説明

ガラス基板の移載装置

【課題】ガラス基板の種別数が増加してもカセットポートの個数は増加しない移載装置を提供する。
【解決手段】加工装置に検査装置が設けられ、A)搬送ロボットは、ガラス基板の搬送順序でカセット内の棚位置順に収納し、空のカセットに連続して収納する機能を有し、B)基板情報伝達手段は、カセット番号及びガラス基板番号を設定し、カセット番号、ガラス基板番号、カセット内の棚位置番号、検査結果の種別(欠陥)などの基板情報を修正装置に伝達し、修正装置が修正するガラス基板を抜き出し、修正を行い、元の棚位置に収納する指示、及び、修正しないガラス基板と、修正終了したガラス基板とで充填したカセットを次工程へ搬送する指示をする機能を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製造ラインにおける基板の移載装置に関するものであり、特に、液晶表示装置用カラーフィルタを製造する処理ラインにて、種別(欠陥)毎に設定されたカセットにガラス基板を区別して収納するすることなく、同一のカセットに各種別のガラス基板を区別せず収納し、当該処理ラインで発生した、修正を要する種別(例えば、種別B、種別C)のガラス基板には、対応した修正を施した後に、次工程へと搬送することが可能な、つまり、ガラス基板の種別数が増加しても、カセットポートの個数は増加しないガラス基板の移載装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図12は、液晶表示装置に用いられるカラーフィルタの一例を模式的に示した平面図である。また、図13は、図12に示すカラーフィルタのX−X’線における断面図である。
図12、及び図13に示すように、液晶表示装置に用いられるカラーフィルタは、ガラス基板(40)上にブラックマトリックス(41)、着色画素(42)、及び透明導電膜(43)が順次に形成されたものである。
図12、及び図13はカラーフィルタを模式的に示したもので、着色画素(42)は12個表されているが、実際のカラーフィルタにおいては、例えば、対角17インチの画面に数百μm程度の着色画素が多数個配列されている。
【0003】
液晶表示装置の多くに用いられている、上記構造のカラーフィルタの製造方法としては、先ず、ガラス基板上にブラックマトリックスを形成し、次に、ブラックマトリックスが形成されたガラス基板上のブラックマトリックスのパターンに位置合わせして着色画素を形成し、更に透明導電膜を位置合わせして形成するといった方法が広く用いられている。ブラックマトリックス(41)は、遮光性を有するマトリックス状のものであり、着色画素(42)は、例えば、赤色、緑色、青色のフィルタ機能を有するものであり、透明導電膜(43)は、透明な電極として設けられたものである。
【0004】
ブラックマトリックス(41)は、着色画素(42)間のマトリックス部(41A)と、着色画素(42)が形成された領域(表示部)の周辺部を囲む額縁部(41B)とで構成されている。
ブラックマトリックスは、カラーフィルタの着色画素の位置を定め、大きさを均一なものとし、また、表示装置に用いられた際に、好ましくない光を遮蔽し、表示装置の画像をムラのない均一な、且つコントラストを向上させた画像にする機能を有している。
【0005】
このブラックマトリックスの形成は、クロム成膜の処理ラインを用いてガラス基板(40)上にブラックマトリックスの材料としてのクロム(Cr)、酸化クロム(CrOX )などの金属、もしくは金属化合物を薄膜状に成膜し、成膜された薄膜上に、ブラックマトリックスの処理ラインを用いて、例えば、ポジ型のフォトレジストのエッチングレジストパターンを形成し、次に、成膜された金属薄膜の露出部分のエッチング及びエッチングレジストパターンの剥膜を行い、Cr、CrOX などの金属薄膜からなるブラックマトリックス(41)を形成するといった方法がとられている。
或いは、ガラス基板(40)上に、ブラックマトリックス形成用の黒色感光性樹脂を用いてフォトリソグラフィ法によってブラックマトリックス(41)を形成するといった方法がとられている。
【0006】
また、着色画素(42)の形成は、このブラックマトリックスが形成されたガラス基板
上に、着色画素の処理ラインを用いて、例えば、顔料などの色素を分散させたネガ型のフォトレジストの塗布膜を設け、この塗布膜への露光、現像によって着色画素を形成するといった方法がとられている。
また、透明導電膜(43)の形成は、透明導電膜の処理ラインを用いて、着色画素が形成されたガラス基板上に、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)を用いスパッタ法によって透明導電膜を形成するといった方法がとられている。
【0007】
図12、及び図13に示すカラーフィルタは、液晶表示装置に用いられるカラーフィルタとして基本的な機能を備えたものである。液晶表示装置は、このようなカラーフィルタを内蔵することにより、フルカラー表示が実現し、その応用範囲が飛躍的に広がり、液晶カラーTV、ノート型PCなど液晶表示装置を用いた多くの商品が創出された。
多様な液晶表示装置の開発、実用に伴い、液晶表示装置に用いられるカラーフィルタには、上記基本的な機能に付随して下記のような、種々な機能が付加されるようになった。
【0008】
