説明

PTT通話システム

【課題】PTT通話中に、携帯電話機がPTT通話を継続できなくなった場合に、そのことをPTT通話を継続中の他の携帯電話機に通知することが可能なPTT通話システムを提供する。
【解決手段】PTT通話機能を備え、表示部104を有する携帯電話機1〜8と、前記各携帯電話機が参加可能なPTT通話の仲介をする仲介サーバ40とから構成されるPTT通話システム50であって、仲介サーバ40は、前記PTT通話開始後、前記各携帯電話機の前記PTT通話への参加状態の変更を監視し、前記各携帯電話機の何れかにおいて、前記参加状態の変更があった場合に、前記PTT通話に参加中の前記各携帯電話機に、前記変更があったことの通知をし、前記PTT通話に参加中の前記各携帯電話機は、前記通知がされた場合に、前記通知に基づいて表示部104に前記変更があったことを示す情報を表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プッシュトゥトーク(PTT)通話システムに関し、特にPTT通話時おいて、通話相手を表示部に表示させる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
プッシュトゥトーク通話(以下、「PTT通話」という。)は、インターネット等のネットワークを利用して複数の携帯電話機間で行われる通話であり、PTT通話においては、PTT通話を行う各携帯電話機が、上記ネットワークに接続された、PTT通話を仲介するサーバにログインし、ログインしたサーバを介して音声の送受信が各携帯電話機間で行われ、各携帯電話機の表示部には、PTT通話の相手を示すアイコン等が表示される(特許文献1参照)。
【0003】
これにより、PTT通話のユーザは、携帯電話機の表示部を介して通話に参加している相手を認識しながら、同時に複数の相手と通話することができる。
【特許文献1】特表2002-536928
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、PTT通話中に、一部の通話相手が通話を継続できなくなった場合、例えば、通話相手が通話を途中で終了したり、通話相手の携帯電話機の通信状態が変化して圏外状態になったような場合、上記従来技術においては、そのことを他の通話参加者が知ることができず、通話相手が通話を継続しているものと思って、伝言を伝えても実際には、その通話相手には、伝言が伝わっていないというような不具合が生じてしまう。
【0005】
本発明は、上記の問題点に鑑み、PTT通話中に、通話に参加している通話相手の携帯電話機がPTT通話を継続できなくなった場合に、そのことを、PTT通話を継続中の他の通話参加者の携帯電話機に通知することが可能なPTT通話システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、プッシュトゥトーク(PTT)通話機能を備え、表示部を有する複数の携帯電話機と、前記各携帯電話機が参加可能なPTT通話の仲介をする仲介サーバとから構成されるPTT通話システムであって、前記仲介サーバは、前記PTT通話開始後、前記各携帯電話機の前記PTT通話への参加状態の変更を監視する監視手段と、前記各携帯電話機の何れかにおいて、前記参加状態の変更があった場合に、前記PTT通話に参加中の前記各携帯電話機に対し、前記変更があったことの通知をする変更通知手段とを有し、前記PTT通話に参加中の前記各携帯電話機は、前記通知がされた場合に、前記通知に基づいて前記表示部に前記変更があったことを示す情報を表示させることを特徴とする構成を有する(以下、「構成1」という。)。
【0007】
又、本発明は、プッシュトゥトーク(PTT)通話機能を備え、表示部を有する複数の携帯電話機が参加可能なPTT通話の仲介をする仲介サーバであって、前記PTT通話開始後、前記各携帯電話機の前記PTT通話への参加状態の変更を監視する監視手段と、前記各携帯電話機の何れかにおいて、前記参加状態の変更があった場合に、前記PTT通話に参加中の前記携帯電話機に対し、前記変更があったことの通知をする変更通知手段とを備える構成(以下、「構成2」という。)としてもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、上記構成を備えることにより、PTT通話中に通話相手の携帯電話機が通話不参加状態になった場合においても、そのことを容易に知ることができるので、PTT通話中に伝えたと思った伝言が実際には相手に伝わっていなかったことに、後になって気づくという不具合が生ずるのを防止することができる。
ここで、構成1及び構成2において、前記監視手段は、前記PTT通話に参加中の前記各携帯電話機の基地局との接続状況を監視して、基地局と非接続状態にある前記携帯電話機の検出を試みる非接続検出手段を有し、前記変更通知手段は、前記検出がされた場合に、その旨の通知を前記PTT通話に参加中の前記携帯電話機にすることとしてもよい。
【0009】
これにより、PTT通話中に通話相手の携帯電話機が何らかの原因で非接続状態になった場合には、他の通話参加者は、そのことをすぐ知ることができるので、通信状況に合わせて適切な対処をすることができる。例えば、その通話相手が電車で移動中であるような場合には、しばらく通話を中断し、通話相手がPTT通話に復帰するのを待つことができる。
【0010】
ここで、構成1において、前記各携帯電話機は、ユーザ指示に応じて、前記仲介サーバに前記PTT通話への参加中断の通知をする参加中断通知を送信する中断通知送信手段を有し、前記監視手段は、前記参加中断通知の受信を監視して、前記参加中断通知の検出を試みる中断検出手段を有し、前記変更通知手段は、前記検出がされた場合に、前記PTT通話に参加中の前記各携帯電話機に前記参加中断があったことの通知をすることとしてもよい(以下、「構成3」という。)。
【0011】
又、構成2において、前記監視手段は、前記PTT通話に参加中の前記各携帯電話機の何れかから、送信される前記PTT通話への参加中断を通知する参加中断通知の受信を監視して、前記参加中断の検出を試みる中断検出手段を有し、前記変更通知手段は、前記検出がされた場合に、前記PTT通話に参加中の前記各携帯電話機に前記参加中断があったことの通知をすることとしてもよい(以下、「構成4」という。)。
【0012】
これにより、PTT通話中に通話参加者の誰かが自らの意志で通話を中断した場合には、他の通話参加者は、そのことをすぐ知ることができるので、中断した通話参加者に伝わらなかった通話の内容の範囲を容易に特定し、後で当該通話参加者に通話の未通知部分のみを伝えることができる。
ここで、構成3において、前記各携帯電話機は、ユーザ指示に応じて、前記PTT通話への再参加を要求する再参加要求を送信する再参加要求送信手段を有し、前記中断検出手段は、前記再参加要求を受信することにより、前記再参加の検出をし、前記変更通知手段は、前記検出がされた場合に、前記再参加があったことの通知を前記PTT通話に参加中の前記各携帯電話機にすることとしてもよい、
