MEMSデバイスを実装するための方法及びシステム
【課題】MEMSを基本にしたディスプレイデバイスを提供する。
【解決手段】MEMSを基本にしたディスプレイデバイスであり、インターフェロメトリックモジュレータアレイが透明基板を通じて光を反射させるように構成されている。該透明基板は、シールを介してバックプレートに取り付けられており、該バックプレートは、該インターフェロメトリックモジュレータアレイを制御するための電子回路を内蔵することができる。該バックプレートは、該ディスプレイの状態を制御するために使用することができるデバイス構成要素(例えば電子構成要素、等)に関する物理的支持物となることができる。さらに、該バックプレートは、該デバイスに関する構造上の主支持物として利用することもできる。
【解決手段】MEMSを基本にしたディスプレイデバイスであり、インターフェロメトリックモジュレータアレイが透明基板を通じて光を反射させるように構成されている。該透明基板は、シールを介してバックプレートに取り付けられており、該バックプレートは、該インターフェロメトリックモジュレータアレイを制御するための電子回路を内蔵することができる。該バックプレートは、該ディスプレイの状態を制御するために使用することができるデバイス構成要素(例えば電子構成要素、等)に関する物理的支持物となることができる。さらに、該バックプレートは、該デバイスに関する構造上の主支持物として利用することもできる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には、微小電気機械システム(MEMS)に関するものである。本発明の実施形態は、微小電気機械システム(MEMS)及び該システムを実装するための方法に関するものである。本発明は、より具体的には、インターフェロメトリックモジュレータ(interferometric modulator)に接続された電子回路を保持するバックプレートを用いて該インターフェロメトリックモジュレータを実装することに関するものである。
【背景技術】
【0002】
消費者は、電子製品が可能な限り小型でかつ軽量であることを希望するのが一般的である。フラットパネルディスプレイの能力が向上しさらには用途が拡大するのに伴い、製品の大きさがディスプレイの大きさに左右されるのが異例でなくなっており、このためディスプレイ以外の部分を可能な限り小さい空間内に組み込むようにすることが強く要求されるようになっている。さらに、この空間の2つの寸法は、フラットパネルディスプレイの二次元のフットプリントによって定まることがしばしばある。現在は、製品が「薄いこと」がますます望ましいものになってきており、このため、より薄い層を製作すること、複数の層を結合させること、及び/又は製品から層をなくしてしまうことがますます望ましいものになってきている。製品の層に関する例は、ディスプレイを保護するための透明な窓、該保護窓とディスプレイの間のエアギャップ、ディスプレイ前部のフロントライト、タッチスクリーン、光学的機能を有するプラスチックのフィルム、ディスプレイのフロントガラス、ディスプレイの能動層、ディスプレイのバックガラス、ディスプレイ背後のバックライト、PCボード、相互接続部を保持するプラスチックのフィルム、及び、製品の物理的エンクロージャを形成するプラスチック層と金属層、等を含んでいる(但し、これらの項目に限定するものではない)。
【0003】
携帯式電子デバイスを製造する際に現在圧倒的に使用されているディスプレイは、液晶ディスプレイ(LCD)である。LCDの主層は、フロントガラス、バックガラス、及びいくつかのプラスチック製の光学フィルムを含む。LCDのフロントプレート及びバックプレートは両方とも、LCDが有する性質上、LCDの能動的構成要素又は機能的構成要素としての働きをしており、ディスプレイ全体の厚さを薄くするために複数の層を結合させることができる度合い、これらの層を取り除くことができる度合い、及び/又は、これらの層をより薄い層に代えることができる度合いを制限している。さらに、LCDの両プレートが有する能動的な性質は、これらのプレートにおいて使用することができる材料も制限しており、このため該プレートの強度及び耐久性も制限している。これらのLCDプレートに適した材料を用いて確保することができる強度及び/又は保護以上のレベルの強度及び/又は保護を確保することが要求される場合は、これらのLCDプレートに加えてその他の材料層が要求され、その結果、電子デバイスの厚さ、重量、及びコストをさらに増大させることになるおそれがある。
【0004】
微小電気機械システム(MEMS)は、微小機械要素、アクチュエータ、及び電子機器を含む。微小機械要素は、基板及び/又は蒸着させた材料層の一部をエッチングによって除去するか又は材料層を追加することによって電気デバイス及び電気機械デバイスを形成する、蒸着、エッチング、及び/又はその他の微細加工プロセスを用いて製造することができる。MEMSデバイスの1つの型はインターフェロメトリックモジュレータと呼ばれている。インターフェロメトリックモジュレータは、一対の伝導性プレートを具備しており、これらのプレートの1方又は両方は、全体又は一部が透明及び/又は反射性であり、適切な電気信号を加えると相対運動をする。一方のプレートは、基板上に蒸着した固定層を具備しており、他方のプレートは、エアギャップによって該固定層から分離された金属膜を具備している。
【0005】
MEMSデバイスは用途が非常に広範囲であり、既存の製品を改善したり、まだ開発されていない新たな製品を作り出す上でそれらの特徴が利用可能なように、これらのタイプのデバイスの特徴を利用及び/または改善することは当業界において有益なことである。
【発明の概要】
【0006】
本発明のシステム、方法、及びデバイスは各々がいくつかの側面を有しており、いずれの単一の側面も、望ましい属性を確保する役割を単独で果たしているわけではない。以下では、本発明の適用範囲を限定することなしに、本発明のより顕著な特長について概説する。当業者は、該説明を検討後に、そして特に「発明を実施するための最良の形態」の部分を読んだ後に、本発明の特長がその他のディスプレイデバイスよりもいかに優れているかを理解することになる。
【0007】
例えば、1つの実施形態においては、透明基板と、該透明基板を通じて光を反射させるように構成されたインターフェロメトリックモジュレータアレイと、該透明基板に対して密閉されており、該インターフェロメトリックモジュレータのための空洞を提供するバックプレートと、該バックプレート上に配置され、該インターフェロメトリックモジュレータアレイと電気的に接続されている電子回路と、を含むディスプレイが提供される。
【0008】
もう1つの実施形態においては、透明基板と、該透明基板を通じて光を反射させるように構成されたインターフェロメトリックモジュレータアレイと、該透明基板に対して密閉されており、該インターフェロメトリックモジュレータのための空洞を提供しているバックプレートと、を含むディスプレイを有するデバイスが提供され、該バックプレートは、該インターフェロメトリックモジュレータを制御するように構成された電子回路を具備する。さらなる実施形態においては、該バックプレートは、該ディスプレイの構造上の主構成要素として機能し、さらに、該ディスプレイを制御するように構成された追加の電子回路を物理的に支持する。
【0009】
もう1つの実施形態においては、インターフェロメトリックモジュレータアレイを具備する透明基板を提供することと、該インターフェロメトリックモジュレータアレイを制御するように構成された電子回路を具備するバックプレートを提供することと、前記インターフェロメトリックモジュレータアレイの上方に空洞を形成させるために前記透明基板を前記バックプレートに対して密閉すること、とを含むディスプレイ製造方法が提供され、該電子回路は、該インターフェロメトリックモジュレータアレイと電気的に接続されている。別の実施形態においては、上記の方法によって製造されたデバイスが提供される。
【0010】
もう1つの実施形態においては、光を変調して該変調した光を観察者の方向に反射させるための変調手段と、該変調手段を支持するための第1の支持手段と、前記変調手段の状態を制御するための制御手段と、該制御手段を支持して前記変調手段のための空洞を確保するための第2の支持手段と、を含むディスプレイが提供される。
【0011】
もう1つの実施形態においては、第1の透明基板と、該第1の透明基板を通じて第1の方向に光を反射させるように構成された第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイと、前記第1の透明な基板に対して密閉されており、前記第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイのための空洞を提供しているバックプレートと、前記バックプレートに対して密閉されている第2の透明基板と、を含む電子デバイス用ディスプレイが提供され、前記バックプレートは、該第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイを制御するように構成された電子回路を具備し、該第2の透明基板は、第2の方向に光を反射させるように構成された第2のインターフェロメトリックモジュレータアレイを具備しており、該第1の方向及び該第2の方向は、互いに反対の方向である。
【0012】
もう1つの実施形態においては、第1の透明基板と、該第1の透明基板を通じて第1の方向に光を反射させるように構成された第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイと、前記第1の透明な基板に対して密閉されており、前記第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイのための空洞を提供しているバックプレートと、前記バックプレートに対して密閉されている第2の透明基板と、を含む電子デバイス用ディスプレイが提供され、前記バックプレートは、該第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイを制御するように構成された電子回路を具備し、該第2の透明基板は、第2の方向に光を反射させるように構成された第2のインターフェロメトリックモジュレータアレイを具備しており、該第1の方向及び該第2の方向は、互いに反対の方向である。
【0013】
もう1つの実施形態においては、第1の透明基板と、該第1の透明基板を通じて光を反射させるように構成された第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイと、該第1の透明基板と対向する第2の透明基板と、該第2の透明基板を通じて光を反射させるように構成された第2のインターフェロメトリックモジュレータアレイと、を含むディスプレイを有するデバイスが提供される。
【0014】
もう1つの実施形態においては、第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイを具備する第1の透明基板を提供することと、第2のインターフェロメトリックモジュレータアレイを具備する第2の透明基板を提供することと、前記第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイ及び前記第2のインターフェロメトリックモジュレータアレイの状態を制御するように構成された電子回路を具備するバックプレートを提供することと、前記第1の透明基板を前記バックプレートに対して密閉することと、前記第2の透明基板を前記バックプレートに対して密閉することと、前記電子回路を前記第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイ及び前記第2のインターフェロメトリックモジュレータアレイと電気的に接続させること、とを含むディスプレイ製造方法が提供される。別の実施形態においては、上記の方法によって製造されたデバイスが提供される。
【0015】
もう1つの実施形態においては、光を変調して該変調した光を観察者の方向に反射させるための第1の変調手段と、該第1変調手段を支持するための第1の支持手段と、光を変調して該変調した光を観察者の方向に反射させるための第2の変調手段と、前記第2の変調手段を支持するための第2の支持手段と、前記第1の変調手段及び前記第2の変調手段の状態を制御するための制御手段と、該制御手段を支持するための第3の支持手段と、を含むディスプレイが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】インターフェロメトリックモジュレータディスプレイの1つの実施形態の一部分を描いた等大図であり、第1のインターフェロメトリックモジュレータの移動可能な反射層が解放位置にあり、第2のインターフェロメトリックモジュレータの移動可能な反射層が作動位置にある。
【図2】3x3インターフェロメトリックモジュレータディスプレイを組み込んだ電子デバイスの1つの実施形態を例示したシステムブロック図である。
【図3】図1に示したインターフェロメトリックモジュレータの1つの典型的な実施形態に関する移動可能な鏡の位置及び印加電圧の関係を示した概略図である。
【図4】インターフェロメトリックモジュレータディスプレイを駆動するために使用する一組のロー電圧及びコラム電圧を示した図である。
【図5A】図3に示した3x3インターフェロメトリックモジュレータディスプレイに表示データフレームを書くために使用するロー信号及びコラム信号に関する1つの典型的なタイミング図である(その1)。
【図5B】図3に示した3x3インターフェロメトリックモジュレータディスプレイに表示データフレームを書くために使用するロー信号及びコラム信号に関する1つの典型的なタイミング図である(その2)。
【図6A】図1に示したデバイスの横断面を示した図である。
【図6B】インターフェロメトリックモジュレータの1つの代替実施形態の横断面を示した図である。
【図6C】インターフェロメトリックモジュレータのもう1つの代替実施形態の横断面を示した図である。
【図7】プリント基板がバックプレートに接合されているディスプレイの1つの実施形態の分解図である。
【図8A】インターフェロメトリックモジュレータキャリヤがバックプレートとしての働きをしておりさらに基板上のインターフェロメトリックモジュレータアレイに接続されているディスプレイの実施形態の組立図である。
【図8B】図8Aの実施形態の組立図である。
【図9A】インターフェロメトリックモジュレータキャリヤがバックプレートとしての働きをしておりさらに基板上のインターフェロメトリックモジュレータアレイに接続されているディスプレイの実施形態の下側構成要素の最上部図である。
【図9B】インターフェロメトリックモジュレータキャリヤがバックプレートとしての働きをしておりさらに基板上のインターフェロメトリックモジュレータアレイに接続されているディスプレイの実施形態の上側構成要素の最上部図である。
【図10A】インターフェロメトリックモジュレータキャリヤがバックプレートとしての働きをしておりさらに基板上のインターフェロメトリックモジュレータアレイに内部接続されているディスプレイの実施形態の組立図である。
【図10B】図10Aの実施形態の分解図である。
【図11】インターフェロメトリックモジュレータキャリヤがバックプレートとしての働きをしておりさらに基板上において電子構成品がインターフェロメトリックモジュレータアレイと同じ面に配置されているディスプレイの実施形態の分解図である。
【図12】インターフェロメトリックモジュレータキャリヤが2つの基板の間に配置されている両面ディスプレイの1つの実施形態の横断面図である。
【図13】インターフェロメトリックモジュレータキャリヤが果たす機能と同じ機能のうちの一部を基板が果たすことができる両面ディスプレイの横断面図である。
【図14】環状インターフェロメトリックモジュレータキャリヤを有する両面ディスプレイの横断面図である。
【図15】インターフェロメトリックモジュレータキャリヤを有していない両面ディスプレイの横断面図である。
【図16】ディスプレイのインターフェロメトリックモジュレータキャリヤがデバイスに関する構造上の主支持物としての働きをすることができる該デバイスの横断面図である。
【図17A】成形されたインターフェロメトリックモジュレータキャリヤがバックプレートとしての働きをするディスプレイの実施形態の透視図である。
【図17B】図17Aの実施形態の横断面図である。
【図18A】複数のインターフェロメトリックモジュレータを具備するビジュアルディスプレイデバイスの実施形態を例示したシステムブロック図である(その1)。
【図18B】複数のインターフェロメトリックモジュレータを具備するビジュアルディスプレイデバイスの実施形態を例示したシステムブロック図である(その2)。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の1つの実施形態は、以下においてさらに詳細に説明するように、インターフェロメトリックモジュレータに基づくディスプレイであり、バックプレートは、能動的な構成要素を含む。インターフェロメトリックモジュレータにおいて典型的なことであるが、バックプレートは、純粋に機械的な機能を果たす。このため、バックプレートにおいて使用可能な材料に関する制約事項が従来よりも少なく、さらに、層を結合させる自由度、層を取り除く自由度、及び/又は層を代替の層またはより薄い層に代える自由度が従来よりも大きい。特に、本実施形態においては、バックプレートは、インターフェロメトリックモジュレータの状態を制御する電子回路を保持するために用いられる。例えば、ディスプレイドライバチップ等の集積回路をバックプレート上に直接取り付けてインターフェロメトリックモジュレータと電気的に接続させることができる。さらに、バックプレートは、ディスプレイを囲っているデバイスに関する構造上の支持物として使用することもできる。バックプレートを複数の目的のために使用することは、その他の技術に基づいたディスプレイよりも薄く、より強固で、製作するのがより容易で、及び/又はより安価なインターフェロメトリックモジュレータ型ディスプレイを構築することを可能にし、有利である。
【0018】
本発明のもう1つの実施形態は、2つの対向する画面を有するインターフェロメトリックモジュレータ型ディスプレイである。1つのディスプレイのバックプレートは、反対方向を向いているインターフェロメトリックモジュレータを形成させるために使用する。このバックプレートは、例えば、携帯電話の反対側にディスプレイを含んでいる該携帯電話において使用することができる。これらの機能を果たすために該バックプレートを使用することは、その他の二重画面ディスプレイよりも薄く、より強固で、及び/又はより小さいフットプリントを有する二重画面ディスプレイの形成出を可能にし、有利である。
【0019】
以下に示した詳細な説明は、本発明のいくつかの具体的な実施形態を対象にしたものである。しかしながら、本発明は、数多くの異なった形で具体化することが可能である。本説明では図面を参照しており、同一のものについては図面全体に渡って同一の参照数字を付してある。以下の説明から明らかになるように、本発明は、動画(映像、等)又は静止画(静止画像、等)のいずれであるかにかかわらず、さらに、テキスト又は絵のいずれであるかにかかわらず、画像を表示するように構成されているあらゆる装置において実装することができる。さらに、これよりも重要なことであるが、本発明は、非常に様々な電子機器、例えば、移動電話、無線装置、パーソナルデータアシスタント(PDA)、携帯式コンピュータ、ポータブルコンピュータ、GPS受信装置/ナビゲーター、カメラ、MP3プレーヤー、カムコーダー、ゲームコンソール、腕時計、柱時計、計算器、テレビモニター、フラットパネルディスプレイ、コンピュータモニター、自動車の表示盤(オドメーターの表示盤、等)、コックピットの制御盤及び/又は表示盤、カメラのディスプレイ(車両内のリアビューカメラのディスプレイ、等)、電子写真、電子広告掲示板又は看板、プロジェクター、建築構造物、梱包、美的構造物(宝石上におけるイメージの表示、等)(但し、これらの電子機器に限定するものではない)の内部に又はこれらの電子機器と関連させて実装することができる。さらに、本出願明細書において説明しているMEMSデバイスと同様の構造を有するMEMSデバイスは、電子式開閉装置等の表示以外の用途においても使用することができる。
【0020】
干渉型MEMS表示素子を具備する1つのインターフェロメトリックモジュレータディスプレイの実施形態を図1に例示してある。これらのデバイスにおいて、画素は、明るい状態又は暗い状態のいずれかである。明るい(「オン」又は「開いた」)状態においては、該表示素子は、入射可視光の大部分をユーザーに対して反射させる。暗い(「オフ」又は「閉じた」)状態においては、表示素子は、ユーザーに対して入射可視光をほとんどまったく反射させない。該「オン」状態及び「オフ状態」の光反射特性は反転させることができ、実施形態に依存する。MEMS画素は、白黒に加えてカラーディスプレイを考慮して、主に選択された色において反射するように構成させることができる。
【0021】
図1は、ビジュアルディスプレイの一連の画素内の2個の隣接する画素を描いた等大図であり、各画素は、MEMSインターフェロメトリックモジュレータを具備している。いくつかの実施形態においては、インターフェロメトリックモジュレータディスプレイは、これらのインターフェロメトリックモジュレータのロー/コラムアレイを具備している。各インターフェロメトリックモジュレータは、一対の反射層を含んでいる。これらの一対の反射層は、可変でかつ制御可能な距離に互いに配置されており、少なくとも1つの可変寸法を有する共鳴光学空洞を形成している。1つの実施形態においては、該反射層のうちの1つは、2つの位置の間を移動させることができる。第1の位置(本出願明細書では解放状態と呼んでいる)においては、該移動可能な反射層は、固定された部分的反射層から相対的に遠く離れた距離に配置されている。第2の位置においては、該移動可能な層は、該部分的反射層のほうにより近づけて配置されている。これらの2つの反射層から反射された入射光は、該移動可能な層の位置に依存して建設的に又は破壊的に干渉し、各画素に関して全体的な反射状態又は非反射状態を作り出す。
【0022】
図1において、画素アレイのうちの描いた部分は、2つの隣接するインターフェロメトリックモジュレータ12a及び12bを含んでいる。左側のインターフェロメトリックモジュレータ12aにおいては、移動可能で反射能力が非常に高い層14aが、固定された部分的反射層16aから予め決められた距離にある位置において解放された状態になっている。右側のインターフェロメトリックモジュレータ12bにおいては、移動可能で反射能力が非常に高い層14bが、固定された部分的反射層16bに隣接した位置において作動された状態になっている。
【0023】
上記の固定層16a及び16bは、電導性で、部分的に透明でさらに部分的反射性であり、例えば、各々がクロム及びインジウム−スズ酸化物から成る1つ以上の層を透明な基板20上に蒸着することによって製造する。後述するように、これらの層は、平行なストリップから成るパターンが付けられており、ディスプレイデバイス内においてロー電極を形成している。移動可能層14a及び14bは、ポスト18の頂部に蒸着した(ロー電極16a及び16bと直交の)蒸着金属層の一連の平行ストリップとして及びポスト18間に蒸着した介在犠牲材料として形成することができる。該犠牲材料をエッチングによって取り除くと、変形可能な金属層が定められたエアギャップ19よって固定金属層から分離される。変形可能な層には伝導性が高い反射性材料(アルミニウム、等)を用いることができ、これらのストリップは、ディスプレイデバイス内においてコラム電極を形成する。
【0024】
図1において画素12aによって例示したように、電圧が印加されていない状態では、空洞19は層14a及び16aの間にとどまっており、変形可能層は、機械的に緩和された状態になっている。しかしながら、選択したロー及びコラムに電位差を印加すると、対応する画素におけるロー電極及びコラム電極の交差部において形成されているコンデンサが荷電され、静電力がこれらの電極を引き寄せる。図1内の右側の画素12bによって例示したように、電圧が十分に高い場合は、移動可能層が形成されて固定層に対して反発する(本図に示していない誘電材料を固定層に蒸着することによって短絡を防止すること及び分離距離を制御することができる)。この挙動は、印加した電位差の極性にかかわらず同じである。このように、反射性対非反射性画素状態を制御することができるロー/コラム作動は、従来のLCD及びその他の表示技術において用いられている作動と多くの点で類似している。
【0025】
図2乃至5は、表示用途においてインターフェロメトリックモジュレータアレイを用いるための1つの典型的なプロセス及びシステムを例示した図である。図2は、本発明のいくつかの側面を組み入れることができる電子デバイスの1つの実施形態を例示したシステムブロック図である。この典型的実施形態においては、該電子デバイスはプロセッサ21を含んでおり、該プロセッサ21は、あらゆる汎用の単チップ又は多チップのマイクロプロセッサ(例えば、ARM、Pentium(登録商標)、PentiumII(登録商標)、PentiumIII(登録商標)、PentiumIV(登録商標)、Pentium Pro(登録商標)、8051、MIPS(登録商標)、PowerPC(登録商標)、ALPHA(登録商標)、等)、又は、あらゆる専用マイクロプロセッサ(例えば、デジタル信号プロセッサ、マイクロコントローラ、プログラマブルゲートアレイ、等)にすることができる。当業においては従来の方法であるが、プロセッサ21は、1つ以上のソフトウエアモジュールを実行するように構成することができる。プロセッサ21は、オペレーティングシステムを実行することに加えて、1つ以上のソフトウエアアプリケーション(例えば、ウェブブラウザー、電話に関するアプリケーション、電子メールプログラム、又はその他のあらゆるソフトウエアアプリケーション)を実行するように構成することができる。
【0026】
1つの実施形態においては、プロセッサ21は、アレイコントローラ22と通信するようにも構成されている。1つの実施形態においては、アレイコントローラ22は、画素アレイ30に信号を供給するロードライバ回路24及びコラムドライバ回路26を含む。図1に示した画素アレイの横断面は、図2では線1−1によって示してある。MEMSインターフェロメトリックモジュレータにおいては、ロー/コラム作動プロトコルは、図3に示したこれらのデバイスのヒステリシス特性を利用することができる。例えば、移動可能層を解放状態から作動状態に変形させるためには10Vの電位差が必要である。しかしながら、同値から電圧を減じたときには、移動可能層は、電圧が低下して再び10Vよりも低くなる間にその状態を維持する。図3に示した典型的実施形態においては、移動可能層は、電圧が2Vよりも低くなるまで完全には解放されない。このため、図3に示した例においては、約3乃至7Vの電圧範囲が存在しており、デバイスが解放された状態又は作動された状態において安定している印加電圧の窓が存在している。本出願明細書では、この窓を「ヒステリシスウインドー」又は「安定ウインドー」と呼んでいる。図3に示したヒステリシス特性を有する表示アレイの場合は、ローストローブ中に、ストローブされたロー内の作動対象画素が約10Vの電圧差にさらされ、さらに、解放対象画素が約ゼロVの電圧差にさらされることになるようにロー/コラム作動プロトコルを設計することができる。ストローブ後は、画素は、約5Vの定常状態電圧差にさらされ、このため、ローストローブによって置かれたあらゆる状態にとどまる。本例においては、各画素は、書かれた後には、3乃至7Vの「安定ウィンドー」内において電位差にさらされる。この特長は、図1に示した画素設計を、作動状態又は先在する解放状態のいずれであるかにかかわらず同じ印加電圧状態の下で安定させることになる。インターフェロメトリックモジュレータの各画素は、作動状態又は解放状態のいずれであるかにかかわらず、本質的には、固定反射層および移動可能反射層によって形成されたコンデンサであるため、この安定状態は、電力散逸がほとんどゼロの状態でヒステリシスウインドー内のある1つの電圧において保持することができる。本質的に、印加電位が固定されている場合は、画素内には電流は流れ込まない。
【0027】
典型的な用途においては、第1のロー内の駆動画素の所望の組に従ってコラム電極の組を選択(asserting)することによって表示フレームを製造する。次に、ローパルスをロー1電極に加え、選択したコラムラインに対応する画素を駆動する。次に、選択したコラム電極の組を変更し、第2ロー内の所望の駆動画素の組に対応させる。次に、ロー2電極にパルスを加え、選択したコラム電極に従ってロー2内の該当画素を駆動する。この際、ロー1の画素は、ロー2のパルスによる影響を受けず、ロー1のパルス中に設定された状態にとどまる。このプロセスを一連のロー全体に関して逐次的に繰り返すことによって表示フレームを生成する。一般的には、これらの表示フレームは、希望する何らかの1秒当たりのフレーム数の時点において、該プロセスを連続的に繰り返すことによって一新されるか及び/又は新しい表示データによって更新される。画素アレイのロー電極及びコラム電極を駆動して表示フレームを生成するためのプロトコルは非常に様々であることが良く知られており、これらのプロトコルを本発明と関連させて使用することができる。
