説明

キャリア洗浄装置

【課題】 キャリアをブラシ洗浄する際に、ブラシの回転駆動に伴って発生するパーティクルによる洗浄度低下を防止する。
【解決手段】 回転ブラシを駆動するためのモータ38aを水平アーム32内に収容する。水平アーム32の先端部から下方に延出する垂直アーム33の下端部に、回転ブラシの回転軸35を支持する軸受34を取付け、モータ38aの回転を垂直アーム33内のベルト38eを介して回転軸35に伝達する。回転ブラシを支持するアームをケースにして、回転ブラシの回転駆動部38をこのケース内に収容したことにより、ブラシの回転駆動に伴って発生するパーティクルの洗浄槽への落下が防止される。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエーハ等の基板類を整列させて収容するキャリアを洗浄するキャリア洗浄装置に関し、更に詳しくは、キャリアの少なくとも両側の側壁部内面をブラッシングするブラシ洗浄部を具備するキャリア洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体ウエーハの収納に使用されている典型的なキャリアの構造を図5に示す。同図に示されるように、キャリア10は両側の側壁部11,11と、側壁部11,11をつなぐ前後の端板部12,12とからなる。側壁部11,11には多数の縦スリット11a,11a・・がキャリア10の長さ方向に所定の間隔で設けられている。半導体ウエーハは、両側部を両側の側壁部11,11の縦スリット11a,11a・・に挿入することで、側壁部11,11間に整列されて収納される。ウエーハ保持のために、両側の側壁部11,11は、下部間隔が上部間隔より小となるように下部が内側へ折れ曲がった形状になっている。
【0003】このようなキャリア10は使用を繰り返すことにより汚れる。特に、両側の側壁部11,11の内面汚れはウエーハを直接汚染する原因になる。このため、キャリア10は定期的に洗浄される。この洗浄装置としてはブラッシングを併用するものが洗浄性、効率等の点で優れる(特開平6−120186号公報等)。
【0004】キャリア洗浄用のブラッシング機構は例えば特開平3−156924号公報に記載されている。同公報に記載されたブラッシング機構は、昇降式のフレームと、フレームの下端部に回転軸を水平にして取付けられた回転ブラシと、回転ブラシの上方に位置してフレームに取付けられたモータとを備えている。モータの回転は、下方の歯車を介して更に下方の回転ブラシの回転軸に伝達され、回転ブラシを回転駆動する。そして、回転ブラシの回転軸をキャリアの長さ方向(ウエーハ整列方向)に一致させ、回転ブラシを回転させながらフレームを下降させて、その回転ブラシを下方のキャリア内に挿入することにより、キャリアの両側の側壁部内面が同時にブラッシングされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このようなブラッシング機構には以下のような問題がある。
【0006】実際のブラシ洗浄では、キャリアは洗浄槽内でブラッシングされる場合が多い。この場合、特開平3−156924号公報に記載されたブラッシング機構では、回転ブラシの回転駆動部は洗浄槽内のキャリアの真上に露出して設けられることになる。回転ブラシの回転駆動部では、ブラッシング中にモータ及び歯車が作動し、その作動に伴ってパーティクルが発生する。発生したパーティクルは下方の洗浄槽内に落下し、槽内のキャリアの洗浄度を低下させる原因になる。
【0007】最近は半導体ウエーハに非常に高い清浄度が要求されており、これに伴ってキャリア洗浄での洗浄性にも高度なものが求められているが、回転ブラシの回転駆動に伴って発生するパーティクルによる洗浄度低下の危険性があるブラッシング機構では、この高度の要求に答えるのが困難である。
【0008】本発明の目的は、回転ブラシの回転駆動に伴って発生するパーティクルによる洗浄度低下を可及的に回避することができるキャリア洗浄装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のキャリア洗浄装置は、複数枚の基板を整列させて収納するキャリアの洗浄装置であって、前記キャリアの少なくとも両側の側壁部内面をブラッシングするブラシ洗浄部を具備し、該ブラシ洗浄部は、キャリアを収容する洗浄槽と、洗浄槽内に回転ブラシを保持して、その回転及び移動を行うブラッシング機構とを有し、該ブラッシング機構は、回転ブラシの回転駆動部をケース内に収容した構成である。
【0010】本発明のキャリア洗浄装置では、回転ブラシの回転駆動に伴う回転駆動部から洗浄槽内へのパーティクルの侵入が抑制される。
