説明

カード型情報装置およびその製造方法

【課題】メモリーカードや非接触型のICカードなどのカード型情報装置において、モジュール基板の上面と裏面でモールド樹脂の厚みが異なることによる熱収縮量の差により、発生する反りを防止し、信頼性に優れたカード型情報装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】複数個の電子部品が、配線基板14に実装されたモジュール基板19を備えるカード型情報装置10であって、電子部品の高さに対応して折り曲げられた配線基板14に電子部品が実装されたモジュール基板19をモールド樹脂体20で埋設した構成を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フラッシュメモリなどの半導体素子やコンデンサなどの複数個の電子部品を内蔵したカード型情報装置およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ユビキタスネットワーク社会の本格的な到来を迎え、フラッシュメモリなどの複数個の電子部品を内蔵した携帯型のメディアとして、メモリーカードやICカードなどのカード型情報装置の需要が急速に伸びている。
【0003】
そして、カード型情報装置は、大容量の画像や音声およびその他のデータを記憶するための情報記憶媒体として、消費電力や携帯性が極めて重視されるデジタルカメラやノートパソコン、携帯音楽プレーヤ、携帯情報端末、携帯電話などの携帯型情報機器への普及が進んでいる。
【0004】
また、上記携帯型情報機器は、高機能化、薄型軽量化への要望が著しい。そのため、カード型情報装置に対しても、さらなる小型化、薄型化が要求されている。
【0005】
一般に、代表的なカード型情報装置であるメモリーカードには、各社の登録商標であるSDメモリーカード(登録商標)、コンパクトフラッシュ(登録商標)、スマートメディア(登録商標)、xDピクチャーカード(登録商標)、メモリースティック(登録商標)、マルチメディアカード(登録商標)などがある。
【0006】
以下に、SDメモリーカードを例に、その構造について図7を用いて、簡単に説明する。
【0007】
図7は、各種SDメモリーカードの外形を示す図である。
【0008】
まず、図7(a)は、一般的なSDメモリーカードであり、例えば合成樹脂などからなる筐体と、この筐体の内部に収容された半導体素子やコンデンサなどが実装されたモジュール基板とから構成されている。そして、その外形寸法は、規格化され、24mm×32mm×2.1mmである。
【0009】
そして、このような小型サイズでありながら、その記憶容量は現在256MB、512MBが既に主流となってきている。なお、通信のブロードバンド化や高品質な動画など、大容量のコンテンツへ対応するために、例えばフラッシュメモリなどの半導体メモリを、例えば2列・4段に配置するなどの高密度実装技術により、1GBや2GBという大容量化が実現されている。
【0010】
また、図7(b)に示すように、携帯電話など高機能化された小型電子機器への搭載に対応するために、miniSD(登録商標)カードが商品化されている。このminiSDカードは、従来のSDメモリーカードに比べて、面積比で56%に小型化されている。そして、その外形寸法も同様に、20mm×21.5mm×1.4mmと規格化されている。
【0011】
また、図7(c)に示すように、上記miniSDカードをさらに小型化した11mm×15mm×1.0mmの外形寸法を有するmicroSD(登録商標)カードが開発されている。これにより、携帯電話のさらなる薄型化を可能とするとともに、デジタルカメラ、PDA、携帯オーディオプレーヤなどの分野でもその利用が期待されている。
【0012】
そして、従来のSDメモリーカードは、合成樹脂よりなるそれぞれ片面に蓋部が形成された上部筐体と下部筐体から構成されるカード筐体と、このカード筐体内に収納されたフラッシュメモリなどの複数個の電子部品を搭載したモジュール基板とから構成されている。さらに、この上部筐体と下部筐体は、各筐体の外周壁を突き合わせて超音波振動の熱融着により、その空間内に上記のモジュール基板を収納している。
【0013】
また、miniSDカードは、上記SDメモリーカードと同様に、図8で詳細に示すように、半導体メモリなどの電子部品100が実装されたモジュール基板101が、プラスチック筐体102、103に挟まれた構造となっている。さらに、モジュール基板101のプラスチック筐体103に対向する面に複数個の外部接続端子(図示せず)が設けられている。
【0014】
しかし、メモリーカードのさらなる小型化により、予め形成したカード筐体にモジュール基板を収納するパッケージ方式では、その小型化、薄型化が困難となっている。さらに、薄型化されたカード筐体の強度が不足し、メモリーカードの平坦性が損なわれるという問題も生じてきた。
【0015】
そのため、メモリーカードのさらなる小型化に対して、従来のパッケージ方式ではない、例えばモールド樹脂でモジュール基板をモールドして一体化し、モールド樹脂で外装筐体を形成する方式を用いたmicroSDカードが開発されている。
【0016】
