説明

アンテナ装置

【課題】方位走査を回転駆動装置で行う反射鏡方式のアンテナ装置において、電気的な可動接点をなくし、一次放射器の特性を改善し、データレートを向上させる。
【解決手段】固定部13aに固定した一次放射器12に対しその外周を等分した位置の可動部13b上にオフセット型の複数の反射鏡11a〜11cを配置して回転させることより、一次放射器12に対するRF信号等の送受のための電気的な可動接点をなくするとともに、一次放射器12による開口の遮蔽によるアンテナ性能の劣化を改善する。更に一次放射器12をフェーズドアレイとし複数の反射鏡による複数ビームで全方位方向及び仰角方向のデータレートの向上を図る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はアンテナ装置に関し、航空機等の飛翔体を地上で管制、監視するレーダ、特に捜索レーダ用の長距離用レーダ装置に適用可能なアンテナ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
飛翔体を地上で管制、監視するレーダ等の長距離用レーダ装置として方位走査等をフェーズドアレイにより行う方式や回転駆動装置で行うアンテナ装置が知られている。
【0003】
図4は従来のフェーズドアレイ方式のアンテナ装置を示す図である。円筒状の周面に素子101をアレイ配列し、送受信信号を位相制御することにより全周方向及び仰角方向にビームを形成して目標の探索を行なうように構成したものである。
図5は従来の他のフェーズドアレイ方式のアンテナ装置を示す図である。平面状に素子102を並べたフェーズドアレイアンテナを異なる方向に複数面用いて全方位方向及び仰角方向を電子走査するように構成したものである。
これらのアンテナ装置は、配列するアンテナ素子数が膨大となり、アンテナ素子に直結する送受信モジュール(TRM)も合わせて数量が増加し、著しく高価となる。また、単一ビームで走査する場合は特定方向のデータは1周毎でのみ取得可能なものであり全方位方向及び仰角方向のデータ取得速度であるデータレートは低くなるという問題もある。
【0004】
図6は従来の回転機構を併用したアンテナ装置を示す図である。回転駆動装置113上に2つの平面状フェーズドアレイアンテナ111、112を同一方向等に並べて搭載する平面アンテナ構造としアンテナ素子を図4、5に示すフェーズドアレイ方式に比べて少なくしたものである(特許文献1参照)。
図7は従来の回転機構を併用した他のアンテナ装置を示す図である。回転駆動装置214上に一次放射器213と主副反射鏡211、212からなるパラボラアンテナを背中合わせに複式搭載するアンテナ構造とした例である。仰角方向はフェーズドアレイ方式としているが、アンテナ素子を減らすことができる等により、比較的安価に構成でき、データレートの向上を図ることも可能である(特許文献2参照)。
【0005】
図8は方位走査を回転駆動装置により行うアンテナ装置の電源及び信号の伝送系統を示す図である。回転駆動装置の可動部上に、フェーズドアレイの素子118、該素子118にサーキュレータを介してRF信号を供給するアンプ1、素子118からのRF信号を移相器に供給するアンプ2及び送受信を切り替えるスイッチSWからなる送受信回路117を多数備えており、RF信号、制御信号、電源等を固定部と可動部間で機械的な可動接点を介して供給する必要がある。例えば固定部と可動(回転)部間でRF信号の伝送を行うためのロータリージョイント(R/J)115、更にアンプ用電源、移相器、SW用の制御信号等の伝送にスリップリング(S/L)116が使用される。したがって、例えば図6あるいは図7に示すような回転機構を併用したアンテナ装置ではR/J、S/Lが必須であり、これらR/J、S/Lは可動接点を備えているため、その電気的接触点の金属の磨耗による部品劣化が避けられず、定期交換が必要となりメンテナンス費用も高価となる。
【0006】
図9は回転駆動装置を利用したアンテナ装置の他の例を示す図である。ダイポールアンテナでなるアンテナ311を固定部の基台314に固定配置し、歯車316により回転する可動部315により前記アンテナ311を回転の中心として回転する主反射鏡312と副反射鏡313を備える。ロータリージョイントを使用することなく方位方向に回転する単一ビームを形成することができる(特許文献3参照)。