【0011】この場合のブラッシング機構としては、洗浄槽の外に立設された支柱と、支柱の上部から洗浄槽の側へ突出した水平アームと、水平アームの先端部から下方に垂下して洗浄槽内に挿入され、下部に回転ブラシを片持ち支持する垂直アームとを有し、水平アーム内に収容されたモータの回転を、垂直アーム内に収容された動力伝達手段により回転ブラシの回転軸に伝達する構成のものが好ましい。
【0012】この構成によれば、回転ブラシを支持するアームがケースとして利用され、ブラッシング機構の構造が簡略化される。また、支柱を鉛直方向及び回転ブラシの回転軸に直角な水平方向に移動される構成とすることにより、ブラシ移動のための駆動部が洗浄槽から離れた位置に配置され、その駆動部から洗浄槽へのパーティクルの侵入も抑制される。
【0013】本発明のキャリア洗浄装置では又、回転ブラシの回転軸とその軸受部の間をシールすることが好ましい。これによると、回転ブラシの回転駆動に伴う回転駆動部から洗浄槽内へのパーティクルの侵入が一層効果的に抑制される。また、洗浄槽内から回転駆動部への洗浄液の侵入が防止される。
【0014】本発明のキャリア洗浄装置では又、洗浄槽の開口部を含む装置内の上部を加圧する一方、装置内の下部を吸引し、その下部内に、回転ブラシの移動のための駆動部を配置することが好ましい。これによると、回転ブラシの移動に伴う駆動部から洗浄槽内へのパーティクルの侵入が特に効果的に抑制される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施形態に係るキャリア洗浄装置の模式正面図、図2は同キャリア洗浄装置に使用されているブラシ洗浄部の模式平面図、図3は同ブラシ洗浄部の模式側面図、図4は同ブラシ洗浄部に使用されているブラッシング機構の縦断側面図、図5はキャリアの斜視図である。
【0016】本発明の実施形態に係るキャリア洗浄装置は、半導体ウエーハを収納するウエーハキャリアの洗浄に使用される。図5に示すように、このキャリア10は両側の側壁部11,11と、側壁部11,11をつなぐ前後の端板部12,12とからなる。側壁部11,11間に複数枚のウエーハを整列させて保持するために、各側壁部11には複数の縦スリット11a,11a・・が所定の間隔で設けられ、各側壁部11の下部は内側へ折れ曲がっている。この折れ曲がりにより、側壁部11,11の間隔は下部で小となっている。
【0017】キャリア10の洗浄に使用されるキャリア洗浄装置は、図1に示すように、装置ケースA内にローダB、ブラシ洗浄部C、二次洗浄部D、乾燥部E及びアンローダFを収容した構造になっている。ローダB、ブラシ洗浄部C、二次洗浄部D、乾燥部E及びアンローダFは横方向に並べて配置され、その配置列の後方を横方向に移動する2つの搬送ロボットG1,G2と組み合わされている。
【0018】ローダB内に搬入されたキャリア10は第1の搬送ロボットG1によりブラシ洗浄部C、二次洗浄部D及び乾燥部Eに順番に運ばれる。乾燥部E内で乾燥を終えたキャリア10は、第2の搬送ロボットG2により乾燥部EからアンローダFに運ばれる。
【0019】キャリア洗浄装置で重要なブラシ洗浄部Cは、図2の平面図及び図3の側面図に示すように、キャリア10を収容する洗浄槽20と、そのキャリア10をブラッシングするブラッシング機構としてのブラシロボット30,40とを備えている。洗浄槽20は、純水や純水に洗剤を混ぜた混合液からなる洗浄液21をオバーフローさせる構造になっている。
【0020】洗浄槽20の下部内には回転式の架台22が設けられている。架台20はキャリア10を洗浄槽10の底面から離れた位置に保持するために、キャリア10の4隅部を下方から支承する構造になっており、洗浄槽10の下方に設けられた駆動部23により鉛直軸回りに回転駆動されることにより、キャリア10を回転させる。架台20の回転軸と洗浄槽10の間は液密にシールされている。
【0021】第1のブラシロボット30はキャリア10の内面をブラッシングするためのものである。また、第2のブラシロボット40はキャリア10の外面をブラッシングするためのものである。これらのブラシロボット30,40は洗浄槽20の手前側に横方向に並んで設置されている。
【0022】内面用のブラシロボット30は、洗浄槽20の手前側に設けられた鉛直な支柱31と、支柱31の上端部から洗浄槽20の側へ延出した水平アーム32と、水平アーム32の先端部から下方に垂下して下部を洗浄槽20内に挿入した垂直アーム33と、垂直アーム33の下端部に取付けられた軸受34と、軸受34により片持ち支持された回転軸35と、回転軸35に取付けられたロールブラシ36とを備えている。
【0023】回転軸35は洗浄槽20内にセットされたキャリア10の内部に、そのキャリア10の両側の側壁部11,11に平行に挿入される水平軸であり、ロールブラシ36と共に回転ブラシを構成する。ロールブラシ36のブラシ幅(軸方向長さ)は、側壁部11の内面の長さ方向の半分の領域(奥側の領域)をブラッシングできるように設定されている。また、ロールブラシ36のブラシ径は、キャリア10の側壁部11,11の上部間隔より小さく、下部間を通過できる大きさとさている。
