法に従い、ナフタレン−1−カルバルデヒド化合物1f及び7−クロロ−3−ピペリジン−4−イル−1H−インドール化合物13aを用いて表題化合物を製造し、化合物13を泡として与えた。
【0205】
H NMR(300MHz,CDCl)δ8.35(1H,d,J=8.20Hz),8.18(1H,br s),7.85(1H,dd,J=1.50Hz & 7.90Hz),7.78(1H,d,J=8.06Hz),7.55−7.39(5H,m),7.16(1H,d,J=7.55Hz),7.03(1H,d,J=7.80Hz),6.99−6.96(1H,m),3.99(2H,s),3.12(3H,s),3.10−3.06(2H,m),2.88−2.77(1H,m),2.29−2.20(2H,m),2.01−1.97(2H,m),1.86−1.72(2H,m);MS(ES)m/z373.2(MH)
【0206】
実施例14
7−クロロ−3−[1−(8−メチル−ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−1H−インドール(化合物14)
実施例1の方法に従い、8−メチル−ナフタレン−1−カルバルデヒド化合物2a及び7−クロロ−3−ピペリジン−4−イル−1H−インドール化合物13aを用いて表題化合物を製造し、化合物14を泡として与えた。
【0207】
H NMR(300MHz,CDCl)δ8.25(1H,bs),7.77(1H,dd,J=1.50Hz & 7.90Hz),7.71−7.68(1H,m),7.53(1H,d,J=7.90Hz),7.42−7.32(3H,m),7.16(1H,d,J=7.25Hz),7.03−6.98(1H,m),6.95(1H,d,J=2.20Hz),3.99(2H,s),3.12(3H,s),3.01−2.98(2H,m),2.87−2.81(1H,m),2.22−2.14(2H,m),1.98−1.94(2H,m),1.79−1.65(2H,m);MS(ES)m/z389.2(MH)
【0208】
実施例15
7−クロロ−3−(1−シクロオクチルメチル−ピペリジン−4−イル)−1H−インドール(化合物15)
実施例1の方法に従い、シクロオクタンカルバルデヒド化合物3a及び7−クロロ−3−ピペリジン−4−イル−1H−インドール化合物13aを用いて表題化合物を製造し、化合物15を油として与えた。
【0209】
H NMR(300MHz,CDCl)δ8.25(1H,bs),7.55(1H,d,J=7.90Hz),7.18−7.15(1H,m),7.08−6.99(2H,m),3.00−2.97(2H,m),2.83−2.73(1H,m),2.16−1.90(5H,m),1.87−1.44(17H,m),1.28−1.21(2H,m);MS(ES)m/z359.2(MH)
【0210】
実施例16
3−(1−アセナフテン−1−イル−ピペリジン−4−イル)−7−クロロ−1H−インドール(化合物16)
実施例4の方法に従い、1−ブロモ−アセナフテン化合物4b及び7−クロロ−3−ピペリジン−4−イル−1H−インドール化合物13aを用いて表題化合物を製造し、化合物16を泡として与えた。
【0211】
H NMR(300MHz,CDCl)δ8.21(1H,bs),7.73−7.67(1H,m),7.63(1H,d,J=8.2Hz),7.55−7.44(3H,m),7.31−7.28(1H,m),7.17−7.28(1H,m),7.05−6.97(2H,m),4.98(1H,t,J=5.50Hz),3.47(2H,d,J=5.50Hz),2.98−2.93(1H,m),2.84−2.72(2H,m),2.66−2.58(1H,m),2.37−2.28(1H,m),2.03−1.97(2H,m),1.92−1.74(2H,m);MS(ES)m/z387.1(MH)
【0212】
実施例17
(1S)−3−(1−シクロオクチルメチル−ピペリジン−4−イル)−5−フルオロ−オキシラニルメチル−1H−インドール(化合物17)
3−(1−シクロオクチルメチル−ピペリジン−4−イル)−5−フルオロ−1H−インドール化合物3(0.087g,0.254ミリモル)をDMF(3mL)中に溶解した。窒素雰囲気下に0℃で水素化ナトリウム(鉱油中の60%,0.012g,0.30ミリモル)を加え、混合物を0℃で30分間攪拌した。(2R)−(−)−グリシジル−3−ニトロベンゼン化合物17a(0.079g,0.30ミリモル)を加え、混合物を窒素雰囲気下に0℃で1時間、次いで室温で18時間攪拌した。次いで反応混合物を水及び酢酸エチルを用いて分配した。NaSOを用いて有機層を乾燥し、濾過し、溶媒を真空中で蒸発させて粗油を与えた。フラッシュクロマトグラフィー(3%メタノール/DCM)を介して粗油を精製し、化合物17を泡として与えた。
【0213】
H NMR(400MHz,CDCl)δ7.28−7.23(2H,m),6.97−6.92(2H,m),4.36(1H,dd,J=3.00Hz & 15.30Hz),4.08(1H,dd,J=5.50Hz & 15.30Hz),3.26−3.22(1H,m),3.00−2.98(2H,m),2.81−2.69(m,2H),2.46−2.45(1H,m),2.26−1.96(6H,m),1.83−1.44(15H,m),1.27−1.20(2H,m);MS(ES)m/z399.3(MH)
【0214】
実施例18
(1S)−5−フルオロ−3−[1−(8−メチル−ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−オキシラニルメチル−1H−インドール(化合物18)
実施例17の方法に従い、5−フルオロ−3−[1−(8−メチル−ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−1H−インドール化合物2を用いて表題化合物を製造し、化合物18をゴムとして与えた。
【0215】
H NMR(400MHz,CDCl)δ7.78(1H,dd,J=1.37Hz & 7.99Hz),7.72−7.68(1H,m),7.41−7.31(4H,m),7.26−7.21(2H,m),6.96−6.91(1H,m),6.88(1H,s),4.33(1H,dd,J=3.03Hz & 15.30Hz),4.04(1H,dd,J=5.50Hz & 15.30Hz),3.98(2H,s),3.24−3.20(1H,m),3.13(3H,s),3.00−2.97(1H,m),2.79−2.71(2H,m),2.44−2.43(1H,m),2.20−2.04(2H,m),1.96−1.92(1H,m),1.74−1.64(2H,m);MS(ES)m/z429.3(MH)
【0216】
実施例19
(1R)−1−[3−(1−シクロオクチルメチル−ピペリジン−4−イル)−5−フルオロ−インドール−1−イル]−3−ジメチルアミノ−プロパン−2−オール(化合物19)
(1S)−3−(1−シクロオクチルメチル−ピペリジン−4−イル)−5−フルオロ−オキシラニルメチル−1H−インドール化合物17(0.012g,0.030ミリモル)をメチルアルコール(1mL)中に溶解した。MeOH(0.3mL)中の2.0Mジメチルアミンの溶液を加え、混合物を加圧フラスコ中で45℃において12時間攪拌した。次いで溶媒を真空中で蒸発させ、粗油を与えた。フラッシュクロマトグラフィー(3.0%のメタノール中のアンモニア2.0M/DCM)を介して粗油を精製し、化合物19を泡として与えた。
【0217】
H NMR(400MHz,CDCl)δ7.26−7.23(2H,m),6.98(1H,s),6.95−6.90(1H,m),4.11−4.06(2H,m),4.03−3.94(1H,m),3.03−3.00(2H,m),2.76−2.70(1H,m),2.31−1.98(15H,m),1.84−1.45(15H,m),1.28−1.21(2H,m);MS(ES)m/z444.3(MH)
【0218】
実施例20
(1R)−1−ジメチルアミノ−3−{5−フルオロ−3−[1−(8−メチル−ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−インドール−1−イル}−プロパン−2−オール(化合物20)
実施例19の方法に従い、(1S)−5−フルオロ−3−[1−(8−メチル−ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−オキシラニルメチル−1H−インドール化合物18を用いて表題化合物を製造し、化合物20をゴムとして与えた。
【0219】
H NMR(400MHz,CDCl)δ7.78(1H,dd,J=1.46Hz & 8.03Hz),7.72−7.69(1H,m),7.42−7.32(4H,m),7.25−7.21(2H,m),6.94−6.88(1H,m),4.08−4.04(2H,m),3.99−3.93(3H,m),3.12(3H,s),3.00−2.97(1H,m),2.79−2.72(2H,m),2.31−2.14(11H,m),1.97−1.93(2H,m),1.75−1.65(2H,m);MS(ES)m/z474.2(MNa)
【0220】
実施例21
4−(6−フルオロ−1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(化合物47)
4−(6−フルオロ−1H−インドール−3−イル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(化合物21)
【0221】
【化31】

【0222】
実施例1の方法に従い、6−フルオロ−1H−インドール化合物21aを用いて表題化合物を製造し、化合物47を与えた。
【0223】
H NMR(300MHz,CDCl)δ8.13(1H,br s),7.78(1H,dd,J=5.30Hz & 8.80Hz),7.15(1H,J=2.30Hz),7.05(1H,dd,J=2.30Hz & 9.40Hz),6.95−6.89(1H,m),6.13(1H,br s),4.13−4.12(2H,m),3.67(2H,t,J=5.60Hz),2.55(2H,br s);MS(ES)m/z340.1(MNa)
【0224】
【化32】