以下に、上記microSDカードの構造および課題について、図9を用いて説明する。
【0017】
図9は、現状のmicroSDカードの構造および課題を説明する断面図である。
【0018】
図9に示すように、microSDカードは、例えば厚みが0.15mmのガラスエポキシ樹脂を基材とする平坦な配線基板201の上面に、フラッシュメモリ202、コントローラ203およびチップ状のコンデンサ204などの電子部品を実装してモジュール基板を構成している。
【0019】
そして、モジュール基板をその両面に上部樹脂層205aと下部樹脂層205bよりなるエポキシ樹脂などのモールド樹脂205内に埋設されて、microSDカードが構成されている。
【0020】
そして、フラッシュメモリ202、コントローラ203およびチップ状のコンデンサ204などの高さの異なる電子部品が、平坦な形状を有する配線基板201上に実装されている。そのため、最大1.0mmという規格化された厚みの中で、反りの生じにくいモールド樹脂205内の中心位置近傍に、高さの異なる電子部品を実装した配線基板201を埋設することが困難となる。その結果、配線基板201を埋設するモールド樹脂205の上部樹脂層205aと下部樹脂層205bのそれぞれの厚みが大きく異なることになる。例えば、上部樹脂層205aの厚みが0.4mmで、下部樹脂層205bの厚みが0.1mmとなる。
【0021】
それにより、配線基板201および高さの異なる各電子部品の熱膨張率とモールド樹脂205の熱膨張率との差や各樹脂層の厚みの差により、上部樹脂層205aの収縮量と下部樹脂層205bの収縮量とのバランスを均一にできなかった。その結果、図9に示すように、樹脂層で収縮量の大きい方向に反りが発生しやすかった。
【0022】
一方、カード型情報装置の1つであるICカードにおいては、所定の電子部品が実装されたモジュール基板を上金型と下金型とによって構成されるキャビティ内に配置し、溶融したモールド樹脂を射出充填してモジュール基板をモールド樹脂中に埋設したICカードが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0023】
しかし、電子部品はモールド樹脂に比べて弾性率が高く線膨張係数が低い。そのため、電子部品を溶融したモールド樹脂中に埋設し冷却する過程において、モールド樹脂と電子部品との線膨張係数差から、ICカードに反りが生じやすかった。さらに、電子部品とモールド樹脂との弾性率や線膨張係数差に起因する熱応力により、電子部品の周辺でモールド樹脂にクラックなどが発生するという課題もあった。
【0024】
そこで、上記反りなどの変形を解決するために、以下に示す半導体カードが開示されている(例えば、特許文献2参照)。つまり、プリント基板に実装された電子部品を樹脂製のカード基体に埋設する際に、カード基体の外周部分を構成し、その厚み方向の中間位置にプリント基板の外周部を支持する第1の成形部分と、カード基体の内周部分を構成し、プリント基板の内周部を一体に埋設した第2の成形部分とからカード基体を構成するものである。
【0025】
また、金属製のICモジュールと樹脂の熱収縮率の相違により、熱収縮率の大きい樹脂が厚く充填された側に、ICカードが反ってしまうという現象を防止するために、以下に示す例が開示されている(例えば、特許文献3参照)。つまり、文字や絵柄が印刷された表面ラベルと裏面ラベルの中間にICモジュールを配置して溶融樹脂を充填し、樹脂を冷却、固化させることにより一体に結合させる。これにより、ICモジュールの表面側と裏面側の樹脂の厚みを均一化し、熱収縮による反りを防止するものである。
【特許文献1】特開昭61−222712号公報
【特許文献2】特開平6−293194号公報
【特許文献3】特開平9−123650号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0026】
しかしながら、上記特許文献2に示す半導体カードは、カード基体を保持する成形部を2つの異なる樹脂材料を用いて第1、第2の金型により2段階工程により製造されているため、コスト上昇が懸念される。
【0027】
また、特許文献3に示すICカードは、樹脂内にモールドされるICモジュールが平坦な形状を有する1個の電子部品として集合されているため、ICモジュールを樹脂の中心に配置することは比較的容易に行うことができる。しかし、高さの異なる複数個の電子部品が実装されたモジュール基板を当該文献に記載された技術を用いて反りが生じないようにモールド樹脂中に配置することは極めて困難である。
【0028】
本発明は、上記の課題を解決するものであり、高さの異なる複数の電子部品を搭載するモジュール基板をモールド樹脂内に埋設した際に、反りなどの変形が生じにくいカード型情報装置およびその製造方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0029】
上述したような課題を解決するために、本発明のカード型情報装置は、複数個の電子部品が配線基板に実装されたモジュール基板を備えるカード型情報装置であって、電子部品の高さに対応して折り曲げられた配線基板に電子部品が実装されたモジュール基板をモールド樹脂体で埋設した構成を有する。
