説明

コンテンツに対する埋め込みライセンス

1つ以上の態様に従ってコンテンツに対するライセンスがリトリーブされ、当該ライセンスは、予めコンテンツに埋め込まれている。スタンドアロンライセンス、又はリーフライセンスとルートライセンスとの双方が、コンテンツを用いた動作が許可されることを示している場合に限って、リクエストされている動作を、コンテンツを用いて実行することが許可される。リーフライセンス及び/又はスタンドアロンライセンスは、コンテンツのソース及び/又はコンテンツを受信するターゲット機器によって埋め込まれ得る。加えて、ライセンスは、コンテンツを受信するターゲット機器がライセンスをストアすべき場所を示す1つ以上のルールを含み得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルコンテンツに関し、具体的にはデジタルコンテンツを用いた動作に対する暗号化ライセンスに関する。
【背景技術】
【0002】
[0001]異なるタイプの音声及び/又は映像コンテンツの保存及び再生がますます、再生用に利用される様々な計算機及びその他のデジタル機器を用いてデジタル処理で実行されている。それらのコンテンツを保護し、コンテンツを利用するための既得権を有する人だけが実際にコンテンツを利用し得ることを保証にするために、コンテンツはしばしば暗号化キーを利用して暗号化される。しかしながら、この暗号化を用いる課題の一つは、暗号化キーが典型的に、特定の機器と関連付けられることである。これによってユーザーは、自分がコンテンツを利用する権利を取得していても、別の機器において自分が所有しているコンテンツを再生することが困難であり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、コンテンツに対する暗号化埋め込みライセンスを実装するシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
[0002]この「課題を解決するための手段」は、「発明を実施するための形態」において更に、後述される概念のいくつかを簡易化した形式で紹介するために提供されている。この「課題を解決するための手段」は、請求対象項目の重要な機能も本質的な特徴も特定するように意図されておらず、請求対象項目の範囲を限定するために利用されることも意図されていない。
【0005】
[0003]コンテンツに対する埋め込みライセンスに関する1つ以上の態様に従ってコンテンツを用いた動作を実行するためのリクエストが受信される。コンテンツに対するライセンスがリトリーブされ、当該ライセンスは既に、コンテンツに埋め込まれている。このライセンスは、リクエストを受信した機器を含む1つ以上の機器を含むドメインに対するライセンスである。ライセンスがコンテンツを用いた動作が許可されることを示している場合、コンテンツを用いた動作を実行することが許可され、さもなければコンテンツを用いた動作を実行することが禁止される。
【0006】
[0004]コンテンツに対する埋め込みライセンスの1つ以上の態様に従って、第2の機器へ送信されるコンテンツがアクセスされる。コンテンツが既に、第2の機器がその一部であるドメインに対する埋め込みライセンスを有しているか否かに関するチェックが実行される。コンテンツが既に、ドメインに対する埋め込みライセンスを有している場合、コンテンツは、埋め込みライセンスと一緒に第2の機器へ送信される。コンテンツがまだ、ドメインに対する埋め込みライセンスを有していない場合、ドメインに対するライセンスがコンテンツに埋め込まれ、コンテンツが埋め込みライセンスと一緒に第2の機器へ送信される。
【0007】
[0005]コンテンツに対する埋め込みライセンスに関する1つ以上の態様に従って、コンテンツにアクセスするためのライセンスに関するリクエストが機器から受信される。リクエストされているライセンスが機器へ送信され、当該リクエストされているライセンスは、機器がライセンスをストアすべき場所を示している1つ以上のルールを含む。
【0008】
[0006]同様の機能を参照するための同一の番号が、図面を通して利用される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】[0007]1つ以上の実施形態によるコンテンツに対する埋め込みライセンスを実装するシステムの例を示している。
【図2】[0008]1つ以上の実施形態による埋め込みライセンス部を有するコンテンツの例を示している。
【図3】[0009]1つ以上の実施形態による埋め込みライセンスを有するコンテンツを利用するためのプロセスの例を示す流れ図である。
【図4】[0010]1つ以上の実施形態によるライセンスチェーンを利用するためのプロセスの例を示す流れ図である。
【図5】[0011]1つ以上の実施形態によるソース機器においてライセンスを埋め込むためのプロセスの例を示す流れ図である。
【図6】[0012]1つ以上の実施形態による埋め込みライセンスルールを利用するためのプロセスの例を示す流れ図である。
【図7】[0013]1つ以上の実施形態によるコンテンツに対する埋め込みライセンスを実装するために構成され得る計算機器の例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0014]コンテンツに対する埋め込みライセンスが本明細書に論述される。通常、ライセンスがコンテンツとともに、様々な機器へ容易に送信されることを許可するコンテンツに対するライセンスが、コンテンツ内に埋め込まれる。コンテンツは、埋め込みライセンス部を含んでいて、そこに1つ以上の埋め込みライセンスがストアされ得る。埋め込みライセンスそれぞれは、スタンドアロンライセンス又はライセンスチェーンの一部であり得る。追加すると、埋め込みライセンスそれぞれは、ドメインの一部である特定の機器、又は1つ以上の機器に関連付けられ得る。ライセンスは、コンテンツを受信する機器あるいは受信コンテンツを提供する機器によって埋め込められ得る。追加すると、ライセンスは、機器がライセンスをストアすべき場所に関する1つ以上のルールを含み得る。
【0011】
[0015]図1は、1つ以上の実施形態による、コンテンツに対する埋め込みライセンスを実装するシステムの例(100)を示している。システム(100)は、ライセンス提供(ソース)機器(102)及びライセンス対象(ターゲット)機器(104)を含む。コンテンツは、様々な異なる方法で、ソース機器(102)からターゲット機器(104)へ転送され得る。1つ以上の実施形態において、コンテンツは、インターネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、公共電話ネットワーク、イントラネット、公共及び/又は専用のその他ネットワーク、その組み合わせのようなネットワークなどを介し転送される。別の実施形態において、コンテンツは、ユニバーサルシリアルバス(USB)接続、IEEE1394互換接続、無線USB接続、ブルートゥース接続のような直接有線接続又は無線接続などを介し、転送される。コンテンツが磁気ディスク、光ディスク、USBドングルのような1つ以上の移送機器などを利用し転送され得ることも十分理解されよう。
【0012】
[0016]ソース機器(102)及びターゲット機器(104)それぞれは、コンテンツを再生、ストア、又は別に利用する様々な異なる機器であり得る。ソース機器(102)とターゲット機器(104)との双方は、同一タイプの機器かあるいは異なるタイプの機器であり得る。例えば、機器(102)及び機器(104)それぞれは、デスクトップコンピューター、サーバーコンピューター、通信移動局、娯楽電化製品、表示機器と通信可能に接続されるセットトップボックス、無線電話、ゲーム端末、自動車用コンピューター、コンピューターキオスクなどであり得る。このように機器(102)及び機器(104)それぞれは、大容量メモリー及びプロセッサー資源を有する大きなリソース機器(例えばパーソナルコンピューター、ゲーム機)から限定されたメモリー及び/又は処理資源を有する小さなリソース機器(例えば従来のセットトップボックス、携帯用ゲーム端末)と多岐に渡り得る。
【0013】
[0017]機器(102)及び/又は機器(104)は一般に、コンテンツの再生、コンテンツのストア、コンテンツの転送などのうち1つ以上を実行し得るような異なる方法でコンテンツにアクセス及び/又はコンテンツを利用し得る。本明細書において利用されるコンテンツは、音声コンテンツ(例えば歌曲)、音声/映像コンテンツ(例えばテレビ番組、映画、ドキュメンタリー、漫画など)、画像コンテンツ(例えばデジタル画像)、テキストコンテンツ(例えば電子ブック)、又はコンパイル済若しくはコンパイルされていないコンピュータープログラム若しくはその一部、Java(登録商標)ゲーム、ZIP圧縮若しくは別の方法による圧縮ファイル、電子メールメッセージ及び添付ファイル、並びにその組み合わせなど、様々な異なるデジタルコンテンツ又は電子コンテンツなどを参照している。特定のコンテンツが特定の機器(102)及び/又は機器(104)によってアクセスされ得るか否かは、より詳細に後述されるように特定のそのコンテンツに対する埋め込みライセンスの少なくとも一部に基づいて決定される。
