説明

カード用コネクタ

【課題】 小型化可能で且つ十分なカード保持力を有するカード用コネクタを提供することを目的とする。
【解決手段】 本願のカード用コネクタは、カードを収容し得るハウジングと、ハウジングにカードが収容されたときにカードと接触し得る端子と、ハウジング内をカードの挿抜方向に沿ってスライド可能に設けられたカード載置用のイジェクト部材と、イジェクト部材をカードの抜出方向に向かって付勢するばね部材を有する。カードは、その幅方向の側面中間部付近に、カードの挿入方向に向かって狭幅となる傾斜面を有する。イジェクト部材は、カードの幅方向において延出されたプレート部と、このプレート部からハウジングの底面に対して垂立しプレート部に載置されたカードをカードの幅方向においてその両側側面から挟み込む一対の側壁と、を有する。一対の側壁のうちの少なくとも一方は、カードの傾斜面に対応する傾斜面を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カード用コネクタ、特に、プッシュ・プッシュ型のイジェクト機構付きカード用コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
上記タイプのコネクタとして、例えば、特開2000−148927号に開示されているコネクタがある。このコネクタは、コネクタにカードを装着するために、本体外部に飛び出したトレイの上にカードの底面全体と側面全体を包囲するように配し、また、カードを取り除く構造を使用する。ここでは、カードの実質的に全ての側面がトレイによって保持されることにされており、カードが狭持されることはない。特開2005−108763号も、上記タイプのコネクタを開示するものであるが、ここでは、カードの幅方向における一方の側面の中間部に、カードの挿入方向に向かって狭幅となるように傾斜面を有するカードが使用されており、また、カードの傾斜面付近にイジェクト力を加えてカードの排出を行い、また、傾斜面を設けた一方の側面においてのみカードを押圧し他方の側面はコネクタのハウジングの内壁に押し当てるようにしてカードを保持する構成が用いられている。
【0003】
【特許文献1】特開2000−148927号
【特許文献2】特開2005−108763号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特開2000−148927号のコネクタは、カードの底面全体と側面全体を包囲するトレイを使用するものであることから、トレイが大型化し、ひいては、コネクタが大型化するといった問題がある。また、特開2005−108763号のコネクタは、イジェクト力をカードの一方の側面にのみ加える構造であるため、イジェクト時にカードが傾いて、スムーズなイジェクトを行うことができないといった問題がある。更に、カードの一方の側面から加えた力をハウジングの内壁で受け止める構造とされているため、コネクタ内にカードを十分な力で仮保持することができないといった問題もある。本願発明はこれらの問題を解決するためになされたものであり、小型化可能で且つ十分なカード保持力を有するカード用コネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、カードを収容し得るハウジングと、該ハウジングに前記カードが収容されたときに前記カードと接触し得る端子と、前記ハウジング内を前記カードの挿抜方向に沿ってスライド可能に設けられたカード載置用のイジェクト部材と、該イジェクト部材を前記カードの抜出方向に向かって付勢するばね部材と、を有するカード用コネクタにおいて、前記カードは、その幅方向の側面中間部付近に、前記カードの挿入方向に向かって狭幅となる傾斜面を有しており、前記イジェクト部材は、前記カードの幅方向において延出されたプレート部と、このプレート部から前記ハウジングの底面に対して垂立し前記プレート部に載置された前記カードを前記カードの幅方向においてその両側側面から挟み込む一対の側壁と、を有し、前記一対の側壁のうちの少なくとも一方は、前記カードの傾斜面に対応する傾斜面を有することを特徴としている。
【0006】
上記コネクタにおいて、前記一対の側壁のうちの一方は、更に、前記傾斜面の他に前記カードの挿抜方向に延びる延出面を有していてもよい。
【0007】
また、上記コネクタにおいて、前記延出面は少なくとも2つ設けられており、これらの延出面は、前記傾斜面を挟んで、前記カードの挿抜方向沿いのカードの挿入側と抜出側にそれぞれ互いに並行に設けられていてもよい。
【0008】
更に、上記コネクタにおいて、前記カードの抜出側に設けた前記延出面に、前記ばね部材と前記イジェクト部材の当接部を設けてもよい。