図12に示すカラーフィルタに追加される機能としては、例えば、保護層、フォトスペーサー、配向制御用突起、光路調整層、光散乱層などがあげられる。これら諸機能の内、そのカラーフィルタの用途、仕様にもとづき1機能或いは複数の機能が図12に示すカラーフィルタに追加される。
【0009】
図14は、前記各種の処理ラインの内、着色画素の処理ラインの一例を示す説明図である。図14に例示する着色画素の処理ライン(10)は、洗浄装置(12)、塗布装置(13)、膜厚/ムラ検査装置(14)、露光装置(15)、現像装置(16)、ポストベーク装置(17)、検査装置(18)などの加工装置(K)と、搬入装置(LD)及び搬出装置(移載装置)(ULD)で構成されている。
尚、ガラス基板は図示していないが、ガラス基板の動線を実線矢印で表している。
【0010】
図14に示すように、前工程(当該処理ラインの前段の処理ライン)から、例えば、無軌道の無人搬送台車(AGV)によって搬送されてきたガラス基板は、搬入装置(LD)から洗浄装置(12)へ搬入され、洗浄装置(12)にて洗浄処理が施される。次に、洗浄装置(12)から塗布装置(13)へ搬送され、塗布装置(13)にてフォトレジストが塗布される。塗布後に膜厚/ムラ検査装置(14)へ搬送され、フォトレジストの塗膜の検査が行われる。
【0011】
続いて、露光装置(15)での露光、現像装置(16)での現像、ポストベーク装置(17)でのポストベーク、検査装置(18)での検査が施され、パターンが形成されたガラス基板は、検査装置(18)から搬出装置(移載装置)(ULD)へと搬出される。
フォトレジストの塗布後に行われる膜厚/ムラ検査装置(14)は、例えば、光学式非接触の膜厚検査と、マクロ画像を撮像するムラ検査を行うものである。また、検査装置(18)は、例えば、外観検査装置であり、形成されたパターンの検査を行う。これらは、着色画素の処理ライン内に組み込まれた、所謂、インラインの検査装置である。
【0012】
図15は、図14に示すガラス基板の搬出装置(移載装置)(ULD)を拡大して示す平面図である。図15に示すように、ガラス基板の移載装置(ULD)は、ガラス基板を収納するカセット(CS)を載置するカセットポート(CSP)と、処理が施されたガラス基板をカセット(CS)に収納する搬送ロボット(R)で構成されている。カセットポート(CSP)は3個の例であり、各々にはカセット(CS)が載置されている状態が示されている。
【0013】
搬送ロボット(R)は、例えば、上下移動軸に旋回軸、及び水平アームを取り付けた構造であり、搬送ロボット(R)は、走行装置(図示せず)に搭載され図15中、点線矢印
で示すように、3個のカセットポート(CSP)間を移動できるようになっている。
【0014】
加工装置(K)により処理が施され、検査装置(18)による外観検査が終了したガラス基板は、搬送ロボット(R)によって順次にカセット(CS)に収納される。
カセット(CS)へのガラス基板の収納は、例えば、図15中、上方のカセットポート(CSP)上に載置されたカセット(CS)から、下方のカセットポート(CSP)上に載置されたカセット(CS)への順序とし、上方のカセット(CS)がガラス基板で充填されると下方のカセット(CS)への収納が開始される。
ガラス基板で充填された上方のカセット(CS)は、移載装置(ULD)外へ回収され、空のカセット(CS)が上方のカセットポート(CSP)上に供給される。
【0015】
さて、近年、前記検査装置(18)によるガラス基板の外観検査の結果を、例えば、A、B、Cの3水準に種別し、この種別(種別A、種別B、種別C)毎に収納するカセットを区別してガラス基板を収納するといった移載方法が採用されるようになってきた。
この種別は、例えば、種別Aは形成された着色画素に欠陥のないガラス基板、種別Bは異物が付着したガラス基板、種別Cは色修正を要するガラス基板である。
図16は、ガラス基板の種別毎に収納するカセットを区別して収納する移載装置(ULD)の一例を示す平面図である。この移載装置(ULD)は、ガラス基板の種別が3種別である場合に対応した移載装置の例である。
【0016】
図16に示すように、この移載装置(ULD)は、ガラス基板を収納するカセット(CS)を載置する6個のカセットポート(CSP1〜CSP6)と、処理が施されたガラス基板をカセット(CS)に収納する搬送ロボット(R)で構成されている。搬送ロボット(R)は、図16中、点線矢印で示すように、6個のカセットポート(CSP)間を移動できるようになっている。
【0017】
6個のカセットポート(CSP1〜CSP6)の内、2個のカセットポート(CSP1〜CSP2)は、予め、種別Aに対応したカセットポートとして設定されている。他の2個のカセットポート(CSP3〜CSP4)は、種別Bに対応したカセットポートとして、また残る2個のカセットポート(CSP5〜CSP6)は、種別Cに対応したカセットポートとして設定されている。
【0018】
加工装置(K)により処理が施され、検査装置(18)による外観検査が終了したガラス基板は、搬送ロボット(R)によってカセット(CS)に収納されるのであるが、外観検査の結果がA水準である種別Aのガラス基板は、種別Aのカセットポートとして設定されたカセットポート(CSP1〜CSP2)上に載置されている、例えば、カセットポート(CSP1)上のカセット(CS)に収納されるようになっている。
【0019】