又、構成4において、前記中断検出手段は、前記参加中断通知をした前記携帯電話機から送信される、前記PTT通話への再参加を要求する再参加通知の受信を監視して、前記再参加通知の検出を試み、前記変更通知手段は、前記検出がされた場合に、前記PTT通話に参加中の前記各携帯電話機に前記再参加があったことの通知をすることとしてもよい。
【0013】
これにより、PTT通話への参加を途中でやめた通話相手が通話に再参加したことをすぐに知ることができるので、他の通話参加者は、再参加した通話参加者との会話を容易に再開することができる。
ここで、構成1において、前記仲介サーバは、何れかの前記携帯電話機からの通話開始要求に応じて前記PTT通話を開始させ、前記監視手段は、前記PTT通話開始時における前記各携帯電話機の前記PTT通話への参加状態を検知する検知手段と、不参加状態の前記携帯電話機を検知した場合に、当該前記携帯電話機に前記PTT通話への参加を依頼する参加依頼通知を所定期間、繰り返し送信する依頼通知送信手段とを有し、前記各携帯電話機は、前記参加依頼通知が受信された場合に、応答通知を前記仲介サーバに送信する応答通知送信手段を有し、前記監視手段は、前記応答通知の受信を監視して、前記応答通知の検出を試みる途中参加検出手段を有し、前記変更通知手段は、前記検出がされた場合に、前記PTT通話に参加中の前記携帯電話機に、不参加状態の前記携帯電話機の前記PTT通話への途中参加があったことの通知をすることとしてもよい(以下、「構成5」という。)。
【0014】
又、構成1において、前記仲介サーバは、何れかの前記携帯電話機からの通話開始要求に応じて前記PTT通話を開始させ、前記監視手段は、前記PTT通話開始時における前記各携帯電話機の前記PTT通話への参加状態を検知する検知手段と、
不参加状態の前記携帯電話機を検知した場合に、当該前記携帯電話機のアドレスに前記PTT通話への参加を依頼する参加依頼通知をメールで送信する依頼通知送信手段と
を有し、前記各携帯電話機は、前記参加依頼通知が受信された場合に、応答通知を前記仲介サーバに送信する応答通知送信手段を有し、前記監視手段は、前記応答通知の受信を監視して、前記応答通知の検出を試みる途中参加検出手段を有し、前記変更通知手段は、前記検出がされた場合に、前記PTT通話に参加中の前記携帯電話機に、不参加状態の前記携帯電話機の前記PTT通話への途中参加があったことの通知をすることとしてもよい(以下、「構成6」という。
【0015】
又、構成2において、前記仲介サーバは、何れかの前記携帯電話機からの通話開始要求に応じて前記PTT通話を開始させ、前記監視手段は、前記PTT通話開始時における前記各携帯電話機の前記PTT通話への参加状態を検知する検知手段と、不参加状態の前記携帯電話機を検知した場合に、当該前記携帯電話機に前記PTT通話への参加を依頼する参加依頼通知を所定期間、繰り返し送信する依頼通知送信手段と、不参加状態の前記携帯電話機によって、前記参加依頼通知が受信された場合に、当該前記携帯電話機から送信される応答通知の受信を監視して、前記応答通知の検出を試みる途中参加検出手段とを有し、前記変更通知手段は、前記検出がされた場合に、前記PTT通話に参加中の前記携帯電話機に、不参加状態の前記携帯電話機の前記PTT通話への途中参加があったことの通知をすることとしてもよい。
【0016】
又、構成2において、前記仲介サーバは、何れかの前記携帯電話機からの通話開始要求に応じて前記PTT通話を開始させ、前記監視手段は、前記PTT通話開始時における前記各携帯電話機の前記PTT通話への参加状態を検知する検知手段と、不参加状態の前記携帯電話機を検知した場合に、当該前記携帯電話機のアドレスに前記PTT通話への参加を依頼する参加依頼通知をメールで送信する依頼通知送信手段と、不参加状態の前記携帯電話機によって、前記参加依頼通知が受信された場合に、当該前記携帯電話機から送信される応答通知の受信を監視して、前記応答通知の検出を試みる途中参加検出手段とを有し、前記変更通知手段は、前記検出がされた場合に、前記PTT通話に参加中の前記携帯電話機に、不参加状態の前記携帯電話機の前記PTT通話への途中参加があったことの通知をすることとしてもよい。
【0017】
これにより、PTT通話開始時に、バッテリー切れや、電波の届かないところにいたために、通話に参加できなかった利用者が、後から通話に参加することが可能となり、一時的な通話環境の悪化に伴うPTT通話不可状態に対し、柔軟に対処することができる。
ここで、構成5及び6において、前記通話開始要求した前記携帯電話機は、前記参加依頼通知を送信するか否かについての選択指示を前記仲介サーバに送信し、前記依頼通知送信手段は、受信した選択指示が前記参加依頼通知を送信することを指示している場合に限り、前記参加依頼通知を送信することとしてもよい。
【0018】
これにより、PTT通話開始時に不参加状態の携帯電話機に対し、仲介サーバに参加依頼通知をさせるか否かを予め選択することができるので、通話参加予定者が電波の届かないところに長時間滞在しているなど、不参加状態からの復旧の見込みのないことが予めわかっているような場合に、不必要な処理負荷を仲介サーバにかけることを回避することができる。
【0019】
ここで、構成1において、前記変更通知手段は、前記各携帯電話機について、前記参加状態を示す複数の状態画像を記憶している画像記憶手段と、前記参加状態の変更があった場合に、変更があった前記携帯電話機について、変更後の前記参加状態を示す状態画像を前記画像記憶手段から読出し、前記PTT通話に参加中の前記各携帯電話機に送信する画像送信手段とを有し、前記各携帯電話機は、前記状態画像を受信した場合に、前記表示部に表示させることとしてもよい。
【0020】
又、構成2において、前記変更通知手段は、前記各携帯電話機について、参加状態を示す複数の状態画像を記憶している画像記憶手段と、前記参加状態の変更があった場合に、変更があった前記携帯電話機について、変更後の前記参加状態を示す状態画像を前記画像記憶手段から読出し、前記PTT通話に参加中の前記携帯電話機に送信する画像送信手段とを有することとしてもよい。
【0021】
これにより、利用者は、PTT通話相手の参加状態に変更があったことを表示部に表示される画像により、簡単に認識することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
(実施形態)
以下本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
<構成>
図1は、本実施形態に係わるPTT通話システム50の構成を示す機能ブロック図である。PTT通話システム50は、携帯電話機1〜8、ネットワーク10、基地局11〜13、エッジサーバ(以下、「ES」という。)21〜23、PTT通話仲介サーバ(以下、「仲介サーバ」という。)40とから構成される。
【0023】
ここでは、説明の都合上、PTT通話システム50の各構成要素の数を限定しているが、図1は、PTT通話システム50の構成の一例を示したものであり、各構成要素の数は、図1に示す数に限定されず、それ以上であってもよいし、以下でもよい。
(ネットワーク10)
インターネット、イントラネットなどで接続されたネットワークである。
