説明

アクセルペダルにおける付加的なリセット力を生成するための装置およびその動作のための方法

【解決手段】
この発明は、自動車両用のアクセルペダルにおける付加的なリセット力を生成するための装置に関し、リセット力に対して対応する作動力によって引き起こされたその初期位置に関連のあるアクセルペダルの位置変更は、エンジンの原動力の増加に帰着し、さらに、作動力に減少があるときに、リセット力は、それの初期位置の方向にアクセルペダルを後方に移動し、そして、アクチュエータが設けられ、アクセルペダルのリセット方向に作用する付加的なリセット力を印加し、かつ、自動車両は手動でシフトされたトランスミッションのシフトポイントを決定するためのユニットを有する。
さらに、この発明は、この発明によって装置を動作する方法に関する。
車両ドライバーに対するシフトポイントの触覚型の伝達について、この発明による提案は、リセット力(F)が、車両ドライバーに対して手動でシフトしたトランスミッションのギアチェンジを示唆するために、1つまたは2つの矩形の力パルス(20)の形で印加されることである。
この配置では、車両ドライバーがより低いギアにギアチェンジを実行することを想定する場合には、印加される矩形の力パルス(20)について、準備がなされる、さらに、車両ドライバーがより高いギアにギアチェンジを実行することを想定する場合には、2つの矩形の力パルス(20)が印加される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、自動車両用のアクセルペダル(gas pedal)における付加的なリセット力を生成するための装置に関し、対応する作動力によって引き起こされたその初期位置に関連のあるアクセルペダルの位置変化は、リセット力に対してエンジンの原動力の増加に至らされ、さらに、作動力に減少があるときは、リセット力が、その初期位置の方向にアクセルペダルを後方に移動させ、さらに、アクチュエータが設けられ、それがアクセルペダルのリセット方向に作用する付加的なリセット力を印加し、さらに、自動車両は、手動でシフトされたトランスミッションのシフトポイントを決定するためのユニットを有する。さらに、この発明は、この発明にしたがう装置を動作するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
WO2007/073828A1は、シフト表示を与える目的で手動でシフトされたトランスミッションを備えた自動車両におけるシフトポイント指示器を開示している。以前に知られた装置では、変更表示は、指示ユニットで与えられ、車両ドライバーに視覚的に伝達される。この種の視角的伝達に関する問題は、交通から目を放し、かつ指示ユニットで見れば、車両ドライバーは、変更表示だけを知覚することができるということである。
【0003】
したがって、DE 3232160A1は、アクセルペダルのリセット力を調整することができ、かつ、車両ドライバーに触覚型のフィードバックを提供する方法を開示している。
【発明の概要】
【0004】
以前に知られた方法では、例えばギアの選択に関連する情報は、例えばペダルストロークに重畳された運動の形、例えば振動で車両ドライバーに伝達される。車両ドライバーに伝えられる多量の情報のために、明瞭な触覚型の情報が伝達されることは重要である。
【0005】
触覚型の情報が、可能な限り明瞭、かつ、明白な方法で、車両ドライバーに利用可能とすることによって、装置と方法とを提供することは、したがってこの発明の根本的な目的である。
【0006】
この目的は、請求項1の特徴によって達成される。ここで、リセット力は、車両ドライバーに対して手動でシフトされたトランスミッションのギアチェンジを示唆するために、矩形の力パルスの形で加えられる。
【0007】
有利な展開は、従属クレームにおいて見出すことができる。
【0008】
したがって、この発明による方法の好ましい展開において、リセット力は、2つの矩形の力パルスの形で迅速な繰返しで実行される。ここで、車両ドライバーがより低いギアにギアチェンジを実行すると想定すれば、印加される矩形の力パルスのための準備がなされる。車両ドライバーは、アクセルペダルにおける「単一の軽い突き(single nudge)」としてこの個々の矩形の力パルスを感じる。さらに、車両ドライバーがより高いギアにギアチェンジを実行すると想定すれば、印加される2つの矩形の力パルスのための準備がなされる。車両ドライバーは、これらをアクセルペダルにおける「2つの軽い突き」として2つの矩形の力パルスを知覚する。