同様に、外観検査の結果が種別Bのガラス基板は、種別Bのカセットポートとして設定されたカセットポート(CSP3〜CSP4)上に載置されている、例えば、カセットポート(CSP3)上のカセット(CS)に収納され、また、種別Cのガラス基板は、種別Cのカセットポートとして設定されたカセットポート(CSP5〜CSP6)上に載置されている、例えば、カセットポート(CSP5)上のカセット(CS)に収納されるようになっている。
【0020】
移載装置(ULD)には、各種別毎に2個のカセットポート(CSP)が設けられている。これは、加工装置(K)のガラス基板の処理能力に対し、カセット(CS)を回収・供給する処理能力が小さいために設けられている。
【0021】
ガラス基板が充填されたカセットは、あるタイミングでカセットポート(CSP)から
回収され、空のカセットが当該カセットポート(CSP)に供給されるのであるが、加工装置(K)が1枚のガラス基板を処理する時間よりも、カセット(CS)にガラス基板が充填されてから、カセット(CS)を回収し次のカセット(CS)を供給するまでの時間の方が長いために、カセットの供給が間に合わず、加工装置(K)が一時停止してしまうのを回避するためである。
尚、前記膜厚/ムラ検査装置(14)による検査結果が不良のガラス基板は、露光装置(15)に搬送されずに、膜厚/ムラ検査装置(14)と露光装置(15)の間で加工装置(K)から排出されることが多い。
【0022】
外観検査の結果がA水準である種別Aのガラス基板は、例えば、カセットポート(CSP1)上のカセット(CS)に収納され種別Aのガラス基板で充填されると、カセットポート(CSP1)から回収され、次工程(当該処理ラインの後段の処理ライン)へと、例えば、AGVにて搬送される。
また、種別Bのガラス基板、例えば、異物が付着したガラス基板は、カセットポート(CSP3)上のカセット(CS)に収納され種別Bのガラス基板で充填されると、異物を修正する修正装置へと、例えば、AGVにて搬送される。
このカセット(CS)に収納されたガラス基板に異物の修正が施され、修正されたガラス基板はカセット(CS)単位で、次工程(当該処理ラインの後段の処理ライン)へと、例えば、AGVにて搬送される。
【0023】
同様に、種別Cのガラス基板、例えば、色修正を要するガラス基板は、色修正をする修正装置にて修正が施され、修正されたガラス基板はカセット(CS)単位で、次工程(当該処理ラインの後段の処理ライン)へと、例えば、AGVにて搬送される。
【0024】
上記のように、ガラス基板の種別毎に収納するカセットを区別して収納する移載装置(ULD)は、種別数の増加に伴い、カセットポート(CSP)の個数が増加し、移載装置(ULD)の大型化を招いている。
移載装置(ULD)の大型化は、初期設備コスト、設置スペース、及び運用コストが増大するといった問題を引き起こしている。
【0025】
また、カセットポート(CSP)の個数が増加により、搬送ロボット(R)の移動に要する所要時間が長くなり、搬送ロボット(R)の処理能力が低下することも懸念される。一方この所要時間を長くさせないために、例えば、搬送ロボット(R)の移動速度を高速にした際には、高速に伴う搬送ロボット(R)の安定性の低下が懸念されている。
【特許文献1】特開平8−225113号公報
【特許文献2】特開平8−229518号公報
【特許文献3】特開2004−109968号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0026】
上記のように、カラーフィルタを製造する各種の処理ラインにて、当該処理の欠陥に対応した検査装置をインラインで処理ライン内に設け、ガラス基板を検査結果で種別区分し、種別に設定されたカセットに収納し、カセット毎に各々対応した修正を施した後に、次工程の処理ラインへと搬送するといった製造方式を採用する際には、処理ラインの搬出装置(移載装置)にては、種別毎に設定されたカセットにガラス基板を収納するので、ガラス基板の種別数が増加すると、カセットポートの個数が増加することになる。このカセットポートの個数の増加は、搬出装置(移載装置)の大型化を招くといった問題を引き起している。
【0027】
本発明は、この問題を解決するためになされたものであり、種別毎に設定されたカセットにガラス基板を区別して収納するすることなく、同一のカセットに各種別のガラス基板を区別せず収納し、当該処理ラインで発生した、修正を要する種別(例えば、種別B、種別C)のガラス基板には、対応した修正を施した後に、次工程へと搬送することが可能な、つまり、ガラス基板の種別数が増加しても、カセットポートの個数は増加しないガラス基板の移載装置を提供することを課題とするものである。
【0028】
これにより、ガラス基板の種別数が増加しても、カセットポートの個数は増加することなく、従って、移載装置の大型化に伴う初期設備コスト、設置スペース、及び運用コストの増大を大幅に抑制することが可能となる。
また、搬送ロボットの処理能力の低下、或いは搬送ロボットの安定性の低下を回避することが可能となる。
【課題を解決するための手段】
【0029】
本発明は、少なくとも、搬入装置、加工装置、搬出装置(移載装置)で構成されるガラス基板の処理ラインにおいて、
I)前記加工装置には、当該処理の欠陥に対応した検査装置が設けられており、前記搬出装置(移載装置)は、搬送ロボット、2個のカセットポート、基板情報伝達手段で構成され、
