説明

インホイールモータ

【課題】駆動効率を向上できるインホイールモータを提供する。
【解決手段】インホイールモータ10は、ハブ12と、ハブ12の一面側を貫通し当該ハブ12を回転自在に支持する第1固定軸部材20と、第1固定軸部材20と同軸でハブ12の他面側を貫通し当該ハブ12を回転自在に支持する第2固定軸部材24と、ハブ12の内周面に固定されリング状の内歯ギア52と、ハブ12の内部に配置され第1固定軸部材20と第2固定軸部材24の少なくとも一方に固定されたモータベース36と、モータベース36に固定され、内歯ギア52と噛合する複数の駆動ギア44のそれぞれに回転力を付与する複数のモータ26と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インホイールモータ、特にインホイールモータの駆動効率を向上する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両を走行させるための駆動源の1つとしてインホイールモータが利用されている。例えば、電動二輪車、電動車椅子、モータ付きスクータ、電動台車、ゴルフカート、電動自転車等がある。このようにモータの駆動力により走行する車両は、特に発進時に大きなトルクを必要とする。したがって、インホイールモータは、発進時のトルクを確保するために複数のギアを組み合わせた減速機構を備えている。例えば、特許文献1に記載される構造は、車輪のハブの内部に収納されたモータのロータがギア列を介してハブの内壁面に固定されたリング状の内歯ギアに接続されている。そして、ロータの回転をギア列を介してハブ側に伝達する際に減速を行い所望値までトルクアップを図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3803252号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述のようなインホイールモータを用いた車両の場合、バッテリの1充電あたりの走行距離をできるだけ延ばしたいという要望がある。つまり、インホイールモータの駆動効率の改善が望まれている。しかし、特許文献1のように、減速機構を用いる場合、駆動力を伝達する伝達ギア段数を多段として減速しているので、伝達ギア段数の増加に起因した回転エネルギの伝達損失が生じる。結果としてインホイールモータの駆動効率が低下して、1充電あたりの走行距離を低下させているという問題がある。
【0005】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、駆動効率を向上できるインホイールモータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様のインホイールモータは、外周に車輪が結合されるべき円筒形状のハブと、ハブの一面側を貫通し当該ハブを回転自在に支持する第1固定軸部材と、第1固定軸部材と同軸でハブの他面側を貫通し当該ハブを回転自在に支持する第2固定軸部材と、ハブの内周面に固定されたリング状の内歯ギアと、ハブの内部に配置され、第1固定軸部材と第2固定軸部材の少なくとも一方に固定されたモータベースと、モータベースに固定され、内歯ギアと噛合する複数の駆動ギアのそれぞれに回転力を付与する複数のモータと、を含む。
【0007】
この態様によると、複数のモータのそれぞれにより回転する複数の駆動ギアがハブの内周面に固定された内歯ギアと直接噛合する。つまり、モータを複数用いて、各モータで発生できるトルクを重畳することにより、内歯ギアを回転させるために必要なトルクを確保する。この場合、駆動力を伝達する伝達ギア段数は実質的に1段となるので、従来のような多段のギア噛合構造に比べて回転エネルギの伝達損失が低減できる。また、この場合、内歯ギアを回転させるために必要なトルクを複数のモータで分担することになる。したがって、個々のモータの負荷はモータを1個で構成する場合に比べて低減され、各モータのトルクを発生するために必要なエネルギもモータ数で割った値に低減される。つまり、1つのモータの駆動により内歯ギアを所望のトルクで回転させる場合のバッテリ消費効率と、複数のモータで分担して内歯ギアを同じトルクで回転させる場合のバッテリ消費効率とはほぼ同じになる。したがって、複数のモータを用いることにより、バッテリ消費は同等でも回転エネルギの伝達損失が低減される分だけインホイールモータ全体としての駆動効率が改善できる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、駆動力の伝達損失を低減できるので、バッテリの1充電あたりの走行距離を延ばすことが可能な駆動効率を改善したインホイールモータが提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本実施形態のインホイールモータを適用した車両の車輪部分の拡大図である。
【図2】本実施形態のインホイールモータの内部構造を説明するための部分断面図である。
