説明

カルコパイライト型太陽電池の製造方法

【課題】諸特性に優れるカルコパイライト型太陽電池を効率よく生産する。
【解決手段】バッファ層上に透明電極層を形成するに際しては、DCスパッタ法を採用する。この際、ターゲットから蒸発する粒子中に10eV以上のエネルギを有するものが占める割合を7%以上とするべく、前記ターゲットとガラス基板との間の距離(離間距離)と、供給ガスの圧力との積が4.8cm・Pa以下となるように、離間距離及び圧力を設定する。さらに、透明電極層を形成した後に熱処理を施し、バッファ層ないし光吸収層、又は透明電極層の結晶構造中に存在する点欠陥等の欠陥を修復して元の結晶構造に復元する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カルコパイライト型光吸収層を備えるカルコパイライト型太陽電池の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図5は、一般的なカルコパイライト型太陽電池の縦断面を模式的に示した構造説明図である。この場合、カルコパイライト型太陽電池10は、ガラス基板12上に形成された下部電極層14と、Cu(In,Ga)Se等のカルコパイライト化合物からなりp型半導体である光吸収層16と、n型半導体からなるバッファ層18と、n型半導体からなる透明電極層20とがこの順序で積層された積層体として構成される。なお、図5中、参照符号22、24は集電電極を示す。
【0003】
下部電極層14の好適な材質としてはMo又はW等が挙げられ、バッファ層18の好適な材質としてはCdSやZnS、InS等が挙げられる。
【0004】
一方、透明電極層20は、太陽光等を透過する透明体である。従って、透明電極層20の材質には、光透過性に優れ、且つ集電効率が高いものが選定される。この種の物質としては、ZnOにAlをドープしたZnO:Al等が知られている。
【0005】
ここで、バッファ層18上に透明電極層20を形成するに際しては、MOCVD法やRFスパッタ法が多く採用される。この理由は、これらの手法によれば、バッファ層18ないし光吸収層16が損傷する懸念が払拭され、従って、バッファ層18ないし光吸収層16が損傷することに起因してカルコパイライト型太陽電池10の諸特性が低下することを回避することが可能となるからである。
【0006】
しかしながら、MOCVD法やRFスパッタ法には成膜速度が低いという難点があり、このためにカルコパイライト型太陽電池10を効率よく量産することが困難である。しかも、これらの手法には、面積が大きな膜を設ける際に該膜の厚みを略均等にすること等が容易ではないという不具合が顕在化している。
【0007】
この不具合を解消するべく、特許文献1には、先ず、RFスパッタ法を行って小膜厚の透明電極層を成膜した後、成膜速度が比較的高いDCスパッタ法を行って透明電極層を所定の厚みに形成することが提案されている。この場合、最初に成膜された小膜厚の透明電極層が、DCスパッタが行われる間、バッファ層ないし光吸収層を保護する保護層として機能する、とされている。
【0008】
また、特許文献2には、DCスパッタ法を採用した上で、透明電極層の成膜を開始した当初は出力電圧を小さくし、透明電極層の厚みが大きくなるにつれて出力電力を大きくしていくことが提案されている。
【0009】
【特許文献1】特開平11−284211号公報
【特許文献2】国際公開第WO2003/009394号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1記載の従来技術には、RFスパッタ機構とDCスパッタ機構の2機構を付設する必要がある。勿論、RF電源及びDC電源や、該電源の制御を行うための制御系統も必要であるため、装置構成が複雑となるとともに、設備投資が高騰してしまう。
【0011】
また、DCスパッタ法も成膜速度が十分な手法であるとは言い難く、従って、特許文献1、2記載の従来技術をそのまま採用した場合、カルコパイライト型太陽電池を効率よく量産することは容易ではないと推察される。
【0012】
