説明

ウロテンシンII受容体アンタゴニスト

本発明はウロテンシンII受容体アンタゴニストに向けたものである。より具体的には、本発明は、新規な特定化合物、この化合物、組成物、中間体および誘導体の製造方法に関する。また、本発明の化合物を用いてウロテンシン−II媒介障害を治療または予防するための製薬学的組成物および方法も記述する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願に対する相互参照
本出願は、2006年7月31日付けで出願した米国仮特許出願第60/834,720号(これは引用することによって全体があらゆる目的で本明細書に組み入れられる)の利益を請求するものである。
【0002】
本発明は、新規な特定化合物、この化合物の製造方法、組成物、中間体および誘導体そしてウロテンシン−II媒介障害を治療または改善する方法に関する。より詳細には、本発明の化合物は、ウロテンシン−II媒介障害の治療または改善で用いるに有用なウロテンシン−II受容体アンタゴニストである。
【背景技術】
【0003】
ウロテンシン−II(U−II)はシステイン結合環状ペプチドであり、これは心臓血管、腎臓、膵臓および中枢神経系に強力な影響を及ぼす。この物質は元々はハゼ(Gillichthys mirabilis)の尾部下垂体(尾の神経分泌器官)から12−mer、AGTAD−シクロ(CFWKYC)−Vとして単離され(非特許文献1)たが、現在ではあらゆる種類の脊椎動物の中で同定されている。U−IIの組成はヒトにおける11個のアミノ酸からマウスにおける14個のアミノ酸の範囲であり、常に保存システイン結合大員環、CFWKYCを伴う。最近、U−II受容体がG蛋白質共役受容体(GPCR)として同定された(非特許文献2)が、これは以前にはGPR14オーファン受容体として知られていて(非特許文献3および4)、主に心臓血管組織内に発現する。
【0004】
ハゼU−IIは魚類、哺乳動物およびヒトの中で強力な血管収縮活性を示す(非特許文献5、6)。その上、それが公知の最も効力のある血管収縮因子であると思われており(非特許文献7)、これは、ラットおよびヒトから単離した動脈リングを濃度に依存して収縮させ、EC50値は1nM未満であるが、これが示す効力はエンドテリン−1が示す効力より約10倍高い。最近、炎症性腸疾患を予防および/または治療する目的でウロテンシン−IIアンタゴニストを用いることが特許文献1に開示されたが、そのような疾患には、これらに限定するものでないが、クローン病、潰瘍性大腸炎、および細菌、虚血、放射線、薬剤または化学物質によって引き起こされる炎症性大腸炎が含まれる。
【0005】
このペプチドは、U−IIが慢性血管疾患で果たす役割に関して、心筋細胞に肥大を誘発し(非特許文献8)かつ平滑筋細胞の増殖(非特許文献9)を誘発すると報告されており、このことは、それが心不全およびアテローム性動脈硬化症に関与していることを示唆している。加うるに、U−IIは慢性心不全の特徴である抹消血管緊張を増大させることも示された(非特許文献10)。最近の結果により、アテローム性動脈硬化症になるとヒト大動脈のU−II受容体濃度が高くなることが観察されることが分かった(非特許文献11)。
【0006】
U−II様免疫反応性の発現は、健康なヒトに比べて、透析を受けていない腎機能不全患者の血漿中の方が2倍高くかつ血液透析を受けている患者の方が3倍高い(非特許文献12)。最近、ウロテンシン−IIアンタゴニストを抗腫瘍薬によって引き起こされる腎臓毒性および下痢を軽減する目的で用いることが特許文献2に開示された。
【0007】
U−IIは糖尿病における潜在的メディエーターであると記述された。例えば、U−IIは潅流ラット膵臓内で起こるインスリンの放出を血糖値上昇に反応して抑制することが示された(非特許文献13)。糖尿病にかかっている患者では腎不全でなくてもU−II
濃度が高くなることが分かった(非特許文献14)。ウロテンシンII遺伝子およびウロテンシンII受容体遺伝子のハプロタイプがインスリン耐性および耐糖能異常に関連していることが報告されている(非特許文献15)。
【0008】
U−IIアンタゴニストは痛み、神経学的および精神医学的病気、片頭痛、神経筋障害、不安障害および心臓血管障害の治療で用いるに有用であり得る。U−IIをICV(脳室内)投与すると立ち上がり、グルーミングおよび運動活動が増し、このことは、それがCNS刺激活性を有することを示唆している(非特許文献16)。U−IIは、認識、感情および運動反応、痛みの知覚およびパニック反応に重要な帯状皮質および中脳水道周囲灰白質脳領域内のFos発現を増加させる(非特許文献17)。U−IIは高架式十字迷路およびホールボード(hole−board)試験で齧歯類に不安様反応を誘発する(非特許文献18)。
【0009】
置換4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オンがホスホリパーゼA2およびインターロイキン1阻害剤として特許文献3に記述されている。
【0010】
7−フルオロ−6−{1−[2−(7−フルオロ−2−メチル−キノリン−5−イルオキシ)−エチル]−ピペリジン−4−イルメチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オンが5−HT1A受容体阻害剤として特許文献4に記述されている。
【0011】
置換ベンゾ[1,4]オキサジンがレニン阻害剤として特許文献5に記述されている。
【0012】
従って、本発明の目的は、ウロテンシン−II媒介障害の治療で用いるに有用なウロテンシン−IIアンタゴニストである化合物を提供することにある。
【0013】
本発明の別の目的は、その化合物、組成物、中間体および誘導体を製造する方法を提供することにある。
【0014】
本発明のさらなる目的は、ウロテンシン−II媒介心臓血管、腎臓、膵臓および中枢神経系の障害を治療する方法を提供することにあり、そのような障害には、これらに限定するものでないが、慢性血管疾患、血管性高血圧、心不全、アテローム性動脈硬化症、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、炎症性大腸炎(細菌、虚血、放射線、薬剤または化学物質によって引き起こされる)、腎機能障害、腎不全、薬剤誘発毒性による腎不全、抗腫瘍薬による腎臓毒性および下痢、放射線造影剤およびアミノグリコシドによる腎臓毒性、心筋梗塞後、肺高血圧症、肺線維症、インスリン耐性および耐糖能異常、糖尿病、糖尿病性合併症、糖尿病性腎症、痛み、アルツハイマー病、痙攣、鬱病、片頭痛、精神病、不安、神経筋障害および脳卒中が含まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】Kikkawa、H.およびKushida、H.、国際公開WO2005/072226
【特許文献2】Kinoshita、M.およびKushida、H.、国際公開WO2005/034873
【特許文献3】出願JP 07242662(またJP1995242662とも呼ばれる)
【特許文献4】PCT出願WO03/091248
【特許文献5】PCT出願WO05/061457
【非特許文献】
【0016】
【非特許文献1】D.Pearson.J.E.Shively、B.R.Clark、I.I.Geschwind、M.Barkley、R.S.Nishioka、H.A.Bern、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 1980、77、5021−5024
【非特許文献2】R.S.Ames、H.M.Sarau、J.K.Chambers、R.N.Willette、N.V.Aiyar、A.M.Romanic、C.S.Louden、J.J.Foley、C.F.Sauermelch、R.W.Coatney、Z.Ao、J.Disa、S.D.Holmes、J.M.Stadel、J.D.Martin、W.−S.Liu、G.I.Glover、S.Wilson、D.E.McNulty、C.E.Ellis、N.A.Elshourbagy、U.Shabon、J.J.Trill、D.W.P.Hay、E.H.Ohlstein、D.J.Bergsma、S.A.Douglas、Nature(London)1999、401、282−286
【非特許文献3】M.Tal、D.A.Ammar、M.Karpuj、V.Krizhanovsky、M.Naim、D.A.Thompson、Biochem.Biophys.Res.Commun.1995、209、752−759
【非特許文献4】A.Marchese、M.Heiber、T.Nguyen、H.H.Q.Heng、V.R.Saldivia、R.Cheng、P.M.Murphy、L.−C.Tsui、X.Shi、P.Gregor、S.R.George、B.F.O’Dowd、J.M.Docherty、Genomics 1995、29、335−344
【非特許文献5】J.M.Conlon、K.Yano、D.Waugh、N.Hazon、J.Exp.Zool.1996、275、226−238
【非特許文献6】F.Boehm、J.Pernow、Br.J.Pharmacol.2002、135、25−27
【非特許文献7】S.A.Douglas、E.H.Ohlstein、Trends Cardiovasc.Med.2000、10、229−237
【非特許文献8】Y.Zou、R.Nagai、T.Yamazaki、FEBS Letters 2001、508、57−60
【非特許文献9】T.Watanabe、R.Pakala、T.Katagiri、C.R.Benedict、Circulation 2001、104、16−18
【非特許文献10】M.Lim、S.Honisett、C.D.Sparkes、P.Komesaroff、A.Kompa、H.Krum、Circulation 2004、109、1212−1214
【非特許文献11】N.Bousette、L.Patel、S.A.Douglas、E.H.Ohlstein、A.Giaid、Atherosclerosis 2004、176、117−123
【非特許文献12】K.Totsune、K.Takahashi、Z.Arihara、M.Sone、F.Satoh、S.Ito、Y.Kimura、H.Sasano、O.Murakami、Lancet 2001、358、810−811
【非特許文献13】R.A.Silvestre、J.Rodriguez−Gallardo、E.M.Egido、J.Marco、Horm.Metab.Res.2001、33、379−381
【非特許文献14】K.Totsune、K.Takahashi、Z.Arihara、M.Sone、S.Ito、O.Murakami、Clin.Sci.2003、104、1−5
【非特許文献15】K.Ong、L.Wong、Y.Man、R.Leung、Y.Song、K.Lam、B.Cheung、Peptides、2006、27(7)、1659−1667
【非特許文献16】J.Gartlon、F.Parker、D.C.Harrison、S.A.Douglas、T.E.Ashmeade、G.J.Riley、Z.A.Hughes、S.G.Tayl or、R.P.Munton、J.J.Hagan、J.A.Hunter、D.N.C.Jones、Psychopharmacology 2001、155、426−433
【非特許文献17】J.E.Gartlon、T.Ashmeade、M.Duxon、J.J.Hagan、D.N.C.Jones、Eur.J.of Pharmacol.2004、493、95−98
【非特許文献18】Y.Matsumoto、M.Abe、T.Watanabe、Y.Adachi、T.Yano、H.Takahashi、T.Sugo、M.Mori、C.Kitada、T.Kurokawa、M.Fujino、Neuroscience Letters 2004、358、99−102
【発明の概要】
【0017】
本発明は、式(I):
【0018】
【化1】

【0019】
[式中、環A、Y、L、L、L、R、RおよびRは、本明細書で定義するとおりである]
で表される化合物およびこれの形態物に向けたものである。
【0020】
本発明の具体例は、製薬学的に許容される担体および式(I)で表される化合物を含有する製薬学的組成物である。本発明の具体例は、式(I)で表される化合物と製薬学的に許容される担体を混合することを含んで成る製薬学的組成物製造方法である。
【0021】
本発明は、更に、ウロテンシンII媒介障害を治療または改善する方法にも向けたものである。特に、本発明の方法は、これらに限定するものでないが、慢性血管疾患、血管性高血圧、心不全、アテローム性動脈硬化症、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、炎症性大腸炎、腎機能障害、腎不全、薬剤誘発毒性による腎不全、抗腫瘍薬による腎臓毒性および下痢、放射線造影剤およびアミノグリコシドによる腎臓毒性、心筋梗塞後、肺高血圧症、肺線維症、インスリン耐性および耐糖能異常、糖尿病、糖尿病性合併症、糖尿病性腎症、痛み、アルツハイマー病、痙攣、鬱病、片頭痛、精神病、不安、神経筋障害および脳卒中を包含するウロテンシンII媒介障害を治療または改善することに向けたものである。
【0022】
本発明は、また、本化合物およびこれの製薬学的組成物および薬剤を製造する方法にも向けたものである。
【0023】
発明の詳細な説明
本発明は、式(I):
【0024】
【化2】

【0025】
[式中、
環Aは、ピペリジニル、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−2−エニル、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクチルおよび1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジニルから成る群より選択され;
Yは、CH、OおよびSから成る群より選択され;
は、存在しないか、或は−C(O)O−R、−C(O)N(R)−Rおよび−NHC(O)−Rから成る群より選択され;
は、C1−8アルキルであり;
は、存在しないか、或は−C(O)N(R)−Rであり;
は、C1−8アルキル、C1−8アルコキシ、アリール、アリール−C1−8アルキル、C3−14シクロアルキル、C3−14シクロアルキル−C1−8アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C1−8アルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリール−C1−8アルキルから成る群より選択され、かつ
1−8アルキルは場合によりC1−8アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシおよび−NH
から成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
1−8アルコキシは場合によりC1−8アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシおよび−NHRから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
アリールは各場合とも場合によりC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、ハロゲンおよびハロ−C1−8アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
ヘテロシクリルは各場合とも場合によりオキソ、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−N(R)−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルまたはアリール−C1−8アルキル−スルホニルで置換されていてもよく;
は、水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシおよびハロゲンから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基であり;
は、水素およびC1−4アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基であり;
は、水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシ、ヒドロキシおよびハロゲンから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基であり;
は、水素およびC1−4アルキルから成る群より選択され;
は、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−N(R)−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルおよびアリール−C1−8アルキル−スルホニルから成る群より選択され;そして
は、C1−8アルキル、アリール、アリール−C1−8アルキル、C3−14シクロアルキル、C3−14シクロアルキル−C1−8アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C1−8アルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリール−C1−8アルキルから成る群より選択される]
で表される化合物およびこれの形態物に向けたものである。
【0026】
本発明の一例には、環Aがピペリジニルである式(I)で表される化合物およびこれの形態物が含まれる。
【0027】
本発明の一例には、環Aが8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−2−エニルである式(I)で表される化合物およびこれの形態物が含まれる。
【0028】
本発明の一例には、環Aが8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクチルである式(I)で表される化合物およびこれの形態物が含まれる。
【0029】
本発明の一例には、環Aが1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジニルである式(I)で表される化合物およびこれの形態物が含まれる。
【0030】
本発明の一例には、環Aが1または2個のC1−4アルキルで置換されている式(I)で表される化合物およびこれの形態物が含まれる。
【0031】
本発明の一例には、YがCHである式(I)で表される化合物およびこれの形態物が含まれる。
【0032】
本発明の一例には、YがOである式(I)で表される化合物およびこれの形態物が含まれる。
【0033】
本発明の一例には、YがSである式(I)で表される化合物およびこれの形態物が含まれる。
【0034】
本発明の一例には、
がC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、アリール−C1−8アルキル、C3−14シクロアルキル、C3−14シクロアルキル−C1−8アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C1−8アルキルおよびヘテロアリール−C1−8アルキルから成る群より選択され、かつ
1−8アルキルが場合によりC1−8アルコキシ、ヒドロキシおよび−NHRから成る群より選択される置換基で置換されていてもよく、かつ
1−8アルコキシが場合により−NHRで置換されていてもよく、かつ
アリールが各場合とも場合によりC1−8アルコキシ、ハロゲンおよびハロ−C1−8アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
ヘテロシクリルが各場合とも場合によりオキソ、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルまたはアリール−C1−8アルキル−スルホニルで置換されていてもよい、
式(I)で表される化合物およびこれの形態物が含まれる。
【0035】
本発明の一例には、
がC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、フェニル−C1−8アルキル、ナフチル−C1−8アルキル、インダニル、シクロプロピル−C1−8アルキル、シクロヘキシル−C1−8アルキル、1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリニル、ピロリジニル−C1−8アルキル、ピペリジニル−C1−8アルキル、ピペラジニル−C1−8アルキル、フラニル−C1−8アルキル、チエニル−C1−8アルキル、イミダゾリル−C1−8アルキル、ピリジニル−C1−8アルキルおよびインドリル−C1−8アルキルから成る群より選択され、かつ
1−8アルキルが場合によりC1−8アルコキシ、ヒドロキシおよび−NHRから成る群より選択される置換基で置換されていてもよく、かつ
1−8アルコキシが場合により−NHRで置換されていてもよく、かつ
フェニルが各場合とも場合によりC1−8アルコキシ、クロロ、フルオロ、ブロモおよびハロ−C1−8アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリニル、ピロリジニル−C1−8アルキル、ピペリジニル−C1−8アルキル、ピペラジニル−C1−8アルキルが各場合とも場合によりオキソ、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルまたはアリール−C1−8アルキル−スルホニルで置換されていてもよい、
式(I)で表される化合物およびこれの形態物が含まれる。
【0036】
本発明の一例には、Rが水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシおよびハロゲンから成る群より選択される1個の置換基である式(I)で表される化合物およびこれの形態物が含まれる。
【0037】
本発明の一例には、Rが水素およびC1−4アルキルから成る群より各々が選択され
る1または2個の置換基である式(I)で表される化合物およびこれの形態物が含まれる。
【0038】
本発明の一例には、Rが水素、C1−8アルキルおよびハロゲンから成る群より選択される1個の置換基である式(I)で表される化合物およびこれの形態物が含まれる。
【0039】
本発明の一例には、Rが水素である式(I)で表される化合物およびこれの形態物が含まれる。
【0040】
本発明の一例には、RがC1−4アルキルである式(I)で表される化合物およびこれの形態物が含まれる。
【0041】
本発明の一例には、RがC1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−N(R)−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルおよびアリール−C1−8アルキル−スルホニルから成る群より選択される式(I)で表される化合物およびこれの形態物が含まれる。
【0042】
本発明の一例には、RがC1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、フェニル−C1−8アルコキシ−カルボニル、フェニル−N(R)−カルボニル、フェニル−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルおよびフェニル−C1−8アルキル−スルホニルから成る群より選択される式(I)で表される化合物およびこれの形態物が含まれる。
【0043】
本発明の一例には、RがC1−8アルキルおよびアリール−C1−8アルキルから成る群より選択される式(I)で表される化合物およびこれの形態物が含まれる。
【0044】
本発明の一例には、RがC1−8アルキルおよびフェニル−C1−8アルキルから成る群より選択される式(I)で表される化合物およびこれの形態物が含まれる。
【0045】
本発明の一例には、
環Aがピペリジニル、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−2−エニル、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクチルおよび1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジニルから成る群より選択され;
YがCH、OおよびSから成る群より選択され;
が存在しないか、或は−C(O)O−R、−C(O)N(R)−Rおよび−NHC(O)−Rから成る群より選択され;
がC1−8アルキルであり;
が存在しないか、或は−C(O)N(R)−Rであり;
がC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、アリール−C1−8アルキル、C3−14シクロアルキル、C3−14シクロアルキル−C1−8アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C1−8アルキルおよびヘテロアリール−C1−8アルキルから成る群より選択され、かつ
1−8アルキルが場合によりC1−8アルコキシ、ヒドロキシおよび−NRから成る群より選択される置換基で置換されていてもよく、かつ
1−8アルコキシが場合により−NHRで置換されていてもよく、かつ
アリールが各場合とも場合によりC1−8アルコキシ、ハロゲンおよびハロ−C1−8アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
ヘテロシクリルが各場合とも場合によりオキソ、C1−8アルキル−カルボニル、C1−
アルコキシ−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルまたはアリール−C1−8アルキル−スルホニルで置換されていてもよく;
が水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシおよびハロゲンから成る群より選択される1個の置換基であり;
が水素およびC1−4アルキルから成る群より各々が選択される1または2個の置換基であり;
が水素、C1−8アルキルおよびハロゲンから成る群より選択される1個の置換基であり;
が水素およびC1−4アルキルから成る群より選択され;
がC1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−N(R)−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルおよびアリール−C1−8アルキル−スルホニルから成る群より選択され;そして
がC1−8アルキルおよびアリール−C1−8アルキルから成る群より選択される、式(I)で表される化合物およびこれの形態物が含まれる。
【0046】
本発明の一例には、
環Aがピペリジニル、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−2−エニル、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクチルおよび1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジニルから成る群より選択され;
YがCH、OおよびSから成る群より選択され;
が存在しないか、或は−C(O)O−R、−C(O)N(R)−Rおよび−NHC(O)−Rから成る群より選択され;
がC1−8アルキルであり;
が存在しないか、或は−C(O)N(R)−Rであり;
がC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、フェニル−C1−8アルキル、ナフチル−C1−8アルキル、インダニル、シクロプロピル−C1−8アルキル、シクロヘキシル−C1−8アルキル、1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリニル、ピロリジニル−C1−8アルキル、ピペリジニル−C1−8アルキル、ピペラジニル−C1−8アルキル、フラニル−C1−8アルキル、チエニル−C1−8アルキル、イミダゾリル−C1−8アルキル、ピリジニル−C1−8アルキルおよびインドリル−C1−8アルキルから成る群より選択され、かつ
1−8アルキルが場合によりC1−8アルコキシ、ヒドロキシおよび−NRから成る群より選択される置換基で置換されていてもよく、かつ
1−8アルコキシが場合により−NHRで置換されていてもよく、かつ
フェニルが各場合とも場合によりC1−8アルコキシ、クロロ、フルオロ、ブロモおよびハロ−C1−8アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリニル、ピロリジニル−C1−8アルキル、ピペリジニル−C1−8アルキル、ピペラジニル−C1−8アルキルが各場合とも場合によりオキソ、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルまたはアリール−C1−8アルキル−スルホニルで置換されていてもよく;
が水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシおよびハロゲンから成る群より選択される1個の置換基であり;
が水素およびC1−4アルキルから成る群より各々が選択される1または2個の置換基であり;
が水素、C1−8アルキルおよびハロゲンから成る群より選択される1個の置換基で
あり;
が水素およびC1−4アルキルから成る群より選択され;
がC1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、フェニル−C1−8アルコキシ−カルボニル、フェニル−N(R)−カルボニル、フェニル−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルおよびフェニル−C1−8アルキル−スルホニルから成る群より選択され;そして
がC1−8アルキルおよびフェニル−C1−8アルキルから成る群より選択される、式(I)で表される化合物およびこれの形態物が含まれる。
【0047】
本発明は、式(Ia):
【0048】
【化3】