【0014】
[0018]ソース機器(102)は、コンテンツ(114)を含むコンテンツストア(112)及びライセンス埋め込みモジュール(116)を含んでいる。1つ以上の実施形態において、ライセンス埋め込みモジュール(116)が、コンテンツをターゲット機器(104)へ転送する前にコンテンツ(114)にライセンスを埋め込む。別の実施形態において、ライセンスは、ターゲット機器(104)によって埋め込まれる。このコンテンツへのライセンスの埋め込みが、より詳細に後述されている。
【0015】
[0019]ターゲット機器(104)は、消費モジュール(122)、ライセンス埋め込みモジュール(124)、及びコンテンツストア(126)を含む。コンテンツストア(126)は、コンテンツ(128)を含む。それぞれのコンテンツ(128)(例えば歌それぞれ、映画それぞれなど)は埋め込みライセンス部(130)を含む。消費モジュール(122)はターゲット機器(104)におけるコンテンツ(128)の消費を管理する。特定のコンテンツ(128)がどのように消費されるかは、ユーザーから受信されるコンテンツ(128)を利用するための特定のリクエスト及びコンテンツ(128)のタイプに基づいて変化し得る。例えば、この消費は、コンテンツ(128)の再生、コンテンツ(128)の別の機器への転送、CD(コンパクトディスク)又はその他の光ディスクへのコンテンツ(128)の作成、コンテンツ(128)のハードコピー印刷、コンテンツ(128)の電子メール送信などを含み得る。1つ以上の実施形態において、ライセンス埋め込みモジュール(124)は、より詳細に後述されるような、コンテンツ(128)の埋め込みライセンス部(130)にライセンスを埋め込む。追加すると、1つ以上の実施形態において、ターゲット機器(104)は、ライセンスストア(132)を含んでいて、そこにコンテンツ(128)に対する1つ以上のライセンスがストアされる。
【0016】
[0020]本明細書において、対称鍵暗号、公開鍵暗号、及び公開/秘密鍵の組を言及している。そのような暗号鍵は、当業者に十分知られているが、そのような暗号に関する簡潔な概要は本明細書において、読者を支援するために含まれている。公開鍵暗号において、(ハードウェアコンポーネント又はソフトウェアコンポーネント、機器、ドメインのような)エンティティが、公開/秘密鍵の組と関連付けられている。公開鍵は、公的に利用可能にされ得るが、エンティティは秘密鍵を秘密裏に保持する。秘密鍵を用いず公開鍵を利用して暗号化されたデータを復号化することは、計算上、非常に困難である。したがってデータは、任意のエンティティによって公開鍵を用いて暗号化され得、対応する秘密鍵を有するエンティティに限って復号化され得る。追加すると、データに対するデジタル署名は、データ及び秘密鍵を利用することによって生成され得る。秘密鍵を用いず公開鍵を利用して検証可能な署名を生成することは、計算上、非常に困難である。公開鍵を有する任意のエンティティが、公開鍵を利用してデジタル署名を確認し、公開鍵を利用して取得された検証値と元のデータと比較することによって、その2つが同一である場合、デジタル署名されたデータにだれも不正な手を入れておらず、データも変更されていないことを確認し得る。
【0017】
[0021]対称鍵暗号において、他方の共有キーは、2つのエンティティによって知られていて、秘密に保たれる。共有キーを有する任意のエンティティは典型的に、その共有キーを用いて暗号化データを復号化し得る。共有キーを用いず共有キーを用いて暗号化されたデータを復号化することは、計算上、非常に困難である。そこでエンティティAとエンティティBとの双方が共有キーを知っている場合、それぞれは、お互いによって復号化し得たデータを暗号化し得るが、別のエンティティが共有キーを知らない場合、別のエンティティは、そのデータを復号化できない。
【0018】
[0022]消費モジュール(122)は、ターゲット機器(104)におけるデジタル権利管理(DRM)を執行する。デジタル権利管理は、アーティスト、発行者、及び/又はデジタルコンテンツ版権所有者の権利保護を参照している。消費モジュール(122)によって利用されるDRM技法は、ターゲット機器(104)において実行され得るコンテンツ(128)を用いた動作を制限する。コンテンツ(128)の再生、CD又はその他の光ディスクへのコンテンツ(128)の作成、コンテンツ(128)の別の機器への複写、コンテンツ(128)のハードコピー印刷、コンテンツ(128)のメールを介する送信のような様々な異なるアクセスなどが制限され得る。
【0019】
[0023]DRM技法は消費モジュール(122)によって利用され、コンテンツ(128)をターゲット機器(104)における不適切な利用又は動作から保護する。コンテンツ(128)の利用に関する制約は典型的に、より詳細に後述されるようにライセンスの一部として機器(104)に対し明らかにされている。代替として、1つ以上の制約が、別の方法などによって明らかにされ得、消費モジュール(122)内に事前にプログラムされたもの、(例えば機器(104)へ送信される個別メッセージ又はウェブサイトから取得した制約など)制約に関する個別通知、などが与えられる。
【0020】
[0024]コンテンツ(128)は典型的に、暗号化されることによって保護されていて、適切な復号キーが知られた場合に限って、コンテンツ(128)が明瞭な方法で消費され得る。消費モジュール(122)は、(コンテンツ(128)の利用に対する制約に従って)コンテンツの復号化がいつ許可されるか決定するための様々なDRM技法を利用する。DRM技法は、様々な異なる方法で実装され得る。例えば、DRM技法は、機器(104)において実行するオペレーティングシステム及び/又はその他のソフトウェアが信頼し得ることを検証することと、コンテンツ(128)の著作権所有者及び/又はコンテンツ(128)の配布者によって指示された制約を満たしているか検証することと、オペレーティングシステム及び/又は機器(104)が1つ以上のライセンスによって要求されるDRMの最新アップデートを有しているか検証することと、などを含み得る。様々な異なるDRM技法が当業者に知られていて、そのような1つ以上の技法が、消費モジュール(122)によって利用され得る。
【0021】
[0025]特定のコンテンツ(128)利用時、1つ以上の制約が、その特定のコンテンツ(128)に対応する1つ以上のライセンスに基づいて識別される。特定のコンテンツ(128)に対するライセンスは、特定のコンテンツ(128)をいつ復号化することが許可されるか識別するポリシーと特定のコンテンツ(128)を復号化するための暗号化キーとの双方を含む。この暗号化キーは、多くの場合、対称鍵暗号化を用いて利用される公開鍵であるが、代替として共有キー暗号化を用いて利用される秘密鍵もあり得る。
【0022】
[0026]ポリシーは、対応するコンテンツ(128)を用いて実行され得る1つ以上の動作、それら1つ以上の動作を実行し得る1人以上の当事者、及び/又はそれらの動作を実行するために満足されるべき1つ以上の制約若しくは条件、を識別する。代替又は追加として、ポリシーは、コンテンツ(128)に対応し実行され得る1つ以上の動作、及び/又は1つ以上の動作を実行し得ない1人以上の当事者、を識別し得る。実行され得る(あるいは実行され得ない)動作の例は、対応するコンテンツ(128)の再生、対応するコンテンツ(128)の別の機器への複写、対応するコンテンツ(128)のCD又はその他の光ディスクの作成、コンテンツ(128)のハードコピー印刷、コンテンツ(128)の電子メール送信など、を含む。そのような動作を実行し得る当事者(あるいは実行し得ない当事者)の例は、特定のターゲット機器(104)、特定のターゲット機器(104)ユーザーなどを含む。満足されるべき制約又は状態の例は、ターゲット機器(104)において実行する特定の消費モジュール(122)、ターゲット機器(104)において実行する特定のオペレーティングシステムなど、を含む。
【0023】
[0027]様々な異なるライセンスが利用され得る。例えば、あるライセンスは、特定のターゲット機器(104)が特定のコンテンツ(128)を再生し得るが、その特定のコンテンツ(128)のCD作成ができないことを示し得る。もう1つ他の例として別のライセンスは、特定のターゲット機器(104)が特定のコンテンツ(128)を再生し、その特定のコンテンツ(128)のCDを作成し、その特定のコンテンツ(128)を別の機器へ転送可能なことを示している。
【0024】