【0009】
更にまた、上記コネクタにおいて、前記一対の側壁のうちの他方は、前記一対の側壁のうちの一方に対して前記カードを押圧する弾性を有していてもよい。
【0010】
また、上記コネクタにおいて、前記コネクタに前記カードが挿入されたときに前記カードの挿抜方向と前記カードの幅方向の双方に直交する方向において前記カードによって変位される弾性係止部を、前記プレート部に設けてもよい。
【0011】
また、上記コネクタにおいて、前記プレート部は、前記カードの挿抜方向に設けられた、前記弾性部の近傍に切欠を有していもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1乃至図4に、本発明の好ましい一実施形態によるカード用コネクタを示す。このコネクタは、カード自体を押圧することでイジェクト機構を操作して該カードを自由に挿抜することができる、いわゆるプッシュ・プッシュ型のイジェクト機構を有する。
【0013】
図1は、本発明によるコネクタの斜視図である。図2は、このコネクタからカバーを取り除いた状態を示す斜視図、図3は、このコネクタの分解斜視図である。また、図4は、カード挿入時におけるコネクタの内部状態を示した上面図である。図4に示されているように、本コネクタで使用するカード3は、幅方向(側面87と側面88を結ぶ方向)の側面87の中間部付近に、カードの挿入方向に向かって狭幅となる傾斜面89を有する。尚、カード3としては、例えば、miniSDやmicroSDを使用することができ、ここでは一例として、microSDを使用するものとした。
【0014】
コネクタ1は、主に、樹脂等の絶縁材で製造されたハウジング10と、このハウジング10に収容される端子20、イジェクター50、ピン60、スプリング70、更に、ハウジング10の上部を覆う金属製のカバー30から成る。所要部品をハウジング10に組み込んだ後、カバー30で上部に蓋をすることにより、後方のカード挿入側のみが実質的に開放状態とされたコネクタが形成される。ハウジング10とカバー30は、例えば、ハウジング10の穴11にカバー30の側壁に設けた圧入部31を圧入すること等によって固定することができる。尚、カバー30によってスプリング70をより確実に保持することができるように、スプリング70の形状に対応して、カバー30に反対方向に延出する対の片を設け内側に該片を折り曲げて略半円状とした部分41をカバー30に設けるようにしてもよい。
【0015】
ハウジング10の前面に端子20を配列させる端子固定穴14が複数並列に設けられている。端子20は、ハウジング10の前側から組み込まれ、それらの各端部において端子固定穴14に圧入固定される。カード3がコネクタ1に挿入されたとき、端子20は、それらの先端部付近に形成された湾曲した端子接点22において、カード3の底面側に設けた対応する端子部(図示されていない)とそれぞれ接触し得る。端子接点22は、これらの接触状態に応答して、端子溝24を通じて所定量だけ下方に弾性変位され得る。
【0016】
ハウジング10の後方内部に金属製のイジェクター50が設けてある。イジェクター50は、ハウジング10の内部において、常時、ハウジング10の少なくとも一方の内壁18に当接し、また、ハウジング10の底面21から多少浮いた状態で支持される。また、イジェクター50は、カード3を上部に載せた状態で、カードの挿抜方向に沿ってハウジング10内をスライド移動する。スライド方向(カードの挿抜方向)におけるイジェクター50の大きさは、カード3の全長より小さく、例えば、図示のように、カード3の中間付近のみを保持するような大きさであるのが好ましい。このような大きさとすることにより、コネクタ全体の外形寸法を小さくすることができる。イジェクター50は、例えば、図4のa)に示す位置(抜出位置)と図4のb)に示す位置(ロック位置)の間で循環する。図4のa)は、カード3をイジェクター50に単に載せた状態、或いは、カード3をハウジング10から抜き出す直前の状態を示し、このときカード3と端子20の接触は解除された状態にある。一方、図4のb)は、カード3をハウジング10内に力を加えて押し込んだ後に抜力して若干戻り、所定位置にロックした状態を示し、このときカード3と端子20は接触された状態にある。
【0017】
イジェクター50は、一枚の薄い金属板を、打ち抜き、折り曲げ等することによって形成することもできるし、別部材として形成した部品をつなぎあわせることによって形成することもできる。これは主に、プレート部90と、プレート部90の幅方向における両側側面からハウジング10の底面21に対して垂立する一対の側壁51、92から成る。
【0018】