II)A)前記搬出装置(移載装置)の搬送ロボットは、
1)前記検査装置による検査を終了したガラス基板が、加工装置から搬送されてきた際に、搬送されてきた順序で、第1カセットポート上に載置されたカセット内の棚位置順にガラス基板を収納し、
2)該カセットがガラス基板で充填された際には、第2カセットポート上に載置されているカセットに、上記1)と同様に、搬送されてきた順序で、第2カセットポート上に載置されたカセット内の棚位置順にガラス基板を収納し、
3)第2カセットポート上に載置されているカセットがガラス基板で充填された際には、該カセットへのガラス基板の収納中に、第1カセットポート上に載置されたカセットが回収され、新たに第1カセットポート上に供給された空のカセットに、上記1)と同様にして、ガラス基板を収納し、
4)以降、カセットがガラス基板で充填された際には、同様にして、第1カセットポート又は第2カセットポート上に載置されている空のカセットに、交互に連続してガラス基板を収納する機能を有し、
B)前記搬出装置(移載装置)の基板情報伝達手段は、
1)前記第1カセットポート又は第2カセットポート上に供給される空のカセットに、カセットポート上への供給順にカセット番号を設定し、
2)前記検査装置による検査を終了したガラス基板が、加工装置から搬送されてきた際には、ガラス基板に、搬送されてきた順でガラス基板番号を設定し、
3)ガラス基板で充填されたカセット毎のカセット番号、及び該カセットに収納されたガラス基板毎の、ガラス基板番号、カセット内の棚位置番号、検査結果の種別(欠陥)の基板情報を記録し、
4)該基板情報を、当該処理により発生した種別(欠陥)を修正する修正装置に伝達し、5)前記検査装置による検査を終了したガラス基板が充填され、カセットポートから回収されたカセットが上記修正装置に搬送されてきた際には、
a)修正装置が上記基板情報に基づき、搬送されたカセットから修正を要するガラス基板を抜き出し、修正処理を行い、再び元の棚位置に収納するように指示をし、
b)修正装置が修正を要しないガラス基板と、修正を終了したガラス基板とで充填されたカセットを回収し、次工程(当該処理ラインの後段の処理ライン)へ搬送するように指示
をする、
機能を有することを特徴とするガラス基板の移載装置である。
【発明の効果】
【0030】
本発明は、加工装置には、当該処理の欠陥に対応した検査装置が設けられており、搬出装置(移載装置)は、搬送ロボット、2個のカセットポート、基板情報伝達手段で構成され、
A)搬出装置(移載装置)の搬送ロボットは、1)検査装置による検査を終了したガラス基板が加工装置から搬送されてきた際に、搬送されてきた順序で、第1カセットポート又は第2カセットポート上に載置されている空のカセット内の棚位置順にガラス基板を収納し、カセットがガラス基板で充填され次第、次の空のカセットにガラス基板を連続して交互に収納する機能を有し、
B)搬出装置(移載装置)の基板情報伝達手段は、1)第1カセットポート又は第2カセットポート上に供給される空のカセットに、カセットポート上への供給順にカセット番号を設定し、
2)検査装置による検査を終了したガラス基板が、加工装置から搬送されてきた際には、ガラス基板に、搬送されてきた順でガラス基板番号を設定し、3)ガラス基板で充填されたカセット毎のカセット番号、及び該カセットに収納されたガラス基板毎の、ガラス基板番号、カセット内の棚位置番号、検査結果の種別(欠陥)の基板情報を記録し、4)該基板情報を、当該処理により発生した種別(欠陥)を修正する修正装置に伝達し、5)前記検査装置による検査を終了したガラス基板が充填され、カセットポートから回収されたカセットが上記修正装置に搬送されてきた際には、a)修正装置が上記基板情報に基づき、搬送されたカセットから修正を要するガラス基板を抜き出し、修正処理を行い、再び元の棚位置に収納するように指示をし、b)修正装置が修正を要しないガラス基板と、修正を終了したガラス基板とで充填されたカセットを回収し、次工程(当該処理ラインの後段の処理ライン)へ搬送するように指示をする、機能を有する移載装置であるので、同一のカセットに各種別のガラス基板を区別せず収納し、当該処理ラインで発生した、修正を要する種別(例えば、種別B、種別C)のガラス基板には、対応した修正を施した後に、次工程へと搬送することが可能な、つまり、ガラス基板の種別数が増加しても、カセットポートの個数は増加しないガラス基板の移載装置となる。
【0031】
これにより、ガラス基板の種別数が増加しても、カセットポートの個数は増加することなく、従って、移載装置の大型化に伴う初期設備コスト、設置スペース、及び運用コストの増大を大幅に抑制することが可能となる。
また、搬送ロボットの処理能力の低下、或いは搬送ロボットの安定性の低下を回避することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明によるガラス基板の移載装置の一実施例を示す平面図である。
図1に示すように、本発明によるガラス基板の移載装置(ULD−2)は、ガラス基板を収納するカセット(CS)を載置するカセットポート(CSP)と、処理が施されたガラス基板をカセット(CS)に収納する搬送ロボット(R)と、基板情報伝達手段(30)とで構成されている。カセットポートは第1カセットポート(CSP11)と第2カセットポート(CSP12)の2個が設けられている。第1カセットポート(CSP11)には第1カセット(CS11)が、第2カセットポート(CSP12)には第2カセット(CS12)が載置されている状態が示されている。