【図3】本実施形態のインホイールモータに搭載される一方向クラッチの動作を説明する説明図である。
【図4】本実施形態のインホイールモータの各モータの配置とギアの噛合状態を説明する斜視図である。
【図5】本実施形態のインホイールモータの各モータの配置例を説明する説明図である。
【図6】本実施形態のインホイールモータの各モータと駆動回路の関係を説明するブロック図である。
【図7】本実施形態のインホイールモータのハブの他の構成を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の好適な実施の形態(以下実施形態という)を図面に基づいて説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
【0011】
図1は、本実施形態のインホイールモータを適用した車両の車輪部分の拡大図である。インホイールモータ10は、円筒形状のハブ12の内部に複数のモータを内蔵するもので、ハブ12の外周部には放射線状に延びる複数のスポーク14の一端側が固定されている。また、スポーク14の他端側は、タイヤ部16を支持するリム18に固定されている。リム18は、ハブ12とスポーク14で結合されて車輪の骨格を形成する。また、ハブ12から突出する第1固定軸部材20(図1の場合、ハブ12の片側から突出する第1固定軸部材20のみを図示)が車両のフレームの一部であるフォーク22に固定支持されている。したがって、ハブ12、スポーク14、タイヤ部16、リム18からなる車輪は第1固定軸部材20および第1固定軸部材20と対をなす第2固定軸部材を中心に回転するように構成されている。
【0012】
なお、図1の場合、車輪は、ハブ12、スポーク14、タイヤ部16、リム18を含む、いわゆるスポークホイールを示しているが、スポーク14の代わりに円板を用いた、いわゆるディスクホイールでもよい。
【0013】
図2から図5を用いて、インホイールモータ10の内部構造を説明する。インホイールモータ10は大別して、ハブ12と、このハブ12の左右から突出する第1固定軸部材20と第2固定軸部材24と、ハブ12の内部に収納された複数のモータ26、動力伝達機構28とで構成されている。
【0014】
ハブ12は、外周に車輪が結合されるべき円筒形状の部品で、本実施形態の場合、ハブ12は、一方面に開口部30aを有するカップ形状の第1部材30と、開口部30aを封止する円板形状または蓋形状の第2部材32とで構成される。ハブ12は鉄や鋳物、ステンレス鋼等で形成することができる。このように、ハブ12が蓋形状の第2部材32を含むことにより、第2部材32の取り外しによりインホイールモータ10の内部露出が容易になり、組立性の向上に寄与できる。また、内部のモータやギアの着脱が容易になりメンテナンス時の作業性の向上にも寄与できる。なお、ハブ12の完全な内部気密は必要ないが、水等が浸入しない程度の防水レベルを実現しておくことが好ましい。例えば、第1部材30と第2部材32との接合部分にOリング等を介在させて防水シール機能を持たせることが好ましい。また、回転側である第2部材32と固定側である第1固定軸部材20との間や、回転側である第1部材30と固定側である第2固定軸部材24との間にラビリンスを設け、液体の浸入を抑制するようにしてもよい。
【0015】
ハブ12を構成する蓋形状の第2部材32は、当該ハブ12の回転中心と同軸となる中央部に第1固定軸部材20を貫通可能とする貫通口32aを有する。また第2部材32の貫通口32aに対応する部分には、第1固定軸部材20を軸として第2部材32、つまりハブ12を回転自在に支持する第1ベアリング34が固定されている。また、第2部材32の内部側、つまり、ハブ12の内部には、複数配置されるモータ26の基台となるモータベース36が、第1固定軸部材20に固定されて配置される。図2の場合、第1固定軸部材20とモータベース36を一体として1部材で構成する例を示しているが、第1固定軸部材20とモータベース36を別部材で形成し、溶接や圧入、またはその複合処理により接合してもよい。第1固定軸部材20とモータベース36を1部材で構成する場合、モータベース36に対する第1固定軸部材20の鉛直精度の確保が容易になる。また、第1固定軸部材20とモータベース36を別部材で構成する場合、個々の部品の加工が容易となるメリットがある。このように、モータベース36は第1固定軸部材20と一体化され、その周囲を第2部材32、すなわちハブ12が回転するように構成される。
【0016】
第1固定軸部材20は、例えば鉄やステンレス鋼で形成され、図2に示すように内部にモータ26を駆動するための信号線や電力線等の駆動ライン38を通すライン孔20aが形成されている。図2の場合、ライン孔20aは説明のため比較的大径で描いているが、駆動ライン38の配索作業ができる程度の直径があればよい。したがって、第1固定軸部材20の直径やライン孔20aの直径は、インホイールモータ10を組み付ける車両の自重やその車両の積載重量等を考慮して定められる付加加重に耐え得る剛性が得られるように適宜選択することが望ましい。モータベース36は第1固定軸部材20と一体で形成される場合は同一材料で形成されるが、別部品として形成される場合は、異なる材料で形成してもよい。
