説明

パーソナルケア組成物における使用のための両性ターポリマー

少なくともエチレン性不飽和カチオン性モノマー、カルボン酸またはスルホン酸基を含むモノマー、およびジアリルアミンまたは誘導体を含む新規な両性ターポリマーが特許請求される。さらに、これらのターポリマーは、任意に、シリコーン、脂肪族アミン、脂肪族アミンオキシドおよび脂肪族四級物質などのコンディショニング剤、ならびに/または種々の有益な剤の存在下で、パーソナルケアまたは個人用洗浄組成物として使用されてもよい。これらのターポリマー組成物は、ケラチン含有物質の処理においてとりわけ有用である。ケラチン物質には、動物およびヒトの毛髪、皮膚、および爪が含まれるがこれらに限定されない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2009年3月5日に出願された仮出願第61/209,293号および2010年2月2日に出願された仮出願第61/300,658号の利益を主張し、これらの両方は全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
発明の背景
1.発明の分野
本発明は、新規な両性ターポリマー、上記ターポリマーを含むパーソナルケア組成物、およびこのようなターポリマーを使用するための方法に関する。本明細書に記載される両性ターポリマーは、少なくともエチレン性不飽和カチオン性モノマー、カルボン酸またはスルホン酸基を含むモノマー、およびジアリルアミンまたはジアリルアミン誘導体を含む。本発明のターポリマーおよびターポリマー組成物は、ケラチン含有物質の処理において有用である。ケラチン物質には、動物およびヒトの毛髪、皮膚、および爪が含まれるがこれらに限定されない。
【0003】
毛髪は、硫黄を含有する線維性タンパク質であるケラチンから構成される。ケラチン、およびより具体的には、毛髪の等電点は、一般的には、pH3.2〜4.0の範囲にある。それゆえに、典型的なシャンプーのpHにおいて、毛髪は正味の負電荷を有する。結果的に、毛髪の濡れおよび乾燥適合性を改善するために、カチオン性ポリマーが、シャンプー製剤中のコンディショナーとして、または別個のコンディショニングトリートメントとして長く使用されてきた。フィルム形成を伴って負に荷電した毛髪のためのカチオン性ポリマーの実質は、濡れた毛髪にくしを入れる間にもつれをほぐすこと、および乾燥した毛髪にくしを入れる間の静電気による浮つきの減少を容易にする。カチオン性ポリマーは、一般的には、毛髪に柔軟さおよびしなやかさもまた付与する。
【0004】
カチオン性ポリマーおよび両性ポリマーは、シャンプーおよびボディーウォッシュなどのパーソナルケア組成物の中のコンディショナーとして長い間使用されてきたが、市販のポリマーは、ケラチン性物質に対する特定の効果の組み合わせを提供する点で不十分である。例えば、文献に記載されているカチオン性および両性ポリマーに関する一定の数の苦情は、摩擦の減少および柔軟さなどのコンディショニングプロセスのための限られた数の属性、またはシリコーンのみのために沈着補助剤として作用するポリマーの能力のいずれかに集中している。これらの型のポリマーは、全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,573,709号、同第5,977,038号、同第6,200,554号、同第6,451,298号、同第5,302,322号、同第6,348,188 B1号、欧州特許第0 529 883 B1号、および米国出願公開第2006/0123564号および同第2005/0002871号に開示されている。
【0005】
現在の商業的なコンディショニング用ポリマーの性能の欠点は、真の「2イン1」コンディショニングシャンプーの達成を可能にする新規なポリマー材料の探索を促進した。従って、特に、ヘアケアおよびスキンケアの分野において、以下の特徴を同時に示すカチオン性ポリマーの必要性が存在する:1)これらは、シリコーンについてのみならず、ケラチン性物質に対して活性である広範な他のコンディショニングについてもまた沈着補助剤として作用できるべきであり、2)これらのポリマーは、任意のさらなるコンディショニング成分の必要を伴うことなく、それらのみにより、ケラチン性物質に対して基本的なコンディショニング効果を提供できるべきであり、そして3)これらは、コンディショニングの相乗効果を提供して、さらなるおよび新規なコンディショニング機能、すなわち、毛髪/皮膚のリファット化、洗浄後の毛髪の「きしみ」の除去、炎症の減少、皮膚軟化の改善、柔軟性、濡れおよび乾燥摩擦の減少、および光沢をもたらすために、他の活性なコンディショニングと相互作用可能であるべきである。
【0006】
しかし、1つの単独のカチオン性ポリマーを用いてこれらの3つの効果を達成することは、大きな技術的な難問をかかえている。これはとりわけ、洗浄および沈着のプロセスが本質的に対立する、すなわち、洗浄プロセスが、ケラチン性物質のみならず、その表面に沈着する任意の他のコンディショナー物質からもまたポリマーを除去する傾向がある「2イン1」洗浄またはクレンジング組成物において真実である。
【0007】
本発明者らは、洗浄プロセスに影響を与えることなく、上記の3つの任務を実施可能な両性ターポリマーを首尾よく設計した。理論によって束縛されることは望まないが、ターポリマーバックボーンにおける各モノマー単位は具体的な機能を有していると考えられる。例えば、ターポリマーにおけるカチオン性部分は、洗浄組成物からの負のケラチン性物質と実質的に作用し、加えて、アニオン性界面活性剤との複合体形成を可能にする。さらに、脂肪族アミンおよびカチオン性界面活性剤などの他のコンディショニング物質とのターポリマーの複合体形成は、アニオン性モノマー単位の存在によって達成される。最後に、コンディショニングおよび保湿のための特定の程度の疎水性および極性が、ジアリルアミンまたはジアリルアミンの誘導体から形成される第3のモノマー単位を用いて達成される。
【0008】
上記のモノマー組成物を用いると、ターポリマーは、その場所で、洗浄組成物とのコアセルベート複合体を形成することもできる。これらの複合体は、フロック形成によるコンディショニング活性の沈着を補助するターポリマー/界面活性剤の平滑層を沈着させるために適切なレオロジーを有する。これらの特性を有しているので、両性ターポリマーは、洗浄およびリンスオフ組成物中に製剤化されたとき、これらは以下の特性を有する:1)本発明の両性ターポリマーは、アニオン性界面活性剤の存在下でさえ、ケラチン物質について強力な親和性を有し、2)わずかに疎水性および極性であることにより、これらは、それら自体に対してコンディショニングを提供でき、3)アニオン性、脂肪族アミン、およびカチオン性界面活性剤と同時に複合体形成するこれらの能力により、これらは、増強かつ追加された機能を提供できる。例えば、ターポリマーは、ケラチン性物質に対してポリマー/脂肪部分の層を沈着できるので、これらは、シャンプーした毛髪に特徴的な「毛髪のきしみ」の効果を減少するリファット剤としてもまた作用できる。この後者の特徴は、これまでに文献中に記載されたパーソナルケアで使用されたすべてのポリマーにおいてほとんど存在していない。
【0009】
クレンジングまたは洗浄組成物中でのこのターポリマーの使用は、カチオン性界面活性剤が、アニオン性界面活性剤を含む製剤に加えられたときにしばしば遭遇する沈殿の困難さを解決する。4)最後に、複雑なコアセルベートを形成するそれらの能力のために、このターポリマーは、シリコーンおよび他のオイルと組み合わせたときに、これらのための沈着補助剤として作用することもできる。従って、これらのポリマーは、それ自体によりケラチン性物質に対するコンディショナーとして有効に働くのみならず、これらは、脂肪族アミン、脂肪族四級物質、シリコーン、ならびにクレンジングおよびリンスオフ組成物からの他のコンディショニングオイルのための沈着剤としてもまた機能して、潤滑性、柔軟性、スタイリングの扱いやすさ、および全体のコンディショニングの相乗効果をケラチン性物質に提供する。
【背景技術】
【0010】
2.背景技術の簡単な説明
カチオン性および両性コンディショニング用ポリマーは、パーソナルケア組成物における使用のために知られている。
【0011】
カチオン性ホモポリマーは、製剤に対して濃厚化効果を有することが具体的に知られており、毛髪および皮膚のためのコンディショニング剤として良好であることもまた知られている。例えば、SALCARE SC 96は、Ciba Corporation,Tarrytown,NYから利用可能なメタクリロイルエチルトリメチルアンモニウムクロリドのホモポリマーである。これは、パーソナルケア組成物における濃厚剤として周知である。
【0012】
米国出願公開第2008/0057016号、同第2008/0206355号、同第2005/202984号、および米国特許第7,303,744号は、シャンプー製剤における使用のためのアクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド(APTAC)およびメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド(MAPTAC)のホモポリマーを教示している。
【0013】
Ciba Corporation,Tarrytown,NYから入手可能なSALCARE SC60(APTAC/アクリルアミドコポリマー)などのカチオン性コポリマーは、毛髪に対する使用のために教示されている。例えば、米国特許第5,543,074号、同第6,908,889号、同第6,858,202号、同第6,696,053号、および欧州出願第1 911 778号は、毛髪製剤におけるカチオン性モノマーおよびアクリルアミドのコポリマーを教示している。
【0014】
両性コポリマーもまた、毛髪に対する使用のために周知である。例えば、米国特許第6,555,101号、同第6,82,776号、同第6,511,671号、同第4,814,101号、同第6,066,315号、同第6,110,451号、および同第5,879,670号は、毛髪における使用のためのAPTAC−アクリル酸コポリマーを教示している。同様のコポリマーを教示しているいくつかの米国出願公開番号は、2005/0276778、2003/0086894、2003/0131424、および2008/0033129、ならびにカナダ国出願第2139495号である。四級ヒドロキシエチルセルロースのようなカチオン性セルロースおよびカチオン性グアーガムもまた、毛髪における使用のために周知である。
【0015】
さらに、米国特許第6,348,188 B1号および同第6,706,258 B1号、ならびに欧州出願第EP 0 529 883 B1、同第EP 1 137 397 B1号、および同第EP 0 158 531 B1号は、毛髪に対してシリコーンを沈着させることが可能である種々のカチオン性ポリマーを教示している。
【0016】
しかし、これらの特許または公開のいずれも、本明細書に記載される本発明の両性ターポリマーを教示していないし、上記のカチオン製剤または両性製剤は、本発明の両性ターポリマーの複数の利点を示していない。本発明のターポリマーは、公知の当該分野において以前に記載されたものよりも、毛髪および皮膚に対してより広い範囲のコンディショニングの利点を提供する。これらのターポリマーは、とりわけ、2−イン−1シャンプーにおいて有用である。
【発明の概要】
【0017】
本発明は、新規なコンディショニング用ポリマーを具体化する。
【0018】
下記から形成されるコンディショニング用ポリマーであって:
i)化学式(I)によって定義されるカチオン性モノマー
【0019】
【化1】

【0020】
ここで、
1およびR2は、独立して、水素またはメチルであり、
3、R4、およびR5は、独立して、直鎖状または分枝状C1−C30アルキル基であり、
Xは、NH、NR6または酸素であり、
6はC1−C6アルキルであり、
LはCn2nであり、
nは1〜5の整数であり、
ならびにA−は、メトサルフェートアニオンなどの有機もしくは無機酸、またはクロリドもしくはブロミドなどのハロゲン化物に由来するアニオンであり;
ii)エチレン性不飽和カルボン酸およびスルホン酸含有モノマーからなる群より選択される少なくとも1種のアニオン性モノマー;
ならびに
iii)化学式(II)または(III)によって定義されるジアリルアミンモノマー
【0021】
【化2】

【0022】
ここで、
7およびR8は、独立して、水素またはC1−C4アルキルであり、
9は、水素、分枝状または直鎖状C1−C30アルキル、C1−C30アルコキシ、
【0023】
【化3】

、ヒドロキシ置換C1−C10アルキル、C7−C9アルキルフェニル、カルボキシアルキル、アルコキシアルキル、およびカルボキシアミドアルキルであり、
10は、水素、C1−C20アルキル、C5−C10シクロアルキル、または非置換もしくは置換ベンジル基であり、
10は水素以外であるという条件で、R9は、
【0024】
【化4】