【0033】
搬送ロボット(R)は、例えば、上下移動軸に旋回軸、及び水平アームを取り付けた構造であり、搬送ロボット(R)は、走行装置(図示せず)に搭載され図1中、点線矢印で
示すように、2個のカセットポート(CSP11〜CSP12)間を移動できるようになっている。
【0034】
本発明によるガラス基板の移載装置(ULD−2)の動作について、以下に、ガラス基板の種別が種別A、種別B、種別Cの3種別であり、加工装置から搬送されてくる1枚目のガラス基板が種別A、2枚目が種別B、3枚目が種別Cであり、4枚目以降のガラス基板の種別の順序は不明である場合をモデルにして説明をする。尚、種別Aは着色画素に欠陥のないガラス基板、種別Bは異物が付着したガラス基板、種別Aは色修正を要するガラス基板の例である。
【0035】
図2は、搬送ロボット(R)が加工装置から搬送されてきたガラス基板を、第1カセットポート(CSP11)上の第1カセット(CS11)へ収納を開始する直前の状態を示す平面図である。加工装置(K)の検査装置(18)には1枚目のガラス基板(G1)、ポストベーク装置(17)には2枚目のガラス基板(G2)、現像装置(16)には3枚目のガラス基板(G3)が示されている。
【0036】
また、図3は、搬送ロボット(R)が加工装置から搬送されてきた3枚目のガラス基板(G3)までを、第1カセット(CS11)へ収納を終了した段階を示した第1カセットの側断面図である。図3中、白太矢印は搬送ロボット(R)がガラス基板を第1カセット(CS11)へ収納する方向を示し、第1カセット(CS11)の上部から下部に向かう矢印は、ガラス基板を収納する棚位置順を表している。尚、ガラス基板を保持する棚爪は省略してある。
【0037】
図2及び図3に示すように、搬送ロボット(R)は、検査装置による検査を終了したガラス基板が、加工装置(K)から搬送されてきた際に、搬送されてきた順序で、第1カセットポート(CSP11)上に載置された第1カセット(CS11)内の棚位置順にガラス基板を収納する。
搬送ロボット(R)は、1枚目のガラス基板(G1)を第1カセット(CS11)内の棚位置順1(最上段)へ収納し、2枚目のガラス基板(G2)を棚位置順2へ収納し、3枚目のガラス基板(G3)を棚位置順3へ収納する。
【0038】
図4は、搬送ロボット(R)が、4枚目以降のガラス基板(G4〜)を、そのガラス基板が搬送されてきた順序で、第1カセット(CS11)内の棚位置順4以降へ収納し、(i−1)枚目のガラス基板(G(i−1))にて第1カセット(CS11)が充填された状態を示している。
第1カセット(CS11)がガラス基板で充填されると、第2カセットポート(CSP12)上に載置されている第2カセット(CS12)に、上記と同様に、i枚目のガラス基板(Gi)から搬送されてきた順序で、第2カセット(CS12)内の棚位置順にガラス基板を収納する。
【0039】
ガラス基板が充填された第1カセット(CS11)は、第1カセットポート(CSP11)から回収され、図5に示すように、第1カセットポート(CSP11)上には新たに空の第3カセット(CS13)が供給される。この第3カセット(CS13)の供給は、第2カセットポート(CSP12)上の第2カセット(CS12)がガラス基板で充填されてしまう前までに完了している。
【0040】
第2カセットポート(CSP12)上の第2カセット(CS12)が(n−1)枚目のガラス基板(G(n−1))で充填されると、搬送ロボット(R)は、n枚目のガラス基板(Gn)以降のガラス基板を、第1カセットポート(CSP11)上の空の第3カセット(CS13)へ収納する。
以降、カセットがガラス基板で充填されると、同様にして、搬送ロボット(R)は、第1カセットポート又は第2カセットポート上に載置されている空のカセットに、交互に連続してガラス基板を収納する。
【0041】
上記のように、カセットポート上に空のカセットが供給され、搬送ロボットはガラス基板をカセットに収納し、ガラス基板が充填されたカセットはカセットポートから回収されるといった作業の間に、移載装置の基板情報伝達手段(30)は、第1カセットポート(CSP11)又は第2カセットポート(CSP12)上に供給される空のカセットに、カセットポート上への供給順にカセット番号を設定する。
【0042】
図2に示す符号(CS11)は、カセットポート(CSP)上に最初に供給された空のカセットに、基板情報伝達手段(30)が設定した該カセットのカセット番号を表している。また、図4に示す符号(CS12)は、カセットポート(CSP)上に2番目に供給された空のカセットに、基板情報伝達手段(30)が設定した該カセットのカセット番号を表している。また、図5に示す符号(CS13)は、同様に基板情報伝達手段(30)が設定した該カセットのカセット番号を表している。
【0043】
また、基板情報伝達手段(30)は、検査装置による検査を終了したガラス基板が加工装置から搬送されてきた際には、ガラス基板に、搬送されてきた順でガラス基板番号を設定する。