プレート部90は、カード3を載置するため、カード3の面に対応してハウジング10の幅方向、或いは、カード3の幅方向において幅広とされた板状態として形成されている。一対の側壁51、92は、プレート部90に載置されたカード3を、カード3の幅方向においてその両側側面から挟み込んで弾性的に仮保持するよう構成されている。一対の側壁51、92を用いた弾性仮保持によって、イジェクター50におけるカード3の位置を規制し、イジェクターの小型化を図り、また、適切なイジェクトを行うことが可能である。ここでは、側壁は、好適な一つの例として板面で形成することとしているが、これをピンで代用することも可能である。
【0019】
側壁92は、カード当接部59と、更に、このカード当接部59からカードの挿抜方向に伸びる前方延出面94と後方延出面(板壁部)95から成る。カード当接部59は、傾斜面として形成されており、この傾斜面は、カード3の形状に対応してカードの挿入方向に向かって狭幅となるよう傾斜し(イジェクター50のスライド方向に対して傾斜し)、且つ、カードの傾斜面に対して平行とされている。前方延出面94と後方延出面95は、このカード当接部59を挟んで、カードの挿抜方向沿いのカードの挿入側と抜出側にそれぞれ互いに並行に設けられている。延出面を2つ設けたことにより、カードの一方の側における側面規制をより確実にすることができる。ただし、延出面94、95や傾斜面59は、カードの形状に合わせて複数設けてもよい。尚、前方延出面94と後方延出面95は、例えば、カード当接部59の先端側を折り返すことによって形成されていてもよいし、プレート部90から別々に垂立していてもよい。また、スプリング70の受け部であるスプリング当接部58は、図示のように、後方延出面95の端において側方に突出した状態で設けるのが好ましい。このような位置に設けることにより、スプリング当接部58からイジェクター50の前部までの長さを大きくとることができ、この結果、スプリングのバネ長を確保したり、また、この空間を利用して例えばハートカム機構を配置する等することができる。後方延出面95の内側は、カードの側面を規制するのに役立ち、一方、外側は、スプリングの位置を規制するのに役立つ。
【0020】
側壁51は、カードの挿抜方向沿いのカードの挿入側に向かって狭幅となるよう、カード当接部59の側に向かって変位されており、水平方向(幅方向)において弾性変形可能とされている。これにより、側壁51の弾性を利用してカードを一方の側壁92に対して押圧させ、それら一対の側壁51、92の間でカードを確実に保持することができる。該側壁51の内壁18側には凸状のリブが設けられており、イジェクター50のスライド移動を円滑に保つ。カード3がイジェクター50に載置されたとき、カード3はカード当接部59及び後方面95と側壁51の間に位置付けられ、側壁51の働きによってそれらの間に狭持される。この狭持構造は、後述するカード係合部56と共にカードの飛び出し防止効果を向上させる。
【0021】
イジェクター50のプレート部90の前側中央付近に、ハウジング10におけるイジェクター50のスライド量を規制するストッパ部材97を設けている。これらストッパ部材97a、97bは、それぞれ、ハウジング10に形成したストッパ壁98a、98bに対応しており、イジェクター50がハウジング10内を前方へスライドしたときに、対応するストッパ壁98a、98bと衝突して、ハウジング10へのイジェクター50の過度の押し込みを防止する。ただし、イジェクター50に載置されたカード3については、ハウジング10のストッパ壁98a、98bの両側等に設けたカード案内用のテーパ99の働きによって上方(端子20)へ向けられるため、イジェクター50のようにストッパ壁98a、98bと衝突することはない。テーパ99は、イジェクター50のストッパ部材97a、97bの対応位置を避けるようにして設けてある。
【0022】
ハウジング10内におけるイジェクター50の後方への移動やハウジング10内からのイジェクター50の抜け落ちは、イジェクター50の幅方向に設けた側壁の後端面55やスプリング当接部58の後面と、ハウジング10の幅方向における内方突出面16等とを当接させること、及び、ピン60のカム溝66内への係合によって規制される。一方、ハウジング10内におけるイジェクター50の前方への移動は、イジェクター50の幅方向における他方の側の中央付近にて側方に突出したスプリング当接部58とハウジング10の幅方向における他方の側に設けたスプリング70の後面とを当接させることや、ピン60のカム溝66内への係合、或いは、前述したストッパ部材(97a、97b)とストッパ壁(98a、98b)等によって規制される。スプリング70の前面は、スプリング70の内部に支持棒19を挿入した状態で、ハウジング10の前側内壁15に当接される。スプリング70によって発生された弾力をスプリング当接部58で受けることにより、イジェクター50には、常に、ハウジング10の後方に向かって、つまり、コネクタからカード3を抜き出す方向に力が加えられる。