【0024】ブラシロボット30の支柱31は、洗浄槽20の手前側に設置された移動用の直進駆動部37により鉛直方向及び回転軸35に直角な水平方向の2方向に直進駆動される。これにより、回転軸35に取付けられたロールブラシ36もこの2方向に移動する。
【0025】ブラシロボット30の水平アーム32内及び垂直アーム33内には、図4に示すように、回転ブラシの回転駆動部38が収容されている。即ち、水平アーム32は、円筒形状のアーム本体32aと、アーム本体32aの先端部に取付けられたヘッド32bとからなる。ヘッド32bの下面には角筒状の垂直アーム33の上端部が結合されており、垂直アーム33の下端部には軸受34のハウジング34aが結合されている。水平アーム32のヘッド32b内は、ヘッド32bの下部に設けられた開口部32cを通して垂直アーム33内に連通しており、垂直アーム33内は、軸受34のハウジング34aの上部に設けられた開口部34bを通してハウジング34a内に連通している。
【0026】回転軸35は、水平アーム32に平行な水平軸で、軸受34のハウジング34a内から水平アーム32の先端側へ突出している。回転軸35の基端部は、軸受34のハウジング34a内にベアリング34c,34cにより回転自在に支持されている。この基端部にはプーリ35aが設けられている。そしてハウジング34aと回転軸35の間がシールリング34e,34eにより液密にシールされることで、回転軸35の基端部はベアリング34c,34c等と共にハウジング34a内に封入されている。
【0027】回転駆動部38はモータ38aと、モータ38aの出力軸に連結された減速機38cと、減速機38cの出力軸に取付けられたプーリ38dと、プーリ38dに掛けられたベルト38eとを備えている。モータ38a及び減速機38cは水平アーム32のアーム本体32a内に収容され、プーリ38dは水平アーム32のヘッド32b内に収容されている。動力伝達手段としてのベルト38eは、ヘッド32b内のプーリ38dと軸受34のハウジング34a内に収容されたプーリ34dとの間に垂直アーム33内を通って掛け渡されている。これにより、回転駆動部38は水平アーム32内及び垂直アーム33内に収容されることになり、軸受34内のプーリ35aと共同して回転軸35を回転駆動する。
【0028】外面用のブラシロボット40は、内面用のブラシロボット30と同様に、鉛直な支柱41、支柱41の上端部から洗浄槽20の側へ延出した水平アーム42、水平アーム32の先端部から下方に垂下して下部を洗浄槽20内に挿入した垂直アームなどを備えており、垂直アームの下端部に軸受を介して片持ち支持された回転ブラシの回転駆動と2方向の直進駆動とにより、洗浄槽20内にセットされたキャリア10の側壁部11外面を回転ブラシのロールブラシ46により外側からブラッシングする。
【0029】回転ブラシの回転軸は、キャリア10の側壁部11に平行な水平軸である。回転ブラシのブラシ幅は、キャリア10の側壁部11の外面を全長にわたってブラッシングできる大きさとされている。回転ブラシの回転駆動部は、内面用のブラシロボット30と同様に、水平アーム42内及び垂直アーム内に収容されている。また、軸受のハウジングと回転軸の間は、シールリングにより液密にシールされている。
【0030】キャリア洗浄装置の装置ケースA内は、ブラシ洗浄部Cのテーブル面を境にして上部と下部に分けられている。装置ケースA内の上部は、クリーンファンによる上方からのダウンフローにより加圧され、下部は吸引されている。そして、ブラシロボット30,40において回転ブラシの移動を行う直進駆動部37は、搬送ロボットG1,G2の直進駆動部等と共にこの下部に配置され、洗浄槽20の開口部よりも低いところに位置している。
【0031】次に、ブラシ洗浄部Cの機能について説明する。
【0032】搬送ロボットG1によってキャリア10がローダBからブラシ洗浄部Cの洗浄槽20内に搬入される。洗浄槽20内に搬入されたキャリア10は、架台22上に載置され、図示されない固定手段により固定される。
【0033】キャリア10が固定されると、内面用のブラシロボット30の支柱31を鉛直方向及び水平方向に直進駆動することにより、ロールブラシ36をキャリア10の一方の側壁部11の上端部内面に押し付ける。また、外面用のブラシロボット40の支柱41を鉛直方向及び水平方向に直進駆動することにより、ロールブラシ46をキャリア10の一方の側壁部11の上端部外面に押し付ける。また、洗浄槽20内に洗浄液21をオバーフローさせる。
【0034】この状態で、ブラシロボット30の回転駆動部38によりロールブラシ36を回転させながら、このロールブラシ36を下降させる。このとき、キャリア10の側壁部11の形状に沿ってロールブラシ36を回転軸35に直角な水平方向に移動させる。これにより、キャリア10の一方の側壁部11の内面が、長さ方向の半分の領域で上から下へブラッシングされる。