【0009】
この2つの迅速な繰返しの矩形の力パルス、および介在する休止は、150〜200ミリ秒、好ましくは180ミリ秒の合計期間を有する。この種の2つの軽い突きが、ドライバーによって特によく検知される一方、他方では、妨害効果はないことが見出された。提案された方法の特に有利な展開では、車両ドライバーが手動でシフトされたトランスミッションのギアチェンジを実行しなければ、繰り返し適用される力パルスのために準備が、なされる。
【0010】
無視されてきたギアチェンジ要求を車両ドライバーに思い出させるために、介在する休止に対する力パルスの比率、および/または力パルスの振幅を調整することができる。2つの力パルスの繰返された印加の間の時間間隔も、調整することができる。
【0011】
この発明による方法の他の有利な展開は、車両動特性の点から重大な(critical)状況があるか、または、交通状況がそれを要求する場合には、ギアチェンジを要求するリセット力の印加が抑制されることを意図する。車両が、高い横加速にさらされているとき、または電子安定制御システムが作動しているときには、その状況は、車両動特性の点から重大である。
【0012】
提案されたこの方法の特に有利な展開においては、適応学習アルゴリズムが設けられ、それはリセット力の印加に対する車両ドライバーの反応を決定する。
【0013】
この発明によれば、この目的も、矩形の力パルスの形でリセット力を印加する手段を提供することによって達成される。ここで、倣い軸体(a profiled shaft)によって実行される手段のために準備がなされ、その輪郭(profile)は、カウンタベアリングと相互に接触し、力−伝達方法でペダル板に接続される。倣い軸体は、電動機によって回転駆動することができる。力−伝達接続(force-transmitting connection)は、回転レバーによって、および、結合レバーによって実行され、倣い軸体は、カウンタベアリング経由で、回転運動による回転レバーに作用する。ここで、倣い軸体の回転駆動のための準備がなされて、回転レバーにパルスを伝達する。これによって、回転レバーは、付加的なリセット力がアクセルペダルで力調整の形式をとるように作動する。
【0014】
対照的に、他の実施例においては、構造伝達騒音(structure borne noise)吸収を通して、回転レバーを刺激(excite)するように、倣い軸体の回転運動のために、準備がなされる。構造伝達騒音は、結合レバー経由伝達し、さらにペダル板に、力調整の形で付加的なリセット力に対応する振動を与える。
【0015】
この発明の主題の特に有利な展開は、倣い軸体の輪郭が波打った(undureting)設計であるか、または、溝を有することを意図する。この寸法によって、矩形の力パルスの形をしている付加的なリセット力を生成することは可能である。
【0016】
引張バネが設けられ、それはカウンタベアリングと係合して倣い軸体を保持する。
【0017】
この発明は、添付された図と協働して例証の実施例によって、以下により一層詳細に説明される:
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】アクセルペダルにおける付加的なリセット力を生成するための装置を示す;
【図2】先行技術によるリセット方向における付加的なリセット力Fの線図を示す;
【図3】この発明による方法にしたがって車両ドライバーに対するギアチェンジ要求を伝達するためのリセット方向における付加的なリセット力Fの線図を示す;
【図4a】アクセルペダルにおける付加的なリセット力を生成するための他の装置を示す;そして
【図4b】図4aに示される装置において使用することができる倣い軸体の断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、自動車両用のアクセルペダル1における付加的なリセット力を生成するための装置を示す。自動車両ドライバーが、アクセルペダル1を踏み、さらに、彼の対応する脚動作力によって引き起こされ、リセット力に対抗して初期位置に関するアクセルペダル1の位置変更が生じるときに、このことは、エンジンの原動力における増加に至らしめる。車両ドライバーが、アクセルペダル1から彼の脚を外すときに、リセット力は、その初期位置の方向にアクセルペダル1を後方移動させる。以下に、より一層詳細に説明されるように、アクチュエータ2は、アクセルペダル1のリセット方向に作用する付加的なリセット力Fを印加する。
