説明

カード用コネクタ

【課題】折り曲げ加工により形成した接点部材の位置精度を高めること。
【解決手段】カード5を収容する収容部を備えたハウジングと、ハウジングの収容部内の所定位置へのカード5の装着を検出する検出スイッチ205とを具備するカード用コネクタ1において、検出スイッチ205は、ハウジングの底面側に配置される固定接点部材208と、カード5の挿入に伴って固定接点部材208に向かう方向に移動して固定接点部材208に対して接離可能な可動接点部材206とから構成され、可動接点部材206は、ハウジングに一体的に設けられ、折り曲げ加工により収容部内に配置されると共に、収容部の上面側と接触して固定接点部材208に対して接離可能な高さに配置されることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カード用コネクタに関し、特に、携帯電話機等の電子機器においてチップカードやICメモリカード等のカードを基板に電気的に接続するためのカード用コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カード用コネクタにおいて、カードの装着を検出する検出スイッチを備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このカード用コネクタにおいては、予め折り曲げ加工により形成された2つの接点部材をハウジングに圧入して組み付け、カードの挿入に伴ってこれらの接点部材を互いに接触させることによりカードの装着を検出するものとなっている。
【特許文献1】特許第3821648号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した従来のカード用コネクタにおいては、ハウジングに接点部材を組み付けるものであり、その組み付け作業が煩雑である。このような煩雑な作業を回避するため、ハウジングの製造時に接点部材を一体に形成することが考えられる。この場合、接点部材は、金属板のフープ材から打ち抜かれ、ハウジングにインサート成形された後、その一部に折り曲げ加工を施して形成されることとなる。しかしながら、このように接点部材を形成する場合には、折り曲げ加工の際のバックラッシュに起因して、接点部材の位置精度を高めることが困難となるという問題がある。
【0004】
本発明はかかる問題点に鑑みて為されたものであり、折り曲げ加工により形成した接点部材の位置精度を高めることができるカード用コネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のカード用コネクタは、カードを収容する収容部を備えたハウジングと、前記収容部内の所定位置への前記カードの装着を検出する検出スイッチとを具備するカード用コネクタであって、前記検出スイッチは、前記ハウジングの底面側に配置される固定接点部材と、前記カードの挿入に伴って前記固定接点部材に向かう方向に移動して前記固定接点部材に対して接離可能な可動接点部材とから構成され、前記可動接点部材は、前記ハウジングに一体的に設けられ、折り曲げ加工により前記収容部内に配置されると共に、前記収容部の上面側と接触して前記固定接点部材に対して接離可能な高さに配置されることを特徴とする。
【0006】
上記カード用コネクタによれば、可動接点部材を、収容部の上面側と接触させて固定接点部材に対して接離可能な高さに配置していることから、折り曲げ加工の際に発生し得るバックラッシュを規制することができるので、折り曲げ加工により可動接点部材を形成する場合においても、可動接点部材と固定接点部材との位置精度を高めることが可能となる。
【0007】
また、本発明のカード用コネクタは、カードを収容する収容部を備えたハウジングと、前記収容部内の所定位置への前記カードの装着を検出する検出スイッチとを具備するカード用コネクタであって、前記検出スイッチは、前記ハウジングの底面側に配置される固定接点部材と、前記カードの挿入に伴って前記固定接点部材に向かう方向に移動して前記固定接点部材に対して接離可能な可動接点部材とから構成され、前記ハウジングには、前記可動接点部材における前記固定接点部材に接離可能な初期位置よりも過度の折り曲げを許容する許容部が設けられ、前記可動接点部材は、前記ハウジングに一体的に設けられ、折り曲げ加工により前記収容部内に配置されると共に、その折り曲げ加工の際に前記許容部内に収容するように折り曲げられて前記固定接点部に対して接離可能な高さに配置されることを特徴とする。
【0008】
上記カード用コネクタによれば、折り曲げ加工により可動接点部材を形成する際、許容部に収容するように可動接点部材を折り曲げて固定接点部材に対して接離可能な高さに配置していることから、折り曲げ加工の際に発生し得るバックラッシュを考慮して可動接点部材を折り曲げることができるので、折り曲げ加工により可動接点部材を形成する場合においても、可動接点部材と固定接点部材との位置精度を高めることが可能となる。
【0009】
上記カード用コネクタにおいては、前記可動接点部材を、前記固定接点部材から離間する方向に付勢する付勢部材を設けることが好ましい。この場合には、付勢部材により可動接点部材が固定接点部材から離間する方向に付勢されることから、カードの挿入排出動作に伴う可動接点部材の揺動に対する耐久性を向上することができる。これにより、可動接点部材を薄い板厚の金属材料で形成することが可能となり、結果として、ハウジングに埋設される部分の板厚も薄くできるので、コネクタ自体の薄型化を実現することが可能となる。
