説明

ガス器具監視装置

【課題】警報器情報の処理手段と情報中継器としてのガス器具監視装置を提供する。
【解決手段】流量計測手段17と、ガス遮断弁2cと、各種情報を処理する制御回路10aと、複数の相手先と情報の送受信を行う無線モジュール11とを備え、無線モジュール11は、流量計測手段17を構成する制御回路基板10と一体的に構成してガスメータ2内に収納し、少なくとも基地局14との通信周波数帯と複数の警報器23、24、31との通信周波数帯を有し、警報器の作動音を検出して警報器作動信号として送信する警報器情報送信器26を設け、警報器情報送信器26から送信される警報器情報と流量情報に基づいて所定の処理モードを実行する構成としてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスメータを経由した後のガス配管に接続される複数のガス器具の使用状況を監視するガス器具監視装置に関し、特に、警報装置からの警報情報に基づいて所定の処理モードを実行するガス器具監視装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の監視装置としては、異常状態を検知する検知器と、前記検知器に接続された無線送信機と、無線受信機と、前記無線受信機に接続された端末機とからなり、前記検知器が異常を感知すると、警報信号が前記無線送信機から前記無線受信機に送られ、前記端末機でガスの遮断が行われる無線通信システムにおいて、前記無線受信機は間欠的にキャリアセンスを行い、キャリアを検知し、自己宛ての通信でない目的外通信有と判定される回数に基づく積算値が閾値を超えた場合には、前記端末機はガスの遮断を行うようにした無線通信システムが開示されている(特許文献1参照)。
【0003】
また、火災又はガスの発生を検出して警報を出力する警報器を含み、ガス遮断機能を有するガスメータと連携する警報システムにおいて、前記ガスメータと第1の通信を行うセキュリティ制御装置と、前記警報器に接続され、前記セキュリティ制御装置と第2の通信を行うセキュリティ通信装置とを有し、前記警報器が、前記火災またはガスの発生に至る予備的状態を検出して、前記セキュリティ通信装置及び前記セキュリティ制御装置を介して前記ガスメータに起動信号を送信し、その後前記警報器が火災またはガス漏れの発生を検出して、前記セキュリティ通信装置及び前記セキュリティ制御装置を介して前記ガスメータにガス遮断信号を送信し、前記セキュリティ制御装置は、前記ガスメータからのガス遮断完了信号、あるいは前記警報器からのガス遮断信号に応答して、遠隔のセンタにガス遮断状態を通報するようにした警報システムが開示されている(特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平08−129688号公報
【特許文献2】特開2001−33033号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献には、警報器の警報信号を無線で送り、その無線信号を受信してガスメータの遮断機能によりガスの遮断を行う、という基本的な警報システムに関しては開示されているものの、両文献共、警報器と無線送信機(セキュリティ通信装置)の関係は、警報器から警報信号をもらってガス遮断信号として無線通信を行うものであり、警報器と無線送信機は警報信号の送受を行うための接続形態を必要とし、例えば、既存の警報器を用いて本警報システムを構成する場合、警報信号を取り出すために極めて困難な作業を強いられることになり、結局、警報器と無線送信機をセットで交換する必要があり、本警報システムを普及する上で大きな弊害となっていた。
【0005】
また、ガスメータ側も同様に、無線送信機から送信されるガス遮断信号を受信するための無線受信機(自動検針子機)を別途設け、この無線受信機とガスメータとを接続してガス遮断信号を供給する必要があり、構成が複雑になるものであった。
【0006】
本願発明は上記課題を解決するもので、既存の警報器にも接続形態を伴うことなく取り付け可能で、かつガスメータを設置するだけで、警報器からの警報信号を受信可能として所定の処理を行うことが可能なガス器具監視装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記従来の課題を解決するために本発明のガス器具監視装置は、ガスメータを経由した後の配管に接続される複数のガス器具の使用状況を監視するとともに、複数の相手先と電話回線以外の通信回線を用いて直接送受信が可能な無線モジュールを搭載したガス器具監視装置であって、ガスメータには、ガス流量を計測する流量計測手段と、異常時にガス流路を遮断するガス遮断弁と、前記流量計測手段の計測結果に基づき所定の処理を行って流量情報として出力する制御回路と、複数の相手先と情報の送受信を行うメータ無線モジュールと、相手先に応じて通信周波数帯を切り替える通信切替手段と、駆動用の電池電源とを備え、前記メータ無線モジュールは、前記制御回路と一体的に構成して前記ガスメータ内に収納し、少なくとも基地局との通信周波数帯と屋内に設置された警報器との通信周波数帯を有し、前記警報器には異常検知時の作動状態を検出してガスメータに警報器情報として送信する警報器情報送信器を備え、前記警報器情報送信器は、警報器から信号を受けることなく警報器の作動を検出する警報器検出手段と、前記警報器検出手段からの警報器作動信号をガスメータに所定の通信周波数帯で送信する警報器無線モジュールと、駆動用電池と、をケースに収納して着脱自在かつ任意の場所に設置可能な形態とし、前記制御回路は、前記警報器情報送信器から送信される警報器情報と前記流量情報に基づいて所定の処理モードを実行するようにしたものである。