【0020】
図1に詳細に例証されるように、ペダル板7は、ペダルモジュールのハウジング12に軸支して設置される。カム円板3は、ハウジング12に軸支して配置される。ペダル板7に係合されているのは、カプラレバー5で、それは、カム円板3に堅固に接続された回転レバー6と相互に作用する。ペダル板7が、反時計回りに回転する運動を行なうときに、カム円板3は、時計回りに回転することが理解されよう。取付けポイント8で、カム円板3に係合しているのは、リセットバネ4で、それはリセット力を印加し、さらに復帰バネ、または復元バネと呼ばれる。センサ(図示せず)の助けによって、カム円板3の回転する運動の範囲が決定され、これは、アクセルペダル1の作動行程の基準である。自動車両のエンジンの原動力は、アクセルペダル1の作動行程にしたがって調節され、さらに、ペダル板7の軸支は、反時計回りでエンジンの原動力の増加を引き起こす。ペダル板7に及ぼされた力が減少される場合には、復帰バネ4は、収縮することができ、したがって、ペダル板7を押し返すことができる。
【0021】
それ自身は知られているこの設計からスタートして、図1に例証された構造は、その後、それに接続されたギア13を備えた電動機9が、復帰バネ4のリセット力に加えられるペダル板7におけるリセット力を働かせることを保証する。
【0022】
初期状態では、モータ/ギヤユニット9、13と、復元するロッド10であって支持するスプリング11によってモータ/ギヤユニット9、13との係合から離れて図1における左方に押されるものとの間の係合はない。「力フィードバック機能」が付加的なリセット力Fを生成するために加えられる場合には、復元するロッド10は、接続された偏心器14を備えたアクチュエータ(特には図示せず)によってモータ/ギヤユニット9、13の方向に押され、さらに、復元するロッド10およびモータ/ギヤユニット9、13は、また、係合に加わる。カム円板3は、その後、モータ/ギヤユニット9、13によって、図1において後部下方に引かれ、さらに、したがって、付加的なリセット力Fが生成される。モータ/ギヤユニット9、13、または、偏心器14を作動するためのアクチュエータの故障の場合には、システムが無視されることを可能にするために、復元するロッド10とカム円板3との間の接続は、撓みバネ15によって確立される。
【0023】
このような状況の中で、「無視された」は、下記を意味する。ドライバーは、復元するロッド10によって及ぼされた力に対して反時計回りの方向にペダル板7をさらに下方に押圧する可能性を提供される。撓みバネ15は、この目的のために、カム円板3と復元するロッド10との間に挿入される。
【0024】
復元するロッド10の取付けは、カム円板3内に上方へ撓むことができ、さらに、したがって、作動ユニット2における誤作動(例えば、電動機9の正しくない回転方向)による急発進は、回避される。この目的のために、取付部16は、それが、溝17の壁18に係合することができ、さらに、引張る力によってカム円板3を反時計方向に回転することができるような方法で、溝17内に案内される。取付部16は、溝18の内に上方へ偏倚することができるので、押圧力は、伝達することができない。例証された溝の代りに、さらに、ケーブルによって確立されることが、カム円板3と復元するロッド10との間の接続のために可能である。保証される必要のあることは、力伝達が、単に一方向で起こることができるということである。
【0025】
先行技術から分かるように、図2は、付加的なリセット力Fの時間特性を示す。既に言及したように、ペダル行程(例えば振動)に重畳された動作の形をしている車両ドライバーに対するギアの選択に関係する情報を伝達する実行は、先行技術から知られている。付加的なリセット力Fが、時間tで印加されていないことは、図2における線図から見ることができる。時間tでは、付加的なリセット力Fは、突然に印加され、かつ、時間tとtの間で、振動19が発生するように調整され、車両ドライバーは、ペダル板7でそれを感じる。
【0026】
被験者によるテストにおいては、図3において例証された種類の矩形の力パルス20の形をしているリセット力Fが、車両ドライバーによる検知用に特に適切であることが見出されてきた。さらに、ギアの選択に関係のある異なる要求は、矩形の力パルス20の助けによって車両ドライバーに伝達することができる:車両ドライバーが、より高いギアにギアチェンジを行なうことを想定する場合には、2つの矩形の力パルス20は、迅速な繰返しで印加され、車両ドライバーが、より低いギアにギアチェンジを行うことを想定する場合には、単に1つの矩形の力パルス20が印加される。したがって、車両ドライバーが、ギアチェンジ表示を受けるばかりでなく、また、同時に、上方に、または下方にギアチェンジの点から起こることを想定している方向の表示を受ける。