(基地局11〜13)
所定サイズのエリア毎に設けられ、携帯電話機1〜8と無線接続し、ネットワーク10に接続させる。
(ES21〜23)
基地局11〜13毎に設けられ、携帯電話機1〜8にIPアドレスを割当てる。
(仲介サーバ40)
図2は、仲介サーバ40の構成を示す機能ブロック図である。仲介サーバ40は、インターフェース部41、携帯電話機管理部42、ユーザ情報記憶部43、PTT電話帳同期管理部44、PTT電話帳記憶部45、PTT仲介処理部46、音声データ記憶部47、PTT通話情報検索部48、PTT通話情報記憶部49から構成され、仲介サーバ40と携帯電話機1〜8との通信はSIP(Session Initiation Protocol)を用いて行われる。
【0024】
(インターフェース部41)
ネットワーク10に接続されているPTT通話システム50の各構成要素との通信を行う。
(携帯電話機管理部42)
PTT通話に参加している携帯電話機の参加状態を管理する。
【0025】
具体的には、PTT仲介処理部46からの記録指示に基づいて、PTT通話に参加要求した携帯電話機のPTTコールIDをユーザ情報記憶部43に記憶させ、その後、PTT仲介処理部46から、各携帯電話機の参加状態の変更が通知される毎に、参加状態が不参加の状態に移行した携帯電話機のPTTコールIDをユーザ記憶部43から削除し、参加状態が不参加の状態から参加中の状態に移行した携帯電話機のPTTコールIDをユーザ情報記憶部43に記憶させる。
【0026】
ここで、「PTTコールID」とは、携帯電話機1〜8の各携帯電話機を識別するために、各携帯電話機に一意的に付加された識別子のことをいう。
(ユーザ情報記憶部43)
PTT通話に参加している携帯電話機のPTTコールIDを記憶している。
(PTT電話帳同期管理部44)
PTT電話帳記憶部45に記憶されているPTT通話グループの電話帳(以下、「グループ電話帳」という。)と当該PTT通話グループに属する携帯電話機の記憶しているグループ電話帳とが同一内容となるように管理する。
【0027】
具体的には、PTT通話グループに属する何れかの携帯電話において、グループ電話帳が更新されると、更新後のグループ電話帳が仲介サーバ40に送信され、PTT電話帳同期管理部44は、送信されたグループ電話帳を、インターフェース部41を介して受取り、PTT電話帳記憶部45に記憶させ、当該PTT通話グループに属する他の携帯電話機にグループ電話帳が更新されたことを通知して、更新後のグループ電話帳をPTT電話帳記憶部45からダウンロードさせる。
【0028】
ここで、「グループ電話帳」とは、PTT通話グループを識別するグループ名と、当該PTT通話グループに属する各携帯電話機のユーザの愛称を表すコンタクト名と、各携帯電話機のPTTコールIDと、各携帯電話機のPTT通話への参加状態を示す画像(以下、「状態画像」という。)、具体的には、参加状態が(1)PTT通話に参加中であるか、(2)当該携帯電話機が基地局と非接続状態で、不参加の状態にあるか、(3)当該携帯電話機からのPTT通話終了指示により、不参加の状態にあるかを示す各状態画像とを含む情報のことをいう。
【0029】
(1)の状態画像を「参加中状態画像」、(2)の状態画像を「非接続状態画像」、(3)の状態画像を「通話終了状態画像」という。
図6は、グループ電話帳の具体例を示す。図6の601、602、603、604は、それぞれ、グループ電話帳を示す。
図7は、携帯電話機の状態画像の具体例を示す。図7(A)は、参加中状態画像を示し、図7(B)は、非接続状態画像を示し、図7(C)は、通話終了状態画像を示す。
【0030】
(PTT電話帳記憶部45)
グループ電話帳を記憶している。
(PTT仲介処理部46)
以下に示すように、PTT通話開始処理、接続状況監視処理、音声データ仲介処理を行う。
1.PTT通話開始処理
PTT仲介処理部46は、携帯電話機1〜8の何れかから、PTT通話開始要求と、PTT通話グループの指定を、インターフェース部41を介して受取ると、PTT電話帳同期管理部44を介してグループ電話帳を参照し、指定されたPTT通話グループに属する各携帯電話機のPTTコールIDを特定し、携帯電話機管理部42とPTT通話情報検索部48に、特定した各携帯電話機のPTTコールIDの通知(以下、「参加候補通知」という。)をし、インターフェース部41を介して、PTT通話の音声データの通信仲介先を示すURI(Uniform Resource Identifier)と、PTT通話開始要求があったことを示すINVITE情報を特定した携帯電話機(PTT通話開始要求した携帯電話機を除く携帯電話機)に送信してPTT通話への参加を依頼し、携帯電話機管理部42とPTT通話情報検索部48に、参加依頼に応答した携帯電話機のPTTコールIDの通知(以下、「参加通知」という。)をし、PTT通話の開始処理が完了したことを示すPTT通話開始処理完了通知とPTT通話情報検索部48より取得した各携帯電話機の状態画像とを、接続状況情報として特定した各携帯電話機に送信して、PTT通話を開始させる。
【0031】
ここでは、各携帯電話機に接続状況情報として送信する状態画像は、送信先の携帯電話機の状態画像を除く状態画像とする。後述する2の接続状況監視処理の場合も同様である。
なお、送信先の携帯電話機の状態画像を含めて送信することとしてもよい。
2.接続状況監視処理
PTT仲介処理部46は、PTT通話情報検索部48に問合わせることにより、PTT通話に参加中の携帯電話機を特定し、基地局11〜13に、特定した携帯電話機について、基地局との無線接続状況を一定時間間隔で問合せ、基地局からの応答結果に基づいて携帯電話機が無線接続中であるか否かを判定し、基地局と非接続である場合には、携帯電話機管理部42及びPTT通話情報検索部48に、その旨及び非接続の携帯電話機のPTTコールIDの通知(以下、「非接続通知」という。)をし、通知されたPTTコールIDの携帯電話機についての、非接続状態に対応する状態画像をPTT通話情報検索部48から取得すると、取得した状態画像を接続状況情報として、PTT通話中の携帯電話機にインターフェース部41を介して送信する。
【0032】
又、PTT通話を意図的に終了した(ユーザ操作によりPTT通話が終了された)携帯電話機からのPTT通話終了指示を、インターフェース部41を介して受取ると、携帯電話機管理部42及びPTT通話情報検索部48に、その旨及び終了した携帯電話機のPTTコールIDの通知(以下。「通話終了通知」という。)をし、通知されたPTTコールIDの携帯電話機についての、PTT通話終了状態に対応する状態画像をPTT通話情報検索部48から取得すると、取得した状態画像を接続状況情報として、PTT通話中の携帯電話機にインターフェース部41を介して送信する。
【0033】
さらに、PTT通話を意図的に終了した携帯電話機からPTT通話再参加要求を受取ると、携帯電話機管理部42及びPTT通話情報検索部48に、その旨及び当該携帯電話機のPTTコールIDの通知(以下、「再参加通知」という。)をし、通知されたPTTコールIDの携帯電話機についての、PTT通話参加状態に対応する状態画像をPTT通話情報検索部48から取得すると、取得した状態画像を接続状況情報として、PTT通話中の携帯電話機にインターフェース部41を介して送信する。