【0030】
さらに、複数個の電子部品の少なくとも1つが半導体メモリであればよい。
【0031】
これらの構成により、モジュール基板をモールド樹脂の中心位置近傍に配置することができるため、反りなどの変形を抑制したカード型情報装置を実現できる。
【0032】
さらに、モジュール基板に外部接続端子が設けられていてもよい。
【0033】
これにより、携帯情報機器に搭載できるカード型情報装置が得られる。
【0034】
さらに、モジュール基板に、アンテナモジュールを備えていてもよい。
【0035】
これにより、通信機能を有するカード型情報装置が得られる。
【0036】
さらに、配線基板が熱可塑性樹脂からなり、複数個の電子部品を熱可塑性樹脂に埋設してモジュール基板を形成してもよい。
【0037】
これにより、モールド樹脂体との熱膨張係数差を小さくし、さらに反りの少ないカード型情報装置が得られる。
【0038】
さらに、モールド樹脂体が、その厚み方向に対して表面層、中間層および裏面層からなり、少なくとも電子部品が実装されたモジュール基板の厚み方向の中心位置が中間層に配置された構成を有する。
【0039】
これにより、モジュール基板の両面のモールド樹脂体の厚みをほぼ等しくし、収縮量の差による反りをさらに小さくできる。
【0040】
さらに、モールド樹脂体の表面層、中間層および裏面層は、熱融着可能な樹脂を含有するものであってもよい。
【0041】
これにより、モールド樹脂体を互いに強固に融着することにより、耐候性、耐熱性に優れたカード型情報装置を得ることができる。
【0042】
さらに、モールド樹脂体の厚み方向の外形の一部に突部を設けてもよい。
【0043】
さらに、突部の位置に、最大高さを有する電子部品を配置してもよい。
【0044】
これらにより、突部を把持部としてカード型情報装置の着脱を容易にするとともに、突部以外のモールド樹脂体の位置では、配置できない高さの高い電子部品を実装することができる。そのため、安価な電子部品を用いることができる。
【0045】
また、本発明のカード型情報装置の製造方法は、複数個の電子部品を配線基板に実装してモジュール基板を形成する工程と、モジュール基板を折り曲げ加工する工程と、モジュール基板をモールド樹脂体で埋設する工程と、を含む。
【0046】
さらに、モジュール基板を形成する工程が、配線基板に複数個の電子部品を埋設する工程を含む。
【0047】
これらにより、反りの少ない信頼性に優れたカード型情報装置を作製することができる。
【発明の効果】
【0048】
本発明のカード型情報装置およびその製造方法によれば、反りなどの変形を抑制し、生産性や温度変化の大きな使用環境における信頼性を大幅に向上できる効果を奏するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0049】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0050】
また、以下の各実施の形態では、カード型情報装置として、microSDカード(以下、「メモリーカード」と記す)を例に説明する。なお、図面では内部を詳細に説明するために、必要に応じて厚み方向を拡大して示している。
【0051】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるメモリーカードの構造を示す断面図であり、図2(a)はメモリーカードの表側斜視図で、同図(b)はその裏側斜視図である。
【0052】
図1に示すように、メモリーカード10は、例えば半導体素子からなる高さ0.09mm、縦横4.0mm×4.0mmのコントローラ11と、高さ0.09mm、縦横10.0mm×7.0mmの半導体メモリ12と、高さ0.5mm、縦横1.0mm×0.5mmのコンデンサ13が、配線基板14の一方の面のそれぞれに対応する実装領域に配置されたモジュール基板19を有している。ここで、高さの最も高い電子部品であるコンデンサ13の実装領域は、以下で述べるモールド樹脂体の厚み方向の一部に形成された突部20dに配置することが好ましい。なお、コンデンサ13が要望される容量を有し、その高さが小型化され、例えば0.2mm程度の高さになれば、その配置位置を特に突部20dに限定する必要はない。
【0053】
そして、コントローラ11と半導体メモリ12は、例えば非導電性接着フィルム15を介して配線基板14上に形成された配線パターン(図示せず)の電極端子16a、16bと接続されている。同様に、コンデンサ13は、例えばはんだ17により同じく配線基板14上に形成された配線パターン(図示せず)の電極端子16cと接続されている。
【0054】
さらに、配線基板14の他方の面には、図2(b)に示すように、外部機器と接続するために複数の外部接続端子18が設けられている。
【0055】
また、図1に示すように、高さの異なる電子部品が配線基板14上に実装されたモジュール基板19は、例えば2箇所の折り曲げ部分(以下、「屈曲部」と記す)19a、19bで折り曲げられた配線基板14を有している。なお、屈曲部19aは、必ずしも設ける必要はなく、例えば屈曲部19aの折り曲げ量を加えた厚みを有する外部接続端子18を設ける構成としてもよい。