【0027】
図3は、迅速な繰返しで相互にしたがうそれぞれの対の力パルス20を示す。第1の力パルス20は、時間tで印加され、時間tまで継続する。力パルス20の大きさは、5Nと30Nとの間である。時間tからtまでの力パルス20の存続時間は、好ましくは、30ミリ秒である。時間tにおける第2の力パルス20のスタートの前に、休止21がある。2つの力パルス20および1つの介在する休止21からなるこのように記述されたサイクルは、150〜200ミリ秒、好ましくは180ミリ秒の合計期間を有する。車両ドライバーが、ギアチェンジ勧告にしたがわない場合には、2つの迅速な繰返しの力パルス20がtにおいて再度印加される。車両ドライバーが、ギアチェンジ用の要請を無視し続ける場合には、さらに2つの力パルス20が印加され、かつ、同時に、介在する休止21に対する力パルス20の比率は、車両ドライバーの主観的印象を変更して調整される。振幅、そしてその結果力パルス20の強度を増加させるために準備が、同様に行なわれる。この手段は、また、車両ドライバーの注意を引きつける有効な方法である。車両ドライバーの注意を高めるための他の手段は、2つの力パルス20および1つの介在する休止21からそれぞれなるサイクル間の時間間隔22を調整することである。
【0028】
他方では、車両が、車両動特性の点から重大である状態にある場合には、または交通状況あるいは車両の状態がそれを要求する場合には、車両ドライバーは、当惑されるべきでなく、さらに、力パルス20の印加は、そのような状態に抑制される。高い横加速が自動車両に作用しているか、または、電子安定制御システムが作動しているときに、車両動特性の点から重大である状態が存在する。安全ベルトを装着すべき要求、または、燃料予備量の切迫した枯渇に関する警告のような、他の、より最優先の警告を、車両ドライバーに対して伝達する必要があるときには、車両ドライバーが注意散漫であるべきでない車両状況が、存在する。付加的なリセット力Fの抑制は、また、人工衛星航法装置(GPS)による位置決定に依存することができる。高速道路のエントリーレーンにおいて加速する場合には、例えば、より高いギアまでシフトアップするための要求は、抑制されるべきである。
【0029】
勧告されたギアチェンジに有効に車両ドライバーの注意を引き付けるために、適応学習アルゴリズムにおける車両ドライバーの応答を分析することが必要である。適応学習アルゴリズムは、付加的なリセット力に対する車両ドライバーの応答が適応されたと断定する。ここの典型的な質問は、次のとおりである:車両ドライバーは、どれくらい頻繁にギアチェンジ勧告にしたがうか、さらに、車両ドライバーは、付加的なリセット力の繰返された印加によって思い出させられた後にギアチェンジ勧告にどれくらい頻繁にしたがうか?ギアチェンジ要求とギアチェンジ実行との間の応答時間はどの位か。
【0030】
車両ドライバーの応答挙動に基づいて、適応学習アルゴリズムは、付加的なリセット力の印加を改善し、さらに、休止21に対する力パルス20の比率、または力パルス20の繰返しに対する時間間隔22を調整する。
【0031】
ギアチェンジのための要求に対する車両ドライバーの改善された反応によって、自動車両の内燃機関は、最適効率と燃料消費量で常に動作され、かつ、したがって、CO排出量は削減される。
【0032】
図4aは、アクセルペダルにおけるリセット力を生成するための他の装置を示す。図1に示される装置におけるそれらと同一の部品は、同一の引用符号を有する。カム円板3は、ハウジング12に軸支して配置される。ペダル板7において係合しているのは、カプラレバー5であり、それは、カム円板3に堅固に接続された回転レバー6と相互に接触する。ペダル板7が、反時計回りに回転する運動を行なう場合には、カム円板3は、時計回りに回転する。取付けポイント8で、カム円板3に取付けられるのは、リセットバネ4であり、それはリセット力を印加する。ペダル板7に及ぼされた力が減少する場合には、リセットバネ4は、収縮することができ、そしてしたがって、ペダル板7を押し返すことができる。
【0033】