【0035】このとき、キャリア10は架台22により洗浄槽20の底面から離れた位置に保持されている。また、ロールブラシ36はキャリア10の下端開口部を通過することができる。これらのため、ロールブラシ36は、側壁部11の下端部内面をブラッシングできる位置まで下降できる。従って、側壁部11は下端部内面まで十分にブラッシングされる。
【0036】また、ブラシロボット30の回転駆動部38では、モータ38aの作動により減速機38c、ベルト38e等が高速で運動し、パーティクルが発生するが、回転駆動部38はブラシロボット30の水平アーム32内及び垂直アーム33内に収容されている。また、垂直アーム33内と連通する軸受34のハウジング34a内もシールリング34e,34eによりシールされている。従って、回転駆動部38から発生したパーティクルが洗浄槽20内に侵入する危険性はない。また、軸受34は洗浄槽20内の洗浄液に浸漬されるが、その洗浄液が軸受34のハウジング34a内に侵入する危険性もない。
【0037】キャリア10の一方の側壁部11の内面の半分がブラッシングされると、同じ要領で他方の側壁部11の内面の半分をブラッシングする。これにより、両側の側壁部11,11の各半分が内面ブラッシングされる。
【0038】このとき、外面用のブラシロボット40は、ロールブラシ46により、同じ要領で、キャリア10の一方の側壁部11の外面を、全長にわたって上から下へブラッシングする。このブラシロボット40においても、回転ブラシの回転駆動部から洗浄槽20内へのパーティクル侵入の危険性はない。
【0039】キャリア10の両側の側壁部11,11の各半分が内面ブラッシングされ、一方の側壁部11の外面全体がブラッシングされると、架台22を回転させることによりキャリア10を鉛直軸回りに180°回転させる。そして、同じ要領で、キャリア10の両側の側壁部11,11の残り半分を内面ブラッシングすると共に、他方の側壁部11の外面全体をブラッシングする。この後半のブラッシングにおいても、回転ブラシの回転駆動部から洗浄槽20内へのパーティクル侵入の危険性はない。
【0040】また、装置ケースA内の上部は、クリーンファンによる上方からのダウンフローにより加圧され、下部は吸引され、ブラシロボット30,40において回転ブラシの移動を行う直進駆動部37は、搬送ロボットG1,G2の直進駆動部等と共にこの下部に配置されている。このため、回転ブラシの移動や搬送ロボットG1,G2の移動に伴って発生するパーティクルについても、洗浄槽20内への侵入が防止される。
【0041】ブラシ洗浄部Cでの洗浄を終えたキャリア10は、二次洗浄部Dで超音波洗浄された後、乾燥部Eでスピン乾燥され、アンローダFに送られる。
【0042】上記実施形態では、キャリア10の両側の側壁部11,11の内外面を別々のブラッシング機構でブラッシングしているが、外面用のブラッシング機構を省略し、内面用のブラッシング機構で側壁部11,11の外面をブラッシングすることもできる。上記実施形態では、内面用のブラッシング機構(ブラシロボット30)は回転ブラシを2軸駆動し、キャリア10は鉛直軸回りに回転駆動されるので、側壁部11,11の外面も内面と同様に確実にブラッシングされる。そして外面用のブラッシング機構を省略することにより、能率は低下するものの、ブラシ洗浄部Cの構造は簡単になり、装置価格が低下するだけでなく、パーティクル発生源も減少する。
【0043】
【発明の効果】以上に説明した通り、本発明のキャリア洗浄装置は、キャリアの側壁部に対して回転ブラシによる機械的な洗浄を行うにもかからず、その回転に伴って発生するパーティクルが洗浄槽内に侵入するのを効果的に抑制することができる。これにより、パーティクルによる洗浄度低下が回避され、極めて高い洗浄度が短時間で確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るキャリア洗浄装置の模式正面図である。
【図2】同キャリア洗浄装置に使用されているブラシ洗浄部の模式平面図である。
【図3】同ブラシ洗浄部の模式側面図である。
【図4】同ブラシ洗浄部に使用されているブラシロボットの縦断側面図である。
【図5】キャリアの斜視図である。
【符号の説明】
A 装置ケース
C ブラシ洗浄部
10 キャリア
11 側壁部
20 洗浄槽
30 内面用のブラシロボット(ブラッシング機構)
31 支柱
32 水平アーム
33 垂直アーム
34 軸受
35 回転軸
36 ロールブラシ
38 回転駆動部
38a モータ
38c 減速機
38e ベルト(動力伝達手段)
40 外面用のブラシロボット(ブラッシング機構)
41 支柱
42 水平アーム
46 ロールブラシ