であり、
AOは、C1−C12アルキレンオキシドまたは2種以上のC1−C12アルキレンオキシドの混合物であり、上記2種以上がブロック型またはランダム型で互いに結合されることが可能であり、
mは2〜200の整数であり
11は水素またはメチルであり;
ならびに
(iv)任意に、架橋モノマー;
ここで、形成されたターポリマーは、任意に、脂肪族アミン、脂肪族アミンオキシド、または脂肪族四級物質で少なくとも部分的に中和されている、
コンディショニング用ポリマー。
【0025】
10が水素以外であるという仮定によって意味されることは、化学式(III)が、例えば、ジアリルジメチル(dimethy)アンモニウムクロリド(DADMAC)ではないことを意味する。
【0026】
本発明はまた、上記のコンディショニング用ポリマーを含む個人用洗浄組成物またはパーソナルケア組成物を包含する。
【0027】
特定の関心対象のパーソナルケア組成物は、皮膚および毛髪を含む身体に適用されるパーソナルケア組成物である。
【0028】
上記のコンディショニング用ポリマーを含むこれらのパーソナルケアまたは個人用洗浄組成物は、化粧品的に受容可能な媒体中に分散されるかまたは可溶性であってもよく、この媒体は、洗浄性アニオン性界面活性剤および/またはシリコーンを任意にさらに含む。
【0029】
上記のコンディショニング用ポリマーを含む個人用洗浄またはパーソナルケア組成物は、アニオン性、両性、非イオン性、および双性イオン性界面活性剤から選択される少なくとも1種の界面活性剤をさらに含んでもよい。好ましくは、この界面活性剤はアニオン性洗浄性界面活性剤である。
【0030】
特定の関心対象の個人用洗浄組成物またはパーソナルケア組成物は、シャンプーまたはボディーウォッシュである個人用洗浄組成物である。
【0031】
特別に関心が持たれるものは、本発明のターポリマーを含む「2イン1」シャンプーである。
【0032】
従って、シャンプーまたはボディーウォッシュ、好ましくは、シャンプーまたはボディーウォッシュが洗浄性アニオン性界面活性剤および/またはシリコーンを任意にさらに含む、上記のコンディショニング用ターポリマーを含む2イン1シャンプーが特許請求される。
【0033】
いくつかの方法の実施形態が具体化される。
【0034】
上記ポリマーを含み、さらに任意に、アニオン性界面活性剤および/またはシリコーンを含む有効量の組成物でケラチン性物質を処理することを包含する、ケラチン性物質の洗浄および/またはコンディショニングのためのプロセス。
【0035】
皮膚、毛髪、または爪に、シリコーン、脂肪族四級物質、脂肪族アミン、脂肪族アミンオキシド、および他のコンディショニング活性の沈着を増強するための方法であって、上記方法は、
i)上記のポリマー;
ii)少なくとも1種のシリコーン化合物;
および
任意に、
皮膚、毛髪、または爪への所望の場所に対して有効量の有益な剤
を含む組成物を上記皮膚、毛髪、または爪に局所的に適用することを包含する。
【発明を実施するための形態】
【0036】
発明の詳細な説明
定義
操作の実施例におけるものは別として、または他に示される場合に、本明細書で使用される成分または反応条件の量を表現するすべての数字は、すべての場合において「約」という用語によって修飾されると理解されるべきである。
【0037】
「分子量」とは、g/モルで表現される平均分子量(Mw)を意味する。
【0038】
すべてのパーセンテージ、部、および比率は、他に特定されない限り、本発明の組成物の総重量に基づく。すべてのこのような重量は、これらが列挙される成分に関する場合、活性レベルに基づき、従って、他に特定されない限り、市販の材料に含まれる可能性がある溶媒または副産物を含まない。
【0039】
モノマーは、重合されることが可能である、エチレン性不飽和化合物である。
【0040】
モノマー単位は、重合後にエチレン性不飽和化合物から形成される単位である。
【0041】
両性(amphotericまたはampholytic)は、交換可能に使用されてもよく、アニオン性モノマー単位およびカチオン性モノマー単位を含むポリマーを説明する。両性ポリマーは以下であり得る:その等電点よりも高いpHではアニオン性であり;その等電点よりも低いpHではカチオン性であり:ここで、等電点とは、ポリマー上の正味の電荷がゼロであるpHである。
【0042】
(メタ)アクリルとは、アクリルとメタクリルの両方の誘導体をいう。
【0043】
「ポリマー」という用語は、本明細書で使用される場合、1つの型のモノマーの重合によって作られるか、または2種(すなわち、コポリマー)もしくはそれ以上の型のモノマーによって作られる物質を含むべきである。
【0044】
本発明の目的のための「ターポリマー」という用語は、少なくとも3種の異なるモノマーから形成されるポリマーを意味する。
【0045】
「水溶性」という用語は、本明細書で使用される場合、ポリマーが本発明の組成物中で水に可溶性であることを意味する。一般的に、このポリマーは、25℃において、水溶媒の重量で0.1%、好ましくは1%、より好ましくは5%、および最も好ましくは15%の濃度で可溶性であるべきである。
【0046】
ケラチン性物質は、ヒトまたは動物の皮膚、毛髪、または爪である。
【0047】
「皮膚」という用語は、本明細書で使用される場合、顔、首、胸部、背中、腕、手、足、および頭皮上の皮膚を含む。
【0048】
本明細書で使用される場合、「有効量」という用語は、所望の結果をもたらすために必要な組成物の量、例えば、ケラチン含有物質の状態を整えるために必要な量をいう。
【0049】
本発明の組成物は、好ましくは、化粧品的に受容可能なビヒクルまたはキャリアを含む。「化粧品的に受容可能なビヒクルまたはキャリア」というこの語句は、本明細書で使用される場合、化粧品的に受容可能である、1種以上の適合可能な固体または液体の充填剤、希釈剤、増量剤などを意味する。本明細書で使用される場合、「化粧品的に受容可能な」とは、ヒトの皮膚、毛髪、または爪と接触する使用のために適切である材料(例えば、化合物または組成物)を意味する。本発明において利用されるキャリアまたはビヒクルの型は、所望される製品の型に依存する。本発明において有用な組成物は、広範な種々の製品型であり得る。これらには、シャンプー、リンスオフコンディショナー、ローション、クリーム、ジェル、スプレー、ペースト、ムース、および懸濁液が含まれるがこれらに限定されない。
【0050】
コンディショニング用ターポリマー
本発明の新規なコンディショニング用ポリマーは、少なくとも以下の3種のモノマーから形成される。
i)化学式(1)によって包含されるカチオン性モノマー
【0051】
【化5】

【0052】
ここで、
1およびR2は、独立して、水素またはメチルであり、
3、R4、およびR5は、独立して、直鎖状または分枝状C1−C30アルキル基であり
Xは、NH、NR6または酸素であり、好ましくは、XはNHまたはNR6であり、最も好ましくは、XはNHであり、
6はC1−C6アルキルであり、
LはCn2nであり、
nは1〜5の整数であり、
ならびにA−は、メトサルフェートアニオンなどの有機もしくは無機酸、またはクロリドもしくはブロミドなどのハロゲン化物に由来するアニオンであり;
ii)エチレン性不飽和カルボン酸およびスルホン酸含有モノマーからなる群より選択される少なくとも1種のアニオン性モノマー;
ならびに
iii)化学式(II)または(III)によって定義されるジアリルアミン
【0053】
【化6】

ここで、
7およびR8は、独立して、水素またはC1−C4アルキルであり、
ならびに
9は、水素、分枝状または直鎖状C1−C30アルキル、
【0054】
【化7】

、C1−C30アルコキシ、ヒドロキシ置換C1−C10アルキル、C7−C9アルキルフェニル、カルボキシアルキル、アルコキシアルキル、およびカルボキシアミドアルキルであり、
10は、水素、C1−C20アルキル、C5−C10シクロアルキル、または非置換もしくは置換ベンジル基であり、好ましくは、R10は、水素、C1−C4アルキル、またはベンジルであり、最も好ましくは、R10は水素であり;
10は水素以外であるという条件で、R9は、
【0055】
【化8】

であり、
AOは、C1−C12アルキレンオキシドまたはその2種以上の混合物であり、上記2種以上がブロック型またはランダム型で互いに結合されることが可能であり、
nは2〜200の整数であり
11は水素またはメチルであり;
ならびに
(iv)任意に、架橋モノマー;
ここで、形成されたターポリマーは、任意に、脂肪族アミン、脂肪族アミンオキシド、または脂肪族四級物質で少なくとも部分的に中和または複合体形成されている。
【0056】
化学式(I)に関して、R3、R4、およびR5は、例えば、C1−C14、C1−C8、C1−C6またはC1−C4である。最も典型的には、R3、R4、およびR5は、メチル、エチル、プロピル、ブチルなどのC1−C4またはその混合物である。
【0057】
本発明のコンディショニング用ターポリマーにおいて使用される化学式(I)のカチオン性モノマーは、例えば、(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド、(メタ)アクリロイルオキシエチル−N−エチル−N,N−ジメチルアンモニウムモノエチルサルフェート、(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N,N−トリエチルアンモニウムモノエチルサルフェート、(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド、(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N−エチル−N,N−ジメチルアンモニウムモノエチルサルフェート、(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジエチル−N−メチルアンモニウムクロリド、(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジエチル−N−メチルアンモニウムモノメチルサルフェート、およびこれらの混合物からなる群より、好ましくは、(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド、(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N−エチル−N,N−ジメチルアンモニウムモノエチルサルフェート、(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジエチル−N−メチルアンモニウムクロリド、(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジエチル−N−メチルアンモニウムモノメチルサルフェート、およびこれらの混合物からなる群より、とりわけ、アクリロイルアミノプロピル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリドより選択される。
【0058】
化学式(I)または成分i)のカチオン性モノマーは、例えば、形成されたコンディショニング用ターポリマーの少なくとも約10〜約98重量パーセントを占める。
【0059】
あるいは、例えば、化学式(I)のカチオン性モノマーは、形成されたターポリマーの総重量の約40〜約96または約40〜約94重量パーセントを占める。最小限約40または50重量%の成分i)が最も典型的である。
【0060】
成分ii)のアニオン性モノマーは、典型的には、カルボン酸またはスルホン酸基を含む。例えば、アクリル酸(AA)、メタクリル酸(MAA)、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPSA)、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(MAMPSA)、クロトン酸、2−メチルクロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、およびこれらの混合物が考慮される。
【0061】
例えば、コンディショニング用ターポリマーは、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、2−エチルプロペン酸などのモノエチレン性不飽和C3−C6モノカルボン酸、またはマレイン酸、フマル酸、イタコン酸などのエチレン性不飽和C4−C6ジカルボン酸、またはこれらの無水物、例えば、無水マレイン酸、またはこれらのナトリウム塩、カリウム塩、もしくはアンモニウム塩である成分ii)のアニオン性モノマーから形成される。
【0062】
成分ii)のアニオン性モノマーは、とりわけ、化学式(VI)の化合物またはその無水物であって:
【0063】
【化9】

【0064】
ここで
12およびR13は、独立して、水素またはC1−C6アルキルであり、
14は、水素、C1−C6アルキル、またはCOOM基であり、ならびに
Mは、水素、一価または二価金属イオン、アンモニウム、または有機アンモニウムイオンである。
【0065】
特に好ましい実施形態は、成分ii)のアニオン性モノマーが化学式(VI)の化合物またはその無水物であるコンディショニングポリマーであって:
【0066】
【化10】

【0067】
12およびR13は、独立して、水素またはC1−C6アルキルであり、
14は、水素、C1−C6アルキル、またはCOOM基であり、
Mは、水素、一価または二価金属イオン、アンモニウム、または有機アンモニウムイオンであり、
ジアリル成分iii)のR9およびR10は水素であり
ならびに
形成されたターポリマーは、脂肪族アミンまたは脂肪族アミンオキシドで少なくとも部分的に中和されている。
【0068】
アニオン性モノマーまたは成分ii)は、好ましくは、形成されたコンディショニング用ポリマーの総重量の少なくとも2〜約25、約4〜約20、約5〜約15重量パーセントを占める。
【0069】
最も頻繁には、成分ii)は、好ましくは、20または30重量%を超えない。例えば、成分ii)は、最も頻繁には、最小で約3または4重量%であり、最大で約20重量%である。
【0070】
成分i)およびii)のモル濃度比は、12:1〜3:1で、好ましくは、例えば、10:1〜4:1で変動する可能性がある。従って、このターポリマーは、このターポリマーが分散または溶解される媒体のpHに関わらず、常にカチオン性電荷を有する。
【0071】
成分iii)モノマーは、例えば、ジアリルアミンである。
ジアリルアミンのアミンは、R9および/またはR10で置換されてもよい。
9は、水素、分枝状または直鎖状C1−C30アルキル、
【0072】
【化11】

