説明

コンテンツ配信システム、コンテンツ配信方法、およびプログラム

【課題】 動画コンテンツの配信サーバの負荷を軽減すると共に、配信サーバとクライアント端末の情報転送量の変化に柔軟に対応できるコンテンツ配信システムを提供する。
【解決手段】 動画コンテンツを時間単位またはシーン単位で分割し、暗号化したコンテンツパーツ1を生成し、複数の配信サーバ10に配備する。また、コンテンツパーツ1の配備位置をインデックスサーバ20のメタファイル2に記録する。クライアント端末41では、インデックスサーバ20からメタファイル2を受信し、鍵サーバ30から復号鍵3を受信し、メタファイル2内に記録された情報を基に、配信サーバ10からコンテンツパーツを再生順に順番に受信して再生する。また、クライアント端末41では、コンテンツパーツの視聴後に、コンテンツパーツ1、メタファイル2、および復号鍵3の情報を端末内から消去する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動画コンテンツのコンテンツ配信システム、コンテンツ配信方法、およびプログラムに関し、特に、配信サーバの負荷を軽減すると共に、配信サーバが高負荷・ダウン時であってもコンテンツの配信を滞ることなく行うことができる、コンテンツ配信システム、コンテンツ配信方法、およびプログラムに関する。
するものである。
【背景技術】
【0002】
近時、インターネットを通して動画・音響コンテンツをストリーミング配信することが盛んになってきた。このストリーミング技術による動画配信はその視聴している間、配信サーバと受信クライアント端末の間はセッションを継続して接続し続けなければならず以下の問題がある。
【0003】
第1の問題として、アクセス集中時の配信サーバへの負荷が増大する。これは、セッションが継続している間はクライアントに対して単一の配信サーバ資源を使用しなければならないため、配信サーバに問題が発生した場合やアクセスが集中した場合には視聴途中でのコマ落ちや視聴停止が発生する可能性がある。また、配信サーバ設備を想定される最大アクセス数分だけ確保する必要があり、コスト面でのデメリットも大きい。
【0004】
第2の問題として、視聴の間はサーバとクライアント間の経路において一定以上の情報転送量が確保されていなければならない。これは、セッションが接続している間は配信サーバとクライアント間の経路において、ある一定以上の情報転送量が確保されていないと視聴途中でコマ落ちや視聴停止が発生する可能性がある。現在のインターネットの仕組みから途中経路において情報転送量を保証するのは困難であり。さらに長時間に渡り安定的な情報転送量を確保するのは困難である。
【0005】
また、ストリーミング技術を用いないコンテンツ配信の形式として動画コンテンツの全編を一括ダウンロードし、ダウンロードが終了した時点で再生を行うダウンロード方式があるが、このダウンロード方式ではコンテンツのすべてがダウンロードされるまで視聴を待たなければならず、一般に動画コンテンツはデータ量が膨大になるので、その待ち時間が長くなるという問題がある。
【0006】
上述したストリーミング技術についての従来技術として、映像サーバシステム(例えば、特許文献1参照)、および、ビデオ・オン・デマンド・システムが開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
上述した従来技術では、コンテンツ(ストリーミングデータ)を予め時間単位で分割しておき、複数のサーバに配備し、配信時に配信するサーバを時間単位で切り替えることでサーバの負荷の軽減を図っている。しかし、この従来技術の方式では配信サーバの負荷の分散を行っているのみで、ストリーミング技術の問題点であるアクセス集中時の配信サーバへの負荷が増大することにはある程度の効果が期待できるが、サーバの多重化による負荷分散と同等レベルまでの負荷耐性でしかない。従って、最終的にはアクセス集中時を見越した配信設備を用意する必要がある。
【0008】
また、特許文献2では、途中経路のサーバにコンテンツを予め配備することで、配信サーバの負荷を軽減しているが、コンテンツ提供者の負担は変わらない。また、ストリーミングによるコンテンツ配信は、視聴の間はサーバ、クライアント間の経路において一定以上の情報転送量が確保されていなければならない。
【特許文献1】特開2004−80145号公報
【特許文献2】特開2004−146869号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このように、従来の動画・音響コンテンツのストリーミング配信においては、アクセス集中時に配信サーバへの負荷が増大する問題があり、また、コンテンツ視聴の間は配信サーバとクライアント間の経路において一定以上の情報転送量が確保されていなければならないという問題があった。また、ダウンロード方式では、コンテンツのすべてがダウンロードされるまで待たなければならず、その待ち時間が長くなるという問題があった。
【0010】
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、その目的は、配信サーバの負荷を軽減すると共に、配信サーバとクライアント端末の情報転送量の変化に柔軟に対応できるようにし、また、ダウンロード方式における待ち時間が長くなるという問題を解決し、さらには、クライアント端末間のコンテンツの配信を実現することで、配信サーバが高負荷・ダウン時であっても配信を滞ることなく行うことができる、コンテンツ配信システム、コンテンツ配信方法、およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、複数のクライアント端末と通信ネットワークにより接続され、前記クライアント端末からコンテンツ送信要求を受信し、該クライアント端末にコンテンツを配信するコンテンツ配信システムであって、動画コンテンツを時間単位またはシーン単位で分割し暗号化されたコンテンツパーツの1または2以上を記憶部に保持すると共に、前記クライアント端末からコンテンツパーツ送信要求を受信し、該クライアント端末から送信要求されたコンテンツパーツのIDを基に前記記憶部に保持したコンテンツパーツを読み出して前記クライアント端末に配信する複数の配信サーバと、前記コンテンツパーツIDと該コンテンツパーツを保持する配信サーバのアドレス情報とを対応付けたメタファイルを記憶部に保持し、前記クライアント端末からメタファイル送信要求を受信し、前記記憶部に保持したメタファイルを読み出して前記クライアント端末に配信するインデックスサーバと、前記コンテンツパーツを復号するために必要な復号鍵を記憶部に保持し、前記クライアント端末から復号鍵送信要求を受信し、前記記憶部に保持した復号鍵を読み出して前記クライアント端末に配信する鍵サーバとを備えることを特徴とする。