【特許文献1】特開2003−207559号公報
【特許文献2】特開平8−220213号公報
【特許文献3】特開平10−253746号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
パラボラ形状の反射鏡と一次放射器の組み合わせでなるアンテナ構成を長距離レーダに使用したものは、フェーズドアレイ方式のものに比べて安価に提供できる利点があるが、目標物を捕らえる周期的な時間間隔(データレート)が延びて、捜索、追尾に支障をきたすという問題がある。
【0008】
また、パラボラ形状の反射鏡と一次放射器との組み合わせを複式搭載してデータレートを短縮するアンテナ構成では装置が大型化するとともに、回転駆動装置の固定部から回転する可動部上のアンテナ回路との間の多数のRF信号、制御信号及び電源等に関するロータリージョイント等、電気的な可動接点を必要とする。
【0009】
この点、図9に示す空中線装置によれば、ロータリージョイント等が不要となるという利点があるが、同図のアンテナ装置では、ダイポールアンテナ311と副反射器313は主反射器312と自由空間との間を遮るように配置されているため電波路を遮蔽し、効率低下を来たしサイドローブ悪化を生じるという問題がある。また、単一のアンテナ装置で構成されているからデータレートが延びて捜索、追尾に支障をきたすという問題がある。更に、使用するアンテナがダイポールアンテナでなり仰角走査ができないという問題がある。
【0010】
(発明の目的)
本発明の目的は、以上の問題を解決するものであり、方位走査を回転駆動装置で行う反射鏡方式のアンテナ装置において、電気的な可動接点をなくすとともに、反射鏡と自由空間の間の電波路を一次放射器が遮蔽しないように構成したアンテナ装置を提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、方位走査を回転駆動装置で行う反射鏡方式のアンテナ装置において、電気的な可動接点をなくすとともに、一次放射器を共用して複数ビームの形成を可能とし、データレートの短縮を可能としたアンテナ装置を提供することにある。
【0012】
本発明の他の目的は、方位走査を回転駆動装置で行う反射鏡方式のアンテナ装置において、仰角走査をフェーズドアレイ方式で行い、給電系RF信号の伝送にロータリージョイントや、アンプ用電源、移相器用制御信号等の伝送にスリップリングの使用を不要とした反射鏡方式の長距離レーダ装置に適したアンテナ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は上記の目的を達成するために、機械的に水平面内を回転する回転駆動機構を有し、この回転により方位の目標走査が可能な長距離レーダ装置等に関し、一次放射器を固定してその外周にオフセット反射鏡を機械的に回転させることにより、ロータリージョイント(R/J)及びスリップリング(S/L)等、電気的可動接点の使用を排除するように構成する。また一次放射器を中心とした外周の等分した位置に複数のオフセット反射鏡を配置して機械的に回転させる。反射鏡はオフセットパラボラ曲面で電波放射が一次放射器の遮蔽を回避するように配置し、更に、一次放射器は垂直に素子を並べて仰角方向のビームを電子走査可能なフェーズドアレイを複数列並べて構成し、複数のフェーズドアレイは円周状に並べ、何れかのフェーズドアレイの放射素子が複数の各反射鏡に対峙したとき電波を放射するように反射鏡の回転に同期してスイッチ(SW)により送受信回路と順次切り替え、常に反射鏡には最適な照射が継続するように構成する。
【0014】
本発明のアンテナ装置は、機械的に水平面内を回転する回転駆動機構により反射鏡を回転して方位走査を行うアンテナ装置において、一次放射器を固定配置し、前記一次放射器による反射面の電波路の遮蔽を回避する位置に配置した反射鏡を前記回転駆動機構により前記一次放射器を中心として回転させる、又は一次放射器を固定配置し、前記一次放射器を中心とする全周を等分した位置に配置した複数のビームを形成する複数の反射鏡を前記回転駆動機構により回転させることを特徴とする。前記反射鏡は反射面がオフセットパラボラ曲面でなり、前記一次放射器は、複数の放射素子を垂直に並べた仰角方向のビームを電子走査可能なフェーズドアレイを複数列並べて構成したことを特徴とし、前記フェーズドアレイは円周上に並べられ、回転する前記反射鏡に対向する列のフェーズドアレイの複数の放射素子と送受信モジュール等の送受信回路側とを回転に同期して切り替え接続する複数のスイッチを備えることを特徴とする。
