説明

カードコネクタ

【課題】カード挿入口が共通であっても挿入カードがコンタクトと接触せず、カードの挿抜が容易に行え、カードが傷付くこともない所謂マルチカードコネクタを提供する。
【解決手段】カード挿入空間7に共通のカード挿入口6を通して長い第3のカード3は水平方向に挿入し第3のカード用の第3のコンタクト13と接続し、短い第1のカード1は斜め下方向に挿入し挿入時の第3のカード底面より低位に設けた第1のカード用の第1のコンタクト11と接続し、中長さの第2のカード2は斜め上方に挿入し挿入時の第3のカード底面より高位に設けた第2のカード用の第2のコンタクト12と接続する。第2のカード挿入時に第1のコンタクト11を押下げて第2のカード2との接触を回避する第1のコンタクト押圧部材16と、第3のカード挿入時に第2のコンタクト12を押下げて第3のカード3との接触を回避する第2のコンタクト押圧部材17を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はパソコン、プリンター等パソコン周辺機器、FPD/DVD等のAV機器等の電子機器に内蔵のプリント配線基板にメモリーカードを電気的に接続するためのカードコネクタの中で、一つのコネクタで例えばxDピクチャーカード・メモリースティック・SDメモリーカードやマルチメディアカード等の外形が相違する3種類のメモリーカードに対応可能な複合型のカードコネクタ、所謂マルチカードコネクタに関する。
【0002】
この種カードコネクタではハウジングの一端側に設けられた共通のカード挿入口を通して各種カードをハウジング内のカード挿入空間に挿入するように構成することにより、2枚以上のカード同時挿入を防止するようになっている。この構成では中長さのカードや長いカードを挿入する場合、短いカード用のコンタクトや中長さのカード用のコンタクトと擦れて底面が磨耗することや、挿入抵抗が大きくなるという課題がある。
【0003】
この課題は従来の長さが相違する2種類のメモリーカードに対応可能なカードコネクタで採用されている手段、例えば特許文献1に記載されているように長いカードを短いカード用のコンタクトと接触しない位置まで押し上げるか、特許文献2に記載されているように短いカード用のコンタクトを長いカードと接触しない位置まで押し下げるかの何れかの手段で解決することができる。
【特許文献1】特開2003−317862号公報
【特許文献2】特開2003−288962号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は3種類のメモリーカードに対応可能な所謂マルチカードコネクタの場合、前者の手段では長いカード挿入時には長いカードを短いカード用のコンタクトと接触しない位置まで押し上げた後、さらに中長さのカード用のコンタクトと接触しない位置まで押し上げる必要があるため、コネクタの高さが高くなり、後者の手段では短いカード用のコンタクトを挿入カードの種類に関係なく弾性変形させる必要があり、しかも変形量も大きいため、中長さのカード用のコンタクトや長いカード用のコンタクトに比べ短いカード用のコンタクトの寿命が著しく短くなると共に、短いカード用のコンタクトや中長さのカード用のコンタクトの弾性力が大きいほど高い接触信頼性を得られるが、その反面カード挿入抵抗が大きくなるため、短いカード用のコンタクトや中長さのカード用のコンタクトの接触信頼性の向上とカード挿入抵抗の軽減とを同時に達成し得ない点にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための本発明の請求項1に係る発明は一端側に設けた共通のカード挿入口を通して第1のカードと、この第1のカードより長さが長く、横幅が狭く、厚さが厚い第2のカードと、この第2のカードより長さが長く、横幅が狭く、厚さが厚い第3のカードが挿入可能なカード挿入空間を設けたハウジングと、前記カード挿入口を通してカード挿入空間に挿入された第1のカードの底面の挿入端側に設けられる接触端子に自由端側に設けた接触部を接触させて電気的に接続するよう前記カード挿入空間のカード挿入口側に片持ち梁状に設けた第1のコンタクトと、前記カード挿入口を通してカード挿入空間に挿入された第2のカードの底面の挿入端側に設けられる接触端子に自由端側に設けた接触部を接触させて電気的に接続するよう前記カード挿入空間の第1のコンタクトより奥側に片持ち梁状に設けた第2のコンタクトと、前記カード挿入口を通してカード挿入空間に挿入された第3のカードの底面の挿入端側に設けられる接触端子に自由端側に設けた接触部を接触させて電気的に接続するよう前記カード挿入空間の第2のコンタクトより奥側に片持ち梁状に設けた第3のコンタクトとを備え、外形が相違する3種類のメモリーカードに対応可能な複合型のカードコネクタを構成する。
【0006】