【0034】
又、参加依頼に応答しなかった携帯電話機に対し、所定期間、継続中のPTT通話のURIを送信して、継続して当該PTT通話への参加依頼を行い、当該PTT通話継続中に当該携帯電話機からの途中参加要求を受取ると、携帯電話機管理部42及びPTT通話情報検索部48に、その旨及び当該携帯電話機のPTTコールIDの通知(以下、「途中参加通知」という。)をし、通知されたPTTコールIDの携帯電話機についての、PTT通話参加状態に対応する状態画像をPTT通話情報検索部48から取得すると、取得した状態画像を接続状況情報として、PTT通話中の携帯電話機にインターフェース部41を介して送信する。
3.音声データ仲介処理
PTT仲介処理部46は、PTT通話中、PTT通話に参加している各携帯電話機から送信される音声データを、インターフェース部41を介して受取り、音声データ記憶部47に記憶させ、記憶させた音声データをインターフェース部41を介して当該音声データを送信した携帯電話機以外の、PTT通話参加中の携帯電話機に送信する
(音声データ記憶部47)
PTT通話中の各携帯電話機から送信される音声データを記憶している。
【0035】
(PTT通話情報検索部48)
PTT通話における各携帯電話機の参加状態の更新処理と、参加状態の更新時における状態画像の検索処理を行う。
1.参加状態の更新処理
PTT通話情報検索部48は、接続状況監視処理におけるPTT仲介処理部46からの各通知に基づいて、PTT通話情報記憶部49に記憶されている参加状態特定テーブルにおいて、該当する携帯電話機のPTT通話参加状態を更新する。
【0036】
ここで、「参加状態特定テーブル」とは、PTT通話開始処理において、参加候補通知がされた携帯電話機(以下、「参加候補携帯電話機」という。)のPTTコールIDと、PTT通話に参加中の携帯電話機(以下、「参加中携帯電話機」という。)のPTTコールIDと、非接続携帯電話機のPTTコールIDと、通話終了携帯電話機のPTTコールIDとの対応関係を示すテーブルのことをいう。
【0037】
ここで、「非接続携帯電話機」とは、PTT通話開始処理において、PTT通話開始処理において、参加依頼に応答していないか又は、基地局と非接続状態にあって、PTT通話に不参加の状態にある携帯電話機のことをいう。
又、「通話終了携帯電話機」とは、PTT通話を意図的に終了し、PTT通話に不参加の状態にある携帯電話機のことをいう。
【0038】
図8は、参加状態特定テーブルの具体例を示す。
PTT通話情報検索部48は、PTT仲介処理部46より参加候補通知を受取ると、参加状態特定テーブルの参加候補携帯電話機の欄に参加候補携帯電話機のPTTコールIDを記録し、さらに、PTT仲介処理部46より、参加通知を受取ると、参加通知がされた携帯電話機のPTTコールIDを参加状態特定テーブルの参加中携帯電話機の欄に記録し、参加通知がされなかった携帯電話機のPTTコールIDを参加状態特定テーブルの非接続携帯電話機の欄に記録する(図8(a)参照)。
【0039】
次に、PTT仲介処理部46より、非接続通知を受取ると、非接続通知がされた携帯電話機のPTTコールIDを参加状態特定テーブルの参加中携帯電話機の欄から削除し、削除したPTTコールIDを非接続携帯電話機の欄に記録し(図8(d)参照)、途中参加通知を受取ると、途中参加通知がされた携帯電話機のPTTコールIDを参加状態特定テーブルの非接続携帯電話機の欄から削除し、削除したPTTコールIDを参加中携帯電話機の欄に記録する(図8(b)参照)。
【0040】
又、PTT仲介処理部46より、通話終了通知を受取ると、PTT通話を意図的に終了した携帯電話機のPTTコールIDを参加状態特定テーブルの参加中携帯電話機の欄から削除し、通話終了携帯電話機の欄に削除したPTTコールIDを記録し(図8(c)参照)、再参加通知を受取ると、再参加通知がされた携帯電話機のPTTコールIDを参加状態特定テーブルの通話終了携帯電話機の欄から削除し、参加中携帯電話機の欄に削除したPTTコールIDを記録する(図8(b)参照)。
2.状態画像検索処理
PTT通話情報検索部48は、接続状況監視処理におけるPTT仲介処理部46からの各通知に基づいて更新した参加状態特定テーブルによって特定される各携帯電話機のPTT通話参加状態を、PTT電話帳同期管理部44に通知し、通知した各携帯電話機について、対応する状態画像を検索させ、検索された各状態画像をPTT電話帳同期管理部44から受取り、PTT仲介処理部46に出力する。
【0041】
(PTT通話情報記憶部49)
参加状態特定テーブルを記憶している。
(携帯電話機1〜8)
携帯電話機1〜8の構成は同一であるので、以下、携帯電話機1を例として説明する。
図4は、携帯電話機1の構成を示す機能ブロック図である。携帯電話機1は、スピーカ部101、マイク部102、操作部103、表示部104、アンテナ105、通信部106、制御部107、記憶部108から構成される。
【0042】
(スピーカ部101)
制御部107から入力された、PTT通話相手の携帯電話機からの音声信号を出力する。
(マイク部102)
ユーザからの通話音声を受取り、音声信号として制御部107に出力する。
【0043】
(操作部103)
ユーザからの各種指示を受取り、制御部107に出力する。
(表示部104)
仲介サーバ40から送信された携帯電話機の状態画像を表示する。
(アンテナ105)
通話音声データ、接続状況情報、PTT通話開始要求、PTT通話参加要求などの各種情報を含む通信電波を送受信する。
【0044】
(通信部106)
アンテナ105から入力された通信電波を復調処理して制御部107に出力し、制御部107から入力された各種情報を含む通信データを変調処理して通信電波としてアンテナ105に出力する。
(制御部107)
マイクロプロセッサとROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)、などから構成され、ROMに格納されている制御プログラムに従って携帯電話機1の全体の制御を行う。
【0045】
制御部107は、操作部103から入力されるユーザーからの各種指示(PTT通和開始要求、PTT通話終了指示、PTT通話参加応答、PTT通話再参加要求、PTT通話途中参加要求など)を仲介サーバ40に送信して、PTT通話への参加・不参加を通知し、仲介サーバ40から接続状況情報を受信する毎に、当該接続状況情報に含まれる、更新された状態画像を表示部104に表示させる。
【0046】
ここで、PTT通話開始要求は、制御部107が記憶部108に記憶されているグループ電話帳からユーザによって選択されたPTT通話グループ名と、携帯電話機1のPTTコールIDとを仲介サーバ40に送信することにより行われる。図5は、PTT通話グループの選択画面の具体例を示す。
又、 PTT通話終了指示は、後述する操作部103のPTT通話終了指示釦103Bがユーザによって押下されることにより、制御部107がPTT通話終了指示を受取り、PTT通話終了指示と携帯電話機1のPTTコールIDとを仲介サーバ40に送信することにより行われる。