【0017】
同様に、ハブ12を構成するカップ形状の第1部材30は、当該ハブ12の回転中心と同軸となる中央部に第2固定軸部材24を貫通可能とする貫通口30bを有する。また第1部材30の貫通口30bに対応する部分には、第2固定軸部材24を軸として第1部材30、つまりハブ12を回転自在に支持する第2ベアリング40が固定されている。また、第1部材30の内部側、つまり、ハブ12の内部には、複数配置されるモータ26の各ロータケース42の回転に応じて回転する複数の駆動ギア44の回転中心となるギア固定軸46を支持する固定軸ベース48が、第2固定軸部材24に固定されて配置されている。図2の場合、第2固定軸部材24と固定軸ベース48を一体として1部材で構成する例を示しているが、第2固定軸部材24と固定軸ベース48を別部材で形成し、溶接や圧入、またはその複合処理により接合してもよい。第2固定軸部材24と固定軸ベース48を1部材で構成する場合、固定軸ベース48に対する第2固定軸部材24の鉛直精度の確保が容易になる。また、第2固定軸部材24と固定軸ベース48を別部材で構成する場合、個々の部品の加工が容易となるメリットがある。このように、固定軸ベース48は第2固定軸部材24と一体化され、その周囲を第1部材30、すなわちハブ12が回転するように構成される。
【0018】
第2固定軸部材24は、例えば鉄やステンレス鋼で形成される。固定軸ベース48は第2固定軸部材24と一体で形成される場合は同一材料で形成されるが、別部品として形成される場合は、異なる材料で形成してもよい。
【0019】
また、第1部材30の内部側、つまり、ハブ12の内部には、モータ26の回転力をハブ12側に伝達するための動力伝達機構28の一部を構成するギアホルダ50が固定されている。このギアホルダ50には、動力伝達機構28の一部を構成するリング状の内歯ギア52がネジ54等の締結部材によって固定されている。内歯ギア52と駆動ギア44とが噛合することによりロータケース42の回転力が第1部材30すなわちハブ12に伝達される。なお、本実施形態では、ギアホルダ50、内歯ギア52、駆動ギア44、ギア固定軸46で動力伝達機構28を構成している。
【0020】
モータ26は、ステータコア56、ステータ固定軸58、コイル60、ロータケース42、マグネット62等を含んで構成されている。
ステータコア56は、ケイ素鋼板等の磁性材を積層した後に、表面に電着塗装や粉体塗装等による絶縁コーディングを施して形成される。ステータコア56は、外周方向に突出する複数の突極(図示せず)を有するリング状であり、各突極にはコイル60が巻回されている。また、ステータコア56の内周側は圧入や溶接またはその複合処理によりステータ固定軸58に固定され、このステータ固定軸58がモータベース36に圧入や溶接またはその複合処理により固定されている。コイル60の巻き線端末は、モータベース36の底面から引き込まれている駆動ライン38とコネクタ等を介して接続され、コイル60は磁界の発生に必要な電力の供給を受ける。
【0021】
本実施形態の場合、ロータケース42はカップ形状であり、マグネット62の発生する磁気を通す役目を果たすことが望ましいので、鉄などの軟磁性体により形成されていることが望ましい。カップ形状のロータケース42は、内周面にリング状のマグネット62を支持すると共に、マグネット62の内周側に僅かな空間を隔てて、コイル60が巻回されたステータコア56を収納する。ロータケース42のカップ形状の底部に設けられた開口部には、カップ形状の軸受ホルダ64がネジ等の締結手段によって固定されている。軸受ホルダ64の内周面は、ステータ固定軸58に内輪側が固定された第3ベアリング66の外輪側に固定されている。本実施形態の場合、マグネット62、ロータケース42および軸受ホルダ64でモータ26の回転体を構成している。後述する駆動回路により3相の略正弦波状の電流がコイル60に通電されると、コイル60はステータコア56の突極に回転磁界を発生する。そして、マグネット62の駆動用磁極と回転磁界との相互作用により回転駆動力が生じて、ロータケース42がステータ固定軸58の周囲を電流量と電圧量に応じたトルクと回転速度で回転可能となる。なお、上述の説明では、ロータケース42と軸受ホルダ64とを別部品で形成してネジ等で接合している例を示したが、ロータケース42と軸受ホルダ64を一体形成してもよい。この場合、部品点数の削減やコスト低減に寄与できる。
【0022】