【0023】
コネクタ1へカード3を挿入したとき、カード3はその略中央付近でイジェクター50に位置決めされ且つ係合される。位置決めを行うため、カード3の幅方向における一方の側に、前側から後方に向かって幅広とした傾斜側面89を形成し、これに対応して、イジェクター50のカード当接部59を傾斜面としてある。位置決めと同時に係合させるため、カード3の傾斜側面89よりも更にカード挿入側に近い側に、幅方向において内側に引っ込んだ凹部26を形成し、これに対応して、イジェクター50に、この凹部26に係合されるカード係合部56を設けている。カード係合部56は、例えば、イジェクター50の幅方向における一方の側の底板を垂立させ、その頂部を折り曲げることによって、後方から前方に向かって(カードの抜出側からカードの挿入側に向かって)、急勾配を有する略垂直三角形状に形成されており、イジェクター50の底面の下方に引っ込み可能な状態でハウジングの内部に弾性突出している。コネクタにカード3が挿入されると、カード係合部56はカード3と衝突して、カードの挿抜方向とカードの幅方向の双方に直交する方向に変位され、これによってカード3の挿入を許し、カード3の凹部26に達したときにそれと係合する。
【0024】
コネクタ1へカード3を挿入したとき、カード3の傾斜側面89は、カード係合部56を下方に弾性変位させつつハウジング10の内部へ進み、次いで、凹部26がカード係合部56の位置に達したときに、カード係合部56は弾性変位前の位置に戻って凹部26にパチンと嵌まる。このとき、側壁51の弾性によってカード3の傾斜側面89とカード当接部59は当接状態にあり、したがって、カード3はイジェクター50に軽く係止されるとともに位置決めされる。カード係合部56によるこのカード3の係止は、カード3をコネクタ1の後方側へ所定の力で引き離すように引っ張ることによって簡単に解除できる。係止がより有効に働くように、言い換えれば、カード係合部56の変位がよりスムーズに行われるように、カード係合部56の横側にイジェクター50のスライド方向に沿って補助用の切欠54を設け、カード係合部56がその周辺部分を含めて変位されるようにしてもよい。切欠54を設けることにより、切欠54でイジェクター50のプレート部90自体を上下方向に弾性変位可能として、カード係合部56の変位方向を補助することができる。
【0025】
カード係合部56によるカードの係止は、前述した側壁51、92の狭持構造と共にカード3をコネクタ1から通常のプッシュ動作でイジェクトする際にイジェクター50からのカードの飛び出しを防止するには有効である。従来、カードの飛び出しは、例えば、カバーに設けたカード押さえばねによって、片側、つまり、上方位置からカードを下方に押さえ込むことによって、つまり、押さえばね40とカード表面の摩擦によって防止されていた。コネクタ1にも、従来と同様の押さえばね40が設けてある。これらの押さえばね40は、例えば、カバー30の上板の一部に切り込みを入れることによって形成された、コネクタ1へカード3を挿入する方向に延びる自由端を、コネクタ1の前方に向かって下側に傾斜するように折り曲げ、加工することによって形成できる。また、カードの飛び出しをより確実に防止するように力を調整する方法として、弾性片として形成した飛び出し防止ばね52をイジェクター50の底面から突出状態で設け、これに対応して、飛び出し防止ばね52の弾性部分、特にその先端部53付近における変位を許容し、解放状態とする逃げ空間(12)をハウジング10の底面21に設けることによって、そのような力の調整を可能としている。
【0026】
イジェクター50の側面前方に、前方延出面94からイジェクター50の幅方向における一方の側に突出させた平板状の片部にピン固定穴48を設けている。ピン60は、このピン固定穴48に、そのイジェクター固定部62を引っ掛けた状態で軽く係止される。ピン60は、イジェクター50の移動する面と平行な面である前記片部のピン固定穴48に係止されているから、イジェクター50に連動してハウジング10内を前後に移動し、この結果、ピン60の先端部を直交方向に延ばして設けたハートカム係止部61は、カードの挿抜方向沿いに形成されたハートカム機構64のカム溝66の上を摺動する。尚、ピン固定穴48は、前方延出面94と後方延出面95との幅方向の差の中に設けられているので、ピンの摺動領域として、該差の領域を利用できるので、小型化に貢献する。カム溝66は、中央のハート型島部67の周囲にハート上に形成されている。ハートカム機構自体の構造は、従来一般に使用されているものと同じであるからここでは詳説しない。ハートカム機構の詳細は、例えば、上に挙げた特開2005−108763号等にも説明されている。