、C1−C30アルコキシ、ヒドロキシ置換C1−C10アルキル、C7−C9フェニルアルキル、カルボキシアルキル、アルコキシアルキル、およびカルボキシアミドアルキルとして定義される。
*はジアリルアミンの窒素への結合を表す。
【0073】
直鎖状または分枝状C1−C30アルキルは、例えば、C1−C4、C1−C6、C1−C8、C1−C10、C1−C12、C1−C14、C1−C16、C1−C18、C1−C20、C1−C22、C1−C24、C1−C26、またはC1−C28を有するアルキルである。特定の例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、2−エチルブチル、n−ペンチル、イソペンチル、1−メチルペンチル、1,3−ジメチルブチル、n−ヘキシル、1−メチルヘキシル、n−ヘプチル、イソヘプチル、1,1,3,3−テトラ-メチルブチル、1−メチルヘプチル、3−メチルヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、1,1,3−トリメチルヘキシル、1,1,3,3−テトラメチルペンチル、ノニル、デシル、ウンデシル、1−メチルウンデシル、ドデシル、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルヘキシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、ステアリル、ラウリル、セチル、オクタデシル、イコシル、またはドコシルが含まれる。
【0074】
C1−C12アルキレンオキシドは、例えば、CH3−O−CH2−、CH3−(O−CH2CH2−)2O−CH2−、CH3−(O−CH2CH2−)3O−CH2−、またはCH3−(O−CH2CH2−)4O−CH2−である。
【0075】
例えば、R9は、ポリエチレンオキシドまたはポリプロピレンオキシドまたはその混合物によって置換されてもよい。
【0076】
このような置換アルコキシル化ジアリルアミンは、全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第7,579,421号および同第5,478,883号に開示されている。
【0077】
例えば、化学式(II)または(III)はモノマーであってもよく、ここで、R9は、
【0078】
【化12】

であり、AOは、C1−C12アルキレンオキシドまたはその2種以上の混合物であり、上記2種以上がブロック型またはランダム型で互いに結合されることが可能であり、
mは1〜200の整数であり
そしてR11は水素またはメチルである。
【0079】
ジアリルアミンは、化学式(II)または(III)の化合物であり得る:
【0080】
【化13】

【0081】
特に好ましい(II)または(III)のモノマーは
【0082】
【化14】

であり、ここで、AOは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1−ブチレンオキシド、ブチレンオキシドの異性体などのC2−C4アルキレンオキシドまたはその混合物であり、アルキレンオキシドの2種以上がブロック型またはランダム型で互いに結合されることが可能であり、
8およびR7は、上記に定義された通りであり、
そしてR11は、水素またはメチルである。
【0083】
好ましい化学式(IIa)または(IIIa)のモノマーは、約10〜30重量パーセントのプロピレンオキシドおよび約90〜70重量パーセントのエチレンオキシドとのジアリルアミンの反応によって形成され、化学式(IIa)および(IIIa)のジアリルアミンの平均分子量は約500〜約3500である。
【0084】
別のとりわけ好ましい化学式(II)の化合物はジアリルアミンであり、ここで、R9は、水素であり、
そして化学式(III)は、プロトン化塩である(R9およびR10は水素である)。
【0085】
7−C9−フェニルアルキルは、例えば、ベンジル、α−メチルベンジル、α、α−ジメチルベンジル、または2−フェニル-エチルである。
【0086】
カルボキシアルキルは、例えば、−COCH2CH3、−CO(CH2nCH3であり、ここで、nは、1−4、1−6、1−8、1−10、1−12、もしくは1−16、または−COCH2CH(CH32である。従って、カルボキシアルキルのアルキルは、分枝状または直鎖状であってもよく、炭素数はC2−C24、C2−C20、C2−C18、C2−C12、C2−C8、またはC2−C6で変動する。
【0087】
カルボキシアミドアルキルは、上記のカルボキシアルキルと類似している。カルボキシルアミドアルキルは、例えば、−CONCH2CH3、−CON(CH2nCH3、ここで、nは、1−4、1−6、1−8、1−10、1−12もしくは1−16、または−COCH2CH(CH32である。従って、カルボキシアルキルのアルキルは、分枝状または直鎖状であってもよく、C2−C24、C2−C20、C2−C18、C2−C12、C2−C8、またはC2−C6炭素の炭素数で変動する。
【0088】
例えば、アルコキシアルキルは、エトキシエチル、プロポキシメチル、メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシブチル、エトキシオクチルなどである。アルコキシの炭素数は、例えば、C1−C6から変動する。アルコキシアルキルのアルキルは、例えば、C1−C18、C1−C12、C1−C8、またはC1−C6で変動する。
【0089】
ヒドロキシ置換C1−C10アルキルは、例えば、−CH2CH2−OH、−CH2CH2CH2OH、−CH2CH(OH)CH2CH2OHである。C1−C10アルキルのアルキルは、例えば、C1−C8、C1−C6、C1−C4.またはC1−C2の範囲であってもよい。アルキルは、例えば、モノ、ジまたはトリヒドロキシル置換されてもよい。
【0090】
化学式(II)の適切なジアリルアミンは、例えば、ジアリルアミン、ジアリルメチルアミン、ジアリルエチルアミン、ジアリルプロピルアミン、ジアリルブチルアミン、ジアリルヒドロキシメチルアミン、ジアリルヒドロキシエチルアミン、ジアリルヒドロキシプロピルアミン、ジアリルエトキシエチルアミン、およびジアリルヒドロキシルブチルアミンである。
【0091】
ジアリルアミンは架橋剤としては機能しないが、モノマーはジオレフィン性である。そうでなく、以下のように、モノマーは重合して、ポリマーバックボーンの一部として、ピロリジン環を形成する。
【0092】
【化15】

【0093】
成分iii)は形成したポリマーの総重量の約2.0〜約40重量パーセントを占めてもよく、または形成したポリマーの総重量の、例えば、約2、3、4、5、6、7、8、9,10、12、15、18、20、30または35重量パーセントを占めてもよい。
【0094】
成分iii)は、形成したポリマーの総重量の約2〜約40、約3〜約35、または約3〜約30重量パーセントを占めてもよい。
【0095】
形成したターポリマー中の成分iii)の重量パーセントは、成分iii)の分子量に非常に多くを依存する。例えば、成分iii)のR9が、
【0096】
【化16】

である場合、モノマーの平均分子量は500〜3500で変動してもよい。
【0097】
コンディショニング用ターポリマーは、(IIa)および(IIIa)などのモノマーから形成される場合、
【0098】
【化17】

【0099】
IIaおよび/またはIIIaのポリマー化モノマー単位は、形成したコンディショニング用ターポリマーの約6または7〜約35、8〜約30重量パーセントを占める。
【0100】
さらなる(IIa)および(IIIa)モノマーは界面活性剤特性を有する。アルキレンオキシド置換モノマーは、特定のC1−C12アルキレンオキシドおよび反復単位の数によって決定される親水性−親油性バランスを示す。コンディショニング用ターポリマーを形成するために使用される(IIa)および(IIIa)の好ましいモノマーは、5〜約18のHLBによって特徴付けられる。
【0101】
上記の化学式(IIa)および(IIIa)のジアリルアミンモノマー成分iii)は、約500〜約3500、好ましくは約800〜約3000、最も好ましくは約1000〜約3000の平均分子量(GPCを介して)によって特徴付けられる。
【0102】
特に好ましいコンディショニング用ポリマーは、約10〜30重量パーセントのプロピレンオキシドおよび約90〜70重量パーセントのエチレンオキシドとのジアリルアミンの反応によって形成された化学式(IIa)または(IIIa)のモノマーを含む。
【0103】
上記の化学式(IIa)および(IIIa)のジアリルアミンモノマー成分iii)を使用して形成されたさらなるコンディショニング用ターポリマーは、5から18の間、好ましくは6〜17の親水性−親油性バランスによって特徴付けられる。
【0104】
HLB値は、基の寄与を使用するDavis式を使用して計算される:
HLB=7+ΣH(親水性基数)−ΣL(親油性基数)
ここで、ΣHは親水性基の寄与の合計であり、ΣLは疎水性基の寄与の合計である。
【0105】
これらの計算方法は、Davis,J.T.,Rideal,E.K.Interfacial Phenomena 1963,第2版,Academ.Press,LondonおよびDavis,J.T.Proc.Int.Congr.Surf.Act.第2版,1957,1,426−438の中でさらに説明されている。
【0106】
形成されたターポリマーは、例えば、正味の正電荷を有する。この正味の正電荷は、化学式(I)のモノマー単位に主として起因し、ターポリマーマトリックスまたは製剤環境とは無関係である。しかし、ジアリルアミンモノマー単位は、酸性環境にある場合、形成されたターポリマーの合計のカチオン電荷にもまた寄与する可能性がある。シャンプー製剤は、典型的には、わずかに酸性、すなわち、5〜約6.5であるので、化学式(III)のジアリルアミンモノマー単位は、おそらくプロトン化されて、形成されるターポリマー(R10が水素である)にさらなるカチオン電荷を与える。
【0107】
形成されたターポリマーの全体の電荷密度は、ある程度までは、媒体のpHに依存している。しかし、この電荷密度は、約0.2〜約6または7m当量/グラムで変動する。例えば、電荷密度は、約0.5〜約6または約1〜約5m当量/グラムで変動する。典型的には、わずかに酸性の環境におけるターポリマーの電荷密度は約1.0〜約4.5または約2〜約3.8で変動する。
【0108】
形成されたポリマーにおける(アニオン性モノマーまたは成分ii)からの)負電荷は、重合プロセスの間または重合プロセスの後で脂肪族アミン、オキシド、または脂肪族四級物質のいずれかを加えることにより、中和されるか、脂肪族アミン、脂肪族アミンオキシド、または脂肪族四級物質との複合体またはコアセルベーションを形成してもよい。例えば、酸性モノマーによって発生する負電荷は、重合の前に中和され、その後で重合されてもよい。あるいは、脂肪族アミン、または脂肪族アミンオキシド、または脂肪族四級物質は、単純に、両性ポリマーの形成後に加えられてもよい。好ましくは、脂肪族アミン、または脂肪族アミンオキシド、または脂肪族四級物質は、とにかく加えられるのであれば、両性ポリマーが形成した後で加えられる。
【0109】
本発明の1つの実施形態において、コンディショニング剤とともにコンディショニング用ターポリマーを含む、個人用洗浄またはパーソナルケア組成物は、水の希釈の際に、または製剤への本発明のターポリマーの添加の際に形成する、複合コアセルベート中に存在してもよい。このコアセルベートは、脂肪族アミン、脂肪族アミンオキシド、以下に定義される脂肪族四級物質、シリコーン、オイル、またはこれもまた以下に定義される皮膚軟化剤などのコンディショニング剤との複合体を含んでもよい。
【0110】
脂肪族アミン、および脂肪族アミンオキシド、および脂肪族四級物質
これらの脂肪族アミンは、本質的に、カチオン性界面活性剤である。
【0111】
脂肪族アミン
本発明の組成物に対して有用である脂肪族アミンには、一級、二級、および三級アミンが含まれる。
【0112】
以下の化学式を有する脂肪族アミンまたはその塩
【0113】
【化18】

【0114】
ここで、R1は、C8−C30直鎖または分枝鎖脂肪族であり、
2およびR3は、独立して、水素、C1−C30直鎖または分枝鎖脂肪族、ヒドロキシアルキル、アミドアルキル、カルボキシアルキル、環状、アルコキシ、ポリアルコキシ,またはヒドロキシポリアルコキシ基であり、有用な脂肪族アミンとして機能する。例えば、R2およびR3は、独立して、C1−C8アルキルまたはC1−C6アルキルである。
【0115】
その一級、二級、および三級脂肪族アミンの非限定的な例は、オクチルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、ステアリルアミン、エイコシルアミン、ドコシルアミン、ココアミン、オレイルアミン、獣脂アミン、水素化獣脂アミン、ダイズアミン、ジオクチルアミン、ジデシルアミン、ジドデシルアミン、ジテトラデシルアミン、ジヘキサデシルアミン、ジココアミン、脱水素化獣脂アミン、ジオクタデシルアミン、N−メチルジオクタデシルアミン、N,N−ジメチルドデシルアミン、N,N−ジメチルミリスチルアミン、N,N−ジメチルステアリルアミン、およびN,N−ジメチルオクタデシルアミンである。
【0116】
ミリスチルアミンは、テトラデカミンと規定されているが、それどころか、C12、C14、およびC16ホモログのブレンドである。
【0117】
ステアリルアミンは、ステアリルがオクタデカミンであるが、それどころか、C16、C18、およびC20のブレンドであるという点で類似である。
【0118】
ラウリルアミンはドデシルアミンとして定義されているが、しかし、それどころか、C10、C12、およびC14ホモログのブレンドである。
【0119】
上記の脂肪族アミンの混合物もまた使用されてもよい。
【0120】
脂肪族アミンオキシド
以下の一般式に対応する長鎖三級アミンオキシド:
【0121】
【化19】