【0047】
又、PTT通話参加応答、PTT通話再参加要求、PTT通話途中参加要求は、ユーザからの指示の入力に基づいて、URIと携帯電話機1のPTTコールIDとを仲介サーバ40に送信することにより行われる。
(記憶部108)
グループ電話帳や仲介サーバ40から送信された状態画像、URIを記憶している。
【0048】
図3は、携帯電話機1の外観を示す図である。101は、スピーカ部を、102は、マイク部を、103は、操作部を、104は、表示部を、103Aは、PTT通話釦を、103Bは、PTT通話終了指示釦をそれぞれあらわす。
PTT通話釦103Aが押下されることにより、携帯電話機1が位置する基地局11に対応するES21(図1参照)に対してIPアドレスの割り当て要求がされる。
<動作>
(PTT通話制御処理)
次に仲介サーバ40が行うPTT通話制御処理の動作について説明する。図9及び図10は、上記動作を示すフローチャートである。
【0049】
PTT仲介処理部46は、携帯電話機1〜8の何れかから、通話開始するPTT通話グループを指定するPTT通話開始要求を、インターフェース部41を介して受取ると(ステップS901)、PTT電話帳同期管理部44を介してグループ電話帳を参照し、指定されたPTT通話グループに属する各携帯電話機のPTTコールIDを特定し、特定した携帯電話機の内、PTT通話開始要求をした携帯電話機を除く携帯電話機に対し、当該PTT通話に割当てたURIとINVITE情報を送信し(ステップS902)、INVITE情報を送信した各携帯電話機から参加応答があるか否かを監視する(ステップS903)。
【0050】
参加応答があった場合(ステップS903:Y)、PTT仲介処理部46は、PTT通話情報検索部48に参加通知をし、開始処理完了通知とPTT通話情報検索部48より取得した、通話開始直前の各携帯電話機の状態画像とを、接続状況情報として、参加応答があった各携帯電話機に送信し(ステップS904)、PTT通話を開始させ(ステップS905)、PTT通話に参加中の各携帯電話機から音声データを送受信する処理を実行し(ステップS906)、参加中の各携帯電話機が接続している各基地局に対し、当該携帯電話機との無線接続状況を一定間隔で問合せ(ステップS907)、基地局からの応答結果が「非接続」である場合(ステップS908:Y)、PTT仲介処理部46は、PTT通話情報検索部48に非接続通知をし、非接続通知に基づいて更新された参加状態特定テーブルの各携帯電話機のPTT通話参加状態に対応する状態画像をPTT通話情報検索部48から取得し、取得した状態画像を更新後の接続状況情報として、PTT通話参加中の各携帯電話機にインターフェース部41を介して送信し(ステップS909)、PTT通話参加中の各携帯電話機から通話終了指示が受信されたかを監視する(ステップS910)。
【0051】
受信された場合(ステップS910:Y)、PTT通話情報検索部48に通話終了通知をし、通話終了通知に基づいて更新された参加状態特定テーブルの各携帯電話機のPTT通話参加状態に対応する状態画像をPTT通話情報検索部48から取得し、取得した状態画像を更新後の接続状況情報として、PTT通話参加中の各携帯電話機にインターフェース部41を介して送信し(ステップS911)、PTT通話を終了した携帯電話機から、PTT通話再参加要求が受信されたかを監視する(ステップS912)。
【0052】
受信された場合(ステップS912:Y)、PTT仲介処理部46は、PTT通話情報検索部48に現在のPTT通話参加状態を問合せ、PTT通話参加中の携帯電話機があるか否かにより、PTT通話が終了したか否かを判定する(ステップS913)。
PTT通話参加中の携帯電話機があり、PTT通話が終了していないと判定された場合には(ステップS913:Y)、PTT通話情報検索部48に再参加通知をし、再参加通知に基づいて更新された参加状態特定テーブルの各携帯電話機のPTT通話参加状態に対応する状態画像をPTT通話情報検索部48から取得し、取得した状態画像を更新後の接続状況情報として、PTT通話参加中の各携帯電話機にインターフェース部41を介して送信し(ステップS914)、ステップS907の処理に移行する。
【0053】
ステップS912において、PTT通話再参加要求が受信されていない場合(ステップS912:N)、PTT仲介処理部46は、PTT通話情報検索部48に現在のPTT通話参加状態を問合せ、PTT通話参加中の携帯電話機があるか否かにより、PTT通話が終了したか否かを判定する(ステップS915)。
ステップS903において、何れかの携帯電話機からの参加応答がなかった場合(ステップS903:N)、PTT仲介処理部46は、当該PTT通話に割当てたURIとINVITE情報を参加応答がなかった携帯電話機に再送信し(ステップS916)、当該携帯電話機からPTT通話途中参加要求があったかを監視する(ステップS917)。
【0054】
PTT通話途中参加要求があった場合(ステップS917:Y)、PTT仲介処理部46は、PTT通話情報検索部48に現在のPTT通話参加状態を問合せ、PTT通話参加中の携帯電話機があるか否かにより、PTT通話が終了したか否かを判定する(ステップS918)。
PTT通話参加中の携帯電話機があり、PTT通話が終了していないと判定された場合には(ステップS918:Y)、PTT通話途中参加要求をした携帯電話機に対し、参加許可通知を送信し、PTT通話情報検索部48に途中参加通知をし、途中参加通知に基づいて更新された参加状態特定テーブルの各携帯電話機のPTT通話参加状態に対応する状態画像をPTT通話情報検索部48から取得し、取得した状態画像を更新後の接続状況情報として、PTT通話参加中の各携帯電話機にインターフェース部41を介して送信する(ステップS919)。
【0055】
ステップS917において、途中参加要求がなかった場合(ステップS917:N)、PTT仲介処理部46は、最初の再送信をしてから、一定時間経過したか否かを判定し(ステップS920)、経過していない場合には(ステップS920:N)、ステップS916の処理に移行する。
又、ステップS908において、基地局からの応答結果が「接続中」である場合(ステップS908:N)、PTT仲介処理部46は、ステップS910の処理に移行し、ステップS910において、通話終了指示が受信されていない場合(ステップS910:N)、ステップS915の処理に移行し、ステップS912において、PTT通話再参加要求が受信されていない場合(ステップS912:N)、ステップS915の処理に移行する。
(途中参加処理の動作例)
次に、PTT通話システム50の行う途中参加仲介処理(図9のステップS901〜S905、ステップS916〜S920の処理に対応)の動作例について、仲介サーバ40と指定されたPTT通話グループに属する各携帯電話機(ここでは、説明の便宜上、携帯電話機1〜8のうちの何れか5台とする。)との関係を中心に説明する。
【0056】
図11及び図12は、上記動作例を示すフローチャートである。