【0010】
また、上記カード用コネクタにおいては、前記可動接点部材の先端側に樹脂製の覆い部を設け、前記カードの挿入に伴う押圧力を前記覆い部で受けて前記可動接点部材を前記固定接点部材に向かう方向に移動させることが好ましい。この場合には、カードの挿入に伴う押圧力を前記覆い部で受けることから、カードが可動接点部材の金属部分と直接接触するのを回避できるので、可動接点部材と接触する場合にカードに発生し得る損傷を軽減することが可能となる。
【0011】
特に、上記カード用コネクタにおいては、前記覆い部を、前記収容部の上面側と接触させることが好ましい。この場合には、覆い部を収容部の上面側と接触させていることから、可動接点部材が収容部の上面側と直接接触するのを回避できるので、収容部の上面側と接触する場合に可動接点部材に発生し得る損傷を防止することが可能となる。
【0012】
さらに、上記カード用コネクタにおいては、前記可動接点部材が初期位置にある場合に前記覆い部を前記固定接点部材と当接させることが好ましい。この場合には、可動接点部材が初期位置にある場合に固定接点部材との当接によって覆い部に固定接点部材の上下方向にプリテンションを掛けることができるので、可動接点部材との接離動作を安定させることができ、チャタリング等の不具合の発生を低減することが可能となる。
【0013】
さらに、上記カード用コネクタにおいては、前記ハウジングに、前記可動接点部材が初期位置にある場合に当該可動接点部材における前記固定接点部材から離間する方向への移動を規制する規制部を設けることが好ましい。この場合には、初期位置にある場合に可動接点部材が固定接点部材から離間する方向に移動するのを規制できるので、可動接点部材とカードとの接離関係を安定させることができ、カードの挿入排出動作への影響を軽減することが可能となる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、可動接点部材を、収容部の上面側と接触させて固定接点部材に対して接離可能な高さに配置していることから、折り曲げ加工の際に発生し得るバックラッシュを規制することができるので、折り曲げ加工により可動接点部材を形成する場合においても、可動接点部材と固定接点部材との位置精度を高めることが可能となる。
【0015】
また、本発明によれば、折り曲げ加工により可動接点部材を形成する際、許容部に収容するように可動接点部材を折り曲げて固定接点部材に対して接離可能な高さに配置していることから、折り曲げ加工の際に発生し得るバックラッシュを考慮して可動接点部材を折り曲げることができるので、折り曲げ加工により可動接点部材を形成する場合においても、可動接点部材と固定接点部材との位置精度を高めることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の一実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係るカード用コネクタ(以下、単に「コネクタ」という)1の外観を示す斜視図である。図2及び図3は、本実施の形態に係るコネクタ1の斜視図及び上面図である。なお、図2においては、説明の便宜上、コネクタ1が有する上部カバー3を上方側に移動させ、図3においては、上部カバー3を省略している。以下においては、適宜、コネクタ1における図1〜図3に示す紙面上方側を「コネクタ1の後方側」又は単に「後方側」と呼び、同図に示す紙面下方側を「コネクタ1の前方側」又は単に「前方側」と呼ぶものとする。
【0017】
図1に示すように、本実施の形態に係るコネクタ1は、合成樹脂材料などの絶縁材料を成形して形成されるケース2と、金属薄板材料に打ち抜き加工及び折り曲げ加工などを施して形成される上部カバー3及び下部カバー4とを備えている。ケース2は、概して平板形状を有しており、上部カバー3は、ケース2の上方側に取り付けられた状態でケース2との間に一定の空間を形成する形状を有している。下部カバー4は、樹脂材料で形成されるケース2の補強する役割を果たしている。これらの上部カバー3がケース2に取り付けられることで、コネクタ1の前方側にカード挿入口が形成されるものとなっている。本実施の形態に係るコネクタ1は、これらのケース2、上部カバー3及び下部カバー4によりハウジングを構成し、このハウジング内にカード5が収容される収容部が形成されるものとなっている。
【0018】
ケース2は、図2及び図3に示すように、コネクタ1の底面部を構成するベース部201と、このベース部201の側方側端部から上方側に立設される側壁部202とを有している。ベース部201の中央部近傍には、開口部203が形成されている。この開口部203に対応する位置に、コネクタ1に装着されるカード5の接触部に接触する複数のコンタクト端子204がコネクタ1の左右方向に並設されている。コンタクト端子204は、その端部を除く所定部位をベース部201にインサート成形等により埋設されている。コンタクト端子204は、開口部203から露出すると共に上方側に持ち上げられ、その先端部近傍にカード5の接触部に弾性的に接触する接点部204aが形成されている。また、コンタクト端子204は、ベース部201内で側方側に屈曲され、左右の側壁部202から側方側に突出する出力端子部204bが形成されている。コネクタ1においては、このコンタクト端子204を介して、収容部に装着されたカード5に対する情報の書き込み及び読み取りが可能となっている。