なお、本実施形態の場合、ロータケース42をカップ形状とすることで、ステータコア56およびコイル60、すなわちステータの少なくとも一部をハブ12内部に露出させるように露出口42bを形成している。モータ26の駆動時にはコイル60で発熱する。コイル60で発生した熱はステータ固定軸58を介してモータベース36に伝わり放熱されるが、本実施形態に場合、ロータケース42が露出口42bを有し、コイル60を含むステータの一方面をハブ12の内部に露出させることで放熱効果を高めている。このように、露出口42bを形成することで、ステータコア56およびコイル60の全体をケーシングで覆う場合に比べて放熱効率が高まり、発熱によるモータ性能の低下が抑制できる。また、ロータケース42はモータ駆動時に回転駆動しているので、ロータケース42の内部で発生した熱を露出口42bから追い出すような気流を形成するようなフィンを露出口42bの周縁やロータケース42の内部底面側に設けてもよい。
【0023】
回転体の一部を構成する軸受ホルダ64には、ギア固定軸46を回転中心とする駆動ギア44が直接接続されてもよいが、本実施形態の場合、軸受ホルダ64と駆動ギア44との間に一方向クラッチ68を介在させている。一方向クラッチ68は種々の構造のものを採用できる。例えば、図3は、スプラグ方式の一方向クラッチ68の概略構造および動作を示す。一方向クラッチ68は、駆動ギア44の外周側と接合される内輪68aと、軸受ホルダ64の内周側と接合される外輪68bの間に連結腕70で連結された複数のスプラグ72を備える。そして、スプラグ72が一方向に回転したときのみ内輪68aと外輪68bとの間でトルクの伝達が可能になる。図3において、外輪68bが矢印a方向に回転した場合、ひょうたん型のスプラグ72の外輪68b側が矢印b方向に傾くと共に内輪68a側が矢印c方向に傾く。この場合、スプラグ72は外輪68bと内輪68aの間の空間で転倒する姿勢となり、外輪68bおよび内輪68aとスプラグ72との接触力が弱くなる。その結果、外輪68bと内輪68aは相対的に空転する。つまり、軸受ホルダ64側のトルクが駆動ギア44側に伝達されないようになる。一方、外輪68bが矢印d方向に回転した場合、スプラグ72の外輪68b側が矢印e方向に傾くと共に内輪68a側が矢印f方向に傾く。この場合、スプラグ72は外輪68bと内輪68aの間の空間で起立する姿勢となり、外輪68bおよび内輪68aとスプラグ72との接触力が高まる。その結果、外輪68bと内輪68aは一体となって回転し、軸受ホルダ64側のトルクが駆動ギア44側に伝達可能となる。
【0024】
このように、軸受ホルダ64と駆動ギア44との間に一方向クラッチ68を介在させることにより、ハブ12を回転させながらもモータ26の電力駆動を停止させることができる。例えば、下り坂を走行するときにはモータ26による動力が不要なときに場合がある。この場合、一方向クラッチ68によりモータ26を動力伝達機構28側から切り離すことにより、モータ26が有する鉄損や第3ベアリング66が有する軸受ロスがハブ12の回転に影響しないようにできる。その結果、効率的なハブ12の回転が可能になる。また、モータ26を停止させることによりステータコア56とマグネット62との間で発生するコギングによる振動を実質的に排除できるので、車両の乗り心地の向上に寄与できる。さらに、適宜モータ26の駆動を停止させられるためバッテリの消費を抑制できる。また、モータ26が回生ブレーキとして機能して車両を減速させてしまうことが防止できるので、運動エネルギのロスを抑制できる。なお、一方向クラッチとして、スプラグ方式の他にローラクラッチ方式も適用可能であり、同様な効果が得られる。また、後述するように本実施形態のインホイールモータ10を電動アシスト自転車の駆動部として用いる場合、一方向クラッチ68によりモータ26を動力伝達機構28側から切り離すことにより、ペダルを漕いで進む場合の踏力を軽減できるという効果もある。
【0025】
このように構成されるインホイールモータ10の動作を説明する。
図示しない車両に設けられたアクセル装置の開度を調整することにより、駆動回路(不図示)から3相の略正弦波状の電流が駆動ライン38を介してコイル60に通電される。その結果、コイル60はステータコア56の突極に回転磁界を発生する。そして、マグネット62の駆動用磁極と回転磁界との相互作用により回転駆動力が生じて、マグネット62と共にロータケース42を回転させる。ロータケース42は、軸受ホルダ64を介して駆動ギア44に接続されているので、ロータケース42と駆動ギア44は同速で回転する。駆動ギア44は内歯ギア52と噛合している。したがって、ロータケース42の回転により内歯ギア52が固定された第1部材30が回転する。第1部材30と第2部材32は、ネジ12a等の締結部材によってハブ12として一体化されていて、第1固定軸部材20および第2固定軸部材24を固定回転軸として回転する。つまり、第1固定軸部材20と第2固定軸部材24とが固定された車体に対して、ハブ12、つまり車輪が回転して車両の走行を実現する。
【0026】