【0028】
図4及び5は、図2の3x3のアレイ上において表示フレームを製造するための1つの可能な作動プロトコルを例示した図である。図4は、図3のヒステリシス曲線を示している画素に関して使用することができる一組のロー/コラム電圧レベルを示した図である。図4の実施形態において、画素を駆動することは、該当するコラムを−Vbiasに設定すること及び該当するローを+ΔVに設定することが関わっており、これらの電圧は、−5V及び+5Vにそれぞれ該当する。画素の解放は、該当するコラムを+Vbiasに設定してさらに該当するローを同じ+ΔVに設定し、該画素においてゼロボルトの電位差を作り出すことによって達成させる。ロー電圧がゼロボルトに保持されているローにおいては、画素は、コラムが+Vbias又は−Vbiasのいずれであるかにかかわらず、最初に置かれていた状態において安定している。同じく図4において、上記の電圧とは反対の極性の電圧を使用できること、例えば、画素を駆動することは、該当するコラムを+Vbiasに設定して該当するローを−ΔVに設定することを関わらせることができる、という点が高く評価されることになる。本実施形態においては、画素の解放は、該当するコラムを−Vbiasに設定してさらに該当するローを同じ−ΔVに設定し、該画素においてゼロボルトの電位差を作り出すことによって達成させる。
【0029】
図5Bは、図2の3x3のアレイに加えた一連のロー信号及びコラム信号を示したタイミング図であり、結果的には、図5Aに示した表示配置になる(同図における作動画素は非反射性である)。図5Aに示したフレームを書く前においては、画素はあらゆる状態になることが可能であり、本例では、すべてのローが0V、すべてのコラムが+5Vである。これらの電圧を印加した状態では、すべての画素は、印加以前における作動状態又は解放状態で安定している。
【0030】
図5Aのフレームにおいては、画素(1、1)、(1、2)、(2、2)、(3、2)及び(3、3)を駆動する。該駆動するためには、ロー1に関する「ラインタイム」中に、コラム1及び2を−5Vに設定し、コラム3を+5Vに設定する。この場合、すべての画素が3V乃至7Vの安定ウィンドー内にとどまっているためいずれの画素の状態も変化しない。次に、パルスを用いてロー1をストローブし、0から最高5Vまで上昇させて0に戻る。この動作は、画素(1、1)及び(1、2)を作動させ、画素(1、3)を解放する。画素アレイ内のその他の画素は影響を受けない。ロー2を希望どおりに設定するためには、コラム2を−5Vに設定し、コラム1及び3を+5Vに設定する。これで、ロー2に加えられた同じストローブが、画素(2、2)を作動させ、画素(2,1)及び(2、3)を解放する。この場合も、画素アレイ内のその他の画素は影響を受けない。同様に、コラム2及び3を−5Vに設定し、コラム1を+5Vに設定することによってロー3を設定する。ロー3のストローブは、ロー3の画素を図5Aに示したように設定する。表示フレームを書いた後は、ロー電位はゼロであり、コラム電位は、+5V又は−5Vのいずれかにとどまることができ、従って、図5Aに示した配置において表示が安定する。この手順は、何十ものローとコラムのアレイさらには何百ものローとコラムのアレイに関しても採用できるという点が高く評価されることになる。さらに、ロー及びコラムの作動を実施するために用いるタイミング、順序、及び電圧レベルは、上述した一般原理内において大きく変化させることが可能である点、及び、上例は典型的な例であるにすぎず、本発明の適用範囲内においてあらゆる作動電圧方法を用いることができる点、も高く評価されることになる。
【0031】
上記の原理に従って動作するインターフェロメトリックモジュレータの構造の細部は、大きく変更することができる。例えば、図6A乃至6Cは、移動式鏡構造物の3つの異なった実施形態を示した図である。図6Aは、図1の実施形態の横断面であり、直交的に延びている支持物18の上に細長い金属材料14が蒸着されている。図6Bにおいては、移動可能な反射材料14が、支持物の角のみに取り付けられている(テザー32の上)。図6Cにおいては、移動可能な反射材料14は、変形可能な層34から吊り下げられている。この実施形態においては、反射材料14に関して用いられる構造設計および材料を光学的性質に関して最適化することができ、さらに、変形可能層34に関して用いられる構造設計および材料を希望する機械的性質に関して最適化することができるためいくつかの利点を有している。尚、様々な出版物(例えば、U.S. Published Application 2004/0051929、等)において様々な型の干渉型デバイスの生産に関する説明が行われている。さらに、材料蒸着、パターン化、及びエッチングの一連の手順が関わる上記の構造物は、非常に様々な良く知られた技術を用いて生成することができる。
【0032】
上述した型のインターフェロメトリックモジュレータの寿命は、機械的な干渉、過度の湿気、及び損傷を及ぼす可能性があるその他の物質からインターフェロメトリックモジュレータを保護することによって大幅に延ばすことができる。インターフェロメトリックモジュレータ型ディスプレイの実施形態では、バックプレート(バックプレーンとも呼ばれている)を利用してこの保護を確保している。例えば、接着剤を用いてバックプレートの縁を透明基板の縁の近くに取り付けることによって、表示ガラスの裏側において製作されているインターフェロメトリックモジュレータ素子に機械的干渉が達して損傷させるのを防止することができる。さらに、透明基板に接着させたバックプレートは、接着剤とともに、水分、その他の潜在的に有害な気体、液体及び固体がインターフェロメトリックモジュレータ素子に達するのを防止する。従って、バックプレートは、透明又は不透明、伝導性又は絶縁性、本質的な二次元又は大きく突起した三次元のいずれにもすることができる。1つの実施形態においては、バックプレートは、透明な表示基板として使用するのにはまったく不適な材料製にすることができる(例えば不透明な金属製) 。
【0033】
インターフェロメトリックモジュレータ型ディスプレイの実施形態においては、バックプレートは、該ディスプレイの能動的な構成要素又は機能上の構成要素としての役割を果たす必要がないことが明らかである。このため、バックプレートに対して適用される要件及び仕様は、ディスプレイの機能に関連した最低限の一組の要件及び仕様のみである。従って、バックプレートの設計においては、その他のシステム上のニーズ及び機能に対処する上での自由度が非常に高い。実装に関連しない複数の目的のためにバックプレートを用いた構成は、MEMSに基づいたディスプレイ及び関連する補助構成要素を組み入れたディスプレイ中心の製品において使用するのに非常に適している。
【0034】
バックプレート自体は、ディスプレイの照明システムの一部にすることができる。さらに、バックプレートには、あらゆる数のRF関連の機能(例えば、遮蔽、受動的構成要素、及びアンテナ、等であるが、これらの項目に限定するものではない)をバックプレート内に組み込むことができる。本出願明細書において説明しているように、バックプレートは、PCボード、電子機器レイヤ、電気的接続構成要素、電池、又は、デバイス内において様々な目的を果たしているその他の構成要素を支持又は保持するための単なる機械的構成要素にすることができる。バックプレートは、電子製品のあらゆる適切な機能を実装するために使用することができる。バックプレートが上記の能力を備えることが可能な理由は、インターフェロメトリックモジュレータディスプレイが有する性質上限られた数の要件しか課せられないためである。
【0035】
バックプレートは、電子機器を保持するために用いることができ、バックプレートのフットプリントは、インターフェロメトリックモジュレータによって形成される能動的表示域をはるかに越えて拡大させることができ、このため、バックプレートは、本質的に、ディスプレイを内蔵するデバイスにとっての「中心的支え」となること及び構造上の主要要素となることができる。いくつかの実施形態においては、このことは、バックプレート用の材料としてガラス材料が要求される従来のディスプレイよりも実質的に強固なディスプレイにすることができるため望ましいことである。
【0036】
従って、様々なデバイス機能を果たすために又は望ましい属性をデバイスに分与するためにバックプレートを採用することが望ましい。例えば、バックプレートは、携帯式電子デバイス内の構成要素及び部品を直接バックプレート上に組み込むための手段を提供することによって、該携帯式電子デバイス内においてこれらの構成要素が占有する体積量を減らすることができる。また、耐久性が向上したバックプレート材料を用いることによって、ディスプレイは、機械的衝撃又はその他の手段による損傷に対する耐性が向上することになる。さらに、構成要素を一体化することで、携帯性を向上させること、軽量化すること、取り扱いを容易にすること、及びデバイスの強固さを増すことが可能になる。さらに加えて、(例えば構成要素又はサブアセンブリがそれまでよりも多くの機能を果たすようにすることによって)デバイス内における一体化度を高めてそれによってデバイス内の全体的な部品数を減らすことで、製造プロセス上のコスト節約を達成させることができる。
【0037】
本出願明細書において示してある実施形態の構成は、ディスプレイ中心の製品(例えば、携帯電話、ラップトップパソコン、デジタルカメラ、及びGPS装置、等)において使用するのに適する。これらの機器は、情報を提供するための主手段としてフラットパネルディスプレイに依拠しているという意味でディスプレイ中心である。さらに、ディスプレイは、入力機能にも関わることができる。従って、ディスプレイは、製品の機械的側面、電気的側面、システム上の側面、及び美的デザイン上の側面に対して、製品内のその他の構成要素による影響度をしばしば超える影響を与える可能性がある。ディスプレイは、製品を形成するその他の材料よりも脆い傾向がある材料(例えばガラス、等)によって製作されることが非常に多い。その結果、機械的設計プロセス及び製品の設計プロセスは、プロセッサ及び電池等ではなくディスプレイの能力および特性が中心になる傾向が強い。携帯製品に内蔵されている多くの構成要素は、ほぼ同じフットプリントを有している。これらの構成要素は、PCボード、光源、キーボート、電池、集積回路、補完又は代替のフラットパネルディスプレイ、及びその他を含む。これらの構成要素は一般的には平面であるため、これらの構成要素によって導き出される設計ツールは、通常は1つ以上のフォトリソグラフマスク又はその他のフォトツールの形の類似した結果を生み出すことになる。このため、設計プロセスにおいて一体化及び効率を向上させる機会が存在しており、この向上は、諸機能をバックプレート内に組み入れることによって大きく可能にすることができる。
【0038】
1つの実施形態においては、MEMS構成要素(例えば、インターフェロメトリックモジュレータ型ディスプレイ、等)を実装することは、非常に広範な構成要素(例えば、ドライバ、プロセッサ、メモリ、相互接続アレイ、蒸気バリヤ、製品ハウジング、等であるが、これらの構成要素に限定するものではない)に関する機械的支持を可能にする。インターフェロメトリックモジュレータアレイのバックプレートは、最も単純な形状において、該アレイの機能に干渉する可能性がある粒子及びガスに対するバリヤとしての役割を果たす。さらに、その他の1つ以上の製品構成要素の機能をインターフェロメトリックモジュレータバックプレート(即ちキャリヤ)にさらに組み込むことによって、これまでよりも高いレベルの一体化及び設計効率を達成させることができる。
【0039】
本発明の実施形態は、実施される機能数に対して影響を及ぼさずに、MEMS中心の製品において要求される構成要素のフォームファクタを引き下げさらに構成要素の数を減少させるための手段を有している。MEMSがインターフェロメトリックモジュレータディスプレイである1つの実施形態においては、この引き下げ及び減少は、単一の基板上にモノリシックに製作されるインターフェロメトリックモジュレータアレイが有する性質の結果として達成される。
【0040】
図7は、インターフェロメトリックモジュレータディスプレイデバイス600の1つの実施形態の分解図である。ディスプレイデバイス600は透明基板602を含む。透明基板602は、透明基板602を通って入った光を反射させて透明基板602を通って画面を見ている人の方向に戻すように構成されたインターフェロメトリックモジュレータアレイ604を含む。アレイ604等の干渉型素子アレイは、光を変調して画面を見ている人の方向に該光を反射させるための手段を提供する。透明基板602は、ガラス層を具備することができる。代替の実施形態においては、透明な基板602は、透明なポリマー材料層またはその他の適切な十分に透明な材料層を具備することができ有利である。このため、透明基板602は、アレイ604を支持するための手段を提供する。いくつかの実施形態においては、透明基板602は、約0.7mm乃至0.5mmにすることができ、製造プロセス及び製品の性質に依存する。さらに、デバイス600は、ドライバチップ612も含む。ドライバチップ612は、基板602においてアレイ604と同じ側に配置し、さらに、ドライバチップ612を直接接合させたトレースリード線616aを通じてアレイ604と電気的に接続する。このチップ配置技術は、チップ・オン・ガラス(COG)と呼ばれている。ドライバチップ612は、(例えばフレックスケーブル用の)取り付けポイント624と接続されたトレースリード線616bを通じて外部回路(図示していない)と電気的に接続させることができる。
【0041】
基板602上、及びアレイ604の周囲には、シール606が配置されており(本図では環状シールとして描いている)、シール606の下方には、トレースリード線616a及び616cが配線されている。シール606は、シールリングと呼ばれ、様々な実施形態における場合と同様に、アレイ604を完全に取り囲んでいる。シール606は、従来のエポキシを基本にした接着剤と同様に、半密封にすることができる。その他の実施形態においては、シール606は、とりわけ、PIB、Oリング、ポリウレタン、液体スピンオンガラス、はんだ、ポリマー、又はプラスチックにすることができる。さらにその他の実施形態においては、シール606は、薄膜金属溶接又はガラスフリット等の密封シールにすることができる。代替実施形態においては、シールリングは、バックプレート又は透明基板のうちのいずれか1つ又は両方の延長部を具備することができる。例えば、シールリングは、バックプレート608の機械的延長部(図示していない)を具備することができる。さらにその他の実施形態においては、シールリングは、別個の部材(例えば環状部材)を具備することができる。
【0042】
同じく図7に関して、バックプレート608は、少なくともシール606及び透明基板602とともに、インターフェロメトリックモジュレータアレイ604を囲む保護空洞を形成している。該保護空洞内には、ディスプレイデバイスの寿命中における水分蓄積を防止するために乾燥剤を装備することができる(図示していない)。バックプレート608は、透明又は不透明、伝導性又は絶縁性のいずれであるかにかかわらず、あらゆる適切な材料を用いて製造することができる。バックプレート608に関する適切な材料は、ガラス(フロートガラス、1737、石灰ソーダ、等)、プラスチック、セラミック、ポリマー、ラミネート、金属と金属泊(ステンレス鋼、等(SS302、SS410)、コバール、メッキしたコバール)を含む(但し、これらの材料に限定するものではない)。アレイ604は、両方の基板上において電極アレイを要求するLCDとは対照的に、1つの基板のみに常駐しており、このため、透明基板602において用いられる材料よりも薄いか又は完全に異なった材料で、若しくは透明な基板602において用いられる材料よりも薄くかつまったく異なった材料で、バックプレート608を製作することが可能である。1つの実施形態においては、バックプレート608は、水分が保護空洞内に入ってアレイ604を損傷させるのを防止するように適合化させる。このため、バックプレート608等の構成要素は、水分及びその他の環境上の汚染物質からアレイ604を保護するための手段を提供する。
【0043】
バックプレートの製作にガラス以外の材料を使用することは、いくつかの点において有利である。例えば、ガラスによって形成されたバックプレートよりも薄くかつ軽量な代替材料を用いて形成したバックプレート(スタンピングした金属製バックプレート、等)は、より薄くかつより軽量なディスプレイの創作を可能にする。携帯式のディスプレイ中心の機器は落とすことが非常に多いため、バックプレートを軽量化することは、これらの機器に関して特別の利点を有している。バックプレートが軽量であるほど、地面に衝突時にフロントプレートに伝えられる力が小さくなる。さらに、スタンピングした金属製バックプレートは、ガラス製バックプレートよりも低いコストで大量に生産することができる。
【0044】
ディスプレイは、バックプレート608を挟んで透明基板602とは反対側に配置されたプリント基板(PC)キャリヤ610も含む。PCキャリヤ610は、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)又は携帯電話等のディスプレイ製品に関するPCキャリヤ/構成要素スタックアップにすることができる。PCキャリヤ610は、バックプレート608とは別個に製作してバックプレート608に接合させることができる。
【0045】
ドライバチップ614に関する代替配置を示してある。該代替配置では、ドライバチップ614は、PCキャリヤ610の上側に配置されており、トレースリード線616cと616d及びフレックスケーブル618によってアレイ604と電気的に接続されている。フレックスケーブル618は、PCキャリヤ610上のデバイス及び透明基板602上のデバイス間における電気的連絡を確保するために、PCキャリヤ610及び透明基板602に取り付けられる。ドライバチップ614は、トレースリード線616e及び外部相互接続ピン622を通じて外部回路と電気的に接続することができる。COGの代替技術は、チップオンフレックス(COF)又はテープオトーメーティッドボンディング(Tape Automated Bonding−TAB)と呼ばれている。図7には示していないが、ドライバチップは、フレックスコネクタ(フレックスコネクタ618、等)に直接接合し、基板上においてフレックスコネクタが取り付けられている箇所まで配線されているトレースリード線によってアレイ604と電気的に接続させることができる。さらに、PCキャリヤ610は、外部相互接続ピン622及びトレースリード線616fを通じて外部回路に接続することができるか又はトレースリード線616gを通じてドライバチップ614と接続させることができる追加の電子構成要素620(IC、及び受動素子、等)に関する物理的支持も行う。さらに、これらの電子構成要素のうちのいくつか(ドライバチップ612及び614、等)は、アレイ604内の状態モジュレータを制御するための手段も提供する。
【0046】
PCキャリヤ610は、適切であるあらゆる技術を用いて製作することができる単層又は多層の伝導性ポリマー積層品にすることができる。PCキャリヤ610は、パターン化導体又は非パターン化導体を具備する1つ以上の相互接続層に関する構造上の支持及び/又は絶縁を行う1つ以上のポリマー層を具備することができる。これらの導体は、表面上に取り付けられた複数の異なった構成要素間における電気的接続を行う。PCキャリヤ610は、多層伝導性ポリマー積層品にすることができるため、相互接続は、図7に描いたPCキャリヤ610の表面上のトレースリード線に限定されておらず、PCキャリヤ610内に配置されたリード線等の代替相互接続を含むこともできる。
【0047】
図7に示した実施形態においては、バックプレート608は、アレイ604を保護する上で十分な蒸気透過バリヤとなることができるが、以下においてその他の図を参照しつつ説明した代替実施形態においては、バックプレート608の機能は、キャリヤによって果たされる。該実施形態においては、キャリヤは、蒸気の透過を最小限に抑えるか又は防止する材料を具備することができ有利である。当業者は、FR4によって形成されたPCキャリヤが相対的に高速で水蒸気を透過させることを高く評価することになる。いくつかの代替実施形態においては、PCキャリヤ610は、該キャリヤの水蒸気透過バリヤ能力を向上させるために、金めっき薄膜金属によって形成すること又は金めっき薄膜金属を含めることができる。PCキャリヤ610に関するその他の適切な材料は、セラミック、窒化アルミ、酸化ベリリウム、及びアルミナを含む(但し、これらの材料に限定するものではない)。尚、PCキャリヤ610は、ボード又はフレキシブルシートによって形成することができる。
【0048】
PCキャリヤ610は、ディスプレイの動作と関係する構成要素を支持する働きをする。PCキャリヤ610は、製品の全体的な動作に関わる構成要素を保持する追加のPCキャリヤに接続することができるか、又は、これらの構成要素の物理的及び電気的な支持を行うこともできる。このため、PCキャリヤ610等の構成要素は、これらの電子構成要素を支えるための手段を提供する。PCキャリヤ610は、無線周波(RF)信号とともに使用するための電子インタフェースを含むことができる。当業者は、PCキャリヤ610がバックプレート内に集積されている回路を保護する働きをするだけでなくRF回路上要求される質を向上させることもできるという点を理解することになる。例えば、RFの質を向上させるか又は保護するための金属キャップを含めることができる。さらに、PCキャリヤ610又はインターフェロメトリックモジュレータアレイ604にはアンテナの性質を組み込むこともでき、例えば、金属バックプレーン又は金属キャップを携帯電話用のアンテナとして使用することを含む(但し、該使用に限定するものではない)。
【0049】
説明を単純化するため、ドライバチップ612及び614をアレイ604と接続するためのトレースリード線として6本のトレースリード線のみを図示してあるが、これらのドライバチップがアレイ604の状態を制御するためにはこれらの本数よりもはるかに多くのトレースリード線が必要でありさらに該本数はアレイ604の規模に依存することを理解することになる。同様に、ドライバチップを外部回路に接続するためのトレースリード線として3本のトレースリード線616b,eのみを図示してあるが、いくつの実施形態においては、異なった本数の入力トレースリード線が要求されることになる。同様に、本図においては、説明を単純化するため、アレイ604の(本図における)最上部又は底部に配線するトレースリード線を描いていないが、本発明の実施形態は、アレイ604のあらゆる部分と電気的接続を行うために(例えば、ロー信号及びコラム信号の両方の信号をドライバ回路から提供するために)、本図及び以下の図を参照しつつ説明している構成を利用できることを理解することになる。
【0050】
トレースリード線616a及び616c(代替として伝導性バス又は電気トレースと呼ぶことができ、さらに互換可能である)は、伝導性材料によって形成された電気トレースを具備することができる。これらのトレース616a及び616cは、幅が約25マイクロメートル(μm)乃至1ミリメートル(mm)(例えば、直径が約50マイクロメートル)であり、厚さが約0.1マイクロメートル(μm)乃至1マイクロメートル(μm)である。但し、これらの値よりも大きいトレース又はこれらの値よりも小さいトレースを用いることも可能である。いくつかの実施形態においては、トレースリード線616a及び616cは、金属を具備することができる。これらのトレースリード線の形成には、フォトリソグラフィック技術、電気めっき技術、さらには無電解めっき技術を採用することができる。いくつかの実施形態においては、金属を基本にしたスラリ又は銀ペーストを採用することができる。さらに、その他の方法及び材料を用いてこれらのトレースリード線を形成することもできる。
【0051】
代替実施形態においては、バックプレート608(図7)が取り除かれ、PCキャリヤ自体がバックプレートを形成している。図8A及び図8Bは、該ディスプレイデバイス650を描いたものである。組み立てた状態のデバイス650を描いた図8Aにおいて明らかなように、キャリヤ652は、キャリヤ652上又はキャリヤ652内に配置することができるトレースリード線660aを通じて電子構成要素656aと656b及び外部相互接続ピン658と電気的に接続されているドライバチップ652a及び652bの物理的支持を行う。さらに、ドライバチップ654a及び654bは、トレースリード線660bを通じて電気的フィードスルー662とも電気的に接続されている。
【0052】
デバイス650の分解図を描いた図8Bにおいて明らかなように、電気的フィードスルー662は、キャリヤ652の上面から下面に延びている。組み立てた状態では、非等方性伝導膜レッジ部(出っ張り部)664が、フィードスルー662及び透明基板666の上面に配置されたトレースリード線660cの間の電気的接続を確保する。トレースリード線660cは、透明基板666の上面に配置されたインターフェロメトリックモジュレータアレイ668と電気的に接触しており、ドライバチップ654a、b及びアレイ668の間における電気的接続を可能にしている。デバイス650を組み立てた時点では、シールリング670は、透明基板666及びキャリヤ652とともに、アレイ668の周囲において保護空洞を形成している。このため、キャリヤ(キャリヤ652、等)は、電子回路(ドライバ回路、等)を支持するための手段及びアレイ668を保護するための手段を提供している。
【0053】
構成要素間における電気的相互接続を確保するためにACF材料を採用していて好都合であり、これらの材料は、TABドライバのフレックスコネクタをディスプレイ基板に接続するためにしばしば使用されている。しかしながら、ゼブラコネクタ、フレックスケーブル、バンプボンド、及び微小機械的圧力導体(MEMSスプリング、等)を含むその他の接続方法を採用することができ(但し、これらの項目に限定するものではない)、これらの接続方法については、図10Bを参照しつつさらに詳細に説明してある。
【0054】
蒸気が浸透して保護空洞内に入り込むことが可能な材料によってインターフェロメトリックモジュレータキャリヤ652が形成されているいくつかの実施形態においては、インターフェロメトリックモジュレータキャリヤ652の内側は、蒸気バリヤ672を塗布することができ有利である。蒸気バリヤ672に加えて、又は、蒸気バリヤ672の代わりに、乾燥剤674を保護空洞内に備えることができる。図8Bにおいては、乾燥剤674の1つの層を蒸気バリヤ672の下方に示してある。インターフェロメトリックモジュレータキャリヤ652が十分な耐蒸気性を有する基板によって形成されている実施形態においては、蒸気バリヤ672は不要である。
【0055】
図9A及び9Bは、図8に示したデバイス650と類似したディスプレイデバイスを製作するためにひとつに結合させる2つの構成要素700及び702の最上部図である。図9Aは、ディスプレイデバイスを製作するためにひとつに結合させる2つの構成要素700及び702の下側部分700を描いた図である。下側の透明基板704は、透明基板704を通じて光を反射させるように構成されたインターフェロメトリックモジュレータアレイ706を含む。基板704の外縁の周囲及びシールリング708の外周には、基板704上に配置されたトレースリード線712aを通じてアレイ706との電気的接続を行うACFレッジ部が存在している。
【0056】
図9Bは、ディスプレイデバイスを製作するために下側部分700と嵌合させてひとつに結合させるように構成されている上側部分702の最上部図である。同図では、本インターフェロメトリックモジュレータキャリヤ716の縁に沿って配置された対応する相互接続用レッジ部714が、一組の電子構成要素718a乃至718d(例えば、ドライバチップ、IC、受動素子、等)を取り囲んでおり、これらの電子構成要素のうちの少なくとも一部(本実施形態における718a及びb)は、トレースリード線712bを通じて相互接続用レッジ部714と電気的に接続されている。さらに、電子構成要素718a乃至718dのうちの一部は、トレースリード線712cを通じて互いに接続されており、いくつかの電子構成要素718及び外部回路の間の接続は、トレースリード線712及び外部相互接続ピン720を通じて行うことができる。これらの2つのモジュールをひとつに結合させると、相互接続用レッジ部714及びAFCレッジ部710の間が接続され、電子構成要素718a及びbが、基板704上に配置されたアレイ706と電気的に接続されることになる。
【0057】
図10A及び10Bは、フットプリントを小さくしたディスプレイデバイス750を示した図である。以下の説明において明らかになるように、デバイス750のフットプリントが小さくなっている理由は、シールリングによって形成された保護空洞の外側の、構成要素(ドライバチップ及び接続部、等)が配置されていたレッジ部(例えば図7及び図8に示したレッジ部)を取り除いたためである。図10Aは、組み立てた状態のデバイス750を示した図であり、図10Bは、デバイス750の分解図である。10Aにおいて、デバイス750は、シールリング764を通じてインターフェロメトリックモジュレータキャリヤ770に取り付けられた透明基板754を含む。本実施形態においては、キャリヤ770は、デバイス750のためのバックプレートとしての働きをしている。