【0019】
また、ベース部201における後方側端部近傍には、収容部におけるカード5の装着を検出する検出スイッチ205が設けられている。この検出スイッチ205は、左方側の側壁部202から内部側(右前方側)に延伸し、コネクタ1の前後方向に揺動可能に設けられた可動接点部材206と、ベース部201の中央部分に形成された開口部207の左方側端面から右方側に延伸し、コネクタ1の上下方向に揺動可能に設けられた固定接点部材208とから構成される。
【0020】
可動接点部材206の先端部には、樹脂材料で成形され、コネクタ1に挿入されたカード5の先端と当接する覆い部209が設けられている。この覆い部209の上面は、上部カバー3の下面に接触する位置に配置されている。すなわち、上部カバー3の下面により覆い部209(可動接点部材206)の上方側への移動が規制されている。これにより、後述する可動接点部材206の接点部206aが適切に固定接点部材208の接点部208aに接離できるものとなっている。また、可動接点部材206の後方側には、可動接点部材206をコネクタ1の前方側に付勢する付勢部材としての補助ばね部材210が設けられている。固定接点部材208は、右方側端部において、前後方向に延伸する接点部208aを有し、概してT字形状を構成している。
【0021】
さらに、ベース部201には、右方側の側壁部202の後端部に連続して後壁部211が設けられている。後壁部211の内壁には、後述する付勢ばね8の一端を係止する係止片212がコネクタ1の前方側に延出するように形成されている。また、後壁部211の上面には、後述する係合ピン10の後端部を回動可能に保持する保持孔213が形成されている。
【0022】
さらに、ベース部201における右方側の側壁部202の近傍には、収容部の所定位置に装着されたカード5を排出する排出機構6が配設されている。この排出機構6は、カード5の挿入及び排出動作に伴ってスライド移動するスライダ7と、このスライダ7をカード5の排出方向(コネクタ1の前方側)に付勢する付勢ばね8と、付勢ばね8の付勢力に抗してスライダ7を所定のロック位置にロックするロック機構とから構成されている。なお、このロック機構は、スライダ7の上面に形成されたカム溝9と、このカム溝9と係合する係合ピン10とから構成されている。
【0023】
スライダ7は、一端が係止片212に係止された付勢ばね8の他端を係止した状態でベース部201の右方側部分に配設される。このスライダ7の上面に形成されたカム溝9には、後方側の端部が保持孔213に保持された係合ピン10の前方側の端部が係合する。排出機構6においては、付勢ばね8の付勢力によりカード5の排出方向に付勢されるスライダ7の移動を係合ピン10で規制するものとなっている。なお、上部カバー3における係合ピン10に対応する位置には、図1に示すように、押圧片31が形成されている。この押圧片31は、上部カバー3がケース2に取り付けられた状態において係合ピン10をスライダ7側に押圧し、係合ピン10を適切にカム溝9に係合させる役割を果たすものである。また、スライダ7の右方側に配置される上部カバー3の所定位置には、スライダ7をカード5に向けて付勢するスライダ付勢ばね片32が設けられている。一方、左方側に配置される側壁部202の内側に配置される上部カバー3の所定位置には、カード5をスライダ7に向けて付勢するカード付勢ばね片33が設けられている。
【0024】
スライダ7は、合成樹脂材料などの絶縁材料を成形して形成されるものであり、前方側の左方側側面にケース2の収容部に挿入されたカード5を受ける受け部71が設けられると共に、後方側の右方側側面に付勢ばね8の前方側端部を係止する係止片72が設けられている。上述したカム溝9は、スライダ7における後方側部分の上面に形成されている。このカム溝9の中央領域には、概してハート形状を有するハート型カム91が設けられている。カム溝9は、ハート型カム91の周囲でループ状に形成されるものであり、ハート型カム91の左方側に配置される第1ガイド溝92、右方側に配置される第2ガイド溝93、並びに、第1及び第2ガイド溝92、93の前方側端部に連結され、前記カード5がロックされる時に係合ピン10の前端部が位置する停止部を有する凹み溝94で構成されている。
【0025】
このようなカム溝9に係合する係合ピン10の前端部は、カード5の挿入動作に伴って初期位置(図2及び図3に示す位置)から第1ガイド溝92に沿って案内され、凹み溝94の停止部に配置された状態でロック状態とされる(すなわち、凹み溝94の停止部における停止位置がロック位置とされる)。また、ロック状態からのカード5の排出動作に伴って凹み溝94の停止部から出て、第2ガイド溝93に沿って案内される。すなわち、係合ピン10の一端は、カム溝9内を反時計回転回り方向に案内されることとなる。なお、カム溝9内における係合ピン10の逆方向への移動は、上述した平面部間に設けられた段差により規制されている。