[0028]ライセンスは、特定のターゲット機器か又は特定のドメインと関連付けられ得る。ライセンスポリシーが特定のターゲット機器に関連付けられたとき、その動作は、その特定のターゲット機器に限って実行され得ることを示している。異なるターゲット機器においてライセンスを利用するためのどんな試みも、リクエストされている動作が拒否される結果となる。他方、ライセンスポリシーは、特定のドメインに関連付けられたとき、そのドメインの一部(又はメンバー)である任意のターゲット機器に限って動作が実行され得ることを示している。1つ以上の個々のターゲット機器がそのドメインの一部になるように登録し得るか、あるいはユーザーがドメインの一部になるように登録し得る。ドメインの一部ではないターゲット機器において、ライセンスを利用するためのどんな試みも、リクエストされている動作が拒否される結果となる。例えば、ユーザーは、複数のターゲット機器を所有し得、単一ドメインの一部としてそれらの機器すべてを登録し得、それらの機器すべてが、そのドメインの一部である機器がコンテンツを再生し得ることを示しているライセンスを有するコンテンツを、再生し得る。
【0025】
[0029]コンテンツ(128)は典型的に、コンテンツ(128)に関連付けられているライセンスに含まれている暗号化キーを利用して暗号化される。ライセンスポリシーが、消費モジュール(122)がコンテンツを利用することを許可されることを示している場合に限って、消費モジュール(122)は、このキーをライセンスから抽出し、それを利用してコンテンツを復号化する。ライセンス内のキーは、特定のターゲット機器(104)又はドメインに結び付けられていて、特定のターゲット機器(104)又はドメインの公開鍵を利用することによってライセンス内のキーを暗号化する(あるいはライセンス全体を暗号化する)。かくして、ライセンス内のキーが結び付けられている特定のターゲット機器(104)又は対象ドメインだけが、キーを抽出し利用してコンテンツを復号化し得る。
【0026】
[0030]コンテンツストア(126)内の特定のコンテンツ(128)それぞれは、埋め込みライセンス部(130)を有していて、そこに1つ以上の埋め込みライセンスがストアされ得る。埋め込みライセンスは、(例えばディスク上、メモリー内、又はその他の場所に)個別のファイルというよりもむしろコンテンツに埋め込まれているライセンスを参照する。コンテンツ(128)内の埋め込みライセンスは、コンテンツ(128)に対するライセンスが別の機器へ容易に転送されることを許可する。例えば、特定のコンテンツ(128)を含むファイルは、その特定のコンテンツ(128)に対する埋め込みライセンスも含み得る。任意の埋め込みライセンスを含むコンテンツ(128)が別の機器へ転送され得、埋め込みライセンスは、コンテンツ(128)を受信する機器がコンテンツ(128)の消費を許可するか否かに関するどんなチェックも必要はない。もっと具体的に言うと、コンテンツ(128)が受信機器へ容易に転送され得、ライセンスが受信機器がコンテンツを消費することが許可されることを示している場合、受信機器は、コンテンツを消費することを許可される。
【0027】
[0031]一般に、携帯用ライセンスは事実上、コンテンツ(128)に埋め込まれるが、一方、非携帯用ライセンスは、事実上、コンテンツに埋め込まれない。携帯用ライセンスに関しては、事実上、ライセンスは典型的に、ドメインライセンス又はルートライセンスどちらか一方に関連付けられる。特定のターゲット機器(104)に結び付けられるスタンドアロンライセンスは、典型的に別の機器においては利用不可能であって、かくして事実上、一般的に携帯用ではなくて、通常、コンテンツ(128)に埋め込まれない。
【0028】
[0032]ターゲット機器(104)によって取得されたライセンスは、様々なライセンスストア間で複写され得る。ライセンスは、埋め込みライセンス部(130)内のコンテンツ(128)に埋め込められ得、したがって埋め込みライセンス部(130)は、1つのライセンスストアとして見なされ得る。機器のライセンスストア(132)もターゲット機器(104)に含まれ得、ターゲット機器(104)に接続される(示されていない)別の機器上にある(示されていない)別の1つ以上のライセンスストアもストアライセンスを含み得る。ライセンスは、消費モジュール(122)かあるいはターゲット機器(104)用ドライブを実装している別のモジュールによって、これらの様々なライセンスストア間で複写され得る。
【0029】
[0033]図2は、埋め込みライセンス部を有するコンテンツの例を示している。図2において、コンテンツファイル(202)は、埋め込みライセンス部(204)及びコンテンツデータ部(206)を含む。コンテンツファイル(202)は、例えば、図1のコンテンツ(128)のどれかであり得る。埋め込みライセンス部(204)が、コンテンツファイル(202)内の様々な異なる任意の場所に配置され得る。例えば、埋め込みライセンス部(204)は、コンテンツファイル(202)のヘッダー又はさもなければコンテンツファイル(202)の先頭の方に含まれ得る。代替として、埋め込みライセンス部(204)は、コンテンツファイル(202)の終わりの方、コンテンツファイル(202)の真ん中などに含まれ得る。追加すると、ライセンス部(204)及びコンテンツデータ部(206)は、それぞれ単一部分として示されているが、代替として、これらの部分のうち一方又は双方が分離され得る。例えば、埋め込みライセンス部(204)が、コンテンツファイル(202)の始めから終わりに分散された複数の一部分に分離され得、コンテンツファイル(202)内で埋め込みライセンス部(204)とコンテンツデータ部(206)を混合する。1つ以上の実施形態において、これら一部分が、単一のコンテンツデータ部(206)に対応する。別の実施形態において、これらの一部分が、コンテンツデータ部(206)の異なる部分に対応している。例えば、コンテンツデータ部(206)は、これら複数の部分の間に点在された埋め込みライセンス部(204)の一部分と一緒に複数部分に分離され得る。この例に従うと、埋め込みライセンス部(204)の第1の一部分が、複数部分のうち第1の(例えば、第1の部分内のコンテンツデータに丁度対応する1つ以上のライセンスを含み得る)部分に対応し得、埋め込みライセンス部(204)の第2の一部分が、複数部分のうち第2の(例えば第2の部分のコンテンツデータに丁度対応する1つ以上のライセンスを含み得る)部分などに対応し得る。
【0030】
[0034]コンテンツデータ部(206)は、コンテンツファイル(202)に関する音声コンテンツ用音声データ、映画コンテンツ用音声及び映像データのようなコンテンツデータなどを含む。前述したようにコンテンツデータ部(206)の一部は、暗号化キーを利用して暗号化される。埋め込みライセンス部(204)は、コンテンツファイル(202)に対する1つ以上の埋め込みライセンスを含む。これらのライセンスそれぞれは、より詳細に後述されるような、ライセンスチェーンの一部又はスタンドアロンライセンスであり得る。
【0031】
[0035]埋め込みライセンス部(204)は、1つ以上の埋め込みライセンスをストアしていて、ライセンス部(204)にストアされている特定のライセンスは、時間がたつにつれて変化し得る。1つ以上の実施形態において、埋め込みライセンス部(204)は、そこにストアされている埋め込みライセンスの数にかかわらず、固定した不変のスペース量を有する静的な部分である。例えば、埋め込みライセンス部(204)は、固定した10kBのスペースであり得るが、代替として、より小さなサイズ又はより大きなサイズが利用され得る。この固定したスペースは、埋め込みライセンスが、コンテンツデータ部(206)に影響せずに追加及び/又はライセンス部(204)から削除されることを許可する。例えば、新しい埋め込みライセンスは、埋め込みライセンス部(204)の一部を単純に上書きすることによって、コンテンツデータ部(206)に追加され得る。コンテンツファイル(202)及びコンテンツデータ部(206)のサイズは、そのような付加的な埋め込みライセンスを追加することによって変更されない。
【0032】
[0036]別の実施形態において、埋め込みライセンス部(204)は、可変量のスペースである。そのような実施形態において、埋め込みライセンス部(204)のサイズが増やされ、付加的な埋め込みライセンスに適応し得るか、及び/又は減らされ、より少ない埋め込みライセンスに適応し得る。
【0033】
[0037]新しい1つ以上の埋め込みライセンスを埋め込みライセンス部(204)に追加することが所望されるが、そのような新しい埋め込みライセンスのための十分なスペースが存在しない状況が起こり得る。そのような状況において、ライセンス部(204)内の1つ以上の埋め込みライセンスが、新しいライセンスに適応させるためにライセンス部(204)から削除される。1つ以上の実施形態において、そのようなライセンス部(204)から削除される埋め込みライセンスは、削除を実行している機器のライセンスストア(例えば図1のライセンスストア(132))あるいは別のライセンスストアに追加される。代替として、そのようなライセンスは、そのようなライセンスストア又はその他の場所にストアされずにライセンス部(204)から削除され得る。
【0034】