これにより、特定の配信サーバおよび配信経路への負荷集中を低減することができると共に、暗号化によりコンテンツを保護することができる。また、従来のダウンロード方式における待ち時間が長くなるという問題を解決できる。
【0012】
また、本発明のコンテンツ配信システムは、前記クライアント端末が、前記インデックスサーバに対しコンテンツパーツのメタファイルの送信を要求するメタファイル要求手段と、前記鍵サーバに対しコンテンツパーツの復号鍵の送信を要求する復号鍵要求手段と、前記インデックスサーバから受信したメタファイル内に記録されたコンテンツパーツIDの情報と配信サーバのアドレス情報を解析し、コンテンツパーツの再生順に従い、該当するコンテンツパーツを保持する配信サーバに対しコンテンツパーツの送信を要求するコンテンツパーツ要求手段と、前記配信サーバから受信したコンテンツパーツを前記復号鍵により復号して再生する復号化手段と、前記コンテンツパーツの再生処理の終了後に、前記受信したコンテンツパーツ、メタファイル、および復号鍵の情報を消去するコンテンツパーツ管理手段とを備えることを特徴とする。
これにより、視聴中に次のコンテンツパーツを配信サーバから受信できると共に、視聴終了後にはメタファイル、復号鍵及びコンテンツパーツがクライアント端末には残らないようにでき、コンテンツパーツの安全性を確保することができる。
【0013】
また、本発明のコンテンツ配信システムは、前記複数のクライアント端末中の1または2以上のクライアント端末が、前記配信サーバから受信したコンテンツパーツを記憶部に保持すると共に、該記憶部に保持したコンテンツパーツのIDと自端末のアドレス情報とを前記インデックスサーバに通知するコンテンツ管理手段と、他のクライアント端末からのコンテンツパーツ送信要求を受信するコンテンツパーツ要求受信手段と、前記他のクライアント端末から送信要求されたコンテンツパーツのIDを基に前記記憶部に保持したコンテンツパーツを読み出し、前記他のクライアント端末に配信するコンテンツパーツ配信手段とを備え、前記インデックスサーバが、前記クライアント端末から当該クライアント端末に保持されたコンテンツパーツIDと当該クライアント端末のアドレスの情報とを受信し、前記メタファイル中の該当するコンテンツパーツIDの記録部分に前記クライアント端末のアドレス情報を追記するメタファイル管理手段を備えることを特徴とする。
これにより、クライアント間でのコンテンツの流通を行うことが可能となり、配信サーバが高負荷な状態あるいは配信サーバが起動していないときであっても、ユーザがコンテンツの視聴をできるようになる。また、配信サーバの負荷削減も可能となる。
【0014】
また、本発明のコンテンツ配信方法は、複数のクライアント端末と通信ネットワークにより接続され、前記クライアント端末からコンテンツ送信要求を受信し、該クライアント端末にコンテンツを配信するコンテンツ配信システムにおけるコンテンツ配信方法であって、複数の配信サーバが、動画コンテンツを時間単位またはシーン単位で分割し暗号化されたコンテンツパーツの1または2以上を記憶部に保持すると共に、前記クライアント端末からコンテンツパーツ送信要求を受信し、該クライアント端末から送信要求されたコンテンツパーツのIDを基に前記記憶部に保持したコンテンツパーツを読み出して前記クライアント端末に配信し、インデックスサーバが、前記コンテンツパーツIDと該コンテンツパーツを保持する配信サーバのアドレス情報とを対応付けたメタファイルを記憶部に保持し、前記クライアント端末からメタファイル送信要求を受信し、前記記憶部に保持したメタファイルを読み出して前記クライアント端末に配信し、鍵サーバが、前記コンテンツパーツを復号するために必要な復号鍵を記憶部に保持し、前記クライアント端末から復号鍵送信要求を受信し、前記記憶部に保持した復号鍵を読み出して前記クライアント端末に配信する。
これにより、特定の配信サーバおよび配信経路への負荷集中を低減することができると共に、暗号化によりコンテンツを保護することができる。また、従来のダウンロード方式における待ち時間が長くなるという問題を解決できる。
【0015】
また、本発明のコンテンツ配信方法は、前記クライアント端末が、前記インデックスサーバに対しコンテンツパーツのメタファイルの送信を要求し、前記鍵サーバに対しコンテンツパーツの復号鍵の送信を要求し、前記インデックスサーバから受信したメタファイル内に記録されたコンテンツパーツIDの情報と配信サーバのアドレス情報を解析し、コンテンツパーツの再生順に従い、該当するコンテンツパーツを保持する配信サーバに対しコンテンツパーツの送信を要求し、前記配信サーバから受信したコンテンツパーツを前記復号鍵により復号して再生し、前記コンテンツパーツの再生処理の終了後に、前記受信したコンテンツパーツ、メタファイル、および復号鍵の情報を消去することを特徴とする。
これにより、視聴中に次のコンテンツパーツを配信サーバから受信できると共に、視聴終了後にはメタファイル、復号鍵及びコンテンツパーツがクライアント端末には残らないようにでき、コンテンツパーツの安全性を確保することができる。
【0016】