図3に示す符号(G1(A))の(G1)は、加工装置から最初に搬送されてきたガラス基板に、基板情報伝達手段(30)設定した該ガラス基板のガラス基板番号である。また、(A)は、このガラス基板の検査装置(18)による検査結果が種別Aであることを示すものであり、検査装置(18)がら基板情報伝達手段(30)へ伝達されたものである。
【0044】
また、基板情報伝達手段(30)は、ガラス基板で充填されたカセット毎のカセット番号、及び該カセットに収納されたガラス基板毎の、ガラス基板番号、カセット内の棚位置番号、検査結果の種別(欠陥)などの基板情報を基板情報伝達手段(30)内に記録する。また、基板情報伝達手段(30)は、この基板情報を当該処理により発生した種別(欠陥)を修正する修正装置に伝達する。
【0045】
図4に示すように、基板情報伝達手段(30)は、例えば、ガラス基板が充填された第1カセット(CS11)が第1カセットポート(CSP11)から回収される際に、上記基板情報をカセット単位で、後述する、異物を修正する修正装置(20B)、及び色修正をする修正装置(20C)に伝達する。
【0046】
図6は、種別Bのガラス基板、すなわち、異物が付着したガラス基板を修正する修正装置の一例の平面図である。図6に示すように、この異物を修正する修正装置(20B)は、異物修正部(21B)と移載装置(ULD−B)で構成され、移載装置(ULD−B)は、カセット(CS)を載置するカセットポート(CSP)と、カセット(CS)と異物修正部(21B)間でガラス基板を往復移載する搬送ロボット(R)と、修正装置の基板情報伝達手段(30B)で構成されている。
カセットポート(CSP)は、第1カセットポート(CSP21)と第2カセットポート(CSP22)の2個が設けられており、例えば、AGVによって、前記処理ラインの移載装置(ULD)から搬送されてきた第1カセット(CS11)が第1カセットポート(CSP21)上に供給された状態が示されている。
【0047】
図7は、異物を修正する修正装置(20B)の第1カセットポート(CSP21)上に載置された第1カセット(CS11)内に収納されているガラス基板の内、異物が付着し
た種別Bのガラス基板(G2(B))を搬送ロボット(R)が抜き出している状態を示したものである。
【0048】
図6及び図7に示すように、前記検査装置による検査を終了したガラス基板で充填され、第1カセットポート(CSP11)から回収された第1カセット(CS11)が上記修正装置(20B)に搬送されてきた際には、前記基板情報が伝達された修正装置(20B)の基板情報伝達手段(30B)は、処理ラインの基板情報伝達手段(30)からの指示に従い、報伝された基板情報に基づき、1)搬送ロボット(R)は搬送された第1カセット(CS11)から修正を要する2枚目のガラス基板(G2(B))を抜き出して異物修正部(21B)に搬入し、2)異物修正部(21B)は異物の修正処理を行い、3)搬送ロボット(R)は再び元の棚位置に、修正されたガラス基板(G2(B))を収納するといった修正作業を行わせる。
【0049】
図7における4枚目以降のガラス基板の種別は不明なものとなっているが、種別Bのガラス基板は、2枚目のガラス基板と同様に、異物の修正処理が施され、元の棚位置に収納される。
【0050】
第1カセット(CS11)内の種別Bのガラス基板への修正処理が終了すると、第1カセット(CS11)は移載装置(ULD−B)の第1カセットポート(CSP21)から回収され、例えば、AGVによって、色修正をする修正装置(20C)へと搬送される。尚、この段階の第1カセット(CS11)には、修正を要しない種別Aのガラス基板と、種別Bの修正が施されたガラス基板と、修正が未だ施されていない種別Cのガラス基板が収納されている。
【0051】
図8は、種別Cのガラス基板、すなわち、色修正を要するガラス基板を修正する修正装置の一例の平面図である。図8に示すように、この異物を修正する修正装置(20C)は、色修正部(21C)と移載装置(ULD−C)で構成され、移載装置(UDL−C)は、カセット(CS)を載置するカセットポート(CSP)と、カセット(CS)と色修正部(21C)間でガラス基板を往復移載する搬送ロボット(R)と、修正装置の基板情報伝達手段(30C)で構成されている。
カセットポート(CSP)は、第1カセットポート(CSP31)と第2カセットポート(CSP32)の2個が設けられており、例えば、AGVによって、前記処理ラインの移載装置(ULD)から搬送されてきた第1カセット(CS11)が第1カセットポート(CSP31)上に供給された状態が示されている。
【0052】
図9は、色修正する修正装置(20C)の第1カセットポート(CSP31)上に載置された第1カセット(CS11)内に収納されているガラス基板の内、色修正を要する種別Cのガラス基板(G3(C))を搬送ロボット(R)が抜き出している状態を示したものである。
【0053】
図8及び図9に示すように、前記検査装置による検査を終了したガラス基板で充填され、第1カセットポート(CSP11)から回収された第1カセット(CS11)が上記修正装置(20C)に搬送されてきた際には、前記基板情報が伝達された修正装置(20C)の基板情報伝達手段(30C)は、処理ラインの基板情報伝達手段(30)からの指示に従い、報伝された基板情報に基づき、1)搬送ロボット(R)は搬送された第1カセット(CS11)から修正を要する3枚目のガラス基板(G3(C))を抜き出して色修正部(21C)に搬入し、2)色修正部(21C)は色修正処理を行い、3)搬送ロボット(R)は再び元の棚位置に、修正されたガラス基板(G3(C))を収納するといった修正作業を行わせる。