[0038]ライセンス部(204)から削除するために、ライセンスが様々な異なる方法で選択され得る。1つ以上の実施形態において、ライセンス部(204)から削除するために、1つ以上のライセンスを選択するための3つの段階のプロセスが利用される。1番目に、期限が切れている任意のライセンスが削除するために選択される。ライセンスは、多くの場合、有効期間又は有効期限に関連付けられていて、一旦、期限切れになったものはもはや、関連付けられているコンテンツを復号化するために利用され得ない。したがって、そのような期限切れの任意のライセンスが最初に、削除するために選択される。
【0035】
[0039]2番目に、期限切れのライセンスがライセンス部(204)に存在しない場合か又は追加される1つ以上のライセンスのための、十分なスペースを作成するための期限切れライセンス部(204)が十分に存在しない場合、利用され得ない任意のライセンスが新しいライセンスを追加する機器によって削除される。コンテンツは、異なる機器及び/又はドメインによって利用可能な埋め込みライセンスを含み得る。コンテンツを復号化するためのライセンスが機器によって利用され得ない場合、そのようなライセンスが、削除するために選択される。機器によって利用され得ないそのようなライセンスすべてが、削除するために選択され得るか、あるいは追加される1つ以上のライセンスのための十分なスペースを作成するための、十分なライセンスだけが削除するために選択され得る。機器によって利用され得ないより多くのライセンスが、追加される1つ以上のライセンスのための十分なスペースを生成するために、削除される必要があるライセンスよりも、埋め込みライセンス部(204)に存在している場合、それらのうち特定のライセンスが、削除するために選択される。この選択は、ライセンスがライセンス部(204)の発生順番及び/又はライセンス部(204)にアクセスされる順番に基づいた方式、ライセンス(例えば最も古いものから最も新しいもの)の年齢に基づいた方式(ライセンス年齢は、ライセンスがライセンス部(204)にいつ埋め込まれたか、ライセンスがいつ生成されたかなど、異なる方法で決定され得る)、ランダム選択などに基づいた方式など、異なる方法で実行され得る。
【0036】
[0040]3番目に、最初の2つのステップが、追加される1つ以上のライセンスのための十分なスペースを生成しない場合、ライセンス部(204)に残っている1つ以上のライセンスが最も古いものから最も新しいものに向かって選択される。上記のようにライセンス年齢は異なる方法で決定され得る。
【0037】
[0041]この3段階のプロセスに従って、削除するための十分な量のライセンスが選択され、埋め込みライセンス部(204)から削除され、新しい1つ以上の埋め込みライセンスための十分なスペースを生成する。ライセンス部(204)からのライセンス削除は、新しいライセンスでライセンスを上書きする方法、特定のビットパターン又はその他のデータでライセンスを上書きする方法、利用される埋め込みライセンス部(204)のセクションサイズを小さくする方法など、異なる方法で実行され得る。
【0038】
[0042]埋め込みライセンス部(204)内部のライセンスそれぞれは、スタンドアロンライセンス又はライセンスチェーンの一部であり得る。スタンドアロンライセンスは、DRMを実装するモジュールに関する十分なポリシーと暗号化キーとの双方を含むライセンスであって、リクエストされている、対応するコンテンツを用いた動作が実行され得るか否か決定する。
【0039】
[0043]他方、ライセンスチェーンの一部であるライセンスは、DRMを実装するモジュールに対する1つ以上の付加的なライセンスに関連して利用され、リクエストされている、対応するコンテンツを用いた動作が実行され得るか否か決定する。これら1つ以上の付加的なライセンスは、ライセンス部(204)に含まれ得るかあるいは個別のライセンスストア(例えば図1のストア(132))に存在し得る。1つ以上の実施形態において、埋め込みライセンスは、リーフライセンスとして参照されるライセンスチェーンの一部であって、機器のライセンスストア(例えば図1のストア(132))にストアされているルートライセンス及び/又は埋め込みライセンス部(130)に含まれるルートライセンスを識別する。
【0040】
[0044]例えば、図1において、リーフライセンスが特定のコンテンツ(128)に埋め込められ得、リーフライセンスがライセンスストア(132)に含まれているルートライセンスを識別する。リーフライセンスは、様々なポリシーを含み得、識別されたルートライセンスは、ライセンスストア(132)(及び/又は埋め込みライセンス部(130))に存在すべきといった特定の動作が実行されるための制約を含んでいる。識別されたルートライセンスがライセンスストア(132)に存在している場合、消費モジュール(122)は、その特定の動作を実行し得、存在しなければ、モジュール(122)は動作を実行しない。
【0041】
[0045]リーフライセンスとルートライセンスの分離は、多くの利点を有し得る。例えば、定期購読に基づく環境において、ターゲット機器(104)のユーザーは、コンテンツ(128)にアクセスするための月額利用料金を支払い得る。コンテンツ(128)のすべては、リーフライセンスを含み得、コンテンツが再生されるために存在すべき特定のルートライセンスを識別する。ユーザーが自分の月額料金を支払っているときは、ストア(132)のルートライセンスが更新され利用可能な状態であるが、ユーザーが自分の月額料金を支払っていない場合、ライセンスストア(132)のルートライセンスが期限切れになる。したがって、毎月、ルートライセンスだけが月額料金の支払時に更新され、多くのコンテンツ内の埋め込みライセンス(128)が更新される必要はない。
【0042】
[0046]ライセンスチェーンが、2つ以上のライセンスを含み得ることを留意されたい。例えば、ライセンスチェーンは、前述したようなリーフライセンス及びルートライセンスのような2つのライセンスであり得る。追加すると、ライセンスチェーンは、リーフライセンス及びルートライセンスに加えて、ライセンスチェーンに含まれる1つ以上の付加的なライセンスなど、3つ以上のライセンスを含み得る。例えば、リーフライセンスは、ルートライセンスを順番に識別し得る中間ライセンスを識別し得る。そのような中間ライセンスは、埋め込みライセンス部(130)かあるいは個別のライセンスストア(例えば図1のストア(132))に含まれ得る。中間ライセンスそれぞれは、様々なポリシーを含み得、識別された1つ以上のライセンス(例えば1つ以上の中間ライセンス、1つ以上のルートライセンスなど)が埋め込みライセンス部(130)(及び/又は別のライセンスストア)に存在するべきといった特定の動作が実行されるための制約を含んでいる。
【0043】
[0047]ライセンスチェーンを使用する1つ以上の実施形態において、特定のコンテンツ(128)を復号化するための暗号化キーは、別の場所にストアされ得る。例えば、暗号化キーは(識別されたルートライセンス及びライセンスチェーン内に別の任意の中間ライセンスが存在する場合に限って利用可能であるが)埋め込みリーフライセンスに含まれ得る。この例に従って識別されるルートライセンスは、特定の機器又はドメインの公開鍵を用いて暗号化されるルートキーを含む。機器は、機器又はドメインの秘密鍵を利用してルートキーを復号化し、その後、ルートキーを利用して埋め込みリーフライセンス内の暗号化キーを復号化する。別の例として、暗号化キーが、埋め込みリーフライセンスというよりもむしろルートライセンスに含まれ得る。別の例として、埋め込みリーフライセンスが暗号化キーの一部を含み得ると同時に、ルートライセンスが別の暗号化キーの一部を含む。
【0044】
[0048]コンテンツデータ部(206)は、異なる暗号化技法を利用した異なるDRMシステムを用いた様々な異なる方法で暗号化され得る。1つ以上の実施形態において、コンテンツデータ部(206)は、対称鍵暗号を利用して暗号化される。コンテンツデータ部(206)を暗号化するために利用される共有キーは、ライセンス部(204)にストアされている埋め込みライセンス及び/又はライセンスストア(例えば図1のストア(132))にストアされているルートライセンスなど、コンテンツファイル(202)に関連付けられている1つ以上のライセンスに含まれている。共有キーは、特定の機器又は特定のドメインに対する公開鍵を利用して暗号化される。特定の機器又はその特定のドメインの任意の機器が、その秘密鍵を順番に利用して共有キーを復号化し、その後、その共有キーを利用してコンテンツデータ部(206)を復号化し得る。したがって、適切な秘密鍵を有する機器だけが、コンテンツデータ部(206)を復号化し得る。更に、(例えば、図1の消費モジュール(122)によって実装されている)DRMシステムが秘密鍵を利用して共有キーを復号化する否かは、コンテンツに対する1つ以上のライセンスポリシーに依存する。
【0045】
[0049]代替として、コンテンツデータ部(206)が、別の方法で暗号化され得る。例えば、コンテンツデータ部(206)は、特定の機器又は特定のドメインに対する公開鍵を用いて暗号化され得る。したがって、特定の機器又は特定のそのドメインの任意の機器は、その秘密鍵を利用してコンテンツデータ部(206)を復号化し得る。(例えば、図1の消費モジュール(122)によって実装されている)DRMシステムがその秘密鍵を利用してコンテンツデータ部(206)を復号化するか否かは、コンテンツに対する1つ以上のライセンスポリシーに依存する。