【0008】
上記発明によれば、電話回線以外の無線通信手段を用いて基地局との通信が可能な無線モジュールと、警報器からの警報器情報を受信可能な無線モジュールとを、ガスメータ内の計測機能及び遮断機能を有した制御回路基板に一体的に組み込んだ形態としているため、ガスメータを設置するだけで基地局と電話回線を用いることなく通信が可能となり、回線の混雑状況に影響を受けず基地局との通信をスムーズに行うことができ、ガスメータで取得した各種情報を基地局に迅速かつ的確に伝えることができ、また基地局からの指示に基づく各種処理を的確に実施することができる。
【0009】
さらに、警報器からの作動情報を、警報器から信号を受けることなく検出可能な警報器検出手段を設けているため、警報器との接続形態を必要とせず取り付けることができ、既存の警報器に対しても、その近傍に取り付けるだけで警報器の作動情報を取得することができ、極めて汎用性の高い警報器検出装置を提供することができる。
【0010】
また、この警報器検出装置に内蔵させた警報器無線モジュールを用いて、ガスメータに内蔵のメータ無線モジュールとの間で通信することで、別途、通信装置を設ける必要がなく、構成の簡素化が図れるものである。
【0011】
このように、既存の警報器にも簡単に適用可能な構成とすることで、家庭内における保安機能の充実と警報器に連動した警報システムの普及を促進することができるものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明のガス器具監視装置は、ガスメータを設置するだけで基地局および警報器との通信が電話回線を用いることなく可能となり、回線の混雑状況に影響を受けず基地局からの各種指令及びガスメータからの各種情報をスムーズに伝達することができるとともに、家庭内で発生する警報情報をリアルタイムにかつ確実に取得することができる。
【0013】
また、警報器からの作動情報を、警報器から信号を受けることなく検出可能な警報器検出手段を設けているため、警報器との接続形態を必要とせず取り付けることができ、既存の警報器に対しても、その近傍に取り付けるだけで警報器の作動情報を取得することができ、極めて汎用性の高い警報器検出装置を提供することができる。
【0014】
さらに、この警報器検出装置に内蔵させた警報器無線モジュールを用いて、ガスメータ
に内蔵のメータ無線モジュールとの間で通信することで、別途、通信装置を設ける必要がなく、構成の簡素化が図れるものである。
【0015】
このように、既存の警報器にも簡単に適用可能な構成とすることで、家庭内における保安機能の充実と警報器に連動した警報システムの普及を促進することができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
第1の発明は、ガスメータを経由した後の配管に接続される複数のガス器具の使用状況を監視するとともに、複数の相手先と電話回線以外の通信回線を用いて直接送受信が可能な無線モジュールを搭載したガス器具監視装置であって、ガスメータには、ガス流量を計測する流量計測手段と、異常時にガス流路を遮断するガス遮断弁と、前記流量計測手段の計測結果に基づき所定の処理を行って流量情報として出力する制御回路と、複数の相手先と情報の送受信を行うメータ無線モジュールと、相手先に応じて通信周波数帯を切り替える通信切替手段と、駆動用の電池電源とを備え、前記メータ無線モジュールは、前記制御回路と一体的に構成して前記ガスメータ内に収納し、少なくとも基地局との通信周波数帯と屋内に設置された警報器との通信周波数帯を有し、前記警報器には異常検知時の作動状態を検出してガスメータに警報器情報として送信する警報器情報送信器を備え、前記警報器情報送信器は、警報器から信号を受けることなく警報器の作動を検出する警報器検出手段と、前記警報器検出手段からの警報器作動信号をガスメータに所定の通信周波数帯で送信する警報器無線モジュールと、駆動用電池と、をケースに収納して着脱自在かつ任意の場所に設置可能な形態とし、前記制御回路は、前記警報器情報送信器から送信される警報器情報と前記流量情報に基づいて所定の処理モードを実行するようにしたことを特徴とするものである。
【0017】
そして、電話回線以外の無線通信手段を用いて基地局との通信が可能な無線モジュールと、警報器からの警報器情報を受信可能な無線モジュールとを、ガスメータ内の計測機能及び遮断機能を有した制御回路基板に一体的に組み込んだ形態としているため、ガスメータを設置するだけで基地局と電話回線を用いることなく通信が可能となり、回線の混雑状況に影響を受けず基地局との通信をスムーズに行うことができ、ガスメータで取得した各種器具情報を基地局に迅速かつ的確に伝えることができ、また基地局からの指示に基づく各種処理を的確に実施することができる。
【0018】
さらに、警報器からの作動情報を、警報器から信号を受けることなく検出可能な警報器検出手段を設けているため、警報器との接続形態を必要とせず取り付けることができ、既存の警報器に対しても、その近傍に取り付けるだけで警報器の作動情報を取得することができ、極めて汎用性の高い警報器検出装置を提供することができる。
【0019】