【0049】
[式中、
Yは、CH、OおよびSから成る群より選択され;
は、存在しないか、或は−C(O)O−R、−C(O)N(R)−Rおよび−NHC(O)−Rから成る群より選択され;
は、C1−8アルキルであり;
は、存在しないか、或は−C(O)N(R)−Rであり;
は、C1−8アルキル、C1−8アルコキシ、アリール、アリール−C1−8アルキル、C3−14シクロアルキル、C3−14シクロアルキル−C1−8アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C1−8アルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリール−C1−8アルキルから成る群より選択され、かつ
1−8アルキルは場合によりC1−8アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシおよび−NHRから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
1−8アルコキシは場合によりC1−8アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシおよび−NHRから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
アリールは各場合とも場合によりC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、ハロゲンおよびハロ−C1−8アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
ヘテロシクリルは各場合とも場合によりオキソ、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−N(R)−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルまたはアリール−C1−8アルキル−スルホニルで置換されていてもよく;
は、水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシおよびハロゲンから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基であり;
は、水素およびC1−4アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基であり;
は、水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシ、ヒドロキシおよびハロゲンから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基であり;
は、水素およびC1−4アルキルから成る群より選択され;
は、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−N(R)−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルおよびアリール−C1−8アルキル−スルホニルから成る群より選択され;そして
は、C1−8アルキル、アリール、アリール−C1−8アルキル、C3−14シクロアルキル、C3−14シクロアルキル−C1−8アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C1−8アルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリール−C1−8アルキルから成る群より選択される]
で表される化合物およびこれの形態物に向けたものである。
【0050】
本発明の一例には、
YがCH、OおよびSから成る群より選択され;
が存在しないか、或は−C(O)O−R、−C(O)N(R)−Rおよび−NHC(O)−Rから成る群より選択され;
がC1−8アルキルであり;
が存在しないか、或は−C(O)N(R)−Rであり;
がC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、フェニル−C1−8アルキル、ナフチル−C1−8アルキル、インダニル、シクロプロピル−C1−8アルキル、シクロヘキシル−C1−8アルキル、1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリニル、ピロリジニル−C1−8アルキル、ピペリジニル−C1−8アルキル、ピペラジニル−C1−8アルキル、フラニル−C1−8アルキル、チエニル−C1−8アルキル、イミダゾリル−C1−8アルキル、ピリジニル−C1−8アルキルおよびインドリル−C1−8アルキルから成る群より選択され、かつ
1−8アルキルが場合によりC1−8アルコキシ、ヒドロキシおよび−NRから成る群より選択される置換基で置換されていてもよく、かつ
1−8アルコキシが場合により−NHRで置換されていてもよく、かつ
フェニルが各場合とも場合によりC1−8アルコキシ、クロロ、フルオロ、ブロモおよびハロ−C1−8アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリニル、ピロリジニル−C1−8アルキル、ピペリジニル−C1−8アルキル、ピペラジニル−C1−8アルキルが各場合とも場合によりオキソ、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルまたはアリール−C1−8アルキル−スルホニルで置換されていてもよく;
が水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシおよびハロゲンから成る群より選択される1個の置換基であり;
が水素およびC1−4アルキルから成る群より各々が選択される1または2個の置換基であり;
が水素、C1−8アルキルおよびハロゲンから成る群より選択される1個の置換基であり;
が水素およびC1−4アルキルから成る群より選択され;
がC1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、フェニル−C1−8アルコキシ−カルボニル、フェニル−N(R)−カルボニル、フェニル−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルおよびフェニル−C1−8アルキル−スルホニルから成る群より選択され;そして
がC1−8アルキルおよびフェニル−C1−8アルキルから成る群より選択される、式(Ia)で表される化合物およびこれの形態物が含まれる。
【0051】
本発明は、式(Ib):
【0052】
【化4】

【0053】
[式中、
Yは、CH、OおよびSから成る群より選択され;
は、存在しないか、或は−C(O)O−R、−C(O)N(R)−Rおよび−NHC(O)−Rから成る群より選択され;
は、C1−8アルキルであり;
は、存在しないか、或は−C(O)N(R)−Rであり;
は、C1−8アルキル、C1−8アルコキシ、アリール、アリール−C1−8アルキル、C3−14シクロアルキル、C3−14シクロアルキル−C1−8アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C1−8アルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリール−C1−8アルキルから成る群より選択され、かつ
1−8アルキルは場合によりC1−8アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシおよび−NHRから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
1−8アルコキシは場合によりC1−8アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシおよび−NHRから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
アリールは各場合とも場合によりC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、ハロゲンおよびハロ−C1−8アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
ヘテロシクリルは各場合とも場合によりオキソ、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−N(R)−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルまたはアリール−C1−8アルキル−スルホニルで置換されていてもよく;
は、水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシおよびハロゲンから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基であり;
は、水素およびC1−4アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基であり;
は、水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシ、ヒドロキシおよびハロゲンから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基であり;
は、水素およびC1−4アルキルから成る群より選択され;
は、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−N(R)−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルおよびアリール−C1−8アルキル−スルホニルから成る群より選択され;そして
は、C1−8アルキル、アリール、アリール−C1−8アルキル、C3−14シクロアルキル、C3−14シクロアルキル−C1−8アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C1−8アルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリール−C1−8アルキルから成る群より選択される]
で表される化合物およびこれの形態物に向けたものである。
【0054】
本発明の一例には、
YがCH、OおよびSから成る群より選択され;
が存在しないか、或は−C(O)O−R、−C(O)N(R)−Rおよび−NHC(O)−Rから成る群より選択され;
がC1−8アルキルであり;
が存在しないか、或は−C(O)N(R)−Rであり;
がC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、フェニル−C1−8アルキル、ナフチル−C1−8アルキル、インダニル、シクロプロピル−C1−8アルキル、シクロヘキシル−C1−8アルキル、1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリニル、ピロリジニル−C1−8アルキル、ピペリジニル−C1−8アルキル、ピペラジニル−C1−8アルキル、フラニル−C1−8アルキル、チエニル−C1−8アルキル、イミダゾリル−C1−8アルキル、ピリジニル−C1−8アルキルおよびインドリル−C1−8アルキルから成る群より選択され、かつ
1−8アルキルが場合によりC1−8アルコキシ、ヒドロキシおよび−NRから成る群より選択される置換基で置換されていてもよく、かつ
1−8アルコキシが場合により−NHRで置換されていてもよく、かつ
フェニルが各場合とも場合によりC1−8アルコキシ、クロロ、フルオロ、ブロモおよびハロ−C1−8アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリニル、ピロリジニル−C1−8アルキル、ピペリジニル−C1−8アルキル、ピペラジニル−C1−8アルキルが各場合とも場合によりオキソ、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルまたはアリール−C1−8アルキル−スルホニルで置換されていてもよく;
が水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシおよびハロゲンから成る群より選択される1個の置換基であり;
が水素およびC1−4アルキルから成る群より各々が選択される1または2個の置換基であり;
が水素、C1−8アルキルおよびハロゲンから成る群より選択される1個の置換基であり;
が水素およびC1−4アルキルから成る群より選択され;
がC1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、フェニル−C1−8アルコキシ−カルボニル、フェニル
−N(R)−カルボニル、フェニル−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルおよびフェニル−C1−8アルキル−スルホニルから成る群より選択され;そして
がC1−8アルキルおよびフェニル−C1−8アルキルから成る群より選択される、式(Ib)で表される化合物およびこれの形態物が含まれる。
【0055】
本発明は、式(Ic):
【0056】
【化5】

【0057】
[式中、
Yは、CH、OおよびSから成る群より選択され;
は、存在しないか、或は−C(O)O−R、−C(O)N(R)−Rおよび−NHC(O)−Rから成る群より選択され;
は、C1−8アルキルであり;
は、存在しないか、或は−C(O)N(R)−Rであり;
は、C1−8アルキル、C1−8アルコキシ、アリール、アリール−C1−8アルキル、C3−14シクロアルキル、C3−14シクロアルキル−C1−8アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C1−8アルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリール−C1−8アルキルから成る群より選択され、かつ
1−8アルキルは場合によりC1−8アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシおよび−NHRから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
1−8アルコキシは場合によりC1−8アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシおよび−NHRから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
アリールは各場合とも場合によりC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、ハロゲンおよびハロ−C1−8アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
ヘテロシクリルは各場合とも場合によりオキソ、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−N(R)−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルまたはアリール−C1−8アルキル−スルホニルで置換されていてもよく;
は、水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシおよびハロゲンから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基であり;
は、水素およびC1−4アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基であり;
は、水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシ、ヒドロキシおよびハロゲンから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基であり;
は、水素およびC1−4アルキルから成る群より選択され;
は、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−N(R)−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルおよびアリール−C1−8アルキル−スルホニルから成る群より選択され;そして
は、C1−8アルキル、アリール、アリール−C1−8アルキル、C3−14シクロアルキル、C3−14シクロアルキル−C1−8アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C1−8アルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリール−C1−8アルキルから成る群より選択される]
で表される化合物およびこれの形態物に向けたものである。
【0058】
本発明の一例には、
YがCH、OおよびSから成る群より選択され;
が存在しないか、或は−C(O)O−R、−C(O)N(R)−Rおよび−NHC(O)−Rから成る群より選択され;
がC1−8アルキルであり;
が存在しないか、或は−C(O)N(R)−Rであり;
がC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、フェニル−C1−8アルキル、ナフチル−C1−8アルキル、インダニル、シクロプロピル−C1−8アルキル、シクロヘキシル−C1−8アルキル、1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリニル、ピロリジニル−C1−8アルキル、ピペリジニル−C1−8アルキル、ピペラジニル−C1−8アルキル、フラニル−C1−8アルキル、チエニル−C1−8アルキル、イミダゾリル−C1−8アルキル、ピリジニル−C1−8アルキルおよびインドリル−C1−8アルキルから成る群より選択され、かつ
1−8アルキルが場合によりC1−8アルコキシ、ヒドロキシおよび−NRから成る群より選択される置換基で置換されていてもよく、かつ
1−8アルコキシが場合により−NHRで置換されていてもよく、かつ
フェニルが各場合とも場合によりC1−8アルコキシ、クロロ、フルオロ、ブロモおよびハロ−C1−8アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリニル、ピロリジニル−C1−8アルキル、ピペリジニル−C1−8アルキル、ピペラジニル−C1−8アルキルが各場合とも場合によりオキソ、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルまたはアリール−C1−8アルキル−スルホニルで置換されていてもよく;
が水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシおよびハロゲンから成る群より選択される1個の置換基であり;
が水素およびC1−4アルキルから成る群より各々が選択される1または2個の置換基であり;
が水素、C1−8アルキルおよびハロゲンから成る群より選択される1個の置換基であり;
が水素およびC1−4アルキルから成る群より選択され;
がC1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、フェニル−C1−8アルコキシ−カルボニル、フェニル−N(R)−カルボニル、フェニル−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルおよびフェニル−C1−8アルキル−スルホニルから成る群より選択され;そして
がC1−8アルキルおよびフェニル−C1−8アルキルから成る群より選択される、式(Ic)で表される化合物およびこれの形態物が含まれる。
【0059】
本発明は、式(Id):
【0060】
【化6】

【0061】
[式中、
Yは、CH、OおよびSから成る群より選択され;
は、存在しないか、或は−C(O)O−R、−C(O)N(R)−Rおよび−NHC(O)−Rから成る群より選択され;
は、C1−8アルキルであり;
は、存在しないか、或は−C(O)N(R)−Rであり;
は、C1−8アルキル、C1−8アルコキシ、アリール、アリール−C1−8アルキル、C3−14シクロアルキル、C3−14シクロアルキル−C1−8アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C1−8アルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリール−C1−8アルキルから成る群より選択され、かつ
1−8アルキルは場合によりC1−8アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシおよび−NHRから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
1−8アルコキシは場合によりC1−8アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシおよび−NHRから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
アリールは各場合とも場合によりC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、ハロゲンおよびハロ−C1−8アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
ヘテロシクリルは各場合とも場合によりオキソ、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−N(R)−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルまたはアリール−C1−8アルキル−スルホニルで置換されていてもよく;
は、水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシおよびハロゲンから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基であり;
は、水素およびC1−4アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基であり;
は、水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシ、ヒドロキシおよびハロゲンから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基であり;
は、水素およびC1−4アルキルから成る群より選択され;
は、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−N(R)−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルおよびアリール−C1−8アルキル−スルホニルから成る群より選択され;そして
は、C1−8アルキル、アリール、アリール−C1−8アルキル、C3−14シクロアルキル、C3−14シクロアルキル−C1−8アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C1−8アルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリール−C1−8アルキルから成る群より選択される]
で表される化合物およびこれの形態物に向けたものである。
【0062】
本発明の一例には、
YがCH、OおよびSから成る群より選択され;
が存在しないか、或は−C(O)O−R、−C(O)N(R)−Rおよび−NHC(O)−Rから成る群より選択され;
がC1−8アルキルであり;
が存在しないか、或は−C(O)N(R)−Rであり;
がC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、フェニル−C1−8アルキル、ナフチル−C1−8アルキル、インダニル、シクロプロピル−C1−8アルキル、シクロヘキシル−C1−8アルキル、1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリニル、ピロリジニル−C1−8アルキル、ピペリジニル−C1−8アルキル、ピペラジニル−C1−8アルキル、フラニル−C1−8アルキル、チエニル−C1−8アルキル、イミダゾリル−C1−8アルキル、ピリジニル−C1−8アルキルおよびインドリル−C1−8アルキルから成る群より選択され、かつ
1−8アルキルが場合によりC1−8アルコキシ、ヒドロキシおよび−NRから成る群より選択される置換基で置換されていてもよく、かつ
1−8アルコキシが場合により−NHRで置換されていてもよく、かつ
フェニルが各場合とも場合によりC1−8アルコキシ、クロロ、フルオロ、ブロモおよびハロ−C1−8アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリニル、ピロリジニル−C1−8アルキル、ピペリジニル−C1−8アルキル、ピペラジニル−C1−8アルキルが各場合とも場合によりオキソ、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルまたはアリール−C1−8アルキル−スルホニルで置換されていてもよく;
が水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシおよびハロゲンから成る群より選択される1個の置換基であり;
が水素およびC1−4アルキルから成る群より各々が選択される1または2個の置換基であり;
が水素、C1−8アルキルおよびハロゲンから成る群より選択される1個の置換基であり;
が水素およびC1−4アルキルから成る群より選択され;
がC1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、フェニル−C1−8アルコキシ−カルボニル、フェニル−N(R)−カルボニル、フェニル−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルおよびフェニル−C1−8アルキル−スルホニルから成る群より選択され;そして
がC1−8アルキルおよびフェニル−C1−8アルキルから成る群より選択される、式(Id)で表される化合物およびこれの形態物が含まれる。
【0063】
本発明の一例には、下記:
【0064】
【化7】