【0015】
(作用)
回転する反射鏡を使用するアンテナ装置において、一次放射器を固定して電気的な可動接点を排除し、反射鏡はオフセット構造として一次放射器からの入射と一定角異なる方向にビームを収束して放射し、一次放射器による電波路の遮蔽を回避する。また、一次放射器の外周を等分した位置に配置した複数のオフセット反射鏡を機械的に回転させて、反射鏡の回転に同期してスイッチ(SW)により前記複数の素子への給電等を切り替え、常に各反射鏡にビームを照射して回転するビームを形成して同時に複数方向の捜索を行う。一次放射器は複数の素子で構成したフェーズドアレイアンテナとして全方位及び上限と下限の範囲の仰角方向(単に仰角方向ともいう。)の目標探索を可能とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、回転する反射鏡を使用するアンテナ装置において、一次放射器を固定配置し、前記一次放射器を中心として回転させる反射鏡としてオフセット構造を使用する等、一次放射器を反射鏡の反射面の電波路を遮蔽しない位置に配置したことにより、RF信号の伝送等のための電気的な可動接点を排除できるとともに、アンテナ効率の低下、サイドローブの悪化等を防止してレーダ装置に適したアンテナ性能を実現することが可能である。
【0017】
本発明によれば、一次放射器を共用した複数の反射鏡の使用によりデータレートの向上が図れ、更に一次放射器をフェーズドアレイとすることにより、全方位方向及び仰角方向でのデータレートの向上を図れる。つまり、一次放射器を回転中心とする全周を等分した位置に複数の反射鏡を使用したことにより、複数ビームの形成を可能とし、同時に複数方向の捜索を可能として方位方向及び仰角方向の走査に要する時間を短縮することが可能である。
【0018】
更に、一次放射器を固定することが可能であるからロータリージョイント(R/J)及びスリップリング(S/L)等の電気部品等、接点の磨耗の激しい部品を使用しない回転駆動装置が実現できる。その結果R/J、S/L等の定期的交換が不要となりメンテナンス費用が低減される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
(構成の説明)
次に、本発明のアンテナ装置の一実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は本実施の形態の構成を示す図である。本実施の形態は、反射鏡11と、一次放射器12と、回転駆動装置13とから構成される。回転駆動装置13は反射鏡11を上に搭載して水平面を回転させる機構であり、固定部13aと回転盤としての可動部13bとからなる。本実施の形態では反射鏡11は3つの反射鏡11a、11b、11cで構成した例を示している。
【0020】
一次放射器12は回転駆動装置13の可動部13bの回転の中心位置に形成された開口(貫通孔)を貫通するかたちで固定部13aに垂直に固定配置され、複数の反射鏡11は一次放射器12を中心とした外周を等分した可動部13b上の位置(本例では120°の角度間隔)にそれぞれ配置され、それぞれの反射面は一次放射器12又はその近傍に焦点(線)を有するオフセット型のパラボラ曲面を構成する。
【0021】
回転駆動装置13の固定部13aに固定された一次放射器12は、可動部13b上で周囲を回転する反射鏡11に電波を照射し、複数の反射鏡11は照射された電波をオフセット形状のパラボラ曲面の反射面により反射し、回転する複数の鋭いビームを形成する。一次放射器12と反射鏡11とにより高利得のアンテナ装置が実現される。
【0022】
図2は一次放射器の具体的な構成例を示す図であり、(イ)はアンテナ構造図、(ロ)は給電系統図である。一次放射器12は、中心に固定部13aに固定された支柱120が設けられ、該支柱120の周りの円周上に複数の素子(放射素子)が等間隔に並べた構造のアンテナ素子121、122、…12nが縦方向(垂直方向)に複数段並べたアンテナ構造を備える。
【0023】