また、本発明のコンテンツ配信方法は、前記複数のクライアント端末中の1または2以上のクライアント端末が、前記配信サーバから受信したコンテンツパーツを記憶部に保持すると共に、該記憶部に保持したコンテンツパーツのIDと自端末のアドレス情報とを前記インデックスサーバに通知し、他のクライアント端末からのコンテンツパーツ送信要求を受信し、前記他のクライアント端末から送信要求されたコンテンツパーツのIDを基に前記記憶部に保持したコンテンツパーツを読み出し、前記他のクライアント端末に配信し、前記インデックスサーバが、前記クライアント端末から当該クライアント端末に保持されたコンテンツパーツIDと当該クライアント端末のアドレスの情報とを受信し、前記メタファイル中の該当するコンテンツパーツIDの記録部分に前記クライアント端末のアドレス情報を追記することを特徴とする。
これにより、クライアント間でのコンテンツの流通を行うことが可能となり、配信サーバが高負荷な状態あるいは配信サーバが起動していないときであっても、ユーザがコンテンツの視聴をできるようになる。また、配信サーバの負荷削減も可能となる。
【0017】
また、本発明は、複数のクライアント端末と、動画コンテンツを時間単位またはシーン単位で分割し暗号化されたコンテンツパーツの1または2以上をコンテンツパーツのIDと共に記憶部に保持し、クライアント端末からの送信要求により保持したコンテンツパーツを配信する複数の配信サーバと、前記コンテンツパーツIDと該コンテンツパーツを保持する配信サーバのアドレス情報とを対応付けたメタファイルを記憶部に保持し、前記クライアント端末からの送信要求により保持したメタファイルを配信するインデックスサーバと、前記コンテンツパーツを復号するために必要な復号鍵を保持し、前記クライアント端末からの送信要求により保持した復号鍵を配信する鍵サーバとを備えるコンテンツ配信システムにおける前記クライアント端末内のコンピュータに実行させるプログラムであって、前記インデックスサーバからコンテンツパーツのメタファイルを受信する処理と、前記鍵サーバからコンテンツパーツの復号鍵を受信する処理と、前記インデックスサーバから受信したメタファイル内に記録されたコンテンツパーツIDの情報と配信サーバのアドレス情報を解析し、コンテンツの再生順に従い、該当するコンテンツパーツを保持する配信サーバから当該コンテンツパーツを受信する処理と、前記配信サーバから受信したコンテンツパーツを前記復号鍵により復号して再生する処理と、前記コンテンツパーツの再生処理の終了後に、前記受信したコンテンツパーツ、メタファイル、および復号鍵の情報を消去する処理とを実行させるプログラムである。
【0018】
また、本発明は、複数のクライアント端末と、動画コンテンツを時間単位またはシーン単位で分割し暗号化されたコンテンツパーツの1または2以上をコンテンツパーツのIDと共に記憶部に保持し、クライアント端末からの送信要求により保持したコンテンツパーツを配信する複数の配信サーバと、前記コンテンツパーツIDと該コンテンツパーツを保持する配信サーバのアドレス情報およびクライアント端末のアドレス情報とを対応付けたメタファイルを記憶部に保持し、前記クライアント端末からの送信要求により保持したメタファイルを配信するインデックスサーバと、前記コンテンツパーツを復号するために必要な復号鍵を保持し、前記クライアント端末からの送信要求により保持した復号鍵を配信する鍵サーバとを備えるコンテンツ配信システムにおける前記クライアント端末内のコンピュータに実行させるプログラムであって、前記インデックスサーバからコンテンツパーツのメタファイルを受信する処理と、前記鍵サーバからコンテンツパーツの復号鍵を受信する処理と、前記インデックスサーバから受信したメタファイル内に記録されたコンテンツパーツIDの情報と配信サーバのアドレス情報を解析し、コンテンツパーツの再生順に従い、該当するコンテンツパーツを保持する配信サーバから当該コンテンツパーツを受信する処理と、前記配信サーバから受信したコンテンツパーツを前記復号鍵により復号して再生する処理と、前記配信サーバから受信したコンテンツパーツのIDと自端末のアドレス情報とを前記インデックスサーバに通知する処理と、他のクライアント端末からコンテンツパーツの送信要求を受信する処理と、前記他のクライアント端末から送信要求されたコンテンツパーツのIDを基に前記記憶部に保持したコンテンツパーツを読み出して前記他のクライアント端末に配信する処理とを実行させるプログラムである。
【発明の効果】
【0019】
本発明のコンテンツ配信システムおよびコンテンツ配信方法においては、動画コンテンツを時間単位またはシーン単位で分割しかつ暗号化し、個々のコンテンツパーツを独立したセッションにて送信できるようにし、かつ、コンテンツパーツを複数の配信サーバに配備するようにしたので、これにより、特定の配信サーバおよび配信経路への負荷集中を低減することができると共に、暗号化によりコンテンツを保護することができる。また、従来のダウンロード方式における待ち時間が長くなるという問題を解決できる。
【0020】
また、本発明のコンテンツ配信システムおよびコンテンツ配信方法においては、クライアント端末は、インデックスサーバからメタファイルを受信し、鍵サーバから復号鍵を受信する。そして、インデックスサーバから受信したメタファイルの情報を解析し、配信サーバからコンテンツパーツを再生順に順番に受信する。そして、視聴を終了すると、受信したコンテンツパーツ、メタファイル、復号鍵の情報を端末内から消去するようにしたので、これにより、視聴中に次のコンテンツパーツを配信サーバから受信できると共に、視聴終了後にはメタファイル、復号鍵及びコンテンツパーツがクライアント端末には残らないようにでき、コンテンツパーツの安全性を確保することができる。
【0021】
また、本発明のコンテンツ配信システムおよびコンテンツ配信方法においては、配信サーバから受信したコンテンツパーツをクライアント端末内に保持しておき、他のクライアント端末への配信が行なえるようにしたので(例えば、P2P(Peer-to−Peer)技術を用いる)、これにより、クライアント間でのコンテンツの流通を行うことが可能となり、配信サーバが高負荷な状態あるいは配信サーバが起動していないときであっても、ユーザがコンテンツの視聴をできるようになる。また、配信サーバの負荷削減も可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
