説明

MEMSセンサパッケージ及びその製造方法

【課題】薄型化を実現でき、安価に生産できるMEMSセンサパッケージ及びその製造方法を得る。
【解決手段】ワイヤボンディングによりMEMSセンサの電極パッドとベース基板のボンディングパッドを接続し、このワイヤボンディング部とMEMSセンサを封止樹脂により封止してなるMEMSセンサパッケージにおいて、上記ベース基板にその表裏面を貫通するスルーホールを設け、このスルーホール内に、封止樹脂で位置固定されるMEMSセンサを埋設した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微小電気機械システム(MEMS)を利用したMEMSセンサを有するMEMSセンサパッケージ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、加速度計、光通信、生物医学システムなど多くの技術分野で、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)を利用したMEMSセンサが注目されている。
【0003】
MEMSセンサは、具体的には例えば圧力センサ、加速度センサ、角速度センサ等として用いられ、図13、14に示されるように封止樹脂または外装ケースによって完全に覆われたMEMSセンサパッケージの状態で回路基板に実装される。図13に示される従来構造のMEMSセンサパッケージ100は、ベース基板111にMEMSセンサ112を接着固定し、MEMSセンサ112の電極パッドとベース基板111の電極パッドをワイヤボンディングにより接続し、このワイヤボンディング部113及びMEMSセンサ112を封止樹脂114で完全に覆って封止することで形成されている。また、図14に示される従来構造のMEMSセンサパッケージ200は、ベース基板211にMEMSセンサ212を接着固定し、MEMSセンサ212の電極パッドとベース基板211の電極パッドをワイヤボンディングにより接続し、このワイヤボンディング部213及びMEMSセンサ212を覆う金属や樹脂等からなる外装ケース215をベース基板211に接合することで形成されている。
【特許文献1】特開平8−83878号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなMEMSセンサパッケージは、実装される小型機器の薄型化を実現するために、パッケージ高さに大きな制約がある。具体的には現状のパッケージ高さが1.0mmを超えているのに対し、将来的には0.6mm以下に抑えたいという要求がある。しかしながら、従来構造では、パッケージ高さHが基板厚みh1、センサ厚みh2、ワイヤボンディング高さh3及び樹脂高さh4またはケース高さh5の合計(H=h1+h2+h3+h4orh5)となるので、上記要求に応えることが難しい。パッケージ高さHを低減するには、基板厚みh1を小さくすることも考えられるが、基板厚みh1が小さすぎると強度不足となって基板の割れや反りが生じてしまうので、基板厚みh1は一定以上に確保する必要がある。強度不足を回避するには、基板面積を減らして基板厚みh1を低減することが考えられるが、この場合には基板あたりの取り個数が激減し、製造コストが増大する問題がある。
【0005】
本発明は、薄型化を実現でき、安価に生産できるMEMSセンサパッケージ及びその製造方法を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ベース基板の表裏面を貫くスルーホールを形成し、このスルーホール内にMEMSセンサを配置すれば、ベース基板の厚みとセンサ厚みの重複分だけパッケージ高さを省けること、また、ベース基板のスルーホールを粘着テープで塞げば、該粘着テープによりMEMSセンサをスルーホール内で容易に位置決めできることに着目して完成されたものである。
【0007】
すなわち、本発明は、導通接続したボンディングパッドと実装用電極パッドを表裏面に有するベース基板を備え、ワイヤボンディングによりMEMSセンサの電極パッドと該ベース基板のボンディングパッドを接続し、このワイヤボンディング部とMEMSセンサを封止樹脂により封止してなるMEMSセンサパッケージにおいて、前記ベース基板にその表裏面を貫通するスルーホールを設け、このスルーホール内に、前記封止樹脂で位置固定される前記MEMSセンサを埋設したことを特徴としている。
【0008】