【0058】
キャリヤ770は、トレースリード線762aを通じて電気的フィードスルー766に接続されている第1の表示回路756を含む。以下において図10Bを参照しつつさらに詳細に説明するように、電気的フィードスルー766は、デバイス750の内部構成要素との接続部として使用する。表示回路756は、ディスプレイデバイス750を外部デバイスに接続するための一組の外部相互接続ピン760とも電気的に接続されている。さらに、一組の相互接続リード線762bは、デバイス750の内部構成要素との電気的接続を確保するフレックスケーブル772に表示回路756を接続している。
【0059】
図10Bにおいては、フットプリントが小さくなったディスプレイデバイス750の内部構成要素を見ることができる。図示したように、透明基板754は、基板754を通じて光を反射させるように構成されたインターフェロメトリックモジュレータアレイ752を含む。インターフェロメトリックモジュレータアレイ752の内部には、キャリヤ770の下面上に配置された一組の合致する伝導パッド767aと電気的に接続するように適合化された一組の伝導柱768が取り付けられている。想像されるように、伝導パッド767aは、表示回路756との電気的結び付きを確保するために、電気的フィードスルー766と通じている(図10A)。
【0060】
当然のことであるが、表示回路756は、フレックスケーブル772を通じて伝導パッド767に接続できるということを理解すべきである。図示したように、フレックスケーブル772は、キャリヤ770の下面に取り付けられており、伝導パッド767bと電気的に接続されている。さらに、伝導パッド767bは、伝導柱768を通じてインターフェロメトリックモジュレータ752に接続されている。この構成は、キャリヤ770内にフィードスルーが存在する必要がなく、このため、水蒸気がキャリヤ770を通り抜けてインターフェロメトリックモジュレータ752と接触する機会を減らすことができる。
【0061】
さらに、デバイスの保護空洞内に入った水分を吸収する働きをする乾燥剤774がキャリヤ770の下面に取り付けられている。
【0062】
伝導柱768及び伝導パッド767a及びbの間の接触は、デバイス750の内部における接触であるため、ボンドの材料上の特性が課題を引き起こす可能性がある。例えば、硬化中にガスを放出するACF材料は、アレイ752の動作と干渉する物質を生成する可能性がある。ACF材料の代替材料は、低温はんだ、微小機械的圧力コネクタ、バンプボンド、及び、化学上及びガス放出上の観点で中性であるその他の付加材料を含む。いくつかの実施形態(例えば真空実装を採用した実施形態)においては、電気的フィードスルーは、相互接続部及び機械的スタンドオフの両方として又は機械的スタンドオフのみとして機能することができる。該電気的フィードスルーは、機械的スタンドオフとしては、外部の機械的圧力又は大気圧の力から保護するためにインターフェロメトリックモジュレータアレイ及びインターフェロメトリックモジュレータバックプレートの間である距離を維持する。
【0063】
当然のことであるが、本実施形態においては相対的に少数の伝導柱のみを例示してあるが、アレイ752内においては何十もの、何百もの又は何千もの伝導柱を製作可能であることを理解すべきである。同様に、キャリヤ770の下面上では、何十もの、何百もの又は何千もの合致する伝導パッドを形成させることができる。この形成は、ドライバ回路等の複雑な電子回路をアレイ752に接続することを可能にする。
【0064】
図10は、伝導用支持柱を用いた実施形態を描いたものである一方で、アレイ752をインターフェロメトリックモジュレータキャリヤ770と電気的に接続するために様々な構造物を利用することができる。例えば、微小機械的圧力コネクタを使用することができる。微小機械的圧力コネクタは様々な形状のコネクタが存在しており、固有の機械的応力に起因して基板の平面の上方に延びている伝導性の金属構造物を含む。これらの微小機械的圧力コネクタは、フィンガー又はコイルにすることができ、これらのフィンガー又はコイルは、蒸着してパターン化すると、犠牲層上に部分的に常在しさらに基板上に部分的に常在するか、又は、1つ以上の膜及び構造物の間に介在犠牲層が存在しない形で該1つ以上の膜上又は該構造物上に常在する。この実施形態においては、最終的なMEMS製作ステップ(該犠牲層を取り除く解放ステップ)中に、コネクタ内の応力は、MEMSを基板から垂直に変位させる。さらに、これらの圧力コネクタは、相対する基板上又はインターフェロメトリックモジュレータキャリヤ上の伝導形成物と適切に整合させた場合には、ガスを放出させない電気的相互接続部を提供することができる。
【0065】
キャリヤ770の下面上には(このため、キャリヤ770、透明基板754及びシールリング764によって形成された密封空洞の内部には)一部の又はすべてのドライバチップを配置可能であることも理解すべきである。この代替実施形態においては、図10Bにおいて例示したように、回路チップ758がキャリヤ770の下面上に取り付けられている。回路チップ758は、トレース762cを通じてフレックスケーブル758と電気的に通じており、トレース762dを通じて伝導パッド767bと電気的に通じている。この構成は、チップ758がインターフェロメトリックモジュレータアレイ752と通じること及びキャリヤ770の上面上にある表示回路756と通じることを可能にする。
【0066】
図11は、ディスプレイモジュール800の1つの実施形態を描いた図である。この実施形態においては、ドライバチップ802a及び802bが透明基板804上に配置されており、さらに、トレースリード線810aを通じてインターフェロメトリックモジュレータアレイ806に電気的に接続されているため、ドライバチップ802a及び802bは、アレイ806の状態を制御することができる。ドライバチップ802a及び802bは、基板804をシールリング816によってインターフェロメトリックモジュレータキャリヤ814に接合時に形成された保護空洞内に配置されている。ドライバチップ802a及び802bは、トレースリード線810bと810c、及びフレックスケーブル812を通じて外部相互接続ピン808に電気的に接続されている。ドライバチップ802a及び802bがアレイ806と同じ表面上に配置されている構成は、本ディスプレイ内において使用するのに適したドライバチップが入力部よりもはるかに多い数の出力部を有することができるため、インターフェロメトリックモジュレータキャリヤ814との間で行う接続数を減らすことができて有利である。
【0067】
図示していないが、少なくともシールリング816、キャリヤ814、及び基板804によって形成された保護空洞の内部において蒸気バリヤ及び/又は乾燥剤を使用することができる。
【0068】
ディスプレイモジュール800内(透明基板804上又はインターフェロメトリックモジュレータキャリヤ814上)には、追加の構成要素(図示していない)を組み入れることができる(これらの構成要素は、その他の実施形態に関して既に説明した構成要素を含むが、これらの構成要素に限定するものではない)。これらの構成要素は、基板804、キャリヤ814、及びシールリング816によって形成された保護空洞の内部又は外部に配置することができ、これらの構成要素との接続及びこれらの構成要素間の接続は、これまでの実施形態に関して上述したいずれかの方法を用いて行うことができる。
【0069】
両面ディスプレイ
ある種別の電子製品は、見ることができる2つの表面が両側に存在するようにするために、2つのディスプレイを採用して互いに背中合わせに結合させている。この種別は、主情報インタフェースとして機能して製品を開いたときだけ現れる主ディスプレイ、及び、製品の外部に常在していて状態に関する情報を常時提供するサブディスプレイ、を有することができる「クラムシェル型」携帯電話を含む。これらの携帯電話は、製品の一体化及び表示モジュールの薄さが非常に強く要求される。
【0070】
図12は、両側インターフェロメトリックモジュレータに基づいてサブディスプレイ/主ディスプレイモジュール850を例示した図である。図示したように、インターフェロメトリックモジュレータアレイ852は、透明基板854上に常在しており、シールリング856を通じてインターフェロメトリックモジュレータキャリヤ858に接合されている。キャリヤ858は、インターフェロメトリックモジュレータアレイ864が常在する透明基板862にシールリング860を通じて接合されている。この特定の構成においては、上述した機能のうちの1つ以上の機能を果たすことができる同じキャリヤ858を2つのディスプレイが共有しているため、モジュール850全体の厚さが薄くなっている。従って、いくつかの実施形態においては、キャリヤ858は、アレイ864の状態を制御するように構成された電子回路を支えるための手段を提供する。
【0071】
図12においては、キャリヤ858及び基板865又は862の各々が同じ大きさで描かれているが、キャリヤ858及び/又は基板854及び862は、両方のシールリング856及び860の位置を越えて延長することができ、さらに、該シールリングの外部に存在するこれらの表面のうちのいずれの表面上にも追加の構成要素を配置することができる。このため、キャリヤ858、基板854及び基板862のうちのいずれの表面積も、その他の2つの表面積よりも大きくすることができる。インターフェロメトリックモジュレータ852及び864並びにキャリヤ858の間の接続、及び、キャリヤ858内を通る接続は、前述したいずれか1つの方法又はその組合せによって行うことができ、これらの方法は、フレックスケーブル、電気的フィードスルー、トレースリード線、伝導用支持柱、又は微小機械的圧力コネクタを含む(但し、これらの方法に限定するものではない)。
【0072】
両面ディスプレイ900のもう1つの実施形態を図13に示してある。この実施形態においては、インターフェロメトリックモジュレータキャリヤが取り除かれている。さらに、上側の透明基板902は、上側インターフェロメトリックモジュレータアレイ906を支えており、シールリング910を通じて反対側の下側透明基板904に接合されている。下側透明基板904は、下側インターフェロメトリックモジュレータアレイ908を支えており、下側透明基板904を通じて光を反射させるように構成されている。(サブディスプレイとしての働きをする)上側インターフェロメトリックモジュレータアレイ906は、下側インターフェロメトリックモジュレータアレイ908よりも小さいため、上側透明基板902の内面上には、その他の実施形態においてはインターフェロメトリックモジュレータが支持するのが一般的である様々な機能を支持するために使用することができる追加の面積が残っている。このため、いくつかの実施形態においては、上側基板902は、アレイ906の状態を制御するように構成された電子回路を支持するための手段を提供する。この実施形態においては、上側透明基板902は、耐蒸気性がガラスよりも低いポリマー物質によって形成することができる。即ち、デバイスの寿命中における水分の蓄積を防止するために、蒸気バリヤ912及び乾燥剤914が基板902の内面上に装備されている。
【0073】
図13に示したディスプレイ900のその他の実施形態においては、上側透明基板及び下側透明基板によって形成された保護空洞内に電子構成要素(IC、等)が配置されており、蒸気バリヤ912及び/又は乾燥剤914は、これらの電子構成要素の上方において直接的に又は間接的に形成することができる。この形成は、例えばスプレーコーティング又はスクリーン印刷によって、若しくはその他の適切な方法によって行うことができる。
【0074】
図14は、両面ディスプレイ950のもう1つの実施形態を例示した図であり、上側透明基板952及びインターフェロメトリックモジュレータアレイ954がサブディスプレイとしての働きをする。この実施形態においては、上側透明基板952及びインターフェロメトリックモジュレータアレイ954が接合されて環状インターフェロメトリックモジュレータキャリヤ956に取り付けられている。さらに、このアセンブリは、シールリング958を通じて、インターフェロメトリックモジュレータアレイ962に光を渡すように構成された透明基板960に接合されている。図から明らかなように、基板952の表面積は、基板960の表面積よりも小さい。必要時(例えば、耐蒸気性がガラスよりも低いプラスチックを環状キャリヤ956が具備するとき)には、蒸気バリヤ964及び乾燥剤966を装備することができる。
【0075】
図14に示したモジュール構成は、図13に示したモジュール構成と同じ薄さにすることはできない一方で、モジュールのサブディスプレイキャリヤ面内に組み込むことができる機能に関する柔軟性が図13のモジュール構成よりも高くなっている。キャリヤ956は透明である必要がないため、使用材料は、その他の考慮事項(強度、等)に基づいて選択することができる。さらに、電気的フィードスルーは、透明基板952及びPCキャリヤ956の間の接合部に沿って通すことによって、これまでよりも簡単にキャリヤ956を貫通させることができる。このことは、キャリヤ956の上面にドライバチップ又はその他の構成要素を配置することを可能にする。透明基板952の高さに起因して、透明基板952の高さと等しい高さを有するか又は透明基板952よりも低い高さを有する構成要素(ドライバチップ968、等)は、デバイス950の全高をさらに高くすることはない。トレースリード線970は、フレックスケーブル、フィードスルー、又はその他の複雑な接続を必要とせずに、例えば基板956の上面に配置されたドライバチップ968から直接アレイ954まで配線することができる。上述したように、キャリヤ956は、多層伝導性ポリマー積層品にすることができるため、リード線970はキャリヤ956内を通ることができ、その結果、該リード線が損傷しないように保護することができるため有利である。さらに、リード線970は、2本のリード線を具備することができ、一方のリード線をキャリヤ956上又は内部に配線して上側基板952下面上の他方のリード線と電気的に接触させることができるため有利である。
【0076】
図16は、シールリング1156によって透明基板1154に接合されたインターフェロメトリックモジュレータキャリヤ1152を具備するデバイス1150(携帯電話、等)の実施形態を例示した図である。図16から明らかなように、キャリヤ1152の表面積は、基板1154の表面積よりも大きい。ドライバチップ1158は、キャリヤ1152の上側に配置されており、電気的フィードスルー1160及び伝導柱1162を通じて、基板1154上に配置されていて基板1154を通じて光を反射させるように構成されたインターフェロメトリックモジュレータアレイ1164に電気的に接続されている。キャリヤ1152において、ドライバチップ1158と同じ側には、アンテナ1168、デバイスプロセッサ/メモリ1170、電池1172及び相互接続ハードウエア1174が配置されており、これらの構成要素は、トレースリード線1166を通じてドライバチップ1158電気的に接続されている。キャリヤ1152において、ドライバチップ1158の反対側には、キーボード、キーボード照明、及びマイクロフォンハードウエアが配置されている(尚、これらの3つの構成要素全体に1つの番号1176を付してある)。図示していないが、キーボード及びマイクロフォンハードウエア1176は、上述した型の電気的フィードスルー、トレースリード線、及びフレックスケーブルを含むいずれかの適切な方法(但し、これらの方法に限定するものではない)によって、キャリヤ1152の反対側に所在するドライバチップ1158と電気的に接続することができる。
【0077】
図16において例示したように、インターフェロメトリックモジュレータ1164用のキャリヤ1152は、内部の構造上の主構成要素であり、その一方で、電気的相互接続手段としての働きもしている。このアセンブリ全体は、ディスプレイを隔離させる製品において使用されるシェルが有する構造上の剛性を有する必要がないシェル1166内に収納されている。このシェルの構造及びインターフェロメトリックモジュレータキャリヤへの接続が、透明基板1154及び関係する構成要素に伝達される機械的衝撃の振幅を極小化し、それによって製品の全体的強固さを向上させている。このため、キャリヤ1152は、本デバイスの「中心的支え」になっている。
【0078】
デバイス1150内に配置されたキャリヤ1152は、デバイス1150の構造上の主構成要素としての働きをしているため、デバイスを実装するケースによって該デバイスの強度が確保される従来のディスプレイ中心のデバイスの組立方法とは対照的に、デバイス1150の強度は、キャリヤ1152によって確保することができる。キャリヤ1152が有する高い強度は、キャリヤ1152を形成する材料の結果である。代替として、又は、材料の選択に加えて、キャリヤ1152の強度は、キャリヤ1152が有する寸法の結果である。例えば、キャリヤ1152の厚さを厚くすること又はキャリヤ1152の横断面形状を変更することは、キャリヤ1152がデバイス1150の構造上の主構成要素として機能する上で必要な強度を確保することを可能にする。さらに、インターフェロメトリックモジュレータキャリヤが製品内において果たす物理的役割及び構造上の役割の両方の役割を向上させるこの技術は、その他の数多くの構成を可能にする。
【0079】
図18A及び18Bは、ディスプレイデバイス2040の別の実施形態を例示したシステムブロック図である。ディスプレイデバイス2040は、例えば携帯電話であることができる。しかしながら、ディスプレイデバイス2040の同じ構成要素又はわずかに変形させた構成要素は、テレビ及び携帯式メディアプレーヤー等の様々な型のディスプレイデバイスも可能であることを例示するものである。
【0080】
ディスプレイデバイス2040は、ハウジング2041、ディスプレイ2030、アンテナ2043、スピーカー2045、入力デバイス2048、及びマイク2046を含む。ハウジング2041は、一般的には、当業者によく知られている様々な製造プロセス(例えば、射出成形、及び真空成形、等)のうちのいずれかの製造プロセスによって成形される。さらに、ハウジング2041は、様々な材料(例えば、プラスチック、金属、ガラス、ゴム、セラミック、又はその組合せを含むが、これらの材料に限定するものではない)によって製造することができる。1つの実施形態においては、ハウジング2041は、異なった色を有するか又は異なったロゴ、絵、又は記号を有するその他の取り外し可能な部分と互換可能である取り外し可能な部分(図示していない)を含む。
【0081】
典型的ディスプレイデバイス2040のディスプレイ2030は、本出願明細書において説明しているように、双安定表示ディスプレイを含む様々なディスプレイのうちのいずれかのディスプレイであることができる。その他の実施形態においては、ディスプレイ2030は、当業者によく知られている上述のフラットパネルディスプレイ(例えば、プラズマ、EL、OLED、STN LCD、又はTFT LCD、等)、又は非フラットパネルディスプレイ(例えば、CRT又はその他の管デバイス)を含む。しかしながら、本実施形態について説明する目的上、ディスプレイ2030は、本出願明細書において説明しているインターフェロメトリックモジュレータディスプレイを含む。
【0082】
典型的ディスプレイデバイス2040の1つの実施形態の構成要素を図18Bにおいて概略的に例示してある。例示した典型的ディスプレイデバイス2040は、ハウジング2041を含み、さらに、その中に少なくとも部分的に閉じ込められているさらなる構成要素を含むことができる。例えば、1つの実施形態においては、典型的ディスプレイデバイス2040は、トランシーバ2047に結合されたアンテナ2043を含むネットワークインタフェース2027を含んでいる。トランシーバ2047は、プロセッサ2021に接続されており、プロセッサ2021は、コンディショニングハードウエア2052に接続されている。コンディショニングハードウエア2052は、信号(フィルタ信号、等)のコンディショニングを行うように構成することができる。コンディショニングハードウエア2052は、スピーカー2045及びマイク2046の接続されている。プロセッサ2021は、入力デバイス2028及びドライバコントローラ2029にも接続されている。ドライバコントローラ2029は、フレームバッファ2028及びアレイドライバ2022に結合されており、アレイドライバ2022は、ディスプレイアレイ2030に結合されている。電源2050は、典型的ディスプレイデバイス2040の特定の設計上の必要に応じて全構成要素に電力を供給する。
【0083】
ネットワークインタフェース2027は、典型的ディスプレイデバイス2040がネットワーク上の1つ以上のデバイスと通信できるようにするため、アンテナ2043及びトランシーバ2047を含む。1つの実施形態においては、ネットワークインタフェース2027は、プロセッサ2021に対する要求を緩和するためのいくつかの処理能力を有することもできる。アンテナ2043は、当業者によく知られているいずれかの信号送受信用アンテナである。1つの実施形態においては、該アンテナは、IEEE 802.11規格(IEEE 802.11(a)、(b)、又は(g)を含む)に準拠してRF信号を送受信する。もう1つの実施形態においては、該アンテナは、BLUETOOTH(登録商標)規格に準拠してRF信号を送受信する。携帯電話の場合は、該アンテナは、無線携帯電話ネットワーク内において通信するために使用されるCDMA信号、GSM信号、AMPS信号、又はその他の既知の信号を受信するように設計されている。トランシーバ2047は、アンテナ2043から受信した信号をプロセッサ2021が受け取ってさらなる処理を行うことができるようにこれらの受信信号を前処理する。さらに、トランシーバ2047は、プロセッサ2021から受け取った信号をアンテナ2043を通じて典型的ディスプレイデバイス2040から送信できるようにするための処理も行う。
【0084】
代替実施形態においては、トランシーバ2047は、受信機に代えることができる。さらに別の代替実施形態においては、ネットワークインタフェース2027は、プロセッサ2021に伝送する画像データを保存又は生成することができる画像ソースに代えることができる。例えば、該画像ソースは、画像データを内蔵するデジタルビデオディスク(DVD)又はハードディスクドライブ、若しくは、画像データを生成するソフトウエアモジュールにすることができる。
【0085】
プロセッサ2021は、一般的には、典型的ディスプレイデバイス2040の全体的な動作を制御する。プロセッサ2021は、データ(圧縮画像データ、等)をネットワークインタフェース2027又は画像ソースから受け取り、該データを処理して生画像データにするか、又は、簡単に処理して生画像データにすることができるフォーマットにする。次に、プロセッサ2021は、処理したデータをドライバコントローラ2029に送るか又はフレームバッファ2028に送って保存する。生データとは、一般的には、1つの画像内の各記憶場所における画像の特徴を識別する情報である。例えば、画像に関するこれらの特徴は、色、飽和、及びグレースケールレベルを含むことができる。
【0086】
1つの実施形態においては、プロセッサ2021は、典型的ディスプレイデバイス2040の動作を制御するためのマイクロコントローラ、CPU、又は論理装置を含む。コンディショニングハードウエア2052は、一般的には、スピーカー2045に信号を送信するための及びマイク2046から信号を受信するための増幅器及びフィルタを含む。コンディショニングハードウエア2052は、典型的ディスプレイデバイス2040内の個別構成要素にすること、又は、プロセッサ2021又はその他の構成要素の中に組み入れることができる。
【0087】
ドライバコントローラ2029は、プロセッサ2021によって生成された生の画像データを、プロセッサ2021から直接受け取るか又はフレームバッファ2028から受け取り、アレイドライバ2022に高速伝送するのに適した再フォーマット化を該生画像データに対して行う。具体的には、ドライバコントローラ2029は、生画像データを再フォーマット化し、ラスターに似たフォーマットを有するデータ流にする。このため、該データ流は、ディスプレイアレイ2022全体を走査するのに適した時間的順序を有している。次に、ドライバコントローラ2029は、フォーマット化された情報をアレイドライバ2022に送る。ドライバコントローラ2029(例えば、LCDコントローラ、等)は、スタンドアロン集積回路(IC)としてシステムプロセッサ2021と関係していることがしばしばあるが、これらのコントローラは、数多くの方法で実装することができる。例えば、これらのコントローラは、ハードウエアとしてプロセッサ2021内に埋め込むこと、ソフトウエアとしてプロセッサ2021内に埋め込むこと、又は、アレイドライバ2022とともにハードウエア内に完全に組み込むことができる。
【0088】
一般的には、アレイドライバ2022は、フォーマット化された情報をドライバコントローラ2029から受け取り、映像データを再フォーマット化して平行する一組の波形にする。これらの波形は、ディスプレイのx−y画素行列から来る何百ものそして時には何千ものリードに対して1秒間に何回も加えられる。
1つの実施形態においては、ドライバコントローラ2029、アレイドライバ2022、及びディスプレイアレイ2030は、本出願明細書において説明しているあらゆる型のディスプレイに関して適している。例えば、1つの実施形態においては、ドライバコントローラ2029は、従来のディスプレイコントローラ又は双安定表示ディスプレイコントローラ(インターフェロメトリックモジュレータコントローラ、等)である。もう1つの実施形態においては、アレイドライバ2022は、従来のドライバ又は双安定表示ディスプレイドライバ(インターフェロメトリックモジュレータディスプレイ、等)である。1つの実施形態においては、ドライバコントローラ2029は、アレイドライバ2022と一体化されている。該1つの実施形態は、携帯電話、腕時計、及びその他の小型ディスプレイ等のような高度に一体化されたシステムにおいて共通する実施形態である。さらに別の実施形態においては、ディスプレイアレイ2030は、典型的なディスプレイアレイ又は双安定表示ディスプレイアレイ(インターフェロメトリックモジュレータアレイを含むディスプレイ、等)である。
【0089】
入力デバイス2048は、ユーザーが典型的ディスプレイデバイス2040の動作を制御するのを可能にするデバイスである。1つの実施形態においては、入力デバイス2048は、キーパッド(QWERTYキーボード又は電話のキーパッド、等)、ボタン、スイッチ、タッチ画面、感圧膜、感熱膜、等を含む。1つの実施形態においては、マイク2046は、典型的ディスプレイデバイス2040の入力デバイスである。データをデバイスに入力するためにマイク2046を使用時には、ユーザーは、典型的ディスプレイデバイス2040の動作を制御するための音声コマンドを使用することができる。
【0090】
電源2050は、当業界においてよく知られている様々なエネルギー貯蔵装置を含むことができる。例えば、1つの実施形態においては、電源2050は、充電可能な電池(例えば、ニッカド電池又はリチウムイオン電池、等)である。もう1つの実施形態においては、電源2050は、再生可能なエネルギー源、コンデンサ、又は太陽電池(例えば、プラスチック太陽電池、太陽電池塗料、等)である。別の実施形態においては、電源2050は、コンセントから電力を受け取るように構成されている。
【0091】
いくつかの実装においては、制御プログラマビリティは、上述したように、電子ディスプレイシステム内の数カ所に配置することができるドライバコントローラ内に常駐する。いくつかの事例においては、制御プログラマビリティは、アレイドライバ2022内に常駐する。当業者は、上述した最適化はあらゆる数のハードウエア及び/又はソフトウエアコンポーネントにおいて及び様々なコンフィギュレーションで実装できることを認識することになる。
【0092】
成形バックプレート
さらに別の典型的実施形態においては、バックプレートは、成形されたプリント基板又はその他の成形されたインターフェロメトリックモジュレータキャリヤを具備する。図17A及び17Bは、成形されたバックプレート1228を具備するデバイス1200の1つの実施形態を示した図である。図17Aにおいて明らかなように、バックプレート1228は、ドーム型の中央領域1230を有している。このドーム型の中央領域1230は、実質的に中央領域1230よりも平面である周囲領域1226によって囲まれている。
【0093】
図17A及び17Bの実施形態においては、バックプレート1228は、プリント基板(PCB)を具備する。このプリント基板は湾曲しており、このため、デバイス1200内の空洞(図17B参照)は、その中に収納されたモジュレータアレイ1210に対応できる十分な大きさを有している。バックプレート1228に関してPCBを用いた実施形態においては、成形された空洞1250は、PCBバックプレート1228をスタンピングすることによって又はその他の適切なPCB成形方法又は切断方法によって形成することができる。代替実施形態においては、バックプレート1228は、水分が実質上浸透することができないガラス又はガラス化合物を具備することができる。バックプレート1228がガラス製である場合には、該バックプレートの成形した中央領域1230は、サンドブラストによって又はその他の適切なガラス成形方法又は切断方法によって形成することができる。