また、この警報器検出装置に内蔵させた警報器無線モジュールを用いて、ガスメータに内蔵のメータ無線モジュールとの間で通信することで、別途、通信装置を設ける必要がなく、構成の簡素化が図れるものである。
【0020】
このように、既存の警報器にも簡単に適用可能な構成とすることで、家庭内における保安機能の充実と警報器に連動した警報システムの普及を促進することができるものである。
【0021】
第2の発明は、メータ無線モジュールは、基地局との通信用無線モジュールと警報器との通信用無線モジュールとは異なる通信周波数帯を用いて通信を行い、警報器との通信用無線モジュールは特定小電力無線通信周波数帯を有するエリア通信無線モジュールとし、基地局との通信用無線モジュールは広域通信周波数帯を有する広域通信無線モジュールと
したことを特徴とするものである。
【0022】
そして、基地局とキャリアダイレクトで通信可能な広域通信無線モジュールと、特定小電力無線通信周波数帯を用いて所定の範囲内で通信可能なエリア通信無線モジュールを制御回路基板と一体的に構成し、基地局と電話回線以外の通信回線で情報の伝達を行い、警報器と特定小電力無線通信周波数帯で情報の伝達を行うようにしているため、家庭内で発生する警報器作動情報をリアルタイムにかつ確実に取得することができ、この取得情報に基づくメータ独自の遮断機能による保安確保及び取得情報に応じた通報先への情報伝達を的確に行うことができ、流量計測機能及び遮断機能を有するガスメータを情報中継器として利用することで、家庭内における保安機能の確保を合理的に行うことができるとともに、セキュリティシステムの普及を促進することができる。
【0023】
第3の発明は、エリア通信無線モジュールは、警報器との通信以外に特定の端末装置との通信も可能とし、警報器作動情報が発信されたとき特定の端末装置にも送信するようにしたことを特徴とするものである。
【0024】
そして、ガスメータに内蔵したエリア通信無線モジュールを用いてテレビや携帯電話等の特定端末装置とも通信できるようにすることで、家庭内で発生した警報器作動情報を送信することが可能となり、テレビや携帯電話の画面上に各種警報器で検知した異常状況を表示することができ、需要家への注意の喚起を促すことができる。
【0025】
第4の発明は、警報器検出手段は、警報器が作動時に発する警告音を検出する警告音検出手段と、前記警告音検出手段からの信号を警報器作動信号に変換して警報器無線モジュールに出力する警報器作動信号変換手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0026】
そして、警報器の作動情報として、警報器の検出回路から警報信号を受けることなく、警報器が異常を検知したときに作動するブザー等の警告音を検出し、この警告音から警報器が作動したことを知らせる警報器作動信号に変換して警報器無線モジュールに出力するようにしているため、警報器からの警報信号とは無関係に警報器検出手段を構成することができ、既存の警報器に対しても何ら変更することなく取り付けが可能となり、警告音の検出が可能な場所にセットするだけで警報器の作動を検出することができるものである。
【0027】
第5の発明は、警報器無線モジュールは、警報器検出手段からの動作開始信号が正常か否かを判断する警報器作動信号判定手段と、警報器を特定するための固有の識別コードを設定または変更する識別コード変更手段と、警報器作動信号判定手段の判定結果が正常な場合に警報器作動信号と共に識別コードを付与した警報器情報をガスメータに送信する警報器情報送信手段を備えたことを特徴とするものである。
【0028】
そして、家庭内に設置された警報器別に固有の識別コードを付与し、この識別コードと共に警報器作動信号を送信することで、どの警報器が作動したかを確実に知らせることができると共に、警報器別の識別コードを任意に変更または設定することが可能な識別コード変更手段を有しているため、警報器の種類を変更したような場合でも識別コードを変更するだけで対応が可能となり、また、使い回しも可能であり、極めて有効な警報器情報送信手段を提供できるものである。
【0029】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0030】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1におけるガスメータと基地局及び需要家宅との通信形態の
全体構成図、図2は同ガス器具監視装置における各種警報器との通信形態を示す図、図3は同ガス器具監視装置における警報器情報送信器の構成図、図4は同ガス器具監視装置における警報器情報送信器の制御ブロック図、図5は同ガス器具監視装置の制御回路の構成ブロック図、図6はガスメータの外観及び構成部品を示す図、図7は同ガスメータの内部構成図、図8は同ガスメータの制御回路基板の構成ブロック図である。
【0031】
図1において、まずガスメータ2を経由した後の配管に接続される複数のガス器具及びガスメータ2が保有する通信機能について説明する。
【0032】
各家庭のガス供給管1の入口部分にガスメータ2が設置され、このガスメータ2を経由した後のガス配管3から分岐して家庭で使用する種々のガス器具が設置された場所まで配管されガスが供給される。例えば、屋外にはガス給湯器4が設置され、このガス給湯器4で生成される湯が水配管を介して台所の給湯栓5、浴槽やシャワー装置が設置された風呂6、リビング等に設置された床暖房7に供給され、種々の使用形態を形成している。
【0033】