このMEMSセンサパッケージは、導通接続したボンディングパッドと実装用電極パッドを表裏面に有するベース基板に、該表裏面を貫通するスルーホールを形成する工程と、前記ベース基板の実装用電極パッド側の面に、前記スルーホールを塞ぐようにして粘着テープを貼り付ける工程と、前記ベース基板のスルーホール内にMEMSセンサをボンディングパッド側から挿入し、該スルーホール内に露出させた粘着テープによって該MEMSセンサを仮止めする工程と、この仮止め状態で、ワイヤボンディングにより前記MEMSセンサの電極パッドと前記ベース基板のボンディングパッドを接続する工程と、前記ベース基板のボンディングパッド側の面に、前記ワイヤボンディング部及び前記MEMSセンサを完全に覆うようにして封止樹脂を塗布し、この封止樹脂によって前記MEMSセンサの位置を本固定する工程とにより製造できる。MEMSセンサの仮固定に用いた粘着テープは、MEMSセンサを封止樹脂により本固定した後に剥がすことができる。MEMSセンサの本固定後も粘着テープをそのまま残す場合には、ベース基板の実装用電極パッドを設けた側の面に、実装用電極パッドエリアを除いて全面に粘着テープを接着することが好ましい。
【0009】
本発明は、別の態様によれば、導通接続したボンディングパッドと実装用電極パッドを表裏面に有するベース基板を備え、ワイヤボンディングによりMEMSセンサの電極パッドと該ベース基板のボンディングパッドを接続し、このワイヤボンディング部とMEMSセンサを覆うケースを前記ベース基板に接着固定してなるMEMSセンサパッケージにおいて、前記ベース基板の表裏面を貫通するスルーホールと、このスルーホールを塞ぐように前記ベース基板の実装用電極パッド側の面に接着した粘着テープとを設け、前記スルーホール内に、前記粘着テープによって位置固定される前記MEMSセンサを埋設したことを特徴としている。
【0010】
上記態様のMEMSセンサパッケージは、導通接続したボンディングパッドと実装用電極パッドを表裏面に有するベース基板に、該表裏面を貫通するスルーホールを形成する工程と、前記ベース基板の実装用電極パッド側の面に、前記スルーホールを塞ぐようにして粘着テープを貼り付ける工程と、前記ベース基板のスルーホール内にMEMSセンサをボンディングパッド側から挿入し、該スルーホール内に露出させた粘着テープによって該MEMSセンサを接着固定する工程と、この接着固定した状態で、ワイヤボンディングにより前記MEMSセンサの電極パッドと前記ベース基板のボンディングパッドを接続する工程と、前記ワイヤボンディング部及び前記MEMSセンサを完全に覆うケースを、前記ベース基板に接着固定する工程とにより製造できる。MEMSセンサを接着固定する粘着テープは、実装用電極パッドエリアを除いて全面に接着することが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ベース基板の表裏面を貫通するスルーホール内にMEMSセンサを埋設したので、ベース基板の厚みとMEMSセンサの厚みの重複分だけパッケージ高さを減らすことができ、薄型化され、かつ、安価で生産可能なMEMSセンサパッケージ及びその製造方法が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1〜図8は、本発明の第1実施形態によるMEMSセンサパッケージ10を示している。図1はMEMSセンサパッケージ10の外観斜視図、図2は図1のII−II線に沿う断面図、図3はMEMSセンサパッケージ10を裏面側から見た平面図である。
【0013】
MEMSセンサパッケージ10は、平面視矩形状のベース基板11と、MEMSセンサ12と、導電性ワイヤ13aによりMEMSセンサ12とベース基板11を導通接続したワイヤボンディング部13と、このワイヤボンディング部13及びMEMSセンサ12を封止する封止樹脂14とにより構成されている。
【0014】
ベース基板11には、その表裏面11a、11bを貫く円形のスルーホール11cが基板略中央位置に形成され、基板の四隅にそれぞれボンディングパッド11dと実装用電極パッド11eが配置されている。本明細書では、ボンディングパッド11dが形成された面を表面11a、実装用電極パッド11eが形成された面を裏面11bとする。スルーホール11cの平面形状は任意である。ボンディングパッド11dと実装用電極パッド11eは、ベース基板11の側面に露出形成した側面電極fを介して導通している。このベース基板11には、紙フェノールやガラスエポキシからなるプリント基板またはセラミック基板など広く用いることができる。
【0015】
MEMSセンサ12は、センサ部品を一つの基材(シリコン基板、ガラス基板または有機材料など)の上に集積化したデバイスであって、具体的には例えば圧力センサ、加速度センサ、角速度センサなどが挙げられる。このMEMSセンサ12は、ベース基板11のスルーホール11c内に配置され、該MEMSセンサ12とスルーホール11の間を埋める封止樹脂14により位置固定されている。MEMSセンサ12の厚みh2はベース基板11の厚みh1(スルーホール11cの深さ)より小さいので(h2<h1)、MEMSセンサ12は、ベース基板11のスルーホール11c内に完全に埋め込まれた状態となり、ベース基板11から突出しない。封止樹脂14には、例えばエポキシ系樹脂が用いられている。