【0094】
図17Aに示した実施形態においては、電気的構成要素1260がバックプレート1228に取り付けられている。又、バックプレート1228の周囲領域1226内の孔1234から一組のトレースリード線1240が延びており、電気的構成要素1260と電気的に接続されている。電気的構成要素1260から出ているリード線1262は、例えばトレースリード線1240にはんだ付けすることができる。以下において図17Bを参照してさらに詳細に説明するように、孔1234は、バックプレート1228の上面及び下面の間における電気的接続を可能にするビアホール1242を具備する。1つの典型的実施形態においては、電気的構成要素1260は、アレイ1210内のモジュレータの状態を制御するように構成されたドライバチップである。その他の実施形態においては、電気的構成要素1260は、様々な種類の電気的構成要素又はデバイス、例えば、その他の集積回路、その他の受動的な及び能動的な電気的構造物又は電気的構成要素、又はその他の表面に取り付ける電子機器(例えば、トランジスタ、コンデンサ、抵抗器、ダイオード、誘導子、等)、にすることが可能である(但し、これらの品目に限定するものではない)。
【0095】
図17Bにおいて、バックプレート1228を基板1216に取り付けるとパッケージ構造物1200内に空洞1250が形成されることがわかる。モジュレータアレイ1210は、バックプレート1228及び基板1216の間のこの空洞1250内に収納されている。上述したように、バックプレート1228は、ドーム型である。ドーム型の中央領域1230の湾曲は、バックプレート1228及び基板1216の間の距離が空洞1250のその他の部分における距離よりも長くなっている凹部1252を作り出している。従って、空洞1250は、モジュレータアレイ1210が配置されている中央領域1230の部分が拡大されていて有利である。
【0096】
このため、アレイ1210のモジュレータの動作が妨げられない空間が確保されている。バックプレート1228の中央領域1230はドーム型に描いてあるが、その他の数多くの形状も本発明の適用範囲内である。例えば、バックプレート1228は、必ずしも中央領域1230に限定されない湾曲形状又は凹形状を有すること、又は、その他の形状(例えば、リブ付き又は隆起した長方形、等)を有することができる。1つの実施形態においては、バックプレート1228の縁は、斜めに切断されており、下部の方が長くなっている。アレイ1210内のモジュレータの少なくとも一部がバックプレート1228の拡大した中央領域内又は空洞内にあるかぎりは、アレイ1210の該部分の動作が妨げられないようにするための希望する空間が確保される。
【0097】
周囲領域1226には複数のスルーホール1234が形成されている。図17Bの実施形態においては、孔1234は互い違いにアレイされている。いくつかの設計においては、交互する孔1234の間の分離距離は、約50乃至75マイクロメートルにすることができる。孔1234が互い違いにアレイされていないその他の実施形態においては、ピッチは、約75乃至125マイクロメートル(μm)にすることもできる。バックプレート1228は、約0.5乃至2.0ミリメートル(mm)の厚さを有することができ、従って、バックプレート1228を完全に貫通するようにするためにスルーホール1234も同じ深さにする。しかしながら、これらの範囲外の値も本発明の適用範囲内である。
【0098】
孔1234の数及び構成は、本発明の各々の実施形態ごとに変えることができる。例えば、1つの実施形態においては、孔1234は、バックプレート1228のドーム状又は凹状の中央領域1230内に配置することができる。孔1234の配置は、希望する特定の機能に依存する。孔1234の正確な位置、及び位置の組合せは、当業における技術の範囲内である。孔1234は、例えば、機械的穿孔、レーザー穿孔、又は超音波穿孔によって形成することができる。さらに、その他の標準的な孔1234形成方法も採用することができる。
【0099】
図17Bは、プリント基板バックプレート1228上に配置されて該バックプレートを横断している電気的トレース1240も示している。上述したように、バックプレート1228及び空間モジュレータの間には電気的接続が形成されている(図17A参照)。例えば、図示した実施形態においては、電気的トレース1240は、プリント基板バックプレート1228を貫通するビアホール1242と接触している。ビアホール1242は、例えば、プリント基板分野においてよく知られているいずれかの方法で製作されためっきビアホールにすることができる。ビアホール1242及び基板1216上の一組の電気的パッド1246の間のはんだ1244は、両部品の間で伝導性の経路を確保している。これらの電気的接続の結果、PCBバックプレート1228上の電気的トレース1240は、モジュレータアレイ1210内の電極と電気的に通じている。上述したように、PCBバックプレート1228及びモジュレータアレイ1210の間において電気的接続を構築するための設計およびプロセスは、大幅に変更することが可能である。
【0100】
図17Bにおいて例示したように、PCBバックプレート1228は、多層構造を具備することができる。例えば、プリント基板バックプレート1228内には金属化層1264を埋め込むことができる。多層プリント基板においては従来のことであるが、この金属化層1264は、伝導プラグ1266によってトレース1240のうちのいずれか1つと電気的に接続されている。その他の多層バックプレーン製造手法を採用することもできる。さらに、この方法で追加の伝導性経路を確保することができる。例えば、1つの実施形態においては(図示していない)、電気的トレースは、PCBバックプレート1228の不可欠な一部にすることができる。この実施形態においては、電気的トレースは、PCBバックプレート1228を従来の方法で多層化することによってPCBバックプレート1228内に埋め込むことができる。これらの電気的トレースは、数多くの方法(例えば、これらの電気的トレースをビアホール及び/又は電気的パッドと電気的に通じさせる方法であるが、該方法に限定するものではない)で構成させることができる。さらに、電気的トレース1240は、個々のモジュレータと電気的に通じさせること又はアレイ全体又はその一部と直接電気的に通じさせることができる。
【0101】
図17Bに示した実施形態においては、光学モジュレータアレイ1210及びバックプレート1228の間に乾燥剤1254が配置されている。バックプレート1228の凹所は、アレイ1210の動作と干渉させずに空洞1250内に配置すべき乾燥剤1254に関する拡大空間を提供している。
【0102】
乾燥剤1254は、異なった形状及び大きさにすることができ、さらに異なった方法で取り付けることができる。図17Bに示した実施形態においては、この乾燥剤1254は、接着剤によってバックプレート1228に取り付けられたシートを具備する。具体的には、乾燥剤1254は、バックプレート1228の中央領域1230に接着されている。有利なことであるが、バックプレート1228の前側の湾曲によって形成された凹所は、乾燥剤1254のための空間をモジュレータ1210の上方に提供している。
【0103】
さらに、パッケージ構造物1200は、複数の方法でモジュレータの性能を向上させている。電気的バス1240をパッケージ構造物1200の外側において統合していることは、アレイ1210の性能を向上させることを可能にするか又は追加機能を備えることを可能にする広範な設計上の可能性を提供している。例えば、電気的バスは、該バスの一方の端部をアレイ内のロー電極又はコラム電極の一端に接続し、該バスの他方の端部を同じロー電極又はコラム電極の他方の端部に接続するような形で配置することができる。この接続は、平行する伝導性経路をロー又はコラムに追加し、それによってロー又はコラムの全体的な抵抗を低くしている。
【0104】
有利なことであるが、伝導性バス1240は、光学モジュレータアレイ1210との伝導性が相対的に高い接続を確保している。伝導性バス1240は、アレイ1210内のモジュレータを接続する電極よりも大きな寸法(例えば、幅及び厚さ)を有する伝導性バスにすることができる。このように向上した伝導性及びその結果低下したインピーダンスは、アレイ1210内の光学モジュレータをこれまでよりも高速で駆動させることを可能にしている。さらに、伝導性バス1240をパッケージ構造物1200の外面上に取り付けた場合は、これらの伝導性バスはパッケージの外部に配置されているため、モジュレータアレイ1210が配置されている空洞1250内における貴重な空所を犠牲にしていない。さらに、インターフェロメトリックモジュレータアレイ1210の機械的動作との干渉も回避されている。さらに加えて、パッケージ構造物1200は、本出願明細書において具体的に列挙していないその他の有利な点も提供することができる。
【0105】
その他の実施形態においては、伝導性バス1240のその他の構成を利用することができる。例えば、伝導性バス1240は、異なった経路をたどることができ、さらに異なった方法で接続することができる。さらに、設計又は希望する機能に応じて特定の幾何形状を変更することができる。例えば、1つの典型的実施形態においては(図示していない)、孔1234の一部は、バックプレート1228のドーム型領域1230上に配置されており、伝導性バス1240は、各々の孔1234の下方に所在するアレイ1210内のモジュレータの少なくとも一部と電気的に通じている。この実施形態は、アレイ1210のいくつかの部分に関する試験を行う上で有用である。
【0106】
上記の最良の実施形態に関する詳細な説明では、様々な実施形態に当てはめた場合における本発明の斬新な特長を例示、説明、及び指摘しているが、本発明の精神を逸脱せずに様々な省略、代用、及び例示したデバイス又はプロセスの形状および細部の変更を当業者が行うことができるということを理解することになる。さらに、本出願明細書において詳述しているいくつかの特長は、その他の特長とは別個に用いること又は実践することができるため、本発明は、本出願明細書において詳述しているすべての特長及び便益が提供されない形で具体化できるということも認識されることになる。
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には、微小電気機械システム(MEMS)に関するものである。本発明の実施形態は、微小電気機械システム(MEMS)及び該システムを実装するための方法に関するものである。本発明は、より具体的には、インターフェロメトリックモジュレータ(interferometric modulator)に接続された電子回路を保持するバックプレートを用いて該インターフェロメトリックモジュレータを実装することに関するものである。
【背景技術】
【0002】
消費者は、電子製品が可能な限り小型でかつ軽量であることを希望するのが一般的である。フラットパネルディスプレイの能力が向上しさらには用途が拡大するのに伴い、製品の大きさがディスプレイの大きさに左右されるのが異例でなくなっており、このためディスプレイ以外の部分を可能な限り小さい空間内に組み込むようにすることが強く要求されるようになっている。さらに、この空間の2つの寸法は、フラットパネルディスプレイの二次元のフットプリントによって定まることがしばしばある。現在は、製品が「薄いこと」がますます望ましいものになってきており、このため、より薄い層を製作すること、複数の層を結合させること、及び/又は製品から層をなくしてしまうことがますます望ましいものになってきている。製品の層に関する例は、ディスプレイを保護するための透明な窓、該保護窓とディスプレイの間のエアギャップ、ディスプレイ前部のフロントライト、タッチスクリーン、光学的機能を有するプラスチックのフィルム、ディスプレイのフロントガラス、ディスプレイの能動層、ディスプレイのバックガラス、ディスプレイ背後のバックライト、PCボード、相互接続部を保持するプラスチックのフィルム、及び、製品の物理的エンクロージャを形成するプラスチック層と金属層、等を含んでいる(但し、これらの項目に限定するものではない)。
【0003】
携帯式電子デバイスを製造する際に現在圧倒的に使用されているディスプレイは、液晶ディスプレイ(LCD)である。LCDの主層は、フロントガラス、バックガラス、及びいくつかのプラスチック製の光学フィルムを含む。LCDのフロントプレート及びバックプレートは両方とも、LCDが有する性質上、LCDの能動的構成要素又は機能的構成要素としての働きをしており、ディスプレイ全体の厚さを薄くするために複数の層を結合させることができる度合い、これらの層を取り除くことができる度合い、及び/又は、これらの層をより薄い層に代えることができる度合いを制限している。さらに、LCDの両プレートが有する能動的な性質は、これらのプレートにおいて使用することができる材料も制限しており、このため該プレートの強度及び耐久性も制限している。これらのLCDプレートに適した材料を用いて確保することができる強度及び/又は保護以上のレベルの強度及び/又は保護を確保することが要求される場合は、これらのLCDプレートに加えてその他の材料層が要求され、その結果、電子デバイスの厚さ、重量、及びコストをさらに増大させることになるおそれがある。
【0004】
微小電気機械システム(MEMS)は、微小機械要素、アクチュエータ、及び電子機器を含む。微小機械要素は、基板及び/又は蒸着させた材料層の一部をエッチングによって除去するか又は材料層を追加することによって電気デバイス及び電気機械デバイスを形成する、蒸着、エッチング、及び/又はその他の微細加工プロセスを用いて製造することができる。MEMSデバイスの1つの型はインターフェロメトリックモジュレータと呼ばれている。インターフェロメトリックモジュレータは、一対の伝導性プレートを具備しており、これらのプレートの1方又は両方は、全体又は一部が透明及び/又は反射性であり、適切な電気信号を加えると相対運動をする。一方のプレートは、基板上に蒸着した固定層を具備しており、他方のプレートは、エアギャップによって該固定層から分離された金属膜を具備している。
【0005】
MEMSデバイスは用途が非常に広範囲であり、既存の製品を改善したり、まだ開発されていない新たな製品を作り出す上でそれらの特徴が利用可能なように、これらのタイプのデバイスの特徴を利用及び/または改善することは当業界において有益なことである。
【発明の概要】
【0006】
本発明のシステム、方法、及びデバイスは各々がいくつかの側面を有しており、いずれの単一の側面も、望ましい属性を確保する役割を単独で果たしているわけではない。以下では、本発明の適用範囲を限定することなしに、本発明のより顕著な特長について概説する。当業者は、該説明を検討後に、そして特に「発明を実施するための最良の形態」の部分を読んだ後に、本発明の特長がその他のディスプレイデバイスよりもいかに優れているかを理解することになる。
【0007】
例えば、1つの実施形態においては、透明基板と、該透明基板を通じて光を反射させるように構成されたインターフェロメトリックモジュレータアレイと、該透明基板に対して密閉されており、該インターフェロメトリックモジュレータのための空洞を提供するバックプレートと、該バックプレート上に配置され、該インターフェロメトリックモジュレータアレイと電気的に接続されている電子回路と、を含むディスプレイが提供される。
【0008】
もう1つの実施形態においては、透明基板と、該透明基板を通じて光を反射させるように構成されたインターフェロメトリックモジュレータアレイと、該透明基板に対して密閉されており、該インターフェロメトリックモジュレータのための空洞を提供しているバックプレートと、を含むディスプレイを有するデバイスが提供され、該バックプレートは、該インターフェロメトリックモジュレータを制御するように構成された電子回路を具備する。さらなる実施形態においては、該バックプレートは、該ディスプレイの構造上の主構成要素として機能し、さらに、該ディスプレイを制御するように構成された追加の電子回路を物理的に支持する。
【0009】
もう1つの実施形態においては、インターフェロメトリックモジュレータアレイを具備する透明基板を提供することと、該インターフェロメトリックモジュレータアレイを制御するように構成された電子回路を具備するバックプレートを提供することと、前記インターフェロメトリックモジュレータアレイの上方に空洞を形成させるために前記透明基板を前記バックプレートに対して密閉すること、とを含むディスプレイ製造方法が提供され、該電子回路は、該インターフェロメトリックモジュレータアレイと電気的に接続されている。別の実施形態においては、上記の方法によって製造されたデバイスが提供される。
【0010】
もう1つの実施形態においては、光を変調して該変調した光を観察者の方向に反射させるための変調手段と、該変調手段を支持するための第1の支持手段と、前記変調手段の状態を制御するための制御手段と、該制御手段を支持して前記変調手段のための空洞を確保するための第2の支持手段と、を含むディスプレイが提供される。
【0011】
もう1つの実施形態においては、第1の透明基板と、該第1の透明基板を通じて第1の方向に光を反射させるように構成された第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイと、前記第1の透明な基板に対して密閉されており、前記第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイのための空洞を提供しているバックプレートと、前記バックプレートに対して密閉されている第2の透明基板と、を含む電子デバイス用ディスプレイが提供され、前記バックプレートは、該第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイを制御するように構成された電子回路を具備し、該第2の透明基板は、第2の方向に光を反射させるように構成された第2のインターフェロメトリックモジュレータアレイを具備しており、該第1の方向及び該第2の方向は、互いに反対の方向である。
【0012】
もう1つの実施形態においては、第1の透明基板と、該第1の透明基板を通じて第1の方向に光を反射させるように構成された第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイと、前記第1の透明な基板に対して密閉されており、前記第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイのための空洞を提供しているバックプレートと、前記バックプレートに対して密閉されている第2の透明基板と、を含む電子デバイス用ディスプレイが提供され、前記バックプレートは、該第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイを制御するように構成された電子回路を具備し、該第2の透明基板は、第2の方向に光を反射させるように構成された第2のインターフェロメトリックモジュレータアレイを具備しており、該第1の方向及び該第2の方向は、互いに反対の方向である。
【0013】
もう1つの実施形態においては、第1の透明基板と、該第1の透明基板を通じて光を反射させるように構成された第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイと、該第1の透明基板と対向する第2の透明基板と、該第2の透明基板を通じて光を反射させるように構成された第2のインターフェロメトリックモジュレータアレイと、を含むディスプレイを有するデバイスが提供される。
【0014】
もう1つの実施形態においては、第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイを具備する第1の透明基板を提供することと、第2のインターフェロメトリックモジュレータアレイを具備する第2の透明基板を提供することと、前記第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイ及び前記第2のインターフェロメトリックモジュレータアレイの状態を制御するように構成された電子回路を具備するバックプレートを提供することと、前記第1の透明基板を前記バックプレートに対して密閉することと、前記第2の透明基板を前記バックプレートに対して密閉することと、前記電子回路を前記第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイ及び前記第2のインターフェロメトリックモジュレータアレイと電気的に接続させること、とを含むディスプレイ製造方法が提供される。別の実施形態においては、上記の方法によって製造されたデバイスが提供される。
【0015】
もう1つの実施形態においては、光を変調して該変調した光を観察者の方向に反射させるための第1の変調手段と、該第1変調手段を支持するための第1の支持手段と、光を変調して該変調した光を観察者の方向に反射させるための第2の変調手段と、前記第2の変調手段を支持するための第2の支持手段と、前記第1の変調手段及び前記第2の変調手段の状態を制御するための制御手段と、該制御手段を支持するための第3の支持手段と、を含むディスプレイが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】インターフェロメトリックモジュレータディスプレイの1つの実施形態の一部分を描いた等大図であり、第1のインターフェロメトリックモジュレータの移動可能な反射層が解放位置にあり、第2のインターフェロメトリックモジュレータの移動可能な反射層が作動位置にある。
【図2】3x3インターフェロメトリックモジュレータディスプレイを組み込んだ電子デバイスの1つの実施形態を例示したシステムブロック図である。
【図3】図1に示したインターフェロメトリックモジュレータの1つの典型的な実施形態に関する移動可能な鏡の位置及び印加電圧の関係を示した概略図である。
【図4】インターフェロメトリックモジュレータディスプレイを駆動するために使用する一組のロー電圧及びコラム電圧を示した図である。
【図5A】図3に示した3x3インターフェロメトリックモジュレータディスプレイに表示データフレームを書くために使用するロー信号及びコラム信号に関する1つの典型的なタイミング図である(その1)。
【図5B】図3に示した3x3インターフェロメトリックモジュレータディスプレイに表示データフレームを書くために使用するロー信号及びコラム信号に関する1つの典型的なタイミング図である(その2)。
【図6A】図1に示したデバイスの横断面を示した図である。
【図6B】インターフェロメトリックモジュレータの1つの代替実施形態の横断面を示した図である。
【図6C】インターフェロメトリックモジュレータのもう1つの代替実施形態の横断面を示した図である。
【図7】プリント基板がバックプレートに接合されているディスプレイの1つの実施形態の分解図である。
【図8A】インターフェロメトリックモジュレータキャリヤがバックプレートとしての働きをしておりさらに基板上のインターフェロメトリックモジュレータアレイに接続されているディスプレイの実施形態の組立図である。
【図8B】図8Aの実施形態の組立図である。
【図9A】インターフェロメトリックモジュレータキャリヤがバックプレートとしての働きをしておりさらに基板上のインターフェロメトリックモジュレータアレイに接続されているディスプレイの実施形態の下側構成要素の最上部図である。
【図9B】インターフェロメトリックモジュレータキャリヤがバックプレートとしての働きをしておりさらに基板上のインターフェロメトリックモジュレータアレイに接続されているディスプレイの実施形態の上側構成要素の最上部図である。
【図10A】インターフェロメトリックモジュレータキャリヤがバックプレートとしての働きをしておりさらに基板上のインターフェロメトリックモジュレータアレイに内部接続されているディスプレイの実施形態の組立図である。
【図10B】図10Aの実施形態の分解図である。
【図11】インターフェロメトリックモジュレータキャリヤがバックプレートとしての働きをしておりさらに基板上において電子構成品がインターフェロメトリックモジュレータアレイと同じ面に配置されているディスプレイの実施形態の分解図である。
【図12】インターフェロメトリックモジュレータキャリヤが2つの基板の間に配置されている両面ディスプレイの1つの実施形態の横断面図である。
【図13】インターフェロメトリックモジュレータキャリヤが果たす機能と同じ機能のうちの一部を基板が果たすことができる両面ディスプレイの横断面図である。
【図14】環状インターフェロメトリックモジュレータキャリヤを有する両面ディスプレイの横断面図である。
【図15】インターフェロメトリックモジュレータキャリヤを有していない両面ディスプレイの横断面図である。
【図16】ディスプレイのインターフェロメトリックモジュレータキャリヤがデバイスに関する構造上の主支持物としての働きをすることができる該デバイスの横断面図である。
【図17A】成形されたインターフェロメトリックモジュレータキャリヤがバックプレートとしての働きをするディスプレイの実施形態の透視図である。
【図17B】図17Aの実施形態の横断面図である。
【図18A】複数のインターフェロメトリックモジュレータを具備するビジュアルディスプレイデバイスの実施形態を例示したシステムブロック図である(その1)。
【図18B】複数のインターフェロメトリックモジュレータを具備するビジュアルディスプレイデバイスの実施形態を例示したシステムブロック図である(その2)。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の1つの実施形態は、以下においてさらに詳細に説明するように、インターフェロメトリックモジュレータに基づくディスプレイであり、バックプレートは、能動的な構成要素を含む。インターフェロメトリックモジュレータにおいて典型的なことであるが、バックプレートは、純粋に機械的な機能を果たす。このため、バックプレートにおいて使用可能な材料に関する制約事項が従来よりも少なく、さらに、層を結合させる自由度、層を取り除く自由度、及び/又は層を代替の層またはより薄い層に代える自由度が従来よりも大きい。特に、本実施形態においては、バックプレートは、インターフェロメトリックモジュレータの状態を制御する電子回路を保持するために用いられる。例えば、ディスプレイドライバチップ等の集積回路をバックプレート上に直接取り付けてインターフェロメトリックモジュレータと電気的に接続させることができる。さらに、バックプレートは、ディスプレイを囲っているデバイスに関する構造上の支持物として使用することもできる。バックプレートを複数の目的のために使用することは、その他の技術に基づいたディスプレイよりも薄く、より強固で、製作するのがより容易で、及び/又はより安価なインターフェロメトリックモジュレータ型ディスプレイを構築することを可能にし、有利である。
【0018】
本発明のもう1つの実施形態は、2つの対向する画面を有するインターフェロメトリックモジュレータ型ディスプレイである。1つのディスプレイのバックプレートは、反対方向を向いているインターフェロメトリックモジュレータを形成させるために使用する。このバックプレートは、例えば、携帯電話の反対側にディスプレイを含んでいる該携帯電話において使用することができる。これらの機能を果たすために該バックプレートを使用することは、その他の二重画面ディスプレイよりも薄く、より強固で、及び/又はより小さいフットプリントを有する二重画面ディスプレイの形成出を可能にし、有利である。
【0019】
以下に示した詳細な説明は、本発明のいくつかの具体的な実施形態を対象にしたものである。しかしながら、本発明は、数多くの異なった形で具体化することが可能である。本説明では図面を参照しており、同一のものについては図面全体に渡って同一の参照数字を付してある。以下の説明から明らかになるように、本発明は、動画(映像、等)又は静止画(静止画像、等)のいずれであるかにかかわらず、さらに、テキスト又は絵のいずれであるかにかかわらず、画像を表示するように構成されているあらゆる装置において実装することができる。さらに、これよりも重要なことであるが、本発明は、非常に様々な電子機器、例えば、移動電話、無線装置、パーソナルデータアシスタント(PDA)、携帯式コンピュータ、ポータブルコンピュータ、GPS受信装置/ナビゲーター、カメラ、MP3プレーヤー、カムコーダー、ゲームコンソール、腕時計、柱時計、計算器、テレビモニター、フラットパネルディスプレイ、コンピュータモニター、自動車の表示盤(オドメーターの表示盤、等)、コックピットの制御盤及び/又は表示盤、カメラのディスプレイ(車両内のリアビューカメラのディスプレイ、等)、電子写真、電子広告掲示板又は看板、プロジェクター、建築構造物、梱包、美的構造物(宝石上におけるイメージの表示、等)(但し、これらの電子機器に限定するものではない)の内部に又はこれらの電子機器と関連させて実装することができる。さらに、本出願明細書において説明しているMEMSデバイスと同様の構造を有するMEMSデバイスは、電子式開閉装置等の表示以外の用途においても使用することができる。