また、屋内にあっては、台所に設置されたガステーブル8、リビングや寝室等に設置されたガスファンヒータ9にガスが供給され、必要に応じて適宜使用される。
【0034】
そして、設置されたガス器具が使用されガスの消費が発生するとガスメータ2でその使用量が計測され、そのデータが所定期間毎に累積記憶されている。このガスメータ2に記憶されたデータはガス事業者15からの定期的なデータ要求指令に基づいて所定の情報処理を行った後、ガス料金やガス使用量あるいはガス事業者15が提供する割引サービス等の情報として需要家13及びガス事業者15に送信される。
【0035】
この送信手段としては、図6に示すようにガスメータ2に内蔵された制御装置を構成する制御回路基板10に一体的に組み込まれた無線モジュール11を用いて行い、この無線モジュール11はコネクタ10dで着脱自在に制御回路基板10にオンボードされ、無線モジュール11を搭載せず通信機能を有しないガスメータと無線モジュール11を搭載した通信機能を有するガスメータを任意に選択できる構成とし、ガスメータ2の共通化を図り、通信機能の有無に関係なく使用できるようにしている。
【0036】
また、無線モジュール11を着脱自在な構成とすることで、通信機能を有する場合であっても通信規格を取得した無線モジュールを搭載すれば、ガスメータ本体で通信機としての規格を取得する必要がなく、ガスメータを変更する場合等において規制を受けることなく比較的自由に変更が可能となる。
【0037】
そして、図8に示すように無線モジュール11は、基地局14と通信するために電話回線とは異なる、例えば200MHzや他の通信周波数帯を有し複数の通信チャンネルを有する広域通信無線モジュール11aと、需要家宅13内のテレビ12a、パソコンあるいは携帯電話12b等の特定の端末装置12、あるいは家庭内に設置され家庭内で発生する各種異常事態をセキュリティ情報として検出する複数の警報器と通信するために、例えば429MHz等の特定小電力無線通信周波数帯を有するエリア通信無線モジュール11bで構成し、流量信号やセンサ信号に基づいてガス使用量の算出あるいは地震、ガス漏れ等の異常検知を行う制御回路10aからのデータ、さらには基地局14を介してガス事業者15から送信される各種情報、さらには複数の警報器から送信される各種情報、を受信すると、その受信データに応じて、例えばガス料金、ガス使用量あるいは地震、ガス漏れ等の異常発生に伴うガス遮断弁の作動、さらにはセキュリティ情報に応じた各種処理等、需要家に報知すべき内容の場合はエリア通信無線モジュール11bを用いて需要家宅13内のテレビ12aあるいは携帯電話12b等の特定の端末装置12にデータを送信し、複数の警報器からセキュリティ情報が送信された場合はその情報を受信し制御回路10aに入
力する。
【0038】
そして、図9に示すように特定の端末装置12にもガスメータ2に内蔵してあるエリア通信無線モジュール11bと同一の通信周波数帯を有する無線モジュール11cを内蔵あるいは一体的に取り付けることで、ガスメータ2から送信されるデータを受信することができ、このデータをテレビ12aあるいは携帯電話12bの画面を通じて表示することで、ガスメータ2から直接需要家に対して情報の伝達を行うことができ、従来のように、ガスメータ2からガス事業者15にデータを送信し、ガス事業者15でデータ処理を行った情報、例えば料金通知等の葉書を郵送等で需要家に送付するという情報伝達方法を採用する必要がなくなるため、通知作業に要する工数を削減でき、かつ通知用葉書等の郵送費用の発生もなくなり、通知業務の合理化を実現することでガス料金の低減に寄与するものである。
【0039】
また、ガスメータ2から特定の端末装置12に各種情報を送信した場合は、エリア通信無線モジュール11bから広域通信無線モジュール11aに報知完了信号を送り、広域通信無線モジュール11aはこの報知完了信号を基地局14に送信し、ガス事業者15に需要家への情報伝達が完了したことを通知する。なお、この場合、特定の端末装置12からの応答信号を受信して報知完了信号を送信することが好ましく、より確実に需要家への情報伝達を行うことができ、合理的な情報伝達システムを構築することができる。
【0040】
また、図2に示すように複数の警報器にも同様にガスメータ2に内蔵してあるエリア通信無線モジュール11bと同一の通信周波数帯を有する無線モジュール11dを内蔵あるいは一体的に取り付けることで、各種警報器からのセキュリティ情報をガスメータ2に内蔵のエリア通信無線モジュール11bに送信することができ、ガスメータ2の制御回路10aでセキュリティ情報に応じて予め定めた処理を実行することができ、ガスメータ2の遮断機能を用いて保安を確保しつつ、情報中継器として活用することができる。
【0041】
次に、ガスメータ2の基本機能である制御回路10aに内蔵されたガス流量を計測し所定の処理を行って流量情報として出力する流量計測処理手段について簡単に説明すると、ガスメータ2には図6、図7に示すように、ガス入口2aとガス出口2bを有し、その間のガス流路内に異常時にガスを遮断する遮断弁2cとガス流量を計測する一対の超音波センサ17が設けられ、その下流側にガス圧を検出する圧力センサ2dが配置されている。
【0042】
また、超音波センサ17からの信号でガス流量を算出する制御回路10aを搭載した制御回路基板10がガスメータ2の表示部2eに液晶表示器10eを臨ますように配置され、さらに、制御回路10aを駆動させるための電池2fが収納されている。また、遮断弁2cが作動した後の復帰動作を手動で行う手段として復帰ボタン2gが配置されている。