【0016】
このMEMSセンサパッケージ10において、パッケージ高さHは、ベース基板11の厚みh1、ワイヤボンディング高さh3及び樹脂高さh4の合計(H=h1+h3+h4)となるので、ベース基板11のスルーホール11c内に埋設したMEMSセンサ12の厚みh2分だけパッケージ高さHを減らすことができ、パッケージ高さHを所定値(例えば0.50mm以下)に抑えられる。この構造によれば、ベース基板11の厚みh1を減らさずにパッケージ薄型化を実現できるので、基板強度を十分に確保でき、また、製造コストを増大させることもない。実際に本実施形態では、ベース基板11の厚みh1=0.20mm以下、ボンディング高さh3=0.10mm以下、樹脂高さh4=0.20mm以下としたので、パッケージ高さH=0.50mm以下を達成できた。
【0017】
次に、図4〜図8を参照し、本発明の第1実施形態によるMEMSセンサパッケージ10の製造方法について説明する。図4及び図6〜図8は、MEMSセンサパッケージ10の製造工程を説明する断面図であり、図5は、図4の製造工程時のベース基板11を裏面11b側から見て示す平面図である。
【0018】
先ず、表裏面11a、11bの四隅に、側面電極11fを介して導通接続したボンディングパッド11dと実装用電極パッド11eをそれぞれ有するベース基板11を準備する。ベース基板11には、例えば紙フェノールやガラスエポキシからなるプリント基板またはセラミック基板などを用いることができる。
【0019】
次に、ベース基板11の略中央位置に、表裏面11a、11bを貫通するスルーホール11cを形成する。本実施形態のスルーホール11cは円形に形成してあるが、その平面形状は任意である。このスルーホール11cの深さはベース基板11の厚みh1と一致しており、ベース基板11の厚みh1は、基板強度を確保しつつ薄型化を図るために0.10〜0.20mm程度であることが好ましい。
【0020】
続いて、図4及び図5に示すように、ベース基板11の裏面11bに、実装用電極パッド11eを除いて裏面全体を覆うように、粘着テープ15を接着する。粘着テープ15は、20〜70μm程度の極めて薄いテープであり、例えば耐熱性を有するダイアタッチテープを用いることができる。この工程により、ベース基板11のスルーホール11cは裏面11b側から粘着テープ15により塞がれ、粘着テープ15の粘着面が表面11a側に露出する。すなわち、粘着テープ15がスルーホール11cの底部を構成した状態となる。
【0021】
続いて、図6に示すように、MEMSセンサ12をベース基板11の表面11a側からスルーホール11c内に挿入し、該スルーホール11cの略中央位置に配置する。スルーホール11cの底部には粘着テープ15の粘着面が露出しているので、この粘着テープ15によりMEMSセンサ12は仮固定される。ここでの仮固定とは、外力を加えなければ粘着テープ15によりMEMSセンサ12が位置固定され、外力を加えればMEMSセンサ12を剥がせる状態を意味している。
【0022】
MEMSセンサ12を仮固定したら、図7に示すように、ベース基板11のボンディングパッド11dとMEMSセンサ12の電極パッド12dをワイヤボンディングにより導通接続する。ワイヤボンディングには、例えばCr、Cu等からなるφ25μm程度の導電性ワイヤ13aを用いる。このワイヤボンディング部13のボンディング高さh3は、0.10mm以下となるように調整する。
【0023】
続いて、図8に示すように、封止樹脂14でベース基板11の表面11a側に全体的に覆って、MEMSセンサ12とワイヤボンディング部13を封止する。封止樹脂14は、ベース基板11のスルーホール11cとMEMSセンサ12の間にも入り込み、MEMSセンサ12の周囲を埋める。封止樹脂14が固化することで、該封止樹脂14によりMEMSセンサ12が本固定され、外力が加えられてもMEMSセンサ12の位置は変わらない。
【0024】
MEMSセンサ12を本固定したら、粘着テープ15を剥がす。これにより、図1〜図3に示されるMEMSセンサパッケージ10が得られる。
【0025】
図9及び図10は、本発明の第2実施形態によるMEMSセンサパッケージ20を示している。MEMSセンサパッケージ20は、MEMSセンサ12の仮固定に用いた粘着テープ15を剥がさずに残した実施形態であり、粘着テープ15以外の構成は第1実施形態と同様である。粘着テープ15は、図9及び図10では誇張して描いてあるが、実際には20〜70μm程度の極めて薄いテープである。この粘着テープ15は、実装用電極パッド11eを除いてベース基板11の裏面全体に接着されているので、粘着テープ15を残しておいてもMEMSセンサパッケージ20として問題なく、実装用電極パッド11eを介して外部の回路基板に実装可能である。
【0026】