【0046】
[0050]図3は、埋め込みライセンスを有するコンテンツを利用するためのプロセスの例(300)を示す流れ図である。プロセス(300)は、図1のターゲット機器(104)のような機器によって実行され、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又はその組み合わせで実装され得る。プロセス(300)は典型的に、図1の機器内の消費モジュール(122)のようなDRMを実装する役割の1つ以上のモジュールによって実行される。プロセス(300)は、コンテンツを利用するための埋め込みライセンスを有するプロセスの例であって、異なる図面を参照した、埋め込みライセンスを有するコンテンツの利用に関する更なる論述が本明細書に含まれている。
【0047】
[0051]最初に、コンテンツを用いて実行される動作に関するリクエストが受信される(動作302)。前述したように、そのような動作は、コンテンツの再生、コンテンツの別の機器への転送、コンテンツのCD作成、コンテンツのハードコピー印刷、コンテンツのメール送受信など、であり得る。コンテンツに埋め込まれている動作が実行されるための1つ以上のライセンスが、その後、アクセスされ(動作304)、1つ以上の埋め込みライセンスがリクエストされている動作を許可するか否かに関するチェックが実行される(動作306)。埋め込みライセンスに含まれているポリシーが、リクエストされている動作が実行され得ることを示している場合、埋め込みライセンスは、リクエストされている動作を許可する。
【0048】
[0052]コンテンツ内の少なくとも1つの埋め込みライセンスが、リクエストされている動作がコンテンツを用いて実行されることを許可する場合、リクエストされている動作が実行される(動作308)。さもなければ、リクエストされている動作を許可するライセンスが取得され得るか否かに関するチェックが、実行される(動作310)。リクエストされている動作を許可するライセンスは、様々な異なる方法で取得され得る。例えば、受信コンテンツを提供するサーバーのような別の機器が、ライセンスを取得するためにアクセスされ得、コンテンツの定期購読サービスなどのサービスがアクセスされ、ライセンスなどを取得し得る。ライセンスの取得は、ドメインを有する機器登録、又はライセンスを購入するための許可などユーザーからの付加的な入力、クレジットカード若しくはその他の購入情報、ライセンスが見出され得る別のライセンスストアの識別など、を要求し得る。
【0049】
[0053]リクエストされている動作を許可するライセンスが取得され得る場合、そのようなライセンスが取得され(動作312)、保存される(動作314)。より詳細に後述されるように、ライセンスの保存は、コンテンツへのライセンス埋め込み、及び/又は個別ライセンスストアへのライセンス保存を含み得る。動作(302)においてリクエストされている動作も実行される(動作308)。
【0050】
[0054]動作(310)に戻って、リクエストされている動作を許可しているライセンスが取得され得ない場合、リクエストされている動作は実行されない(動作316)。
【0051】
[0055]動作(304)及び動作(306)における埋め込みライセンス又は動作(310〜314)において取得されたライセンスが、スタンドアロンライセンスか又はライセンスチェーンの一部であり得ることを留意されたい。追加すると、そのようなライセンスは、プロセス(300)を実装する特定の機器がリクエストされている動作の実行を許可するライセンス、あるいは特定の機器が特定のドメインメンバーであるとき、プロセス(300)を実装している特定の機器がリクエストされている動作を実行することを許可するライセンス、であり得る。
【0052】
[0056]動作(306)において、埋め込みライセンスがリクエストされている動作を許可しない場合、動作(310)においてリクエストされている動作を許可するライセンスが取得され得るか否かチェックすることを参照しているプロセス(300)を論述する。代替として、1つ以上の付加的なライセンスストアは、動作(310)のチェックを実行する前にアクセスされ得る。例えば、ストア(132)内のライセンスがアクセスされ得、図1のライセンスストア(132)がリクエストされている動作を許可するか否か確認し、許可する場合、動作(308)において、リクエストされている動作が実行され得る。別の例として、(示されていない)別のライセンスストアがアクセスされ得、そのライセンスストア内のライセンスがリクエストされている動作を許可するか否か確認し、許可する場合、動作(308)において、リクエストされている動作が実行され得る。
【0053】
[0057]図4は、ライセンスチェーンを利用するためのプロセスの例(400)を示す流れ図である。プロセス(400)は、図1のターゲット機器(104)のような機器によって実行され、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又はその組み合わせで実装され得る。プロセス(400)は典型的に、図1の機器内の消費モジュール(122)のようなDRMを実装するための1つ以上のモジュールによって実行される。1つ以上の実施形態において、動作(404〜410)は、図3の動作(304)及び(306)を実装している。プロセス(400)は、ライセンスチェーンを利用するためのプロセスの例であって、異なる図面を参照した、ライセンスチェーンの利用に関する更なる論述が本明細書に含まれている。
【0054】
[0058]最初に、前述した図3の動作(302)に類似した、コンテンツを用いて実行される動作に関するリクエストが受信される(動作402)。コンテンツに埋め込まれている動作が実行されるためのリーフライセンスが、その後、リトリーブされ(動作404)、リーフライセンスに関するルートライセンスが識別される(動作(406))。1つ以上の実施形態において、このルートライセンスはリーフライセンスによって識別される。この識別は、リーフライセンスに含まれているルートライセンスの英数字識別子のような明示的なものか、あるいはライセンスに対し利用されるリーフライセンスとルートライセンスとの間の通信が維持され得る命名規則のような暗黙的なものであり得る。
【0055】
[0059]リーフライセンスに関するルートライセンスがリトリーブされる(動作408)。ルートライセンスは、図1のライセンスストア(132)のようなローカルライセンスストアか、あるいは別の機器のライセンスストアのような別の場所、動作が実行される対象コンテンツの埋め込みライセンス部、などからリトリーブされ得る。このライセンスストアは、リーフライセンスによって識別され得るかあるいはプロセス(400)を実装しているモジュールに知られている。
【0056】
[0060]その後、リーフライセンス及びルートライセンスがリクエストされている動作を許可するか否かに関するチェックが実行される(動作(410))。リーフライセンス及びルートライセンスがリクエストされている動作を実行することを許可する場合、リクエストされている動作が実行される(動作412)。さもなければ、リクエストされている動作が実行されない(動作414)。
【0057】
[0061]プロセス(400)をリーフライセンス及びルートライセンスを参照しながら説明する。1つ以上の付加的なライセンスがリーフライセンスを含むライセンスチェーン及びルートライセンスも含み得ることを十分理解されよう。これらの付加的なライセンスそれぞれが、リーフライセンスからルートライセンスのライセンスチェーンに従った動作(406)の一部として識別される。動作(410)におけるチェックは、その後のライセンスチェーン内のライセンスすべてが、リクエストされている動作を許可するか否かに関するチェックであって、ライセンスチェーン内のライセンスすべてによって許可される場合、リクエストされている動作が実行され、さもなければリクエストされている動作は実行されない。
【0058】
[0062]図1を見ると、ライセンスは、ソース機器(102)、ターゲット機器(104)、及び/又は別の機器によってコンテンツに埋め込められ得る。機器(102)、機器(104)、及び/又は別の機器によってコンテンツに埋め込まれたライセンスは、前述したようなスタンドアロンライセンス及び/又はライセンスチェーンの一部であり得る。追加すると、機器(102)、機器(104)、及び/又は別の機器によってコンテンツに埋め込まれたライセンスは、機器(102)に対するライセンス及び/又は機器(102)が一部であるドメインに対するライセンスであり得る。
【0059】
