インホイールモータ
【課題】モータのステータや軸受けを積極的に冷却し、ブレーキディスクからの放熱によるモータハウジングの温度上昇を防止し、ブレーキディスクを積極的に冷却し、オイル室を冷却することで潤滑油を冷却するインホイールモータを提供する。
【解決手段】インホイールモータ11の冷却構造61は、ブレーキディスク43に面したインホイールモータのモータハウジング13に形成され、且つモータのステータ14に沿っている冷却風通風路63と、冷却風通風路63に連通し、且つ車両中央へ向いている車輪の内側81より突出している空気取入れ口62と、冷却風をブレーキディスク又は/及びオイル室に当てるように導く冷却風出口を備えている。
【解決手段】インホイールモータ11の冷却構造61は、ブレーキディスク43に面したインホイールモータのモータハウジング13に形成され、且つモータのステータ14に沿っている冷却風通風路63と、冷却風通風路63に連通し、且つ車両中央へ向いている車輪の内側81より突出している空気取入れ口62と、冷却風をブレーキディスク又は/及びオイル室に当てるように導く冷却風出口を備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車に用いたインホイールモータに関するものである。
【背景技術】
【0002】
インホイールモータには、モータの冷却を媒体の循環で行うものがある(例えば、特許文献1参照。)。
また、インホイールモータ構造には、モータの温度が高いときに、ブレーキのディスクロータに直接熱を伝えることでモータの温度を調節するものがある(例えば、特許文献2参照。)。
【特許文献1】特開2006−304543公報(第9頁、図1)
【特許文献2】特開2006−211764公報(第10頁、図2)
【0003】
次に、特許文献1を簡単に説明する。
図10は、従来の技術(特許文献1)の説明図であり、従来のインホイールモータの冷却構造201は、車両にインホイールモータを取付ける取付ブラケット202にフイン203及び油路204を形成して、オイルポンプ205でオイル(冷却媒体)を送ることで、インホイールモータの冷却効率を向上させている。
【0004】
図11は、従来の技術(特許文献2)の説明図であり、従来のインホイールモータ構造221は、車体にモータのステータ222を固定し、ステータ222の温度が高くなると、シリンダシステム223で熱伝達部材224をディスクブレーキのディスクロータ225に接触させることで、ステータ222側の熱をディスクロータ225側に伝え、放熱する。
【0005】
しかし、特許文献1のインホイールモータの冷却構造201では、冷却媒体(オイル)を送るための装置(オイルポンプ205)を専用に設ける必要があるという問題がある。
また、ロータ206、ステータ207を冷却し難いという問題がある。
【0006】
特許文献2のインホイールモータ構造221では、ディスクロータ225の回転が停止したときのみに限定されるという問題がある。
また、ディスクロータ225の温度が高いときは、ディスクロータ225側に熱を伝えることができないという問題がある。
逆に、ディスクロータ225の温度が高いときに、ディスクロータ225の放熱でロータ206、ステータ207が加熱されるという問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、モータのステータやロータを積極的に冷却し、軸受けを積極的に冷却し、ブレーキディスクからの放熱によるモータハウジングの温度上昇を防止し、冷却風通風路内の放熱量を増加させ、ブレーキディスクを積極的に冷却し、モータハウジングに形成したオイル室を積極的に冷却することで潤滑油を冷却するインホイールモータを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明では、車輪及びブレーキディスクを支持している車軸に駆動力を伝えるとともに、車輪内に一部若しくは全てが位置されて、冷却構造を有するインホイールモータにおいて、冷却構造は、ブレーキディスクに面したインホイールモータのモータハウジングに形成され、且つモータのステータに沿っている冷却風通風路と、冷却風通風路に連通し、且つ車両中央へ向いている車輪の内側より突出している空気取入れ口と、を備えていることを特徴とする。
【0009】
請求項2に係る発明では、冷却構造は、冷却風通風路内のモータハウジングに形成された通風路内フィンを備えていることを特徴とする。
【0010】
請求項3に係る発明では、冷却構造は、冷却風通風路を通り抜けた冷却風をブレーキディスク又は/及び、モータハウジングに形成したオイル室に当てるように導く冷却風出口を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る発明では、冷却構造は、ブレーキディスクに面したインホイールモータのモータハウジングに形成され、且つモータのステータに沿っている冷却風通風路と、冷却風通風路に連通し、且つ車両中央へ向いている車輪の内側より突出している空気取入れ口と、を備えているので、車輪から出ている空気取入れ口から走行風を自然に取入れて、車輪の奥に位置し且つ、ブレーキディスクに面したモータハウジングに沿って走行風を導くことができる。その結果、モータハウジング内のステータに沿って、つまり、ステータの半径と略同じ半径で走行風が流れてモータハウジングを冷却する。従って、モータのステータやロータを積極的に冷却することができるという利点がある。