PTT通話グループに属する携帯電話機の1つ(以下、「開始要求携帯電話機」という。)がPTT通話グループ名を指定して、PTT通話開始要求を行うと(ステップS11)、仲介サーバ40は、図9のステップS902の処理に従って、INVITE情報を指定されたPTT通話グループに属する携帯電話機の内、開始要求携帯電話機を除く各携帯電話機(以下、それぞれ、「着信側携帯電話機1、2、4」、「開始時非接続携帯電話機3」という。)に送信し(ステップS13)、着信側携帯電話機1、2、4から参加応答があり(ステップS14〜16)、開始時非接続携帯電話機3からは、参加応答がないと、仲介サーバ40は、指定されたPTT通話グループに属する各携帯電話機のPTT通話参加状態を参加状態特定テーブルに記録し(ステップS17)、図9のステップS904の処理に従って、開始時非接続携帯電話機3を除く各携帯電話機に、各携帯電話機のPTT通話参加状態を示す状態画像を接続状況情報として送信する(ステップS18)。
【0057】
接続状況情報を受信した開始要求携帯電話機、着信側携帯電話機1、2、4は、受信した接続状況情報を表示部104に表示させ(ステップS19〜ステップS22)、PTT通話を開始する(ステップS23〜ステップS26)。
仲介サーバ40は、図9のステップS916、917、920の処理に従って、参加応答がなかった開始時非接続携帯電話機3に、指定されたPTT通話に割当てたURIとINVITE情報を一定時間、繰り返し再送信する(ステップS27)。
【0058】
開始時非接続携帯電話機3は、URIとINVITE情報を受信すると(ステップS28)、PTT通話途中参加要求を仲介サーバ40に送信する(ステップS29)。
仲介サーバ40は、PTT参加要求を受信すると、図9のステップS918の処理に従って、PTT通話状態を確認し(ステップS30)、PTT通話が終了していない場合に、開始時非接続携帯電話機3に、参加許可通知をし(ステップS31)、参加状態特定テーブルのPTT通話参加状態を更新し(ステップS32)、図9のステップS919の処理に従って、更新後の接続状況情報を指定されたPTT通話グループに属する各携帯電話機に送信する(ステップS33)。
【0059】
各携帯電話機は、受信した接続状況情報を表示部104に表示させる(ステップS34〜ステップS38)。
(通話途中終了及び通話再開処理の動作例)
次に、PTT通話システム50の行う通話途中終了及び通話再開処理(図10のステップS910〜ステップS914の処理に対応)の動作例について、途中参加処理の動作例の場合と同様に、仲介サーバ40と携帯電話機(ここでは、説明の便宜上、携帯電話機1〜8のうちの何れか5台とする。)との関係を中心に説明する。
【0060】
図13及び図14は、上記動作例を示すフローチャートである。
図13では、PTT通話グループの指定を行い、PTT通話を開始させた携帯電話機を開始要求携帯電話機、当該PTT通話に参加中の各携帯電話機を着信側携帯電話機1〜4としている。
PTT通話状態(ステップS41〜ステップS45)の各携帯電話機のうち、着信側携帯電話機4が、PTT通話終了指示を仲介サーバ40にPTT通話終了指示を送信する(ステップS46)。
【0061】
仲介サーバ40は、PTT通話終了指示を受信し(ステップS47)、参加状態特定テーブルのPTT通話参加状態を更新し(ステップS49)、図9のステップS911の処理に従って、更新後の接続状況情報を、着信側携帯電話機4を除く各携帯電話機に送信する(ステップS50)。
開始要求携帯電話機、着信側携帯電話機1〜3は、受信した更新後の接続状況情報を表示部104に表示させる(ステップS51〜ステップS54)。
【0062】
その後、着信側携帯電話機4は、PTT通話再参加要求を仲介サーバ40に送信する(ステップS55)。
仲介サーバ40は、PTT参加要求を受信すると、図9のステップS913の処理に従って、PTT通話状態を確認し(ステップS56)、PTT通話が終了していない場合に、着信側携帯電話機4に、参加許可通知をし(ステップS57)、参加状態特定テーブルのPTT通話参加状態を更新し(ステップS58)、図9のステップS914の処理に従って、更新後の接続状況情報を指定されたPTT通話グループに属する各携帯電話機に送信する(ステップS59)。
【0063】
開始要求携帯電話機、着信側携帯電話機1〜4は、受信した更新後の接続状況情報を表示部104に表示し(ステップS60〜ステップS64)、着信側携帯電話機4は、PTT通話を再開する(ステップS65)。
(無線接続管理処理の動作例)
次に、PTT通話システム50の行う無線接続管理処理(図9のステップS907〜ステップS909の処理に対応)の動作例について途中参加処理の動作例の場合と同様に、仲介サーバ40と携帯電話機(ここでは、説明の便宜上、携帯電話機1〜8のうちの何れか5台とする。)との関係を中心に説明する。図16は、上記動作例を示すフローチャートである。
【0064】
図16では、PTT通話グループの指定を行い、PTT通話を開始させた携帯電話機を開始要求携帯電話機、当該PTT通話に参加中の各携帯電話機を着信側携帯電話機1〜4としている。
仲介サーバ40は、上記各携帯電話機が通話を開始すると(ステップS71〜ステップS75)、図9のステップS907に従って、基地局に各携帯電話機の接続状況を一定時間間隔で確認し(ステップS76)、着信側携帯電話機1が基地局と非接続状態になると(ステップS77)、そのことを確認結果に基づいて検知し、参加状態特定テーブルのPTT参加状態を更新し(ステップS78)、図10のステップ909の処理に従って、更新後の接続状況情報を、着信側携帯電話機1を除く各携帯電話機に送信する(ステップS79)。
【0065】
開始要求携帯電話機、着信側携帯電話機2〜4は、受信した更新後の接続状況情報を表示部104に表示させる(ステップS80〜ステップS83)。
図15は、PTT通話に参加中の各携帯電話機の表示部104に表示される状態画像の具体例を示す。
図15(a)は、図11のステップS19において、開始要求携帯電話機の表示部104に表示される状態画像の具体例である。1301は、着信側携帯電話機1の状態画像を、1302は、着信側携帯電話機2の状態画像を、1303は、開始時非接続携帯電話機3の状態画像を、1304は、着信側携帯電話機4の状態画像を示す。
【0066】
図15(b)は、図12のステップS34において、開始要求携帯電話機の表示部104に表示される状態画像の具体例である。1305は、PTT通話に途中参加した開始時非接続携帯電話機3の状態画像を示す。
図15(c)は、図13のステップS51において、開始要求携帯電話機の表示部104に表示される状態画像の具体例である。1306は、PTT通話途中でPTT通終了指示をした着信側携帯電話機4の状態画像を示す。
【0067】
図15(d)は、図16のステップS80において、開始要求携帯電話機の表示部104に表示される状態画像の具体例である。1307は、PTT通話途中で、非接続状態になった着信側携帯電話機1の状態画像を示す。
<補足>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれら実施形態に限られないことは勿論である。