【0225】
実施例1の方法に従い、化合物47を用いて表題化合物を製造し、化合物21を固体として与えた。
【0226】
H NMR(300MHz,CDCl)δ8.05(1H,br s),7.52(1H,dd,J=5.30Hz & 8.70Hz),7.04(1H,dd,J=2.20Hz & 9.60Hz),6.92−6.83(1H,m),4.22(2H,br s),2.99−2.84(3H,m),2.03−1.99(2H,m),1.70−1.56(2H,m),1.48(9H,s);MS(ES)m/z341.1(MNa)
【0227】
実施例22
3−(1−アセナフテン−1−イル−ピペリジン−4−イル)−6−フルオロ−1H−インドール(化合物22)
実施例4の方法に従い、4−(6−フルオロ−1H−インドール−3−イル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル化合物21を用いて表題化合物を製造し、化合物22を泡として与えた。
【0228】
H NMR(300MHz,CDCl)δ7.92(1H,br s),7.72−7.69(1H,m),7.63(1H,d,J=8.20Hz),7.54−7.44(4H,m),7.30(d,J=7.10Hz),7.02(1H,dd,J=2.20Hz & 9.60Hz),6.94−6.93(1H,m),6.88−6.81(1H,m),4.98(1H,t,J=5.50Hz),3.47(2H,d,J=5.50Hz),2.98−2.94(1H,m),2.81−2.76(2H,m),2.63−2.62(1H,m),2.33−2.32(1H,m),2.02−1.97(2H,m),1.86−1.76(2H,m);MS(ES)m/z371.1(MH)
【0229】
実施例23
(1R)−1−[3−(1−アセナフテン−1−イル−ピペリジン−4−イル)−6−フルオロ−インドール−1−イル]−3−アミノ−プロパン−2−オール(化合物23)
3−(1−アセナフテン−1−イル−ピペリジン−4−イル)−6−フルオロ−1H−インドール化合物22(0.07g,0.19ミリモル)をDMF(2mL)中に溶解した。窒素雰囲気下に0℃で水素化ナトリウム(鉱油中の60%,0.009g,0.23ミリモル)を加え、混合物を0℃で30分間攪拌した。(2R)−(−)−グリシジル−
3−ニトロベンゼン化合物17a(0.06g,0.25ミリモル)を加え、混合物を窒素雰囲気下に0℃で1時間、次いで室温で18時間攪拌した。次いで反応混合物を水及び酢酸エチルを用いて分配した。NaSOを用いて有機層を乾燥し、濾過し、溶媒を真空中で蒸発させて粗油を与えた。フラッシュクロマトグラフィー(3%メタノール/DCM)を介して粗油を精製し、(1S)−3−(1−アセナフテン−1−イル−ピペリジン−4−イル)−6−フルオロ−オキシラニルメチル−1H−インドール化合物23aを泡として与えた。
【0230】
化合物23a(0.020g,0.046ミリモル)をメチルアルコール/エチルアルコールの混合物(1/1mL)中に溶解した。濃水酸化アンモニウム(0.3mL)を加え、混合物を加圧フラスコ中で50℃において12時間攪拌した。溶媒を真空中で蒸発させて粗油を与え、それを半−調製的逆相HPLC(YMC J’Sphere ODS−H80を用いてアセトニトリル中の0.5%TFA/水中の0.5%TFA,100x20mm ID カラム)を介して精製し、化合物23を泡として与えた。
【0231】
H NMR(400MHz,CDCl)δ7.72−7.69(1H,m),7.63(1H,d,J=8.20Hz),7.53−7.52(2H,m),7.50−7.44(2H,m),7.30(1H,d,J=6.80Hz),7.01−6.98(1H,m),6.87(1H,s),6.85−6.78(1H,m),5.00−4.96(1H,m),4.04−3.97(2H,m),3.87(1H,br s),3.46(2H,d,J=5.25Hz),2.97−2.94(1H,m),2.83−2.70(2H,m),2.65−2.58(2H,m),2.35−2.28(1H,m),2.04−1.98(2H,m),1.88−1.75(3H,m);MS(ES)m/z444.1(MH)
【0232】
実施例24
(1R)−1−[3−(1−アセナフテン−1−イル−ピペリジン−4−イル)−6−フルオロ−インドール−1−イル]−3−メチルアミノ−プロパン−2−オール(化合物24)
(1S)−3−(1−アセナフテン−1−イル−ピペリジン−4−イル)−6−フルオロ−オキシラニルメチル−1H−インドール化合物23a(0.020g,0.046ミリモル)をメチルアルコール(1mL)中に溶解した。MeOH中の2.0Mメチルアミンの溶液(0.3mL)を加え、混合物を加圧フラスコ中で50℃において12時間攪拌した。次いで溶媒を真空中で蒸発させて粗油を与えた。粗油を半−調製的逆相HPLC(YMC J’Sphere ODS−H80を用いてアセトニトリル中の0.5%TFA/水中の0.5%TFA,100x20mm ID カラム)を介して精製し、化合物24を泡として与えた。
【0233】
H NMR(400MHz,CDCl)δ7.72−7.68(1H,m),7.63(1H,d,J=8.20Hz),7.53−7.52(2H,m),7.49−7.44(2H,m),7.30(1H,d,J=6.80Hz),7.00(1H,dd,J=2.10Hz & 10.00Hz),6.87(1H,s),6.85−6.78(1H,m),4.98(1H,t,J=5.50Hz),4.02−3.98(3H,m),3.47(2H,d,J=5.50Hz),3.08−2.94(1H,m),2.84−2.60(5H,m),2.58−2.46(1H,m),2.36−2.28(1H,m),2.00−1.97(2H,m),1.88−1.76(2H,m);MS(ES)m/z458.1(MH)
【0234】
実施例25
(1R)−1−[3−(1−アセナフテン−1−イル−ピペリジン−4−イル)−6−フ
ルオロ−インドール−1−イル]−3−ジメチルアミノ−プロパン−2−オール(化合物25)
実施例24の方法に従い、(1S)−3−(1−アセナフテン−1−イル−ピペリジン−4−イル)−6−フルオロ−オキシラニルメチル−1H−インドール化合物23a及びMeOH中の2.0Mジメチルアミンを用いて表題化合物を製造し、化合物25を泡として与えた。
【0235】
H NMR(300MHz,CDCl)δ7.74−7.71(1H,m),7.64(1H,d,J=8.20Hz),7.57−7.51(2H,m),7.50−7.45(2H,m),7.31(1H,d,J=6.80Hz),7.01(1H,dd,J=2.20Hz & 10.10Hz),6.90(1H,s),6.85−6.78(1H,m),5.05(1H,br s),4.04−3.93(3H,m),3.51(2H,d,J=5.25Hz),3.04−3.00(1H,m),2.92−2.89(1H,m),2.81−2.65(2H,m),2.38−2.31(2H,m),2.24−2.19(1H,m),2.01−1.99(2H,m),1.91−1.83(2H,m);MS(ES)m/z472.2(MH)
【0236】
実施例26
3−ピペリジン−4−イル−1H−インドール(化合物26)
実施例1の方法に従い、1H−インドール化合物26aを用いて表題化合物を製造し、化合物26を固体として与えた。MS(ES)m/z201(MH)
【0237】
実施例27
6−フルオロ−3−ピペリジン−4−イル−1H−インドール(化合物27)
実施例1の方法に従い、4−(6−フルオロ−1H−インドール−3−イル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル化合物21を用いて表題化合物を製造し、化合物27を固体として与えた。MS(ES)m/z219.12(MH)
【0238】
実施例28
1−ベンジル−3−ピペリジン−4−イル−1H−インドール(化合物28)
PCT出願国際公開第02020013号パンフレット及び国際公開第02014317号パンフレットに記載されている方法を用い、化合物28を製造した。MS m/z291(MH)
【0239】
実施例29
5−クロロ−3−ピペリジン−4−イル−1H−インドール(化合物29)
実施例1の方法及び5−クロロ−1H−インドール化合物29aの使用は、化合物29を与えた(PCT出願国際公開第02020013号パンフレット及び国際公開第02014317号パンフレットに記載されている通り)。MS m/z235(MH)
【0240】
実施例30
3−ピペリジン−4−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(化合物30)
PCT出願国際公開第02020013号パンフレット及び国際公開第02014317号パンフレットに記載されている方法を用い、化合物30を製造した。MS m/z202(MH)
【0241】
実施例31
3−[1−(8−メチル−ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(化合物31)
実施例1の方法に従い、8−メチル−ナフタレン−1−カルバルデヒド化合物2a及び
3−ピペリジン−4−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン化合物30を用いて表題化合物を製造し、化合物31を固体として与えた。
【0242】
H NMR(400MHz,CDCl)δ8.68(1H,br s),8.26(1H,dd,J=1.30Hz & 4.70Hz),7.93(1H,dd,J=0.90Hz & 7.90Hz),7.78(1H,dd,J=1.50Hz & 7.90Hz),7.72−7.69(1H,m),7.41(1H,dd,J=1.50Hz & 7.0Hz),7.36−7.32(2H,m),7.05−9.99(2H,m),3.99(2H,s),3.13(3H,s),3.01−2.98(2H,m),2.85−2.77(1H,m),2.21−2.15(2H,m),1.98−1.94(2H,m),1.79−1.69(2H,m);MS(ES)m/z356.3(MH)
【0243】
実施例32
3−(1−シクロオクチルメチル−ピペリジン−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(化合物32)
実施例1の方法に従い、シクロオクタンカルバルデヒド化合物3a及び3−ピペリジン−4−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン化合物30を用いて表題化合物を製造し、化合物32を固体として与えた。
【0244】
H NMR(400MHz,CDCl)δ8.72(1H,br s),8.28(1H,d,J=4.70Hz),7.96(1H,d,J=7.75Hz),7.06−6.99(2H,m),2.99−2.96(2H,m),2.80−2.74(1H,m),2.13−1.97(6H,m),1.85−1.44(15H,m),1.26−1.21(2H,m);MS(ES)m/z326.3(MH)
【0245】
実施例33
3−(1−ナフタレン−1−イルメチル−ピペリジン−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(化合物33)
実施例1の方法に従い、ナフタレン−1−カルバルデヒド化合物1f及び3−ピペリジン−4−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン化合物30を用いて表題化合物を製造し、化合物33を固体として与えた。
【0246】
H NMR(400MHz,CDCl)δ8.73(1H,br s),8.35(1H,d,J=8.10Hz),8.27−8.26(1H,m),7.95(1H,d,J=7.85Hz),7.85(1H,d,J=8.30Hz),7.78(1H,d.J=7.98Hz),7.55−7.40(3H,m),7.05−6.00(2H,m),3.96(2H,s),3.09−3.07(2H,m),2.86−2.79(1H,m),2.27−2.21(2H,m),2.00−1.97(2H,m),1.86−1.76(2H,m);MS(ES)m/z342.1(MH)
【0247】
実施例34
3−(1−アセナフテン−1−イル−ピペリジン−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(化合物34)
実施例4の方法に従い、1−ブロモ−アセナフテン化合物4b及び3−ピペリジン−4−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン化合物30を用いて表題化合物を製造し、化合物34を固体として与えた。
【0248】
H NMR(400MHz,DMSO)δ11.38(1H,br s),8.15(1H,dd,J=1.40Hz & 4.65Hz),7.95−7.93(1H,m
),7.73(1H,d,J=8.20Hz),7.66(1H,d,J=8.15Hz),7.57−7.50(1H,m),7.48−7.46(2H,m),7.34−7.32(1H,m),7.20−7.19(1H,m),7.00−6.97(1H,m),4.94(1H,br s),3.39−3.36(2H,m),2.96−2.88(2H,m),2.76−2.65(2H,m),2.38−2.31(2H,m),1.96−1.82(2H,m),1.78−1.65(2H,m);MS(ES)m/z354.3(MH)
【0249】
実施例35
1−アセナフテン−1−イル−3−(1−アセナフテン−1−イル−ピペリジン−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(化合物35)
1−ブロモ−アセナフテン化合物4b(0.972g,4.18ミリモル)及び3−ピペリジン−4−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン化合物30(0.420g,2.08ミリモル)をDMF(12mL)中に溶解した。炭酸カリウム(0.865g,6.26ミリモル)及び触媒量のヨウ化カリウムを加え、混合物を窒素雰囲気下に40℃において20時間攪拌した。反応混合物を水及び酢酸エチルを用いて分配した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOを用いて乾燥し、濾過し、溶媒を真空中で蒸発させて粗油を与えた。フラッシュクロマトグラフィー(3.0%のメタノール中のアンモニア2.0M/DCM)を介して粗油を精製し、化合物35を油として与えた。MS(ES)m/z506.2(MH)
【0250】
実施例36
3−(1−アセナフテン−1−イル−ピペリジン−4−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(化合物36)
3−(1−アセナフテン−1−イル−ピペリジン−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン化合物34(0.047g,0.13ミリモル)をDMF(1.5mL)中に溶解した。窒素雰囲気下に0℃で水素化ナトリウム(鉱油中の60%,0.0064g,0.16ミリモル)を混合物に加えた。混合物を0℃で30分間攪拌し、次いでヨウ化メチル(0.028g,0.20ミリモル)を加えた。混合物を窒素雰囲気下に0℃で1時間、次いで室温で18時間攪拌した。次いで反応混合物を水及び酢酸エチルを用いて分配した。NaSOを用いて有機層を乾燥し、濾過し、溶媒を真空中で蒸発させて粗油を与えた。フラッシュクロマトグラフィー(4.5%メタノール/DCM)を介して粗油を精製し、化合物36をゴムとして与えた。
【0251】
H NMR(400MHz,CDCl)δ8.29(1H,dd,J=1.50Hz & 4.70Hz),7.89(1H,dd,J=1.5Hz & 7.86Hz),7.71−7.68(1H,m),7.63(1H,d,J=8.25Hz),7.55−7.52(2H,m),7.48−7.44(1H,m),7.30(1H,d,J=6.80Hz),6.99(1H,dd,J=4.72Hz & 7.85Hz),6.92(1H,s),4.99−4.96(1H,m),3.83(3H,s),3.48−3.46(2H,m),2.98−2.94(1H,m),2.87−2.72(2H,m),2.64−2.58(1H,m),2.36−2.29(1H,m),2.00−1.76(4H,m);MS(ES)m/z368.3(MH)
【0252】
実施例37
3−(1−アセナフテン−1−イル−ピペリジン−4−イル)−1−[2−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)−エチル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(化合物37)
3−(1−アセナフテン−1−イル−ピペリジン−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン化合物34(0.052g,0.146ミリモル)をDMF(1.5mL
)中に溶解した。窒素雰囲気下に0℃で水素化ナトリウム(鉱油中の60%,0.007g,0.175ミリモル)を混合物に加えた。混合物を0℃で30分間攪拌し、次いで2−(2−ブロモ−エトキシ)−テトラヒドロ−ピラン(0.040g,0.19ミリモル)を加えた。混合物を窒素雰囲気下に0℃で1時間、次いで室温で18時間攪拌した。反応混合物を水及び酢酸エチルを用いて分配した。NaSOを用いて有機層を乾燥し、濾過し、溶媒を真空中で蒸発させて粗油を与えた。フラッシュクロマトグラフィー(4%メタノール/DCM)を介して粗油を精製し、化合物37をゴムとして与えた。
【0253】
H NMR(400MHz,CDCl)δ8.26(1H,dd,J=1.50Hz & 4.70Hz),7.88(1H,d,J=7.80Hz),7.71−7.68(1H,m),7.63(1H,d,J=8.10Hz),7.55−7.50(2H,m),7.48−7.44(1H,m),7.30(1H,d,J=6.70Hz),7.12(1H,s),6.99(1H,dd,J=4.70Hz & 7.80Hz),4.99−4.97(1H,m),4.52−4.38(3H,m),4.05−4.00(1H,m),3.75−3.69(1H,m),3.58−3.52(1H,m),3.47−3.46(2H,m),3.37−3.32(1H,m),2.97−2.95(1H,m),2.88−2.71(2H,m),2.64−2.59(1H,m),2.35−2.29(1H,m),2.00−1.89(2H,m),1.86−1.72(3H,m),1.67−1.41(5H,m);MS(ES)m/z482.4(MH)
【0254】
実施例38
2−[3−(1−アセナフテン−1−イル−ピペリジン−4−イル)−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル]−エタノール(化合物38)
3−(1−アセナフテン−1−イル−ピペリジン−4−イル)−1−[2−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)−エチル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン化合物37(0.043g,0.09ミリモル)をメタノール(2.5mL)中に溶解し、1.0N HCl水溶液(0.4mL)を室温で加えた。混合物を室温で1時間及び60℃で10分間攪拌し、次いで炭酸ナトリウムの飽和水溶液を用いて中和した。反応混合物を水及びDCMを用いて分配した。NaSOを用いて有機層を乾燥し、次いで濾過し、真空中で蒸発させて粗油を与えた。フラッシュクロマトグラフィー(7%メタノール/DCM)を介して粗油を精製し、化合物38をゴムとして与えた。
【0255】
H NMR(400MHz,CDCl)δ8.21(1H,dd,J=1.48Hz & 4.77Hz),7.92(1H,dd,J=1.5Hz & 7.89Hz),7.72−7.68(1H,m),7.63(1H,d,J=8.25Hz),7.55−7.50(2H,m),7.46(1H,dd,J=6.90Hz & 8.20Hz),7.30(1H,d,J=6.76Hz),7.03−7.00(1H,m),6.93(1H,s),4.99−4.96(1H,m),4.36−4.31(2H,m),4.03−3.99(2H,m),3.48−3.45(2H,m),2.97−2.94(1H,m),2.82−2.70(2H,m),2.63−2.56(1H,m),2.35−2.29(1H,m),1.99−1.75(5H,m);MS(ES)m/z398.3(MH)
【0256】
実施例39
(3S)−3−(1−tert−ブトキシカルボニル−3−ヒドロキシ−ピペリジン−4−イル)−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(化合物41)
酢酸 (4S)−4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−ピペリジン−3−イルエステル(化合物60)
実施例1の方法を用い、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(3.0g,25.4ミリモル)及び4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル化合物1b(4.2g,21.08ミリモル)をメタノール(60mL)中に溶解した。水酸化カリウム(3.56g,63.44ミリモル)を窒素雰囲気下で加え、混合物を18時間加熱還流した。反応混合物を氷水及びメタノール/DCM(10/90)を用いて分配した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOを用いて乾燥し、次いで濾過し、真空中で蒸発させて4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル化合物39aを固体として与えた。
【0257】
H NMR(400MHz,CDCl)δ9.95(1H,br s),8.34(1H,dd,J=1.40Hz & 4.70Hz),8.19(1H,dd,J=1.30Hz & 8.00Hz),7.32(1H,s),7.13(1H,dd,J=4.70Hz & 7.98Hz),6.14(1H,br s),4.15−4.14(2H,m),3.70−3.67(2H,m),2.57(2H,br s),1.50(9H,s);MS(ES)m/z300.1(MH)
【0258】
【化33】