【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数枚の基板を整列させて収納するキャリアの洗浄装置であって、前記キャリアの少なくとも両側の側壁部内面をブラッシングするブラシ洗浄部を具備し、該ブラシ洗浄部は、キャリアを収容する洗浄槽と、洗浄槽内に回転ブラシを保持して、その回転及び移動を行うブラッシング機構とを有し、該ブラッシング機構は、回転ブラシの回転駆動部をケース内に収容した構成であることを特徴とするキャリア洗浄装置。
【請求項2】 前記ブラッシング機構は、洗浄槽の外に立設された支柱と、支柱の上部から洗浄槽の側へ突出した水平アームと、水平アームの先端部から下方に垂下して洗浄槽内に挿入され、下部に回転ブラシを片持ち支持する垂直アームとを有し、水平アーム内に収容されたモータの回転を、垂直アーム内に収容された動力伝達手段により回転ブラシに伝達する構成である請求項1に記載のキャリア洗浄装置。
【請求項3】 前記支柱は、回転ブラシの移動のために、鉛直方向及び回転ブラシの回転軸に直角な水平方向に移動することを特徴とする請求項2に記載のキャリア洗浄装置。
【請求項4】 回転ブラシの回転軸とその軸受部の間をシールしたことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の洗浄装置。
【請求項5】 洗浄槽の開口部を含む装置内の上部を加圧する一方、装置内の下部を吸引し、その下部内に、回転ブラシの移動のための駆動部を配置したことを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載のキャリア洗浄装置。
【請求項6】 複数枚の基板を整列させて収納するキャリアの洗浄に、請求項1、2、3、4又5に記載のキャリア洗浄装置を用いることを特徴とするキャリア洗浄方法。

【図1】
image rotate


【図2】
image rotate


【図3】
image rotate


【図4】
image rotate


【図5】
image rotate


【公開番号】特開2000−173971(P2000−173971A)
【公開日】平成12年6月23日(2000.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平10−346392
【出願日】平成10年12月7日(1998.12.7)
【出願人】(000183369)住友精密工業株式会社 (336)
【Fターム(参考)】