【0043】
そして、ガス流量を計測する流量計測部17と制御回路10aは、例えば図11に示すように、ガス流路に一対の超音波センサを配置し流路を流れる流量に応じて変化する伝搬時間を計測することで流量を測定するものがある。
【0044】
以下、その構成を説明すると、超音波を送信または受信する第1送受信器17Aと受信または送信する第2送受信器17Bが流れ方向に配置され、制御回路10aを構成する切換手段を有する計測制御部18によって送受信の切り換えが可能になっており、ガス等の流体の流れ状態を検出している。この第1送受信器17Aと第2送受信器17Bの信号を処理して流量を計測するもので、具体的には、まず計測制御部18により第1送受信器17Aを駆動し、第2送受信器17Bに向け、すなわち上流から下流に超音波を送信する。そして第2送受信器17Bで受信した信号を計測制御部18に設けた増幅手段により増幅し、この増幅された信号は基準信号と比較され、基準信号以上の信号が検出された後、計
測制御部18に設けた繰り返し手段により上記の送受信を所定の回数を繰り返し、それぞれの時間値を計測制御部18に設けたタイマカウンタのような計時手段で計測する。
【0045】
次に、切換手段を有する計測制御部18で第1送受信器17Aと第2送受信器17Bの送受信を切換えて、第2送受信器17Bから第1送受信器17A、すなわち下流から上流に向かって超音波信号を送信し、この送信を前述のように繰り返し、それぞれの時間値を計測する。そして、第1送受信器17Aと第2送受信器17Bとの超音波の伝搬時間差から流路16の大きさや流体の流れ状態を考慮して信号処理手段19で流量値を求める。求められた流量データは情報記憶手段10bで累積され、所定期間毎の累積データとして記憶される。
【0046】
また、流量計測部17が配置された流路16内には異常時等にガスの流れを遮断する遮断弁2cが設けられ、信号処理手段19で求められる流量値が異常に多い場合や通常考えられる使用時間を超えて流量値が検出されるような場合に異常と判断して遮断弁2cを作動させてガス流路16を遮断する。
【0047】
また、感震装置20から地震や衝撃信号、圧力センサ2dから異常なガス圧の信号が入力されると、制御回路10aを介して遮断弁2cを作動させてガス流路16を遮断すると共に、センタに通報する。
【0048】
次に、ガスメータ2に内蔵した無線モジュール11を用いた情報伝達の一例を説明すると、まずガス事業者15からの検針指示が基地局14を介して広域通信周波数帯(例えば、200MHz)で送信された場合、ガスメータ2に内蔵してある広域通信無線モジュール11aが受信し、その検針指示情報が同一基板に搭載してある制御回路10aに送られる。制御回路10aには流量計測手段で計測された流量データが所定期間毎に累積され、その累積データ、あるいは料金データに変換した情報が情報記憶手段10bに記憶されており、ガス事業者15からの検針指示情報が入力されると制御回路10aは情報記憶手段10bの流量累積データ、あるいは料金データに変換した情報を通信切替手段10cを介してエリア通信無線モジュール11b及び広域通信無線モジュール11aに送り、広域通信無線モジュール11aは広域通信周波数帯(例えば、200MHz)で基地局14に送信し、基地局14から専用回線を用いてガス事業者15に検針情報が伝達される。
【0049】
また、エリア通信無線モジュール11bは特定小電力無線通信周波数帯(例えば、429MHz)でテレビ12a等の特定の端末装置12に一体的に取り付けた無線モジュール11cに送信し、画面上に例えば、図10(a)に示すような料金情報や使用量を表示する。そして、特定端末装置12への送信が完了すると、上記した如く、報知完了信号をガス事業者15に送信し、需要家への情報伝達が完了したことを通知する。
【0050】
また、地震や衝撃等で遮断弁2cが作動した場合において原因究明がなされ、ガス事業者15からの復帰指示が基地局14を介して広域通信周波数帯(例えば、200MHz)で送信された場合、ガスメータ2に内蔵してある広域通信無線モジュール11aが受信し、その復帰指示情報が同一基板に搭載してある制御回路10aに送られる。制御回路10aは復帰指示情報が入力されると、情報記憶手段10bに記憶されている復帰作業に関する情報を通信切替手段10cを介してエリア通信無線モジュール11bに送り、エリア通信無線モジュール11bは特定小電力無線通信周波数帯(例えば、429MHz)でテレビ12a等の表示端末装置12に一体的に取り付けた無線モジュール11cに送信し、画面上に例えば、図10(b)に示すような復帰作業の手順を表示する。そして、表示端末装置12への送信が完了すると、上記した如く、報知完了信号をガス事業者15に送信し、需要家への情報伝達が完了したことを通知する。
【0051】
以上のように、制御回路10aには伝達する情報に応じて通信する相手先に対応して通信周波数帯の異なる無線モジュールを選択すべく通信切替手段10cを有しており、例えば、ガス事業者15からの検針指令の場合は、広域通信無線モジュール11aで受信した情報によりガス事業者15と特定端末装置12に情報記憶手段10bの記憶情報を伝達する必要があり、この場合は、例えば200MHzの通信周波数帯を有する広域通信無線モジュール11aと、例えば429MHzの特定小電力無線通信周波数帯を有するエリア通信無線モジュール11bを選択し、ガス事業者15からの復帰指示の場合は、表示端末装置12に情報記憶手段10bの記憶情報を伝達するだけでよく、この場合は、例えば429MHzの特定小電力無線通信周波数帯を有するエリア通信無線モジュール11bを選択すればよい。