【0026】
本実施の形態に係るコネクタ1においては、上述したコンタクト端子204、可動接点部材206、固定接点部材208及び補助ばね部材210を同一の金属板材料から形成している。以下、本実施の形態に係るコネクタ1が有するコンタクト端子204、可動接点部材206、固定接点部材208及び補助ばね部材210を形成する工程について図4〜図11を用いて説明する。なお、各図(a)及び(b)においては、それぞれ各工程における金属板材料の上面図及び側面図を示している。また、図4〜図11においては、説明の便宜上、対応する部材の符号を付与するものとする。
【0027】
本実施の形態に係るコネクタ1において、コンタクト端子204、可動接点部材206、固定接点部材208及び補助ばね部材210を形成する際には、まず、金属板材料のフープ材に対して打ち抜き加工を施すことによって各部材を構成する部分を有するインサート成形部材400を形成する。この場合、図4(a)に示すように、同一のフープ材からコンタクト端子204、可動接点部材206、固定接点部材208及び補助ばね部材210の構成部分を有するインサート成形部材400が形成される。
【0028】
このインサート成形部材400においては、その中央から前方側部分にコンタクト端子204が形成されている。そして、このコンタクト端子204の左方側部分に可動接点部材206及び補助ばね部材210が並べて設けられると共に、その後方側部分に固定接点部材208が設けられている。可動接点部材206の前方側端部には、後述する可動接点部材206の接点部206aを構成する部分が左方側に突出して設けられている。なお、このインサート成形部材400は、フープ材の一部である外枠401に連結部402a〜402eにより連結されている。また、インサート成形部材400の所定位置には、ケース2の樹脂成形時における位置決め用の固定部403a〜403dが設けられている。
【0029】
なお、このようなインサート成形部材400をフープ材から打ち抜き加工により形成する際、図4(b)に示すように、コンタクト端子204及び固定接点部材208の一部に若干の折り曲げ加工が施される。具体的には、コンタクト端子204の後方側端部の一部が僅かに上方側に湾曲するように折り曲げられると共に、固定接点部材208の右方側端部の一部が僅かに下方側に突出するように折り曲げられる。これにより、コンタクト端子204の後方側端部においては接点部204aが設けられ、固定接点部材208の接点部208aのテーパ面が設けられている。
【0030】
次に、図4に示す状態のインサート成形部材400に対して折り曲げ加工が施される。この折り曲げ加工により、図5に示すように、コンタクト端子204の後方側部分、並びに、固定接点部材208の右方側部分がコネクタ1の上下方向に揺動可能になるように上方側に折り曲げられる。また、可動接点部材206の接点部206aの対応部分が下方側に折り曲げられた後、その先端が右方側に向くように折り曲げられる。さらに、補助ばね部材210の前方側端部が可動接点部材206に所望の付勢力を付与できるように上方側に折り曲げられる。この折り曲げられた部分で当接部210aが形成される。さらに、固定部403a〜403dがケース2の上面位置で水平面を構成するようにその接続部分が折り曲げられる。なお、この折り曲げ加工工程において、連結部402b及び402cがそれぞれ除去される。
【0031】
そして、図5に示す状態のインサート成形部材400を成形金型にセットし、この成形金型内に樹脂材料を射出することによりケース2が形成される。なお、成形金型にセットする際、固定部403a〜403dに成形金型のボスが挿通される。この場合、ケース2は、図6(a)に示すように、中央に形成された開口部203からコンタクト端子204の後方側端部を露出させる一方、側壁部202の前方側端部近傍でコンタクト端子204の前方側端部を露出させるように設けられる。また、左方側の側壁部202の後方側端部から、当該側壁部202から僅かに離間した位置で、可動接点部材206及び補助ばね部材210をコネクタ1の前方側に延伸させるよう設けられる。さらに、ベース部201の後端部中央に形成された開口部207から固定接点部材208を露出させるように設けられている。さらに、開口部207の前方側に配置されるベース部201には、可動接点部材206におけるコネクタ1の前方側への移動を規制するリブ214、並びに、可動接点部材206を折り曲げ加工により形成する際のバックラッシュの発生を制限するための許容部としての開口部215が形成されている。なお、これらのリブ214及び開口部215の詳細については後述する。
【0032】
また、ケース2を成形する工程において、図6(a)に示すように、可動接点部材206の前方側端部に覆い部209が形成される。この覆い部209は、概してコネクタ1の前後方向に延伸する直方体形状を有している、また、その下端部は、図6(b)に示すように、ベース部201の下方側に突出するように設けられる。さらに、覆い部209は、その左方側面から接点部206aの一部が露出するように設けられている。具体的には、図5に示すように折り曲げ加工が施された接点部206aにおける折り返し部分が露出するものとなっている。
【0033】