ところで、本実施形態の場合、モータ26の回転体は多段の減速機構を介さず内歯ギア52にトルクを伝達する。つまり、複数のモータ26で発生するトルクを重畳することにより必要トルクを確保して、その重畳トルクを内歯ギア52に直接伝達させる。この場合、各モータ26と内歯ギア52の間に多段の減速機構を介さないので、各モータ26は、比較的低回転で高トルクの仕様のものが使用可能となる。そして、そのトルクを重畳して所望のトルクを得る。また、この場合、内歯ギア52を回転させるために必要なトルクを複数のモータ26で分担することになる。例えば3個のモータ26でトルク分担する場合、個々のモータ26の負荷はモータを1個で構成する場合に比べて低減され、各モータ26で求められるトルクを発生するために必要なエネルギも概ね1/3になる。つまり、1つのモータの駆動により内歯ギア52を所望のトルクで回転させる場合のバッテリ消費効率と、複数のモータで分担して内歯ギア52を同じトルクで回転させる場合のバッテリ消費効率とはほぼ同じになる。したがって、複数のモータ26を用いることにより、バッテリ消費は同等でも回転エネルギの伝達損失が低減される分だけインホイールモータ10全体としての駆動効率が改善できる。
【0027】
図4(a)は、本実施形態におけるモータ26の配置例を示す説明図であり、図4(b)は、各モータ26が回転させる駆動ギア44と内歯ギア52の噛合状態を示す説明図である。図4(a)の場合、3個のモータ26を搭載する例を示している。図4(a)に示すように、モータベース36は円周方向に等間隔にモータ26を支持する。図2で説明したように、モータ26のステータ固定軸58はモータベース36に固定され、ギア固定軸46は固定軸ベース48に固定されているため、モータ26が駆動しても第1固定軸部材20とモータベース36および第2固定軸部材24と固定軸ベース48は回転しない。
【0028】
一方、図4(b)に示しように、各モータ26の駆動ギア44は、内歯ギア52と噛合しているので、モータ26が駆動して駆動ギア44が回転することにより内歯ギア52が回動する。つまり、ハブ12を回転させる。この場合、モータ26とハブ12との間に存在する伝達ギア段数は1段になるので、多段の伝達ギアを必要とする減速機構を備えるインホイールモータに比べて回転エネルギの伝達損失が低減できる。つまり、この伝達損失の低減分は少なくともインホイールモータ10の駆動効率を改善できる。
【0029】
モータ26を複数として、それぞれ対応する複数の駆動ギア44で内歯ギア52を回転させているので、モータ26の発生するトルクが駆動ギア44と内歯ギア52との歯数比で定まる減速比でトルクアップされる。そして、そのトルクがモータ26の数に応じて重畳させる。つまり、内歯ギア52を回転させるために必要なトルク、特に車両発進時に必要なトルクが定まれば、各モータ26の性能および駆動ギア44と内歯ギア52との歯数比、モータ26数を決定することができる。
【0030】
前述したように、内歯ギア52を回転させるために必要なトルクを各モータ26で分担している。この場合、モータ26の数が増加するほど1つの駆動ギア44にかかるトルクが低減できる。その結果、各駆動ギア44の摩耗を軽減するというメリットがある。さらに、複数のモータ26を設けることにより、個々のモータ26の能力を小さくできる。その結果、安価なモータの利用が可能となり、コスト低減に寄与できる。なお、各モータ26の特性は揃えておくことが望ましい。例えば、起動トルクと無負荷回転数を各モータ26で揃える。このようにモータ26の特性を揃えておくことで、起動や定常回転時に特定のモータの負荷が増加する等のアンバランス状態が発生することが防止可能となり、ハブ12のスムーズな回転が実現できると共に、各モータ26の寿命の平均化ができる。
【0031】
駆動ギア44や内歯ギア52は金属材料で形成してもよいが、自己潤滑性のある材料で形成してもよい。例えば、駆動ギア44または内歯ギア52の少なくとも一方をPEEK(ポリエーテル・エーテル・ケトン)で形成してもよい。PEEKは、熱可塑性の超耐熱高分子樹脂であり、耐疲労性・耐衝撃性・耐クリープ性に優れ、耐薬品性では濃硫酸以外は使用可能であり、ガス・金属イオンの溶出が少ない材料であり、耐発熱性、耐衝撃性、耐腐食性等が要求されるインホイールモータ10への使用に適している。このように、駆動ギア44または内歯ギア52の少なくとも一方を自己潤滑性のある材料で構成することにより、駆動ギア44と内歯ギア52との間の摩擦を軽減して回転エネルギの損失をさらに軽減することが可能になる。その結果、インホイールモータ10全体としての駆動効率のさらなる向上に寄与できる。
【0032】
図5(a)、図5(b)は、モータベース36に支持されるモータ26の等間隔配置を説明する説明図である。図5(a)は、3個のモータ26を120°間隔で配置した例である。また、図5(b)は、4個のモータ26を90°間隔で配置した例である。
【0033】
モータ26をインホイールモータ10の固定軸、つまり第1固定軸部材20および第2固定軸部材24を中心とした円周上に均等の角度間隔で配置する。このように配置することで、内歯ギア52に対する駆動ギア44によるトルク伝達が内歯ギア52の円周方向で偏ることなく、内歯ギア52のスムーズな回転が実現できる。