【0065】
【化8】

【0066】
【化9】

【0067】
【化10】

【0068】
【化11】

【0069】
【化12】

【0070】
【化13】

【0071】
【化14】

【0072】
【化15】

【0073】
【化16】

【0074】
から成る群より選択した式(I)で表される化合物およびこれの形態物が含まれる。
【0075】
定義
置換基変項から環系の中に引いた結合線は、その置換基が置換可能な環原子のいずれかと結合していてもよいことを示している。
【0076】
以下の用語を本明細書で用いる場合、それらに下記の定義を持たせることを意図する。本明細書に示す定義は、化学用語が示す決まり文句を有することを示し得る。示す個々の決まり文句で本発明の範囲を限定することを意図するものでなく、その用語の例として示すものである。当該用語の本質的な定義の範囲に当該技術分野の通常の技術者が包含させると予測される多数の変形を包含させることを意図する。
【0077】
用語“C1−8アルキル”は、炭素原子を1から8個またはこの範囲内のいずれかの数で有する直鎖および分枝炭素鎖を指す。従って、表示する炭素原子数(例えばC1−8)は独立して当該鎖中の炭素原子の数を指す。C1−8アルキル鎖は中心分子と結合していてもよくかつ有効結合価が許容する場合にはいずれかの原子が更に置換されていてもよい。
【0078】
用語“C1−8アルコキシ”は−O−C1−8アルキル置換基を指し、かつC1−8アルキルはこの上で定義した通りである。C1−8アルコキシ鎖は中心分子と結合していてもよくかつ有効結合価が許容する場合にはいずれかの原子が更に置換されていてもよい。
【0079】
用語“C3−14シクロアルキル”は、場合によりベンゼン環と縮合していてもよい炭素原子環員数が3から14の飽和もしくは部分不飽和の単環式もしくは多環式炭化水素環を指す。用語“C3−14シクロアルキル”にはまたC3−8シクロアルキル、C3−10シクロアルキル、C5−6シクロアルキル、C5−8シクロアルキル、C5−12シクロアルキル、C9−13シクロアルキルまたはベンゾ縮合−C3−12シクロアルキル環
系基なども含まれ、それには、これらに限定するものでないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、1H−インダニル、インダニル、9H−フルオレニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレニル、アダマンチルなどが含まれる。シクロアルキルは中心分子と結合していてもよくかつ有効結合価が許容する場合にはいずれかの原子が更に置換されていてもよい。
【0080】
用語“ヘテロシクリル”は、窒素員数が4以下であるか或は1または2員が窒素でありかつ他の1員がOまたはSであるか或は1員がO、S、S(O)またはS(O)でありかつ場合によりベンゼン環と縮合していてもよい5から9員の単環式もしくは多環式飽和もしくは部分不飽和環を指す。
【0081】
ヘテロシクリル基の例には、これらに限定するものでないが、アゼチジニル、2H−ピロール、2−ピロリニル、3−ピロリニル、ピロリジニル、1,3−ジオキソラニル、2−イミダゾリニル(また4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾリルとも呼ばれる)、イミダゾリジニル、2−ピラゾリニル、ピラゾリジニル、テトラゾリル、テトラゾリジニル、ピペリジニル、1,4−ジオキサニル、モルホリニル、1,4−ジチアニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、アゼパニル、ヘキサヒドロ−1,4−ジアゼピニル、ヘキサヒドロ−1,4−オキサゼパニル、テトラヒドロ−フラニル、テトラヒドロ−チエニル、テトラヒドロ−ピラニル、テトラヒドロ−ピリダジニル、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−2−エニル、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクチル、1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジニルなどが含まれる。
【0082】
用語“ヘテロシクリル”には、また、ベンゾ縮合ヘテロシクリル環系基など、例えばインドリニル(また2,3−ジヒドロ−インドリルとも呼ばれる)、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシニル、2,3−ジヒドロ−ベンゾフラニル、1,2−ジヒドロ−フタラジニルなども含まれる。ヘテロシクリル基は中心分子と結合していてもよくかつ有効結合価が許容する場合にはいずれかの原子が更に置換されていてもよい。
【0083】
用語“ベンゾ縮合ヘテロシクリル”は、環系が有する隣接炭素がベンゼン環と縮合しているヘテロシクリル環系基を意味する。ベンゾ縮合ヘテロシクリル基は中心分子と結合していてもよくかつ有効結合価が許容する場合にはいずれかの原子が更に置換されていてもよい。
【0084】
用語“アリール”は、炭素員数が6の単環式不飽和芳香環または炭素員数が10から14の多環式不飽和芳香環を指す。そのようなアリール環の例には、これらに限定するものでないが、フェニル、ナフタレニルまたはアントラセニルが含まれる。
【0085】
用語“ヘテロアリール”は、環が炭素原子で構成されておりかつヘテロ原子員を少なくとも1個有する5または6員の芳香環を指す。適切なヘテロ原子には窒素、酸素または硫黄が含まれる。5員環の場合のヘテロアリール環は、窒素、酸素または硫黄員の数が1でありかつ加うるに追加的窒素を3以下の数で含有していてもよい。6員環の場合のヘテロアリール環は、窒素原子を1から3個含有していてもよい。6員環が窒素を3個有する場合、隣接して位置する窒素原子の数は多くて2である。場合により、そのヘテロアリール環はベンゼン環(ベンゾ縮合ヘテロアリール)、5または6員のヘテロアリール環(O、SまたはNを1個含有しかつ場合により追加的窒素を1個含有していてもよい)、5から7員のシクロアルキル環または5から7員のヘテロシクロ環(この上で定義した通りであるが、さらなる縮合環の任意選択は存在しない)と縮合していてもよい。
【0086】
ヘテロアリール基の例には、これらに限定するものでないが、フリル、チエニル、ピロ
リル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニルなどが含まれる。
【0087】
用語“ヘテロアリール”には、また、ベンゾ縮合ヘテロアリール環系基など、例えばインドリジニル、インドリル、アザインドリル、イソインドリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、インダゾリル、アザインダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾトリアゾリル、プリニル、4H−キノリジニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、1,8−ナフチリジニル、プテリジニルなども含まれる。ヘテロアリール基は中心分子と結合していてもよくかつ有効結合価が許容する場合にはいずれかの原子が更に置換されていてもよい。
【0088】
用語“ベンゾ縮合ヘテロアリール”は、環系が有する隣接炭素がベンゼン環と縮合しているヘテロアリール環系基を意味する。ベンゾ縮合ヘテロアリール基は中心分子と結合していてもよくかつ有効結合価が許容する場合にはいずれかの原子が更に置換されていてもよい。
【0089】
用語“アリール−C1−8アルキル”は、式:−C1−8アルキル−アリールで表される基(例えばベンジル、フェネチル)を意味する。同様に、用語“アリール−C1−8アルコキシ”は、式:−C1−8アルコキシ−アリールで表される基(例えばベンジルオキシ)を意味する。
【0090】
用語“C3−14シクロアルキル−C1−8アルキル”は、式:−C1−8アルキル−C3−14シクロアルキルで表される基を意味する。
【0091】
用語“ヘテロシクリル−C1−8アルキル”は、式:−C1−8アルキル−ヘテロシクリルで表される基を意味する。
【0092】
用語“ヘテロアリール−C1−8アルキル”は、式:−C1−8アルキル−ヘテロアリールで表される基を意味する。
【0093】
用語“C1−8アルキル−カルボニル”は、式:−C(O)−C1−8アルキルで表される基を意味する。
【0094】
用語“C1−8アルコキシ−カルボニル”は、式:−C(O)−C1−8アルコキシで表される基を意味する。
【0095】
用語“アリール−カルボニル”は、式:−C(O)−アリールで表される基を意味する。
【0096】
用語“アリール−C1−8アルキル−カルボニル”は、式:−C(O)−C1−8アルキル−アリールで表される基を意味する。
【0097】
用語“アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル”は、式:−C(O)−C1−8アルコキシ−アリールで表される基を意味する。
【0098】
用語“アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニル”は、式:−C(O)−N(R)−C1−8アルキル−アリールで表される基を意味する。
【0099】
用語“アリール−C1−8アルキル−スルホニル”は、式:−SO−C1−8アルキル−アリールで表される基を意味する。
【0100】
用語“C1−8アルキル−N(R)−カルボニル”は、式:−C(O)−N(R)−C1−8アルキルで表される基を意味する。
【0101】
用語“アリール−N(R)−カルボニル”は、式:−C(O)−N(R)−アリールで表される基を意味する。
【0102】
用語“ハロゲン”または”ハロ”は、基クロロ、ブロモ、フルオロまたはヨードを意味する。
【0103】
用語“ハロ−C1−8アルキル”は、式:−C1−8アルキル−(ハロ)[ここで、結合価が許容する場合には1個以上のハロゲン原子がC1−8アルキル上に置換基として存在していてもよく、nは鎖中の炭素原子数が基になった有効結合価値を表す]で表される基を意味し、それにはモノフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、トリフルオロエチルなどが含まれる。
【0104】
ある分子における個々の位置のいずれかの置換基または変項の定義はその分子内の他の如何なる場所の定義からも独立していることを意図する。当該技術分野の通常の技術者は化学的に安定でありかつ当該技術分野で公知の技術ばかりでなく本明細書に示す方法を用いて容易に合成可能な化合物がもたらされるように本発明の化合物に持たせる置換基および置換パターンを選択することができると理解する。
【0105】
用語“置換”は、ある基の中の1個以上の水素原子が有効結合価が許容する量の置換基と独立して置き換わっていることを意味する。
【0106】
用語“依存して選択”は、構造変項を指示組み合わせで指定することを意味する。
【0107】
本明細書では、一般に、IUPAC命名規則を用いる。
【0108】
化合物の形態
本発明の化合物について言及する時の用語“形態物”は、これらに限定するものでないが、塩、立体異性体、互変異性体、結晶、多形体、非晶質体、溶媒和物、水和物、エステル、プロドラッグまたは代謝産物の形態物を意味する(このような形態物が存在し得る場合)。本発明は、そのような化合物の形態物およびそれらの混合物の全部を包含する。
【0109】
本発明の化合物について言及する時の用語“単離された形態物”は、これらに限定するものでないが、鏡像異性体、ラセミ混合物、幾何異性体(例えばシスまたはトランス立体異性体)、幾何異性体の混合物などを意味する(それらが本質的に高純度の状態で存在し得る場合)。本発明は、そのような化合物の形態物およびそれらの混合物の全部を包含する。
【0110】
本発明の化合物は製薬学的に許容される塩の形態でも存在し得る。本発明の化合物の“製薬学的に受け入れられる塩”を薬剤で用いる場合、それらは無毒の酸性/アニオン性または塩基性/カチオン性の塩形態物を指す。
【0111】
適切な塩形態物には、例えば本発明に従う化合物の溶液を酸、例えば酢酸、アジピン酸、安息香酸、炭酸、クエン酸、フマル酸、グリコール酸、塩酸、マレイン酸、マロン酸、燐酸、サッカリン酸、こはく酸、硫酸、酒石酸、トリフルオロ酢酸などの溶液と混合することなどで生じ得る酸付加塩が含まれる。
【0112】
その上、本発明の化合物が酸性部分を持つ場合、それの適切な塩にはアルカリ金属の塩、例えばナトリウムまたはカリウム塩など、アルカリ土類金属の塩、例えばカルシウムまたはマグネシウム塩など、および適切な有機配位子を用いて生じさせた塩、例えば第四級アンモニウム塩などが含まれ得る。
【0113】
このように、代表的な塩には下記が含まれる:酢酸塩、アジピン酸塩、アンモニウム、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重炭酸塩、重硫酸塩、重酒石酸塩、ホウ酸塩、臭化物、カルシウム、カムシレート(または樟脳スルホン酸塩)、炭酸塩、塩化物、クラブラン酸塩、クエン酸塩、二塩酸塩、エデト酸塩、エジシレート、エストレート、エシレート、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルセプト酸塩、グルタミン酸塩、グリコネート、グリコリルアルサニル酸塩、ヘキシルレゾルシネート、ヒドラバミン、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化物、イソチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、メチル臭化物、メチル硝酸塩、メチル硫酸塩、ムチン酸塩、ナプシル酸塩、硝酸塩、N−メチルグルカミン、オレイン酸塩、パモ酸塩(エンボネート)、パルミチン酸塩、パントテン酸塩、燐酸塩/二燐酸塩、ポリガラクツロン酸塩、サッカリン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、硫酸塩、塩基性酢酸塩、こはく酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩、トシル酸塩、トリクロロ酢酸塩、トリエチオジド、トリフルオロ酢酸塩、吉草酸塩など。
【0114】
製薬学的に受け入れられる塩を調製する時に使用可能な代表的酸および塩基には下記が含まれる:酢酸、2,2−ジクロロ酢酸、アシル化アミノ酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、L−アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、4−アセトアミド安息香酸、(+)−樟脳酸、樟脳スルホン酸、(+)−(1S)−樟脳−10−スルホン酸、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、桂皮酸、クエン酸、シクラミン酸、ドデシル硫酸、エタン−1,2−ジスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸、蟻酸、フマル酸、ガラクタル酸、ゲンチシン酸、グルコヘプトン酸、D−グルコン酸、D−グルクロン酸、L−グルタミン酸、α−オキソ−グルタル酸、グリコール酸、馬尿酸、臭化水素酸、塩酸、(+)−L−乳酸、(±)−DL−乳酸、ラクトビオン酸、マレイン酸、(−)−L−リンゴ酸、マロン酸、(±)−DL−マンデル酸、メタンスルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、ニコチン酸、硝酸、オレイン酸、オロチン酸、しゅう酸、パルミチン酸、パモ酸、燐酸、L−ピログルタミン酸、サリチル酸、4−アミノ−サリチル酸、セバシン酸、ステアリン酸、こはく酸、硫酸、タンニン酸、(+)−L−酒石酸、チオシアン酸、p−トルエンスルホン酸およびウンデシレン酸を包含する酸、およびアンモニア、L−アルギニン、ベネタミン、ベンザチン、水酸化カルシウム、コリン、デアノール、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、2−(ジエチルアミノ)−エタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−メチル−グルカミン、ヒドラバミン、1H−イミダゾール、L−リシン、水酸化マグネシウム、4−(−2−ヒドロキシエチル)−モルホリン、ピペラジン、水酸化カリウム、1−(2−ヒドロキシエチル)−ピロリジン、第二級アミン、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン、トロメタミンおよび水酸化亜鉛を包含する塩基。
【0115】
本発明は、本発明の化合物のプロドラッグを本発明の範囲内に包含する。そのようなプロドラッグは、一般に、生体内で必要な化合物に容易に変化し得る前記化合物の機能的誘導体である。このように、本発明の治療方法では、用語「投与する」に、具体的に開示した化合物を用いるか或は具体的には開示することができなかったが患者に投与した後に生体内で指定化合物に変化する化合物を用いて記述したいろいろな障害を治療することを包含させる。適切なプロドラッグ誘導体を選択および調製する通常の手順は、例えば“De
sign of Prodrugs”、H.Bundgaard編集、Elsevier、1985などに記述されている。
【0116】
本発明に従う化合物がキラル中心を少なくとも1個有する場合、それに応じて、それらは鏡像異性体として存在する可能性がある。本化合物がキラル中心を2個以上持つ場合、それらは追加的にジアステレオマーとしても存在する可能性がある。そのような異性体およびそれらの混合物の全部を本発明の範囲内に包含させると理解されるべきである。その上、本発明の化合物は1種以上の結晶多形もしくは非晶質形態を持つ可能性もあり、このように、それらも本発明の範囲内に包含させることを意図する。加うるに、本化合物の中の数種は水と一緒に溶媒和物(即ち水和物)または一般的な有機溶媒と一緒に溶媒和物(例えば有機エステル、例えばエタノラートなど)を形成する可能性もあり、このように、それらもまた本発明の範囲内に包含させることを意図する。
【0117】
本発明に従う化合物を調製する過程で立体異性体の混合物がもたらされる場合、そのような異性体に分離を良く知られているいろいろなクロマトグラフィー方法、例えば調製用クロマトグラフィーなどを用いて受けさせることができる。そのような化合物はラセミ形態として調製可能であるか或は鏡像特異的合成または分割のいずれかで個別の鏡像異性体を得ることも可能である。そのような化合物に例えば分割を標準的技術、例えば光学活性酸、例えば(−)−ジ−p−トルオイル−d−酒石酸および/または(+)−ジ−p−トルオイル−l−酒石酸などを用いて塩を生成させてジアステレオマー対を生じさせた後に分別結晶化を行いそして遊離塩基を再生させることによって受けさせることなどで成分である鏡像異性体を得ることができる。また、そのような化合物に分割をジアステレオマーエステルもしくはアミドを生じさせた後にクロマトグラフィーによる分離を行いそしてキラル補助剤を除去することで受けさせることも可能である。別法として、そのような化合物に分割をキラルHPLCカラムを用いて受けさせることも可能である。
【0118】
本発明の化合物を調製する過程のいずれかを実施する時、関係する分子のいずれかが有する敏感もしくは反応性基を保護する必要がありそして/またはその方が望ましい可能性がある。これは通常の保護基、例えばProtective Groups in Organic Chemistry、J.F.W.McOmie編集、Plenum Press、1973;およびT.W.Greene & P.G.M.Wuts、Protective Groups in Organic Synthesis、John Wiley & Sons、1991などに記述されている如きそれらを用いて達成可能である。そのような保護基は当該技術分野で公知の方法を用いて後の便利な段階で除去可能である。
【0119】
本発明の化合物(これらの製薬学的に受け入れられる塩および製薬学的に受け入れられる溶媒和物を包含)を単独で投与することも可能ではあるが、これらを一般的には意図した投与経路および標準的な製薬学的もしくは獣医学的実施に関して選択した製薬学的担体、賦形剤または希釈剤と混合した状態で投与する。従って、本発明は、式(I)で表される化合物および1種以上の製薬学的に受け入れられる担体、賦形剤または希釈剤を含有して成る製薬学的および獣医学的組成物に向けたものである。
【0120】
例として、本発明の製薬学的および獣医学的組成物では、本発明の化合物を適切な結合剤1種または2種以上、滑剤1種または2種以上、懸濁剤1種または2種以上、被覆剤1種または2種以上および/または可溶化剤1種または2種以上のいずれかと混合してもよい。
【0121】
本化合物の錠剤またはカプセルは適宜一度に1個または2個以上投与可能である。また、本化合物を徐放製剤として投与することも可能である。
【0122】
別法として、一般式(I)で表される化合物を吸入または座薬もしくはペッサリーの形態で投与することも可能であるか、或はそれらをローション、溶液、クリーム、軟膏または散布剤の形態で局所的に投与することも可能である。代替経皮投与手段は皮膚パッチを用いることによる手段である。例えば、それらをポリエチレングリコールまたは液状パラフィンが入っている水性エマルジョンで構成させたクリームなどの中に混合してもよい。また、それらを白蝋または白色の軟質パラフィン基材と必要に応じて前記安定剤および防腐剤と一緒に構成させた軟膏の中に1から10重量%の範囲の濃度で混合することも可能である。
【0123】
ある用途では、本組成物を好適には賦形剤、例えば澱粉またはラクトースなどを含有させておいた錠剤の形態でか或はカプセルまたはオビュール(ovules)として単独でか或は賦形剤と混合した状態で経口投与するか或は風味剤または着色剤を含有させておいたエリキシル、溶液または懸濁液の形態で経口投与する。
【0124】
本組成物(ばかりでなく本化合物単独)をまた非経口注入、例えば海綿体内、静脈内、筋肉内または皮下などに注入することも可能である。この場合には、本組成物に適切な担体または希釈剤を含有させる。
【0125】
非経口投与の場合、本組成物を無菌の水溶液の形態で最良に用いるが、その溶液に他の物質、例えばその溶液と血液が等張性になるに充分な量の塩または単糖などを入れることも可能である。
【0126】
口腔または舌下投与の場合、本組成物を錠剤またはロゼンジの形態で投与してもよく、それらを通常様式で調製してもよい。
【0127】
さらなる例として、本明細書に記述する本発明の1種以上の化合物を有効成分として含有する製薬学的および獣医学的組成物の調製は、本化合物1種または2種以上を通常の製薬学的配合技術に従って製薬学的担体と密に混合することで実施可能である。そのような担体は所望投与経路(例えば経口、非経口)に応じて幅広く多様な形態を取り得る。このように、液状の経口用製剤、例えば懸濁液、エリキシルおよび溶液などに適した担体および添加剤には、水、グリコール、油、アルコール、風味剤、防腐剤、安定剤、着色剤などが含まれ、固体状の経口用製剤、例えば粉末、カプセルおよび錠剤などに適した担体および添加剤には、澱粉、糖、希釈剤、顆粒剤、滑剤、結合剤、崩壊剤などが含まれる。また、固体状の経口用製剤に被覆を糖または腸溶性被膜などの如き物質を用いて受けさせることで主要な吸収部位を変えることも可能である。非経口投与の場合の担体は一般に無菌水で構成されるが、溶解性または防腐性を向上させる他の材料を添加することも可能である。また、水性担体を適切な添加剤と一緒に用いることで注射可能な懸濁液または溶液を調製することも可能である。
【0128】
本発明の化合物は有利に1日1回の投与で投与可能であるか、或は1日当たりの投薬量全体を1日当たり2回、3回または4回に分割した用量で投与することも可能である。更に、本発明の化合物を適切な鼻内媒体を局所的に用いることによる鼻内形態で投与するか或は当業者に良く知られた経皮皮膚パッチを用いて投与することも可能である。投与を経皮送達系の形態で行う時には、勿論、そのような投与は断続的ではなくむしろ投薬療法全体に渡って連続的であろう。
【0129】
また、本発明の活性化合物またはこれの製薬学的組成物の治療的に有効な量は所望効果に応じて多様であることも当業者に明らかであろう。従って、投与すべき最適な投薬量を容易に決定することができ、これは使用する個々の化合物、投与の様式、製剤の濃度およ
び病気の症状の進行に伴って変わるであろう。加うるに、治療を受けさせる個々の被験体に関連した要因の結果として投薬量を適切な治療的量に調整する必要もあり、そのような要因には、被験体の年齢、体重、食事および投与時期が含まれる。従って、この上に示した投薬量は平均的ケースの例である。勿論、投薬量の範囲を高くするか或は低くする方が有利である個々の場合も存在する可能性があり、それらも本発明の範囲内である。
【0130】
本発明の化合物は、本発明の化合物を鎮痛薬として用いる必要がある被験体がそれを要求する時にはいつでもこの上に示した組成物および投薬計画のいずれかでか或は当該技術分野で確立された組成物および投薬計画を用いることで投与可能である。
【0131】
本発明は、また、本発明の製薬学的および獣医学的組成物に含める材料の中の1種以上を充填しておいた容器を1個以上含有して成る製薬学的もしくは獣医学的パックまたはキットも提供する。場合により、前記容器1個または2個以上と一緒に注意書きを薬剤または生物学的製品の製造、使用または販売を規制する政府機関が規定する形態で入れてもよく、そのような注意書きは、政府機関がヒト投与用として製造、使用および販売を認可したことを示すものである。
【0132】
本発明は、また、ウロテンシン−II媒介障害を治療または改善する方法にも向けたものである。
【0133】
本発明の方法の一例は、哺乳動物におけるウロテンシンII受容体の拮抗作用によって影響を受ける病気もしくは疾患を治療または改善する方法であり、この方法は、そのような治療もしくは予防を必要としている哺乳動物に式(I):
【0134】
【化17】