上記構成に付加して第1のカードの両側端部を摺動自在に嵌合させて第1のカードをカード挿入口からカード挿入空間に斜め下方向に挿入案内するようカード挿入空間の両側壁に傾斜角を持たせて設けた第1のガイドと、第2のカードの表面の両側端部を摺接させて第2のカードをカード挿入口からカード挿入空間に斜め上方向に挿入案内するようカード挿入空間の両側壁に傾斜角を持たせて設けた第2のガイドと、第1のコンタクトの接触部を下面側から上面側へ貫通させる貫通孔を設けて一端側をカード挿入空間の両側壁に回動自在に軸支した第1のコンタクト押圧部材と、第2のコンタクトの接触部を下面側から上面側へ貫通させる貫通孔を設けて一端側をカード挿入空間の両側壁に回動自在に軸支した第2のコンタクト押圧部材とを備え、前記カード挿入口を通してカード挿入空間の天面に沿って水平方向にカード挿入空間に挿入する第3のカードの底面より低位に第1のコンタクトの接触部を設けると共に高位に第2のコンタクトの接触部を設け、第1のカードを前記カード挿入口を通してカード挿入空間に斜め下方向に挿入することにより、第1のカードが第1のコンタクト押圧部材に乗り上げ、第1のカードの底面で第1のコンタクト押圧部材を押し下げ、この第1のコンタクト押圧部材の押し下げに伴ってプリロードが掛けられた前記第1のコンタクトの接触部に第1のカードの接触端子が接触し、第2のカードを前記カード挿入口を通してカード挿入空間に斜め上方向に挿入することにより、第2のカードが第1のコンタクト押圧部材に乗り上げ、第2のカードの底面で第1のコンタクト押圧部材を押し下げ、この第1のコンタクト押圧部材の押し下げに伴って前記第1のコンタクトの接触部を第2のカードの底面より低位に押し下げた状態で、第2のカードが第2のコンタクト押圧部材に乗り上げ、第2のカードの底面で第2のコンタクト押圧部材を押し下げ、この第2のコンタクト押圧部材の押し下げに伴ってプリロードが掛けられた前記第2のコンタクトの接触部に第2のカードの接触端子が接触し、第3のカードを前記カード挿入口を通して水平方向にカード挿入空間に挿入することにより、第3のカードが第1のコンタクトの接触部及び第1のコンタクト押圧部材と接触しない高さ位置でこれら第1のコンタクトの接触部及び第1のコンタクト押圧部材を通過し、第3のカードが第2のコンタクト押圧部材に乗り上げ、第3のカードの底面で第2のコンタクト押圧部材を押し下げ、この第2のコンタクト押圧部材の押し下げに伴って前記第2のコンタクトの接触部を第3のカードの底面より低位に押し下げた状態で、前記第3のコンタクトの接触部に第3のカードの接触端子が接触するよう構成したものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の請求項1に係る発明によれば外形が相違する3種類のメモリーカードに対応可能な所謂マルチカードコネクタを構成することができる。そして第1のカードをカード挿入口を通してカード挿入空間に斜め下方向に挿入し、カード挿入口を通してカード挿入空間の天面に沿って水平方向にカード挿入空間に挿入する第3のカードの底面より低位に設けた第1のコンタクトの接触部に第1のカードの接触端子を接触させて電気的に接続するので、第3のカードは第2のコンタクトとの接触を回避するだけで済み、しかも第3のカードは第2のコンタクトを第2のコンタクト押圧部材により押し下げて第2のコンタクトとの接触を回避する。また第2のカードを前記カード挿入口を通してカード挿入空間に斜め上方向に挿入し、カード挿入口を通してカード挿入空間の天面に沿って水平方向にカード挿入空間に挿入する第3のカードの底面より高位に設けた第2のコンタクトの接触部を第2のカードの接触端子に接触させて電気的に接続するので、第2のカードの底面はカード挿入口よりも高い位置で第1のコンタクトを通過し、しかも第1のコンタクトの接触部はカード挿入口を通してカード挿入空間の天面に沿って水平方向にカード挿入空間に挿入する第3のカードの底面より低位に設けているため、第2のカードが第1のコンタクトとの接触を回避すべく第1のコンタクトを第1のコンタクト押圧部材により押し下げる量は僅かで済む。これにより所謂マルチカードコネクタにおける第2のカードや第3のカードを共通のカード挿入口を通してカード挿入空間に挿入する場合の第1のコンタクトや第2のコンタクトと擦れて底面が磨耗することや、挿入抵抗が大きくなるという課題を、コネクタの高さが高くなるのを抑え、かつ第2のカード用の第2のコンタクトや第3のカード用の第3のコンタクトに比べ第1のカード用の第1のコンタクトの寿命が著しく短くなるのを抑えながら、解決することができる。
【0008】
また第1のカードの接触端子は第1のコンタクト押圧部材によりプリロードが掛けられた第1のコンタクトの接触部をさらに押し下げて接触し、第2のカードの接触端子は第2のコンタクト押圧部材によりプリロードが掛けられた第2のコンタクトの接触部をさらに押し下げて接触する一方、第2のカードは第1のコンタクトを自由状態から第1のコンタクト押圧部材により押し下げて第1のコンタクトとの接触を回避し、第3のカードは第2のコンタクトを自由状態から第2のコンタクト押圧部材により押し下げて第2のコンタクトとの接触を回避するので、第1のカード用の第1のコンタクトや第2のカード用の第2のコンタクトの接触信頼性の向上と第2のカードや第3のカードの挿入抵抗の軽減とを同時に達成することができる。