【0034】
図5(a)に示すように、モータ26を3個とすることで、ハブ12内部の限られた空間を最大限に利用してモータ26を収納することができる。つまり、デットスペースを最小限にしつつ、可能な限り大きな出力のモータ26を配置できる。ところで、複数のモータ26を円周状に等間隔で配置する場合、その中央部分に空間が形成できる。本実施形態では、この空間を第1固定軸部材20と第2固定軸部材24とを連結する場合に、軸部材である連結軸74が通過する通過領域Aとして利用する。言い換えれば、この連結軸74が通過する通過領域Aを形成するように、通過領域の周囲にモータ26を周状配置している。第1固定軸部材20と第2固定軸部材24を連結軸74で連結することにより、第1固定軸部材20と第2固定軸部材24の同軸精度を向上させることができる。もし、第1固定軸部材20と第2固定軸部材24の同軸精度が低い場合、車両のフォークの支持中心に対してハブ12、すなわちインホイールモータ10の回転中心が傾いて固定されることになる。その結果、車輪回転時に車両を上下左右に振動させたり、その振動に伴う異音や騒音の発生を招く原因になる。この振動、異音、騒音等の発生は、乗り心地低下の原因にもなる。本実施形態のように、連結軸74により第1固定軸部材20と第2固定軸部材24を連結して同軸精度を向上することで、インホイールモータ10を搭載する車両の乗り心地を改善できる。また、振動、異音、騒音等の低減は、回転エネルギの損失低減につながるので、インホイールモータ10の駆動効率の向上にさらに寄与できる。
【0035】
なお、連結軸74を用いて第1固定軸部材20と第2固定軸部材24を連結する場合、第1固定軸部材20と一体化されたモータベース36および第2固定軸部材24と一体化された固定軸ベース48に連結軸74が接続されるべき凹部を形成してもよい。そして、この凹部に連結軸74を圧入してもよい。また、凹部に挿入して位置決めした後に溶接することにより両者を接合してもよい。または圧入と溶接の複合処理により接合してもよい。また、連結軸74の端部に雄ネジを形成しモータベース36および固定軸ベース48に雌ネジを形成してネジ締結するようにしてもよい。また、第1固定軸部材20とモータベース36および第2固定軸部材24と固定軸ベース48とがそれぞれ別部品で構成される場合は、モータベース36および固定軸ベース48に貫通穴を設け、連結軸74と第1固定軸部材20および第2固定軸部材24を直接連結してもよい。この場合、同軸精度をさらに向上させることができる。このように、本実施形態の場合、複数のモータ26を周状配置することで、インホイールモータ10の第1固定軸部材20および第2固定軸部材24の配置軸線上にモータやギア等が存在しないので、第1固定軸部材20と第2固定軸部材24の連結が可能になる。なお、連結軸74によって第1固定軸部材20と第2固定軸部材24とを連結する場合、第1固定軸部材20と接合されているモータベース36の剛性が高まり、モータ26の支持剛性が向上できる。そのため、固定軸ベース48を省略してモータ26をモータベース36で片持ち状態で支持するようにすることもできる。この場合、部品点数の削減、インホイールモータ10の軽量化、ハブ12の内部空間の縮小化等に寄与できる。
【0036】
モータ26の数は、部品点数や組み立て作業性等の点で3個とすることが好ましいが、インホイールモータ10を適用する車両の仕様や用途によって適宜選択することが好ましい。例えば、図5(b)のように、モータ26を4個にする場合、内歯ギア52に伝達するトルクが同じであれば、各モータ26の能力を3個の場合に比べて低下させることができる。つまり、3個の場合に比べ小型で安価なモータ26を利用できる。また、モータ26の小型化によりより広い通過領域Aを確保可能となり、モータ26が3個の場合に比べ、直径の大きな連結軸74が利用できる。つまり、第1固定軸部材20と第2固定軸部材24の同軸精度を向上しつつ、固定軸全体としての軸剛性を向上できる。その結果、車両自重や搭載重量に起因する部材の歪みを抑制すると共に同軸精度の維持が可能となり、振動、異音、騒音の抑制に寄与できる。このように、安価なモータ26を利用したい場合や、車輪に大きな衝撃が加わることが予想されて固定軸の剛性を高めたい場合等は、モータ26の数を4個やそれ以上に適宜増やすようにしてもよい。
【0037】