【0056】
そして、屈曲部を有するモジュール基板19は、例えばエポキシ樹脂などの樹脂で、表面層20b、中間層20aおよび裏面層20cおよび必要に応じて設けられる、例えば図2(a)に示すようなメモリーカードの着脱の把持部となる突部20dからなるモールド樹脂体20に埋設されてメモリーカード10が構成される。このとき、モジュール基板19に接続された外部接続端子18は、モールド樹脂体20の裏面層20cから露出させて設けられる。なお、突部20dは、表面層20bと一体的に設けてもよい。
【0057】
これにより、折り曲げられて埋設されたモジュール基板19は、モールド樹脂体20の中間層20aに、少なくとも電子部品と配線基板14からなる部分の合計厚みの中心位置が存在するように埋設される。
【0058】
以下に、本実施の形態におけるメモリーカード10について、具体的な寸法で例示する。例えば、一般にメモリーカード10の突部20d以外の領域の厚みT1は、約0.7mmであり、把持部となる突部20dの領域の厚みT2は、約1.0mmである。そして、配線基板14の厚みを0.15mmとし電極端子の厚みを0.018mmとすれば、メモリーカードの面積の大部分を占めるコントローラ11および半導体メモリ12の実装領域におけるモールド樹脂体20の表面層20bの厚みt1と裏面層20cの厚みt2とは、例えば屈曲部19bの折り曲げ量を0.12mmとすることにより、0.16mm程度とほぼ同じ寸法とすることができる。
【0059】
この構成により、モールド樹脂体20の表面層20bおよび裏面層20cの熱収縮量はほぼ同等となり、配線基板14および電子部品の熱膨張率とモールド樹脂体20の熱膨張率の差による熱応力に起因する反りなどの変形を効率よく抑制したメモリーカードを実現できる。
【0060】
ここで、配線基板14の基材として、フレキシブル基板またはフレキシブル基板とリジッド基板を組み合わせたリジッドフレキシブル基板などを用いることができる。さらに、上記フレキシブル基板として、例えば熱可塑性ポリイミド、PETG(ポリエチレンテレフタレート・グリコールモディファイド)、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)、ポリカーボネート、塩化ビニル、ポリイミド、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)などを用いることが可能である。
【0061】
また、配線基板14上に形成される電極端子16a、16b、16cやその他の配線(図示せず)として、CuやAuメッキ、または導電性ペーストが用いられる。
【0062】
また、モールド樹脂体20の表面層20b、中間層20a、裏面層20cを形成する樹脂材料として、例えばエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂またはABS、PETG、塩化ビニル、熱可塑性ポリイミド、PES、PEEKなどの熱可塑性樹脂が用いられる。
【0063】
なお、本実施の形態では、電子部品として、約10.0mm×7.0mm×厚み0.09mmの半導体メモリ12、約4.0mm×4.0mm×厚み0.09mmのコントローラ11および1.0mm×0.5mm×0.5mmの寸法を有するコンデンサ13を用いた例で説明したが、これに限らない。例えば、複数の半導体メモリや高さの異なる2種類以上の電子部品を配線基板上に実装してモジュール基板を形成してもよい。その場合には、対応する電子部品や半導体メモリの高さに応じて、モジュール基板に屈曲部を、例えば3箇所以上設けることにより、モールド樹脂体の中間層にモジュール基板が配置され、表面層と裏面層の厚みを同程度に調整することができる。
【0064】
以下に、本発明の第1の実施の形態におけるメモリーカードの製造方法について、図3の工程断面図を用いて説明する。
【0065】
なお、本実施の形態の製造方法では、配線基板14としてポリイミド、モールド樹脂体20としてABS(軟化開始温度:100℃)を用いた例で説明する。
【0066】
まず、図3(a)に示すように、配線基板14の少なくとも一方の面に、コントローラ11、半導体メモリ12、コンデンサ13などの電子部品を実装し、他方の面に外部接続端子18を設けて、モジュール基板19を作製する。
【0067】
ここで、コントローラ11や半導体メモリ12の実装方法としては、はじめに、例えば予めワイヤボンディング法を用いて、それらの電極パッドの上に形成した、Auなどからなる突起状電極(図示せず)を配線基板14の電極端子16a、16bと対向して配置する。そして、配線基板14上に非導電性接着フィルム15を貼り付ける。さらに、加熱や加圧をすることにより、突起状電極と電極端子とを接合させると同時に、非導電性接着フィルム15を硬化させることにより実装が行われる。
【0068】
なお、非導電性接着フィルム15としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、アミン系硬化剤、シリカなどからなる熱硬化接着剤を用いることができる。そのときの硬化条件は、例えば210℃で10秒間であり、熱プレスなどを用いて、加熱しながら硬化させるものである。