次に本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明のコンテンツ配信システムの基本構成例を示す図であり、コンテンツ配信システムの仕組みと、コンテンツ配信と視聴の手順を示す図である。以下、図1を参照して、コンテンツ配信と視聴の手順について説明する。
【0023】
最初に、オリジナルの動画コンテンツを任意の時間(例えば、10分間)あるいはシーン単位で分割し、各パーツを同一の鍵で暗号化し暗号化済みコンテンツパーツ(単に、「コンテンツパーツ」ともいう)1を生成する(ステップS1)。なお、このコンテンツの分割の際には、各コンテンツパーツのファイルサイズが概略同じ程度になるように分割される。図1に示す例では、オリジナルコンテンツを3つのコンテンツパーツ(パート(0)、パート(1)、パート(2))に分割した例である。
【0024】
そして、暗号化されたコンテンツパーツ1を1つ以上の配信サーバ10に置き、復号鍵3は鍵サーバ30に配置する(ステップS2)。なお、この際に1つの配信サーバ10に置かれるコンテンツパーツ1は複数であってもよい。
【0025】
次に、インデックスサーバ(Webサーバ等)20に各コンテンツパーツの配備位置(URL)を記したメタファイル2を置く(ステップS3)。このメタファイルは、例えば、図8に示すように、コンテンツパーツのID(識別記号)ごとに、配信サーバのURLを記録したファイルである。
【0026】
そして、クライアント40がコンテンツを視聴する場合は、クライアント40が鍵サーバ30から該当コンテンツを復号するための復号鍵3を入手する(ステップS4)。この際に鍵サーバ30はコンテンツ視聴に必要な情報(例えば、クレジットカード番号など課金のための情報など)をクライアント40に求め、視聴が可能と判断されたクライアント端末41に対してのみ復号鍵3を発行する。
【0027】
クライアント40は視聴したいコンテンツのメタファイル2をインデックスサーバ20から入手する(ステップS5)。クライアント40はメタファイルに記録された情報を基に、アクセスする配信サーバ10を決定し、最初に視聴されるべきコンテンツパーツから順にダウンロードを行う(ステップS6)。
【0028】
最初のパーツのダウンロードが終了したら。そのパーツを、ステップS4で入手した鍵で復号化行い、視聴を開始する(ステップS7)。この際に復号化されたコンテンツのパーツはクライアント端末のメモリ上でのみ復号化されるためディスクなどの保存媒体には復号化されたコンテンツは記録されない。また。視聴と同時に次に視聴されるパーツのダウンロードを行う。
【0029】
以降、ステップS7の処理をコンテンツの視聴終了まで繰り返す。そして、すべてのパーツの視聴の終了後、鍵及びコンテンツのパーツを削除する(ステップS8)。
【0030】
このような構成により、クライアント端末において、ある配信サーバからコンテンツの一部(パーツ)をダウンロードし再生を行なっている間に、他の配信サーバから次のパーツをダウンロードすることができる。また、この方式では、特定の配信サーバとセッションを張り続ける必要がなく、配信サーバの負荷を削減することができる。また、ダウンロード方式であるためストリーミングを行なう場合に比べて、通信帯域を有効に活用することができる(ストリーミング方式ではパスの通信帯域を全て使い切っていないタイミングが多く、ダウンロード方式の方が情報転送効率がよいため)。
【0031】
また、図2は、P2Pを用いたコンテンツ配信システムの構成例を示す図であり、配信サーバの他にP2Pによるクライアント間でのコンテンツ配信を含んだ場合の仕組みと、コンテンツ配信と視聴の手順を示す図である。以下、図2を参照して、コンテンツ配信と視聴の手順について説明する。
【0032】
配信サーバ10へのメタファイル1の配備、インデックスサーバ20へのメタファイル2の配備、および鍵サーバ30へ復号鍵3の配備までの仕組みと手順は図1に示す基本構成例の場合と同様である(ステップS11)。
【0033】
そして、あるクライアント端末A43が配信サーバ10からコンテンツパーツを入手し、視聴を実施した後は、図1に示す基本構成例の場合はコンテンツパーツをクライアント端末41から削除したが、図2に示す例では、予めP2Pによってコンテンツパーツを配信することが設定されたクライアント端末A43の場合、コンテンツパーツを削除せずにクライアント端末A43内に暗号化された状態で保有する(ステップS12)。
【0034】
コンテンツの視聴終了後、クライアント端末A43は自端末が保有するコンテンツパーツ(視聴した全てのコンテンツパーツ)のリスト(IDリスト等)とクライアント端末A43のアドレスをインデックスサーバ20に送る(ステップS13)。インデックスサーバ20は該当コンテンツのメタファイルにコンテンツパーツとそれを保有するクライアント端末A43のアドレスを追加する(ステップS14)。
【0035】
他のクライアント端末B45が同コンテンツを視聴しようとしたときには。メタファイル2内に記載されているクライアント端末A43からコンテンツパーツを取得することも可能になる。この際、クライアント端末B45ではそのコンテンツパーツのダウンロード元を意識せずに、図1に示す基本構成例の場合と同様の操作によってコンテンツを視聴することができる(ステップS15、S16)。
【0036】
このような構成により、クライアント間でのコンテンツの流通を行うことが可能となり、配信サーバが高負荷な状態あるいは配信サーバが起動していないときであっても、ユーザがコンテンツの視聴をできるようになる。これにより配信サーバ10の負荷削減も可能となる。
【0037】
また、図3は、本発明のコンテンツ配信システムにおける事前処理の手順を示すシーケンス図であり、コンテンツのパーツ化から各サーバへの配備までの手順を示すシーケンス図である。以下、図3を参照して事前処理の手順について説明する。
【0038】
最初に、コンテンツ加工端末60では、オリジナルコンテンツを時間単位またはシーン単位で分割し、パーツ化する(ステップS21)。そして、各コンテンツパーツを暗号化し(ステップS22)、暗号化したコンテンツを配信サーバ10に配信する(ステップS23)。
【0039】