【0012】
また、モータハウジング内のステータに沿って、つまり、ステータの半径と略同じ半径で走行風が流れてモータハウジングを冷却するので、温度の下がったモータハウジングに軸受けの熱が伝わる。従って、軸受けを積極的に冷却することができるという利点がある。
【0013】
さらに、冷却構造は、ブレーキディスクに面したインホイールモータのモータハウジングに形成されているので、ブレーキディスクからの放熱で加熱されたモータハウジング、つまり、加熱される冷却風通風路は冷却風通風路を流れる空気層によって熱をモータハウジングに伝え難くする。従って、ブレーキディスクからの放熱によるモータハウジングの温度上昇を防止することができる。
【0014】
請求項2に係る発明では、冷却構造は、冷却風通風路内のモータハウジングに形成された通風路内フィンを備えているので、冷却風通風路内のモータハウジング側の放熱面積は大きくなり、冷却風通風路内の放熱量を増加させることができるという利点がある。
【0015】
請求項3に係る発明では、冷却構造は、冷却風通風路を通り抜けた冷却風をブレーキディスク又は/及び、モータハウジングに形成したオイル室に当てるように導く冷却風出口を備えているので、ブレーキディスクを積極的に冷却することができるという利点がある。同時に、モータハウジングに形成したオイル室を積極的に冷却することで潤滑油を冷却することができるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1は、本発明のインホイールモータの断面図である。
図2は、本発明のインホイールモータを右後輪に採用したときの外側状態を示す斜視図である。
図3は、図2の3部詳細図である。
図4は、本発明のインホイールモータを右後輪に採用したときの内側状態を示す斜視図である。
図5は、図4の5部詳細図である。
【0017】
インホイールモータ11は、車輪12に配置され、モータハウジング13と、モータハウジング13内に配置しているステータ14及びロータ15と、ロータ15に取付けた主モータ出力軸16と、主モータ出力軸16を支持する第1軸受け(転がり軸受け)17と、主モータ出力軸16に含まれる第1歯車(ピニオン)21と、第1歯車(ピニオン)21に噛合っている第2歯車(カウンターギア)22と、第2歯車(カウンターギア)22を含む従モータ出力軸23と、を備えている。
【0018】
また、インホイールモータ11は、従モータ出力軸23に嵌合しているハブ24と、ハブ24とともに従モータ出力軸23を支持している第2軸受け(転がり軸受け)25と、を備え、モータハウジング13が車両18の内側(矢印a1の方向)に設けている懸架装置26に取付けられている。
懸架装置26のサスアーム取付ブラケット27は、モータハウジング13の下部28に形成しているボス31にボルト32で取付けられていて、ロアアームやトレーリングアームを取付けるブラケットである。
【0019】
従モータ出力軸23は、主モータ出力軸16に対して、下方に偏芯して配置され、一端に第2歯車(カウンターギア)22が形成され、カウンターギア22に一体に従モータ出力軸本体37が形成され、従モータ出力軸本体37にハブ24を嵌合している。
【0020】
また、従モータ出力軸23は、車軸41でもあり、車軸41には、ハブ24を介して油圧ブレーキ装置42のブレーキディスク43が取付けられている。ブレーキディスク43は、インホイールモータ11の外側44に配置されている。
「インホイールモータ11の外側44」とは、車両18の外側(矢印a2の方向)に向いている部位である。
【0021】
なお、油圧ブレーキ装置42は、ブレーキディスク43を油圧で挟むことで、車輪12を制動する。ブレーキディスク43を連続して押圧すると、ブレーキディスク43は発熱し、ブレーキディスク43の温度は上昇する。
【0022】
モータハウジング13は、ステータ14及びロータ15等を収納し、且つ、主モータ出力軸16を支持している主収納室47と、主収納室47に一体に車両18の外側(矢印a2の方向)に形成し、従モータ出力軸23を支持している副収納室48と、からなる。
【0023】
第2歯車(カウンターギア)22は、主収納室47に向いている内端面51に彫込んだオイル掻き上げ部52と、第2軸受け25に向いている外端面に形成したオイル供給くぼみ部53と、を備えている。
【0024】
オイル掻き上げ部52は、第1軸受け17に向いている断面円弧状のくぼみで、オイル掻き部55を周8等配に形成したもので、副収納室48の下部のオイル溜まり部56内の潤滑油を第1軸受け17に供給する。第2軸受け25にはオイル供給くぼみ部53で供給する。Zmは潤滑油の容量の上限位置であり、上限位置Zmまでオイルが供給されている。