【0069】
また、コンデンサ13の実装方法としては、はじめに、その実装領域に、例えばSnPb、SnAgCu、SnAgBiInなどのクリームはんだを配線基板14上に、例えばスクリーン印刷で電極端子16cを印刷する。そして、コンデンサ13を電極端子16c上に実装する。さらに、例えばリフロー炉を用いてピーク温度240℃まで加熱させてクリームはんだを一旦溶融させた後、冷却、凝固させてコンデンサ13の端子と電極端子16cとを接合することにより行う。
【0070】
つぎに、図3(b)に示すように、モジュール基板19の配線基板14の屈曲部19a、19bに所定の外径の心棒41a、41bを押し当てて折り曲げ処理を行う。
【0071】
ここで、折り曲げ処理方法としては、例えば半径1.0mmの心棒41a、41bを支持点として配線基板14を45℃に、例えば加熱しながら折り曲げ、一定時間保持する。なお、屈曲部の位置は、実装された電子部品の高さに応じて、それぞれ設定することが好ましいが、これに限られない。例えば、図3(b)に示すように、高さのほぼ等しいコントローラ11と半導体メモリ12とをまとめた領域と、外部接続端子18および最大の高さを有するコンデンサ13などの電子部品の実装領域の3箇所に分ける。そして、それらの領域の厚み方向の高さが異なるように、配線基板14を折り曲げて屈曲部19a、19bを設けてもよい。つまり、高さのほぼ等しい電子部品をまとめて、1つの領域とすることにより、屈曲部を形成する数を低減できるため、生産性を向上することができる。
【0072】
なお、屈曲部の折り曲げ量は、電子部品と配線基板の合計の厚みの中心位置が、以下で述べるモールド樹脂体の中間層に少なくとも存在する程度に折り曲げることが重要である。これにより、モールド樹脂体の表面層と裏面層との厚みを同程度にすることができ、反りを大幅に低減することができる。
【0073】
また、外部接続端子18とコントローラ11間に形成した屈曲部19aは、外部接続端子18の厚みを、折り曲げ量程度を加えた厚みにできる場合には、必ずしも必要なものではない。
【0074】
つぎに、図3(c)に示すように、折り曲げたモジュール基板19と形状が合致するように設計された下金型42を準備する。そして、下金型42に、例えばABSフィルムを挟み込み、上金型43で、例えば150℃で5〜30分間、例えば熱プレスで加熱しながら加圧処理することにより裏面層20cを形成する。なお、この工程は、射出成形法を用いて行うこともできる。
【0075】
つぎに、図3(d)に示すように、図3(b)で形成されたモジュール基板19を、裏面層20cの上に搭載し、再び熱プレスを行う。このとき、熱プレスの条件としては、例えば150℃で5〜30分である。
【0076】
つぎに、図3(e)に示すように、例えばABSフィルムなどをモジュール基板19の上に重ね、把持部を形成するための凹部などが形成された上金型44を用いて熱プレスすることにより突部20dを備える表面層20bと中間層20aを形成する。これにより、モジュール基板19を埋設した、表面層20b、中間層20a、裏面層20c、さらには突部20dからなるモールド樹脂体20が形成される。このとき、熱プレスの条件としては、例えば150℃で5〜30分である。
【0077】
つぎに、図3(f)に示すように、熱プレスの工程終了後、上金型と下金型を予め制御された冷却プロファイルにより温度差をつけて冷却する。そして、上金型44と下金型42を取り外すことにより、反りの発生を大幅に抑制したメモリーカード10を作製することができる。
【0078】
本実施の形態によれば、従来の図3(e)における金型の冷却工程で発生していたメモリーカードの反りを大幅に低減することができる。つまり、本実施の形態では、モールド樹脂体20の表面層20bと裏面層20cを突き合わせて形成される中間層20aに、少なくとも電子部品と配線基板を有する部分のモジュール基板19の中心位置近傍が埋設されるように配置できる。そのため、モジュール基板19の上下面に、表面層20bの厚みtと裏面層20cの厚みtとをほぼ同等の厚みに形成することにより、冷却工程時の表面層20bと裏面層20cとの樹脂の収縮量をほぼ等しくできる。その結果、メモリーカード10の反りを抑制することができる。
【0079】
なお、本実施の形態の製造方法では、心棒により配線基板に屈曲部を形成する例で説明したが、これに限らない。例えば、配線基板に、金型などを用いて、予め屈曲部を形成した後に、電子部品を実装してもよい。これにより、屈曲部の工程を簡略できるとともに、折り曲げ精度に優れたモジュール基板を作製できる。
【0080】
以下に、上記方法により作製されたメモリーカードの評価結果について簡単に説明する。
【0081】
まず、本実施の形態で作製したメモリーカードは、従来の配線基板が折り曲げられていないモジュール基板の場合の最大4.0mmの反り量に対して、0.1mm以下の反り量にできることが確認された。
【0082】
また、周囲温度を−40℃・30分、85℃・30分を交互に繰り返すヒートサイクル試験などの信頼性評価を行った結果、500サイクル経過後においても、モールド樹脂体の剥離、割れや電極間の導通不良などを発生することなく、正常な動作をすることが確認できた。