[0063]ソース機器(102)がコンテンツにライセンスを埋め込む実施形態において、ソース機器(102)は、ターゲット機器(104)へコンテンツを転送する前にコンテンツにライセンスを埋め込むライセンス埋め込みモジュール(116)を含む。1つ以上の実施形態において、ライセンス埋め込みモジュール(116)は、コンテンツ(114)にリーフライセンスを埋め込む。モジュール(116)は、コンテンツ(114)にリーフライセンスを事前に埋め込み可能であって、コンテンツ転送がターゲット機器(104)へリクエストされたとき、コンテンツ(114)は既に、埋め込みリーフライセンスを有していて、及び/又はコンテンツ(114)に関するリクエストに応答し、リーフライセンスをコンテンツ(114)に埋め込んでいる。前述したように、リーフライセンスがルートライセンスを識別し、複数の異なるドメイン内の複数の異なる機器に対し同一のリーフライセンスが、コンテンツ(114)に埋め込められ得る。これらのリーフライセンスすべては同一であるが、前述したように適切なルートライセンスも機器において利用可能でない場合、リクエストされているコンテンツを用いた動作はその機器上で実行されない。
【0060】
[0064]ターゲット機器(104)がコンテンツにライセンスを埋め込む実施形態において、ターゲット機器(104)は、受信したコンテンツにライセンスを埋め込むためのライセンス埋め込みモジュール(124)を含む。ライセンス埋め込みモジュール(124)は、消費モジュール(122)の一部として実装され得るか、あるいは消費モジュール(122)と連動するモジュール及び/又は独立して作動する個別モジュールであり得る。例えば、消費モジュール(122)は、特定のコンテンツ(128)にライセンスを埋め込むためのリクエストをライセンス埋め込みモジュール(124)へ伝達し得る。別の例としてライセンス埋め込みモジュール(124)が、独立して作動し得、埋め込みライセンスを有していないコンテンツ(128)が見出されたとき、コンテンツ(128)に対するコンテンツストア(126)を検索し、ライセンスストア(132)からライセンスをコンテンツ(128)に埋め込む。
【0061】
[0065]コンテンツが受信されたとき、(例えば図3のプロセス(300)に関連し前述した類似したように)ライセンスがライセンスストア(132)から取得されるか又はさもなければ必要に応じて取得される。ライセンス埋め込みモジュール(124)は、コンテンツを含むファイルの埋め込みライセンス部(例えば図2の埋め込みライセンス部(204))にこのライセンスを書き込み、このライセンスをストアするためのスペースが要求された場合、削除のために選択された任意のライセンスを上書きする。1つ以上の実施形態において、ライセンスは、コンテンツが取得されたときにコンテンツに埋め込まれるが、代替として別の時にライセンスは埋め込められ得る。
【0062】
[0066]ソース機器(102)又はターゲット機器(104)以外の別の機器がコンテンツにライセンスを埋め込む実施形態において、別の機器が、ライセンス埋め込みモジュール(116)と類似したライセンス埋め込みモジュールを含む。ライセンスがコンテンツに埋め込まれ、その後、コンテンツが、転送され得るか又はさもなければソース機器(102)に対し利用可能になる。こうしてライセンスがコンテンツ(114)に事前に埋め込まれていて、コンテンツは既に、コンテンツの転送がターゲット機器(104)へリクエストされたとき、埋め込みリーフライセンスを有していて、ソース機器(102)がリーフライセンスを埋め込む必要はない。
【0063】
[0067]図5は、ソース機器においてライセンスを埋め込むためのプロセス例(500)を示す流れ図である。プロセス(500)は、図1のソース機器(102)のような機器によって実行され、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又はその組み合わせで実装され得る。プロセス(500)は典型的に、図1のライセンス埋め込みモジュール(116)のようなソース機器モジュールによって実行される。プロセス(500)は、ソース機器においてライセンスを埋め込むためのプロセスの例であって、異なる図面を参照した、ソース機器において埋め込みライセンスに関する更なる論述が本明細書に含まれている。
【0064】
[0068]初めに、ターゲット機器へ送信されるコンテンツがアクセスされる(動作502)。1つ以上の実施形態において、このコンテンツは、コンテンツに関するリクエストに応答し、ターゲット機器からアクセスされる。代替として、このコンテンツは、プロセス(500)を実装している機器のユーザーからのリクエストのような別の入力に応答し、別のコンポーネント、又は別の機器などからアクセスされ得る。
【0065】
[0069]コンテンツが既に、ターゲット機器に対する埋め込みライセンスを有しているか否かに関するチェックが、その後、実行される(動作504)。前述したように、ターゲット機器に対し埋め込まれるこのライセンスは、スタンドアロンライセンス及び/又はライセンスチェーンの一部であり得、ターゲット機器及び/又はターゲット機器が一部であるドメインに対するライセンスであり得る。ターゲット機器に対する埋め込みライセンスが既に、コンテンツに埋め込まれている場合、埋め込みライセンスを有するコンテンツがターゲット機器へ送信される(動作506)。
【0066】
[0070]しかしながら、そのような埋め込みライセンスが、まだコンテンツに存在しない場合、ターゲット機器に対するライセンスがコンテンツに埋め込まれる(動作508)。前述したようにターゲット機器に対し埋め込まれたこのライセンスは、スタンドアロンライセンス及び/又はライセンスチェーンの一部であり得、ターゲット機器用及び/又はターゲット機器が一部であるドメイン用ライセンスであり得る。そのようなライセンスがコンテンツに埋め込まれているか否かは、任意に、ターゲット機器がコンテンツを受信することが許可されるか否か(例えば、適切な手数料が支払われている)など、別の評価基準にも依存する。ライセンスが一旦、埋め込まれると、埋め込みライセンスを有するコンテンツが、ターゲット機器へ送信される(動作506)。
【0067】
[0071]図1を見ると、前述したようなライセンスがライセンスのターゲット機器(104)によってライセンスの提供(ソース)機器から取得される状況が起こり得る。このライセンスのソース機器は、ソース機器(102)かあるいは(示されていない)別の機器であり得る。このライセンスは既に、コンテンツ(128)に埋め込められ得るか、あるいは個別に受信され得る。そのようなライセンスの受信時、ライセンスが対応する対象のコンテンツ(128)にそれを埋め込むことによって、それが対応するコンテンツ(128)にストアされ、ライセンスストア(132)にストアされ、(示されていない)異なるライセンスストアなどにストアされ得る。
【0068】
[0072]1つ以上の実施形態において、受信されるライセンスが、機器(104)に対してターゲット機器(104)がライセンスをストアすべき場所を示す1つ以上の埋め込みライセンスルールを含む。ターゲット機器(104)上にある消費モジュール(122)か又は代替として別のモジュールが、これら1つ以上のルールにアクセスし、これら1つ以上のルールに基づいてライセンスをストアする。これら1つ以上のルールが、ライセンスが対応する1つ以上のコンテンツ(128)、ライセンスストア(132)、(示されていない)別の機器上にある別のライセンスストアなどにライセンスがストアされる(埋め込まれる)ことを示し得る。1つ以上の実施形態において、これら1つ以上のルールは、単なるライセンスをストアすべき場所に関する提示に過ぎない。代替として、ライセンスポリシーは、ターゲット機器(104)の消費モジュール(122)又はDRMを実装している別のモジュールがコンテンツにアクセスするためのルールに従うことを示し得る。
【0069】
[0073]ルールは、スタンドアロンライセンス、ライセンスチェーン(例えばリーフライセンス又はルートライセンス)の一部を含む様々な異なるライセンス、ターゲット機器に対するライセンス、ターゲット機器が一部のドメインに対するライセンスなど、に含まれ得る。1つ以上のルールがライセンスに含まれているとき、それらは、ライセンスがストアされるとき、又は別の機器へ複写されるときはいつも、ライセンスと一緒に残っている。代替として、1つ以上のルールは、ライセンスが一旦、1つ以上のルールに基づいてストアされると、ライセンスから削除され得る。
【0070】
[0074]表Iは、ライセンスに含まれ得る1つ以上のルールの例を記載している。これらは例に過ぎず、実施形態の中にはこれらのルールのうちどれも利用され得ないものであって、別の実施形態において、異なるもの及び/又は付加的なものが、利用され得ることを十分理解されよう。
【0071】
【表1】

【0072】
[0075]状況によっては、ルールによって識別される1つ以上の位置においてライセンスの格納が既に、発生していることを留意されたい。例えば、ターゲット機器が、複写ルールを含む埋め込みライセンスを有するコンテンツを受信すると仮定されたい。この例において、ターゲット機器は、ライセンスが受信されたとき、機器のライセンスストアにそれをストアし得るが、ターゲット機器は、ライセンスが、既にコンテンツに埋め込まれているとき、コンテンツにライセンスをストアする必要はない。
【0073】