【0054】
図9における4枚目以降のガラス基板の種別は不明なものとなっているが、種別Cのガラス基板は、3枚目のガラス基板と同様に、色修正処理が施され、元の棚位置に収納される。
【0055】
第1カセット(CS11)内の種別Cのガラス基板への修正処理が終了すると、第1カセット(CS11)は移載装置(ULD−C)の第1カセットポート(CSP31)から回収され、例えば、AGVによって、次工程(当該処理ラインの後段の処理ライン)へと搬送される。
尚、この段階の第1カセット(CS11)には、修正を要しない種別Aのガラス基板と、種別Bの修正が施されたガラス基板と、種別Cの修正が施されたガラス基板が収納されている。
【0056】
図10は、着色画素の処理ラインで発生した欠陥(異物及び色)を修正する修正装置の他の例を示す平面図である。図10に示すように、この修正装置(20D)は、図6に示す異物修正部(21B)と、図8に示す色修正部(21C)と、移載装置(ULD−D)で構成されている。
移載装置(ULD−D)は、カセット(CS)を載置するカセットポート(CSP)と、カセット(CS)と異物修正部(21B)と色修正部(21C)の三者間でガラス基板を自在に移載する搬送ロボット(R)と、修正装置の基板情報伝達手段(30D)で構成されている。
【0057】
カセットポート(CSP)は、第1カセットポート(CSP41)と第2カセットポート(CSP42)の2個が設けられており、前記処理ラインの移載装置(UDL)の第1カセットポート(CSP11)から搬送されてきた第1カセット(CS11)が第1カセットポート(CSP41)上に供給されている状態が示されている。
【0058】
基板情報伝達手段(30D)の指示に従い、1)搬送ロボット(R)は、第1カセットポート(CSP41)上の第1カセット(CS11)から種別Bのガラス基板(G(B))を抜き出して異物修正部(21B)に搬入し、2)異物修正部(21B)は異物の修正処理を行い、3)搬送ロボット(R)は再び元の棚位置に、修正されたガラス基板(G(B))を収納する。
又は、1)搬送ロボット(R)は、第1カセットポート(CSP41)上の第1カセット(CS11)から種別Cのガラス基板(G(C))を抜き出して色修正部(21C)に搬入し、2)色修正部(21C)は色修正処理を行い、3)搬送ロボット(R)は再び元の棚位置に、修正されたガラス基板(G(C))を収納する。
【0059】
或いは、ガラス基板が、種別B及び種別Cの欠陥を有するガラス基板(G(B、C))の場合には、1)搬送ロボット(R)は、第1カセットポート(CSP41)上の第1カセット(CS11)からガラス基板(G(B、C))を抜き出して異物修正部(21B)に搬入し、2)異物修正部(21B)は異物の修正処理を行い、3)搬送ロボット(R)は、ガラス基板(G(B、C))を異物修正部(21B)から色修正部(21C)に搬入し、4)色修正部(21C)は色修正処理を行い、35搬送ロボット(R)は再び元の棚位置に、修正されたガラス基板(G(B、C))を収納する。
【0060】
図11は、本発明における、各基板情報伝達手段間の情報伝達経路の一例を示す平面図である。図11に示す各基板情報伝達手段(30、30B、30C)としては、例えば、PLC(プログラマブルコントローラ)、或いはPC(パーソナルコンピュータ)を用いることができる。
図11に示す例は、前記処理ラインの移載装置(ULD)の基板情報伝達手段(30)と、異物を修正する修正装置(20B)の基板情報伝達手段(30B)と、色修正する修正装置(20C)の基板情報伝達手段(30C)とが有線で接続された例である。情報伝達経路としては、例えば、ICタグのような、記憶媒体を用いることによってワイヤレスにすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明によるガラス基板の移載装置の一実施例を示す平面図である。
【図2】搬送ロボットが第1カセットポート上の第1カセットへ収納ガラス基板のを開始する直前の状態を示す平面図である。
【図3】搬送ロボットが3枚目のガラス基板までを、第1カセットへ収納を終了した段階を示した側断面図である。
【図4】第1カセットが(i−1)枚目のガラス基板にて充填された状態の説明図である。
【図5】第1カセットが、第1カセットポートから回収され、新たに空の第3カセットが供給される説明図である。
【図6】異物が付着したガラス基板を修正する修正装置の一例の平面図である。
【図7】第1カセット内のガラス基板の内、異物が付着した種別Bのガラス基板を抜き出している状態の説明図である。
【図8】色修正を要するガラス基板を修正する修正装置の一例の平面図である。
【図9】第1カセット内のガラス基板の内、色修正を要する種別Cのガラス基板を抜き出している状態の説明図である。
【図10】着色画素の処理ラインで発生した欠陥(異物及び色)を修正する修正装置の他の例を示す平面図である。
【図11】本発明における各基板情報伝達手段間の情報伝達経路の一例を示す平面図である。
【図12】液晶表示装置に用いられるカラーフィルタの一例を模式的に示した平面図である。
【図13】図12に示すカラーフィルタのX−X’線における断面図である。
【図14】着色画素の処理ラインの一例を示す説明図である。