【0083】
以下に、本実施の形態におけるメモリーカードの変形例について、図4を用いて説明する。
【0084】
図4は、本実施の形態におけるメモリーカードの変形例の構造を示す断面図である。
【0085】
図4において、変形例におけるメモリーカード30は、外部接続端子の代わりに、アンテナモジュール38を備えた点で、先の実施の形態とは異なるものである。
【0086】
つまり、図4に示すように、メモリーカード30は、例えばFeRAMなどの、高さ0.3mm、縦横1.0mm×2.0mmの半導体メモリ32と、高さ0.5mm、縦横1.0mm×0.5mmのコンデンサ33が、配線基板34の一方の面のそれぞれに対応する実装領域に配置されている。そして、さらに配線基板34には、例えばAgペーストやCu箔などで、所定の周波数帯域(例えば、2.45GHzや13.56MHzなど)で送受信するためのアンテナモジュール38が形成されたモジュール基板39を有している。
【0087】
そして、上記先の実施の形態と同様に、モジュール基板39の配線基板34は、高さの最も高い電子部品であるコンデンサ33の実装領域で、中心位置がメモリーカード30の外形を形成するモールド樹脂体37の中間層に配置されるように屈曲部39aで示すように折り曲げられている。他の構成は、先の実施の形態と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0088】
本実施の形態の変形例によれば、アンテナモジュールにおける、アンテナパターンの剥離や断線、あるいは反りによる送受信面積の変動による送受信感度などのばらつきが小さい信頼性に優れた非接触型のメモリーカードを実現できる。
【0089】
なお、上記では外部接続端子のないメモリーカードを例に説明したが、外部接続端子があってもよいことはいうまでもない。
【0090】
また、アンテナモジュールを配線基板上に形成した例で説明したが、アンテナモジュールを別のアンテナ配線基板に形成して、上記配線基板34と接続する構成としてもよい。この場合、アンテナ配線基板と電子部品を実装した配線基板の合計の厚みの中心位置を、モールド樹脂体の中間層に配置することが好ましい。
【0091】
(第2の実施の形態)
以下に、本発明の第2の実施の形態におけるメモリーカードについて、図5を用いて説明する。
【0092】
図5は、本実施の形態におけるメモリーカードの構造を示す断面図である。なお、本実施の形態におけるメモリーカードや構成部品の寸法形状などは、第1の実施の形態の場合と同様である。
【0093】
図5に示すように、メモリーカード40は、一方の面に形成した配線パターン57を有する、例えばPETなどからなる配線基板に、コントローラ51、半導体メモリ52とコンデンサ53などの電子部品を埋設している。そして、配線基板の表面から露出した電子部品の突起状電極55と配線パターン57とを接続してモジュール基板を構成する。
【0094】
そして、配線基板の他方の面に設けた外部機器と接続するための複数の外部接続端子58と配線パターン57とは、導電ビア56を介して接続される。
【0095】
さらに、図5に示すように、高さの異なる電子部品が配線基板に埋設されたモジュール基板は、例えば屈曲部59aで折り曲げられた配線基板を有している。
【0096】
また、配線基板に屈曲部59aを有するモジュール基板は、例えばエポキシ樹脂などの樹脂で、表面層50bと裏面層50cおよび必要に応じて設けられる突部50dからなるモールド樹脂体50とに埋設されて一体化しメモリーカード40が構成される。なお、第1の実施の形態のモールド樹脂体の中間層20aが、本実施の形態の配線基板に相当するものである。ここで、図5においては、配線基板が同じ樹脂で構成されたモールド樹脂体50と一体化した状態で示しているために、配線基板と表面層50bと裏面層50cの界面を図示できないが、参考のために点線で示している。
【0097】
このとき、モジュール基板に接続された外部接続端子58は、モールド樹脂体50の裏面層50cから露出させて形成される。なお、突部50dは、表面層50bと一体的に設けてもよい。
【0098】
これにより、折り曲げられて埋設されたモジュール基板は、ほぼ同じ厚みからなるモールド樹脂体50の表面層50bと裏面層50cによって、メモリーカードの厚みの中心位置近傍に配置されることになる。
【0099】
この構成により、モールド樹脂体50の表面層50bおよび裏面層50cの熱収縮量はほぼ同等となり、モジュール基板および電子部品の熱膨張率とモールド樹脂体50の熱膨張率の差による熱応力に起因する反りなどの変形を効率よく抑制したメモリーカード40を実現できる。
【0100】
以下に、本実施の形態におけるメモリーカード40の製造方法について、図6の工程断面図を用いて説明する。
【0101】
まず、図6(a)に示すように、例えばコントローラ51や半導体メモリ52に突起状電極55を、例えばワイヤボンディング法などで形成する。そして、コントローラ51や半導体メモリ52の突起状電極55およびコンデンサ53の電極(図示せず)の表面が少なくとも露出するように、以降の工程で配線基板となる、例えば熱可塑性樹脂などの樹脂基材54aの所定の実装領域に、例えば熱プレスにより埋設する。すなわち、本実施の形態では、配線基板を構成する樹脂基材54aが中間層となり、いわゆる電子部品を配線基板の内部に埋設した構造となるものである。