MEMSセンサパッケージ20において、パッケージ高さHは、ベース基板11の厚みh1、ワイヤボンディング高さh3、樹脂高さh4及び粘着テープ厚h6の合計(H=h1+h3+h5+h6)となる。従来構造と比べて粘着テープ厚h6の分が増加するが、粘着テープ厚h6は20〜70μm程度と薄いので、パッケージ高さHを大きく増大させることはない。よって、結果的には、ベース基板11のスルーホール11c内に埋設したMEMSセンサ12の厚みh2分だけパッケージ高さHを減らすことができ、パッケージ高さHを所定値(例えば0.60mm以下)に抑えられる。この構造によれば、ベース基板11の厚みh1を減らさずにパッケージ薄型化を実現できるので、基板強度を十分に確保でき、また、製造コストを増大させることもない。実際に本実施形態では、ベース基板11の厚みh1=0.20mm以下、ボンディング高さh3=0.10mm以下、樹脂高さh4=0.20mm以下、粘着テープ厚h6=20〜70μmとしたので、パッケージ高さH=0.60mm以下を達成できた。
【0027】
図11及び図12は、本発明の第3実施形態によるMEMSセンサパッケージ30を示している。MEMSセンサパッケージ30は、第2実施形態の封止樹脂14の替わりに、MEMSセンサ12及びボンディング部13を覆う外装ケース31をベース基板11に接着固定し、MEMSセンサ12及びボンディング部13を密閉した実施形態である。ベース基板11の裏面11bには、実装用電極パッド11eを除いて裏面全体を覆うように粘着テープ15が貼られていて、この粘着テープ15によって、MEMSセンサ12はスルーホール11cの略中央位置に接着固定されている。粘着テープ15は、図11及び図12では誇張して描いてあるが、実際には20〜70μm程度の極めて薄いテープである。外装ケース31は、金属または樹脂などで形成可能である。この外装ケース31以外の構成は、第2実施形態と同様である。
【0028】
MEMSセンサパッケージ30において、パッケージ高さHは、ベース基板11の厚みh1、ワイヤボンディング高さh3、ケース高さh5及び粘着テープ厚h6の合計(H=h1+h3+h5+h6)となる。従来構造と比べて粘着テープ厚h6の分が増加するが、粘着テープ厚h6は20〜70μm程度と薄いので、パッケージ高さHを大きく増大させることはない。よって、結果的には、ベース基板11のスルーホール11c内に埋設したMEMSセンサ12の厚みh2分だけパッケージ高さHを減らすことができ、パッケージ高さHを所定値(例えば0.60mm以下)に抑えられる。この構造によれば、ベース基板11の厚みh1を減らさずにパッケージ薄型化を実現できるので、基板強度を十分に確保でき、また、製造コストを増大させることもない。実際に本実施形態では、ベース基板11の厚みh1=0.20mm以下、ボンディング高さh3=0.10mm以下、ケース高さh5=0.20mm以下、粘着テープ厚h6=20〜70μmとしたので、パッケージ高さH=0.60mm以下を達成できた。
【0029】
以上の各実施形態によれば、ベース基板11の表裏面11a、11bを貫通するスルーホール11c内にMEMSセンサ12を埋設したので、ベース基板11の厚みh1とMEMSセンサ12の厚みh2の重複分だけパッケージ高さHを減らすことができる。これにより、ベース基板11の厚みh1を減らさずにパッケージ薄型化を実現できるので、基板強度を十分に確保でき、また、製造コストを増大させることもない。すなわち、薄型化され、かつ、安価で生産可能なMEMSセンサパッケージ及びその製造方法が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の第1実施形態によるMEMSセンサパッケージを示す外観斜視図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】同MEMSセンサパッケージを裏面側から見て示す平面図である。
【図4】本発明の第1実施形態によるMEMSセンサパッケージの製造工程を示す断面図である。
【図5】図4の製造工程時にベース基板を裏面側から見て示した平面図である。
【図6】図4の次工程を示す断面図である。
【図7】図6の次工程を示す断面図である。
【図8】図7の次工程を示す断面図である。
【図9】本発明の第2実施形態によるMEMSセンサパッケージを示す外観斜視図である。
【図10】図9のX−X線に沿う断面図である。
【図11】本発明の第3実施形態によるMEMSセンサパッケージを示す外観斜視図である。
【図12】図11のXII−XII線に沿う断面図である。
【図13】樹脂材料でMEMSセンサを封止した従来構造のMEMSセンサパッケージを示す断面図である。
【図14】外装ケースでMEMSセンサを密閉した従来構造のMEMSセンサパッケージを示す断面図である。
【符号の説明】
【0031】