【0025】
インホイールモータ11はさらに、車輪12のホイール57のディスク58近傍、つまり車輪12内の奥59に風を導いている冷却構造61を有する。
冷却構造61は、車輪12のホイール57から横(X軸方向)に出している空気取入れ口62と、空気取入れ口62とは反対側で、ホイール57のディスク58に面している冷却風通風路63と、インホイールモータ11の上部65に配置した冷却風出口66(図3参照)と、を備えている。
【0026】
図6は、モータハウジングに形成した冷却構造とオイル室の関係を説明する図である。
図7は、モータハウジングのオイル室の斜視図である。
図8は、図6の8−8線断面図である。図1〜図5を併用して説明する。
【0027】
モータハウジング13は、既に述べた第2歯車(カウンターギア)22を覆っている副収納室48の上部68に、さらに油循環入口71が形成され、油循環入口71に連ね連通しているオイル室72がステータ14を収納している主収納室47のハウジング外側壁75の上部に形成され、オイル室72の底に戻り流路73が形成されて副収納室48の下部のオイル溜まり部56に連通している。
【0028】
オイル室72は、ブレーキディスク43に面したハウジング外側壁75に形成され、副収納室48内に飛散した潤滑油を矢印a3のように導いて、流速を遅くして潤滑油を冷却しているが、冷却構造61でより確実に冷却している。
【0029】
冷却構造61は、言い換えると、モータハウジング13の下部28に配置している空気取入れ口62と、空気取入れ口62に接続してモータハウジング13(インホイールモータ11)の上部65に達している冷却風通風路63と、冷却風通風路63に接続している冷却風出口66と、を備えている。
【0030】
冷却風通風路63は、モータハウジング13の下部28に取付けた第1通風路77と、第1通風路77に接続している第2通風路78と、からなる。
空気取入れ口62は、第1通風路77の一端に形成され、図1の車輪12の内側81から距離X1だけ出して、車両18の前方(矢印a4の方向)へ向け、車両18の底を流れる走行風Aを自然に取入れる。
「自然に取入れる」とは、過給器などの装置を使用しないで、空気を取入れること。
【0031】
空気取入れ口62は、言い換えると、ハウジング外側壁75の反対側である車両18の内側(矢印a1の方向)へ面しているハウジング内側壁82側で、且つ、モータハウジング13の下方に配置されている。
【0032】
第1通風路77は、モータハウジング13のハウジング内側壁82側(車両18中央側)から流入する走行風Aをモータハウジング13の下方を通して、モータハウジング13のハウジング外側壁75側(車両18の外側)に導き、出口接続口84(図9も参照)に接続している第2通風路78へ送る。
【0033】
第2通風路78は、第1通風路77の出口接続口84に入口短管端86が接続され、入口短管端86に連ねて樋状の通路ハウジング部87が形成され、且つ、通路ハウジング部87が主収納室47のハウジング外側壁75の外面91(図9参照)に取付けられ、通路ハウジング部87に冷却風出口66がオイル室72の壁92(図7参照)に、且つ、油循環入口71の近傍に形成されている。
また、第2通風路78は、ステータ14及びロータ15の平均半径rmと略同じ半径raで形成され、ステータ14及びロータ15に沿っている。
【0034】
冷却風出口66は、詳しくは、通路ハウジング部87の第1壁部94に開口部95を形成し、開口部95に連なるように、ハウジング外側壁75の外面91であり且つ油循環入口71近傍に整流壁96を形成したものである。整流壁96は、冷却風出口66から吹き出る風の向きをブレーキディスク43に向ける(矢印a5の方向)角度に設定されている。
【0035】
図9(a)、(b)は、インホイールモータが備える冷却構造の詳細図であり、(a)は第2通風路78の分解図、(b)は(a)のb−b線断面図である。
第2通風路78は、流路でもあり、流路をハウジング外側壁75の外面91と樋状の通路ハウジング部87とで形成されている。
通路ハウジング部87は、詳しくは、断面U字状で、ハウジング外側壁75の外面91に略平行な第1壁部94と、第1壁部94に連なっている第2壁部97、第3壁部98と、からなり、外面にフイン101を、主モータ出力軸16を中心とする放射状に形成している。
【0036】
また、第2通風路78は、内面に通風路内フイン102を備えている。通風路内フイン102は、ハウジング外側壁75の外面91に一体に形成されたものである。
【0037】
次に、本発明のインホイールモータの作用を説明する。
図4に示した車両18の後輪104にインホイールモータ11を採用した場合で、右後輪105を一例に説明する。なお、インホイールモータ11は、車両18の中心線Cを対称基準にほぼ対称である。
【0038】
図1〜図5のようにインホイールモータ11は、車両18の前方へ向けて空気取入れ口62を開口させているとともに、車輪12の内側81の面から所定距離X1だけ空気取入れ口62を出しているので、車両18の底を走行風Aが流れると、空気取入れ口62から走行風Aを自然な状態で矢印b1のように取入れることができる。