【0259】
乾燥DCM(15mL)中の化合物39a(1.0g,3.34ミリモル)の溶液にトリエチルアミン(1.01g,10.02ミリモル)を加え、ジ−tert−ブチルジカーボネート(1.6g,7.34ミリモル)及びジメチルアミノピリジン(0.49g,4.0ミリモル)を窒素雰囲気下に0℃において加えた。混合物を0℃で15分間、次いで室温で2.5時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液及びDCMを用いて分配した。有機層を水及びブラインで洗浄し、NaSOを用いて乾燥し、次いで濾過し、真空中で蒸発させて粗油を与えた。フラッシュクロマトグラフィー(2%メタノール/DCM)を介して粗油を精製し、3−(1−tert−ブトキシカルボニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル化合物39bを泡として与えた。
【0260】
H NMR(300MHz,CDCl)δ8.52(1H,dd,J=1.48Hz & 4.75Hz),8.11(1H,dd,J=1.50Hz & 7.98Hz),7.55(1H,s),7.22(1H,dd,J=4.78Hz & 7.98Hz),6.19(1H,br s),4.14−4.13(2H,m),3.70−3.66(2H,m),2.54(2H,br s),1.67(9H,s),1.50(9H,s);MS(ES)m/z400.1(MH)
【0261】
【化34】