また、メタファイルを作成し(ステップS23)、作成したメタファイルをインデックスサーバ20に配信する(ステップS24)。また、暗号化に使用した鍵(復号鍵)を鍵サーバ30には配信する(ステップS25)。
【0040】
以上の手順により、配信サーバ10へのコンテンツパーツの記録、インデックスサーバ20へのメタファイルの記録、鍵サーバ30への復号鍵の記録を行い、事前準備が完了する。
【0041】
図4は、図1に示す基本構成例におけるコンテンツの再生処理の手順を示すシーケンス図である。以下、図4を参照して、再生処理の手順について説明する。
【0042】
最初に、クライアント40は、視聴しようとするコンテンツの再生に必要な復号鍵を取得するために、クライアント端末41から鍵サーバ30に復号鍵要求を送信する(ステップS31)。鍵サーバ30では、クライアント40が復号鍵を取得する資格があるかどうかを認証する(ステップS32)。例えば、クライアント端末41にクレジットカード番号など課金のための情報を求め、鍵サーバ30が受け取ったその情報が正しいカード番号かどうかの認証を行う。鍵サーバ30によりクライアント40の認証が行なわれると、鍵サーバ30からクライアント端末41に復号鍵が送信される(ステップS33)。
【0043】
クライアント端末41では、復号鍵の取得後に、インデックスサーバ20に対して該当コンテンツのメタファイル要求を送信し(ステップS34)、インデックスサーバ20はクライアント端末41に対して要求されたメタファイルを送信する(ステップS35)。
【0044】
クライアント端末41では、インデックスサーバ20から受信したメタファイルの内容を解析し(ステップS36)、メタファイル内のURL情報を基に、コンテンツ送信要求を配信サーバ10に送信する(ステップS37)。配信サーバ10は、クライアント端末41からコンテンツ送信要求に応じて、該当するコンテンツパーツをクライアント端末41に対して送信する(ステップS38)。
【0045】
クライアント端末41では、受信したコンテンツパーツを復号鍵を用いて再生処理を行い、コンテンツを画面に表示する(ステップS42)。また、コンテンツを画面に表示している間に、再生順に従い、次のコンテンツパーツを配信サーバ10に要求し(ステップS40)、配信サーバ10から次のコンテンツを受信する(ステップS41)。
【0046】
そして、クライアント端末41においてコンテンツの視聴が終わると、視聴したコンテンツ、メタファイル、復号鍵がクライアント端末41内から削除(消去)される(ステップS43)。
【0047】
また、図5は、図2に示すP2Pを用いた構成例におけるコンテンツの再生処理の手順を示すシーケンス図である。図5に示す処理手順は、クライアント端末A43においてコンテンツが再生された後の手順を示したものであり、クライアント端末A43による復号鍵の取得、メタファイルの取得、コンテンツパーツの取得までの手順は、図4に示す手順と同様であり、省略されている。以下、図5を参照して、P2Pを用いた場合の再生処理の手順について説明する。
【0048】
クライアント端末A43においてコンテンツの視聴が終わると(ステップS51)、再生されたコンテンツのコンテンツパーツは、クライアント端末A43内に保存される(ステップS52)。そして、クライアント端末A43では、保有(保存)したコンテンツパーツの情報を保有コンテンツパーツ情報としてインデックスサーバ20に送信する(ステップS53)。
【0049】
インデックスサーバ20では、該当するコンテンツのメタファイル情報にクライアント端末A43のコンテンツパーツ保有情報を付加する(ステップS54)。インデックスサーバ20では、コンテンツパーツ保有情報のメタファイルへの付加処理を完了すると、クライアント端末A43に対して終了通知を送信する(ステップS55)。クライアント端末A43では、復号鍵、メタファイルを廃棄(消去)する(ステップS56)。
【0050】
次に、クライアントB44が、クライアント端末A43で再生されたコンテンツと同じコンテンツの再生処理を行う。このために、クライアントB44は、コンテンツの再生に必要な復号鍵を取得するために、クライアント端末B45から鍵サーバ30に復号鍵要求を送信する(ステップS57)。鍵サーバ30では、クライアントB44が復号鍵を取得する資格があるかどうかを認証する(ステップS58)。例えば、クライアントBの端末45にクレジットカード番号など課金のための情報を求め、鍵サーバ30が受け取ったその情報が正しいカード番号かどうかの認証を行う。鍵サーバ30によりクライアントB44の認証が行なわれると、鍵サーバ30からクライアント端末41に復号鍵が送信される(ステップS59)。
【0051】
クライアント端末B45では、復号鍵の取得後に、インデックスサーバ20に対して該当コンテンツのメタファイル要求を送信し(ステップS60)、インデックスサーバ20はクライアント端末B45に対して要求されたメタファイルを送信する(ステップS61)。
【0052】
クライアント端末B45では、インデックスサーバ20から受信したメタファイルの解析を行い(ステップS62)、メタファイル内の情報を基に、コンテンツパーツ送信要求を配信側のクライアント端末A43に送信する(ステップS63)。
【0053】
クライアント端末A43は、クライアント端末B45からコンテンツ送信要求を解析し、保有するコンテンツパーツをクライアント端末B45に対して送信する(ステップS64)。以降の処理は、図4に示す基本構成例の場合と同様な処理となる。すなわち、クライアント端末B45では、受信したコンテンツを復号鍵を用いて再生処理を行い、コンテンツを視聴する。そして、クライアント端末B45においてコンテンツの視聴が終わると、メタファイル、復号鍵がクライアント端末B45内から削除(消去)される。
【0054】
なお、図5に示す例では、クライアント端末B45が、クライアント端末A43からコンテンツパーツの配信を受ける例を示したが、クライアント端末B45は、配信サーバ10からコンテンツパーツの配信を受けることもできる。
【0055】