【0135】
[式中、
環Aは、ピペリジニル、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−2−エニル、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクチルおよび1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジニルから成る群より選択され;
Yは、CH、OおよびSから成る群より選択され;
は、存在しないか、或は−C(O)O−R、−C(O)N(R)−Rおよび−NHC(O)−Rから成る群より選択され;
は、C1−8アルキルであり;
は、存在しないか、或は−C(O)N(R)−Rであり;
は、C1−8アルキル、C1−8アルコキシ、アリール、アリール−C1−8アルキル、C3−14シクロアルキル、C3−14シクロアルキル−C1−8アルキル、ヘテロ
シクリル、ヘテロシクリル−C1−8アルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリール−C1−8アルキルから成る群より選択され、かつ
1−8アルキルは場合によりC1−8アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシおよび−NHRから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
1−8アルコキシは場合によりC1−8アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシおよび−NHRから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
アリールは各場合とも場合によりC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、ハロゲンおよびハロ−C1−8アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
ヘテロシクリルは各場合とも場合によりオキソ、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−N(R)−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルまたはアリール−C1−8アルキル−スルホニルで置換されていてもよく;
は、水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシおよびハロゲンから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基であり;
は、水素およびC1−4アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基であり;
は、水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシ、ヒドロキシおよびハロゲンから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基であり;
は、水素およびC1−4アルキルから成る群より選択され;
は、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−N(R)−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルおよびアリール−C1−8アルキル−スルホニルから成る群より選択され;そして
は、C1−8アルキル、アリール、アリール−C1−8アルキル、C3−14シクロアルキル、C3−14シクロアルキル−C1−8アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C1−8アルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリール−C1−8アルキルから成る群より選択される]
で表される化合物およびこれの形態物を有効な量で投与することを含んで成る。
【0136】
本発明の方法の別の例は、ウロテンシン−II媒介障害の治療または改善を必要としている被験体におけるそれを治療または改善する方法であり、この方法は、前記被験体に式(I)で表される化合物またはこれの形態物を有効な量で投与することを含んで成る。
【0137】
特に、ウロテンシンII媒介障害には、これらに限定するものでないが、慢性血管疾患、血管性高血圧、心不全、アテローム性動脈硬化症、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、炎症性大腸炎(細菌、虚血、放射線、薬剤または化学物質によって引き起こされる)、腎機能障害、腎不全、薬剤誘発毒性による腎不全、抗腫瘍薬による腎臓毒性および下痢、放射線造影剤およびアミノグリコシドによる腎臓毒性、心筋梗塞後、肺高血圧症、肺線維症、インスリン耐性および耐糖能異常、糖尿病、糖尿病性合併症、糖尿病性腎症、痛み、アルツハイマー病、痙攣、鬱病、片頭痛、精神病、不安、神経筋障害および脳卒中が含まれる。
【0138】
本発明は、また、式(I)で表される化合物またはこれの形態物をウロテンシン−II媒介障害の治療もしくは改善を必要としている被験体におけるそれを治療または改善する
ための薬剤を製造する目的で用いることも包含する。
【0139】
本発明の一例にはウロテンシン−II媒介障害を治療または改善する方法が含まれ、この場合の障害は心不全である。
【0140】
用語“薬剤”は、ウロテンシン−II媒介障害を治療または改善しようとする時の用いるに適した製品を指す。
【0141】
本明細書で用いる如き用語「被験体」は、治療、観察または実験の対象または患者である動物、好適には哺乳動物、最も好適には人を指す。
【0142】
本明細書で用いる如き用語「有効な量」は、研究者、獣医、医者または他の臨床医が探求している活性化合物または薬剤が組織系、動物または人に生物学的もしくは医薬的反応(治療すべき病気または障害の症状の軽減を包含)を引き出す量を意味する。
【0143】
前記化合物またはこれの形態物の有効な量は約0.001mg/kg/日から約300mg/kg/日である。
【0144】
用語「組成物」を本明細書で用いる場合、これに、指定材料を指定量で含んで成る製品ばかりでなく指定材料を指定量で組み合わせる結果として直接または間接的にもたらされる如何なる生成物も包含させることを意図する。
【0145】
本明細書で用いる如き用語“腫瘍”は、細胞または組織の異常な増殖を指し、それには良性、即ち非癌性増殖および悪性、即ち癌性増殖が含まれると理解する。用語“腫瘍性”は腫瘍を意味するか或は腫瘍に関係している。
【0146】
本明細書で用いる如き用語“薬剤”は組織、系、動物、哺乳動物(特にヒト)または他の被験体に所望効果をもたらす物質を意味すると理解する。従って、用語“抗腫瘍薬”は組織、系、動物、哺乳動物(特にヒト)または他の被験体に抗腫瘍効果をもたらす物質を意味すると理解する。“薬剤”は単一の化合物または2種以上の化合物の組み合わせもしくは組成物であってもよいと理解する。
【0147】
典型的な抗腫瘍薬のいくつかには、アルキル化剤、例えばメルファラン、クロラムブシル、シクロホスファミド、メクロレタミン、ヘキサメチルメラミン、ブスルファン、カルムスチン、ロムスチンおよびダカルバジンなど;代謝拮抗剤、例えば5−フルオロウラシル、メトトレキセート、シタラビン、メカプトプリンおよびチオグアニンなど;抗分裂剤、例えばパクリタキセル、ドセタキセル、ビンブラスチン、ビンクリスチンなど;トポイソメラーゼI阻害剤、例えばイリノテカン、カンプトテシンおよびカンプトテシン誘導体、例えばトポテカンなど;トポイソメラーゼII阻害剤、例えばドキソルビシンなど;および白金配位錯体、例えばシスプラチンおよびカルボプラチンなどが含まれる。
【0148】
本発明の1つの態様は、U−II媒介障害を治療する方法であり、そのような障害には、これらに限定するものでないが、血管性高血圧、心不全、アテローム性動脈硬化症、腎不全、薬剤誘発毒性による腎不全、抗腫瘍薬による腎臓毒性および下痢、放射線造影剤およびアミノグリコシドによる腎臓毒性、心筋梗塞後、肺高血圧症、肺線維症、インスリン耐性および耐糖能異常、糖尿病、糖尿病性合併症、糖尿病性腎症、鬱病、精神病、不安および脳卒中が含まれる。
【0149】
抗腫瘍薬によって誘発される下痢および腎臓毒性を軽減する目的でウロテンシンII受容体アンタゴニストを用いる本方法は、抗腫瘍薬(例えばシスプラチン、シス−ジアミン
ジクロロ白金)を癌もしくは腫瘍の治療で投与すべき如何なる場合にも適用可能である。しかしながら、最も頻繁には、UIIアンタゴニストを治療すべき腫瘍もしくは癌が固形悪性腫瘍、注目すべきは膀胱、頸部、肺、卵巣および精巣の固形悪性腫瘍、例えば精巣腫瘍、膀胱癌、尿管腎盂腫瘍、前立腺癌、卵巣癌、頭および首癌、非小細胞肺癌、食道癌、頸部癌、神経芽細胞腫、胃癌、小細胞肺癌、骨癌、非ホジキンリンパ腫;脳、子宮内膜、上部消化管、頭および首および胸腺の腫瘍、神経芽細胞腫、および骨および軟組織の肉腫などである時に用いる。
【0150】
最近のデータは、ウロテンシンII受容体アンタゴニストは心臓機能の改善および慢性心不全(CHF)に関連した心臓リモデリングで用いるに有用であり得ることを示している(N.Bousette、F.Hu、E.H.Ohlstein、D.Dhanak、S.A.Douglas、A.Giaid、Journal of Molecular
and Cellular Cardiology 2006、In Press)。ストレプトゾトシンで誘発させた糖尿病のラットをパロスランで長期間処置すると生存率が改善され、インスリンが増加しかつ血糖、グリコシル化ヘモグロビンおよび血清脂質が増加する速度が遅くなった。その上、パロスランは腎臓血流を増加させかつタンパク尿および腎障害の発症も遅らせた(M.Clozel、P.Hess、C.Qiu、S.S.Ding、M.Rey、J.Pharmacol.Exp.Ther.2006、316(3)、1115−1121)。
【0151】
本化合物またはこれの製薬学的組成物の治療的に有効な使用量には、平均的な(70kg)ヒトの場合、1日当たり約1から4回の投与計画で有効成分が約0.1mgから約3000mg、特に約1mgから約1000mg、より特別には約10mgから約500mgの投与量範囲が含まれるが、本発明の活性化合物の治療的に有効な量は治療すべき疾患に伴って変わることは当業者に明らかであろう。
【0152】
ウロテンシンII媒介障害を治療または予防する目的で投与すべき式(I)で表される化合物の最適な投薬量を当業者は容易に決定することができ、これは使用する個々の化合物、投与の様式、製剤の濃度および病気の症状の進行に伴って変わるであろう。加うるに、治療を受けさせる個々の患者に関連した要因の結果として投薬量を調整する必要もあり、そのような要因には、患者の年齢、体重、食事および投与時期が含まれる。
【0153】
経口投与の場合、製薬学的組成物を好適には治療すべき被験体の症状に応じて投薬量を調整して有効成分含有量が0.01、10.0、50.0、100、150、200、250および500ミリグラムの錠剤の形態で提供する。
【0154】
式(I)で表される代表的な化合物またはこれの形態物には、下記:
【0155】
【表1】

【0156】
【表2】

【0157】
【表3】

【0158】
【表4】

【0159】
【表5】

【0160】
【表6】

【0161】
【表7】

【0162】
から成る群より選択した化合物が含まれる。
式(I)で表される化合物またはこれの形態物には、更に、下記:
【表8】

【0163】
【表9】

【0164】
【表10】

【0165】
から成る群より選択した化合物も含まれる。
【0166】
合成方法
本発明の代表的な化合物の合成は以下に記述する一般的合成スキームに従って実施可能であり、それを以下の具体的合成実施例により詳細に例示する。この一般的スキームおよび具体的実施例は例として示すものであり、本発明をその示す化学反応および条件で限定するとして解釈されるべきでない。本スキームおよび実施例で用いるいろいろな出発材料の調製方法は当業者の技術の充分に範囲内である。この例である反応のいずれにおいても得る収率を最適にしようとする試みは行わなかった。当業者は反応時間、温度、溶媒および/または反応体を常規通り変えることでそのような収率を高くする方法を知っているであろう。
【0167】
一般:Hおよび13C NMRスペクトルの測定をテトラメチルシランおよび重水素化溶媒のそれぞれを内部標準として用いたBruker AC−300(300MHz)分光計を用いて実施した。元素分析をQuantitative Technologies Inc.(Whitehouse、New Jersey)で得て、その結果は、特に明記しない限り、計算値の0.4%の範囲内であった。融点の測定をMel−Temp II装置(Laboratory Devices Inc.)を用いた開放毛細管で実施し、校正は行わなかった。エレクトロスプレー質量スペクトル(MS−ES)をHewlett Packard 59987A分析計を用いて記録した。高解像度質量スペクトル(HRMS)を高速原子価衝撃(FAB)技術が用いられているMicromass Autospec.E分光計を用いて得た。
【0168】
本発明の記述で用いる用語は当業者が通常用いかつ理解する用語である。本明細書、特に本スキームおよび実施例で用いる省略形は下記の通りである:
BAP ボラン−ピリジン錯体
Boc t−ブトキシカルボニル
BSA ウシ血清アルブミン
DCM ジクロロメタン
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキサイド
DIPEA ジイソプロピルエチルアミン
EtO ジエチルエーテル
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エタノール
hr(s) 時
HBTU ヘキサフルオロ燐酸O−ベンゾトリアゾール−1
−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロ
ニウム
HOBt 水加ヒドロキシベンゾトリアゾール
HPLC 高性能液クロ
HEPES 4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジン
−エタンスルホン酸
MeOH メタノール
min 分
MTBE メチルt−ブチルエーテル
PdCldppf−CHCl[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェ
ロセン]−ジクロロパラジウム(II)とジクロ
ロメタンの錯体
psi 1平方インチ当たりのポンド
rt 室温
SDS ドデカ硫酸ナトリウム
TEAまたはEtN トリエチルアミン
THF テトラヒドロフラン
TFA トリフルオロ酢酸
【0169】
スキームA
スキームAに、Aが式(I)のピペリジニル環である本発明の化合物の合成を記述する。
【0170】
【化18】

【0171】
商業的に入手可能な化合物A1の複素環と強塩基、例えば水素化ナトリウムなどと商業的に入手可能であるか或は容易に得ることができる親電子剤である化合物A2[適切な脱離基(LG)で置換されている]を反応させてもよい。適切な脱離基の例には、フッ化物、臭化物、ヨウ化物、トリフレート、メシレートなどが含まれる。
【0172】
化合物A2が有する脱離基を追い出すことで化合物A3を生じさせることができる。化合物A3が有する末端オレフィンを直接にか或は中間体化合物A4を経由して化合物A5のカルボニルに変化させることができる。
【0173】
例えば、化合物A3にオスミウム酸カリウム(VI)を用いた酸化を受けさせることでジオール化合物A4を生じさせることができ、それをメタ過ヨウ素酸ナトリウムで分解させることで化合物A5を生じさせることができる。
【0174】
別法として、還元剤、例えばジメチルスルフィドまたはトリフェニルホスフィンなどを用いた還元処理を実施した後、オゾンを用いて化合物A3を化合物A5に直接変化させる。化合物A5が有するカルボニルと化合物A6のカップリングを還元アミノ化条件下で起こさせることで式(I)で表される化合物の代表例である式(I)−1で表される化合物を生じさせることができる。
【0175】
還元アミノ化条件には、還元剤、例えばボラン−ピリジン、シアノホウ水素化ナトリウム、トリアセトキシホウ水素化ナトリウムなどの使用が含まれるであろう。また、ブレンステッドまたはルイス酸および脱水剤の使用も有益であり得る。
【0176】
スキームB
スキームBに、環AがピペリジニルでありそしてLが−C(O)N(R)−Rである本発明の化合物の合成を記述する。
【0177】
【化19】

【0178】
商業的に入手可能または容易に調製可能なカルボン酸である化合物B1から相当するカルボキサミド化合物B3を生じさせる変換はそれとアミン化合物B2のカップリングを標準的アミドカップリング方法で起こさせることで実施可能である。
【0179】
例えば、N−メチルモルホリン、HOBtおよびHBTUのカップリング条件を用いてもよい。化合物B3が有するBoc基の除去を酸、例えば塩化水素またはトリフルオロ酢酸などを用いて起こさせることで化合物B4の遊離アミンを生じさせることができる。
【0180】
化合物B4と化合物A5の還元カップリングをA6とA5のカップリングに関して一般的スキームAに記述した方法を用いて起こさせることで式(I)で表される化合物の代表例である式(I)−2で表される化合物を生じさせることができる。
【0181】
スキームC
スキームCに、Lがカルボキサミド置換基である本発明の特定化合物の合成を記述する。
【0182】
【化20】

【0183】
エステル化合物C1の調製を一般的スキームAに記述した方法を用いて実施する。化合物C1に塩基、例えば水酸化リチウムなどを用いた加水分解を受けさせることでカルボン酸化合物C2を生じさせることができる。化合物C2とアミン化合物C3のカップリングを化合物B1と化合物B2のカップリングに関して一般的スキームBに記述した方法を用いて起こさせることで式(I)で表される化合物の代表例である式(I)−3で表される化合物を生じさせる。
【0184】
【化21】

【0185】
アミン化合物C3のサブセットは化合物C5の第一級アミンである。化合物C5の調製は、相当するニトリル化合物C4に還元をボラン−テトラヒドロフラン錯体などの如き反応体を用いて受けさせることで実施可能である。
【0186】
スキームD
スキームDに、フェニルピペリジン基を商業的に入手することができない場合の本発明の化合物の合成を記述する。
【0187】
【化22】

【0188】
商業的に入手可能なホウ素酸エステル化合物D1と化合物D2(ここで、LGはこの上で定義した如き脱離基であってもよいか、或はこのスキームに例示する反応の場合のLGは臭化物またはトリフレートである)のカップリングを起こさせることができる。このような鈴木宮浦カップリング(P.R.Eastwood、Tetrahedron Lett.、2000、41、3705)では、パラジウム触媒、例えばPdCldppf−CHClなどを用いるとカップリングが助長される。
【0189】
化合物D3が有する二重結合の還元は、水素および触媒、例えば酸化白金(IV)などを用いて達成可能である。化合物D4が有する保護基であるBoc基の除去は、化合物B3に関して一般的スキームBに記述したようにして実施可能である。化合物D5と化合物A5の還元カップリングを化合物A6と化合物A5のカップリングに関して一般的スキームAに記述した方法を用いて達成する。化合物C1から式(I)−3で表される構造物を生じさせる変換を一般的スキームCに記述した手順を用いて達成する。
【0190】
スキームE
スキームEに、環Aの中のホウ素酸ビニルを生じさせる必要がある場合の化合物の合成を記述する。
【0191】
【化23】

【0192】
Bocで保護されている化合物E1をホウ素酸ビニル化合物E2に変化させてもよい(P.R.Eastwood、Tetrahedron Lett.、2000、41、3705;およびS.Ghosh、W.A.Kinney、D.A.Gauthier、E.C.Lawson、T.Hudlicky、B.E.Maryanoff.、Can.J.Chem.2006、84、555−560に記述されているようにして)。
【0193】
化合物E2から式(I)−4で表される構造物を生じさせる変換を化合物D1から最終的生成物である式(I)−3を生じさせる変換に関して一般的スキームDに記述した方法を用いて達成する。化合物E3中の環Aが有する二重結合を保持させることができ(スキームDに示した化合物D3から化合物D4を生じさせる変換に関して記述した如き還元段階を省くことで)そしてその手順を同様にして継続することで環Aが二重結合を含有する式(I)−4で表される生成物を生じさせることができる。
【0194】
別法として、化合物E3に水添をスキームDに記述した手順を用いて受けさせることで化合物E4を生じさせることができ、そして残りの段階を実施することで環Aが飽和環である式(I)−4で表される生成物、即ち式(I)で表される化合物の代表的な生成物を生じさせることができる。化合物E4が有する酸部分に官能化をスキームCおよびスキームFに示した手順を用いるばかりでなく当業者に公知の標準的技術を用いることで受けさせてもよい。
【0195】
スキームF
スキームFに、還元アミノ化をケトンに対して実施する場合の本発明の特定化合物の調製を記述する。
【0196】
【化24】

【0197】
Bocで保護されているカルボン酸エステル化合物E4から相当するカルボン酸化合物F1を生じさせる変換を塩基、例えば水酸化ナトリウムなどの作用を用いて起こさせることができる。化合物F1と化合物C3のカップリングをスキームBに示した化合物B1と化合物B2のカップリング手順を用いて達成する。次に、化合物F2に脱保護をスキームBに記述したようにして受けさせることで化合物F3を生じさせる。
【0198】
化合物F3を用いたケトン化合物F4の還元アミノ化をルイス酸、例えばチタン(IV)イソプロポキサイドなどを混ぜ物なしに用いて加熱することで達成する。次に、その反応混合物に水和物源、例えばホウ水素化ナトリウムなどを用いた処理をアルコール溶媒中で受けさせることで式(I)で表される化合物の代表例である式(I)−5で表される化合物を生じさせる。
【実施例1】
【0199】
4−[2−(4−フェニル−ピペリジン−1−イル)−エチル]−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン(化合物86)
2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾール[1,4]オキサイン−4−イル−エチル]−ピペリジン−4−イル−安息香酸メチルエステル(化合物93)
【0200】
【化25】

【0201】
段階1. 4−アリル−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン(化合物1−2)の合成
化合物1−1(5.06g、34ミリモル)をDMF(200mL)に溶解させた後、氷浴で4℃に冷却する。その溶液に温度を4℃に維持しながら95%の水素化ナトリウム(946mg、39ミリモル)を等しく3分割して加えた。撹拌を氷浴内で30分間継続した後、臭化アリル(3.23mL、37ミリモル)を滴下漏斗経由で滴下した。その反応混合物を撹拌(20時間)しながら前記混合物を室温にした。次に、その反応混合物を1Nの冷塩酸溶液(100mL)の中にゆっくり注ぎ込んだ後、EtOAc(150mL)で希釈した。その有機層を1Nの水酸化ナトリウム溶液(2 x 50mL)、水(2 x 50mL)そして食塩水(1 x 100mL)で洗浄した後、NaSOで乾燥させ、そして濃縮することでガラス様の油を得た。その化合物をシリカゲルで精製(ヘキサン中25%のEtOAcで溶離)することで化合物1−2を得た(5.2g、28ミリモル、82%)。H NMR(300MHz、CDCl)δ 6.95(s、4H)、5.89−5.78(m、1H)、5.21−5.17(m、2H)、4.57(s、2H)、4.51−4.45(m、2H);MS(ES)m/z 190.1(M+1).
【0202】
段階2. 4−(2,3−ジヒドロキシ−プロピル)−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン(化合物1−3)の合成
炭酸カリウム(4.40g、32ミリモル)とKFe(CN)(10.5g、32ミリモル)とKOsOO(195mg、0.53ミリモル)がt−BuOH/HO(1/1を12mL)に入っている溶液を200mLの丸底フラスコ内で調製した。その混合物を氷浴内で冷却した後、化合物1−2(2.0g、11ミリモル)をt−BuOH/HO(1/1を12mL)に入れることで生じさせた溶液を4℃で加え、その反応混合物を室温に温めながら24時間撹拌した。その反応混合物をEtOAc(100mL)の中に注ぎ込んだ後、2Nの塩酸溶液(5 x 75mL)で洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮した後、シリカゲルで精製(90:9:1のジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウムで溶離)することで化合物1−3(2.2g、96%)をガラス様油として得た。HNMR(300MHz、CDCl)δ 7.20−7.16(m、1H)、7.07−6.98(m、3H)、4.60(s、2H)、4.20−3.92(m、3H)、3.72−3.56(m、2H);MS(ES)m/z 224.1(M+1).
【0203】
段階3. (3−オキソ−2,3ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−アセトアルデヒド(化合物1−4)の合成
化合物1−3(1.69g、7.58ミリモル)を室温のMeOH(126mL)とHO(25mL)に300mLの丸底フラスコ内で溶解させた後、NaIO(4.86g、23.0ミリモル)で処理した。2時間後に固体を濾過で取り出した後、メタノールで洗浄した。その濾液を濃縮することで白色の固体を得、ジクロロメタン(50mL)で取り上げ、水(3x)そして食塩水で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして濃縮することで化合物1−4を白色の固体として得た(1.23g、83%、融点=97.1−98.0℃)。 NMR(500MHz、CDCl)δ 9.68(s、1H)、7.04−7.00(m、3H)、6.68−6.65(m、1H)、4.73(s、2H)、4.70(s、2H);13 NMR(125MHz、CDCl)195、165.2、145.3、128.7、124.7、123.2、117.6、114.7、67.6、51.2;下記として計算した分析値:C10NO:C、62.82;H、4.74;N、7.33.測定値:C、62.85;H、4.46;N、7.22.
【0204】
【化26】