【0262】
化合物39b(0.25g,0.625ミリモル)を乾燥THF(4mL)中に溶解し、ボラン−メチルスルフィド錯体(10M溶液の125μL,1.25ミリモル)を0℃で加えた。混合物を室温で18時間攪拌し、次いで0℃に冷却し、3N水酸化ナトリウム水溶液(0.4mL)及び過酸化水素(水中の30重量%溶液の0.24mL)で処理した。混合物を室温で18時間攪拌し、次いで飽和重炭酸ナトリウム水溶液及び酢酸エチルを用いて分配した。有機層を水及びブラインで洗浄し、NaSOを用いて乾燥し、次いで濾過し、真空中で蒸発させて粗油を与えた。フラッシュクロマトグラフィー(3%メタノール/DCM)を介して粗油を精製し、化合物41をゴムとして与えた。
【0263】
H NMR(300MHz,CDCl)δ8.51(1H,dd,J=1.40Hz & 4.70Hz),7.95(1H,dd,J=1.40Hz & 7.86Hz),7.50(1H,s),7.19(1H,dd,J=4.70Hz & 7.90Hz),4.42(1H,br s),4.23(1H,br s),3.79(1H,br s),2.83−2.70(3H,m),1.92−1.83(2H,m),1.67(9H,s),1.50(9H,s);MS(ES)m/z418.0(MH)
【0264】
【化35】

【0265】
化合物41(0.2g,0.48ミリモル)を乾燥DCM(8mL)及び乾燥ピリジン(2mL)中に溶解した。無水酢酸(0.49g,4.79ミリモル)及びジメチルアミ
ノピリジンの結晶を0℃で加えた。混合物を室温で18時間攪拌し、次いで水及びDCMを用いて分配した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOを用いて乾燥し、次いで濾過し、真空中で蒸発させて粗油を与えた。フラッシュクロマトグラフィー(1%メタノール/DCM)を介して粗油を精製し、3−(3−アセトキシ−1−tert−ブトキシカルボニル−ピペリジン−4−イル)−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル化合物39cを与えた。MS(ES)m/z460.2(MH)
【0266】
【化36】

【0267】
化合物39c(0.04g,0.087ミリモル)を乾燥DCM(3mL)中に溶解し、TFA(1.3mL)を0℃で加えた。混合物を0℃で1時間及び室温で18時間攪拌した。次いで反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液及びDCMを用いて分配した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOを用いて乾燥し、次いで濾過し、真空中で蒸発させて化合物60をゴムとして与えた。
【0268】
H NMR(400MHz,CDCl)δ10.24(1H,br s),8.31(1H,dd,J=1.30Hz & 4.70Hz),8.05(1H,dd,J=1.39Hz & 7.88Hz),7.17(1H,s),7.08(1H,dd,J=4.75Hz & 7.87Hz),4.96−4.90(1H,m),3.35(1H,dd,J=4.40Hz & 12.01Hz),3.19−3.04(2H,m),2.79−2.72(1H,m),2.67−2.62(1H,m),2.11−2.06(1H,m),2.02−1.83(2H,m),1.79(3H,s);MS(ES)m/z260.1(MH)
【0269】
実施例40
酢酸 1−アセナフテン−1−イル−4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−ピペリジン−3−イルエステル(化合物39)
実施例4の方法に従い、3−(1−tert−ブトキシカルボニル−3−ヒドロキシ−ピペリジン−4−イル)−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル化合物60及び1−ブロモ−アセナフテン化合物4bを用いて表題化合物を製造し、化合物39をゴムの形態におけるジアステレオ異性体混合物として与えた。
【0270】
H NMR(400MHz,CDCl)δ9.45(2H,br s),8.28(2H,br s),8.00(2H,d,J=7.91Hz),7.22−7.69(2H,m),7.63(2H,d,J=8.2Hz),7.55−7.51(4H,m),7.49−7.43(2H,m),7.30(2H,d,J=6.77Hz),7.14(2H,br s),7.05−7.08(2H,dd,J=4.70Hz & 7.80Hz),5.16−5.06(2H,m),5.01−4.98(2H,m),3.46−3.43(2H,m),3.19−3.15(1H,m),3.01−2.98(1H,m),2.95−2.88(2H,m),2.76−2.73(1H,m),2.59−2.53(1H,m),2.43(1H,t,J=9.90Hz),2.36−2.30(1H,m),2.24(1H,t,J=10.10Hz),2.09−1.96(4H,m),1.72(3H,s),1.38(3H,s);MS(ES)m/z412.1(MH)
【0271】
実施例41
1−アセナフテン−1−イル−4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−ピペリジン−3−オール(化合物40)
酢酸 1−アセナフテン−1−イル−4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−ピペリジン−3−イルエステル化合物39(0.047g,0.114ミリモル)を乾燥メタノール(3mL)中に溶解した。ナトリウムメトキシドの溶液(MeOH中のMeONaの0.5M溶液の230μL)を室温で加え、混合物を室温で18時間攪拌し、次いで真空中で濃縮し、1M NaOH水溶液及びDCMを用いて分配した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOを用いて乾燥し、次いで濾過し、真空中で蒸発させて化合物40をゴムの形態におけるジアステレオ異性体混合物として与えた。
【0272】
H NMR(400MHz,CDOD)δ8.14−8.12(4H,m),7.71(2H,d,J=7.98Hz),7.66−7.56(4H,m),7.55−7.51(2H,m),7.48−7.44(2H,m),7.32(2H,d,J=6.80Hz),7.24(2H,s),7.05(2H,dd,J=5.1Hz & 7.40Hz),5.04−4.99(2H,m),3.96−3.90(1H,m),3.87−3.81(1H,m),3.55−3.41(4H,m),3.14−3.10(1H,m),2.98−2.96(1H,m),2.87−2.83(1H,m),2.74−2.54(1H,m),2.41−2.30(2H,m),2.20−2.01(2H,m),1.96−1.88(3H,m);MS(ES)m/z370.2(MH)
【0273】
実施例42
3−(1−アセナフテン−1−イル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−5−イソシアノ−1H−インドール(化合物42)
【0274】
【化37】

【0275】
実施例1の方法及び5−イソシアノ−1H−インドール化合物42aの使用は、4−(5−シアノ−1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル化合物42bを与えた。MS m/z324(MH)
【0276】
【化38】