【0009】
以上から明らかなように本発明の請求項1に係る発明はカード挿入口が共通であっても第2のカードや第3のカードは第1のカード用の第1のコンタクトや第2のカード用の第2のコンタクトと接触せず、第2のカードや第3のカードの挿抜が容易に行えると共に、第1のコンタクトや第2のコンタクトにより第2のカードや第3のカードが傷付くこともない所謂マルチカードコネクタを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1はカードコネクタの外観斜視図、図2はカードコネクタのカバーを取り外した状態の外観斜視図、図3はカードコネクタのカード挿入口を示す前面図(正面図)、図4はカードコネクタのカバーを取り外した状態の平面図、図5はカードコネクタの断面図、図6は第1のカードの挿入状態を示すカードコネクタのカバーを取り外した状態の平面図、図7は第1のカードの挿入状態を示すカードコネクタの断面図、図8は第2のカードの挿入状態を示すカードコネクタのカバーを取り外した状態の平面図、図9は第2のカードの挿入状態を示すカードコネクタの断面図、図10は第3のカードの挿入状態を示すカードコネクタのカバーを取り外した状態の平面図、図11は第3のカードの挿入状態を示すカードコネクタの断面図である。
【0011】
このカードコネクタはパソコン、プリンター等パソコン周辺機器、FPD/DVD等のAV機器等の電子機器に内蔵の図示しないプリント配線基板に実装され、この基板とメモリーカードを電気的に接続するもので、一つのコネクタで外形が相違する3種類のメモリーカード(図6,図7に示したxDピクチャーカード・図8,図9に示したSDメモリーカード・図10,図11に示したメモリースティック)に対応可能な複合型のカードコネクタ、所謂マルチカードコネクタである。なおマルチメディアカードはSDメモリーカードと外形が同一のため、このマルチメディアカードを含めば対応可能なメモリーカードは4種類になる。
【0012】
xDピクチャーカード、SDメモリーカード、メモリースティックの外形(長さ・横幅・厚さ)はこの順で順次長さが長く、横幅が狭く、厚さが厚くなっており、xDピクチャーカードが第1のカード1、SDメモリーカードが第1のカード1より長さが長く、横幅が狭く、厚さが厚い第2のカード2、メモリースティックが第2のカード2より長さが長く、横幅が狭く、厚さが厚い第3のカード3になる。
【0013】
図1〜図5及び図10,図11に示すようにカードコネクタは第3のカード3の左右側面及び挿入側端面の三側面に沿う周側壁4aと、この周側壁4aで囲われた空間の開放端側前部及び閉鎖端側後部にそれぞれ底を形成する前コンタクトベース4b及び後コンタクトベース4cとを設けた樹脂製で絶縁性を有するボディ4に、矩形状の天板5aの左右側縁及び後側縁に沿って左右側板5b及び後側板5cを垂下した板金製で導電性を有するカバー5を上方から被着することにより前側面に第3のカード3の断面形状(横幅と厚さ)に対応した開口幅W3と開口高さH3を有するカード挿入口6を開口し(図3参照)、このカード挿入口6を通して第3のカード3がカバー5の天板5aに沿って水平方向(基板と平行)に挿抜可能な、第3のカード3よりやや短い奥行きを有するカード挿入空間7を内側に設けた薄い矩形箱状のハウジング8を構成している。
【0014】
また図1〜図5及び図8,図9に示すように前記カード挿入空間7の左右側壁となるボディ4の周側壁4aの左右内側面にはこの前端から第2のカード2の左右側部を摺動自在に嵌合する第2の左右ガイド溝9を設け、この第2の左右ガイド溝9により前記カード挿入口6と、第2のカード2の長さよりやや短い奥行き分の前記カード挿入空間7とを、第2のカード2の断面形状(横幅と厚さ)に対応して拡張し、カード挿入口6における第2のカード2の断面形状(横幅と厚さ)に対応した横幅W2,高さT2の開口部分(図3参照)を通して第2のカード2がカード挿入空間7に挿抜可能になっている。
【0015】
さらに図2〜図5及び図6,図7に示すように前記第2の左右ガイド溝9により拡張された前記カード挿入空間7の左右側壁となるボディ4の周側壁4aの左右内側面にはこの前端から第1のカード1の左右側部を第2の左右ガイド溝9を介して摺動自在に嵌合する第1の左右ガイド溝10を設け、この第1の左右ガイド溝10及び前記第2の左右ガイド溝9により前記カード挿入口6と、第1のカード1の長さよりやや短い奥行き分の前記カード挿入空間7とを、第1のカード1の断面形状(横幅と厚さ)に対応して拡張し、カード挿入口6における第1のカード1の断面形状(横幅と厚さ)に対応した横幅W1,高さT1の開口部分(図3参照)を通して第1のカード1がカード挿入空間7に挿抜可能になっている。
【0016】