次に、図6に示す状態のインサート成形部材400における可動接点部材206及び補助ばね部材210に対して折り曲げ加工が施される。この折り曲げ加工により、図7に示すように、可動接点部材206の前方側部分が上方側に一定角度だけ折り曲げられる一方、補助ばね部材210の前方側部分が下方側に一定角度だけ折り曲げられる。なお、これらの可動接点部材206及び補助ばね部材210は、折り曲げ加工される前の位置から異なる方向に同一角度だけ折り曲げられるものとなっている。
【0034】
そして、図7に示す状態のインサート成形部材400における可動接点部材206に対して折り曲げ加工が施される。この折り曲げ加工により、図8に示すように、可動接点部材206が補助ばね部材210の下方側に重ねられるように折り曲げられる。なお、このように折り曲げられた状態において、可動接点部材206と補助ばね部材210とは、僅かな隙間を挟んで対向配置されている。この場合において、可動接点部材206の接点部206aは、コネクタ1の右方側に僅かに突出した状態となっている。
【0035】
さらに、図8に示す状態のインサート成形部材400における可動接点部材206及び補助ばね部材210に対して折り曲げ加工が施される。この折り曲げ加工により、図9に示すように、ケース2の後方側端部近傍を支点として、可動接点部材206及び補助ばね部材210の前方側部分がコネクタ1の上方側に約90°折り曲げられる。この場合において、可動接点部材206及び補助ばね部材210の前方側部分は、コネクタ1における上方側であって、僅かに前方側に延伸した状態とされる。
【0036】
そして、図9に示す状態のインサート成形部材400における可動接点部材206及び補助ばね部材210に対して折り曲げ加工が施される。この折り曲げ加工により、図10に示すように、可動接点部材206及び補助ばね部材210がコネクタ1の右方側に約90°折り曲げられる。この場合において、可動接点部材206及び補助ばね部材210は、その端面(図10における紙面奥側端面)がベース部201に対向配置される位置まで折り曲げられ、コネクタ1の右前方側に延伸した状態とされる。可動接点部材206の接点部206aは、ベース部201に対向する面に配置されており、開口部215に対応する位置に配置されている。折り曲げ加工の際、可動接点部材206は、接点部206aを開口部215に収容するように折り曲げられる。
【0037】
このように可動接点部材206及び補助ばね部材210をベース部201に対向するように折り曲げ加工により形成した後、ケース2を取り出すため、インサート成形部材400の余分な部分(外枠401、連結部402a、402d及び402e、固定部403a〜403d)が除去される。この場合、インサート成形部材400においては、連結部402a、402d及び402e、並びに、固定部403a〜403dがケース2の外形近傍において切断される。これにより、図11に示すように、コンタクト端子204、可動接点部材206、固定接点部材208及び補助ばね部材210がインサート成形されたケース2が取り出される。
【0038】
ここで、このように形成されたケース2における可動接点部材206の周辺の構造について説明する。図12及び図13は、本実施の形態に係るコネクタ1のケース2の形成段階における可動接点部材206の周辺の拡大図である。なお、図12及び図13においては、コネクタ1の後方側から可動接点部材206の周辺を示している。また、図13においては、説明の便宜上、可動接点部材206における覆い部209を省略している。
【0039】
上述のように形成されたケース2において、可動接点部材206は、図12及び図13に示すように、リブ214及び開口部215の上方側の位置に配置されている。リブ214は、ベース部201から僅かに上方側に突出し、概してコネクタ1の左右方向に延伸して設けられている。開口部215は、このリブ214の前方側の位置であって、可動接点部材206の接点部206aに対応する位置に形成されている(図13参照)。
【0040】
この場合において、開口部215を可動接点部材206の接点部206aに対応する位置に形成したのは、可動接点部材206における固定接点部材208に接離可能な初期位置よりも過度の折り曲げを許容するためである。このように本実施の形態に係るコネクタ1においては、可動接点部材206及び補助ばね部材210を折り曲げ加工により形成する際、開口部215で可動接点部材206の接点部206aを収容することにより、可動接点部材206における初期位置よりも過度の折り曲げ加工を許容し、この折り曲げ加工に起因するバックラッシュの発生を規制するものとなっている。なお、このように形成された可動接点部材206の接点部206aの下端部は、リブ214の前方側の位置に配置され、リブ214の上端部よりも低い位置に配置されている。
【0041】
ところで、コネクタ1の初期状態においては、図2及び図3に示すように、可動接点部材206の接点部206aをリブ214の後方側の位置に配置させている。すなわち、図12に示す可動接点部材206をコネクタ1の後方側に移動させ、リブ214を乗り越えるように接点部206aを移動させている。この場合、可動接点部材206及び補助ばね部材210がコネクタ1の右前方側に延伸しており、補助ばね部材210が可動接点部材206の後方側に配置されていることから、可動接点部材206の移動は、補助ばね部材210の付勢力に抗して行われることとなる。