【0205】
段階4. 4−(2−オキソ−プロピル)−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン(化合物1−6)の合成
化合物1−5の調製を3−クロロ−2−メチルプロペンを臭化アリルの代わりに用いる以外は化合物1−2と同じ方法を用いて実施した。化合物1−5(30.0g、147ミリモル)とSudan III(痕跡量)をジクロロメタン(450mL)に入れることで生じさせた冷(−70℃)溶液にオゾンを1.5時間吹き込んだ。トリフェニルホスフィン(46.3g、177ミリモル)を内部温度が-70℃に維持されるような速度で加えた。その結果として得た溶液を-70℃で30分間撹拌し、室温に温めた後、1時間撹拌した。揮発性材料を蒸発させて除去することで粗残留物を得て、それをジクロロメタンに溶解させた後、精製の目的でフラッシュカラムにかけた(230−400メッシュのシリカゲルを1.36kg、ヘキサン中0−30%のEtOAcを用いた勾配溶離)。適切な画分に蒸発を受けさせることで化合物1−6を白色の固体として得た(13.0g、43%、融点74−76℃)。H NMR(300MHz、CDCl)δ 7.04−6.95(m、3H)、6.64−6.59(m、1H)、4.69(s、4H)、2.26(s、3H);13C NMR(75Hz、CDCl)δ 201.8、164.9、145.2、128.8、124.4、123.1、117.4、114.6、67.6、51.2、27.1;MS(ES)m/z 206.1(M+1);下記として計算した分析値:C1111NO:C、64.38;H、5.40;N、6.83.測定値:C、64.23;H、5.12;N、6.75.
【0206】
【化27】

【0207】
段階5. (2−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−イル)−アセトアルデヒド(化合物1−8)の合成
化合物1−7の調製をジヒドロキノリノンを化合物1−1の代わりに用いる以外は化合物1−2と同じ方法を用いて実施した。化合物1−7(10g、54ミリモル)をメタノール(535mL)に入れることで生じさせた冷(−78℃)溶液にオゾン(8psi)を90分かけてゆっくり吹き込むと、その間に溶液が黄色から青色−緑色に変わった。酸素を前記溶液に溶液が黄色に変わるまで吹き込んだ後、ジメチルスルフィド(5.3mL、73ミリモル)を内部温度が-78℃に維持されるような速度で滴下した。その結果として得た溶液を3℃に18時間維持した後、室温に温めた。溶媒を蒸発させることで粗生成物を得て、それをシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(ヘキサン中10−50%のEtOAcを用いた勾配溶離)で精製した。適切な画分に蒸発を受けさせることで油を9g得て、それをテトラヒドロフラン(150mL)、水(50mL)および4MのHCl(20mL)で処理した。その結果として得た混合物を室温で1時間撹拌した後、MTBEで処理した。その有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した後、蒸発させることで透明な油を得て、それにTHF、水および4MのHClを用いた2回目の処理を受けさせた後、撹拌を2時間実施した。MTBEを用いた抽出を再び実施し、洗浄、乾燥および蒸発を実施することで化合物1−8を油として得た(6.1g、60%)。H NMR(300MHz、CDCl)δ 9.65(s、1H)、7.24−7.16(m、2H)、7.06−7.00(m、1H)、6.67(d、J=9.3Hz、1H)、4.71(s、2H)、3.01−2.95(m、2H)、2.77−2.71(m、2H);13C NMR(75Hz、CDCl)δ 197.40、171.05、139.65、128.44、127.90、126.51、123.71、114.66、52.78、31.55、25.58;MS(ES)m/z 190.11(M+1).
【0208】
【化28】

【0209】
段階6. 4−[2−(4−フェニル−ピペリジン−1−イル)−エチル]−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン(化合物86)の合成
Synthetic Comm.23(6)、789−795、1993の手順に従い、塩酸4−フェニルピペリジン化合物1−9(290mg、1.5ミリモル)と化合物1−4(300mg、1.5ミリモル)を10mLの無水エタノールに入れることで生じさせた溶液にBAP(154μL、1.5ミリモル)を加えた。撹拌を2時間実施した後、アルデヒド化合物1−4およびBAPを追加的に1当量加えた。その反応混合物を一晩撹拌した後、濃縮することで油状残留物を得た。その残留物をDCMで取り上げ、飽和重炭酸ナトリウムNaHCO溶液そして食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させた後、濃縮した。その残留物をシリカゲルで精製(ヘキサン中30%のEtOAcで溶離)することで化合物86をガラス様油として得た(ガラス様油を287mg、57%)。 NMR(300MHz、CDCl)δ 7.25−7.11(m、5H)、7.04−6.91(m、4H)、4.53(s、2H)、4.04(m、2H)、3.04(m、2H)、2.58(m、2H)、2.45−2.40(m、1H)、2.15、(t of d、J=11および3Hz、2H)、1.83−1.64(m、4H);MS(ES)m/z 337.2(M+1);下記として計算した分析値:C21240.51HO:C、73.02;H、7.29;N、8.11.測定値:C、72.98;H、7.11;N、8.00.
【0210】
【化29】

【0211】
段階7. 2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾール[1,4]オキサイン−4−イル−エチル]−ピペリジン−4−イル−安息香酸メチルエステル(化合物93)の合成
化合物である化合物93の合成を2−(ピペリジン−4−イル)安息香酸メチルエステルを化合物1−9の代わりに出発材料として用いる以外は化合物86と同じ様式で実施した。化合物93をシリカゲルで精製(ヘキサン中50%のEtOAcで溶離)することでガラス様油を得た(25%)。 NMR(300MHz、CDCl)δ 7.77(d、J=7Hz、1H)、7.46−7.40(m、2H)、7.08(m、1H)、7.05−7.00(m、4H)、4.60(s、2H)、4.12(m、2H)、3.89(s、3H)、3.42−3.31(m、1H)、3.12(m、2H)、2.69(m、2H)、2.27(t of d、J=11および3Hz、2H)、1.85−1.73(m、4H);MS(ES)m/z 395.2(M+1).
実施例1の手順を用いることで以下の本発明の他の代表的な化合物の調製を実施することも可能である:
【0212】
【表11】

【実施例2】
【0213】
4−(4−クロロ−フェニル)−1−[2−(2−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸ジメチルアミド(化合物115)
【0214】
【化30】

【0215】
段階1. 4−(4−クロロフェニル)−4−ジメチルカルバモイル−ピペリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(化合物2−2)の合成
N−Boc−4−(4−クロロフェニル)−4−ピペリジンカルボン酸化合物2−1(5.96g、18ミリモル、Arch Chemical)をDMF(175mL)に溶解させて氷浴温度で冷却した。その溶液にN−メチルモルホリン(5.76mL、53ミリモル)、HOBt(1.18g、8.8ミリモル)、塩酸ジメチルアミン(1.41g、18ミリモル)およびHBTU(10.0g、26ミリモル)を加えた。その溶液を一晩かけて室温に温め、1Nの水酸化ナトリウム溶液(100mL)の中に注ぎ込んだ後、EtOAc(3 x 75mL)を用いた抽出を実施した。その有機層を一緒にして1NのNaOH(2x)、1Nの塩酸溶液(2x)そして食塩水(3x)で洗浄し、NaSOで乾燥させた後、濃縮することで化合物2−2(6.1g、17ミリモル、94%)を白色の固体として得た。H NMR(300MHz、CDCl,)δ 7.32(d、J=9Hz、2H)、7.17(d、J=9Hz、2H)、4.2−3.8(br m、2H)、3.0−2.6(br m、2H)、2.96(s、3H)、2.80(s、3H)、2.25(m、2H)、2.1−1.7(br m、2H)、1.45(s、9H).
【0216】
段階2. 塩酸4−(4−クロロ−フェニル)−ピペリジン−4−カルボン酸ジメチルアミド(化合物2−3)の合成
化合物2−2(6.1g 17ミリモル)をジオキサン中4Mの塩化水素(5mL)に溶解させて室温で1時間撹拌した。濃縮を真空下で実施することで化合物2−3−HCl(4.2g、14ミリモル、82%)を白色の固体として得て、それを精製無しに後で用いる。MS(ES)m/z 267.1(M+1);下記として計算した分析値:C1419ClNO−HCl−HO;C、52.34H、6.90;N、8.72.測定値:C、52.28;H 6.71;N、8.71.
【0217】
段階3. 4−(4−クロロ−フェニル)−1−[2−(2−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸ジメチルアミド(化合物115)の合成
化合物115の調製を化合物2−3を化合物1−9の代わりに用いかつ化合物1−8を化合物1−4の代わりに用いる以外は化合物86と同じ方法を用いて実施した。化合物115を白色の固体として単離した(53%、融点243−245℃).H(300MHz、CDCl,)δ 7.44−7.01(m、8H)、4.55(m、2H)、3.62(m、2H)、3.31−2.40(m、18H);MS(ES)m/z 440.0(M+1).
実施例2の手順を用いることで以下の本発明の他の代表的な化合物の調製を実施することも可能である:
【0218】
【表12】

【実施例3】
【0219】
2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル−ピペリジン−4−イル}−N−(3−フェニル−プロピル)−ベンズアミド(化合物3)
N−(2−ナフタレン−2−イル−エチル)−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド(化合物20)
【0220】
【化31】

【0221】
段階1. 2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−安息香酸(化合物3−1)の合成
2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−安息香酸メチルエステル化合物93(1.2g、3.0ミリモル)をTHF(10mL)に溶解させた後、水酸化リチウムの一水和物(864mg、21ミリモル)で処理した。その反応混合物を40℃に24時間加熱し、室温に冷却し、1NのHClでpH3に調整した後、真空下で濃縮した。Gilson HPLCによる精製(TFAが0.2%のHO緩衝液/TFAが0.1%のアセトニトリル緩衝液を10から90にする勾配を用いて溶離)で化合物3−1を白色の固体として得た(1.45g、2.93ミリモル、98%)。 NMR(300MHz、CDCl)δ 8.71(d、J=5Hz、1H)、7.92(m、1H)、7.59−7.43(m、2H)、7.32−7.22(m、1H)、7.14−6.89(m、3H)、4.62(s、2H)、3.97−3.68(m、2H)、3.45−2.94(m、4H)、2.71−2.33(m、3H)、2.13−1.96(m、2H)、1.80−1.65(m、2H);MS(ES)m/z 381.1(M+1).
【0222】
段階2. 2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル−ピペリジン−4−イル}−N−(3−フェニル−プロピル)−ベンズアミド(化合物3)の合成
化合物3−1(150mg、0.39ミリモル)を無水DMF(10mL)に溶解させた後、N−メチルモルホリン(162μL、1.5ミリモル)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(6.3mg、0.047ミリモル)およびフェニルプロピルアミン(70μL、0.49ミリモル)で処理した。その反応混合物を氷浴内で4℃に冷却し、HBTU(280mg、0.74ミリモル)で処理して一晩撹拌することで室温に温めた。その反応混合物をEtOAc(50mL)の中に注ぎ込んだ後、1Nの水酸化ナトリウム溶液(
3x)、1Nの塩酸溶液(3x)そして食塩水で洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥させた後、濃縮することで粗生成物を得て、それをシリカゲルで精製(ヘキサン中90%のEtOAcで溶離)することで化合物3(125mg、0.25ミリモル、64%)を黄色の油として得た。 NMR(300MHz、CDCl)δ 7.37−6.98(m、13H)、5.97(t、J=6Hz、1H)、4.56(s、2H)、4.09(t、J=7Hz、2H)、3.45(t、J=7Hz、2H)、3.10−2.93(m、3H)、2.74−2.61(m、4H)、2.27、(t of d、J=8および3Hz、2H)、2.02−1.83(m、6H);MS(ES)m/z 498.3(M+1);下記として計算した分析値:C3135−0.18HO−0.62HCl:C、71.13;H、6.93;N、8.03;HO、0.62;測定値:C、71.13;H、6.90;N、7.91;KF=0.60.
【0223】
【化32】

【0224】
段階3. 2−ナフタレン−2−イル−エチルアミン(化合物3−3)の合成
商業的にすることができなかったアリールエチルアミンの製造を下記の手順を用いて実施した。2−ナフチルアセトニトリル化合物3−2(16.7g、0.10モル)を無水テトラヒドロフラン(50mL)に入れて1MのBH−THF溶液(250mL、0.25モル)に室温で10分かけて加えた。2−4分間の誘導期を伴って反応が進行する。添加後の混合物をアルゴン下で還流下に1時間加熱した(反応を消滅させた一定分量が示したTLCで出発材料が存在しないことが分かった)。その反応物を氷浴内で冷却しながら10%のHCl水溶液(150mL)を30分かけて注意深く添加した(最初の数滴を加えた時に激しい反応)。前記添加後に濃塩酸(100mL)を加えて、その混合物を還流に30分かけて至らせた。その反応物を氷浴内で冷却した後、エチルエーテルを用いた抽出を1回実施した。その水層を40%の水酸化ナトリウム溶液で注意深くpH12にし(濃塩基を用いると水層の体積が小さくなりかつアミンの抽出が簡潔になる)た後、ジエチルエーテル(4 x 250mL)を用いた抽出を実施した。その有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた後、減圧下40℃未満で蒸発させた。生成物が失われないように溶媒を完全には除去しなかった。TLC(85:15 CHCl/MeOH、R=0.1)は、アミンが本質的に高純度であることを示している。しゅう酸(9.0g、0.10モル)をメタノール(10mL)に溶解させた後、ジエチルエーテルで体積が300mLになるように希釈しておいた前記粗アミンに加えた。白色の沈澱物を濾過で厚め、エーテルで洗浄した後、真空下で乾燥させることで化合物3−3(22.3g、85%)をしゅう酸塩(融点=191−193℃)として得た。下記として計算した分析値:C1213N−0.85 C:C、66.42;H、5.98.測定値:C、66.67;H、6.05.化合物3−3の遊離塩基:H NMR(300MHz、CDCl)δ 7.83−7.77(m、3H)、7.65(s、1H)、7.49−7.40(m、2H)、7.34(d of d、J=8.5および1.6Hz、1H)、3.06(t、J=7Hz、2H)、2.92(t、J=7Hz、2H).
【0225】
段階4. N−(2−ナフタレン−2−イル−エチル)−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド(化合物20)の合成
化合物20の調製を化合物3−3をフェニルプロピルアミンの代わりに用いる以外は前
記段階2の方法を用いて実施した。MS(ES)m/z 534.4(M+1).
実施例3の手順を用いることで以下の本発明の他の代表的な化合物の調製を実施することも可能である:
【0226】
【表13】

【0227】
【表14】

【0228】
【表15】

【0229】
【表16】

【実施例4】
【0230】
4−[2−(5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンゾイルアミノ)−エチル]−ピペラジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(化合物66)
【0231】
【化33】

【0232】
段階1. 4−(4−クロロ−2−メトキシカルボニル−フェニル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(化合物4−3)の合成
2−ブロモ−5−クロロ−安息香酸メチルエステル化合物4−2(5.08g、20.4ミリモル)とホウ酸エステル化合物4−1(6.00g、19.4ミリモル)とPdCldppf−CHCl(1.06g、1.30ミリモル)とKCO(8.9g、58.21ミリモル)がDMFとEtOH(4:1、90mL)に入っている溶液を厚壁管内で生じさせた。その混合物をアルゴン下室温で5−10分間撹拌し、前記管を密封した後、90℃に5時間加熱した(他の実施例では4−16時間)。その混合物を室温に冷却し、セライト(商標)の詰め物に通して濾過した後、EtOAcで洗浄した。溶媒を蒸発させた後、フラッシュクロマトグラフィー(TEAが0.1%のヘプタン中5−50%のEtOAcの勾配溶離)を用いた精製を実施した。所望生成物である化合物4−3を黄色の液体として単離した(4.05g、60%)。H NMR(300MHz、CDCl)δ 7.82(d、J=2.2Hz、1H)、7.43(d of d、J=8.2および2.2Hz、1H)、7.14(d、J=8.2Hz、1H)、5.51(br s、1H)、4.02(br s、2H)、3.85(s、3H)、3.63(t、J=5.6Hz、2H)、2.30(br s、2H)、1.50(s、9H);MS(ES)m/z 374.0(M+Na).
【0233】
段階2. 4−(4−クロロ−2−メトキシカルボニル−フェニル)−ピペリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(化合物4−4)の合成
化合物4−3(2.73g、7.76ミリモル)、EtOH/AcOH(1:1、60mL)およびPtO(0.895g)をParr装置(15psigの水素)に入れて10時間振とうした。その反応混合物をセライト(商標)に通して濾過した後、エタノールで洗浄した。その溶液を濃縮し、その残留物をジクロロメタンで希釈した後、飽和NaHCOで洗浄した。その水層にジクロロメタンを用いた抽出を再び受けさせ、その有機層を一緒にして無水NaSOで乾燥させ、濾過した後、濃縮した。生成物をフラッシュクロマトグラフィー[ヘプタン中15−50%の酢酸エチル(TEAが0.1%)を用いた勾配溶離]で精製した。所望生成物である化合物4−4を濃密な無色の油として単離した(2.55g、93%)。H NMR(300MHz、CDCl)δ 7.79(d、J=2.3Hz、1H)、7.43(d of d、J=8.5および2.3Hz、1H)、7.28(d、J=8.5Hz、1H)、4.22(m、2H)、3.91(s、3H)、3.52(m、1H)、2.82(m、2H)、2.8−1.5(m、4H)、1.48(s、9H);MS(ES)m/z 253.8(M−Boc+1);HRMS(FAB)下記として計算した値:C1823ClNO:352.1316.測定値:352.1329.
【0234】
段階3. 5−クロロ−2−ピペリジン−4−イル−安息香酸メチルエステル(化合物4−5)の合成
化合物4−4(40mg、0.11ミリモル)、ジオキサン(3mL)、ジオキサン中4NのHCl(3mL)および1滴のアニソールを加えた後、室温で2時間撹拌した。その反応混合物を濃縮し、エーテルと一緒にして磨り潰した後、真空下で乾燥させた。化合物4−5を白色の固体として単離した(33mg、100%)。MS(ES)m/z 253.7(M+1).
【0235】
段階4. 5−クロロ−2−{1−{2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−安息香酸メチルエステル(化合物4−6)の合成
中間体化合物4−5(0.80g、2.8ミリモル)をジクロロエタン(20mL)に溶解させた後、トリエチルアミン(0.42mL、3.0ミリモル)を添加して化合物4−5のHCl塩を中和することで遊離アミンを生じさせた。ベンゾオキサジノンアルデヒド化合物1−4(0.52g、2.8ミリモル)を室温で加えて撹拌を45分間継続した。トリアセトキシホウ水素化テトラメチルアンモニウムを加えた後の反応混合物を2時間撹拌し、NHOH/HO(1:1、5mL)で反応を消滅させ、NHOH:HO(1:1、2 x 10mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィー(TEAが0.1%のヘプタン中25−100%のEtOAcを用いた勾配溶離)で精製した。生成物である化合物4−6を白色の固体として単離した(0.86g、74%)。H NMR(300MHz、CDCl)δ 7.77(m、1H)、7.45−7.30(m、2H)、7.07−7.01(m、4H)、4.61(s、2H)、4.13(m、2H)、3.90(s、3H)、3.34(m、1H)、3.12(m、2H)、2.67(m、2H)、2.26(m、2H)、1.8−1.6(m、4H);MS(ES)m/z 429.0(M+1).
【0236】
段階5. 5−クロロ−2−[1−[2(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−安息香酸(化合物4−7)の合成
化合物4−6(1.00g、2.33ミリモル)をメタノール(3mL)に溶解させ、室温において3Nの水酸化ナトリウム溶液(3.1mL、9.33ミリモル)で処理した
後、24時間撹拌した。その反応物を2Nの塩酸溶液(7mL、14ミリモル)で中和した後、RP HPLC(各々のTFA含有量が0.1%の水中15−90%のアセトニトリルを用いた勾配溶離)で精製した。凍結乾燥を実施することで生成物である化合物4−7を白色の固体として得た(トリフルオロ酢酸塩、0.62g、64%)。H NMR(300MHz、DMSO)δ 7.76(br s、1H)、7.64(br d、J=8Hz、1H)、7.41(d、J=8.5Hz、1H)、7.30(d、J=6.9Hz、1H)、7.11−7.06(m、3H)、4.70(s、2H)、4.33(m、2H)、3.86−3.20(m、7H)、2.04−1.86(m、4H);MS(ES)m/z 414.9(M+1);下記として計算した分析値:C2223ClN−1.75CFCOH:C、50.05;H、4.08、N、4.60.測定値:C、50.11;H、4.23;N、4.56.
【0237】
段階6. 4−[2−(5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンゾイルアミノ)−エチル]−ピペラジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(化合物66)の合成
化合物4−7(0.24g、0.58ミリモル)をジメチルホルムアミド(3mL)に入れることで生じさせた溶液をN−メチルモルホリン(0.19mL、1.74ミリモル)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.04g、0.29ミリモル)、ヘキサフルオロ燐酸O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム(HBTU、0.26g、0.70ミリモル)および化合物4−8(0.16g、0.70ミリモル)と一緒にした。その反応混合物を室温で一晩撹拌し、飽和塩化アンモニウムで反応を消滅させた後、酢酸エチルを用いた抽出を実施した。その有機層を一緒にして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した後、濃縮した。粗生成物をRP HPLC(各々にTFAが0.1%入っている水中10−60%のアセトニトリルを用いた勾配溶離)で精製した後、凍結乾燥を実施することで化合物66を白色の固体として得た(トリフルオロ酢酸塩、0.26g、72%)。H NMR(300MHz、DMSO)δ 7.58−7.53(m、2H)、7.37(d、J=8.5Hz、1H)、7.30(m、1H)、7.12−7.05(m、3H)、4.70(s、2H)、4.3−3.1(m、21H)、2.0−1.8(m、4H)、1.42(s、9H);MS(ES)m/z 626.1(M+1);下記として計算した分析値:C3344ClN−3.6CFCOH:C、46.58;H、4.63;N、6.76.測定値:C、46.25、H、4.48;N、6.73.
実施例4の手順を用いることで以下の本発明の他の代表的な化合物の調製を実施することも可能である:
【0238】
【表17】