以上の構成により前記ハウジング8はこの前側面に第1のカード1と第2のカード2と第3のカード3が挿抜可能な一つのカード挿入口6を開口し、この一つのカード挿入口6を通して第1のカード1と第2のカード2と第3のカード3が挿抜可能なカード挿入空間7を内側に設けている。このように共通のカード挿入口6を通して第1のカード1と第2のカード2と第3のカード3をハウジング8の内側のカード挿入空間7に挿入するように構成することにより、2枚以上のカード同時挿入を防止するようになっている。
【0017】
前記カバー5はこの左右側板5bに開設した複数の係合孔5dにボディ4の周側壁4aの左右外側面に突設した複数の係合爪4dが嵌り込むことによりボディ4に固定されている。前記ハウジング8の底面にはボディ4の底面に設けた複数の位置決め用のピン4eが突出している。このピン部4eはカードコネクタを基板に実装する際、基板に設けられた位置決め孔に嵌め込まれ、カードコネクタを基板との間で位置決めするものである。ハウジング8の四隅にはカバー5の左右側板5bに設けた半田付け用の脚部5eがハウジング8の底面と略面一に突出している。この脚部5eはカードコネクタを基板に表面実装することにより、基板のアース用ランドに半田付けされて固着され、電気的に接続される。これによりカバー5を通じて人からの静電気をアースに逃がし、基板に実装された各種電子部品等の静電破壊を防止するようになっている。
【0018】
図2〜図5に示すようにカード挿入空間7には複数の第1のコンタクト11と複数の第2のコンタクト12と複数の第3のコンタクト13とを設けている。これら各コンタクト11,12,13はそれぞれ細幅の金属薄板(板バネ)からなり、第1のコンタクト11は前部を前コンタクトベース4bに固定支持し、後部をカード挿入空間7のカード挿入口6側の底部に後上り傾斜状に立ち上げて、カード挿入空間7のカード挿入口6側の底部に片持ち梁状に並設し、前記カード挿入口6を通してカード挿入空間7に挿入された第1のカード1の底面の挿入端側に設けられる図示しない接触端子との接触部11aを自由端側となる後端側に設けている。第2コンタクト12は後部を後コンタクトベース4cに固定支持し、前部をカード挿入空間7の第1のコンタクト11より奥側の底部に前上がり傾斜状に立ち上げて、カード挿入空間7の第1のコンタクト11より奥側の底部に片持ち梁状に並設し、前記カード挿入口6を通してカード挿入空間7に挿入された第2のカード2の底面の挿入端側に設けられる図示しない接触端子との接触部12aを自由端側となる前端側に設けている。第3のコンタクト11は中間部に折り返し部を設け、折り返し部より一端側を前コンタクトベース4bに固定支持し、折り返し部より他端側の端部をカード挿入空間7の第2のコンタクト12より奥側の底部に後上り傾斜状に立ち上げて、カード挿入空間7の第2のコンタクト12より奥側の底部に片持ち梁状に並設し、前記カード挿入口6を通してカード挿入空間7に挿入された第3のカード1の底面の挿入端側に設けられる図示しない接触端子との接触部12aを自由端側となる折り返し部より他端側の端部に設けている。
【0019】
また第1のコンタクト11の固定端側となる前端側には前コンタクトベース4bの前端からハウジング8の底面と略面一に突出する半田付け用の脚部11bを設けると共に、第2のコンタクト12の固定端側となる後端側と第3のコンタクト13の固定端側となる折り返し部より一端側の端部にはそれぞれ後コンタクトベース4cの後端からハウジング8の底面と略面一に突出する半田付け用の脚部12b,13bを設けている。これら各脚部11b,12b,13bはカードコネクタを基板に表面実装することにより、基板の所定のランドに半田付けされて固着され、電気的に接続される。これにより各コンタクト11,12,13を基板に電気的に接続している。
【0020】
ここで図5,図7,図11に示すように前記第1のコンタクト11の自由状態時の接触部11aは前記カード挿入口6を通してカード挿入空間7の天面となるカバー5の天板5aに沿って水平方向に挿入する第3のカード3の底面より低位に設けるもので、第1のカード1をカード挿入口6からカード挿入空間7に斜め下方向に挿入案内するよう、第1のカード1の左右側部を第2の左右ガイド溝9を介して摺動自在に嵌合する前記第1の左右ガイド溝10を、第1のカード1の左右側部の底面が摺接する第2の左右ガイド溝9の底面9aと共に傾斜角θ1を持たせてなる第1のガイド14をボディ4の周側壁4aの左右内側面に設け、この傾斜角θ1を持たせた第1のガイド14により第1のカード1を水平方向(基板と平行)ではなくカード挿入口6からカード挿入空間7に斜め下方向に挿入案内し、かつ第1のカード1を傾斜角θ1を持たせてカード挿入空間7に保持し、第1のカード1の接触端子を前記第1のコンタクト11の接触部11aに接触させて電気的に接続するように構成している。
【0021】