【0122】
ここで、R1は、約8〜約18個の炭素原子のアルキル、アルケニル、またはモノヒドロキシアルキル基、0〜約10個のエチレンオキシド部分、および0〜約1個のグリセリル部分を含み、R2およびR3は、約1〜約3個の炭素原子および0〜約1個のヒドロキシ基、例えば、メチル、エチル、プロピル、ヒドロキシエチル,またはヒドロキシプロピル基を含む。化学式の中の矢印は、半極性結合の慣例的表現である。
【0123】
本発明における使用のために適切なアミンオキシドの非限定的な例には、ジメチル−ドデシルアミンオキシド、オレイルジ(oleyidi)(2−ヒドロキシエチル)アミンオキシド、ジメチルオクチルアミンオキシド、ジメチル−デシルアミンオキシド、ジメチル−テトラデシルアミンオキシド、3,6,9−トリ−オキサヘプタデシルジエチルアミンオキシド、ジ(2−ヒドロキシエチル)−テトラデシルアミンオキシド、2−ドデコキシエチルジメチルアミンオキシド、3−ドデコキシ−2−ヒドロキシプロピルジ(3−ヒドロキシプロピル)アミンオキシド、ジメチルヘキサデシルアミンオキシド、ミリスチルジメチルアミンオキシド、およびステアリルジメチルアミンオキシドが含まれる。
【0124】
脂肪族四級物質
ターポリマーの電荷中和のために適切なカチオン性界面活性剤は、以下の化学式に対応するモノ−およびジアルキル四級物質である。
化学式(VI)
【0125】
【化20】