【0239】
【表18】

【実施例5】
【0240】
[5−(5−クロロ−2−{8−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−ベンゾイルアミノ)−ペンチル]−カルバミン酸t−ブチルエステル(化合物100)
[5−(5−クロロ−2−{2,6−ジメチル−1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル}−ベンゾイルアミノ)ペンチル]−カルバミン酸t−ブチルエステル(化合物102)
【0241】
【化34】

【0242】
段階1. [5−(5−クロロ−2−{8−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−ベンゾイルアミノ)−ペンチル]−カルバミン酸t−ブチルエステル(化合物100)の合成
化合物100の製造を化合物5−1を化合物4−4の代わりに用いかつ化合物5−2を化合物4−8の代わりに用いる以外は化合物66(実施例4)で記述した方法を用いて実施した。化合物5−1の調製を“Convenient Preparation of
Aryl−Substituted Nortropanes by Suzuki−Miyaura Methodology”SGhosh、WA Kinney、DA Gauthier、EC Lawson、T Hudlicky、BE Maryanoff、Can.J.Chem.2006、84、555−560に記述されているようにして実施し、そしてそれは化合物10−fとして示されている。H NMR(300MHz、CDCl)δ 7.6−7.0(m、7H)、4.61(s、2H)、4.7−4.3(m、2H)、4.16(m、2H)、3.7−2.8(m、7H)、2.5−1.3(m、14H)、1.88(s、9H);MS(ES)m/z 625.3(M+1);HRMS(FAB)下記として計算した値:C34H45ClN4O5+H:625.3157.測定値:625.3170.
【0243】
段階2. 2,6−ジメチル−4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(化合物5−3)の合成
化合物5−3の製造をHall、H.K.Jr.;J.Am.Chem.Soc.、1957、79、5444−5447と同様な様式で実施した。段階2a:アセトンジカルボン酸ジエチル(103.6g、0.512モル)とアセトアルデヒド(45.3g、1.33モル)の混合物にアンモニアガスを液体が飽和状態になるまで-30℃で吹き込んだ。その溶液を冷凍庫に一晩貯蔵した。黄色の汚泥状物をジクロロメタン(15mL)に溶解させ、シリカゲルに通して濾過した後、EtOAcで洗浄した。その有機層を濃縮することで2,6−ジメチル−4−オキソピペリジン−3,5−ジカルボン酸ジエチルを濃密な黄色の油として得た(92g、54%)。段階2b:前記ジエステル(90g、0.332モル)を10%の塩酸水溶液(400mL)に入れることで生じさせた溶液を一晩還流させた。水を蒸発させることで2,6−ジメチル−4−ピペリドン/HClを得て、それをさらなる精製無しに次の段階で用いた。段階2c:2,6−ジメチル−4−ピペリドンのHCl塩(25.0g、0.153モル)を分割してジオキサン(250mL)とHO(250mL)に入れた後、重炭酸ナトリウム(50g、0.59モル)を数分割して加えた。Boc無水物(80g、0.37mol)を加えた後、その結果として得た反応混合物を室温で一晩撹拌した。その反応混合物に蒸発を受けさせることでジオキサンを除去した。その残留物にEtOを用いた抽出を受けさせ、その有機層を食塩水で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。蒸発を実施した後、粗生成物をクロマトグラフィー(ヘキサン中9−14%のEtOAcの勾配溶離)で精製することで化合物5−3を白色の固体として得た(18.0g、52%、トランス:シスが70:30の混合物)(Beak、P.;Lee、W.K.;J.Org.Chem.1993、58、1109−1117に報告されているトランス化合物5−3のNMRスペクトルと比較することを基にして)。MS(ES)m/z 128(M−Boc+1).
トランス化合物5−3:H NMR(300MHz、CDCl)δ 4.39(t、J=6.4Hz、2H、C−2,6)、2.85(dd、J=18および6.4、Hz、2Hax、C−3,5)、2.38(dd、J=18および1.8Hz、2Heq、C−3,5)、1.50(s、9H、BOC)、1.26(d、J=6.8Hz、6H、2CH).13C NMR(75MHz、CDCl)δ 208.11、154.59、80.06、46.70、44.37、28.66、22.90.
シス化合物5−3:H NMR(300MHz、CDCl)δ 4.73(t of
d、J=7.2および2.4Hz、2H、C−2,6)、2.73(dd、J=14.8および8.0Hz、2Hax、C−3,5)、2.28(dd、J=14.8および2.4Hz、2Heq、C−3,5)、1.49(s、9H、BOC)、1.28(d、J=7.2Hz、6H、2CH).13C NMR(75Hz、CDCl)δ 208.93、154.69、80.34、48.63、45.57、28.60、23.05.
【0244】
段階3. 2,6−ジメチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジ
オキサボロラン−2−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(化合物5−4)の合成
化合物5−4の調製を化合物5−3(7.5g、33ミリモル)を用いてCanadian Journal of Chemistry 2006に記述されている方法を用いることで実施した。化合物5−4を下記の2バッチで得た:高純度のトランス−化合物5−4を固体(0.97g、9%、融点84−85℃)として得かつ化合物5−4のトランス−とシス−異性体の混合物を油として得た(4.25g、トランス:シスが2.25:1、38%).
化合物5−4(トランス):H NMR(300MHz、CDCl)δ 6.58(m、1H)、4.23−4.14(m、2H)、2.41−2.36(m、1H)、2.17(d、J=18Hz、1H)、1.48(s、9H)、1.27(br s、15H)、1.05(d、J=7Hz、3H);13C NMR(75Hz、CDCl)δ 155.70、145.66、83.81、79.54、48.59、47.26、31.20 、28.90、25.19、25.14、21.11、19.59;MS(EI)m/z 337(M);HRMS(EI)下記として計算した値:C1832NOB:;337.2424.測定値:337.2433 ;R:0.52(ペンタン/EtOAc、9:1);下記として計算した分析値:C1832NOB:C、64.10;H、9.56.測定値:C、64.15;H、9.80.
化合物5−4(トランスとシスが2.25:1の比率):H NMR(300MHz、CDCl)δ 6.58(m、0.7H)、6.39(m、0.3H)、4.56−4.31(m、0.6H)、4.23−4.14(m、1.4H)、2.41−2.04(m、2H)、1.47(m、9H)、1.27(m、15H)、1.09(d、J=7Hz、0.9H)、1.05(d、J=7Hz、2.1H);13C NMR(75Hz、CDCl)δ 155.65、154.74、145.60、143.14、83.76、83.72、79.47、48.57、48.42、47.24、43.43、31.20 、28.89、28.87、25.36、25.15、25.10、21.08、20.91、19.55;MS(EI)m/z 337(M);HRMS(EI)下記として計算した値:C1832NOB:;337.2424.測定値:337.2424 ;R:0.52および0.46(ペンタン/EtOAc、9:1);下記として計算した分析値:C1832NOB:C、64.10;H、9.56.測定値:C、63.97;H、9.75.
【0245】
段階4. [5−(5−クロロ−2−{2,6−ジメチル−1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル}−ベンゾイルアミノ)ペンチル]−カルバミン酸t−ブチルエステル(化合物102)の合成
化合物5−4(シス−とトランス−異性体として)から化合物5−6を生じさせる変換をトリフレート化合物5−5を臭化アリール化合物4−2の代わりに用いる以外は化合物4−1から化合物4−3を生じさせる変換に関して記述した方法を用いることで実施した。化合物5−6から化合物102を生じさせる変換を化合物4−4から化合物66を生じさせる変換(実施例4)に関して記述した方法を用いて最終段階でアミン化合物5−2を化合物4−8の代わりに用いることによる数段階で実施した。化合物102をゴム状の固体として単離した(トリフルオロ酢酸塩)。H NMR(300MHz、CDCl)δ 7.55(d、J=2.2Hz、1H)、7.31(d of d、J=8.2および2.2Hz、1H)、7.10−6.91(m、5H)、6.06、5.67(m、1H)、4.60(s、2H)、4.01(m、2H)、3.4−2.0(m、10H)、1.56(s、9H)、1.6−1.3(m、6H)、1.19(d、J=6.7Hz、3H)、1.05(d、J=6.6Hz、3H);MS(ES)m/z 624.9(M+1).
実施例5の手順を用いることで以下の本発明の他の代表的な化合物の調製を実施するこ
とも可能である:
【0246】
【表19】

【実施例6】
【0247】
4−[2−(4−フェニル−ピペリジン−1−イル)−プロピル]−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン(化合物116)
【0248】
【化35】

【0249】
4−[2−(4−フェニル−ピペリジン−1−イル)−プロピル]−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン(化合物116)の合成
100mLのフラスコに磁気撹拌子を装備した。そのフラスコにNを用いたパージ洗浄を受けさせた後、ケトン化合物1−6(0.45g、2.2ミリモル)、4−フェニルピペリジン化合物1−9(0.39g、2.4ミリモル)およびチタン(IV)イソプロ
ポキサイド(2.83g、10ミリモル)を仕込んだ。その混合物をオイルバス内で50℃に1.5時間加熱した時点で反応が完了したとTLCで判断した。その反応混合物を室温に冷却した後、その反応混合物を無水エタノール(18mL)で希釈し、これにホウ水素化ナトリウム(0.52g、14ミリモル)を無水エタノール(10mL)に入れることで生じさせた懸濁液を注意深く加えた。撹拌を15時間実施した後、1Nの水酸化ナトリウム溶液(28mL)を加えると、白色の固体が多量に生じた。それをHO(10mL)で希釈した後、CHCl(50mL)と一緒にして激しく撹拌した。その懸濁液をセライト(商標)の詰め物(15g)に通して濾過した後、ジクロロメタン(3 x 20mL)で洗浄した。その濾液を分液漏斗に移した。有機相を分離した後、水相に塩化メチレン(2 x 40mL)を用いた抽出を受けさせた。その有機抽出液を一緒にし、乾燥(NaSO)させ、濃縮した後、フラッシュシリカゲル使用クロマトグラフィー(50g、ヘキサン中20%のEtOAcを1000mL用いて溶離)で精製した。溶離液を50mLずつ集めた。画分7−11を一緒にした後、濃縮することで化合物116を無色の油として得た(0.30g、39%)。R=0.49(30% EtOAc/ヘキサン);H NMR(300MHz、CDCl)δ 7.32−7.25(m、2H)、7.21−7.16(m、3H)、7.11−6.99(m、4H)、4.66−4.55(m、2H)、4.11−3.94(m、2H)、3.10−2.97(m、2H)、2.78−2.74(m、1H)、2.57−2.32(m、3H)、1.86−1.59(m、4H)、1.02(d、J=9.2Hz、3H);13C NMR(75MHz、CDCl):164.8、146.7、145.9、128.9、128.5、127.0、126.2、123.9、122.8、117.3、115.7、67.9、56.7、52.1、47.4、43.8、43.2、34.4、33.8、11.7.
【実施例7】
【0250】
5−クロロ−2−{1−[1−メチル−2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−N−(1−フェニルメタンスルホニル−ピペリジン−4−イルメチル)−ベンズアミド(化合物84)
【0251】
【化36】

【0252】
段階1. (1−フェニルメタンスルホニル−ピペリジン−4イルメチル)−カルバミン酸t−ブチルエステル(化合物7−2)の合成
化合物7−1(1.00g、4.67ミリモル)をジクロロメタン(50mL)に溶解させた後、DIPEA(2.44mL、14.0ミリモル)で処理した。その反応混合物を氷浴の中に置いた後、アルファ−トルエンスルホニルクロライド(890mg、4.67ミリモル)を加えた。その反応混合物を室温になるまで48時間かけて温めた。その反応物を50mlのジクロロメタンの中に注ぎ込んだ後、1Nの塩酸溶液(2 x 30mL)、1Nの水酸化ナトリウム溶液(2 x 30mL)そして食塩水(50mL)で洗浄した。その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させた後、濃縮することで化合物7−2(1.1g、64%)を白色の固体として得た。H NMR(300MHz、CDCl)δ 7.38(m、5H)、4.60(bs、NH)、4.20(s、2H)、3.65(d、J=12Hz、2H)、2.97(t、J=6Hz、2H)、2.53(m、2H)、1.63(d、J=12Hz、2H)、1.43(m & s、10H)、1.12(m、2H);MS(ES)m/z 269.1(M−Boc+1).
【0253】
段階2. 塩酸(1−フェニルメタンスルホニル−ピペリジン−4−イル)−メチルアミン(化合物7−3)の合成
化合物7−2(142mg、0.386ミリモル)の懸濁液をジオキサン(2mL)に入れて撹拌した。ジオキサン中4Mの塩化水素溶液(1mL、4ミリモル)を加えて撹拌
を2時間継続した後、濃縮することで化合物7−3−HClを白色の固体として得た。H NMR(300MHz、DMSO d)δ 7.38(m、5H)、4.39(s、2H)、3.57(d、J=12Hz、2H)、2.70−2.63(m、4H)、1.77−1.60(m、3H)、1.12(m、2H);MS(ES)m/z 269.1(M+1).
【0254】
段階3. 4−{4−クロロ−2−[(1−フェニルメタンスルホニル−ピペリジン−4−イルメチル)−カルバモイル]−フェニル}−ピペリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(化合物7−6)の合成
化合物7−4(311mg、0.881ミリモル)をメタノール(8mL)に溶解させた後、1Nの水酸化ナトリウム溶液(14mL)を加えた。その溶液を還流に18時間加熱し、室温に冷却した後、濃縮することで化合物7−5(200mg、63%)をナトリウム塩として得た。MS(m/z、ES)240(M−Boc+1).化合物7−5(200mg、0.55ミリモル)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解させた後、N−メチルモルホリン(194μL、1.77ミリモル)およびHOBt(7mg、0.05ミリモル)で処理した。その混合物を氷浴温度に冷却した後、化合物7−3(206mg、0.77ミリモル)とN−メチルモルホリン(194μL、1.77ミリモル)を5mLのDMFに入れることで生じさせた混合物を加えた。その溶液が氷浴温度と平衡状態になった時点でHBTU(263mg、0.696ミリモル)を加えて撹拌を氷浴内で4時間継続した。その反応混合物を50mLのEtOAcで希釈した後、1Nの水酸化ナトリウム溶液(2 x 30mL)、1Nの塩酸溶液(2 x 30mL)そして食塩水(30mL)で洗浄した。その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させた後、濃縮することで化合物7−6(0.26g、75%の粗収率)を得て、それをそのまま次の反応で用いた。MS(ES)m/z 489.9(M−Boc+1).
【0255】
段階4. 5−クロロ−2−{1−[1−メチル−2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−N−(1−フェニルメタンスルホニル−ピペリジン−4−イルメチル)−ベンズアミド(化合物84)の合成
化合物7−6(0.26g、0.44ミリモル)をジオキサン(2mL)に溶解させた後、ジオキサン中4Mの塩化水素溶液(1mL、4ミリモル)で処理した。その溶液を室温で2時間撹拌し、濃縮した後、EtOAc(20mL)に溶解させた。その有機層を1Nの水酸化ナトリウム(2 x 10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた後、濃縮することでピペリジン中間体を透明な油として得た。化合物1−6(182mg、0.883ミリモル)を前記ピペリジン中間体およびチタン(IV)イソプロポキサイド(1.0mL、3.3ミリモル)と一緒にした後、50℃に1.5時間加熱した。その反応混合物を室温に冷却した後、ホウ水素化ナトリウム(171mg、4.62ミリモル)を無水エタノール(1mL)に入れることで生じさせたスラリーを加えた。15分後に追加的無水エタノール(10mL)を加えた。20時間後の反応混合物を1Nの水酸化ナトリウム溶液(20mL)の中に注ぎ込んだ後、固体を濾過で除去した。その塩基性の濾液を50mLのEtOAcで希釈した後、分離した。そのEtOAc層を1NのNaOH(2 x 20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた後、濃縮することでガラス様の油を得た。その油を逆相HPLC(両方ともTFAが0.2%の水中35−90%のアセトニトリルの勾配)で精製することで化合物84を得た(17.7mg、3段階で5%)。H NMR(300MHz、CDCl)δ 7.46−7.39(m、7H)、7.25−7.00(m、5H)、6.01(t、J=7Hz、NH)、4.62(m、2H)、4.6−4.3(m、2H)、4.22(s、2H)、3.8−2.7(m、12H)、2.6−1.2(m、8H)、1.34(d、J=6.7Hz、3H);MS(ES)m/z 679.2(M+1).
【0256】
生物学的実施例
【0257】
[実施例1]
カルシウムフラックス検定
蛍光イメージングプレートリーダー(FLIPR,Molecular Devices、Sunnyvale、CA)を基にしたカルシウム動員検定を用いて、アンタゴニストが1nMの作動薬である環状ペプチド(Ac)−CFWK(2−Nal)C−NH(FLIPR EC50=0.54±0.2nM、rU−II Ki=0.12±0.05nM)(W.A.Kinney、H.R.Almond、Jr.、J.Qi、C.E.Smith、R.J.Santulli、L.de Garavilla、P.Andrade−Gordon、D.S.Cho、A.M.Everson、M.A.Feinstein、P.A.Leung、B.E.Maryanoff、Angew.Chem.、Intl.Ed.2002、41、2940−2944)に対して示す反応活性をラットGPR14(U−II受容体)によるトランスフェクションを受けさせておいたCHO細胞(M.Tal、D.A.Ammar、M.Karpuj、V.Krizhanovsky、M.Naim、D.A.Thompson、Biochem.Biophys.Res.Commun.1995、209、752−759.A.Marchese、M.Heiber、T.Nguyen、H.H.Heng、V.R.Saldivia、R.Cheng、P.M.Murphy、L.C.Tsui、X.Shi、P.Gregor、Genomics 1995、29、335−344.)内で5分間のインキュベーション後に測定した。
【0258】
前記細胞を生じさせる目的で、ラットU−IIの完全コード配列(Genbank Accession No.U32673)をラット心臓マラソン−Ready cDNAからネスト化されたPCRで増幅させた。DNAポリメラーゼPFU(Stratagene)を製造業者が提案する条件に従って用いることでPCRを実施した。PCR産物をpcDNA3(Invitrogen)[EcoR IおよびXba Iで消化させておいた]にクローン化した。PCR誘発誤差がないことを保証する目的で、U−II受容体挿入断片の完全配列決定を用いてラットU−II受容体含有クローンを確認した。リポフェクタミン(GIBCO BRL)を用いて、そのようにして構築したベクターをCHO細胞の中に移入させた。ラットU−II受容体を高度に発現するCHO細胞を選択した後、G418を用いて安定な細胞株として確立した。CHO細胞を検定の24時間前に96穴のミクロタイタープレート(壁が黒色で底が透明)に穴1個当たり25,000個の細胞になるように種付けした。培養培地[DMEM/F12(15mMのHEPES、L−グルタミン、塩酸ピリドキシン;10%のウシ胎仔血清;1mg/mLの硫酸G418;抗生物質−抗真菌薬を含有;pH7.4)]に入れておいた細胞にFLIPR Calcium Assay Kit(Molecular Devices)の専売染料[検定用緩衝液(Hanks Balanced Salts Solution、20mMのHEPES、0.1%のBSA、2.5mMのプロベネシド、pH7.4)中で調製]を充填した後、37℃で1時間インキュベートした。カルシウム動員測定を室温(23℃)で実施した。ラットGPR14の使用は受け入れられると考えている、と言うのは、そのトランスフェクションを受けさせた細胞中でヒトU−IIはヒトもしくはラットGPR14に同様な親和性を示すからである(S.A.Douglas、E.H.Ohlstein、Trends Cardiovasc.Med.2000、10、229−237)。その結果として得たデータを表3に示す。
【0259】
[実施例2]
ヒト放射性リガンド結合検定
ヒト骨格筋芽細胞(HSMM)をCambrexから入手して、製造業者の指示に従って培養した。細胞生存度をトリパンブルーエクスクルージョン(trypan blue
exclusion)で検査した。代継代が4未満の細胞をあらゆる検定で用いた。(125I)−U−II結合実験(“Characterization of Functional Urotensin II Receptors in Human Skeletal Muscle Myoblasts:Comparison with Angiotensin II Receptors”J.Qi、L.K.Minor、C.Smith、B、Hu、J.Yang、P.Adrade−Gordon、B.Damiano、Peptides 2005、26、683−690に記述)では、HSMMを12穴Costarプレートに入れておいた完全培地中で70%の集密度に到達するまで48時間平板培養した。用いた結合用培地はダルベッコ修飾イーグル培地(DMEM)[2mg/mlのBSAおよび25mMのHEPESを含有(pH7.4)]であった。前記細胞を室温の結合用培地で2回洗浄した後、調製しておいた結合用培地[0.150nMの(125I)−U−IIおよび化合物を含有]を穴1個当たり0.2ml用いてそれと一緒に3時間インキュベートした。前記細胞を結合用培地で4回洗浄した後、1%のSDSと0.5NのNaOHに入れて溶解させた。放射能をガンマ計数で量化した。
【0260】
放射能標識付き(125I)−U−IIが無傷の付着性HSMMと特異的かつ飽和的に結合した。37℃の時に見られる前記細胞が(125I)−U−IIを非特異的に吸収する度合を低くする目的で、この結合検定を25℃で実施した。このような方法を用いると非特異的結合が結合全体の10%未満になった。この飽和データをGraphPad Prism Version 3.0の非線形カーブフィッティング技術を用いて分析することで、観察される最良の適合がワンサイトモデル(one−site model)であることが分かった。引き出されたKd値は0.309±0.022nM(N=3実験)であり、Hillスロープは1に近かった。穴1個当たりの細胞数およびBmax値を基にして、HSMM中のUT受容体数は細胞1個当たり2311±236(N=3実験)であった。経時的実験により、HSMMと結合する(125I)−U−IIが3時間経過した時に定常状態に到達しそして5時間(測定した最も長い時間点)に及んで一定のままであることが分かった。ヒトU−IIはこれを0時に添加した時に(125I)−U−IIの特異的結合を効率良く解除し、Kiは0.425±0.096nM(N=3実験)であった。結果として得たデータを表4に示す。
【0261】
【表20】