また、図6は、配信サーバ、インデックスサーバ、および鍵サーバの構成例を示す図である。図6において、配信サーバ10と、インデックスサーバ20と、鍵サーバ30と、クライアント端末A43およびクライアント端末B45とは、インターネット4で接続されている。
【0056】
配信サーバ10は、暗号化コンテンツパーツ1aを保存し管理するコンテンツ管理部11と、クライアント端末A43およびクライアント端末B45からコンテンツパーツ要求(コンテンツリクエスト)の内容を解析し、要求されたコンテンツパーツをクライアント端末A43およびクライアント端末B45に送信する要求解析部12と、インターネット4との通信インターフェイスとなる通信I/F13とで構成される。
【0057】
インデックスサーバ20は、メタファイル2aを保存し管理するメタファイル管理部(メタファイル管理手段)21と、クライアント端末A43およびクライアント端末B45からのメタファイル要求(メタファイルリクエスト)の内容を解析し、要求されたメタファイルを送信する要求解析部22と、インターネット4との通信インターフェイスとなる通信I/F23とで構成される。
【0058】
鍵サーバ30は、鍵ファイル3aを保存し管理する鍵ファイル管理部31と、クライアント端末A43およびクライアント端末B45からの復号鍵要求(復号鍵リクエスト)の内容を解析し、要求された鍵ファイル3aをクライアント端末A43およびクライアント端末B45に送信する要求解析部32と、インターネット4との通信インターフェイスとなる通信I/F33とで構成される。
【0059】
また、図7は、クライアント端末の構成例を示す図であり、P2P用のコンテンツを保存する機能を有するクライアント端末A42(図2参照)の構成例である。
図7において、クライアント端末A43内のコンテンツ管理部(コンテンツ管理手段)51は、暗号化コンテンツパーツ1bを保存し管理する機能を有している。また、保持した暗号化コンテンツパーツ1bのコンテンツパーツIDと自端末アドレスをインデックスサーバ30に通知する処理も行なう。また、コンテンツパーツ視聴後に、通常はコンテンツパーツを保存し、復号鍵とメタファイルを消去する処理を行なう。なお、視聴したコンテンツパーツを保持しない場合には、コンテンツパーツ、メタファイル、復号鍵を全て消去する処理を行なう。
【0060】
要求解析部(コンテンツパーツ配信手段)52は、他のクライアント端末から受信したコンテンツパーツ要求(コンテンツリクエスト)の内容を解析し、該当するコンテンツパーツを他のクライアント端末に配信する処理を行なう。なお、複数の他のクライアント端末からのコンテンツ要求があった場合のセッション管理などサーバとしての処理も行なう。
【0061】
リクエスト発行部53は、インデックスサーバ20に対しメタファイルの送信を要求するメタファイル要求部(メタファイル要求手段)53aと、鍵サーバ30に対し復号鍵の送信を要求する復号鍵要求部(復号鍵要求手段)53bと、配信サーバ10に対しコンテンツパーツの送信を要求するコンテンツパーツ要求部(コンテンツパーツ要求手段)53cとで構成される処理部である。メタファイル解析部54は、インデックスサーバ20から受信したメタファイルを解析し、次に視聴するコンテンツパーツと、そのコンテンツパーツを保持する配信サーバ10を決定する処理を行なう。
【0062】
復号化部55は、暗号化されたコンテンツパーツを復号鍵を用いて復号するための処理部である。描画部56は、復号化部55により復号されたコンテンツを画面に描画するための処理部である。通信I/F56は、クライアント端末A42とインターネット4との通信インターフェイスである。
【0063】
なお、P2P用のコンテンツパーツを保持しない通常のクライアント端末41(図1参照)においては、上記要求解析部52がなく、また、コンテンツ管理部51における処理は、コンテンツパーツ視聴後に、コンテンツパーツ、メタファイル、復号鍵の消去処理を行なうだけとなる。
【0064】
また、図8は、メタファイルのデータ構成例を示す図である。図8に示す例では、コンテンツXに関するメタファイルの例であり、コンテンツXを構成するコンテンツパーツ0とコンテンツパーツ1について、それぞれを取得できる複数のURL情報が記録されている。
【0065】
図8に示す例では、例えば、コンテンツパーツ0について、優先順位に従いURL1〜URL4の情報が記録されている。クライアント端末は、最初に一番上のURL1の配信サーバにアクセスし、URL1の配信サーバで負荷が高い(接続中のセッション数が多い)か、または配信サーバから応答がない場合には、次のURL2の配信サーバにアクセスする。同様にして、URL2の配信サーバで負荷が高い(接続中のセッション数が多い)か、または配信サーバから応答がない場合には、次にURL3にアクセスする。以下、URL3、URL4の配信サーバについても同様な処理が行なわれる。なお、複数のURLが1つの配信サーバに保持される場合もある。
【0066】
また、インデックスサーバ20では配信サーバ10から接続中のセッション数の情報を常時取得するようにして、URLの情報を接続の確率の高いものから順に動的に配列することも可能である。
【0067】
また、図2に示すP2Pを使用するシステム構成の場合には、クライアント端末にコンテンツパーツが保有されると、メタファイル中の該当コンテンツパーツの部分に、このクライアント端末のURL情報が追加される。また、クライアント端末のコンテンツパーツが削除された場合には、メタファイルからクライアント端末のURL情報が削除される。
【0068】
以上説明したように、本発明のコンテンツ配信システムにおいては、動画を予め分割しておき、それぞれを独立したコンテンツパーツとして視聴の途中で配信することで、配信サーバとクライアント端末の情報転送量の変化に柔軟に対応できるようにしている。また、クライアント端末間のコンテンツパーツの配信を実現することで、配信サーバが高負荷・ダウン時であっても配信を滞ることなく行うことができる。また、クライアント端末に置かれたコンテンツパーツは暗号化することでコンテンツの提供者が意図しない不正な利用を防ぐことができる。
