説明

エレベータ用防犯監視装置およびエレベータ用防犯監視システム

【課題】 係員が常駐していないマンションや事務所ビルでもリアルタイムに監視をして防犯性を向上させる。
【解決手段】 エレベータの行先階の各居室6a〜6fに設けられ、当該居室のモニター16の画面を通してエレベータの防犯監視を行うエレベータ用防犯監視装置であって、乗りかご1内に設けられたかご呼び登録ボタン2の操作に応じてエレベータ制御装置5側から出力されるかご呼び信号を入力する呼び信号入力部11と、乗りかご1内を撮影する防犯カメラ9から映像信号を入力する映像信号入力部14と、入力されたかご呼び信号が居室6a〜6fの存在する階を行先階とするかご呼び信号である場合に、映像信号入力部14に入力された映像信号のモニター表示を許可する許可判定部15と、モニター表示が許可されると、映像信号入力部14を介して入力される映像信号をモニター16に出力する映像信号出力部17とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防犯カメラの映像をエレベータの行先階の居室・テナントと、エレベータの呼び信号と住人の設定した許可情報に応じて居室・テナント毎に表示する、エレベータ用防犯監視装置およびエレベータ用防犯監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
エレベータ用防犯システムとして、乗りかご内で犯罪等が発生した際に、かご内非常呼びボタンにより非常ベルを鳴動させ建物内の誰かに報知する方法がある。
【0003】
また、エレベータの乗りかご内に防犯カメラを設置し、管理人室や警備室等に係員が常駐したり、オンラインで遠隔監視して乗りかご内をリアルタイムに監視する方法がある。
【0004】
しかしながら、小規模なマンションや事務所ビルでは係員が常駐しない場合や、オンラインで遠隔監視することができない場合も多く、そのような建物ではリアルタイムに監視することはできなかった。また、従来は、マンションや事務所の居室等から建物共有部分を監視する手段は無く、居室より外出する際、来訪者や他の住人等と廊下ですれ違わずに外出したい場合等において、居室からはその階へ来訪者や他の住人が来ている様子を知ることが出来ない。
【0005】
このように、リアルタイムに監視できていないビル等では、例えば、乗りかごの天井裏に録画装置を設けて録画した映像を定期的に回収する方法がある。
【0006】
また、乗りかご内映像を管理人室や警備室等以外の外部に配信することで、かご内の情報を速やかに報知するシステムが特許文献1,2に開示されている。
【0007】
例えば、特許文献1(特開2003−128353号公報)には、乗りかご内の情報を確実に外部に報知するために、乗りかご内の乗客がビル内の連絡先居室を選択して、連絡先居室内のモニターにかご内の映像の表示または通話により乗りかご内の情報を知らせる方法が記載されている。また、乗りかご内の情報を取得するために、居室内の端末から乗りかご内にアクセスし乗りかご内の映像を取得する方法も記載されている。
【0008】
また、特許文献2(特開平11−60095号公報)にはエレベータ乗場にいる人が呼びボタンを操作したり、エレベータが停止するたびに、乗りかご内の様子をエレベータ乗場に設置されたモニターに表示させる方法が記載されている。また、閉じ込め検出手段を備えていて、閉じ込め事故が発生したと判断されると、乗りかご内を映し出す映像に閉じ込め事故発生を文言で伝える所定の文字情報を重畳して、エレベータ乗場に設置されたモニターに表示させる方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2003−128353号公報
【特許文献2】特開平11−60095号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、従来技術では、エレベータの防犯カメラを用いてリアルタイムにエレベータ内を監視しようとすると、係員を常駐させて監視する必要があった。しかし、小規模なマンションや事務所ビルでは係員が常駐しない場合も多く、そのような建物ではリアルタイムに監視をすることができないという問題がある。
【0011】
また、録画装置に記録していても、犯罪等が発生した後に映像を調べることはできるが、リアルタイムに監視をすることはできない。
【0012】
また、乗りかご内での犯罪等の発生の際、かご内非常呼びボタンにより非常ベルを鳴動させ建物内の誰かに報知したとしても、音声だけではいたずらや誤報と判断されて通報が遅れてしまう恐れがある。
【0013】
さらに、特許文献1,2に記載の発明でも、乗りかご内の人が連絡先居室を選択したり、エレベータ乗場のモニターに閉じ込められたという映像と文字を表示したとしても、居室住人が留守であったりエレベータ乗場に誰もいなければ、認知されない恐れがある。
【0014】