【0262】
【表21】

【0263】
【表22】

【0264】
この上に示した明細に説明の目的で与えた実施例を伴わせて本発明の原理を教示してきたが、本発明の実施は本請求項およびこれらの相当物の範囲内に入る如き通常の変形、応用形および/または修飾形の全部を包含することは理解されるであろう。
【0265】
この上の明細書の中で開示した出版物は全部引用することによって完全に本明細書に組み入れられる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

[式中、
環Aは、ピペリジニル、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−2−エニル、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクチルおよび1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジニルから成る群より選択され;
Yは、CH、OおよびSから成る群より選択され;
は、存在しないか、或は−C(O)O−R、−C(O)N(R)−Rおよび−NHC(O)−Rから成る群より選択され;
は、C1−8アルキルであり;
は、存在しないか、或は−C(O)N(R)−Rであり;
は、C1−8アルキル、C1−8アルコキシ、アリール、アリール−C1−8アルキル、C3−14シクロアルキル、C3−14シクロアルキル−C1−8アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C1−8アルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリール−C1−8アルキルから成る群より選択され、かつ
1−8アルキルは場合によりC1−8アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシおよび−NHRから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
1−8アルコキシは場合によりC1−8アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシおよび−NHRから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
アリールは各場合とも場合によりC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、ハロゲンおよびハロ−C1−8アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
ヘテロシクリルは各場合とも場合によりオキソ、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−N(R)−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルまたはアリール−C1−8アルキル−スルホニルで置換されていてもよく;
は、水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシおよびハロゲンから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基であり;
は、水素およびC1−4アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基であり;
は、水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシ、ヒドロキシおよびハロゲンから
成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基であり;
は、水素およびC1−4アルキルから成る群より選択され;
は、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−N(R)−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルおよびアリール−C1−8アルキル−スルホニルから成る群より選択され;そして
は、C1−8アルキル、アリール、アリール−C1−8アルキル、C3−14シクロアルキル、C3−14シクロアルキル−C1−8アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C1−8アルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリール−C1−8アルキルから成る群より選択される]
で表される化合物およびこれの形態物。
【請求項2】
環Aがピペリジニルである請求項1記載の化合物。
【請求項3】
環Aが8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−2−エニルである請求項1記載の化合物。
【請求項4】
環Aが8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクチルである請求項1記載の化合物。
【請求項5】
環Aが1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジニルである請求項1記載の化合物。
【請求項6】
YがCHである請求項1記載の化合物。
【請求項7】
YがOである請求項1記載の化合物。
【請求項8】
YがSである請求項1記載の化合物。
【請求項9】
がC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、アリール−C1−8アルキル、C3−14シクロアルキル、C3−14シクロアルキル−C1−8アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C1−8アルキルおよびヘテロアリール−C1−8アルキルから成る群より選択され、かつ
1−8アルキルが場合によりC1−8アルコキシ、ヒドロキシおよび−NHRから成る群より選択される置換基で置換されていてもよく、かつ
1−8アルコキシが場合により−NHRで置換されていてもよく、かつ
アリールが各場合とも場合によりC1−8アルコキシ、ハロゲンおよびハロ−C1−8アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
ヘテロシクリルが各場合とも場合によりオキソ、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルまたはアリール−C1−8アルキル−スルホニルで置換されていてもよい、
請求項1記載の化合物。
【請求項10】
がC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、フェニル−C1−8アルキル、ナフチル−C1−8アルキル、インダニル、シクロプロピル−C1−8アルキル、シクロヘキシル−C1−8アルキル、1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリニル、ピロリジニル−C1−8アルキル、ピペリジニル−C1−8アルキル、ピペラジニル−C1−8アルキル、フラニル−C1−8アルキル、チエニル−C1−8アルキル、イミダゾリル−C1−8アルキル、ピリジニル−C1−8アルキルおよびインドリル−C1−8アルキルから成
る群より選択され、かつ
フェニルが各場合とも場合によりC1−8アルコキシ、クロロ、フルオロ、ブロモおよびハロ−C1−8アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリニル、ピロリジニル−C1−8アルキル、ピペリジニル−C1−8アルキルおよびピペラジニル−C1−8アルキルが各場合とも場合によりオキソ、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルまたはアリール−C1−8アルキル−スルホニルで置換されていてもよい、
請求項9記載の化合物。
【請求項11】
が水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシおよびハロゲンから成る群より選択される1個の置換基である請求項1記載の化合物。
【請求項12】
が水素およびC1−4アルキルから成る群より各々が選択される1または2個の置換基である請求項1記載の化合物。
【請求項13】
が水素、C1−8アルキルおよびハロゲンから成る群より選択される1個の置換基である請求項1記載の化合物。
【請求項14】
が水素である請求項1記載の化合物。
【請求項15】
がC1−4アルキルである請求項1記載の化合物。
【請求項16】
がC1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−N(R)−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルおよびアリール−C1−8アルキル−スルホニルから成る群より選択される請求項1記載の化合物。
【請求項17】
がC1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、フェニル−C1−8アルコキシ−カルボニル、フェニル−N(R)−カルボニル、フェニル−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルおよびフェニル−C1−8アルキル−スルホニルから成る群より選択される請求項1記載の化合物。
【請求項18】
がC1−8アルキルおよびアリール−C1−8アルキルから成る群より選択される請求項1記載の化合物。
【請求項19】
がC1−8アルキルおよびフェニル−C1−8アルキルから成る群より選択される請求項1記載の化合物。
【請求項20】
環Aがピペリジニル、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−2−エニル、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクチルおよび1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジニルから成る群より選択され;
がC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、アリール−C1−8アルキル、C3−14シクロアルキル、C3−14シクロアルキル−C1−8アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C1−8アルキルおよびヘテロアリール−C1−8アルキルから成る群より選択され、かつ
1−8アルキルが場合によりC1−8アルコキシ、ヒドロキシおよび−NRから成る群より選択される置換基で置換されていてもよく、かつ
1−8アルコキシが場合により−NHRで置換されていてもよく、かつ
アリールが各場合とも場合によりC1−8アルコキシ、ハロゲンおよびハロ−C1−8アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
ヘテロシクリルが各場合とも場合によりオキソ、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルまたはアリール−C1−8アルキル−スルホニルで置換されていてもよく;
が水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシおよびハロゲンから成る群より選択される1個の置換基であり;
が水素およびC1−4アルキルから成る群より各々が選択される1または2個の置換基であり;
が水素、C1−8アルキルおよびハロゲンから成る群より選択される1個の置換基であり;
がC1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−N(R)−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルおよびアリール−C1−8アルキル−スルホニルから成る群より選択され;そして
がC1−8アルキルおよびアリール−C1−8アルキルから成る群より選択される、請求項1記載の化合物。
【請求項21】
がC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、フェニル−C1−8アルキル、ナフチル−C1−8アルキル、インダニル、シクロプロピル−C1−8アルキル、シクロヘキシル−C1−8アルキル、1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリニル、ピロリジニル−C1−8アルキル、ピペリジニル−C1−8アルキル、ピペラジニル−C1−8アルキル、フラニル−C1−8アルキル、チエニル−C1−8アルキル、イミダゾリル−C1−8アルキル、ピリジニル−C1−8アルキルおよびインドリル−C1−8アルキルから成る群より選択され、かつ
フェニルが各場合とも場合によりC1−8アルコキシ、クロロ、フルオロ、ブロモおよびハロ−C1−8アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリニル、ピロリジニル−C1−8アルキル、ピペリジニル−C1−8アルキル、ピペラジニル−C1−8アルキルが各場合とも場合によりオキソ、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルまたはアリール−C1−8アルキル−スルホニルで置換されていてもよく;
がC1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、フェニル−C1−8アルコキシ−カルボニル、フェニル−N(R)−カルボニル、フェニル−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルおよびフェニル−C1−8アルキル−スルホニルから成る群より選択され;そして
がC1−8アルキルおよびフェニル−C1−8アルキルから成る群より選択される、請求項20記載の化合物。
【請求項22】
式(Ia):
【化2】

[式中、
Yは、CH、OおよびSから成る群より選択され;
は、存在しないか、或は−C(O)O−R、−C(O)N(R)−Rおよび−NHC(O)−Rから成る群より選択され;
は、C1−8アルキルであり;
は、存在しないか、或は−C(O)N(R)−Rであり;
は、C1−8アルキル、C1−8アルコキシ、アリール、アリール−C1−8アルキル、C3−14シクロアルキル、C3−14シクロアルキル−C1−8アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C1−8アルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリール−C1−8アルキルから成る群より選択され、かつ
1−8アルキルは場合によりC1−8アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシおよび−NHRから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
1−8アルコキシは場合によりC1−8アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシおよび−NHRから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
アリールは各場合とも場合によりC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、ハロゲンおよびハロ−C1−8アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
ヘテロシクリルは各場合とも場合によりオキソ、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−N(R)−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルまたはアリール−C1−8アルキル−スルホニルで置換されていてもよく;
は、水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシおよびハロゲンから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基であり;
は、水素およびC1−4アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基であり;
は、水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシ、ヒドロキシおよびハロゲンから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基であり;
は、水素およびC1−4アルキルから成る群より選択され;
は、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−N(R)−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルおよびアリール−C1−8アルキル−スルホニルから成る群より選択され;そして
は、C1−8アルキル、アリール、アリール−C1−8アルキル、C3−14シクロアルキル、C3−14シクロアルキル−C1−8アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C1−8アルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリール−C1−8アルキルから成る群より選択される]
で表される化合物およびこれの形態物。
【請求項23】
がC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、フェニル−C1−8アルキル、ナフチル−C1−8アルキル、インダニル、シクロプロピル−C1−8アルキル、シクロヘキシル−C1−8アルキル、1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリニル、ピロリジニル−C1−8アルキル、ピペリジニル−C1−8アルキル、ピペラジニル−C1−8アルキル、フラニル−C1−8アルキル、チエニル−C1−8アルキル、イミダゾリル−C1−8アルキル、ピリジニル−C1−8アルキルおよびインドリル−C1−8アルキルから成る群より選択され、かつ
1−8アルキルが場合によりC1−8アルコキシ、ヒドロキシおよび−NRから成る群より選択される置換基で置換されていてもよく、かつ
1−8アルコキシが場合により−NHRで置換されていてもよく、かつ
フェニルが各場合とも場合によりC1−8アルコキシ、クロロ、フルオロ、ブロモおよびハロ−C1−8アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリニル、ピロリジニル−C1−8アルキル、ピペリジニル−C1−8アルキル、ピペラジニル−C1−8アルキルが各場合とも場合によりオキソ、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルまたはアリール−C1−8アルキル−スルホニルで置換されていてもよく;
が水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシおよびハロゲンから成る群より選択される1個の置換基であり;
が水素およびC1−4アルキルから成る群より各々が選択される1または2個の置換基であり;
が水素、C1−8アルキルおよびハロゲンから成る群より選択される1個の置換基であり;
が水素およびC1−4アルキルから成る群より選択され;
がC1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、フェニル−C1−8アルコキシ−カルボニル、フェニル−N(R)−カルボニル、フェニル−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルおよびフェニル−C1−8アルキル−スルホニルから成る群より選択され;そして
がC1−8アルキルおよびフェニル−C1−8アルキルから成る群より選択される、請求項22記載の化合物。
【請求項24】
式(Ib):
【化3】

[式中、
Yは、CH、OおよびSから成る群より選択され;
は、存在しないか、或は−C(O)O−R、−C(O)N(R)−Rおよび−NHC(O)−Rから成る群より選択され;
は、C1−8アルキルであり;
は、存在しないか、或は−C(O)N(R)−Rであり;
は、C1−8アルキル、C1−8アルコキシ、アリール、アリール−C1−8アルキル、C3−14シクロアルキル、C3−14シクロアルキル−C1−8アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C1−8アルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリール−C1−8アルキルから成る群より選択され、かつ
1−8アルキルは場合によりC1−8アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシおよび−NHRから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
1−8アルコキシは場合によりC1−8アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシおよび−NHRから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
アリールは各場合とも場合によりC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、ハロゲンおよびハロ−C1−8アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
ヘテロシクリルは各場合とも場合によりオキソ、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−N(R)−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルまたはアリール−C1−8アルキル−スルホニルで置換されていてもよく;
は、水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシおよびハロゲンから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基であり;
は、水素およびC1−4アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基であり;
は、水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシ、ヒドロキシおよびハロゲンから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基であり;
は、水素およびC1−4アルキルから成る群より選択され;
は、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−N(R)−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルおよびアリール−C
−8アルキル−スルホニルから成る群より選択され;そして
は、C1−8アルキル、アリール、アリール−C1−8アルキル、C3−14シクロアルキル、C3−14シクロアルキル−C1−8アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C1−8アルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリール−C1−8アルキルから成る群より選択される]
で表される化合物およびこれの形態物。
【請求項25】
がC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、フェニル−C1−8アルキル、ナフチル−C1−8アルキル、インダニル、シクロプロピル−C1−8アルキル、シクロヘキシル−C1−8アルキル、1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリニル、ピロリジニル−C1−8アルキル、ピペリジニル−C1−8アルキル、ピペラジニル−C1−8アルキル、フラニル−C1−8アルキル、チエニル−C1−8アルキル、イミダゾリル−C1−8アルキル、ピリジニル−C1−8アルキルおよびインドリル−C1−8アルキルから成る群より選択され、かつ
1−8アルキルが場合によりC1−8アルコキシ、ヒドロキシおよび−NRから成る群より選択される置換基で置換されていてもよく、かつ
1−8アルコキシが場合により−NHRで置換されていてもよく、かつ
フェニルが各場合とも場合によりC1−8アルコキシ、クロロ、フルオロ、ブロモおよびハロ−C1−8アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリニル、ピロリジニル−C1−8アルキル、ピペリジニル−C1−8アルキル、ピペラジニル−C1−8アルキルが各場合とも場合によりオキソ、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルまたはアリール−C1−8アルキル−スルホニルで置換されていてもよく;
が水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシおよびハロゲンから成る群より選択される1個の置換基であり;
が水素およびC1−4アルキルから成る群より各々が選択される1または2個の置換基であり;
が水素、C1−8アルキルおよびハロゲンから成る群より選択される1個の置換基であり;
が水素およびC1−4アルキルから成る群より選択され;
がC1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、フェニル−C1−8アルコキシ−カルボニル、フェニル−N(R)−カルボニル、フェニル−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルおよびフェニル−C1−8アルキル−スルホニルから成る群より選択され;そして
がC1−8アルキルおよびフェニル−C1−8アルキルから成る群より選択される、請求項24記載の化合物。
【請求項26】
式(Ic):
【化4】

[式中、
Yは、CH、OおよびSから成る群より選択され;
は、存在しないか、或は−C(O)O−R、−C(O)N(R)−Rおよび−NHC(O)−Rから成る群より選択され;
は、C1−8アルキルであり;
は、存在しないか、或は−C(O)N(R)−Rであり;
は、C1−8アルキル、C1−8アルコキシ、アリール、アリール−C1−8アルキル、C3−14シクロアルキル、C3−14シクロアルキル−C1−8アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C1−8アルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリール−C1−8アルキルから成る群より選択され、かつ
1−8アルキルは場合によりC1−8アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシおよび−NHRから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
1−8アルコキシは場合によりC1−8アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシおよび−NHRから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
アリールは各場合とも場合によりC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、ハロゲンおよびハロ−C1−8アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
ヘテロシクリルは各場合とも場合によりオキソ、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−N(R)−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルまたはアリール−C1−8アルキル−スルホニルで置換されていてもよく;
は、水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシおよびハロゲンから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基であり;
は、水素およびC1−4アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基であり;
は、水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシ、ヒドロキシおよびハロゲンから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基であり;
は、水素およびC1−4アルキルから成る群より選択され;
は、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−N(R)−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルおよびアリール−C
−8アルキル−スルホニルから成る群より選択され;そして
は、C1−8アルキル、アリール、アリール−C1−8アルキル、C3−14シクロアルキル、C3−14シクロアルキル−C1−8アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C1−8アルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリール−C1−8アルキルから成る群より選択される]
で表される化合物およびこれの形態物。
【請求項27】
がC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、フェニル−C1−8アルキル、ナフチル−C1−8アルキル、インダニル、シクロプロピル−C1−8アルキル、シクロヘキシル−C1−8アルキル、1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリニル、ピロリジニル−C1−8アルキル、ピペリジニル−C1−8アルキル、ピペラジニル−C1−8アルキル、フラニル−C1−8アルキル、チエニル−C1−8アルキル、イミダゾリル−C1−8アルキル、ピリジニル−C1−8アルキルおよびインドリル−C1−8アルキルから成る群より選択され、かつ
1−8アルキルが場合によりC1−8アルコキシ、ヒドロキシおよび−NRから成る群より選択される置換基で置換されていてもよく、かつ
1−8アルコキシが場合により−NHRで置換されていてもよく、かつ
フェニルが各場合とも場合によりC1−8アルコキシ、クロロ、フルオロ、ブロモおよびハロ−C1−8アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリニル、ピロリジニル−C1−8アルキル、ピペリジニル−C1−8アルキル、ピペラジニル−C1−8アルキルが各場合とも場合によりオキソ、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルまたはアリール−C1−8アルキル−スルホニルで置換されていてもよく;
が水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシおよびハロゲンから成る群より選択される1個の置換基であり;
が水素およびC1−4アルキルから成る群より各々が選択される1または2個の置換基であり;
が水素、C1−8アルキルおよびハロゲンから成る群より選択される1個の置換基であり;
が水素およびC1−4アルキルから成る群より選択され;
がC1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、フェニル−C1−8アルコキシ−カルボニル、フェニル−N(R)−カルボニル、フェニル−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルおよびフェニル−C1−8アルキル−スルホニルから成る群より選択され;そして
がC1−8アルキルおよびフェニル−C1−8アルキルから成る群より選択される、請求項26記載の化合物。
【請求項28】
式(Id):
【化5】