(1)例えば、本実施形態においては、PTT通話開始前に、仲介サーバ40から送信したINVITE情報に対し、参加応答のなかった携帯電話機に対し、一定時間、繰り返しURIとINVITE情報を再送信することとしたが、再送信する代わりに、URIとINVITE情報を当該携帯電話機宛に、メール送信することとしてもよい。
【0068】
又、上記再送信又はメール送信を行うか否かを携帯電話機側で選択することとし、仲介サーバ40は、携帯電話機から、PTT通話開始要求時に、上記再送信又はメール送信を行う旨の指示が送信された場合にのみ、上記再送信又はメール送信を行うこととしてもよい。
(2)又、本実施形態においては、各携帯電話機のPTT通話参加状態が変更された場合に、その旨を示す状態画像を仲介サーバ40がPTT通話参加中の各携帯電話機に送信し、表示させることとしたが、状態画像を送信する代わりに、各携帯電話機のPTT通話参加状態を示す情報(例えば、文字情報)をPTT通話参加中の各携帯電話機に送信し、表示させることとしてもよい。
【0069】
又、携帯電話機側で、上記情報に基づいて、通話状態が変更された携帯電話機を特定し、その状態画像を点滅させたり、反転表示させたりすることにより、通話状態が変更された状態画像を表示させることとしてもよい。
又、上記情報に基づいて、携帯電話機側が記憶部108に記憶されているグループ電話帳から対応する状態画像を読み出して表示部104に表示させることとしてもよい。
(3)又、本実施形態においては、各携帯電話機のPTT通話参加状態が変更された場合に、変更された携帯電話機の状態画像だけでなく、それ以外の携帯電話機のPTT通話参加状態を示す状態画像についても、仲介サーバ40がPTT通話参加中の各携帯電話機に送信することとしたが、変更された状態画像のみを送信することとしてもよい。
(4)又、本実施の形態においては、PTT通話が終了したか否かをPTT通話参加中の携帯電話機があるか否かにより判定することとしたが、他の方法により判定することとしてもよい。例えば、PTT通話開始要求をした携帯電話機からのPTT通話終了指示があった場合に、PTT通話が終了したと判定することとしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明は、プッシュトゥトーク(PTT)通話システムにおいて、PTT通話時における、通話相手の表示を制御する技術として利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】PTT通話システム50の構成を示す機能ブロック図である。
【図2】仲介サーバ40の構成を示す機能ブロック図である。
【図3】携帯電話機1の外観を示す図である。
【図4】携帯電話機1の構成を示す機能ブロック図である。
【図5】PTT通話グループの選択画面の具体例を示す。
【図6】グループ電話帳の具体例を示す。
【図7】携帯電話機の状態画像の具体例を示す。
【図8】参加状態特定テーブルの具体例を示す。
【図9】仲介サーバ40が行うPTT通話制御処理の動作を示すフローチャートの一部である。
【図10】仲介サーバ40が行うPTT通話制御処理の動作を示すフローチャートの一部である。
【図11】PTT通話システム50の行う途中参加仲介処理の動作例を示すフローチャートの一部である。
【図12】PTT通話システム50の行う途中参加仲介処理の動作例を示すフローチャートの一部である。
【図13】PTT通話システム50の行う通話途中終了及び通話再開処理の動作例を示すフローチャートの一部である。
【図14】PTT通話システム50の行う通話途中終了及び通話再開処理の動作例を示すフローチャートの一部である。
【図15】PTT通話に参加中の各携帯電話機の表示部104に表示される状態画像の具体例を示す。
【図16】PTT通話システム50の行う無線接続管理処理の動作例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0072】
1〜8 携帯電話機
11〜13 基地局
21〜23 エッジサーバ
40 仲介サーバ
41 インターフェース部
42 携帯電話機管理部
43 ユーザ情報記憶部
44 PTT電話帳同期管理部
45 PTT電話帳記憶部
46 PTT仲介処理部
47 音声データ記憶部
48 PTT通話情報検索部
49 PTT通話情報記憶部
50 PTT通話システム
101 スピーカ部
102 マイク部
103 操作部
104 表示部
105 アンテナ
106 通信部
107 制御部
108 記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プッシュトゥトーク(PTT)通話機能を備え、表示部を有する複数の携帯電話機と、前記各携帯電話機が参加可能なPTT通話の仲介をする仲介サーバとから構成されるPTT通話システムであって、
前記仲介サーバは、
前記PTT通話開始後、前記各携帯電話機の前記PTT通話への参加状態の変更を監視する監視手段と、
前記各携帯電話機の何れかにおいて、前記参加状態の変更があった場合に、前記PTT通話に参加中の前記各携帯電話機に対し、前記変更があったことの通知をする変更通知手段と
を有し、
前記PTT通話に参加中の前記各携帯電話機は、前記通知がされた場合に、前記通知に基づいて前記表示部に前記変更があったことを示す情報を表示させる
ことを特徴とするPTT通話システム。
【請求項2】
前記監視手段は、前記PTT通話に参加中の前記各携帯電話機の基地局との接続状況を監視して、基地局と非接続状態にある前記携帯電話機の検出を試みる非接続検出手段を有し、
前記変更通知手段は、前記検出がされた場合に、その旨の通知を前記PTT通話に参加中の前記携帯電話機にする
ことを特徴とする請求項1記載のPTT通話システム。
【請求項3】
前記各携帯電話機は、ユーザ指示に応じて、前記仲介サーバに前記PTT通話への参加中断の通知をする参加中断通知を送信する中断通知送信手段を有し、
前記監視手段は、前記参加中断通知の受信を監視して、前記参加中断通知の検出を試みる中断検出手段を有し、
前記変更通知手段は、前記検出がされた場合に、前記PTT通話に参加中の前記各携帯電話機に前記参加中断があったことの通知をする
ことを特徴とする請求項1又は2記載のPTT通話システム。
【請求項4】
前記各携帯電話機は、ユーザ指示に応じて、前記PTT通話への再参加を要求する再参加要求を送信する再参加要求送信手段を有し、
前記中断検出手段は、前記再参加要求を受信することにより、前記再参加の検出をし、
前記変更通知手段は、前記検出がされた場合に、前記再参加があったことの通知を前記PTT通話に参加中の前記各携帯電話機にする
ことを特徴とする請求項3記載のPTT通話システム。
【請求項5】
前記仲介サーバは、何れかの前記携帯電話機からの通話開始要求に応じて前記PTT通話を開始させ、
前記監視手段は、
前記PTT通話開始時における前記各携帯電話機の前記PTT通話への参加状態を検知する検知手段と、
不参加状態の前記携帯電話機を検知した場合に、当該前記携帯電話機に前記PTT通話への参加を依頼する参加依頼通知を所定期間、繰り返し送信する依頼通知送信手段と