【0027】
以上の構成によれば、小型化可能で且つ十分なカード保持力を有するカード用コネクタを提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明は、イジェクト機構付きメモリーカード用コネクタに幅広く適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明によるコネクタの斜視図である。
【図2】図1のコネクタからカバーを取り除いた状態を示す斜視図である。
【図3】図1のコネクタの分解斜視図である。
【図4】メモリーカード挿入時におけるコネクタの内部状態を示した上面図である。
【符号の説明】
【0030】
1 コネクタ
3 カード
10 絶縁ハウジング
11 穴
12 貫通穴
13 段差部
14 端子固定穴
15 前側内壁
16 内方突出面
17 後方側面
18 内壁
19 支持棒
20 端子
22 端子接点
24 端子溝
25 傾斜側面
26 凹部
30 カバー
31 圧入部
32 第1押さえばね
33 先端部
34 第2押さえばね
36 張出部
37 先端部
38 誘い込み部
40 押さえばね
43 ピン抜け防止リブ
48 ピン固定穴
50 イジェクター
51 側壁
52 飛び出し防止ばね
53 先端部
54 補助用切込み部
55 後端面
56 カード係合部
58 スプリング当接部
59 カード当接部
60 ピン
61 ハートカム係止部
62 イジェクター固定部
64 ハートカム機構
66 カム溝
67 ハート型島部
68 傾斜
70 スプリング
72 端部
87 カード側面
88 カード側面
89 カード傾斜面
90 プレート部
92 側壁
94 前方延出面
95 後方延出面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カードを収容し得るハウジングと、該ハウジングに前記カードが収容されたときに前記カードと接触し得る端子と、前記ハウジング内を前記カードの挿抜方向に沿ってスライド可能に設けられたカード載置用のイジェクト部材と、該イジェクト部材を前記カードの抜出方向に向かって付勢するばね部材と、を有するカード用コネクタにおいて、
前記カードは、その幅方向の側面中間部付近に、前記カードの挿入方向に向かって狭幅となる傾斜面を有しており、
前記イジェクト部材は、前記カードの幅方向において延出されたプレート部と、このプレート部から前記ハウジングの底面に対して垂立し前記プレート部に載置された前記カードを前記カードの幅方向においてその両側側面から挟み込む一対の側壁と、を有し、
前記一対の側壁のうちの少なくとも一方は、前記カードの傾斜面に対応する傾斜面を有することを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
前記一対の側壁のうちの一方は、更に、前記傾斜面の他に前記カードの挿抜方向に延びる延出面を有する請求項1記載のコネクタ。
【請求項3】
前記延出面は少なくとも2つ設けられており、これらの延出面は、前記傾斜面を挟んで、前記カードの挿抜方向沿いのカードの挿入側と抜出側にそれぞれ互いに並行に設けられている請求項2記載のコネクタ。
【請求項4】
前記カードの抜出側に設けた前記延出面に、前記ばね部材と前記イジェクト部材の当接部を設けている請求項3記載のコネクタ。
【請求項5】
前記一対の側壁のうちの他方は、前記一対の側壁のうちの一方に対して前記カードを押圧する弾性を有する請求項1乃至4のいずれかに記載のコネクタ。
【請求項6】
前記コネクタに前記カードが挿入されたときに前記カードの挿抜方向と前記カードの幅方向の双方に直交する方向において前記カードによって変位される弾性係止部を、前記プレート部に設けた請求項1乃至5のいずれかに記載のコネクタ。
【請求項7】
前記プレート部は、前記カードの挿抜方向に設けられた、前記弾性部の近傍に切欠を有する請求項6記載のコネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−48607(P2007−48607A)
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−232123(P2005−232123)
【出願日】平成17年8月10日(2005.8.10)
【出願人】(390005049)ヒロセ電機株式会社 (383)
【Fターム(参考)】