【0102】
なお、各電子部品を、一旦樹脂基材54aに埋設させた後、各電子部品の突起状電極などを、例えばレーザ法、プラズマエッチング法や研磨法などにより露出させてもよいことはいうまでもない。
【0103】
ここで、樹脂基材54aとしては、例えば熱可塑性ポリイミド、PETG(ポリエチレンテレフタレート・グリコールモディファイド)、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)、ポリカーボネート、塩化ビニル、ポリイミド、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)などの熱可塑性樹脂を用いることができる。また、熱可塑性樹脂の代わりに、熱硬化性樹脂や紫外線硬化樹脂などを用いて樹脂基材54aを構成することも可能である。
【0104】
つぎに、図6(b)に示すように、外部接続端子と接続する樹脂基材54aの一部に、スルーホールを、例えばレーザ法やプラズマエッチング法により孔開けした後、スルーホールに、例えば導電性ペーストを充填して導電ビア56を形成する。
【0105】
つぎに、図6(c)に示すように、導電ビア56を介して、樹脂基材54aの一方の面から露出したコントローラ51、半導体メモリ52の突起状電極55やコンデンサ53の電極と接続する配線パターン57を形成する。そして、樹脂基材54aの他方の面に、導電ビア56と接続する外部接続端子58を形成することにより配線基板54を形成する。これにより、配線基板54の内部にコントローラ51、半導体メモリ52やコンデンサ53などの電子部品が埋設されたモジュール基板59が作製される。
【0106】
なお、配線パターン57は、例えば導電性ペーストなどのスクリーン印刷法、インクジェット印刷法、ディスペンス描画法、凹版転写法または圧延Cu箔やAl箔、Cuメッキ箔などの転写法などにより形成する。一例として、例えば軟化開始温度が120℃のPETGを樹脂基材54aとして用いる場合、硬化温度110℃、硬化時間10分間程度の特性を有するAgペーストなどを用いることができる。
【0107】
また、両面配線基板を用いる場合には、各電子部品を埋設する前に、スルーホールを、例えばNCパンチャ法やレーザ法またはドリル法などにより形成し、導電性ペーストやメッキなどで導電ビアを形成してもよい。
【0108】
また、モジュール基板59として多層配線基板を用いる場合には、上記配線パターン57の上に、樹脂などの絶縁層と配線パターンを繰り返して積層して形成する、いわゆるビルドアップ工法により作製する。
【0109】
つぎに、図6(d)に示すように、モジュール基板59を所定の形状に折り曲げる形状を備えた金型(図示せず)にモジュール基板59を配置し、例えば熱プレスして、モジュール基板59を折り曲げた形状で金型を加圧保持する。例えば、図6(d)では、半導体メモリ52とコンデンサ53との間に屈曲部59aを設けて折り曲げた例で示している。
【0110】
このとき、導電ビア56や配線パターン57が流動しないように、加熱温度、荷重、加熱時間などを制御することが重要である。
【0111】
つぎに、図6(e)に示すように、中間層となる配線基板の樹脂基材54aからなる予め折り曲げられたモジュール基板59の上下面に、表面層50bと裏面層50cからなるモールド樹脂体を形成する。
【0112】
これにより、高さの異なる複数の電子部品をモールド樹脂体に内蔵したメモリーカード40が作製される。
【0113】
ここで、表面層50bや裏面層50cは、以下の方法により形成される。
【0114】
まず、メモリーカードの外形を形成する凹部を有する上金型と下金型(図示せず)において、下金型に、例えば熱可塑性樹脂シートなどを載置する。その上にモジュール基板を載置し、さらにその上に、例えば熱可塑性樹脂シートなどを載置する。この状態で、下金型と上金型で、熱プレスすることにより、表面層50bと裏面層50cおよび中間層となる配線基板の樹脂基材54aとにより、モールド樹脂体が形成される。
【0115】
なお、上記では、表面層50bと裏面層50cとを一度にモジュール基板に形成する例で説明したが、これに限らない。例えば、表面層50bと裏面層50cとを別々の工程で作製した後に、一体化してもよい。また、中間層となる配線基板の樹脂基材54aと表面層50bや裏面層50cを構成する樹脂材料は同じ材料を用いても、異なる材料でもよいことはいうまでもない。
【0116】
本実施の形態の製造方法によれば、予め後工程で中間層となる配線基板の樹脂基材54aに複数の電子部品を埋設した後、その中間層を折り曲げて、表面層50b、裏面層50cを形成する。そのため、高さの異なる電子部品を、最終形態であるメモリーカード40の中心部に配置することが容易である。その結果、図6(e)に示すように、メモリーカード40の大部分の面積を占めるコントローラ51、半導体メモリ52の実装領域における表面層50bの厚みtと裏面層50cの厚みtとをほぼ等しくすることにより、反りや樹脂割れ、剥離などの不良発生を大幅に低減した信頼性の高いメモリーカードを容易に作製できる。