【0042】
図14及び図15は、本実施の形態に係るコネクタ1のケース2における可動接点部材206の周辺の拡大図である。可動接点部材206の接点部206aをリブ214の後方側の位置に配置した場合には、可動接点部材206には、主に補助ばね部材210の付勢力により、コネクタ1の前方側に復帰しようとする力、すなわち、固定接点部材208から離間しようとする力が作用することとなる。しかしながら、上述のように、接点部206aは、リブ214の上端部よりも低い位置に配置されていることから、図15に示すように、接点部206aがリブ214に当接することにより、可動接点部材206の前方側への移動は規制されるものとなっている。このように本実施の形態に係るコネクタ1においては、ケース2のベース部201に設けたリブ214により、可動接点部材206が固定接点部材208から離間する方向に移動するのを規制しているので、可動接点部材206とカード5との接離関係を安定させることができ、カード5の挿入排出動作への影響を軽減することが可能となっている。
【0043】
なお、この場合において、可動接点部材206に設けられた覆い部209の後方側端部の下面は、固定接点部材208の接点部208aの前方側端部の上面に接触している。これにより、固定接点部材208は、僅かに下方側に押し下げられている。このため、固定接点部材208には、上下方向のプリテンションが掛かっている。このように初期状態において、固定接点部材208に上下方向のプリテンションを掛けておくことにより、可動接点部材206との接離動作を安定させることができ、チャタリング等の不具合の発生を低減することが可能となっている。
【0044】
次に、本実施の形態に係るコネクタ1にカード5が挿入された場合の動作について説明する。図16〜図18は、それぞれ本実施の形態に係るコネクタ1にカード5が挿入された場合の動作を説明するための上面図である。また、図19〜図21は、それぞれ図16〜図18に対応するコネクタ1の側断面図である。なお、図16〜図18においては、説明の便宜上、コネクタ1が有する上部カバー3を省略している。また、図19〜図21においては、固定接点部材208における接点部208aの中央における断面を示している。
【0045】
図16においては、コネクタ1に挿入されたカード5の右方側の側面がスライダ7の受け部71に当接した状態を示している。この場合、コネクタ1は、図2及び図3に示す状態(初期状態)と同一の状態であり、コンタクト端子204は、カード5の下面に設けられた接触部に接触していない。また、カード5の先端部は、可動接点部材206の覆い部209に到達していない。この場合、可動接点部材206は、補助ばね部材210の付勢力により前方側に付勢された状態であり、コネクタ1の前方側への移動をリブ214により規制された状態となっている。
【0046】
この場合、カード5は、上部カバー3に設けられたカード付勢ばね片33(図2参照)によりスライダ7に向って付勢されている。一方、スライダ7は、上部カバー3に設けられたスライダ付勢ばね片32(図2参照)によりカード5に向って付勢されている。このカード付勢ばね片33によるカード5への付勢は、カード5を最後方側まで押し込んだ状態でも継続するものとなっている。このことにより、カード5は、初期状態の位置から最後方側の位置の間においてスライダ7に向って常に付勢される状態となり、スライダ7と確実に当接するので排出動作を安定的に行うことができる。また、初期状態の位置でスライダ7をカード5に向って付勢することで排出時にカード5が不要に飛び出すことを軽減することができる。
【0047】
図16に示す状態からカード5を後方側に押し込んでいくと、カード5と共にスライダ7が付勢ばね8の付勢力に抗して後方側に移動する。このようにスライダ7が移動する際、係合ピン10の前端部は、カム溝9の第1ガイド溝92上を案内される。そして、図17に示すように、カード5の先端部が可動接点部材206の覆い部209に到達した時点において、カード5の下面に設けられた接触部にコンタクト端子204が接触した状態とされる。なお、カード5の先端部が覆い部209に到達した時点においては、可動接点部材206の状態は変化していない。
【0048】
そして、図17に示す状態からカード5を最後方側まで押し込んだ後、その押し込む力を解放すると、スライダ7が最後方側の位置まで移動した後、付勢ばね8の付勢力に応じて僅かに前方側に押し戻される。この場合、係合ピン10の前端部は、図18に示すように、カム溝9の第1ガイド溝92上を前端部まで案内された後、凹み溝94に案内され、その停止部で停止し、所謂、ロック状態とされる。この場合、可動接点部材206においては、カード5の先端部により覆い部209を押し込まれ、補助ばね部材210の付勢力に抗して後方側に移動する。このようにコネクタ1においては、カード5の挿入に伴う押圧力を覆い部209で受けることから、カード5が可動接点部材206の金属部分と直接接触するのを回避でき、可動接点部材206と接触する場合にカード5に発生し得る損傷を軽減できるものとなっている。
【0049】