【0020】
干渉型MEMS表示素子を具備する1つのインターフェロメトリックモジュレータディスプレイの実施形態を図1に例示してある。これらのデバイスにおいて、画素は、明るい状態又は暗い状態のいずれかである。明るい(「オン」又は「開いた」)状態においては、該表示素子は、入射可視光の大部分をユーザーに対して反射させる。暗い(「オフ」又は「閉じた」)状態においては、表示素子は、ユーザーに対して入射可視光をほとんどまったく反射させない。該「オン」状態及び「オフ状態」の光反射特性は反転させることができ、実施形態に依存する。MEMS画素は、白黒に加えてカラーディスプレイを考慮して、主に選択された色において反射するように構成させることができる。
【0021】
図1は、ビジュアルディスプレイの一連の画素内の2個の隣接する画素を描いた等大図であり、各画素は、MEMSインターフェロメトリックモジュレータを具備している。いくつかの実施形態においては、インターフェロメトリックモジュレータディスプレイは、これらのインターフェロメトリックモジュレータのロー/コラムアレイを具備している。各インターフェロメトリックモジュレータは、一対の反射層を含んでいる。これらの一対の反射層は、可変でかつ制御可能な距離に互いに配置されており、少なくとも1つの可変寸法を有する共鳴光学空洞を形成している。1つの実施形態においては、該反射層のうちの1つは、2つの位置の間を移動させることができる。第1の位置(本出願明細書では解放状態と呼んでいる)においては、該移動可能な反射層は、固定された部分的反射層から相対的に遠く離れた距離に配置されている。第2の位置においては、該移動可能な層は、該部分的反射層のほうにより近づけて配置されている。これらの2つの反射層から反射された入射光は、該移動可能な層の位置に依存して建設的に又は破壊的に干渉し、各画素に関して全体的な反射状態又は非反射状態を作り出す。
【0022】
図1において、画素アレイのうちの描いた部分は、2つの隣接するインターフェロメトリックモジュレータ12a及び12bを含んでいる。左側のインターフェロメトリックモジュレータ12aにおいては、移動可能で反射能力が非常に高い層14aが、固定された部分的反射層16aから予め決められた距離にある位置において解放された状態になっている。右側のインターフェロメトリックモジュレータ12bにおいては、移動可能で反射能力が非常に高い層14bが、固定された部分的反射層16bに隣接した位置において作動された状態になっている。
【0023】
上記の固定層16a及び16bは、電導性で、部分的に透明でさらに部分的反射性であり、例えば、各々がクロム及びインジウム−スズ酸化物から成る1つ以上の層を透明な基板20上に蒸着することによって製造する。後述するように、これらの層は、平行なストリップから成るパターンが付けられており、ディスプレイデバイス内においてロー電極を形成している。移動可能層14a及び14bは、ポスト18の頂部に蒸着した(ロー電極16a及び16bと直交の)蒸着金属層の一連の平行ストリップとして及びポスト18間に蒸着した介在犠牲材料として形成することができる。該犠牲材料をエッチングによって取り除くと、変形可能な金属層が定められたエアギャップ19よって固定金属層から分離される。変形可能な層には伝導性が高い反射性材料(アルミニウム、等)を用いることができ、これらのストリップは、ディスプレイデバイス内においてコラム電極を形成する。
【0024】
図1において画素12aによって例示したように、電圧が印加されていない状態では、空洞19は層14a及び16aの間にとどまっており、変形可能層は、機械的に緩和された状態になっている。しかしながら、選択したロー及びコラムに電位差を印加すると、対応する画素におけるロー電極及びコラム電極の交差部において形成されているコンデンサが荷電され、静電力がこれらの電極を引き寄せる。図1内の右側の画素12bによって例示したように、電圧が十分に高い場合は、移動可能層が形成されて固定層に対して反発する(本図に示していない誘電材料を固定層に蒸着することによって短絡を防止すること及び分離距離を制御することができる)。この挙動は、印加した電位差の極性にかかわらず同じである。このように、反射性対非反射性画素状態を制御することができるロー/コラム作動は、従来のLCD及びその他の表示技術において用いられている作動と多くの点で類似している。
【0025】
図2乃至5は、表示用途においてインターフェロメトリックモジュレータアレイを用いるための1つの典型的なプロセス及びシステムを例示した図である。図2は、本発明のいくつかの側面を組み入れることができる電子デバイスの1つの実施形態を例示したシステムブロック図である。この典型的実施形態においては、該電子デバイスはプロセッサ21を含んでおり、該プロセッサ21は、あらゆる汎用の単チップ又は多チップのマイクロプロセッサ(例えば、ARM、Pentium(登録商標)、PentiumII(登録商標)、PentiumIII(登録商標)、PentiumIV(登録商標)、Pentium Pro(登録商標)、8051、MIPS(登録商標)、PowerPC(登録商標)、ALPHA(登録商標)、等)、又は、あらゆる専用マイクロプロセッサ(例えば、デジタル信号プロセッサ、マイクロコントローラ、プログラマブルゲートアレイ、等)にすることができる。当業においては従来の方法であるが、プロセッサ21は、1つ以上のソフトウエアモジュールを実行するように構成することができる。プロセッサ21は、オペレーティングシステムを実行することに加えて、1つ以上のソフトウエアアプリケーション(例えば、ウェブブラウザー、電話に関するアプリケーション、電子メールプログラム、又はその他のあらゆるソフトウエアアプリケーション)を実行するように構成することができる。
【0026】
1つの実施形態においては、プロセッサ21は、アレイコントローラ22と通信するようにも構成されている。1つの実施形態においては、アレイコントローラ22は、画素アレイ30に信号を供給するロードライバ回路24及びコラムドライバ回路26を含む。図1に示した画素アレイの横断面は、図2では線1−1によって示してある。MEMSインターフェロメトリックモジュレータにおいては、ロー/コラム作動プロトコルは、図3に示したこれらのデバイスのヒステリシス特性を利用することができる。例えば、移動可能層を解放状態から作動状態に変形させるためには10Vの電位差が必要である。しかしながら、同値から電圧を減じたときには、移動可能層は、電圧が低下して再び10Vよりも低くなる間にその状態を維持する。図3に示した典型的実施形態においては、移動可能層は、電圧が2Vよりも低くなるまで完全には解放されない。このため、図3に示した例においては、約3乃至7Vの電圧範囲が存在しており、デバイスが解放された状態又は作動された状態において安定している印加電圧の窓が存在している。本出願明細書では、この窓を「ヒステリシスウインドー」又は「安定ウインドー」と呼んでいる。図3に示したヒステリシス特性を有する表示アレイの場合は、ローストローブ中に、ストローブされたロー内の作動対象画素が約10Vの電圧差にさらされ、さらに、解放対象画素が約ゼロVの電圧差にさらされることになるようにロー/コラム作動プロトコルを設計することができる。ストローブ後は、画素は、約5Vの定常状態電圧差にさらされ、このため、ローストローブによって置かれたあらゆる状態にとどまる。本例においては、各画素は、書かれた後には、3乃至7Vの「安定ウィンドー」内において電位差にさらされる。この特長は、図1に示した画素設計を、作動状態又は先在する解放状態のいずれであるかにかかわらず同じ印加電圧状態の下で安定させることになる。インターフェロメトリックモジュレータの各画素は、作動状態又は解放状態のいずれであるかにかかわらず、本質的には、固定反射層および移動可能反射層によって形成されたコンデンサであるため、この安定状態は、電力散逸がほとんどゼロの状態でヒステリシスウインドー内のある1つの電圧において保持することができる。本質的に、印加電位が固定されている場合は、画素内には電流は流れ込まない。
【0027】
典型的な用途においては、第1のロー内の駆動画素の所望の組に従ってコラム電極の組を選択(asserting)することによって表示フレームを製造する。次に、ローパルスをロー1電極に加え、選択したコラムラインに対応する画素を駆動する。次に、選択したコラム電極の組を変更し、第2ロー内の所望の駆動画素の組に対応させる。次に、ロー2電極にパルスを加え、選択したコラム電極に従ってロー2内の該当画素を駆動する。この際、ロー1の画素は、ロー2のパルスによる影響を受けず、ロー1のパルス中に設定された状態にとどまる。このプロセスを一連のロー全体に関して逐次的に繰り返すことによって表示フレームを生成する。一般的には、これらの表示フレームは、希望する何らかの1秒当たりのフレーム数の時点において、該プロセスを連続的に繰り返すことによって一新されるか及び/又は新しい表示データによって更新される。画素アレイのロー電極及びコラム電極を駆動して表示フレームを生成するためのプロトコルは非常に様々であることが良く知られており、これらのプロトコルを本発明と関連させて使用することができる。
【0028】
図4及び5は、図2の3x3のアレイ上において表示フレームを製造するための1つの可能な作動プロトコルを例示した図である。図4は、図3のヒステリシス曲線を示している画素に関して使用することができる一組のロー/コラム電圧レベルを示した図である。図4の実施形態において、画素を駆動することは、該当するコラムを−Vbiasに設定すること及び該当するローを+ΔVに設定することが関わっており、これらの電圧は、−5V及び+5Vにそれぞれ該当する。画素の解放は、該当するコラムを+Vbiasに設定してさらに該当するローを同じ+ΔVに設定し、該画素においてゼロボルトの電位差を作り出すことによって達成させる。ロー電圧がゼロボルトに保持されているローにおいては、画素は、コラムが+Vbias又は−Vbiasのいずれであるかにかかわらず、最初に置かれていた状態において安定している。同じく図4において、上記の電圧とは反対の極性の電圧を使用できること、例えば、画素を駆動することは、該当するコラムを+Vbiasに設定して該当するローを−ΔVに設定することを関わらせることができる、という点が高く評価されることになる。本実施形態においては、画素の解放は、該当するコラムを−Vbiasに設定してさらに該当するローを同じ−ΔVに設定し、該画素においてゼロボルトの電位差を作り出すことによって達成させる。
【0029】
図5Bは、図2の3x3のアレイに加えた一連のロー信号及びコラム信号を示したタイミング図であり、結果的には、図5Aに示した表示配置になる(同図における作動画素は非反射性である)。図5Aに示したフレームを書く前においては、画素はあらゆる状態になることが可能であり、本例では、すべてのローが0V、すべてのコラムが+5Vである。これらの電圧を印加した状態では、すべての画素は、印加以前における作動状態又は解放状態で安定している。
【0030】
図5Aのフレームにおいては、画素(1、1)、(1、2)、(2、2)、(3、2)及び(3、3)を駆動する。該駆動するためには、ロー1に関する「ラインタイム」中に、コラム1及び2を−5Vに設定し、コラム3を+5Vに設定する。この場合、すべての画素が3V乃至7Vの安定ウィンドー内にとどまっているためいずれの画素の状態も変化しない。次に、パルスを用いてロー1をストローブし、0から最高5Vまで上昇させて0に戻る。この動作は、画素(1、1)及び(1、2)を作動させ、画素(1、3)を解放する。画素アレイ内のその他の画素は影響を受けない。ロー2を希望どおりに設定するためには、コラム2を−5Vに設定し、コラム1及び3を+5Vに設定する。これで、ロー2に加えられた同じストローブが、画素(2、2)を作動させ、画素(2,1)及び(2、3)を解放する。この場合も、画素アレイ内のその他の画素は影響を受けない。同様に、コラム2及び3を−5Vに設定し、コラム1を+5Vに設定することによってロー3を設定する。ロー3のストローブは、ロー3の画素を図5Aに示したように設定する。表示フレームを書いた後は、ロー電位はゼロであり、コラム電位は、+5V又は−5Vのいずれかにとどまることができ、従って、図5Aに示した配置において表示が安定する。この手順は、何十ものローとコラムのアレイさらには何百ものローとコラムのアレイに関しても採用できるという点が高く評価されることになる。さらに、ロー及びコラムの作動を実施するために用いるタイミング、順序、及び電圧レベルは、上述した一般原理内において大きく変化させることが可能である点、及び、上例は典型的な例であるにすぎず、本発明の適用範囲内においてあらゆる作動電圧方法を用いることができる点、も高く評価されることになる。
【0031】
上記の原理に従って動作するインターフェロメトリックモジュレータの構造の細部は、大きく変更することができる。例えば、図6A乃至6Cは、移動式鏡構造物の3つの異なった実施形態を示した図である。図6Aは、図1の実施形態の横断面であり、直交的に延びている支持物18の上に細長い金属材料14が蒸着されている。図6Bにおいては、移動可能な反射材料14が、支持物の角のみに取り付けられている(テザー32の上)。図6Cにおいては、移動可能な反射材料14は、変形可能な層34から吊り下げられている。この実施形態においては、反射材料14に関して用いられる構造設計および材料を光学的性質に関して最適化することができ、さらに、変形可能層34に関して用いられる構造設計および材料を希望する機械的性質に関して最適化することができるためいくつかの利点を有している。尚、様々な出版物(例えば、U.S. Published Application 2004/0051929、等)において様々な型の干渉型デバイスの生産に関する説明が行われている。さらに、材料蒸着、パターン化、及びエッチングの一連の手順が関わる上記の構造物は、非常に様々な良く知られた技術を用いて生成することができる。
【0032】
上述した型のインターフェロメトリックモジュレータの寿命は、機械的な干渉、過度の湿気、及び損傷を及ぼす可能性があるその他の物質からインターフェロメトリックモジュレータを保護することによって大幅に延ばすことができる。インターフェロメトリックモジュレータ型ディスプレイの実施形態では、バックプレート(バックプレーンとも呼ばれている)を利用してこの保護を確保している。例えば、接着剤を用いてバックプレートの縁を透明基板の縁の近くに取り付けることによって、表示ガラスの裏側において製作されているインターフェロメトリックモジュレータ素子に機械的干渉が達して損傷させるのを防止することができる。さらに、透明基板に接着させたバックプレートは、接着剤とともに、水分、その他の潜在的に有害な気体、液体及び固体がインターフェロメトリックモジュレータ素子に達するのを防止する。従って、バックプレートは、透明又は不透明、伝導性又は絶縁性、本質的な二次元又は大きく突起した三次元のいずれにもすることができる。1つの実施形態においては、バックプレートは、透明な表示基板として使用するのにはまったく不適な材料製にすることができる(例えば不透明な金属製) 。
【0033】
インターフェロメトリックモジュレータ型ディスプレイの実施形態においては、バックプレートは、該ディスプレイの能動的な構成要素又は機能上の構成要素としての役割を果たす必要がないことが明らかである。このため、バックプレートに対して適用される要件及び仕様は、ディスプレイの機能に関連した最低限の一組の要件及び仕様のみである。従って、バックプレートの設計においては、その他のシステム上のニーズ及び機能に対処する上での自由度が非常に高い。実装に関連しない複数の目的のためにバックプレートを用いた構成は、MEMSに基づいたディスプレイ及び関連する補助構成要素を組み入れたディスプレイ中心の製品において使用するのに非常に適している。
【0034】
バックプレート自体は、ディスプレイの照明システムの一部にすることができる。さらに、バックプレートには、あらゆる数のRF関連の機能(例えば、遮蔽、受動的構成要素、及びアンテナ、等であるが、これらの項目に限定するものではない)をバックプレート内に組み込むことができる。本出願明細書において説明しているように、バックプレートは、PCボード、電子機器レイヤ、電気的接続構成要素、電池、又は、デバイス内において様々な目的を果たしているその他の構成要素を支持又は保持するための単なる機械的構成要素にすることができる。バックプレートは、電子製品のあらゆる適切な機能を実装するために使用することができる。バックプレートが上記の能力を備えることが可能な理由は、インターフェロメトリックモジュレータディスプレイが有する性質上限られた数の要件しか課せられないためである。
【0035】
バックプレートは、電子機器を保持するために用いることができ、バックプレートのフットプリントは、インターフェロメトリックモジュレータによって形成される能動的表示域をはるかに越えて拡大させることができ、このため、バックプレートは、本質的に、ディスプレイを内蔵するデバイスにとっての「中心的支え」となること及び構造上の主要要素となることができる。いくつかの実施形態においては、このことは、バックプレート用の材料としてガラス材料が要求される従来のディスプレイよりも実質的に強固なディスプレイにすることができるため望ましいことである。
【0036】
従って、様々なデバイス機能を果たすために又は望ましい属性をデバイスに分与するためにバックプレートを採用することが望ましい。例えば、バックプレートは、携帯式電子デバイス内の構成要素及び部品を直接バックプレート上に組み込むための手段を提供することによって、該携帯式電子デバイス内においてこれらの構成要素が占有する体積量を減らすることができる。また、耐久性が向上したバックプレート材料を用いることによって、ディスプレイは、機械的衝撃又はその他の手段による損傷に対する耐性が向上することになる。さらに、構成要素を一体化することで、携帯性を向上させること、軽量化すること、取り扱いを容易にすること、及びデバイスの強固さを増すことが可能になる。さらに加えて、(例えば構成要素又はサブアセンブリがそれまでよりも多くの機能を果たすようにすることによって)デバイス内における一体化度を高めてそれによってデバイス内の全体的な部品数を減らすことで、製造プロセス上のコスト節約を達成させることができる。
【0037】
本出願明細書において示してある実施形態の構成は、ディスプレイ中心の製品(例えば、携帯電話、ラップトップパソコン、デジタルカメラ、及びGPS装置、等)において使用するのに適する。これらの機器は、情報を提供するための主手段としてフラットパネルディスプレイに依拠しているという意味でディスプレイ中心である。さらに、ディスプレイは、入力機能にも関わることができる。従って、ディスプレイは、製品の機械的側面、電気的側面、システム上の側面、及び美的デザイン上の側面に対して、製品内のその他の構成要素による影響度をしばしば超える影響を与える可能性がある。ディスプレイは、製品を形成するその他の材料よりも脆い傾向がある材料(例えばガラス、等)によって製作されることが非常に多い。その結果、機械的設計プロセス及び製品の設計プロセスは、プロセッサ及び電池等ではなくディスプレイの能力および特性が中心になる傾向が強い。携帯製品に内蔵されている多くの構成要素は、ほぼ同じフットプリントを有している。これらの構成要素は、PCボード、光源、キーボート、電池、集積回路、補完又は代替のフラットパネルディスプレイ、及びその他を含む。これらの構成要素は一般的には平面であるため、これらの構成要素によって導き出される設計ツールは、通常は1つ以上のフォトリソグラフマスク又はその他のフォトツールの形の類似した結果を生み出すことになる。このため、設計プロセスにおいて一体化及び効率を向上させる機会が存在しており、この向上は、諸機能をバックプレート内に組み入れることによって大きく可能にすることができる。
【0038】
1つの実施形態においては、MEMS構成要素(例えば、インターフェロメトリックモジュレータ型ディスプレイ、等)を実装することは、非常に広範な構成要素(例えば、ドライバ、プロセッサ、メモリ、相互接続アレイ、蒸気バリヤ、製品ハウジング、等であるが、これらの構成要素に限定するものではない)に関する機械的支持を可能にする。インターフェロメトリックモジュレータアレイのバックプレートは、最も単純な形状において、該アレイの機能に干渉する可能性がある粒子及びガスに対するバリヤとしての役割を果たす。さらに、その他の1つ以上の製品構成要素の機能をインターフェロメトリックモジュレータバックプレート(即ちキャリヤ)にさらに組み込むことによって、これまでよりも高いレベルの一体化及び設計効率を達成させることができる。
【0039】
本発明の実施形態は、実施される機能数に対して影響を及ぼさずに、MEMS中心の製品において要求される構成要素のフォームファクタを引き下げさらに構成要素の数を減少させるための手段を有している。MEMSがインターフェロメトリックモジュレータディスプレイである1つの実施形態においては、この引き下げ及び減少は、単一の基板上にモノリシックに製作されるインターフェロメトリックモジュレータアレイが有する性質の結果として達成される。
【0040】
図7は、インターフェロメトリックモジュレータディスプレイデバイス600の1つの実施形態の分解図である。ディスプレイデバイス600は透明基板602を含む。透明基板602は、透明基板602を通って入った光を反射させて透明基板602を通って画面を見ている人の方向に戻すように構成されたインターフェロメトリックモジュレータアレイ604を含む。アレイ604等の干渉型素子アレイは、光を変調して画面を見ている人の方向に該光を反射させるための手段を提供する。透明基板602は、ガラス層を具備することができる。代替の実施形態においては、透明な基板602は、透明なポリマー材料層またはその他の適切な十分に透明な材料層を具備することができ有利である。このため、透明基板602は、アレイ604を支持するための手段を提供する。いくつかの実施形態においては、透明基板602は、約0.7mm乃至0.5mmにすることができ、製造プロセス及び製品の性質に依存する。さらに、デバイス600は、ドライバチップ612も含む。ドライバチップ612は、基板602においてアレイ604と同じ側に配置し、さらに、ドライバチップ612を直接接合させたトレースリード線616aを通じてアレイ604と電気的に接続する。このチップ配置技術は、チップ・オン・ガラス(COG)と呼ばれている。ドライバチップ612は、(例えばフレックスケーブル用の)取り付けポイント624と接続されたトレースリード線616bを通じて外部回路(図示していない)と電気的に接続させることができる。
【0041】
基板602上、及びアレイ604の周囲には、シール606が配置されており(本図では環状シールとして描いている)、シール606の下方には、トレースリード線616a及び616cが配線されている。シール606は、シールリングと呼ばれ、様々な実施形態における場合と同様に、アレイ604を完全に取り囲んでいる。シール606は、従来のエポキシを基本にした接着剤と同様に、半密封にすることができる。その他の実施形態においては、シール606は、とりわけ、PIB、Oリング、ポリウレタン、液体スピンオンガラス、はんだ、ポリマー、又はプラスチックにすることができる。さらにその他の実施形態においては、シール606は、薄膜金属溶接又はガラスフリット等の密封シールにすることができる。代替実施形態においては、シールリングは、バックプレート又は透明基板のうちのいずれか1つ又は両方の延長部を具備することができる。例えば、シールリングは、バックプレート608の機械的延長部(図示していない)を具備することができる。さらにその他の実施形態においては、シールリングは、別個の部材(例えば環状部材)を具備することができる。
【0042】
同じく図7に関して、バックプレート608は、少なくともシール606及び透明基板602とともに、インターフェロメトリックモジュレータアレイ604を囲む保護空洞を形成している。該保護空洞内には、ディスプレイデバイスの寿命中における水分蓄積を防止するために乾燥剤を装備することができる(図示していない)。バックプレート608は、透明又は不透明、伝導性又は絶縁性のいずれであるかにかかわらず、あらゆる適切な材料を用いて製造することができる。バックプレート608に関する適切な材料は、ガラス(フロートガラス、1737、石灰ソーダ、等)、プラスチック、セラミック、ポリマー、ラミネート、金属と金属泊(ステンレス鋼、等(SS302、SS410)、コバール、メッキしたコバール)を含む(但し、これらの材料に限定するものではない)。アレイ604は、両方の基板上において電極アレイを要求するLCDとは対照的に、1つの基板のみに常駐しており、このため、透明基板602において用いられる材料よりも薄いか又は完全に異なった材料で、若しくは透明な基板602において用いられる材料よりも薄くかつまったく異なった材料で、バックプレート608を製作することが可能である。1つの実施形態においては、バックプレート608は、水分が保護空洞内に入ってアレイ604を損傷させるのを防止するように適合化させる。このため、バックプレート608等の構成要素は、水分及びその他の環境上の汚染物質からアレイ604を保護するための手段を提供する。
【0043】
バックプレートの製作にガラス以外の材料を使用することは、いくつかの点において有利である。例えば、ガラスによって形成されたバックプレートよりも薄くかつ軽量な代替材料を用いて形成したバックプレート(スタンピングした金属製バックプレート、等)は、より薄くかつより軽量なディスプレイの創作を可能にする。携帯式のディスプレイ中心の機器は落とすことが非常に多いため、バックプレートを軽量化することは、これらの機器に関して特別の利点を有している。バックプレートが軽量であるほど、地面に衝突時にフロントプレートに伝えられる力が小さくなる。さらに、スタンピングした金属製バックプレートは、ガラス製バックプレートよりも低いコストで大量に生産することができる。
【0044】
ディスプレイは、バックプレート608を挟んで透明基板602とは反対側に配置されたプリント基板(PC)キャリヤ610も含む。PCキャリヤ610は、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)又は携帯電話等のディスプレイ製品に関するPCキャリヤ/構成要素スタックアップにすることができる。PCキャリヤ610は、バックプレート608とは別個に製作してバックプレート608に接合させることができる。
【0045】
ドライバチップ614に関する代替配置を示してある。該代替配置では、ドライバチップ614は、PCキャリヤ610の上側に配置されており、トレースリード線616cと616d及びフレックスケーブル618によってアレイ604と電気的に接続されている。フレックスケーブル618は、PCキャリヤ610上のデバイス及び透明基板602上のデバイス間における電気的連絡を確保するために、PCキャリヤ610及び透明基板602に取り付けられる。ドライバチップ614は、トレースリード線616e及び外部相互接続ピン622を通じて外部回路と電気的に接続することができる。COGの代替技術は、チップオンフレックス(COF)又はテープオトーメーティッドボンディング(Tape Automated Bonding−TAB)と呼ばれている。図7には示していないが、ドライバチップは、フレックスコネクタ(フレックスコネクタ618、等)に直接接合し、基板上においてフレックスコネクタが取り付けられている箇所まで配線されているトレースリード線によってアレイ604と電気的に接続させることができる。さらに、PCキャリヤ610は、外部相互接続ピン622及びトレースリード線616fを通じて外部回路に接続することができるか又はトレースリード線616gを通じてドライバチップ614と接続させることができる追加の電子構成要素620(IC、及び受動素子、等)に関する物理的支持も行う。さらに、これらの電子構成要素のうちのいくつか(ドライバチップ612及び614、等)は、アレイ604内の状態モジュレータを制御するための手段も提供する。
【0046】
PCキャリヤ610は、適切であるあらゆる技術を用いて製作することができる単層又は多層の伝導性ポリマー積層品にすることができる。PCキャリヤ610は、パターン化導体又は非パターン化導体を具備する1つ以上の相互接続層に関する構造上の支持及び/又は絶縁を行う1つ以上のポリマー層を具備することができる。これらの導体は、表面上に取り付けられた複数の異なった構成要素間における電気的接続を行う。PCキャリヤ610は、多層伝導性ポリマー積層品にすることができるため、相互接続は、図7に描いたPCキャリヤ610の表面上のトレースリード線に限定されておらず、PCキャリヤ610内に配置されたリード線等の代替相互接続を含むこともできる。
【0047】