アンテナ素子の複数の素子に対するRF信号の給電と位相制御信号等の伝送は、例えば固定部13a内に設けた送受信モジュール(TRM)から直接、又は固定部13aを介して接続したTRMから直接行うように構成することができる。縦方向の複数の素子(放射素子)はTRMに内蔵されている移相器により仰角方向にビームが走査されるフェーズドアレイを構成している。なお、TRM14はフェーズドアレイに使われる部品であり、当業者にとってよく知られていることからより詳細な説明は省略する。
【0024】
また、円筒状に並べられた各段のアンテナ素子の各素子には複数の反射鏡11a、11b、11cの回転(可動部の回転)に同期してそれぞれ3つのスイッチ(SW)構成により120°の角度間隔で素子に信号を切り替えて供給し、常に3つの反射鏡11a、11b、11cに電波が照射されるように構成されている。
【0025】
以上のアンテナ素子の配置構成は、複数の放射素子を垂直に並べ仰角方向のビームを電子走査可能なフェーズドアレイを、複数列並べた構成となり、また、前記フェーズドアレイは円周上に並べており、回転する前記3つの反射鏡に対向する列のフェーズドアレイの複数の放射素子とTRM等の送受信回路側とが3つのスイッチにより同期して切り替え接続される構成となる。3つの反射鏡にはそれぞれの線状の焦点(線)の位置に垂直に並んだ複数の放射素子から常に最適な電波が照射される関係が継続する構成となる。
【0026】
(動作の説明)
次に本実施の形態のアンテナ装置の水平面及び垂直面のビーム形成ついて説明する。
図3は本実施の形態の水平面のビーム形成の動作を示す図であり、(イ)は一次放射器のビーム切り替え状況、(ロ)は電波路をそれぞれ示している。
【0027】
図2に示すアンテナ素子121の例で説明すると、TRM14の出力側のスイッチ接点1212a〜1212cはパラボラ曲面の反射鏡11a、11b、11cの回転方向と同一の方向に同期して回転し、一次放射器12の垂直な各素子に信号を切り替えて供給するように構成されている。これによりスイッチ接点1212a〜1212cから信号が給電された素子1211a〜1211cの各ビームの方向にそれぞれの反射鏡11a、11b、11cが位置する関係が維持される。
【0028】
例えば図3(イ)に示すように、TRM14の出力がスイッチ接点1212a〜1212cから素子1211a〜1211cにそれぞれ供給されている状態では、各素子1211a〜1211cのビームIはそれぞれ反射鏡11a〜11cの方向に形成される。各素子1211a〜1211cから放射された電波は反射鏡11a〜11cにそれぞれ照射され、放射された電波は反射鏡11a〜11cで収束され鋭いビームとなる。
【0029】
そして、スイッチ接点1212a〜1212cを反射鏡11a〜11cに同期して回転し、一次放射器121のビームの切り替えを制御することにより、反射鏡11a〜11cの回転に同期して一次放射器121の円周に配置された素子が放射素子として順次切り替えられ、一次放射器121の一次ビーム15がI→II→IIIの順に常にそれぞれの反射鏡11a〜11cに対峙して形成される。
【0030】
このようにアンテナ素子への給電をスイッチSWにより切り替える制御を行うことで、図3(ロ)に示すように、回転する3つの反射鏡11a〜11cとアンテナ素子121の回転するビームとが相対的な位置関係を変化することなく維持、継続し、3つの回転ビームが形成される。
【0031】
アンテナ素子121の以上の動作は、アンテナ素子121とともに支柱120に配置した他のアンテナ素子122〜12nにおいても同様であるが、アンテナ素子121〜12nの間ではTRM14により信号の位相がアンテナ素子間で制御可能であるので、一次放射器121で形成される3つのビームは仰角方向の走査の制御が可能である。
【0032】
本実施の形態では可動接点が排除されて給電系RF信号用R/Jあるいはアンプ電源、移相器制御信号用S/L等を介して行う必要がなく、接触点の金属の磨耗による部品劣化及び定期的な交換からまぬがれる。
【0033】
また、反射鏡11a〜11cは反射面にオフセットパラボラを用いることにより一次放射器の遮蔽を避けて電波路を選択することができ、能率の悪化やサイドローブの悪化を回避することが可能である。
【0034】
(発明の他の実施の形態)