【0126】
本発明における使用のために適切なモノ長鎖アルキル四級物質には、同一であってもよくまたは異なっていてもよいR1、R2、およびR3が、C1−C4アルキル基(すなわち、エチルまたはメチル)であり、R4がC8またはより高級な脂肪族ヒドロカルビル基(好ましくはC14〜C22アルキル)である、化学式(VI)のコンディショニング用界面活性剤が含まれる。本発明における使用のために適切な他のアルキル四級物質には、同一であってもよくまたは異なっていてもよいR1およびR2がC1−C4アルキル基(すなわち、エチルまたはメチル)であり、R3がアリール基、例えば、ベンジルであり、そしてR4がC8またはより高級な脂肪族ヒドロカルビル基(例えば、C14〜C22アルキル)である、化学式(VI)のコンディショニング用界面活性剤である。[A]は、クロリド、ブロミド、またはメトサルフェートであり得る。モノアルキル四級物質は、混合物の型であってもよいが、そうである必要はない。モノアルキル四級物質の非限定的な例は以下である:
セチルトリメチルアンモニウムクロリド(C16);
ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド(C18);
ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド(C22);
セチルトリメチルアンモニウムブロミド(C16);
獣脂トリモニウムクロリド(C16/C18);
ベヘニルトリメチルアンモニウムメトサルフェート(C22);
パルミトイルトリメチルアンモニウムクロリド(C16);
水素化獣脂トリメチルアンモニウムクロリド(C16/C18);
水素化獣脂トリメチルアンモニウムブロミド(C16/C18);
水素化獣脂トリメチルアンモニウムメトサルフェート(C16/C18);
セトリモニウムトシレート(C16):および
エイコシルトリメチルアンモニウムクロリド(C20)。
【0127】
化学式(VI)には、同一であってもよくまたは異なっていてもよいR1およびR2がC1−C4アルキル基であり、同一であってもよくまたは異なっていてもよいR3およびR4がC8またはより高級な脂肪族ヒドロカルビル基(例えば、C14〜C22アルキル)である、ジアルキル四級物質もまた含まれる。所望される場合、このジアルキル四級物質は混合物の型であってもよい。ジアルキル四級物質の非限定的な例は以下である:
ジメチルジセチルアンモニウムクロリド(C16);
ジメチルジステアリルアンモニウムクロリド(C18);
ジメチルジパルミチルアンモニウムクロリド(C16);
ジメチル(二水素化獣脂)アンモニウムクロリド(C16/C18);
ジメチル(二獣脂)アンモニウムクロリド(C16/C18)
ジメチル(二水素化獣脂)アンモニウムブロミド(C16/C18)
ジメチル(二水素化獣脂)アンモニウムメトサルフェート(C16/C18)。
【0128】
望ましくは、ターポリマーを中和するためのカチオン性界面活性剤のレベルは、ターポリマーの総重量に基づいて、約0.1〜約5重量パーセントで変動する。本発明の実施において、カチオン性界面活性剤は、モノアルキル四級物質およびジアルキル四級物質の混合物でもまたあり得、ここで、モノアルキル四級物質対ジアルキル四級物質の比率は、15:1〜1:0.5であり、より特定には、0:1〜1:1が特に関心が持たれるものである。
【0129】
脂肪族四級物質、脂肪族アミン、または脂肪族アミンオキシド対ターポリマーの重量比は、例えば、約1:5〜約5:1、代替的には、約1:3〜約3:1、またはより典型的には、約1:2〜約1:2で変動してもよい。
【0130】
この新規な両性ターポリマーは、モノマー基i)、ii)、およびiii)によって規定されるもの以外のさらなるモノマーを含んでもよい。
【0131】
例えば、この両性ポリマーは、任意に、さらなる非イオン性モノマーもまた含んでもよい。例えば、この両性ポリマーは、任意に、C1−C22直鎖または分枝鎖アルキルアクリレートまたはメタクリレート、C1−C22直鎖または分枝鎖n−アルキルアクリルアミドまたはメタクリルアミド、C1−C6ヒドロキシ置換アルキルアクリレートまたはメタクリレート、n−ビニルピロリドン、酢酸ビニル、エトキシル化およびプロポキシ化アクリレートまたはメタクリレート、および非置換アクリルアミドからなる群より選択される少なくとも1種のモノマーもまた含んでもよい。
【0132】
成分i)、ii)、およびiii)のモノマーと任意に重合されてもよい適切な非イオン性モノマーは、例えば、アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、およびオクチル(メタ)アクリレートである。
【0133】
両性ポリマーは、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、2−tert−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、またはジメチルアミノネオペンチル(メタ)アクリレートなどのモノマーを含むアミンもまた任意に含んでもよい。
【0134】
好ましくは、両性ターポリマーは、上記のモノマー単位i)、ii)、およびii)、ならびに任意に、架橋剤から実質的に形成され、そして/または脂肪族アミン、脂肪族アミンオキシド、もしくは脂肪族四級物質で中和される。
【0135】
コンディショニング用ポリマーおよび脂肪族アミン、脂肪族アミンオキシドまたは脂肪族四級物質の重量比は、1:5〜5:1、好ましくは1:3〜3:1、最も好ましくは1:2〜1:5の範囲である。
【0136】
上記のモノマー単位i)、ii)、およびii)、ならびに任意に、架橋剤から実質的に形成され、そして/または脂肪族アミン、脂肪族アミンオキシド、もしくは脂肪族四級物質で中和されるとは、i)、ii)、およびiii)に定義されたもの以外のさらなるモノマー、ならびに任意の剤がターポリマーを形成するために使用されてもよいが、典型的には、形成されるターポリマーの約2、3、4または5重量パーセントを超えないことを意味する。
【0137】
両性ターポリマーは、モノマー成分i)、ii)、およびiii)からなってもよく、ここで、形成されるターポリマーは、脂肪族アミン、脂肪族アミンオキシド、または脂肪族四級物質を用いて、任意に、少なくとも部分的に、中和または複合体形成され、さらに任意に、架橋剤を含む。
【0138】
両性コンディショニング用ターポリマーまたはこれらの混合物の平均分子量(Mw)は、例えば、約10,000〜約18,000,000、約25,000〜約5,000,000、典型的には約35,000〜約1,800,000の範囲である。あるいは、Mwは、約15,000〜約1,000,000または約10,000または約20,000〜約800,000で変動してもよい。例えば、より好ましくは、約100,000〜約1,000,000が想定される。
【0139】
両性ポリマーは、水溶性、水膨潤性、または水分散性のいずれかであってもよい。
【0140】
コンディショニング両性ポリマーは任意に架橋されてもよい。
【0141】
「架橋」とは、本明細書で使用される場合、一次化学結合によって鎖の特定の炭素原子を結合する元素、基、または化合物を含む、本明細書では「架橋剤」と呼ばれる橋によって結合された少なくとも2つの鎖の両性ポリマーをいう。あるいは、形成されたコンディショニング用ポリマーの鎖に取り込まれたピロリジン(ジアリルアミンから形成される)のアミンもまた、鎖が結合される部位であり得る。例えば、全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,323,306号は、多官能架橋剤を使用するジアリルアミンとカチオン性コポリマーの架橋を教示している。
【0142】
「多官能」架橋剤は、少なくとも2つの二重結合;少なくとも二重結合および反応基;または少なくとも2つの反応基を有するモノマーを含んでもよい。
【0143】
適切な架橋剤には、多官能エポキシ化合物、ジハロアルキル化合物、ジイソシアネート化合物、および少なくとも2つの活性化オレフィン性二重結合を含む化合物が含まれるがこれらに限定されない。
【0144】
少なくともジオレフィン性の種類の例示的な架橋剤は、メチレンビスアクリルアミド;メチレンビスメタクリルアミド;1,3−ジアリルウレア、トリアリルウレア、テトラアリルウレア、N,N−ジアリルアクリルアミド、テトラアリルアンモニウムクロリド、テトラアリルアンモニウムサルフェート、テトラアリルアンモニウムメチルサルフェート、不飽和モノカルボン酸およびポリカルボン酸のポリオールとのエステル、ジアクリレートおよびトリアクリレート、ジメタクリレートおよびトリメタクリレート、ブタンジオールおよびエチレングリコールジアクリレートおよびメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリ(エチレングリコール)ジアクリレート、ポリ(プロピレングリコール)ジアクリレートなど、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)およびトリメチロールプロパントリメタクリレート(TMPTMA)である。アリル(メタ)アクリレート、トリアリルシアヌレート、ジアリルマレエート、ポリアリルエステル、テトラアリルオキシエタン、トリアリルアミン、テトラアリルエチレンジアミン;リン酸のアリルエステル;および/またはビニルリン酸誘導体などのアリル化合物もまた考慮されてもよい。MBAは最も代表的な架橋剤である。
【0145】
多官能エポキシ化合物の例には、エピハロヒドリン、例えば、エピクロロヒドリン、エチレングリコールジグリシジルエーテル(EGDE);ジグリシジルエーテル;1,2,3,4−ジエポキシブタン;1,2,5,6−ジエポキシヘキサン;ポリ(プロピレングリコール)ジグリシジルエーテル(PPGDE);1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、3−ビス(グリシジルオキシ)メチル−1,2−プロパンジオール、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(BADGE)、ポリ(フェニルグリシジルエーテル−コ−ホルムアルデヒド)、グリセロールプロポキシレートトリグリシジルエーテル、N,N−ジグリシジル−4−グリシジルオキシアニリン、トリグリシジルイソシアヌレートなどが含まれる。
【0146】
ジハロアルキル化合物の例には、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジブロモエタン、1,3−ジクロロプロパン、1,4−ジクロロ(dichlo)ブタン、1,6−ジクロロヘキサン、1,10−ジクロロデカンなどが含まれる。好ましいジハロアルキル架橋剤は1,2−ジブロモエタンおよび1,2−ジクロロエタンである。
【0147】
ジイソシアネート化合物は、一級または二級アミノ基を含むベースポリマーのための架橋剤として使用できる。ジイソシアネート化合物の例は、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、1、4−ジイソシアノブタン、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トルエンジイソシアネート(TDI)などである。
【0148】
多官能架橋単位は、総モノマー含量の20〜10,000ppmの範囲である量で両性ポリマーの形成の間に加えられてもよい。例えば、20〜1000ppm、50〜800ppm、または75〜600ppmが想定される。
【0149】
代表的な架橋剤はメチレンビスアクリルアミド(MBA);メチレンビスメタクリルアミドである。
【0150】
コポリマーの総質量に基づく、架橋コモノマーの重量画分は、重量で5%、3%、または2%を超えず、より典型的には、0.00002〜2重量%、最も好ましくは0.00002〜1重量%である。
【0151】
コンディショニング用ターポリマーの使用
新規な両性ターポリマーは、実質的に任意のパーソナルケア組成物において使用されてもよい。両性ポリマーは、毛髪、皮膚、および爪などのケラチン性物質上で使用されるパーソナルケア組成物においてとりわけ有用であることが見い出されてきた。シャンプー、コンディショナー、リンス、染色製品、漂白製品、整髪ローション、ブロー乾燥ローション、再整髪ローション、パーマおよびストレート用製品のような製品は、本発明の両性ポリマーを取り込んでもよい。
【0152】
この両性ポリマーを含むこれらのパーソナルケア組成物は、シャンプーおよびボディーウォッシュなどの個人用洗浄組成物であってもよい。
【0153】
例えば、コンディショニング用ターポリマーを含む洗浄組成物は、2イン1シャンプー、ボディーウォッシュ、洗顔料、泡風呂、ソープレスクレンザー、液体および固形石けん;シャワージェル、角質除去(xfoliating)シャワージェル;牛乳風呂;濡れタオル;風呂用発泡錠(例えば、泡風呂);風呂/シャワージェルまたはシャワークリームであり、さらに、組成物の重量で、約5%〜約50%、好ましくは約8%〜約30%、最も好ましくは約10%〜約25%、およびとりわけ約12%〜約18%の洗浄性アニオン性界面活性剤を含んでもよい。
【0154】
特に関心対象のものは、コンディショニングシャンプーまたは2イン1シャンプーである。これらのシャンプーは、毛髪を洗浄するだけでなく、毛髪のコンディショニングもまた行う。従って、2イン1シャンプーは、これらが毛髪の洗浄後に第2のコンディショニング工程を必要としないという点で有利である。
【0155】
従って、好ましい実施形態は、洗浄組成物が2−イン−1シャンプーであり、さらに約5%〜約50%の洗浄性アニオン性界面活性剤界面活性剤を含む、コンディショニング用ターポリマーを含む個人用洗浄組成物である。
【0156】
「ボディウォッシュ」は、身体に適用されるすべての洗浄ビヒクルを包含する。洗浄ビヒクルの例示的な型には、液体、固形、ジェル、フォーム、エアロゾル、またはポンプスプレー、クリーム、ローション、スティック、粉末、またはパッチもしくはタオルへの取り込みが含まれるがこれらに限定されない。加えて、ソープレスクレンザーが同様に使用されてもよい。ボディーウォッシュは、任意の適切な製品型に製造できる。従って、本明細書で使用される場合、「ボディーウォッシュ」には、液体および固形を含む石けん;シャワージェル、角質除去(xfoliating)シャワージェルを含む;泡風呂製品(例えば、ジェル、石けん、またはローション);牛乳風呂;ジェルクレンザー、液体クレンザー、および固形洗浄剤を含む;濡れタオル;風呂用発泡錠(例えば、泡風呂);風呂/シャワージェル;シャワークリームが含まれるがこれらに限定されない。
【0157】
両性ポリマーを取り込んでいるこれらのパーソナルケア組成物は、ハンドローション、ボディーローション、ボディースプレー、ミストまたはジェル、ヘアコンディショニングリンス、シェービングクリーム、アフターシェーブ、アフターシェーブ保湿剤、脱毛クリーム、シェービング製品、例えば、シェービングクリーム、ジェル、フォームまたはソープ、アフターシェーブ、アフターシェーブ保湿剤、手および爪用クリーム、およびこれらの組み合わせ、ならびに、皮膚および毛髪を含む身体への洗浄後の適用のために使用される任意の他の組成物などのケラチンコンディショニング組成物であってもよい。
【0158】
従って、パーソナルケア組成物は、ハンドローション、ボディーローション、ボディースプレー、ミストまたはジェル、ヘアコンディショニングリンス、シェービングクリーム、ジェル、フォームまたはソープ、アフターシェーブ、アフターシェーブ保湿剤、手および爪用クリームまたは脱毛クリームである。
【0159】
上記に暗示されるように、パーソナルケア製品は、クリーム、軟膏、ペースト、フォーム、ジェル、ローション、粉末、化粧品、スプレー、スティック、またはエアロゾルなどの任意の型であり得る。
【0160】
クリームは50%より多くの水を含む水中油型エマルジョンである。そこで使用されるオイル含有ベースは、通常、主として脂肪族アルコール、例えば、ラウリル、セチルまたはステアリルアルコール、脂肪酸、例えば、パルミチン酸またはステアリン酸、液体から固体までのワックス、例えば、イソプロピル−ミリステートまたは蜜ろう、および/または炭化水素化合物、例えば、パラフィンオイルである。適切な乳化剤は、主に親水性特性を有する界面活性剤、例えば、対応する非イオン系乳化剤、例えば、エチレンオキシド付加物の多価アルコールの脂肪酸エステル、例えば、ポリグリセロール脂肪酸エステルまたはポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エーテル(Tween 商標);ポリオキシエチレン脂肪族アルコールエーテルまたはそれらのエステルまたは対応するイオン性乳化剤、例えば、脂肪族アルコールスルホネートのアルカリ金属塩、セチル硫酸ナトリウムまたはステアリル硫酸ナトリウム、であり、これらは、通常は、セチルアルコールまたはステアリルアルコールなどの脂肪族アルコールと一緒に使用される。加えて、クリームは、蒸発の間に水を減少する剤、例えば、グリセロール、ソルビトール、プロピレングリコール、および/またはポリエチレングリコールなどの多価アルコールを含む。
【0161】
軟膏は70%まで、好ましくは、20〜50%を超えない水または水相を含む油中水型エマルジョンである。油含有層は、パラフィン油および/または固形パラフィンなどの炭化水素を優勢に含み、これらは、好ましくは、水吸収を改善するためのヒドロキシ化合物、例えば、脂肪族アルコールまたはそれらのエステル、例えば、セチルアルコールまたは羊毛脂を含む。乳化剤は、対応する親油性物質、例えば、ソルビタン脂肪酸エステルである。加えて、これらの軟膏は、多価アルコールなどの保湿剤、例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール、および/またはポリエチレングリコール、ならびに保存剤を含む。
【0162】
豊かなクリームは無水製剤であり、パラフィン、天然もしくは部分的に合成の脂質、例えば、ココナッツ脂肪酸トリグリセリド、または好ましくは硬化油およびグリセロール部分脂肪酸エステルなどの炭化水素化合物に基づいて製造される。
【0163】
ペーストは、分泌物を吸収する粉末成分、例えば、二酸化チタンまたは酸化亜鉛などの金属酸化物、ならびにまた、獣脂および/または湿気もしくは吸収された分泌物を結合するケイ酸アルミニウムを含むクリームおよび軟膏である。
【0164】
フォームは、エアロゾル型である液体の水中油型エマルジョンである。炭化水素化合物が使用され、とりわけ、油含有層については、例えば、パラフィン油、脂肪族アルコール、例えば、セチルアルコール、脂肪酸エステル、例えば、イソプロピルミリステート、および/またはワックスである。適切な乳化剤は、とりわけ、優勢的に親水性特性を有する乳化剤、例えば、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、およびまた、優勢的に親油性特性を有する乳化剤、例えば、ソルビタン脂肪酸エステルの混合物である。市販の添加物、例えば、保存剤が、通常、付加的に使用される。