[0076]図6は、埋め込みライセンスルールを利用するためのプロセスの例(600)を示す流れ図である。プロセス(600)は、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又はその組み合わせで実装され得る。図6の左側に例示したプロセス(600)の動作は、図1のターゲット機器(104)のようなターゲット機器によって実行される。図6の右側に例示したプロセス(600)の動作は、図1のソース機器(102)のようなライセンスソース機器によって実行される。プロセス(600)は、ライセンスルールを利用するためのプロセスの例であって、異なる図を参照した、ライセンスルールを利用する更なる論述が本明細書に含まれている。
【0074】
[0077]最初に、ターゲット機器が、コンテンツにアクセスするためのライセンスに関するリクエストを生成する(動作602)。ライセンスソース機器が、このリクエストを受信し(動作604)、リクエストされているライセンスが許可されるか否か決定する(動作(606))。動作(606)において、この決定は、適切な手数料が支払われているか否か、リクエストを送信しているターゲット機器がライセンスを受信することを許可されているドメインの一部であるか否かなどに基づいて、前述したような様々な異なる方法で実行され得る。ターゲット機器がリクエストされているライセンスを有することを許可されていない場合、そのリクエストは拒否される(動作608)。この拒否は、任意に、リクエストが拒否されたといった指標をターゲット機器に返却することを含み得る。
【0075】
[0078]しかしながら、ターゲット機器がリクエストされているライセンスを有することを許可された場合、ライセンスをストアする場所に関する1つ以上のルールを有するライセンスが生成され(動作610)、リクエストしているターゲット機器へ送信される(動作612)。ターゲット機器が、1つ以上のルールを有するライセンスを受信し、受信したライセンス内にある1つ以上のルールの少なくとも一部に基づいて、ライセンスをストアする(動作616)。様々な異なるルールのどれかが、前述したようなライセンスに含まれ得る。
【0076】
[0079]このように、本明細書に論述したコンテンツに対する埋め込みライセンスが様々な異なる方法で利用され得ることを理解され得よう。ライセンスを埋め込むことによって、コンテンツ及び対応するライセンスが様々な機器の間へ容易に転送され得るが、DRMがずっと適用されていて、特定のコンテンツに対応する1つ以上のライセンスによって承認された機器に限ってその特定のコンテンツにアクセス可能である。更に、ライセンスを埋め込むことによって、別の機器への付加的なアクセスが回避され得る。例えば、多くの歌曲(又はその他のコンテンツ)は、それらの歌曲内に埋め込まれているライセンスに基づいて携帯電話などの携帯機器に複写され、再生されることができ、携帯電話が、多くの歌曲を再生するためのライセンスを取得するためのアクセス時間及びサーバーにアクセスするための課金を招く必要性を軽減している。
【0077】
[0080]図7は、1つ以上の実施形態による、コンテンツに対する埋め込みライセンスを実装するために構成され得る計算機器の例(700)を示している。計算機器(700)は、例えば、図1のターゲット機器(104)又はソース機器(102)であり得る。
【0078】
[0081]計算機器(700)は、1つ以上のプロセッサー又は処理ユニット(702)、1つ以上のメモリー及び/又はストレージコンポーネント(706)を含み得る1つ以上の計算機可読媒体(704)、1つ以上の入力/出力(I/O)機器(708)、及び様々なコンポーネント及び機器が相互に通信可能なバス(710)、を含む。計算機可読媒体(704)及び/又はI/O機器(単数又は複数)(708)は、計算機器(700)の一部として含まれ得るかあるいは計算機器と接続され得る。バス(710)は、メモリーバス、又はメモリーコントローラー、周辺機器用バス、アクセラレイティッドグラフィックスポート、プロセッサー、又はローカルバス、及び様々な異なるバスアーキテクチャを利用するその他のものを含むいくつかのタイプのうち1つ以上のバス構造を表している。バス(710)は、有線バス及び/又は無線バスを含み得る。
【0079】
[0082]メモリー/ストレージコンポーネント(706)は、1つ以上の計算機記憶媒体を表す。コンポーネント(706)は、(ランダムアクセスメモリー(RAM)のような)揮発性媒体及び/又は(読み出し専用メモリー(ROM)、フラッシュメモリー、光ディスク、磁気ディスクなどのような)不揮発性媒体を含み得る。コンポーネント(706)は、固定した媒体(例えばRAM、ROM、固定したハードドライブなど)及び取り外し可能媒体(例えばフラッシュメモリードライブ、取り外し可能ハードドライブ、光ディスクなど)を含み得る。
【0080】
[0083]本明細書に論述した技法は、処理ユニット(単数又は複数)(702)によって実行される命令を有するソフトウェアで実装され得る。異なる命令が、処理ユニット(702)、処理ユニット(702)内の様々なキャッシュメモリー、機器(700)の(示されていない)別のキャッシュメモリー、又はその他の計算機可読媒体などのような計算機器(700)の異なるコンポーネントにストアされ得ることを十分理解されよう。追加すると、命令が計算機器(700)にストアされる場所は、時間がたつにつれて変化し得ることを十分理解されよう。
【0081】
[0084]1つ以上の入力/出力機器(708)は、ユーザーが、計算機器(700)にコマンド及び情報を入力可能にし、情報がユーザー、及び/又はその他のコンポーネント又は機器に提示されることも可能にする。入力機器の例は、キーボード、カーソル制御機器(例えばマウス)、マイクロフォン、スキャナーなどを含む。出力機器の例は、表示機器(例えば、モニター又はプロジェクター)、スピーカー、プリンター、ネットワークカードなどを含む。
【0082】
[0085]様々な技法が、ソフトウェア又はプログラムモジュールに関する一般的な文脈で本明細書に記載され得る。一般に、ソフトウェアは、特定のタスクを実行するか又は特定の抽象データタイプを実装しているルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含む。これらのモジュール及び技法の実装は、いくつかの計算機可読媒体形式を介しストア又は送信され得る。計算機可読媒体は、計算機器によってアクセスされ得る利用可能な任意の単一媒体又は複数の媒体であり得る。非限定の例として、計算機可読媒体は、「計算機記憶媒体」及び「通信媒体」を含み得る。
【0083】
[0086]計算機記憶媒体は、計算機読込可能命令、データ構造、プログラムモジュール、又はその他のデータのような情報の記憶に関する任意の方法若しくは技術で実装されている揮発性媒体及び不揮発性媒体、並びに取り外し可能媒体及び媒体取り外し不可能媒体を含む。計算機記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリー、若しくはその他のメモリー技術、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)、若しくはその他の光記憶機器、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶機器、若しくはその他の磁気記憶機器、又は所望した情報をストアするために利用され得、計算機によってアクセスされ得るその他任意の媒体、を含むがこれらに限定しない。
【0084】
[0087]「通信媒体」は典型的に、搬送波又はその他の移送機構のような調節されたデータ信号の計算機可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又はその他のデータを具体化する。通信媒体も任意の情報伝達媒体を含む。用語「変調データ信号」は、信号内の情報を符号化する方法によって設定された又は変更された1つ以上のその特性を有する信号を意味している。非限定の例として、通信媒体は、有線ネットワーク又は直接有線接続のような有線媒体、及び音響、RF、赤外線、及びその他のワイヤレスメディアのような無線媒体などを含む。上記のうち任意の組み合わせも計算機可読媒体の範囲内に含まれる。
【0085】
[0088]一般に、本明細書に記載した機能又は技法のどれもソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア(例えば固定論理回路)、手動処理、又はこれらの実装の組み合わせを利用し実装され得る。本明細書に使用されている用語「モジュール」、「機能性」、及び「論理」は一般に、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又はその組み合わせを表す。ソフトウェアの実装の場合、モジュール、機能性、又はロジックは、プロセッサー(例えばCPU又は複数のCPU)において実行されるときに指定されるタスクを実行するプログラムコードを表す。プログラムコードは、1つ以上の計算機可読記憶素子にストアされ得、更に、それに関して図7を参照した説明が見出され得る。本明細書に記載したコンテンツに対する埋め込みライセンス技法の特徴は、プラットホームに独立であって、技法が、様々なプロセッサーを有する様々な商用の計算プラットホームにおいて実装され得ることを意味している。