以上の本実施の形態では3つの反射鏡の使用例を示したが、一次放射器の遮蔽を回避できる位置、寸法を選択することにより、反射鏡はさらに増やすことも可能である。また、長距離レーダ装置用アンテナとしてデータレートの短縮を考慮した複数ビームについて記述したが、1ビームの場合についてもR/J、S/Lの使用を回避する場合に適応可能である。
【0035】
なお、以上の実施の形態の構成、動作は電波の受信時も基本的に同様であり、一次放射器を電波の受信に使用することにより受信時のマルチビームの形成が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明のアンテナ装置の一実施の形態を示す図である。
【図2】本実施の形態の一次放射器の構成例を示す図であり、(イ)は構造、(ロ)は信号系統である。
【図3】本実施の形態の一次放射器の電波放射動作を示す図であり、(イ)は一次放射器ビーム切り替え状況、(ロ)は電波路である。
【図4】円筒状フェーズドアレイアンテナの例を示す図である。
【図5】他のフェーズドアレイアンテナの例を示す図である。
【図6】平面状フェーズドアレイを複数面用いた例を示す図である。
【図7】パラボラアンテナを複数面用いた例を示す図である。
【図8】機械的回転機構を有するアンテナ装置の給電系統図を示す図である。
【図9】回転機構を利用したアンテナ装置の他の例を示す図である。
【符号の説明】
【0037】
11(11a、11b、11c)、212 反射鏡
12、213 一次放射器
13、113、114、214 回転駆動装置
13a 固定部
13b、315 可動部
14 TRM
15 ビーム
101、102、118 素子
111、112 フェーズドアレイ
115 ロータリージョイントR/J
116 スリップリングS/L
120 支柱
121、122、…12n アンテナ素子
1211a、1211b、1211c 素子
1212a、1212b、1212c スイッチ接点
211、312 主反射鏡
212、313 副反射鏡
314 基台
311 アンテナ
316 歯車

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機械的に水平面内を回転する回転駆動機構により反射鏡を回転して方位走査を行うアンテナ装置において、一次放射器を固定配置し、前記一次放射器による反射面の電波路の遮蔽を回避する位置に配置した反射鏡を前記回転駆動機構により前記一次放射器を中心として回転させることを特徴とするアンテナ装置。
【請求項2】
機械的に水平面内を回転する回転駆動機構により反射鏡を回転して方位走査を行うアンテナ装置において、一次放射器を固定配置し、前記一次放射器を中心とする全周を等分した位置に配置した複数のビームを形成する複数の反射鏡を前記回転駆動機構により回転させることを特徴とするアンテナ装置。
【請求項3】
前記反射鏡は反射面がオフセットパラボラ曲面でなることを特徴とする請求項1又は2記載のアンテナ装置。
【請求項4】
前記一次放射器は、複数の放射素子を垂直に並べた仰角方向のビームを電子走査可能なフェーズドアレイを複数列並べて構成したことを特徴とする請求項1、2又は3記載のアンテナ装置。
【請求項5】
前記フェーズドアレイは円周上に並べられ、回転する前記反射鏡に対向する列のフェーズドアレイの複数の放射素子と送受信回路側とを回転に同期して切り替え接続する複数のスイッチを備えることを特徴とする請求項1ないし4の何れかの請求項記載のアンテナ装置。
【請求項6】
前記回転駆動機構は、固定部と中央に開口(貫通穴)を有する可動部とからなり、前記一次放射器は前記可動部の開口を貫通して前記固定部に固定配置され、前記反射鏡は前記可動部上に配置されたことを特徴とする請求項1ないし5の何れかの請求項記載のアンテナ装置。
【請求項7】
長距離レーダ装置に適用したことを特徴とする請求項1ないし6の何れかの請求項記載のアンテナ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−251664(P2007−251664A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−73281(P2006−73281)
【出願日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】