【産業上の利用可能性】
【0117】
本発明のカード型情報装置およびその製造方法は、小型、薄型化された携帯型電子機器などの情報記憶媒体として用いられる各種のメモリーカードや非接触型ICカードなどにおいて有用である。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるメモリーカードの構造を示す断面図
【図2】(a)本発明の第1の実施の形態におけるメモリーカードの表側斜視図(b)同図(a)の裏側斜視図
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるメモリーカードの製造方法を説明する工程断面図
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるメモリーカードの変形例の構造を示す断面図
【図5】本発明の第2の実施の形態におけるメモリーカードの構造を示す断面図
【図6】本発明の第2の実施の形態におけるメモリーカードの製造方法を説明する工程断面図
【図7】各種SDメモリーカードの外形を示す図
【図8】従来のminiSDカードの構造を説明する分解斜視図
【図9】従来のmicroSDカードの構造と課題を説明する断面図
【符号の説明】
【0119】
10,30,40 カード型情報装置(メモリーカード)
11,51 コントローラ
12,32,52 半導体メモリ
13,33,53 コンデンサ
14,34,54 配線基板
15 非導電性接着フィルム
16a,16b,16c 電極端子
17 はんだ
18,58 外部接続端子
19,39,59 モジュール基板
19a,19b,39a,59a 屈曲部
20,37,50 モールド樹脂体
20a 中間層
20b,50b 表面層
20c,50c 裏面層
20d,50d 突部
38 アンテナモジュール
41a,41b 心棒
42 下金型
43,44 上金型
54a 樹脂基材
55 突起状電極
56 導電ビア
57 配線パターン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数個の電子部品が配線基板に実装されたモジュール基板を備えるカード型情報装置であって、
前記電子部品の高さに対応して折り曲げられた前記配線基板に前記電子部品が実装された前記モジュール基板をモールド樹脂体で埋設したことを特徴とするカード型情報装置。
【請求項2】
前記複数個の電子部品の少なくとも1つが半導体メモリであることを特徴とする請求項1に記載のカード型情報装置。
【請求項3】
前記モジュール基板に、外部接続端子が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカード型情報装置。
【請求項4】
前記モジュール基板に、アンテナモジュールを備えていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のカード型情報装置。
【請求項5】
前記配線基板が熱可塑性樹脂からなり、前記複数個の電子部品を前記熱可塑性樹脂に埋設して前記モジュール基板を形成したことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のカード型情報装置。
【請求項6】
前記モールド樹脂体が、その厚み方向に対して表面層、中間層および裏面層からなり、少なくとも前記電子部品が実装された前記モジュール基板の厚み方向の中心位置が前記中間層に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のカード型情報装置。
【請求項7】
前記モールド樹脂体の表面層、中間層および裏面層は、熱融着可能な樹脂を含有していることを特徴とする請求項6に記載のカード型情報装置。
【請求項8】
前記モールド樹脂体の厚み方向の外形の一部に突部を設けたことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のカード型情報装置。
【請求項9】
前記突部の位置に、最大の高さを有する前記電子部品を配置したことを特徴とする請求項8に記載のカード型情報装置。
【請求項10】
複数個の電子部品を配線基板に実装してモジュール基板を形成する工程と、
前記モジュール基板を折り曲げ加工する工程と、
前記モジュール基板をモールド樹脂体で埋設する工程と、
を含むことを特徴とするカード型情報装置の製造方法。
【請求項11】
前記モジュール基板を形成する工程が、前記配線基板に前記複数個の電子部品を埋設する工程を含むことを特徴とする請求項10に記載のカード型情報装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−133630(P2007−133630A)
【公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−325672(P2005−325672)
【出願日】平成17年11月10日(2005.11.10)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】