【0052】
なお、広域通信無線モジュール11aとエリア通信無線モジュール11bはそれぞれ別々に設けてもよく、共通の無線モジュールとし通信周波数帯を広域通信周波数帯と特定小電力無線通信周波数帯で切替えるようにしてもよいもので、前者の場合、通信切替手段10cは広域通信無線モジュール11aとエリア通信無線モジュール11bを選択する必要があり、同時通信が可能というメリットがある反面、設置スペース大やコスト高というデメリットを有している。後者の場合、通信切替手段10cは通信相手先に応じて通信周波数帯を切替える必要があり、設置スペース小やコスト安というメリットがある反面、同時通信ができず交互通信になるというデメリットを有している。
【0053】
次に、以上のような通信機能を有するガスメータにおいて、家庭内に設置されている複数の警報器、例えば火災報知器23、CO検知器24、侵入検知器31、等が作動した場合の対応について説明する。通常、家庭内に設置された各種警報器は単独で設けられて異常を検知したときブザー等により警告音を発して報知するものや、各種警報器からの情報をホームセキュリティ装置25で一括管理し、異常発生時に電話回線などで接続した警備会社に通報するようにしたセキュリティシステムが主流であった。このため、ガスを遮断する必要があるような異常事態に対応させるためには、各種警報器からの警報信号を取り出し、それをガスメータ側に送信し遮断弁を動作させるという装置を別途設ける必要があり、既存の警報器においてそのような装置に変更することは極めて困難であった。
【0054】
そこで、本実施の形態ではこの従来の課題を解決し、簡単な構成でかつ確実性の高い警報器作動検出手段を提供するものであり、既存の警報器に対しても特別な処理を施すことなく、適所に取り付けるだけで警報器情報を取得することができ、使い勝手のよいものである。
【0055】
具体的には、図3に示すように、ガスメータ2に内蔵のエリア通信無線モジュール11bと同一の通信周波数帯を有する警報器無線モジュール11dと、警報器が異常を検知して作動するときに発する警告音をマイクロフォン等で検出し警報器の作動信号に変換して警報器無線モジュール11dに出力する警報器作動検出手段22と、駆動用電池電源21を備え、器具無線モジュール11dと警報器作動検出手段22を警報器無線モジュール基板29上に一体化して構成し、ケース30に収納して警報器情報送信器26として構成する。
【0056】
そして、この警報器情報送信器26を複数の警報器、例えば火災報知器23、CO検知器24、侵入検知器31の近傍に取り付ける。このとき、警報器が作動時の警告音を検出できる位置にセットすることが必要となる。例えば、図2に示すように、火災報知器23、CO検知器24、侵入検知器31の近くにそれぞれ取り付けるだけで、警報機の作動音を検出することができ、警報器の検知回路に接続して警報信号を受け取らなくても警報器の作動開始を検出することができる。つまり、警報器情報送信器26を警報器の警告音を検出できる場所に置くだけで警報器の作動開始を検出できるものである。よって、任意の
場所にセットすることができ、かつ着脱自在に収納することができるため、既存の警報器に対しても対応が可能であり、警報器情報の送信が必要でない警報器に対しては取り外すことができ、警報器の種類を変更した場合も容易にセットすることができるものである。
【0057】
また、警報器は種類に関係なく、異常を検知したときは必ず警告音を発して報知するようになっているため、本実施の形態における警報器情報送信器26を用いて、全ての警報器における作動開始状態を検出することができるものである。
【0058】
さらに、図4の制御ブロック図を用いて詳細に説明すると、火災報知器23またはCO検知器24が異常を検知し警告音を発すると、この警告音をマイクロフォン等で構成する警告音検出手段22aで検出し、検出した場合は警報器作動信号変換手段22bで所定の警報器作動信号に変換し、警報器無線モジュール11dの警報器作動信号判定手段11eに入力して正常な警報器作動信号であるか否かを判定する。この判定結果が正常な場合は警報器作動信号送信手段11fに信号を送り、識別コード変更手段27で設定された警報器、例えば火災報知器23またはCO検知器24の固有の識別コードを付与し警報器情報としてガスメータ2のエリア通信無線モジュール11bに送信する。この一連の動作により警報器の検出回路からの警報信号を受けることなく警報器の作動開始を検出することができ、その信号をガスメータ2に送信することができる。
【0059】
なお、本実施の形態では火災報知器23、CO検知器24を例にとって説明したが、その他の警報器においても同様の検出が可能なことは言うまでもない。
【0060】
次に、複数の警報器情報送信器26から送信される各種警報器情報に対応したガスメータ2の処理内容について具体的に説明する。
【0061】
図5に示すように、警報器情報送信器26に内蔵の無線モジュール11dからガスメータ2に内蔵のエリア通信無線モジュール11bに識別コード付警報器情報が送信されると、制御回路10aに設けられた識別判別コード10fで警報器情報の種類が判別され、グループ選別手段10gで警報器情報の対応として、例えばガス遮断弁2cの遮断機能を伴う第1グループ10kに属する警報器情報か、それ以外の第2グループ10mに属する警報器情報かを選別する。