また図5,図7,図11に示すように前記第2のコンタクト12の自由状態時の接触部12aは前記カード挿入口6を通してカバー5の天板5aに沿って水平方向に挿入する第3のカード3の底面より高位に設けるもので、第2のカード2をカード挿入口6からカード挿入空間7に斜め上方向に挿入案内するよう、第2のカード2の左右側部を摺動自在に嵌合する前記第2の左右ガイド溝9の第2のカード2の左右側部の天面が摺接する天面9bに傾斜角θ2を持たせてなる第2のガイド15をボディ4の周側壁4aの左右内側面に設け、この傾斜角θ2を持たせた第2のガイド15により第2のカード2を水平方向(基板と平行)ではなくカード挿入口6からカード挿入空間7に斜め上方向に挿入案内し、かつ第2のカード2を傾斜角θ2を持たせてカード挿入空間7に保持し、第2のカード2の接触端子を前記第2のコンタクト12の接触部12aに接触させて電気的に接続するように構成している。
【0022】
図2〜図5に示すようにカード挿入空間7には第1のコンタクト押圧部材16と第2のコンタクト押圧部材17とを設けている。各コンタクト押圧部材16,17は樹脂製で絶縁性を有する横長な矩形板からなり、第1のコンタクト押圧部材16は中間部に第1のコンタクト11の接触部11aを下面側から上面側に貫通する複数の貫通孔16aを並設して、カード挿入空間7の第1のコンタクト11の接触部11aより奥側に位置する第1のコンタクト押圧部材16の後端側を回転軸16aを介して第1のコンタクト11の接触部11aより低位でボディ4の周側壁4aの左右内側面の回転自在に軸支し、カード挿入空間7の第1のコンタクト11の接触部11aよりカード挿入口6側に位置する第1のコンタクト押圧部材16の前端側上面を第1のコンタクト11の接触部11aと略同じ高さに持ち上げ支持している。そして図7に示すように第1のカード1をカード挿入口6を通してカード挿入空間7に斜め下方向に挿入することにより、第1のカード1が第1のコンタクト押圧部材16の前端側上面に第1のコンタクト11の接触部11aより先に乗り上げ、第1のカード1の底面で第1のコンタクト押圧部材16を押し下げ、この第1のコンタクト押圧部材16の押し下げに伴って第1のコンタクト11にプリロードを掛け、プリロードを掛けられた第1のコンタクト11の接触部11aに第1のコンタクト1の接触端子を接触させるように構成している。また図9に示すように第2のカード2をカード挿入口6を通してカード挿入空間7に斜め上方向に挿入することにより、第2のカード2が第1のコンタクト押圧部材16の前端側上面に第1のコンタクト11の接触部11aより先に乗り上げ、第2のコンタクト2の底面で第1のコンタクト押圧部材16を押し下げ、この第1のコンタクト押圧部材16の押し下げに伴って第1のコンタクト11の接触部11aを第2のコンタクト2の底面より低位に押し下げ、第2のカード2の底面と第1のコンタクト11の接触部11aの接触を回避するように構成している。
【0023】
第2のコンタクト押圧部材17は中間部に第2のコンタクト12の接触部12aを下面側から上面側に貫通する複数の貫通孔17aを並設して、カード挿入空間7の第1のコンタクト押圧部材16の奥側で第2のコンタクト12の接触部12aよりカード挿入口6側に位置する第2のコンタクト押圧部材17の前端側を回転軸17aを介して第2のコンタクト12の接触部12aより低位でボディ4の周側壁4aの左右内側面の回転自在に軸支し、カード挿入空間7の第1のコンタクト12の接触部12aの直前に位置する第2のコンタクト押圧部材17の中間部上面を前記カード挿入口6を通してカード挿入空間7に斜め上方向に挿入するカード2の底面及び前記カード挿入口6を通してカバー5の天板5aに沿って水平方向に挿入する第3のカード3の底面より高い高さに持ち上げ支持している。そして図9に示すように第2のカード2をカード挿入口6を通してカード挿入空間7に斜め上方向に挿入することにより、第2のカード2が第2のコンタクト12の接触部12aの直前の第2のコンタクト押圧部材17の中間部上面に乗り上げ、第2のカード2の底面で第2のコンタクト押圧部材17を押し下げ、この第2のコンタクト押圧部材17の押し下げに伴って第2のコンタクト12にプリロードを掛け、プリロードを掛けられた第2のコンタクト12の接触部12aに第2のカード2の接触端子を接触させるように構成している。また図11に示すように第3のカード3をカード挿入口6を通してカバー5の天板5aに沿って水平方向にカード挿入空間7に挿入することにより、第3のカード3が第2のコンタクト12の接触部12aの直前の第2のコンタクト押圧部材17の中間部上面に乗り上げ、第3のカード3の底面で第2のコンタクト押圧部材17を押し下げ、この第2のコンタクト押圧部材17の押し下げに伴って第2のコンタクト12の接触部12aを第2のコンタクト押圧部材17の貫通孔17a内に完全に埋没させて第3のカード3の底面より低位に押し下げ、第3のカード3の底面と第2のコンタクト12の接触部12aの接触を回避するように構成している。
【0024】