10 MEMSセンサパッケージ
11 ベース基板
11a 表面
11b 裏面
11c スルーホール
11d ボンディングパッド
11e 実装用電極パッド
11f 側面電極
12 MEMSセンサ
13 ワイヤボンディング部
14 封止樹脂
15 粘着テープ
20 MEMSセンサパッケージ
30 MEMSセンサパッケージ
31 外装ケース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導通接続したボンディングパッドと実装用電極パッドを表裏面に有するベース基板を備え、ワイヤボンディングによりMEMSセンサの電極パッドと該ベース基板のボンディングパッドを接続し、このワイヤボンディング部とMEMSセンサを封止樹脂により封止してなるMEMSセンサパッケージにおいて、
前記ベース基板にその表裏面を貫通するスルーホールを設け、このスルーホール内に、前記封止樹脂で位置固定される前記MEMSセンサを埋設したことを特徴とするMEMSセンサパッケージ。
【請求項2】
請求項1記載のMEMSセンサパッケージにおいて、前記ベース基板の実装用電極パッドを設けた側の面に、該実装用電極パッドエリアを除いて全面に粘着テープを接着したMEMSセンサパッケージ。
【請求項3】
導通接続したボンディングパッドと実装用電極パッドを表裏面に有するベース基板を備え、ワイヤボンディングによりMEMSセンサの電極パッドと該ベース基板のボンディングパッドを接続し、このワイヤボンディング部とMEMSセンサを覆うケースを前記ベース基板に接着固定してなるMEMSセンサパッケージにおいて、
前記ベース基板の表裏面を貫通するスルーホールと、このスルーホールを塞ぐように前記ベース基板の実装用電極パッド側の面に接着した粘着テープとを設け、前記スルーホール内に、前記粘着テープによって位置固定される前記MEMSセンサを埋設したことを特徴とするMEMSセンサパッケージ。
【請求項4】
導通接続したボンディングパッドと実装用電極パッドを表裏面に有するベース基板に、該表裏面を貫通するスルーホールを形成する工程と、
前記ベース基板の実装用電極パッド側の面に、前記スルーホールを塞ぐようにして粘着テープを貼り付ける工程と、
前記ベース基板のスルーホール内にMEMSセンサをボンディングパッド側から挿入し、該スルーホール内に露出させた粘着テープによって該MEMSセンサを仮止めする工程と、
この仮止め状態で、ワイヤボンディングにより前記MEMSセンサの電極パッドと前記ベース基板のボンディングパッドを接続する工程と、
前記ベース基板のボンディングパッド側の面に、前記ワイヤボンディング部及び前記MEMSセンサを完全に覆うようにして封止樹脂を塗布し、この封止樹脂によって前記MEMSセンサの位置を本固定する工程と、
を有することを特徴とするMEMSセンサパッケージの製造方法。
【請求項5】
請求項4記載のMEMSセンサパッケージの製造方法において、前記MEMSセンサの位置を本固定した後に、前記粘着テープを剥がす工程を有するMEMSセンサパッケージの製造方法。
【請求項6】
請求項4または5記載のMEMSセンサパッケージの製造方法において、前記粘着テープは、実装用電極パッドエリアを除いて前記ベース基板の実装用電極パッド側の面に接着するMEMSセンサパッケージの製造方法。
【請求項7】
導通接続したボンディングパッドと実装用電極パッドを表裏面に有するベース基板に、該表裏面を貫通するスルーホールを形成する工程と、
前記ベース基板の実装用電極パッド側の面に、前記スルーホールを塞ぐようにして粘着テープを貼り付ける工程と、
前記ベース基板のスルーホール内にMEMSセンサをボンディングパッド側から挿入し、該スルーホール内に露出させた粘着テープによって該MEMSセンサを接着固定する工程と、
この接着固定した状態で、ワイヤボンディングにより前記MEMSセンサの電極パッドと前記ベース基板のボンディングパッドを接続する工程と、
前記ワイヤボンディング部及び前記MEMSセンサを完全に覆うケースを、前記ベース基板に接着固定する工程と、
を有することを特徴とするMEMSセンサパッケージの製造方法。
【請求項8】
請求項7記載のMEMSセンサパッケージの製造方法において、前記粘着テープは、実装用電極パッドエリアを除いて前記ベース基板の実装用電極パッド側の面に接着するMEMSセンサパッケージの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−157554(P2010−157554A)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−333920(P2008−333920)
【出願日】平成20年12月26日(2008.12.26)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】