【0039】
第1通風路77は、空気取入れ口62から取入れた走行風Aをインホイールモータ11の下部を経由させて第2通風路78に導き、第2通風路78は、走行風Aをモータハウジング13のハウジング外側壁75に沿って導くので、車輪12の奥59に走行風Aを導くことができ、走行風Aの流入し難い車輪12の奥59に位置するインホイールモータ11の外側44を積極的に冷却することができる。
【0040】
また、第2通風路78は、ステータ14及びロータ15の位置する主収納室47のハウジング外側壁75の外面91に配置され、且つ、ステータ14及びロータ15の平均半径rmと略同じ半径raで形成され、ステータ14及びロータ15に沿っているので、ステータ14及びロータ15の位置するハウジング外側壁75を冷却することができる。その結果、温度の下がったハウジング外側壁75にステータ14の熱やロータ15の熱が矢印b2(図8参照)のように伝わるので、ステータ14やロータ15を積極的に冷却することができるという利点がある。
【0041】
さらに、温度の下がったハウジング外側壁75に第1軸受け(転がり軸受け)17の熱が矢印b3(図8参照)のように伝わるので、第1軸受け17を積極的に冷却することができるという利点がある。
【0042】
第2通風路78は、ハウジング外側壁75に形成されていることで、ブレーキディスク43とハウジング外側壁75との間に介在して、ブレーキディスク43からの熱を遮蔽している。すなわち、ブレーキディスク43による制動を多用した場合に、ブレーキディスク43は発熱して、矢印b4(図1参照)のように放熱するが、第2通風路78は、導いた走行風Aによってブレーキディスク43からの熱をハウジング外側壁75の内面に伝達し難くする。従って、ブレーキディスク43からの放熱によるモータハウジング13の温度上昇を防止することができる。
【0043】
第2通風路78では、ハウジング外側壁75に形成した通風路内フイン102を備えているので、冷却風通風路63内のモータハウジング13側の放熱面積は大きくなり、冷却風通風路63内の放熱量を増加させることができる。
【0044】
第2通風路78に連なる冷却風出口66は、第2通風路78に達した走行風Aを外方(図3、図9の矢印a5の方向)に滑らかに導いて排出する。その際、オイル室72の壁92に沿って走行風Aを流した後、外方に出た走行風Aを矢印a5のようにブレーキディスク43に向け、且つ、ブレーキディスク43に当てる。その結果、ブレーキディスク43又は/及びモータハウジング13に形成したオイル室72を積極的に冷却することができる。
【0045】
尚、本発明のインホイールモータは、実施の形態では自動車及び後輪に採用したが、自動車以外にも採用可能であり、後輪以外にも採用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明のインホイールモータは、車両に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明のインホイールモータの断面図である。
【図2】本発明のインホイールモータを右後輪に採用したときの外側状態を示す斜視図である。
【図3】図2の3部詳細図である。
【図4】本発明のインホイールモータを右後輪に採用したときの内側状態を示す斜視図である。
【図5】図4の5部詳細図である。
【図6】モータハウジングに形成した冷却構造とオイル室の関係を説明する図である。
【図7】モータハウジングのオイル室の斜視図である。
【図8】図6の8−8線断面図である。
【図9】インホイールモータが備える冷却構造の詳細図である。
【図10】従来の技術(特許文献1)の説明図である。
【図11】従来の技術(特許文献2)の説明図である。
【符号の説明】
【0048】
11…インホイールモータ、12…車輪、13…モータハウジング、14…ステータ、41…車軸、43…ブレーキディスク、61…冷却構造、62…空気取入れ口、63…冷却風通風路、66…冷却風出口、72…オイル室、81…車輪の内側、102…通風路内フィン。
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車に用いたインホイールモータに関するものである。
【背景技術】
【0002】
インホイールモータには、モータの冷却を媒体の循環で行うものがある(例えば、特許文献1参照。)。
また、インホイールモータ構造には、モータの温度が高いときに、ブレーキのディスクロータに直接熱を伝えることでモータの温度を調節するものがある(例えば、特許文献2参照。)。
【特許文献1】特開2006−304543公報(第9頁、図1)
【特許文献2】特開2006−211764公報(第10頁、図2)
【0003】
次に、特許文献1を簡単に説明する。
図10は、従来の技術(特許文献1)の説明図であり、従来のインホイールモータの冷却構造201は、車両にインホイールモータを取付ける取付ブラケット202にフイン203及び油路204を形成して、オイルポンプ205でオイル(冷却媒体)を送ることで、インホイールモータの冷却効率を向上させている。