【0165】
ジェルは、特に、ジェル形成剤が分散または膨潤される活性物質の水溶液または懸濁液であり、特に、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどのセルロースエーテル、または植物性ハイドロコロイド、例えば、アルギン酸ナトリウム、トラガカント、もしくはアラビアガムである。これらのジェルは、好ましくは、保湿剤としてのプロピレングリコールまたはグリセロールなとの多価アルコール、およびポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどの湿潤剤もまたさらに含む。さらに、これらのジェルは、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、フェノキシエタノールなどの市販の保存剤を含む。
【0166】
上記に議論したように、本発明者らは、両性ポリマーが、シリコーン沈着剤として非常に良好な性能を発揮することを発見した。すなわち、シリコーンを含むシャンプーまたはボディーウォッシュの中に組み合わされるとき、この両性ポリマーは、毛髪および皮膚などのケラチン性表面へのシリコーンの沈着を効果的に補助し、従って、コンディショニング効果を高める。
【0167】
本発明のターポリマーは、上述のような希釈に際して、ターポリマー/シリコーン凝集物またはコアセルベート/任意の有利な剤(脂肪族アミン、脂肪族アミンオキシドまたは四級物質アミン、油状成分、脂肪酸、シリコーン、またはこれらの混合物など)を形成してもよく、従って、コンディショニングの利益が所望される皮膚または毛髪に、この凝集物を物理的に沈着させる。
【0168】
本発明の両性ポリマーは、全体のパーソナルケアまたは個人用洗浄組成物の約0.05〜約5、約0.1〜約3、約0.1〜約0.75、約0.1〜約0.5重量パーセントの個人用洗浄組成物またはパーソナルケア組成物の中で使用されてもよい。
【0169】
コンディショニング剤
脂肪族アミン、脂肪族アミンオキシド、および四級物質アミンに加えて、他のコンディショニング剤は、本発明のターポリマーと組み合わせられてもよい。例えば、本発明において有用なコンディショニング剤には、シリコーン、油状または脂肪族材料、炭化水素、脂肪族エステル、シリコーン、およびカチオン性脂肪族材料、例えば、脂肪族アミン、脂肪オキシド、上記に示唆された脂肪族四級物質が含まれる。
【0170】
シリコーン
最も一般的に使用されているコンディショニング剤はシリコーンである。本発明の両性ポリマーは、実質的に任意のシリコーンとのシリコーン沈着補助剤として有効である。個人用洗浄またはパーソナルケア組成物における使用のための適切である最も一般的に使用されるシリコーンは、典型的には、そのもともとの型、または有機溶媒中で溶液の型、あるいはエマルジョンもしくはマイクロエマルジョンの型である、修飾または被修飾ポリオルガノシロキサン、すなわち、ポリオルガノシロキサンオイルまたはポリオルガノシロキサンガムまたは樹脂である。
【0171】
本発明に従って使用されてもよいポリオルガノシロキサンの中には、非限定的に、以下に対する言及がなされてもよい。
【0172】
I.揮発性シリコーン:これらは60Cから260Cの間の沸点を有する。これらは、3〜7個、好ましくは4〜5個のケイ素原子を含む環状シリコーンから選択される。これらの例は、Union Carbideによって商品名「VOLATILE SILICONE 7207」でまたはRhone−PoulencによってSILBIONE 70045 V2で販売されているオクタメチルシクロテトラシロキサン、Union Carbideによって商品名VOLATILE SILICONE 715811で、Rhone−PoulencによってSILBIONE 70045 V5で販売されているデカメチルシクロペンタシロキサン、ならびにこれらの混合物である。ジメチルシロキサン/メチルアルキルシロキサンなどのシクロコポリマー、例えば、Union Carbide社から販売されているVOLATILE SILICONE FZ3109にもまた言及がなされ、これは、ジメチルシロキサン/メチルオクチルシロキサンシクロコポリマーである。
【0173】
II.不揮発性シリコーン:これらは主として以下からなる。
【0174】
(i)ポリアルキルシロキサン;主として言及されてもよいポリアルキルシロキサンの中には、トリメチルシリル末端基、例えば、および非限定的な様式で、Rhodia Chimieによって販売されている70047シリーズのSILBIONEオイル;Dow CorningからのDC200オイルおよびDC−1664などのシリコーンエマルジョン、およびヒドロキシジメチルシリル末端基を含むPDMSなどを含む、直鎖状ポリジメチルシロキサンがある;
(ii)ポリアリールシロキサン;
(iii)ポリアルキルアリールシロキサン;直鎖状および分枝状ポリメチルフェニルシロキサン、ポリジメチルメチルフェニルシロキサン、およびポリジメチルジフェニルシロキサン、例えば、Rhodia ChimieからのオイルRHODORSIL 76311に言及がなされ得る;
(iv)シリコーンガム;これらは、200,000から5,000,000の間の分子量を有するポリジオルガノシロキサンであって、これらは、揮発性シリコーン、ポリジメチルシロキサン(PDMS)オイル、ポリフェニルメチルシロキサン(PPMS)オイル、イソパラフィン、メチレンクロリド、ペンタン、ドデカン、トリデカン、テトラデカンまたはこれらの混合物から選択される溶媒中で、単独でまたは混合物として使用され;例えば、以下の化合物に言及がなされる。
ポリジメチルシロキサン、
ポリ[(ジメチルシロキサン)/(メチルビニルシロキサン)]、
ポリ[(ジメチルシロキサン)/(ジフェニルシロキサン)]、
ポリ[(ジメチルシロキサン)/(フェニルメチルシロキサン)]、
ポリ[(ジメチルシロキサン)/(ジフェニルシロキサン)/(メチルビニルシロキサン)];
例えば、非限定的な様式で、以下の混合物に言及がなされ得る:
1)鎖の末端がヒドロキシル化されているポリジメチルシロキサン(CTFA命名法に従うとジメチコノール)および環状ポリジメチルシロキサン(CTFA命名法に従うとシクロメチコン)から形成される混合物、例えば、Dow Corning社から販売されている製品Q2 1401;
2)General Electricからの製品SF 1214 シリコーン液などの環状シリコーンとともにポリジメチルシロキサンガムから形成された混合物、これは、分子量=500,000のSE 30ガムであり、SF 1202シリコーン液(デカメチルシクロペンタシロキサン)に溶解されている;
3)異なる粘度の2種のPDMS、特に、PDMSガムおよびPDMSオイルの混合物、例えば、General Electricからの製品SF 1236およびCF 1241;
(v)シリコーン樹脂;好ましくは、Rが1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基またはフェニル基を表す、R2SiO2/2、RSiO3/2、およびSi4/2単位を含む架橋シロキサン系。これらの樹脂の中で、商品名Dow Corning 593で販売されている製品に言及されてもよい;
(vi)オルガノ修飾ポリオルガノシロキサン;すなわち、シロキサン鎖に直接連結されているかまたは炭化水素ベースの基を介して連結されている1つ以上のオルガノ官能基をそれらの一般構造中に含む、上記のようなシリコーン;例えば、以下のようなシリコーンが言及される:
a)アルキル基を任意に含む、ポリエチレンオキシおよび/またはポリプロピレンオキシ基、例えば、Dow Corning社によって、DC 1248の商品名で販売されているジメチコンコポリオール、およびDow Corning社によって、Q2 5200の商品名で販売されているアルキル(C12)メチコンコポリオールとして知られている製品;
b)トリフルオロアルキル基などの(パー)フルオロ基、例えば、General Electric社によってFF.150 FLUOROSILICONE FLUIDの商品名で販売されているもの;
c)ヒドロキシアシルアミノ基、例えば、欧州特許出願EP−A−0 342 834に記載されているもの、特に、Dow Corning社によってQ2−8413の商品名で販売されているシリコーン;
d)チオール基、例えば、Dow CorningからのシリコーンX 2−836またはGeneseeからのシリコーンGP 72AおよびGP 71;
e)置換または非置換アミン基、例えば、Genesee社によってGP 4 シリコーン FluidおよびGP 7100の商品名で販売されている製品、またはDow Corning社によってQ2 8220およびDow Corning 929または939の商品名で販売されている製品。置換アミン基は、特に、C1−C4アミノアルキルまたはアミノ(C1−C4)アルキルアミノ(C1−C4)アルキル基である。CTFA名(1997)に従ってアモジメチコンおよびトリメチルシリルアモジメチコンとして知られるシリコーンは、より特定に使用される;
f) カルボキシレート基、例えば、Chisso Corporationからの欧州特許EP 186 507に記載されている製品;
g)ヒドロキシル基、例えば、特許出願FR−A−2 589 476に記載される、ヒドロキシアルキル官能基を含むポリオルガノシロキサン;
h)少なくとも12個の炭素原子を含むアルコキシ基、例えば、SWS Siliconesからの製品SILICONE COPOLYMER F 755;
i)少なくとも12個の炭素原子を含むアシルオキシアルキル基、例えば、特許出願FR−A−2 641 185に記載されているポリオルガノシロキサン;
j)四級アンモニウム基、例えば、Goldschmidt社からの製品ABIL K 32701におけるもの;
k)両性またはベタイン基、例えば、Goldschmidt社によって、商品名ABIL B 9950で販売されている製品におけるもの;
l)ビスルファイト基、例えば、Goldschmidt社によって、商品名ABIL S 201およびABIL S 255で販売されている製品におけるもの;
(vii)反復単位として直鎖ポリシロキサン−ポリアルキレンブロックを含むブロックコポリマー;本発明の状況において使用されるこのようなブロックコポリマーの調製は、欧州特許出願EP 0 492 657 A1に記載されており、その教示は、本説明における引用によって取り込まれ;
(viii)非シリコーン有機骨格を含み、シリコーンを含まない有機モノマーから形成される有機主鎖からなり、そこに、主鎖中において、ならびに任意に、少なくとも1つのその末端上に、少なくとも1つのポリシロキサンマクロモノマーがグラフトされる、グラフトシリコーンポリマー;特に、米国特許第4 963 935号、同第4 728 571号、および同第4 972 037号、ならびに特許出願EP−A−0 412 704、EP−A−0 412 707、EP−A−0 640 105およびWO 95/00578から好ましく選択されるもの、これらの教示は、非限定的な引用によって、本説明の中に全体が組み込まれ;
(ix)非シリコーン有機モノマーでグラフトしたポリシロキサン骨格を含み、ポリシロキサン主鎖を含有し、そこに、上記鎖の中に、ならびに、任意に、少なくともその末端の一方に、シリコーンを含まない少なくとも1つの有機マクロモノマーがグラフトされる、グラフトシリコーンポリマー;このようなポリマーの例、およびこれらを調製するための特定の方法は、特に、特許出願EP−A−0 582 152、WO 93/23009、およびWO 95/03776に記載されており、その教示は、非限定的な引用によって、本説明の中に全体が組み込まれ;
(x)またはこれらの混合物。
【0175】
本発明に従って好ましく使用されるポリオルガノシロキサンは、不揮発性ポリオルガノポリシロキサンであり、好ましくは、任意にアミン化、アリール化、またはアルキルアリール化されているポリジメチルシロキサンオイルまたはガムである。
【0176】
参照により全体が本明細書に組み込まれる、同時係属米国出願番号第12/286,260号は修飾シリコーンを記載している。本発明の両性ターポリマーは、パーソナルケア組成物における有効な沈着補助剤としての、そこに教示されるシリコーン誘導体と組み合わせて使用されてもよい。
【0177】
ポリオルガノシロキサンは、組成物の総重量に対して、0.01重量%から20重量%の間、好ましくは0.1から10重量%の間の割合で、本発明の組成物中で使用される。
【0178】
非シリコーンコンディショニング剤
本発明に従う組成物は、分散性、不揮発性、水不溶性油性の非シリコーンコンディショニング剤を含んでもよい。
適切な油性または脂肪族材料は、炭化水素油、脂肪族エステル、およびそれらの混合物から選択される。
【0179】
直鎖炭化水素オイルは、例えば、約12〜約30個の炭素原子を含んでもよい。分枝鎖炭化水素オイルもまた適切であり、好ましくは、約12〜約42個の炭素原子を含む。C2−C6アルケニルモノマーなどのアルケニルモノマーのポリマー性炭化水素もまた適切である。
【0180】
適切な炭化水素オイルの特定の例には、パラフィンオイル、ミネラルオイル、飽和および不飽和ドデカン、飽和および不飽和トリデカン、飽和および不飽和テトラデカン、飽和および不飽和ペンタデカン、飽和および不飽和ヘキサデカン、ならびにこれらの混合物が含まれる。これらの化合物の分枝鎖異性体、ならびにより長い鎖長の炭化水素もまた使用できる。別の適切な材料はポリイソブチレンである。
【0181】
適切な脂肪族エステルは、少なくとも10個の炭素原子を有することによって特徴付けられ、脂肪酸またはアルコールから誘導されたヒドロカルビル鎖を有するエステルを含む。モノカルボン酸エステルは、R*およびRが独立してアルキル基またはアルケニル基を示し、RfおよびRにおける炭素原子の合計が少なくとも10、好ましくは少なくとも20である、化学式R1COORのアルコールおよび/または酸のエステルを含む。カルボン酸のジアルキルおよびトリアルキルおよびアルケニルのエステルもまた使用できる。
【0182】
(エマルジョンまたは最終ヘアコンディショニング組成物ではなく)コンディショニングオイルそれ自体の粘度は、25℃において350〜10,000,000 mrr^sec-1である。
【0183】
油性または脂肪族性物質は、組成物の重量で0.05〜20のレベルで適切に存在し、好ましくは0.2〜10、より好ましくは約0.5〜5重量パーセントである。
【0184】
保湿剤および湿潤剤 本発明の組成物は、1種以上の保湿剤および湿潤材料を含むことができる。種々のこれらの材料を利用することができ、各々は、約0.1%〜約20%、より好ましくは約1%〜約10%、最も好ましくは約2%〜約5%のレベルで存在することができる。これらの材料には、尿素;グアニジン;グリコール酸およびグリコール酸塩(例えば、アンモニウムおよび四級物質アルキルアンモニウム);乳酸および乳酸塩(例えば、アンモニウムおよび四級物質アルキルアンモニウム);様々な型のアロエベラ(例えば、アロエベラジェル);ポリヒドロキシアルコール、例えば、ソルビトールグリセロール、ヘキサントリオール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコールなど;ポリエチレングリコール;糖類およびデンプン類;糖類およびデンプン誘導体(例えば、アルコキシル化グルコース);ヒアルロン酸;ラクトアミドモノエタノールアミン;アセトアミドモノエタノールアミン;およびこれらの混合物が含まれる。好ましい保湿剤および湿潤剤は、グリセロール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、およびこれらの混合物である。
【0185】
洗浄性界面活性剤
本発明のこれらの両性ポリマーは、シャンプーまたは個人用洗浄製品において使用されるものなどの洗浄性アニオン性界面活性剤と特に適合可能であり、一般的には、上記のコンディショニング特性の損失を伴うことはないが、カチオン性、非イオン性、双性イオン性、または両性界面活性剤と適合性である、透明製剤を提供する。
【0186】
本発明のシャンプー組成物における使用のための適切なアニオン性洗浄性界面活性剤成分は、ヘアケアまたは他のパーソナルケア洗浄組成物における使用のために公知である。シャンプー組成物中のアニオン性洗浄性界面活性剤成分の濃度は、所望の洗浄および泡立ちの性能を提供するために十分であるべきであり、一般的には、例えば、組成物の重量で約5%〜約50%、約8%〜約30%、約10%〜約25%、および約12%〜約18%の範囲にある。
【0187】
シャンプー組成物における使用のために適切な好ましいアニオン性界面活性剤は、アルキルおよびアルキルエーテルサルフェートである。これらの材料は、それぞれの化学式ROSO3MおよびRO(C24O)xSO3−Mを有し、ここで、Rは、約8〜約18個の炭素原子のアルキルまたはアルケニルであり、xは1〜10の値を有する整数であり、Mは、アンモニウムなどのカチオン、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミン、ナトリウムおよびカリウムなどの一価金属、ならびにマグネシウムおよびカルシウムなどの多価金属カチオンである。
【0188】
Rは、典型的には、アルキルサルフェートとアルキルエーテルサルフェートの両方において、約8〜約18個の炭素原子、約10〜約16個の炭素原子、約12〜約14個の炭素原子を有する。典型的には、アルキルエーテルサルフェートは、エチレンオキシドおよび約8〜約24個の炭素原子を有する一価アルコールの縮合生成物として作製される。アルコールは合成であり得、またはこれらは脂質、例えば、ココナッツオイル、パーム核油、獣脂から誘導できる。ココナッツオイルまたはパーム核油から誘導されたラウリルアルコールおよび直鎖アルコールが好ましい。このようなアルコールは、約0から約10の間、約2〜約5、約3のエチレンオキシドのモル濃度比率で反応され、得られる分子種の混合物、例えば、アルコールのモルあたり3モルのエチレンオキシドが、硫酸化され、中和される。
【0189】
他の適切なアニオン性洗浄性界面活性剤は、化学式[R1−−SO3−−M]に従う有機、硫酸反応生成物の水溶性塩であり、ここで、R1は、約8〜約24、約10〜約18の炭素原子を有する、直鎖または分枝鎖、飽和、脂肪族炭化水素であり;Mは本明細書で前に記載したカチオンである。
【0190】