【0277】
実施例1の方法及び4−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル化合物1dの代わりに化合物42bを用い、3−(1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−1H−インドール−5−カルボニトリル化合物42cを与えた。MS m/z224(MH)
実施例4の方法に従い、化合物42c及び1−ブロモ−アセナフテン化合物4bを用いて表題化合物を製造し、化合物42を与えた。
【0278】
H NMR(300MHz,CDCl)δ8.38(2H,br s),8.22(1H,s),7.79−1.64(2H,m),7.58−7.46(4H,m),7.42−7.41(1H,m),7.33−7.31(1H,m),7.23(1H,d,J=2.50Hz),6.16(1H,br s),5.11(1H,t,J=5.60Hz),3.86−3.78(1H,m),3.50(1H,d,J=5.60Hz),3.35−3.23(2H,m),2.87−2.77(1H,m),2.73−2.66(1H,m),2.57(2H,br s);MS(ES)m/z376.2(MH)
【0279】
実施例43
(1S)−3−(1−アセナフテン−1−イル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−5−イソシアノ−1−オキシラニルメチル−1H−インドール(化合物43)
実施例17の方法に従い、3−(1−アセナフテン−1−イル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−5−イソシアノ−1H−インドール化合物42を用いて表題化合物を製造し、化合物43を油として与えた。
【0280】
H NMR(300MHz,CDCl)δ8.20(1H,s),8.01(1H,s),7.73−7.70(1H,m),7.65(1H,d,J=8.20Hz),7.57−7.38(4H,m),7.32(1H,d,J=6.80Hz),7.16(1H,s),6.14(1H,br s),5.10(1H,t,J=5.60Hz),4.48(1H,dd,J=2.50Hz & 15.30Hz),4.08(1H,ddd,J=1.60Hz,5.70Hz & 15.3Hz),3.49(2H,d,J=5.60Hz),3.33−3.24(2H,m),2.84−2.64(4H,m),2.56−2.54(2H,m),2.46−2.43(1H,m);MS(ES)m/z432.3(MH)
【0281】
実施例44
(1R)−1−[3−(1−アセナフテン−1−イル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−5−イソシアノ−インドール−1−イル]−3−アミノ−プロパン−2−オール(化合物44)
実施例23の方法に従い、(1S)−3−(1−アセナフテン−1−イル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−5−イソシアノ−1−オキシラニルメチル−1H−インドール化合物43及びEtOH中の2.0M水酸化アンモニウムを用いて表題化合物を製造し、化合物44を油として与えた。
【0282】
H NMR(300MHz,CDCl)δ8.19(1H,br s),7.72(1H,d,J=7.20Hz),7.65(1H,d,J=8.20Hz),7.55−7.46(3H,m),7.41−7.37(2H,m),7.32(1H,d,J=6.60Hz),7.21(1H,s),6.12(1H,br s),5.09−5.08(1H,m),4.19(1H,dd,J=4.20Hz & 15.00Hz),4.10(1H,dd,J=6.05Hz & 14.65Hz),3.88−3.84(1H,m),3.55−3.48(3H,m),3.32−3.27(1H,m),2.90−2.85(1H,m),2.78−2.72(1H,m),2.70−2.67(1H,m),2.56−2.49(3H,m),2.01(2H,br s);MS(ES)m/z449.2(MH)
【0283】
実施例45
(1R)−1−[3−(1−アセナフテン−1−イル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−5−イソシアノ−インドール−1−イル]−3−メチルアミノ−プロパン−2−オール(化合物45)
実施例24の方法に従い、(1S)−3−(1−アセナフテン−1−イル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−5−イソシアノ−1−オキシラニルメチル−1H−インドール化合物43及びMeOH中の2.0Mメチルアミンを用いて表題化合物を製造し、化合物45を油として与えた。
【0284】
H NMR(300MHz,CDCl)δ8.20(1H,br s),7.72(1H,d,J=7.90Hz),7.65(1H,d,J=8.20Hz),7.60−7.46(3H,m),7.44−7.38(2H,m),7.32(1H,d,J=6.80Hz),7.21(1H,s),6.13(1H,br s),5.10(1H,t,J=5.70Hz),4.23−4.17(1H,m),4.14−4.05(1H,m),4.00−3.93(1H,m),3.56−3.48(3H,m),3.33−3.27(1H,m),2.81−2.76(1H,m),2.73−2.64(2H,m),2.56(2H,br s),2.46−2.41(1H,m),2.39(3H,s);MS(ES)m/z463.2(MH)
【0285】
実施例46
(1R)−1−[3−(1−アセナフテン−1−イル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−5−イソシアノ−インドール−1−イル]−3−ジメチルアミノ−プロパン−2−オール(化合物46)
実施例25の方法に従い、(1S)−3−(1−アセナフテン−1−イル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−5−イソシアノ−1−オキシラニルメチル−1H−インドール化合物43及びMeOH中の2.0Mジメチルアミンを用いて表題化合物を製造し、化合物46を油として与えた。
【0286】
H NMR(300MHz,CDCl)δ8.20(1H,br s),7.72(1H,d,J=7.20Hz),7.65(1H,d,J=8.20Hz),7.58
−7.45(3H,m),7.44−7.38(2H,m),7.32(1H,d,J=6.80Hz),7.23(1H,s),6.14(1H,br s),5.10(1H,t,J=5.50Hz),4.18(1H,dd,J=3.70Hz & 14.50Hz),4.08(1H,dd,J=5.80Hz & 14.50Hz),4.00−3.92(1H,m),3.56−3.48(3H,m),3.34−3.28(1H,m),2.84−2.76(1H,m),2.73−2.65(1H,m),2.62−2.49(2H,m),2.24(6H,s),2.22−2.20(2H,m);MS(ES)m/z477.1(MH)
【0287】
実施例47
6−フルオロ−3−(1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−1H−インドール(化合物48)
実施例1の方法に従い、5−フルオロ−3−ピペリジン−4−イル−1H−インドール化合物1eの代わりに4−(6−フルオロ−1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル化合物47を用いて表題化合物を製造し、化合物48を固体として与えた。MS m/z217(MH)
【0288】
実施例48
3−(1−アセナフテン−1−イル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−6−フルオロ−1H−インドール(化合物49)
実施例4の方法に従い、1−ブロモ−アセナフテン化合物4b及び4−(6−フルオロ−1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル化合物47を用いて表題化合物を製造し、化合物49を油として与えた。
【0289】
H NMR(300MHz,DMSO)δ7.78−7.73(2H,m),7.67(1H,d,J=8.20Hz),7.57−7.47(3H,m),7.35−7.33(2H,m),7.13(1H,dd,J=2.30Hz & 9.90Hz),6.89−6.82(1H,m),6.10(1H,br s),5.06−5.03(1H,m),4.04(2H,br s),3.41−3.39(2H,m),3.33−3.31(2H,m),3.10−3.04(1H,m),2.79−2.73(1H,m),2.61−2.56(1H,m);MS(ES)m/z369.1(MH)
【0290】
実施例49
3−(1−アセナフテン−1−イル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−1−エチル−6−フルオロ−1H−インドール(化合物50)
実施例36の方法に従い、ヨウ化エチル及び3−(1−アセナフテン−1−イル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−6−フルオロ−1H−インドール化合物49を用いて表題化合物を製造し、化合物50を油として与えた。MS(ES)m/z397.1(MH)
【0291】
実施例50
3−(1−ベンジル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−5−クロロ−1H−インドール(化合物51)
実施例1の方法及び5−クロロ−1H−インドール化合物29aの使用は、4−(5−クロロ−1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル化合物50aを与えた。MS m/z333(MH)
実施例1の方法及び4−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル化合物1dの代わりに化合物50aを用い、5−クロロ−3−(1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−1H−イン
ドール化合物50bを与えた。MS m/z233(MH)
実施例1の方法に従い、化合物50b及びベンズアルデヒド化合物50cを用いて表題化合物を製造し、化合物51を与えた。
【0292】
H NMR(400MHz,CDCl)δ8.17(1H,br s),7.83(1H,d,J=2.0Hz),7.41−7.39(m,2H),7.36−7.32(2H,m),7.29−7.24(2H,m),7.14(2H,dd,J=2.10Hz & 8.10Hz),6.14−6.12(1H,m),3.66(2H,s),3.24−3.22(m,2H),2.74−2.72(2H,m),2.57−2.55(2H,m);MS(ES)m/z323.0(MH)
【0293】
実施例51
3−(1−シクロヘキシルメチル−ピペリジン−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(化合物52)
実施例1の方法に従い、シクロヘキサンカルボン酸を用いて表題化合物を製造し、化合物52を固体として与えた。
【0294】
H NMR(400MHz,CDCl)δ9.95(1H,br s),8.29(1H,dd,J=1.43Hz & 4.75Hz),7.97(1H,dd,J=1.40Hz & 7.85Hz),7.09(1H,d,J=1.20Hz),7.04(1H,dd,J=4.75Hz & 7.85Hz),3.76−3.73(1H,m),3.00−2.97(2H,m),2.78−2.75(1H,m),2.16(1H,d,J=7.05Hz),2.07−1.97(4H,m),1.88−1.65(6H,m),1.53−1.51(1H,m),1.26−1.15(3H,m),0.94−0.88(2H,m);MS(ES)m/z298.1(MH)
【0295】
実施例52
3−(1−ヘキシル−ピペリジン−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(化合物53)
実施例1の方法に従い、ヘキサナールを用いて表題化合物を製造し、化合物53を固体として与えた。
【0296】
H NMR(400MHz,CDCl)δ10.17(1H,br s),8.29(1H,dd,J=1.44Hz & 4.75Hz),7.97(1H,dd,J=1.40Hz & 7.85Hz),7.10(1H,d,J=1.40Hz),7.04(1H,dd,J=4.75Hz & 7.85Hz),3.08−3.06(2H,m),2.81−2.77(1H,m),2.39−2.34(2H,m),2.16−2.00(4H,m),1.90−1.83(2H,m),1.56−1.52(2H,m),1.33−1.25(6H,m),0.91−0.87(3H,m);MS(ES)m/z286.0(MH)
【0297】
実施例53
3−(1−シクロプロピルメチル−ピペリジン−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(化合物54)
実施例1の方法に従い、シクロプロパンカルバルデヒドを用いて表題化合物を製造し、化合物54を固体として与えた。
【0298】
H NMR(400MHz,CDCl)δ10.23(1H,br s),8.30(1H,dd,J=1.44Hz & 4.75Hz),7.97(1H,dd,J=1.40Hz & 7.85Hz),7.12(1H,s),7.05(1H,dd,J=4.75Hz & 7.85Hz),3.23−3.20(2H,m),2.83−2.76(1H,m),2.32(2H,d,J=6.55Hz),2.22−2.11(2H,m),2.05−2.02(2H,m),1.93−1.83(2H,m),0.95−0.89(1H,m),0.56−0.51(2H,m),0.15−0.11(2H,m);MS(ES)m/z256.0(MH)
【0299】
実施例54
3−[1−(4−フェノキシ−ベンジル)−ピペリジン−4−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(化合物55)
実施例1の方法に従い、4−フェノキシ−ベンズアルデヒド化合物54aを用いて表題化合物を製造し、化合物55を固体として与えた。
【0300】
H NMR(400MHz,CDCl)δ8.88(1H,br s),8.28(1H,dd,J=1.15Hz & 4.60Hz),7.96(1H,d,J=7.90Hz),7.35−7.30(4H,m),7.11−6.96(7H,m),3.55(2H,s),3.04−3.01(2H,m),2.83−2.77(1H,m),2.18−2.13(2H,m),2.02−1.99(2H,m),1.89−1.80(2H,m);MS(ES)m/z384.0(MH)
【0301】
実施例55
2−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−1−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−ピペリジン−1−イル]−エタノン(化合物56)
ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−酢酸(0.0175g,0.097ミリモル)を乾燥DCM(2mL)及び乾燥DMF(0.1mL)中に懸濁させた。1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドHCl塩(0.0205g,0.107ミリモル)及びHOBT(0.0171g,0.126ミリモル)を加え、混合物を窒素雰囲気下に室温で30分間攪拌した。乾燥DCM(1mL)中の3−ピペリジン−4−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン化合物30(0.029g,0.097ミリモル)の溶液を窒素雰囲気下で加え、混合物を窒素雰囲気下に室温で4日間攪拌した。NaHCO水溶液及びDCMを用いて反応混合物を分配した。有機層を0.5N HCl水溶液及びブラインで洗浄し、NaSOを用いて乾燥し、次いで濾過し、真空中で蒸発させて粗油を与えた。フラッシュクロマトグラフィー(5%のメタノール中のアンモニア2.0M/DCM)を介して粗油を精製し、化合物56を固体として与えた。
【0302】
H NMR(400MHz,CDCl)δ9.88(1H,br s),8.30(1H,d,J=3.38Hz),7.88(1H,dd,J=1.20Hz & 7.88Hz),7.07−7.04(2H,m),6.81(1H,d,J=1.45Hz),6.77−6.70(2H,m),5.93(2H,s),4.80−4.77(2H,m),4.01−3.97(2H,m),3.70(2H,s),3.20−3.13(1H,m),3.05−2.97(1H,m),2.78−2.72(2H,m),2.06−1.95(2H,m),1.75−1.64(1H,m),1.52−1.41(1H,m);MS(ES)m/z363.9(MH)
【0303】
実施例56
3−(1−ベンジル−ピペリジン−4−イル)−5−クロロ−1H−インドール(化合物57)
実施例1の方法に従い、5−クロロ−3−ピペリジン−4−イル−1H−インドール化合物29及びベンズアルデヒド化合物50cを用いて表題化合物を製造し、化合物57を固体として与えた。
【0304】
H NMR(400MHz,CDCl)δ7.99(1H,br s),7.59(1H,d,J=1.87Hz),7.37−7.31(4H,m),7.28−7.24(2H,m),7.12(1H,dd,J=1.97Hz & 8.60Hz),6.97(1H,d,J=2.20Hz),3.57(2H,s),3.03−3.00(2H,m),2.80−2.72(1H,m),2.18−2.12(2H,m),2.01−1.98(2H,m),1.84−1.74(2H,m);MS(ES)m/z324.9(MH)
【0305】
実施例57
7−クロロ−3−(1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−1H−インドール(化合物58)
実施例1の方法及び7−クロロ−1H−インドール化合物29aの使用は、4−(7−クロロ−1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル化合物57aを与えた。MS m/z333(MH)
実施例1の方法に従い、4−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル化合物1dの代わりに化合物57aを用いて表題化合物を製造し、化合物58を与えた。
【0306】
H NMR(400MHz,DMSO)δ11.12(1H,br s),7.54(1H,d,J=7.86Hz),7.19−7.12(2H,m),6.98−6.94(1H,m),3.34−3.31(1H,br s),3.02−2.99(2H,m),2.85−2.79(1H,m),2.66−2.59(2H,m),1.86−1.81(2H,m),1.59−1.49(2H,m);MS(ES)m/z234.9(MH)
【0307】
実施例58
(4−tert−ブチル−シクロヘキシル)−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−ピペリジン−1−イル]−メタノン(化合物59)
実施例55の方法に従い、4−tert−ブチル−シクロヘキサンカルボン酸化合物58aを用いて表題化合物を製造し、化合物59をゴムとして与えた。
【0308】
H NMR(400MHz,CDCl)δ9.69(1H,br s),8.31(1H,d,J=3.80Hz),7.94(1H,dd,J=1.00Hz & 7.90Hz),7.09−7.06(2H,m),4.81−4.78(1H,m),4.07−4.04(1H,m),3.23−3.17(1H,m),3.09−3.02(1H,m),2.74−2.68(1H,m),2.48−2.42(1H,m),2.14−2.05(2H,m),1.87−1.54(11H,m),0.86(9H,s);MS(ES)m/z368.1(MH)
【0309】
生物学的実施例
ORL−1受容体が媒介する障害及び状態の処置、予防又は改善における化合物の能力及びそれらの使用を、以下の方法を用いて決定する。
【0310】
実施例1
ORL−1、デルタ、カッパ又はミュー受容体を発現する細胞の生産
ノシセプチン受容体(ORL−1,ヒトmRNA GenBank #AF348323)又はオピオイド受容体サブタイプ:デルタ(δ,ヒトmRNA GenBank #U07882)、カッパ(κ,ヒトmRNA GenBank #U17298)及びミュー(μ,ヒトmRNA GenBank #L29301)のいずれかを用いてHEK293細胞をトランスフェクションする。用いられるベクターはpCi−neo(G418選択)である。LipofectAMINE 2000(Life Technologies Cat.#11668−019)を用い、以下の方法を用いてトランスフェクションを行なう。
【0311】
トランスフェクションの前日、ウェル当たり2X10個の細胞を、0.5mLの通常の生育倍地(MEM+EBSS+NEAA+10%BCS)中で24ウェルプレートに接種する。各受容体のために2個のウェルを準備し、そのそれぞれ1個は対応する標準である。
【0312】
トランスフェクションされた各ウェルに関し、OPTI−MEM I Reduced
Serum Medium(Life Technologies Cat.#51985−034)を用いてDNA(0.8μg)を希釈する(合計体積50μL)。
【0313】
トランスフェクションされた各ウェルに関し、希釈されたDNA倍地にLipofectAMINE 2000(LF2000)(2μL)を加え、混合物を室温で5分間インキュベーションする。希釈されたDNA及びLF2000を合わせ、室温で20分間インキュベーションする。各ウェルから生育倍地を吸引し、OPTI−MEM I(1mL)で置き換える。DNA−LF2000複合体(100μL)を各ウェルに加え、穏やかに渦動させて混合する。プレートを5%COブランケット下で37℃において5時間インキュベーションする。それぞれのトランスフェクションされたウェルからOPTI−MEM I倍地を吸引し、生育倍地(1mL)で置き換える。プレートをインキュベーターに24時間戻す。ウェルをトリプシン処理し、細胞を100mmの組織培養皿(ウェル当たり2個の皿)に加える。皿を24時間インキュベーションし、次いで各皿から倍地を吸引し、400μg/mlのGeneticin(G418)選択抗生物質を含有する生育倍地で置き換える。3〜4日毎にプレートを読む。
【0314】
約3週間内に明瞭なコロニーが現れる。1週間後、皿当たり約100個のコロニーからの48個を、選択培地(ウェル当たり1mL)を含有する2個の24ウェルプレートの各ウェルに継代培養する。
【0315】
密集ウェルを6ウェルプレート、次いでT25フラスコ及びT75フラスコに拡大する。劣った生育パターンを示す細胞系を除去する。各細胞系から膜を調製し、受容体結合アッセイにより受容体活性を決定する。
放射性標識されたORL−1リガンドの親和性の測定のためのアッセイ
ノシセプチン受容体結合アッセイは、HEK293細胞膜上のヒトノシセプチン受容体(ORL−1)への125I−Tyr14−ノシセプチン(2200Ci/ミリモル,New England Nuclear)の結合を測定する。
【0316】
HEK293細胞膜(用いられる緩衝液が50mM Tris−HCl pH7.8、5mM MgCl及び1mM EGTAの混合物であることを除いてPulito,VL,et al.著,J.Pharmacol.Exp.Ther.294,2000年,224−229に記載された通りに調製される)を、PEI処理されたWGA FlashPlates(New England Nuclear)に、結合緩衝液(50mM Tris−HCl pH7.8、5mM MgCl及び1mM EGTA)中でウェル当たり1μgにおいて加える。125I−Tyr14−ノシセプチンを0.5nMの最終的な濃度で加え、結合緩衝液を用いて体積を50μLに調整する。プレートを室温で2時間インキュベーションし、反応液を吸引し、ウェルを結合緩衝液(200μL)で2回洗浄し、次いで結合緩衝液(200μL)で満たす。次いでプレートを密閉し、Packard Top Count上でカウントして、膜に結合した放射性を決定する。
【0317】
各試験化合物に関し、いくつかの濃度において全結合(%Inh)を測定し、Graphpad Prizmソフトウェアを用いてIC50(結合の50%が阻害される濃度)を決定した。
【0318】
本発明の代表的な化合物に関するORL−1受容体結合活性の結果を表1に示す。
【0319】
【表4】