さらに、従来では、マンションや事務所の居室等から建物共有部分を監視する手段は無く、居室より外出する際、来訪者や他の住人等と廊下ですれ違わずに外出したい場合等において、居室からはその階へ来訪者や他の住人が来ている様子を知ることが出来ない。
【0015】
本発明は上記の事情に鑑み、係員が常駐していないマンションや事務所ビルでもリアルタイムに監視をして防犯性を向上させるエレベータ用防犯監視装置およびエレベータ用防犯監視システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記の目的を達成するために本発明のエレベータ用防犯監視装置は、エレベータの行先階の居室に設けられ、当該居室のモニター画面を通して前記エレベータの防犯監視を行うエレベータ用防犯監視装置であって、乗りかご内に設けられたかご呼び登録ボタンの操作に応じてエレベータ制御装置側から出力されるかご呼び信号を入力する呼び信号入力部と、前記乗りかご内を撮影する防犯カメラから映像信号を入力する映像信号入力部と、入力された前記かご呼び信号が前記居室の存在する階を行先階とするかご呼び信号である場合に、前記映像信号入力部に入力された映像信号のモニター表示を許可する許可判定部と、モニター表示が許可されると、前記映像信号入力部を介して入力される前記映像信号をモニターに出力する映像信号出力部と、を備えることを特徴としている。
【0017】
また、本発明のエレベータ用防犯監視システムは、エレベータの乗りかご内を撮影する防犯カメラと、かご呼び登録ボタンの操作によるかご呼び信号または乗場呼び登録ボタンの操作による乗場呼び信号に基づいて前記乗りかごを行先階に移動させるエレベータ制御装置を備えるエレベータ用防犯監視システムにおいて、エレベータ用防犯監視装置と、防犯カメラから出力される映像信号を前記エレベータ用防犯監視装置に分配する各階映像信号分配装置と、かご呼び信号、乗場呼び信号または非常呼び信号を前記エレベータ用防犯監視装置に分配する各階呼び信号分配装置と、を備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0018】
本発明によるエレベータ用防犯監視装置およびエレベータ用防犯監視システムによれば、係員が常駐していないマンションや事務所ビルでもリアルタイムに監視をして防犯性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明のエレベータ用防犯監視装置のブロック図。
【図2】本発明のエレベータ用防犯監視システムのブロック図。
【図3】本発明のエレベータ用防犯監視装置の動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は本発明によるエレベータ用防犯監視システムの実施形態を示すブロック図、図2は同実施形態のエレベータ用防犯監視装置のブロック図、図3は同実施形態のエレベータ用防犯監視装置の動作を示すフローチャートである。
【0021】
図1、2に示すように、本実施形態のエレベータ用防犯監視システムは、乗りかご1内に設置されるかご呼び登録ボタン2の操作によるかご呼び信号と、エレベータ乗場3に設置される乗場呼び登録ボタン4の操作による乗場呼び信号に基づいて乗りかご1を行先階に移動させるエレベータ制御装置5を備えている。また、このエレベータ制御装置5と接続されるとともに各階に設置され、設置された階の各居室6a〜6fのエレベータ用防犯監視装置30に各呼び信号を分配する各階呼び信号分配装置7a〜7cを備えている。なお、乗りかご1内に設置された非常呼びボタン8の操作による非常呼び信号もエレベータ制御装置5および各階呼び信号分配装置7a〜7cを介して各居室6a〜6fのエレベータ用防犯監視装置30に分配される。
【0022】
さらに、本実施形態のエレベータ用防犯監視システムは、乗りかご1内に設置された防犯カメラ9に接続されるとともに各階に設置され、設置された階の各居室6a〜6f内のエレベータ用防犯監視装置30に映像信号を分配する各階映像信号分配装置10a〜10cを備えている。
【0023】
このエレベータ用防犯監視装置30は、図2に示すように、各階呼び信号分配装置7a〜7cから呼び信号を入力する呼び信号入力部11と、いずれの階のかご呼び信号または乗場呼び信号を受信したときに映像信号のモニター表示の許可をするかを示す許可情報を設定入力するテンキーやキーボードなどで構成される設定入力部12と、この設定入力部12と接続され許可情報を記憶するメモリで構成される記憶部13と、呼び信号入力部11と記憶部13と接続され呼び信号入力部11から受信した呼び信号が記憶部13に記憶されている許可情報と一致する場合に、各階映像信号分配装置10a〜10cから映像信号入力部14に入力された映像信号のモニター表示を許可する許可判定部15と、モニター表示が許可されると映像信号入力部14を介して入力される映像信号をモニター16に出力する映像信号出力部17と、許可判定部15と接続されブザーや音声アナウンス等の報知音を発する音声出力装置18に音声信号を出力する音声出力部19で構成される。