【図15】図14に示すガラス基板の搬出装置(移載装置)を拡大して示す平面図である。
【図16】ガラス基板の種別毎に収納するカセットを区別して収納する移載装置の一例を示す平面図である。
【符号の説明】
【0062】
10・・・着色画素の処理ライン
12・・・洗浄装置
13・・・塗布装置
14・・・膜厚/ムラ検査装置
15・・・露光装置
16・・・現像装置
17・・・ポストベーク装置
18・・・検査装置
20B・・・異物を修正する修正装置
20C・・・色修正をする修正装置
20D・・・異物及び色修正をする修正装置
21B・・・異物修正部
21C・・・色修正部
30・・・処理ラインの基板情報伝達手段
30B・・・異物を修正する修正装置の基板情報伝達手段
30C・・・色修正をする修正装置の基板情報伝達手段
30D・・・異物及び色修正をする修正装置の基板情報伝達手段
40・・・ガラス基板
41・・・ブラックマトリックス
42・・・着色画素
43・・・透明導電膜
CS・・・カセット
CSP・・・カセットポート
CS11・・・第1カセット
CS12・・・第2カセット
CS13・・・第3カセット
CSP11、CSP21、CSP31、CSP41・・・第1カセットポート
CSP12、CSP22、CSP32、CSP42・・・第2カセットポート
G1、G2、G3、G4・・・1枚目、2枚目、3枚目、4枚目のガラス基板
G1(A)・・・1枚目の種別Aのガラス基板
G2(B)・・・2枚目の種別Bのガラス基板
G3(C)・・・4枚目の種別Cのガラス基板
Gi、Gn・・・i枚目、n枚目のガラス基板
G(A)、G(B)、G(C)、G(B、C)・・・種別A、B、C、BとC、のガラス基板
G(i−1)・・・第1カセットに最後に収納されるガラス基板
G(n−1)・・・第2カセットに最後に収納されるガラス基板
K・・・加工装置
LD・・・搬入装置
R・・・搬送ロボット
ULD・・・搬出装置(移載装置)
ULD−2・・・本発明によるガラス基板の移載装置
ULD−B・・・異物を修正する修正装置の移載装置
ULD−C・・・色修正をするの修正装置の移載装置
ULD−D・・・異物及び色修正をするの修正装置の移載装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも、搬入装置、加工装置、搬出装置(移載装置)で構成されるガラス基板の処理ラインにおいて、
I)前記加工装置には、当該処理の欠陥に対応した検査装置が設けられており、前記搬出装置(移載装置)は、搬送ロボット、2個のカセットポート、基板情報伝達手段で構成され、
II)A)前記搬出装置(移載装置)の搬送ロボットは、
1)前記検査装置による検査を終了したガラス基板が、加工装置から搬送されてきた際に、搬送されてきた順序で、第1カセットポート上に載置されたカセット内の棚位置順にガラス基板を収納し、
2)該カセットがガラス基板で充填された際には、第2カセットポート上に載置されているカセットに、上記1)と同様に、搬送されてきた順序で、第2カセットポート上に載置されたカセット内の棚位置順にガラス基板を収納し、
3)第2カセットポート上に載置されているカセットがガラス基板で充填された際には、該カセットへのガラス基板の収納中に、第1カセットポート上に載置されたカセットが回収され、新たに第1カセットポート上に供給された空のカセットに、上記1)と同様にして、ガラス基板を収納し、
4)以降、カセットがガラス基板で充填された際には、同様にして、第1カセットポート又は第2カセットポート上に載置されている空のカセットに、交互に連続してガラス基板を収納する機能を有し、
B)前記搬出装置(移載装置)の基板情報伝達手段は、
1)前記第1カセットポート又は第2カセットポート上に供給される空のカセットに、カセットポート上への供給順にカセット番号を設定し、
2)前記検査装置による検査を終了したガラス基板が、加工装置から搬送されてきた際には、ガラス基板に、搬送されてきた順でガラス基板番号を設定し、
3)ガラス基板で充填されたカセット毎のカセット番号、及び該カセットに収納されたガラス基板毎の、ガラス基板番号、カセット内の棚位置番号、検査結果の種別(欠陥)の基板情報を記録し、
4)該基板情報を、当該処理により発生した種別(欠陥)を修正する修正装置に伝達し、5)前記検査装置による検査を終了したガラス基板が充填され、カセットポートから回収されたカセットが上記修正装置に搬送されてきた際には、
a)修正装置が上記基板情報に基づき、搬送されたカセットから修正を要するガラス基板を抜き出し、修正処理を行い、再び元の棚位置に収納するように指示をし、
b)修正装置が修正を要しないガラス基板と、修正を終了したガラス基板とで充填されたカセットを回収し、次工程(当該処理ラインの後段の処理ライン)へ搬送するように指示をする、
機能を有することを特徴とするガラス基板の移載装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2008−304508(P2008−304508A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−148944(P2007−148944)
【出願日】平成19年6月5日(2007.6.5)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】