【0062】
そして、各種警報器情報に対応した処理を予め設定してある警報処理モード設定手段10jからグループ選別手段10gで選別された警報器情報に対応する処理モードを選択して処理モード実行手段10hで処理を実行する。例えば、識別コード判別手段10fで火災報知器23で検知した警報器情報と判別された場合は、グループ選別手段10gでガス遮断弁2cの遮断動作が必要であると判断して第1グループ10kに属する警報器情報として登録し、警報処理モード設定手段10jで定めたガス遮断弁2cの遮断動作とガス事業者15への通報処理を処理モード実行手段10hで実行する。
【0063】
また、識別コード判別手段10fで侵入検知器31で検知した警報器情報と判別された場合は、グループ選別手段10gでガスメータ2の遮断機能を必要としない第2グループ10mに属する警報器情報として登録し、警報処理モード設定手段10jで定めた警備会社26への通報処理を処理モード実行手段10hで実行する。
【0064】
また、グループ選別手段10gにおける警報器情報に対応したグループ分けとして、本実施の形態では、ガスメータ2の遮断機能を必要とするもの、必要としないもの、という2つの分類について説明したが、これ以外の分類方法でもよいものであり、例えば、遮断機能を必要とするものの中にあっても、火災報知器23からの警報器作動信号のように即座にガス遮断が必要なものや、C0検知器24等のガス警報器からの警報器作動信号のよ
うに警報器作動時のガス器具の使用状態に応じて、ガス遮断を行うもの、そうでないものに分類することもできる。つまり、ガス警報器24から警報器作動信号が送信されたとき、流量計測手段からの流量情報に基づいて、「流量あり」の場合はガス遮断弁2cを作動してガスの供給を停止し、「流量なし」の場合はガス遮断弁2cを作動しないようにすることで、警報器からの作動信号に応じた適切な処理が可能となり、不要なガス遮断動作を回避して使い勝手のよい警報システムを提供することができるものである。
【0065】
そして、処理モード実行手段10hで実行される通報処理において、警報器情報に応じて通報先を変更しなければいけないような場合は通信チャンネル選択手段10iで必要な相手先の通信チャンネル、つまり通信周波数帯を選択して広域通信無線モジュール11aを用いて、例えばガス事業者15や警備会社26に対して通信する。
【0066】
さらに、各種警報器から警報器情報が送信された場合、あるいは所定の処理モードが実行された場合に特定の端末装置12にもその警報器情報を送信し、テレビ12aや携帯電話12bの画面上に状況を表示することで、需要家に対して注意喚起を促すことができる。
【0067】
以上のように、本実施の形態によれば、電話回線以外の無線通信手段を用いて基地局との通信が可能な無線モジュールと、警報器からの警報器情報を受信可能な無線モジュールとを、ガスメータ内の計測機能及び遮断機能を有した制御回路基板に一体的に組み込んだ形態としているため、ガスメータを設置するだけで基地局と電話回線を用いることなく通信が可能となり、回線の混雑状況に影響を受けず基地局との通信をスムーズに行うことができ、ガスメータで取得した各種情報を基地局に迅速かつ的確に伝えることができ、また基地局からの指示に基づく各種処理を的確に実施することができる。
【0068】
さらに、警報器からの作動情報を、警報器から信号を受けることなく検出可能な警報器検出手段を設けているため、警報器との接続形態を必要とせず取り付けることができ、既存の警報器に対しても、その近傍に取り付けるだけで警報器の作動情報を取得することができ、極めて汎用性の高い警報器検出装置を提供することができる。
【0069】
また、この警報器検出装置に内蔵させた警報器無線モジュールを用いて、ガスメータに内蔵のメータ無線モジュールとの間で通信することで、別途、通信装置を設ける必要がなく、構成の簡素化が図れるものである。
【0070】
このように、既存の警報器にも簡単に適用可能な構成とすることで、家庭内における保安機能の充実と警報器に連動した警報システムの普及を促進することができるものである。
【0071】
また、警報器の作動情報として、警報器の検出回路から警報信号を受けることなく、警報器が異常を検知したときに作動するブザー等の警告音を検出し、この警告音から警報器が作動したことを知らせる警報器作動信号に変換して警報器無線モジュールに出力するようにしているため、警報器からの警報信号とは無関係に警報器検出手段を構成することができ、既存の警報器に対しても何ら変更することなく取り付けが可能となり、警告音の検出が可能な場所にセットするだけで警報器の作動を検出することができるものである。
【0072】
また、家庭内に設置された警報器別に固有の識別コードを付与し、この識別コードと共に警報器作動信号を送信することで、どの警報器が作動したかを確実に知らせることができると共に、警報器別の識別コードを任意に変更または設定することが可能な識別コード変更手段を有しているため、警報器の種類を変更したような場合でも識別コードを変更するだけで対応が可能となり、また、使い回しも可能であり、極めて有効な警報器情報送信