【0320】
実施例2
濾過結合アッセイ:ミュー、カッパ及びデルタオピオイド受容体
細胞膜及び放射性標識リガンドを適切に選択し且つ置き換えて、実施例1の方法に類似して調製し、以下のアッセイを用いてORL−1、デルタ、カッパ及びミューオピオイド受容体への代表的な試験化合物の結合を測定する。
【0321】
デルタ(δ)オピオイド受容体への試験化合物の結合の決定のために、用いられる細胞膜及びリガンドは、それぞれ2D4細胞系の膜(ウェル当たり5μg)及び1:1000の比率のDPDPE−Hリガンドである。
【0322】
ミュー(μ)オピオイド受容体への試験化合物の結合の決定のために、用いられる細胞膜及びリガンドは、それぞれ1D4細胞系の膜(ウェル当たり10μg)及び1:100
0の比率のDamgo−Hリガンドである。
【0323】
カッパ(κ)オピオイド受容体への試験化合物の結合の決定のために、用いられる細胞膜及びリガンドは、それぞれ2C2細胞系の膜(ウェル当たり5μg)及び1:1000の比率のU69593−Hリガンドである。
【0324】
膜及びリガンドの両方を希釈して、ウェル当たりそれぞれ25μLの添加量(addition)が送達されるようにする。膜及びリガンドの両方をORL−1緩衝液(1X)(50mM Tris−HCl,pH7.4、5mM MgCl及び1mM EGTAの混合物)中で希釈する。各試験化合物を、100% DMSOを用いて100μM〜10pMの範囲内の濃度に希釈する。
【0325】
希釈された試験化合物(1μL)、細胞膜(25μL)及び所望通りのミュー、デルタ、カッパ又はORL−1オピオイド受容体のために標識されたリガンド(25μL)を96ウェルプレートの各ウェルに加える。
【0326】
プレートを回転振盪器上で室温において2時間インキュベーションし、次いでFiltermate 196装置(Packard)において、0.03%ポリエチレンイミン中であらかじめ湿らされたGF/C Filterplates上で濾過する。次いでプレートを濾過装置においてORL−1緩衝液を用いて6回洗浄し、真空炉中で50℃の温度において1時間乾燥する。
【0327】
各ウェルにMicroscint 20(Packard)(25μL)を加えて結合した放射性を可溶化し、次いで各ウェルをPackard TopCountにおいて、試験されている特定の放射性リガンド/オピオイド受容体に関して最適化されたカウンティングパラメーターを用い、ウェル当たり1分間カウントする。各反応において結合した放射性リガンドの量(パーセントにおける)を、最大結合(阻害なし)のためにDMSOを用いる標準に対して計算する。曲線を適合させ(fitted)、Graphpad Prizmソフトウェア(v3.0)を用いてIC50を決定する。
【0328】
ミュー、カッパ及びデルタオピオイド受容体への結合に関して試験された本発明の代表的な化合物に関する結果を表2に挙げる。
【0329】
【表5】