図4aに示される実施例において、倣い軸体26は、リセット力を生成するために設けられ、ジョイント23の助けによってカム円板3に軸支して取付けられており、かつ、電動機25によって回転して駆動されている。倣い軸体26の断面は、図4bに区分表現として示され、かつ、2つの区分において波打っている設計である。倣い軸体26の区分の波打った設計は、アクセルペダル1で、より大きな、または、より小さな強度の振動を引き起こし、課された波形状28、29の振幅に依存する。倣い軸体の他の区分においては、2つの溝30が、より非常に詳細に以下に説明されるとともに、アクセルペダル1で矩形の力パルスを引き起こすように導入される。
【0034】
丁度、記述された倣い軸体26、または、その断面28、29、30は、カウンタベアリング27において作用し、それはカプラレバー6に堅固に接続される。倣い軸体26は、引張ばね24の助けによってカウンタベアリング27との係合において保持される。倣い軸体26が、電動機によって運転されるときに、倣い軸体26の断面28、29、30は、回転レバー6にパルスを伝達する。このパルスは、回転レバー6にほぼ垂直に作用し、さらに、カム円板3の反時計回りを引き起こす。しかしながら、その結果として、カプラレバー5、および、したがって、ペダル板7は、調整する方法で移動され、さらに、車両ドライバーは、アクセルペダル1で力調整の形をしているリセット力Fを感じる。例えば、電動機25が、回転レバー6を過ぎて2つの溝30の断面をちょうど移動しているときに、回転レバー6は、2つのパルスを受ける。これらの2つのパルス間で、回転レバー6は、引張バネ24の作用によって再び引き戻される。アクセルペダル1で車両ドライバーによって感じることができる結果は、図3に関して記述された種類の2つの矩形の力パルスである。
【0035】
代案として、準備が、倣い軸体の回転運動のために、構造支持の騒音吸収経由で回転レバー6を刺激するように行なわれる。用語「構造伝達騒音」は、固体において伝播する騒音を指す。そのような構造伝達騒音は、回転レバー5、およびカプラレバー5において伝播し、さらに、ペダル板7が時計回りにおよび反時計回りに移動することを保証する。この移動のために、車両ドライバーは、アクセルペダル1で力調整の形をしているリセット力Fを感じる。
【0036】
図4aおよび4bにおいて記述された実施例は、部品が、付加的なリセット力Fを生成することはほとんど要求せず、さらに、特に強健で、かつ同時に、その比較的に単純な設計によって低価格で生産することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車両用のアクセルペダルにおける付加的なリセット力を生成するための装置を動作する方法であって、リセット力に対して、対応する作動力によって引き起こされるそれの初期位置に関するアクセルペダル(1)の位置変更が、エンジンの原動力の増加に至らせ、かつ、作動力における減少があるときには、リセット力が、それの初期位置の方向においてアクセルペダル(1)を後方に移動し、さらに、アクチュエータ(2)が設けられ、それはアクセルペダル(1)のリセット方向に作用する付加的なリセット力(F)を印加し、そして、自動車両は、手動でシフトされたトランスミッションのシフトポイントを決定するためのユニットを有しており、前記リセット力(F)は、車両ドライバーに対して手動でシフトされたトランスミッションのギアチェンジを示唆するために矩形の力パルス(20)の形で印加されることを特徴とする方法。
【請求項2】
リセット力(F)は、2つの矩形の力パルス(20)の形で迅速な繰返しで実行されることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
迅速な連続の2つの矩形の力パルス(20)、および介在する休止(21)は、150〜200ミリ秒、好ましくは、180ミリ秒の合計期間を有することを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項4】
車両ドライバーが手動でシフトしたトランスミッションのギアチェンジを実行しない場合には、力パルス(20)が繰返して印加されることを特徴とする請求項1〜4のうちの1項記載の方法。
【請求項5】
介在する休止(21)に対する力パルス(20)の比率、およびまたは力パルス(20)の振幅を調整することができることを特徴とする請求項5項記載の方法。
【請求項6】
2つの力パルス(20)の繰返される印加の間の時間間隔(22)を調整することができることを特徴とする請求項5と6とのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