【0004】
図11は、従来の技術(特許文献2)の説明図であり、従来のインホイールモータ構造221は、車体にモータのステータ222を固定し、ステータ222の温度が高くなると、シリンダシステム223で熱伝達部材224をディスクブレーキのディスクロータ225に接触させることで、ステータ222側の熱をディスクロータ225側に伝え、放熱する。
【0005】
しかし、特許文献1のインホイールモータの冷却構造201では、冷却媒体(オイル)を送るための装置(オイルポンプ205)を専用に設ける必要があるという問題がある。
また、ロータ206、ステータ207を冷却し難いという問題がある。
【0006】
特許文献2のインホイールモータ構造221では、ディスクロータ225の回転が停止したときのみに限定されるという問題がある。
また、ディスクロータ225の温度が高いときは、ディスクロータ225側に熱を伝えることができないという問題がある。
逆に、ディスクロータ225の温度が高いときに、ディスクロータ225の放熱でロータ206、ステータ207が加熱されるという問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、モータのステータやロータを積極的に冷却し、軸受けを積極的に冷却し、ブレーキディスクからの放熱によるモータハウジングの温度上昇を防止し、冷却風通風路内の放熱量を増加させ、ブレーキディスクを積極的に冷却し、モータハウジングに形成したオイル室を積極的に冷却することで潤滑油を冷却するインホイールモータを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明では、車輪及びブレーキディスクを支持している車軸に駆動力を伝えるとともに、車輪内に一部若しくは全てが位置されて、冷却構造を有するインホイールモータにおいて、冷却構造は、ブレーキディスクに面したインホイールモータのモータハウジングに形成され、且つモータのステータに沿っている冷却風通風路と、冷却風通風路に連通し、且つ車両中央へ向いている車輪の内側より突出している空気取入れ口と、を備えていることを特徴とする。
【0009】
請求項2に係る発明では、冷却構造は、冷却風通風路内のモータハウジングに形成された通風路内フィンを備えていることを特徴とする。
【0010】
請求項3に係る発明では、冷却構造は、冷却風通風路を通り抜けた冷却風をブレーキディスク又は/及び、モータハウジングに形成したオイル室に当てるように導く冷却風出口を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る発明では、冷却構造は、ブレーキディスクに面したインホイールモータのモータハウジングに形成され、且つモータのステータに沿っている冷却風通風路と、冷却風通風路に連通し、且つ車両中央へ向いている車輪の内側より突出している空気取入れ口と、を備えているので、車輪から出ている空気取入れ口から走行風を自然に取入れて、車輪の奥に位置し且つ、ブレーキディスクに面したモータハウジングに沿って走行風を導くことができる。その結果、モータハウジング内のステータに沿って、つまり、ステータの半径と略同じ半径で走行風が流れてモータハウジングを冷却する。従って、モータのステータやロータを積極的に冷却することができるという利点がある。
【0012】
また、モータハウジング内のステータに沿って、つまり、ステータの半径と略同じ半径で走行風が流れてモータハウジングを冷却するので、温度の下がったモータハウジングに軸受けの熱が伝わる。従って、軸受けを積極的に冷却することができるという利点がある。
【0013】
さらに、冷却構造は、ブレーキディスクに面したインホイールモータのモータハウジングに形成されているので、ブレーキディスクからの放熱で加熱されたモータハウジング、つまり、加熱される冷却風通風路は冷却風通風路を流れる空気層によって熱をモータハウジングに伝え難くする。従って、ブレーキディスクからの放熱によるモータハウジングの温度上昇を防止することができる。
【0014】
請求項2に係る発明では、冷却構造は、冷却風通風路内のモータハウジングに形成された通風路内フィンを備えているので、冷却風通風路内のモータハウジング側の放熱面積は大きくなり、冷却風通風路内の放熱量を増加させることができるという利点がある。
【0015】
請求項3に係る発明では、冷却構造は、冷却風通風路を通り抜けた冷却風をブレーキディスク又は/及び、モータハウジングに形成したオイル室に当てるように導く冷却風出口を備えているので、ブレーキディスクを積極的に冷却することができるという利点がある。同時に、モータハウジングに形成したオイル室を積極的に冷却することで潤滑油を冷却することができるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1は、本発明のインホイールモータの断面図である。
図2は、本発明のインホイールモータを右後輪に採用したときの外側状態を示す斜視図である。