このようにカード5が挿入される場合において、可動接点部材206に設けられた覆い部209は、図19〜図21に示すように、上部カバー3の下面により上方側への移動が規制された状態で後方側に移動するものとなっている。この場合、覆い部209は、可動接点部材206の接点部206aを、固定接点部材208の接点部208aに接離可能な高さ位置に配置されている。これにより、可動接点部材206と固定接点部材208との位置精度を高め、折り曲げ加工により可動接点部材206を形成する場合においても、適切に固定接点部材208と接離できるようにしている。また、覆い部209を上部カバー3の下面と接触させていることから、可動接点部材206が上部カバー3の下面と直接接触するのを回避でき、上部カバー3の下面と接触する場合に可動接点部材206に発生し得る損傷を防止できるものとなっている。
【0050】
ここで、カード5によって押し込まれた可動接点部材206の周辺の構造について説明する。図22及び図23は、本実施の形態に係るコネクタ1において、カード5に押し込まれた可動接点部材206の周辺の拡大図である。なお、図22及び図23においては、コネクタ1の後方側から可動接点部材206の周辺を示している。また、図23においては、説明の便宜上、可動接点部材206における覆い部209を省略している。
【0051】
覆い部209がカード5により後方側に押し込まれた場合、可動接点部材206は、図22及び図23に示すように、補助ばね部材210の付勢力に抗して後方側に移動する。この場合、覆い部209の下方側に突出している接点部206aは、固定接点部材208の接点部208aを押し下げつつ、接点部208a上を摺動するものとなっている。本実施の形態に係るコネクタ1の検出スイッチ205においては、このような可動接点部材206の接点部206aと、固定接点部材208との接触に応じてカード5の装着を検出するものとなっている。
【0052】
以上説明したように、本実施の形態に係るコネクタ1においては、可動接点部材206を、上部カバー3の下面と接触させて固定接点部材208に対して接離可能な高さに配置している。これにより、折り曲げ加工の際に発生し得るバックラッシュを上部カバー3で規制することができるので、折り曲げ加工により可動接点部材206を形成する場合においても、可動接点部材206と固定接点部材208との位置精度を高めることが可能となる。
【0053】
また、本実施の形態に係るコネクタ1においては、折り曲げ加工により可動接点部材206を形成する際、ケース2のベース部201に設けた開口部215に収容するように可動接点部材206を折り曲げて、固定接点部材208に対して接離可能な高さに配置している。これにより、折り曲げ加工の際に発生し得るバックラッシュを考慮して可動接点部材206を折り曲げることができるので、折り曲げ加工により可動接点部材206を形成する場合においても、可動接点部材206と固定接点部材208との位置精度を高めることが可能となる。
【0054】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
【0055】
例えば、上記実施の形態においては、上部カバー3の下面を、可動接点部材206に設けられた覆い部209に接触させ、可動接点部材206の上方側への移動を規制する場合について説明しているが、可動接点部材206の上方側への移動を規制する構成については、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。また、可動接点部材206に覆い部209を設けることなく、上部カバー3等で可動接点部材206の上方側への移動を規制しても良い。この場合には、可動接点部材206の損傷を考慮して、接触する部分に樹脂材料等を付与することが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の一実施の形態に係るコネクタの外観を示す斜視図である。
【図2】上記実施の形態に係るコネクタの斜視図である。
【図3】上記実施の形態に係るコネクタの上面図である。
【図4】上記実施の形態に係るコネクタが有するコンタクト端子、可動接点部材、固定接点部材及び補助ばね部材の形成工程について説明するための図である。
【図5】上記実施の形態に係るコネクタが有するコンタクト端子、可動接点部材、固定接点部材及び補助ばね部材の形成工程について説明するための図である。
【図6】上記実施の形態に係るコネクタが有するコンタクト端子、可動接点部材、固定接点部材及び補助ばね部材の形成工程について説明するための図である。
【図7】上記実施の形態に係るコネクタが有するコンタクト端子、可動接点部材、固定接点部材及び補助ばね部材の形成工程について説明するための図である。
【図8】上記実施の形態に係るコネクタが有するコンタクト端子、可動接点部材、固定接点部材及び補助ばね部材の形成工程について説明するための図である。
【図9】上記実施の形態に係るコネクタが有するコンタクト端子、可動接点部材、固定接点部材及び補助ばね部材の形成工程について説明するための図である。
【図10】上記実施の形態に係るコネクタが有するコンタクト端子、可動接点部材、固定接点部材及び補助ばね部材の形成工程について説明するための図である。
【図11】上記実施の形態に係るコネクタが有するコンタクト端子、可動接点部材、固定接点部材及び補助ばね部材の形成工程について説明するための図である。