図7に示した実施形態においては、バックプレート608は、アレイ604を保護する上で十分な蒸気透過バリヤとなることができるが、以下においてその他の図を参照しつつ説明した代替実施形態においては、バックプレート608の機能は、キャリヤによって果たされる。該実施形態においては、キャリヤは、蒸気の透過を最小限に抑えるか又は防止する材料を具備することができ有利である。当業者は、FR4によって形成されたPCキャリヤが相対的に高速で水蒸気を透過させることを高く評価することになる。いくつかの代替実施形態においては、PCキャリヤ610は、該キャリヤの水蒸気透過バリヤ能力を向上させるために、金めっき薄膜金属によって形成すること又は金めっき薄膜金属を含めることができる。PCキャリヤ610に関するその他の適切な材料は、セラミック、窒化アルミ、酸化ベリリウム、及びアルミナを含む(但し、これらの材料に限定するものではない)。尚、PCキャリヤ610は、ボード又はフレキシブルシートによって形成することができる。
【0048】
PCキャリヤ610は、ディスプレイの動作と関係する構成要素を支持する働きをする。PCキャリヤ610は、製品の全体的な動作に関わる構成要素を保持する追加のPCキャリヤに接続することができるか、又は、これらの構成要素の物理的及び電気的な支持を行うこともできる。このため、PCキャリヤ610等の構成要素は、これらの電子構成要素を支えるための手段を提供する。PCキャリヤ610は、無線周波(RF)信号とともに使用するための電子インタフェースを含むことができる。当業者は、PCキャリヤ610がバックプレート内に集積されている回路を保護する働きをするだけでなくRF回路上要求される質を向上させることもできるという点を理解することになる。例えば、RFの質を向上させるか又は保護するための金属キャップを含めることができる。さらに、PCキャリヤ610又はインターフェロメトリックモジュレータアレイ604にはアンテナの性質を組み込むこともでき、例えば、金属バックプレーン又は金属キャップを携帯電話用のアンテナとして使用することを含む(但し、該使用に限定するものではない)。
【0049】
説明を単純化するため、ドライバチップ612及び614をアレイ604と接続するためのトレースリード線として6本のトレースリード線のみを図示してあるが、これらのドライバチップがアレイ604の状態を制御するためにはこれらの本数よりもはるかに多くのトレースリード線が必要でありさらに該本数はアレイ604の規模に依存することを理解することになる。同様に、ドライバチップを外部回路に接続するためのトレースリード線として3本のトレースリード線616b,eのみを図示してあるが、いくつの実施形態においては、異なった本数の入力トレースリード線が要求されることになる。同様に、本図においては、説明を単純化するため、アレイ604の(本図における)最上部又は底部に配線するトレースリード線を描いていないが、本発明の実施形態は、アレイ604のあらゆる部分と電気的接続を行うために(例えば、ロー信号及びコラム信号の両方の信号をドライバ回路から提供するために)、本図及び以下の図を参照しつつ説明している構成を利用できることを理解することになる。
【0050】
トレースリード線616a及び616c(代替として伝導性バス又は電気トレースと呼ぶことができ、さらに互換可能である)は、伝導性材料によって形成された電気トレースを具備することができる。これらのトレース616a及び616cは、幅が約25マイクロメートル(μm)乃至1ミリメートル(mm)(例えば、直径が約50マイクロメートル)であり、厚さが約0.1マイクロメートル(μm)乃至1マイクロメートル(μm)である。但し、これらの値よりも大きいトレース又はこれらの値よりも小さいトレースを用いることも可能である。いくつかの実施形態においては、トレースリード線616a及び616cは、金属を具備することができる。これらのトレースリード線の形成には、フォトリソグラフィック技術、電気めっき技術、さらには無電解めっき技術を採用することができる。いくつかの実施形態においては、金属を基本にしたスラリ又は銀ペーストを採用することができる。さらに、その他の方法及び材料を用いてこれらのトレースリード線を形成することもできる。
【0051】
代替実施形態においては、バックプレート608(図7)が取り除かれ、PCキャリヤ自体がバックプレートを形成している。図8A及び図8Bは、該ディスプレイデバイス650を描いたものである。組み立てた状態のデバイス650を描いた図8Aにおいて明らかなように、キャリヤ652は、キャリヤ652上又はキャリヤ652内に配置することができるトレースリード線660aを通じて電子構成要素656aと656b及び外部相互接続ピン658と電気的に接続されているドライバチップ652a及び652bの物理的支持を行う。さらに、ドライバチップ654a及び654bは、トレースリード線660bを通じて電気的フィードスルー662とも電気的に接続されている。
【0052】
デバイス650の分解図を描いた図8Bにおいて明らかなように、電気的フィードスルー662は、キャリヤ652の上面から下面に延びている。組み立てた状態では、非等方性伝導膜レッジ部(出っ張り部)664が、フィードスルー662及び透明基板666の上面に配置されたトレースリード線660cの間の電気的接続を確保する。トレースリード線660cは、透明基板666の上面に配置されたインターフェロメトリックモジュレータアレイ668と電気的に接触しており、ドライバチップ654a、b及びアレイ668の間における電気的接続を可能にしている。デバイス650を組み立てた時点では、シールリング670は、透明基板666及びキャリヤ652とともに、アレイ668の周囲において保護空洞を形成している。このため、キャリヤ(キャリヤ652、等)は、電子回路(ドライバ回路、等)を支持するための手段及びアレイ668を保護するための手段を提供している。
【0053】
構成要素間における電気的相互接続を確保するためにACF材料を採用していて好都合であり、これらの材料は、TABドライバのフレックスコネクタをディスプレイ基板に接続するためにしばしば使用されている。しかしながら、ゼブラコネクタ、フレックスケーブル、バンプボンド、及び微小機械的圧力導体(MEMSスプリング、等)を含むその他の接続方法を採用することができ(但し、これらの項目に限定するものではない)、これらの接続方法については、図10Bを参照しつつさらに詳細に説明してある。
【0054】
蒸気が浸透して保護空洞内に入り込むことが可能な材料によってインターフェロメトリックモジュレータキャリヤ652が形成されているいくつかの実施形態においては、インターフェロメトリックモジュレータキャリヤ652の内側は、蒸気バリヤ672を塗布することができ有利である。蒸気バリヤ672に加えて、又は、蒸気バリヤ672の代わりに、乾燥剤674を保護空洞内に備えることができる。図8Bにおいては、乾燥剤674の1つの層を蒸気バリヤ672の下方に示してある。インターフェロメトリックモジュレータキャリヤ652が十分な耐蒸気性を有する基板によって形成されている実施形態においては、蒸気バリヤ672は不要である。
【0055】
図9A及び9Bは、図8に示したデバイス650と類似したディスプレイデバイスを製作するためにひとつに結合させる2つの構成要素700及び702の最上部図である。図9Aは、ディスプレイデバイスを製作するためにひとつに結合させる2つの構成要素700及び702の下側部分700を描いた図である。下側の透明基板704は、透明基板704を通じて光を反射させるように構成されたインターフェロメトリックモジュレータアレイ706を含む。基板704の外縁の周囲及びシールリング708の外周には、基板704上に配置されたトレースリード線712aを通じてアレイ706との電気的接続を行うACFレッジ部が存在している。
【0056】
図9Bは、ディスプレイデバイスを製作するために下側部分700と嵌合させてひとつに結合させるように構成されている上側部分702の最上部図である。同図では、本インターフェロメトリックモジュレータキャリヤ716の縁に沿って配置された対応する相互接続用レッジ部714が、一組の電子構成要素718a乃至718d(例えば、ドライバチップ、IC、受動素子、等)を取り囲んでおり、これらの電子構成要素のうちの少なくとも一部(本実施形態における718a及びb)は、トレースリード線712bを通じて相互接続用レッジ部714と電気的に接続されている。さらに、電子構成要素718a乃至718dのうちの一部は、トレースリード線712cを通じて互いに接続されており、いくつかの電子構成要素718及び外部回路の間の接続は、トレースリード線712及び外部相互接続ピン720を通じて行うことができる。これらの2つのモジュールをひとつに結合させると、相互接続用レッジ部714及びAFCレッジ部710の間が接続され、電子構成要素718a及びbが、基板704上に配置されたアレイ706と電気的に接続されることになる。
【0057】
図10A及び10Bは、フットプリントを小さくしたディスプレイデバイス750を示した図である。以下の説明において明らかになるように、デバイス750のフットプリントが小さくなっている理由は、シールリングによって形成された保護空洞の外側の、構成要素(ドライバチップ及び接続部、等)が配置されていたレッジ部(例えば図7及び図8に示したレッジ部)を取り除いたためである。図10Aは、組み立てた状態のデバイス750を示した図であり、図10Bは、デバイス750の分解図である。10Aにおいて、デバイス750は、シールリング764を通じてインターフェロメトリックモジュレータキャリヤ770に取り付けられた透明基板754を含む。本実施形態においては、キャリヤ770は、デバイス750のためのバックプレートとしての働きをしている。
【0058】
キャリヤ770は、トレースリード線762aを通じて電気的フィードスルー766に接続されている第1の表示回路756を含む。以下において図10Bを参照しつつさらに詳細に説明するように、電気的フィードスルー766は、デバイス750の内部構成要素との接続部として使用する。表示回路756は、ディスプレイデバイス750を外部デバイスに接続するための一組の外部相互接続ピン760とも電気的に接続されている。さらに、一組の相互接続リード線762bは、デバイス750の内部構成要素との電気的接続を確保するフレックスケーブル772に表示回路756を接続している。
【0059】
図10Bにおいては、フットプリントが小さくなったディスプレイデバイス750の内部構成要素を見ることができる。図示したように、透明基板754は、基板754を通じて光を反射させるように構成されたインターフェロメトリックモジュレータアレイ752を含む。インターフェロメトリックモジュレータアレイ752の内部には、キャリヤ770の下面上に配置された一組の合致する伝導パッド767aと電気的に接続するように適合化された一組の伝導柱768が取り付けられている。想像されるように、伝導パッド767aは、表示回路756との電気的結び付きを確保するために、電気的フィードスルー766と通じている(図10A)。
【0060】
当然のことであるが、表示回路756は、フレックスケーブル772を通じて伝導パッド767に接続できるということを理解すべきである。図示したように、フレックスケーブル772は、キャリヤ770の下面に取り付けられており、伝導パッド767bと電気的に接続されている。さらに、伝導パッド767bは、伝導柱768を通じてインターフェロメトリックモジュレータ752に接続されている。この構成は、キャリヤ770内にフィードスルーが存在する必要がなく、このため、水蒸気がキャリヤ770を通り抜けてインターフェロメトリックモジュレータ752と接触する機会を減らすことができる。
【0061】
さらに、デバイスの保護空洞内に入った水分を吸収する働きをする乾燥剤774がキャリヤ770の下面に取り付けられている。
【0062】
伝導柱768及び伝導パッド767a及びbの間の接触は、デバイス750の内部における接触であるため、ボンドの材料上の特性が課題を引き起こす可能性がある。例えば、硬化中にガスを放出するACF材料は、アレイ752の動作と干渉する物質を生成する可能性がある。ACF材料の代替材料は、低温はんだ、微小機械的圧力コネクタ、バンプボンド、及び、化学上及びガス放出上の観点で中性であるその他の付加材料を含む。いくつかの実施形態(例えば真空実装を採用した実施形態)においては、電気的フィードスルーは、相互接続部及び機械的スタンドオフの両方として又は機械的スタンドオフのみとして機能することができる。該電気的フィードスルーは、機械的スタンドオフとしては、外部の機械的圧力又は大気圧の力から保護するためにインターフェロメトリックモジュレータアレイ及びインターフェロメトリックモジュレータバックプレートの間である距離を維持する。
【0063】
当然のことであるが、本実施形態においては相対的に少数の伝導柱のみを例示してあるが、アレイ752内においては何十もの、何百もの又は何千もの伝導柱を製作可能であることを理解すべきである。同様に、キャリヤ770の下面上では、何十もの、何百もの又は何千もの合致する伝導パッドを形成させることができる。この形成は、ドライバ回路等の複雑な電子回路をアレイ752に接続することを可能にする。
【0064】
図10は、伝導用支持柱を用いた実施形態を描いたものである一方で、アレイ752をインターフェロメトリックモジュレータキャリヤ770と電気的に接続するために様々な構造物を利用することができる。例えば、微小機械的圧力コネクタを使用することができる。微小機械的圧力コネクタは様々な形状のコネクタが存在しており、固有の機械的応力に起因して基板の平面の上方に延びている伝導性の金属構造物を含む。これらの微小機械的圧力コネクタは、フィンガー又はコイルにすることができ、これらのフィンガー又はコイルは、蒸着してパターン化すると、犠牲層上に部分的に常在しさらに基板上に部分的に常在するか、又は、1つ以上の膜及び構造物の間に介在犠牲層が存在しない形で該1つ以上の膜上又は該構造物上に常在する。この実施形態においては、最終的なMEMS製作ステップ(該犠牲層を取り除く解放ステップ)中に、コネクタ内の応力は、MEMSを基板から垂直に変位させる。さらに、これらの圧力コネクタは、相対する基板上又はインターフェロメトリックモジュレータキャリヤ上の伝導形成物と適切に整合させた場合には、ガスを放出させない電気的相互接続部を提供することができる。
【0065】
キャリヤ770の下面上には(このため、キャリヤ770、透明基板754及びシールリング764によって形成された密封空洞の内部には)一部の又はすべてのドライバチップを配置可能であることも理解すべきである。この代替実施形態においては、図10Bにおいて例示したように、回路チップ758がキャリヤ770の下面上に取り付けられている。回路チップ758は、トレース762cを通じてフレックスケーブル758と電気的に通じており、トレース762dを通じて伝導パッド767bと電気的に通じている。この構成は、チップ758がインターフェロメトリックモジュレータアレイ752と通じること及びキャリヤ770の上面上にある表示回路756と通じることを可能にする。
【0066】
図11は、ディスプレイモジュール800の1つの実施形態を描いた図である。この実施形態においては、ドライバチップ802a及び802bが透明基板804上に配置されており、さらに、トレースリード線810aを通じてインターフェロメトリックモジュレータアレイ806に電気的に接続されているため、ドライバチップ802a及び802bは、アレイ806の状態を制御することができる。ドライバチップ802a及び802bは、基板804をシールリング816によってインターフェロメトリックモジュレータキャリヤ814に接合時に形成された保護空洞内に配置されている。ドライバチップ802a及び802bは、トレースリード線810bと810c、及びフレックスケーブル812を通じて外部相互接続ピン808に電気的に接続されている。ドライバチップ802a及び802bがアレイ806と同じ表面上に配置されている構成は、本ディスプレイ内において使用するのに適したドライバチップが入力部よりもはるかに多い数の出力部を有することができるため、インターフェロメトリックモジュレータキャリヤ814との間で行う接続数を減らすことができて有利である。
【0067】
図示していないが、少なくともシールリング816、キャリヤ814、及び基板804によって形成された保護空洞の内部において蒸気バリヤ及び/又は乾燥剤を使用することができる。
【0068】
ディスプレイモジュール800内(透明基板804上又はインターフェロメトリックモジュレータキャリヤ814上)には、追加の構成要素(図示していない)を組み入れることができる(これらの構成要素は、その他の実施形態に関して既に説明した構成要素を含むが、これらの構成要素に限定するものではない)。これらの構成要素は、基板804、キャリヤ814、及びシールリング816によって形成された保護空洞の内部又は外部に配置することができ、これらの構成要素との接続及びこれらの構成要素間の接続は、これまでの実施形態に関して上述したいずれかの方法を用いて行うことができる。
【0069】
両面ディスプレイ
ある種別の電子製品は、見ることができる2つの表面が両側に存在するようにするために、2つのディスプレイを採用して互いに背中合わせに結合させている。この種別は、主情報インタフェースとして機能して製品を開いたときだけ現れる主ディスプレイ、及び、製品の外部に常在していて状態に関する情報を常時提供するサブディスプレイ、を有することができる「クラムシェル型」携帯電話を含む。これらの携帯電話は、製品の一体化及び表示モジュールの薄さが非常に強く要求される。
【0070】
図12は、両側インターフェロメトリックモジュレータに基づいてサブディスプレイ/主ディスプレイモジュール850を例示した図である。図示したように、インターフェロメトリックモジュレータアレイ852は、透明基板854上に常在しており、シールリング856を通じてインターフェロメトリックモジュレータキャリヤ858に接合されている。キャリヤ858は、インターフェロメトリックモジュレータアレイ864が常在する透明基板862にシールリング860を通じて接合されている。この特定の構成においては、上述した機能のうちの1つ以上の機能を果たすことができる同じキャリヤ858を2つのディスプレイが共有しているため、モジュール850全体の厚さが薄くなっている。従って、いくつかの実施形態においては、キャリヤ858は、アレイ864の状態を制御するように構成された電子回路を支えるための手段を提供する。
【0071】
図12においては、キャリヤ858及び基板865又は862の各々が同じ大きさで描かれているが、キャリヤ858及び/又は基板854及び862は、両方のシールリング856及び860の位置を越えて延長することができ、さらに、該シールリングの外部に存在するこれらの表面のうちのいずれの表面上にも追加の構成要素を配置することができる。このため、キャリヤ858、基板854及び基板862のうちのいずれの表面積も、その他の2つの表面積よりも大きくすることができる。インターフェロメトリックモジュレータ852及び864並びにキャリヤ858の間の接続、及び、キャリヤ858内を通る接続は、前述したいずれか1つの方法又はその組合せによって行うことができ、これらの方法は、フレックスケーブル、電気的フィードスルー、トレースリード線、伝導用支持柱、又は微小機械的圧力コネクタを含む(但し、これらの方法に限定するものではない)。
【0072】
両面ディスプレイ900のもう1つの実施形態を図13に示してある。この実施形態においては、インターフェロメトリックモジュレータキャリヤが取り除かれている。さらに、上側の透明基板902は、上側インターフェロメトリックモジュレータアレイ906を支えており、シールリング910を通じて反対側の下側透明基板904に接合されている。下側透明基板904は、下側インターフェロメトリックモジュレータアレイ908を支えており、下側透明基板904を通じて光を反射させるように構成されている。(サブディスプレイとしての働きをする)上側インターフェロメトリックモジュレータアレイ906は、下側インターフェロメトリックモジュレータアレイ908よりも小さいため、上側透明基板902の内面上には、その他の実施形態においてはインターフェロメトリックモジュレータが支持するのが一般的である様々な機能を支持するために使用することができる追加の面積が残っている。このため、いくつかの実施形態においては、上側基板902は、アレイ906の状態を制御するように構成された電子回路を支持するための手段を提供する。この実施形態においては、上側透明基板902は、耐蒸気性がガラスよりも低いポリマー物質によって形成することができる。即ち、デバイスの寿命中における水分の蓄積を防止するために、蒸気バリヤ912及び乾燥剤914が基板902の内面上に装備されている。
【0073】
図13に示したディスプレイ900のその他の実施形態においては、上側透明基板及び下側透明基板によって形成された保護空洞内に電子構成要素(IC、等)が配置されており、蒸気バリヤ912及び/又は乾燥剤914は、これらの電子構成要素の上方において直接的に又は間接的に形成することができる。この形成は、例えばスプレーコーティング又はスクリーン印刷によって、若しくはその他の適切な方法によって行うことができる。
【0074】
図14は、両面ディスプレイ950のもう1つの実施形態を例示した図であり、上側透明基板952及びインターフェロメトリックモジュレータアレイ954がサブディスプレイとしての働きをする。この実施形態においては、上側透明基板952及びインターフェロメトリックモジュレータアレイ954が接合されて環状インターフェロメトリックモジュレータキャリヤ956に取り付けられている。さらに、このアセンブリは、シールリング958を通じて、インターフェロメトリックモジュレータアレイ962に光を渡すように構成された透明基板960に接合されている。図から明らかなように、基板952の表面積は、基板960の表面積よりも小さい。必要時(例えば、耐蒸気性がガラスよりも低いプラスチックを環状キャリヤ956が具備するとき)には、蒸気バリヤ964及び乾燥剤966を装備することができる。
【0075】
図14に示したモジュール構成は、図13に示したモジュール構成と同じ薄さにすることはできない一方で、モジュールのサブディスプレイキャリヤ面内に組み込むことができる機能に関する柔軟性が図13のモジュール構成よりも高くなっている。キャリヤ956は透明である必要がないため、使用材料は、その他の考慮事項(強度、等)に基づいて選択することができる。さらに、電気的フィードスルーは、透明基板952及びPCキャリヤ956の間の接合部に沿って通すことによって、これまでよりも簡単にキャリヤ956を貫通させることができる。このことは、キャリヤ956の上面にドライバチップ又はその他の構成要素を配置することを可能にする。透明基板952の高さに起因して、透明基板952の高さと等しい高さを有するか又は透明基板952よりも低い高さを有する構成要素(ドライバチップ968、等)は、デバイス950の全高をさらに高くすることはない。トレースリード線970は、フレックスケーブル、フィードスルー、又はその他の複雑な接続を必要とせずに、例えば基板956の上面に配置されたドライバチップ968から直接アレイ954まで配線することができる。上述したように、キャリヤ956は、多層伝導性ポリマー積層品にすることができるため、リード線970はキャリヤ956内を通ることができ、その結果、該リード線が損傷しないように保護することができるため有利である。さらに、リード線970は、2本のリード線を具備することができ、一方のリード線をキャリヤ956上又は内部に配線して上側基板952下面上の他方のリード線と電気的に接触させることができるため有利である。
【0076】
図16は、シールリング1156によって透明基板1154に接合されたインターフェロメトリックモジュレータキャリヤ1152を具備するデバイス1150(携帯電話、等)の実施形態を例示した図である。図16から明らかなように、キャリヤ1152の表面積は、基板1154の表面積よりも大きい。ドライバチップ1158は、キャリヤ1152の上側に配置されており、電気的フィードスルー1160及び伝導柱1162を通じて、基板1154上に配置されていて基板1154を通じて光を反射させるように構成されたインターフェロメトリックモジュレータアレイ1164に電気的に接続されている。キャリヤ1152において、ドライバチップ1158と同じ側には、アンテナ1168、デバイスプロセッサ/メモリ1170、電池1172及び相互接続ハードウエア1174が配置されており、これらの構成要素は、トレースリード線1166を通じてドライバチップ1158電気的に接続されている。キャリヤ1152において、ドライバチップ1158の反対側には、キーボード、キーボード照明、及びマイクロフォンハードウエアが配置されている(尚、これらの3つの構成要素全体に1つの番号1176を付してある)。図示していないが、キーボード及びマイクロフォンハードウエア1176は、上述した型の電気的フィードスルー、トレースリード線、及びフレックスケーブルを含むいずれかの適切な方法(但し、これらの方法に限定するものではない)によって、キャリヤ1152の反対側に所在するドライバチップ1158と電気的に接続することができる。
【0077】
図16において例示したように、インターフェロメトリックモジュレータ1164用のキャリヤ1152は、内部の構造上の主構成要素であり、その一方で、電気的相互接続手段としての働きもしている。このアセンブリ全体は、ディスプレイを隔離させる製品において使用されるシェルが有する構造上の剛性を有する必要がないシェル1166内に収納されている。このシェルの構造及びインターフェロメトリックモジュレータキャリヤへの接続が、透明基板1154及び関係する構成要素に伝達される機械的衝撃の振幅を極小化し、それによって製品の全体的強固さを向上させている。このため、キャリヤ1152は、本デバイスの「中心的支え」になっている。
【0078】
デバイス1150内に配置されたキャリヤ1152は、デバイス1150の構造上の主構成要素としての働きをしているため、デバイスを実装するケースによって該デバイスの強度が確保される従来のディスプレイ中心のデバイスの組立方法とは対照的に、デバイス1150の強度は、キャリヤ1152によって確保することができる。キャリヤ1152が有する高い強度は、キャリヤ1152を形成する材料の結果である。代替として、又は、材料の選択に加えて、キャリヤ1152の強度は、キャリヤ1152が有する寸法の結果である。例えば、キャリヤ1152の厚さを厚くすること又はキャリヤ1152の横断面形状を変更することは、キャリヤ1152がデバイス1150の構造上の主構成要素として機能する上で必要な強度を確保することを可能にする。さらに、インターフェロメトリックモジュレータキャリヤが製品内において果たす物理的役割及び構造上の役割の両方の役割を向上させるこの技術は、その他の数多くの構成を可能にする。
【0079】
図18A及び18Bは、ディスプレイデバイス2040の別の実施形態を例示したシステムブロック図である。ディスプレイデバイス2040は、例えば携帯電話であることができる。しかしながら、ディスプレイデバイス2040の同じ構成要素又はわずかに変形させた構成要素は、テレビ及び携帯式メディアプレーヤー等の様々な型のディスプレイデバイスも可能であることを例示するものである。
【0080】
ディスプレイデバイス2040は、ハウジング2041、ディスプレイ2030、アンテナ2043、スピーカー2045、入力デバイス2048、及びマイク2046を含む。ハウジング2041は、一般的には、当業者によく知られている様々な製造プロセス(例えば、射出成形、及び真空成形、等)のうちのいずれかの製造プロセスによって成形される。さらに、ハウジング2041は、様々な材料(例えば、プラスチック、金属、ガラス、ゴム、セラミック、又はその組合せを含むが、これらの材料に限定するものではない)によって製造することができる。1つの実施形態においては、ハウジング2041は、異なった色を有するか又は異なったロゴ、絵、又は記号を有するその他の取り外し可能な部分と互換可能である取り外し可能な部分(図示していない)を含む。
【0081】
典型的ディスプレイデバイス2040のディスプレイ2030は、本出願明細書において説明しているように、双安定表示ディスプレイを含む様々なディスプレイのうちのいずれかのディスプレイであることができる。その他の実施形態においては、ディスプレイ2030は、当業者によく知られている上述のフラットパネルディスプレイ(例えば、プラズマ、EL、OLED、STN LCD、又はTFT LCD、等)、又は非フラットパネルディスプレイ(例えば、CRT又はその他の管デバイス)を含む。しかしながら、本実施形態について説明する目的上、ディスプレイ2030は、本出願明細書において説明しているインターフェロメトリックモジュレータディスプレイを含む。
【0082】