図3は、図2の3部詳細図である。
図4は、本発明のインホイールモータを右後輪に採用したときの内側状態を示す斜視図である。
図5は、図4の5部詳細図である。
【0017】
インホイールモータ11は、車輪12に配置され、モータハウジング13と、モータハウジング13内に配置しているステータ14及びロータ15と、ロータ15に取付けた主モータ出力軸16と、主モータ出力軸16を支持する第1軸受け(転がり軸受け)17と、主モータ出力軸16に含まれる第1歯車(ピニオン)21と、第1歯車(ピニオン)21に噛合っている第2歯車(カウンターギア)22と、第2歯車(カウンターギア)22を含む従モータ出力軸23と、を備えている。
【0018】
また、インホイールモータ11は、従モータ出力軸23に嵌合しているハブ24と、ハブ24とともに従モータ出力軸23を支持している第2軸受け(転がり軸受け)25と、を備え、モータハウジング13が車両18の内側(矢印a1の方向)に設けている懸架装置26に取付けられている。
懸架装置26のサスアーム取付ブラケット27は、モータハウジング13の下部28に形成しているボス31にボルト32で取付けられていて、ロアアームやトレーリングアームを取付けるブラケットである。
【0019】
従モータ出力軸23は、主モータ出力軸16に対して、下方に偏芯して配置され、一端に第2歯車(カウンターギア)22が形成され、カウンターギア22に一体に従モータ出力軸本体37が形成され、従モータ出力軸本体37にハブ24を嵌合している。
【0020】
また、従モータ出力軸23は、車軸41でもあり、車軸41には、ハブ24を介して油圧ブレーキ装置42のブレーキディスク43が取付けられている。ブレーキディスク43は、インホイールモータ11の外側44に配置されている。
「インホイールモータ11の外側44」とは、車両18の外側(矢印a2の方向)に向いている部位である。
【0021】
なお、油圧ブレーキ装置42は、ブレーキディスク43を油圧で挟むことで、車輪12を制動する。ブレーキディスク43を連続して押圧すると、ブレーキディスク43は発熱し、ブレーキディスク43の温度は上昇する。
【0022】
モータハウジング13は、ステータ14及びロータ15等を収納し、且つ、主モータ出力軸16を支持している主収納室47と、主収納室47に一体に車両18の外側(矢印a2の方向)に形成し、従モータ出力軸23を支持している副収納室48と、からなる。
【0023】
第2歯車(カウンターギア)22は、主収納室47に向いている内端面51に彫込んだオイル掻き上げ部52と、第2軸受け25に向いている外端面に形成したオイル供給くぼみ部53と、を備えている。
【0024】
オイル掻き上げ部52は、第1軸受け17に向いている断面円弧状のくぼみで、オイル掻き部55を周8等配に形成したもので、副収納室48の下部のオイル溜まり部56内の潤滑油を第1軸受け17に供給する。第2軸受け25にはオイル供給くぼみ部53で供給する。Zmは潤滑油の容量の上限位置であり、上限位置Zmまでオイルが供給されている。
【0025】
インホイールモータ11はさらに、車輪12のホイール57のディスク58近傍、つまり車輪12内の奥59に風を導いている冷却構造61を有する。
冷却構造61は、車輪12のホイール57から横(X軸方向)に出している空気取入れ口62と、空気取入れ口62とは反対側で、ホイール57のディスク58に面している冷却風通風路63と、インホイールモータ11の上部65に配置した冷却風出口66(図3参照)と、を備えている。
【0026】
図6は、モータハウジングに形成した冷却構造とオイル室の関係を説明する図である。
図7は、モータハウジングのオイル室の斜視図である。
図8は、図6の8−8線断面図である。図1〜図5を併用して説明する。
【0027】
モータハウジング13は、既に述べた第2歯車(カウンターギア)22を覆っている副収納室48の上部68に、さらに油循環入口71が形成され、油循環入口71に連ね連通しているオイル室72がステータ14を収納している主収納室47のハウジング外側壁75の上部に形成され、オイル室72の底に戻り流路73が形成されて副収納室48の下部のオイル溜まり部56に連通している。
【0028】
オイル室72は、ブレーキディスク43に面したハウジング外側壁75に形成され、副収納室48内に飛散した潤滑油を矢印a3のように導いて、流速を遅くして潤滑油を冷却しているが、冷却構造61でより確実に冷却している。
【0029】
冷却構造61は、言い換えると、モータハウジング13の下部28に配置している空気取入れ口62と、空気取入れ口62に接続してモータハウジング13(インホイールモータ11)の上部65に達している冷却風通風路63と、冷却風通風路63に接続している冷却風出口66と、を備えている。
【0030】
冷却風通風路63は、モータハウジング13の下部28に取付けた第1通風路77と、第1通風路77に接続している第2通風路78と、からなる。