なお、発明者らは、実験の結果、内歯ギア52の歯数は、駆動ギア44の歯数の3〜12倍にすることが、本実施形態のインホイールモータ10の構成に適していることを見いだした。具体的には、内歯ギア52の歯数に対する駆動ギア44の歯数の比には、次の制約がある。下限については、内歯ギア52の内周に複数の駆動ギア44が入り、なお且つ駆動ギア44同士が接触しないように配置されなければならないため、歯数比は3倍以上が必要となる。一方、上限については、駆動ギア44は、歯の強度と伝達効率を考慮すると、モジュール1.0、歯数7以上が必要とされることが見いだされた。内歯ギア52は、例えばハブ12の内径が108mmの場合、その中に複数のモータ26を配置することを考慮すると、モジュール1.0とすると歯数84が上限となるので、歯数比は12倍以下である必要がある。この歯数比3〜12倍の間で、インホイールモータ10を搭載する車両の種類や用途により内歯ギア52と駆動ギア44の歯数を適宜選択して決定することが望ましい。例えば、内歯ギア52の回転数、つまり車輪の回転数を222/minとし、歯数比を6.4とした場合、駆動ギア44側の回転数、つまりモータ26の回転数は1421/minとすると、直径50cmの車輪を備えた車両は約20.9km/hで走行できる。
【0038】
ところで、複数のモータを用いる場合、モータは個々の駆動回路を有し、個別に回転数制御を行うのが一般的である。それに対し、本実施形態の場合、図6に示すように、複数のモータ26は、ブラシレスモータであって、各ブラシレスモータは共通の駆動回路76によって駆動される。上述したように、各モータ26が回転させる駆動ギア44は内歯ギア52と噛合することにより各駆動ギア44の位相は同期して常に一定に維持される。したがって、各モータ26を同一のタイミングで同一の駆動信号により制御可能となる。このように、複数のモータ26を共通の駆動回路76、すなわち1つの駆動回路で駆動することにより、各モータの同期駆動のための制御が必要なくなり、駆動制御が簡略化できると共に、コスト軽減に寄与できる。なお、上述のように、内歯ギア52と駆動ギア44が噛合することにより各モータ26の位相は同期するので、回転状態の監視は1つのモータ26に対して行えばよい。たとえば、所定のモータ26の回転部分の状態をセンサ等により検出したり、所定のモータ26の通電状態を検出して回転状態を監視し、その結果を駆動回路76にフィードバックして、インホイールモータ10全体としての回転制御に反映させればよい。また、別の例としては、各モータ26について回転状態を監視し、その結果を駆動回路76にフィードバックして、回転制御に反映させてもよい。
【0039】
ところで、図2の場合、第1部材30は円筒状の胴部と、その胴部を塞ぐ底部とからなるカップ形状の一体部品としているが、これに限られない。例えば、図7に示すように、第1部材30を円筒形状の第3部材78と、この第3部材78の一方の開口端を封止する円板形状または蓋形状の第4部材80とで構成してもよい。このように、ハブ12を円筒形状の第3部材78と円板形状の第2部材32および第4部材80で構成することにより、第2部材32および第4部材80を個別に第3部材78から外し、ハブ12の左側面または右側面のいずれからもインホイールモータ10の内部にアクセスできる。この構成により、例えばギアやモータ等の構成部品の交換性やメンテナンス性が向上する。また、ギアにグリースを塗布する場合や、内部に浸入した異物、例えば砂等を除去する場合でも、メンテナンス部位に応じて第2部材32のみ、または第4部材80のみの取り外すだけで作業が可能になる。つまり、インホイールモータ10を車両から取り外すことなくメンテナンスが可能になる。
【0040】
また、第2部材32と第3部材78または第3部材78と第4部材80の組み合わせのうち少なくとも一方はネジ12a等の締結部材によって結合され、ネジ12aの締結方向は第1固定軸部材20(または第2固定軸部材24)の軸方向と一致させておくことが望ましい。このように、ネジ12aの締結方向を第1固定軸部材20の軸方向と一致させておくことにより、第2部材32や第4部材80の着脱時にドライバ等の締結工具を第1固定軸部材20の軸方向から接近させることが可能になり、作業性が向上する。
【0041】
本実施形態は、車両が停止状態から最大速度までモータ26の制御により完全カバーする電動車両に適用するインホイールモータ10の例を示した。変形例においては、例えば、ハブ12内部に前進回転時でも適宜モータ26の動力接離ができるクラッチ機構を設け、電動アシスト仕様にしてもよい。例えば、電動アシスト自転車の駆動部としてインホイールモータ10を利用する場合、発進時にクラッチ機構をインホイールモータ10に接続して、モータ26によるモータアシストを行う。そして、所定の速度を超えた場合や運転者の要求があった場合にクラッチ機構を離脱させ、ペダル回転力のみで自転車を走行させるようにしてもよい。また、自転車を漕ぐ力(トルク)の検出器を回路に組み込むことによって、トルクに応じたレベルのアシストをインホイールモータ10で行うようにしてもよい。さらに、本実施形態のインホイールモータ10と他の駆動源を組み合わせて、インホイールモータ10を含む複数の駆動源を同時使用モードで使用したり、選択使用モードで使用するようにしてもよい。
【0042】
また、図2に示す構造では、モータベース36を第1固定軸部材20に固定する例を示しているが、モータベース36を第2固定軸部材24側に固定してもよい。この場合、ハブ12の内部におけるモータ26と内歯ギア52の配置が逆になる。