典型的ディスプレイデバイス2040の1つの実施形態の構成要素を図18Bにおいて概略的に例示してある。例示した典型的ディスプレイデバイス2040は、ハウジング2041を含み、さらに、その中に少なくとも部分的に閉じ込められているさらなる構成要素を含むことができる。例えば、1つの実施形態においては、典型的ディスプレイデバイス2040は、トランシーバ2047に結合されたアンテナ2043を含むネットワークインタフェース2027を含んでいる。トランシーバ2047は、プロセッサ2021に接続されており、プロセッサ2021は、コンディショニングハードウエア2052に接続されている。コンディショニングハードウエア2052は、信号(フィルタ信号、等)のコンディショニングを行うように構成することができる。コンディショニングハードウエア2052は、スピーカー2045及びマイク2046の接続されている。プロセッサ2021は、入力デバイス2028及びドライバコントローラ2029にも接続されている。ドライバコントローラ2029は、フレームバッファ2028及びアレイドライバ2022に結合されており、アレイドライバ2022は、ディスプレイアレイ2030に結合されている。電源2050は、典型的ディスプレイデバイス2040の特定の設計上の必要に応じて全構成要素に電力を供給する。
【0083】
ネットワークインタフェース2027は、典型的ディスプレイデバイス2040がネットワーク上の1つ以上のデバイスと通信できるようにするため、アンテナ2043及びトランシーバ2047を含む。1つの実施形態においては、ネットワークインタフェース2027は、プロセッサ2021に対する要求を緩和するためのいくつかの処理能力を有することもできる。アンテナ2043は、当業者によく知られているいずれかの信号送受信用アンテナである。1つの実施形態においては、該アンテナは、IEEE 802.11規格(IEEE 802.11(a)、(b)、又は(g)を含む)に準拠してRF信号を送受信する。もう1つの実施形態においては、該アンテナは、BLUETOOTH(登録商標)規格に準拠してRF信号を送受信する。携帯電話の場合は、該アンテナは、無線携帯電話ネットワーク内において通信するために使用されるCDMA信号、GSM信号、AMPS信号、又はその他の既知の信号を受信するように設計されている。トランシーバ2047は、アンテナ2043から受信した信号をプロセッサ2021が受け取ってさらなる処理を行うことができるようにこれらの受信信号を前処理する。さらに、トランシーバ2047は、プロセッサ2021から受け取った信号をアンテナ2043を通じて典型的ディスプレイデバイス2040から送信できるようにするための処理も行う。
【0084】
代替実施形態においては、トランシーバ2047は、受信機に代えることができる。さらに別の代替実施形態においては、ネットワークインタフェース2027は、プロセッサ2021に伝送する画像データを保存又は生成することができる画像ソースに代えることができる。例えば、該画像ソースは、画像データを内蔵するデジタルビデオディスク(DVD)又はハードディスクドライブ、若しくは、画像データを生成するソフトウエアモジュールにすることができる。
【0085】
プロセッサ2021は、一般的には、典型的ディスプレイデバイス2040の全体的な動作を制御する。プロセッサ2021は、データ(圧縮画像データ、等)をネットワークインタフェース2027又は画像ソースから受け取り、該データを処理して生画像データにするか、又は、簡単に処理して生画像データにすることができるフォーマットにする。次に、プロセッサ2021は、処理したデータをドライバコントローラ2029に送るか又はフレームバッファ2028に送って保存する。生データとは、一般的には、1つの画像内の各記憶場所における画像の特徴を識別する情報である。例えば、画像に関するこれらの特徴は、色、飽和、及びグレースケールレベルを含むことができる。
【0086】
1つの実施形態においては、プロセッサ2021は、典型的ディスプレイデバイス2040の動作を制御するためのマイクロコントローラ、CPU、又は論理装置を含む。コンディショニングハードウエア2052は、一般的には、スピーカー2045に信号を送信するための及びマイク2046から信号を受信するための増幅器及びフィルタを含む。コンディショニングハードウエア2052は、典型的ディスプレイデバイス2040内の個別構成要素にすること、又は、プロセッサ2021又はその他の構成要素の中に組み入れることができる。
【0087】
ドライバコントローラ2029は、プロセッサ2021によって生成された生の画像データを、プロセッサ2021から直接受け取るか又はフレームバッファ2028から受け取り、アレイドライバ2022に高速伝送するのに適した再フォーマット化を該生画像データに対して行う。具体的には、ドライバコントローラ2029は、生画像データを再フォーマット化し、ラスターに似たフォーマットを有するデータ流にする。このため、該データ流は、ディスプレイアレイ2022全体を走査するのに適した時間的順序を有している。次に、ドライバコントローラ2029は、フォーマット化された情報をアレイドライバ2022に送る。ドライバコントローラ2029(例えば、LCDコントローラ、等)は、スタンドアロン集積回路(IC)としてシステムプロセッサ2021と関係していることがしばしばあるが、これらのコントローラは、数多くの方法で実装することができる。例えば、これらのコントローラは、ハードウエアとしてプロセッサ2021内に埋め込むこと、ソフトウエアとしてプロセッサ2021内に埋め込むこと、又は、アレイドライバ2022とともにハードウエア内に完全に組み込むことができる。
【0088】
一般的には、アレイドライバ2022は、フォーマット化された情報をドライバコントローラ2029から受け取り、映像データを再フォーマット化して平行する一組の波形にする。これらの波形は、ディスプレイのx−y画素行列から来る何百ものそして時には何千ものリードに対して1秒間に何回も加えられる。
1つの実施形態においては、ドライバコントローラ2029、アレイドライバ2022、及びディスプレイアレイ2030は、本出願明細書において説明しているあらゆる型のディスプレイに関して適している。例えば、1つの実施形態においては、ドライバコントローラ2029は、従来のディスプレイコントローラ又は双安定表示ディスプレイコントローラ(インターフェロメトリックモジュレータコントローラ、等)である。もう1つの実施形態においては、アレイドライバ2022は、従来のドライバ又は双安定表示ディスプレイドライバ(インターフェロメトリックモジュレータディスプレイ、等)である。1つの実施形態においては、ドライバコントローラ2029は、アレイドライバ2022と一体化されている。該1つの実施形態は、携帯電話、腕時計、及びその他の小型ディスプレイ等のような高度に一体化されたシステムにおいて共通する実施形態である。さらに別の実施形態においては、ディスプレイアレイ2030は、典型的なディスプレイアレイ又は双安定表示ディスプレイアレイ(インターフェロメトリックモジュレータアレイを含むディスプレイ、等)である。
【0089】
入力デバイス2048は、ユーザーが典型的ディスプレイデバイス2040の動作を制御するのを可能にするデバイスである。1つの実施形態においては、入力デバイス2048は、キーパッド(QWERTYキーボード又は電話のキーパッド、等)、ボタン、スイッチ、タッチ画面、感圧膜、感熱膜、等を含む。1つの実施形態においては、マイク2046は、典型的ディスプレイデバイス2040の入力デバイスである。データをデバイスに入力するためにマイク2046を使用時には、ユーザーは、典型的ディスプレイデバイス2040の動作を制御するための音声コマンドを使用することができる。
【0090】
電源2050は、当業界においてよく知られている様々なエネルギー貯蔵装置を含むことができる。例えば、1つの実施形態においては、電源2050は、充電可能な電池(例えば、ニッカド電池又はリチウムイオン電池、等)である。もう1つの実施形態においては、電源2050は、再生可能なエネルギー源、コンデンサ、又は太陽電池(例えば、プラスチック太陽電池、太陽電池塗料、等)である。別の実施形態においては、電源2050は、コンセントから電力を受け取るように構成されている。
【0091】
いくつかの実装においては、制御プログラマビリティは、上述したように、電子ディスプレイシステム内の数カ所に配置することができるドライバコントローラ内に常駐する。いくつかの事例においては、制御プログラマビリティは、アレイドライバ2022内に常駐する。当業者は、上述した最適化はあらゆる数のハードウエア及び/又はソフトウエアコンポーネントにおいて及び様々なコンフィギュレーションで実装できることを認識することになる。
【0092】
成形バックプレート
さらに別の典型的実施形態においては、バックプレートは、成形されたプリント基板又はその他の成形されたインターフェロメトリックモジュレータキャリヤを具備する。図17A及び17Bは、成形されたバックプレート1228を具備するデバイス1200の1つの実施形態を示した図である。図17Aにおいて明らかなように、バックプレート1228は、ドーム型の中央領域1230を有している。このドーム型の中央領域1230は、実質的に中央領域1230よりも平面である周囲領域1226によって囲まれている。
【0093】
図17A及び17Bの実施形態においては、バックプレート1228は、プリント基板(PCB)を具備する。このプリント基板は湾曲しており、このため、デバイス1200内の空洞(図17B参照)は、その中に収納されたモジュレータアレイ1210に対応できる十分な大きさを有している。バックプレート1228に関してPCBを用いた実施形態においては、成形された空洞1250は、PCBバックプレート1228をスタンピングすることによって又はその他の適切なPCB成形方法又は切断方法によって形成することができる。代替実施形態においては、バックプレート1228は、水分が実質上浸透することができないガラス又はガラス化合物を具備することができる。バックプレート1228がガラス製である場合には、該バックプレートの成形した中央領域1230は、サンドブラストによって又はその他の適切なガラス成形方法又は切断方法によって形成することができる。
【0094】
図17Aに示した実施形態においては、電気的構成要素1260がバックプレート1228に取り付けられている。又、バックプレート1228の周囲領域1226内の孔1234から一組のトレースリード線1240が延びており、電気的構成要素1260と電気的に接続されている。電気的構成要素1260から出ているリード線1262は、例えばトレースリード線1240にはんだ付けすることができる。以下において図17Bを参照してさらに詳細に説明するように、孔1234は、バックプレート1228の上面及び下面の間における電気的接続を可能にするビアホール1242を具備する。1つの典型的実施形態においては、電気的構成要素1260は、アレイ1210内のモジュレータの状態を制御するように構成されたドライバチップである。その他の実施形態においては、電気的構成要素1260は、様々な種類の電気的構成要素又はデバイス、例えば、その他の集積回路、その他の受動的な及び能動的な電気的構造物又は電気的構成要素、又はその他の表面に取り付ける電子機器(例えば、トランジスタ、コンデンサ、抵抗器、ダイオード、誘導子、等)、にすることが可能である(但し、これらの品目に限定するものではない)。
【0095】
図17Bにおいて、バックプレート1228を基板1216に取り付けるとパッケージ構造物1200内に空洞1250が形成されることがわかる。モジュレータアレイ1210は、バックプレート1228及び基板1216の間のこの空洞1250内に収納されている。上述したように、バックプレート1228は、ドーム型である。ドーム型の中央領域1230の湾曲は、バックプレート1228及び基板1216の間の距離が空洞1250のその他の部分における距離よりも長くなっている凹部1252を作り出している。従って、空洞1250は、モジュレータアレイ1210が配置されている中央領域1230の部分が拡大されていて有利である。
【0096】
このため、アレイ1210のモジュレータの動作が妨げられない空間が確保されている。バックプレート1228の中央領域1230はドーム型に描いてあるが、その他の数多くの形状も本発明の適用範囲内である。例えば、バックプレート1228は、必ずしも中央領域1230に限定されない湾曲形状又は凹形状を有すること、又は、その他の形状(例えば、リブ付き又は隆起した長方形、等)を有することができる。1つの実施形態においては、バックプレート1228の縁は、斜めに切断されており、下部の方が長くなっている。アレイ1210内のモジュレータの少なくとも一部がバックプレート1228の拡大した中央領域内又は空洞内にあるかぎりは、アレイ1210の該部分の動作が妨げられないようにするための希望する空間が確保される。
【0097】
周囲領域1226には複数のスルーホール1234が形成されている。図17Bの実施形態においては、孔1234は互い違いにアレイされている。いくつかの設計においては、交互する孔1234の間の分離距離は、約50乃至75マイクロメートルにすることができる。孔1234が互い違いにアレイされていないその他の実施形態においては、ピッチは、約75乃至125マイクロメートル(μm)にすることもできる。バックプレート1228は、約0.5乃至2.0ミリメートル(mm)の厚さを有することができ、従って、バックプレート1228を完全に貫通するようにするためにスルーホール1234も同じ深さにする。しかしながら、これらの範囲外の値も本発明の適用範囲内である。
【0098】
孔1234の数及び構成は、本発明の各々の実施形態ごとに変えることができる。例えば、1つの実施形態においては、孔1234は、バックプレート1228のドーム状又は凹状の中央領域1230内に配置することができる。孔1234の配置は、希望する特定の機能に依存する。孔1234の正確な位置、及び位置の組合せは、当業における技術の範囲内である。孔1234は、例えば、機械的穿孔、レーザー穿孔、又は超音波穿孔によって形成することができる。さらに、その他の標準的な孔1234形成方法も採用することができる。
【0099】
図17Bは、プリント基板バックプレート1228上に配置されて該バックプレートを横断している電気的トレース1240も示している。上述したように、バックプレート1228及び空間モジュレータの間には電気的接続が形成されている(図17A参照)。例えば、図示した実施形態においては、電気的トレース1240は、プリント基板バックプレート1228を貫通するビアホール1242と接触している。ビアホール1242は、例えば、プリント基板分野においてよく知られているいずれかの方法で製作されためっきビアホールにすることができる。ビアホール1242及び基板1216上の一組の電気的パッド1246の間のはんだ1244は、両部品の間で伝導性の経路を確保している。これらの電気的接続の結果、PCBバックプレート1228上の電気的トレース1240は、モジュレータアレイ1210内の電極と電気的に通じている。上述したように、PCBバックプレート1228及びモジュレータアレイ1210の間において電気的接続を構築するための設計およびプロセスは、大幅に変更することが可能である。
【0100】
図17Bにおいて例示したように、PCBバックプレート1228は、多層構造を具備することができる。例えば、プリント基板バックプレート1228内には金属化層1264を埋め込むことができる。多層プリント基板においては従来のことであるが、この金属化層1264は、伝導プラグ1266によってトレース1240のうちのいずれか1つと電気的に接続されている。その他の多層バックプレーン製造手法を採用することもできる。さらに、この方法で追加の伝導性経路を確保することができる。例えば、1つの実施形態においては(図示していない)、電気的トレースは、PCBバックプレート1228の不可欠な一部にすることができる。この実施形態においては、電気的トレースは、PCBバックプレート1228を従来の方法で多層化することによってPCBバックプレート1228内に埋め込むことができる。これらの電気的トレースは、数多くの方法(例えば、これらの電気的トレースをビアホール及び/又は電気的パッドと電気的に通じさせる方法であるが、該方法に限定するものではない)で構成させることができる。さらに、電気的トレース1240は、個々のモジュレータと電気的に通じさせること又はアレイ全体又はその一部と直接電気的に通じさせることができる。
【0101】
図17Bに示した実施形態においては、光学モジュレータアレイ1210及びバックプレート1228の間に乾燥剤1254が配置されている。バックプレート1228の凹所は、アレイ1210の動作と干渉させずに空洞1250内に配置すべき乾燥剤1254に関する拡大空間を提供している。
【0102】
乾燥剤1254は、異なった形状及び大きさにすることができ、さらに異なった方法で取り付けることができる。図17Bに示した実施形態においては、この乾燥剤1254は、接着剤によってバックプレート1228に取り付けられたシートを具備する。具体的には、乾燥剤1254は、バックプレート1228の中央領域1230に接着されている。有利なことであるが、バックプレート1228の前側の湾曲によって形成された凹所は、乾燥剤1254のための空間をモジュレータ1210の上方に提供している。
【0103】
さらに、パッケージ構造物1200は、複数の方法でモジュレータの性能を向上させている。電気的バス1240をパッケージ構造物1200の外側において統合していることは、アレイ1210の性能を向上させることを可能にするか又は追加機能を備えることを可能にする広範な設計上の可能性を提供している。例えば、電気的バスは、該バスの一方の端部をアレイ内のロー電極又はコラム電極の一端に接続し、該バスの他方の端部を同じロー電極又はコラム電極の他方の端部に接続するような形で配置することができる。この接続は、平行する伝導性経路をロー又はコラムに追加し、それによってロー又はコラムの全体的な抵抗を低くしている。
【0104】
有利なことであるが、伝導性バス1240は、光学モジュレータアレイ1210との伝導性が相対的に高い接続を確保している。伝導性バス1240は、アレイ1210内のモジュレータを接続する電極よりも大きな寸法(例えば、幅及び厚さ)を有する伝導性バスにすることができる。このように向上した伝導性及びその結果低下したインピーダンスは、アレイ1210内の光学モジュレータをこれまでよりも高速で駆動させることを可能にしている。さらに、伝導性バス1240をパッケージ構造物1200の外面上に取り付けた場合は、これらの伝導性バスはパッケージの外部に配置されているため、モジュレータアレイ1210が配置されている空洞1250内における貴重な空所を犠牲にしていない。さらに、インターフェロメトリックモジュレータアレイ1210の機械的動作との干渉も回避されている。さらに加えて、パッケージ構造物1200は、本出願明細書において具体的に列挙していないその他の有利な点も提供することができる。
【0105】
その他の実施形態においては、伝導性バス1240のその他の構成を利用することができる。例えば、伝導性バス1240は、異なった経路をたどることができ、さらに異なった方法で接続することができる。さらに、設計又は希望する機能に応じて特定の幾何形状を変更することができる。例えば、1つの典型的実施形態においては(図示していない)、孔1234の一部は、バックプレート1228のドーム型領域1230上に配置されており、伝導性バス1240は、各々の孔1234の下方に所在するアレイ1210内のモジュレータの少なくとも一部と電気的に通じている。この実施形態は、アレイ1210のいくつかの部分に関する試験を行う上で有用である。
【0106】
上記の最良の実施形態に関する詳細な説明では、様々な実施形態に当てはめた場合における本発明の斬新な特長を例示、説明、及び指摘しているが、本発明の精神を逸脱せずに様々な省略、代用、及び例示したデバイス又はプロセスの形状および細部の変更を当業者が行うことができるということを理解することになる。さらに、本出願明細書において詳述しているいくつかの特長は、その他の特長とは別個に用いること又は実践することができるため、本発明は、本出願明細書において詳述しているすべての特長及び便益が提供されない形で具体化できるということも認識されることになる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイであって、
透明基板と、
前記透明基板を通じて光を反射させるように構成されたインターフェロメトリックモジュレータアレイと、
前記透明基板に対して密閉されており、前記インターフェロメトリックモジュレータのための空洞を提供するバックプレートと、
前記バックプレート上に配置され、前記インターフェロメトリックモジュレータアレイと電気的に接続されている電子回路と、を具備するディスプレイ。
【請求項2】
前記電子回路は、前記バックプレート及び前記透明基板によって形成された前記空洞の外部に配置されている請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項3】
前記電子回路は、前記バックプレート及び前記透明基板によって形成された前記空洞の内部に配置されている請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項4】
前記インターフェロメトリックモジュレータは、複数の内部コネクタを具備し、前記内部コネクタは、前記電子回路への前記電気的接続を確保するように構成されている請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項5】
前記内部コネクタは、金属バンプを具備する請求項4に記載のディスプレイ。
【請求項6】
前記内部コネクタは、伝導柱を具備する請求項4に記載のディスプレイ。
【請求項7】
前記バックプレートは、プリント基板を具備する請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項8】
デバイスであって、
透明基板と、
前記透明基板を通じて光を反射させるように構成されたインターフェロメトリックモジュレータアレイと、
前記透明基板に対して密閉されており、前記インターフェロメトリックモジュレータのための空洞を提供するバックプレートと、を具備し、前記バックプレートは、前記インターフェロメトリックモジュレータを制御するように構成された電子回路を具備するデバイス。
【請求項9】
前記電子回路は、ディスプレイドライバ回路である請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
前記透明基板は、ガラスを具備する請求項8に記載のデバイス。
【請求項11】
前記インターフェロメトリックモジュレータアレイは、複数の色の光を反射するように構成されている請求項8に記載のデバイス。
【請求項12】
前記バックプレートは、プリント基板を具備する、請求項8に記載のデバイス。
【請求項13】
前記プリント基板は、蒸気バリヤを具備する、請求項12に記載のデバイス。
【請求項14】
前記バックプレートは、シールリングによって前記透明基板に密閉されている請求項8に記載のデバイス。
【請求項15】
前記バックプレートの表面積は、前記透明基板の表面積よりも大きい請求項8に記載のデバイス。
【請求項16】
前記バックプレートは、前記デバイスの構造上の主構成要素として機能するように構成されている請求項15に記載のデバイス。
【請求項17】
前記デバイスを制御するように構成された追加の電子回路をさらに具備し、前記バックプレートは、前記追加の電子回路のうちの少なくとも一部の電子回路を物理的に支持する請求項16に記載のデバイス。
【請求項18】
前記シールリングは、密封シールである請求項14に記載のデバイス。
【請求項19】
前記デバイスは、携帯電話である請求項8に記載のデバイス。
【請求項20】
前記インターフェロメトリックモジュレータアレイと電気的に接続されたプロセッサであって、画像データを処理するように構成されているプロセッサと、
前記プロセッサと電気的に通じているメモリ装置と、をさらに具備する請求項8に記載のデバイス。
【請求項21】
前記画像データのうちの少なくとも一部分を前記電子回路に送るように構成されたコントローラをさらに具備する請求項20に記載のデバイス。
【請求項22】
前記プロセッサに画像データを送るように構成された画像ソースモジュールをさらに具備する請求項20に記載のデバイス。
【請求項23】
前記画像ソースモジュールは、受信機、トランシーバ、及び送信機のうちの少なくとも1つを具備する請求項22に記載のデバイス。
【請求項24】
入力データを受け取りさらに前記入力データを前記プロセッサに伝送するように構成されている入力デバイスをさらに具備する請求項20に記載のデバイス。
【請求項25】
ディスプレイデバイスを製造する方法であって、
インターフェロメトリックモジュレータアレイを具備する透明基板を提供することと、
前記インターフェロメトリックモジュレータアレイを制御するように構成された電子回路を具備するバックプレートを提供することと、
前記インターフェロメトリックモジュレータアレイの上方に空洞を形成させるために前記透明基板に対して前記バックプレートを密閉することと、を備し、前記電子回路は、前記インターフェロメトリックモジュレータアレイと電気的接続を持たせて配置された製造方法。
【請求項26】
前記透明基板は、ガラスである請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記透明基板は、ポリマー材料である請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記バックプレートは、前記インターフェロメトリックモジュレータアレイを制御するためのドライバ回路を具備する請求項25に記載の方法。
【請求項29】
前記バックプレートは、プリント基板を具備する、請求項25に記載の方法。
【請求項30】
前記透明基板を前記バックプレートに対して密閉することは、前記透明基板と前記バックプレート間にシーラント材を配備することを具備する、請求項25に記載の方法。
【請求項31】
インターフェロメトリックモジュレータアレイを具備する透明基板を提供することと、
前記インターフェロメトリックモジュレータアレイを制御するように構成された電子回路を具備するバックプレートを提供することと、
前記インターフェロメトリックモジュレータアレイの上方に空洞を形成させるために前記透明基板に対して前記バックプレートを密閉すること、とを具備するプロセスであって、前記電子回路は、前記インターフェロメトリックモジュレータアレイと電気的接続を有するプロセスによって製造されたディスプレイ。
【請求項32】
ディスプレイであって、
光を変調して該変調した光を観察者の方向に反射させるための変調手段と、
前記変調手段を支持する第1の支持手段と、
前記変調手段の状態を制御するための制御手段と、
前記制御手段を支持するための第2の支持手段と、を具備し、前記第2の支持手段は、前記変調手段のための空洞を提供するディスプレイ。
【請求項33】
前記制御手段を前記変調手段に接続するための接続手段をさらに具備する請求項32に記載のディスプレイ。
【請求項34】
前記第1の支持手段を前記第2の支持手段に密閉するための密閉手段をさらに具備する請求項33に記載のディスプレイ。
【請求項35】
デバイスであって、
第1の透明基板と、
前記第1の透明基板を通じて第1の方向に光を反射させるように構成された第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイと、
前記第1の透明基板に対して密閉されており、前記第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイのための空洞を提供するバックプレートと、
前記バックプレートに対して密閉された第2の透明基板と、を具備し、前記バックプレートは、前記第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイを制御するように構成された電子回路を具備し、前記第2の透明基板は、第2の方向に光を反射させるように構成された第2のインターフェロメトリックモジュレータアレイを具備し、前記第1の方向及び前記第2の方向は、反対方向であるデバイス。
【請求項36】
前記バックプレートは、前記第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイの状態及び前記第2のインターフェロメトリックモジュレータアレイの状態を制御するように構成された電子回路を具備する、請求項35に記載のデバイス。
【請求項37】
前記第1の透明基板の表面積は、前記第2の透明基板の表面積よりも実質的に小さく、前記第1の透明基板は、前記バックプレートに取り付けられている、請求項35に記載のデバイス。
【請求項38】
前記バックプレートは、環状バックプレートを具備する、請求項37に記載のデバイス。
【請求項39】
前記電子構成要素のうちの少なくとも一部は、前記バックプレートにおいて、前記第1の透明基板と同じ側に配置されている、請求項38に記載のデバイス。
【請求項40】
前記バックプレートは、プリント基板を具備する請求項35に記載のデバイス。
【請求項41】
蒸気バリヤを前記バックプレート上にさらに具備する請求項40に記載のデバイス。
【請求項42】
乾燥剤層をさらに具備する請求項41に記載のデバイス。
【請求項43】
前記第1の透明基板は、ガラスを具備する請求項35に記載のデバイス。
【請求項44】
前記第1の透明基板は、ポリマー材料を具備する請求項35に記載のデバイス。
【請求項45】