第2のカード2が第1のコンタクト押圧部材16及び第2のコンタクト押圧部材17に乗り上げることにより、第2のカード2は第1のコンタクト押圧部材16及び第2のコンタクト押圧部材17を介して第1のコンタクト11及び第2のコンタクト12の弾性力により上方に付勢され、第2のカード2の左右側部の天面が第2のガイド15に押し当てられる。これにより第2のカード2を傾斜角θ2を持たせた第2のガイド15に沿ってカード挿入口6からカード挿入空間7に斜め上方向に挿入案内し、かつ第2のカード2を傾斜角θ2を持たせてカード挿入空間7に保持するようになっている。また第3のカード3が第2のコンタクト押圧部材17に乗り上げることにより、第3のカード3は第2のコンタクト押圧部材17を介して第2のコンタクト12の弾性力により上方に付勢され、第3のカード3の天面がカバー5の天板5aに押し当てられる。これにより第3のカード3をカバー5の天板5aに沿って水平方向にカード挿入口6からカード挿入空間7に挿入案内し、かつ第3のカード3をカバー5の天板5aに沿って水平にカード挿入空間7に保持するようになっている。
【0025】
図2,図4,図5,図8に示すように前記ボディ4の周側壁4aに第1の左ガイド溝10より奥側の第2の左ガイド溝9に隣接してスイッチ収容部18を設け、このスイッチ収容部18に第2のカード2用のライトプロテクトスイッチ可動接片部材19と、第2のカード2検出用のカード検出スイッチ可動接片部材20と、これら各可動接片部材19,20に共通の固定接片部材21を設け、ライトプロテクトスイッチ可動接片部材19と固定接片部材21とで第2のカード2用のライトプロテクトスイッチを構成し、カード検出スイッチ可動接片部材20と固定接片部材21とで第2のカード2の検出スイッチを構成している。各接片部材19,20,21にはそれぞれ前記ボディ4の周側壁4aからハウジング8の底面と略面一に突出する半田付け用の脚部19a,20a,21aを設けている。これら各脚部19a,20a,21aはカードコネクタを基板に表面実装することにより、基板の所定のランドに半田付けされて固着され、電気的に接続される。これにより各接片部材19,20,21を基板に電気的に接続している。そして第2のカード2がカード挿入口6を通してカード挿入空間7に完全挿入された時、第2のカード2の挿入側端部の左角部によりカード検出スイッチ可動接片部材20を押圧し、第2のカード2の検出スイッチを閉じ、このとき第2のカード2の左側面に設けられた図示しないライトプロテクト用スライドボタンがライトプロテクト位置に操作されていれば、このライトプロテクト用スライドボタンによりライトプロテクトスイッチ可動接片部材19を押圧し、第2のカード2用のライトプロテクトスイッチを閉じるようになっている。
【0026】
以上のようにカードコネクタは外形が相違する3種類のメモリーカード(第1のカード1,第2のカード2、第3のカード3)に対応可能な所謂マルチカードコネクタに構成されている。
【0027】
第1のカード1をカード挿入口6における第1のカード1の断面形状に対応した横幅W1,高さT1の開口部分を通してカード挿入空間7に挿入すると、第1のカード1は図6,図7に示すように左右側部が傾斜角θ1を持たせた第1のガイド14によりカード挿入口6からカード挿入空間7に斜め下方向に挿入案内されて、挿入側端部が第1の左右ガイド溝10の閉鎖端面突き当たる完全挿入位置までカード挿入空間7に斜め下方向に挿入され、カード挿入口6を通してカバー5の天板5aに沿って水平方向にカード挿入空間7に挿入する第3のカード3の底面より低位に設けた第1のコンタクト11の接触部11aに第1のカード1の接触端子が接触して電気的に接続される。これにより基板と第1のカード1が第1のコンタクト11を介して電気的に接続され、電子機器と第1のカード1との間で信号やデータの伝送を行える。カード挿入口6を通してカード挿入空間7に完全挿入された第1のカード1はカード挿入口6を通してハウジング8の前面側に突出している第1のカード1の端部を把持して引き抜くことによりカード挿入空間7からカード挿入口6を通して抜去ることができる。
【0028】
第2のカード2をカード挿入口6における第2のカード2の断面形状に対応した横幅W2,高さT2の開口部分を通してカード挿入空間7に挿入すると、第2のカード2は図8,図9に示すように左右側部が傾斜角θ2を持たせた第2のガイド15によりカード挿入口6からカード挿入空間7に斜め上方向に挿入案内されて、挿入側端部が第2の左右ガイド溝9の閉鎖端面突き当たる完全挿入位置までカード挿入空間7に斜め上方向に挿入され、カード挿入口6を通してカバー5の天板5aに沿って水平方向にカード挿入空間7に挿入する第3のカード3の底面より高位に設けた第2のコンタクト12の接触部12aに第2のカード2の接触端子が接触して電気的に接続される。これにより基板と第2のカード2が第2のコンタクト12を介して電気的に接続され、電子機器と第2のカード2との間で信号やデータの伝送を行える。カード挿入口6を通してカード挿入空間7に完全挿入された第2のカード2はカード挿入口6を通してハウジング8の前面側に突出している第2のカード2の端部を把持して引き抜くことによりカード挿入空間7からカード挿入口6を通して抜去ることができる。
【0029】