【0086】
[0089]対象項目は、構造的な機能及び/又は方法論的な動作に対して特定の言語で説明されているが、添付した請求項に定義されている対象項目が必ずしも、前述した特定の機能又は動作に限定されるわけではないことを理解されよう。もっと具体的に言うと、前述した特定の機能及び動作は、本請求項の実装形式の例として開示されている。
【符号の説明】
【0087】
100 システム
102 ソース機器
104 ターゲット機器
112 コンテンツストア
114 コンテンツ
116 ライセンス埋め込みモジュール
122 消費モジュール
124 ライセンス埋め込みモジュール
126 コンテンツストア
128 コンテンツ
130 埋め込みライセンス部
132 ライセンスストア
202 コンテンツファイル
204 埋め込みライセンス部
206 コンテンツデータ部
700 計算機器
702 処理ユニット
704 計算機可読媒体
706 メモリー/ストレージコンポーネント
708 入力/出力機器
710 バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器の1つ以上のプロセッサーによって実行されるとき、
コンテンツを用いた動作を実行するためのリクエストを受信するステップ(302)と、
前記コンテンツに対するライセンスをリトリーブするステップ(304)であって、前記ライセンスが、予め前記コンテンツに埋め込まれており、前記機器を含む1つ以上の機器を含んでいるドメインに対するものと、
前記ライセンスが前記コンテンツを用いた前記動作を許可することを示している場合、前記コンテンツを用いた前記動作が実行されることを許可するステップ(308)と、さもなければ、前記コンテンツを用いた前記動作が実行されることを禁止するステップ(316)と、
を前記1つ以上のプロセッサーにさせる複数の命令をストアしている1つ以上の計算機記憶媒体。
【請求項2】
前記命令が更に、前記コンテンツに対する新しいライセンスを取得し、前記コンテンツを含むファイルの埋め込みライセンス部に前記ライセンスを埋め込むステップを前記1つ以上のプロセッサーにさせることを特徴とする請求項1記載の1つ以上の計算機記憶媒体。
【請求項3】
前記命令が更に、前記新しいライセンスのための十分なスペースが前記埋め込みライセンス部に存在しない場合、前記新しいライセンスで前記埋め込みライセンス部内の別のライセンスを上書きするステップを前記1つ以上のプロセッサーにさせることを特徴とする請求項2記載の1つ以上の計算機記憶媒体。
【請求項4】
前記命令が更に、前記コンテンツに対する新しいライセンスを取得し、前記新しいライセンス内の識別されたルールにアクセスするステップを前記1つ以上のプロセッサーにさせ、前記ルールが、前記コンテンツを含むファイルの埋め込みライセンス部及び前記機器のライセンスストアのうち1つ又は双方に前記新しいライセンスを埋め込むか否か示すことを特徴とする請求項1記載の1つ以上の計算機記憶媒体。
【請求項5】
前記ライセンスが、前記コンテンツを復号化することがいつ許可されるか識別するポリシーと、前記コンテンツを復号化するために利用される暗号化キーと、を含むことを特徴とする請求項1記載の1つ以上の計算機記憶媒体。
【請求項6】
前記命令が更に、1つ以上のルールを前記ライセンスから取得し、前記少なくとも1つ以上のルールの一部に基づいて前記ライセンスをストアするステップを前記1つ以上のプロセッサーにさせることを特徴とする請求項1記載の1つ以上の計算機記憶媒体。
【請求項7】
前記ライセンスが、リーフライセンスを含んでいて、前記命令が更に、
前記リーフライセンスの少なくとも一部に基づいて、前記コンテンツに対するルートライセンスを識別するステップと、
前記コンテンツに対する前記ルートライセンスをライセンスストアからリトリーブするステップと、を前記1つ以上のプロセッサーにさせることと、
前記実行される動作を許可するステップが、前記リーフライセンスと前記ルートライセンスとの双方が前記コンテンツを用いた前記動作を許可することを示している場合に限って、前記動作が、前記コンテンツを用いて実行されることを許可することを特徴とする請求項1記載の1つ以上の計算機記憶媒体。
【請求項8】
前記ルートライセンスをリトリーブするステップが、前記機器のライセンスストアから前記ルートライセンスをリトリーブすることを特徴とする請求項7記載の1つ以上の計算機記憶媒体。
【請求項9】
機器の1つ以上のプロセッサーによって実行されるとき、
第2の機器へ送信されるコンテンツにアクセスするステップ(502)と、
前記コンテンツが既に、前記第2の機器が一部であるドメインに対する埋め込みライセンスを有しているか否かチェックするステップ(504)と、
前記コンテンツが既に、前記ドメインに対する前記埋め込みライセンスを有している場合、前記埋め込みライセンスと一緒に前記コンテンツを前記第2の機器へ送信するステップ(506)と、
前記コンテンツがまだ、前記ドメインに対する前記埋め込みライセンスを有していない場合、
前記ドメインに対するライセンスを前記コンテンツに埋め込むステップ(508)と、
前記埋め込みライセンスと一緒に前記コンテンツを前記第2の機器へ送信するステップ(506)と、
を前記1つ以上のプロセッサーにさせる複数の命令をストアしている1つ以上の計算機記憶媒体。
【請求項10】
前記埋め込みライセンスが、前記第2の機器のライセンスストア内のルートライセンスを識別するリーフライセンスを含むことを特徴とする請求項9記載の1つ以上の計算機記憶媒体。
【請求項11】
前記ルートライセンスが、前記ドメインに対する公開鍵を用いて暗号化されているルートキーを含んでいて、前記ルートキーが、前記リーフライセンス内の暗号化キーを復号化するために利用され得、前記暗号化キーが、前記コンテンツを復号化するために利用され得ること、を特徴とする請求項10記載の1つ以上の計算機記憶媒体。
【請求項12】
前記埋め込みライセンスが、前記第2の機器が前記埋め込みライセンスをストアすべき場所を示しているルールを含むことを特徴とする請求項9記載の1つ以上の計算機記憶媒体。
【請求項13】
前記埋め込みライセンスが、前記第2の機器が前記コンテンツを復号化することがいつ許可されるか識別するポリシーと、前記第2の機器によって前記コンテンツを復号化するために利用される暗号化キーと、を含むことを特徴とする請求項9記載の1つ以上の計算機記憶媒体。
【請求項14】
コンテンツにアクセスするためのライセンスに関するリクエストを機器から受信するステップ(604)と、
前記リクエストされたライセンスを前記機器へ送信するステップ(612)であって、前記リクエストされたライセンスが、前記機器が前記ライセンスをストアすべき場所を示す1つ以上のルールを含んでいるものと、を含む方法。
【請求項15】
前記1つ以上のルールが、前記ライセンスが前記コンテンツに埋め込まれずに前記機器のライセンスストアにストアされ得ることを示す無視ルールを含むことを特徴とする請求項14記載の方法。
【請求項16】
前記1つ以上のルールが、前記ライセンスが前記コンテンツに埋め込まれ、前記機器のライセンスストアにもストアされることを示す複写ルールを含むことを特徴とする請求項14記載の方法。
【請求項17】
前記1つ以上のルールが、前記ライセンスが、前記機器のライセンスストアにストアされ、その後、前記コンテンツが利用可能になったとき、前記コンテンツに埋め込まれることを示す移動ルールを含むことを特徴とする請求項14記載の方法。
【請求項18】
前記ライセンスが、前記コンテンツを用いて実行され得る1つ以上の動作を識別するポリシーと、前記機器によって前記コンテンツを復号化するために利用される暗号化キーと、を含むことを特徴とする請求項14記載の方法。
【請求項19】
更に、前記リクエストされたライセンスを受信し、前記1つ以上のルールの少なくとも一部に基づいて前記リクエストされた前記ライセンスをストアする機器を含む請求項14記載の方法。
【請求項20】
前記送信するステップが、前記コンテンツが埋め込まれた前記リクエストされたライセンスを送信するステップを含むことを特徴とする請求項14記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公表番号】特表2011−521330(P2011−521330A)
【公表日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−507518(P2011−507518)
【出願日】平成21年4月3日(2009.4.3)
【国際出願番号】PCT/US2009/039515
【国際公開番号】WO2009/151751
【国際公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【出願人】(500046438)マイクロソフト コーポレーション (3,165)
【Fターム(参考)】