さらに他の適切なアニオン性洗浄性界面活性剤は、イセチオン酸でエステル化し、水酸化ナトリウムで中和した脂肪酸の反応生成物であり、ここで、例えば、脂肪酸は、ココナッツオイルまたはパーム核油から誘導され;メチルタウリドの脂肪酸アミドのナトリウム塩またはカリウム塩であり、ここで、この脂肪酸は、例えば、ココナッツオイルまたはパーム核油から誘導される。
【0191】
個人用洗浄組成物における使用のための典型的な特定のアニオン性洗浄性界面活性剤には以下が含まれる:ラウリル硫酸アンモニウム、ラウセス硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエチルアミン、ラウレス硫酸トリエチルアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウレス硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウレス硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸ジエタノールアミン、ラウレス硫酸ジエタノールアミン、ラウリン酸モノグリセリドナトリウム硫酸、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウレス硫酸カリウム、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ラウリルサルコシン、ココイルサルコシン、ココイル硫酸アンモニウム、ラウロイル硫酸アンモニウム、ココイル硫酸ナトリウム、ラウロイル硫酸ナトリウム、ココイル硫酸カリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ココイル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、トリデシルベンゼンスルホネートナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、およびこれらの組み合わせ。
【0192】
適切な両性または双性イオン性洗浄性界面活性剤は、個人用洗浄組成物において使用されてもよく、本発明においては、ヘアケアまたはスキンケア洗浄組成物における使用のために知られており、化粧品(シャンプーなど)組成物のpHにおいてアニオン性である基を含むものが含まれる。このような両性洗浄性界面活性剤の濃度は、例えば、組成物の重量の約0.5%〜約20%、約1%〜約10%の範囲である。
【0193】
個人用洗浄組成物における使用のための適切な両性洗浄性界面活性剤は、当該分野において周知であり、脂肪族基が直鎖または分枝鎖であり得、1つの脂肪族置換基が約8〜約18個の炭素原子を含み、1つがカルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート、またはホスホネートなどのアニオン性水溶性基を含む脂肪族二級および三級アミンの誘導体として広範に記載されているものが含まれる。
【0194】
個人用洗浄組成物における使用のために適切な双性イオン性洗浄性界面活性剤は当該分野において周知であり、脂肪族四級アンモニウム、ホスホニウム、およびスルホニウム化合物の誘導体として広範に記載されている界面活性剤を含み、ここで、この脂肪族基は、直鎖または分枝鎖であり得、脂肪族置換基の1つが約8〜約18個の炭素原子を含み、1つがカルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート、またはホスホネートなどのアニオン性基を含む。ベタインなどの双性イオン性物質もまた想定される。
【0195】
本発明の個人用洗浄組成物は、本明細書で前に記載されたアニオン性洗浄剤界面活性剤成分と組み合わせた使用のためのさらなる界面活性剤をさらに含む。適切な任意の界面活性剤には、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、およびこれらの組み合わせが含まれる。任意のさらなる界面活性剤もまた、個人用洗浄組成物の必須成分と化学的にかつ物理学的に適合可能であり、またはさもなくば、製品の性能、美学、もしくは安定性を過度に損なわないという条件で、ヘアケアまたはパーソナルケア用製品における使用のための当該分野で公知の任意のこのような界面活性剤は使用されてもよい。個人用洗浄組成物における任意のさらなる界面活性剤の濃度は、所望される洗浄または泡立ち性能、選択される任意の界面活性剤、所望の製品濃度、組成物中の他の成分の存在、および当該分野において周知の他の因子に伴って変動されてもよい。
【0196】
個人用洗浄またはシャンプー組成物における使用のための他のアニオン性、双性イオン性、両性、または任意のさらなる界面活性剤の非限定的な例は、M.C.Publishing Co.によって出版されたMcCutcheon’s、Emulsifiers and Detergents、1989年報に記載されており、その記載は参照により本明細書に組み込まれる。
【0197】
本発明のとりわけ好ましい実施形態は、コンディショニング用ポリマーを含む個人用洗浄またはパーソナルケア組成物であり、このコンディショニング用ポリマーは、化粧品的に受容可能なビヒクルに分散または可溶化され、そしてアニオン性、両性、非イオン性、および双性イオン性界面活性剤から選択される少なくとも1種の界面活性剤を任意にさらに含む。
【0198】
さらにより好ましい実施形態は、個人用洗浄またはパーソナルケア組成物であり、ここで、コンディショニング用ポリマーを含む個人用洗浄組成物はシャンプーまたはボディーウォッシュであり、このパーソナルケア組成物は、皮膚および毛髪を含む身体に適用される任意のパーソナルケア組成物である。
【0199】
特別に関心対象である個人用洗浄組成物は、2イン1シャンプー、ボディーウォッシュ、洗顔料、泡風呂、ソープレスクレンザー、液体および固形石けん;シャワージェル、角質除去(xfoliating)シャワージェル;牛乳風呂;濡れタオル;風呂用発泡錠(例えば、泡風呂);風呂/シャワージェルまたはシャワークリームであり、好ましくは、上記洗浄組成物が2イン1シャンプーであり、上記個人用洗浄組成物がさらに任意に、組成物の重量で、5%〜50%、好ましくは8%〜30%、最も好ましくは10%〜25%、およびとりわけ12%〜18%の洗浄性アニオン性界面活性剤を任意にさらに含む。
【0200】
有益な剤
有益な剤は、本発明のターポリマーと組み合わされてもよく、そして、炭化水素オイル、脂肪族エステル、シリコーン、脂肪族アミン、脂肪族アミンオキシド、および脂肪族四級物質などのコンディショニング剤を任意に含む。さらなる可能な有益な剤は、日焼け防止剤、ふけ防止剤、タンパク質、ミネラル、ハーブ抽出物、シラミ駆除剤、ビタミン、およびUV吸収剤などの成分もまた含んでもよい。
【0201】
任意の成分
さらに、懸濁剤、粘度調整剤、染料、不揮発性溶媒または希釈剤(水溶性および水不溶性)、真珠光沢補助剤、フォームブースター、さらなる界面活性剤または非イオン性補助界面活性剤、pH調整剤、芳香剤、保存剤、キレート剤(chelants)、皮膚活性剤、ミネラル、ハーブ/フルーツ/食品抽出物、スフィンゴ脂質誘導体または合成誘導体、およびクレイを含むことはパーソナルケア調製物にとっては一般的である。
【0202】
カチオン性ポリマーはピリジンチオン塩などのふけ防止剤の沈着のための補助剤として周知であるので、ふけ防止剤は特に関心対象のものである。例えば、米国出願公開第2008/0206355号は、ピリチオンと組み合わせたカチオン性ホモポリマーを教示している。従って、本発明の組成物は、ふけ防止剤もまた含んでもよい。
【0203】
ふけ防止用微粒子の適切で非限定的な例には:ピリジンチオン塩、アゾール、硫化セレン、微粒子硫黄、およびこれらの組み合わせが含まれる。ピリジンチオン塩が好ましい。このようなふけ防止用微粒子は、組成物の必須成分と物理的および化学的に適合可能であるべきであり、他の点では、製品の安定性、美学、または性能を過度に損なわないべきである。
【0204】
ピリジンチオンふけ防止用微粒子、とりわけ、1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオン塩は、本発明の組成物における使用のために高度に好ましい微粒子ふけ防止剤である。ピリジンチオン微粒子ふけ防止剤の濃度は、典型的には、組成物の重量で約0.1%〜約4%、好ましくは約0.1%〜約3%、より好ましくは約0.3%〜約2%である。好ましいピリジンチオン塩には、亜鉛、スズ、カドミウム、マグネシウム、アルミニウム、およびジルコニウムなどの重金属から形成されたもの、好ましくは亜鉛、より好ましくは、1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオンの亜鉛塩(「ジンクピリジンチオン」または「ZPT」として知られている)、より好ましくは、血小板粒子型の1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオン塩が含まれ、ここで、これらの粒子は、約20ミクロンまで、好ましくは約5ミクロンまで、より好ましくは約2.5ミクロンまでの平均サイズを有する。ナトリウムなどの他のカチオンから形成された塩もまた適切であり得る。
【0205】
本発明のターポリマーを含むパーソナルケアまたは個人用洗浄組成物は、さらなるポリマーをさらに加えてもよい。このさらなるポリマーは、例えば、以下であり得る:
−約1,000,000〜約30,000,000、約2,000,000〜約8,000,000、または約2,000,000〜約5,000,000の範囲の分子量のポリアクリルアミドのホモポリマー
−本発明のターポリマーとは異なるカチオン性コポリマー。例えば、このカチオン性コポリマーは、(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド、−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N−エチル−N,N−ジメチルアンモニウムモノエチルサルフェート、(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N,N−トリエチルアンモニウムモノエチルサルフェート、−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド、(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N−エチル−N,N−ジメチルアンモニウムモノエチルサルフェート、(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジエチル−N−メチルアンモニウムクロリド、または(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジエチル−N−メチルアンモニウムモノメチルサルフェート、またはこれらの混合物などのアクリルアミドおよびカチオン性モノマーのコポリマーであってもよい。
【0206】
第2のカチオン性コポリマーは、典型的には、コポリマーの総重量に基づいて、0.1〜約25重量パーセント、4〜約20または約5または約20重量パーセントのカチオン性モノマーを含む。
【0207】
ターポリマーの調製
両性コンディショニング用ポリマーは、慣用的な様式で、例えば、塊状または溶液重合によって調製できる。この重合は、水性、溶媒、または水性溶媒混合環境において行ってもよいが、しかし、反応は、実質的に水性環境で実行されることが好ましい。可能な溶媒は、DMSO、THF、DMF、エチル、プロピル、ブチル、酢酸、ベンゼン、トルエン、キシレン、N−ブタノール、イソブタノール、イソプロパノール、MEK、MIBK、アセトンなどである。
【0208】
酸素の非存在下で重合を実行することが好ましい。
【0209】
モノマーは、任意に、酸化還元系の存在下で、過酸化物の付加によって、ラジカル反応を使用して重合されることが好ましい。過硫酸アンモニウムなどの開始剤は高度に水溶性であるので、この開始剤が理想的である。
【0210】
コンディショニング用ポリマーの重合の回数は、温度および所望の最終産物の特性に依存するが、好ましくは、約50℃〜約190℃の範囲の温度で、0.5〜10時間の範囲である。重合は、連続的に、不連続的に、または半連続的に実行できる。ランダム分布のモノマーを有するポリマー鎖を得ることが好ましい場合、すべてのモノマーが一緒に、反応混液に好ましく加えられる、このことは、一度に、または反応を制御するために経時的に計量して行われてもよい。
【0211】
公知であるモノマーの反応性に基づいて、当業者は、所望の分布を得るために、重合を制御できる。
【実施例】
【0212】
平均分子量の測定はゲル浸透クロマトグラフによって実行される。
略号の手がかり
APTAC−アクリロイルアミノプロピル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド
EGDS−エチレングリコールジステアレート
DAA−ジアリルアミン
ADAA−アルコキシル化ジアリルアミン−これらのモノマーは、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第7,579,421号および同第5,478,883号の実施例に従って調製される。
NaEDTA−エチレンジアミン四酢酸のナトリウム塩
コカミドMEA−コカミドモノエタノールアミン
SLS−ラウリル硫酸ナトリウム
SLES−X、Xモルのエトキシル化を有するラウレス硫酸ナトリウム
EO/PO−エトキシ/プロポキシ基
VA 044−2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド
tBHP−tertブチル水素ペルオキシド
SMBS−メタビスルフィドナトリウム
HLB−親水性−親油性バランス
【0213】
両性コンディショニング用ポリマーの合成
実施例1
APTAC/AA/DAA ターポリマーの調製
反応の仕込み(RC)
75% APTAC 0.7g
97% DAA 3.5g
99% アクリル酸 0.1g
10% NaEDTA 1.0g
脱イオン水 160g
HCL(5%)溶液を使用してpHを4.0に調整
モノマーフィード(MF)
75% APTAC 114g
97% DAA 0.6g
99% アクリル酸 10g
0.10% メチレンビスアクリルアミド 30g
NaOH溶液を使用してpHを4.0に調整
【0214】
1リットルのリアクターに窒素がパージされる。RC仕込みはリアクターに加えられる。反応物質は210rpmで撹拌され、100℃に加熱される。開始剤(過硫酸アンモニウム、20ml水中0.2g)は、残りのモノマーフィード(MF)を60分間の時間にわたって加えながら、0.22ml/分の速度で導入される。モノマーフィードの添加後、容器は10mLのDI水ですすがれる。開始剤は同じ速度でフィードされる。開始剤の添加が完了した後、このバッチは100℃で0.5時間保持される。次いで、メタビスルファイトナトリウム(1重量%水溶液、2.6mL)が0.5ml/分の速度で加えられる。次いで、このバッチは、100℃でさらに0.5時間維持される。得られたポリマーは、APTAC/AA/DAAのそれぞれの重量比率86/10/4を有する。MW 210 K。
【0215】
形成された両性コンディショニング用ポリマーの最適な中和
リアクターは約60℃まで冷却される。リアクターからポリマーを排出する前に、脂肪族アミンまたは脂肪族アミンオキシドは、例えば、0.5:2から1:2の間の範囲の重量比率で(脂肪族アミン対コンディショニング用ポリマー)任意に加えられる。この混合物は徹底的に撹拌されて、生成物の均質性および中和を可能にする。中和のために使用される脂肪族アミン、脂肪族アミンオキシド、または脂肪族四級物質は、ドデシルアミン、ドデシルジメチルアミン、ドデシルジメチルアミンオキシド、ミリスチルアミン、ミリスチルジメチルアミン、ミリスチルジメチルアミンオキシド、ステアリルアミン、ステアリルジメチルアミン、ステアリルジメチルアミンオキシド、およびセチルトリメチルアンモニウムクロリドである。中和後、ポリマーは、リアクターから排出される。
【0216】
リアクターを約60℃に冷却する。リアクターからポリマーを排出する前に、ドデシルアミンを、任意に、重量比1:2(脂肪族アミン:コンディショニングポリマー)で加える。混合物を十分に撹拌して生成物を均質にする。中和後、ポリマーをリアクターから排出する。
【0217】
APTAC:AA:DAAを含有するさらなる実施例2〜8については表1を参照のこと。
【0218】
実施例9
APTAC/ AA/ DAA−アルコキシル化ターポリマーの調製
リアクター仕込み(RC)
重量、g
1.60% APTAC 2
2.DAA−EO/PO 90:10 重量比率1 22.64
3.アクリル酸 0.2
4.NaEDTA 0.2
5.クエン酸 1g
6.HCl(10%) pH4に調整
7.脱イオン水(DIW) 250+30(リンス)
モノマーフィード(MF) 重量、g
8.60% APTAC 293
9.アクリル酸 20
10.MBA(0.1重量%) 60(300ppm)
11.DI水 40+20(リンス)
1N NaOHを使用してpHを4に調整
開始剤フィード(IF) 重量、g
12.tBHP(1重量%) 20g
13.SMBS (1重量%) 20g
後処理(PT) 重量、g
14.VA 044 (200PPM) 40mg
APTAC:AA:DAA−EO/POの重量比80.6:9.1:10.3のターポリマーが形成される。
1.Mwは、1100である。
【0219】
実施例10
リアクター仕込み(RC) 重量、g
15.75% APTAC 1.4
16.DAA−EO/PO 80/201 30
17.アクリル酸 0.1
18.NaEDTA 0.1
19.クエン酸 0.5
20.HCl(10%) pH4に調整
21.脱イオン水(DIW) 50+20
モノマーフィード(MF) 重量、g
22.75% APTAC 117
23.アクリル酸 10
24.MBA(0.1重量%) 30
25.DI水 50+10
1N NaOHを使用してpHを4に調整
開始剤フィード(IF) 重量、g
26.tBHP(0.75重量%) 20g
27.SMBS(0.75重量%) 20g
後処理(PT) 重量、g
28.VA 044 (200PPM) 40mg
APTAC:AA:DAA−EO/POの重量比68.9:7.8:23.3のターポリマーが形成される。
1.Mwは、3000である。
【0220】
手順
実施例2および3の手順は、実質的に上記の実施例1と同様であるが、開始剤の組み合わせが使用される(t−BHPおよびSMBS)。
【0221】
両性ポリマー
種々の両性ポリマーは上記の実施例1と同様に調製されるが、APTAC、アクリル酸、およびDAA、ならびに〜210KのMwを有するすべての比率は、異なる脂肪族アミンを用いる中和とともに変化される。
【0222】
【表1】