第3のカード3をカード挿入口6における第3のカード3の断面形状に対応した横幅W3,高さT3の開口部分を通してカード挿入空間7に挿入すると、第3のカード3は図10,図11に示すように天面がカバー5の天板5aによりカード挿入口6からカード挿入空間7に水平方向に挿入案内されて、挿入側端部がカード挿入空間7の後側壁となるボディ4の周側壁4aの後内側面に突き当たる完全挿入位置までカード挿入空間7に水平方向に挿入され、カード挿入空間7の最奥部に設けた第3のコンタクト13の接触部13aに第3のカード3の接触端子が接触して電気的に接続される。これにより基板と第3のカード3が第3のコンタクト13を介して電気的に接続され、電子機器と第3のカード3との間で信号やデータの伝送を行える。カード挿入口6を通してカード挿入空間7に完全挿入された第3のカード3はカード挿入口6を通してハウジング8の前面側に突出している第3のカード3の端部を把持して引き抜くことによりカード挿入空間7からカード挿入口6を通して抜去ることができる。
【0030】
そして第1のカード1をカード挿入口6を通してカード挿入空間7に斜め下方向に挿入し、カード挿入口6を通してカード挿入空間7の天面に沿って水平方向にカード挿入空間7に挿入する第3のカード3の底面より低位に設けた第1のコンタクト11の接触部11aに第1のカード1の接触端子を接触させて電気的に接続するので、第3のカード3は第2のコンタクト12との接触を回避するだけで済み、しかも第3のカード3は第2のコンタクト12を第2のコンタクト押圧部材17により押し下げて第2のコンタクト12との接触を回避する。また第2のカード2を前記カード挿入口6を通してカード挿入空間7に斜め上方向に挿入し、カード挿入口6を通してカード挿入空間7の天面に沿って水平方向にカード挿入空間7に挿入する第3のカード3の底面より高位に設けた第2のコンタクト12の接触部12aを第2のカード2の接触端子に接触させて電気的に接続するので、第2のカード2の底面はカード挿入口6よりも高い位置で第1のコンタクト11を通過し、しかも第1のコンタクト11の接触部11aはカード挿入口6を通してカード挿入空間7の天面に沿って水平方向にカード挿入空間7に挿入する第3のカード3の底面より低位に設けているため、第2のカード2が第1のコンタクト11との接触を回避すべく第1のコンタクト11を第1のコンタクト押圧部材16により押し下げる量は僅かで済む。これにより所謂マルチカードコネクタにおける第2のカード2や第3のカード3を共通のカード挿入口6を通してカード挿入空間7に挿入する場合の第1のコンタクト11や第2のコンタクト12と擦れて底面が磨耗することや、挿入抵抗が大きくなることを、コネクタの高さが高くなるのを抑え、かつ第2のカード2用の第2のコンタクト12や第3のカード3用の第3のコンタクト13に比べ第1のカード1用の第1のコンタクト11の寿命が著しく短くなるのを抑えながら、防止することができる。
【0031】
また第1のカード1の接触端子は第1のコンタクト押圧部材16によりプリロードが掛けられた第1のコンタクト11の接触部11aをさらに押し下げて接触し、第2のカード2の接触端子は第2のコンタクト押圧部材17によりプリロードが掛けられた第2のコンタクト12の接触部12aをさらに押し下げて接触する一方、第2のカード2は第1のコンタクト11を自由状態から第1のコンタクト押圧部材16により押し下げて第1のコンタクト11との接触を回避し、第3のカード3は第2のコンタクト12を自由状態から第2のコンタクト押圧部材17により押し下げて第2のコンタクト12との接触を回避するので、第1のカード1用の第1のコンタクト11や第2のカード2用の第2のコンタクト12の接触信頼性の向上と第2のカード2や第3のカード3の挿入抵抗の軽減とを同時に達成することができる。
【0032】
従ってカード挿入口6が共通であっても第2のカード2や第3のカード3は第1のカード1用の第1のコンタクト11や第2のカード2用の第2のコンタクト12と接触せず、第2のカード2や第3のカード3の挿抜が容易に行えると共に、第1のコンタクト11や第2のコンタクト12により第2のカード2や第3のカード3が傷付くこともない。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の一実施の形態であるカードコネクタの外観斜視図である。
【図2】同カードコネクタのカバーを取り外した状態の外観斜視図である。
【図3】同カードコネクタのカード挿入口を示す前面図(正面図)である。
【図4】同カードコネクタのカバーを取り外した状態の平面図である。
【図5】同カードコネクタの断面図である。
【図6】第1のカードの挿入状態を示す同カードコネクタのカバーを取り外した状態の平面図である。
【図7】第1のカードの挿入状態を示す同カードコネクタの要部断面図である。
【図8】第2のカードの挿入状態を示す同カードコネクタのカバーを取り外した状態の平面図である。
【図9】第2のカードの挿入状態を示す同カードコネクタの要部断面図である。