前記第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイは、前記第2のインターフェロメトリックモジュレータアレイよりも小さく、前記電子回路の少なくとも一部は、前記保護空洞内に配置されている請求項35に記載のデバイス。
【請求項46】
前記第1の透明基板は、ガラスを具備する請求項45に記載のデバイス。
【請求項47】
前記第1の透明基板は、ポリマー材料を具備する請求項45に記載のデバイス。
【請求項48】
蒸気バリヤを前記バックプレート上にさらに具備する請求項45に記載のデバイス。
【請求項49】
乾燥剤層をさらに具備する請求項48に記載のデバイス。
【請求項50】
ディスプレイを有するデバイスであって、前記ディスプレイは、
第1の透明基板と、
前記第1の透明基板を通じて光を反射させるように構成された第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイと、
前記第1の透明基板の反対側の第2の透明基板と、
前記第2の透明基板を通じて光を反射させるように構成された第2のインターフェロメトリックモジュレータアレイと、を具備するデバイス。
【請求項51】
前記第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイは、前記第2のインターフェロメトリックモジュレータアレイよりも小さい、請求項50に記載のデバイス。
【請求項52】
前記第1の透明基板の表面積は、前記第2の透明基板の表面積よりも小さい、請求項51に記載のデバイス。
【請求項53】
環状キャリヤをさらに具備し、前記第1の透明基板が前記環状キャリヤに対して密閉されている請求項52に記載のデバイス。
【請求項54】
ディスプレイを製造する方法であって、
第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイを具備する第1の透明基板を提供することと、
第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイを具備する第2の透明基板を提供することと、
前記第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイの状態及び前記第2のインターフェロメトリックモジュレータアレイの状態を制御するように構成された電子回路を具備するバックプレートを提供することと、
前記第1の透明基板を前記バックプレートに対して密閉することと、
前記第2の透明基板を前記バックプレートに対して密閉することと、
前記電子回路を前記第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイ及び前記第2のインターフェロメトリックモジュレータアレイと電気的に接続させること、とを具備する方法。
【請求項55】
前記第1の透明基板は、ガラスを具備する、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記第1の透明基板は、ポリマー材料を具備する、請求項54に記載の方法。
【請求項57】
前記バックプレートは、プリント基板を具備する、請求項54に記載の方法。
【請求項58】
第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイを具備する第1の透明基板を提供することと、
第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイを具備する第2の透明基板を提供することと、
前記第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイの状態及び前記第2のインターフェロメトリックモジュレータアレイの状態を制御するように構成された電子回路を具備するバックプレートを提供することと、
前記バックプレートに対して前記第1の透明基板を密閉することと、
前記バックプレートに対して前記第2の透明基板を密閉することと、
前記電子回路を前記第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイ及び前記第2のインターフェロメトリックモジュレータアレイと電気的に接続させること、を具備するプロセスによって製造されたディスプレイ。
【請求項59】
ディスプレイであって、
光を変調して該変調した光を観察者の方向に反射させるための第1の変調手段と、
前記第1の変調手段を支持するための第1の支持手段と、
光を変調して該変調した光を観察者の方向に反射させるための第2の変調手段と、
前記第2の変調手段を支持するための第2の支持手段と、
前記第1及び第2の変調手段の状態を制御するための制御手段と、
前記制御手段を支持するための第3の支持手段と、を具備するディスプレイ。
【請求項60】
前記制御手段を前記第1の変調手段及び前記第2の変調手段に接続するための接続手段をさらに具備する請求項59に記載のディスプレイ。
【請求項61】
前記第1の支持手段を前記第3の支持手段に対して密閉するための密閉手段と、
前記第2の支持手段を前記第3の支持手段に対して密閉するための密閉手段と、をさらに具備する請求項60に記載のディスプレイ。
【請求項62】
微小電気機械(MEMS)デバイスであって、
複数のMEMS要素を具備する基板と、
成形された領域及び実質的に平坦な周囲領域を具備するバックプレートであって、前記MEMS要素に対して電気的伝導性を提供する複数の伝導性経路を具備するバックプレートと、
前記伝導性経路のうちの少なくとも1つに電子的に結合された少なくとも1つの電気的構成要素と、を具備するMEMSデバイス。
【請求項63】
前記バックプレートは、前記デバイスの外部に面する裏側を具備し、前記伝導性経路は、前記裏側に配置された伝導性バスである請求項62に記載のデバイス。
【請求項64】
前記バックプレートを横断する伝導性ビアホールをさらに具備し、前記伝導性バスは、前記ビアホールを通じて前記MEMS要素と電気的に接続されている請求項63に記載のデバイス。
【請求項65】
前記MEMS要素のうちの少なくとも一部は、前記バックプレートの前記成形された領域の下方に配置されている請求項64に記載のデバイス。
【請求項66】
微小電気機械(MEMS)デバイスを製造するための方法であって、
複数のMEMS要素を具備する基板を提供することと、
成形された領域及び実質的に平坦な周囲領域を具備するバックプレートを前記基板に対して密閉することであって、前記バックプレートは、前記MEMS要素に電気的伝導性を提供する複数の伝導性経路を具備することと、
少なくとも1つの電気構成要素を前記伝導性経路のうちの少なくとも1つに電気的に結合させること、とを具備する方法。
【請求項67】
前記バックプレートは、前記デバイスの外部に面する裏側を具備し、前記伝導性経路は、前記裏側に配置された伝導性バスである、請求項61に記載の方法。
【請求項68】
前記バックプレートを横断する伝導性ビアホールをさらに具備し、前記伝導性バスは、前記ビアホールを通じて前記MEMS要素と電気的に接続されている請求項62に記載の方法。
【請求項69】
前記MEMS要素のうちの少なくとも一部は、前記バックプレートの前記成形された領域の下方に配置されている請求項61に記載の方法。
【請求項70】
前記MEMS要素は、インターフェロメトリックモジュレータである請求項61に記載の方法。
【請求項71】
前記少なくとも1つの電気構成要素は、少なくとも1つのディスプレイドライバ回路を具備する請求項61に記載の方法。
【請求項72】
ディスプレイであって、前記複数のMEMS要素を具備するディスプレイと、
前記ディスプレイと電気的に接続されたプロセッサであって、画像データを処理するように構成されたプロセッサと、
前記プロセッサと電気的に接続されたメモリ装置と、をさらに具備する請求項62に記載のデバイス。
【請求項73】
前記画像データの少なくとも一部を前記電気的構成要素に伝送するように構成されたコントローラをさらに具備し、前記電気的構成要素は、ドライバ回路を具備する請求項72に記載のデバイス。
【請求項74】
画像データを前記プロセッサに伝送するように構成された画像ソースモジュールをさらに具備する請求項72に記載のデバイス。
【請求項75】
前記画像ソースモジュールは、受信機、トランシーバ、及び送信機のうちの少なくとも1つを具備する請求項74に記載のデバイス。
【請求項76】
入力データを受け取りさらに及び前記入力データを前記プロセッサに伝達するように構成された入力デバイスをさらに具備する請求項72に記載のデバイス。
【請求項77】
複数のMEMS要素を具備する基板を提供することと、
成形された領域及び実質的に平坦な周囲領域を具備するバックプレートを前記基板に対して密閉することであって、前記バックプレートは、前記MEMS要素に電気的伝導性を提供する複数の伝導性経路を具備することと、
少なくとも1つの電気的構成要素を前記伝導性経路のうちの少なくとも1つに電気的に結合させること、とを具備するプロセスによって製造されたデバイス。
【請求項1】
ディスプレイであって、
透明基板と、
前記透明基板を通じて光を反射させるように構成されたインターフェロメトリックモジュレータアレイと、
前記透明基板に対して密閉されており、前記インターフェロメトリックモジュレータのための空洞を提供するバックプレートと、
前記バックプレート上に配置され、前記インターフェロメトリックモジュレータアレイと電気的に接続されている電子回路と、を具備するディスプレイ。
【請求項2】
前記電子回路は、前記バックプレート及び前記透明基板によって形成された前記空洞の外部に配置されている請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項3】
前記電子回路は、前記バックプレート及び前記透明基板によって形成された前記空洞の内部に配置されている請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項4】
前記インターフェロメトリックモジュレータは、複数の内部コネクタを具備し、前記内部コネクタは、前記電子回路への前記電気的接続を確保するように構成されている請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項5】
前記内部コネクタは、金属バンプを具備する請求項4に記載のディスプレイ。
【請求項6】
前記内部コネクタは、伝導柱を具備する請求項4に記載のディスプレイ。
【請求項7】
前記バックプレートは、プリント基板を具備する請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項8】
デバイスであって、
透明基板と、
前記透明基板を通じて光を反射させるように構成されたインターフェロメトリックモジュレータアレイと、
前記透明基板に対して密閉されており、前記インターフェロメトリックモジュレータのための空洞を提供するバックプレートと、を具備し、前記バックプレートは、前記インターフェロメトリックモジュレータを制御するように構成された電子回路を具備するデバイス。
【請求項9】
前記電子回路は、ディスプレイドライバ回路である請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
前記透明基板は、ガラスを具備する請求項8に記載のデバイス。
【請求項11】
前記インターフェロメトリックモジュレータアレイは、複数の色の光を反射するように構成されている請求項8に記載のデバイス。
【請求項12】
前記バックプレートは、プリント基板を具備する、請求項8に記載のデバイス。
【請求項13】
前記プリント基板は、蒸気バリヤを具備する、請求項12に記載のデバイス。
【請求項14】
前記バックプレートは、シールリングによって前記透明基板に密閉されている請求項8に記載のデバイス。
【請求項15】
前記バックプレートの表面積は、前記透明基板の表面積よりも大きい請求項8に記載のデバイス。
【請求項16】
前記バックプレートは、前記デバイスの構造上の主構成要素として機能するように構成されている請求項15に記載のデバイス。
【請求項17】
前記デバイスを制御するように構成された追加の電子回路をさらに具備し、前記バックプレートは、前記追加の電子回路のうちの少なくとも一部の電子回路を物理的に支持する請求項16に記載のデバイス。
【請求項18】
前記シールリングは、密封シールである請求項14に記載のデバイス。
【請求項19】
前記デバイスは、携帯電話である請求項8に記載のデバイス。
【請求項20】
前記インターフェロメトリックモジュレータアレイと電気的に接続されたプロセッサであって、画像データを処理するように構成されているプロセッサと、
前記プロセッサと電気的に通じているメモリ装置と、をさらに具備する請求項8に記載のデバイス。
【請求項21】
前記画像データのうちの少なくとも一部分を前記電子回路に送るように構成されたコントローラをさらに具備する請求項20に記載のデバイス。
【請求項22】
前記プロセッサに画像データを送るように構成された画像ソースモジュールをさらに具備する請求項20に記載のデバイス。
【請求項23】
前記画像ソースモジュールは、受信機、トランシーバ、及び送信機のうちの少なくとも1つを具備する請求項22に記載のデバイス。
【請求項24】
入力データを受け取りさらに前記入力データを前記プロセッサに伝送するように構成されている入力デバイスをさらに具備する請求項20に記載のデバイス。
【請求項25】
ディスプレイデバイスを製造する方法であって、
インターフェロメトリックモジュレータアレイを具備する透明基板を提供することと、
前記インターフェロメトリックモジュレータアレイを制御するように構成された電子回路を具備するバックプレートを提供することと、
前記インターフェロメトリックモジュレータアレイの上方に空洞を形成させるために前記透明基板に対して前記バックプレートを密閉することと、を備し、前記電子回路は、前記インターフェロメトリックモジュレータアレイと電気的接続を持たせて配置された製造方法。
【請求項26】
前記透明基板は、ガラスである請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記透明基板は、ポリマー材料である請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記バックプレートは、前記インターフェロメトリックモジュレータアレイを制御するためのドライバ回路を具備する請求項25に記載の方法。
【請求項29】
前記バックプレートは、プリント基板を具備する、請求項25に記載の方法。
【請求項30】
前記透明基板を前記バックプレートに対して密閉することは、前記透明基板と前記バックプレート間にシーラント材を配備することを具備する、請求項25に記載の方法。
【請求項31】
インターフェロメトリックモジュレータアレイを具備する透明基板を提供することと、
前記インターフェロメトリックモジュレータアレイを制御するように構成された電子回路を具備するバックプレートを提供することと、
前記インターフェロメトリックモジュレータアレイの上方に空洞を形成させるために前記透明基板に対して前記バックプレートを密閉すること、とを具備するプロセスであって、前記電子回路は、前記インターフェロメトリックモジュレータアレイと電気的接続を有するプロセスによって製造されたディスプレイ。
【請求項32】
ディスプレイであって、
光を変調して該変調した光を観察者の方向に反射させるための変調手段と、
前記変調手段を支持する第1の支持手段と、
前記変調手段の状態を制御するための制御手段と、
前記制御手段を支持するための第2の支持手段と、を具備し、前記第2の支持手段は、前記変調手段のための空洞を提供するディスプレイ。
【請求項33】
前記制御手段を前記変調手段に接続するための接続手段をさらに具備する請求項32に記載のディスプレイ。
【請求項34】
前記第1の支持手段を前記第2の支持手段に密閉するための密閉手段をさらに具備する請求項33に記載のディスプレイ。
【請求項35】
デバイスであって、
第1の透明基板と、
前記第1の透明基板を通じて第1の方向に光を反射させるように構成された第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイと、
前記第1の透明基板に対して密閉されており、前記第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイのための空洞を提供するバックプレートと、
前記バックプレートに対して密閉された第2の透明基板と、を具備し、前記バックプレートは、前記第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイを制御するように構成された電子回路を具備し、前記第2の透明基板は、第2の方向に光を反射させるように構成された第2のインターフェロメトリックモジュレータアレイを具備し、前記第1の方向及び前記第2の方向は、反対方向であるデバイス。
【請求項36】
前記バックプレートは、前記第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイの状態及び前記第2のインターフェロメトリックモジュレータアレイの状態を制御するように構成された電子回路を具備する、請求項35に記載のデバイス。
【請求項37】
前記第1の透明基板の表面積は、前記第2の透明基板の表面積よりも実質的に小さく、前記第1の透明基板は、前記バックプレートに取り付けられている、請求項35に記載のデバイス。
【請求項38】
前記バックプレートは、環状バックプレートを具備する、請求項37に記載のデバイス。
【請求項39】
前記電子構成要素のうちの少なくとも一部は、前記バックプレートにおいて、前記第1の透明基板と同じ側に配置されている、請求項38に記載のデバイス。
【請求項40】
前記バックプレートは、プリント基板を具備する請求項35に記載のデバイス。
【請求項41】
蒸気バリヤを前記バックプレート上にさらに具備する請求項40に記載のデバイス。
【請求項42】
乾燥剤層をさらに具備する請求項41に記載のデバイス。
【請求項43】
前記第1の透明基板は、ガラスを具備する請求項35に記載のデバイス。
【請求項44】
前記第1の透明基板は、ポリマー材料を具備する請求項35に記載のデバイス。
【請求項45】
前記第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイは、前記第2のインターフェロメトリックモジュレータアレイよりも小さく、前記電子回路の少なくとも一部は、前記保護空洞内に配置されている請求項35に記載のデバイス。
【請求項46】
前記第1の透明基板は、ガラスを具備する請求項45に記載のデバイス。
【請求項47】
前記第1の透明基板は、ポリマー材料を具備する請求項45に記載のデバイス。
【請求項48】
蒸気バリヤを前記バックプレート上にさらに具備する請求項45に記載のデバイス。
【請求項49】
乾燥剤層をさらに具備する請求項48に記載のデバイス。
【請求項50】
ディスプレイを有するデバイスであって、前記ディスプレイは、
第1の透明基板と、
前記第1の透明基板を通じて光を反射させるように構成された第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイと、
前記第1の透明基板の反対側の第2の透明基板と、
前記第2の透明基板を通じて光を反射させるように構成された第2のインターフェロメトリックモジュレータアレイと、を具備するデバイス。
【請求項51】
前記第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイは、前記第2のインターフェロメトリックモジュレータアレイよりも小さい、請求項50に記載のデバイス。
【請求項52】
前記第1の透明基板の表面積は、前記第2の透明基板の表面積よりも小さい、請求項51に記載のデバイス。
【請求項53】
環状キャリヤをさらに具備し、前記第1の透明基板が前記環状キャリヤに対して密閉されている請求項52に記載のデバイス。
【請求項54】
ディスプレイを製造する方法であって、
第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイを具備する第1の透明基板を提供することと、
第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイを具備する第2の透明基板を提供することと、
前記第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイの状態及び前記第2のインターフェロメトリックモジュレータアレイの状態を制御するように構成された電子回路を具備するバックプレートを提供することと、
前記第1の透明基板を前記バックプレートに対して密閉することと、
前記第2の透明基板を前記バックプレートに対して密閉することと、
前記電子回路を前記第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイ及び前記第2のインターフェロメトリックモジュレータアレイと電気的に接続させること、とを具備する方法。
【請求項55】
前記第1の透明基板は、ガラスを具備する、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記第1の透明基板は、ポリマー材料を具備する、請求項54に記載の方法。
【請求項57】
前記バックプレートは、プリント基板を具備する、請求項54に記載の方法。
【請求項58】
第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイを具備する第1の透明基板を提供することと、
第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイを具備する第2の透明基板を提供することと、
前記第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイの状態及び前記第2のインターフェロメトリックモジュレータアレイの状態を制御するように構成された電子回路を具備するバックプレートを提供することと、
前記バックプレートに対して前記第1の透明基板を密閉することと、
前記バックプレートに対して前記第2の透明基板を密閉することと、
前記電子回路を前記第1のインターフェロメトリックモジュレータアレイ及び前記第2のインターフェロメトリックモジュレータアレイと電気的に接続させること、を具備するプロセスによって製造されたディスプレイ。
【請求項59】
ディスプレイであって、
光を変調して該変調した光を観察者の方向に反射させるための第1の変調手段と、
前記第1の変調手段を支持するための第1の支持手段と、
光を変調して該変調した光を観察者の方向に反射させるための第2の変調手段と、
前記第2の変調手段を支持するための第2の支持手段と、
前記第1及び第2の変調手段の状態を制御するための制御手段と、
前記制御手段を支持するための第3の支持手段と、を具備するディスプレイ。
【請求項60】
前記制御手段を前記第1の変調手段及び前記第2の変調手段に接続するための接続手段をさらに具備する請求項59に記載のディスプレイ。
【請求項61】
前記第1の支持手段を前記第3の支持手段に対して密閉するための密閉手段と、
前記第2の支持手段を前記第3の支持手段に対して密閉するための密閉手段と、をさらに具備する請求項60に記載のディスプレイ。
【請求項62】
微小電気機械(MEMS)デバイスであって、
複数のMEMS要素を具備する基板と、
成形された領域及び実質的に平坦な周囲領域を具備するバックプレートであって、前記MEMS要素に対して電気的伝導性を提供する複数の伝導性経路を具備するバックプレートと、
前記伝導性経路のうちの少なくとも1つに電子的に結合された少なくとも1つの電気的構成要素と、を具備するMEMSデバイス。
【請求項63】
前記バックプレートは、前記デバイスの外部に面する裏側を具備し、前記伝導性経路は、前記裏側に配置された伝導性バスである請求項62に記載のデバイス。
【請求項64】
前記バックプレートを横断する伝導性ビアホールをさらに具備し、前記伝導性バスは、前記ビアホールを通じて前記MEMS要素と電気的に接続されている請求項63に記載のデバイス。
【請求項65】
前記MEMS要素のうちの少なくとも一部は、前記バックプレートの前記成形された領域の下方に配置されている請求項64に記載のデバイス。
【請求項66】
微小電気機械(MEMS)デバイスを製造するための方法であって、
複数のMEMS要素を具備する基板を提供することと、
成形された領域及び実質的に平坦な周囲領域を具備するバックプレートを前記基板に対して密閉することであって、前記バックプレートは、前記MEMS要素に電気的伝導性を提供する複数の伝導性経路を具備することと、
少なくとも1つの電気構成要素を前記伝導性経路のうちの少なくとも1つに電気的に結合させること、とを具備する方法。
【請求項67】
前記バックプレートは、前記デバイスの外部に面する裏側を具備し、前記伝導性経路は、前記裏側に配置された伝導性バスである、請求項61に記載の方法。
【請求項68】
前記バックプレートを横断する伝導性ビアホールをさらに具備し、前記伝導性バスは、前記ビアホールを通じて前記MEMS要素と電気的に接続されている請求項62に記載の方法。
【請求項69】
前記MEMS要素のうちの少なくとも一部は、前記バックプレートの前記成形された領域の下方に配置されている請求項61に記載の方法。
【請求項70】
前記MEMS要素は、インターフェロメトリックモジュレータである請求項61に記載の方法。
【請求項71】
前記少なくとも1つの電気構成要素は、少なくとも1つのディスプレイドライバ回路を具備する請求項61に記載の方法。
【請求項72】
ディスプレイであって、前記複数のMEMS要素を具備するディスプレイと、
前記ディスプレイと電気的に接続されたプロセッサであって、画像データを処理するように構成されたプロセッサと、
前記プロセッサと電気的に接続されたメモリ装置と、をさらに具備する請求項62に記載のデバイス。
【請求項73】
前記画像データの少なくとも一部を前記電気的構成要素に伝送するように構成されたコントローラをさらに具備し、前記電気的構成要素は、ドライバ回路を具備する請求項72に記載のデバイス。
【請求項74】
画像データを前記プロセッサに伝送するように構成された画像ソースモジュールをさらに具備する請求項72に記載のデバイス。
【請求項75】
前記画像ソースモジュールは、受信機、トランシーバ、及び送信機のうちの少なくとも1つを具備する請求項74に記載のデバイス。
【請求項76】
入力データを受け取りさらに及び前記入力データを前記プロセッサに伝達するように構成された入力デバイスをさらに具備する請求項72に記載のデバイス。
【請求項77】
複数のMEMS要素を具備する基板を提供することと、
成形された領域及び実質的に平坦な周囲領域を具備するバックプレートを前記基板に対して密閉することであって、前記バックプレートは、前記MEMS要素に電気的伝導性を提供する複数の伝導性経路を具備することと、
少なくとも1つの電気的構成要素を前記伝導性経路のうちの少なくとも1つに電気的に結合させること、とを具備するプロセスによって製造されたデバイス。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17A】
【図17B】
【図18A】
【図18B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17A】
【図17B】
【図18A】
【図18B】
【公開番号】特開2011−18054(P2011−18054A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−178015(P2010−178015)
【出願日】平成22年8月6日(2010.8.6)
【分割の表示】特願2005−211852(P2005−211852)の分割
【原出願日】平成17年7月21日(2005.7.21)
【出願人】(506109856)クゥアルコム・メムス・テクノロジーズ・インコーポレイテッド (27)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM MEMS Technologies, Inc.
【住所又は居所原語表記】5775 Morehouse Drive, San Diego, CA 92121−1714,U.S.A.
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−178015(P2010−178015)
【出願日】平成22年8月6日(2010.8.6)
【分割の表示】特願2005−211852(P2005−211852)の分割
【原出願日】平成17年7月21日(2005.7.21)
【出願人】(506109856)クゥアルコム・メムス・テクノロジーズ・インコーポレイテッド (27)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM MEMS Technologies, Inc.
【住所又は居所原語表記】5775 Morehouse Drive, San Diego, CA 92121−1714,U.S.A.
【Fターム(参考)】
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