説明

T−betによるTH2系譜コミットメントの調節

本発明は少なくとも一部はT−betがTh2サイトカインの生産を直接調節するメカニズムの同定に基づく。本発明はTec−キナーゼ媒介型のT−betとGATA−3との相互作用を調節する作用物質の同定方法、ならびにその使用方法に関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
T細胞の分化の間中のTh2系譜コミットメントを直接的に増加させる化合物の同定方法であって、化合物の存在下で、T−betおよびTecキナーゼ分子をキナーゼ分子とT−betとの相互作用を可能とする条件下で接触させ;そしてT−betとキナーゼ分子との相互作用を検出することを含んでなり、T細胞の分化の間中のTh2系譜コミットメントを直接的に増加させる化合物の能力が、化合物の不存在下での相互作用の量と比べた時の相互作用の減少により示される、上記同定方法。
【請求項2】
T−betおよびキナーゼ分子の相互作用がT−betとキナーゼとの間の複合体の形成を測定することにより決定される請求項1に記載の方法。
【請求項3】
T−betとキナーゼ分子の相互作用がT−betのリン酸化を測定することにより決定される請求項1に記載の方法。
【請求項4】
T−betのリン酸化がT−betのアミノ酸525(Y525)位のチロシン残基のリン酸化を測定することにより決定される請求項3に記載の方法。
【請求項5】
キナーゼ分子がITKである請求項1に記載の方法。
【請求項6】
T細胞の分化の間中のTh2系譜コミットメントを直接的に増加させるために有用な化合物の同定方法であって、
a)ITK、T−betおよびGATA3を含んでなる指標組成物を準備し;
b)指標組成物を試験化合物のライブラリーの各メンバーと接触させ;
c)試験化合物のライブラリーから、ITK媒介型のT−betとGATA3との相互作用を減少させる目的化合物を選択し、これによりTh2系譜コミットメントを直接的に増加させる化合物を同定する上記同定方法。
【請求項7】
相互作用がT細胞によるTh2サイトカイン生産を測定することにより決定される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
サイトカインがIL−4、IL−5およびIL−10からなる群から選択される請求項7に記載の方法。
【請求項9】
ITK−媒介型のT−betとGATA3との相互作用が、T−betとGATA3との間の複合体の形成を測定することにより決定される請求項6に記載の方法。
【請求項10】
ITK媒介型のT−betとGATA3との相互作用が、DNAへのGATA3の結合の低下を測定することにより決定される、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
指標組成物が、T−betポリペプチドを発現する細胞である請求項6に記載の方法。
【請求項12】
細胞がT細胞系譜コミットメントを有する請求項11に記載方法。
【請求項13】
細胞が未だT細胞系譜コミットメントを持たない請求項11に記載の方法。
【請求項14】
T細胞中のT−betとGATA3との相互作用を調節する化合物の同定方法であって、化合物およびITKの存在下で、T−betおよびGATA3を、ITK媒介型のT−betのGATA3への結合により複合体を形成することを可能とする条件下で接触させ;そしてT−betとGATA3との複合体の形成を検出することを含んでなり、ここでITKおよび化合物の存在下でT−betとGATA3との間の相互作用を阻害する化合物の能力が、ITKおよび化合物の不存在下で形成される複合体の量と比べた時の複合体の形成の低下により示される、上記同定方法。
【請求項15】
化合物が複合体の形成または安定性を上昇させる請求項14に記載の方法。
【請求項16】
化合物が複合体の形成または安定性を減少させる請求項14に記載の方法。
【請求項17】
T細胞による少なくとも1つのTh2サイトカインの生産を直接的に増加させるために有用な化合物の同定法であって、
a)ITK、T−betおよびGATA3を含んでなる指標組成物を準備し;
b)指標組成物を試験化合物のライブラリーの各メンバーと接触させ;
c)試験化合物のライブラリーから、ITK媒介型のT−betとGATA3との相互作用を減少する目的化合物を選択し、これにより少なくとも1つのサイトカインの生産を直接的に上昇させる化合物を同定する、
ことを含んでなる上記方法。
【請求項18】
T−betとGATA3との相互作用が少なくとも1つのサイトカインの生産を測定することにより決定される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
T−betとGATA3との相互作用が1より多くのサイトカインの生産を測定することにより決定される、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
細胞がT細胞、B細胞およびNK細胞からなる群から選択される請求項17に記載の方法。
【請求項21】
T細胞によるTh2サイトカインの生産を直接的に増加させる作用物質を用いた処置から利益を受ける障害を処置または防止する方法であって、障害を処置または防止するように、該障害を持つ個体にT細胞においてITK媒介型のT−betとGATA3との結合を減少させる作用物質を投与することを含んでなる上記方法。
【請求項22】
作用物質がT−betのチロシンリン酸化を阻害する請求項21に記載の方法。
【請求項23】
T細胞がThp細胞である、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
T細胞によるTh2サイトカイン生産を直接的に増加させる方法であって、T細胞によるTh2サイトカイン生産が直接的に増加するように、T細胞中におけるITK媒介型のT−betとGATA3との結合を減少させる作用物質と細胞を接触させることを含んでなる上記方法。
【請求項25】
作用物質がT−betのチロシンリン酸化を阻害する請求項24に記載の方法。
【請求項26】
T細胞がThp細胞である、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
T細胞の分化の間中のTh2系譜コミットメントを直接的に増加させる方法であって、T細胞分化間中のTh2系譜コミットメントが直接的に増加するような、T細胞中でのITK媒介型のT−betとGATA3との結合を減少させる作用物質と細胞を接触させることを含んでなる上記方法。
【請求項28】
作用物質がT−betのチロシンリン酸化を阻害する請求項27に記載の方法。
【請求項29】
T細胞がThp細胞である請求項28に記載の方法。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【公表番号】特表2008−528005(P2008−528005A)
【公表日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−552417(P2007−552417)
【出願日】平成18年1月20日(2006.1.20)
【国際出願番号】PCT/US2006/002917
【国際公開番号】WO2006/079119
【国際公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【出願人】(507244998)
【Fターム(参考)】