【0043】
上述の実施形態では、インホイールモータ10を搭載する車両を特定することなく構造や効果を説明したが、このようなインホイールモータ10を適用する車両の例としては、例えば、電動二輪車、電動車椅子、モータ付きスクータ、電動台車、ゴルフカート、電動自転車等がある。このように、本実施形態のインホイールモータ10は自走タイプの車輪またはトルクアシストタイプ車輪を構成可能であり、上述した例と同様の効果を得ることができる。また、上述の例ではアウターロータタイプのモータ26を用いて説明したが、インナーロータタイプのモータで構成することも可能で、同様の効果が得られる。
【0044】
以上、実施形態に係るインホイールモータの構成について説明した。これらの実施形態は例示であり、本発明の原理、応用を示しているにすぎないことはいうまでもない。実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が可能であり、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【符号の説明】
【0045】
10 インホイールモータ、 12 ハブ、 20 第1固定軸部材、 24 第2固定軸部材、 26 モータ、 28 動力伝達機構、 30a 開口部、 30 第1部材、 32 第2部材、 36 モータベース、 44 駆動ギア、 52 内歯ギア、 68 一方向クラッチ、 76 駆動回路、 78 第3部材、 80 第4部材。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周に車輪が結合されるべき円筒形状のハブと、
前記ハブの一面側を貫通し当該ハブを回転自在に支持する第1固定軸部材と、
前記第1固定軸部材と同軸で前記ハブの他面側を貫通し当該ハブを回転自在に支持する第2固定軸部材と、
前記ハブの内周面に固定されたリング状の内歯ギアと、
前記ハブの内部に配置され、前記第1固定軸部材と前記第2固定軸部材の少なくとも一方に固定されたモータベースと、
前記モータベースに固定され、前記内歯ギアと噛合する複数の駆動ギアのそれぞれに回転力を付与する複数のモータと、
を含むことを特徴とするインホイールモータ。
【請求項2】
前記複数のモータは、前記第1固定軸部材と前記第2固定軸部材とを連結した場合に、軸部材が通過する通過領域を形成するように前記通過領域の周囲に周状配置されることを特徴とする請求項1記載のインホイールモータ。
【請求項3】
前記複数のモータは、ブラシレスモータであって、各ブラシレスモータは共通の駆動回路によって駆動されることを特徴とする請求項1または請求項2記載のインホイールモータ。
【請求項4】
前記複数のモータは、3個以上であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のインホイールモータ。
【請求項5】
前記モータの回転体と前記駆動ギアとの間に、一方向クラッチを介在させていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のインホイールモータ。
【請求項6】
前記内歯ギアの歯数は、前記駆動ギアの歯数の3〜12倍であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のインホイールモータ。
【請求項7】
前記ハブは、一方面に開口部を有するカップ形状の第1部材と、前記開口部を封止する円板形状の第2部材とで構成されることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のインホイールモータ。
【請求項8】
前記第1部材は、円筒形状の第3部材と、当該第3部材の一方を封止する円板形状の第4部材とで構成されることを特徴とする請求項7記載のインホイールモータ。
【請求項9】
前記第2部材と前記第3部材または前記第3部材と前記第4部材の組み合わせのうち少なくとも一方は締結部材によって結合され、前記締結部材の締結方向は前記第1固定軸部材の軸方向と一致することを特徴とする請求項8に記載のインホイールモータ。
【請求項10】
前記駆動ギアまたは内歯ギアの少なくとも一方は、自己潤滑性のある材質で形成されることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のインホイールモータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−244810(P2012−244810A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−113738(P2011−113738)
【出願日】平成23年5月20日(2011.5.20)
【出願人】(508100033)アルファナテクノロジー株式会社 (100)
【Fターム(参考)】