【0024】
このように構成された本実施形態の動作を図3のフローチャートに基づいて詳細に説明する。
【0025】
乗りかご1内を映し出す防犯カメラ9の映像は、各階映像信号分配装置10a〜10cを介して、各居室に設置されたエレベータ用防犯監視装置30の映像信号入力部14に入力される(ステップS1)。
【0026】
例えば、エレベータ利用者が1階から3階に移動しようとする場合、1階のエレベータ乗場3の乗場呼び登録ボタン4を操作することにより、エレベータ制御装置5に乗場呼び信号が伝達され乗りかご1が1階に移動するとともに、エレベータ制御装置5から各階呼び信号分配装置7a〜7cを介して各居室6a〜6fに設置されたエレベータ用防犯監視装置30の呼び信号入力部11に1階での乗場呼び信号が入力される(ステップS2)。
【0027】
このとき、各居室6a〜6fのエレベータ用防犯監視装置30の許可判定部15は、設定入力部12により設定入力され記憶部13に記憶されている、いずれの階のかご呼び信号または乗場呼び信号を受信したときに前記映像信号のモニター表示の許可をするかを示す許可情報と呼び信号入力部11で入力された1階の乗場呼び信号とを比較(ステップS3)して、両者が一致する場合(ステップS3YES)、つまり許可情報が1階の乗場呼び信号を含んでいる場合、映像信号入力部14に対して受信している映像信号のモニター表示の許可を示す許可信号を送信すると同時に、音声出力部19に対して報知音を発するように報知音出力信号を送信する(ステップS8)。これにより、映像信号出力部17を介してモニター16に映像を表示するとともに、音声出力装置18は報知音を発する(ステップS9)。一方、両者が一致しない場合(ステップS3NO)、モニター16に防犯カメラ9の映像は表示しないで(ステップS1)に戻る。
【0028】
次に、エレベータ利用者が乗りかご1内のかご呼び登録ボタン2で3階を指定すると、エレベータ制御装置5にかご呼び信号が伝達され乗りかご1が3階に移動するとともに、エレベータ制御装置5から各階呼び信号分配装置7a〜7cを介して各居室6a〜6fに設置されたエレベータ用防犯監視装置30の呼び信号入力部11に3階のかご呼び信号が入力される(ステップS4)。
【0029】
このとき、3階の各居室(ステップS5YES)のエレベータ用防犯監視装置30の許可判定部15は、映像信号入力部14に対して受信している映像信号のモニター表示の許可を示す許可信号を送信すると同時に、音声出力部19に対して報知音を発するように報知音出力信号を送信する(ステップS8)。これにより、映像信号出力部17を介してモニター16に映像を表示するとともに、音声出力装置18は報知音を発する(ステップS9)。
【0030】
また、3階以外の各居室(ステップS5NO)のエレベータ用防犯監視装置30の許可判定部15は、許可情報と呼び信号入力部11で入力された3階のかご呼び信号とを比較して両者が一致する場合(ステップS6YES)、つまり、許可情報が3階のかご呼び信号を含んでいる場合、映像信号入力部14に対して受信している映像信号のモニター表示の許可を示す許可信号を送信すると同時に、音声出力部19に対して報知音を発するように報知音出力信号を送信する(ステップS8)。これにより、映像信号出力部17を介してモニター16に映像を表示するとともに、音声出力装置18は報知音を発する(ステップS9)。一方、両者が一致しない場合(ステップS6NO)、モニター16に防犯カメラの映像は表示しないで(ステップS1)に戻る。
【0031】
また、エレベータ利用者が乗りかご内の非常呼びボタン8を操作すると、エレベータ制御装置5から各階呼び信号分配装置7a〜7cを介して各居室6a〜6fに設置されたエレベータ用防犯監視装置30の呼び信号入力部11に非常呼び信号が入力される(ステップS7)。
【0032】
このとき、各居室のエレベータ用防犯監視装置30の許可判定部15は、映像信号入力部14に対して受信している映像信号のモニター表示の許可を示す許可信号を送信すると同時に、音声出力部19に対して報知音を発するように報知音出力信号を送信する(ステップS8)。これにより、映像信号出力部17を介してモニター16に映像を表示するとともに、音声出力装置18は報知音を発する(ステップS9)。
【0033】
そして、映像を表示して一定時間が経過すると映像信号入力部14から映像信号出力部17への映像信号の伝達は終了する(ステップS10)。
【0034】
以上により、かご呼びが発生した階の各居室やテナントでは自階床に来訪者がいることやその来訪者の様子を見ることができるとともに、任意に設定した階に来訪者があることやその階から外出者がある様子を見ることができる。
【0035】
また、非常呼びボタンが押されると全ての居室内モニターにかご内映像が表示されるので、かご内で犯罪等の非常事態が発生したことを全ての居室やテナントのうちの誰かが発見することが出来る。