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、バッファ層ないし光吸収層等に生じた欠陥を容易に修復することが可能であるとともに、簡素な設備で透明電極層の成膜速度を大きくすることも可能なカルコパイライト型太陽電池の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記の目的を達成するために、本発明は、カルコパイライト型光吸収層を備えるカルコパイライト型太陽電池の製造方法であって、
基板の上方に第1電極を形成する工程と、
前記第1電極の上方にカルコパイライト型光吸収層を形成する工程と、
前記カルコパイライト型光吸収層の上方にバッファ層を形成する工程と、
前記バッファ層の上方に第2電極をスパッタリングによって形成する工程と、
前記第2電極を形成した後に熱処理を行う工程と、
を有することを特徴とする。
【0014】
熱処理が施されることにより、バッファ層ないし光吸収層、又は第2電極の結晶構造中に存在する点欠陥等の欠陥が修復される。すなわち、これらの層を形成する結晶が、元の結晶構造に復元する。
【0015】
要するに、本発明によれば、第2電極を形成する際にバッファ層や光吸収層が損傷を受けた場合であっても、その損傷を回復することができる。従って、変換効率等の諸特性に優れたカルコパイライト型太陽電池を得ることができる。
【0016】
しかも、第2電極をスパッタリングで形成するようにしているので、第2電極を効率よく形成することができる。すなわち、カルコパイライト型太陽電池の生産効率が向上する。
【0017】
以上から諒解されるように、本発明によれば、諸特性に優れたカルコパイライト型太陽電池を効率よく量産することができる。しかも、既存の簡便な設備を使用することができるので、設備投資が高騰することもない。
【0018】
なお、第2電極の形成時は、成膜速度が比較的大きいDCスパッタ法を採用することが好ましい。勿論、この場合においても、バッファ層や光吸収層に生じた欠陥が熱処理によって修復される。
【0019】
ここで、第2電極を形成する際のスパッタリングは、ターゲットと前記基板の離間距離と、供給ガスの圧力との積が4.8cm・Pa以下の値となる条件で行うことが好ましい。このような条件下で第2電極を形成すると、該第2電極が緻密になるとともに、その成膜速度が大きくなる。しかも、カバレッジが良好となる。その上、この場合、第2電極を構成する結晶同士の間の結晶粒界が不明確となる。すなわち、結晶同士が良好に融合する。従って結晶粒界での界面抵抗が低減する。
【0020】
以上の理由が相俟って第2電極の抵抗が低減するので、変換効率が大きなカルコパイライト型太陽電池を得ることができる。
【0021】
前記バッファ層の材質は、InSであることが好ましい。InSは融点が比較的低いので、熱処理による欠陥修復が比較的容易であるからである。
【0022】
また、熱処理は、大気中で行ってもよいが、真空雰囲気、不活性ガス雰囲気、又は還元ガス雰囲気下で行うことが好ましい。この場合、カルコパイライト型太陽電池を構成する各層が酸化することを確実に回避することができる。従って、カルコパイライト型太陽電池の抵抗が上昇することを防止することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、第2電極を形成した後に熱処理を行うようにしているので、第2電極形成時にスパッタリングを行ったことに伴ってバッファ層ないし光吸収層を構成する結晶構造中に点欠陥等の欠陥が生じる等、バッファ層ないし光吸収層が損傷を受けた場合であっても、その損傷が回復される。従って、変換効率等の諸特性に優れたカルコパイライト型太陽電池を容易に得ることができる。
【0024】
しかも、第2電極を形成する際に成膜速度が大きいスパッタリングを採用するので、カルコパイライト型太陽電池の生産効率も向上する。結局、諸特性に優れたカルコパイライト型太陽電池を効率よく大量生産することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明に係るカルコパイライト型太陽電池の製造方法につき好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。なお、図5に示される構成要素と同一の構成要素については同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0026】