【0069】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明のコンテンツ配信システムは、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明は、動画コンテンツの配信において、配信サーバの負荷を軽減すると共に、配信サーバが高負荷・ダウン時であってもコンテンツの配信を滞ることなく行うことができる効果を奏するので、本発明はコンテンツ配信システム、コンテンツ配信方法、およびプログラム等に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明のコンテンツ配信システムの基本構成例を示す図である。
【図2】P2Pを用いたコンテンツ配信システムの構成例を示す図である。
【図3】コンテンツ配信システムにおける事前処理の手順を示すシーケンス図である。
【図4】基本構成例におけるコンテンツの再生処理の手順を示すシーケンス図である。
【図5】P2Pを用いた構成例におけるコンテンツの再生処理の手順を示すシーケンス図である。
【図6】配信サーバ、インデックスサーバ、および鍵サーバの構成例を示す図である。
【図7】クライアント端末の構成例を示す図である。
【図8】メタファイルのデータ構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0072】
1、1a、1b 暗号化コンテンツパーツ
2、2a メタファイル
3 復号鍵
3a 鍵ファイル
4 インターネット
10 配信サーバ
11 コンテンツ管理部
12 要求解析部
20 インデックスサーバ
21 メタファイル管理部
22 要求解析部
30 鍵サーバ
31 鍵ファイル管理部
32 要求解析部
40、42、44 クライアント
41 クライアント端末
43 クライアント端末A
45 クライアント端末B
51 コンテンツ管理部
53 リクエスト発行部
53a メタファイル要求部
53b 復号鍵要求部
53c コンテンツパーツ要求部
54 メタファイル解析部
55 復号化部
56 描画部
60 コンテンツ加工端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のクライアント端末と通信ネットワークにより接続され、前記クライアント端末からコンテンツ送信要求を受信し、該クライアント端末にコンテンツを配信するコンテンツ配信システムであって、
動画コンテンツを時間単位またはシーン単位で分割し暗号化されたコンテンツパーツの1または2以上を記憶部に保持すると共に、前記クライアント端末からコンテンツパーツ送信要求を受信し、該クライアント端末から送信要求されたコンテンツパーツのIDを基に前記記憶部に保持したコンテンツパーツを読み出して前記クライアント端末に配信する複数の配信サーバと、
前記コンテンツパーツIDと該コンテンツパーツを保持する配信サーバのアドレス情報とを対応付けたメタファイルを記憶部に保持し、前記クライアント端末からメタファイル送信要求を受信し、前記記憶部に保持したメタファイルを読み出して前記クライアント端末に配信するインデックスサーバと、
前記コンテンツパーツを復号するために必要な復号鍵を記憶部に保持し、前記クライアント端末から復号鍵送信要求を受信し、前記記憶部に保持した復号鍵を読み出して前記クライアント端末に配信する鍵サーバと
を備えることを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項2】
前記クライアント端末が、
前記インデックスサーバに対しコンテンツパーツのメタファイルの送信を要求するメタファイル要求手段と、
前記鍵サーバに対しコンテンツパーツの復号鍵の送信を要求する復号鍵要求手段と、
前記インデックスサーバから受信したメタファイル内に記録されたコンテンツパーツIDの情報と配信サーバのアドレス情報を解析し、コンテンツパーツの再生順に従い、該当するコンテンツパーツを保持する配信サーバに対しコンテンツパーツの送信を要求するコンテンツパーツ要求手段と、
前記配信サーバから受信したコンテンツパーツを前記復号鍵により復号して再生する復号化手段と、
前記コンテンツパーツの再生処理の終了後に、前記受信したコンテンツパーツ、メタファイル、および復号鍵の情報を消去するコンテンツパーツ管理手段と
を備えることを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項3】
前記複数のクライアント端末中の1または2以上のクライアント端末が、
前記配信サーバから受信したコンテンツパーツを記憶部に保持すると共に、該記憶部に保持したコンテンツパーツのIDと自端末のアドレス情報とを前記インデックスサーバに通知するコンテンツ管理手段と、
他のクライアント端末からのコンテンツパーツ送信要求を受信するコンテンツパーツ要求受信手段と、
前記他のクライアント端末から送信要求されたコンテンツパーツのIDを基に前記記憶部に保持したコンテンツパーツを読み出し、前記他のクライアント端末に配信するコンテンツパーツ配信手段と
を備え、
前記インデックスサーバが、
前記クライアント端末から当該クライアント端末に保持されたコンテンツパーツIDと当該クライアント端末のアドレスの情報とを受信し、前記メタファイル中の該当するコンテンツパーツIDの記録部分に前記クライアント端末のアドレス情報を追記するメタファイル管理手段を
備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項4】
複数のクライアント端末と通信ネットワークにより接続され、前記クライアント端末からコンテンツ送信要求を受信し、該クライアント端末にコンテンツを配信するコンテンツ配信システムにおけるコンテンツ配信方法であって、
複数の配信サーバが、動画コンテンツを時間単位またはシーン単位で分割し暗号化されたコンテンツパーツの1または2以上を記憶部に保持すると共に、前記クライアント端末からコンテンツパーツ送信要求を受信し、該クライアント端末から送信要求されたコンテンツパーツのIDを基に前記記憶部に保持したコンテンツパーツを読み出して前記クライアント端末に配信し、