【0036】
さらに、居室内モニターにかご内映像が表示される際に、発音装置から報知音が発せられるので、常にモニターを監視する必要がなく音声で報知された時にモニターを見ればよい。
【0037】
なお、モニター部も含め一つの端末としてエレベータ用防犯監視装置として構成することももちろん可能である。
【0038】
また、映像を表示するモニターは専用装置である必要はなく、家庭にあるテレビに接続して表示させることも当然可能である。
【符号の説明】
【0039】
1…乗りかご
2…かご呼び登録ボタン
3…エレベータ乗場
4… 乗場呼び登録ボタン
5…エレベータ制御装置
6a〜6f…居室
7a〜7c…各階呼び信号分配装置
8…非常呼びボタン
9…防犯カメラ
10a〜10c…各階映像信号分配装置
11…呼び信号入力部
12…設定入力部
13…記憶部
14…映像信号入力部
15…許可判定部
16…モニター
17…映像信号出力部
18…音声出力装置
19…音声出力部
30…エレベータ用防犯監視装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベータの行先階の居室に設けられ、当該居室のモニター画面を通して前記エレベータの防犯監視を行うエレベータ用防犯監視装置であって、
乗りかご内に設けられたかご呼び登録ボタンの操作に応じてエレベータ制御装置側から出力されるかご呼び信号を入力する呼び信号入力部と、
前記乗りかご内を撮影する防犯カメラから映像信号を入力する映像信号入力部と、
入力された前記かご呼び信号が前記居室の存在する階を行先階とするかご呼び信号である場合に、前記映像信号入力部に入力された映像信号のモニター表示を許可する許可判定部と、
モニター表示が許可されると、前記映像信号入力部を介して入力される前記映像信号をモニターに出力する映像信号出力部と、
を備えることを特徴とするエレベータ用防犯監視装置。
【請求項2】
請求項1に記載のエレベータ用防犯監視装置において、
前記呼び信号入力部は、かご呼び信号の入力とともに各階のエレベータ乗場に設けられた乗場呼び登録ボタンの操作に応じてエレベータ制御装置側から出力される乗場呼び信号をも入力する手段であり、
いずれの階のかご呼び信号または乗場呼び信号を受信したときに前記映像信号のモニター表示の許可をするかを示す許可情報を設定入力する設定入力部と、
この設定入力された許可情報を記憶する記憶部とを更に備えるとともに、
前記許可判定部は、入力されたかご呼び信号または乗場呼び信号が前記記憶部の許可情報と一致する場合に、前記映像信号入力部に入力された映像信号のモニター表示を許可することを特徴とするエレベータ用防犯監視装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のエレベータ用防犯監視装置において、
前記呼び信号入力部は、前記乗りかご内に設けられた非常呼びボタンの操作に応じてエレベータ制御装置側から出力される非常呼び信号をも入力する手段であり、
前記許可判定部は、非常呼び信号を受信すると、前記映像信号入力部に入力された映像信号のモニター表示を許可することを特徴とするエレベータ用防犯監視装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のエレベータ用防犯監視装置において、
前記許可判定部がモニター表示を許可すると同時に、ブザーや音声アナウンス等の報知音を発する音声出力部を更に備えることを特徴とするエレベータ用防犯監視装置。
【請求項5】
エレベータの乗りかご内を撮影する防犯カメラと、かご呼び登録ボタンの操作によるかご呼び信号または乗場呼び登録ボタンの操作による乗場呼び信号に基づいて前記乗りかごを行先階に移動させるエレベータ制御装置を備えるエレベータ用防犯監視システムにおいて、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のエレベータ用防犯監視装置と、
防犯カメラから出力される映像信号を前記エレベータ用防犯監視装置に分配する各階映像信号分配装置と、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のかご呼び信号、乗場呼び信号または非常呼び信号を前記エレベータ用防犯監視装置に分配する各階呼び信号分配装置と、
を備えることを特徴とするエレベータ用防犯監視システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2010−208763(P2010−208763A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−55234(P2009−55234)
【出願日】平成21年3月9日(2009.3.9)
【出願人】(390025265)東芝エレベータ株式会社 (2,543)
【Fターム(参考)】