図1A〜図1Eは、カルコパイライト型太陽電池10の製造過程を模式的に示した工程フロー説明図である。カルコパイライト型太陽電池10を作製するに際しては、先ず、図1Aに示すように、例えば、スパッタリング成膜を行うことにより、ガラス基板12上にMo等からなる下部電極層14(第1電極)を成膜する。
【0027】
次に、スパッタリング成膜等により、図1Bに示すように、Cu、In、Gaを含むプリカーサ層30を設ける。
【0028】
そして、このプリカーサ層30の上端面に、例えば、塩化ナトリウム水溶液をはじめとするナトリウム塩水溶液等のアルカリ溶液を塗布した後、該溶液を乾燥することにより、図1Cに示すように、プリカーサ層30上にアルカリ層32を形成する。なお、前記溶液の塗布は、スピンコート等によって行われる。又は、プリカーサ層30までが形成された半製品を前記溶液内に浸漬するようにしてもよい。
【0029】
次に、アルカリ層32が形成された半製品を熱処理炉に収容し、プレヒートを行った後、熱処理炉内にH2Seガスを導入して前記プリカーサ層30をセレン化し、図1Dに示すように、カルコパイライト化合物であるCu(In,Ga)Se、すなわち、いわゆるCIGSからなる光吸収層16を設ける。この際、前記アルカリ層32に含まれるNa等のアルカリ成分がCu(In,Ga)Seの結晶化を促進する。アルカリ層32は、最終的に光吸収層16に拡散して消滅し、その結果、光吸収層16の上端面が露呈する。
【0030】
その後、ケミカルバスデポジション法等によってn型半導体であるCdS、ZnS、InS等からなるバッファ層18を形成する。なお、この中、最も融点が低いInSが好ましい。この場合、バッファ層18に欠陥が生じたとしても、後述する熱処理時に欠陥が容易に修復されるからである。
【0031】
さらに、メカスクライブを行った後、図1Eに示すように、n型の透明電極層20(第2電極)を形成する。本実施の形態においては、この際、ターゲットをスパッタすることによって前記バッファ層18上に透明電極層20を成膜する、DCスパッタ法を採用する。
【0032】
ここで、ターゲットと前記ガラス基板12の離間距離と、供給ガスの圧力とを種々変化させてDCスパッタ法を実施してターゲット表面から粒子を蒸発させ、該粒子中に存在する10eV以上のエネルギを有するものの割合を調べた結果を図2に示す。この図2から、ターゲットと前記ガラス基板12の離間距離と、供給ガスの圧力との積(以下、「離間距離・圧力積」とも表記する)が4.8cm・Pa以下であるときに、10eV以上のエネルギを有する粒子の割合が7%以上となることが諒解される。
【0033】
ターゲット表面から蒸発した粒子は、エネルギが大きいほど散乱し難い。すなわち、ターゲット−ガラス基板12間の距離を短くし、且つ供給ガスの圧力を小さくするほど、透明電極層20の成膜速度を大きくすることができる。
【0034】
また、供給ガスの圧力が0.1Pa、2.0Paであるときの粒子のターゲット出発時の角度分布と、バッファ層18到達時の角度分布のシミュレーション結果を図3、図4にそれぞれ示す。図3と図4を比較し、ターゲット出発時の粒子の角度分布は互いに略同等であるが、バッファ層18到達時の粒子の角度分布における低角度域、高角度域の粒子の頻度は、供給ガスの圧力が低くなると低下していることが分かる。このように、低角度域、高角度域の粒子の頻度が低下することは、透明電極層20を形成する際、バッファ層18に凹凸があったとしても、カバレッジが良好になることを表す。
【0035】
以上の結果から、本実施の形態においては、離間距離・圧力積が4.8cm・Pa以下となるように、ターゲット−ガラス基板12間の距離と、供給ガスの圧力を設定する。これにより、ターゲット表面から蒸発した粒子中、10eV以上のエネルギを有するものの割合が比較的多くなり、その結果、ターゲット表面から蒸発した粒子や、ターゲット表面で反跳した供給ガス原子が気相中で散乱する確率が低減する。すなわち、ターゲットが供給ガス原子によって効率よくスパッタされるとともに、スパッタによって生成した透明電極の粒子が効率よくバッファ層18上に到達する。