車両ドライバーがより低いギアにギアチェンジを実行することが想定される場合には、矩形の力パルス(20)が印加されることを特徴とする先行する請求項のうちの1項記載の方法。
【請求項8】
車両ドライバーがより高いギアにギアチェンジを実行することが想定される場合には、2つの矩形の力パルス(20)が印加されることを特徴とする先行する請求項のうちの1項記載の方法。
【請求項9】
車両動特性の点から重大な状況があるか、または交通状況がそれを要求する場合には、ギアチェンジを要求するリセット力(F)の印加が、抑制されることを特徴とする先行する請求項のうちの1項記載の方法。
【請求項10】
適応学習アルゴリズムが設けられ、それはリセット力(F)の印加に対する車両ドライバーの反応を決定することを特徴とする先行する請求項のうちの1項記載の方法。
【請求項11】
自動車両用のアクセルペダルにおける付加的なリセット力を作りだすための装置であって、リセット力に対して対応する作動力によって引き起こされたその初期位置に関連するアクセルペダル(1)の位置変更は、エンジンの原動力の増加に至らせ、さらに、作動力に減少があるときには、リセット力は、それの初期位置の方向においてアクセルペダル(1)を後方に移動させ、そして、アクチュエータ(2)が設けられ、それはアクセルペダル(1)のリセット方向に作用する付加的なリセット力(F)を印加するものであって、手段(25、26、27)は、矩形の力パルス(20)の形をしているリセット力(F)を印加するように設けられることを特徴とする装置。
【請求項12】
その手段は、倣い軸体(26)によって実行され、その輪郭(28、29、30)はカウンタベアリング(27)と相互に接触し、それはペダル板(7)に対する力−伝達方法で接続されることを特徴とする請求項11記載の装置。
【請求項13】
力−伝達接続は、回転レバー(6)、およびカプラレバー(5)によって実行され、倣い軸体(26)は、カウンタベアリング(27)経由、回転運動による回転レバー(6)に作用することを特徴とする請求項12記載の装置。
【請求項14】
倣い軸体(26)の回転運動は、付加的なリセット力(F)が力調整の形式をとるのと同じ方法で、回転レバー(6)を作動することを特徴とする請求項13記載の装置。
【請求項15】
倣い軸体(26)の回転運動が構造伝達騒音吸収経由で回転レバー(6)を刺激して、アクセルペダル(1)で力調整の形をしている付加的なリセット力(F)を作りだすことを特徴とする請求項13記載の装置。
【請求項16】
倣い軸体(26)は、電動機(25)による回転で駆動されることができることを特徴とする請求項11〜15のうちの1項記載の装置。
【請求項17】
倣い軸体(26)の輪郭(28、29、30)は、波打った設計であり、およびまたは、溝(30)を有することを特徴とする請求項11〜16のうちの1項記載の装置。
【請求項18】
引張バネ(24)が設けられ、カウンタベアリング(27)との係合において倣い軸体(26)を保持することを特徴とする請求項11〜17のうちの1項記載の装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4a】
image rotate

【図4b】
image rotate


【公表番号】特表2013−513756(P2013−513756A)
【公表日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−543552(P2012−543552)
【出願日】平成22年11月3日(2010.11.3)
【国際出願番号】PCT/EP2010/066687
【国際公開番号】WO2011/072943
【国際公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(512007616)コンティ・テミック・マイクロエレクトロニック・ゲーエムベーハー (2)
【氏名又は名称原語表記】CONTI TEMIC MICROELECTRONIC GMBH
【住所又は居所原語表記】Sieboldstrasse 19, 90411 Nuernberg, Germany
【出願人】(510076270)コンチネンタル・エンジニアリング・サービシーズ・ゲーエムベーハー (4)
【氏名又は名称原語表記】Continental Engineering Services GmbH
【Fターム(参考)】