【0330】
【表6】

【0331】
実施例3
ORL−1カルシウムフラックス機能性アッセイ
カルシウムフラックスアッセイ、ORL−1受容体を過剰発現するHEK−293細胞系及びGqi5 Gタンパク質(Molecular Devices)を用いて試験化合物の機能性アゴニスト又はアンタゴニスト活性を検定する。
【0332】
アッセイから2日前にHEK−293細胞をプレート化する。アッセイの時点に、倍地(50μL)中の細胞を色素(Molecular Devices)(50μL)と一緒に37℃で1時間インキュベーションする。指示される最終的な濃度の2−倍においてHank’s Buffered Salt Solution(HBSS)中で希釈された試験化合物(100μL)を加える。FLIPR384(Molecular Devices)を用い、1秒間隔で1分間、次いで3秒間隔で1分間、読取りを行なう。指示される最終的な濃度の5−倍におけるノシセプチン(Neosystems,SA)(50μL)を加え、試験化合物の場合に行なわれたと同じ間隔で読取りを行なう。
【0333】
Microsoft Excel 6.0を用いてデータを処理し、GraphPad
Prism 3.0を用いてEC50値を決定する。機能性アゴニスト化合物に関し、試験化合物の添加後に得られる最初のカルシウムシグナルからEC50を決定する。機能性アンタゴニスト化合物に関し、続くノシセプチンペプチドの添加から得られるシグナルから、パーセント阻害又はIC50を決定する。
【0334】
試験された本発明の代表的な化合物に関する結果を表3に挙げる。
【0335】
【表7】

【0336】
実施例4
経口用組成物の特定の態様として、適した微粉砕されたラクトースを用いて化合物34(100mg)を調製し、サイズO硬質ゲルカプセルを満たすのに十分な約580mg〜約590mgの合計量を与える。
【0337】
前記の明細書は本発明の原理を記載し、例示の目的で実施例が与えられているが、本発明の実施は前記の請求項及びそれらの同等事項の範囲内に含まれる通常の変更、応用及び/又は修正のすべてを包含することが理解されるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

[式中、
式(I)における3位と4位の間の破線は場合により存在することができる二重結合に関する位置を示し;
XはCH及びNより成る群から選ばれ;
は水素又はそれぞれC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、アミノ、アミノ−C1−8アルキル、ハロゲン、C1−8アルキル−ハロ、C1−8アルコキシ−ハロ、ヒドロキシ、シアノ及びニトロより成る群から選ばれる1、2、3又は4個の置換基であり;
は水素、C3−14シクロアルキル及びC1−8アルキルより成る群から選ばれ;場合によりC1−8アルキル上でそれぞれC1−8アルコキシ、C1−8アシル、オキシ−C1−8アシル、アミノ、アミノ−C1−8アルキル、ハロゲン、C1−8アルキル−ハロ、ヒドロキシ、カルボニル−C1−8アルコキシ、アリール、オキシ−アリール、ヘテロシクリル、オキシ−ヘテロシクリル、C3−14シクロアルキル及びオキシ−C3−14シクロアルキルより成る群から選ばれる1、2もしくは3個の置換基で置換されていることができ;
は水素及びC1−8アルキルより成る群から選ばれ;
は、式(I)における3位と4位の間の二重結合が存在する場合には1個の置換基であり、式(I)における3位と4位の間の二重結合が存在しない場合には2個の置換基であり、ここで各置換基はそれぞれ水素、ヒドロキシ及びオキシ−C1−8アシルより成る群から選ばれ;そして
は水素、C1−8アルキル、C1−8アシル、カルボニル−C1−8アルコキシ、ヘテロシクリル、C1−8アシル−ヘテロシクリル、C3−14シクロアルキル、C1−8アルキル−C3−14シクロアルキル、カルボニル−C3−14シクロアルキル、アリール及びC1−8アルキル−アリールより成る群から選ばれ、
ここでカルボニル−C3−14シクロアルキルは場合によりC3−14シクロアルキル上で1もしくは2個のC1−8アルキル置換基で置換されていることができ、
ここでC1−8アルキル−アリールは場合によりアリール上でそれぞれC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、C1−8アシル、アミノ、アミノ−C1−8アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−8アルキル−ハロ、C1−8アルコキシ−ハロ、アリール、オキシ−アリール、ヘテロシクリル、オキシ−ヘテロシクリル、C3−14シクロアルキル及びオキシ−C3−14シクロアルキルより成る群から選ばれる1、2もしくは3個の置換基で置換されていることができ;且つ
ここでC1−8アルキルは場合によりそれぞれC1−8アルコキシ、アミノ、アミノ−C1−8アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ及びカルボニル−C1−8アルコキシより成る群から選ばれる1、2もしくは3個の置換基で置換されていることができる]
の化合物及びその形態物(forms)。
【請求項2】
XがCHである請求項1の化合物。
【請求項3】
XがNである請求項1の化合物。
【請求項4】
が水素又はそれぞれC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ及びニトロより成る群から選ばれる1、2、3もしくは4個の置換基である請求項1の化合物。
【請求項5】
が水素又はそれぞれハロゲン及びシアノより成る群から選ばれる1、2、3もしくは4個の置換基である請求項1の化合物。
【請求項6】
が水素、C3−14シクロアルキル及びC1−8アルキルより成る群から選ばれ;場合によりC1−8アルキル上でそれぞれアミノ、アミノ−C1−8アルキル、ヒドロキシ、カルボニル−C1−8アルコキシ、アリール、ヘテロシクリル及びオキシ−ヘテロシクリルより成る群から選ばれる1、2もしくは3個の置換基で置換されていることができる請求項1の化合物。
【請求項7】
が水素である請求項1の化合物。
【請求項8】
がC1−8アルキルである請求項1の化合物。
【請求項9】
が、式(I)における3位と4位の間の二重結合が存在する場合に、水素、ヒドロキシ及びオキシ−C1−8アシルより成る群から選ばれる1個の置換基である請求項1の化合物。
【請求項10】
が、式(I)における3位と4位の間の二重結合が存在しない場合に、それぞれ水素、ヒドロキシ及びオキシ−C1−8アシルより成る群から選ばれる2個の置換基である請求項1の化合物。
【請求項11】
が水素、C1−8アルキル、カルボニル−C1−8アルコキシ、C1−8アシル−ヘテロシクリル、C3−14シクロアルキル、C1−8アルキル−C3−14シクロアルキル、カルボニル−C3−14シクロアルキル及びC1−8アルキル−アリールより成る群から選ばれ、
ここでカルボニル−C3−14シクロアルキルは場合によりC3−14シクロアルキル上で1個のC1−8アルキル置換基で置換されていることができ、
ここでC1−8アルキル−アリールは場合によりアリール上でC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、C1−8アシル、アミノ、アミノ−C1−8アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−8アルキル−ハロ、C1−8アルコキシ−ハロ、アリール、オキシ−アリール、ヘテロシクリル、オキシ−ヘテロシクリル、C3−14シクロアルキル及びオキシ−C3−14シクロアルキルより成る群から選ばれる1個の置換基で置換されていることができ、且つ
ここでC1−8アルキルは場合によりC1−8アルコキシ、アミノ、アミノ−C1−8アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ及びカルボニル−C1−8アルコキシより成る群から選ばれる1個の置換基で置換されていることができる
請求項1の化合物。
【請求項12】
が水素、C1−8アルキル、カルボニル−C1−8アルコキシ、C1−8アシル−ヘテロシクリル、C3−14シクロアルキル、C1−8アルキル−C3−14シクロアルキル、カルボニル−C3−14シクロアルキル及びC1−8アルキル−アリールより成る群から選ばれ、
ここでカルボニル−C3−14シクロアルキルは場合によりC3−14シクロアルキル上で1個のC1−8アルキル置換基で置換されていることができ、且つ
ここでC1−8アルキル−アリールは場合によりアリール上でC1−8アルキル及びオキシ−アリールより成る群から選ばれる1個の置換基で置換されていることができる
請求項1の化合物。
【請求項13】
式(Ia):
【化2】