【0036】
すなわち、離間距離・圧力積を4.8cm・Pa以下に設定することにより、DCスパッタ法によって透明電極層20を所定厚みとなるまで効率よく成膜することができる。しかも、透明電極層20が緻密となるので、その膜密度が大きくなるために該透明電極層20の抵抗が小さくなる。
【0037】
その上、この場合、透明電極の粒子が効率よくバッファ層18上に到達することに伴ってカバレッジが良好となるので、バッファ層18に微細な凹凸が存在する場合であっても、該凹凸を被覆して略平坦な透明電極層20が形成される。このような透明電極層20では、成膜方向(厚み方向)に対して略直交する方向、すなわち、いわゆる面内方向における抵抗も小さくなる。
【0038】
加えて、透明電極層20を構成する結晶同士の間の結晶粒界が不明確となる。すなわち、結晶同士が良好に融合するので一層緻密な層となる。これにより抵抗が一層低減するので、変換効率がさらに向上したカルコパイライト型太陽電池10を得ることができる。
【0039】
なお、以上の傾向は、離間距離・圧力積が3.2cm・Pa以下であるときに一層顕著となる。
【0040】
このように、本実施の形態によれば、低抵抗の透明電極層20を短時間で得ることができるので、発電特性に優れたカルコパイライト型太陽電池10を効率よく大量生産することができる。
【0041】
以上のようにして透明電極層20を形成することに伴い、バッファ層18が若干の損傷を受け、その結晶構造中に、例えば、点欠陥等の欠陥が生じる懸念がある。場合によっては、透明電極層20も欠陥が生じたものであることもある。これらの欠陥がバッファ層18や透明電極層20に残留したままであると、カルコパイライト型太陽電池10における抵抗が大きくなってしまう。
【0042】
そこで、次に、元の結晶構造に復元するためのアニールを行う。具体的には、透明電極層20を形成した後、全体に対して熱処理を施す。
【0043】
熱処理は、大気中で行ってもよいが、カルコパイライト型太陽電池10を熱処理炉に収容し、且つ雰囲気を真空、不活性ガス又は還元ガスとすることが好ましい。このような雰囲気を選定することにより、カルコパイライト型太陽電池10を構成する各層が化学変化(特に酸化)を起こして高抵抗を示す別物質となることを確実に回避することができる。なお、不活性ガスとしては窒素やアルゴン等が例示され、一方、還元ガスとしては、水素や、水素と不活性ガスの混合ガスが例示される。
【0044】
熱処理を施すことにより、バッファ層18の微細構造中で原子拡散や部分的な溶融・再固化が生じ、その結果、欠陥が修復されてバッファ層18が回復するに至る。この欠陥修復は、バッファ層18の材質が低融点のものであるほど容易に進行する。従って、バッファ層18の材質としては、上記したように、InSが好適である。
【0045】
熱処理時の温度を過度に低くすると、バッファ層18の欠陥を修復することが困難となる。一方、225℃を超えると、カルコパイライト型太陽電池10に熱応力が加わることがあり、また、光吸収層16の材質であるCIGS中のCuがバッファ層18に拡散してしまう原因ともなる。このような事態が生じると、カルコパイライト型太陽電池10としては、変換効率が低いものとなってしまう。
【0046】
従って、熱処理時の温度は、150〜225℃の範囲内であることが好ましい。この場合、保持時間は20〜180分とすれば十分である。
【0047】
勿論、仮に光吸収層16に欠陥が生じていた場合であっても、上記の熱処理によって同時に修復される。
【0048】
このように、透明電極層20をDCスパッタ法によって形成する際にバッファ層18ないし光吸収層16が損傷を受けたとしても、熱処理を施すことによってこれらバッファ層18ないし光吸収層16の欠陥が修復されるので、カルコパイライト型太陽電池10の諸特性が低下することを回避することができる。例えば、熱処理が施されていないカルコパイライト型太陽電池10における透明電極層20の抵抗を1とした場合、熱処理が施されたものでは、大気中で処理されたものであっても0.8を下回り、真空雰囲気、不活性ガス雰囲気、還元ガス雰囲気下で処理されたものでは0.7を下回る。