【0223】
【表2】

【0224】
コンディショニング用ポリマーの個人用洗浄製剤
以下のシャンプーのために、すべての成分は混合され、約70℃に加熱され、そしてケイ素およびコンディショニング用ターポリマー/脂肪族アミン複合体の分散性を改善するためにホモジナイズされる。冷却の前に、必要な場合、NaClおよびクエン酸が加えられて、室温における7000〜8000cpsの間の範囲の粘度について、およびpH5.7について調整される。
【0225】
【表3】

【0226】
【表4】

【0227】
【表5】

【0228】
【表6】

【0229】
【表7】

【0230】
【表8】

【0231】
【表9】

【0232】
【表10】

【0233】
アプリケーションデータ
ターポリマーは、それらの毛髪へのシリコーン沈着、ポリマーのコンディショニング効果、およびくし入れエネルギーの減少を測定するために、下記のシャンプー組成物に製剤化される。
【0234】
【表11】

【0235】
シリコーン沈着
洗浄手順
10房のバージンブラウンヘアが秤量され、各シャンプーを試験するために処理される。5房が2回シャンプーされ、5房が10回シャンプーされる、各房は15% TERGITOLで前洗浄され、徹底的にリンスされ、次いで水で濡らされる。
【0236】
1gのシャンプーが、各房の長さを下って適用され、泡立たされる。各房は、35℃で1分間、水道水の流れの中ですすがれる(1分間あたり0.4ガロン)。毛髪は室温条件下で一晩乾燥させられ、そのときにシリコーン抽出の準備ができている。
【0237】
毛髪のシリコーン分析
処理した房は、ガラス遠心管の中で、30mlのトルエン/メチルイソブチルケトン(50/50)混液で抽出される。
【0238】
シリコーンの定量分析は、グラファイト火炉を装着した原子吸光分析装置(Perkin Elmer AAnalyst 600)を使用して実行される。
【0239】
毛髪洗浄分析および抽出は3連で実行される。さらに、保管の際のシャンプーの性能の安定性を決定するために、シャンプーの調製の2日後および14日後に、毛髪洗浄分析および抽出が反復される。
【0240】
ポリマーコンディショニング効果
洗浄手順は、9グラムの毛髪の房、8インチ長が2グラムのシャンプーで洗浄されること以外は、上記の洗浄手順と同様に実行される、毛髪の房は、International Hair Importersからのヨーロッパ人ブラウンである。
【0241】
本発明のターポリマー/脂肪族アミン複合体は、手触りの改善およびより少ない「きしみ」を示す。「きしみ」の非存在または低下は、2および1シャンプーにおける重要な利点と見なされている。
【0242】
乾燥状態および濡れている状態でのくし入れエネルギー
乾燥状態および濡れている状態でのくし入れエネルギーの減少が、DIA−
STRON MINIATURE TENSILE TESTER MTTL75を使用して測定される。
【0243】
濡れた状態でのくし入れエネルギーは、水のビーカー中に処理した房を3回浸漬すること、および指を使って過度の水を絞ることによって決定される。
【0244】
乾燥状態でのくし入れエネルギーは、房が測定前に風乾されること以外は、類似して決定される。
【0245】
表2
種々のターポリマーを含む適用結果
【0246】
【表12】

【0247】
【表13】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記から形成されるコンディショニング用ポリマーであって:
i)化学式(I)によって定義されるカチオン性モノマー
【化1】

ここで、
1およびR2は、独立して、水素またはメチルであり、
3、R4、およびR5は、独立して、直鎖状または分枝状C1−C30アルキル基であり
Xは、NH、NR6または酸素であり、
6はC1−C6アルキルであり、
LはCn2nであり、
nは1〜5の整数であり、
ならびにA−は、メトサルフェートアニオンなどの有機もしくは無機酸、またはクロリドもしくはブロミドなどのハロゲン化物に由来するアニオンであり;
ii)エチレン性不飽和カルボン酸およびスルホン酸含有モノマーからなる群より選択される少なくとも1種のアニオン性モノマー;
ならびに
iii)化学式(II)または(III)によって定義されるジアリルアミンモノマー
【化2】

ここで、
7およびR8は、独立して、水素またはC1−C4アルキルであり、
9は、水素、分枝状または直鎖状C1−C30アルキル、C1−C30アルコキシ、
【化3】

、ヒドロキシ置換C1−C10アルキル、C7−C9アルキルフェニル、カルボキシアルキル、アルコキシアルキルおよびカルボキシアミドアルキルであり、
10は、水素、C1−C20アルキル、C5−C10シクロアルキル、または非置換もしくは置換ベンジル基であり、
10は水素以外であるという条件で、R9は、
【化4】

であり、
AOは、C1−C12アルキレンオキシドまたは2種以上のC1−C12アルキレンオキシドの混合物であり、前記2種以上がブロック型またはランダム型で互いに結合されることが可能であり、
mは2〜200の整数であり、
11は水素またはメチルであり;
ならびに
(iv)任意に、架橋モノマー;
ここで、形成されたターポリマーは、任意に、脂肪族アミン、脂肪族アミンオキシド、または脂肪族四級物質で少なくとも部分的に中和されている、
コンディショニング用ポリマー。
【請求項2】
請求項1に記載のコンディショニング用ポリマーであって、アニオン性モノマーの成分ii)が、化学式(VI)の化合物またはその無水物であって:
【化5】

12およびR13は、独立して、水素またはC1−C6アルキルであり、
14は、水素、C1−C6アルキル、またはCOOM基であり、
Mは、水素、一価または二価金属イオン、アンモニウム、または有機アンモニウムイオンであり、
ジアリル成分iii)のR9およびR10は水素であり
ならびに
形成されたターポリマーは、脂肪族アミンまたは脂肪族アミンオキシドで少なくとも部分的に中和されている、
コンディショニング用ポリマー。
【請求項3】
請求項1または2のいずれか1項に記載のコンディショニング用ポリマーであって、成分iii)が、化学式(IIa)および/または(IIIa)の化合物であり
【化6】

AOは、C1−C12アルキレンオキシドまたはそのC1−C12アルキレンオキシドの2種以上の混合物であり、前記2種以上がブロック型またはランダム型で互いに結合されることが可能であり、
mは2〜200の整数であり
ならびに
11は水素またはメチルである、
コンディショニング用ポリマー。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンディショニング用ポリマーであって、脂肪族アミンが
【化7】

であり、ここで、R1は、C8−C30直鎖または分枝鎖脂肪族であり、
2およびR3は、独立して、水素、C1−C30直鎖または分枝鎖脂肪族、ヒドロキシアルキル、アミドアルキル、カルボキシアルキル、環状、アルコキシ、ポリアルコキシ,またはヒドロキシポリアルコキシであり;
ならびに
脂肪族アミンオキシドは
【化8】

であり、ここで、R1は、8〜18個の炭素原子のアルキル、アルケニル、またはモノヒドロキシアルキル基、0〜約10個のエチレンオキシド部分、および0〜1個のグリセリル部分を含み、そしてR2およびR3は1〜3個の炭素原子および0〜1個のヒドロキシ基を含む、
コンディショニング用ポリマー。
【請求項5】
コンディショニング用ポリマーは、化粧品的に受容可能なビヒクル中に分散または可溶化され、さらに任意に、アニオン性、両性、非イオン性、および双性イオン性界面活性剤から選択される少なくとも1種の界面活性剤を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンディショニング用ポリマーを含む個人用洗浄またはパーソナルケア組成物。
【請求項6】
個人用洗浄組成物がシャンプーまたはボディーウォッシュであり、パーソナルケア組成物が、皮膚および毛髪を含む身体に適用される任意のパーソナルケア組成物である、請求項5に記載の個人用洗浄またはパーソナルケア組成物。
【請求項7】
洗浄組成物が2イン1シャンプー、ボディーウォッシュ、洗顔料、泡風呂、ソープレスクレンザー、液体および固形石けん;シャワージェル、角質除去(xfoliating)シャワージェル;牛乳風呂;濡れタオル;風呂用発泡錠(例えば、泡風呂);風呂/シャワージェルまたはシャワークリームであり、好ましくは、前記洗浄組成物が2イン1シャンプーであり、前記個人用洗浄組成物がさらに任意に、組成物の重量で、5%〜50%、好ましくは8%〜30%、最も好ましくは10%〜25%、およびとりわけ12%〜18%の洗浄性アニオン性界面活性剤を含む、請求項5または6のいずれか1項に記載の個人用洗浄組成物。
【請求項8】
パーソナルケア組成物が、ハンドローション、ボディーローション、ボディースプレー、ミストまたはジェル、ヘアコンディショニングリンス、シェービングクリーム、ジェル、フォームまたはソープ、アフターシェーブ、アフターシェーブ保湿剤、手および爪用クリームまたは脱毛クリームである、請求項5〜7のいずれか1項に記載の個人用洗浄組成物。
【請求項9】
ケラチン性物質に、請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンディショニング用ポリマーを含む有効量の組成物を適用する工程を包含し、前記ケラチン性物質が、好ましくは、人または動物の皮膚、毛髪、または爪である、ケラチン性物質のコンディショニングのためのプロセス。
【請求項10】
皮膚、毛髪、または爪へのシリコーンの沈着を増強する方法であって、
i)請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンディショニング用ポリマー
ii)少なくとも1種のシリコーン化合物
および
任意に
iii)皮膚、毛髪、または爪への所望の場所に対して有効量の有益な剤
を含む組成物を局所的に適用する工程
を包含する、方法。

【公表番号】特表2012−519751(P2012−519751A)
【公表日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−552981(P2011−552981)
【出願日】平成22年2月24日(2010.2.24)
【国際出願番号】PCT/US2010/025130
【国際公開番号】WO2010/101742
【国際公開日】平成22年9月10日(2010.9.10)
【出願人】(511213395)チバ、コーポレーション (3)
【Fターム(参考)】