【図12】上記実施の形態に係るコネクタのケースの形成段階における可動接点部材の周辺の拡大図である。
【図13】上記実施の形態に係るコネクタのケースの形成段階における可動接点部材の周辺の拡大図である。
【図14】上記実施の形態に係るコネクタのケースにおける可動接点部材の周辺の拡大図である。
【図15】上記実施の形態に係るコネクタのケースにおける可動接点部材の周辺の拡大図である。
【図16】上記実施の形態に係るコネクタにカードが挿入された場合の動作を説明するための上面図である。
【図17】上記実施の形態に係るコネクタにカードが挿入された場合の動作を説明するための上面図である。
【図18】上記実施の形態に係るコネクタにカードが挿入された場合の動作を説明するための上面図である。
【図19】図16に対応するコネクタの側断面図である。
【図20】図17に対応するコネクタの側断面図である。
【図21】図18に対応するコネクタの側断面図である。
【図22】上記実施の形態に係るコネクタにおいて、カードに押し込まれた可動接点部材の周辺の拡大図である。
【図23】上記実施の形態に係るコネクタにおいて、カードに押し込まれた可動接点部材の周辺の拡大図である。
【符号の説明】
【0057】
1 カード用コネクタ(コネクタ)
2 ケース
201 ベース部
202 側壁部
203 開口部
204 コンタクト端子
205 検出スイッチ
206 可動接点部材
206a 接点部
207 開口部
208 固定接点部材
208a 接点部
209 覆い部
210 補助ばね部材
211 後壁部
212 係止片
213 保持孔
214 リブ
215 開口部
3 上部カバー
31 押圧片
4 下部カバー
5 カード
6 排出機構
7 スライダ
71 受け部
72 係止片
8 付勢ばね
9 カム溝
91 ハート型カム
92 第1ガイド溝
93 第2ガイド溝
94 凹み溝
10 係合ピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カードを収容する収容部を備えたハウジングと、前記収容部内の所定位置への前記カードの装着を検出する検出スイッチとを具備するカード用コネクタであって、
前記検出スイッチは、前記ハウジングの底面側に配置される固定接点部材と、前記カードの挿入に伴って前記固定接点部材に向かう方向に移動して前記固定接点部材に対して接離可能な可動接点部材とから構成され、
前記可動接点部材は、前記ハウジングに一体的に設けられ、折り曲げ加工により前記収容部内に配置されると共に、前記収容部の上面側と接触して前記固定接点部材に対して接離可能な高さに配置されることを特徴とするカード用コネクタ。
【請求項2】
カードを収容する収容部を備えたハウジングと、前記収容部内の所定位置への前記カードの装着を検出する検出スイッチとを具備するカード用コネクタであって、
前記検出スイッチは、前記ハウジングの底面側に配置される固定接点部材と、前記カードの挿入に伴って前記固定接点部材に向かう方向に移動して前記固定接点部材に対して接離可能な可動接点部材とから構成され、
前記ハウジングには、前記可動接点部材における前記固定接点部材に接離可能な初期位置よりも過度の折り曲げを許容する許容部が設けられ、
前記可動接点部材は、前記ハウジングに一体的に設けられ、折り曲げ加工により前記収容部内に配置されると共に、その折り曲げ加工の際に前記許容部内に収容するように折り曲げられて前記固定接点部に対して接離可能な高さに配置されることを特徴とするカード用コネクタ。
【請求項3】
前記可動接点部材を、前記固定接点部材から離間する方向に付勢する付勢部材を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のカード用コネクタ。
【請求項4】
前記可動接点部材の先端側に樹脂製の覆い部を設け、前記カードの挿入に伴う押圧力を前記覆い部で受けて前記可動接点部材を前記固定接点部材に向かう方向に移動させることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のカード用コネクタ。
【請求項5】
前記覆い部を、前記収容部の上面側と接触させたことを特徴とする請求項4記載のカード用コネクタ。
【請求項6】
前記可動接点部材が初期位置にある場合に前記覆い部を前記固定接点部材と当接させたことを特徴とする請求項5記載のカード用コネクタ。
【請求項7】
前記ハウジングに、前記可動接点部材が初期位置にある場合に当該可動接点部材における前記固定接点部材から離間する方向への移動を規制する規制部を設けたことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載のカード用コネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2010−50036(P2010−50036A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−215423(P2008−215423)
【出願日】平成20年8月25日(2008.8.25)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】