を有し、
前記各携帯電話機は、前記参加依頼通知が受信された場合に、応答通知を前記仲介サーバに送信する応答通知送信手段を有し、
前記監視手段は、前記応答通知の受信を監視して、前記応答通知の検出を試みる途中参加検出手段を有し、
前記変更通知手段は、前記検出がされた場合に、前記PTT通話に参加中の前記携帯電話機に、不参加状態の前記携帯電話機の前記PTT通話への途中参加があったことの通知をする
ことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のPTT通話システム。
【請求項6】
前記仲介サーバは、何れかの前記携帯電話機からの通話開始要求に応じて前記PTT通話を開始させ、
前記監視手段は、
前記PTT通話開始時における前記各携帯電話機の前記PTT通話への参加状態を検知する検知手段と、
不参加状態の前記携帯電話機を検知した場合に、当該前記携帯電話機のアドレスに前記PTT通話への参加を依頼する参加依頼通知をメールで送信する依頼通知送信手段と
を有し、
前記各携帯電話機は、前記参加依頼通知が受信された場合に、応答通知を前記仲介サーバに送信する応答通知送信手段を有し、
前記監視手段は、前記応答通知の受信を監視して、前記応答通知の検出を試みる途中参加検出手段を有し、
前記変更通知手段は、前記検出がされた場合に、前記PTT通話に参加中の前記携帯電話機に、不参加状態の前記携帯電話機の前記PTT通話への途中参加があったことの通知をする
ことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のPTT通話システム。
【請求項7】
前記通話開始要求した前記携帯電話機は、前記参加依頼通知を送信するか否かについての選択指示を前記仲介サーバに送信し、
前記依頼通知送信手段は、受信した選択指示が前記参加依頼通知を送信することを指示している場合に限り、前記参加依頼通知を送信する
ことを特徴とする請求項5又は6記載のPTT通話システム。
【請求項8】
前記変更通知手段は、
前記各携帯電話機について、前記参加状態を示す複数の状態画像を記憶している画像記憶手段と、
前記参加状態の変更があった場合に、変更があった前記携帯電話機について、変更後の前記参加状態を示す状態画像を前記画像記憶手段から読出し、前記PTT通話に参加中の前記各携帯電話機に送信する画像送信手段と
を有し、
前記各携帯電話機は、前記状態画像を受信した場合に、前記表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載のPTT通話システム。
【請求項9】
プッシュトゥトーク(PTT)通話機能を備え、表示部を有する複数の携帯電話機が参加可能なPTT通話の仲介をする仲介サーバであって、
前記PTT通話開始後、前記各携帯電話機の前記PTT通話への参加状態の変更を監視する監視手段と、
前記各携帯電話機の何れかにおいて、前記参加状態の変更があった場合に、前記PTT通話に参加中の前記携帯電話機に対し、前記変更があったことの通知をする変更通知手段と
を備えることを特徴とする仲介サーバ。
【請求項10】
前記監視手段は、前記PTT通話に参加中の前記各携帯電話機の基地局との接続状況を監視して、基地局と非接続状態にある前記携帯電話機の検出を試みる非接続検出手段を有し、
前記変更通知手段は、前記検出がされた場合に、その旨の通知を前記PTT通話に参加中の前記各携帯電話機にする
ことを特徴とする請求項9記載の仲介サーバ。
【請求項11】
前記監視手段は、前記PTT通話に参加中の前記各携帯電話機の何れかから、送信される前記PTT通話への参加中断を通知する参加中断通知の受信を監視して、前記参加中断の検出を試みる中断検出手段を有し、
前記変更通知手段は、前記検出がされた場合に、前記PTT通話に参加中の前記各携帯電話機に前記参加中断があったことの通知をする
ことを特徴とする請求項9又は10記載の仲介サーバ。
【請求項12】
前記中断検出手段は、前記参加中断通知をした前記携帯電話機から送信される、前記PTT通話への再参加を要求する再参加通知の受信を監視して、前記再参加通知の検出を試み、
前記変更通知手段は、前記検出がされた場合に、前記PTT通話に参加中の前記各携帯電話機に前記再参加があったことの通知をする
ことを特徴とする請求項11記載の仲介サーバ。
【請求項13】
前記仲介サーバは、何れかの前記携帯電話機からの通話開始要求に応じて前記PTT通話を開始させ、
前記監視手段は、
前記PTT通話開始時における前記各携帯電話機の前記PTT通話への参加状態を検知する検知手段と、
不参加状態の前記携帯電話機を検知した場合に、当該前記携帯電話機に前記PTT通話への参加を依頼する参加依頼通知を所定期間、繰り返し送信する依頼通知送信手段と、
不参加状態の前記携帯電話機によって、前記参加依頼通知が受信された場合に、当該前記携帯電話機から送信される応答通知の受信を監視して、前記応答通知の検出を試みる途中参加検出手段と
を有し、
前記変更通知手段は、前記検出がされた場合に、前記PTT通話に参加中の前記携帯電話機に、不参加状態の前記携帯電話機の前記PTT通話への途中参加があったことの通知をする
ことを特徴とする請求項9〜12の何れかに記載の仲介サーバ。
【請求項14】
前記仲介サーバは、何れかの前記携帯電話機からの通話開始要求に応じて前記PTT通話を開始させ、
前記監視手段は、
前記PTT通話開始時における前記各携帯電話機の前記PTT通話への参加状態を検知する検知手段と、
不参加状態の前記携帯電話機を検知した場合に、当該前記携帯電話機のアドレスに前記PTT通話への参加を依頼する参加依頼通知をメールで送信する依頼通知送信手段と、
不参加状態の前記携帯電話機によって、前記参加依頼通知が受信された場合に、当該前記携帯電話機から送信される応答通知の受信を監視して、前記応答通知の検出を試みる途中参加検出手段と
を有し、
前記変更通知手段は、前記検出がされた場合に、前記PTT通話に参加中の前記携帯電話機に、不参加状態の前記携帯電話機の前記PTT通話への途中参加があったことの通知をする
ことを特徴とする請求項9〜12の何れかに記載の仲介サーバ。
【請求項15】
前記変更通知手段は、
前記各携帯電話機について、参加状態を示す複数の状態画像を記憶している画像記憶手段と、
前記参加状態の変更があった場合に、変更があった前記携帯電話機について、変更後の前記参加状態を示す状態画像を前記画像記憶手段から読出し、前記PTT通話に参加中の前記携帯電話機に送信する画像送信手段と
を有することを特徴とする請求項9〜14の何れかに記載の仲介サーバ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2006−222876(P2006−222876A)
【公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−36373(P2005−36373)
【出願日】平成17年2月14日(2005.2.14)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】