[式中、
Yは、CH、OおよびSから成る群より選択され;
は、存在しないか、或は−C(O)O−R、−C(O)N(R)−Rおよび−NHC(O)−Rから成る群より選択され;
は、C1−8アルキルであり;
は、存在しないか、或は−C(O)N(R)−Rであり;
は、C1−8アルキル、C1−8アルコキシ、アリール、アリール−C1−8アルキル、C3−14シクロアルキル、C3−14シクロアルキル−C1−8アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C1−8アルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリール−C1−8アルキルから成る群より選択され、かつ
1−8アルキルは場合によりC1−8アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシおよび−NHRから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
1−8アルコキシは場合によりC1−8アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシおよび−NHRから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
アリールは各場合とも場合によりC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、ハロゲンおよびハロ−C1−8アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
ヘテロシクリルは各場合とも場合によりオキソ、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−N(R)−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルまたはアリール−C1−8アルキル−スルホニルで置換されていてもよく;
は、水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシおよびハロゲンから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基であり;
は、水素およびC1−4アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基であり;
は、水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシ、ヒドロキシおよびハロゲンから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基であり;
は、水素およびC1−4アルキルから成る群より選択され;
は、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−N(R)−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルおよびアリール−C
−8アルキル−スルホニルから成る群より選択され;そして
は、C1−8アルキル、アリール、アリール−C1−8アルキル、C3−14シクロアルキル、C3−14シクロアルキル−C1−8アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C1−8アルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリール−C1−8アルキルから成る群より選択される]
で表される化合物およびこれの形態物。
【請求項29】
がC1−8アルキル、C1−8アルコキシ、フェニル−C1−8アルキル、ナフチル−C1−8アルキル、インダニル、シクロプロピル−C1−8アルキル、シクロヘキシル−C1−8アルキル、1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリニル、ピロリジニル−C1−8アルキル、ピペリジニル−C1−8アルキル、ピペラジニル−C1−8アルキル、フラニル−C1−8アルキル、チエニル−C1−8アルキル、イミダゾリル−C1−8アルキル、ピリジニル−C1−8アルキルおよびインドリル−C1−8アルキルから成る群より選択され、かつ
1−8アルキルが場合によりC1−8アルコキシ、ヒドロキシおよび−NRから成る群より選択される置換基で置換されていてもよく、かつ
1−8アルコキシが場合により−NHRで置換されていてもよく、かつ
フェニルが各場合とも場合によりC1−8アルコキシ、クロロ、フルオロ、ブロモおよびハロ−C1−8アルキルから成る群より各々が選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリニル、ピロリジニル−C1−8アルキル、ピペリジニル−C1−8アルキル、ピペラジニル−C1−8アルキルが各場合とも場合によりオキソ、C1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−カルボニル、アリール−C1−8アルコキシ−カルボニル、アリール−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルまたはアリール−C1−8アルキル−スルホニルで置換されていてもよく;
が水素、C1−8アルキル、C1−8アルコキシおよびハロゲンから成る群より選択される1個の置換基であり;
が水素およびC1−4アルキルから成る群より各々が選択される1または2個の置換基であり;
が水素、C1−8アルキルおよびハロゲンから成る群より選択される1個の置換基であり;
が水素およびC1−4アルキルから成る群より選択され;
がC1−8アルキル−カルボニル、C1−8アルコキシ−カルボニル、C1−8アルキル−N(R)−カルボニル、フェニル−C1−8アルコキシ−カルボニル、フェニル−N(R)−カルボニル、フェニル−C1−8アルキル−N(R)−カルボニルおよびフェニル−C1−8アルキル−スルホニルから成る群より選択され;そして
がC1−8アルキルおよびフェニル−C1−8アルキルから成る群より選択される、請求項28記載の化合物。
【請求項30】
下記:
2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−N−フェネチル−ベンズアミド,
N−ベンジル−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル−ピペリジン−4−イル}−N−(3−フェニル−プロピル)−ベンズアミド,
2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−N−(4−フェニル−ブチル)−ベンズア
ミド,
N−ベンジル−N−メチル−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
N−[2−(3−メトキシ−フェニル)−エチル]−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
N−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
N−[2−(2−クロロ−フェニル)−エチル]−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
N−[2−(4−クロロ−フェニル)−エチル]−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
N−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−エチル]−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
N−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
N−[2−(4−クロロ−フェニル)−1−メチル−エチル]−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
N−[2−(2,5−ジメトキシ−フェニル)−エチル]−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
N−[2−(4−メトキシ−フェニル)−エチル]−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
N−[2−(2−メトキシ−フェニル)−エチル]−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
N−[2−(4−フルオロ−フェニル)−エチル]−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
N−[2−(3,5−ジメトキシ−フェニル)−エチル]−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
N−メチル−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−N−フェネチル−ベンズアミド,
N−[2−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−エチル]−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
N−(2−ナフタレン−2−イル−エチル)−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
N−[2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−エチル]−2−{1−[2−(3−オキ
ソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
N−[2−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−エチル]−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
N−[2−(2,3−ジフルオロ−フェニル)−エチル]−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
N−シクロプロピルメチル−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
N−(1−メチル−3−フェニル−プロピル)−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
N−[2−(1H−インドール−3−イル)−エチル]−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
N−インダン−1−イル−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−N−(2−フェニル−プロピル)−ベンズアミド,
2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−N−プロピル−ベンズアミド,
2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−N−(2−ピロリジン−1−イル−エチル)−ベンズアミド,
N−シクロヘキシルメチル−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
N−フラン−2−イルメチル−N−メチル−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
N−(2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−フェニル)−3−フェニル−プロピオンアミド,
[4−(2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンゾイルアミノ)−ブチル]−カルバミン酸t−ブチルエステル,
N−(2−メトキシ−エチル)−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
N−(3−メトキシ−プロピル)−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
N−(3−エトキシ−プロピル)−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
N−(3−ヒドロキシ−プロピル)−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベン
ズアミド,
2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−N−[2−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−ベンズアミド,
2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−N−ピリジン−2−イルメチル−ベンズアミド,
2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−N−(2−ピリジン−2−イル−エチル)−ベンズアミド,
2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−N−ピリジン−3−イルメチル−ベンズアミド,
2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−N−ピリジン−4−イルメチル−ベンズアミド,
2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−N−(2−ピリジン−4−イル−エチル)−ベンズアミド,
2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−N−チオフェン−2−イルメチル−ベンズアミド,
2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−N−(2−チオフェン−2−イル−エチル)−ベンズアミド,
N−(3−イミダゾール−1−イル−プロピル)−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
N−(2−アセチルアミノ−エチル)−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
4−[(2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンゾイルアミノ)−メチル]−ピペリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル,
2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−N−[3−(2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−プロピル]−ベンズアミド,
2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−N−(2−ピペリジン−1−イル−エチル)−ベンズアミド,
4−(2−{4−[2−(3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−カルボニル)−フェニル]−ピペリジン−1−イル}−エチル)−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン,
N−[2−(3−ナフタレン−2−イル−ウレイド)−エチル]−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
N−[2−(3−ナフタレン−1−イル−ウレイド)−エチル]−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキ
サジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−安息香酸メチルエステル,
5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−N−フェネチル−ベンズアミド,
4−[(5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンゾイルアミノ)−メチル]−ピペリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル,
5−クロロ−N,N−ジメチル−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
[4−(5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンゾイルアミノ)−ブチル]−カルバミン酸t−ブチルエステル,
5−クロロ−N−(2−ナフタレン−2−イル−エチル)−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
5−クロロ−N−[2−(1H−インドール−3−イル)−エチル]−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
4−[(5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンゾイルアミノ)−メチル]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル,
N−(1−ベンゾイル−ピペリジン−4−イルメチル)−5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
5−クロロ−N−[1−(3,3−ジメチル−ブチリル)−ピペリジン−4−イルメチル]−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
4−[2−(5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンゾイルアミノ)−エチル]−ピペラジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル,
4−[(5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンゾイルアミノ)−メチル]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルアミド,
4−[2−(5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンゾイルアミノ)−エチル]−ピペリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル,
[4−(5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンゾイルアミノ)−ブチル]−カルバミン酸ベンジルエステル,
[5−(5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンゾイルアミノ)−ペンチル]−カルバミン酸t−ブチルエステル,
5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−N−(2−ピペリジン−1−イル−エチル)−ベンズアミド,
5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−N−(1−フェニルメタンスルホニル−ピペリジン−4−イルメチル)−ベンズアミド,
5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキ
サジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−N−(2−ピペラジン−1−イル−エチル)−ベンズアミド,
[6−(5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンゾイルアミノ)−ヘキシル]−カルバミン酸t−ブチルエステル,
[5−(5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンゾイルアミノ)−ペンチル]−カルバミン酸ベンジルエステル,
5−クロロ−N−[5−(3,3−ジメチル−ブチリルアミノ)−ペンチル]−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
N−[5−(3−ベンジル−ウレイド)−ペンチル]−5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−N−(5−フェニルメタンスルホニルアミノ−ペンチル)−ベンズアミド,
{2−[2−(5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンゾイルアミノ)−エトキシ]−エチル}−カルバミン酸t−ブチルエステル,
5−クロロ−N−[5−(3−イソプロピル−ウレイド)−ペンチル]−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−N−[5−(3−フェニル−ウレイド)−ペンチル]−ベンズアミド,
5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−N−[5−(3−フェネチル−ウレイド)−ペンチル]−ベンズアミド,
[5−(5−クロロ−2−{1−[2−(2−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンゾイルアミノ)−ペンチル]−カルバミン酸t−ブチルエステル,
5−クロロ−2−{1−[1−メチル−2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−N−(1−フェニルメタンスルホニル−ピペリジン−4−イルメチル)−ベンズアミド,
4−{2−[4−(4−クロロ−フェニル)−ピペリジン−1−イル]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン,
4−[2−(4−フェニル−ピペリジン−1−イル)−エチル]−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン,
4−{2−[4−(4−メトキシ−フェニル)−ピペリジン−1−イル]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン,
4−{2−[4−(3−フルオロ−フェニル)−ピペリジン−1−イル]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン,
4−{2−[4−(2−フルオロ−フェニル)−ピペリジン−1−イル]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン,
4−[2−(4−p−トリル−ピペリジン−1−イル)−エチル]−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン,
4−[2−(4−o−トリル−ピペリジン−1−イル)−エチル]−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン,
4−{2−[4−(3−クロロ−フェニル)−ピペリジン−1−イル]−エチル}−4
H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン,
2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾール[1,4]オキサイン−4−イル−エチル]−ピペリジン−4−イル−安息香酸メチルエステル,
4−[2−(5−クロロ−2−{8−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−2−エン−3−イル}−ベンゾイルアミノ)−エチル]−ピペラジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル,
[5−(5−クロロ−2−{8−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−2−エン−3−イル}−ベンゾイルアミノ)−ペンチル]−カルバミン酸t−ブチルエステル,
4−[2−(2−{8−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−ベンゾイルアミノ)−エチル]−ピペラジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル,
[5−(2−{8−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−ベンゾイルアミノ)−ペンチル]−カルバミン酸t−ブチルエステル,
[5−(2−{8−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−ベンゾイルアミノ)−ペンチル]−カルバミン酸t−ブチルエステル,
4−[2−(2−{8−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−ベンゾイルアミノ)−エチル]−ピペラジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル,
[5−(5−クロロ−2−{8−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−ベンゾイルアミノ)−ペンチル]−カルバミン酸t−ブチルエステル,
4−[2−(3−フェニル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル)−エチル]−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン,
[5−(5−クロロ−2−{2,6−ジメチル−1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル}−ベンゾイルアミノ)ペンチル]−カルバミン酸t−ブチルエステル,
1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−4−フェニル−ピペリジン−4−カルボン酸ジメチルアミド,
1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−4−フェニル−ピペリジン−4−カルボン酸ベンジルアミド,
1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−4−フェニル−ピペリジン−4−カルボン酸フェネチル−アミド,
1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−4−フェニル−ピペリジン−4−カルボン酸メチル−フェネチル−アミド,
1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−4−フェニル−ピペリジン−4−カルボン酸(3−フェニル−プロピル)−アミド,
1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−4−フェニル−ピペリジン−4−カルボン酸(4−フェニル−ブチル)−アミド,
4−(4−クロロ−フェニル)−1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸フェネチル−アミド,
1−[2−(6−クロロ−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−4−(4−クロロ−フェニル)−ピペリジン−4−カルボン酸ジメチルアミド,
4−(4−クロロ−フェニル)−1−[2−(6−メチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸ジメチルアミド,
4−(4−クロロ−フェニル)−1−[2−(6−フルオロ−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸ジメチルアミド,
4−(4−クロロ−フェニル)−1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸ジメチルアミド,
4−(4−クロロ−フェニル)−1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸ジメチルアミド,
4−(4−クロロ−フェニル)−1−[2−(2−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸ジメチルアミド、および
4−[2−(4−フェニル−ピペリジン−1−イル)−プロピル]−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン.
から成る群より選択される化合物。
【請求項31】
下記:
2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル−ピペリジン−4−イル}−N−(3−フェニル−プロピル)−ベンズアミド,
N−(2−ナフタレン−2−イル−エチル)−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
N−[2−(1H−インドール−3−イル)−エチル]−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
N−[2−(4−ブロモ−フェニル)−エチル]−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
[4−(2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンゾイルアミノ)−ブチル]−カルバミン酸t−ブチルエステル,
4−[(2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンゾイルアミノ)−メチル]−ピペリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル,
N−[2−(3−ナフタレン−1−イル−ウレイド)−エチル]−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−N−フェネチル−ベンズアミド,
4−[(5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンゾイルアミノ)−メチル]−ピペリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル,
[4−(5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンゾイルアミノ)−ブチル]−カルバミン酸t−ブチルエステル,
5−クロロ−N−(2−ナフタレン−2−イル−エチル)−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
5−クロロ−N−[2−(1H−インドール−3−イル)−エチル]−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
4−[(5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンゾイルアミノ)−メチル]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル,
N−(1−ベンゾイル−ピペリジン−4−イルメチル)−5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
5−クロロ−N−[1−(3,3−ジメチル−ブチリル)−ピペリジン−4−イルメチル]−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
4−[2−(5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンゾイルアミノ)−エチル]−ピペラジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル,
4−[(5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンゾイルアミノ)−メチル]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルアミド,
4−[2−(5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンゾイルアミノ)−エチル]−ピペリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル,
[4−(5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンゾイルアミノ)−ブチル]−カルバミン酸ベンジルエステル,
[5−(5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンゾイルアミノ)−ペンチル]−カルバミン酸t−ブチルエステル,
5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−N−(2−ピペリジン−1−イル−エチル)−ベンズアミド,
5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−N−(1−フェニルメタンスルホニル−ピペリジン−4−イルメチル)−ベンズアミド,
[6−(5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンゾイルアミノ)−ヘキシル]−カルバミン酸t−ブチルエステル,
[5−(5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンゾイルアミノ)−ペンチル]−カルバミン酸ベンジルエステル,
5−クロロ−N−[5−(3,3−ジメチル−ブチリルアミノ)−ペンチル]−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
N−[5−(3−ベンジル−ウレイド)−ペンチル]−5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]
−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−N−(5−フェニルメタンスルホニルアミノ−ペンチル)−ベンズアミド,
{2−[2−(5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンゾイルアミノ)−エトキシ]−エチル}−カルバミン酸t−ブチルエステル,
5−クロロ−N−[5−(3−イソプロピル−ウレイド)−ペンチル]−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンズアミド,
5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−N−[5−(3−フェニル−ウレイド)−ペンチル]−ベンズアミド,
5−クロロ−2−{1−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−N−[5−(3−フェネチル−ウレイド)−ペンチル]−ベンズアミド,
[5−(5−クロロ−2−{1−[2−(2−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−ベンゾイルアミノ)−ペンチル]−カルバミン酸t−ブチルエステル,
5−クロロ−2−{1−[1−メチル−2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−N−(1−フェニルメタンスルホニル−ピペリジン−4−イルメチル)−ベンズアミド,
4−[2−(5−クロロ−2−{8−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−2−エン−3−イル}−ベンゾイルアミノ)−エチル]−ピペラジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル、および
[5−(5−クロロ−2−{8−[2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−エチル]−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−2−エン−3−イル}−ベンゾイルアミノ)−ペンチル]−カルバミン酸t−ブチルエステル
から成る群より選択される請求項30記載の化合物。
【請求項32】
請求項1記載の化合物またはこれの形態物および製薬学的に許容される担体、賦形剤または希釈剤を含有して成る製薬学的組成物。
【請求項33】
被験体におけるウロテンシンII受容体の拮抗作用によって影響を受ける病気または疾患を治療または予防する方法であって、そのような治療または予防を必要としている前記被験体に請求項1記載の化合物またはこれの形態物を有効な量で投与することを含んで成る方法。
【請求項34】
ウロテンシン−II媒介障害の治療または改善を必要としている被験体におけるそれを治療または改善する方法であって、前記被験体に請求項1記載の化合物またはこれの形態物を有効な量で投与することを含んで成る方法。
【請求項35】
前記ウロテンシンII媒介障害が慢性血管疾患、血管性高血圧、心不全、アテローム性動脈硬化症、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、炎症性大腸炎、腎機能障害、腎不全、薬剤誘発毒性による腎不全、抗腫瘍薬による腎臓毒性および下痢、放射線造影剤およびアミノグリコシドによる腎臓毒性、心筋梗塞後、肺高血圧症、肺線維症、インスリン耐性および耐糖能異常、糖尿病、糖尿病性合併症、糖尿病性腎症、痛み、アルツハイマー病、痙攣、鬱病、片頭痛、精神病、不安、神経筋障害および脳卒中から選択される請求項
34記載の方法。
【請求項36】
前記ウロテンシンII媒介障害が血管性高血圧、心不全、アテローム性動脈硬化症、腎不全、薬剤誘発毒性による腎不全、抗腫瘍薬による腎臓毒性および下痢、放射線造影剤およびアミノグリコシドによる腎臓毒性、心筋梗塞後、肺高血圧症、肺線維症、インスリン耐性および耐糖能異常、糖尿病、糖尿病性合併症、糖尿病性腎症、鬱病、精神病、不安および脳卒中から選択される請求項34記載の方法。
【請求項37】
前記有効な量が約0.001mg/kg/日から約300mg/kg/日である請求項34記載の方法。
【請求項38】
前記ウロテンシンII媒介障害が心不全である請求項36記載の方法。
【請求項39】
ウロテンシン−II媒介障害の治療または改善を必要としている被験体におけるそれを治療または改善する薬剤を製造するための請求項1記載化合物の使用。
【請求項40】
前記ウロテンシンII媒介障害が慢性血管疾患、血管性高血圧、心不全、アテローム性動脈硬化症、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、炎症性大腸炎、腎機能障害、腎不全、薬剤誘発毒性による腎不全、抗腫瘍薬による腎臓毒性および下痢、放射線造影剤およびアミノグリコシドによる腎臓毒性、心筋梗塞後、肺高血圧症、肺線維症、インスリン耐性および耐糖能異常、糖尿病、糖尿病性合併症、糖尿病性腎症、痛み、アルツハイマー病、痙攣、鬱病、片頭痛、精神病、不安、神経筋障害および脳卒中から選択される請求項39記載の使用。
【請求項41】
前記ウロテンシンII媒介障害が血管性高血圧、心不全、アテローム性動脈硬化症、腎不全、薬剤誘発毒性による腎不全、抗腫瘍薬による腎臓毒性および下痢、放射線造影剤およびアミノグリコシドによる腎臓毒性、心筋梗塞後、肺高血圧症、肺線維症、インスリン耐性および耐糖能異常、糖尿病、糖尿病性合併症、糖尿病性腎症、鬱病、精神病、不安および脳卒中から選択される請求項40記載の使用。
【請求項42】
前記ウロテンシンII媒介障害が心不全である請求項41記載の使用。

【公表番号】特表2009−545591(P2009−545591A)
【公表日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−522801(P2009−522801)
【出願日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際出願番号】PCT/US2007/016806
【国際公開番号】WO2008/016534
【国際公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願人】(390033008)ジヤンセン・フアーマシユーチカ・ナームローゼ・フエンノートシヤツプ (616)
【氏名又は名称原語表記】JANSSEN PHARMACEUTICA NAAMLOZE VENNOOTSCHAP
【Fターム(参考)】