空気取入れ口62は、第1通風路77の一端に形成され、図1の車輪12の内側81から距離X1だけ出して、車両18の前方(矢印a4の方向)へ向け、車両18の底を流れる走行風Aを自然に取入れる。
「自然に取入れる」とは、過給器などの装置を使用しないで、空気を取入れること。
【0031】
空気取入れ口62は、言い換えると、ハウジング外側壁75の反対側である車両18の内側(矢印a1の方向)へ面しているハウジング内側壁82側で、且つ、モータハウジング13の下方に配置されている。
【0032】
第1通風路77は、モータハウジング13のハウジング内側壁82側(車両18中央側)から流入する走行風Aをモータハウジング13の下方を通して、モータハウジング13のハウジング外側壁75側(車両18の外側)に導き、出口接続口84(図9も参照)に接続している第2通風路78へ送る。
【0033】
第2通風路78は、第1通風路77の出口接続口84に入口短管端86が接続され、入口短管端86に連ねて樋状の通路ハウジング部87が形成され、且つ、通路ハウジング部87が主収納室47のハウジング外側壁75の外面91(図9参照)に取付けられ、通路ハウジング部87に冷却風出口66がオイル室72の壁92(図7参照)に、且つ、油循環入口71の近傍に形成されている。
また、第2通風路78は、ステータ14及びロータ15の平均半径rmと略同じ半径raで形成され、ステータ14及びロータ15に沿っている。
【0034】
冷却風出口66は、詳しくは、通路ハウジング部87の第1壁部94に開口部95を形成し、開口部95に連なるように、ハウジング外側壁75の外面91であり且つ油循環入口71近傍に整流壁96を形成したものである。整流壁96は、冷却風出口66から吹き出る風の向きをブレーキディスク43に向ける(矢印a5の方向)角度に設定されている。
【0035】
図9(a)、(b)は、インホイールモータが備える冷却構造の詳細図であり、(a)は第2通風路78の分解図、(b)は(a)のb−b線断面図である。
第2通風路78は、流路でもあり、流路をハウジング外側壁75の外面91と樋状の通路ハウジング部87とで形成されている。
通路ハウジング部87は、詳しくは、断面U字状で、ハウジング外側壁75の外面91に略平行な第1壁部94と、第1壁部94に連なっている第2壁部97、第3壁部98と、からなり、外面にフイン101を、主モータ出力軸16を中心とする放射状に形成している。
【0036】
また、第2通風路78は、内面に通風路内フイン102を備えている。通風路内フイン102は、ハウジング外側壁75の外面91に一体に形成されたものである。
【0037】
次に、本発明のインホイールモータの作用を説明する。
図4に示した車両18の後輪104にインホイールモータ11を採用した場合で、右後輪105を一例に説明する。なお、インホイールモータ11は、車両18の中心線Cを対称基準にほぼ対称である。
【0038】
図1〜図5のようにインホイールモータ11は、車両18の前方へ向けて空気取入れ口62を開口させているとともに、車輪12の内側81の面から所定距離X1だけ空気取入れ口62を出しているので、車両18の底を走行風Aが流れると、空気取入れ口62から走行風Aを自然な状態で矢印b1のように取入れることができる。
【0039】
第1通風路77は、空気取入れ口62から取入れた走行風Aをインホイールモータ11の下部を経由させて第2通風路78に導き、第2通風路78は、走行風Aをモータハウジング13のハウジング外側壁75に沿って導くので、車輪12の奥59に走行風Aを導くことができ、走行風Aの流入し難い車輪12の奥59に位置するインホイールモータ11の外側44を積極的に冷却することができる。
【0040】
また、第2通風路78は、ステータ14及びロータ15の位置する主収納室47のハウジング外側壁75の外面91に配置され、且つ、ステータ14及びロータ15の平均半径rmと略同じ半径raで形成され、ステータ14及びロータ15に沿っているので、ステータ14及びロータ15の位置するハウジング外側壁75を冷却することができる。その結果、温度の下がったハウジング外側壁75にステータ14の熱やロータ15の熱が矢印b2(図8参照)のように伝わるので、ステータ14やロータ15を積極的に冷却することができるという利点がある。
【0041】
さらに、温度の下がったハウジング外側壁75に第1軸受け(転がり軸受け)17の熱が矢印b3(図8参照)のように伝わるので、第1軸受け17を積極的に冷却することができるという利点がある。
【0042】
第2通風路78は、ハウジング外側壁75に形成されていることで、ブレーキディスク43とハウジング外側壁75との間に介在して、ブレーキディスク43からの熱を遮蔽している。すなわち、ブレーキディスク43による制動を多用した場合に、ブレーキディスク43は発熱して、矢印b4(図1参照)のように放熱するが、第2通風路78は、導いた走行風Aによってブレーキディスク43からの熱をハウジング外側壁75の内面に伝達し難くする。従って、ブレーキディスク43からの放熱によるモータハウジング13の温度上昇を防止することができる。
【0043】