【0049】
結局、本実施の形態によれば、発電特性に優れたカルコパイライト型太陽電池10を容易に量産することが可能となる。
【0050】
なお、熱処理は、透明電極層20を形成した後に行ってもよいし、集電電極22、24(図5参照)を形成した後に行ってもよい。
【0051】
また、上記した実施の形態においては、プリカーサ層30上にアルカリ層32を設けるようにしているが、アルカリ層32を下部電極層14上に設けるようにしてもよい。そして、アルカリ層32はNaを含むものに特に限定されるものではなく、K等の別種のアルカリ元素を含むものであってもよい。勿論、アルカリ層32を設けるための原材料もナトリウム塩水溶液に特に限定されるものではなく、カリウム塩水溶液であってもよい。
【0052】
さらに、下部電極層14の材質は、Mo以外の他の金属、例えば、Wであってもよい。
【0053】
さらにまた、例えば、ガラス基板12と下部電極層14との間に他の層を介装するようにしてもよい。この種の層としては、熱膨張係数の不整合を緩和するための層が例示される。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】図1A〜図1Eは、カルコパイライト型太陽電池の製造過程を模式的に示した工程フロー説明図である。
【図2】ターゲットとガラス基板の離間距離と、供給ガスの圧力とを種々変化させてDCスパッタ法を実施したとき、ターゲット表面から蒸発させた粒子中に存在する10eV以上のエネルギを有するものの割合を示す図表である。
【図3】供給ガスの圧力が0.1Paであるときの粒子のターゲット出発時の角度分布と、バッファ層到達時の角度分布のシミュレーション結果である。
【図4】供給ガスの圧力が2.0Paであるときの粒子のターゲット出発時の角度分布と、バッファ層到達時の角度分布のシミュレーション結果である。
【図5】一般的なカルコパイライト型太陽電池の縦断面を模式的に示した構造説明図である。
【符号の説明】
【0055】
10…カルコパイライト型太陽電池 12…ガラス基板
14…下部電極層 16…光吸収層
18…バッファ層 20…透明電極層
30…プリカーサ層 32…アルカリ層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カルコパイライト型光吸収層を備えるカルコパイライト型太陽電池の製造方法であって、
基板の上方に第1電極を形成する工程と、
前記第1電極の上方にカルコパイライト型光吸収層を形成する工程と、
前記カルコパイライト型光吸収層の上方にバッファ層を形成する工程と、
前記バッファ層の上方に第2電極をスパッタリングによって形成する工程と、
前記第2電極を形成した後に熱処理を行う工程と、
を有することを特徴とするカルコパイライト型太陽電池の製造方法。
【請求項2】
請求項1記載の製造方法において、前記第2電極を形成する際のスパッタリングを、ターゲットと前記基板の離間距離と、供給ガスの圧力との積が4.8cm・Pa以下の値となる条件で行うことを特徴とするカルコパイライト型太陽電池の製造方法。
【請求項3】
請求項1又は2記載の製造方法において、前記バッファ層としてInS層を形成することを特徴とするカルコパイライト型太陽電池の製造方法。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法において、前記熱処理を、真空雰囲気、不活性ガス雰囲気、又は還元ガス雰囲気下で行うことを特徴とするカルコパイライト型太陽電池の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−206348(P2009−206348A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−48222(P2008−48222)
【出願日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】