インデックスサーバが、前記コンテンツパーツIDと該コンテンツパーツを保持する配信サーバのアドレス情報とを対応付けたメタファイルを記憶部に保持し、前記クライアント端末からメタファイル送信要求を受信し、前記記憶部に保持したメタファイルを読み出して前記クライアント端末に配信し、
鍵サーバが、前記コンテンツパーツを復号するために必要な復号鍵を記憶部に保持し、前記クライアント端末から復号鍵送信要求を受信し、前記記憶部に保持した復号鍵を読み出して前記クライアント端末に配信する
ことを特徴とするコンテンツ配信方法。
【請求項5】
前記クライアント端末が、
前記インデックスサーバに対しコンテンツパーツのメタファイルの送信を要求し、
前記鍵サーバに対しコンテンツパーツの復号鍵の送信を要求し、
前記インデックスサーバから受信したメタファイル内に記録されたコンテンツパーツIDの情報と配信サーバのアドレス情報を解析し、コンテンツパーツの再生順に従い、該当するコンテンツパーツを保持する配信サーバに対しコンテンツパーツの送信を要求し、
前記配信サーバから受信したコンテンツパーツを前記復号鍵により復号して再生し、
前記コンテンツパーツの再生処理の終了後に、前記受信したコンテンツパーツ、メタファイル、および復号鍵の情報を消去する
ことを特徴とする請求項4に記載のコンテンツ配信方法。
【請求項6】
前記複数のクライアント端末中の1または2以上のクライアント端末が、
前記配信サーバから受信したコンテンツパーツを記憶部に保持すると共に、該記憶部に保持したコンテンツパーツのIDと自端末のアドレス情報とを前記インデックスサーバに通知し、
他のクライアント端末からのコンテンツパーツ送信要求を受信し、
前記他のクライアント端末から送信要求されたコンテンツパーツのIDを基に前記記憶部に保持したコンテンツパーツを読み出し、前記他のクライアント端末に配信し、
前記インデックスサーバが、
前記クライアント端末から当該クライアント端末に保持されたコンテンツパーツIDと当該クライアント端末のアドレスの情報とを受信し、前記メタファイル中の該当するコンテンツパーツIDの記録部分に前記クライアント端末のアドレス情報を追記する
ことを特徴とする請求項4または請求項5に記載のコンテンツ配信方法。
【請求項7】
複数のクライアント端末と、
動画コンテンツを時間単位またはシーン単位で分割し暗号化されたコンテンツパーツの1または2以上をコンテンツパーツのIDと共に記憶部に保持し、クライアント端末からの送信要求により保持したコンテンツパーツを配信する複数の配信サーバと、
前記コンテンツパーツIDと該コンテンツパーツを保持する配信サーバのアドレス情報とを対応付けたメタファイルを記憶部に保持し、前記クライアント端末からの送信要求により保持したメタファイルを配信するインデックスサーバと、
前記コンテンツパーツを復号するために必要な復号鍵を保持し、前記クライアント端末からの送信要求により保持した復号鍵を配信する鍵サーバとを備えるコンテンツ配信システムにおける前記クライアント端末内のコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記インデックスサーバからコンテンツパーツのメタファイルを受信する処理と、
前記鍵サーバからコンテンツパーツの復号鍵を受信する処理と、
前記インデックスサーバから受信したメタファイル内に記録されたコンテンツパーツIDの情報と配信サーバのアドレス情報を解析し、コンテンツの再生順に従い、該当するコンテンツパーツを保持する配信サーバから当該コンテンツパーツを受信する処理と、
前記配信サーバから受信したコンテンツパーツを前記復号鍵により復号して再生する処理と、
前記コンテンツパーツの再生処理の終了後に、前記受信したコンテンツパーツ、メタファイル、および復号鍵の情報を消去する処理と
を実行させるプログラム。
【請求項8】
複数のクライアント端末と、
動画コンテンツを時間単位またはシーン単位で分割し暗号化されたコンテンツパーツの1または2以上をコンテンツパーツのIDと共に記憶部に保持し、クライアント端末からの送信要求により保持したコンテンツパーツを配信する複数の配信サーバと、
前記コンテンツパーツIDと該コンテンツパーツを保持する配信サーバのアドレス情報およびクライアント端末のアドレス情報とを対応付けたメタファイルを記憶部に保持し、前記クライアント端末からの送信要求により保持したメタファイルを配信するインデックスサーバと、
前記コンテンツパーツを復号するために必要な復号鍵を保持し、前記クライアント端末からの送信要求により保持した復号鍵を配信する鍵サーバとを備えるコンテンツ配信システムにおける前記クライアント端末内のコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記インデックスサーバからコンテンツパーツのメタファイルを受信する処理と、
前記鍵サーバからコンテンツパーツの復号鍵を受信する処理と、
前記インデックスサーバから受信したメタファイル内に記録されたコンテンツパーツIDの情報と配信サーバのアドレス情報を解析し、コンテンツパーツの再生順に従い、該当するコンテンツパーツを保持する配信サーバから当該コンテンツパーツを受信する処理と、
前記配信サーバから受信したコンテンツパーツを前記復号鍵により復号して再生する処理と、
前記配信サーバから受信したコンテンツパーツのIDと自端末のアドレス情報とを前記インデックスサーバに通知する処理と、
他のクライアント端末からコンテンツパーツの送信要求を受信する処理と、
前記他のクライアント端末から送信要求されたコンテンツパーツのIDを基に前記記憶部に保持したコンテンツパーツを読み出して前記他のクライアント端末に配信する処理と
を実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−222674(P2006−222674A)
【公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−33392(P2005−33392)
【出願日】平成17年2月9日(2005.2.9)
【出願人】(397065480)エヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社 (187)
【Fターム(参考)】