第2通風路78では、ハウジング外側壁75に形成した通風路内フイン102を備えているので、冷却風通風路63内のモータハウジング13側の放熱面積は大きくなり、冷却風通風路63内の放熱量を増加させることができる。
【0044】
第2通風路78に連なる冷却風出口66は、第2通風路78に達した走行風Aを外方(図3、図9の矢印a5の方向)に滑らかに導いて排出する。その際、オイル室72の壁92に沿って走行風Aを流した後、外方に出た走行風Aを矢印a5のようにブレーキディスク43に向け、且つ、ブレーキディスク43に当てる。その結果、ブレーキディスク43又は/及びモータハウジング13に形成したオイル室72を積極的に冷却することができる。
【0045】
尚、本発明のインホイールモータは、実施の形態では自動車及び後輪に採用したが、自動車以外にも採用可能であり、後輪以外にも採用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明のインホイールモータは、車両に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明のインホイールモータの断面図である。
【図2】本発明のインホイールモータを右後輪に採用したときの外側状態を示す斜視図である。
【図3】図2の3部詳細図である。
【図4】本発明のインホイールモータを右後輪に採用したときの内側状態を示す斜視図である。
【図5】図4の5部詳細図である。
【図6】モータハウジングに形成した冷却構造とオイル室の関係を説明する図である。
【図7】モータハウジングのオイル室の斜視図である。
【図8】図6の8−8線断面図である。
【図9】インホイールモータが備える冷却構造の詳細図である。
【図10】従来の技術(特許文献1)の説明図である。
【図11】従来の技術(特許文献2)の説明図である。
【符号の説明】
【0048】
11…インホイールモータ、12…車輪、13…モータハウジング、14…ステータ、41…車軸、43…ブレーキディスク、61…冷却構造、62…空気取入れ口、63…冷却風通風路、66…冷却風出口、72…オイル室、81…車輪の内側、102…通風路内フィン。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車輪及びブレーキディスクを支持している車軸に駆動力を伝えるとともに、前記車輪内に一部若しくは全てが位置されて、冷却構造を有するインホイールモータにおいて、
前記冷却構造は、前記ブレーキディスクに面したインホイールモータのモータハウジングに形成され、且つモータのステータに沿っている冷却風通風路と、該冷却風通風路に連通し、且つ車両中央へ向いている前記車輪の内側より突出している空気取入れ口と、を備えていることを特徴とするインホイールモータ。
【請求項2】
前記冷却構造は、前記冷却風通風路内の前記モータハウジングに形成された通風路内フィンを備えていることを特徴とする請求項1記載のインホイールモータ。
【請求項3】
前記冷却構造は、前記冷却風通風路を通り抜けた冷却風を前記ブレーキディスク又は/及び、前記モータハウジングに形成したオイル室に当てるように導く冷却風出口を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のインホイールモータ。
【請求項1】
車輪及びブレーキディスクを支持している車軸に駆動力を伝えるとともに、前記車輪内に一部若しくは全てが位置されて、冷却構造を有するインホイールモータにおいて、
前記冷却構造は、前記ブレーキディスクに面したインホイールモータのモータハウジングに形成され、且つモータのステータに沿っている冷却風通風路と、該冷却風通風路に連通し、且つ車両中央へ向いている前記車輪の内側より突出している空気取入れ口と、を備えていることを特徴とするインホイールモータ。
【請求項2】
前記冷却構造は、前記冷却風通風路内の前記モータハウジングに形成された通風路内フィンを備えていることを特徴とする請求項1記載のインホイールモータ。
【請求項3】
前記冷却構造は、前記冷却風通風路を通り抜けた冷却風を前記ブレーキディスク又は/及び、前記モータハウジングに形成したオイル室に当てるように導く冷却風出口を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のインホイールモータ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−213777(P2008−213777A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−57494(P2007−57494)
【出願日】平成19年3月7日(2007.3.7)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月7日(2007.3.7)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
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