【図10】第3のカードの挿入状態を示す同カードコネクタのカバーを取り外した状態の平面図である。
【図11】第3のカードの挿入状態を示す同カードコネクタの断面図である。
【符号の説明】
【0034】
1 第1のカード
2 第2のカード
3 第3のカード
4 ボディ
5 カバー
6 カード挿入口
7 カード挿入空間
8 ハウジング
9 第2のガイド溝
10 第1のガイド溝
11 第1のコンタクト
11a 接触部
12 第2のコンタクト
12a 接触部
13 第3のコンタクト
14 第1のガイド
15 第2のガイド
16 第1のコンタクト押圧部材
16a 貫通孔
16b 回転軸
17 第2のコンタクト押圧部材
17a 貫通孔
17b 回転軸
θ1,θ2 傾斜角

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端側に設けた共通のカード挿入口を通して第1のカードと、この第1のカードより長さが長く、横幅が狭く、厚さが厚い第2のカードと、この第2のカードより長さが長く、横幅が狭く、厚さが厚い第3のカードが挿入可能なカード挿入空間を設けたハウジングと、前記カード挿入口を通してカード挿入空間に挿入された第1のカードの底面の挿入端側に設けられる接触端子に自由端側に設けた接触部を接触させて電気的に接続するよう前記カード挿入空間のカード挿入口側に片持ち梁状に設けた第1のコンタクトと、前記カード挿入口を通してカード挿入空間に挿入された第2のカードの底面の挿入端側に設けられる接触端子に自由端側に設けた接触部を接触させて電気的に接続するよう前記カード挿入空間の第1のコンタクトより奥側に片持ち梁状に設けた第2のコンタクトと、前記カード挿入口を通してカード挿入空間に挿入された第3のカードの底面の挿入端側に設けられる接触端子に自由端側に設けた接触部を接触させて電気的に接続するよう前記カード挿入空間の第2のコンタクトより奥側に片持ち梁状に設けた第3のコンタクトと、第1のカードの両側端部を摺動自在に嵌合させて第1のカードをカード挿入口からカード挿入空間に斜め下方向に挿入案内するようカード挿入空間の両側壁に傾斜角を持たせて設けた第1のガイドと、第2のカードの表面の両側端部を摺接させて第2のカードをカード挿入口からカード挿入空間に斜め上方向に挿入案内するようカード挿入空間の両側壁に傾斜角を持たせて設けた第2のガイドと、第1のコンタクトの接触部を下面側から上面側へ貫通させる貫通孔を設けて一端側をカード挿入空間の両側壁に回転自在に軸支した第1のコンタクト押圧部材と、第2のコンタクトの接触部を下面側から上面側へ貫通させる貫通孔を設けて一端側をカード挿入空間の両側壁に回動自在に軸支した第2のコンタクト押圧部材とを備え、前記カード挿入口を通してカード挿入空間の天面に沿って水平方向にカード挿入空間に挿入する第3のカードの底面より低位に第1のコンタクトの接触部を設けると共に高位に第2のコンタクトの接触部を設け、第1のカードを前記カード挿入口を通してカード挿入空間に斜め下方向に挿入することにより、第1のカードが第1のコンタクト押圧部材に乗り上げ、第1のカードの底面で第1のコンタクト押圧部材を押し下げ、この第1のコンタクト押圧部材の押し下げに伴ってプリロードが掛けられた前記第1のコンタクトの接触部に第1のカードの接触端子が接触し、第2のカードを前記カード挿入口を通してカード挿入空間に斜め上方向に挿入することにより、第2のカードが第1のコンタクト押圧部材に乗り上げ、第2のカードの底面で第1のコンタクト押圧部材を押し下げ、この第1のコンタクト押圧部材の押し下げに伴って前記第1のコンタクトの接触部を第2のカードの底面より低位に押し下げた状態で、第2のカードが第2のコンタクト押圧部材に乗り上げ、第2のカードの底面で第2のコンタクト押圧部材を押し下げ、この第2のコンタクト押圧部材の押し下げに伴ってプリロードが掛けられた前記第2のコンタクトの接触部に第2のカードの接触端子が接触し、第3のカードを前記カード挿入口を通して水平方向にカード挿入空間に挿入することにより、第3のカードが第1のコンタクトの接触部及び第1のコンタクト押圧部材と接触しない高さ位置でこれら第1のコンタクトの接触部及び第1のコンタクト押圧部材を通過し、第3のカードが第2のコンタクト押圧部材に乗り上げ、第3のカードの底面で第2のコンタクト押圧部材を押し下げ、この第2のコンタクト押圧部材の押し下げに伴って前記第2のコンタクトの接触部を第3のカードの底面より低位に押し下げた状態で、前記第3のコンタクトの接触部に第3のカードの接触端子が接触するよう構成したことを特徴とするカードコネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−134101(P2007−134101A)
【公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−324397(P2005−324397)
【出願日】平成17年11月9日(2005.11.9)
【出願人】(000194918)ホシデン株式会社 (527)
【Fターム(参考)】