[式中、
は水素又はそれぞれハロゲン及びシアノより成る群から選ばれる1、2、3もしくは4個の置換基であり;
は水素、C3−14シクロアルキル及びC1−8アルキルより成る群から選ばれ;場合によりC1−8アルキル上でそれぞれアミノ、アミノ−C1−8アルキル、ヒドロキシ、カルボニル−C1−8アルコキシ、アリール、ヘテロシクリル及びオキシ−ヘテロシクリルより成る群から選ばれる1、2もしくは3個の置換基で置換されていることができ;Rは水素及びC1−8アルキルより成る群から選ばれ;そして
は水素、C1−8アルキル、カルボニル−C1−8アルコキシ、C1−8アシル−ヘテロシクリル、C3−14シクロアルキル、C1−8アルキル−C3−14シクロアルキル、カルボニル−C3−14シクロアルキル及びC1−8アルキル−アリールより成る群から選ばれ、
ここでカルボニル−C3−14シクロアルキルは場合によりC3−14シクロアルキル上で1個のC1−8アルキル置換基で置換されていることができ、且つ
ここでC1−8アルキル−アリールは場合によりアリール上でC1−8アルキル及びオキシ−アリールより成る群から選ばれる1個の置換基で置換されていることができる]
の化合物又はその形態物(a form)。
【請求項14】
式(Ib):
【化3】

[式中、
は水素、C3−14シクロアルキル及びC1−8アルキルより成る群から選ばれ;場
合によりC1−8アルキル上でそれぞれアミノ、アミノ−C1−8アルキル、ヒドロキシ、カルボニル−C1−8アルコキシ、アリール、ヘテロシクリル及びオキシ−ヘテロシクリルより成る群から選ばれる1、2もしくは3個の置換基で置換されていることができ;Rはそれぞれ水素、ヒドロキシ及びオキシ−C1−8アシルより成る群から選ばれる2個の置換基であり;そして
は水素、C1−8アルキル、カルボニル−C1−8アルコキシ、C1−8アシル−ヘテロシクリル、C3−14シクロアルキル、C1−8アルキル−C3−14シクロアルキル、カルボニル−C3−14シクロアルキル及びC1−8アルキル−アリールより成る群から選ばれ、
ここでカルボニル−C3−14シクロアルキルは場合によりC3−14シクロアルキル上で1個のC1−8アルキル置換基で置換されていることができ、且つ
ここでC1−8アルキル−アリールは場合によりアリール上でC1−8アルキル及びオキシ−アリールより成る群から選ばれる1個の置換基で置換されていることができる]
の化合物又はその形態物。
【請求項15】
式(Ic):
【化4】

[式中、
は水素又はそれぞれハロゲン及びシアノより成る群から選ばれる1、2、3もしくは4個の置換基であり;
は水素、C3−14シクロアルキル及びC1−8アルキルより成る群から選ばれ;場合によりC1−8アルキル上でそれぞれアミノ、アミノ−C1−8アルキル、ヒドロキシ、カルボニル−C1−8アルコキシ、アリール、ヘテロシクリル及びオキシ−ヘテロシクリルより成る群から選ばれる1、2もしくは3個の置換基で置換されていることができ;そして
は水素、C1−8アルキル、カルボニル−C1−8アルコキシ、C1−8アシル−ヘテロシクリル、C3−14シクロアルキル、C1−8アルキル−C3−14シクロアルキル、カルボニル−C3−14シクロアルキル及びC1−8アルキル−アリールより成る群から選ばれ、
ここでカルボニル−C3−14シクロアルキルは場合によりC3−14シクロアルキル上で1個のC1−8アルキル置換基で置換されていることができ、且つ
ここでC1−8アルキル−アリールは場合によりアリール上でC1−8アルキル及びオキシ−アリールより成る群から選ばれる1個の置換基で置換されていることができる]
の化合物又はその形態物。
【請求項16】
化合物がその単離された形態物である請求項1〜15のいずれかの化合物。
【請求項17】
化合物又はその形態物がORL−1アゴニスト又はアンタゴニストである請求項1の化合物。
【請求項18】
請求項1〜16のいずれかの化合物の有効量及び製薬学的に許容され得る担体を含んでなる製薬学的組成物。
【請求項19】
請求項1〜16のいずれかの化合物及び製薬学的に許容され得る担体を混合する段階を含んでなる製薬学的組成物の調製方法。
【請求項20】
化合物の有効量が1日当たり約0.001mg〜約300mg/kg体重の範囲内である請求項18の製薬学的組成物。
【請求項21】
【化5】

(a)塩基の存在下で化合物A1を化合物A2と反応させて化合物A3を与え、ここで塩基は化合物A2の約1モル当量に等しいか又はそれより多い量で存在し;
【化6】

(b)化合物A3を脱保護して化合物A4を与え;
【化7】

(c)塩基の存在下で化合物A4を化合物A5と反応させて化合物A6を与え、ここで塩基は化合物A5の約1モル当量に等しいか又はそれより多い量で存在し;そして
【化8】

(d)塩基の存在下で化合物A6を化合物A7と反応させて化合物A8を与え、ここで塩基は化合物A7の約1モル当量に等しいか又はそれより多い量で存在する
段階を含んでなる請求項1〜16のいずれかの化合物の製造方法。
【請求項22】
【化9】

(a)約1psi〜約60psiの範囲内の圧力を有する水素ブランケットの存在下に、約20℃〜約60℃の範囲内の温度で化合物A3を反応させて化合物B1を与え;
(b)化合物B1を脱保護して脱保護された化合物B1を与え;
(c)脱保護された化合物B1を塩基の存在下で化合物A5と反応させてR置換された化合物B2を与え、ここで塩基は化合物A5の約1モル当量に等しいかもしくはそれより多い量で存在し;そして
(d)R置換された化合物B2を塩基の存在下で化合物A7と反応させてR置換された化合物B3を与え、ここで塩基は化合物A7の約1モル当量に等しいかもしくはそれより多い量で存在する
段階を含んでなる請求項1〜16のいずれかの化合物の製造方法。
【請求項23】
【化10】

(a)塩基の存在下で化合物C1(ここでRは保護基又はRである)を化合物C2と反応させて化合物C3を与え;そして
【化11】

(b)化合物C3を化合物C4と反応させて化合物C5を与える
段階を含んでなる請求項1〜16のいずれかの化合物の製造方法。
【請求項24】
【化12】

(a)塩基の存在下で化合物D1を無水物と反応させて化合物D2を与え;
【化13】

(b)塩基の存在下で化合物D2をボラン化された試薬と反応させて化合物D3を与えるか;あるいは
(c)化合物D2を触媒と反応させ、次いで生成物を還元して化合物D3を与え;
【化14】

(d)塩基の存在下で化合物D3を無水物と反応させて化合物D4を与え;
【化15】

(e)化合物D4を脱保護して脱保護された化合物D5を与え;そして
【化16】

(f)塩基の存在下で化合物D5を化合物A5反応させて化合物D6を与え、ここで塩基は化合物A5の約1モル当量に等しいかもしくはそれより多い量で存在する
段階を含んでなる請求項1〜16のいずれかの化合物の製造方法。
【請求項25】
薬剤として用いるための請求項1に記載の化合物。
【請求項26】
ORL−1受容体が媒介する障害及び状態の処置、予防又は改善における使用のための薬剤の製造における請求項1の化合物の使用。
【請求項27】
障害及び状態が不安、うつ病、パニック、躁病、痴呆、双極性障害、物質乱用、ニューロパシー性疼痛、急性疼痛、慢性疼痛、片頭痛、喘息、咳、精神病、精神分裂病、てんかん、高血圧、肥満、摂食障害、欲求(cravings)、糖尿病、不整脈、過敏性腸症候群、クローン病、尿失禁、副腎障害、注意欠陥障害、注意欠陥過活動障害及びアルツハイマー病より成る群から選ばれる請求項26の使用。

【公表番号】特表2009−515833(P2009−515833A)
【公表日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−537773(P2008−537773)
【出願日】平成18年10月18日(2006.10.18)
【国際出願番号】PCT/US2006/040665
【国際公開番号】WO2007/050381
【国際公開日】平成19年5月3日(2007.5.3)
【出願人】(390033008)ジヤンセン・フアーマシユーチカ・ナームローゼ・フエンノートシヤツプ (616)
【氏名又は名称原語表記】JANSSEN PHARMACEUTICA NAAMLOZE VENNOOTSCHAP
【Fターム(参考)】