手段を提供できるものである。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明のガス器具監視装置によれば、ガス流量の計測機能及び遮断機能を有するガスメータに警報器からの警報器作動信号を受信する無線モジュールを内蔵しているため、警報器情報に応じてガス遮断機能を作動させ安全性を確保するとともに、情報中継器としても機能することが可能となり、ガス以外の各種メータにも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の実施の形態1におけるガス器具監視装置の通信形態を示す構成図
【図2】同ガス器具監視装置における各種警報器との通信形態を示す図
【図3】同ガス器具監視装置における警報器情報送信器の構成図
【図4】同ガス器具監視装置における警報器情報送信器の制御ブロック図
【図5】同同ガス器具監視装置における制御回路の構成ブロック図
【図6】同ガス器具監視装置の外観及び構成部品を示す図
【図7】同ガス器具監視装置の内部構成図
【図8】同ガス器具監視装置の制御回路基板の構成ブロック図
【図9】同ガス器具監視装置と特定端末装置の通信形態を示す図
【図10】(a)同特定端末装置における料金情報表示形態を示す図(b)同特定端末装置における復帰情報表示形態を示す図
【図11】同ガス器具監視装置の制御ブロック図
【符号の説明】
【0075】
2 ガスメータ
2c ガス遮断弁
10 制御回路基板
10a 制御回路
10b 情報記憶手段
10c 通信切替手段
10f 識別コード判別手段
10g グループ選別手段
10h 処理モード実行手段
10i 通信チャンネル選択手段
10j 警報処理モード設定手段
11 無線モジュール
11a 広域通信無線モジュール
11b エリア通信無線モジュール
11d 警報器無線モジュール
11e 警報器作動信号判定手段
11f 警報器作動信号送信手段
12 特定端末装置
12a テレビ
12b 携帯電話
14 基地局
15 ガス事業者
17 流量計測手段(流量計測処理手段)
22 警報器作動検出手段
22a 警告音検出手段
22b 警報器作動信号変換手段
23 火災報知器(警報器)
24 CO検知器(警報器)
26 警報器情報送信器
27 識別コード変更手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスメータを経由した後の配管に接続される複数のガス器具の使用状況を監視するとともに、複数の相手先と電話回線以外の通信回線を用いて直接送受信が可能な無線モジュールを搭載したガス器具監視装置であって、
ガスメータには、ガス流量を計測する流量計測手段と、異常時にガス流路を遮断するガス遮断弁と、前記流量計測手段の計測結果に基づき所定の処理を行って流量情報として出力する制御回路と、複数の相手先と情報の送受信を行うメータ無線モジュールと、相手先に応じて通信周波数帯を切り替える通信切替手段と、駆動用の電池電源とを備え、
前記メータ無線モジュールは、前記制御回路と一体的に構成して前記ガスメータ内に収納し、少なくとも基地局との通信周波数帯と屋内に設置された警報器との通信周波数帯を有し、
前記警報器には異常検知時の作動状態を検出してガスメータに警報器情報として送信する警報器情報送信器を備え、
前記警報器情報送信器は、警報器から信号を受けることなく警報器の作動を検出する警報器検出手段と、前記警報器検出手段からの警報器作動信号をガスメータに所定の通信周波数帯で送信する警報器無線モジュールと、駆動用電池と、をケースに収納して着脱自在かつ任意の場所に設置可能な形態とし、
前記制御回路は、前記警報器情報送信器から送信される警報器情報と前記流量情報に基づいて所定の処理モードを実行するガス器具監視装置。
【請求項2】
メータ無線モジュールは、基地局との通信用無線モジュールと警報器との通信用無線モジュールとは異なる通信周波数帯を用いて通信を行い、
警報器との通信用無線モジュールは特定小電力無線通信周波数帯を有するエリア通信無線モジュールとし、基地局との通信用無線モジュールは広域通信周波数帯を有する広域通信無線モジュールとした請求項1記載のガス器具監視装置。
【請求項3】
エリア通信無線モジュールは、警報器との通信以外に特定の端末装置との通信も可能とし、警報器情報が発信されたとき特定の端末装置にも送信するようにした請求項1または2記載のガス器具監視装置。
【請求項4】
警報器検出手段は、警報器が作動時に発する警告音を検出する警告音検出手段と、前記警告音検出手段からの信号を警報器作動信号に変換して警報器無線モジュールに出力する警報器作動信号変換手段とを備えた請求項1〜3のいずれか1項記載のガス器具監視装置。
【請求項5】
警報器無線モジュールは、警報器検出手段からの動作開始信号が正常か否かを判断する警報器作動信号判定手段と、警報器を特定するための固有の識別コードを設定または変更する識別コード変更手段と、警報器作動信号判定手段の判定結果が正常な場合に警報器作動信号と共に識別コードを付与した警報器情報をガスメータに送信する警報器情報送信手段を備えた請求項1〜4のいずれか1項記載のガス器具監視装置。

【図8】
image rotate

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2008−225844(P2008−225844A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−63193(P2007−63193)
【出願日】平成19年3月13日(2007.3.13)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】